JPH0819881A - 管状体加熱用のレーザ装置 - Google Patents

管状体加熱用のレーザ装置

Info

Publication number
JPH0819881A
JPH0819881A JP6150165A JP15016594A JPH0819881A JP H0819881 A JPH0819881 A JP H0819881A JP 6150165 A JP6150165 A JP 6150165A JP 15016594 A JP15016594 A JP 15016594A JP H0819881 A JPH0819881 A JP H0819881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
heating
laser beam
laser light
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6150165A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3160467B2 (ja
Inventor
Yoshio Hashimoto
義男 橋本
Takashi Ishide
孝 石出
Yasumi Nagura
保身 名倉
Hiroyuki Fujiwara
博幸 藤原
Takashi Akaha
崇 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP15016594A priority Critical patent/JP3160467B2/ja
Publication of JPH0819881A publication Critical patent/JPH0819881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3160467B2 publication Critical patent/JP3160467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
    • B23K26/0648Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms comprising lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/064Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms
    • B23K26/0652Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing by means of optical elements, e.g. lenses, mirrors or prisms comprising prisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/06Shaping the laser beam, e.g. by masks or multi-focusing
    • B23K26/073Shaping the laser spot
    • B23K26/0734Shaping the laser spot into an annular shape
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2101/00Articles made by soldering, welding or cutting
    • B23K2101/04Tubular or hollow articles
    • B23K2101/06Tubes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】光学系の熱損傷を防止すると共に、効率良く加
熱対象部を加熱できる管状体加熱用のレーザ装置を提供
すること。 【構成】レーザ光を管状の被加熱物ppに導き、この被加
熱物の内周面に照射して加熱を行うレーザ装置におい
て、レーザ光源よりレーザ光を導く1系統分の可撓性導
光手段 1と、この可撓性導光手段により導かれたレーザ
光のスポット径を可変調整する凸レンズ6a〜6cおよび凹
レンズ 7によるレンズ光学機構と、このレンズ光学機構
の光軸に光軸を一致させて配され、該レンズ光学機構に
よりスポット径を調整されたレーザ光を漏斗状に光路変
換し、加熱用レーザ光として出射する円錐レンズ(アク
シコンレンズ) 2とを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光線を用いた加
熱装置に関し、特に熱交換器伝熱管のような管状体内面
を均等に加熱するレーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザは所望の狭い箇所のみ、高温に加
熱でき、周辺の部分に余分な熱影響を与えないので、溶
接や表面硬化処理等に広く利用されている。この種の装
置においては、一般的には、レーザ光をワークの表面に
集光させ、その集光点を所定の経路に従って走査する。
集光点には、十分な光エネルギが与えられるから、所望
温度まで昇温し、あるいは溶融し、走査により集光点が
移動すれば、速やかに冷却される。
【0003】このようなレーザ装置を用いて細いシリン
ダの内面や、細い伝熱管の内面を加熱する場合には、一
般にオプティカルファイバ等の光伝送体により、レーザ
光を軸方向に導き、軸まわりに回転するミラーによって
レーザ光を反射させ、この反射されたレーザ光を半径方
向に導いて前記内面を加熱する例が多い。
【0004】しかしながら、叙上のような一般的なレー
ザ内面加熱装置では、比較的広い面積の加熱対象部位を
一様に加熱するには不向きであると共に、ミラーを回転
する機構を必要として構造が複雑化するきらいがある。
【0005】このため、回転ミラーの代わりに、円錐形
のミラーを使用することが提案されている。しかしなが
ら、この場合には円錐形ミラーの特性上、尖頭部で反射
した光は、広範囲に広がってしまい、あまり加熱には有
効でない。
【0006】従って、円錐形ミラーを使用する場合、所
定幅の裁頭円錐面を反射面として用い、これに円周上に
配置した複数の光ファイバからレーザ光を当てると、管
状体内面に鉢巻き状の反射光照射面が生じ、加熱され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような円
錐形ミラーを利用したレーザ加熱装置では、一応、所期
の目的を達成し、管状体内面の面積を同時に加熱し得る
のであるが、それでもなお次のような問題点がある。
【0008】すなわち、 (1) 1本のオプティカルファイバから出射される光
は、光の性格上、中心部で光のエネルギ密度が大きく、
周辺部では小さい。従って、複数のオプティカルファイ
バを用いた場合、鉢巻き状の被加工面に低温領域が生
じ、円周方向に温度のばらつきが生じる。このような温
度のばらつきは、溶体化処理等より均一な温度分布を必
要とする熱処理には好ましくない。
【0009】(2) 従来の円錐形ミラーの反射角は9
0度であり、反射した光は入射角が0度で管状体の内面
に入射する。従って、反射率が高く、加熱に供される吸
熱エネルギが小さく、エネルギ効率が悪い。
【0010】(3) 管状体内面の被加熱体の幅は、円
錐形ミラーの形状や大きさ、更にはオプティカルファイ
バとの相対的な関係から一義的に決まってしまい、調整
ができない。 と言ったような点である。従って、本発明の目的とする
ところは、上述のような不具合のないレーザ加熱装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのように構成する。すなわち、レーザ
光を管状の被加熱物に導き、この被加熱物の内周面に照
射して加熱を行うレーザ装置において、レーザ光源より
レーザ光を導く1系統分の可撓性導光手段と、この可撓
性導光手段により導かれたレーザ光のスポット径を可変
調整する凸レンズおよび凹レンズによるレンズ光学機構
と、このレンズ光学機構の光軸に光軸を一致させて配さ
れ、該レンズ光学機構によりスポット径を調整されたレ
ーザ光を漏斗状に光路変換し、加熱用レーザ光として出
射する円錐レンズ(アクシコンレンズ)とを備えて構成
する。
【0012】また、円錐レンズは、被加熱管体の管内表
面へのレーザ光のビーム入射角が70〜80°になるも
のを使用する。また、レンズ光学機構はそのレンズ間距
離を調整可能に構成する。
【0013】
【作用】このような構成において、第1には、1本の光
ファイバにより伝送されたレーザ光を光学系で拡大後、
コリメートし、円錐レンズ(アクシコンレンズ)で漏斗
状に広がる断面リング状のレーザ光に変換し、これを被
加熱管体の管内表面に照射するので、管内周面のレーザ
光のビームの強度分布が均一になる。そのため、レーザ
光の管内の照射域を均一に加熱することができるように
なる。
【0014】また、第2には、レーザ光の反射率を低く
保つことができるビーム入射角が70〜80度であるこ
とから、被加熱管体の管内表面へのレーザ光のビーム入
射角が70〜80度になるような漏斗状レーザ光を出力
できるように設計した円錐レンズを用いるようにするこ
とで、レーザ光のビーム吸収率が高まり、効率の良い加
熱ができるようになると共に、光学系特に被加熱管体へ
のレーザ光出力端となる円錐レンズと被加熱管体の加熱
対象部間の距離を十分離すことができるようになり、こ
のこととレーザ光のビーム吸収率の向上(つまり、反射
レーザ光が少なくなる)ことによって光学系の熱損傷を
防止できるようになる。
【0015】更に、第3には、光学系のレンズ間距離の
組合せを変化させることによって、レーザ光照射による
管内表面加熱幅を可変調整できることから、熱処理条件
に合せて加熱幅を調整して加熱することができるように
なり、信頼性の高い、そして、精度の高い加熱処理が可
能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1に、本発明のレーザ加熱装置における
先端光学系である加熱ヘッド部の構成図を示す。
【0017】図1は加熱ヘッド部の概略的な構成を示す
正面図であり、図中1は光ファイバ、2は円錐レンズ
(アクシコンレンズ)、ppは加熱対象の管(以下、加
熱対象管と呼ぶ)であり、3はその加熱対象部、4は加
熱幅、5はレーザ光、6a,6b,6cは凸レンズ、7
は凹レンズ、8aおよび8bはレンズ間距離である。
【0018】前記光ファイバ1は図示しないレーザ発振
源より、レーザ光を導くための可撓性導光手段であり、
1系統分の光路を提供する。光ファイバ1はその一端側
がレーザ発振源に接続されている。光ファイバ1の他端
側(レーザ光出射端側)は加熱ヘッド部に接続される。
加熱ヘッド部は凸レンズ6a,6b,6c、凹レンズ7
および円錐レンズ2により構成される。
【0019】光ファイバ1は用途により例えば、オプチ
カルファイバのように、芯線を複数本バンドル(束ね
る)したものであっても、また、芯線1本のみの構成と
したものであっても良いが、光路としては全体で1本分
(1系統分)であり、従来のように複数本、すなわち、
複数系統とすることによる弊害を除去している。
【0020】つまり、1本の光ファイバ1によりレーザ
光を導く構成とすることにより、この導光路により得ら
れるレーザ光のスポットは1個となり、複数系統の場合
のように系統別にスポットが得られて、スポットが複数
個になることによるレーザ光のエネルギ分布の極端な疎
密化を防止している。
【0021】レンズ群は光ファイバ1のレーザ光出射端
側より、凸レンズ6a、凸レンズ6b、凹レンズ7、凸
レンズ6c、そして、円錐レンズ2の順に光軸を一致さ
せて配される。そして、凸レンズ6aおよび円錐レンズ
2は位置固定であるが、凸レンズ6b,6c、凹レンズ
7はその光軸方向に位置移動調整が可能な構成である。
また、レンズ群の光軸は光ファイバ1のレーザ光出射端
側の光軸と一致させてあり、レーザ光のスポットはその
中心が上記レンズ群の光軸に一致される。
【0022】円錐レンズ2は一方の面が平坦面、他方の
面が円錐形に形成された円錐台形状のレンズであり、円
錐側をレーザ光の出射端側とし、平坦側をレーザ光の入
射端側としてある。
【0023】凸レンズ6aは光ファイバ1から円錐状に
広がるようにして出射されるレーザ光をコリメート(平
行光線化)し、凸レンズ6bはこのコリメートされたレ
ーザ光を絞ってスポット径を小さくし、凹レンズ7はこ
の絞られたレーザ光を広げ、凸レンズ6cは広がったこ
のレーザ光をコリメートして円錐レンズ2に入射させる
役割を担う。
【0024】上述したように、本装置では凸レンズ6a
と円錐レンズ2の間の距離は固定であるが、凸レンズ6
bと凸レンズ6cおよびこれらの間にある凹レンズ7は
凸レンズ6aと円錐レンズ2の間で位置を移動調整でき
る構成である。凸レンズ6bと凹レンズ7との間の距離
がレンズ間距離8aであり、凹レンズ7と凸レンズ6c
との間の距離がレンズ間距離8bである。
【0025】このような構成において、レーザ発振源よ
り発振されたレーザ光5は光ファイバ1により加熱ヘッ
ド部に導かれ、光ファイバ1のレーザ光出射端側より出
射されて凸レンズ6aに入射される。そして、凸レンズ
6aより凸レンズ6bそして凹レンズ7を経て凸レンズ
6cを通り、円錐レンズ2に入射する。
【0026】凸レンズ6a,6b、凹レンズ7よりなる
レンズ系はレーザ光の光束を拡大するためのものであ
り、これらのレンズ系を通って拡大されたレーザ光は凸
レンズ6cによりコリメート(平行光線化)され、円錐
レンズ2に入射される。
【0027】円錐レンズ2は一方の面が平坦面、他方の
面が円錐形に形成された円錐台形状のレンズであり、円
錐側をレーザ光の出射端側とし、平坦側をレーザ光の入
射端側としてある。そして、円錐レンズ2に平行光線を
入射させると、円錐の中心線を中心にその周囲の領域の
光を内側に曲げるように作用するので、コリメートされ
て円錐レンズ2の入射端側より当該円錐レンズ2に入射
されたレーザ光はその出射光の光分布がリング状にな
り、しかも、円錐レンズ2の位置から離れるにつれてリ
ングの径は広がるようになる。
【0028】つまり、コリメートされた断面円形のレー
ザ光束は円錐レンズ2を通すと、漏斗状に広がる断面リ
ング状の光束に変わる。従って、被加熱管体の内部に加
熱ヘッド部を挿入すると、レーザ光は加熱ヘッド部より
漏斗状に広がる断面リング状の光束となって被加熱管体
内壁に向かうので、被加熱管体内壁側から見れば斜めに
レーザ光が入射してくることになり、被加熱管体に対す
るレーザ光の吸収効率が良くなる。
【0029】このように、本発明装置では、レーザ発振
源から1系統分の可撓性導光手段である光ファイバ1に
より伝送されたレーザ光5は、凸レンズ6a,6b、凹
レンズ7によりスポット径を拡大後、凸レンズ6cによ
りコリメートされてから、加熱ヘッド部における光学系
出射端の円錐レンズ(アクシコンレンズ)2によって漏
斗状に広がる断面リング状のレーザ光に成形されて、被
加熱管内表面の加熱対象部3に照射され、当該管を内表
面から加熱するようにしたものである。
【0030】本発明の装置では、レーザ光によって加熱
された被加熱物の加熱対象部3からの反射レーザ光によ
る反射熱や輻射熱から光学系(特に光学系出射端の円錐
レンズ2)を保護するため、光学系に対して被加熱物で
ある被加熱管における加熱対象部3の位置が管軸方向に
離れるようにすると共に、レーザ光5のビーム吸収率を
高めるために、加熱対象部3へのレーザ光5のビーム入
射角θが70〜80度になるように調整して照射する。
【0031】これは円錐レンズ2における円錐面の角度
を選べば良く、加熱対象部3へのレーザ光5のビーム入
射角θが70〜80度になるような円錐レンズを選定し
て用いるようにすれば良い。
【0032】レーザ光5のビーム入射角θ(度)と反射
率(%)の関係を図2に示す。図2は縦軸に反射率%
を、そして、横軸にビーム入射角θ度をとり、ニッケル
に対してθ度でレーザ光を入射させた場合の各ビーム入
射角θに対する反射率を測定してプロットしたものであ
る。
【0033】レーザ光5のビーム入射角θ(度)と反射
率(%)の関係は図2に示すように、ビーム入射角θが
70度未満の場合は、反射率が高くなり、また、80度
超になると急激に反射率が高くなっていることがわか
る。従って、80度超の領域はビーム入射角θが少しで
もずれると反射率が大きく変化するので使いづらい領域
である。従って、加熱対象部3へのレーザ光5のビーム
入射角θが70〜80度の領域が反射率の点で最も効率
の良い領域であるから、この領域を使用する。
【0034】しかし、加熱対象部3へのレーザ光5のビ
ーム入射角θが小さくなると、加熱ヘッド部と加熱対象
部3との間の距離が長くなり過ぎて、実用的でなくな
り、逆にビーム入射角θが大きくなると、加熱ヘッド部
と加熱対象部3との間の距離が短くなって光学系への熱
の問題が生じるから、加熱対象部3へのレーザ光5のビ
ーム入射角θが70〜80度の範囲で、さらにこのよう
な条件を踏まえて最適なビーム入射角θを選定する。
【0035】例えば、光学系と加熱対象部3との距離
は、約20mm未満の場合、光学系が加熱対象部3から
の反射レーザ光による反射熱や輻射熱により損傷する危
険が大きいが、20mm以上離した場合は、約1,15
0℃で300回昇温・冷却のサイクルを繰返しても、光
学系の損傷はなく、また、光学系の透過率にも変化がな
く良好であったことを実験により確認しているので、加
熱対象部3へのレーザ光5のビーム入射角θが70〜8
0度の範囲で、しかも、被加熱管体の管径等も考慮して
光学系と加熱対象部3との距離が20mm以上確保でき
るように円錐レンズ2を選ぶ。
【0036】一方、本加熱ヘッド部における光学系にお
いては、光学系の凸レンズ6aと凹レンズ7のレンズ間
距離8a及び凹レンズ7と凸レンズ6cのレンズ間距離
8bを変化させることができ、これにより、つぎの第1
表に示すように、レーザ光5による被加熱管の管内表面
における加熱幅Wを任意に調整することができる。
【0037】 (第 1 表) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− レンズ間距離8a レンズ間距離8b ビーム幅 (L1 mm) (L2 mm) (W mm) −−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−− 13.664 22.000 9.70 14.129 21.000 8.73 14.546 20.000 7.89 14.907 19.000 7.19 15.223 18.000 6.59 15.502 17.000 6.08 15.749 16.000 5.63 15.971 15.000 5.25 16.171 14.000 4.91 16.352 13.000 4.62 16.516 12.000 4.36 16.666 11.000 4.13 16.803 10.000 3.93 16.930 9.000 3.76 17.047 8.000 3.60 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− つまり、被加熱管の管内表面における加熱幅Wはこの例
でも、3.6mmから9.7mmの範囲で調整できるこ
とがわかる。
【0038】つぎに本発明の装置により、外径18.8
mm、肉厚1.20mmのNi−Cr−Fe合金管(ニ
ッケル‐クロム‐鉄合金管)を、溶体化処理温度である
約1,100〜1,200℃に加熱した結果を図3およ
び図4に示す。
【0039】図3は、被加熱管における加熱対象部3の
幅に合わせてレーザ光の照射幅である加熱幅Wを変化さ
せた場合の被加熱管の軸方向の温度分布を示した特性図
であり、縦軸に温度を、そして、横軸に管軸方向長をと
ったものである。また、図4は加熱幅Wを変化させた場
合の管の周方向の温度分布を示したもので、縦軸に温度
を、そして、横軸に被加熱管の周方向角度をとったもの
である。
【0040】これらの図より、被加熱管の軸方向及び被
加熱管の周方向共に均一な加熱が得られていることがわ
かる。図6は、本発明の手法により、図5に示す状態で
被試験体である被加熱管ppに対して行った加熱試験の
一例を示す。図5(a)は側面断面図、図5(b)は被
加熱管ppの正面図であり、図5において、被試験体で
ある被加熱管ppの加熱対象部の領域幅(加熱すべき領
域の幅)は6mmとし、これを光学系先端出力580W
のレーザ光5で加熱を行った。
【0041】被加熱管ppの加熱対象部の温度測定は被
加熱管ppの加熱対象部位置での周囲0°,90°,1
80°,270°の位置における外周面にそれぞれ設け
た熱電対T/Cで行い、加熱対象部位置からのレーザ光
の反射出力を調べるため、被加熱管ppの端部には管軸
に軸線を一致させてレーザ光の反射出力の強さを測定す
るためのパワーメータPWMを配置した。
【0042】加熱ヘッド部の光学系を構成する円錐レン
ズ2の位置から熱電対T/C設置面までの距離は約33
mmであり、熱電対T/C設置面からパワーメータPW
Mの検出面までの距離は61mmである。
【0043】この条件で、被加熱管ppはレーザ光によ
り照射すると、被加熱管ppの加熱対象部は照射開始
後、30秒経過時点程度までは温度変化があまり見られ
ないが、それ以後、照射開始80秒経過時点程度までの
間に急に温度勾配が高くなり、温度変化が大きくなる。
そして、照射開始90秒経過時点程度までの間に一挙に
1,200°C程度迄温度上昇する。この間、パワーメ
ータPWMで検出される反射出力は最小でほぼ0°C程
度、最大で200°C程度であり、変化の傾向は加熱対
象部の温度変化特性曲線と似たものとなる。
【0044】パワーメータPWMで検出される反射出力
の大きさは小さいものとなっているが、これは加熱対象
部にレーザ光が良く吸収されて、反射分が少ないことを
意味し、加熱対象部の加熱を効率良く行えていることを
意味する。
【0045】この結果、約1,100〜1,200°C
迄、短時間のうちに昇温され、熱処理及びろう付等、種
々の熱源として効果的に利用できることがわかる。な
お、本発明の技術は垂直固定管、水平固定管及び垂直・
水平回転管などにもその状況に応じて適用することがで
きる。その他、本発明は上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形し
て実施し得るものである。
【0046】以上、本発明は加熱ヘッド部をつぎのよう
にした。 (1) 1本の光ファイバ(1系統分の可撓性導光路)
から出るレーザ光を拡大後、コリメートし、円錐レンズ
(アクシコンレンズ)により、リング状に変換して管内
の前方表面に照射するようにした。
【0047】(2) 光学系の円錐レンズ(アクシコン
レンズ)の設計によって、管内表面へのレーザ光のビー
ム入射角を70〜80°に設定するようにした。 (3) 光学系のレンズ間距離の組合せを変化させるこ
とによってレーザ光照射による加熱幅を変化させるよう
にした。
【0048】そして、このようにすることにより、第1
には、1本の光ファイバにより伝送されたレーザ光を光
学系で拡大後、コリメートし、円錐レンズ(アクシコン
レンズ)で漏斗状に広がる断面リング状のレーザ光に変
換し、これを被加熱管体の管内表面に照射するので、管
内周面のレーザ光のビームの強度分布が均一になる。そ
のため、レーザ光の管内の照射域を均一に加熱すること
ができるようになる。
【0049】また、第2には、レーザ光の反射率を低く
保つことができるビーム入射角が70〜80度であるこ
とから、被加熱管体の管内表面へのレーザ光のビーム入
射角が70〜80度になるような漏斗状レーザ光を出力
できるように設計した円錐レンズを用いるようにするこ
とで、レーザ光のビーム吸収率が高まり、効率の良い加
熱ができるようになると共に、光学系特に被加熱管体へ
のレーザ光出力端となる円錐レンズと被加熱管体の加熱
対象部間の距離を十分離すことができるようになり、こ
のこととレーザ光のビーム吸収率の向上(つまり、反射
レーザ光が少なくなる)ことによって光学系の熱損傷を
防止できるようになる。
【0050】更に、第3には、光学系のレンズ間距離の
組合せを変化させることによって、レーザ光照射による
管内表面加熱幅を可変調整できることから、熱処理条件
に合せて加熱幅を調整して加熱することができるように
なり、信頼性の高い、そして、精度の高い加熱処理が可
能となる。なお、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形
して実施し得る。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、管内表面を加熱するにあたり、レーザ光を1本のレ
ーザビームとして導き、これを円錐レンズによりリング
状にして管内表面に照射するので管内周面をリング状に
均一に加熱できるようになる他、光学系と加熱部管の距
離を離すことができるので、加熱対象部による光学系の
熱的損傷を十分に防止できるようになり、また、管内表
面へのレーザ光のビーム入射角を適正に設定することが
できるので、レーザ光の反射率を低減し、効率良く管を
加熱することができるようになり、更には、レーザ光の
加熱幅を自由に変化させることができるので、必要な加
熱幅を得て的確に加熱することができるようになる等の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例に係るレーザ装置における加熱ヘッ
ド部(先端光学系)の概略的な構成を示す図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例に係るレーザ光の入射角と反射率の
関係を示す図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例に係る管の軸方向の温度分布図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例に係る管の周方向の温度分布図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
被加熱管ppに対して行った加熱試験の状況を説明する
ための図。
【図6】本発明の実施例を説明するための図であって、
図5に示す状況下において本発明を適用して実施した加
熱試験での加熱時間と加熱温度の関係を示す図。
【符号の説明】
1…光ファイバ 2…円錐レンズ 2a…円錐ミラー 3…加熱対象部 W…加熱幅 5…光路 6a,6b,6c…凸レンズ 7…凹レンズ 8a,8b…レンズ間距離。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 1/34 H 9/08 J G02B 27/09 (72)発明者 藤原 博幸 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 赤羽 崇 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を管状の被加熱物に導き、この
    被加熱物の内周面に照射して加熱を行うレーザ装置にお
    いて、 レーザ光源よりレーザ光を導く1系統分の可撓性導光手
    段と、 この可撓性導光手段により導かれたレーザ光のスポット
    径を可変調整する凸レンズおよび凹レンズによるレンズ
    光学機構と、 このレンズ光学機構の光軸に光軸を一致させて配され、
    該レンズ光学機構によりスポット径を調整されたレーザ
    光を漏斗状に光路変換し、加熱用レーザ光として出射す
    る円錐レンズ(アクシコンレンズ)と、より構成するこ
    とを特徴とする管状体加熱用のレーザ装置。
  2. 【請求項2】 円錐レンズは、被加熱管体の管内表面へ
    のレーザ光のビーム入射角が70〜80°になるものを
    使用することを特徴とする請求項1記載の管状体加熱用
    のレーザ装置。
JP15016594A 1994-06-30 1994-06-30 管状体加熱用のレーザ装置 Expired - Fee Related JP3160467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15016594A JP3160467B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 管状体加熱用のレーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15016594A JP3160467B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 管状体加熱用のレーザ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0819881A true JPH0819881A (ja) 1996-01-23
JP3160467B2 JP3160467B2 (ja) 2001-04-25

Family

ID=15490933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15016594A Expired - Fee Related JP3160467B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 管状体加熱用のレーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3160467B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218487A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Nissan Motor Co Ltd レーザ溶接装置、レーザ溶接システム、およびレーザ溶接方法
WO2008120622A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-09 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 管体の残留応力改善装置
US7485828B2 (en) 2004-07-29 2009-02-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Residual stress improving apparatus for piping technical field
EP2303501A2 (en) * 2008-04-30 2011-04-06 Corning Incorporated Laser scoring with curved trajectory
US8044323B2 (en) 2004-07-29 2011-10-25 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Apparatus for improving residual stress of piping technical field
CN104175000A (zh) * 2014-08-26 2014-12-03 江苏大学 一种环形激光带除锈机
JP2015520032A (ja) * 2012-06-21 2015-07-16 ジョンソン・コントロールズ・ゲー・エム・ベー・ハー 2つの部材を接合する方法
CN114274520A (zh) * 2021-11-23 2022-04-05 武汉艾菲通精密科技有限公司 激光焊接装置及塑料焊接系统

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7485828B2 (en) 2004-07-29 2009-02-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Residual stress improving apparatus for piping technical field
US8044323B2 (en) 2004-07-29 2011-10-25 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Apparatus for improving residual stress of piping technical field
JP2006218487A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Nissan Motor Co Ltd レーザ溶接装置、レーザ溶接システム、およびレーザ溶接方法
US8796582B2 (en) 2005-02-08 2014-08-05 Nissan Motor Co., Ltd. Laser welding apparatus and method
WO2008120622A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-09 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 管体の残留応力改善装置
EP2303501A2 (en) * 2008-04-30 2011-04-06 Corning Incorporated Laser scoring with curved trajectory
EP2303501A4 (en) * 2008-04-30 2013-07-31 Corning Inc LASER STRIP WITH CURVED TRACK
JP2015520032A (ja) * 2012-06-21 2015-07-16 ジョンソン・コントロールズ・ゲー・エム・ベー・ハー 2つの部材を接合する方法
US9555461B2 (en) 2012-06-21 2017-01-31 Johnson Controls Gmbh Method for connecting two components
CN104175000A (zh) * 2014-08-26 2014-12-03 江苏大学 一种环形激光带除锈机
CN104175000B (zh) * 2014-08-26 2016-06-08 江苏大学 一种环形激光带除锈机
CN114274520A (zh) * 2021-11-23 2022-04-05 武汉艾菲通精密科技有限公司 激光焊接装置及塑料焊接系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3160467B2 (ja) 2001-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5012066A (en) Method of and apparatus for manufacturing eyeless suture needle
KR101429926B1 (ko) 레이저 빔을 환형 레이저 빔으로 변환하기 위한 광학 장치를 구비한 레이저 빔 용접 장치 및 이에 상응하는 레이저 빔 용접 방법
US9201016B2 (en) Device for the contactless and nondestructive testing of surfaces
US4044936A (en) Glass tube cutting
EP2716397B1 (en) Optical system for laser working device, laser working head with such optical system, laser working device with such head, laser focusing method, and laser working method using such method
US11255723B2 (en) Beam power measurement with widening
GB2255199A (en) Optic fibre-laser connector
JPS6156634B2 (ja)
KR20170028426A (ko) 2차원의 결정질 기판, 특히 반도체 기판의 레이저 기반 가공을 위한 방법 및 장치
US9891384B2 (en) Systems and methods for multiple-pass stripping of an optical fiber coating
CA1277831C (en) Laser beam alignment and transport system
JP3160467B2 (ja) 管状体加熱用のレーザ装置
US7285744B2 (en) Method and apparatus for simultaneously heating materials
JPH0671474A (ja) レーザ照射用トーチ
CN111058029A (zh) 一种能够同时进行预热回火的激光熔覆头及其激光覆熔方法
US20090015830A1 (en) Methods and devices for measuring a concentrated light beam
JP2000299197A (ja) X線発生装置
JP6980025B2 (ja) レーザ溶接方法およびレーザ加工装置
US4116542A (en) Method and apparatus for reducing coherence of high-power laser beams
JP5072490B2 (ja) レーザ加工装置
JPH06511594A (ja) 光ポンプ式高出力医療システム
JP2543418B2 (ja) 光ビ―ム加熱機
JP4800177B2 (ja) レーザ光照射装置およびレーザ光照射方法
JP2002214037A (ja) 高出力レーザ用パワーダンパー、レーザ出力計およびレーザ出力測定方法
JP3605897B2 (ja) レーザビーム照射トーチを用いた照射方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010123

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees