JPH0819479B2 - 走行線条体の加熱温度調整装置 - Google Patents

走行線条体の加熱温度調整装置

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JPH0819479B2
JPH0819479B2 JP1194586A JP19458689A JPH0819479B2 JP H0819479 B2 JPH0819479 B2 JP H0819479B2 JP 1194586 A JP1194586 A JP 1194586A JP 19458689 A JP19458689 A JP 19458689A JP H0819479 B2 JPH0819479 B2 JP H0819479B2
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正浩 池上
哲 吉川
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、加硫工程における電線、ワイヤ等の線条体
の加熱制御を行う走行線条体の加熱温度調整装置に係わ
り、特に加熱制御の自動化、制御時間の短縮化、加熱精
度の向上を図った走行線条体の加熱温度調整装置に関す
る。
「従来の技術」 電線製造ラインでは、被覆絶縁物の加硫工程の前処理
等のために、走行状態の線条体(走行線条体、つまり、
電線、ワイヤ線)を処理適温まで加熱(または予熱)す
ることが行なわれる。この場合の走行線条体の加熱手段
としては、制御の容易さから、第3図に示すような誘導
加熱方法や、直接走行線条体に通電加熱するいわゆる電
気的加熱方法が用いられている。
ここで、第3図を参照して、誘導加熱装置による走行
線条体の加熱技術の従来例を説明する。
走行線条体RWが矢印Aで示すように走行する場合、同
線条体RWに対して非接触状態を保持しながら、誘導加熱
装置1を作動させること(加熱コイルに通電すること)
によって同線条体RWを誘導加熱し、一方、線速度検出部
2における接触ローラ2aによって走行線条体RWの直線運
動を回転運動に変換してタコ・ジェネレータ2bを回転さ
せ、これにより発生する電圧(線速度電圧)をルートア
ンプ9を介して電力量調整部3に供給し、該線速度電圧
と誘導加熱装置1の電力量との間に比例関係を持たせ
る。そして、走行線条体RWの温度を、誘導加熱装置1か
ら同線条体RWの走行方向に離間した位置で、温度検出器
(熱電対を用いた)4によって検出し、温度表示計5に
て表示する。
ここで、上述した電力量調整部3は、交流を直流とす
るための順変換サイリスタ6と、直流を10KHz程度の高
周波とするための逆変換サイリスタ7と、タコ・ジェネ
レータ2bからバッファ8を介して供給される電圧データ
の開平計算値を求めて平方根データとするためのルート
アンプ9と、該ルートアンプ9と両サイリスタ6・7と
の間に介在して出力を調整するためのゲートコントロー
ルアンプ10と、該ゲートコントロールアンプ10への入力
信号を、前記温度表示計5の表示温度に基づいて調整す
るためのボリウム11と、誘導加熱装置1の入力インピー
ダンスと電力量調整部3の出力インピーダンスとの整合
を図るための整合器12とから構成されている。
また、第3図のような電気回路における誘導加熱装置
1の電力量(W)は、供給電流をI、加熱コイルの部分
の見掛け上の抵抗をR、加熱コイルの印加電圧をEとす
れば、オームの法則によって、 W=I2R=E2/R で表される。そして、誘導加熱装置1の発熱量と走行線
条体RWの温度上昇量とが比例関係にあるとすれば、同線
条体RWの線速度が変動した場合には、その変動分の平方
根データに比例した電流調整を行なうことにより、同線
条体RWにおける単位長さの加熱量を一定にして、安定し
た熱量を付与することができる。付記すると、加熱コイ
ルが影響を及ぼす範囲は走行線条体RWの線速度に無関係
であり、仮に線速度が大きくなった場合は、これに比例
して電力量Wを大きくすることにより対応できるものと
なる。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、上述した誘導加熱装置1は、通常、その入
出力特性が正確に直線性を有しておらず、また零点ずれ
があるために、走行線条体RWの線速度を変化させた場合
や変動した場合、加熱量が線速度に比例せず、走行線条
体RWの温度が変化してしまう。
また、複数本の導体各々に半導電性テープが巻かれ、
各々を撚り合わせてなる分割式導体の走行線条体を加熱
する場合、同線条体が誘導加熱装置1内を回転しながら
通過するために電力量が自然に変化し、同線条体の温度
が変化してしまう。
また、実際の製造ラインでは、走行線条体に被覆する
ための被覆絶縁物の電気的特性を一定にする必要がある
ことから、線速度を変更する場合、加熱温度も同時に変
更する必要がある。この場合、手動で調整しなければな
らないので、作業効率が悪かった。
また、温度検出器4に熱電対を使用している関係上、
同検出器4を誘導加熱装置1から離間させて配置する必
要がある。このため走行線条体RWの温度に基づくフィー
ドバック制御を行う場合、温度検出に時間遅れが生じ
る。したがって、フィードバック制御では精度の良い制
御が難しい。ところで、熱電対を用いる他に、赤外線を
検出する放射温度計があるが、これは半導電性のテープ
を巻いた導体の温度を測定する場合には同テープから高
い放射率が得られるので有効に測定できるという利点が
ある。しかし、アルミや銅などの裸電線の場合には放射
率が非常に低いことから、正確な測定が難しいという欠
点がある。このように、現実には走行線条体RWの温度を
検出して制御する場合、精度の良い制御が期待できず、
またこの制御を行ったとしても早い制御が不可能であ
る。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、電
気的加熱手段の入出力特性における非直線性および零点
ずれの影響を受けることなく、また、短時間でかつ精度
良く走行線条体の温度調整ができ、さらにその調整を自
動的に行うことができる走行線条体の加熱温度調整装置
を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 上述した目的を達成するために、この発明は、電気的
加熱手段によって加熱される走行線条体の線速度を検出
する線速度検出手段と、前記走行線条体の温度を検出す
るための温度検出手段とを具備する走行線条体の加熱温
度調整装置において、供給される信号または自身の有す
る設定器の設定値に基づいて前記電気的加熱手段の電力
量を調整する電力量調整手段と、前記電気的加熱手段の
入出力特性における零点ずれを補償する補償手段と、前
記電力量調整手段の出力電圧および出力電流各々を検出
し、その検出結果を出力する電圧・電流検出手段と、前
記走行線条体の線速度および温度を設定するためのデー
タ入力手段と、前記線速度検出手段から出力される線速
度データと前記電圧・電流検出手段から出力される電圧
データおよび電流データと前記データ入力手段により設
定される温度データとに基づいて前記電力量調整手段を
駆動する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記走行
線条体の線速度または前記設定器の設定値を変化させた
時点における前記電圧データおよび前記電流データに基
づいて得られる電力と前記走行線条体の加熱開始直後ま
たは前記設定器を再調整した直後における前記電圧デー
タおよび電流データに基づいて得られる基準電力とを比
較し、その差が所定の範囲内に入るように前記電力量調
整手段を制御することを特徴とする。
また、前記制御手段に前記データ入力手段により設定
される線速度に対して必要な温度を任意に設定できる温
度設定機能を設けても良い。
「作用」 本発明によれば、電気的加熱手段の入出力特性におけ
る零点ずれを補償する補償手段を設け、さらに走行線条
体を加熱した直後または設定器を再調整した直後におけ
る基準電力と、走行線条体の線速度が変化した場合や変
動した場合、設定器を調整した場合および負荷変動が生
じた時点における電力とを比較して、その差が所定の範
囲内(例えば、5%以内になるように電力量調整手段を
制御することによって、最初に温度を設定しておくだけ
で、線速度に応じた温度の自動変更が短時間でかつ精度
良くできる。この場合、電気的加熱手段の入出力特性に
おける零点ずれおよび非直線性による温度の変動や、分
割導体に適用した際における負荷変動による温度の変動
がほとんど生じない。
また、制御手段に、データ入力手段により設定される
線速度に対して必要な温度を任意に設定できる温度設定
機能を設けたので、設定器による手動の温度調整に比べ
て短時間で走行線条体の温度の設定ができる。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
第1図はこの発明の一実施例である走行線条体の加熱
温度調整装置(以下、調整装置という)を示す機能ブロ
ック図である。なお、この実施例において前述した第3
図と共通する部分には、同一の符号を付してその説明を
省略する。
この図において、13は調整装置各部を制御するととも
に、各種演算を行う制御部である。この制御部13は、図
示せぬCPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリメモ
リ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびインタフ
ェース回路等を有して構成されている。ROMには、CPUを
制御するためのプログラムと演算処理プログラムとが書
き込まれている。14は誘導加熱部1の発熱量を調整する
電力量調整部である。この電力量調整部14には出力設定
ボリウム14aが設けられており、図中に示すスイッチ17
をオン状態にすることによって、直接、手動による出力
調整ができるようになっている。なお、手動による調整
は、通常、保守点検の際に使用する。この電力調整部14
には、出力電圧VO(電圧データ)および出力電流AO(電
流データ)を外部へ出力する機能も有している。これら
手動による出力調整と、出力電圧VOおよび出力電流AOを
出力する機能以外は、前述した第3図に示す電力量調整
部3と同様の機能を有している。電力量調整部14の出力
設定ボリウム14aによって設定される設定ボリウム電圧V
SMは、絶縁変換器18を介して制御部13の設定信号入力端
IN1に供給されるとともに、乗算器19の一方の入力端に
供給される。
次に、16は電力量調整部14から出力される出力電圧VO
と出力電流AO各々を検出する電圧・電流検出器である。
この電圧・電流検出器16によって検出された出力電圧VO
は、絶縁変換器20を介して制御部13の直流電圧入力端IN
2に供給される。また、検出された出力電流AOは、絶縁
変換器21を介して同制御部13の直流電流入力端IN3に供
給される。上述した乗算器19は、出力設定ボリウム14a
によって設定される設定ボリウム電圧VSMと、ルートア
ンプ9から出力される平方根データ( k:定数,V:線速度電圧)とを乗算し、出力する。この乗
算結果 は乗算器22の一方の入力端に供給される。乗算器22は乗
算器19から供給される乗算結果と、制御部13の制御信号
出力端OUTから供給される制御信号Cとを乗算し、この
乗算結果(作動信号)を出力する。
ここで、乗算器22から出力される作動信号は次のよう
になる。
次に、23はバイアス設定機能付きの絶縁変換器であ
り、外部に備えられたバイアス設定器(可変抵抗)24に
よって任意のバイアス電圧VBを入力信号に加算する。こ
の場合、バイアス電圧VBは、乗算器22から出力される作
動信号(式に示す)に加算される。ここで、作動信号
にバイアス電圧VBを加算するのは次のような理由からで
ある。すなわち、誘導加熱装置1の入出力特性は、ほと
んど場合、理想とする入出力特性よりも零点がずれてい
るからである。この零点ずれをバイアス電圧VBを加算す
ることにより補償する。上述した絶縁変換器23から出力
される作動信号は次のようになる。
次に、25はアナログリミッタであり、過大な入力信号
を制限して出力する。このアナログリミッタ25によっ
て、ゲートコントロールアンプ10には過大な入力信号が
供給されない。26は外部より制御可能なスイッチであ
り、図示せぬセレクトスイッチを“自動”に設定するこ
とによって、制御部13によって開閉制御される。
次に、タコ・ジェネレータ2bから出力される線速度電
圧Vは、制御部13の線速度入力端IN4に供給されるとと
もに、最低線速度検出部27に供給される。最低線速度検
出部27は、比較器28およびリレー29等を有して構成さ
れ、線速度電圧Vに基づいて走行線条体RWの線速度が最
低速度以下になったときに、検出信号を制御部13のイン
タロック入力端IN5に供給する。この場合、制御部13は
検出信号を入力すると、調整をオフ状態にする。31は制
御開始スイッチであり、オン側に投入することによって
制御部13が制御を開始する。32はデータ入力部であり、
比例帯32a、スタートステップ設定器32b、第1ステップ
設定器32cおよび第2ステップ設定器32dを有して構成さ
れている。この場合、詳細は後述するが、比例帯32aは
制御部13における演算に用いられる比例定数を入力する
ためのものであり、スタートステップ設定器32bは走行
線条体Wの加熱前温度および加熱温度を設定するもので
ある。第1,第2ステップ設定器32c,32dは、各々走行線
条体RWの速度変更を指定するとともに、指定した線速度
になったときの温度を指定するものである。33は走行線
条体RWの温度を検出するための温度検出部であり、検出
した温度を図示せぬ表示器に表示する。
次に、上記構成による調整装置の動作について説明す
る。
(I) 調整装置の図示せぬ電源スイッチをオン側に投
入した後、走行線条体RWが線速度v0で移動している状態
で、出力設定ボリウム14aの設定位置を最小にする。次
に、温度検出部33を作動させ、走行線条体Wの温度、す
なわち加熱前温度T1を測定し、その温度T1をスタートス
テップ設定器32bから制御部13に入力し、記憶させる。
次いで、所望とする加熱温度、すなわち走行線条体Wの
加熱温度T2をスタートステップ設定器32bから制御部13
に入力し、記憶させる。そして、加熱前温度T1と加熱温
度T2とを記憶させた後、セレクトスイッチをオン側に投
入し、次いで制御開始スイッチ31をオン側に投入する。
この場合、セレクトスイッチがオン側に投入されると、
制御部13はスイッチ26をオン状態にし、さらに制御開始
スイッチ31がオン側に投入されると、制御部13は制御動
作を開始する。そして、制御部31が制御動作を開始した
後、走行線条体RWの温度が先に記憶させた加熱温度T2
同じになるように出力設定ボリウム14aを調整する。こ
の場合、温度検出部33の温度表示に基づいて調整を行
う。
制御部13は、制御開始スイッチ31がオン側へ投入さ
れ、制御開始信号が供給されると、この時点から予め設
定された期間、すなわち出力設定ボリウム14aによる調
整が完了し、出力が安定するまでの期間中(例えば15
分)、各入力端子からの信号の読み込みは行わない。そ
して所定期間経過直後、設定信号入力端IN1、直流電圧
入力端IN2、直流電流入力端IN3および線速度入力端IN4
から順次、出力設定ボリウム電圧VSM、出力電圧VO、出
力電流AO、線速度電圧Vを読み込む。そして、これら各
値を、基準出力設定ボリウム電圧VSMb、基準出力電圧VO
b、基準出力電流AObおよび基準線速度電圧Vbとして記憶
する。そして、基準出力電圧VObと基準出力電流AObとの
積から基準電力Pbを求める。また、制御部13は基準制御
信号Cbとして一定の値(例えば、直流1V)を自動的に与
える。また、記憶しておいた加熱前温度T1を基準加熱前
温度Tb1、加熱温度T2を基準加熱温度Tb2とする。上述し
た各基準値は、その後の制御の基準値となる。
ここで、初めに測定した時点における加熱前温度T
1が、その後に変化したとすると、走行線条体RWの温度
が設定値通りになるように、出力設定ボリウム14aを調
整し直す必要がある。この場合、出力設定ボリウム14a
の再調整を行うと、制御部13は自動的に設定ボリウム電
圧の変化量から真の加熱前温度T1を次式に基づいて求め
る。
(真のT1)=T2−(Tb2−Tb1)×(VSM/VSMb)…… なお、符号VSMは、現時点(調整後)における設定ボ
リウム電圧である。
そして、制御部13は、式より得られた、真の加熱前
温度T1を基準加熱前温度Tb1として記憶し、さらに、先
に記憶した基準設定ボリウム電圧VSMb、基準出力電圧VO
b、基準出力電流AObおよび基準線速度電圧Vb各々も現在
値に置き換える。また、置き換えた基準出力電圧VObと
基準出力電流AObとの積から新たな基準電力Pbを求め
る。なおこの場合、走行線条体RWの線速度は変化させて
いないので、基準線速度電圧Vbは最初の値と変わらな
い。
このように、制御部13は、出力設定ボリウム14aが調
整される毎に、設定ボリウム電圧VSM、出力電圧VO、出
力電流AO、線速度電圧V、加熱前温度T1および電力P各
々を新たな値に置き換え、これらを基準値として記憶し
直す。
さて、出力設定ボリウム14aによって加熱温度T2を設
定した後、設定ボリウム信号VSMが乗算器19の一端に供
給されるとともに、制御部13の設定信号入力端に供給さ
れる。乗算器19の一端に供給された設定ボリウム電圧VS
Mと、他端に供給された線速度電圧Vとが乗算され、さ
らに乗算された結果と制御信号Cとが乗算器22にて乗算
される。そして、乗算器22から出力される信号 に、絶縁変換器23によってバイアス電圧VBが加算され、
作動信号Yとしてアナログリミッタ25を介してゲートコ
ントロールアンプ10に供給される。これにより、誘導加
熱装置1が駆動され、このときの作動信号Yは、式か
ら次のようになる。
以後、出力設定ボリウム14aを変化させないか、また
は線速度が変化しない限り、走行線条体RWの温度は加熱
温度T2に維持される。なお、通常は、走行線条体RWの温
度を加熱温度T2に設定した後は、出力設定ボリウム14a
の調整は行わない。
ここで、線速度Δvだけ変化して線速度電圧がΔV変
化したとすると、制御部13は、加熱温度T2が維持される
ように、制御信号Cの最適化を行う。すなわち、線速度
電圧の変化を検知し、この変化時点における電力(出力
電圧VO×出力電流AO)と基準電力Pbとを比較し、その差
が所定の範囲(例えば、±5%)内に在るか否かを判断
し、その範囲内に無ければ、入るように電力調整部14を
制御する。この際、誘導加熱装置1の入出力特性の非直
線性による加熱温度T2の変化に対しても同時に補正され
る。また、分割導体による負荷変動に対しても補正され
る。
さて、線速度がΔv変化してv0からv1になり、線速度
電圧がVからV1に変化すると、制御部13は、記憶してあ
る基準出力電圧VOb、基準出力電流AOb、基準線速度電圧
Vb、基準出力設定ボリウム電圧VSMbと、現在の線速度電
圧Vおよび設定ボリウム電圧VSMに基づいて次式から理
想電力Ptを求める。
Pt=(SM/SMb)×VOb×AOb×(V1/Vb) …… この場合、出力設定ボリウム15は調整していないの
で、式におけるVSM/VSMb=1となる。したがって、理
想電力Ptは次のようになる。
Pt=VOb×AOb×(V1/Vb) …… そして、現在の出力電圧VOと出力電流AOから電力Pを
求め、先に求めた理想電力Ptとの差εを求める。
ε=P−Pt …… 次いで、差εを求めた後、次式に示す演算を行い、制
御信号Cを最適化する。この場合、現在の制御信号をC
n、新たな制御信号をCn+とする。
Cn+=Cn±(|ε|)0.5/Kp(Kpは比例帯) …… この場合、ε>0のとき、符号は−となり、ε<0の
とき、符号は+となる。
このようにして、制御部13は、線速度が変化した時点
での電力と基準電力Pbとを比較し、その差が所定の範囲
内に入るように、制御信号Cの最適化を行い、電力調整
部14を制御する。そしてこの制御は、誘導加熱装置1の
入出力特性の非直線性や、分割導体による負荷変動に対
しても補正される。しかして、走行線条体RWの温度が常
に加熱温度T2に保たれる。なお、設定ボリウム14aを変
化させた場合も、制御部13が上述した〜式の演算を
行うことにより、制御信号Cの最適化が行なわれること
は明らかである。
このように、最初に温度検出部33の温度表示を見なが
ら設定ボリウム14aを調整しておけば、常に線速度の変
化に対して、その変化時点での電力と基準電力Pbとの差
が所定の範囲内になるように制御信号Cの最適化が行な
われる。この場合、走行線条体RWの加熱温度T2が誘導加
熱装置1の入出力特性における非直線性部分があって
も、常に設定値に保たれる。また、走行線条体RWの温度
に基づくフィードバック制御ではないので、温度の検出
時間の遅れによる精度の低下が少ない。
(II) 次に、加硫工程の製造条件が変わって線速度を
変更することがある。この場合、線速度を変更すると、
それに伴って走行線条体RWの温度も変更する。このよう
な場合、予めデータ入力部32から変更する線速度と、変
更後の温度とを入力し、制御部13に記憶させておく。な
お。この場合、走行線条体RWの温度を急激に上げて高温
にすると、過架橋(オーバーキュア)になるので、順次
温度を上げるようにする。例えば、走行線条体RWの線速
度をv0からv2にする場合、第2図に示すように、線速度
をv0→v1→v2と順次上げて、段階的に温度をT2→T21→T
22に上げて行く。
さて、初めに、スタートステップ設定器32bによって
制御部13に加熱前温度T1と、加熱温度T2を入力し、次い
で、第1ステップ設定器32cによって制御部13に線速度v
1と、そのときの温度T21を入力し、次いで、第2ステッ
プ設定器32dによって制御部13に線速度v2と、そのとき
の温度T22を入力する。
このように設定した後、制御部13は、次に示す演算を
行って、線速度が変わる毎に制御信号Cを変化させ、走
行線条体RWの温度を自動的に変更する。なお、以下に示
すCnは変更前、Cn+は変更後の値である。
まず、スタートステップから第1ステップへの変更に
おいては、 Cn+=Cn×((T21−Tb)/(T2−Tb))0.5 …… なる演算を行い、制御信号Cn+を求める。
次に、第1ステップから第2ステップへの変更におい
ては、 Cn+=Cn×((T22−Tb)/(T21−Tb))0.5 …… なる演算を行い、制御信号Cn+を求める。
次に、第2ステップから第1ステップへの変更におい
ては、 Cn+=Cn×((T21−Tb)/(T22−Tb))0.5 …… なる演算を行って、制御信号Cn+を求める。
一方、第1ステップからスタートステップへの変更に
おいては、 Cn+=Cn×((T2−Tb)/(T21−Tb))0.5 …… なる演算を行う。
このように、第1ステップ設定器32cや、第2ステッ
プ設定器32dによって、ディジタル的に所望とする線速
度および線速度を変化させるときの温度を入力できるの
で、設定ボリウム14aによる温度設定操作に比べて短時
間で正確な温度設定ができる。
なお、各ステップへの移行は速度設定値v1,v2より少
し低い速度で行なわれる。また、各ステップの戻りは、
更に少し低い線速度で行なわれる。このことにより、線
速度の設定誤差により、加熱温度が所定値に変更されな
いことや、移行点でのハンチングが防止できる。また、
ステップの移行、戻りが完了した時点での現在値を、新
たな基準制御信号Cb、基準線速度電圧Vb、基準出力電圧
VOb、基準出力電流AOb、基準出力設定ボリューム電圧VS
Mbとする。そして、基準加熱前温度Tb1、出力設定ボリ
ューム14aを再調整しない限り、以前と同値であり、基
準加熱温度Tb2は、変更後温度が新たに、その値とされ
る。
また、第1ステップ、第2ステップで加熱前温度が変
化した時、出力設定ボリューム14aを再調整すれば、先
に述べた式により、(真のT1)を演算し、新たに基準
加熱前温度Tb1とする。
また、式において、第1ステップでは、T2がT
21に、第2ステップではT2がT22に置き換わる。また、
第1ステップ、第2ステップでは、T21またはT22の設定
を変えることで、温度変更が可能である。
なお、上記実施例においては、電気的加熱手段として
誘導加熱方法を適用したが、これに限定されず、例えば
線条体への直接通電による抵抗加熱方法等を適用するこ
とができる。
また、上記実施例において、データ入力部32には、第
2ステップ設定器までしか設けなかったが、この数に限
定されるものではない。
また、上記実施例において、制御部13は本調整装置専
用のものとしたが、一般的に使用されているマイクロコ
ンピュータに置き換えることも可能である。これによ
り、プログラムの変更等が容易にできるので、目標温度
の入力、走行線条体RWに与える熱量(誘導加熱装置1の
発熱量)の入力等の自在性が高まり、応用範囲を大きく
することができる。
「発明の効果」 以上説明したようにこの発明による走行線条体の加熱
温度調整装置によれば、電気的加熱手段の入出力特性に
おける零点ずれを補償する補償手段を設け、さらに走行
線条体を加熱した直後または設定器を再調整した直後に
おける基準電力と、走行線条体の線速度が変化した場合
や変動した場合、設定器を調整した場合および負荷変動
が生じた時点における電力とを比較して、その差が所定
の範囲内になるように電力量調整手段を制御するので、
最初に温度を設定しておくだけで、線速度に応じた温度
の自動変更が短時間でかつ精度良くできる。この場合、
電気的加熱手段の入出力特性における零点ずれおよび非
直線性による温度の変動や、分割導体に適用した際にお
ける負荷変動による温度の変動がほとんど生じない。
また、制御手段に、データ入力手段により設定される
線速度に対して必要な温度を任意に設定できる温度設定
機能を設けたので、設定器による手動の温度調整に比べ
て短時間で走行線条体の温度の設定ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である走行線条体の加熱温
度調整装置を示す機能ブロック図、 第2図は同実施例の動作の一例を説明するための図、 第3図は従来の走行線条体の加熱温度調整装置を示す機
能ブロック図である。 RW……走行線条体、 1……誘導加熱部(電気的加熱手段)、 2……線速度検出部(線速度検出手段)、 13……制御部(制御手段、温度設定機能を有する)、 14……電力量調整部(電力量調整手段)、 14a……出力設定ボリウム(設定器)、 16……電圧・電流検出器(電圧・電流検出手段)、 23……絶縁変換器、 24……可変抵抗器(23,24は補償手段)、 32……データ入力部(データ入力手段)、 33……温度検出部(温度検出手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−57728(JP,A) 特開 昭53−12709(JP,A) 実開 昭60−39115(JP,U) 特公 昭63−16449(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 電気的加熱手段によって加熱され
    る走行線条体の線速度を検出する線速度検出手段と、前
    記走行線条体の温度を検出するための温度検出手段とを
    具備する走行線条体の加熱温度調整装置において、 (b) 供給される信号または自身の有する設定器の設
    定値に基づいて前記電気的加熱手段の電力量を調整する
    電力量調整手段と、 (c) 前記電気的加熱手段の入出力特性における零点
    ずれを補償する補償手段と、 (d) 前記電力量調整手段の出力電圧および出力電流
    各々を検出し、その検出結果を出力する電圧・電流検出
    手段と、 (e) 前記走行線条体の線速度および温度を設定する
    ためのデータ入力手段と、 (f) 前記線速度検出手段から出力される線速度デー
    タと前記電圧・電流検出手段から出力される電圧データ
    および電流データと前記データ入力手段により設定され
    る温度データとに基づいて前記電力量調整手段を駆動す
    る制御手段とを備え、 (g) 前記制御手段は、前記走行線条体の線速度また
    は前記設定器の設定値を変化させた時点における前記電
    圧データおよび前記電流データに基づいて得られる電力
    と前記走行線条体の加熱開始直後または前記設定器を再
    調整した直後における前記電圧データおよび電流データ
    に基づいて得られる基準電力とを比較し、その差が所定
    の範囲内に入るように前記電力量調整手段を制御するこ
    とを特徴とする走行線条体の加熱温度調整装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、前記データ入力手段によ
    り設定される線速度に対して必要な温度を任意に設定で
    きる温度設定機能を有することを特徴とする請求項1記
    載の走行線条体の加熱温度調整装置。
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