JPH0819126A - 高圧ガス開閉器盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］鉄道駅構内の配電線路に設けられる高圧開閉器
やケーブル故障検知器等の設置作業や保守点検作業を安
全かつ容易にできるようにすると共に、設置状態の機器
の外観を環境美化上好ましいようにすることを目的とす
る。 ［構成］高圧ガス開閉器盤Ａはキャビネット１を備え、
その開口部１０には両開きの正面扉１１、１２が設けて
ある。開口部１０には内部機器を覆う保護板が取り付け
てある。キャビネット１内部には高圧ガス開閉器２が取
り付けてある。高圧ガス開閉器２の上方には地絡表示装
置３が取り付けてある。キャビネット１の内部下側には
制御電源用変圧器４が取り付けてある。制御電源用変圧
器４の上方には高圧ケーブル故障検知器５が取り付けて
ある。保護板には、上部右側に地絡表示装置３の表示が
確認できる表示用窓が設けてある。保護板の左側には上
下二箇所に表示用窓が設けてある。正面扉１１、１２に
は、これら表示窓に対応して確認窓１２１、１１１、１
１２が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鉄道の駅構内における
配電線路において設けられる高圧ガス開閉器盤に関する
ものである。

【０００２】

【従来技術】鉄道の駅構内における配電線路において
は、高圧開閉器７やケーブル故障検知器８等は、図４に
示すように電柱の上部や下部の各所に個々に取り付けら
れていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の構造では、次のような課題があった。 （ａ）高圧開閉器等の設置や保守点検作業時において
は、電柱に上っての作業が余儀なくされている。この作
業は高所作業となるため作業員の動きが制限され、特に
機器の設置作業においては、機器や工具の落下による事
故が発生する危険があった。また、作業者の転落事故も
後を絶たない。 （ｂ）保守点検においては、機器が電柱に個々に取り付
けてあるので、点検作業等の各種作業がしにくく、高所
作業ということもあって作業性が悪かった。 （ｃ）駅の構内とはいえ、高くて目立つ電柱に様々な機
器が取り付けてあるのは見苦しく、環境美化上、好まし
い状態とはいえない。

【０００４】本発明は、上記課題を解消するもので、鉄
道駅構内の配電線路に設けられる高圧開閉器やケーブル
故障検知器等の設置作業や保守点検作業を安全かつ容易
にできるようにすると共に、設置状態の機器の外観を環
境美化上好ましいようにすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第１の手段
にあっては、鉄道駅構内における配電線路において設け
られる高圧ガス開閉器盤であって、この高圧ガス開閉器
盤は、地上に設置するようにしてあるキャビネットを備
え、このキャビネットの内部には、高圧ガス開閉器と、
この高圧ガス開閉器において地絡が発生した場合に電源
側または負荷側のどちらで地絡が発生したかを検知し表
示する地絡表示装置と、制御電源用変圧器と、高圧配電
線路において地絡が発生した場合にケーブルのどの相が
地絡したかを検知し表示する高圧ケーブル故障検知器
と、が取り付けてある、高圧ガス開閉器盤である。

【０００６】第２の手段にあっては、鉄道駅構内におけ
る配電線路において設けられる高圧ガス開閉器盤であっ
て、この高圧ガス開閉器盤は、地上に設置するようにし
てあるキャビネットを備え、このキャビネットの内部に
は、高圧ガス開閉器と、この高圧ガス開閉器において地
絡が発生した場合に電源側または負荷側のどちらで地絡
が発生したかを検知し表示する地絡表示装置と、制御電
源用変圧器と、高圧配電線路において地絡が発生した場
合にケーブルのどの相が地絡したかを検知し表示する高
圧ケーブル故障検知器と、上記キャビネット内部の開口
部に上記各機器を覆うようにして取り付け可能な保護板
と、を備え、上記保護板は、機器の操作部や表示部に対
応する操作用窓または表示用窓を備えている、高圧ガス
開閉器盤である。

【０００７】

【作用】本発明にかかる高圧ガス開閉器盤は、高圧ガス
開閉器や地絡表示装置あるいは高圧ケーブル故障検知器
等の機器を、地上に据え付けるキャビネットの内部にま
とめて収容するようにしている。これにより、機器の設
置や保守点検作業時において、従来のように電柱に上っ
ての作業は不要となり、地上で作業ができる。また、作
業箇所がキャビネット内にまとまっているので、作業性
が向上する。

【０００８】従って、機器や工具の落下事故や作業者の
転落事故の心配もなく、安全かつ迅速な作業ができる。
更には、各機器がキャビネット内にまとめて収容され、
しかもキャビネットは目立つ電柱上ではなく地上に据え
付けられるので、見た目に美しく、環境美化上、好まし
いものである。

【０００９】第２の手段にかかるキャビネット内の機器
正面側に保護板を備えたものにあっては、保守点検時に
おいて作業者の感電の心配がなく、正面扉を開けた状態
で各種表示の確認や高圧ガス開閉器等の入切操作等、各
種操作ができる。また、作業時の誘導雷の侵入等、万一
の場合の内部機器の飛散等による二次災害の発生を防止
できる。

【００１０】

【実施例】本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳
細に説明する。図１は本発明にかかる高圧ガス開閉器盤
の一実施例を示す正面図、図２は扉を開けた状態の正面
図、図３は保護板を取り除いた状態の正面図である。符
号Ａは高圧ガス開閉器盤で、キャビネット１を備えてい
る。キャビネット１は正面が開口した直方体状で、開口
部１０には両開きの正面扉１１、１２が設けてある。ま
た、開口部１０には後述する内部機器を覆うように保護
板６が取り付けてある。保護板６については後述する。

【００１１】図３を参照する。キャビネット１の内部右
側の中段には、高圧ガス開閉器２が取り付けてある。高
圧ガス開閉器２の上方には、この高圧ガス開閉器２にお
いて地絡が発生した場合に電源側または負荷側のどちら
で地絡が発生したかを検知し表示する地絡表示装置３が
取り付けてある。また、キャビネット１の内部左下には
制御電源用変圧器４が取り付けてある。

【００１２】制御電源用変圧器４の上方には、高圧配電
線路において地絡が発生した場合にケーブルのどの相が
地絡したかを検知し表示する高圧ケーブル故障検知器５
が取り付けてある。そして、上記保護板６は上記各機器
を覆うようにして取り付けてある。

【００１３】図２を参照する。保護板６には、上部右側
に地絡表示装置３の表示が確認できる表示用窓６１が設
けてある。また、保護板６の左側には上下二箇所に表示
用窓６２、６３が設けてある。更に、上記正面扉１１、
１２には、これら表示窓６１、６２、６３に対応して確
認窓１２１、１１１、１１２が設けてある。

【００１４】（作 用）図１ないし図３を参照して本実
施例の作用を説明する。本発明にかかる高圧ガス開閉器
盤Ａは、地上の所要箇所に設置される。高圧ガス開閉器
盤Ａは、高圧ガス開閉器２や地絡表示装置３あるいは高
圧ケーブル故障検知器５等の機器を、地上に据え付ける
キャビネット１の内部にまとめて収容する構造となって
いる。

【００１５】これにより、機器の設置や保守点検作業時
において、従来のように電柱に上って作業する必要はな
くなり、地上で作業ができる。また、作業箇所がキャビ
ネット１内にまとまっているので、作業性が向上する。
従って、機器や工具の落下事故や作業者の転落事故の心
配もなく、安全かつ迅速な作業ができる。更には、各機
器がキャビネット１内にまとめて収容され、しかもキャ
ビネット１は目立つ電柱上ではなく地上に据え付けられ
るので、見た目に美しく、環境美化上、好ましいもので
ある。

【００１６】また、保護板６によって保守点検作業時に
おける作業者の感電の心配がなく、正面扉１１、１２を
開けた状態で各種表示の確認や高圧ガス開閉器２等の入
切操作等、各種操作ができる。また、作業時の誘導雷の
侵入等、万一の場合の内部機器の飛散等による二次災害
の発生を防止できる。なお、本発明は図示の実施例に限
定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内におい
て種々の変形が可能である。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 （ａ）本発明にかかる高圧開閉器盤は、高圧ガス開閉器
や地絡表示装置あるいは高圧ケーブル故障検知器等の機
器を、地上に据え付けるキャビネットの内部にまとめて
収容するようにしている。これにより、機器の設置や保
守点検作業時において、従来のように電柱に上っての作
業は不要となり、地上で作業ができる。また、作業箇所
がキャビネット内にまとまっているので、作業性が向上
する。従って、機器や工具の落下事故や作業者の転落事
故の心配もなく、安全かつ迅速な作業ができる。

【００１８】（ｂ）各機器がキャビネット内にまとめて
収容され、しかもキャビネットは目立つ電柱上ではなく
地上に据え付けられるので、見た目に美しく、環境美化
上、好ましいものである。

【００１９】（ｃ）キャビネット内の機器正面側に保護
板を備えたものにあっては、保守点検時における作業者
の感電の心配がなく、正面扉を開けた状態で各種表示の
確認や高圧ガス開閉器等の入切操作等、各種操作ができ
る。また、作業時の誘導雷の侵入等、万一の場合の内部
機器の飛散等による二次災害の発生を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる高圧ガス開閉器盤の一実施例を
示す正面図。

【図２】本発明にかかる高圧ガス開閉器盤の一実施例を
示す扉を開けた状態の正面図。

【図３】本発明にかかる高圧ガス開閉器盤の一実施例を
示す保護板を取り除いた状態の正面図。

【図４】従来の高圧ガス開閉器等の設置状態を示す説明
図。

【符号の説明】

Ａ 高圧ガス開閉器盤 １ キャビネット ２ 高圧ガス開閉器 ３ 地絡表示装置 ４ 制御電源用変圧器 ５ 高圧ケーブル故障検知器 ６ 保護板 ６１、６２、６３ 表示用窓

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋津 孝雄 東京都千代田区丸の内１丁目６番５号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 井上 博之 佐賀県佐賀市大財北町１番１号 株式会社 戸上電機製作所内 (72)発明者 下村 三千男 佐賀県佐賀市大財北町１番１号 株式会社 戸上電機製作所内 (72)発明者 盛山 理博 佐賀県佐賀市大財北町１番１号 株式会社 戸上電機製作所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄道駅構内における配電線路において設
   けられる高圧ガス開閉器盤であって、この高圧ガス開閉
   器盤は、 地上に設置するようにしてあるキャビネットを備え、こ
   のキャビネットの内部には、 高圧ガス開閉器と、 この高圧ガス開閉器において地絡が発生した場合に電源
   側または負荷側のどちらで地絡が発生したかを検知し表
   示する地絡表示装置と、 制御電源用変圧器と、 高圧配電線路において地絡が発生した場合にケーブルの
   どの相が地絡したかを検知し表示する高圧ケーブル故障
   検知器と、 が取り付けてある、 高圧ガス開閉器盤。
2. 【請求項２】 鉄道駅構内における配電線路において設
   けられる高圧ガス開閉器盤であって、この高圧ガス開閉
   器盤は、 地上に設置するようにしてあるキャビネットを備え、こ
   のキャビネットの内部には、 高圧ガス開閉器と、 この高圧ガス開閉器において地絡が発生した場合に電源
   側または負荷側のどちらで地絡が発生したかを検知し表
   示する地絡表示装置と、 制御電源用変圧器と、 高圧配電線路において地絡が発生した場合にケーブルの
   どの相が地絡したかを検知し表示する高圧ケーブル故障
   検知器と、 上記キャビネット内部の開口部に上記各機器を覆うよう
   にして取り付け可能な保護板と、を備え、 上記保護板は、 機器の操作部や表示部に対応する操作用窓または表示用
   窓を備えている、 高圧ガス開閉器盤。