JPH08188485A - コンクリ−ト起泡剤 - Google Patents
コンクリ−ト起泡剤Info
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- JPH08188485A JPH08188485A JP1967595A JP1967595A JPH08188485A JP H08188485 A JPH08188485 A JP H08188485A JP 1967595 A JP1967595 A JP 1967595A JP 1967595 A JP1967595 A JP 1967595A JP H08188485 A JPH08188485 A JP H08188485A
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンクリ−ト起泡剤に関し、特に、起泡せし
めた気泡体及びその気泡膜性能をより長い時間保持して
その消泡又は脱泡を防ぐことができるコンクリ−ト起泡
剤を提供する。 【構成】 セメント起泡混和材と、該混和材に混入する
水溶性セルロ−ス系樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若し
くは、水溶性セルロ−ス系樹脂及び親水性エポキシ樹脂
とから成るコンクリ−ト起泡剤。
めた気泡体及びその気泡膜性能をより長い時間保持して
その消泡又は脱泡を防ぐことができるコンクリ−ト起泡
剤を提供する。 【構成】 セメント起泡混和材と、該混和材に混入する
水溶性セルロ−ス系樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若し
くは、水溶性セルロ−ス系樹脂及び親水性エポキシ樹脂
とから成るコンクリ−ト起泡剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリ−ト起泡剤に
関し、特に、起泡せしめた気泡体及びその気泡膜性能を
より長い時間保持してその消泡又は脱泡を防ぐことがで
きるコンクリ−ト起泡剤に関するものである。
関し、特に、起泡せしめた気泡体及びその気泡膜性能を
より長い時間保持してその消泡又は脱泡を防ぐことがで
きるコンクリ−ト起泡剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】気泡コンクリ−ト製品を製造する際に使
用されるコンクリ−ト起泡剤は、従来から多くの種類の
ものが多数提供されており、それらの起泡剤は、気泡コ
ンクリ−ト製品の製造方法に対応して適宜選択される。
例えば、気泡コンクリ−ト製品については、原材料をす
べて混合した後、型枠中で後から発泡させるいわゆるポ
スト(アフタ)フォ−ム法と、予め起泡剤により発泡さ
せて形成した泡体をセメントペ−スト又はセメントモル
タルに注入するプレフォ−ム法とがあるが、アフタフォ
−ム法とプレフォ−ム法とでは、通常、種類の異なる起
泡剤が使用される。また、泡体を形成する方法にも、例
えば、水素ガスを発生させる方法、起泡剤を圧縮空気と
共に起泡装置に送り込んで泡体を形成する方法などがあ
り、この泡体の形成方法の相違は使用している起泡剤が
異なっているためである。
用されるコンクリ−ト起泡剤は、従来から多くの種類の
ものが多数提供されており、それらの起泡剤は、気泡コ
ンクリ−ト製品の製造方法に対応して適宜選択される。
例えば、気泡コンクリ−ト製品については、原材料をす
べて混合した後、型枠中で後から発泡させるいわゆるポ
スト(アフタ)フォ−ム法と、予め起泡剤により発泡さ
せて形成した泡体をセメントペ−スト又はセメントモル
タルに注入するプレフォ−ム法とがあるが、アフタフォ
−ム法とプレフォ−ム法とでは、通常、種類の異なる起
泡剤が使用される。また、泡体を形成する方法にも、例
えば、水素ガスを発生させる方法、起泡剤を圧縮空気と
共に起泡装置に送り込んで泡体を形成する方法などがあ
り、この泡体の形成方法の相違は使用している起泡剤が
異なっているためである。
【0003】プレフォ−ム法による気泡コンクリ−ト製
品の製法は、例えば、多価カルボン酸を含有する希釈液
で生成されたコンクリ−ト起泡剤を圧縮空気と共に起泡
装置に送り込み、直径0.2〜0.5mmの複数の泡体を形成す
ると共に、この起泡装置で泡立てて形成した複数の泡体
を、セメントペ−スト又はセメントモルタル内に連続的
に注入し、混練する方法がある。現在は、このプレフォ
−ム法により製造された気泡コンクリ−ト製品が主流で
あり、この方法に用いられる上記のような起泡剤やそれ
に類似する起泡剤が多く使用されている。
品の製法は、例えば、多価カルボン酸を含有する希釈液
で生成されたコンクリ−ト起泡剤を圧縮空気と共に起泡
装置に送り込み、直径0.2〜0.5mmの複数の泡体を形成す
ると共に、この起泡装置で泡立てて形成した複数の泡体
を、セメントペ−スト又はセメントモルタル内に連続的
に注入し、混練する方法がある。現在は、このプレフォ
−ム法により製造された気泡コンクリ−ト製品が主流で
あり、この方法に用いられる上記のような起泡剤やそれ
に類似する起泡剤が多く使用されている。
【0004】また、アフタフォ−ム法とプレフォ−ム法
のいずれにも使用できるコンクリ−ト起泡剤の例として
は、特公昭29−8192号公報,特公昭29−282
号公報に記載されているものがあり、前者は、アルミニ
ウム又はマグネシム又はアルミニウム残灰の何れか一種
又はこれらの混合物と珪酸質鉱物粗粒とをアルミニウム
石鹸とロジンとを混溶した石油の如き鉱物油或はその他
の動植物油脂粘稠物中にて微粉砕し、ペ−スト状或は粉
末状に形成したもの、後者は、アルミン酸アルカリ粉末
と珪素粉末とを混合しこれをタ−ル又は樹脂の有機溶剤
溶液で混練し溶剤を揮散せしめて粉砕して粉末状に形成
したものである。
のいずれにも使用できるコンクリ−ト起泡剤の例として
は、特公昭29−8192号公報,特公昭29−282
号公報に記載されているものがあり、前者は、アルミニ
ウム又はマグネシム又はアルミニウム残灰の何れか一種
又はこれらの混合物と珪酸質鉱物粗粒とをアルミニウム
石鹸とロジンとを混溶した石油の如き鉱物油或はその他
の動植物油脂粘稠物中にて微粉砕し、ペ−スト状或は粉
末状に形成したもの、後者は、アルミン酸アルカリ粉末
と珪素粉末とを混合しこれをタ−ル又は樹脂の有機溶剤
溶液で混練し溶剤を揮散せしめて粉砕して粉末状に形成
したものである。
【0005】上述した特公昭29−8192号公報に記
載されている起泡剤による起泡の原理は次のとおりであ
る。アルミニウム石鹸とロジンとを混溶した油脂粘稠物
中にアルミニウム、マグネシウム、アルミニウム残灰、
ジュラルミン残灰の粗粒を浸漬して微粉砕したものをセ
メント水和時に少量添加すると、まず、油脂が水中にて
水中油滴型のエマルジョンとなる。この水和過程におい
てアルミニウム、マグネシウム、残灰等の微粉末は反応
してガスを発生し起泡するが、この起泡により油滴は薄
膜の膨張球となる。従って、この発生したガスは能率良
く球泡となって、セメント凝結中に逃散することなく、
またピンホ−ルをもって互いに連結することなく、各々
が単独の球泡となるのである。
載されている起泡剤による起泡の原理は次のとおりであ
る。アルミニウム石鹸とロジンとを混溶した油脂粘稠物
中にアルミニウム、マグネシウム、アルミニウム残灰、
ジュラルミン残灰の粗粒を浸漬して微粉砕したものをセ
メント水和時に少量添加すると、まず、油脂が水中にて
水中油滴型のエマルジョンとなる。この水和過程におい
てアルミニウム、マグネシウム、残灰等の微粉末は反応
してガスを発生し起泡するが、この起泡により油滴は薄
膜の膨張球となる。従って、この発生したガスは能率良
く球泡となって、セメント凝結中に逃散することなく、
またピンホ−ルをもって互いに連結することなく、各々
が単独の球泡となるのである。
【0006】而して、上記いずれのコンクリ−ト起泡剤
も、その目的とするところは、泡体が互いに連結するこ
となく独立した状態でコンクリ−ト中に均一に分散し、
軽量で強化された気泡コンクリ−ト製品を製造すること
にある。
も、その目的とするところは、泡体が互いに連結するこ
となく独立した状態でコンクリ−ト中に均一に分散し、
軽量で強化された気泡コンクリ−ト製品を製造すること
にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
のいずれのコンクリ−ト起泡剤を使用した場合も、起泡
せしめた泡体が、セメントペ−スト又はセメントモルタ
ル内に連続注入されて混練される過程で、又は、コンク
リ−トが固まるまでの間にかなり消泡又は脱泡してしま
うことが多く、その結果、容積が減少してしまい、コン
クリ−トが固まる過程で収縮が起こり、視認できる程度
ではないが、気泡コンクリ−ト製品に微小な亀裂が生じ
たりすることがある。
のいずれのコンクリ−ト起泡剤を使用した場合も、起泡
せしめた泡体が、セメントペ−スト又はセメントモルタ
ル内に連続注入されて混練される過程で、又は、コンク
リ−トが固まるまでの間にかなり消泡又は脱泡してしま
うことが多く、その結果、容積が減少してしまい、コン
クリ−トが固まる過程で収縮が起こり、視認できる程度
ではないが、気泡コンクリ−ト製品に微小な亀裂が生じ
たりすることがある。
【0008】気泡コンクリ−ト製品に微小な亀裂が生じ
ると、そこから気泡コンクリ−ト製品が折れたり、破壊
され易くなるため、きわめて危険な状態となる。また、
泡体の消泡又は脱泡は、軽量化を予定して製造される気
泡コンクリ−ト製品の重量の増大につながり、地中等へ
の沈み込みや沈下の原因となる。更に、泡体の消泡又は
脱泡は、消泡又は脱泡した分だけセメント原料等が余計
に必要となり、経費が割高になるという問題も生じる。
ると、そこから気泡コンクリ−ト製品が折れたり、破壊
され易くなるため、きわめて危険な状態となる。また、
泡体の消泡又は脱泡は、軽量化を予定して製造される気
泡コンクリ−ト製品の重量の増大につながり、地中等へ
の沈み込みや沈下の原因となる。更に、泡体の消泡又は
脱泡は、消泡又は脱泡した分だけセメント原料等が余計
に必要となり、経費が割高になるという問題も生じる。
【0009】泡体が消泡又は脱泡する原因は、種々の要
因が考えられるが、上述したプレフォ−ム法による気泡
コンクリ−ト製品の製造法の一例とし挙げたものでは、
起泡剤を圧縮空気と共に起泡装置に送り込んで形成され
た複数の泡体の膜が、水分を含む粘稠性のある膜である
ため、この膜の水分が、セメントペ−スト又はセメント
モルタルに泡体を注入した後、起泡コンクリ−トスラリ
−の流動調整をするとき、或は、乾燥時に一部吸収され
ることにより泡体が消泡するためであると推測される。
因が考えられるが、上述したプレフォ−ム法による気泡
コンクリ−ト製品の製造法の一例とし挙げたものでは、
起泡剤を圧縮空気と共に起泡装置に送り込んで形成され
た複数の泡体の膜が、水分を含む粘稠性のある膜である
ため、この膜の水分が、セメントペ−スト又はセメント
モルタルに泡体を注入した後、起泡コンクリ−トスラリ
−の流動調整をするとき、或は、乾燥時に一部吸収され
ることにより泡体が消泡するためであると推測される。
【0010】因に、起泡コンクリ−トスラリ−の流動調
整は、打設時の作業性や気泡コンクリ−ト製品の機械的
強度と関連し、例えば、水/セメントの比率の増大は流
動性は良くなるものの気泡コンクリ−ト製品の機械的強
度が落ち、一方、この比率の減少は流動性が低下して打
設時の作業性が落ちるという問題がある。水/セメント
の比率の減少は、泡体を形成する膜の水分が吸収され易
くなる環境になるため、消泡又は脱泡が生じる要因にな
る。従って、機械的強度が大きい強化気泡コンクリ−ト
製品の製造と泡体を安定に保持するという問題は微妙に
関連していると推測される。なお、乾燥時に泡体の膜の
水分が吸収されて泡体が縮小しようとするとき、これに
コンクリ−ト自体の重量も加わって泡体を縮小乃至は消
滅させるように作用するのもその一因であると推測され
る。
整は、打設時の作業性や気泡コンクリ−ト製品の機械的
強度と関連し、例えば、水/セメントの比率の増大は流
動性は良くなるものの気泡コンクリ−ト製品の機械的強
度が落ち、一方、この比率の減少は流動性が低下して打
設時の作業性が落ちるという問題がある。水/セメント
の比率の減少は、泡体を形成する膜の水分が吸収され易
くなる環境になるため、消泡又は脱泡が生じる要因にな
る。従って、機械的強度が大きい強化気泡コンクリ−ト
製品の製造と泡体を安定に保持するという問題は微妙に
関連していると推測される。なお、乾燥時に泡体の膜の
水分が吸収されて泡体が縮小しようとするとき、これに
コンクリ−ト自体の重量も加わって泡体を縮小乃至は消
滅させるように作用するのもその一因であると推測され
る。
【0011】また、上述した特公昭29−8192号公
報に記載の起泡剤において、泡体が消泡又は脱泡する原
因は、この起泡剤では、油脂が水中にて水中油滴型のエ
マルジョンとなることが、互いに連結しない優れた独立
気泡体を形成する要因となるが、これが、油中水滴型の
エマルジョンになると、油層が分離したり、水和作用が
著しく不規則となってしまうからである。即ち、当初、
水中油滴型のエマルジョンとなっていても、このエマル
ジョンから水分が何らかの要因で吸収されて油中水滴型
のエマルジョンに近い状態になると、形成された泡体が
連結したり、油層が分離したりして亀裂の原因になるの
ではないかと推測される。
報に記載の起泡剤において、泡体が消泡又は脱泡する原
因は、この起泡剤では、油脂が水中にて水中油滴型のエ
マルジョンとなることが、互いに連結しない優れた独立
気泡体を形成する要因となるが、これが、油中水滴型の
エマルジョンになると、油層が分離したり、水和作用が
著しく不規則となってしまうからである。即ち、当初、
水中油滴型のエマルジョンとなっていても、このエマル
ジョンから水分が何らかの要因で吸収されて油中水滴型
のエマルジョンに近い状態になると、形成された泡体が
連結したり、油層が分離したりして亀裂の原因になるの
ではないかと推測される。
【0012】本発明の課題は、上記のような問題点に鑑
み、起泡せしめた気泡体及びその気泡膜性能をより長い
時間安定した状態で保持し、その消泡を防ぐことができ
る新規なコンクリ−ト起泡剤を提供することにある。
み、起泡せしめた気泡体及びその気泡膜性能をより長い
時間安定した状態で保持し、その消泡を防ぐことができ
る新規なコンクリ−ト起泡剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の起泡剤の構成は、セメン
ト起泡混和材と、該混和材に混入する水溶性セルロ−ス
系樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若しくは、前記混和材
に混入する水溶性セルロ−ス系樹脂及び親水性エポキシ
樹脂とから成ることを特徴とするものである。
を目的としてなされた本発明の起泡剤の構成は、セメン
ト起泡混和材と、該混和材に混入する水溶性セルロ−ス
系樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若しくは、前記混和材
に混入する水溶性セルロ−ス系樹脂及び親水性エポキシ
樹脂とから成ることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】混和材に混入する水溶性セルロ−ス系樹脂及び
/又は親水性エポキシ樹脂は、その保水効果により気泡
体及び気泡膜性能をより長い時間保持でき、かつ、セメ
ント等が加合されたときにおいても同じくその優れた保
水力により気泡体及び気泡膜の水分をセメント等の粉体
に急激に吸着されるのを防ぐことができる。親水性エポ
キシ樹脂は、特に気泡体及び気泡膜の強化を助けるもの
であり、使用量は少量であるためにセメント本体の硬化
力をもって十分補うことができ、通常必要とされる硬化
剤を用いることなく、その相乗効果により気泡コンクリ
−ト製品の圧縮強度増大、収縮率の低減を達成すること
ができる。また、これらの樹脂の優れた保水力が、水中
油滴型のエマルジョンの状態を保持し、互いに連結しな
い優れた独立気泡体を形成する要因となり、収縮が主な
原因であるとされる亀裂が生じるおそれがない。
/又は親水性エポキシ樹脂は、その保水効果により気泡
体及び気泡膜性能をより長い時間保持でき、かつ、セメ
ント等が加合されたときにおいても同じくその優れた保
水力により気泡体及び気泡膜の水分をセメント等の粉体
に急激に吸着されるのを防ぐことができる。親水性エポ
キシ樹脂は、特に気泡体及び気泡膜の強化を助けるもの
であり、使用量は少量であるためにセメント本体の硬化
力をもって十分補うことができ、通常必要とされる硬化
剤を用いることなく、その相乗効果により気泡コンクリ
−ト製品の圧縮強度増大、収縮率の低減を達成すること
ができる。また、これらの樹脂の優れた保水力が、水中
油滴型のエマルジョンの状態を保持し、互いに連結しな
い優れた独立気泡体を形成する要因となり、収縮が主な
原因であるとされる亀裂が生じるおそれがない。
【0015】
【実施例】次に、本発明のコンクリ−ト起泡剤の実施例
を説明する。
を説明する。
【0016】本発明のコンクリ−ト起泡剤は、セメント
起泡混和材と、該混和材に混入する水溶性セルロ−ス系
樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若しくは、水溶性セルロ
−ス系樹脂及び親水性エポキシ樹脂とから成るものであ
るが、使用するセメント起泡混和材の種類によって種々
のものがあるため、使用するセメント起泡混和材ごとに
以下に説明する。
起泡混和材と、該混和材に混入する水溶性セルロ−ス系
樹脂又は親水性エポキシ樹脂、若しくは、水溶性セルロ
−ス系樹脂及び親水性エポキシ樹脂とから成るものであ
るが、使用するセメント起泡混和材の種類によって種々
のものがあるため、使用するセメント起泡混和材ごとに
以下に説明する。
【0017】まず、本発明のコンクリ−ト起泡剤の第一
例は、アルミニウム又はマグネシム又はアルミニウム残
灰の何れか一種又はこれらの混合物と珪酸質鉱物粗粒と
をアルミニウム石鹸とロジンとを混溶した石油等の鉱物
油或はその他の動植物油脂粘稠物中にて微粉砕し、ペ−
スト状或は粉末状としたものに、粉末状の水溶性セルロ
−ス系樹脂、又は、液状の親水性エポキシ樹脂を、若し
くは、これらの樹脂を混練したものである。
例は、アルミニウム又はマグネシム又はアルミニウム残
灰の何れか一種又はこれらの混合物と珪酸質鉱物粗粒と
をアルミニウム石鹸とロジンとを混溶した石油等の鉱物
油或はその他の動植物油脂粘稠物中にて微粉砕し、ペ−
スト状或は粉末状としたものに、粉末状の水溶性セルロ
−ス系樹脂、又は、液状の親水性エポキシ樹脂を、若し
くは、これらの樹脂を混練したものである。
【0018】この起泡剤において、アルミニウム石鹸
は、石油その他の油脂粘稠剤であること、及び、滲透
剤、防水剤の性質を有することから、石油その他の油脂
中に溶解して粘稠液とするために用いられる。また、ロ
ジンは、石油中にアルミニウム石鹸と共に混溶するとそ
の粘稠性は一層増大するため加えられる。このようなア
ルミニウム石鹸とロジンとを混溶した石油又は油脂粘稠
物中にアルミニウム粒(又はその残灰粒)等の粗粒を浸
漬して微粉状にしたものを、セメント水和時に少量添加
すると、油脂は水中にて水中油滴型のエマルジョンが形
成される。この水和過程にアルミニウム(又はその残灰
粒)等の粗粒が反応しガスを発生して起泡するが、この
起泡により油滴は薄膜の互いに連結することがない独立
した膨張球(気泡体)となる。しかし乍ら、この状態に
おいて、水/セメントの比率の減少が起こると、水中油
滴型のエマルジョンの状態が崩れ、この膨張球(気泡
体)が潰れるおそれがあるので、これを防止するため、
本発明では、水中油滴型のエマルジョンの状態を保持す
るため、水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は液状の親水
性エポキシ樹脂を加えている。
は、石油その他の油脂粘稠剤であること、及び、滲透
剤、防水剤の性質を有することから、石油その他の油脂
中に溶解して粘稠液とするために用いられる。また、ロ
ジンは、石油中にアルミニウム石鹸と共に混溶するとそ
の粘稠性は一層増大するため加えられる。このようなア
ルミニウム石鹸とロジンとを混溶した石油又は油脂粘稠
物中にアルミニウム粒(又はその残灰粒)等の粗粒を浸
漬して微粉状にしたものを、セメント水和時に少量添加
すると、油脂は水中にて水中油滴型のエマルジョンが形
成される。この水和過程にアルミニウム(又はその残灰
粒)等の粗粒が反応しガスを発生して起泡するが、この
起泡により油滴は薄膜の互いに連結することがない独立
した膨張球(気泡体)となる。しかし乍ら、この状態に
おいて、水/セメントの比率の減少が起こると、水中油
滴型のエマルジョンの状態が崩れ、この膨張球(気泡
体)が潰れるおそれがあるので、これを防止するため、
本発明では、水中油滴型のエマルジョンの状態を保持す
るため、水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は液状の親水
性エポキシ樹脂を加えている。
【0019】而して、この起泡剤の各成分の割合の例
は、次のとおりである。 アルミニウム粒(又は残灰粒) 300部 石油又は亜麻仁油 30部 オレイン酸アルミニウム(アルミニウム石鹸) 10部 ロジン 10部 花崗岩焼粉(又は珪砂) 100部 水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂 27部 なお、上記における水溶性セルロ−ル系樹脂等の割合
は、水溶性セルロ−ス系樹脂のみを27部加えるか、又
は、親水性エポキシ樹脂のみ27部加えるか、若しく
は、これらの樹脂を合わせて27部加えるものとする。
因に、この本発明の一例の起泡剤を用いた強化気泡コン
クリ−ト製品は、上記起泡剤により起泡せしめた泡体が
包含する気体容量で換算してセメントペ−スト又はセメ
ントモルタルに対し約200〜800容量%の割合で混
入して起泡コンクリ−トスラリ−状にしたものを所望の
型枠に注入し、乾燥硬化して製造されるが、起泡せしめ
た気泡体が水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エ
ポキシ樹脂により安定に保持された状態で硬化するた
め、多数の気泡体同士が内部で連結することなく独立し
て均一に分散し、容積の減少が少なく、亀裂のない寸法
精度が優れた製品になる。
は、次のとおりである。 アルミニウム粒(又は残灰粒) 300部 石油又は亜麻仁油 30部 オレイン酸アルミニウム(アルミニウム石鹸) 10部 ロジン 10部 花崗岩焼粉(又は珪砂) 100部 水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂 27部 なお、上記における水溶性セルロ−ル系樹脂等の割合
は、水溶性セルロ−ス系樹脂のみを27部加えるか、又
は、親水性エポキシ樹脂のみ27部加えるか、若しく
は、これらの樹脂を合わせて27部加えるものとする。
因に、この本発明の一例の起泡剤を用いた強化気泡コン
クリ−ト製品は、上記起泡剤により起泡せしめた泡体が
包含する気体容量で換算してセメントペ−スト又はセメ
ントモルタルに対し約200〜800容量%の割合で混
入して起泡コンクリ−トスラリ−状にしたものを所望の
型枠に注入し、乾燥硬化して製造されるが、起泡せしめ
た気泡体が水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エ
ポキシ樹脂により安定に保持された状態で硬化するた
め、多数の気泡体同士が内部で連結することなく独立し
て均一に分散し、容積の減少が少なく、亀裂のない寸法
精度が優れた製品になる。
【0020】次に、本発明のコンクリ−ト起泡剤の第二
例は、アルミン酸アルカリ粉末と珪素粉末とを混合し、
これをタ−ル又は樹脂の有機溶剤溶液で混練し溶剤を揮
散せしめて粉砕したものに、粉末状の水溶性セルロ−ス
系樹脂、又は、液状の親水性エポキシ樹脂を、若しく
は、これらの樹脂を混練して得たものである。
例は、アルミン酸アルカリ粉末と珪素粉末とを混合し、
これをタ−ル又は樹脂の有機溶剤溶液で混練し溶剤を揮
散せしめて粉砕したものに、粉末状の水溶性セルロ−ス
系樹脂、又は、液状の親水性エポキシ樹脂を、若しく
は、これらの樹脂を混練して得たものである。
【0021】この第二例のコンクリ−ト起泡剤は、珪素
と消石灰は常温において反応しないため、珪素と苛性ア
ルカリとの反応による起泡を試みたものであるが、苛性
アルカリのままでは、著しい量を要するため、アルミン
酸アルカリと珪素とを併用することにより、複分解して
生成する苛性アルカリを利用して珪素との反応に寄与せ
しめ、かつ、アルミン酸石灰の生成が急結急硬性を助長
して独立気孔の成立を可能ならしめたもので、水溶性セ
ルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂は、起泡
せしめた泡体の膜の水分を安定に保持し、その消泡又は
脱泡を好適に防ぐ役割を果す。なお、泡体は、添加する
成分により油性の膜で形成される場合もあるが、この場
合、上記第一例と同様に水溶性セルロ−ス系樹脂及び/
又は親水性エポキシ樹脂は水中油滴型のエマルジョンの
状態を保持するように作用し、消泡又は脱泡は防止され
る。
と消石灰は常温において反応しないため、珪素と苛性ア
ルカリとの反応による起泡を試みたものであるが、苛性
アルカリのままでは、著しい量を要するため、アルミン
酸アルカリと珪素とを併用することにより、複分解して
生成する苛性アルカリを利用して珪素との反応に寄与せ
しめ、かつ、アルミン酸石灰の生成が急結急硬性を助長
して独立気孔の成立を可能ならしめたもので、水溶性セ
ルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂は、起泡
せしめた泡体の膜の水分を安定に保持し、その消泡又は
脱泡を好適に防ぐ役割を果す。なお、泡体は、添加する
成分により油性の膜で形成される場合もあるが、この場
合、上記第一例と同様に水溶性セルロ−ス系樹脂及び/
又は親水性エポキシ樹脂は水中油滴型のエマルジョンの
状態を保持するように作用し、消泡又は脱泡は防止され
る。
【0022】而して、この第二例の起泡剤は、アルミン
酸ソ−ダ100部に対し、珪素粉末30部を加えた混合
物を、タ−ル(又は松脂)の30%ベンゼン溶液で混練
し乾燥粉砕したものに対し、重量%で6%の水溶性セル
ロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂を加えて製
造される。なお、この第二例における水溶性セルロ−ス
系樹脂と親水性エポキシ樹脂の性状,加入割合は上記の
第一例の起泡剤と同じである。
酸ソ−ダ100部に対し、珪素粉末30部を加えた混合
物を、タ−ル(又は松脂)の30%ベンゼン溶液で混練
し乾燥粉砕したものに対し、重量%で6%の水溶性セル
ロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂を加えて製
造される。なお、この第二例における水溶性セルロ−ス
系樹脂と親水性エポキシ樹脂の性状,加入割合は上記の
第一例の起泡剤と同じである。
【0023】この第二例の起泡剤を用いた強化気泡コン
クリ−ト製品は、第一例の起泡剤を用いたものと同様に
して製造されるが、起泡せしめた気泡体が水溶性セルロ
−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂により安定に
保持された状態で硬化するため、多数の気泡体が内部で
連結することなく独立して均一に分散し、容積の減少が
なく亀裂のない、寸法精度が優れたものとなる。
クリ−ト製品は、第一例の起泡剤を用いたものと同様に
して製造されるが、起泡せしめた気泡体が水溶性セルロ
−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂により安定に
保持された状態で硬化するため、多数の気泡体が内部で
連結することなく独立して均一に分散し、容積の減少が
なく亀裂のない、寸法精度が優れたものとなる。
【0024】本発明のコンクリ−ト起泡剤の第三例は、
起泡装置で泡立てて複数の泡体を形成するプレフォ−ム
法に用いられるセメント起泡混和材と、水溶性セルロ−
ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂とから成るもの
である。このセメント起泡混和材は、少なくとも多価カ
ルボン酸を含有する希釈溶液であり、希釈液としてはこ
こでは水を使用している。なお、希釈倍率は約1:19
である。
起泡装置で泡立てて複数の泡体を形成するプレフォ−ム
法に用いられるセメント起泡混和材と、水溶性セルロ−
ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂とから成るもの
である。このセメント起泡混和材は、少なくとも多価カ
ルボン酸を含有する希釈溶液であり、希釈液としてはこ
こでは水を使用している。なお、希釈倍率は約1:19
である。
【0025】多価カルボン酸としては、主にマレイン酸
又はフマル酸若しくはマレイン酸及びフマル酸が用いら
れる。多価カルボン酸には、これ以外に、イタコン酸,
コハク酸,シュウ酸,酒石酸,セバシン酸,マロン酸,
ピロメリット酸などを用いることもできる。また、希釈
溶液には多価カルボン酸の他に、アルキレングリコ−ル
又は非イオン表面活性剤又は微量の有機ケイ素化合物の
いずれか一種又は二種以上を含有させてもよい。このア
ルキレングリコ−ルの例としては、エチレングリコ−
ル,プロピレングリコ−ル,ブチレングリコ−ルなどが
あり、非イオン表面活性剤の例としては、ポリエチレン
グリコ−ル,ポリエチレングリコ−ルアルキルエ−テ
ル,ポリプロピレングリコ−ルアルキルエ−テル,ポリ
エチレングリコ−ル脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸
エステル,脂肪酸モノグリセリドなどがあげられる。
又はフマル酸若しくはマレイン酸及びフマル酸が用いら
れる。多価カルボン酸には、これ以外に、イタコン酸,
コハク酸,シュウ酸,酒石酸,セバシン酸,マロン酸,
ピロメリット酸などを用いることもできる。また、希釈
溶液には多価カルボン酸の他に、アルキレングリコ−ル
又は非イオン表面活性剤又は微量の有機ケイ素化合物の
いずれか一種又は二種以上を含有させてもよい。このア
ルキレングリコ−ルの例としては、エチレングリコ−
ル,プロピレングリコ−ル,ブチレングリコ−ルなどが
あり、非イオン表面活性剤の例としては、ポリエチレン
グリコ−ル,ポリエチレングリコ−ルアルキルエ−テ
ル,ポリプロピレングリコ−ルアルキルエ−テル,ポリ
エチレングリコ−ル脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸
エステル,脂肪酸モノグリセリドなどがあげられる。
【0026】有機ケイ素化合物の例としては、ジメチル
クロロシラン,モノメチルトリクロロシラン,ビニルト
リクロロシラン,ジエチルジクロロシラン,ジクニエル
ジクロロシラン,フェニルメチルジクロロシラン,ジメ
チルヒドロキシシラン,ビニルトリヒドロキシシラン,
ジエチルジヒドロキシシラン,ジクニエルジヒドロキシ
シラン,フェニルメチルジヒドロキシシランなどがあ
る。なお、多価カルボン酸とアルキレングリコ−ルと非
イオン表面活性剤と微量の有機ケイ素化合物の混合液を
使用する場合、それらの比率は7:97:1:1:0.
03程度である。本発明のコンクリ−ト起泡剤は、この
ようなセメント起泡混和材100部に対し水溶性セルロ
−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂を6部の割合
で混合して得たものである。
クロロシラン,モノメチルトリクロロシラン,ビニルト
リクロロシラン,ジエチルジクロロシラン,ジクニエル
ジクロロシラン,フェニルメチルジクロロシラン,ジメ
チルヒドロキシシラン,ビニルトリヒドロキシシラン,
ジエチルジヒドロキシシラン,ジクニエルジヒドロキシ
シラン,フェニルメチルジヒドロキシシランなどがあ
る。なお、多価カルボン酸とアルキレングリコ−ルと非
イオン表面活性剤と微量の有機ケイ素化合物の混合液を
使用する場合、それらの比率は7:97:1:1:0.
03程度である。本発明のコンクリ−ト起泡剤は、この
ようなセメント起泡混和材100部に対し水溶性セルロ
−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂を6部の割合
で混合して得たものである。
【0027】この第三例のコンクリ−ト起泡剤による強
化気泡コンクリ−ト製品の製造について説明すると、セ
メント起泡混和材に多価カルボン酸を選択した場合、セ
メント,水,場合によっては骨材その他を予め混練して
セメントペ−スト又はセメントモルタルを生成し、一
方、多価カルボン酸と水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又
は親水性エポキシ樹脂を含有する希釈液を起泡装置に送
り込んで複数の泡体を形成し、これを前記のセメントペ
−スト又はセメントモルタルに上記第一,第二例の場合
と同じ割合で注入し、これを適宜製品形状に成形して製
造される。この強化気泡コンクリ−ト製品は、多価カル
ボン酸で形成された泡膜を有する多数の泡体が内部に散
在されているものであるが、この泡膜の水分はコンクリ
−トの乾燥硬化時に水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は
親水性エポキシ樹脂により安定した状態で長時間保持さ
れるため、泡体が消泡又は脱泡することがなく、また、
多数の泡体が内部で連結することなく独立して均一に分
散し、容積の減少がなく亀裂のない、寸法精度が優れた
ものとなる。
化気泡コンクリ−ト製品の製造について説明すると、セ
メント起泡混和材に多価カルボン酸を選択した場合、セ
メント,水,場合によっては骨材その他を予め混練して
セメントペ−スト又はセメントモルタルを生成し、一
方、多価カルボン酸と水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又
は親水性エポキシ樹脂を含有する希釈液を起泡装置に送
り込んで複数の泡体を形成し、これを前記のセメントペ
−スト又はセメントモルタルに上記第一,第二例の場合
と同じ割合で注入し、これを適宜製品形状に成形して製
造される。この強化気泡コンクリ−ト製品は、多価カル
ボン酸で形成された泡膜を有する多数の泡体が内部に散
在されているものであるが、この泡膜の水分はコンクリ
−トの乾燥硬化時に水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は
親水性エポキシ樹脂により安定した状態で長時間保持さ
れるため、泡体が消泡又は脱泡することがなく、また、
多数の泡体が内部で連結することなく独立して均一に分
散し、容積の減少がなく亀裂のない、寸法精度が優れた
ものとなる。
【0028】なお、本発明の起泡剤におけるセメント起
泡混和材は、上記例のものに限られず、起泡せしめた泡
体の膜に水分を含むもの、水中油滴型のエマルジョンの
状態で形成される泡体の膜が油性のものであれば良く、
水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂
は、これらいずれの泡体に対しても好適に作用し泡体の
消泡又は脱泡を防ぐことができる。
泡混和材は、上記例のものに限られず、起泡せしめた泡
体の膜に水分を含むもの、水中油滴型のエマルジョンの
状態で形成される泡体の膜が油性のものであれば良く、
水溶性セルロ−ス系樹脂及び/又は親水性エポキシ樹脂
は、これらいずれの泡体に対しても好適に作用し泡体の
消泡又は脱泡を防ぐことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明のコンクリ−ト起泡剤は、上述の
通りであって、保水効果に優れた水溶性セルロ−ス系樹
脂及び/又は親水性エポキシ樹脂が混入されているの
で、このセメント混和材により起泡せしめた気泡体及び
気泡膜性能をより長い時間保持でき、かつ、セメント等
が加合されたときにおいても同じくその優れた保水力に
より気泡体及び気泡膜の水分をセメント等の粉体に急激
に吸着されるのを防ぐことができる。親水性エポキシ樹
脂は、特に気泡体及び気泡膜の強化を助けるものであ
り、使用量は少量であるためにセメント本体の硬化力を
もって十分補うことができ、通常必要とされる硬化剤を
用いることなく、その相乗効果により気泡コンクリ−ト
製品の圧縮強度増大、収縮率の低減を達成することがで
きる。また、これらの樹脂の優れた保水力が、水中油滴
型のエマルジョンの状態を保持し、互いに連結しない優
れた独立気泡体を形成する要因となり、収縮が主な原因
であるとされる亀裂が生じるおそれがない。
通りであって、保水効果に優れた水溶性セルロ−ス系樹
脂及び/又は親水性エポキシ樹脂が混入されているの
で、このセメント混和材により起泡せしめた気泡体及び
気泡膜性能をより長い時間保持でき、かつ、セメント等
が加合されたときにおいても同じくその優れた保水力に
より気泡体及び気泡膜の水分をセメント等の粉体に急激
に吸着されるのを防ぐことができる。親水性エポキシ樹
脂は、特に気泡体及び気泡膜の強化を助けるものであ
り、使用量は少量であるためにセメント本体の硬化力を
もって十分補うことができ、通常必要とされる硬化剤を
用いることなく、その相乗効果により気泡コンクリ−ト
製品の圧縮強度増大、収縮率の低減を達成することがで
きる。また、これらの樹脂の優れた保水力が、水中油滴
型のエマルジョンの状態を保持し、互いに連結しない優
れた独立気泡体を形成する要因となり、収縮が主な原因
であるとされる亀裂が生じるおそれがない。
【0030】因に、本発明のコンクリ−ト起泡剤を用い
て製造した強化気泡コンクリ−ト製品は、その製造段階
におけるコンクリ−トスラリ−の打設時等において泡体
が安定に保持されるため、消泡又は脱泡による容積の減
少がなく、乾燥時のコンクリ−トの収縮を最小限に抑え
ることができるため、亀裂がなくて機械的強度が大き
く、しかも寸法精度が高いという格別の効果が得られ
る。
て製造した強化気泡コンクリ−ト製品は、その製造段階
におけるコンクリ−トスラリ−の打設時等において泡体
が安定に保持されるため、消泡又は脱泡による容積の減
少がなく、乾燥時のコンクリ−トの収縮を最小限に抑え
ることができるため、亀裂がなくて機械的強度が大き
く、しかも寸法精度が高いという格別の効果が得られ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 セメント起泡混和材と、該混和材に混入
する水溶性セルロ−ス系樹脂又は親水性エポキシ樹脂、
若しくは、前記混和材に混入する水溶性セルロ−ス系樹
脂及び親水性エポキシ樹脂とから成ることを特徴とする
コンクリ−ト起泡剤。 - 【請求項2】 セメント起泡混和材は、アルミニウム又
はマグネシム又はアルミニウム残灰のいずれか一種又は
これらの混合物と珪酸質鉱物粗粒とをアルミニウム石鹸
とロジンとを混溶した石油等の鉱物油或はその他の動植
物油脂粘稠物中にて微粉砕し、ペ−スト状或は粉末状と
して成るものである請求項1のコンクリ−ト起泡剤。 - 【請求項3】 セメント起泡混和材は、アルミン酸アル
カリ粉末と珪素粉末とを混合しこれをタ−ル又は樹脂の
有機溶剤溶液で混練し溶剤を揮散せしめて粉砕して成る
ものである請求項1のコンクリ−ト起泡剤。 - 【請求項4】 セメント起泡混和材は、起泡装置で泡立
てて複数の泡体を形成し得る少なくとも多価カルボン酸
を含有する希釈溶液である請求項1のコンクリ−ト起泡
剤。 - 【請求項5】 希釈溶液は、アルキレングリコ−ル又は
非イオン表面活性剤又は微量の有機ケイ素化合物のいず
れか一種又は二種以上を含有したものである請求項4の
コンクリ−ト起泡剤。 - 【請求項6】 希釈溶液に含有される多価カルボン酸
は、マレイン酸又はフマル酸、若しくは、マレイン酸及
びフマル酸である請求項4又は5のコンクリ−ト起泡
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1967595A JPH08188485A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | コンクリ−ト起泡剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1967595A JPH08188485A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | コンクリ−ト起泡剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08188485A true JPH08188485A (ja) | 1996-07-23 |
Family
ID=12005816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1967595A Pending JPH08188485A (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | コンクリ−ト起泡剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08188485A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001042164A1 (en) * | 1999-12-10 | 2001-06-14 | James Hardie Research Pty Limited | Lightweight wall construction |
-
1995
- 1995-01-12 JP JP1967595A patent/JPH08188485A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001042164A1 (en) * | 1999-12-10 | 2001-06-14 | James Hardie Research Pty Limited | Lightweight wall construction |
KR100857730B1 (ko) * | 1999-12-10 | 2008-09-10 | 제임스 하디 인터내셔널 파이낸스 비.브이. | 경량 콘크리트 혼합물, 패널 구성 방법 및 건축용 패널 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050712 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060104 |