JPH08184707A - 回折格子の製造法 - Google Patents

回折格子の製造法

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JPH08184707A
JPH08184707A JP6327956A JP32795694A JPH08184707A JP H08184707 A JPH08184707 A JP H08184707A JP 6327956 A JP6327956 A JP 6327956A JP 32795694 A JP32795694 A JP 32795694A JP H08184707 A JPH08184707 A JP H08184707A
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JP
Japan
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substrate
diffraction grating
mask
target
manufacturing
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Application number
JP6327956A
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English (en)
Inventor
Masaki Kobayashi
正樹 小林
Hiroyuki Asakura
宏之 朝倉
Masanori Iida
正憲 飯田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種光学機器や部品に使用される回折格子に
おいて、再現性が良く、格子の断面形状の制御が可能で
かつ環境温度の変化に対する特性変動を微小に抑制でき
る回折格子の製造法を提供する。 【構成】 基板1とターゲット3の間に基板1に対して
距離を離して平行に置かれた1本以上のスリットパター
ンを有するマスク2を利用したレーザアブレーションに
おいて、基板1表面に回折格子の構成凸状部を作製する
形成工程(A)と、基板1もしくはマスク2をスリット
に対して平行に移動させる移動工程(B)を繰り返すこ
とにより凸状部を連続的に構成し、さらに反応炉内にガ
スを導入することによって任意の格子断面形状を実現
し、ターゲット3として膨張係数の小さい材料を選択し
温度特性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回折格子の製造法に関
するものであり、特にマスクを利用した薄膜形成法によ
る製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学技術は需要の高まりとともに
さらなる高度化が期待されている。その中で、回折格子
は優れた波長選択性から、合分波器、光チューナーなど
の光通信部品や半導体レーザなどで重要な構成部品とな
っている。
【0003】以下に、従来の回折格子の製造法について
説明する。回折格子の製造については、機械加工、マス
クエッチング、イオンビーム描画法、干渉露光法などが
代表的手法である。機械加工については、ベースとなる
基板表面に回折格子の溝部分を切削し、これを所望する
範囲にわたって施し、連続的な格子形状を実現するもの
である。一方、マスクエッチングはフォトマスクによっ
て基板表面において空間選択的なエッチングを施し、溝
切りを行なうものである。イオンビーム描画法は、エネ
ルギーを制御したイオンビームを基板上に走査させ、格
子形状化するものである。干渉露光法は、基板上に感光
性のフォトレジストを塗布し、二光束干渉露光によりフ
ォトレジスト表面に回折格子を作製する。
【0004】一方、レーザアブレーションは、レンズな
どで集光したレーザ光を薄膜材料となる固体ターゲット
表面に高エネルギー密度で照射し、ターゲット表面から
蒸発した材料の原子・分子を対向する基板上に堆積する
薄膜形成法である。この方法では、他の薄膜堆積法のよ
うな基板の加熱を行なわなくても、形成膜の緻密さ、密
着性、組成などの特性を劣化させることなく膜形成する
ことができるため、内部応力に起因する形成膜の歪みを
抑制することができる。これまでには、金属マスクを基
板に密着させたパターン化形成が試みられているが、回
折格子の製造法としては利用されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成の機械加工では微小な回折格子の凹凸形状を
精度良くかつ再現性良く作製することは困難であった。
一方、エッチングによる方法では、矩形状、鋸波状もし
くはこれらに類似する形状など、作製できる格子の断面
形状に制限があり、回折効率を決定する回折格子の断面
の凹凸形状を任意に制御することが困難であった。従っ
て、高効率かつ偏光依存性の少ない回折格子を製造でき
ないという問題点を有していた。回折効率は、回折格子
の断面形状に依存するため、高い回折効率を得るために
は形状制御が不可欠である。また、干渉露光による方法
では、格子を構成する材料が比較的膨張係数の大きい高
分子性のフォトレジストであったため、環境温度の変化
に対して格子定数、形状の変化を引き起こし、最初に設
定した特性が保証されないという問題を有していた。つ
まり、従来のいずれの方法でも凹凸形状を精度良く再現
性良く、かつ断面形状の制御が可能で、環境温度の変化
に対して特性変動の少ないという条件を満たす回折格子
の製造法に適さなかった。本発明は上記従来の問題点を
解決するもので、マスクを使用したレーザアブレーショ
ンによる回折格子の製造法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の回折格子の製造法は、基板とターゲット間に
スリットパターンを有するマスクを配置しパターン化を
行うものであり、レーザ光によってターゲット材料をア
ブレーションし、さらに反応炉内にガスを導入すること
で形状を制御する前記の方法を行ない、ターゲット材料
を適切に選択するよう構成したものである。
【0007】
【作用】この構成によって、マスクを使用したレーザア
ブレーションを行なうと、ターゲットから飛翔した材料
原子分子をマスクのパターンにより選択的に遮断しスリ
ット部分のみ材料を通過させるため、マスクパターンに
対応して基板上にパターン化された形成膜を得ることが
できる。ゆえに、このパターン化した形成膜を回折格子
を構成する凸状部として形成したのち、基板もしくはマ
スクを平行移動させ上記方法と同様にパターン化形成膜
を作製するというサイクルを繰り返すことによって、基
板上に個々が同じ形状を有する凸形状が連続した構成が
得られ、回折格子を製造することが可能になる。さら
に、反応炉内にガスを導入した場合、ターゲットから飛
翔した材料が基板に到達する前にガス分子との衝突でラ
ンダムに進行方向を屈折されて分散するため、マスクを
通過して基板状に形成された膜は中心部にピークを持っ
た厚さ分布の形状が得られる。このとき、導入したガス
の背圧、スリットの幅、マスクと基板との距離によっ
て、形成される膜の厚さ分布が制御できるため、所望す
る形状の回折格子の作製を実現することができる。ま
た、レーザアブレーションのターゲットとして石英系材
料などの低い膨張係数を有する材料を利用すれば、その
まま回折格子を構成する材料とすることができる。
【0008】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0009】図1は本発明の実施例1を示す構成図であ
る。図1において、1は基板、2はパターンを有するマ
スク、3はターゲット、4はパターン化形成膜、5はレ
ーザ光である。基板1は形成膜の材料となるターゲット
3と対向して平行に設置し、マスク2はターゲット3と
基板1の間に基板1から距離を置いて平行に設置する。
【0010】基板1もしくはマスク2は相対的な位置を
変化させることのできる一次方向の移動機構を有する。
レーザアブレーションを行なう際には、法線方向より傾
いた方向からターゲットにアブレーション効果を誘起さ
せるような光源、例えば連続発振の炭酸ガスレーザなど
のレーザ光が照射される。そして、ターゲット表面から
材料の原子分子が飛び出して対向した基板方向へ飛翔
し、マスクを通過した原子分子が基板上に膜形成する。
【0011】図2は、実施例1の回折格子の作製を工程
順に示したものである。 (A)図2において、1はBK7の基板、2は1本のス
リットをパターンとして有するアルミニウム製のマスク
である。アブレーションによってターゲットから飛翔し
たガラス系材料の原子分子は、基板の手前にあるマスク
2によって選択的に遮断されスリット部分のみ通過する
ことができるため、基板上にはマスクパターンに対応し
たパターン化形成膜4が得られる。このパターン化形成
膜4が回折格子を構成する凸状部となる。
【0012】(B)こののち、基板1もしくはマスク2
を所望する回折格子の格子定数だけの長さを平行移動さ
せる。
【0013】(C)(A)と同様にパターン化した膜形
成を行なう。 (D)以下、(A)と(B)の操作を繰り返して、基板
上に連続したパターン化形成膜4が得られるようにす
る。
【0014】以上のようにパターン化した形成膜を得る
形成工程(A)と、マスクもしくは基板を平行移動させ
る移動工程(B)の操作を繰り返すことによって、個々
が同形状で平行に連続して並列化された凸形状群が得ら
れ、回折格子を作製することができる。
【0015】ここで、基板とターゲットの間の距離が、
材料分子の平均自由行程以下になるような条件を満たす
ような反応炉内の背圧である場合、基板上の形成膜のパ
ターンはほぼマスクのパターンを忠実に転写し、図2の
4に示すような断面が矩形状の分布を有する形成膜とな
る。
【0016】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図3は本発明の第
2の実施例を示す構成及び工程図である。
【0017】(A)図3において、1はBK7の基板、
2は距離をおいて平行に置かれたマスクで、以上は図2
の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのはマ
スク2が、一定間隔で平行に設定したスリット列をパタ
ーンとして有する点である。このようなマスクを使用し
て形成した膜は、マスクのパターンと同様に一定間隔で
平行な複数の凸状部から構成される形成膜列4となる。
【0018】(B)こののち、実施例1と同様に基板1
もしくはマスク2を所望する長さだけ平行移動させる。
【0019】(C)(A)と同様にパターン化した膜形
成を行なう。 (D)以下、(A)と(B)の操作を隣接したスリット
のパターン転写した形成膜が連続になるまで繰り返し
て、基板上に連続したパターン化形成膜列4が得られる
ようにする。
【0020】以上のように、前記実施例1と同様に形成
工程(A)と移動工程(B)の操作を繰り返すことによ
って回折格子を作製することができる。
【0021】この方法では、基板上の広範囲に回折格子
を作製したい場合もしくは所望する格子の本数が多い場
合でも、設定する平行スリットの数を増やすことで上記
繰り返しの回数を大幅に低減することができ、(スリッ
ト列の間隔周期)/(格子定数)回で済むことが可能と
なる。
【0022】また、スリット列の間隔周期を所望する格
子定数の整数倍になるように設定すれば、隣接するスリ
ットが形成する膜どうしの切り替わり部分で間隔周期が
保存され、基板全体で構成凸状部の連続性が良いものに
なる。
【0023】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図4は本発明の第
3の実施例を示す構成及び工程図である。
【0024】(A)図4において、1はBK7の基板、
2は距離をおいて平行に置かれたマスクで、以上は図2
の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのはマ
スク2が、格子定数と同じ間隔周期で設定したスリット
列をパターンとして有する点である。このようなマスク
を使用して形成した膜は、マスクのパターンと同様に格
子定数と同じ間隔周期で平行な複数の凸状部から構成さ
れる形成膜列4となる。
【0025】(B)こののち、基板1もしくはマスク2
をスリットに対して垂直に、スリット数と間隔周期の乗
数分の長さを移動させる。
【0026】(C)(A)と同様にパターン化した膜形
成を行なう。 (D)以下、(A)と(B)の操作を繰り返して、基板
上に連続したパターン化形成膜4が得られるようにす
る。
【0027】以上のように、前記実施例1と同様に形成
工程(A)と移動工程(B)の操作を繰り返すことによ
って回折格子を作製することができる。
【0028】この方法では、1回の形成工程(A)で所
望する間隔周期の凸状部を複数個作製することが可能で
ある。このため、広範囲に回折格子を作製したい場合あ
るいは所望する格子の本数が多い場合でも、設定するス
リット列の数を増やすことで、上記繰り返しの回数を大
幅に低減することができ、実施例1に比較して1/(ス
リット列の数)に低減することができる。
【0029】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図5は本発明の第
4の実施例を示す構成図である。
【0030】図5において、1はBK7の基板、2は距
離をおいて平行に置かれたマスクで、以上は図2の構成
と同様なものである。図2の構成と異なるのはマスク2
のパターンが、格子定数と同じ間隔周期で設定したスリ
ット列が所望する数だけ設定されている点である。この
ようなマスクを使用して形成した膜は、1回の形成工程
のみで4に示すような回折格子の作製を実現することが
でき、移動工程を省略することができる。この方法によ
れば、移動工程で使用されるべきマスクもしくは基板を
移動させる機構が不要になる、工程を簡素にすることが
できる、工程時間を大幅に低減することができるという
利点がある。
【0031】(実施例5)以下本発明の第5の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図6は本発明の第
5の実施例を示す構成図である。
【0032】(A)図6において、1はBK7の基板、
2は距離をおいて平行に置かれたマスクで、以上は図2
の構成と同様なものである。図2の構成と異なるのは、
反応炉内にターゲット材料に対して非反応性のガスを導
入している点である。ここで、基板とターゲットの間の
距離が、材料分子の平均自由行程よりも十分に大きくな
る条件を満たすような反応炉内の背圧である場合、ター
ゲットから飛翔した材料の原子分子は直接基板まで到達
することができず、導入したガスとの衝突で進行方向が
屈折され分散される。そして、基板1から距離を離して
平行に設置したマスク2を通過させると、基板上には断
面形状が中心部にピークを持った厚さ分布の形状が得ら
れる。
【0033】(B)こののち、実施例1から4のいずれ
かに記載の回折格子の製造法を利用して、所望する回折
格子を作製する。
【0034】このときの基板上の断面形状は、導入した
ガスの圧力、マスク上のスリット幅、マスクと基板との
距離によって変化する。
【0035】基板とターゲットの間の距離が材料分子の
平均自由工程よりも十分大きくなる条件を満たすような
反応炉内のガス圧である場合、材料分子と導入ガス分子
との衝突は発生せず、図7(A)のようにスリット幅と
ほぼ同じ幅で矩形状の分布となる。しかし、高いガス圧
であると、ターゲットから基板に到達するまでの衝突の
確率が高くなり回数が増えるため、飛翔する原子分子の
分散の分布が広範囲となる。このため、スリットを通過
して形成された膜の断面形状は図7(B)のようにスリ
ット幅以上の広範囲に分布し中心に小さい膜厚ピークを
有するものとなる。さらにガス圧が高くなるほど、図7
(C)のように分布が広範囲に、中心膜厚が小さくな
る。
【0036】一方、スリット幅については図8に示す通
り、形成膜の幅を支配的に決定している。また、マスク
と基板との距離については、図9に示すような傾向であ
り、マスクを通過した材料原子分子の分散は、距離が長
くなるほど広範囲な形成膜を作製する。
【0037】また、マスクと基板との距離については、
図9(A)から(C)に示すような傾向となる。マスク
のスリットで選択遮断された材料は分散する方向へ進行
しているため、距離が長くなるほど広範囲の分布を有す
る薄膜を形成する。
【0038】以上より、導入したガスの背圧、スリット
の幅、マスクと基板との距離を調節することにより、形
成される膜の膜厚、幅、厚さ分布などの形状が制御でき
るため、任意の断面形状を実現することができる。この
ため、形状、回折効率、偏光依存性等が所望する回折格
子の特性を満足する回折格子の製造法を実現することが
できる。
【0039】(実施例6)以下本発明の第6の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図10は本発明の
第6の実施例を示す構成図である。
【0040】(A)図10において、1はBK7の基
板、2は距離をおいて置かれたマスクである。図2の構
成と異なるのはマスク2が基板に対して、スリットの長
手方向に傾けて設置する点である。図中の矢印がスリッ
トの長手方向である。この構成で、実施例1から4のい
ずれかに記載の回折格子の製造法を利用して、所望する
回折格子を作製する。このような基板−ターゲット間の
距離が空間的に変化した構成で、実施例5のように反応
炉内にガスを導入した場合、作製した形成膜4は空間的
に連続に断面形状が変化したものとなる。
【0041】図10(A)(B)(C)は、図中のA・
B・Cの3つの地点の断面形状を示したものである。マ
スクを傾けたことによって基板−マスク間の距離が1次
的に変化しているため、前記実施例5に説明したとおり
形成膜の分布が変わる。このため、同一基板上で連続に
断面形状が変化する回折格子となる。このようにして製
造した回折格子は、同一基板上の光の入射地点で回折特
性を選択することが可能な特性を実現することができ
る。
【0042】(実施例7)以下本発明の第7の実施例を
説明する。
【0043】本実施例では、ターゲットとして、石英系
材料を使用している点である。そして、実施例1から6
のいずれかに記載の回折格子の製造法を利用して、所望
する回折格子を作製する。このような構成で作製した形
成膜は、ターゲットの材料性質をそのまま継承したもの
となる。
【0044】干渉露光法などで作製した回折格子では、
フォトレジストで構成されているため環境温度の変動に
対して膨張が避けられず、回折格子の特性保証が困難で
ある。しかし、実施例7の場合、基板上に形成される回
折格子の構成凸部は、線膨張係数が1×10-6/℃以下
の極めて熱膨張の少ない石英系材料で作製できる。この
ため、環境温度の変動に対して回折格子の特性の変化を
微小に抑制することができる。
【0045】また、本実施例7と前記実施例4及び5の
方法を組み合わせて、1回の形成工程で所望する回折格
子のパターンが実現できるマスク、ターゲットに石英系
材料を使用し、反応炉内にガスを導入して形成膜の断面
形状の制御を行なえば、簡易な工程で、形成した形状の
再現性がよく、環境温度の変化に対して特性変化を微小
に抑制した任意の形状を実現できる優れた回折格子の製
造法が可能になる。
【0046】なお、実施例6および7において反応炉内
にはターゲット材料にたいして非反応性のガスを導入し
たが、活性なガスを用いてターゲット材料とガスを合成
させて基板上にパターン化薄膜を形成しても良い。この
場合でも、同様な形成効果が得られる。
【0047】なお、実施例5および6において形成した
個々の構成凸状部4は隣接したものどうしが重複しない
ようになっていたが、一部が重複する構成になってもよ
い。
【0048】なお実施例1から6において、ターゲット
の材料としてはガラス材料を用いていたが、アブレーシ
ョン効果がありマスクによる選択形成性を有する材料、
金属、化合物、誘電体材料などであってもよい。
【0049】また実施例1から7において、レーザ光源
は連続発振の炭酸ガスレーザを用いていたが、アブレー
ション効果を励起させる光源、パルスレーザもしくは他
の発振波長のレーザなどであってもよい。
【0050】なお実施例1から7において、基板にはB
K7を用いていたが、他のガラス材料、金属、化合物、
誘電体材料であってもよい。望ましくは、熱膨張係数の
小さい石英系材料が良い。
【0051】なお実施例1から7において、マスクには
アルミニウム製のものを用いたが、ステンレス、銅、チ
タン、タンタル、タングステンなどであってもよい。さ
らに、マスクに所望するパターンを形成する方法として
は、レーザ直描、イオンビーム直描、エッチング、プレ
スなどであってもよい。
【0052】なお実施例1から7においてはレーザアブ
レーションによる膜形成を行なったが、マスクを利用し
た他の薄膜形成法、スパッタリング、MBEなどであっ
てもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明は、基板とターゲッ
トの間に基板に対して距離を離して置かれたスリットパ
ターンを有するマスクを利用したレーザアブレーション
において形成工程と移動工程を繰り返すことにより、凸
状部を連続的に構成する回折格子の製造法を実現し、さ
らに反応炉内にガスを導入してターゲットからの飛翔物
質を分散させることにより、任意の格子断面形状を得る
ことを可能にし、ターゲットの材料として石英系材料を
用いることにより環境温度の変動に対して回折格子の特
性変化を微小に抑制でき、以上これらの方法を組み合わ
せることによって回折効率が高くかつ偏光依存性が小さ
く温度に対する特性依存性の小さい優れた回折格子の製
造法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における回折格子の製造法を示
す概略構成図
【図2】(A)〜(D)は本実施例1の回折格子の製造
工程図
【図3】(A)〜(D)は本実施例2の回折格子の製造
工程図
【図4】(A)〜(D)は本実施例3の回折格子の製造
工程図
【図5】本実施例4の回折格子の製造法を示す構成図
【図6】(A)、(B)は本実施例5の回折格子の製造
法を示す構成図
【図7】本実施例5のガス圧依存性を示す特性図
【図8】本実施例5のスリット幅依存性を示す特性図
【図9】本実施例5の基板−マスク間距離依存性を示す
特性図
【図10】本実施例6の回折格子の製造法を示す構成図
【符号の説明】 1 基板 2 マスク 3 ターゲット 4 形成膜 5 レーザ光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板とターゲットの間に、スリットパター
    ンを有するマスクを基板に対して距離を離して設置した
    構成において、材料を前記マスクで選択遮断してパター
    ン化形成を行なう薄膜形成法によって、前記基板表面に
    回折格子の凸状部を作製する形成工程と、前記基板もし
    くは前記マスクを平行移動させる移動工程を有し、前記
    形成工程と前記移動工程を繰り返すことにより前記凸状
    部を連続的に構成することを特徴とした回折格子の製造
    法。
  2. 【請求項2】薄膜形成法として、レーザアブレーション
    法を利用する請求項1に記載の回折格子の製造法。
  3. 【請求項3】一定間隔で平行に設定したスリット列をパ
    ターンとして有するマスクを使用する請求項1に記載の
    回折格子の製造法。
  4. 【請求項4】格子定数と同じ間隔周期で設定したスリッ
    ト列をパターンとして有するマスクを使用する請求項1
    に記載の回折格子の製造法。
  5. 【請求項5】反応炉内にガスを導入することを特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載の回折格子の製造
    法。
  6. 【請求項6】マスクを基板に対して、スリットの長手方
    向に傾けて設置することを特徴とする請求項5に記載の
    回折格子の製造法。
  7. 【請求項7】ターゲットの材料として、石英系材料を用
    いることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    の回折格子の製造法。
JP6327956A 1994-12-28 1994-12-28 回折格子の製造法 Pending JPH08184707A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6333906B1 (en) * 1998-09-07 2001-12-25 Pioneer Corporation Optical pickup and information reproducing apparatus
CN113296178A (zh) * 2021-06-09 2021-08-24 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种co2激光在熔石英表面直接制备正弦相位光栅的方法

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