JPH08182930A - 水素化精製用触媒 - Google Patents

水素化精製用触媒

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JPH08182930A
JPH08182930A JP6339544A JP33954494A JPH08182930A JP H08182930 A JPH08182930 A JP H08182930A JP 6339544 A JP6339544 A JP 6339544A JP 33954494 A JP33954494 A JP 33954494A JP H08182930 A JPH08182930 A JP H08182930A
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catalyst
carrier
silica
activity
weight
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JP6339544A
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English (en)
Inventor
Tadashi Miura
正 三浦
Noriaki Tagaya
宣秋 多賀谷
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水素化脱硫活性の改善に加えて水素化脱窒素活
性を改善した水素化精製用触媒を提供すること。 【構成】シリカ含有アルミナとラポナイト及び/又はサ
ポナイトの如き層間粘土化合物とからなる耐火性酸化物
を担体の主成分とすることにより、水素化脱硫活性及び
水素化脱窒素活性を改善できる水素化精製用触媒を提供
した。 【効果】従来のアルミナ担体又はシリカ含有アルミナ担
体を用いた水素化精製用触媒と比較して脱硫活性の向上
だけでなく、脱窒素活性の改善が顕著である。脱窒素活
性の向上により流動接触分解装置の前水素化処理用触媒
として極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素化精製用触媒に関
するものであり、更に詳しくは特異な組成を有する耐火
性酸化物を担体の主成分とする炭化水素油の水素化精製
用触媒に関するものである。本発明によれば特に脱窒素
活性の高い水素化精製用触媒を提供することができる。
【0002】
【従来の技術】水素化精製用触媒及びそれを用いる水素
化精製方法は、石油精製技術の中枢をなすものであり、
従来、多数の技術開発が行なわれている。特に、水素化
精製用触媒については、耐火性無機酸化物を担体とし、
元素周期律表第6族金属成分及び/又は同表第8族金属
成分を酸化物及び/又は硫化物として担持させて得られ
る触媒が既に開発され、耐火性無機酸化物として既にシ
リカを特定量含有するアルミナが提案されているが、更
に、耐熱性の改善に加えて、触媒の反応選択性を向上さ
せたものとして他の無機酸化物、例えばマグネシア、酸
化カルシウム、ジルコニア、ボリア、ハフニア、結晶性
ゼオライト等を添加して得られる担体が提案されている
(特願平5−350267号)。これらの無機酸化物
は、シリカ−アルミナが有する強酸点を減少させ、同時
に弱酸点を増加させて触媒の反応選択性を向上させる作
用を有すると推定されている。
【0003】しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、上記無機酸化物を担体とする触媒は、炭化水素油に
含有される窒素化合物に対する水素化脱窒素活性が未だ
十分でなく、高活性の水素化精製用触媒の開発が待望さ
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の如
く、従来技術に見られる問題点を解決し、水素化脱硫活
性に加えて、水素化脱窒素活性を改善した水素化精製用
触媒を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、シリカ含有アル
ミナと層間粘土化合物の複合酸化物とからなる耐火性酸
化物を水素化精製用触媒の担体の主成分として用いるこ
とにより解決できることを見い出し、この知見に基いて
本発明を完成した。
【0006】かくして、本発明によれば、 1)シリカ含有アルミナと層間粘土化合物の複合酸化物
とからなる耐火性酸化物を担体の主成分としてなる水素
化精製用触媒が提供される。
【0007】更に、本発明の好ましい実施の態様として
次の2)〜9)の水素化精製用触媒が提供される。
【0008】即ち、 2)前記シリカ含有アルミナがシリカを3重量%〜25
重量%含有してなる第1)項記載の水素化精製用触媒、 3)前記層間粘土化合物がラポナイト又はサポナイト又
はこれらの混合物であり、これを該担体に担体全重量基
準で2重量%〜40重量%で含有させてなる第1)項又
は第2)項記載の水素化精製用触媒、 4)前記ラポナイトが 一般式[1] Na(X) Mg(3-x) Li(X) Si(X) O(10)OH(2) (式中xは1又は2である。)で表わされ、前記サポナ
イトが一般式[2] Na(x) Mg(3) Li(X) Si(4-X) Al(x) O(10)O
H(2) (式中xは1〜3である。)で表わされる第1)項〜第
3)項のいずれかの項記載の水素化精製用触媒、 5)前記層間粘土化合物は、アルミニウムポリカチオン
イオンを導入させてなるアルミニウム架橋された層間粘
土化合物である第1)項〜第4)項記載の水素化精製用
触媒、 6)シリカ含有アルミナと層間粘土化合物の複合酸化物
とからなる耐火性酸化物に水素化活性成分を担持させて
なる第1)項〜第4)項のいずれかの項記載の水素化精
製用触媒、 7)水素化活性成分が元素周期律表第6族金属成分及び
/又は第8族金属成分である第5)項記載の水素化精製
用触媒、 8)元素周期律表第6族金属成分がモリブデン成分及び
/又はタングステン成分であり、同表第8族金属成分
が、コバルト成分及び/又はニッケル成分である第7)
項記載の水素化精製用触媒、 9)触媒全重量基準で元素周期律表第6族金属成分が5
重量%〜30重量%及び同表第8族金属成分が0.3重
量%〜15重量%担体上に担持させてなる第6)項又は
第7)項記載の水素化精製用触媒、 10)比表面積が200m2 /g以上であり、全細孔容
積が0.4〜0.6ml/gである第1)項〜第4)項
のいずれかの項記載の水素化精製用触媒が提供される。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明の水素化精製用触媒は、特定量のシ
リカを含有するアルミナとラポナイト及び/又はサポナ
イトとの複合酸化物を担体の主成分とすることを特徴と
する。
【0011】シリカ含有アルミナのシリカ含有量は担体
重量基準で3重量%〜25重量%であり、好ましいシリ
カ含有量は、10重量%〜16重量%である。シリカは
シリカ−アルミナの固体酸の酸性制御をなし、炭化水素
油に対する分解活性を支配するものと推定されている。
アルミナとしては、α−アルミナ、χ−アルミナ又はη
−アルミナのいずれか又はこれらの混合物が好適であ
る。
【0012】本発明において層間粘土化合物は、一般式
[1] Na(x) Mg(3-x) Li(X) Si(X) O(10)OH(2) (式中xは1又は2である。)で表わされるラポナイト
であり、一般式[2] Na(x) Mg(3) Li(X) Si(4-X) Al(x) O(10)O
H(2) (式中xは1〜3である。)で表わされるサポナイトで
ある。
【0013】前記の層間粘土化合物は、3八面体スメク
タイトに属する合成粘土である。前者のラポナイトは、
シリケート層内部の八面体層のMgが一部Liで同型置
換されたものであり、後者のサポナイトは、四面体層の
Siが一部Alで同型置換された組成を有する。
【0014】本発明において担体中の層間粘土化合物の
含有量は、2重量%〜40重量%の範囲であり、好まし
い含有量は、3重量%〜20重量%の範囲である。含有
量が2重量%未満の場合、水素化脱窒素活性が低く、実
用的価値がなく、一方、40重量%を越える場合は、十
分な水素化脱硫活性が得られず、触媒強度も低下すると
いう問題が生ずる。
【0015】シリカ含有アルミナとラポナイト及び/又
はサポナイトとは複合酸化物を生成する。これは、X線
回析装置により、ラポナイト及びサポナイトのX線回折
ピークを求め、各々を定量することにより把握すること
ができる。
【0016】又、ラポナイト及びサポナイトに交換性陽
イオン、例えばアルミニウムイオンでイオン交換を行な
うか又はアルミニウムポリカチオンを導入することによ
り、それらの層間距離を増加させることができ、同時に
担体の比表面積を増加させることができる。具体的に説
明すると、アルミニウムイオン交換は、ラポナイト又は
サポナイトを硝酸アルミニウム水溶液と接触させること
により、直接イオン交換することができる。又、アルミ
ニウムポリカチオンの導入は、硝酸アルミニウムの水溶
液に、例えば2モル等量(OH/Al=2)水酸化ナト
リウムを加えることにより、生成するアルミニウムポリ
カチオン([Al13O4 (OH)24(H2 O)12]7+)
を用いて行なうことができる。ここで得られたアルミニ
ウムポリカチオンをラポナイト又はサポナイトと水溶液
中で接触させた後、交換性陽イオンと交換され、これら
の層間に導入する。導入処理後、水洗、乾燥し、300
℃〜600℃、好ましくは350℃〜500℃で焼成す
ることにより、架橋による20Å以下のミクロ孔とカー
ドハウス構造によるメソ孔とを併せもつ多孔体が得られ
る。特にカードハウス構造は高温安定性に優れており、
架橋焼成後の比表面積は200m2/g以上に増大し、60
0℃という高温下でも高表面積を保持している。
【0017】本発明の触媒担体の成分として好適なシリ
カ含有アルミナを製造するには、先ず、水溶液中におい
て、酸性アルミニウム化合物とアンモニア又はアルミン
酸アルカリと反応させて、アルミナ水和物の沈殿(アル
ミナヒドロゲル)を生成させる。酸性アルミニウム化合
物としては、アルミニウムの硫酸塩、酸化物、硝酸塩等
が用いられるが、好ましくは硝酸塩が用いられる。沈殿
生成の際の温度は、60℃〜80℃、好ましくは65℃
〜75℃の範囲である。反応圧力は常圧でよい。反応に
際して用いるアンモニア量は、酸性アルミニウム化合物
1当量に対して、20当量〜40当量、好ましくは25
当量〜35当量となる範囲である。
【0018】本発明において酸性アルミニウム化合物と
アンモニアを反応させるに際し、生成するアルミナ水和
物の水溶液中濃度を、アルミナ換算濃度で、1.2重量
%〜1.4重量%の範囲に保持することが好ましい。こ
のためには、反応に際して用いる酸性アルミニウム化合
物の水溶液中濃度を調節すればよい。アルミナ水和物の
水溶液中濃度が上記範囲より高くなると、アルミナ水和
物にシリカのゲルを沈着させたときに、全細孔容積が低
下する。一方、生成するアルミナ水和物の濃度が低くな
ると、実用的な製造方法としての価値が低下する。
【0019】又、本発明では酸性アルミニウム化合物と
アンモニアを水溶液中で、反応させる際に水溶液のpH
を7〜10、好ましくは8〜9の範囲に保持することに
より沈殿を生成させる。
【0020】水溶液中における酸性アルミニウム化合物
とアンモニアとの反応を好ましく実施するには、水を充
填した容器に、撹拌下において酸性アルミニウム化合物
水溶液とアンモニア水溶液の両者を同時に添加し混合さ
れる。酸性アルミニウム化合物水溶液中のアルミニウム
化合物濃度は、通常1.5重量%〜3重量%、好ましく
は、2重量%〜2.5重量%の範囲である。アンモニア
水溶液中のアンモニア濃度は、3重量%〜5重量%、好
ましくは、3.5重量%〜4.5重量%である。
【0021】本発明においては、アルミナ水和物の沈殿
を含む水溶液に対し、水溶性珪素化合物の水溶液を追加
混合する。水溶性珪素化合物としては、アルカリ金属珪
酸塩、テトラアルコキシシラン、オルソ珪酸エステル等
が用いられる。アルカリ金属珪酸塩としては、Na2
O:SiO2 のモル比が1:2〜1:4の範囲にある珪
酸ナトリウムが好ましい。水溶液中の珪素化合物の濃度
は、5重量%〜10重量%、好ましくは6重量%〜8重
量%の範囲である。アルミナ水和物の沈殿を含む水溶液
に対する珪素化合物の添加量は、最終製品のシリカ含有
アルミナの組成に対応する量であり、シリカ含有アルミ
ナ中のシリカ含有量が、3重量%〜25重量%になるよ
うな量である。アルミナ水和物の沈澱を含む水溶液と水
溶性珪素化合物の水溶液との混合溶液は、pH7〜10
好ましくは8〜9の範囲に保持される。この場合、必要
に応じて、鉱酸水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液等の
pH調節剤を添加して混合水溶液のpHを前記範囲に保
持する。この混合水溶液は撹拌しながら温度60℃〜8
0℃、好ましくは65℃〜75℃の範囲に保持する。そ
の保持時間は、10分〜35分、好ましくは15〜25
分である。この操作により、アルミナ水和物上にシリカ
水和物が沈着した沈澱粒子が得られる。この沈澱粒子
は、液中から分離した後、常法の洗浄処理、例えば、炭
酸アンモニウム水溶液及び水を用いて洗浄処理を施して
不純物イオンを除去し、次いで乾燥及び焼成処理を施こ
す。乾燥は、酸素の存在下又は非存在下において常温〜
200℃の温度で行なう。
【0022】このようにして得られたシリカ含有アルミ
ナとアルミニウムポリカチオンを導入したラポナイト、
サポナイトとに水分及び酸を加え、混練機中で成型可能
な含水量になるまで乾燥しながら混練する。
【0023】このように混練して得られた混練体は、押
出し成型機で所望の形状に押し出され、常温〜200℃
の温度で乾燥し、焼成は200℃〜800℃、好ましく
は550℃〜650℃で行なわれ、焼成後の担体に水素
化活性金属成分が担持される。水素化活性金属成分とし
ては、元素周期律表第VI族金属及び第VIII族金属
の群から選択される一種又は二種以上の金属成分を選択
する。即ち、第VI族のモリブデン第VIII族のコバ
ルト及びニッケルを選択して使用する。炭化水素油の水
素化脱硫及び脱窒素のためには、特に、第VI族金属と
第VIII族金属との組合せ、例えば、モリブデン−コ
バルト、モリブデン−ニッケル、又は、モリブデン−コ
バルト−ニッケルの組合せを好ましく使用することがで
きる。これらの活性金属成分に元素周期律表第VII族
金属、例えばマンガン、及び第IV族金属、例えば、
錫、ゲルマニウム等を添加して使用することもできる。
【0024】これら水素化活性金属成分は、酸化物及び
/又は硫化物として担持させることが好適である。
【0025】担持方法としては、担体を前記金属の可溶
性塩の溶液に浸漬し、金属成分を担体中に導入する含浸
法又は担体の製造の際、同時に沈澱させる共沈法等を採
用することができ、その他如何なる方法を使用しても差
し支えがないが、操作面及び触媒の物性を保障するに
は、含浸法によることが好ましい。含浸操作としては、
担体を常温又は常温以上で含浸溶液に浸漬して所望成分
が十分担体中に含浸する条件に保持する。含浸溶液の量
及び温度は、所望量の金属が担持されるように適宜調整
することができる。担持量の如何により、含浸溶液に浸
漬する担体の量を決定する。
【0026】金属成分の担持量としては、酸化物として
前記第VIII族金属については触媒基準で約0.3〜
15重量%の範囲、第VI族金属は、約5〜30重量%
の範囲でよい。
【0027】担持金属は、その種類により一液含浸法又
は二液含浸法等のいずれの方法を採用してもよい。すな
わち、二種以上の金属成分を担持するには、二種以上の
金属成分を混合し、その混合溶液から同時に含浸(一液
含浸法)するか又は二種以上の金属成分の溶液を別々に
調製し、逐次含浸していく(二液含浸法)こともできる
わけであり、本発明においてはこれら方法を何ら限定す
るものではない。
【0028】しかしながら、本発明に従った触媒は、先
ず元素周期表第VIII族金属の群から選択される一種
又は二種以上の金属を担持させ(第1ステップ)、次で
元素周期表第VIB族金属の群から選択される一種又は
二種以上の金属を担持させる(第2ステップ)方法が好
ましい。更に詳しく説明すると、該方法によると、担体
上に第1ステップにて担持させる水素化活性金属成分
は、元素周期表第VIII族金属の群から選択される一
種又は二種以上の金属である。即ち、コバルト及びニッ
ケルが単独で又は両者を組合せて使用される。
【0029】第2ステップにて担体に担持させる水素化
活性金属成分は、元素周期表第VIB族金属のモリブデ
ンが使用される。又所望に応じ、第三の金属を添加する
ことも可能であろう。
【0030】上記方法において、第1及び第2ステップ
における活性金属成分の担体への担持方法としては、担
体を前記金属の可溶性塩の水溶液に浸漬し、金属成分を
担体中に導入する含浸法を採用することができる。含浸
操作としては、担体を常温又は常温以上で含浸溶液に浸
漬して所望成分が十分担体中に含浸する条件に保持す
る。含浸溶液の量及び温度は、所望量の金属が担持され
るように適宜調整することができる。担持量の如何によ
り、含浸溶液に浸漬する担体の量が決定される。触媒の
形状は、円筒状、粒状又は錠剤状その他如何なるもので
もよく、このような形状は、押出成形、造粒成形等の成
形法により得られる。成形物の直径は0.5〜3.0m
mの範囲が好ましい。
【0031】水素化活性金属成分を含浸した担体は、含
浸溶液を分離した後、水洗、乾燥、及び焼成を行なう。
乾燥及び焼成の条件は、前記担体の場合の条件と同一で
よい、重質炭化水素油の水素化脱硫において、触媒は、
使用に先立ち、予備硫化を行なうことが好ましい。その
方法については、後に記載する。
【0032】このようにして得られる触媒は、シリカを
3重量%〜25重量%含有するアルミナと層間粘土化合
物との複合酸化物からなる耐火性酸化物を主成分と担体
に水素化活性金属成分を担持してなる水素化精製用触媒
であり、比表面積が200m2 /g以上、好ましくは2
40m2 /g以上である。又、窒素吸着法により測定し
た全細孔容積は、0.4ml/g〜0.6ml/gの範
囲である。本発明において用いた窒素吸着法は、P.
H.エメット他著「キヤタリシス」第1巻、第123
頁、(ラインホールド・パブリシング・カンパニー発
行)(1959年)P.H.Emmett,et,a
l.”Catalysis”、、123(1959)
(Reinhold Publishing C
o.)、及び触媒工学講座、第4巻、第69頁〜第78
頁(地人書館発行)(昭和39年)に記載の方法によ
る。
【0033】窒素吸着法に対しては多分子層吸着に基づ
く補正の方法が種々提案されており、その中でもBJH
法〔E.P.Barrett、L.G.Joyner
and P.P.Halenda、J.Amer、Ch
em、Soc.、73、(37)3(1951)〕及び
CI法(R.W.Cranston and F.A.
Inkley、”Advance in Cataly
sis、” 1X、143(1957)(New Yo
rk Academic Press)〕が一般に用い
られている。
【0034】本発明における細孔容積に係るデータはB
JH法によって計算したものである。
【0035】次に、本発明の水素化精製用触媒の使用に
よる炭化水素油の水素化精製について説明する。
【0036】原料炭化水素油としては、特に限定はな
く、いずれも用いることができるが、ナフサ、直留軽
油、減圧蒸留軽油、接触分解軽油、熱分解軽油、重質分
解軽油、及び重質分解油を用いることができる。減圧蒸
留軽油は、常圧蒸留残渣油を減圧蒸留して得られる約3
70℃〜約610℃の範囲の沸点を有する留分を含有す
る留出油であり、硫黄分、窒素分及び金属分を相当量含
有するものである。例えば中東原油減圧蒸留軽油の一例
を挙げるならば、約2重量%〜4重量%の硫黄分、0.
05重量%〜0.2重量%の窒素分を含有する。重質分
解油は、残渣油のコーキング及びビスブレーキング等か
ら得られるものである。
【0037】反応条件は、原料油の種類、所望する脱硫
率又は脱窒素率に応じて適宜選択することができる。即
ち、反応温度:250℃〜425℃、好ましくは、30
0℃〜400℃、反応圧力:1MPa〜10MPa、液
空間速度:0.5V/H/V〜4V/H/V、水素含有
ガスの対原料油割合:100Nl/l(原料油)を採用
する。水素含有ガス中の水素濃度は約60%〜約100
%の範囲でよい。
【0038】水素化精製を行なうにあたり、触媒は固定
床、流動床又は移動床のいずれの形式でも使用すること
ができるが、装置面又は操作上から固定床を採用するこ
とが好ましい。又、二基以上の複数基の反応塔を結合し
て水素化精製を行ない、所望の脱硫率及び脱窒素率を達
成することができる。
【0039】本発明の触媒は、必要に応じ使用に先立ち
予備硫化を行うことができる。予備硫化は、反応塔のそ
の場において行うことができる。即ち、焼成した触媒を
含硫黄留出油と、反応温度;150〜400℃、反応圧
力(全圧);15〜100kg/cm2 、液空間速度;
0.3〜2.0V/H/V及び50〜1500リットル
の水素含有ガスの存在下において接触させ、硫化処理の
終了後含硫黄留出油を原料油に切替え原料油の脱硫に適
当な運転条件に設定し運転を開始する。硫化処理の方法
としては、以上の如き方法の他に、硫化水素その他の硫
黄化合物を直接触媒と接触させるか又は適当な留出油に
添加してこれを触媒と接触させることもできる。
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。 実施例1 下記の方法により調製した水素化精製用触媒の化学組
成、触媒物性を表1に示した。各触媒を減圧軽油の水素
化精製に供し、脱硫活性及び脱窒素活性を評価した。そ
れらの結果を表2に示す。
【0041】本発明に係る水素化精製用触媒は次の如き
製造方法により調製した。 1)シリカ含有アルミナの調製 純水を70℃に加熱し、これに水酸化ナトリウム水溶液
を添加し、pH12のアルカリ水を調製した。
【0042】次に、このアルカリ水に硫酸アルミニウム
水溶液を加え、アルミナ水和物を生成させた後、pHを
8.5とし、70℃で0.5時間熟成した。
【0043】このアルミナ水和物の沈殿を含む水溶液
に、3号水ガラス水溶液を加えpHを9.0とし、70
℃で0.5時間熟成した。これをろ過洗浄し、120℃
で16時間乾燥した。 2)アルミニウムポリカチオン導入ラポナイトおよびサ
ポナイトの調製 Al架橋サポナイトは、硝酸アルミニウム水溶液に水酸
化ナトリウム水溶液を加え(OH/Al=2)得られる
アルミニウムポリカチオンイオン([Al13O4(O
H)24(H2 O)12]7+)をサポナイトの交換性陽イオ
ンと交換し、水洗、乾燥の後、400℃で3時間焼成し
調製した。 3)担体調製 1)で調製したシリカ含有アルミナと2)で調製したA
l架橋サポナイトを表1に示す組成比になるように調合
し、純水と酸を加え、混練機中で、成型可能な含水量に
なるまで乾燥しながら混練し、押し出し成型機により
1.5mmφに成型、110℃で16時間乾燥し、更に
600℃で3時間焼成して担体を得た。 4)活性金属担持 3)で調製した担体に表1に示した組成比になるように
まずパラモリブデン酸アンモニウムの水溶液を含浸さ
せ、120℃で乾燥し、450℃で焼成した。次に硝酸
コバルト及び硝酸ニッケルの水溶液を含浸させ、120
℃で乾燥し、550℃で焼成し、水素化精製用触媒とし
た。 実施例2〜6 表2に示すような化学組成及び触媒物性を有する触媒を
調製した。その製法は実施例1と同様の操作を採用し
た。各触媒を減圧軽油の水素化精製に供し、それらの評
価結果を表2に示した。 比較例1〜4 比較のために、本発明に該当しない水素化精製用触媒を
比較例として表1に化学組成及び触媒物性を掲げた。触
媒の製造方法は、実施例1と同様の操作を採用した。各
触媒を減圧軽油の水素化精製に供し、脱硫活性及び脱窒
素活性を評価し、それらの評価結果を表2に示した。
【0044】
【発明の効果】本発明の水素化精製用触媒は、シリカ含
有アルミナとラポナイト及び/又はサポナイトの如き層
間粘土化合物とからなる耐火性酸化物を担体の主成分と
することを特徴とするものであり、従来のアルミナ系担
体又はシリカ含有アルミナ系担体を用いた触媒と比較し
て脱硫活性の向上だけでなく、脱窒素活性の向上を図る
ことができる。従って、脱窒素活性が高いことから、窒
素化合物による触媒被毒の影響を受けやすい接触分解反
応の前水素化処理用の触媒として極めて有用である。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 45/08 A 9547−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ含有アルミナと層間粘土化合物の複
    合酸化物とからなる耐火性酸化物を担体の主成分とする
    ことを特徴とする水素化精製用触媒。
JP6339544A 1994-12-30 1994-12-30 水素化精製用触媒 Pending JPH08182930A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005272195A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 複合酸化物とその製造方法
JP2008503622A (ja) * 2004-06-22 2008-02-07 アルベマール・ネーザーランズ・ベーブイ 液状炭化水素仕込み物の品質を向上させる方法
JP2012139617A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 炭化水素油の水素化処理触媒及びそれを用いた水素化処理方法

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JP2012139617A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 炭化水素油の水素化処理触媒及びそれを用いた水素化処理方法

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