JPH08182593A - 支台を備えた花器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意に曲成等して形成した中空体形状の花器
本体と、これを挿入して支持しうべき支台とよりなるも
のとして、支台と花器本体とを組合せて設置面に載置
し、あるいは、花器本体を挿入した支台を吊り下げるこ
とにより、花器を安定して設置し、さらには、花器の使
い方に変化を与え、オブジェ的な使用も可能とする。 【構成】 連通部１１ａを有する中空体形状の花器本体
１ａと、該花器本体１ａを挿入して支持しうべき円柱状
の穴部２１ａを有する直方体形状の支台２ａとにより支
台を備えた花器Ｋ１を形成したもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、任意に曲成等して形成
した中空体形状の花器本体と、これを挿入して支持しう
べくなした支台とよりなる支台を備えた花器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の花器は、切り花等を飾って長期間
鑑賞するために、切り花の端部が水中に浸っていて常時
水揚げ可能な状態としておくことが必要となるので、壺
状の花器本体に開口部を備えたものが一般的に使用され
ている。さらに、本願出願人は、この花器本体に装飾性
を具備させて、花器としてのみならずオブジェ的なもの
としても使用しうるものとするために、特開昭６３−５
７２０６号公報に示すように、任意に曲成できる容器類
の製造方法を提案し、これによって任意の曲部を備えた
中空体形状の花器を提案している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の花器は、上述し
たとおり、一般的に壺状等定形的な容器状の花器本体に
開口部を備えたものが使用されているため、通常は花器
のみしか使用できず、これを置物として鑑賞するには無
味乾燥であるなどの問題を有している。このため、本願
出願人は、上述したとおり、任意に曲成した中空体形状
の花器を提案したが、設置面に載置する場合に、花器の
定まった個所を設置面に当接させるために、変化のある
使い方が得難いものとなっていて、これの改善を要する
ものとなっている。本発明は、上述した従来の欠点を除
去するためになされたものであって、任意に曲成等して
形成した中空体形状の花器本体と、これを挿入して支持
しうべくなした支台とよりなるものとすることにより、
たとえ花器本体が不安定な形状のものであっても、支台
との組合せによって、支台あるいは支台と花器本体を設
置面に載置し、あるいは、花器本体を挿入した支台を吊
り下げることにより、花器を安定して設置し、さらに
は、花器の使い方に変化を与えることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、第一
に、任意に形成した中空体形状の花器本体と、該花器本
体を嵌装して支持しうべくなした支台とよりなる支台を
備えた花器とすることによる。第二に、支台が、花器本
体を挿入して支持しうべくなした穴部と、適宜に区画形
成した開口部を備えて、任意の外形形状とした請求項１
記載の支台を備えた花器とすることによる。さらに、第
三に、支台が、花器本体を貫通して支持しうべくなした
孔部と、吊り下げ用の孔部を備えて、任意の外形形状と
した請求項１記載の支台を備えた花器とすることによ
り、上記目的を達成しようとするものである。

【０００５】

【作用】上記構成によりなる本発明においては、任意に
曲成等して形成した中空体形状の花器本体と、該花器本
体を挿入して支持しうべくなした支台とよりなる支台を
備えた花器とすることにより、支台あるいは支台と花器
本体を設置面に載置し、あるいは、花器本体を挿入した
支台を吊り下げることができるため、花器を安定して設
置し、さらには、花器の使い方に変化を与えて、オブジ
ェ的な使い方をすることもできる。

【０００６】また、支台が、花器本体を挿入して支持し
うべくなした穴部と、適宜に区画形成した開口部を備え
て、任意の外形形状とした支台を備えた花器とすること
により、支台を設置面に安定して載置しうるような外形
形状にすると、花器の中に活ける蔓花等任意の花の活け
方が多少変化しても、花器を安定して設置面に載置しう
るとともに、開口部に筆記用具等を挿入すると、花器を
生け花以外に多目的に使用することもできる。

【０００７】さらに、支台が、花器本体を挿入して支持
しうべき孔部と、吊り下げ用の孔部を備えて、任意の外
形形状とした支台を備えた花器とすることにより、支台
と花器本体とを設置面に載置し、あるいは、花器本体を
挿入した支台を支柱等に吊り下げることにより、花器の
中に活ける蔓花等の活け方が多少変化しても、花器を安
定して設置面に載置しあるいは支柱等に吊り下げること
ができる。

【０００８】

【実施例】以下引き続き、本発明の支台を備えた花器の
要旨をさらに明確にするため、図面を使用して説明す
る。図１を用いて第一実施例を説明する。Ｋ１は陶器製
の支台を備えた花器であり、１ａは任意に曲成して連通
部１１ａを有する中空体形状の花器本体である。また、
２ａは直方体形状の支台であって、該花器本体１ａを挿
入して支持しうべき円柱状の穴部２１ａを有している。

【０００９】次に、本第一実施例の作用について説明す
る。まず、花器本体１ａを支台２ａの穴部２１ａに挿入
し、該花器本体１ａの連通部１１ａに水Ｗが溜まるよう
に入れた後、任意の花Ｔ１の根元を該連通部１１ａの水
Ｗ中に挿入し、花器本体１ａに該花Ｔ１を活けて、支台
２ａを設置面Ｓに載置すると、支台を備えた花器Ｋ１を
安定して設置面Ｓに載置することができる。

【００１０】図２を用いて第二実施例を説明する。Ｋ２
は陶器製の支台を備えた花器であり、１ｂは任意に曲成
して連通部１１ｂを有する中空体形状の花器本体であ
る。また、２ｂは上部を曲面状とした支台であり、花器
本体１ｂを挿入して支持しうべく区画された穴部２１ｂ
と、さらに任意形状に区画形成されてなる開口部２２ｂ
を有して形成されたものである。

【００１１】次に、本第二実施例の作用について説明す
る。まず、前記花器本体１ｂを、前記支台２ｂの穴部２
１ｂに挿入し、かつ、該花器本体１ｂの連通部１１ｂに
水Ｗが溜まるように入れた後、花Ｔ２の根元を該連通部
１１ｂの水Ｗ中に挿入し、花器本体１ｂに花Ｔ２を活け
て、支台２ｂを設置面Ｓに載置すると、支台を備えた花
器Ｋ２を安定して設置面に載置することができる。さら
に、任意に区画されてなる開口部２２ｂに、筆記用具Ｈ
等を挿入することにより、支台を備えた花器Ｋ２を、生
け花以外に多目的に使用しうるものとなる。

【００１２】図３を用いて第三実施例を説明する。Ｋ３
は陶器製の支台を備えた花器であり、１ｃは任意に曲成
して連通部１１ｃを有する中空体形状の花器本体であ
る。また、２ｃは外形形状を任意の方形板状とした支台
であって、略中央に花器本体１ｃを挿入可能な孔部２１
ｃと、吊り下げる際に用いることの出来る孔部２２ｃを
備えている。

【００１３】次に、本第三実施例の作用について説明す
る。まず、花器本体１ｃを支台２ｃの孔部２１ｃに挿入
して、花器本体１ｃと支台２ｃとよりなる支台を備えた
花器Ｋ３を形成し、これを設置面Ｓに載置し、さらに、
花器本体１ｃの連通部１１ｃに水Ｗが溜まるように入れ
た後、花Ｔ３の根元を該連通部１１ｃの水Ｗ中に挿入し
て、花器本体１ｃに花Ｔ３を活けた場合に、支台２ｃと
の係合により安定して起立するので設置面Ｓに載置する
ことができる。

【００１４】図４を用いて第四実施例を説明する。Ｋ４
は陶器製の支台を備えた花器であり、１ｄは任意に形成
して底部１１ｄを有する有底中空体形状の花器本体であ
る。また、２ｄは任意外形形状で板状の支台であり、略
中央に花器本体１ｄを貫通して支持しうべき孔部２１ｄ
と、隅部に吊り下げ用の孔部２２ｄを備えている。

【００１５】次に、本第四実施例の作用について説明す
る。まず、前記花器本体１ｄを支台２ｄに貫通して支持
し、該支台２ｄの吊り下げ用の孔部２２ｄに紐Ｎ等を挿
入して、壁Ｄ等に引っかけて吊り下げ状として、花器本
体１ｄの底部１１ｄに水Ｗが溜まるように入れた後、花
Ｔ４の根元を該底部１１ｄの水Ｗ中に挿入すると、花器
本体１ｄに花Ｔ４を活けた場合に、花器本体１ｄを支台
２ｄにより支持しているため、安定して壁Ｄ等に吊り下
げ状として配設することができ、さらに変化のある使用
が可能である。

【００１６】なお、本発明は前記実施例にのみ限定され
るものではなく、また、花器本体の形状は任意でよく、
かつ、支台を備えた花器を陶器製としたが、材料をとり
わけ限定するものではなく、また、支台または花器本体
を別々に陶器あるいは合成樹脂等で形成し、任意に組合
せて使用してもよく、さらに、花器本体は支台に挿入し
たが、支台上部に載置してもよいなど、本発明に係わる
支台を備えた花器は前記実施例に限定されるものではな
く、かつ、各構成要素の形状、大きさ、材質、配設方法
および使用方法等は、前記した目的、作用および後記す
る発明の効果が達成される範囲内においてそれぞれ任意
に定められてよく、これらの変更はいずれも本発明の要
旨を何ら変更するものでないことは申すまでもない。

【００１７】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
任意に曲成する等して形成した中空体形状の花器本体
と、該花器本体を挿入して支持しうべき支台とよりなる
ものとすることにより、たとえ花器本体が不安定な形状
のものであっても、支台と花器本体とで組合せることに
より設置面に載置を可能とし、あるいは、支台を介して
壁や支柱等に吊り下げると、花器本体に活ける蔓花等の
活け方が多少変化しても、花器を安定して設置し、さら
には、花器の使い方に変化を与えてオブジェ的に使用し
うる効果もある。また、支台が、花器本体を挿入して支
持しうべくなした穴部と、適宜に区画形成した開口部を
備えて、任意の外形形状でなるものとすることにより、
花器を一層安定して設置面に載置し、かつ、花器の使い
方に一層変化を与えるとともに、花器本体の開口部に筆
記具等を挿入して、花器を生け花以外に多目的に使用し
うる効果もある。さらに、支台が、花器本体を貫通して
支持しうべくなした孔部と、吊り下げ用の孔部を備え
て、任意の外形形状でなるものとすることにより、花器
本体と支台とにより設置面に載置し、あるいは、花器本
体を貫通した支台を支柱等に吊り下げると、花器の使い
方に一層変化を与えてオブジェ的に使用しうる効果もあ
る。以上、本発明は、独特の効果を奏し、まことに優れ
た発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例を示す斜視図である。

【図２】本発明の第二実施例を示す斜視図である。

【図３】本発明の第三実施例を示す斜視図である。

【図４】本発明の第四実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄ 花器本体 ２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ 支台 ２１ａ、２１ｂ 穴部 ２１ｃ、２１ｄ、２２ｃ、２２ｄ 孔部 ２２ｂ 開口部 Ｋ１、Ｋ２、Ｋ３、Ｋ４ 支台を備えた花器

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意に形成した中空体形状の花器本体
   と、該花器本体を嵌装して支持しうべくなした支台とよ
   りなることを特徴とする支台を備えた花器。
2. 【請求項２】 支台が、花器本体を挿入して支持しうべ
   くなした穴部と、適宜に区画形成した開口部を備えて、
   任意の外形形状とした請求項１記載の支台を備えた花
   器。
3. 【請求項３】 支台が、花器本体を貫通して支持しうべ
   くなした孔部と、吊り下げ用の孔部を備えて、任意の外
   形形状とした請求項１記載の支台を備えた花器。