JPH08178593A - 弓における矢検知装置 - Google Patents

弓における矢検知装置

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JPH08178593A
JPH08178593A JP31697394A JP31697394A JPH08178593A JP H08178593 A JPH08178593 A JP H08178593A JP 31697394 A JP31697394 A JP 31697394A JP 31697394 A JP31697394 A JP 31697394A JP H08178593 A JPH08178593 A JP H08178593A
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JP31697394A
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Hiroshi Kotani
博司 小谷
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F41WEAPONS
    • F41BWEAPONS FOR PROJECTING MISSILES WITHOUT USE OF EXPLOSIVE OR COMBUSTIBLE PROPELLANT CHARGE; WEAPONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F41B5/00Bows; Crossbows
    • F41B5/14Details of bows; Accessories for arc shooting
    • F41B5/1403Details of bows
    • F41B5/143Arrow rests or guides

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーチェリーに用いる弓50において、一
旦、引き分け(フルドロー)を行った後、うっかりして
引き手を戻したり引込みすぎたりした場合には、一旦、
一連の射動作を止め、新たに構えを起こさなければなら
なかったが、これを解消する。 【構成】 照準器56の保持杆63に対し、所定位置
に、矢60の先端が引かれた位置を検出可能な矢監視手
段2を設け、この矢監視手段2による監視結果を、照準
器56に隣接して設けた報知手段3を介して射手に報知
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弓における矢検知装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12(a)はアーチェリー用の弓50
を示しており、51は弓本体、52はストリングス
(弦)である。弓本体51はアッパーリム53、ハンド
ルライザー54及びロアーリム55より成り、ハンドル
ライザー54には照準器56及びスタビライザー57を
取り付けるようにしてある。
【0003】弓本体50のハンドルライザー54には、
その略中央にグリップ58(握り部)が設けられ、この
グリップ58の上部にはアローレスト59が設けられて
いる。このアローレスト59は、図12(b)に示すよ
うに引き分け(ドローイング)時において矢60を支承
すると共に、矢60が飛びだすときに矢羽根が弓本体5
1に接触しないようにするためのものである。なお、6
1は矢60の保持位置を調節するプランジャーである。
【0004】アローレスト59の前部斜め上方には、射
手の好みに応じてクリッカー62(ドローチェックイン
ディケーター)を付設することがある。このクリッカー
62は、引き分け時の引き尺(弦の引込み量)を一定に
保てるようにするための補助具で、上端部をハンドルラ
イザー54に固定した薄い金属製の細板を有して成り、
その下端部がハンドルライザー54の側方へ向けて弾性
変形可能に保持されている。そして、アローレスト59
上へ矢60を載せる場合には、クリッカー62を側方へ
やや彎曲状態にしつつクリッカー62とハンドルライザ
ー54との間へ矢軸を通すようにする。従って、引き分
けによって矢60の先がクリッカー62から抜けた時点
で、クリッカー62が落ちてクリック音を発し、射手に
対して所定の引き尺に達したことを知らせるようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】クリッカー62は、一
旦落ちてしまう(クリック音を出してしまう)と再度矢
つがえをしない限り、二度とクリック音を発することは
ない。すなわち、射手がフルドロー(会)の姿勢をとっ
た後、引き手を少しでも戻したり又は更に引き込んだり
するようなことがあると、改めて引き尺を所定に合わす
ことが極めて困難となり、飛距離や照準が狂うという不
具合があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、飛距離や照準を正しく調整することができる
ようにした弓における矢検知装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明
に係る弓における矢検知装置は、弓を引き分けてゆくと
きに矢が移動する経路中での矢の有無を検出するべく弓
に設けられる矢監視手段と、該矢監視手段による監視結
果を射手に報知する報知手段とを、個別に具備している
ことを特徴としている。
【0008】また、種々の引き分け量に対応してより正
確な検出を行わせるために、矢監視手段は、矢の移動方
向の位置を調整自在とする位置調整手段を介して弓に取
付けることができる。また、射手に対して射姿勢に影響
を及ぼすことがないように矢監視手段を無接触型のもの
とするために、矢監視手段は、矢の移動経路を挟んだ対
向位置の一方に配される発光部と、同他方に配されて発
光部からの光を受光する受光部と、該受光部が受光して
いるときに報知手段を作動させる作動手段とを備えて構
成することができる。
【0009】また、矢監視手段は、矢の移動経路を挟ん
だ対向位置の一方に配される発光部及び受光部と、同他
方に配されて発光部からの光を受光部に受光させるべく
反射させる鏡と、前記受光部が受光しているときに報知
手段を作動させる作動手段とを備えて構成することもで
きる。また、射手が目視により容易に確認できかつ構成
の簡素化をも図り得るようにするために、報知手段は、
弓の前方部に設けられて射手の視野内で発光によって報
知を行う表示部を有しており、作動手段は、受光部が受
光した光を伝達して表示部を発光させるべく受光部と表
示部とを接続する光ファイバーケーブルにより構成され
ているものとすることができる。
【0010】また、矢の引き分け量を詳細に知ることが
できるようにするために、矢監視手段における少なくと
も受光部は、矢の移動方向に沿って複数並設されてお
り、これら各受光部に各別の光ファイバーケーブルを介
して表示部が設けられているものとすることができる。
また、矢監視手段の発光部は、矢の移動方向に沿って発
色光の異なるものが複数並設されており、受光部は、複
数の発光部の発光を同時に受光可能に配置されているも
のとすることもできる。
【0011】また、本発明の矢検知装置は、洋弓に採用
するのが好適である。
【0012】
【作用】弓に矢つがえをした後、引き分けてゆく過程
で、矢の先端が弓に対して設けられた矢監視手段を通過
したとき(即ち、矢監視手段が矢の非検出状態となった
とき)、このことを矢監視手段が射手に対して報知手段
を介して報知するようにした場合では、射手は、この報
知手段による報知によって所定の引き尺に達したことを
知ることができる。
【0013】矢監視手段が矢の非検出状態になった後に
再び矢を検出する状態になったとき、矢監視手段と報知
手段とを個別に具備しているので、報知手段の射手への
報知を中止させることができ、これにより射手は引き尺
に狂いが生じたことを知ることができる。そして、射手
が引き尺を適正に調整しなおせば、再び矢監視手段が矢
の非検出状態になり報知手段が報知を行うので、射手は
引き尺が正常化されたことを知ることができる。
【0014】一方、弓に矢つがえをした後、引き分けて
ゆく過程で、その引き分け動作途中で矢が左右にずれて
矢監視手段が矢の非検出状態となったときに、このこと
を矢監視手段が射手に対して報知手段を介して報知する
ようにした場合では、射手は、この報知手段による報知
によって照準の外れ、即ち、弓から矢が外れたこと又は
斜めの保持状態になったことを知ることができる。これ
により、初心者における引き分けの練習ができるもので
ある。
【0015】矢監視手段において、少なくとも受光部を
矢の移動方向に沿って複数設け、且つこれに伴って報知
手段の表示部をも複数設けておけば、引き分け量に応じ
て複数の表示部の全部が発光したり一部が発光したりす
るので、射手は、矢の先端の位置付けを詳細に知ること
ができる。発光部を複数にして各々発光色の異なるもの
とし、これらに対して同時に受光可能な受光部を設ける
(例えば受光部を1個にする)ようにすれば、矢を引い
ていくとまず複数の発光部のうち始めの発光部からの光
が受光部に受光され、該発光部の発色光により表示部が
発光し、さらに矢を引いていくと次の発光部からの光も
受光部に受光され、これらの合成光により表示部が発光
するので、射手は、報知手段の表示部の発光色が変化す
ることで、一組の受光部及び表示部により矢の先端の位
置付けを詳細に知ることができる。
【0016】また、受光部と表示部とを光ファイバーケ
ーブルで接続して、矢監視手段を構成する発光部からの
光により表示部を発光させるようにすれば、構造の簡略
化、部品点数の削減等が図られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る矢検知装置1を、
アーチェリー用の洋弓50に装着した状況を示してお
り、弓50は、矢つがえ後に引き分けた状態(フルドロ
ー状態)を示してある。なお、弓50の構成は上記した
従来のものと同様であるので同符号を付して詳細説明を
省略する。
【0018】本実施例の矢検知装置1は、弓本体51の
前方へ突出するように取り付けられた照準器56に対し
て付設されており、弓50を引き分けていくときに矢6
0が移動する経路中での矢60の有無を検出する矢監視
手段2と、該矢監視手段2による監視結果を射手に報知
する報知手段3とを有している。なお以下では、説明の
便宜上、矢検知装置1に関して図1で示した面を「正
面」と言い、その反対側面を「裏面」と言う。
【0019】矢監視手段2は、位置調整手段14を介し
て弓50に対する矢60の移動方向の位置調整自在に弓
50に設けられている。この位置調整手段14は、図2
乃至図4に示すように照準器56の保持杆63に保持可
能とされたL型をしたブラケット部4を有している。こ
のブラケット部4には、その裏面側上端部に、保持杆6
3に対して摺動自在に嵌合可能なスライド片5が設けら
れていると共に、その正面側下端部に、C型条材を加工
して形成した上下の保持ステー部6,7が設けられてい
る。
【0020】このブラケット部4は、軽量化のため、ア
ルミ系合金や樹脂等によって形成されている。矢監視手
段2は、下部保持ステー部6の上面部に矢60の移動方
向(図1の左右方向)に沿って並設された2個の発光部
10と、上部保持ステー部7の下面部に上記各発光部1
0に各々対向状に設けられた2個の受光部11とを備え
ている。
【0021】これら発光部10及び受光部11は、弓5
0に対して、弓本体51の握り部58に近い前方部に位
置付けられるようになっている。発光部10には発光ダ
イオードが用いられている。発光ダイオードの発光色は
何ら限定されるものではないが、本実施例では野外での
視認し易さを考慮していずれも赤色とした。なお、図示
は省略するが、これら発光部10を点灯させるための電
源装置は、弓本体51におけるハンドルライザー54の
適所に取り付けるか、又は電源ケーブルを介して射手が
携帯するようにすればよい。
【0022】なお、図示していないが、本実施例におけ
る電源装置は、ON/OFFスイッチ、電源たる電池、
発光部10の発光の明るさを調整するための明るさ調整
器(可変抵抗器)等を備えて構成されており、昼間等の
明るいときには発光部10を明るく発光させ、夜間や室
内等の暗いときには発光部10を暗く発光させることが
できるようになっている。
【0023】受光部11は光ファイバーケーブル12の
一端部によって形成されている。上記ブラケット部4に
は、上記スライド片5に対応する部位でその正面側から
裏面側へ向けて固定ネジ13が回転自在に設けられてい
る。この固定ネジ13は、その先端部がスライド片5を
螺合状態で貫通して、保持杆63と嵌合する溝5a(図
4参照)内へと突き抜けるようになっている。従って、
この固定ネジ13を緩めた状態では、ブラケット部4
(即ち、矢監視手段2)を照準器56の保持杆63に沿
って前後移動自在となり、またこの固定ネジ13を締め
付けると、ブラケット部4を保持杆63に対して位置決
め固定できる。
【0024】上記報知手段3は、図5及び図6に示すよ
うに照準器56の先端部で射手側へ向けて設けられた表
示部18を有している。この表示部18は、前記矢監視
手段2の受光部11を構成するうえで使用された光ファ
イバーケーブル12を折り返し状に曲成させ、その他端
部を、円盤状に形成されたケーブル保持具19によって
固定するようにしたものである。而して、この光ファイ
バーケーブル12は、受光部が受光した光を伝達して表
示部を発光させるべく受光部と表示部とを接続し、受光
部が受光しているときに報知手段を作動させる作動手段
15とされている。
【0025】このケーブル保持具19は、照準器56自
体(保持杆63に対して上下動する部分)に取り付けて
あるので、射手は、いちいち射姿勢を崩すことなく、い
つでも表示部18を視認することができる。また、照準
器56を上下動させたり、保持杆63を弓本体51に対
して前後動させたりする(図2中の符号64は保持杆6
3における位置固定用の操作ねじである)場合には、表
示部18も照準器56と一体的に上下動又は前後動する
こととなり、常に、射手の視野内に保持されるものとな
る。
【0026】このようにして成る本実施例の矢検知装置
1では、矢監視手段2において発光部10を2個とも発
光させることにより、受光部11及び光ファイバーケー
ブル12を介して2個の表示部18が、いずれも発光す
るようになる。この状態で弓50に矢つがえをすると、
発光部10と受光部11との間が矢60の矢軸によって
遮断され、表示部18は、いずれも消灯する。
【0027】この状態で弓50の引き分けを行うと、図
3に示すように矢60が移動して、その先端が前側(図
面左側)の発光部10を通過したとき、この発光部10
と対向する受光部11及び光ファイバーケーブル12を
介して該当する表示部18(例えば図6の上側)が点灯
する。しかし、矢60の先端が後側(図3右側)の発光
部10を通過しない時点では、この後側の発光部10に
該当する表示図18(例えば図6の下側)は点灯しな
い。
【0028】このように、表示部18のうち一方だけが
点灯し、他方が消灯した状態となれば、射手は、2個の
発光部10の中間位置に矢60の先端が位置しているこ
とを知ることができる。すなわち、両発光部10の中間
位置の位置付け(照準器56の保持杆63に対するブラ
ケット部4の前後位置)を、予め、射手が最も得意とす
る引き分け時の矢60の先端位置に合致調整しておけ
ば、表示部18は、上記のような点灯パターンにより、
引き分け時において目的とする引き尺に到達したことを
報知するものとして使用することができる。
【0029】これにより、射手は、常に一定の引き尺を
保持しつつ矢60を射ることができ、飛距離や照準を合
わせやすくなる。なお、射手がフルドロー(会)の姿勢
をとった後に、仮に、引き手を少しでも戻したり又は更
に引き込んだりするようなことがあったとしても、表示
部18が2個とも消灯した(引き手を戻した場合)こと
や、2個とも点灯した(引込みすぎた場合)ことによっ
てそれを知ることができると共に、その後、表示部18
を上記点灯パターンにすることで、引き尺を所定に合わ
せ直すことも簡単に行えるものとなる。
【0030】また、矢監視手段2を矢60の移動方向
(前後方向)に位置調整して、射手がフルドローの姿勢
をとったときに表示部18が2個とも点灯するようにし
てもよい。本実施例の矢検知装置1は、次のような用い
方をすることもできる。すなわち、図7に示すように照
準器56の保持杆63に沿って矢監視手段2を前方又は
後方へ移動させ、矢監視手段2が弓本体51から遠い位
置や近い位置へ位置付ける。この状態で引き分けを行っ
て、十分な引き尺に到達しないうちに表示部18が2個
とも点灯するか否かを見るようにする。もし、表示部1
8が点灯するのであれば、これによって射手は、引き分
け動作途中で矢60が所定の移動経路中から左右に外れ
たことを知ることができる。すなわち、この場合表示部
18は、矢60が照準から外れていることを報知するも
のとして用いられる。
【0031】このような使い方は、主に、弓50の初心
者向けの練習用具として絶大な成果をあげることができ
る。なお、保持杆63に対する矢監視手段2の位置付け
は、それぞれの射手ごとに、矢60を移動経路から外す
おそれが最も高い箇所(ミスを生じ易い箇所)を選んで
調節すればよい。図8は本発明の第2実施例に係る矢検
知装置1を示しており、上記第1実施例と同様の構成に
ついては同符号を付して詳細説明を省略するとともに、
異なる構成、作用効果について説明する。
【0032】この第2実施例では、矢監視手段2におい
て、2個の発光部10に対して受光部11が1個だけ設
けられている(勿論、光ファイバーケーブル12及び表
示部18も各1個だけである)。また、発光部10は、
互いに発光色の異なるものが用いられている。本実施例
では、前側(図7左側)の発光部10を緑色、後側の発
光部10を赤色とした。
【0033】このような構成であれば、矢60の先端が
前側の発光部10(緑色)を通過した時点で表示部18
が、まず、緑色に点灯する。しかし、矢60の先端が後
側の発光部10(赤色)をも通過したときには、受光部
11に対して双方の発光部10,10の合成色(橙色
系)が届くようになり、従って表示部18もこの合成色
で発光するようになる。
【0034】このような表示部18の表示パターン(消
灯−緑色発光−橙色系発光)により、射手は、矢60の
先端がどの位置にあるかを知ることができる。図9は本
発明の第3実施例に係る矢検知装置1を示しており、上
記第2実施例と同様の構成については同符号を付して詳
細説明を省略するとともに、異なる構成、作用効果につ
いて説明する。
【0035】この第3実施例は、第2実施例に示した発
光部10と受光部11との組み合わせを、二重に(二
組)設けたものである。このようにすることによって
も、表示部18の表示パターンがどのように変化するか
によって、射手は、矢60の先端がどの位置にあるかを
(第1、第2実施例の場合より更に詳細に)知ることが
できるものである。
【0036】なお、この第3実施例では、前側の受光部
11に該当する表示部18と後側の受光部11に該当す
る表示部18とで、互いの発光色が合成されることがな
いようにするために、上下の保持ステー部6,7に遮光
板20,21を設けた。図10は本発明の第4実施例に
係る弓検知装置1を示しており、上記第1実施例と同様
の構成については同符号を付して詳細説明を省略すると
ともに、異なる構成、作用効果について説明する。
【0037】本実施例では、ハンドルライザー54の側
面(正面)にL型ブラケット20が取付けられており、
該ブラケット20に2組の発光部10(発光ダイオー
ド)及び受光部11を矢60の移動方向に並設してい
る。ブラケット20には長孔21が形成され、該長孔2
1に挿通されたビス22によりハンドルライザー54に
固定している。したがって、ビス22を緩めて弓50に
対してブラケット20を前後方向に移動調節することに
より、矢監視手段2は矢60の移動方向の位置調整自在
に弓50に取付けられており、而して該ブラケット20
により位置調整手段14が構成されている。
【0038】発光部10は下方に向けて発光するべく設
けられており、ハンドルライザー54のグリップ58上
面には、発光部10からの光を受光部に受光させるべく
反射させる鏡16がヒンジ17を介して角度調節自在に
取付けられている。また、グリップ58上面にブラケッ
ト24が設けられ、該ブラケット24に下方から螺着さ
れたビス23の先端が鏡16の下面に当接されており、
該ビス23が鏡16の角度調節手段とされている。
【0039】本実施例によれば、一つのブラケット20
によって発光部10及び受光部11を弓に取り付けるこ
とができるので、取付構造のアタッチメント化を図り、
構造の簡素化、構成部材の削減、装置のコンパクト化を
図ることができる。また、矢60は一般にカーボンブラ
ックの矢軸60aの先端部に金属製のキャップ60bが
嵌着されているため、弓50の引き分けを行って、矢6
0の先端が発光部10を通過しようとするときに、キャ
ップ60bにより発光部10からの光が乱反射され、こ
れによる若干の光が受光部10から光ファイバーケーブ
ル12を介して表示部18から発光されるので、射手は
あと少しの引き分けでフルドローの姿勢となることを事
前に知ることができる。そして、矢60の先端が発光部
10を通過すれば、発光部10からの光は鏡16により
全反射され、表示部18は急激に明るくなる。
【0040】図11は本発明の第5実施例に係る矢検知
装置1を示しており、上記第4実施例と同様の構成につ
いては同符合を付して詳細説明を省略するとともに、異
なる構成、作用効果について説明する。本実施例では、
ブラケット20は、ハンドルライザー54のグリップ5
8上面に取付けられており、鏡16は、ハンドルライザ
ー54の側面(正面)に設けられている。本実施例によ
っても同様の作用効果を奏することができる。
【0041】本発明は、上記各実施例に限定されるもの
ではない。例えば、矢監視手段2において、発光部10
及び受光部11を共に3個以上設けることが可能である
し、また1個づつだけとすることも可能である。発光部
10を複数設ける場合、各発光部10を全て別の発光色
(例えば段階調に並べる)としたり、報知手段3の表示
部18に各発光部10の位置付けを表す記号や数字を書
き添えておいたりすればよい。
【0042】矢監視手段2において、上記した発光部1
0及び受光部11の組み合わせは、いわゆる無接触型の
検出器としての範疇に含まれるものである。従って、こ
の他の検出器(光、赤外線、超音波、電磁波、磁気等を
利用したもの)に置換することも可能である。また、接
触型の検出器(リミットスイッチ、その他の機構的可動
装置等)を利用することも可能である。
【0043】従って勿論、受光部11において光ファイ
バーケーブル12が用いられることは限定されるもので
はない。報知手段3は、矢監視手段2において他の検出
器を用いる場合であれば、それに応じた表示部18を具
備したものとすることが可能である。例えば、表示部1
8自体が、矢監視手段2からの信号や動作電源を受けて
発光するものとすることが可能である。
【0044】この場合において、報知手段3は、矢監視
手段2が矢60を検出したときにその監視結果(検出状
態)を報知する構成とすることも、反対に、矢監視手段
2が矢60を非検出状態となったときにその監視結果を
報知する構成とすることも可能である。報知手段3は、
発光する表示部18を具備することが限定されるもので
はなく、矢監視手段2からの信号や動作電源を受けて適
宜動作を行うものに置換することが可能である。
【0045】報知手段3は、視覚を通じた報知となる表
示部18を具備することが限定されるものではなく、聴
覚を通じた報知(例えばスピーカ音、電子音、振動音
等)や、触覚を通じた報知(例えば振動、指圧、軽い電
気ショック等)を行うものに置換又は併用することが可
能である。なお、矢監視手段2や報知手段3は、上記の
ような各種態様に応じて、弓50に対する取付構造や形
状、材質等が適宜変更され得るものであることは言うま
でもない。
【0046】本発明の矢検知装置1は、照準器56に対
して取り付けることが限定されるものではない。例え
ば、弓本体51に専用のステー(図示略)を介して取り
付けるようにしてもよい。本発明の矢検知装置1は、そ
れ自体の独立した構成として、各種弓50に対する脱着
を可能とすることが可能であるし、また、弓50に対し
て一体的に組み込むことも可能である。
【0047】本発明の矢検知装置1は、和弓に対しても
使用可能(特に、練習用具として便利である)である。
【0048】
【発明の効果】本発明は、上述の構成を具備するもので
あって、弓に矢つがえをした後、引き分けてゆく過程
で、矢の先端が弓に対して設けられた矢監視手段を通過
したとき(即ち、矢監視手段が矢の非検出状態となった
とき)、このことを矢監視手段が射手に対して報知手段
を介して報知するようにした場合では、射手は、この報
知手段による報知によって所定の引き尺に達したことを
知ることができる。
【0049】矢監視手段が、矢の非検出状態になった後
に再び矢を検出するようなことにあれば、これに伴って
報知手段が射手への報知を中止させるようになるので、
射手は引き尺に狂いが生じたことを知ることができる。
そして、射手が引き尺を所定に調整しなおせば、再び矢
監視手段が矢の非検出状態になり報知手段が報知を行う
ので、射手は引き尺が正常化されたことを知ることがで
きる。
【0050】これにより、射手は、常に一定の引き尺を
保持しつつ矢を射ることができ、飛距離や照準の合わせ
を容易に行うことができる。そして、報知手段は、射手
が射姿勢を崩すことなく、即ち、射姿勢に何ら影響のな
いかたちで射手への報知を行えるので、上記のような引
き尺の調整によって照準の狂いを招来するようなことも
ない。
【0051】また、特にアーチェリーに関して言えば、
従来のクリッカーを用いる場合とは異なり、クリック音
が生じてから一定のタイミングでリリース(矢離れ)し
なければならない、という精神的圧迫を受けるものでは
ないので、報知手段による報知を常に確認しつつ射手の
独自の呼吸法に合わせた最適なリリースが可能となる。
【0052】一方、弓に矢つがえをした後、引き分けて
ゆく過程で、その引き分け動作途中で矢監視手段が矢の
非検出状態となったときに、このことを矢監視手段が射
手に対して報知手段を介して報知するようにした場合で
は、射手は、この報知手段による報知によって照準の外
れ、即ち、弓から矢が外れたことを知ることができる。
これにより、初心者における引き分けの練習ができるも
のである。
【0053】矢監視手段において、少なくとも受光部を
矢の移動方向に沿って複数設け、且つこれに伴って報知
手段の表示部をも複数設けておけば、射手は、矢の先端
の位置付けを詳細に知ることができる。発光部を複数に
して各々発光色の異なるものとし、これらに対して同時
に受光可能な受光部を設ける(例えば受光部を1個にす
る)ようにすれば、射手は、報知手段の表示部が発光色
を異ならせることで、矢の先端の位置付けを知ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る矢検知装置の第1実施例を、アー
チェリー用の弓に装着した状況の側面図である。
【図2】図1のB−B線拡大断面図である。
【図3】図2のC−C線拡大矢視図である。
【図4】矢監視手段の斜視図である。
【図5】図1のD−D線拡大矢視図である。
【図6】報知手段の斜視図である。
【図7】本発明に係る矢検知装置の第1実施例において
別の使用方法を説明する平面断面図(図2相当)であ
る。
【図8】本発明に係る矢検知装置の第2実施例を示す一
部破砕側面図(図3相当)である。
【図9】本発明に係る矢検知装置の第3実施例を示す一
部破砕側面図(図3相当)である。
【図10】本発明に係る矢検知装置の第4実施例の要部
を拡大して示す斜視図である。
【図11】本発明に係る矢検知装置の第5実施例の要部
を拡大して示す斜視図である。
【図12】洋弓を示すもので、(a)は全体側面図、
(b)は(a)のA−A線拡大矢視図である。
【符号の説明】
1 矢検知装置 2 矢監視手段 3 報知手段 10 発光部 11 受光部 12 光ファイバーケーブル 14 位置調整手段 15 作動手段 18 表示部 50 弓 56 照準器 58 握り部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弓(50)を引き分けてゆくときに矢
    (60)が移動する経路中での矢(60)の有無を検出
    するべく弓(50)に設けられる矢監視手段(2)と、
    該矢監視手段(2)による監視結果を射手に報知する報
    知手段(3)とを、個別に具備していることを特徴とす
    る弓における矢検知装置。
  2. 【請求項2】 矢監視手段(2)は、矢(60)の移動
    方向の位置を調整自在とする位置調整手段(14)を介
    して弓(50)に取付けられていることを特徴とする請
    求項1記載の弓における矢検知装置。
  3. 【請求項3】 矢監視手段(2)は、矢(60)の移動
    経路を挟んだ対向位置の一方に配される発光部(10)
    と、同他方に配されて発光部(10)からの光を受光す
    る受光部(11)と、該受光部(11)が受光している
    ときに報知手段(3)を作動させる作動手段(15)と
    を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の弓における矢検知装置。
  4. 【請求項4】 矢監視手段(2)は、矢(60)の移動
    経路を挟んだ対向位置の一方に配される発光部(10)
    及び受光部(11)と、同他方に配されて発光部(1
    0)からの光を受光部(11)に受光させるべく反射さ
    せる鏡(16)と、前記受光部(11)が受光している
    ときに報知手段(3)を作動させる作動手段(15)と
    を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の弓における矢検知装置。
  5. 【請求項5】 報知手段(3)は、弓(50)の前方部
    に設けられて射手の視野内で発光によって報知を行う表
    示部(18)を有しており、作動手段(15)は、受光
    部(11)が受光した光を伝達して表示部を発光させる
    べく受光部(11)と表示部(18)とを接続する光フ
    ァイバーケーブル(12)により構成されていることを
    特徴とする請求項3又は請求項4に記載の弓における矢
    検知装置。
  6. 【請求項6】 矢監視手段(2)における少なくとも受
    光部(11)は、矢(60)の移動方向に沿って複数並
    設されており、これら各受光部(11)に各別の光ファ
    イバーケーブル(12)を介して表示部(18)が設け
    られていることを特徴とする請求項5記載の弓における
    矢検知装置。
  7. 【請求項7】 矢監視手段(2)の発光部(10)は、
    矢(60)の移動方向に沿って発色光の異なるものが複
    数並設されており、受光部(11)は、複数の発光部
    (10)の発光を同時に受光可能に配置されていること
    を特徴とする請求項5記載の弓における矢検知装置。
  8. 【請求項8】 弓(50)が洋弓であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の弓における
    矢検知装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108592693A (zh) * 2018-05-02 2018-09-28 青岛飞比克体育用品有限公司 一种反曲弓响片及反曲弓
US10281229B2 (en) 2016-12-20 2019-05-07 Stress Engineering Services, Inc. Monitoring system for an archery bow, monitoring devices, and methods for same
US11486772B1 (en) 2022-04-25 2022-11-01 Stress Engineering Services, Inc. Transducer assemblies and methods

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