JPH08176017A - 超音波用造影剤及びその製造方法 - Google Patents

超音波用造影剤及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08176017A
JPH08176017A JP7191826A JP19182695A JPH08176017A JP H08176017 A JPH08176017 A JP H08176017A JP 7191826 A JP7191826 A JP 7191826A JP 19182695 A JP19182695 A JP 19182695A JP H08176017 A JPH08176017 A JP H08176017A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stirring
contrast agent
bubbles
microbubbles
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7191826A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3414894B2 (ja
Inventor
Sutanto Kawan
スタント カワン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOUIN GAKUEN
Original Assignee
TOUIN GAKUEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOUIN GAKUEN filed Critical TOUIN GAKUEN
Priority to JP19182695A priority Critical patent/JP3414894B2/ja
Publication of JPH08176017A publication Critical patent/JPH08176017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3414894B2 publication Critical patent/JP3414894B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静脈内に投与する超音波用造影剤であって、
肺を通り過ぎても人体内で安定に存在する長寿命の微小
気泡入りの超音波用造影剤及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 超音波用造影剤の製造方法は、気泡を生
成させるためにホモジナイザー40により水とステアリ
ン酸ナトリウムとサポニンとCaCl2 の混合物と空気
とを攪拌する段階攪拌工程と、攪拌の後所望の直径の気
泡を分別する浮力分離工程とを有する。更に、段階攪拌
工程は、低攪拌工程と高攪拌工程との2段階の攪拌工程
を有する。段階攪拌工程は、所定量のステアリン酸ナト
リウムとサポニンとCaCl2 を含有する溶液にホモジ
ナイザー40の攪拌シャフトを入れ、この溶液を低動力
で所定時間攪拌しその後所定時間溶液を放置した後、再
度上記操作を繰り返す低攪拌工程と、ホモジナイザー4
0を用いて上記溶液を所定時間高動力で攪拌する高攪拌
工程とからなる。上記2段階攪拌工程の後、ビュレット
50を用いて浮力分離工程を行い、所望の微小気泡を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波用造影剤及び
その製造方法、特に長寿命で均一安定な気泡から成る超
音波用造影剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医学診断画像分野は、急速な進歩
を遂げている。特に放射性核種画像(Radio-nuclide im
aging )、超音波及びMRIによって得られた情報を基
に映像を形成する映像化技術は、1960年ごろから発
達し始め、医学臨床診断の中で今日最もよく利用されて
いる。また、X線を用いたCTスキャンは、今日最も普
及し利用されており、X線の働きによって、人体や動物
の骨格や体内組織を映像化することができる。
【0003】しかしながら、X線を人体等に照射する場
合、幾つかの問題点がある。第1の問題点は、人体内部
組織は放射線により被曝される。特に、病人の場合は検
査の度に放射線を浴びるため、人体に影響を与える被曝
量の放射線を浴びてしまう恐れがある。第2の問題点
は、照射されたX線は人体に蓄積されていくことであ
る。従って、人体へのX線の被曝量は、一定限度に止め
る必要がある。第3の問題点は、X線による検査のみ
で、器官又は臓器、血管の撮影が満足に行えるとは限ら
ないことである。
【0004】そこで、上記放射性核種(Radio-nuclide
)映像技術では、放射性物質(例えばタリウム(T
l))を造影剤として血管に注入し、血管の撮影が行わ
れている。従って、有効な心臓の映像を得ることができ
る。しかし、上記の血管の撮影には、高精度でかつ高価
な装置が必須であり、汎用性に欠けるという問題があっ
た。また、他の医学診断画像技術より優れた映像が得ら
れるわけではなく、この技術においても、人体に放射性
物質が蓄積されてしまうという問題があった。
【0005】一方、超音波は、現在医学診断画像分野で
広く利用されている。超音波を利用した医学診断画像と
は、超音波プローブ(probe )より超音波を人体に送信
し、その人体組織からの反射波、すなわち超音波エコー
を受信して、この受信した超音波エコーを基に映像化さ
れた画像をいう。通常の超音波診断装置は、1つの超音
波プローブを使用している。そして、この超音波プロー
ブは超音波の送受信を行う。そして、超音波プローブか
ら得られた超音波エコーの情報を超音波診断装置に送
り、超音波診断装置において画像作成処理を行い、モニ
タに画像が出力される。この画像によって、医師等は人
体内部を観察することができる。
【0006】人体は、各組織によって基本特性、すなわ
ち密度、硬度等が異なるため、異なる音響特性を有して
いる。音響特性とは、音速と減衰と散乱である。超音波
プローブに受信された超音波エコーは、人体組織の後方
散乱の特性によって生じたものである。従って、モニタ
に出力された画像は、測定中の人体組織の基本特性を表
示している。一方、非正常な組織は、音響特性が異なる
ために、モニタに表示された画像から容易に検出するこ
とができる。更に超音波診断装置は安価で、かつ人体に
対して安全であるという利点を有する。
【0007】しかしながら、初期の超音波診断技術は、
診断画像が不鮮明であった。そこで、鋭意研究され改良
が加えられたことによって、近年では画像の鮮明な超音
波診断装置が普及している。更に、近年では、超音波用
の造影剤を血流に導入して、より鮮明な画像を得られる
ようになってきた。
【0008】上述した超音波の音響特性は、異なる物質
の境界面(例えば固体と液体の界面、液体と気体の界面
等)で最も大きく変化する。すなわち、超音波を種々の
媒体に送信すると、異なる物質間の界面で超音波の音響
特性は大きく変化する。このため、界面からの超音波エ
コーは、他の部分の超音波エコーと大きく相違し、この
境界面からの超音波エコーを基にすれば画像がより鮮明
となる。
【0009】そこで、上記超音波特性を利用するため
に、近年では超音波用の造影剤が用いられるようになっ
てきた。超音波用の造影剤としては、超音波の反射特性
に優れた液体に気泡を含むものが好適である。このよう
な造影剤は、後方散乱特性に優れ、動物又は人体等の微
細導管に注入及び/又は散布される。これにより、造影
剤を使用しない場合に比べ、組織同士の境界面が鮮明と
なり、組織(例えば、心筋組織)の超音波診断画像自体
も鮮明となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような液体中に気泡を含む気泡タイプの造影剤ついて
は、安定性及び耐久性に優れた気泡の直径及び気泡の均
一性、気泡塞栓の毒性の問題について、ほとんど研究が
進められていない。
【0011】文献によれば、液体中に気泡を作る場合、
1〜80μmの気泡直径は製造可能である(松田康雄:
“造影エコー法の現在と将来展望”新医療,p.36・41,
5月1994、池岡清光,ほか:“コントラスバブルの抵抗
血管内皮に及ぼす影響”JpnJ Med Ultrasonics Vol.21
・1,p.37・44,1994 )。
【0012】しかしながら、直径25〜80μmの気泡
は、血管内に注入され血流によって肺に運ばれても、肺
の中の微細な血管を通過することができない。従って、
直径25〜80μmの気泡含有造影剤を用いる場合に
は、体外注射で超音波エコーを観察するしかない。
【0013】更に、直径25〜80μmの微小気泡は、
微細血管(例えば毛細管)に損害を与えるおそれがあ
る。
【0014】従って、肺を通過しても人体内で安定に長
寿命で存在する造影剤の微小気泡の直径は、1〜10μ
mであることが好ましい。近年、「ALBUNEX 」(Molecu
larBiosystems,Inc. 製 SanDiego,CA USA)や脂質コー
ティング微小気泡(LIPID-COATED-MACROBUBBLE(LCM) )
等が開発されているが、未だ体内注入型の造影剤として
の要求にあった造影剤は開発されていない。なお、「AL
BUNEX 」は、5%人血清アルブミン膜の中に空気を封じ
込めた平均粒径4μmの微小気泡を有するものである。
【0015】本発明は上記従来の課題に鑑みたものであ
り、その目的は、肺を通り過ぎても人体内で安定に存在
する長寿命の微小気泡含有の超音波用造影剤及びその製
造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係る超音波用造影剤及びその製造
方法は、以下の特徴を有する。
【0017】(1)ステアリン酸ナトリウムによって被
覆された微小気泡から成る。
【0018】(2)ステアリン酸ナトリウムとサポニン
とによって被覆された微小気泡から成る。
【0019】(3)ステアリン酸ナトリウムによって被
覆された直径10μm以下の微小気泡から成る。
【0020】(4)ステアリン酸ナトリウムとサポニン
と塩化カルシウム(CaCl2 )によって被覆された直
径10μm以下の微小気泡から成る。
【0021】(5)ステアリン酸ナトリウムと以下
(a)〜(f)のいずれかとの混合物によって被覆され
た微小気泡から成ることを特徴とする、 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム。
【0022】(6)ステアリン酸ナトリウムと以下
(a)〜(f)のいずれかとを混合した混合液に塩化カ
ルシウム又は塩化マグネシウムから成る硬化剤を混合
し、該混合物によって被覆された直径10μm以下の微
小気泡から成ることを特徴とする、 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム。
【0023】(7)ステアリン酸ナトリウムと以下
(a)〜(f)のいずれかとを混合した混合液に塩化カ
ルシウム又は塩化マグネシウムから成る硬化剤を混合
し、該混合物によって被覆された直径10μm以上の微
小気泡から成ることを特徴とする、 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム。
【0024】(8)界面活性剤を含有する水と気体とを
攪拌装置によって攪拌する段階攪拌工程と、攪拌の後浮
力差により微小直径の気泡を分別する浮力分離工程と、
を有する。
【0025】(9)上記(8)記載の超音波用造影剤の
製造方法において、前記段階攪拌工程は、界面活性剤を
含有する水溶液を低動力で攪拌しその後その水溶液を放
置し、再度低動力で攪拌を繰り返す低攪拌工程と、上記
水溶液を高動力で攪拌する高攪拌工程と、を含む。
【0026】(10)上記(8)又は(9)記載の超音
波用造影剤の製造方法において、前記攪拌装置は、ホモ
ジナイザー又は振動攪拌装置である。
【0027】(11)上記(8)記載の超音波用造影剤
の製造方法において、前記浮力分離工程は、前記段階攪
拌工程で生成した微小気泡含有乳化液を放置する放置工
程と、放置後微小気泡含有乳化液の液面に浮上した気泡
を収集する収集工程と、収集された気泡を気泡サイズ毎
に分別する分別工程と、を含む。
【0028】(12)上記(8)記載の超音波用造影剤
の製造方法において、前記微小直径の気泡は、10μm
以下の気泡である。
【0029】(13)上記(7)記載の超音波用造影剤
の製造方法において、前記界面活性剤は、ステアリン酸
ナトリウムまたはステアリン酸ナトリウムとサポニンと
の混合物である。
【0030】(14)上記(8)記載の超音波用造影剤
の製造方法において、更に、浮力分離によって得られた
微小気泡を冷蔵する保存工程を有する。
【0031】以上のように構成された本発明の超音波用
造影剤は、気泡のコーティング剤、すなわち気泡と水と
の界面に配向吸着する薬剤として界面活性剤、特にステ
アリン酸ナトリウム又はステアリン酸ナトリウムとサポ
ニンとの混合物を用いることにより、長期安定な微小気
泡を得ることができる。さらに、これらに塩化カルシウ
ム又は塩化マグネシウムを加えると、気泡の安定性が向
上する。
【0032】また、微小気泡の直径を10μm以下とし
たことにより、静脈血流により気泡が肺に運ばれても、
肺の中の微細な血管を通過することができる。従って、
体内に注射して、心臓の疾患、例えば心筋梗塞、心臓の
血流の乱流が生じている部位や肝臓内の腫瘍血管等から
の超音波エコーを基に画像を形成すれば、医師等は、人
体組織や心臓の疾患、例えば心筋梗塞、心臓の血流の乱
流が生じている部位や肝臓内の腫瘍疾患の部位をより正
確に観察することができる。特に、微少気泡は毛細血管
に入れることができるので、早期ガンを発見することが
できる。
【0033】また、本発明の超音波用造影剤の製造方法
において、界面活性剤を含有する水と気体とを攪拌装置
によって攪拌する段階攪拌工程により、微小気泡を大量
に生成させることができる。また、攪拌の後浮力差によ
り微小直径の気泡を分別する浮力分離工程において、所
望の直径、すなわち10μm以下の気泡を分別すること
ができる。
【0034】また、段階攪拌工程を低攪拌工程と高攪拌
工程との2工程としたことにより、効率よく所望の直径
(1〜10μm)を多く含有する微小気泡含有乳化液を
生成させることができる。
【0035】また、浮力分離工程を段階攪拌工程で生成
した微小気泡含有乳化液を放置する放置工程と、放置後
微小気泡含有乳化液の液面に浮上した気泡を収集する収
集工程と、収集された気泡を気泡サイズ毎に分別する分
別工程としたことにより、気泡と水との比重差及び気泡
サイズによる比重差を利用して所望のサイズの気泡を分
別収集することができる。すなわち、大きい気泡と小さ
い気泡との浮上速度の差、つまり浮力差を利用して、所
望のサイズの気泡を分別収集することができる。
【0036】また、超音波用造影剤の製造方法におい
て、界面活性剤をステアリン酸ナトリウムまたはステア
リン酸ナトリウムとサポニンとの混合物としたことによ
り、長期安定な微小気泡を得ることができる。さらに、
硬化剤として塩化カルシウム又は塩化マグネシウムを添
加すると、気泡の被覆が強化され、気泡の長期安定性が
向上する。
【0037】また、超音波用造影剤の製造方法におい
て、浮力分離によって得られた微小気泡を冷蔵する保存
工程を設けたことにより、気泡の保存安定性が向上す
る。更に、液体中に気泡を保存するより、気泡のみで保
存する方が、保存安定性が良好である。
【0038】特に、ステアリン酸ナトリウムを用いて攪
拌機としてホモジナイザーを使用したことにより、所望
の1〜10μmの気泡の生成率を高めることができる。
更に、浮力分離によって、浮上時間の早い直径の大きい
気泡を除去し、所望の直径(1〜10μm)の気泡を得
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて、本発明の好
適な一実施形態を説明する。
【0040】超音波用造影剤の製造方法 超音波用造影剤の製造方法は、図10に示すように大き
く分けて2工程からなる。すなわち、気泡を生成させる
ためにホモジナイザー40によるステアリン酸ナトリウ
ムが添加された水と空気等の気体とを攪拌する段階攪拌
工程と、攪拌の後所望の直径の気泡を分別する浮力分離
工程とを有する。更に、段階攪拌工程は、低攪拌工程と
高攪拌工程との2段階の攪拌工程を有する。
【0041】段階攪拌工程 まず、段階攪拌工程について説明する。
【0042】低攪拌工程では、所定量のステアリン酸ナ
トリウムが添加された水溶液にホモジナイザー40の攪
拌シャフトを入れ、この水溶液を低動力(例えば10,
000rpm)で所定時間攪拌する。その後所定時間
(例えば数分後)この乳化液を放置した後、再度上記操
作を繰り返す。
【0043】そして、上記低攪拌工程の後、高攪拌工程
では、ホモジナイザー40を用いて上記溶液を大動力
(例えば20,000rpm)で所定時間攪拌すると共
に、溶液中に別途大量の空気を注入する。
【0044】なお、撹拌時にさらに別途空気を溶液内に
封入してもよい。
【0045】これにより、上記2段階攪拌工程によっ
て、微小気泡入り白色乳化液が得られる。
【0046】尚、上記超音波用造影剤の製造方法にステ
アリン酸ナトリウムを用いたが、他の界面活性剤とし
て、ステアリン酸塩、サポニン、アルギン酸またはその
塩等が挙げられる。ステアリン酸塩としては、ステアリ
ン酸ナトリウムやステアリン酸カリウム等のアルカリ金
属塩、ステアリン酸カルシウム等のアルカリ土類金属
塩、ステアリン酸アンモニウムが挙げられる。また、ア
ルギン酸塩としては、アルギン酸ナトリウムやアルギン
酸カリウムが挙げられる。
【0047】特に好ましくは、ステアリン酸ナトリウム
(Sodium Stearate )又はステアリン酸ナトリウムとサ
ポニンとの混合物である。ステアリン酸ナトリウをステ
アリン酸ナトリウムとサポニンとの混合物を用いると、
気泡の安定性が著しく向上する。なお、サポニンは、植
物界に分布する配糖体であって、水溶液が発泡性の液と
なる物質である。ステロイド、トリテルペンの配糖体
で、糖類がD-グルコース、D-ガラクトース、L-アラビノ
ース、D-キシロースが一般的である。
【0048】その他にも、上記超音波用造影剤に、ステ
アリン酸、フロキシン、クリスタルバイオレット、ポリ
ビニルアルコール、ラウリン酸ナトリウムのいずれか一
種又は複数種組合せて添加してもよい。
【0049】また、硬化剤として塩化カルシウム(Ca
Cl2 )及び/又は塩化マグネシウム(MgCl2 )を
超音波用造影剤に添加すると、長期安定性に優れる。従
って、体内における造影剤の消失時間のコントロール、
製品保持安定性向上を図る場合は、CaCl2 ,MgC
2 の添加が有効である。
【0050】なお、溶液中の気泡内の気体は、空気に限
るものではなく、人体に無害な気体(例えば、窒素、酸
素、二酸化炭素)であればどの気体を用いてもよい。
【0051】浮力分離工程 次に、浮力分離工程について説明する。
【0052】上記2段階攪拌工程の高攪拌工程の後、微
小気泡含有白色乳化液を放置する。気泡は水よりも比重
が軽いので、乳化液の液面に浮上してくる。そこで、ビ
ュレット50等の吸引器の先端を乳化液の液面につけ
て、液面の気泡を収集する。その際、ビュレット50に
は、気泡と共に若干の水も一緒に吸引されてくる。
【0053】次に、ビュレット50の内部では、更に直
径の大きな気泡は比重が小さいので、少量の水を介して
ビュレット50の上方、すなわち先端と反対側の上層に
短時間で浮上してくる。一方、直径の小さい気泡は直径
の大きな気泡に比べ比重が大きいので、浮上するのに時
間を要し、ビュレット50の先端付近にしばらく止まっ
ている。
【0054】上記現象を利用して、ビュレット50によ
って気泡を乳化液より吸引した後、所定時間経過後、ビ
ュレット50吸引口先端付近の気泡のみビュレット50
の先端より放出させれば、所望の微小気泡(例えば1〜
10μm)が得られる。すなわち、ビュレット50内で
の気泡含有乳化液の放置時間と、ビュレット50からの
気泡含有乳化液の放出割合によって、自在に気泡の直径
を制御することができる。
【0055】保存 上記浮力分離工程によって収集された所望の直径の気泡
は、恒温室に保存される。保存時の恒温室の温度は、2
4℃が好適である。なお、室温にても保存可能である。
【0056】
【実施例】次に、上記超音波用造影剤及びその製造方法
について、以下に具体例を示す。実験例1 乾燥粉末状のステアリン酸ナトリウム50mgを50m
lの蒸留水に添加した。その後、ホモジナイザー
((株)日立製作所製のHG30型)を用いてこの水溶
液を30秒間低攪拌した。この時のホモジナイザーの攪
拌パワーレベルは、「1」(5,000rpm)であ
る。そして、30秒の攪拌の後、2分間攪拌を停止して
水溶液を放置した。その後、再度上記攪拌、すなわち3
0秒間攪拌パワーレベル「1」(5,000rpm)
で、この水溶液を攪拌した。次に、ホモジナイザーの攪
拌パワーレベルを「5」(15,000rpm)に上
げ、この水溶液を更に3分間攪拌した。この高攪拌時
に、この水溶液に別途設けた気体注入手段によって、気
体を大量に注入した。尚、上記ホモジナイザーの攪拌パ
ワーレベルは、1〜10段階まである。
【0057】上記製造法により得られた気泡含有乳化液
(stable gas-in-liquid emulsion)を45分間放置し
た後、上述した浮力分離工程に準じてビュレット50を
用いて気泡を収集し、放置後ビュレット50先端の直径
1〜10μmの微小気泡のみを放出し、所望の微小気泡
を収集した。得られた微小気泡のサイズ分布は、「TM
D350 顕微鏡」((株)ニコン製)により測定し
た。この得られた微小気泡含有乳化液は、長期安定性に
優れた微小気泡含有乳化液(stable gas-in-liquid emu
lsion )であった。更に、上記気泡含有乳化液は、超音
波診断用の造影剤として良好であった。
【0058】実験例2 ステアリン酸ナトリウム80mgを蒸留水80mlに添
加した。その後、ホモジナイザーを用いてこの水溶液を
30秒間低攪拌した。この時のホモジナイザーの攪拌パ
ワーレベルは、「2」(7,500rpm)である。そ
して、30秒の攪拌の後、2分間攪拌を停止して水溶液
を放置した。その後、再度上記攪拌、すなわち30秒間
攪拌パワーレベル「2」(7,500rpm)で、この
水溶液を攪拌した。次に、ホモジナイザーの攪拌パワー
レベルを「5」(15,000rpm)に上げ、この水
溶液を更に3分間攪拌した。尚、上記ホモジナイザーの
攪拌パワーレベルは、1〜10段階まである。
【0059】上記製造法により得られた気泡含有乳化液
を2つの50mlのビュレットに取り、24℃で1時間
放置した。その後、上述した浮力分離工程に準じて異な
る直径の気泡を分別収集した。そして、分別収集された
気泡を顕微鏡で観察した。気泡サイズは、全て20μm
以下であった。
【0060】尚、蒸留水の量は80mlに限るものでは
なく、発泡状態に応じて適宜水溶液の容積を増加させて
もよい。
【0061】次に、微小気泡含有乳化液中の気泡の安定
性について説明する。ここで、微小気泡含有乳化液は、
上記製造方法に準じて製造された。以下に、実験例を示
す。
【0062】実験例3 上記実験例2に準じて得られた微小気泡含有乳化液を4
℃と24℃の異なる条件に保存した。気泡を顕微鏡で観
察し、サイズ分布を写真を撮影して測定した。各々のサ
ンプルについて4枚の写真を撮影し、気泡サイズの撮影
に当たり、写真は10μmスケールとした。スケールの
サイズは、カリパス(caliper )で測定した。10μm
スケールの長さは、撮影された写真の6mmに相当す
る。従って、気泡のサイズは、気泡とスケールのサイズ
とを勘案して測定した。
【0063】気泡サイズは、1、2、3、4、6時間後
毎に測定し、写真に撮影された気泡の個数を測定した。
この気泡の個数の測定は、1、2、3、4、6時間後毎
に行った。以下に、その結果を示す。図1には、微小気
泡含有乳化液の製造後1時間経過した後の気泡サイズの
分布が示されている。図2〜図7は、表1の結果をグラ
フに現わしたものである。
【0064】
【表1】 表1及び図2〜図7より明らかなように、6時間経過後
も、気泡の直径は10μm以下であった。また、異なる
保存状態によって1枚の写真内に含まれる気泡の数と気
泡のサイズは、異なった。4℃における気泡のサイズ
は、24℃にける保存に比べサイズが小さかった。ま
た、図1に示すように、気泡の分布は2〜3μmが主で
あった。そして、10μm以上の気泡は含まれていなか
った。また、10日間良好に気泡が存在していた。
【0065】実験例4 粉末のステアリン酸ナトリウムとサポニンとの混合物3
0mgを蒸留水30mlに添加した。ここで、ステアリ
ン酸ナトリウムとサポニンとの重量比は、1:1であ
る。その後、ホモジナイザーを用いてこの水溶液を1分
間低攪拌した。この時のホモジナイザーの攪拌パワーレ
ベルは、「3」(10,000rpm)である。そし
て、1分間の攪拌の後、2分間攪拌を停止して水溶液を
放置した。その後、再度上記攪拌、すなわち1分間攪拌
パワーレベル「3」(10,000rpm)で、この水
溶液を攪拌した。次に、ホモジナイザーの攪拌パワーレ
ベルを「5」(15,000rpm)に上げ、この水溶
液を更に2分間攪拌した。尚、上記ホモジナイザーの攪
拌パワーレベルは、1〜10段階まである。
【0066】上記製造法により得られた気泡含有乳化液
は、黄色であった。これは、サポニンに由来である。
【0067】次に、上記製造法により得られた気泡含有
乳化液を25mlのビュレットに取り、4℃で1時間1
5分冷蔵放置した。1時間15分冷蔵した後、ビュレッ
トの下層の10mlのみを収集する。この時点で、顕微
鏡写真を撮影した。その後、ビュレット下層の10ml
の微小気泡含有乳化液を複数の試験管に分注し、4℃で
冷蔵保存した。4℃で3時間冷蔵したいくつかの微小気
泡含有乳化液から気泡のみを収集し、液体を除去した。
ここで、気泡の顕微鏡写真を撮影した。
【0068】更に、液体を除去した微小気泡のみを4℃
で更に4時間冷蔵した。4時間冷蔵後の気泡サイズの分
布を測定した。気泡サイズの測定は、富士通(株)製の
イメージ処理装置を用いて行った。尚、富士通(株)製
のイメージ処理装置は、0.4μmまで測定可能であ
る。
【0069】実験例5 粉末のステアリン酸ナトリウムとサポニンとの混合物5
0mgを蒸留水50mlに添加し、実験例4に準じて合
計7時間4℃で冷蔵した所望の微小気泡を製造した。そ
の結果を図8に示す。図8から明らかなように、気泡の
サイズは0.5〜5.5μmであり、極めて微小な気泡
を得ることができた。また、本発明において、4℃で冷
蔵することによって、長時間気泡が安定して存在するこ
とができる。上記実験例4に製造した気泡は、4℃で冷
蔵することによって16時間安定して存在していた。ま
た、気泡は、液体内に存在させて冷蔵保存するよりも、
実験例4及び5に記載したように、気泡のみで冷蔵保存
する方が、気泡の保存安定性が向上する。
【0070】実験例6 粉末のステアリン酸ナトリウムとサポニンとの混合物5
0mgを蒸留水50mlに添加する。さらにできあがっ
た気泡水溶液に、2mlの2.5%〜15%CaCl2
水溶液(又はMgCl2 水溶液)を添加し、所望の微小
気泡を製造した。その結果、図9から明らかなように、
気泡のサイズは1μm〜4μmであり、平均サイズは
1.5μmであり、極めて微小な気泡を得ることができ
た(Coulter Counter で測定した)。また、本発明にお
いて、24℃で保管することによって現在9ヶ月までま
だ安定して存在していた。通常、製造販売から、実験に
付されるまでの保持時間が必要であるため、60日以上
微小気泡が安定できれば十分である。
【0071】実験例7 マイクロバブル分散液を実験例1から実験例6のいずれ
かに開示されている方法により調整した。18匹、30
0〜400gのウィスタ類ラットに、準備した3doseマ
イクロバブル分散液を投与した。3doseのマイクロバブ
ルは以下の3種類の方法で投与した。
【0072】(i) ラットの体重250g当たり1mlの
イクロバブル分散液を投与した (ii)ラットの体重250g当たり0.5mlのイクロバ
ブル分散液を投与した (iii) ラットの体重250g当たり0.2mlのイクロ
バブル分散液を投与した。
【0073】14日間3種類のdoseを18匹のラットに
毎日1回投与したが、14日後の時点で死亡したラット
はいなかった。さらに全てのラットに明確な異常は発生
しなかった。これらの結果は本発明に係わるマイクロバ
ブル造影剤には致命的な害が存在しないことを示す。
【0074】尚、上記の実験例1〜6により調製された
マイクロバブル分散液のいずれも害がないことが判明し
た。
【0075】また、上述の製造方法の段階攪拌工程にお
いて、ホモジナイザーの代りに振動攪拌装置を用いても
よい。以下に、振動攪拌装置を用いた段階攪拌方法につ
いて説明する。
【0076】図11に示すように、槽200a、200
bには、それぞれ上述のステアリン酸ナトリウムが少量
添加された蒸留水と空気又は窒素、酸素、二酸化炭素等
の気体とが貯溜されており、それぞれバルブ70a、7
0bを介してポンプ71a、71bにより振動攪拌装置
100(例えば「バイブロミキサ」冷化工業(株)製)
に供給される。そして、振動攪拌装置100の流入口1
2a、12bから、ステアリン酸ナトリウム含有水溶液
と空気等の気体が吸引され、振動攪拌装置100の振動
源30の振動によって、導管10内で攪拌体20により
振動攪拌される。振動攪拌によって得られた気泡含有乳
化液は、流出口14より排出される。また、流出口14
と流入口12cとはパイプで連結されており、流出口1
4より排出された気泡含有乳化液は、ポンプ71cによ
って流入口12cに送られ再度振動攪拌装置100に戻
され、再攪拌される。
【0077】段階攪拌を行う場合、まず所定時間低振動
でステアリン酸ナトリウム含有水溶液相と空気等の気体
を攪拌し、その後、ポンプ71a、71bを停止して、
槽200a、200bからステアリン酸ナトリウム含有
水溶液相と空気等の気体の供給を停止し、所定時間(例
えば数分後)気泡含有乳化液を放置する。その後、ポン
プ71a、71bを停止したまま、低振動で再度攪拌を
行う。その後、振動攪拌装置を高振動させ所定時間振動
攪拌する。これにより、微小気泡含有乳化液が得られ
る。得られた微小気泡含有乳化液は、上述の浮力分離方
法により所望の気泡を分別収集すればよい。
【0078】尚、上述の製造方法の段階攪拌工程におい
て、本実施例では、ホモジナイザーや振動攪拌装置を用
いたが、これに限るものではなく、直径10μm以下の
気泡が生成できれば、多孔板型超音波霧化器、スクイー
ズ膜型超音波霧化器、水用濾過フィルタ等を用いてもよ
い。また、振動攪拌装置の至適な振動数を選定すれば、
一段攪拌によって微小気泡含有乳化液を得ることができ
る。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の超音波用造影剤
は、気泡のコーティング剤として、特にステアリン酸ナ
トリウム又はステアリン酸ナトリウムとサポニンと硬化
剤としてCaCl2 又はMgCl2 を加えた混合物を用
いることにより、長期安定な微小気泡を得ることができ
る。
【0080】また、微小気泡の直径を10μm以下とし
たことにより、血流により気泡が肺に運ばれても、肺の
中の微細な血管を通過することができる。従って、体内
に注射して血管等からの超音波エコーを基に画像を形成
すれば、医師等は、人体組織(例えば肝臓の初期段階の
腫瘍)をより正確に観察することができる。
【0081】また、本発明の超音波用造影剤の製造方法
において、ステアリン酸ナトリウムを含有する水と気体
とを攪拌装置によって攪拌する段階攪拌工程により、微
小気泡を大量に生成させることができる。また、攪拌の
後浮力差により微小直径の気泡を分別する浮力分離工程
において、所望の直径、すなわち10μm以下の気泡を
分別することができる。
【0082】また、段階攪拌工程を低攪拌工程と高攪拌
工程との2工程としたことにより、効率よく所望の直径
(1〜10μm)を多く含有する微小気泡含有乳化液を
生成させることができる。
【0083】また、浮力分離工程を段階攪拌工程で生成
した微小気泡含有乳化液を放置する放置工程と、放置後
微小気泡含有乳化液の液面に浮上した気泡を収集する収
集工程と、収集された気泡を気泡サイズ毎に分別する分
別工程としたことにより、気泡と水との比重差及び気泡
サイズによる比重差を利用して所望のサイズの気泡を分
別収集することができる。すなわち、大きい気泡と小さ
い気泡との浮上速度の差、つまり浮力差を利用して、所
望のサイズの気泡を分別収集することができる。
【0084】また、超音波用造影剤の製造方法におい
て、界面活性剤をステアリン酸ナトリウムまたはステア
リン酸ナトリウムとサポニンとの混合物としたことによ
り、長期安定な微小気泡を得ることができる。さらに、
上記混合物のCaCl2 又はMgCl2 を添加すること
によって、さらに長期安定性が向上する。
【0085】また、超音波用造影剤の製造方法におい
て、浮力分離によって得られた微小気泡を冷蔵する保存
工程を設けたことにより、気泡の保存安定性が向上す
る。更に、液体中に気泡を保存するより、気泡のみで保
存する方が、保存安定性が良好である。
【0086】特に、ステアリン酸ナトリウムとサポニン
とCaCl2 を用いて攪拌機としてホモジナイザーを使
用したことにより、所望の1〜10μmの気泡の生成率
を高めることができる。更に、浮力分離によって、浮上
時間の早い直径の大きい気泡を除去し、所望の直径(1
〜10μm)の気泡を得ることができる。
【0087】従って、本発明の超音波用造影剤を血管ま
たは器官に注入して超音波エコー情報を収集されば、よ
り鮮明な画像を得られることができる。すなわち、超音
波の反射特性に優れた液体、例えば水等に気泡を含む本
発明の超音波用造影剤を用いれば、後方散乱特性が優
れ、動物又は人体等の微細導管に注入及び/又は散布さ
れ、造影剤を使用しない場合に比べ、組織同士の境界面
が鮮明となり、組織(例えば、肝細胞癌、大腸癌肝臓転
移等)の超音波診断画像自体も鮮明となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波用造影剤の製造方法で製造
された微小気泡含有乳化液の製造後1時間経過後の気泡
サイズの分布図である。
【図2】24℃で保存した場合の時間経過と気泡の数と
の関係を示すグラフ図である。
【図3】4℃で保存した場合の時間経過と気泡の数との
関係を示すグラフ図である。
【図4】24℃保存した場合と4℃で保存した場合の時
間経過と気泡の数との関係を示すグラフ図である。
【図5】24℃で保存した場合の時間経過と気泡のサイ
ズとの関係を示すグラフ図である。
【図6】4℃で保存した場合の時間経過と気泡のサイズ
との関係を示すグラフ図である。
【図7】24℃保存した場合と4℃で保存した場合の時
間経過と気泡のサイズとの関係を示すグラフ図である。
【図8】本発明に係る超音波用造影剤の製造方法で製造
された微小気泡含有乳化液の製造後更に7時間冷蔵した
後の気泡サイズの分布図である。
【図9】本発明に係る超音波用造影剤の製造方法で製造
された微小気泡含有乳化液の製造後更に冷蔵した後の気
泡サイズの分布図である。
【図10】本発明に係る超音波用造影剤の製造方法にお
いて段階攪拌工程でホモジナイザーを用いる場合の工程
図である。
【図11】本発明に係る超音波用造影剤の製造方法にお
いて段階攪拌工程で振動攪拌を行う場合の装置構成を示
す図である。
【符号の説明】
10 導管 12a、12b、12c 流入口 14 流出口 20 攪拌体 30 振動源 40 ホモジナイザー 50 ビュレット 70a、70b、70c バルブ 71a、71b、71c、80d ポンプ 100 振動攪拌装置 200a、200b 槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47:26)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリン酸ナトリウムによって被覆さ
    れた微小気泡から成ることを特徴とする超音波用造影
    剤。
  2. 【請求項2】 ステアリン酸ナトリウムとサポニンとに
    よって被覆された微小気泡から成ることを特徴とする超
    音波用造影剤。
  3. 【請求項3】 ステアリン酸ナトリウムによって被覆さ
    れた直径10μm以下の微小気泡から成ることを特徴と
    する超音波用造影剤。
  4. 【請求項4】 ステアリン酸ナトリウムとサポニンとに
    よって被覆された直径10μm以下の微小気泡から成る
    ことを特徴とする超音波用造影剤。
  5. 【請求項5】 ステアリン酸ナトリウムと以下(a)〜
    (f)のいずれかとの混合物によって被覆された微小気
    泡から成ることを特徴とする超音波用造影剤。 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム
  6. 【請求項6】 ステアリン酸ナトリウムと以下(a)〜
    (f)のいずれかとを混合した混合液に塩化カルシウム
    又は塩化マグネシウムから成る硬化剤を混合し、該混合
    物によって被覆された直径10μm以下の微小気泡から
    成ることを特徴とする超音波用造影剤。 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム
  7. 【請求項7】 ステアリン酸ナトリウムと以下(a)〜
    (f)のいずれかとを混合した混合液に塩化カルシウム
    又は塩化マグネシウムから成る硬化剤を混合し、該混合
    物によって被覆された直径10μm以上の微小気泡から
    成ることを特徴とする超音波用造影剤。 (a)サポニン (b)ステアリン酸 (c)フロキシン (d)クリスタルバイオレット (e)ポリビニルアルコール (f)ラウリン酸ナトリウム
  8. 【請求項8】 界面活性剤を含有する水と気体とを攪拌
    装置によって攪拌する段階攪拌工程と、 攪拌の後浮力差により微小直径の気泡を分別する浮力分
    離工程と、 を有することを特徴とする超音波用造影剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の超音波用造影剤の製造方
    法において、 前記段階攪拌工程は、界面活性剤を含有する水溶液を低
    動力で攪拌しその後その水溶液を放置し、再度低動力で
    攪拌を繰り返す低攪拌工程と、 上記水溶液を高動力で攪拌する高攪拌工程と、を含むこ
    とを特徴とする超音波用造影剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の超音波用造影剤
    の製造方法において、 前記攪拌装置は、ホモジナイザー又は振動攪拌装置であ
    ることを特徴とする超音波用造影剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の超音波用造影剤の製造
    方法において、 前記浮力分離工程は、前記段階攪拌工程で生成した微小
    気泡含有乳化液を放置する放置工程と、 放置後微小気泡含有乳化液の液面に浮上した気泡を収集
    する収集工程と、 収集された気泡を気泡サイズ毎に分別する分別工程と、 を含むことを特徴とする超音波用造影剤の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の超音波用造影剤の製造
    方法において、 前記微小直径の気泡は、10μm以下の気泡であること
    を特徴とする超音波用造影剤の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の超音波用造影剤の製造
    方法において、 前記界面活性剤は、ステアリン酸ナトリウムまたはステ
    アリン酸ナトリウムとサポニンとの混合物であって、硬
    化剤として、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムが添
    加されていることを特徴とする超音波用造影剤の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項8記載の超音波用造影剤の製造
    方法において、 更に、浮力分離によって得られた微小気泡を冷蔵する保
    存工程を有することを特徴とする超音波用造影剤の製造
    方法。
JP19182695A 1994-08-04 1995-07-27 超音波用造影剤及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3414894B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19182695A JP3414894B2 (ja) 1994-08-04 1995-07-27 超音波用造影剤及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-183491 1994-08-04
JP18349194 1994-08-04
JP19182695A JP3414894B2 (ja) 1994-08-04 1995-07-27 超音波用造影剤及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08176017A true JPH08176017A (ja) 1996-07-09
JP3414894B2 JP3414894B2 (ja) 2003-06-09

Family

ID=26501909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19182695A Expired - Fee Related JP3414894B2 (ja) 1994-08-04 1995-07-27 超音波用造影剤及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3414894B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998001131A1 (fr) * 1996-07-05 1998-01-15 Hitachi, Ltd. Medicaments induisant une action ultrasonore et appareil d'utilisation de ces medicaments
JP2007021315A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 中空マイクロカプセルの製造方法
JP2008517760A (ja) * 2004-10-29 2008-05-29 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 超音波造影剤の製造装置及び方法
JP2009131737A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Keio Gijuku 晶析方法及び晶析装置並びに微小結晶
JP2015113331A (ja) * 2013-12-16 2015-06-22 株式会社光未来 水素含有組成物および該水素含有組成物を用いた水素の添加方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998001131A1 (fr) * 1996-07-05 1998-01-15 Hitachi, Ltd. Medicaments induisant une action ultrasonore et appareil d'utilisation de ces medicaments
JP2008517760A (ja) * 2004-10-29 2008-05-29 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 超音波造影剤の製造装置及び方法
JP2007021315A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 中空マイクロカプセルの製造方法
JP2009131737A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Keio Gijuku 晶析方法及び晶析装置並びに微小結晶
JP2015113331A (ja) * 2013-12-16 2015-06-22 株式会社光未来 水素含有組成物および該水素含有組成物を用いた水素の添加方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3414894B2 (ja) 2003-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Meltzer et al. Why do the lungs clear ultrasonic contrast?
Klibanov et al. Detection of individual microbubbles of ultrasound contrast agents: imaging of free-floating and targeted bubbles
US5393524A (en) Methods for selecting and using gases as ultrasound contrast media
Ophir et al. Contrast agents in diagnostic ultrasound
Feinstein et al. Microbubble dynamics visualized in the intact capillary circulation
US7081092B2 (en) Methods and apparatus for monitoring and quantifying the movement of fluid
US4681119A (en) Method of production and use of microbubble precursors
US4657756A (en) Microbubble precursors and apparatus for their production and use
US4442843A (en) Microbubble precursors and methods for their production and use
EP0707846A2 (en) A method for synthesizing a liposome
IE57197B1 (en) Ultrasound contrast agent containing microparticles and gas micro-bubbles
EP0907380B1 (en) Pressure resistant protein microspheres as ultrasonic imaging agents
de Jong Improvements in ultrasound contrast agents
JPS60500486A (ja) 超音波微小気泡の造影剤を得る方法
Solbiati Contrast-enhanced ultrasound of liver diseases
US5385147A (en) Method of ultrasonic imaging of the gastrointestinal tract and upper abdominal organs using an orally administered negative contrast medium
IE65243B1 (en) Ultrasonic contrast medium made up of small gas bubbles and fatty-acid-containing microparticles
JPH0425934B2 (ja)
Kremer et al. Ultrasonic in vivo and in vitro studies on the nature of the ureteral jet phenomenon.
Sridharan et al. Ultrasound contrast agents: microbubbles made simple for the pediatric radiologist
JP3414894B2 (ja) 超音波用造影剤及びその製造方法
US5985247A (en) Method for the production of microbubble-type ultrasonic contrast agent by surfactant
WO1999042138A1 (en) The use of bjerknes forces to manipulate contrast agents
Burns et al. Contrast agents for echocardiography: principles and instrumentation
Hwang et al. Variables controlling contrast generation in a urinary bladder model

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees