JPH08167873A - 光通信方式 - Google Patents

光通信方式

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JPH08167873A
JPH08167873A JP6311030A JP31103094A JPH08167873A JP H08167873 A JPH08167873 A JP H08167873A JP 6311030 A JP6311030 A JP 6311030A JP 31103094 A JP31103094 A JP 31103094A JP H08167873 A JPH08167873 A JP H08167873A
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JP
Japan
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optical
signal
phase
opll
laser beam
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JP6311030A
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Inventor
Kenichi Kitayama
研一 北山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速かつ秘話性に優れた光通信方式を提供す
る。 【構成】 送信機3−1をカオス的な位相のレーザ光を
出力するOPLL#0およびこのOPLL#0と同一の
カオス的な位相のレーザ光を出力するOPLL#1から
構成するとともに、受信機3−2をOPLL#0と同一
のカオス的な位相のレーザ光を出力するOPLL#
1′、光ミキサ3−6、LPF3−7および閾値素子3
−8から構成し、OPLL#0の出力レーザ光を駆動カ
オス信号としてOPLL#1および#1′へ入力し、O
PLL#1および#1′からは同期したレーザ光を出力
する。そして、OPLL#1から自身の回路パラメータ
を情報信号で変調して得られるレーザ光が送信信号とし
て出力され、OPLL#1′の出力レーザ光と送信信号
とを光ミキサ3−6に入力して得られる両者の差分信号
に基づいて情報信号が復調される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に高度な守秘性が要
求される秘話通信や放送分配通信の分野で様々な利用形
態が考えられる光通信方式に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信の分野において、従来よりいくつ
かの光符号化多重伝送方式が提案されている。図8は、
最初に提案された光符号化多重伝送方式(D.B.Mortimor
e,Electron.Lett,voL.21,p.42(1985) 参照)を適用した
光通信システムの概略構成を示すブロック図である。こ
の図において、1−1は送信機、1−2は電気/光変換
部、1−3は光符号化器、1−4はn×1のスターカッ
プラ、1−5は光伝送路、1−6は1×nのスターカッ
プラ、1−7は光復号器、1−8は光/電気変換部、1
−9は受信機である。
【0003】このような構成によれば、送信端におい
て、送信機1−1から出力される送信信号が電気/光変
換部1−2で光信号に変換され、光符号化器1−3を通
して相手方の受信機1−9に割り当てられた特定のパル
ス符号列によって符号化され、光符号化信号が生成され
る。この光符号化信号はn×1のスターカップラ1−4
で合波され、光伝送路へ送出されることになる。
【0004】一方、受信端においては、送信されてきた
光符号化信号が、1×nのスターカップラ1−6によっ
て、各受信端の光復号器1−7に分配される。分配され
た光符号化信号は、それぞれ、光復号器1−7で所定の
相関をとられ、その結果得られる自己相関のピーク値が
光/電気変換部1−8において電気信号に変換された
後、受信機1−9において閾値処理されて一定のレベル
以上のときには、出力として“1”が再生される。この
際、自己相関出力を得ることができるのは、送信に用い
たものと同一のパルス符号列を割り当てられた受信機の
みであり、これと異なるパルス符号列を有する受信機で
は、送信信号を受信することができない。このようにし
て秘話通信が可能となるのである。
【0005】図9は上記システムにおいて従来より用い
られている光符号化器1−3の概略構成を示す図であ
り、2−1は光ファイバ、2−2はスターカップラ、2
−3は伝達すべき2値の情報を担った光パルス、2−4
は符号化されたチップである。光ファイバ2−1の本数
は、チップの符号化パターンに合わせて、チップ数から
1までの値をとり得る。例えば、光ファイバ2−1の本
数がチップ数に等しい場合には、全てのチップが“1”
を意味する。
【0006】光ファイバ長は、図9の上から順にチップ
レートの遅延時間に相当する長さ分だけ異なり、各光フ
ァイバ2−1の入出力端はそれぞれ、電気/光変換部1
−2側のスターカップラ2−2(図中左側)とn×1の
スターカップラ1−4側のスターカップラ2−2(図中
右側)とに接続されている。入力光パルス2−1は、ス
ターカップラ2−2で各光ファイバ2−1に分配される
が、各分配光は各光ファイバを伝播することで各々異な
る時間だけ遅延されるので、再度スターカップラ2−2
で合波されると所定の符号化パルス列に変換される。な
お、光復号器1−7(図8参照)では、上記符号化パル
ス列を図中右側のスターカップラ2−2に入力し、図中
左側のスターカップラ2−2から取り出すことによって
相関値が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の光通信方式(光符号化多重伝送方式)においては、
光復号器1−7に極めて大きな負荷がかかるという欠点
があった。具体的には、従来の復号化においては、送信
されてきた光符号化信号のパルス列を時系列で直列に復
号器1−7に入力して相関演算を行うので、後段の受信
機1−9等の電子回路は、情報ビットレートの数10〜
数1000倍にあたるチップの繰り返し周波数に相当す
るチップレートの応答速度が必要となり、これが伝送の
高速化の障害になっていた。
【0008】また、高度な守秘性が要求される秘話通信
等において、秘話性を向上させるためにはチップ数を増
やす必要があるが、受信機の応答速度には制限があるた
めに、秘話性と情報ビットレートがトレードオフの関係
になり、高速かつ秘話性に優れた通信システムの実現は
実際上困難であった。本発明は、上述した欠点に鑑みて
為されたものであり、高速かつ秘話性に優れた光通信方
式を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による光通信方式
は、コヒーレント光通信方式において、光送信機が光の
位相に伝送しようとする情報信号を担わせてなる送信信
号を送信し、光受信機が前記送信信号を受信して復調す
る光通信方式であって、前記光送信機をカオス的な位相
のレーザ光を出力する第1の光位相同期回路および該第
1の光位相同期回路と同一あるいは略同一のカオス的な
位相のレーザ光を出力する第2の光位相同期回路から構
成するとともに、前記光受信機を前記第1の光位相同期
回路と同一あるいは略同一のカオス的な位相のレーザ光
を出力する第3の光位相同期回路、光混合器、受光素子
および復調回路から構成し、前記第1の光位相同期回路
の出力レーザ光を駆動信号として前記第2および第3の
光位相同期回路へ入力し、前記第2および第3の光位相
同期回路からは同期したレーザ光を出力し、前記第2の
光位相同期回路が自身の回路パラメータを前記情報信号
で変調して得られるレーザ光を前記送信信号として出力
し、前記第3の光位相同期回路の出力レーザ光と前記送
信信号とを前記光混合器に入力して両者の差分信号を出
力し、前記復調回路が前記受光素子で検出された前記差
分信号に基づいて前記情報信号を復調することを特徴と
している。
【0010】
【作用】上記構成によれば、光送信機の第2の光位相同
期回路と光受信機の第3の光位相同期回路とがカオス同
期する。そして、前記第2の光位相同期回路が自身の回
路パラメータを情報信号で変調して得られるレーザ光を
送信信号として出力し、前記第3の光位相同期回路の出
力レーザ光と前記送信信号との差分信号が得られる。こ
の差分信号に基づいて復調回路が前記情報信号を復調す
る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。図1は本発明の一実施例による光通信
方式の原理的な構成を表わすブロック図であり、この図
において、3−1は送信機(光送信機)、3−2は受信
機(光受信機)である。また、3−3〜3−5はPLL
と同様な動作原理に基づいたOPLL(Optical Phase
Locked Loop )であり、以後、それぞれをOPLL#0
(第1の光位相同期回路)、OPLL#1(第2の光位
相同期回路)、およびOPLL#1′(第3の光位相回
路)と称す。なお、OPLL#0およびOPLL#1は
送信機3−1内に設けられており、OPLL#0はV
(t)で表される駆動カオス信号(駆動信号)3−10
をOPLL#1およびOPLL#1′へ入力する。ま
た、OPLL#1にはm(t)で表される情報信号3−
9も入力され、OPLL#1から出力される信号はwm
(t)で表される送信信号3−11となる。
【0012】一方OPLL#1′は受信機3−2内に設
けられ、wr(t)で表される応答カオス信号を出力す
る。受信機3−2内には、光ミキサ3−6が設けられて
おり、この光ミキサ3−6は、OPLL#1からの送信
信号3−11およびOPLL#1′からの応答カオス信
号3−12を入力とし、e(t)=wm(t)−wr
(t)で表される同期誤差信号3−13を出力する。
【0013】また、受信機3−2において、3−7はL
PF(低域漏波(通過)フィルタ:Low Pass Filter
)、3−8は閾値素子であり、順に光ミキサ3−6に
後続して設けられ、閾値素子3−8からはm(t)で表
される復調された情報信号3−9が出力されるように構
成されている。ところで、PLLにおいて、後述するよ
うにある条件の下では、PLL内部のVCO(電圧制御
発振器)からの出力がカオス的な振る舞いを示すことが
知られている。
【0014】このことから、PLLと同様の動作原理に
基づくOPLLもカオス的な振る舞いを示すことが理論
的に予測できる。なお、本実施例による光通信方式にお
いては、OPLL#0、OPLL#1、OPLL1′は
同一の構成および回路パラメータを有するものとする。
OPLL#0のカオス的な位相を有する出力レーザ光を
駆動カオス信号:v(t)としてOPLL#1とOPL
L#1′に入力すると、OPLL#1とOPLL#1′
は同期して作動し、同一のカオス的な位相を有するレー
ザ光を出力する。なお、カオスおよびカオスの同期につ
いては後に詳述する。
【0015】次に、カオス出力に情報を埋め込む方法に
ついて述べる。OPLL#1の回路パラメータに摂動を
加えると、固有のカオスを維持した状態のままで摂動に
応じて出力信号が僅かに変動する。したがって、光送信
機3−1のOPLL#1の回路パラメータを情報信号に
よって変調することによって、カオス出力に情報を埋め
込むことが可能である。
【0016】例えば、自由発振波長を2値の情報ビット
列信号(情報信号)m(t)によって変調すると“0”
に対しては無摂動の正規のカオスを示し、“1”に対す
るカオスには僅かな変化が生じる。したがって、結果的
には、カオス的な位相が情報で変調された送信信号wm
(t)が得られる。この送信信号wm(t)と駆動カオ
ス信号v(t)とを同時に1本の光ファイバ伝送路の互
いに直交する偏波モードで伝送することによって、両者
を互いに干渉することなく伝送できる。
【0017】受信機3−2のOPLL#1′は、送信機
3−1のOPLL#1と同一構成および同一回路パラメ
ータのものであるため、駆動カオス信号v(t)に応じ
てOPLL#1と同期して正規の(摂動のない)カオス
を出力する。ところで、送信信号wm(t)と受信機3
−2で発生した応答カオス信号wr(t)との差、すな
わち同期誤差信号e(t)は、情報信号m(t)と一致
する筈である。e(t)=wm(t)−wr(t)は光
波の位相であるから、その検出には光検波器を用いるこ
とになり、自乗検波によって為される。
【0018】そして、光検波器の出力電気信号をLPF
3−7によって1ビットの継続時間に亘って積分し、そ
の後、閾値処理して“0”または“1”を判定すること
によって2値の原情報が再生され、受信が完了する。こ
こで、このような変調方式により得られる波形の一例を
図2(a)および図2(b)に示す。なお、図2(a)
にはe2 (t)の波形、図2(b)には積分出力の波形
と閾値処理後の再生波形が示されている。
【0019】次に、図3を参照して、OPLLの動作原
理について説明する。図3は、OPLLの動作原理を説
明するための図であり、この図に示すように、コヒーレ
ント光伝送では、位相同期検波法により受信光(入力信
号)と再生搬送波の位相を比較することで位相差を検出
し、位相変調信号を復調する。したがって、この方法で
は、送信されてくる光波(入力信号)と再生搬送波の位
相差を一定に保つ必要があり、光の位相同期が必要とな
る。
【0020】ここで、OPLLの具体的な構成について
説明する。図4は代表的なOPLLである判定帰還型O
PLLの構成を示すブロック図であり、この図におい
て、6−1は位相比較器であり、入力信号6−10が入
力される。また、6−2は2入力2出力のπ/2−ハイ
ブリッド(π/2−HYBRID)であり、一方の出力
端にはフォトダイオード等の光検波器6−3,LPF6
−4および判定器6−6が順に接続され、他方の出力端
には光検波器6−3,遅延器6−5が順に接続されてい
る。
【0021】6−7は判定器6−6の出力および遅延器
6−5の出力を入力とするミキサ、6−8はループフィ
ルタ,6−9はループフィルタ6−8の後段に設けられ
たレーザであり、再生搬送波6−11を出力する。この
再生搬送波6−11と入力信号6−10とがπ/2−ハ
イブリッド6−2へ入力されるよう構成されている。す
なわち、PLLのVCOをレーザで置き換えたものであ
り、動作原理はPLLと同一である。
【0022】ここで重要なOPLLのカオス的な振る舞
いについて述べる。カオスとは、決定論的な法則に従う
系において現われるランダムな挙動である。カオスは鋭
敏な初期値依存性を有するため、僅かな初期条件の誤差
が予測不可能な出力変動をもたらす。PLLのカオスの
例を図5(a),図5(b)に示す。図5(a),図5
(b)はそれぞれ入力信号および再生搬送波のスペクト
ルを示している。これらの図に示されるように、再生搬
送波のランダムなスペクトルはカオスの特徴である。
【0023】このようなカオスが発生する条件は理論的
に与えられており、これを満たすように回路パラメータ
を選択することによってカオスを制御することができ
る。なお、カオスのパターン数は、exp(λt)で与
えられる(ただし、λは後に述べるリアプノフ指数)の
で、秘匿信号の数を時間の経過とともに増加させること
ができ、必要な数のカオスパターンをほぼ無制限に確保
することができるといえる。
【0024】なお、本実施例では、駆動カオス信号と情
報が埋め込まれた信号とを共に伝送する必要があるが、
伝送路として偏波保存単一モード光ファイバを用いる
と、この2つの信号光を互いに直交する偏波で伝送する
ことが可能である。2つの偏波間における漏話は、実際
上極めて小さいので、信号の干渉を無視することができ
る。
【0025】次に、本実施例の重要な動作原理となって
いるカオスの同期(文献1:L.M.Pecora&T.L.Carroll,P
hys.Rev.Lett.64.821(1991) 参照)について説明する。
図6はカオスの同期システムのモデルを示しており、こ
の図において、8−1は駆動システム(以後、駆動シス
テムv−wと称す)、8−2は応答システム(以後、応
答システムw′と称す)、8−3,8−4はサブシステ
ムであり、以後、それぞれをサブシステムv,サブシス
テムwと称す。
【0026】8−5はvで表される駆動カオス信号、8
−6a,8−6bはそれぞれw,wrで表される応答カ
オス信号である。カオスの同期とは、駆動カオス信号を
入力として互いに同期した非線形サブシステムwと応答
システムw′とが、等しいカオス信号を発生することで
あり、この同期はサブシステムの回路パラメータに摂動
が加わっても固有のカオスを維持する、という回路パラ
メータの変動に対するロバスト性を有している。なお、
v,w,w′は状態変数ベクトルであり、一般的に次の
常微分方程式(式(1)〜(3))の解として定義さ
れ、OPLLの場合にも適用できる。
【数1】
【数2】
【数3】
【0027】図6において、駆動システムv−wはサブ
システムvとサブシステムwとから構成され、出力vが
応答システムw′を駆動している。この際、十分に時間
が経過した後に、カオス的な出力wとw′とが等しくな
るとき、wとw′とは同期しているという。wとw′と
が同期するための必要条件は、関数hのwのみに関する
変分方程式の全てのリアプノフ指数が負であることであ
る。詳細は省略するが、PLLにおいては、このリアプ
ノフ指数が負となりシステムがカオス的な振る舞いをす
ることが証明されている(文献2:T.Endo&L.Chua.lEEE
Trans.Circuits.Syst.38,1580(1991)参照)。
【0028】なお、このようなカオスの同期を利用した
秘話通信の基本的な概念は既に文献1で提案されている
が、具体的な光通信システムへの応用は未検討である。
図1に示す本実施例は、コヒーレント光通信に上記概念
を最初に適用したものであり、OPLLを利用するため
にシステム構成を大幅に変更している。以下、両者の相
違点について述べる。
【0029】図7は文献1による基本的な通信システム
の構成であり、9−1は送信機、9−2は受信機、9−
3はサブシステムv、9−4はサブシステムw、9−5
はサブシステムw′、9−6はサブシステムv′、9−
7はm(t)で表される情報信号m(t)、9−8はv
(t)で表される駆動カオス信号、9−9はr(t)で
表される送信信号、9−10a,9−10bはそれぞれ
w(t)およびwr(t)で表される応答カオス信号、
9−11はvr(t)で表される同期駆動信号、9−1
2はe(t)で表される同期誤差信号である。
【0030】いま送信機9−1のサブシステムwと受信
機9−2のサブシステムw′とが駆動カオス信号v
(t)に対して同期しているものと仮定し、この場合に
おいて、図7に示すシステムと図1に示すシステムとの
主な相違点を列挙する。・送信機を構成する2つのサブ
システム間の信号の流れが、図7では両方向であるが、
図1では片方向である。・図7では情報が駆動カオス信
号v(t)に埋め込まれるのに対して、図1では情報が
駆動カオス信号ではなく応答信号w(t)に埋め込まれ
る。・図7では送信する信号は情報を埋め込んだ駆動カ
オス信号vm(t)であるが、図1では情報を埋め込ん
だ応答信号wm(t)と駆動カオス信号v(t)の2つ
である。このように、図7に示す構成と図1に示す構成
(本実施例の構成)とは大きく異なっている。
【0031】以上説明したように、本実施例は、従来と
異なる構成とし、OPLLにおけるカオス的なレーザ出
力光を情報の秘匿信号(情報を埋め込むための信号)に
用い、受信端でこれと同期したOPLLから発せられる
カオス的なレーザ光(再生光)を用いてこれを復号する
ので、情報ビットレートより高速の光検出器を必要とせ
ず、しかも秘匿信号として用いるOPLLのカオスのパ
ターン数は時間と共に指数関数的に増大するので、多数
の秘匿信号が確保でき、システムの大規模化も容易に実
現することができる。なお、上述した一実施例において
は、OPLL#0、OPLL#1およびOPLL1#
1′が同一の構成および回路パラメータを有するよう規
定したが、各OPLLの構成および回路パラメータが略
一致していれば、ほぼ同一の効果が得られる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光送信機の第2の光位相同期回路と光受信機の第3の光
位相同期回路とがカオス同期する。そして、前記第2の
光位相同期回路が自身の回路パラメータを情報信号で変
調して得られるレーザ光を送信信号として出力し、前記
第3の光位相同期回路の出力レーザ光と前記送信信号と
の差分信号が得られる。この差分信号に基づいて復調回
路が前記情報信号を復調する。
【0033】すなわち、光位相同期回路におけるカオス
的なレーザ出力光を情報の秘匿信号(情報を埋め込むた
めの信号)に用い、受信端でこれと同期した光位相同期
回路から発せられるカオス的な再生光を用いてこれを復
号するので、情報ビットレートより高速の光検出器を必
要としないため、高速かつ秘話性に優れた光通信方式を
実現できるという効果を有する。さらに、秘匿信号とし
て用いる光位相同期回路のカオスのパターン数は時間と
共に指数関数的に増大するので、多数の秘匿信号が確保
でき、システムの大規模化も容易に実現することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例による光通信方式を適
用したシステムの原理的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は同方式の変調例を示す図であり、(a)
はe2 (t)、(b)は(a)に対する積分出力と閾値
処理後の再生波形を示す。
【図3】図3はOPLLの動作原理を説明するための図
である。
【図4】図4は代表的なOPLLである判定帰還型OP
LLの構成を示す図である。
【図5】図5はPLLのカオスの一例を示す図であり、
(a)は入力信号、(b)は再生搬送波のスペクトルを
示す。
【図6】図6はカオスの同期システムのモデルを示す図
である。
【図7】図7は文献1による基本的な通信システムの構
成例を示す図である。
【図8】図8は光符号化多重伝送方式のシステム構成例
を示すブロック図である。
【図9】図9は従来用いられていた光符号化器を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1−1,3−1,9−1…送信機、1−2…電気/光変
換部、1−3…光符号化器、1−4…n×1のスターカ
ップラ、1−5…光伝送路、1−6…1×nのスターカ
ップラ、1−7…光復号器、1−8…光/電気変換部、
1−9,3−2,9−2…受信機、2−1…光ファイ
バ、2−2…スターカップラ、2−3…光パルス、2−
4…チップ、3−3〜3−5…OPLL、3−6…光ミ
キサ、3−7…LPF、3−8…閾値素子、3−9,9
−7…情報信号、3−10,8−5,9−8…駆動カオ
ス信号、3−11,9−9…送信信号、3−12,8−
6a,8−6b,9−10a,9−10b…応答カオス
信号、3−13,9−12…同期誤差信号、3−14…
復調された情報信号、6−1…位相比較器、6−2…π
/2−ハイブリッド、6−3…光検波器、6−4…LP
F、6−5…遅延器、6−6…判定器、6−7…ミキ
サ、6−8…ループフィルタ、6−9…レーザ、6−1
0…入力信号、6−11…再生搬送波、8−1…駆動シ
ステム、8−2…応答システム、8−3,8−4,9−
3〜9−6…サブシステム、9−11…同期駆動信号。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光通信方式において、 光送信機が光の位相に伝送しようとする情報信号を担わ
    せてなる送信信号を送信し、光受信機が前記送信信号を
    受信して復調する光通信方式であって、 前記光送信機をカオス的な位相のレーザ光を出力する第
    1の光位相同期回路および該第1の光位相同期回路と同
    一あるいは略同一のカオス的な位相のレーザ光を出力す
    る第2の光位相同期回路から構成するとともに、前記光
    受信機を前記第1の光位相同期回路と同一あるいは略同
    一のカオス的な位相のレーザ光を出力する第3の光位相
    同期回路、光混合器、受光素子および復調回路から構成
    し、 前記第1の光位相同期回路の出力レーザ光を駆動信号と
    して前記第2および第3の光位相同期回路へ入力し、前
    記第2および第3の光位相同期回路からは同期したレー
    ザ光を出力し、 前記第2の光位相同期回路が自身の回路パラメータを前
    記情報信号で変調して得られるレーザ光を前記送信信号
    として出力し、前記第3の光位相同期回路の出力レーザ
    光と前記送信信号とを前記光混合器に入力して両者の差
    分信号を出力し、前記復調回路が前記受光素子で検出さ
    れた前記差分信号に基づいて前記情報信号を復調するこ
    とを特徴とする光通信方式。
  2. 【請求項2】 前記情報信号は2値の信号であるととも
    に、前記変換手段は積分手段および閾値素子からなり、 前記積分手段が前記受光素子で検出された前記差分信号
    を所定の継続時間で積分し、前記閾値素子が前記積分手
    段の出力を予め設定された閾値と比較して前記2値のい
    ずれか一方を出力して前記情報信号を復元することを特
    徴とする請求項1記載の光通信方式。
  3. 【請求項3】 前記積分手段は低域漏波器であることを
    特徴とする請求項2記載の光通信方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100312035B1 (ko) * 1997-12-30 2002-02-28 양재신 혼돈시스템의동기화방법및이를이용한비밀통신방법
US7050723B2 (en) 2001-01-19 2006-05-23 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Laser oscillator, optical communication method and system

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