JPH08166127A - 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置 - Google Patents

燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置

Info

Publication number
JPH08166127A
JPH08166127A JP6308718A JP30871894A JPH08166127A JP H08166127 A JPH08166127 A JP H08166127A JP 6308718 A JP6308718 A JP 6308718A JP 30871894 A JP30871894 A JP 30871894A JP H08166127 A JPH08166127 A JP H08166127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame
combustion
emission
gas
intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6308718A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Mizumoto
守 水本
Yoshinobu Kobayashi
啓信 小林
Masayuki Taniguchi
正行 谷口
Hirofumi Okazaki
洋文 岡崎
Kazuyuki Ito
和行 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK, Hitachi Ltd filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP6308718A priority Critical patent/JPH08166127A/ja
Publication of JPH08166127A publication Critical patent/JPH08166127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02E20/328

Landscapes

  • Control Of Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粉炭の燃焼火炎からの発光からCO及びC
2の濃度を計測して、燃焼状態を監視及び制御する。 【構成】 微粉炭の燃焼火炎からの発光のうち、ガス成
分からの発光のない波長領域の発光強度により燃焼温度
を計測し、これに基づいてCO及びCO2の発光から黒
体輻射の寄与分を差し引くことにより、CO及びCO2
の濃度を計測する。COとCO2の濃度比から気相の空
気比を求め、NOxの生成量を推定する。 【効果】 非接触且つリアルタイムで燃焼火炎中のNO
x濃度を監視及び制御することができ、NOxの生成を低
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ火炉の燃焼状態を
判定する方法及び装置に係り、特に微粉炭や微粉炭スラ
リの燃焼火炎からの発光から燃焼状態を判定する方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微粉炭や微粉炭スラリ(以下、単に微粉
炭という)を燃料とするボイラでの燃焼においては、燃
焼中に生成する窒素酸化物(NOx)の量が増大するこ
とにより、ボイラの後流に設置された排煙脱硝装置の運
転負荷を増大させ、処理能力を超える部分に関してはそ
れを排出することになり、環境に対して重大な影響を与
えるという問題が生成する。
【0003】これを避けるため、ボイラ内における微粉
炭の燃焼状態を最適な状態に制御し、排出物の生成を最
小限に抑制する必要がある。このための手段としては、
燃焼装置の構造を改良することにより排出物の低減を達
成する方法と、燃焼状態を観察して火炎の燃焼状態を判
定し、これを燃焼制御に反映させる方法により、燃焼状
態を最適状態に制御する方法が採られている。
【0004】具体的には、バーナへは空気不足の状態で
燃料を供給して燃焼を行わせることによりNOxの生成
量を低減し、後流側で不足分の空気を供給して完全燃焼
を行わせる二段燃焼法が採用されている。また、燃焼状
態を観察する方法としては、火炎の目視による方法、燃
焼生成物の化学的分析による方法が採られている。しか
しこれらの方法では、前者では観察者の経験に依存する
点が問題となり、後者では分析に要する時間が制御に対
する時間遅れを生じさせること及びガスのサンプリング
に課題がある。
【0005】これに対して、燃焼火炎中にサンプリング
のためのプローブを挿入することなく、リアルタイムで
火炎の燃焼状態を判定する方法として光学的手段による
方法が提案されている。例えば、特開昭60-228818号公
報には、燃焼火炎の画像から火炎の輝度分布を抽出し、
その形状から燃焼状態に関する情報を得る方法が提案さ
れている。また、燃焼火炎中の化学種の分析による燃焼
状態の判定方法に関しては、特開昭60-159515号公報に
記載されているように、火炎からの発光を分光してラジ
カル種の濃度を検出して、これに基づいて空気比、燃焼
温度等を計測し、これにより火炎の燃焼状態を判定する
方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、特開昭60-228818号公報では火炎の輝度分布か
ら、また特開昭60-159515号公報では火炎中のラジカル
濃度からそれぞれ間接的にしか火炎中の成分を計測でき
ず、火炎の燃焼状態の的確な把握は不十分である。
【0007】本発明の目的は、火炎の燃焼状態を、火炎
から直接的に把握することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、微粉炭も
しくは微粉炭スラリを用いるボイラ火炉燃焼装置の燃焼
状態を光学的手法により評価する方法において、燃焼火
炎からの赤外領域の波長の発光を分光して、(1)火炎
中のガス成分の発光の存在しない波長領域の強度から燃
焼温度を算出して火炎からの輻射量を求め、(2)火炎
中の一酸化炭素と二酸化炭素の発光の強度から(1)の
輻射量を差し引いて該二成分の濃度を算出し、(3)該
二成分の濃度比に基づいて、次式で定義される火炎中の
気相の空気比を算出し、 (気相の空気比)=(空気量)/(気相の未燃分の燃焼
に必要な理論空気量) (4)該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を予測す
る、手順を備えることにより、達成される。
【0009】一酸化炭素と二酸化炭素の濃度を算出する
際に、それらガスの温度によって定まるそれらの発光の
効率を設定するが、その温度として、燃焼温度をそのま
ま採用する方法、火炎中の粒子の輻射率とガスの輻射率
と燃焼温度を用いてガス温度を算定する方法、他のガス
例えば水蒸気の発光強度を同時に算出してガス温度を算
出しそれを用いる方法などを適用できる。
【0010】また、上記各方法において算出された気相
の空気比に基づいて燃焼火炎内の還元性領域の生成状況
を判定するようにすることもできる。
【0011】さらに、燃焼火炎から光を採光する光学手
段をテーブルに載置しておき、このテーブルを、水平方
向、上下方向にある角度範囲で回転可能としてもよい。
併せて燃焼火炎から光を採光する光学手段の採光部分の
光軸上に複数枚のレンズを設置して、光学系の焦点を火
炉側面外壁に対してほぼ直角方向に移動できる構造とす
ることもできる。
【0012】
【作用】燃焼排出物の内、NOxの排出量を低減するた
めに二段燃焼法が広く適用されている。二段燃焼法で
は、空気比が1以下になる量の空気をバーナに供給し、
酸素不足の状態で燃料(微粉炭)を燃焼させてNOxの
発生を抑制し、続いて後流域に不足分の空気を供給して
完全燃焼を行わせる方法である。この時、燃料である微
粉炭からの揮発分の生成が速やかに進行すれば、揮発し
た比較的低分子量の化合物の燃焼が優先的に起り、空気
中のO2が消費されて還元性の雰囲気が生成してNOxが
還元され、併せて未燃分の量も減少し、燃焼状態として
好ましい。
【0013】これに対して、燃料からの揮発分の生成が
少ない場合には、揮発分の燃焼は進行せず空気中のO2
の濃度はそのままの高濃度に保たれるために、還元性雰
囲気は生成せず、NOxの還元反応は進行しにくくな
る。この時、未燃の石炭分を除いた気相中の可燃分とO
2の比を見ると、O2の消費は進んでおらず、気相中の可
燃分の量も少ないため、酸素過剰の状態にある。このよ
うに、燃焼雰囲気中における酸素濃度の挙動は、初期の
燃焼状態判定の有力な指標となりうる。
【0014】上述した燃焼状態の指標として「気相の空
気比」という指標を導入する。一般に「空気比」は燃焼
装置に供給した燃料と空気の量の比から定められる。空
気比は通常、供給された燃料量に対して完全燃焼のため
に理論的に必要とされる空気量と実際に供給された空気
量との比であり、(1)式で定義される。
【0015】 (空気比)=(空気量)/(燃焼に必要な理論空気量) ……(1) これに対して気相の空気比は、気体状態で存在する未燃
分を燃焼させるのに必要な空気の量と実際に供給された
空気の量の比であり、下記(2)式により与えられる。
【0016】 (気相の空気比)=(空気量)/(気相の未燃分の燃焼に必要な理論空気量 ) ……(2 ) 液体及び気体燃料においては、燃料は火炎内では気体状
態で存在するため、通常の空気比と気相の空気比とは合
致する。しかし、固体燃料、例えば微粉炭の燃焼におい
ては、未燃分の一部が固体状物質として存在するため、
この固相成分を除いた気相の空気比は通常の空気比とは
異なり、この差が初期の燃焼状態判定の指標となり得
る。
【0017】所定の空気比で外部から供給された固体燃
料と空気が燃焼装置において燃焼反応を起こすとき、固
体燃料からの揮発分の放出が充分速やかに進み、固体中
の未燃分が少なくなれば、通常の空気比と気相の空気比
との差は小さくなる。このことを、上述の火炎内脱硝と
の関連で捉えて見ると、揮発分の放出が速やかに進行す
れば、火炎内における還元領域の形成は順調に進行する
ことになる。すなわち気相の空気比が通常の空気比に近
い値を示せば、火炎内の還元領域の形成は順調に進行し
ていることを示すことになる。このように、気相の空気
比は微粉炭燃焼の初期過程における反応の進行状況を示
す有効な指標となる。
【0018】そこで、小型燃焼装置を用いて微粉炭を燃
焼させ、その時のNOx生成量に及ぼす気相の空気比の
影響を調べた。ここでは、気相の未燃分としてCO、H
2及び炭化水素としては最も高濃度で生成するCH4を選
び、気相の空気比を次式に従って算出した。
【0019】 (気相の空気比) =21/{21−(〈O2〉−〈CO〉/2−〈H2〉/2−〈CH4〉×2)} ……(3) ここで、〈O2〉、〈CO〉、〈H2〉及び〈CH4
は、それぞれO2、CO、H2及びCH4ガスの濃度を、
21は空気中の酸素濃度を%で表したものである。各燃
焼成分の濃度はガスクロマトグラフにより測定した。
【0020】燃料比が0.9から2.2まで、窒素分含有量
が1.0wt%から2.2wt%までの組成の石炭を燃焼させ、
NOx生成量に及ぼす気相の空気比の影響を調べた。図
2に示すように、NOx生成量は気相の空気比のみに依
存し、気相の空気比が0.6以下ではNOx生成量は50ppm
以下であり、気相の空気比が大きくなるに従って増大
し、気相の空気比が1.0まで上昇すると、NOx生成量
は400ないし600ppmまで増加する。この傾向は燃料の燃
料比及び窒素分含有量にはほとんど影響されない。この
結果から、火炎中における気相の空気比を知ることによ
り、NOxの生成量の予測が可能であることが示され
た。
【0021】従来ボイラ火炉にて生成するNOxの濃度
はボイラ火炉出口にて計測され、ここでの測定結果に基
づいて、脱硝装置へのアンモニア供給量が制御されてい
た。これに対して、気相の空気比からNOx濃度を予測
する方法では、燃焼の初期段階における燃焼状態の判定
が可能であり、この測定結果に基づいてリアルタイムで
燃焼を制御し、NOxの発生を抑制することが可能とな
る。
【0022】気相の空気比を測定するために、燃焼ガス
中の上記各成分の濃度を計測する手段として、火炎中に
ガスサンプリングのためのプローブを挿入することは、
ボイラの大きさから考えて実現の可能性に乏しい。また
非接触手法である赤外吸光法は光源を設置する場所に問
題がある。これに対して、同じく非接触法ではあるが、
火炎による吸光ではなく、ボイラ内の火炎からの発光を
利用することについて検討した。火炎からは、高温にお
ける反応によって生成する励起化学種(ラジカル)から
の紫外、可視領域の光や、高温雰囲気からの黒体輻射に
よる可視、赤外領域の光が放射されており、これを各成
分の定量に利用することができる。すでにラジカルから
の発光を利用した計測法が提案されている。しかし、ラ
ジカルからの発光は微弱であり、微粉炭燃焼のように妨
害因子の多い系では適用しにくい。これに対して、燃焼
生成物であるCO、CO2あるいはH2Oが、高い振動準
位に励起された状態から低い準位に緩和される過程で、
赤外の波長領域で発光を起す。この発光の強度はそれぞ
れのガスの濃度及びガス温度に依存し、発光強度の測定
によりガスの濃度の測定が可能である。この方法の優位
な点は、赤外光は燃焼ガス中に普遍的に高濃度で存在す
るCO2あるいはH2O等の物質からの情報を得ることが
できるため、妨害を受けにくいという点にある。
【0023】(3)式に従って気相の空気比を算出する
場合、(3)式の中にはH2のように赤外波長領域の発光
に対して不活性な成分もあるため、(3)式を使って気
相の空気比を求めることはできない。そこで気相の空気
比の新たな算出法について検討した。その結果、燃焼反
応の主たる生成物であるCOとCO2の濃度比が、気相
の空気比と良好な相関関係を示すことがわかった。図3
に縦軸にCOとCO2の濃度比(〈CO〉/〈CO2〉と
表記)を、横軸に気相の空気比と空気比との差をそれぞ
れ対数目盛でとりプロットした結果を示す。図に示すよ
うに両者の間には良好な直線関係が得られた。この関係
を用いれば、赤外発光強度の測定によりCOとCO2
濃度比を求め、これから気相の空気比を算出することが
可能になる。燃焼ガス中にはCOとCO2はパーセント
オーダーで含まれており、検出は容易である。
【0024】燃焼火炎からの赤外領域の発光には、図1
3に示すように火炎の高温部からの輻射の成分が破線1
20で示されるバックグラウンドとして含まれるため、
濃度を定量するには高温部からの輻射成分の除去が必要
となる。このためには、それぞれ波長λ4と波長λ3の位
置で示されるCOとCO2の発光強度の計測と合わせ
て、ガス成分の発光がない波長λ1と波長λ2で燃焼温度
を計測し、この温度を用いて、λ4とλ3における輻射成
分を発光スペクトルのバックグラウンドとして、λ4
λ3における実測の発光強度から除いて、燃焼ガス中の
COとCO2の濃度に依存する部分を抽出する。続い
て、COとCO2の濃度係数を用いてCOとCO2の濃度
を算出する。このようにして求められたCOとCO2
濃度比から図3により気相の空気比を推定し、これによ
り図2を用いてNOxの生成量を予測し、燃焼状態の監
視、制御を行う。
【0025】従来はボイラ火炉出口におけるNOx濃度
を検出し、これを脱硝装置へのアンモニア供給量の制御
に反映していた。これに対して、この方法によりリアル
タイムで気相の空気比及びNOx濃度の検出が可能とな
り、脱硝装置へのアンモニア供給量だけでなく、バーナ
の燃焼制御への反映が可能となる。また、火炎中に高濃
度で存在するCOとCO2の濃度に基づくため、ラジカ
ル発光あるいはNOx濃度の直接測定に比べて、火炎中
の妨害因子の影響を受けることなく測定することができ
る。
【0026】微粉炭を燃焼させるボイラ火炉装置におい
ては、燃焼生成物としては、ガス成分と粒子状物質とし
て存在する石炭中の灰分があり、それぞれがガス温度T
gと粒子温度Tpを持つ輻射源として働く。ガスと粒子か
らなる燃焼火炎は千数百℃の温度を持ち、これに対して
周囲の炉壁は600℃程度の温度に冷却されている。従っ
て主たる輻射源は燃焼火炎となり、燃焼火炎から測定装
置への輻射に対して他の輻射源からの影響は無視でき
る。輻射率εg、温度Tgのガス成分からの輻射による部
分と、輻射率εp、温度Tpの灰分粒子からの輻射による
部分との和が温度Tcの黒体輻射として表される。
【0027】εC1λ~5/(exp(C2/λTc)−1)=
εgC1λ~5/(exp(C2/λTg)−1)+εpC1λ~5
/(exp(C2/λTp)−1) 測定精度に厳密さを求めないのであれば、図5の(A)
に示すように、ガス成分からの発光がない部分のλ1
λ2の波長における強度から燃焼温度Tcを求め、黒体輻
射の寄与をλ3(CO2に相当する波長)およびλ4(C
Oに相当する波長)における発光強度から差し引き、C
OとCO2の濃度に起因する部分を算出する。次いで、
TcがTgと等しいとしてCOとCO2の発光の効率を設
定し、算出されたCOとCO2の濃度に起因する部分の
値からCOとCO2の濃度を算出する。
【0028】また、厳密な測定が必要な場合には、ガス
温度Tgをなんらかの方法で求める必要がある。もし、
粒子とガスの輻射率がそれぞれ既知であれば、前記燃焼
温度Tcから、図5の(B)に示すように、前記式に従
ってそれぞれの輻射率を用いてTgとTpを求め、Tgに
おけるCOとCO2のそれぞれの発光の効率から濃度を
求める。また、粒子とガスの輻射率が未知の場合には、
λ3およびλ4とは別に、図5の(C)に示すように、さ
らに別のガス成分、例えばH2Oからの発光をλ5とλ6
で2波長測定する。測定結果から燃焼温度Tcを求め
て、H2O濃度に依存する部分を抽出する。濃度は同じ
であるために、これによりガス温度Tgが求まる。この
温度Tgに基づきCOとCO2の発光の効率を設定し、C
OとCO2の濃度に依存する部分からCOとCO2の濃度
を求める。
【0029】COとCO2の濃度が求まると、これを用
いて(CO濃度)/(CO2の濃度)を求め、この値か
ら図3に示すデータにより気相の空気比が求まる。気相
の空気比が求まると、図2に示すデータによりNOx濃
度が求まる。また、気相の空気比が求まれば、その値か
ら発光強度を測定した火炎位置が還元領域かどうかを判
定できる。
【0030】光学手段をテーブルに載置しておき、この
テーブルを、水平方向、上下方向にある角度範囲で回転
可能としておけば、採光する光の光源の位置を燃焼火炎
のなかで二次元的に変化させることができ、併せて燃焼
火炎から光を採光する光学手段の採光部分の光軸上に複
数枚のレンズを設置して、光学系の焦点を火炉側面外壁
に対してほぼ直角方向に移動できる構造とすれば、三次
元的に変化させることができるから、火炎中のNOx濃
度の分布を立体的に把握することができる。
【0031】
【実施例】図4に本発明の第1の実施例である燃焼状態
判定装置の要部構成を示す。図示の燃焼状態判定装置
は、ボイラ火炉壁110に形成された火炎観察窓160
に装着されたスリット12と、このスリット12を通し
て火炎の光を取り入れ電気信号として出力する発光計測
装置10と、この電気信号を入力としてNOx濃度を表
す信号を出力する演算部50と、を含んで構成されてい
る。なお、図4は、燃焼状態判定装置が、バーナ150
で供給される燃料と空気で燃焼している燃焼火炎100
に対して装着されている例である。
【0032】発光計測装置10は、火炎の光を取り入れ
る窓11と、取り入れた光を反射する凹面鏡13と、反
射された光の光軸上に該光軸に垂直に配置されかつ光軸
方向に移動可能に構成された移動ミラー16と、前記凹
面鏡13と移動ミラー16とを結ぶ光軸上に配置された
ビームスプリッター14と、このビームスプリッター1
4で反射された光を逆方向に反射する固定ミラー15
と、この固定ミラー15で反射された光の光軸上の前記
ビームスプリッター14を挟んで前記固定ミラー15に
対向する位置に配置された凸レンズ19と、この凸レン
ズで集光された光の干渉波形を電気信号に変えて出力す
る干渉波形検出器30と、前記移動ミラー16を移動さ
せる移動ミラー駆動装置17と、この移動ミラー駆動装
置17の動作を制御する制御装置18と、を含んで構成
されている。制御装置18は移動ミラー16の移動に関
する情報を演算部50に出力するようになっている。
【0033】凹面鏡13、移動ミラー16、ビームスプ
リッター14、固定ミラー15、凸レンズ19及び前記
移動ミラー16を移動させる移動ミラー駆動装置17と
で光学手段が構成される。
【0034】演算部50は、前記干渉波形検出器30の
出力信号が入力される発光スペクトル出力部51と、こ
の発光スペクトル出力部51に接続された燃焼温度出力
部52と、この燃焼温度出力部52に接続された黒体輻
射強度出力部53と、この黒体輻射強度出力部53と前
記発光スペクトル出力部51に接続された濃度出力部5
4と、この濃度出力部54に接続された気相の空気比出
力部55と、この気相の空気比出力部55に接続された
NOx濃度出力部56と、を含んで構成されている。
【0035】以下、この燃焼状態判定装置の構成及び作
動について図面を参照して説明する。発光計測装置10
は、火炎中の特定の位置での発光強度を干渉波形の形で
計測するもので、演算部50は、図1に示すように、波
長λ4とλ3での発光強度からCOとCO2の濃度を測定
し、ガス成分からの輻射がない波長λ1とλ2での発光強
度から燃焼温度を測定する。波長λ4とλ3の発光強度
は、それぞれCOとCO2の濃度を示す。λ1、λ2、λ3
およびλ4の波長での発光の強度P1、P2、P3およびP
4はそれぞれ次式で表される。
【0036】 P1=εC1λ1~5/(exp(C2/λ1Tc)−1) ……(4) P2=εC1λ2~5/(exp(C2/λ2Tc)−1) ……(5) P3=εC1λ3~5/(exp(C2/λ3Tc)−1)+exp(A(Tg)×〈CO2〉 ) ……(6 ) P4=εC1λ4~5/(exp(C2/λ4Tc)−1)+exp(B(Tg)×〈CO〉 ) ……(7 ) ここで、εは火炎の輻射率、C1及びC2は黒体輻射に関
する定数、Tcは燃焼温度、A(Tg)及びB(Tg)は
それぞれガス温度TgにおけるCO2とCOの発光の効率
である。
【0037】微粉炭を燃焼させるボイラ火炉装置におい
ては、燃焼生成物としては、ガス成分と粒子状物質とし
て存在する石炭中の灰分があり、それぞれがガス温度T
gと粒子温度Tpを持つ輻射源として働く。ガスと粒子か
らなる燃焼火炎は千数百℃の温度を持ち、これに対して
周囲の炉壁は600℃程度の温度に冷却されている。従っ
て主たる輻射源は燃焼火炎となり、燃焼火炎から測定装
置への輻射に対して他の輻射源からの影響は無視でき
る。(4)から(7)式の黒体輻射の項(右辺第1項)は
(8)式に示すように、輻射率εg、温度Tgのガス成分
からの輻射による部分と、輻射率εp、温度Tpの灰分粒
子からの輻射による部分との和を温度Tcの黒体輻射と
して表したものである。
【0038】 εC1λ~5/(exp(C2/λTc)−1)=εgC1λ~5/(exp(C2/λTg )−1)+εpC1λ~5/(exp(C2/λTp)−1) ……
(8 ) 測定精度に厳密さを求めないのであれば、図5の(A)
に示すように、ガス成分からの発光がない部分のλ1
λ2の波長における強度から(4)及び(5)式により求
めた温度を燃焼温度Tcとして、(6)及び(7)式にお
ける黒体輻射の寄与をλ3およびλ4の波長における発光
強度から差し引き、TcがTgと等しいとしてCOとCO
2の濃度に起因する部分を算出する。
【0039】また、厳密な測定が必要な場合には、ガス
温度Tgをなんらかの方法で求める必要がある。もし、
粒子とガスの輻射率がそれぞれ既知であれば、(4)及
び(5)式により求めた温度Tcから、図5の(B)に示
すように、(8)式に従ってそれぞれの輻射率を用いて
TgとTpを求め、TgにおけるCOとCO2のそれぞれの
発光の効率から濃度を求める。また、粒子とガスの輻射
率が未知の場合には、λ3およびλ4とは別に、図5の
(C)に示すように、さらに別のガス成分、例えばH2
Oからの発光をλ5とλ6で2波長測定する。
【0040】 P5=εC1λ5~5/(exp(C2/λ5Tc)−1)+exp(D(Tg)×〈H2O〉 ) ……(9 ) P6=εC1λ6~5/(exp(C2/λ6Tc)−1)+exp(E(Tg)×〈H2O〉 ) ……(10 ) (4)及び(5)式を用いて燃焼温度Tcを求めて、(9)
及び(10)式に従ってH2O濃度に依存する第2項を抽
出する。濃度は同じであるために、これによりガス温度
Tgが求まる。この温度Tgに基づき(6)及び(7)式に
よりCOとCO2の濃度に依存する部分を求める。
【0041】この方法では少なくとも4つの波長で発光
強度を測定する必要がある。火炎からの発光を装置へ導
いてそれぞれの波長の発光強度を測定するに当たって、
フィルタを用いてそれぞれの波長成分に分割して強度を
測定することができる。しかしこの方法では少なくとも
3段に光路を分割する必要があり、光学系は複雑にな
る。また発光スペクトルからそれぞれの波長成分を抽出
することができる。スペクトルを得るためには、装置へ
の入射光をモノクロメータにより分光してそれぞれの波
長における発光強度を測定する方法と、装置への入射光
を干渉計(本実施例の図4の符号10で示される部分に
相当する。)に入れ、干渉計からの出力(干渉波形)を
フーリエ変換してそれぞれの波長における発光強度を測
定する方法のいずれかを選ぶことができる。以下、後者
の例について図1及び図4に従って説明する。
【0042】図4に示す燃焼状態判定装置において、フ
ァイバー等を用いて採光する方法は、赤外光の吸収が大
きいために採用せず、燃焼状態判定装置をボイラ火炉側
面に直接取り付ける構造とする。ボイラ火炉側面に取り
付けた場合、火炎100からの輻射の影響を除くため
に、スリット12は冷却できる構造としてある。火炎1
00からの発光は、スリット12を通って発光計測装置
10に導かれる。窓11を経て採光された赤外光は、凹
面鏡13で反射されてビームスプリッタ14に入射し、
その一部は反射され、のこりの部分はそのまま通過す
る。反射された光は固定ミラー15により同一光軸をな
す入射方向に反射され、通過した光は移動ミラー16に
より入射方向に反射される。固定ミラー15で反射され
た光はビームスプリッタ14を通過して集光レンズ19
で集光され、移動ミラー16で反射された光はビームス
プリッタ14で反射されて同じく集光レンズ19で集光
される。集光レンズ19で集光された光は、干渉波形検
出器30に入射し、電気信号に変換される。移動ミラー
16を前後に一定速度で移動させることにより、移動ミ
ラー16で反射された光と固定ミラー15で反射された
光の間に光路差を生じさせて干渉を発生させ、この干渉
波形が干渉波形検出器30により検出され、電気信号と
して出力される。
【0043】演算部50では、まず、発光スペクトル出
力部51で、干渉波形検出器30から電気信号の形で出
力される干渉波形をフーリエ変換して発光スペクトルを
得る。発光スペクトル出力部51は、さらに、得られた
発光スペクトルから、燃焼温度出力部52へλ1、λ2
各波長の発光強度P1,P2を、濃度出力部54に波長λ
3、λ4の発光強度P3、P4を、それぞれ出力する。燃焼
温度出力部52ではλ1、λ2の各波長の発光強度P1
2から燃焼温度Tcを(4)、(5)式により算出、出力
する。黒体輻射強度出力部53では入力された燃焼温度
Tcから、波長λ3、λ4における黒体輻射寄与分として
黒体輻射強度((6),(7)式の右辺第1項)を算出
する。濃度出力部54では、得られた発光スペクトルの
CO2とCOの2つの波長λ3、λ4の発光強度P3、P4
から黒体輻射強度出力部53で得られた波長λ3、λ4
おける黒体輻射の寄与分を差し引いて、CO2とCOの
濃度に依存する項、すなわち(6)、(7)式の右辺第2
項を求める。濃度出力部54には、A(Tg)とB(T
g)がガス温度Tgの関数として格納されており、ガス温
度Tgは燃焼温度Tcと等しいとしてCO2とCOそれぞ
れの係数、A(Tg)とB(Tg)を求め、求められた係
数、A(Tg)とB(Tg)を用いてCO2とCOの濃度
が算出、出力される。
【0044】気相の空気比出力部55には、図3に示す
データが格納されており、入力されたCOとCO2の濃
度に基づいて濃度比〈CO〉/〈CO2〉が算出され、
得られた濃度比から格納された前記データに従って気相
の空気比が算出、出力される。空気比のデータは図示さ
れていない燃焼制御システムから供給される。NOx濃
度出力部56には、図2に示すデータが格納されてお
り、気相の空気比出力部55から入力される気相の空気
比に基づいて図2に示すデータを用いてNOx濃度(ppm)
が算出、出力される。
【0045】図4に示す例では、λ1、λ2の各波長の発
光強度から燃焼温度Tcを計算し、波長λ3、λ4の発光
強度から黒体輻射の寄与分を差し引いて、CO2とCO
の濃度を求める際に、燃焼温度Tcとガス温度Tgとは等
しいとしてCO2とCOそれぞれの係数A(Tg)とB
(Tg)を求めた。これに対して、図5の(C)に示す
ように、燃焼温度Tcとガス温度Tgとが異なるとして精
度の高い測定を行うこともできる。この場合には、も
し、粒子とガスの輻射率がそれぞれ既知であれば、
(4)及び(5)式により求めた温度Tcから、図5の
(B)に示すように、(8)式に従ってそれぞれの輻射
率を用いてTgとTpを求め、TgにおけるCOとCO2
それぞれの発光の効率から濃度を求める。図14はこの
ようにして発光の効率すなわち係数A(Tg)とB(T
g)を求める手順を示したものである。
【0046】もし、粒子とガスの輻射率が未知であれ
ば、先にも述べたように、さらにλ5、λ6の波長で発光
強度を測定し、(9),(10)式からガス温度を求め
てそれぞれの係数A(Tg)とB(Tg)を求め、CO2
とCOの濃度を求める。この場合には計6波長での測定
が必要となり、スペクトルからの抽出が有利となる。図
15はこのようにして発光の効率すなわち係数A(T
g)とB(Tg)を求める手順を示したものである。
【0047】この方法により火炎中の任意の位置におけ
る気相の空気比及びNOxの生成量を求めることがで
き、火炉における燃焼状態の判定が可能となる。
【0048】図6に本発明になる燃焼状態判定装置の第
2の実施例を示す。本実施例も前記第1の実施例と同
様、発光計測装置10と、演算部50とを含んでなり、
発光計測装置10は、バーナの燃焼状態を判定するた
め、ボイラ火炉外壁面110に設けられた火炎観察用窓
160に、スリット12を介して取付けられている。火
炎からの輻射によりスリット12が加熱されて、本装置
に対して輻射源として作用すること及び装置本体の温度
が上昇することを防ぐために、スリット12は冷却でき
る構造としてある。発光計測装置10の構成は基本的に
前記第1の実施例と同じであるが、相違点について後に
説明する。演算部の構成は前記第1の実施例と同様なの
で、図示と説明を省略してある。
【0049】測定対象となるガスがCOとCO2であ
り、長波長側の限界は5μmまで広がる。石英ガラスは
この波長領域の光の吸収が大きいため本装置の窓材及び
光学系材料としては使用できない。本装置の窓材及び光
学系材料としては、この波長領域での吸収の少ないシリ
コン、ゲルマニウムあるいはサファイア等が使用でき
る。ボイラ火炉に面する側は高温雰囲気にさらされるた
めに、発光計測装置10の窓材11としては厚さ1mmの
サファイアを使用してある。
【0050】スリット12及び窓材11を介して火炎か
らの発光を取り入れ、取り入れられた光は凹面鏡13で
反射されてビームスプリッタ14に入射する。ビームス
プリッタ14に入射した光は、ビームスプリッタ14に
より二つに分けられ、一方は固定ミラー15により反射
され、他方は移動ミラー16により反射される。これら
のミラーにはシリコンを使用してある。移動ミラー16
を駆動装置17により一定速度で、鏡面に垂直な方向に
前後に移動させることにより、両者の間に光路差を生じ
させて干渉を発生させ、干渉波形を干渉波形検出器30
により検出する。 λ1=2.3μmとλ2=3.6μmの波長
で燃焼温度Tcを計算し、ガス温度Tgが燃焼温度Tcに
等しいとして、λ3=4.3μmとλ4=4.7μmの波長にお
ける発光強度から黒体輻射の寄与分を差引き、それぞれ
CO2とCOの濃度を求め、図3より気相の空気比を得
る。
【0051】本実施例と前記第1の実施例の主たる相違
点は、発光計測装置10を構成するこれらの光学手段及
び検出器類がテーブル42の上に載せられ、水平面内方
向(矢印Aで示す方向)には図の状態から±20°回転
でき、矢印Bで示す仰角および俯角をそれぞれ10°ず
つとれるようにしてある点である。100万kW級のボイラ
では、火炉側壁から各段の最も外側に設置されたバーナ
まで約5m程度の距離がある。これにより、火炎の流れ
に平行な方向で、高さがおよそ2m、幅がおよそ4mの領
域内の任意の点での、気相の空気比の測定が可能とな
る。
【0052】本実施例によれば、燃焼火炎中の中心軸方
向に沿った高さおよそ2m、幅およそ4mの範囲内の気
相の空気比の測定が可能となり、火炎中の還元領域の生
成状況が把握できる。また、測定された気相の空気比に
基づいてNOx濃度の推定が可能となる。
【0053】図7に本発明になる燃焼状態判定装置20
0の第3の実施例を示す。本実施例と前記第1の実施例
との違いは、窓11と凹面鏡13を結ぶ光軸上に焦点距
離が5mの凸レンズを含む2枚のレンズ系21を組み合
わせ、焦点の位置を深さ方向、すなわち火炉側壁面に対
してほぼ直角をなす方向に調節できる構造とした点、火
炎からの輻射によりスリット12が加熱されて、本装置
に対して輻射源として作用すること及び装置本体の温度
が上昇することを防ぐために、スリット12を冷却でき
る構造とした点、ボイラ火炉に面する側は高温雰囲気に
さらされるために、窓材としては厚さ1mmのサファイア
を使用した点、である。
【0054】測定対象となるガスがCOとCO2であ
り、長波長側の限界は5μmまで広がる。石英ガラスは
この波長領域の光の吸収が大きいため本装置の窓材及び
光学系材料としては使用できない。本装置の窓材及び光
学系材料としては、この波長領域での吸収の少ないシリ
コン、ゲルマニウムあるいはサファイア等が使用でき
る。
【0055】通常ボイラ側面に設置されている火炎形状
の観察用のガラス製窓を外して、燃焼状態判定装置の窓
側の面を、直接火炎形状の観察用の窓に取り付けられる
ような構造とした。100万kW級のボイラでは、側面から
各段の最も外側に設置されたバーナまで約5m程度の距
離があるので、焦点距離が5mの凸レンズを含む2枚の
レンズ系21を組み合わせ、焦点の位置を深さ方向に調
節できる構造とした。
【0056】以下図8に従って火炎100の内部の気相
の空気比を測定する方法について説明する。火炎の外側
の領域は均一なガス組成にあると仮定して、火炎100
の外側の任意の点71にレンズ系21の焦点を合わせて
λ1=2.3μmとλ2=3.6μmの発光強度で燃焼温度Tc
を、λ5=1.8μmとλ6=2.7μmの発光強度でガス温度
Tgを、それぞれ算定する。この燃焼温度Tc及びガス温
度Tgを用いて、λ3=4.3μmとλ4=4.7μmで火炎の
外部におけるCO2とCOの濃度〈CO2〉out及び〈C
O〉outを求める。次に火炎の外縁部72にレンズ系2
1の焦点を合わせて発光強度を測定しCO2とCOの濃
度を計測する。このようにして測定された濃度〈C
21’及び〈CO〉1’には、図8に示すように火炎
の外側82の情報が含まれている。そこで〈CO21'
及び〈CO〉1'から〈CO2〉out及び〈CO〉outを用
いて火炎の外側の領域の影響を除外し、火炎の外周域の
CO2とCOの濃度〈CO21及び〈CO〉1を算出す
る。以下順に火炎の内部に焦点を移して行き、上と同様
にして順次外側の影響を除外して、火炎内部の目的とす
る位置75のCO2とCOの濃度〈CO2〉n及び〈C
O〉nを求める。これを用いて火炎内部の気相の空気比
を算出する。
【0057】本実施例によれば、燃焼火炎の径方向断面
の気相の空気比の分布が測定でき、これに基づいて、火
炎内のNOxの生成量分布の測定が可能となる。
【0058】図9及び図10に本発明になる燃焼状態判
定装置の第4の実施例を示す。図9はボイラ火炉の側面
図、図10は図9のa−b線矢視平面図である。本実施
例は燃焼状態判定装置の配置例を示しており、最大負荷
時の燃焼状態を判定する例を示したもので、バーナ各段
の最も外に設置されたバーナ150の燃焼状態を計測す
る。ボイラの前面と後面に水平方向に6台ずつ対向し
て、3段に設置されたバーナ列に対して、図9の側面図
に示す火炎観察用窓160の位置に、互いに対向する火
炉壁面の各段毎に2台の燃焼状態判定装置200が設置
してある。この2台の燃焼状態判定装置の出力を平均し
て各段毎のNOx生成量を測定し、バーナの燃焼状態を
評価する。
【0059】本実施例によれば、最大負荷時のボイラの
燃焼状態の監視が可能となる。
【0060】図11に本発明の第5の実施例を示す。本
実施例も燃焼状態判定装置の配置例を示すものである。
ボイラの前面と後面に水平方向に6台ずつ対向して、3
段に設置されたバーナ群において、例えば下から2段目
で、図11に示すようにバーナの燃焼負荷率を変えてボ
イラ出力を最大負荷の50%まで下げる場合、図11に示
すように各段の最も外側のバーナが燃焼している位置に
2台の燃焼状態判定装置200を設置したものである。
各燃焼状態判定装置にて測定されたNOx生成量とあら
かじめ設定された基準値とを比較して、測定されたNO
x生成量が基準値を上回る場合には、燃焼用空気の供給
量を減少させ、気相の空気比を低下させてNOxの還元
反応を促進させる。
【0061】本実施例によれば、ボイラの負荷を最大負
荷の50%まで変動させた時の燃焼状態の監視及び制御が
可能となる。
【0062】図12に本発明の第6の実施例を示す。本
実施例も燃焼状態判定装置の配置例を示すものである。
本実施例は、ボイラの前面と後面に水平方向に6台ずつ
対向して、3段に設置されたバーナ群において、例えば
下から2段目で、図12に示すようにバーナの燃焼負荷
率を変えボイラ出力を最大負荷の30%まで下げる場合
に、図12に示すように2台の燃焼状態判定装置200
を設置したものである。
【0063】火炎100と燃焼状態判定装置200との
距離が増大するために、火炎からの発光のうち、λ3
4.3μmとλ4=4.7μmの波長の発光が燃焼状態判定装
置に到達するまでに火炎の外部の空間に存在するCO2
及びCOにより吸収され、火炎内部のそれぞれの濃度測
定に対する誤差となる。そこで、配置する発光計測装置
を、第3の実施例に示す焦点距離を変える方法を適用し
た発光計測装置として、CO2及びCOの火炎の外部に
おける吸収の影響を除く。これにより火炎内の還元領域
の気相の空気比の測定が可能となり、NOx生成量を測
定することができる。
【0064】本実施例によれば、ボイラの負荷を最大負
荷の30%まで変動させた時、つまりボイラ火炉側壁から
観察する火炎までの距離が遠くなった場合の燃焼状態の
判定が可能となる。
【0065】
【発明の効果】本発明により、微粉炭の燃焼火炎中のC
O及びCO2の濃度を、非接触かつリアルタイムで測定
して、燃焼火炎中の気相の空気比及びNOx濃度を推定
できるので、NOx濃度の先行的制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼状態判定方法の実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図2】NOxの生成量(火炎中のNOx濃度)と気相の
空気比の関係の例を示すグラフである。
【図3】(気相の空気比−空気比)と(COとCO2
濃度比)の関係の例を示すグラフである。
【図4】本発明の燃焼状態判定装置の第1の実施例の要
部構成を示すブロック図である。
【図5】温度測定及び気相の空気比を測定する手順の例
を示す概念図である。
【図6】本発明の燃焼状態判定装置の第2の実施例の構
成の一部を示すブロック図である。
【図7】本発明の燃焼状態判定装置の第3の実施例の構
成の一部を示すブロック図である。
【図8】火炎内部における気相の空気比の測定法を表す
概念図である。
【図9】本発明が適用されるボイラのバーナ配置の例を
示す側面図である。
【図10】本発明の第4の実施例を示す燃焼状態判定装
置の配置例の平面図である。
【図11】本発明の第5の実施例を示す燃焼状態判定装
置の配置例の平面図である。
【図12】本発明の第6の実施例を示す燃焼状態判定装
置の配置例の平面図である。
【図13】火炎から得られる発光スペクトルの例を示す
概念図である。
【図14】本発明の図1に示す実施例の変更例を示すフ
ローチャートである。
【図15】本発明の図1に示す実施例のさらに他の変更
例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 発光計測装置 11 窓 12 スリット 14 ビーム
スプリッタ 15 固定ミラー 16 移動ミ
ラー 17 移動ミラー駆動装置 21 レンズ
系 30 干渉波形検出器 42 テーブ
ル 50 演算部 51 発光ス
ペクトル出力部 52 燃焼温度出力部 53 黒体輻
射強度出力部 54 濃度出力部 55 気相の
空気比出力部 56 NOx濃度出力部 71 火炎の
外側の測定点 72 火炎の外縁の測定点 75 火炎の
内部の測定点 100 燃焼火炎 110 火炉
壁 150 バーナ 160 火炎
観察用窓 180 アフターエアーポート 200 燃焼
状態判定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 正行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 岡崎 洋文 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 伊藤 和行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎からの赤外領域の波長の発光
    を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を算出して火炎からの輻射量を求め、 (2)火炎中の一酸化炭素と二酸化炭素の発光の強度か
    ら(1)の輻射量を差し引いて該二成分の濃度を算出
    し、 (3)該二成分の濃度比に基づいて、次式で定義される
    火炎中の気相の空気比を算出し、 (気相の空気比)=(空気量)/(気相の未燃分の燃焼
    に必要な理論空気量) (4)該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を予測す
    る、ことを特徴とする燃焼状態判定方法。
  2. 【請求項2】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎からの赤外領域の波長の発光
    を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を算出して火炎からの輻射量を求め、 (2)前記燃焼温度と火炎中の粒子及びガスのそれぞれ
    の輻射率からガス温度を算出し、 (3)火炎中の一酸化炭素の発光の強度と二酸化炭素の
    発光の強度から前記(1)で求めた輻射量をそれぞれ差
    し引いて(2)において算出されたガス温度を用いて該
    二成分の濃度を算出し、 (4)該二成分の濃度比に基づいて、次式で定義される
    火炎中の気相の空気比を算出し、 (気相の空気比)=(空気量)/(気相の未燃分の燃焼
    に必要な理論空気量) (5)該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を予測す
    る、ことを特徴とする燃焼状態判定方法。
  3. 【請求項3】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎からの赤外領域の波長の発光
    を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を計測して火炎からの輻射量を求め、 (2)火炎中の水蒸気の発光強度からガス温度を算出
    し、 (3)火炎中の一酸化炭素の発光の強度と二酸化炭素の
    発光の強度から前記(1)で求めた輻射量をそれぞれ差
    し引いて、(2)において算出されたガス温度を用いて
    該二成分の濃度を算出し、 (4)該二成分の濃度比に基づいて、次式で定義される
    火炎中の気相の空気比を算出し、 (気相の空気比)=(空気量)/(気相の未燃分の燃焼
    に必要な理論空気量) (5)該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を予測す
    る、ことを特徴とする燃焼状態判定方法。
  4. 【請求項4】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎の還元領域からの赤外領域の
    波長の発光を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を計測して火炎からの輻射量を求め、 (2)火炎中の一酸化炭素の発光の強度と二酸化炭素の
    発光の強度から前記(1)で求めた輻射量を差し引いて
    該二成分の濃度を算出し、 (3)該二成分の濃度比から火炎中の気相の空気比を算
    出し、燃焼火炎内の還元性領域の生成状況を判定するこ
    とを特徴とする燃焼状態判定方法。
  5. 【請求項5】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎の還元領域からの赤外領域の
    波長の発光を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を計測して火炎からの輻射量を求め、 (2)燃焼温度と火炎中の粒子及びガスのそれぞれの輻
    射率からガス温度を算出し、 (3)火炎中の一酸化炭素の発光の強度と二酸化炭素の
    発光の強度から前記(1)で求めた輻射量を差し引き、
    (2)において算出されたガス温度を用いて該二成分の
    濃度を算出し、 (4)該二成分の濃度比から火炎中の気相の空気比を算
    出し、燃焼火炎内の還元性領域の生成状況を判定するこ
    とを特徴とする燃焼状態判定方法。
  6. 【請求項6】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを用いるボ
    イラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評価す
    る方法において、燃焼火炎の還元領域からの赤外領域の
    波長の発光を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を計測して火炎からの輻射量を求め、 (2)火炎中の水蒸気の発光強度からガス温度を算出
    し、 (3)火炎中の一酸化炭素の発光の強度と二酸化炭素の
    発光の強度から前記(1)で求めた輻射量を差し引き、
    (2)において算出されたガス温度を用いて該二成分の
    濃度を算出し、 (4)該二成分の濃度比から火炎中の気相の空気比を算
    出し、燃焼火炎内の還元性領域の生成状況を判定するこ
    とを特徴とする燃焼状態判定方法。
  7. 【請求項7】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを燃焼させ
    るボイラ火炉燃焼制御方法において、燃焼火炎の還元領
    域からの赤外領域の波長の発光を分光して、 (1)火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の
    強度から燃焼温度を計測して火炎からの輻射量を求め、 (2)火炎中の一酸化炭素と二酸化炭素の発光の強度か
    ら(1)の輻射量を差し引いて該二成分の濃度を算出
    し、 (3)該二成分の濃度比から火炎中の気相の空気比を算
    出し、 (4)該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を予測
    し、 (5)燃焼火炎内の還元性領域の生成状況を判定し、燃
    料及び/あるいは空気の供給量を制御することを特徴と
    するボイラ火炉燃焼制御方法。
  8. 【請求項8】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを燃焼させ
    るボイラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評
    価する燃焼状態判定装置において、火炉の側面外壁に設
    置されて、燃焼火炎からの赤外領域の発光を採光して、
    火炎中のガス成分の発光の存在しない波長領域の強度
    と、火炎中の一酸化炭素と二酸化炭素からの発光の強度
    を計測する発光計測装置と、該発光計測装置の出力を入
    力として火炎の温度と該二成分の濃度を算出し、該二成
    分の濃度比から火炎中の気相の空気比を算出し、該気相
    の空気比に基づいてNOxの生成量を算出する演算部
    と、を含んでなることを特徴とする燃焼状態判定装置。
  9. 【請求項9】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを燃焼させ
    るボイラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により評
    価する燃焼状態判定装置において、火炉の側面外壁に設
    置されて、燃焼火炎からの赤外領域の発光を採光し、採
    光した光を互いに干渉させる光学手段と該干渉した光を
    入力としてその干渉波形を電気信号として出力する干渉
    波形検出器を含んでなる発光計測装置と、該発光計測装
    置の出力を入力として、火炎中のガス成分の発光の存在
    しない波長領域の発光の強度と火炎中の一酸化炭素と二
    酸化炭素からの発光の強度を算出し、算出された発光の
    強度に基づいて火炎の温度と該二成分の濃度を算出し、
    該二成分の濃度比に基づいて火炎中の気相の空気比を算
    出し、該気相の空気比に基づいてNOxの生成量を算出
    する演算部と、を含んで構成されていることを特徴とす
    る燃焼状態判定装置。
  10. 【請求項10】 微粉炭もしくは微粉炭スラリを燃焼さ
    せるボイラ火炉燃焼装置の燃焼状態を光学的手法により
    評価する燃焼状態判定装置において、火炉の側面外壁に
    設置されて、燃焼火炎からの赤外領域の発光を採光し、
    採光した光を互いに干渉させる光学手段と該干渉した光
    を入力としてその干渉波形を電気信号として出力する干
    渉波形検出器を含んでなる発光計測装置と、該発光計測
    装置の出力を入力として、火炎中のガス成分の発光の存
    在しない波長領域の発光の強度と、火炎中の一酸化炭素
    と二酸化炭素からの発光の強度を算出し、算出された発
    光の強度に基づいて火炎の温度と該二成分の濃度を算出
    し、該二成分の濃度比に基づいて火炎中の気相の空気比
    を算出し、該気相の空気比に基づいて燃焼火炎内の還元
    領域の生成状況を判定する演算部と、を含んで構成され
    ていることを特徴とする燃焼状態判定装置。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれかに記載の
    燃焼状態判定装置において、該燃焼状態判定装置の光学
    手段及び干渉波形検出器をステージの上に置き、該ステ
    ージを水平方向及び垂直方向に回転可能としたことを特
    徴とする燃焼状態判定装置。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至11のいずれかに記載の
    燃焼状態判定装置において、発光計測装置の光学手段の
    採光部分の光軸上に複数枚のレンズを設置して、光学系
    の焦点を火炉側面外壁に対してほぼ直角方向に移動でき
    る構造としたことを特徴とする燃焼状態判定装置。
  13. 【請求項13】 複数段に分けて設置されたバーナ列で
    微粉炭もしくは微粉炭スラリを燃焼させるボイラ火炉燃
    焼装置において、前記バーナ列の各段毎に燃焼状態判定
    装置が設置され、該燃焼状態判定装置は請求項8乃至1
    2のうちのいずれかに記載の燃焼状態判定装置であるこ
    とを特徴とするボイラ火炉燃焼装置。
JP6308718A 1994-12-13 1994-12-13 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置 Pending JPH08166127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6308718A JPH08166127A (ja) 1994-12-13 1994-12-13 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6308718A JPH08166127A (ja) 1994-12-13 1994-12-13 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08166127A true JPH08166127A (ja) 1996-06-25

Family

ID=17984450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6308718A Pending JPH08166127A (ja) 1994-12-13 1994-12-13 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08166127A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998040673A1 (de) * 1997-03-12 1998-09-17 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren und vorrichtung zur verbrennungsanalyse sowie flammenüberwachung in einem verbrennungsraum
KR100703868B1 (ko) * 2005-05-31 2007-04-06 한국생산기술연구원 다단 공기 공급 연소 시스템의 제어 방법
JP2008519231A (ja) * 2004-11-04 2008-06-05 アンドリツ オサケユキチュア 回収ボイラなどの制御
JP2010101615A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 General Electric Co <Ge> 三次元光センサと燃焼検出及び制御システム
WO2016115804A1 (zh) * 2015-05-18 2016-07-28 华中科技大学 一种锅炉燃烧火焰中的气相碱金属浓度的在线检测方法
CN115164610A (zh) * 2022-05-23 2022-10-11 华中科技大学 一种基于co/o2的水泥分解炉燃烧优化方法及系统
CN115164610B (zh) * 2022-05-23 2024-06-11 华中科技大学 一种基于co/o2的水泥分解炉燃烧优化方法及系统

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998040673A1 (de) * 1997-03-12 1998-09-17 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren und vorrichtung zur verbrennungsanalyse sowie flammenüberwachung in einem verbrennungsraum
JP2008519231A (ja) * 2004-11-04 2008-06-05 アンドリツ オサケユキチュア 回収ボイラなどの制御
KR100703868B1 (ko) * 2005-05-31 2007-04-06 한국생산기술연구원 다단 공기 공급 연소 시스템의 제어 방법
JP2010101615A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 General Electric Co <Ge> 三次元光センサと燃焼検出及び制御システム
WO2016115804A1 (zh) * 2015-05-18 2016-07-28 华中科技大学 一种锅炉燃烧火焰中的气相碱金属浓度的在线检测方法
US9651480B2 (en) 2015-05-18 2017-05-16 Huazhong University Of Science And Technology Online detection method of gaseous alkali metal concentration in boiler burning flame
CN115164610A (zh) * 2022-05-23 2022-10-11 华中科技大学 一种基于co/o2的水泥分解炉燃烧优化方法及系统
CN115164610B (zh) * 2022-05-23 2024-06-11 华中科技大学 一种基于co/o2的水泥分解炉燃烧优化方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910006273B1 (ko) 화로시스템
Romero et al. Spectrometer-based combustion monitoring for flame stoichiometry and temperature control
Mason et al. Observations on the release of gas-phase potassium during the combustion of single particles of biomass
Andersson et al. Flame and radiation characteristics of gas-fired O2/CO2 combustion
Chao et al. Real-time, in situ, continuous monitoring of CO in a pulverized-coal-fired power plant with a 2.3 μm laser absorption sensor
US6244857B1 (en) Method and apparatus for optical flame control of combustion burners
Tripathi et al. A comparison of multivariate LIBS and chemiluminescence-based local equivalence ratio measurements in premixed atmospheric methane–air flames
Sepman et al. Development of TDLAS sensor for diagnostics of CO, H2O and soot concentrations in reactor core of pilot-scale gasifier
Wang et al. Measurement of atomic sodium release during pyrolysis and combustion of sodium-enriched Zhundong coal pellet
US6780378B2 (en) Method for measuring concentrations of gases and vapors using controlled flames
US20120031167A1 (en) Method and device for controlling or monitoring firing systems and for monitoring buildings having gas burners
JP2009510480A (ja) 2線のガス分光法の較正
TW201113481A (en) Burner monitor and control
Chansa et al. Determination of alkali release during oxyfuel co-combustion of biomass and coal using laser-induced breakdown spectroscopy
Ogren et al. Comparison of measurement techniques for temperature and soot concentration in premixed, small-scale burner flames
Wang et al. Application of 2D temperature measurement to a coal-fired furnace using CT-TDLAS
Soltanian et al. Chemiluminescence usage in finding optimum operating range of multi-hole burners
Dong et al. Study on the ignition characteristics and alkali release of single coal particles with additional different forms of potassium
Sutton et al. Imaging of local flame extinction due to the interaction of scalar dissipation layers and the stoichiometric contour in turbulent non-premixed flames
Zhu et al. Dynamic behaviors of the sodium, calcium and iron release during coal combustion using multi-point LIBS
Hayashida et al. Experimental analysis of soot formation in sooting diffusion flame by using laser-induced emissions
Weng et al. Insight into KOH and KCl release behavior of burning wood and straw pellets using quantitative in situ optical measurements
JPS6036825A (ja) 燃焼火炎の制御方法および装置
JPH08166127A (ja) 燃焼状態判定方法、装置及びボイラ火炉燃焼装置
US20110062056A1 (en) Excess Air Control For Cracker Furnace Burners