JPH08163056A - 音声信号帯域圧縮伝送方式 - Google Patents

音声信号帯域圧縮伝送方式

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JPH08163056A
JPH08163056A JP6306379A JP30637994A JPH08163056A JP H08163056 A JPH08163056 A JP H08163056A JP 6306379 A JP6306379 A JP 6306379A JP 30637994 A JP30637994 A JP 30637994A JP H08163056 A JPH08163056 A JP H08163056A
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JP
Japan
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signal
linear prediction
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base signal
reproduction
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Application number
JP6306379A
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English (en)
Inventor
Minoru Sakaibori
稔 境堀
Makoto Onishi
誠 大西
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Hitachi Denshi KK
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
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Publication date
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  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アナログ波形の合成に際して、システムパラ
メータが干渉して生じる雑音成分が発生しないようにし
た音声信号帯域圧縮伝送方式を提供する。 【構成】 ダウンサンプリング回路109から出力され
た基底信号をパワー検出回路113に入力して絶対値を
取り出し、白色雑音発生器114から発生された低周波
雑音信号に乗算して、線形予測分析器103で求められ
ている線形予測係数aiとは何も相関の無い基底信号を
得、これを線形予測合成器110に供給し、線形予測分
析器103で求められている線形予測係数ai(i=
1、2、3、…、N−1)を回帰係数として用い、基底
信号に自己回帰システム演算を施し、狭帯域時系列信号
を得るようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ波形の状態で
音声信号の帯域圧縮を可能にした帯域圧縮伝送方式に係
り、特に狭帯域の無線伝送回路でのアナログ伝送に好適
な音声信号帯域圧縮伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動通信における周波数有効利用
の必要性がとみに高まっているが、その対応策の一種に
音声信号の帯域圧縮技術があり、従来から盛んに開発、
研究が進められている。そして、この帯域圧縮技術の中
で現在主流を占めている方式としては、LPC分析を用
い、分析結果の線形予測係数と残差信号をディジタル化
してディジタル信号として伝送するCELP方式等があ
る。
【0003】一方、LPC分析結果をアナログ信号とし
て伝送する方式としては、特願平5−305460号の
出願に係る「音声信号帯域圧縮伸張装置並びに音声信号
の帯域圧縮伝送方式及び再生方式」と題する発明があ
り、これらが、本発明との関連では、先行技術となって
いる。
【0004】そこで、この先行技術について説明する
と、これは、人体の発声機構を自己回帰システムの一種
として捉え、音声信号をこの自己回帰システムにより生
成された信号としてシミュレートし、予測分析によって
システムパラメータを抽出するのである。そして、この
システムパラメータを、音声信号の主要部分である低域
成分を基底信号としたアナログ波形の中に自己相関情報
の形で埋め込んだ上で、送信側ではサンプリングレート
を低下させて伝送し、受信側ではサンプリングレートを
元に戻すことにより、音声信号の帯域圧縮が得られるよ
うにしたもので、第1と第2の先行技術があり、更に詳
しく説明すると、以下の通りである。
【0005】まず、図3は、第1の先行技術における送
信側の構成を示すブロック図で、伝送すべき音声信号y
(t)は入力端子101に供給され、まずA/D(アナロ
グ・ディジタル)変換器102により標本化され、ディ
ジタル信号y(nΔt)にされる。ここで、信号y(t)は
時刻tにおける音声信号の値で、信号y(nΔt)は、上
記したように、時刻nΔt(n=整数)における音声信号
の値である。
【0006】ここで、原音声信号y(t)の周波数成分の
下限周波数fL=300Hz、上限周波数fm=4000
Hzとし、サンプリング時間間隔Δtを Δt=1/2fm=125μs(サンプリング周波数8K
Hz) とする。次に、このディジタルの音声信号y(nΔt)を
自己回帰形の信号として捉え、システムパラメータとし
て線形予測係数aiを用い、
【0007】
【数1】
【0008】と定義する。ここで、右辺の第1項は、人
体の発声機構における声帯振動又は呼気による音源信号
を表わし、第2項は、同じく声道によるフィルタリング
作用を表わすものと考えられている。
【0009】そこで、この、A/D変換器102の出力
である音声信号y(nΔt)は、線形予測(LP)分析器1
03と逆フィルタリング回路104に供給され、まず、
一方の線形予測分析器103では、線形予測係数ai(i
=1、2、3、……、N−1)の推定値が求められる。
【0010】他方、逆フィルタリング回路104では、
この線形予測係数aiを用い、時系列信号からなるディ
ジタルの音声信号y(nΔt)に対して、次の(数2)式に
よる演算を施し、予測残差信号x(nΔt)を得るように
なっており、これにより線形予測システムを構成してい
る。
【0011】
【数2】
【0012】この、逆フィルタリング回路104の出力
である予測残差信号x(nΔt)は、fL〜fmの周波数成
分を含むので、次に、fm/Cを遮断周波数とする低域
ろ波器105と高域ろ波器106を用い、それぞれ低周
波成分fL〜fm/Cと、高周波成分fm/C〜fmとに分
離する。そして、低周波成分fL〜fm/Cは可変利得増
幅器107の出力と共にダウンサンプリング回路109
に供給され、高周波成分fm/C〜fmは可変利得増幅器
107の利得制御信号として用いられる。
【0013】雑音信号発生器108は、周波数範囲が0
HzからfLHzまでの低周波数の雑音信号を発生し、
この雑音信号を可変利得増幅器107に供給している。
従って、この可変利得増幅器107の出力からは、残差
信号x(nΔt)の高周波成分fm/C〜fmの電力レベル
に連動して電力レベルが制御された低周波雑音信号が得
られることになり、この低周波雑音信号と残差信号x
(nΔt)の低周波成分fL〜fm/Cとが加算され、時系
列信号x'(nΔt)としてダウンサンプリング回路10
9に入力されることになる。
【0014】この時系列信号x'(nΔt)は、0〜fm
Cの周波数成分からなるので、ダウンサンプリング回路
109でサンプル値を間引くことによりサンプルレート
を低下させ、基底信号x'(nΔT)に変換される。ここ
で、 ΔT=CΔt であり、C=5とすると、サンプルレートは1/5に低
下され、サンプリング時間間隔ΔT=625μsとな
る。
【0015】次に、この基底信号x'(nΔT)は、線形
予測(LP)合成器110に供給され、ここで、線形予測
分析器103で求められている線形予測係数ai(i=
1、2、3、……、N−1)を回帰係数として用い、基
底信号x'(nΔT)に、次の(数3)による自己回帰シス
テム演算を施し、狭帯域時系列信号w(nΔT)を得る。
【0016】
【数3】
【0017】次に、このようにして、線形予測合成器1
10の出力に得られた狭帯域時系列信号w(nΔT)は、
D/A(ディジタル・アナログ)変換器111に供給さ
れ、アナログ波形の信号に復元され、出力端子112に
狭帯域アナログ信号w(t)を得るのである。
【0018】そこで、この狭帯域アナログ信号w(t)に
ついてみると、それは0〜fm/C、すなわち、0Hz
〜800Hzの周波数成分からなっている。一方、原音
声信号y(t)の周波数成分は、上記したように、下限周
波数fL=300Hz、上限周波数fm=4000Hzで
あり、従って、この先行技術によれば、C=5なので、
300Hz〜4000Hzの周波数範囲が1/C、すな
わち、0Hz〜800Hzの周波数範囲に帯域圧縮され
ることになる。こうして、出力端子112に得られた、
狭帯域アナログ信号w(t)は、所定の信号伝送系、例え
ば電話回線や無線チャネルなどに乗せられ、受信側に伝
送されることになる。
【0019】次に、図4は、第1の先行技術における受
信側の構成を示すブロック図で、図3の送信側から伝送
されてきて入力端子201に供給された狭帯域アナログ
信号w(t)は、まずA/D(アナログ・ディジタル)変換
器202により標本化され、時系列ディジタル信号w
(nΔT)に変換される。
【0020】ついで、この時系列ディジタル信号w(n
ΔT)は、線形予測分析器203と逆フィルタリング回
路204に供給され、まず、線形予測分析器203で
は、線形予測分析により線形予測係数ai(i=1、2、
3、……、N−1)の値を復元する。
【0021】他方、逆フィルタリング回路204では、
この線形予測係数aiを用い、時系列信号からなるディ
ジタルの音声信号w(nΔT)に対して、次の(数4)式に
よる演算を施し、予測残差信号からなる再生基底信号
x'(nΔT)を得るようになっており、これにより線形
予測システムを構成している。
【0022】
【数4】
【0023】次に、この再生基底信号x'(nΔT)は、
アップサンプリング回路205に供給され、ここで、送
信側のダウンサンプリング回路109により間引かれて
いるサンプル位置に0を埋め込む処理を受け、これによ
りサンプリングレートが高められ、元のサンプリング周
波数を持つ再生時系列信号x'(nΔt)に戻される。従
って、このサンプリングレートΔtは、Δt=125μ
sになる。
【0024】続いて、この再生時系列信号x'(nΔt)
は、帯域ろ波器206と低域ろ波器207に供給され
る。そして、まず、帯域ろ波器206では、再生時系列
信号x'(nΔt)の低周波成分fL〜fm/Cが抽出さ
れ、これが可変利得増幅器208の出力と共に線形予測
合成器210に供給される。
【0025】また、この、帯域ろ波器206から抽出さ
れた低周波成分fL〜fm/Cは、高域周波数信号生成回
路209にも供給され、これにより、この高域周波数信
号生成回路209からは、fm/C〜fmの周波数範囲を
有する高域周波数信号が発生され、可変利得増幅器20
8の入力に供給されるようになっている。他方、低域ろ
波器207では、再生時系列信号x'(nΔt)の低周波
成分0〜fLが抽出され、これにより可変利得増幅器2
08の利得が制御されるようになっている。
【0026】従って、可変利得増幅器208からは、再
生時系列信号x'(nΔt)の低周波成分0〜fLの電力レ
ベルに連動し、結果として、送信側での予測残差信号x
(nΔt)の高域周波数成分fm/C〜fmと等しい電力レ
ベルを有する、同じく周波数成分fm/C〜fmの高域周
波数信号が出力されることになり、これが帯域ろ波器2
06から抽出される低周波成分fL〜fm/Cに加算さ
れ、駆動信号x"(nΔt)が得られることになり、そし
て、この駆動信号x"(nΔt)が線形予測合成器210
に供給される。
【0027】ここで、この駆動信号x"(nΔt)につい
てみると、その元になる再生時系列信号x'(nΔt)
が、アップサンプリング回路205によりサンプリング
レートが高められていて、元のサンプリング周波数を持
つ信号に戻されている。従って、そのサンプリング時間
間隔は125μsになっていて、且つ、その周波数成分
は、fL〜fm(300〜4000Hz)の範囲に戻されて
いる。
【0028】線形予測合成器210では、線形予測分析
器203で求められている線形予測係数ai(i=1、
2、3、……、N−1)を回帰係数として用い、この駆
動信号x"(nΔt)に、次の(数5)による自己回帰シス
テム演算を施し、時系列信号からなる再生音声信号y'
(nΔt)を得る。
【0029】
【数5】
【0030】そして、このようにして、線形予測合成器
210の出力に得られた再生音声信号y'(nΔt)は、続
いてD/A変換器211に供給され、アナログ波形の信
号に復元され、出力端子212にアナログの音声信号
y'(t)を得るのである。
【0031】ここで、この再生音声信号y'(nΔt)を表
わしている(数5)と、送信側での原音声信号y(nΔt)
を表わしている前記の(数1)を併記してみると、以下の
ようになる。
【0032】
【数1】
【0033】
【数5】
【0034】そして、これらの数式を比較してみると明
らかなように、相違点は、右辺の第1項が、数式1の原
音声信号y(nΔt)では予測残差信号x(nΔt)となって
いるのに対して、数式5の再生音声信号y'(nΔt)で
は、それが駆動信号x"(nΔt)になっている点だけで
ある。
【0035】しかして、上記の説明から明らかなよう
に、予測残差信号x(nΔt)と駆動信号x"(nΔt)とで
は、周波数範囲がfL〜fm/Cにあるときには全く同じ
であり、周波数範囲がfm/C〜fmになっているとき、
原音声信号y(nΔt)の高域成分が等電力レベルの高域
生成成分で入れ替わっている。
【0036】しかしながら、この第1の先行技術では、
音声のスペクトル情報は、線形予測係数ai(i=1、
2、3、……、N−1)として抽出され、伝送されてお
り、従って、音声情報の一部が、この高域生成成分によ
り置き換えられていても、音声情報の喪失は極く僅かで
済み、充分に明瞭な音声を再生することができ、周波数
帯域を充分に圧縮することができる。
【0037】次に、第2の先行技術について、図5によ
り説明すると、これは、狭帯域アナログ信号内における
ピッチ情報の残留を抑える点に配慮したもので、図3の
場合と同じく、送信側の構成を示したブロック図で、図
3と同一もしくは同等の部分には同じ符号を付し、詳細
は省略する。
【0038】まず、この図5の第2の先行技術におい
て、ダウンサンプリング回路109までの処理は、図3
の第1の先行技術と同じである。そして、このダウンサ
ンプリング回路109と線形予測合成器110の間に第
2の線形予測分析器301と第2の逆フィルタリング回
路302、それに自己回帰システム型の第2の線形予測
合成器303が付加されており、この点が、図3の第1
の先行技術とは異なっている。従って、ここでは、線形
予測分析器103を、第1の線形予測分析器と称し、逆
フィルタリング回路104と線形予測合成器110も、
それぞれ第1の逆フィルタリング回路と第1の線形予測
合成器と称することにする。
【0039】そして、この図5の方式では、ダウンサン
プリング回路109の出力である基底信号を第2の線形
予測分析器301に入力し、ここで、ピッチ成分に対応
した線形予測係数ai’を抽出する。そして、このピッ
チ成分に対応した線形予測係数ai’を用い、第2の逆
フィルタリング回路302により、ピッチ情報の残留を
抑えた基底信号を、この逆フィルタリング回路302の
出力に得るようにしてある。
【0040】また、同時に、このピッチ成分に対応した
線形予測係数ai’を用い、第2の線形予測合成器30
3により、雑音信号発生器108から供給されている低
周波白色雑音信号に対しても線形予測合成処理を施し、
その出力を可変利得増幅器107に入力して、残差信号
の高周波成分の電力レベルに連動して電力レベルが制御
された低周波雑音信号を得るようにしてある。
【0041】そして、この後、逆フィルタリング回路3
02の出力に得られる基底信号と、可変利得増幅器10
7の出力に得られる低周波雑音信号とを加算して、第1
の線形予測合成器110の駆動入力信号とする。
【0042】こうして、線形予測合成器110の出力に
得られた狭帯域の時系列ディジタル信号は、以後、図3
の方式と同じく、D/A変換器111に供給されてアナ
ログ波形の信号に復元され、出力端子112に狭帯域ア
ナログ信号を得るのである。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術(先行技
術)は、装置を具現化するに当り、ハードウエア又はソ
フトウエアの制限上、例えば、線形予測係数ai の次数
を比較的次数の低い実用的な値とする必要がある等の理
由から、ディジタル数値情報であるシステムパラメータ
の分離が、必ずしも理想的には得られない点について配
慮がされておらず、基底信号とシステムパラメータによ
る狭帯域信号の合成に際して、基底信号とシステムパラ
メータとの相互干渉による漏話が生じ、受信側でシステ
ムパラメータの再生が正確に行えないという問題があっ
た。
【0044】すなわち、逆フィルタリング回路104の
出力である予測残差信号内に音声ピッチと呼ばれる低周
波スペクトルが残留してしまい、この結果、狭帯域アナ
ログ信号内にもピッチ情報が残留してしまい、これが、
受信側での線形予測分析器で予測係数として抽出されて
しまうため、受信側での予測係数は、送信側の元の値を
忠実に反映した形では復元されなくなって、音声の劣化
を生じてしまうのである。
【0045】そして、このことは、音声のスペクトル情
報が失われるだけでなく、基底信号とシステムパラメー
タの干渉による雑音成分を発生し、再生音声品質を極度
に劣化させてしまうことを意味する。
【0046】より具体的にいえば、まず音声信号の主要
部分、すなわち低域成分と、システムパラメータとを合
成し、これをアナログ波形として伝送すればよいのであ
るが、このとき、両者に何らかの相関があった場合は、
伝送段階で一方の情報が他方の情報に混入してしまうの
で、上記の問題が生じるのである。
【0047】一方、上記の第2の先行技術によっても、
全てのピッチ成分に対応した線形予測係数ai’を抽出
することはできないし、逆フィルタリング回路302の
入力として元の音声信号の成分を使用しているだけに、
その出力は、システムパラメータと相関のない信号には
ならないので、やはり、受信側でシステムパラメータの
再生が正確に行えないという問題があった。
【0048】本発明の第1の目的は、狭帯域信号の合成
に際して、基底信号とシステムパラメータが干渉するこ
とにより生じる雑音成分を発生しないようにした音声信
号帯域圧縮伝送方式を提供することにある。
【0049】次に、本発明の第2の目的は、アナログ波
形の状態で帯域圧縮伝送処理を可能にするため、送信側
で、その伝送信号に埋め込んだシステムパラメータを受
信側で取りだしたときに、それが忠実に再現できるよう
にした音声信号帯域圧縮伝送方式を提供することにあ
る。
【0050】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、音声
信号のスペクトル情報を、これとは全く相関の無い時系
列信号を用い、その中に自己相関の形で埋め込むように
して達成される。つまり、基底信号として、線形予測係
数ai とは全く相関の無い白色雑音信号を用意する。そ
して、システムパラメータとして、上記線形予測係数a
i を用いた自己回帰システムに上記基底信号を供給し、
この基底信号の中に、音声信号のスペクトル情報を担う
線形予測係数を自己相関の形で埋め込むようにして合成
し、この合成信号をアナログ波形で伝送することによ
り、上記目的が達成されるのである。
【0051】次に、上記第2の目的は、上記白色雑音信
号の電力レベルを、音声信号の低域成分の電力レベルに
連動させて基底信号を作成し、これから受信側で電力レ
ベルを再生することで達成される。
【0052】
【作用】基底信号として用いられている白色雑音信号
は、線形予測係数aiとは全く相関がないので、音声信
号の主要部分、すなわち低域成分(基底信号)とシステム
パラメータの間にも相関は生じ得ない。従って、狭帯域
信号の合成段階で一方の情報が他方の情報に混入してし
まうことは無くなり、この結果、アナログ波形の状態で
伝送した線形予測係数ai が忠実に再現できるようにな
るので、音声信号の主要部分が忠実に伝送され、高効率
の帯域圧縮を図ることができ、受信側で高品質の音声信
号を再生できることになる。
【0053】
【実施例】以下、本発明による音声信号帯域圧縮伝送方
式について、図示の実施例により詳細に説明する。図1
は本発明の第1の実施例で、送信側の構成を示したもの
である。なお、受信側の構成は、図4で説明した先行技
術の受信側と同じ構成でよいので、説明は省略する。
【0054】この第1の実施例において、まず、113
はパワー検出回路で、両波整流回路などの非線形回路か
らなる絶対値回路で構成され、入力された信号の絶対値
を出力する働きをする。次に、114は白色雑音発生器
で、これは、その名の通り、白色雑音を発生する働きを
する。なお、この実施例では、新たに、これらパワー検
出回路113と、白色雑音発生器114が設けられ、こ
れらの出力が加算されて線形予測合成器110に入力さ
れるように構成されているが、これら以外の構成は、図
3で説明した第1の先行技術と同じであり、従って、そ
れらについての詳しい説明は省略する。
【0055】次に、この実施例の動作について説明す
る。入力端子101に供給されたアナログ波形の音声信
号はA/D変換器102によって標本化され、ディジタ
ル信号に変換される。この信号が線形予測分析器103
と逆フィルタリング回路104に供給され、まず、線形
予測分析器103では、線形予測係数ai(i=1、
2、3、……、N−1)の推定値が求められ、他方、逆
フィルタリング回路104では、この線形予測係数ai
を用い、時系列信号からなる予測残差信号を得るように
なっており、これにより線形予測システムを構成してい
る。
【0056】この予測残差信号は、元の音声信号の全周
波数成分を含むので、低域ろ波器105と高域ろ波器1
06により低周波成分と高周波成分とに分離される。そ
して、低周波成分は可変利得増幅器107の出力と共に
ダウンサンプリング回路109に供給され、高周波成分
は可変利得増幅器107の利得制御信号として用いられ
る。雑音信号発生器108は、0Hzからの低周波数の
雑音信号を発生し、この雑音信号を可変利得増幅器10
7に供給するようになっており、従って、この可変利得
増幅器107の出力には、残差信号に含まれている高周
波成分の電力レベルに連動して、電力レベルが制御され
た低周波雑音信号が得られることになる。
【0057】そして、この低周波雑音信号と、低域ろ波
器105から出力される残差信号の低周波成分とが加算
され、時系列信号としてダウンサンプリング回路109
に入力されることになり、ここでサンプル値を間引くこ
とによりサンプルレートが低下された基底信号が、この
ダウンサンプリング回路109から出力されることにな
る。
【0058】このダウンサンプリング回路109から出
力された基底信号は、次いでパワー検出回路113に入
力され、その絶対値が出力される。そこで、白色雑音発
生器114から発生された低周波白色雑音信号に、パワ
ー検出回路113から出力された基底信号の絶対値を乗
算してやれば、線形予測分析器103で求められている
線形予測係数ai(i=1、2、3、…、N−1)とは
何も相関が無い基底信号が得られることになる。
【0059】何故なら、白色雑音発生器114から発生
された低周波白色雑音信号は、もともと線形予測分析器
103で求められている線形予測係数ai(i=1、
2、3、…、N−1)とは独立して発生されたものであ
るから、それとの間に相関が有りよう筈が無く、他方、
この白色雑音発生器114から発生された低周波白色雑
音信号に基底信号の絶対値が乗算されているのであるか
ら、基底信号としての情報は充分に持っているからであ
る。
【0060】この基底信号は、線形予測係数ai(i=
1、2、3、…、N−1)とは何も相関が無いので、ピ
ッチ成分を含まないものとなっており、これが、線形予
測合成器110に供給され、ここで、線形予測分析器1
03で求められている線形予測係数ai(i=1、2、
3、…、N−1)を回帰係数として用い、基底信号に自
己回帰システム演算を施し、狭帯域時系列信号を得る。
【0061】こうして、線形予測合成器110の出力に
得られた狭帯域時系列信号はD/A変換器111に供給
され、アナログ波形の信号に復元され、出力端子112
に狭帯域アナログ信号を得るのである。このとき、基底
信号には、ピッチ成分が含まれていないので、狭帯域ア
ナログ信号内にピッチ情報が残留することは無い。
【0062】そして、この出力端子112で得られた狭
帯域アナログ信号は、所定の信号伝送系、例えば電話回
線や無線チャネル等に載せられ、受信側に伝送されるこ
とになる。
【0063】従って、この実施例によれば、基底信号が
ピッチ成分を含まないものとなっているので、狭帯域ア
ナログ信号内のピッチ情報の残留は本質的に起こり得
ず、この結果、予測係数の次数を増加させなくても、受
信側での線形予測分析器で得られる予測係数は、送信側
の元の値を忠実に反映した形で復元されるので、音声の
スペクトル情報が失われることがなくなり、狭帯域化に
伴う音声の劣化を充分に抑えることができる。
【0064】次に、本発明による音声信号帯域圧縮伝送
方式の第2の実施例を図2に示す。なお、ここでも、第
1の実施例と同一もしくは同等の部分には同じ符号を付
し、それらについての詳しい説明は省略する。
【0065】図2に示す第2の実施例において、ダウン
サンプリング回路109までの処理は、第1の実施例と
同じで、パワー検出回路(絶対値回路)113を除き、ダ
ウンサンプリング回路109の後に第2の線形予測分析
器301と、第2の逆フィルタリング回路302、それ
に自己回帰システム型の第2の線形予測合成器303を
付加した点が異なっている。従って、以下、線形予測分
析器103を第1の線形予測分析器と呼び、逆フィルタ
リング回路104と線形予測合成器110も、それぞれ
第1の逆フィルタリング回路と第1の線形予測合成器と
称する。
【0066】ダウンサンプリング回路109の出力であ
る基底信号は、第2の線形予測分析器301に入力さ
れ、ここで、ピッチ成分に対応した線形予測係数ai
が抽出される。そして、このピッチ成分に対応した線形
予測係数ai’を用いて、第2の逆フィルタリング回路
302により、ピッチ情報の残留が抑えられた基底信号
が、この逆フィルタリング回路302の出力に得られる
ようにしてある。
【0067】同時に、このピッチ成分に対応した線形予
測係数ai’を用い、第2の線形予測合成器303によ
り、雑音信号発生器108から供給されている低周波白
色雑音信号に対しても線形予測合成処理を施し、その出
力を可変利得増幅器107に入力して、残差信号の高周
波成分の電力レベルに連動して電力レベルが制御された
低周波雑音信号を得るようにしてある。
【0068】次に、この第2の実施例では、逆フィルタ
リング回路302の出力である基底信号を、線形予測分
析器103で求められている線形予測係数ai(i=
1、2、3、…、N−1)とは無相関な基底信号にする
ため、ランダム化するようになっており、このため、白
色雑音発生器114で発生した白色雑音信号を使用する
ようになっている。
【0069】そして、このとき、この基底信号のスペク
トル包絡を長周期的に見たときに、その極性が保存され
ているようにするため、白色雑音発生器114からは正
極性の低周波雑音信号が発生されるようにしてある。つ
まり、逆フィルタリング回路302の出力である基底信
号と、白色雑音発生器114から発生した正極性の低周
波雑音信号から、元の基底信号の極性を保った基底信号
が得られるようにするのである。
【0070】この基底信号は、上記したように、ピッチ
成分を含まない白色雑音信号となっており、この基底信
号と、可変利得増幅器107の出力に得られる低周波雑
音信号とを加算して、第1の線形予測合成器110の駆
動入力信号とする。
【0071】こうして、線形予測合成器110の出力に
得られた狭帯域の時系列ディジタル信号は、以後、図1
の実施例と同じく、D/A変換器111に供給されてア
ナログ波形の信号に復元され、出力端子112に狭帯域
アナログ信号を得る。
【0072】以上のような方式で出力端子112で得ら
れた狭帯域アナログ信号は、所定の信号伝送系、例えば
電話回線や無線チャネル等に載せられ、受信側に伝送さ
れることになる。
【0073】従って、この第2の実施例によっても、基
底信号がピッチ成分を含まないものとなっているので、
狭帯域アナログ信号内のピッチ情報の残留は本質的に起
こり得ず、この結果、予測係数の次数を増加させなくて
も、受信側での線形予測分析器で得られる予測係数は、
送信側の元の値を忠実に反映した形で復元されるので、
音声のスペクトル情報が失われることがなくなり、狭帯
域化に伴う音声の劣化を充分に抑えることができる。
【0074】ところで、上述の第1及び第2の実施例に
おいては、白色雑音発生器114から出力される白色雑
音信号が、ほぼ理想的なランダム信号である場合につい
て説明したが、実用化に際しては、この白色雑音信号と
して、有限長の信号、即ち、周期性を有する疑似ランダ
ム信号を用いる方が実用的である。
【0075】しかし、この疑似ランダム信号を用いた場
合には、その中に、システムパラメータと相関性のある
信号成分が、若干ではあるが含まれてしまうため、線形
予測合成処理を行う際に、この疑似ランダム信号を基に
して生成した基底信号とシステムパラメータとの間に相
互干渉が生じ、その結果、再生音声品質が幾分劣化する
虞れを生じる。
【0076】そこで、この点に配慮し、更に実用化に適
した本発明の実施例でを図6、図7を用いて詳細に説明
する。まず、図6は、本発明の第3の実施例で、送信側
の構成を示したものである。なお、受信側の構成は、図
4で説明した先行技術の受信側と同じ構成でよいので、
説明は省略する。
【0077】入力端子401にはアナログ音声信号が供
給され、A/D変換器402によって標本化され、ディ
ジタル信号にされ、この信号が線形予測分析器403と
逆フィルタリング回路404に供給される。
【0078】線形予測分析器403では線形予測係数a
i(i=1、2、3、…、N−1)の推定値が求めら
れ、他方、逆フィルタリング回路404では、この線形
予測係数ai を用い、時系列信号からなる予測残差信号
を得るようになっており、これにより線形予測システム
を構成している。
【0079】この予測残差信号は、元の音声信号の全周
波数成分を含むので、低域ろ波器405と高域ろ波器4
06により、低周波成分と高周波成分に分離する。そし
て、低周波成分は可変利得増幅器407の出力と共にダ
ウンサンプリング回路409に供給され、高周波成分は
可変利得増幅器407の利得制御信号として用いられ
る。
【0080】雑音信号発生器408は、0Hzからの低
周波数の雑音信号を発生し、この雑音信号を可変利得増
幅器407に供給している。従って、この可変利得増幅
器407の出力からは、残差信号の高周波成分の電力レ
ベルに連動して電力レベルが制御された低周波雑音信号
が得られることになり、この低周波雑音信号と残差信号
の低周波成分とが加算され、合成された時系列信号とし
てダウンサンプリング回路409に入力されることにな
る。そして、このダウンサンプリング回路409から、
サンプル値を間引くことによりサンプルレートを低下さ
せた基底信号が出力されることになる。
【0081】次に、この基底信号は、パワー検出回路
(非線形回路)413、すなわち入力の絶対値を出力する
絶対値回路(両波整流回路)に入力される。一方、白色雑
音発生器414で発生された疑似ランダム信号は、逆フ
ィルタリング回路415に供給され、ここで、線形予測
分析器403で求められている線形予測係数ai(i=
1、2、3、…、N−1)を用いて時系列信号からなる
予測残差信号を得るようになっており、これにより線形
予測システムを構成するようになっている。
【0082】そして、逆フィルタリング回路415から
得られる時系列信号と、パワー検出回路413から出力
される絶対値から基底信号が得られることになり、線形
予測分析器403で求められている線形予測係数a
i(i=1、2、3、…、N−1)とは完全に無相関な
基底信号が得られることになる。
【0083】従って、この基底信号は完全にピッチ成分
を含まないものとなっており、これが線形予測合成器4
10に供給され、ここで、線形予測分析器403で求め
られている線形予測係数ai(i=1、2、3、…、N
−1)を回帰係数として用い、基底信号に自己回帰シス
テム演算を施し狭帯域時系列信号を得る。
【0084】このようにして、線形予測合成器410の
出力に得られた狭帯域時系列信号はD/A変換器411
に供給され、アナログ波形の信号に復元され、出力端子
112に狭帯域アナログ信号を得るのである。
【0085】次に、本発明による第4の実施例を、図7
を用いて説明する。なお、図6の実施例と同一もしくは
同等の部分には同じ符号を付し、詳細は省略する。
【0086】この図7の実施例において、ダウンサンプ
リング回路409までの処理は図6の実施例と同じであ
り、パワー検出回路413を取り除き、ダウンサンプリ
ング回路409の後に第2の線形予測分析器501と、
第2の逆フィルタリング回路502、それに自己回帰シ
ステム型の第2の線形予測合成器503が付加されてい
る点で、図6に示す第3の実施例と異なっているもので
ある。
【0087】従って、この図7の実施例では、線形予測
分析器403は、第1の線形予測分析器と称し、逆フィ
ルタリング回路404と線形予測合成器410も、それ
ぞれ第1の逆フィルタリング回路と第1の線形予測合成
器と称することにする。
【0088】ダウンサンプリング回路409の出力であ
る基底信号を第2の線形予測分析器501に入力し、こ
こで、ピッチ成分に対応した線形予測係数ai’を抽出
する。そして、このピッチ成分に対応した線形予測係数
i’を用いて、第2の逆フィルタリング回路502に
より、ピッチ情報の残留を抑えた基底信号を、この逆フ
ィルタリング回路502の出力に得るようにしてある。
【0089】同時に、このピッチ成分に対応した線形予
測係数ai’を用い、第2の線形予測合成器503によ
り、雑音信号発生器408から供給されている低周波白
色雑音信号に対しても線形予測合成処理を施し、その出
力を可変利得増幅器407に入力して、残差信号の高周
波成分の電力レベルに連動して電力レベルが制御された
低周波雑音信号を得るようにしてある。
【0090】また、白色雑音発生器414で発生した疑
似ランダム信号が、逆フィルタリング回路415に供給
され、線形予測分析器403で求められている線形予測
係数ai(i=1、2、3、…、N−1)を用いて時系
列信号からなる予測残差信号を得るようになっており、
これにより線形予測システムを構成している。
【0091】次に、逆フィルタリング回路502の出力
である基底信号を、線形予測分析器403で求められて
いる線形予測係数ai(i=1、2、3、…、N−1)
とは無相関な基底信号にするためにランダム化する。そ
のために、逆フィルタリング回路415で発生した時系
列信号を使用することになるわけだが、ここで、この基
底信号のスペクトル包絡を長周期的に見たときに、極性
が保存されているようにするため、逆フィルタリング回
路415で発生した時系列信号は正極性の時系列信号と
する。
【0092】つまり、逆フィルタリング回路502の出
力である基底信号と、逆フィルタリング回路415から
発生した正極性の時系列信号から、元の基底信号の極性
を保った基底信号が得られるようにするのである。この
基底信号は、ピッチ成分を含まない白色雑音信号となっ
ており、この基底信号と、可変利得増幅器407の出力
に得られる低周波雑音信号とを加算して、第1の線形予
測合成器410の駆動入力信号とする。
【0093】こうして、線形予測合成器410の出力に
得られた狭帯域の時系列ディジタル信号は、以後、第3
の実施例と同様にD/A変換器411に供給されてアナ
ログ波形の信号に復元され、出力端子412に狭帯域ア
ナログ信号を得る。
【0094】以上のような方式で出力端子412で得ら
れた狭帯域アナログ信号は、所定の信号伝送系、例えば
電話回線や無線チャネル等に乗せられ、受信側に伝送さ
れることになる。
【0095】従って、これら第3と第4の実施例によれ
ば、予測係数の次数を増加させることなく、狭帯域アナ
ログ信号内のピッチ情報の残留を充分に抑えるどころか
完全に抑止でき、従って、受信側での線形予測分析器で
得られる予測係数は、送信側の元の値を忠実に反映した
形で復元される。すなわち、音声のスペクトル情報は失
われず、音声の劣化は生じない。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、元の音声と比較しても
ひけをとらない音声が受信側で得られることになる。す
なわち、高品質の音声伝送方式及び再生方式を容易に得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音声信号帯域圧縮伝送方式の第1
の実施例における送信側の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明による音声信号帯域圧縮伝送方式の第2
の実施例における送信側の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】従来の音声信号帯域圧縮伸張装置の送信側の構
成を示すブロック図である。
【図4】従来の音声信号帯域圧縮伸張装置の受信側の構
成を示すブロック図である。
【図5】従来の音声信号帯域圧縮伸張装置のピッチ成分
の残留を防ぐための送信側の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明による音声信号帯域圧縮伝送方式の第3
の実施例における送信側の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明による音声信号帯域圧縮伝送方式の第4
の実施例における送信側の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
101、201、401 入力端子 102、202、402 A/D(アナログ・ディジタ
ル)変換器 103、203、301、403、501 線形予測分
析器 104、204、302、404、415、502 逆
フィルタリング回路 105、207、405 低域ろ波器 106、206、406 高域ろ波器 107、208、407 可変利得増幅器 108、408 雑音信号発生器 109、409 ダウンサンプリング回路 110、210、303、410、503 自己回帰シ
ステム型の線形予測合成器 111、211、411 D/A(ディジタル・アナロ
グ)変換器 112、212、412 出力端子 113、413 パワー検出回路(両波整流回路、絶対
値回路) 114、414 白色雑音発生器 205 アップサンプリング回路 209 高域周波数信号生成回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信側に、少なくとも、伝送すべき音声
    信号からシステムパラメータを抽出する線形予測分析手
    段と、該システムパラメータを用いて上記音声信号から
    予測残差信号を得る逆フィルタリング処理を行うための
    線形予測システムと、該予測残差信号の高域成分を除去
    するフィルタ手段と、該フィルタ手段の出力信号のサン
    プリングレートを所定の割合で低下させて基底信号を得
    るダウンサンプリング手段と、上記システムパラメータ
    を用いて該基底信号から狭帯域時系列信号を得る線形予
    測合成手段とが設けられ、 受信側には、少なくとも、上記狭帯域時系列信号から再
    生基底信号を生成する逆フィルタリング処理を行うため
    の線形予測システムと、該再生基底信号のサンプリング
    レートを所定の割合で高めて再生時系列信号を得るアッ
    プサンプリング手段と、該再生時系列信号より高域成分
    を生成する手段と、該生成した高域成分を上記再生基底
    信号に付加して駆動信号を得る手段と、上記システムパ
    ラメータを用いて該駆動信号から再生音声信号を得る線
    形予測合成手段とが設けられている音声信号帯域圧縮伝
    送方式において、 上記ダウンサンプリング手段の出力である基底信号の電
    力レベルを検出する手段と、 白色雑音発生器から発生した時系列信号に上記基底信号
    の電力レベルを乗算して第2の基底信号を得る手段とを
    設け、 上記送信側の線形予測合成手段の入力である基底信号
    が、上記第2の基底信号になるように構成したことを特
    徴とする音声信号帯域圧縮伝送方式。
  2. 【請求項2】 送信側に、少なくとも、伝送すべき音声
    信号のホルマントに対応した第1のシステムパラメータ
    を抽出する第1の線形予測分析手段と、該第1のシステ
    ムパラメータを用いて上記音声信号から第1の予測残差
    信号を得る第1の線形予測システムと、該第1の予測残
    差信号の低域成分をダウンサンプリングして上記音声信
    号のピッチに対応した第2のシステムパラメータを抽出
    する第2の線形予測分析手段と、該第2のシステムパラ
    メータを用いて上記第1の予測残差信号の低域成分から
    第2の予測残差信号を得る第2の線形予測システムと、
    上記第2のシステムパラメータを用いて白色雑音源から
    低周波雑音信号を得る第1の線形予測合成手段と、該第
    1の線形予測合成手段の出力信号を上記第2の予測残差
    信号に付加して基底信号を得る手段と、上記第1のシス
    テムパラメータを用いて該基底信号から狭帯域波形音声
    信号を得る第2の線形予測合成手段とが設けられ、 受信側には、少なくとも、上記狭帯域時系列信号から再
    生基底信号を生成する逆フィルタリング処理を行うため
    の線形予測システムと、該再生基底信号のサンプリング
    レートを所定の割合で高めて再生時系列信号を得るアッ
    プサンプリング手段と、該再生時系列信号より高域成分
    を生成する手段と、該生成した高域成分を上記再生基底
    信号に付加して駆動信号を得る手段と、上記システムパ
    ラメータを用いて該駆動信号から再生音声信号を得る線
    形予測合成手段とが設けられている音声信号帯域圧縮伝
    送方式において、 上記基底信号と白色雑音発生器から発生した時系列信号
    を乗算して第2の基底信号を得る手段を設け、 上記送信側の第2の線形予測合成手段の入力である基底
    信号が、上記第2の基底信号になるように構成したこと
    を特徴とする音声信号帯域圧縮伝送方式。
  3. 【請求項3】 送信側に、少なくとも、伝送すべき音声
    信号からシステムパラメータを抽出する線形予測分析手
    段と、該システムパラメータを用いて上記音声信号から
    予測残差信号を得る逆フィルタリング処理を行うための
    第3の線形予測システムと、該予測残差信号の高域成分
    を除去するフィルタ手段と、該フィルタ手段の出力信号
    のサンプリングレートを所定の割合で低下させて基底信
    号を得るダウンサンプリング手段と、上記システムパラ
    メータを用いて該基底信号から狭帯域時系列信号を得る
    線形予測合成手段とが設けられ、 受信側には、少なくとも、上記狭帯域時系列信号から再
    生基底信号を生成する逆フィルタリング処理を行うため
    の第4の線形予測システムと、該再生基底信号のサンプ
    リングレートを所定の割合で高めて再生時系列信号を得
    るアップサンプリング手段と、該再生時系列信号より高
    域成分を生成する手段と、該生成した高域成分を上記再
    生基底信号に付加して駆動信号を得る手段と、上記シス
    テムパラメータを用いて該駆動信号から再生音声信号を
    得る線形予測合成手段とが設けられている音声信号帯域
    圧縮伝送方式において、 送信側に、上記システムパラメータを用いて白色雑音信
    号発生器の出力信号から第3の予測残差信号を得る逆フ
    ィルタリング処理を行うための第5の線形予測システム
    と、 上記ダウンサンプリング手段の出力である基底信号の電
    力レベルを検出する手段と、 該基底信号の電力レベルに上記第3の線形予測システム
    の出力である予測残差信号を乗算して第3の基底信号を
    得る手段とを設け、 上記送信側の線形予測合成手段の入力である基底信号
    が、上記第3の基底信号になるように構成したことを特
    徴とする音声信号帯域圧縮伝送方式。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の音声信号帯域圧縮伝送
    方式において、 上記第3の基底信号を得る手段が、 上記基底信号の電力レベルに上記第3の線形予測システ
    ムの出力である予測残差信号の正極性の時系列信号を乗
    算して上記第3の基底信号を得るように構成されている
    ことを特徴とする音声信号帯域圧縮伝送方式。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の音声信号
    帯域圧縮伝送方式において、 上記予測残差信号の高域成分の電力レベルに連動した電
    力レベルを有する低周波雑音信号と、上記フィルタ手段
    の出力信号とを加算して合成信号を生成する手段と、 該合成信号のサンプリングレートを所定の割合で低下さ
    せて上記基底信号を得るダウンサンプリング手段とが設
    けられていることを特徴とする音声信号帯域圧縮伝送方
    式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005037949A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Samsung Electronics Co Ltd 広域音声信号の圧縮装置および復元装置ならびに圧縮方法および復元方法
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