JPH08159007A - トリチェリーの真空を利用した動力発生装置及び真空発生装置 - Google Patents

トリチェリーの真空を利用した動力発生装置及び真空発生装置

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JPH08159007A
JPH08159007A JP6302441A JP30244194A JPH08159007A JP H08159007 A JPH08159007 A JP H08159007A JP 6302441 A JP6302441 A JP 6302441A JP 30244194 A JP30244194 A JP 30244194A JP H08159007 A JPH08159007 A JP H08159007A
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JP
Japan
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working
crankshaft
gravity
liquid
tube
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Application number
JP6302441A
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English (en)
Inventor
Kunio Hashimoto
國雄 橋本
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Nippon Pipe Conveyor Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pipe Conveyor Research Institute Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04FPUMPING OF FLUID BY DIRECT CONTACT OF ANOTHER FLUID OR BY USING INERTIA OF FLUID TO BE PUMPED; SIPHONS
    • F04F1/00Pumps using positively or negatively pressurised fluid medium acting directly on the liquid to be pumped
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/10Alleged perpetua mobilia
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B37/00Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00
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    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
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    • F04B45/06Pumps or pumping installations having flexible working members and specially adapted for elastic fluids having tubular flexible members
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大気圧と重力のバランスとを利用して、トリ
チェリーの真空を形成し、その真空を利用して、動力を
発生させる。又は真空源とする。 【構成】 作動管7がほぼ垂直を向いたとき、作動管7
内の液体Lの重量により、ピストン9の下方にトリチェ
リーの真空を形成させ、この真空により、ピストン9を
下降させて、作動クランク軸2を回転させ、次いで、作
動クランク軸2の回転に連動して作動管7が傾斜する
と、液体Lにより、ピストン9を元の位置まで押し戻
し、その状態で、作動管7が上記位置に復帰させられ
る。この動作を、バランス装置37により重力をバラン
スさせた複数の作動管7が、位相を変えてくり返すこと
により、作動クランク軸2は連続して回転させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリチェリーの真空を
利用した動力発生装置及び真空発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエネルギー源としては、水力、火
力、原子力等を利用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水力発電、波力発電
等、水力を利用したものは、設備の設置場所が限定され
るとともに高価な設備を必要とし、火力を利用したエン
ジン等は、化石燃料に限界があるとともに、排ガスによ
る公害等の問題があり、また、原子力を利用したもので
は、設備が高価であり、かつ放射能による公害の問題等
がある。
【0004】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、クリーンでかつ無尽蔵の大気圧を用い
たトリチェリーの真空を利用して、動力を発生するよう
にした動力発生装置、及びトリチェリーの真空を利用し
て、わずかのエネルギーで真空を形成しうるようにした
真空発生装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次のように
して解決される。 (1) 上端部にピストンが気密状態を保って摺動自在に
嵌合されるとともに、内部に液体が収容され、かつほぼ
真上を向く位置とすることにより、ピストンの下方に液
体の重量によるトリチェリーの真空が形成されるように
した複数の作動管を起倒自在に枢支し、前記各ピストン
を、被駆動装置に連係されるクランク軸のクランク部に
連係し、かつクランク軸と各作動管とを、クランク軸の
回転に伴って、各作動管が位相を異ならせて起倒すると
ともに、全作動管とその中の液体とが、作動管の枢支点
を境に常時重力バランスするように互いに連係すること
(動力発生装置)。
【0006】(2) ほぼ上向きコ字状に屈曲し、内部に
液体が収容され、かつ一端部がほぼ真上と斜め上方とを
向く範囲にわたって回動しうるように、中間部がほぼ水
平の枢軸に枢支された複数の作動管と、各作動管の一方
の上向きの端部内に、気密状態を保って長手方向に摺動
自在に嵌合されたピストンと、各作動管の一方の上向き
の端部を貫通して、同端部と平行に延出し、一端が前記
ピストンに連結され、かつ他端部に押し下げローラが軸
着されたピストンロッドと、各作動管の一方の上向きの
端部の上方に回転自在に配設され、角度ピッチを同一量
だけ順次異ならせたクランク部を有する作動クランク軸
と、作動クランク軸の各クランク部より垂下し、下端部
に前記ピストンロッドの押し下げローラが係合しうる水
平片を備え、該水平片が押し下げローラにより押し下げ
られることにより、作動クランク軸を回転させる垂下部
材と、前記作動クランク軸と同期して回転するように連
係され、かつ角度ピッチを順次同一量だけ異ならせた複
数のクランク部を有する起倒クランク軸と、起倒クラン
ク軸の回転に伴って、各作動管が位相を異ならせて起倒
するとともに、全作動管とその中の液体とが作動管の枢
支点を境に常時重力バランスするように、各作動管の離
心部と起倒クランク軸のクランク部とを連結する連結杆
と、各作動管の一方の上向きの端部が傾斜することによ
り、ピストンロッドの押し下げローラが垂下部材の水平
片より側方に離脱し、かつ作動管の傾斜による作動管の
一方の上向きの端部内での液位の上昇によりピストンが
押し上げられた状態で、ピストンロッドの下降を阻止す
るストッパ手段と、各作動管の一方の上向きの端部がほ
ぼ真上を向いたとき、前記ストッパ手段によるピストン
ロッドの拘束を解除する解除手段とを備え、前記各作動
管の一方の上向きの端部の長さを、該端部がほぼ真上を
向いたとき、ピストンの下方に作動管内の液体により、
トリチェリーの真空が形成されるような長さとすること
(動力発生装置)。
【0007】(3) 上記(2)項において、作動クランク
軸と起倒クランク軸とのいずれか一方を、被駆動装置に
連係される出力軸とする。
【0008】(4) 上記(2)または(3)項において、作
動クランク軸と起倒クランク軸とのいずれか一方に、補
助動力装置を連係する。
【0009】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおい
て、各作動管の枢軸またはその近傍に、各作動管の起倒
と連動して、重心が前記枢軸に対して作動管の重心の移
動と逆方向に作用するバランスウェイトを設け、液体の
移動による重心位置の変化とバランスウェイトの重心位
置の変化との位置エネルギーの相乗作用により、それら
が互いにバランスするようにしたバランスウェイト装置
を設け、かつ前記全バランスウェイトと全作動管とその
中の液体とが作動管の枢支点を境に、常時重力バランス
するようにする。
【0010】(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおい
て、作動管の一方の上向きの端部における最大傾斜時に
その中の液体の液面が到達する部分に、電磁弁を備える
エア抜き管を設ける。
【0011】(7) 上記(1)〜(6)項のいずれかにおい
て、ピストンと、該ピストンが摺動自在に嵌合された作
動管との間に、作動管内におけるピストンの摺動に伴っ
て伸縮して、ピストンと作動管との間の気密を図るよう
にした可撓性のダイヤフラムを設ける。
【0012】(8) 上記(1)〜(7)項のいずれかにおい
て、操作部及び出力部を除く装置全体を、圧力室内に収
容する。
【0013】(9) ほぼ上向きコ字状に屈曲し、一端が
上部壁により閉塞されるとともに、他端が開放し、内部
に液体が収容され、かつ閉塞された方の端部がほぼ真上
と斜め上方とを向く範囲にわたって回動しうるように、
中間部がほぼ水平の枢軸に枢支された複数の作動管と、
角度ピッチを、順次同一量だけ異ならせた複数のクラン
ク部を有する起倒クランク軸と、起倒クランク軸の回転
に伴って、各作動管が位相を異ならせて起倒するととも
に、全作動管とその中の液体とが作動管の枢支点を境に
常時重力バランスするようにして、各作動管の離心部と
起倒クランク軸のクランク部とを連結する連結杆と、前
記起倒クランク軸を回転させる駆動手段と、各作動管の
閉塞された方の端部と減圧タンクとを連結する可撓性の
チューブと、該チューブの作動管寄りの端部に設けら
れ、前記作動管を閉塞する位置と作動管とチューブとを
連通する位置と作動管と大気とを連通する位置とに切換
え可能な電磁弁とを備え、前記各作動管の閉塞された方
の端部の長さを、該端部がほぼ真上を向いたとき、上部
壁の下方に作動管内の液体により、トリチェリーの真空
が形成されるような長さとすること(真空発生装置)。
【0014】(10) 上記(9)項において、各作動管の
枢軸またはその近傍に、各作動管の起倒と連動して、重
心が前記枢軸に対して作動管の重心の移動と逆方向に作
用するバランスウェイトを設け、液体の移動による重心
位置の変化とバランスウェイトの重心位置の変化との位
置エネルギーの相乗作用により、それらが互いにバラン
スするようにしたバランスウェイト装置を設け、かつ前
記全バランスウェイトと全作動管とその中の液体とが作
動管の枢支点を境に、常時重力バランスするようにす
る。
【0015】
【作用】作動管がほぼ真上を向く位置に達したとき、作
動管内の液体の重量により、ピストンの下方にトリチェ
リーの真空が形成され、この真空により、ピストンが下
降させられて、クランク軸が回転させられ、次いでクラ
ンク軸の回転に連動して、作動管が傾斜すると、液体に
よりピストンが元の位置まで押し戻され、さらにその状
態で作動管が上記位置に復帰させられる。この動作を、
複数の作動管が位相を変えてくり返すことにより、クラ
ンク軸は連続して回転させられる。全作動管とその中の
液体とは、作動管の枢支点を境に常時重力バランスして
いるので、各作動管の往復回動にエネルギーが消費され
ることはほとんどなく、トリチェリーの真空によるピス
トンの引下げ力のほとんどはクランク軸の回転に用いら
れるので、クランク軸は効率よく連続して回転させられ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例(請求項1〜7
記載の発明の実施例)を、図1〜図8を参照して説明す
る。
【0017】図1〜図4において、(1)は矩形枠状のフ
レーム、(2)は、フレーム(1)の上方に回転自在に枢支
され、かつチェーンスプロケット(3)及びチェーン(4)
を介して、被駆動装置(図示略)に連係された前後方向を
向く作動クランク軸である。すなわち、本実施例では、
作動クランク軸(2)を出力軸としてある。
【0018】作動クランク軸(2)は、前後方向に適宜の
間隔を置き、かつ角度ピッチを90°ずつ互いに異なら
せた複数の(本実施例では、4個を1セットとして2セ
ット、合計8個の)クランク部(2a)を有している。
【0019】各クランク部(2a)には、下端部に横向の水
平片(5a)を備え、かつフレーム(1)に固着されたガイド
部材(6)に沿って昇降しうるようにした垂下部材(5)の
上端部が、リンク(5b)を介して連結されている。
【0020】作動クランク軸(2)の各クランク部(2a)の
下方には、ほぼ上向きコ字状に屈曲し、内部に例えば水
銀、水、油、液体金属その他の比較的単位重量の大きい
液体(粘性の高いもの、ゲル状のもの等を含む)(L)が収
容された作動管(7)が、図1に示すように、右端部(7a)
がほぼ真上と斜め上方とを向く範囲にわたって回動しう
るように、中間部が前後方向を向く水平の枢軸(8)をも
ってフレーム(1)にそれぞれ枢支されている。
【0021】特に図3に詳細に示してあるように、各作
動管(7)の上向きの右端部(7a)内には、ピストン(9)が
気密状態を保って長手方向に摺動自在に嵌合されてい
る。
【0022】(10)は、各作動管(7)の上向きの右端部(7
a)の上端を貫通して、右端部(7a)と平行に延出するピス
トンロッドで、その下端は前記ピストン(9)に連結さ
れ、かつ上端部には、垂下部材(5)の水平片(5a)の上面
に当接して下降することにより、垂下部材(5)を押し下
げて作動クランク軸(2)を回転させる押し下げローラ(1
1)が、前後方向を向く水平な軸(12)をもって軸着されて
いる。
【0023】図3において、(13)は、一端が作動管(7)
の右端部(7a)の上部適所に止着され、かつ他端がピスト
ン(9)に止着され、作動管(7)内におけるピストン(9)
の摺動に伴って伸縮し、ピストン(9)と作動管(7)との
間の気密を図る可撓性の蛇腹管状のダイヤフラムであ
る。このダイヤフラム(13)は、必要に応じて設ければよ
く、場合によっては省略してもよい。
【0024】(14)は、各作動管(7)の右端部(7a)が傾斜
することにより、ピストンロッド(10)の押し下げローラ
(11)が、垂下部材(5)の水平片(5a)より右側方に離脱
し、かつ作動管(7)の傾斜による作動管(7)の右端部(7
a)内での液位の上昇によりピストン(9)が押し上げられ
た状態で、ピストンロッド(10)の下降を阻止するストッ
パ手段で、具体的には、各ピストンロッド(10)の中位部
に横向突設された1対のピン(15)に枢嵌されたローラ(1
6)と、作動管(7)の右端部(7a)の上部に上下1対のスラ
ストベアリング(17)(17)をもって、所要角度回転自在か
つ右端部(7a)の長手方向に移動不能として嵌合され、か
つ中央部に、図4に実線で示す解除位置で停止している
ときだけピン(15)及びローラ(16)が挿通しうるようにし
た通過孔(18)が穿設された回転板(19)と、作動管(7)の
右端部(7a)が最大に傾斜したとき、回転板(19)の側面に
突設され、かつ作動管(7)の側面に穿設した弧状の長孔
(20)(図4参照)を通って側方に突出する突軸(21)に当接
して、回転板(19)を、図4に想像線で示すように、ピン
(15)及びローラ(16)の通過を阻止する係止位置に回動さ
せる作動片(22)(図1参照)とからなっている。作動片(2
2)は、フレーム(1)に固定されている。
【0025】(23)は、作動管(7)に対するピストンロッ
ド(10)の昇降ストロークを、例えば後述するように30
0mm等に規制するストローク規制手段で、ピストンロッ
ド(10)の外周面に形成された軸線方向を向く所要長の長
溝(23a)と、作動管(7)の右端部(7a)の上端を閉塞する
閉塞板(23b)に固着されるとともに、上記の長溝(23a)に
係合する内向きの突片(23c)を備える停止板(23d)とから
なっている。また、このストローク規制手段(23)は、ピ
ストンロッド(10)の回り止め手段ともなっている。
【0026】(24)は、各作動管(7)の右端部(7a)がほぼ
真上を向いたとき、前記ストッパ手段(14)によるピスト
ンロッド(10)の拘束を解除する解除手段で、具体的に
は、各作動管(7)の右端部(7a)がほぼ真上を向いたと
き、突軸(21)に当接して、回転板(19)を解除位置に回動
させる作動片(25)を備えるものとしてある。この作動片
(25)は、ストッパ用ハンドル(26)により回転させられる
ようにしたストッパ軸(27)に固着されている。この解除
手段(24)が作動するタイミングは、作動クランク軸(2)
のクランク部(2a)が、上死点より若干右方に回転した時
点とする。
【0027】図1において、(28)は、各作動管(7)の右
端部(7a)が傾斜することにより、ピストンロッド(10)の
押し下げローラ(11)が垂下部材(5)の水平片(5a)より右
側方に離脱し、かつ作動管(7)の傾斜による作動管(7)
の右端部(7a)内での液位の上昇によりピストン(9)が押
し上げられるとき、その押し下げローラ(11)の移動を案
内するガイド片である。
【0028】各作動管(7)の上向きの右端部(7a)と左端
部(7b)との長さは、右端部(7a)がほぼ真上を向いたと
き、ピストン(9)の下方に、作動管(7)内の液体(L)に
より、トリチェリーの真空(その真空部を符号(29)で示
す)が形成されるように、右端部(7a)の方を長くしてあ
る。
【0029】作動管(7)の上向きの右端部(7a)における
最大傾斜時に、その中の液体(L)の液面が到達する部分
と、作動管(7)の左端部(7b)上部とは、右端部(7a)寄り
に電磁弁(30)を設けたバイパス管(エア抜き管)(31)によ
り互いに接続されている。
【0030】(32)は、作動クランク軸(2)の側方におい
て作動クランク軸(2)と平行にフレーム(1)に枢支され
た起倒クランク軸で、これと作動クランク軸(2)とは、
径の異なる2個のチェーンスプロケット(33)(34)と、そ
れらに巻き掛けられたチェーン(35)との連係により、作
動クランク軸(2)の2回転に対して起倒クランク軸(32)
が1回転するような関係で、互いに同期して回転するよ
うに連係されている。
【0031】起倒クランク軸(32)は、作動管(7)の間隔
と同一の前後間隔を置き、かつ角度ピッチを45°ずつ
互いに異ならせた(前後の順番は揃えていない)複数の
(本実施例では8個の)クランク部(32a)を有している。
【0032】各クランク部(32a)は、起倒クランク軸(3
2)の回転に伴って、各作動管(7)が位相を順次異ならせ
て起倒するように、長さが同一の連結杆(36)をもって、
8個の作動管(7)の枢軸(8)から離れた離心部に順次連
結されている。
【0033】各作動管(7)が起倒すると、その中の液体
(L)は作動管(7)内を流動し、各作動管(7)とその中の
液体(L)との重心(Gx)は、図1(及び図8)に示すよう
に、各作動管(7)のA〜Hの傾斜状態に応じて漸次変動
するので、この重心(Gx)を、枢軸(8)と常に一致させ
ることはできない。そこで、本実施例においては、枢軸
(8)を、重心(Gx)の移動範囲内の適宜の点(本実施例
では、最も右寄りの点としてある。)に定め、枢軸(8)
から重心(Gx)が離れたときは、バランスウエイト装置
(37)により、その重力アンバランスを相殺するようにし
てある。
【0034】このバランスウエイト装置(37)は、枢軸
(8)の側方において、枢軸(8)と平行な軸(38)により上
端部がフレーム(1)に枢着された支持ロッド(39)と、こ
の支持ロッド(39)の下部に螺合した上下1対のロックナ
ット(40)(40)をもって、支持ロッド(39)に高さ調節可能
として固定されたバランスウェイト(41)とを備えてい
る。
【0035】支持ロッド(39)の上端部には、軸(38)を中
心とする扇形のセクタギヤ(42)が固着されており、この
セクタギヤ(42)が、枢軸(8)を中心として各作動管(7)
と一体に回動する扇形のセクタギヤ(43)と噛合すること
により、バランスウェイト(41)は、各作動管(7)の起倒
と連動して、重心(Gw)が、枢軸(8)に対して作動管
(7)の重心(Gx)の移動方向と逆方向に回動するように
してある。
【0036】このバランスウエイト装置(37)における両
セクタギヤ(42)(43)の歯数比(本実施例では、説明を簡
単にするため、1:1としてある。)、バランスウェイト
(41)の重量、及び軸(38)からバランスウェイト(41)の重
心までの距離を適宜変更したり、調節したりすることに
より、単一の作動管(7)が傾動する際の重心位置の変動
に伴う枢軸(8)を中心とする重力のアンバランスを、可
及的にゼロに近づけることができる。
【0037】また、全バランスウェイト(41)と全作動管
(7)とその中の液体(L)とが、作動管(7)の枢軸(8)を
境にして常時ほぼ重力バランスするようにしてある。
【0038】本実施例においては、上述のように、バラ
ンスウエイト装置(37)を設けることにより、液体(L)の
移動による重心位置の変化とバランスウェイト(41)の重
心位置の変化との位置エネルギーの相乗作用により、バ
ランスウェイト(41)と各作動管(7)とその中の液体(L)
とが、作動管(7)の枢軸(8)を境にして常時ほぼ重力バ
ランスするようにしてあるが、全作動管(7)とその中の
液体(L)とが常に重力バランスするような点を見出し、
そこに枢軸(8)を配置することにより、上記バランスウ
エイト装置(37)を省略することができる。
【0039】また、上記のような点を見出しにくい場合
は、例えば、図1に示す装置からバランスウエイト装置
(37)を省略した装置と、それと左右対称をなす装置とを
前後に並べて設置し、その起倒クランク軸(32)(32)同
士、または作動クランク軸(2)(2)同士を互いに連結す
れば、重力バランスさせることもできる。
【0040】この場合に、トリチェリーの真空によるピ
ストン(9)の下降力が、作動クランク軸(2)または起倒
クランク軸(32)に、常に同一方向の回転駆動力として作
用するようにするため、前後いずれの装置においても、
作動クランク軸(2)のクランク部(2a)が、上死点より若
干右方に回転した時点で、解除手段(24)が作動するよう
にしておく。
【0041】(45)は、作動クランク軸(2)の外端部に連
結した手動操作用の操作ハンドル、(46)は、起倒クラン
ク軸(32)の外端部に連結した操作ハンドルである。
【0042】次に、本実施例の作動原理について、図5
〜図8を参照して詳細に説明し、その後に、本実施例の
全体の作用について説明する。
【0043】図5は、単一の作動管(7)を示すもので、
その右端部(7a)がほぼ真上を向き、かつピストン(9)の
ストッパ手段(14)がまだ解除されていない状態を実線で
示す。
【0044】このときのピストン(9)の下面から300mm
下がったところに液体(水銀)(L)の右方の液面(La-1)
が位置し、その間にトリチェリーの真空部(29)が形成さ
れている。作動管(7)の左端部(7b)内の液体(L)の液面
(Lb-1)は、右方の液面(La-1)より760mmだけ下がった
ところに位置している。
【0045】(G1)は、このときの作動管(7)とその中
の液体(L)とを統合した重心である。なお、ピストン
(9)の重量は、ここでは考慮に入れていない。(0)は、
枢軸(8)の中心、すなわち作動管(7)の回動中心であ
る。
【0046】(La-2)(La-3)(La-4)は、液面(La-1)よ
り100mm、200mm及び300mmだけ上昇したときの液体(L)
の右方の液面を示し、(Lb-2)(Lb-3)(Lb−4)は、そ
れらのときの液体(L)の左方の液面を示す。この液面
(Lb-2)(Lb-3)(Lb-4)は、液面(Lb-1)より100mm、200
mm及び300mmだけ下がっていることは言うまでもない。
【0047】線(X1)〜(X6)は、その後に=の記号を
付して記載してある傾斜角度まで作動管(7)を傾斜させ
たときに水平線となるべき線を、図5上に投影したも
の、線(Y7)〜(Y10)は、同じく、その後に=の記号を
付して記載してある傾斜角度まで作動管(7)を起立させ
たときに水平線となるべき線を、図5上に投影したもの
で、これらの線(X1)〜(X6)、(Y7)〜(Y10)は、図
6の右部に記載してある作動管(7)の右端部(7a)の傾斜
角度(θ1)〜(θ10)に対応させてある。因みに、これら
の角度及び後述する液体(L)の液面の位置等は、特定の
寸法で設計したものの測定値である。
【0048】線(X1)は、右方の液面(La-1)の中央と
左方の液面(Lb-1)の中央とを結ぶ線でもある。線(X
2)は、右方の液面(La-2)の中央と左方の液面(Lb-1)
(液面(Lb-2)でない理由は、後の説明から明らかになる
と思われる。)の中央とを結ぶ線である。
【0049】同様に、線(X3)(X4)は、右方の液面
(La-3)(La-4)の中央と左方の液面(Lb-2)(Lb-3)の中
央とを結んだ線である。(X5)(X6)は、左方の液面
(Lb-4)の中央より図5上の水平線(線(Y10=0゜)と平
行な線)に対して仰角が37゜及び40゜をなす線であ
る。
【0050】線(Y7)(Y8)(Y9)(Y10)は、右方の液
面(La-4)より760mm、860mm、960mm、1060mmだけ下がっ
た架空の液面(La-7)(La-8)(La-9)(La-10)の中央
と、左方の液面(Lb-4)(Lb-3)(Lb-2)(Lb-1)の中央と
を順に結んだ線である。
【0051】次に、図5と図6を参照して、実施例にお
ける単一の作動管(7)の傾動に伴う液体(L)の液面の変
化と、そのときの作動管(7)と液体(L)との重心(Gx)
の変化について説明する。なお、図5及び図7におい
て、冒頭に符号(T)を付した角度は、作動管(7)が倒れ
るときの角度を、また同じく符号(K)を付した角度は、
作動管(7)が起立するときの角度を示す。
【0052】作動管(7)が図6に示す傾斜角度(θ10)=
0゜に達する直前の状態が、図5に実線で示す状態であ
り、そのときの重心(Gx)の位置は(G1)である。この
状態から、作動管(7)が傾斜角度(θ10)=0゜に達し、
ストッパ手段(14)が解除手段(24)により解除されると、
トリチェリーの真空部(29)の吸引作用により、ピストン
(9)は、ストローク規制手段(23)により定められたスト
ロークである300mmだけ下降し、その下面が液面(La-1)
の位置に達する。このときのピストン(9)の下降によ
り、作動クランク軸(2)に後述するように大きな回転力
が付与される。
【0053】ピストン(9)の下面が液面(La-1)に達し
た後、作動管(7)が傾斜角度(θ1)=21゜に達するまで
は、ピストン(9)のそれ以上の下降がストローク規制手
段(23)により拘束されているので、作動管(7)に対する
ピストン(9)の位置及び液体(L)の液面(La-1)(Lb-1)
の位置は変わらず、また、作動管(7)と液体(L)との重
心(G1)の位置も変わらない。
【0054】作動管(7)の傾斜角度が(θ1)=21゜から
2)=23゜30'に至る間に、液体(L)の液面は、線(X
2)=23゜30'に達しようとして、ピストン(9)を上方に
押すが、ピストン(9)と作動管(7)との間の摩擦等によ
り、実際にはピストン(9)は動かず、傾斜角度(θ3)=2
8゜に達したとき、初めて100mmだけ上昇させられ、右方
の液面は(La-2)に、また左方の液面は(Lb-2)に達す
る。すなわち、ピストン(9)の摩擦等の影響を、ピスト
ン(9)の100mmの上昇に相当するものとして見込んでい
る。
【0055】このように、液面が(La-2)(Lb-2)に変化
すると、それに伴って、重心は図5の(G1)から、それ
より回転中心(0)に寄った(G2)に移動する。
【0056】次に、傾斜角度が(θ4)=32゜30'に達する
と、右方の液面は、(La-2)より100mm上昇した(La-3)
に、また左方の液面は、(Lb-2)から(Lb-3)に変化し、
また重心は(G2)よりさらに回転中心(0)に寄った(G
3)に移動する。
【0057】傾斜角度が(θ5)=37゜に達すると、右方
の液面は、(La-3)から100mm上がった(La-4)に達し、
ピストン(9)を図5の最初の位置まで押し上げ、左方の
液面は、(Lb-3)から(Lb-4)に変化し、重心は(G3)か
ら(G4)、すなわち回転中心(0)に一致する位置に達す
る。換言すると、本実施例では回転中心(0)を、この重
心(G4)に一致させているのである。
【0058】その後、作動管(7)はさらに傾くが、傾斜
角度が(θ5)=37゜から最大の(θ6)=40゜に達するまで
の間は、液面(La-4)(Lb-4)及び重心(G4)は全く変動
しない。
【0059】(θ6)=40゜に達したとき、又はその直前
に、ストッパ手段(14)が作動し、ピストン(9)はその位
置より下方に下降しないようにロックされる。
【0060】この状態から、作動管(7)は、それまでの
倒伏回動から起立回動へと移動方向が反転させられる
が、起立回動の際は、ピストン(9)は、傾斜角度が(θ
10)=0゜に達する直前まで、作動管(7)に対する上限
位置でロックされており、それより下降することはな
い。
【0061】一方、作動管(7)内における液体(L)の左
右の液面については、作動管(7)の傾斜角度が(θ6)=4
0゜から(θ7)=16゜50'に戻るまでの間は、落差が760mm
を超えることはないので、右方の液面はピストン(9)の
下面に一致する図5の(La-4)の位置に、また左方の液
面は、同じく(Lb-4)の位置に維持される。従って、こ
の間の作動管(7)と液体(L)との重心の位置は、図5の
(G4)、すなわち回動中心(0)から変動することはな
い。
【0062】傾斜角度が(θ7)=16゜50'から(θ8)=11
゜15'に達するまでの間に、右方の液面は(La-4)から10
0mm下がった(La-3)まで下降し、ピストン(9)の下面と
の間に、トリチェリーの真空部(29)が形成される。
【0063】このことを図5において説明すると、傾斜
角度(θ7)=16゜50'のとき、左方の液面(Lb-4)と架空
の液面(La-7)とは同一平面上にあり(線(Y7)参照)、
架空の液面(La-7)と実際の液面(La-4)との落差は丁度
760mm(このときの作動管(7)の傾斜角度は微小であるの
で、その傾きによる影響はここでは無視している。)で
あり、この状態から傾斜角度が(θ8)=11゜15'に変化す
ると、図5の図面上の水平線は、線(Y7)から線(Y8)
に変化し、そのときの架空の液面は(La-7)から100mm下
がって(La-8)となり、それに伴って、現実の液面も架
空の液面(La-8)より760mmだけ上方の位置、すなわち
(La-3)まで引き下げられる。それに伴って、左方の液
面は、(Lb-4)より100mm上がって(Lb-3)まで上昇す
る。また、このときの重心は、(G4)から(G3)へ変動
する。
【0064】傾斜角度(θ9)=5゜45'となるまで作動管
(7)が起立すると、上述と同様の原理で、右方の現実の
液面は(La-2)、左方の液面は(Lb-2)に戻り、重心は
(G3)から(G2)へ変化する。
【0065】傾斜角度が(θ10)=0゜に達するときは、
同様の原理で、右方の現実の液面は(La-1)に、左方の
液面は(Lb-1)にそれぞれ戻り、また重心も(G2)から
(G1)に戻って、最初に説明した状態に戻り、次にスト
ッパ手段(14)が解除手段(24)により解除されることによ
り、上記と同様の作動をくり返す。
【0066】このときの液体(L)の液面の変化、及びピ
ストン(9)の下面の位置の変化を、図6の右部に符号
(イ)及び(ロ)をもって示してある。
【0067】また、図6の上部には、連結杆(36)をもっ
て作動管(7)に連係された起倒クランク軸(32)の回転周
期と、その回転周期中の各点における重力のバランス関
係とを模式的に、円(ハ)(ニ)(ホ)をもって示してあり、
矢印(ヘ)は回転方向を示す。すなわち、起倒クランク軸
(32)を中心とする最も内側の円は、クランク部(32a)の
回転軌跡を示し、起倒クランク軸(32)の中心より半径方
向に延びる直線(θ1)〜(θ10)は、図6の右部に記載し
た作動管(7)の傾斜角度(θ1)〜(θ10)に対応する起倒
クランク軸(32)の周期を示す。なお、図6には、作動管
(7)の各傾斜角度(θ1)〜(θ10)に対応するバランスウ
エイト(41)の位置にも、上記(θ1)〜(θ10)と同一の符
号を付してある。
【0068】その次の円(ハ)は、作動管(7)と液体(L)
との統合した重心(Gx)が、作動管(7)の起倒に伴って
(G1)〜(G4)へと変化することによる起倒クランク軸
(32)に与える重力のアンバランスの大きさを線の太さ
(幅)で、また、その方向を矢印で示したものである。
【0069】この円(ハ)から明らかなように、(θ5)〜
7)の間は、重心(G4)が回転中心(0)と一致してい
るので、重力のアンバランスは0であり、(θ7)〜
10)の間に、重心は(G4)→(G3)→(G2)→(G1)
と順次変化して、回転中心(0)から漸次離れるので、重
力のアンバランスは漸次増大し、(θ10)で最大となっ
て、その状態が(θ2)まで持続し、(θ2)〜(θ5)の間
に、重心は上記と逆に(G1)→(G2)→(G3)→(G4)
と順次変化して、回転中心(0)に漸次近づくので、重力
のバランスは漸次減少し、0となる。
【0070】したがって、この円(ハ)で示す重力のバラ
ンスを打ち消す手段を設けることにより、単一の作動管
(7)の1往復回動、すなわち起倒クランク軸(32)の1回
転当りの重力アンバランスは0となり、原理的には、初
期エネルギーを与えるだけで、作動管(7)は連続して往
復回動し続けることになる(摩擦等を0と仮定した場
合)。
【0071】実際には、トリチェリーの真空によるピス
トン(9)の下降により、上述のような大きなエネルギー
が取り出され、それが作動クランク軸(2)を介して、起
倒クランク軸(32)に回転力として付与されるので、多少
の重力アンバランスや摩擦等があっても、上記エネルギ
ーがそれらに充分打ち勝つことができる。上記の円(ハ)
によって示された重力アンバランスを打ち消す手段とし
ては、例えば、上述したように、左右対称をなす1対の
作動管(7)(7)を、同時に左右対称に作動するようにし
て、共通の起倒クランク軸(32)に連係させる手段や、上
記の重力アンバランスを打ち消すように作用するバラン
スウエイト装置を、起倒クランク軸(32)又は作動管(7)
に同期して回転又は回動するように連係し、液体(L)の
移動による重心位置の変化とバランスウエイト装置の重
心位置の変化との位置エネルギーの相乗作用により、バ
ランスウエイト装置と作動管(7)とその中の液体(L)と
を作動管(7)の枢支点を境に、常時重力バランスさせる
ことができる。
【0072】本実施例においては、その一例として、作
動管(7)に同期して回動するようにした上述のような構
造のバランスウエイト装置(37)を設けている。このバラ
ンスウエイト装置(37)のバランスウエイト(41)は、セク
タギヤ(42)(43)を介して作動管(7)と同期して回動し、
その重量と支持ロッド(39)の傾斜角度とから、起倒クラ
ンク軸(32)の回転周期に同期して、図6の円(ニ)に示す
ようなアンバランスを生じる。
【0073】この円(ニ)の線の太さ(幅)がアンバランス
の大きさを示し、また矢印が作用する方向を示すこと
は、円(ハ)の場合と同様である。すなわち、(θ10)のと
きは、バランスウエイト(41)は、図6の最も左側に位置
し、起倒クランク軸(32)に作用するバランスウエイト(4
1)の重心(Gw)による重力アンバランスは最大となる。
【0074】(θ10)から(θ2)を若干オーバーしたとこ
ろまでの範囲においては、バランスウエイト(41)は、図
6の右下向きに回動し、そのときの重心(Gw)による重
力アンバランスは、漸次減少し、最後に0となる。この
ときの重心(Gw)による重力アンバランスは、重心(G
x)による重力アンバランス(ハ)と逆向きに、すなわち
重心(Gx)による重力アンバランスを打ち消すように、
起倒クランク軸(32)に作用する。
【0075】次いで、バランスウエイト(41)は、図6の
右上向きに回動し、それが最も右側の(θ6)の位置に達
するまでに、重心(Gw)による重力アンバランスは、漸
次増大し、(θ6)の位置に達っしたときに最大ととな
る。この間の重心(Gw)による重力アンバランスは、重
心(Gx)による重力アンバランス(ハ)と同方向に作用す
る。
【0076】(θ6)から(θ7)と(θ8)との間の位置まで
の範囲においては、バランスウエイト(41)は、図6の左
下向きに回動し、そのときの重心(Gw)による重力アン
バランスは、漸次減少し、最後に0となる。(θ7)と(θ
8)との間の位置から(θ10)までの範囲においては、バラ
ンスウエイト(41)は、図6の左上向きに回動し、そのと
きの重心(Gw)による重力アンバランスは、漸次増大
し、最後に最大となる。このときの重心(Gw)による重
力アンバランスは、重心(Gx)による重力アンバランス
(ハ)と逆向きに、すなわち重心(Gx)による重力アンバ
ランスを打ち消すように、起倒クランク軸(32)に作用す
る。
【0077】円(ホ)は、円(ハ)の重心(Gx)の変動によ
る重力アンバランスと、円(ニ)の重心(Gw)による重力
アンバランスとを合成した合成アンバランスを示す。
【0078】(θ8)から(θ9)等を経て(θ2)に至る範囲
においては、重心(Gw)による重力アンバランスは、重
心(Gx)による重力アンバランスに対して反対方向に作
用して、互いに打ち消し合い、(θ2)から(θ3)等を経て
8)に至る範囲においては、重心(Gw)による重力ア
ンバランスは、重心(Gx)による重力アンバランスと同
方向に作用する。その結果、合成アンバランスは、円
(ホ)に示すようになる。このように、円(ホ)の合成力
は、円(ハ)(ニ)の重力の相対する位置エネルギーの相乗
作用により、(θ6)を境にしてその左右が重力バランス
するようにしたものである。
【0079】円(ホ)から明らかなように、本実施例にお
いては、バランスウエイト装置(37)により、重心(Gx)
による重力アンバランスを完全に打ち消すことはできて
いないが、この合成アンバランスは、(θ10)から(θ1)
等を経て(θ6)に至る範囲(図6のほぼ左半円部)におい
ては、起倒クランク軸(32)に対してその回転を阻止する
方向に作用し、また、(θ6)から(θ7)等を経て(θ10)に
至る範囲(図6のほぼ右半円部)においては、起倒クラン
ク軸(32)に対してその回転を助成する方向に作用し、そ
の両方を比較すると、回転を助成する方が大であるの
で、起倒クランク軸(32)の1回転当りに、合成アンバラ
ンスは、起倒クランク軸(32)の回転を助勢することはあ
っても、それを阻止することはない。
【0080】図7は、作動管(7)が、(θ2)〜(θ10)ま
で((θ1)の状態は、(θ2)の状態とほとんど同一である
ので省略してある。)傾斜したときの重心(Gx)の位置
と、バランスウエイト(41)の位置と、起倒クランク軸(3
2)の回転周期とを模式的に示したものである。なお、4
つの記号(〜、V、▽、黒塗り▽)は、アンバランスの大
きさを段階的に示すもので、(〜)は均衡、(V)は小、
(▽)は中、(黒塗り▽)は大を示す。
【0081】図8は、図7に示す作動原理図に基づい
て、図1及び図2に示すA〜Hの各位置のときの作動管
(7)の状態と、重心(Gx)(A〜Hの各状態の重心位置
を(Ga)〜(Gh)をもって示す。)及びバランスウエイ
ト(41)等の位置を割り出して模式的に示したものであ
る。
【0082】次に、上述の作動原理を踏まえて、主とし
て図8を参照して、本実施例の全体の作用について説明
する。
【0083】各作動管(7)内に液体(L)を入れるには、
作動管(7)を、図1及び図8のDに示す位置として、電
磁弁(30)を開き、その状態で、液体(L)を作動管(7)の
左端部(7b)より入れ、その後電磁弁(30)を閉じる。
【0084】各作動管(7)内にすべて液体(L)を注入し
た後、図1、図2及び図8のAに示すように、いずれか
の作動管(7)の右端部(7a)が真上を向く初期状態とす
る。
【0085】このとき、ピストン(9)は、ストッパ手段
(14)により、上限位置で停止させられており、かつ電磁
弁(30)は閉じているので、ピストン(9)の下方には、ト
リチェリーの真空部(29)が形成されている。このときの
作動管(7)の右端部(7a)と左端部(7b)とにおける液体
(L)の液面の高低差は、液体(L)を水銀としたときは、
約760mmである。
【0086】この状態から、ストッパ用ハンドル(26)を
回転させて、作動片(25)を本来の作用位置に位置させる
と、作動片(25)が突軸(21)に当接して、回転板(19)が解
除位置に回動させられる。
【0087】すると、作動管(7)内の真空部(29)の吸引
作用により(換言すると、ピストン(9)の上方よりの大
気圧により)、ピストン(9)は引き下げられ、それに伴
って、ピストンロッド(10)及び押し下げローラ(11)は下
降し、また押し下げローラ(11)により垂下部材(5)が引
き下げられて、作動クランク軸(2)は図1における時計
回りに回転させられる。
【0088】作動クランク軸(2)の回転に伴って、起倒
クランク軸(32)も同方向に回転させられ、それに伴っ
て、作動管(7)は、右側方に漸次傾斜させられる。この
ときの起倒クランク軸(32)に回転力として付与されるエ
ネルギーは、ピストン(9)の断面積(Dm)×1気圧(P)
×ピストン(9)の下降ストローク(S)、すなわちDm×
P×Sの式で表される。
【0089】このとき、全バランスウェイト(41)と全作
動管(7)とその中の液体(L)とは、枢軸(8)を境にして
常時ほぼ重力バランスするようにしてあるので、原理的
には、このときの作動管(7)の傾動に、ほとんど力を必
要としない。実際には、全作動管(7)等を静止状態から
移動させ始めるための初期エネルギーと、各部の摩擦及
び若干の重力アンバランス並びにその他の抵抗に打ち勝
つためのエネルギーとが必要であるが、これらのエネル
ギーは、図2に想像線で示すように、モータ及び減速機
等からなる補助動力装置(44)を起倒クランク軸(32)(又
は作動クランク軸(2))に連結し、その補助動力装置(4
4)の動力によって補うことができる。
【0090】始動後の正常作動状態においては、補助動
力装置(44)の作動を停止しても、起倒クランク軸(32)の
1回転当りに、ピストン(9)の断面積(Dm)×1気圧
(P)×ピストン(9)の下降ストローク(S)×8(回)の式
によって表されるエネルギーが、作動クランク軸(2)及
び起倒クランク軸(32)に回転力として付与され、その回
転力が、各部の摩擦その他の抵抗に充分に打ち勝つこと
ができるため、装置全体の作動が停止することはない。
因みに、この回転力から各部の摩擦その他の抵抗力を差
し引いたエネルギーが、出力軸である作動クランク軸
(2)から取り出されるのである。
【0091】作動管(7)が右側方に傾動を開始し、図1
及び図8のBの位置に達すると、他の作動管(7)が上記
Aの位置に達して、上記と同様の作動が行なわれ、起倒
クランク軸(32)に、ピストン(9)の断面積(Dm)×1気
圧(P)×ピストン(9)の下降ストローク(S)によって表
されるエネルギーが、回転力として付与される。同様
に、作動管(7)が図1及び図8のC、D、及びEの各位
置に達したときも、他の作動管(7)が上記Aの位置に達
することにより、同様のエネルギーが起倒クランク軸(3
2)に回転力として付与される。
【0092】この傾斜の途中で、垂下部材(5)を引き下
げた押し下げローラ(11)は、垂下部材(5)から右側方に
離脱し、次いでガイド片(28)に沿って転動する。
【0093】また、作動管(7)の右方への傾きが大とな
ると、作動管(7)の右端部(7a)と左端部(7b)との液体
(L)の液面がほぼ等高となり(図1及び図8のC参照)、
次いで左端部(7b)の液面の方が高くなると、その落差に
より、今度はピストン(9)が作動管(7)の右端部(7a)内
で押し上げられ、ピン(15)が回転板(19)の通過孔(18)を
通ってそれより上方に位置する。その後、突軸(21)が作
動片(22)に当接して、回転板(19)が係止位置に回動させ
られ、それ以後、ピストンロッド(10)及び押し下げロー
ラ(11)等の下降は阻止される(図1及び図8のE参照)。
【0094】その後も、他の作動管(7)が順次タイミン
グ(位相)をずらして、上記と同様の作用をすることによ
り、作動クランク軸(2)は連続して回転させられ、また
それと同期して、起倒クランク軸(32)が回転させられ、
この起倒クランク軸(32)の回転により、図1及び図8の
Eの位置に達した作動管(7)は、その後、図1及び図8
のF、G、Hに示す状態を経て、Aに示す元の位置に復
帰させられる。
【0095】作動管(7)がこのAに示す元の位置に復帰
させられると、突軸(21)が、本来の作用位置に位置させ
られたままとなっている作動片(25)に当接して、回転板
(19)が解除位置に回動させられ、その後、上記と同様の
動作をくり返す。
【0096】全作動管(7)とその中の液体(L)と全バラ
ンスウェイト(41)とは、作動管(7)の枢支点を境に、常
時ほぼ重力バランスしているので、上述のように各作動
管(7)の往復回動にエネルギーが消費されることはほと
んどなく、トリチェリーの真空によるピストン(9)の引
下げ力のほとんどは、作動クランク軸(2)の回転に用い
られる。従って、作動クランク軸(2)は、効率よく連続
して回転させられ、被駆動装置に必要な回転駆動力を与
える。
【0097】ダイヤフラム(13)を省略した場合等におい
て、作動管(7)の右端部(7a)におけるピストン(9)の下
方に空気が溜るおそれがある場合には、一定回転毎に、
その作動管(7)が図1及び図8のDの位置まで傾斜した
ときに、電磁弁(30)を開閉して、上記空気をバイパス管
(31)を通して大気に放出し、簡単に正常の状態に復帰さ
せることができる。又は、作動管(7)がDの位置まで傾
斜したとき、電磁弁(30)が自動的に開閉するようにし、
作動管(7)の1往復回動に1回ずつ、必ずピストン(9)
の下方に溜った空気を排出させるようにしてもよい。
【0098】また、上記補助動力装置(44)を常時作動さ
せ続け、補助動力装置(44)の動力より大きな動力を作動
クランク軸(2)より引きだすようにすると、いわゆる倍
力装置となる(請求項4記載の発明)。
【0099】補助動力装置(44)は、作動クランク軸(2)
に連結してもよい。また、起倒クランク軸(32)を出力軸
とし、それから動力を取り出すようにしてもよい。
【0100】図9は、本発明の第2の実施例(請求項8
記載の発明の実施例)を示す。第2の実施例において
は、第1の実施例の操作部であるストッパ用ハンドル(2
6)、作動クランク軸(2)に連結した操作ハンドル(45)、
及び起倒クランク軸(32)に連結した操作ハンドル(46)、
並びに出力部であるチェーンスプロケット(3)及びチェ
ーン(4)等を除く装置全体を、圧力室(47)に収容してあ
る。なお、第2の実施例において、第1の実施例のもの
と同一の部材には、同一の符号を付すに止め、それらに
ついての詳細な説明は省略する。
【0101】(48)(49)(50)は、圧力室(47)の両側部に設
けた補助圧力室で、作動クランク軸(2)及び起倒クラン
ク軸(32)の圧力室(47)の貫通部からの圧力の洩れを少な
くするためのものである。圧力室(47)及び各補助圧力室
(48)(49)(50)は、作動クランク軸(2)及び起倒クランク
軸(32)の貫通部に軸シール部材(51)を備えるとともに、
上部に圧力計(52)を備えた圧縮空気供給管(53)が接続さ
れている。
【0102】圧力室(47)及び各補助圧力室(48)(49)(50)
内の圧力は、例えば、5気圧、4気圧、3気圧、2気圧
等、順次低圧となるように維持するのがよい。なお、補
助圧力室(48)(49)(50)の個数は、必要に応じて増減すれ
ばよく、又はすべて省略してもよい。(54)は、安全弁で
ある。
【0103】本実施例のような構成とすると、ピストン
(9)の1回の下降により得られるエネルギーは、ピスト
ン(9)の断面積(Dm)×ピストン(9)の下降ストローク
(S)×圧力室(47)内の圧力(P)となり、圧力室(47)内の
圧力が、例えば上述のように5気圧であれば、第1の実
施例の場合より5倍のエネルギーが得られ、エネルギー
効率がよいという利点がある。
【0104】図10は、請求項9記載の真空発生装置の
発明の実施例を示す。本実施例の真空発生装置は、第1
の実施例の動力発生装置と同一の原理を用いてトリチェ
リーの真空を形成し、それを真空源として用いたもの
で、第1の実施例のフレーム(1)、作動管(7)、起倒ク
ランク軸(32)、バランスウエイト装置(37)等と同一又は
類似のものを備えている。
【0105】すなわち、本実施例の真空発生装置は、第
1の実施例のフレーム(1)と同様のフレーム(61)と、ほ
ぼ上向きコ字状に屈曲し、一端が上部壁(62)により閉塞
されるとともに、他端が開放し、内部に液体(L)が収容
され、かつ閉塞された方の端部がほぼ真上と斜め上方と
を向く範囲にわたって回動しうるように、中間部がほぼ
水平の枢軸(8)をもってフレーム(61)に枢支された複数
(本実施例では第1の実施例と同様に8個としてある)の
作動管(63)と、角度ピッチを順次同一量だけ異ならせた
複数(同上のように8個)のクランク部(64a)を有する起
倒クランク軸(64)と、起倒クランク軸(64)の回転に伴っ
て、各作動管(63)が位相を異ならせて起倒するととも
に、全作動管(63)とその中の液体(L)とが作動管(63)の
枢支点を境に常時ほぼ重力バランスするように、各作動
管(63)の離心部と起倒クランク軸(64)のクランク部(64
a)とを連結する連結杆(65)と、起倒クランク軸(64)を回
転させる駆動手段(66)と、各作動管(63)の閉塞された方
の端部と減圧タンク(67)とを連結する可撓性のチューブ
(68)と、該チューブ(68)の作動管(63)寄りの端部に設け
られ、前記作動管(63)を閉塞する閉弁位置と作動管(63)
とチューブ(68)とを連通する第1開弁位置と作動管(63)
と大気とを連通する第2開弁位置とに切換え可能な電磁
弁(69)とを備えている。
【0106】各作動管(63)の閉塞された方の端部の長さ
は、該端部がほぼ真上を向いたとき、上部壁(62)の下方
に作動管(63)内の液体(L)により、トリチェリーの真空
が形成されるような長さとしてある。
【0107】駆動手段(66)は、第1の実施例の補助動力
装置(44)と同様に、起倒クランク軸(64)に連結したモー
タ及び減速機等からなるものとすることができる。
【0108】バランスウエイト装置(70)は、第1の実施
例のものと同様の構造とする。
【0109】本実施例においては、全作動管(63)とその
中の液体(L)と起倒クランク軸(64)と、必要に応じて全
バランスウエイト装置(70)とが、作動管(63)の枢軸(8)
を境に、バランス装置により常時ほぼ重力バランスする
ように調整しておき、駆動手段(66)により、起倒クラン
ク軸(64)を連続して回転させると、各作動管(63)が順次
位相を異ならせて起倒し、起立した時に上部壁(62)の下
方に、トリチェリーの真空部(71)が形成される。
【0110】したがって、電磁弁(69)を、作動管(63)が
起立したときに第1開弁位置に、その後作動管(63)が倒
伏する間は第2開弁位置に、また作動管(63)が倒伏した
状態から起立する直前までは閉弁位置に位置するように
自動的に制御すると、作動管(63)が起立したときに、作
動管(63)とチューブ(68)とが連通し、減圧タンク(67)内
の空気が、チューブ(68)を通して作動管(63)内のトリチ
ェリーの真空部(71)に吸引されて、減圧タンク(67)内が
さらに減圧され、次いで作動管(63)が倒伏する間には、
作動管(63)内の空気が大気に放出され、さらに作動管(6
3)が倒伏した状態から起立する直前までは、作動管(63)
の上端部が密閉されて、そこにトリチェリーの真空部(7
1)が再度形成され、このサイクルを順次繰り返すことに
より、減圧タンク(67)内が漸次減圧され、少ない入力で
効率のよい真空ポンプが形成される。
【0111】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明による
と、次のような効果を奏することができる。 (a) クリーンな大気圧を利用して、動力を発生させるこ
とができるので、公害の問題が全くなく、また他の動力
燃料費がほとんどかからないので、経済性がよく、さら
にどこにでも設置できるので、設置場所が限定されるこ
とがない(請求項1〜8)。
【0112】(b) 請求項2及び3記載の発明のような構
成とすると、より実用性の高い装置とすることができ
る。
【0113】(c) 請求項4記載の発明のように、作動ク
ランク軸と起倒クランク軸とのいずれか一方に補助動力
装置を連係し、この補助動力装置をスタータとして用い
ると、装置が静止状態から正常運転状態に達するまでに
必要なエネルギーの前部又は一部を補うことができ、装
置を短時間の間に正常運転状態に到達させることができ
る。また、この補助動力装置を、正常運転状態において
も常時作動させ続けることにより、補助動力装置により
小さなエネルギーを付与し、作動クランク軸又は起倒ク
ランク軸より大きなエネルギーを取り出すことができ、
いわゆる倍力装置とすることができる。
【0114】(d) 請求項5記載の発明のようなバランス
ウェイト装置を用いると、個々の作動管の傾動時に生じ
る重力のアンバランスを可及的に小とすることができ、
起倒クランク軸に関して重力バランスを取るのが容易と
なる。
【0115】(e) 請求項6記載の発明のように、作動管
の一方の上向きの端部における最大傾斜時にその中の液
体の液面が到達する部分に、電磁弁を備えるエア抜き管
を設ければ、万一作動管内のピストンの下方に空気が混
入した場合、その空気を簡単に除去することができ、ま
た、作動管内に最初に液体を入れるのにも便利である。
【0116】(f) 請求項7記載の発明のように、ピスト
ンと、該ピストンが摺動自在に嵌合された作動管との間
に、作動管内におけるピストンの摺動に伴って伸縮する
可撓性のダイヤフラムを設ければ、ピストンと作動管と
の間から空気が侵入するのを確実に防止することができ
る。
【0117】(g) 請求項8記載の発明のように、操作部
及び出力部を除く装置全体を、圧力室内に収容すると、
圧力室内の圧力に比例して、ピストンの1回の下降によ
り得られるエネルギーを倍加することができ、エネルギ
ー効率をよくすることができる。
【0118】(h) 請求項9記載の発明のような真空発生
装置とすると、全作動管とその中の液体とは、常時ほぼ
重力バランスしているので、駆動手段により、起倒クラ
ンク軸にわずかの回転力を付与するだけで、起倒クラン
ク軸が連続して回転させられるとともに、全作動管が順
次位相を変えて傾動させられ、その中の起立した作動管
内に形成されるトリチェリーの真空により、減圧タンク
(67)内が漸次減圧され、効率のよい真空ポンプが形成さ
れる。
【0119】(i) 請求項10記載の発明のようなバラン
スウェイト装置を真空発生装置にも用いると、個々の作
動管の傾動時に生じる重力のアンバランスを可及的に小
とすることができ、起倒クランク軸に関して重力バラン
スを取るのが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力発生装置の第1の実施例の正面図
である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】第1の実施例の単一の作動管とそれが傾斜した
ときの水平線上の液面及び重心位置等を示す正面図であ
る。
【図6】第1の実施例の作動原理、特に作動管の重心位
置の変化による重力アンバランスと、バランスウエイト
の重力アンバランスと、それらの合成力との関係を説明
するための説明図である。
【図7】図6を展開して、作動管が複数の傾斜位置に位
置しているときの状態を模式的に示す作用説明図であ
る。
【図8】クランク部における各作動管がA〜Hの各位置
に位置しているときの状態を模式的に示す作用説明図で
ある。
【図9】本発明の動力発生装置の第2の実施例の縦断正
面図である。
【図10】本発明の真空発生装置の一実施例の正面図で
ある。
【符号の説明】
(1)フレーム (2)作動クランク軸 (2a)クランク部 (3)チェーンスプロケット (4)チェーン (5)垂下部材 (5a)水平片 (5b)リンク (6)ガイド部材 (7)作動管 (7a)右端部 (7b)左端部 (8)枢軸 (9)ピストン (10)ピストンロッド (11)押し下げローラ (12)軸 (13)ダイヤフラム (14)ストッパ手段 (15)ピン (16)ローラ (17)スラストベアリング (18)通過孔 (19)回転板 (20)長孔 (21)突軸 (22)作動片 (23)ストローク規制手段 (23a)長溝 (23b)閉塞板 (23c)突片 (23d)停止板 (24)解除手段 (25)作動片 (26)ストッパ用ハンドル (27)ストッパ軸 (28)ガイド片 (29)トリチェリーの真空部 (30)電磁弁 (31)バイパス管(エア抜き管) (32)起倒クランク軸 (32a)クランク部 (33)(34)チェーンスプロケット (35)チェーン (36)連結杆 (37)バランスウエイト装置 (38)軸 (39)支持ロッド (40)ロックナット (41)バランスウェイト (42)(43)セクタギヤ (44)補助動力装置 (45)操作ハンドル (46)操作ハンドル (47)圧力室 (48)(49)(50)補助圧力室 (51)軸シール部材 (52)圧力計 (53)圧縮空気供給管 (54)安全弁 (61)フレーム (62)上部壁 (63)作動管 (64)起倒クランク軸 (64a)クランク部 (65)連結杆 (66)駆動手段 (67)減圧タンク (68)チューブ (69)電磁弁 (70)バランスウエイト装置 (71)トリチェリーの真空部 (Ga)〜(Gh)(Gx)作動管と液体との重心 (Gw)バランスウエイトの重心 (L)液体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部にピストンが気密状態を保って摺
    動自在に嵌合されるとともに、内部に液体が収容され、
    かつほぼ真上を向く位置とすることにより、ピストンの
    下方に液体の重量によるトリチェリーの真空が形成され
    るようにした複数の作動管を起倒自在に枢支し、前記各
    ピストンを、被駆動装置に連係されるクランク軸のクラ
    ンク部に連係し、かつクランク軸と各作動管とを、クラ
    ンク軸の回転に伴って、各作動管が位相を異ならせて起
    倒するとともに、全作動管とその中の液体とが、作動管
    の枢支点を境に常時重力バランスするように互いに連係
    したことを特徴とするトリチェリーの真空を利用した動
    力発生装置。
  2. 【請求項2】 ほぼ上向きコ字状に屈曲し、内部に液体
    が収容され、かつ一端部がほぼ真上と斜め上方とを向く
    範囲にわたって回動しうるように、中間部がほぼ水平の
    枢軸に枢支された複数の作動管と、 各作動管の一方の上向きの端部内に、気密状態を保って
    長手方向に摺動自在に嵌合されたピストンと、 各作動管の一方の上向きの端部を貫通して、同端部と平
    行に延出し、一端が前記ピストンに連結され、かつ他端
    部に押し下げローラが軸着されたピストンロッドと、 各作動管の一方の上向きの端部の上方に回転自在に配設
    され、角度ピッチを同一量だけ順次異ならせたクランク
    部を有する作動クランク軸と、 作動クランク軸の各クランク部より垂下し、下端部に前
    記ピストンロッドの押し下げローラが係合しうる水平片
    を備え、該水平片が押し下げローラにより押し下げられ
    ることにより、作動クランク軸を回転させる垂下部材
    と、 前記作動クランク軸と同期して回転するように連係さ
    れ、かつ角度ピッチを順次同一量だけ異ならせた複数の
    クランク部を有する起倒クランク軸と、 起倒クランク軸の回転に伴って、各作動管が位相を異な
    らせて起倒するとともに、全作動管とその中の液体とが
    作動管の枢支点を境に常時重力バランスするように、各
    作動管の離心部と起倒クランク軸のクランク部とを連結
    する連結杆と、 各作動管の一方の上向きの端部が傾斜することにより、
    ピストンロッドの押し下げローラが垂下部材の水平片よ
    り側方に離脱し、かつ作動管の傾斜による作動管の一方
    の上向きの端部内での液位の上昇によりピストンが押し
    上げられた状態で、ピストンロッドの下降を阻止するス
    トッパ手段と、 各作動管の一方の上向きの端部がほぼ真上を向いたと
    き、前記ストッパ手段によるピストンロッドの拘束を解
    除する解除手段とを備え、 前記各作動管の一方の上向きの端部の長さを、該端部が
    ほぼ真上を向いたとき、ピストンの下方に作動管内の液
    体により、トリチェリーの真空が形成されるような長さ
    としたことを特徴とするトリチェリーの真空を利用した
    動力発生装置。
  3. 【請求項3】 作動クランク軸と起倒クランク軸とのい
    ずれか一方を、被駆動装置に連係される出力軸とした請
    求項2記載のトリチェリーの真空を利用した動力発生装
    置。
  4. 【請求項4】 作動クランク軸と起倒クランク軸とのい
    ずれか一方に、補助動力装置を連係した請求項2または
    3記載のトリチェリーの真空を利用した動力発生装置。
  5. 【請求項5】 各作動管の枢軸またはその近傍に、各作
    動管の起倒と連動して、重心が前記枢軸に対して作動管
    の重心の移動と逆方向に作用するバランスウェイトを設
    け、液体の移動による重心位置の変化とバランスウェイ
    トの重心位置の変化との位置エネルギーの相乗作用によ
    り、それらが互いにバランスするようにしたバランスウ
    ェイト装置を設け、かつ前記全バランスウェイトと全作
    動管とその中の液体とが作動管の枢支点を境に、常時重
    力バランスするようにした請求項1〜4のいずれかに記
    載のトリチェリーの真空を利用した動力発生装置。
  6. 【請求項6】 作動管の一方の上向きの端部における最
    大傾斜時にその中の液体の液面が到達する部分に、電磁
    弁を備えるエア抜き管を設けた請求項1〜5のいずれか
    に記載のトリチェリーの真空を利用した動力発生装置。
  7. 【請求項7】 ピストンと、該ピストンが摺動自在に嵌
    合された作動管との間に、作動管内におけるピストンの
    摺動に伴って伸縮して、ピストンと作動管との間の気密
    を図るようにした可撓性のダイヤフラムを設けた請求項
    1〜6のいずれかに記載のトリチェリーの真空を利用し
    た動力発生装置。
  8. 【請求項8】 操作部及び出力部を除く装置全体を、圧
    力室内に収容した請求項1〜7のいずれかに記載のトリ
    チェリーの真空を利用した動力発生装置。
  9. 【請求項9】 ほぼ上向きコ字状に屈曲し、一端が上部
    壁により閉塞されるとともに、他端が開放し、内部に液
    体が収容され、かつ閉塞された方の端部がほぼ真上と斜
    め上方とを向く範囲にわたって回動しうるように、中間
    部がほぼ水平の枢軸に枢支された複数の作動管と、 角度ピッチを、順次同一量だけ異ならせた複数のクラン
    ク部を有する起倒クランク軸と、 起倒クランク軸の回転に伴って、各作動管が位相を異な
    らせて起倒するとともに、全作動管とその中の液体とが
    作動管の枢支点を境に常時重力バランスするようにし
    て、各作動管の離心部と起倒クランク軸のクランク部と
    を連結する連結杆と、 前記起倒クランク軸を回転させる駆動手段と、 各作動管の閉塞された方の端部と減圧タンクとを連結す
    る可撓性のチューブと、 該チューブの作動管寄りの端部に設けられ、前記作動管
    を閉塞する位置と作動管とチューブとを連通する位置と
    作動管と大気とを連通する位置とに切換え可能な電磁弁
    とを備え、 前記各作動管の閉塞された方の端部の長さを、該端部が
    ほぼ真上を向いたとき、上部壁の下方に作動管内の液体
    により、トリチェリーの真空が形成されるような長さと
    したことを特徴とするトリチェリーの真空を利用した真
    空発生装置。
  10. 【請求項10】 各作動管の枢軸またはその近傍に、各
    作動管の起倒と連動して、重心が前記枢軸に対して作動
    管の重心の移動と逆方向に作用するバランスウェイトを
    設け、液体の移動による重心位置の変化とバランスウェ
    イトの重心位置の変化との位置エネルギーの相乗作用に
    より、それらが互いにバランスするようにしたバランス
    ウェイト装置を設け、かつ前記全バランスウェイトと全
    作動管とその中の液体とが作動管の枢支点を境に、常時
    重力バランスするようにした請求項9記載のトリチェリ
    ーの真空を利用した真空発生装置。
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