JPH08155442A - 水処理活水装置 - Google Patents

水処理活水装置

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JPH08155442A
JPH08155442A JP33472494A JP33472494A JPH08155442A JP H08155442 A JPH08155442 A JP H08155442A JP 33472494 A JP33472494 A JP 33472494A JP 33472494 A JP33472494 A JP 33472494A JP H08155442 A JPH08155442 A JP H08155442A
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infrared radiation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁界損失を減らし、磁気と遠赤外線を効率良く
放射させて、配水管内の水を活性化させる。 【構成】配水管(主に水道管)に挟み込めるように、本
体が1aと1bに2つに分かれる構造で、分割した2つ
の本体1a及び1bの内部は同じ構成でできている。永
久磁石2間の開隔を広くとり、この中心に磁束整流器4
を設けて磁力損失を減らしている。永久磁石2の上に遠
赤外線放射体6を装着し、この遠赤外線放射体6の下部
は鏡6aでできており、この鏡6aは凹レンズ状にして
いて、この鏡6aの表面に遠赤外線放射材6bを塗布し
ている。遠赤外線放射を配水管を流れる水に集東して効
率良く作用するような構成になつている。鏡6aは、反
射率の高いアルミニウム等の金属板でも良く、この場合
にはレンズの役目をするように放射面に角度を施す。ま
た、本体1aと1bに装着する永久磁石2の極性は、引
き合いと反発のいずれの構成でも良い。 【効果】水の構造的変化をもたらし、活性化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水道水、井戸水等配水
管を通過する流体内の浮遊物を清澄し、細菌類を滅菌
し、配水管に発生する錆の除去と防止等の処理装置に関
するものであり特に本発明は永久磁石のほか、遠赤外線
放射体を具備した構成の装置であり、本装置を通過した
水は、化学的構造変化をもたらし、水の温度上昇が早ま
ることによる燃費の節減、その他、生体系に好影響を与
え、また植物の生育を促がさすことができる水処理活水
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、世界における水系の汚染は急速に
拡大傾向にある、このことは、産業用廃水、生活廃水、
農薬汚染、酸性雨汚染等が原因とされている。このため
河川系や湖沼では、富栄養化が促進され、水道水におけ
る水質の悪化が増えてきていることは周知の通りであ
る。
【0003】このようなことから、現在数多くの浄水機
や、ろ過器具が提案されている。しかしながら、多くの
ろ過式の浄水機においては、活性炭や中空糸膜を使用し
ているために、注意を怠ると雑菌類に汚染される恐れが
ある。また、例えば特開平1−266892号または特
公平4−70073号の如く、ケーシング内に水処理構
成物を内臓する構造においてはどうしても内部が複雑に
なり、かつまた、水圧が掛かるために水量が落ちること
は避けがたい。更にケーシング内の水処理構成物の破損
や経年劣化は避けられない。また、この処理構成物が直
接水に触れるために、長年において水の浮遊物や、スラ
イムなどが内部の金属に付着してくることが懸念され
る。
【0004】一方配水管の外部から水を処理する方法お
いては、例えば実公平2−048080号や実公平5−
13437号の如く優れたものが提案されている。しか
しながら、実公平5−13437号においては、配水管
に流れる流体の中心から眺めれば配水管上にある4極の
磁気の作用は、引き合いと反発により磁界が歪められま
た磁石と磁石の間が接近していることで、外部に流れる
漏洩磁束が大となり、磁気の作用が充分発揮できない恐
れがある。また、この文献において「遠赤外線材を、銅
またはステンレス製の内部管に添着されている。」との
構成になつているが、遠赤外線材がいかに優れているも
のであつても、内部管の中に流れる水など流体に遠赤外
線を透過させて流体に作用させることは究めて効果の薄
いものと考えられる。更に、装置本体が内部管と一体型
の構造となっているために、取り付け工事などの費用
と、手間がかかることである。
【0005】次ぎに、実公平2−048080号参照の
如く装置においては、半中空円筒磁石を使用されている
と思われ、この場合、逆磁気抵抗(パーミアンス)が小
さいために、水道の蛇口栓以外の比較的太い配水管での
使用においては、磁力の効果が充分発揮できない。また
この構成による磁界は、配水管に沿って磁化され、しか
もS極N極が、配水管上において交互に配列しているた
めに、磁石内部に流れる磁場が大きくなるために、減磁
界損失が大きくなる傾向にある。また、この構造から見
ると、水道蛇口専用の装置であり、ほかの給配水管など
には応用が難しい点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、過去9年
余りにおいて、磁気処理装置の研究実験を繰り返し行い
鋭意研賛を積み重ねてきている。例えば1例として、別
表第1表の如く、ほうれん草の栽培実験の結果を表した
ものであるが、1表に掲げた数字を見ると、実験区にお
ける磁気処理された水を使用した場合の収穫量は、慣行
区の場合に比較して約60%の増収量が認められた。更
に、データーは示さないが、動物実験、特に豚や牛にお
いては、臭気の減少、病気の減少、食欲の増進、体重の
増進促進、等の好結果が認められている。更にまた、食
品関係、具体的に豆腐店で使用している井戸水の大腸菌
を滅菌し、一般細菌郡を水道法の基準内に減らすことが
できしかも食品の鮮度保持が確認されている。更に、配
水管内の赤錆やスケールの改善や防止において、数多く
の実例が認められているのである。本発明は、このよう
な実験による成果の構築技術の基盤を基に、更に新な技
術を加えて、前述の課題を解決する水処理活水装置とそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題が解決するための手段】本発明は、本体ケース内
に流体が通過する内部管を設けずして、本体ケースが2
つに分割され、この2つに分かれた本体が、配水管(主
に水道管)に挟み込むように形成されている。そして、
それぞれの本体ケースには、対称に複数の永久磁石が装
着されている。
【0008】この永久磁石の上部面、つまり配水管側に
遠赤外線放射体が永久磁石の数だけ装着されていてお
り、この永久磁石は、おのおの、配水管側に沿って並列
に装着されていているのである。
【0009】また、永久磁石と永久磁石の間には空隙が
あり、この空隙の中心部に強磁性軟鉄の磁束整流板を設
けられている。このことは、磁石間の磁界干渉を軽減す
るため設けられたものである。
【0010】更に、それぞれの永久磁石の回りには、磁
束密度を高めるためのヨークを密着されていて、このヨ
ークの低部は、磁束整流板と接続されている。
【0011】また、遠赤外線放射体の下地は、鏡面でで
きており、この上に遠赤外線放射材を塗布されている
が、この鏡面は、配水管の中心部に電磁波が集束できる
ようにレンズ状となるように形成されたものである。
【0012】本発明における永久磁石及び遠赤外線放射
体の配置設計は、磁束の干渉や乱れを無くすために、配
水管を挟む形で2極となつている。そして、磁力線と遠
赤外赤外線放射エネルギーとが相乗効果を発揮して、流
体に充分な作用を奏することができるように、エネルギ
ー放射面と配水管との間に適当な空隙を設けている。
【0013】以上のような構成によって、前述のような
課題を解決するばかりではなく、以下に詳述する作用に
依る、本発明の効果を提供するものである。
【0014】
【作用】本装置が水を活性化させる作用と原理について
述べるがその前に、水について若干述べる。水について
の性質及び構造については、すべてが解明されているわ
けではないが、現在迄に解明されている通常自然水の性
質及び構造については、次ぎのようなものである。
【0015】他の液体に比べて、溶解力が高く、酸素
や炭酸ガスなどの気体、更に粒子体の無機物や有機物を
溶存させる。
【0016】原子及び分子間において、共有結合61
%、イオン結合39%、の割合で化学結合しており、イ
オンやクーロン力などの作用により、水分子間で弱い水
素結合やイオン性結合となり、分子間において離散集合
を繰り返しながら集合体構造形成している。このため
に、化学反応が早く、しかも構造体の化学的変化は水の
吸収力や浸透力にも影響して変化をもたらすと云われて
いる。更に粘性度や沸点温度も他の物質に比べて高い。
【0017】電気的に中性であるが、浮遊物などが溶
存されると−般的にプラス電荷を帯びてくる。しかし、
化学的陰性度の差は、他の分子に比べて大きいが、これ
は酸素の陰性度が高いためである。また、浮遊物、特に
不純物が多くなると電気伝導率も高くなる傾向になる。
【0018】水の分子構造は、電気的陰性度の高い酸
素Oに陰性度の低い水素Hが約105度の角度をもっ
て化学結合しており、2原子双極子分子となつている。
【0019】また、水にナトリウム(Na)などの電
解質イオンが溶解しているときは、双極子がイオンの電
荷と反対符号の電荷の方を向けてとりまき、イオンを水
に水和させると云い、イオンの半径が小さいものほど水
和が大きいと云われている。
【0020】水のもつイオンは大きな移動度をもつ。
オキソニウムイオン(H)は9・28×10−5
cm−1であり、水酸化物イオン(OH)は5・
08×10−5cm−1の移動速度で水溶液中で起
こる最も早い2分子反応であるとされている。
【0021】そして、水は比誘電率約80,自己プロ
トン解離定数(イオン積)は10−14moldm
−6で、弱いながらも酸性も塩基性も有する特殊な溶媒
であるとされる。
【0022】水素イオンの核(プロトンH)は半径
おおよそ10−13cm程度のきわめて小さい粒子であ
り、その著しく高い表面電荷密度のために、溶液中で
は、溶媒分子と結合して存在し、裸のHとして存在し
ないで、オキソニウムイオン(H)として存在し
ていると考えられている。
【0023】更に、水素や酸素の最外殼の自由電子は
常に自らの自転運動(スピン)をしており、これら電子
は磁性をもつと考えられている。
【0024】▲10▼そして、蒸留水以外の通常の水に
おいては、磁界に反応する常磁性体である。以上、水に
ついての性質及び構造について述べたが、本発明がこの
ような水に対してどのように作用するのか、以下具体的
に説明する。
【0025】本発明は、この装置の構造と部品の構成に
おいて、配水管の外側から磁力線と遠赤外線を能率よく
働きかけ、配水管内部に流れる水に効果的な作用をさせ
ることにより、水の化学的構造変化を促して水を活性化
させることができる。
【0026】まず、磁気の水処理に対する理論は次ぎの
ようになる。前述の水の性質と構造のところでも述べた
が、水の最小単位である原子核(プロトン)と電子の磁
場の影響力を考えてみると、電子は磁気双極子を持って
いてスピンしながら原子核(プロトン)に引きつけられ
て角度を持ちながらプロトンのまわりを公転している。
電子に外部磁場をかけると半数が外部磁場と平行の向き
に、後の半数が逆平行の向きになる。プロトンも電子と
同じように磁気的モーメントを持っていてスピン角運動
をしている。そして電子は負に電荷した回転体であり、
右ネジの法則に従い、回転方向するとこれに対して上向
き直角に角運動ベクトルの力が発生し、これと180゜
つまり逆方向に磁気モーメントが発生する。これに対し
て正の電荷をもつプロトンは、角運動のベクトルと磁気
モーメントは同じ向きに発生する。従って、電子とプロ
トンの磁気モーメントは逆向きとなつているのである。
このように、磁性核、つまり核スピンをもつプロトンに
磁場をかけると、電荷を持った物体にトルクがかかった
ときのように挙動する。つまり歳差運動(ジャイロ・コ
マ)をはじめるのである。そしてプロトンは磁場の方向
を軸として歳差運動をはじめ、この運動周波数は磁場の
強さで決定づけられる。このことをもう少し説明を付け
加えると、
【0027】プロトンは外部磁場のないときは、自由
(ランダム)にスピンしているが、外部磁場が加わる
と、磁気モーメントが外部磁場と同じ向きの場合は、エ
ネルギーの低い状態つまり基底状態と云い、磁気モーメ
ントが外部磁場と逆向きの場合はエネルギーが高くな
り、この状態を励起状態と云う。つまり、外部磁場のな
いときは磁性核のエネルギーはすべて等しいが、外部磁
場をかけると平行と逆向きの核の差のエネルギーギャッ
プが現れる。
【0028】また、電子の場合もプロトンと同じく歳差
運動を円錐面上で運動しているが、符号が異なる。電子
の場合は、すでに平行と逆向きがあり、エネルギーギャ
ップに相当するような電磁波エネルギーを受けると、電
子はこれを吸収してエネルギーの高い方へ遷移(基底状
態からエネルギー準位の高い励起状態)して、共鳴現象
を起こすのである。この時の歳差運動の円錐の向きが逆
になるのである。そして、電子が強い外部磁場や電磁波
を吸収した場合、プロトンから完全に離れてしまい、こ
れをイオン化と云う。上述は、水素原子の動きや磁場の
力によるエネルギーの変換作用であるが、一部の元素を
除いて、大半の元素及び2原子分子や多原子分子なども
外部磁場に作用されるのである。
【0029】このような理論的な根拠の基に、本発明の
磁場作用を次のように設計されている。 水が通過する配水管に加える磁場は配水管に対して永
久磁石の場合は、外部から配水管を挟み込む形の2極で
構成する。このことは、磁界が歪められず、電子や分子
に磁場を有効に作用させることができるからである。 2極の永久磁石は、配水管の直径よりや、多きい広さ
の寸法のものにして流体を充分カバーできるように留意
してした設計構造としている。 配水管の外部に加える磁界強度の設計は、さまざまな
実験の結果、磁東密度1cm当たり1000〜150
0ガウスの、湿式異方性フエライトマグネットを採用
し、 (イ)配水管口径15A・流速2m/sの場合は電磁場
換算で2・7T(テスラ) (ロ)配水管口径20A・流速2m/sの場合は電磁場
換算で4・8T(テスラ) (ハ)配水管口径32A・流速2m/sの場合は電磁場
換算で12T(テスラ) (ニ)配水管口径40A・流速2m/sの場合は電磁場
換算で20T(テスラ) (ホ)配水管口径50A・流速2m/sの場合は電磁場
換算で30T(テスラ)の磁界強度設定が好ましい。 磁石は磁界強度を上げ、減磁損失を減らすための構造
上の工夫を施している。この詳細については、実施例の
項で述べることにする。
【0030】つぎに、遠赤外線について述べる。水の分
子は、前述の水の性質で述べたが、水素は酸素と共有結
合の際に、水素の2極(双極子)は約105度の角度を
もって酸素に結合されている。そして酸素と水素は、
0、97×10−8cmの距離をもっている。この水分
子の水素の双極子は、他の水分子の酸素と弱い結合力で
水素結合しているのであるが、この距離は1、6×10
−8cmである。
【0031】遠赤外線の作用は、上述の水を含めた流体
の分子や多原子分子のもつ双極子固有の基準振動に対し
て、遠赤外線と共鳴して、変角(開閉)、伸縮(縮
重)、ねじれ、回転などの力を加えることにより、水や
水に溶存されている化学物質の構造を変化させるのであ
る。特に水の場合においては、水素結合の離散集合を早
めイオン化を促進するなどをして、水を活性化させるこ
とができるのである。遠赤外線が、なぜ吸収するのかに
ついては、ここでは詳細を割愛する。ここで本発明の遠
赤外線放射の原理作用を構造面から詳述する。
【0032】遠赤外線素材は、商品化(特第18225
82号)されている、主にアモルフアスシリカ及びアモ
ルフアスアルミノシリケートからなるセラミックパウダ
ーを素材として使用している。この素材については説明
するまでもないが、水分子に共振を与え、エネルギーを
活性化し、タンパク質表面の水分子を活性化し、水の結
合力を高めて抗菌力を発揮する素材である。そして、こ
の遠赤外線放射材料は、常温において、波長、6〜11
μm、特に、8〜9μmの放射率が高く、人体及び動、
植物などの生命体に有効な波長を放射する材料であるこ
とが認められている。
【0033】本発明は、上述の素材の特性を充分発揮さ
せ、更に、水や流体に対して効率良く放射できるよう
に、2次加工を加えて、遠赤外線放射体を製造してい
る。そして、これを本発明の構造機能内に組み入れて効
果を発揮しているのである。
【0034】次に、遠赤外線放射体の製造方法について
述べる。 上述のセラミック素材5に対して、塗料を5の割合と
して混ぜ、干若の接着材を添加して、水を加えて適当な
粘度をもつ液体にした後、微粒子が見えなくなるまで充
分に撹はんして放射材を作る。 の放射材を鏡の反射面に3mm以上の厚みをもたせて
塗布する。 自然乾燥の後、70度C前後の熱を加えて水分を完全
に蒸発させた後に、コーテング処理仕上げする。
【0035】発明者等は、別紙資料図面の図11に示す
ように、鏡の代わりにアルミニウムの板を利用し、この
アルミニウムの表面に上述のように作った遠赤外線放射
材を塗布して放射体を作り、これを永久磁石の上に乗せ
て遠赤外線放射測定実験を実施した結果、別紙書類の図
面の図13のグラフ中において、試料2のカーブを示す
特性となつた。これは、理想黒体に近いものであると確
信している。
【0036】また、上記の実験で、更に、同図11の測
定試料2のように作った遠赤外線放射体の上に、同図面
の図10のように厚さ1mmの銅板を覆せて試料1のよ
うにしたサンプルを測定実験した結果、別紙図面の図1
3の中において、試料1のグラフに示す結果となつた。
このことは、放射エネルギーが銅板を通過したことを実
証されたことになる。
【0037】しかし残念ながらこの事象についての理論
付けはできない。然して、自然界における力の関係は、
古典力学や量子論においてすべて解明できるもではな
い。しばしば事象が先行することがあるが、これは自然
界の真理である。
【0038】上述のような遠赤外線放射体に鏡を利用す
ることは、本発明の大きな特徴と云えるのである。遠赤
外線成分は熱放射であるが、この放射熱線は、電磁波で
もあり、光子を含む光でもあることが理論的、事象的に
も立証されている。従って、本発明は、遠赤外線放射が
無駄なく、配水管に流れる水に照射できるように、放射
体から発する非放射面の放射エネルギーを反射させ、放
射面に対して指向性を持たせるためであるが、この工夫
により放射エネルギーが倍加するのである。
【0039】また、放射エネルギーが、配水管の外部表
面に集束できるように鏡を凹レンズ状に工夫を施してい
る。この構造と構成において、鏡の代わりに、反射率の
高い金属、例えば表面が研磨されたアルミニウムなどで
もよい。また、凹レンズの代わりに、メタリック・デイ
レイ・レンズのように、放射面積が広くとれ、放射角を
持った性能の構造と機構であれば良いのである。以上の
ように造られた遠赤外線放射体を、永久磁石の表面に装
着するのである。
【0040】このような機能を備えた構造にした本発明
は、配水管に流れる、水やその他の流体に充分作用して
活性化をさせることができるのである。
【0041】
【実施例】I実施例について図面を参照しながら詳述す
る。図1の断面図、図3において、上部本体1aと下部
本体1bが、外部配水管Aを挟み込んでいる状態の断面
図であつて、本体1a・1bの内部には、それぞれ永久
磁石2が装着され、この永久磁石2の上に遠赤外線放射
体6の鏡部6aと、この上に遠赤外線放射材6bが一体
となつて装着されている。更に、遠赤外線材6bの上に
樹脂製の押さえカバー7を施されている。押さえカバー
7と配水管Aの外部表面の間は、本体1a及び1b側と
も同じ間隔の空隙10を設けている。
【0042】そして、この図面によれば、永久磁石2
は、上下本体1a・1bにそれぞれ3個を並列に並べら
れているが、上下本体の磁石2は互いに引き合う極性と
なつている。
【0043】また、永久磁石2の間には、比較的広い空
隙5を設けている。この空隙5内に磁束整流器4を設け
ており、永久磁石2の両側と底部に密着されているヨー
ク3の底部と接続されている。
【0044】本発明は、上述のような構成からできてい
て、そして、この機能面における実施では、図5の断面
図に示しているように、外部配水管Aに対して充分カバ
ーできる大きさの永久磁石を使っている。これは、配水
管Aに流れる水に均等な地場を与えることができるよう
に設定したものである。この配水管Aに流れる水に対す
る磁界の強度は、前述の作用の項で述べたとおり、ガウ
ス計算された永久磁石の能力により機能設定されてい
る。また、永久磁石2は、表面(図面上で上部)と裏面
(図面上で下部)に磁極が現れる異方性を採用してお
り。保磁力を高め、逆磁抵抗(パーミアンス)を更に向
上させるために、永久磁石2の表面磁極側と裏面磁極側
迄の寸法は充分厚みを持たせていて、永久磁石2の保磁
力を30%向上させている。
【0045】更に、永久磁石にヨークを接着させて磁束
密度を強化させることは相当昔から一般的であるが、本
発明は、永久磁石2同士の磁界干渉を減らすために、永
久磁石2間に、幅広い空隙を設けて、この中心部に磁束
整流器4を設けている。これは、永久磁石2の全磁束に
対して、漏洩磁束を吸収して減磁界成分を少なくして空
隙部分によって、漏洩係数を大きくして、更に磁気抵抗
を減らすために設けている。そして、ヨーク3は、磁束
整流器4と底辺部で磁気的に接続されていて相乗効果を
奏している。即ち、この機能により、配水管Aに流れる
水に対して効率よく、更に効果的に磁気作用をさせるこ
とができるのである。
【0046】また、遠赤外線放射材6aは、別紙図5に
示すように、鏡6aで反射され、押さえカバー7を透過
して配水管Aの方向に向かつて放射される。そして鏡6
aは凹レンズとするが、図面上の鏡6bは鏡を代用した
アルミニウム板で加工されたものであるが、この鏡6b
は、凹レンズ状にメタリック・デイレイ・レンズ状に加
工していて反射面を広くとり、集束できる角度になつて
いる。そして、この反射面に遠赤外線放射材6bを厚く
塗布している。
【0047】この技術目的とその効果は、遠赤外赤外放
射波動はランダムな波動であるために、放射波動を集束
させることにより干渉性(コヒーレンス)波形を発生さ
せることができる。つまり正弦波に近い多重干渉を起こ
させた波動は、空間で完全なコヒーレントになるように
設計しているのである。即ち、遠赤外線の放射エネルギ
ーは一段と効果を増すのである。
【0048】以上のような構成と機能を備えた本発明
は、配水管Aを通る水と水に溶存する物質に磁気光学効
果をもたらすのである。
【0049】別紙図面・図3において、配水管Aに水B
が通過しているとする。この通過水Bの自由電子は永久
磁石2の磁場を受けてエネルギーの低い基底状態から、
エネルギーの高い励起状態となり、更に最外核の軌道に
乗り移るのである。この電子は原子核からの距離が遠く
なるために核の吸引力が弱くなつている、つまり電子が
離れやすくなつている状態にある。このとき、光速をも
つ遠赤外線の電磁波により酸素Oと水素Hの結合間に揺
さぶりをかけるのである。即ち、自己振動している水の
分子に共鳴して、ねじれや変角(開閉)振動を加える
と、不対スピン間に交換相互作用が働き、全磁気モーメ
ントが歳差運動を行い、量子化されて飛びとびに遷移
し、また、ある自由電子は軌道から飛び出すのである。
そして電子が飛び出した核は陽子となりプラスの電荷を
持ち、飛び出した電子はマイナスの電荷を持ち、それぞ
れイオン化するのである。また、水Bに水和している多
原子分子なども強磁性や反強磁性共鳴効果があるのであ
る。
【0050】いま、配水管Aに通過する前の水Bを考え
ると、この水に化合物や微粒子などが含んでいるとする
と、これら化合物や微粒子による化学相互作用で、この
水の構造はさまざまな大きさや形のイオン結合や静電引
力の結合、また、水和の状態となつており、これらを水
素結合でとりまいている、つまり乱雑な配位的構造にな
つているのである。
【0051】水Bが、配水管を通過中、つまり、本発明
の装置を通過中のときは、前述で説明した原理で作用
し、水素結合を断ち切るのである。
【0052】そして、構造変化を受けた水Bは、配水管
Aを通過した後、つまつ、本発明装置を脱出した後に、
外部のエネルギー作用が無くなるために、準位を上げて
いる励起状態の電子は基底状態の軌道に落ち、核から飛
び出した電子や電子を失った陽子(ホール)は、それぞ
れ、相手を見つけて落ちつくのである。このとき、エネ
ルギーを発して熱を出すのである。そして水素結合は、
イオンなどを取りまき機能的な水の構造に再編成される
のである。
【0053】別紙図面・図12は、核磁気共鳴装置(N
MR)に共鳴させた同位酸素−17のスペクトルであ
る。このスペクトルの半値の周波数幅は、(イ)の無処
理水(=一般水道水)では126HZであるが、(ロ)
の処理水(=本発明の装置を通過させた水)における周
波数線幅は137・4HZの結果である。処理水の方は
無処理水に比べて、線幅が11・4HZ広がっている。
このことは、水素結合によるネットワークの再編成が行
われたためである。即ち、水素結合が切れて、新しい分
子がイオンを包みながら割り込んで整然と配置された分
子集団(クラスター)に再結合されたためであり、再結
合のとき水分子が比較的大きく変位した結果である。
【0054】別紙表・表2は、井戸水における水質検査
の結果である。この表2に説明を加えると、無処理水で
の一般細菌が、240個/lあったものが、本発明の装
置を通過させた処理水においては、35個/lに減少し
て水質基準内に改善されている。また、大腸菌郡におい
ては、無処理水の場合に検出されていたものが、処理水
の場合は不検出となっている。
【0055】同じく、別紙表の表3は、水道水の水質検
査の結果であるが。硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の項目
と、鉄の項目についてみると、無処理水に比べて処理水
の場合は、絶対量的には僅かであるが比率的には大きく
減少している。また、色度の項目において、無処理水に
比べて処理水は、1度減少した結果となつている。上述
の実施例についての処理水は、非磁性体で出来た材料の
配水管Aに本発明の装置を取り付けて通過させた水であ
る。
【0056】次は、実施例IIについて、図面を参照し
ながら詳述する。図面の図1の断面図、図4は前述の実
施例で述べた図3の構造と構成は殆ど同じである。相違
点は、図4によると、上下本体1a及び1bに、永久磁
石2がそれぞれ3個を並列に並べられて装着されている
が、この上下の永久磁石2は同極で互いに反発する状態
で装着されている。
【0057】永久磁石2をこのような組み合わせに配置
すると、磁力線は外部配水管Aの中心部において直角に
配水管Aに沿って曲げられる。つまり図4に表示のn1
・n3・n5の点から磁力線が配水管Aに沿って両サイ
ドに向かつて走ることになるが、n2・n4の点では磁
界は零となる。図4において、配水管Aが磁性体の場
合、配水管Aは上下の永久磁石2により磁化されて磁区
は、本発明の装置の両サイド方向に向かつて成長してい
くことになる。
【0058】つまり、この状態を磁気的な等価回路で示
せば、図8のようになる。この図8で、導体リングに外
部から磁界(地場)Hを加えると、導体リングの表面に
反磁性電流Jが流れる。そして、内側の表面では逆の方
向に電流が流れるために電流は打ち消しあうが、外側の
半径と内側の半径が違うために、差し引きの電流が流れ
ることになる。上述の導体リングは、図4に示す、配水
管Aといえる。
【0059】そして、図4に示すn0→n1間の磁界と
n1→n2間の磁界は逆向きの磁界となっている。い
ま、配水管Aに水が充満しているとすると、図面の図7
のような等価で見なすことができる。水は常磁性の導体
と見ることができるので、図7のように、磁界Hが水の
両側に存在すると、磁界Hに対して直角に反磁性電流J
が流れる。すると、フレミングの左手の法則でこの電流
と直角の方向にローレンツ力が働き、この力で電流は向
きは変わっていき、ついに円運動をおこし円形電流が流
れることになる。そして中心部においてウズ電流とな
り、更に新な磁界を発生することになるのである。
【0060】図面の図4において、いま、配水管Aに水
Bが走り、n0からn2に通過すると、図面・図9のよ
うな電磁気的等価回路と見なすことができる。即ち、水
(導体)の表面にJなる電流が流れることは、水Bにコ
イルを巻いたのと同じことがいえるのである。従って、
水Bがn0からn1にあるときの電流Jは、図9の上部
に示す向きで流れ、水がn1からn2に移動したときに
は、図9の下部に示す向きに電流Jが流れることにな
る。更に、図4において、水Bがn2及びn4そしてn
6の点を通過した時点では磁界が零のために、配水管A
の内側の表面部では、逆起電力が表れ電荷が発生するの
である。つまり、水Bの電位を上げることになる。
【0061】本実施例では、主に、配水管に発生する腐
食や錆の発生等の防止と除去、更には、水の温度上昇を
時間的に早める効果を実現させることができるものであ
る。一般的に配水管内の腐食や赤錆、そして黒錆等の発
生原因は、慨して次のようなメカニズムにより発生す
る。
【0062】即ち、金属が錆るということは、金属原子
がイオン化するということであり、次のような化学式で
表される。 Fe−2e=Fe となる。つまり、鉄の電子が2個飛び出して電子欠陥
(ホール)となり、2個のプラス電荷をもつイオンにな
る。
【0063】次に、水と反応して、 Fe−2e+6HO=Fe(HO) 2+ となる。
【0064】次に水酸基OHと反応して、 Fe(HO) 2+2OH=Fe(OH)↓+6
O となつて水酸化物の沈澱ができ、更に水に溶けている酸
素により酸化が起こり、このとき、電位差の高い方(ア
ノード部分)には、 3Fe(OH)+1/2O=Fe+3HO となり、Feが生成し、電位差の低い方(カソー
ド部分)には、 2Fe(OH)+1/2O=2FeOOH+HO という形でFeOOHが生成される。このように沈澱
し、更に結晶化して成長していく。
【0065】このように化学生成していく初期における
直接の原因は、金属の持つ電荷によるイオン電位がある
ためである。例えば、水素イオンH1+に対して2価の
鉄イオンFe2+では、水素イオンの電位に比べて鉄イ
オンの電位は、おおよそ0・426V高い。つまり、イ
オン活性が高いことになる。即ち、鉄など金属が腐食し
たり、酸化物イオンが沈澱結晶化して、錆やスケールが
成長する第一の原因は、金属イオンと水素イオンとの電
位差から始まるのである。
【0066】従って、本実施例では、前述したような本
発明の原理に基づて、配水管Aの内側表面の電子欠陥部
分の電位に対して、逆起電力による水の電位を高めてい
るために、水素イオンの活性度が高まることにより、配
水管Aの内部表面との電位差を小さくして、腐食や錆の
発生を防ぐことができるのである。
【0067】更に、配水管Aを通過した水Bは、実施例
Iで示した如く活性化されているために、溶解力が高く
なっていることから、既に沈着結晶で成長した錆やコブ
状のスケールを除去させることができるのである。
【0068】更にまた、このように本発明の装置を通過
した水は、水温が0・5〜1・5度C上昇することが、
本発明者等によって数多く確認されてきているのであ
る。そして、前述のように、水素結合でクラスターの分
離・集合を早めて活性化運動を進めているこの処理水
は、分子間の表面積が広がるために温度上昇が早くなる
のである。
【0069】本実施例による実験の1例を、別紙表の表
4に示す。この表に示す通り、本発明の装置を通過させ
た処理水と、通過させない水により実験したものである
が、処理水は無処理水に比べて温度上昇時間が6〜10
%向上したことを確認できるものである。
【0070】
【発明の効果】本発明の水処理活水装置は、以上説明し
たように、永久磁石の地場と遠赤外線エネルギーを効率
よく放射させて、相乗作用を発揮できるように工夫した
ことにより、前述の実施例での効果を含めて、次ぎのよ
うな効果を奏することができる。主に次ぎのようなもの
であるが、本発明者等によってこれらの効果を確認して
いる。
【0071】水素結合の離散集合の速度が早まり水の
構造変化を伴い、水が活性化された。 水に溶存している物質の化学変化をもたらし、また、
不純物の微細粒子の沈澱効果が早まつた。 イオンの水和が促進して、水分子の活性化エネルギー
が増大した。 水の浸透力が増して動、植物など、生体系への水の吸
収力が良くなり、新陳代謝が促進されて、成長が早まる
など、好影響を与えることができた。 水の溶解力が高まり、錆やスケール・スライム等を除
去させることができた。 大腸菌や一般細菌等を減菌することができた。 処理した水はおいしくなつた。 処理した水を動物に与えると、糞尿の臭いが軽減する
ことができた。 人体において、処理した水を飲んだり、風呂に利用す
ることにより、皮膚炎などが治り、体質改善ができた。 ▲10▼水の温度上昇の時間が短縮できた。などの効果
をあげている。
【0072】以上のような構成による効果と特徴を備え
た本発明の水処理活水装置は、取り扱いが簡単である。
配水管に挟み込んで取り付けるだけでよいのであり、特
別な工事費用も掛からず、配水管の水量が落ちることも
なく、本装置内部に直接水が触れることもないので、衛
生的である。従って、前述で掲げた所期の目的を達成し
得るものである。
【0073】そして、本発明の水処理活水装置は、一般
家庭のほか水を利用する産業に広く提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】水処理活水装置の正面図である。
【図2】水処理活水装置の側面図である。
【図3】図1のX−X断面図である。
【図4】図1のX−X断面図である。
【図5】図2のZ−Z断面図である。
【図6】本発明の装置を配管に取り付けた斜傾図であ
る。
【図7】磁界による円形電流の原理図である。
【図8】図4のn−n間の磁気的等価図である。
【図9】図4のn−n間の電磁気的等価図である。
【図10】遠赤外線放射測定試料1(断面図)である。
【図11】遠赤外線放射測定試料2(断面図)である。
【図12】NMR測定結果図である。
【図13】遠赤外線放射測定結果図である。
【表1】 ほうれん草の栽培実験結果表である。
【表2】 水質検査表(I 井戸水)である。
【表3】 水質検査表(II 水道水)である。
【表4】 ボイラーによる水温上昇実験表である。
【符号の説明】
1 本体 (本体1aと本体bに分割される) 2 永久磁石 3 ヨーク 4 磁束整流器 5 空隙 6 遠赤外線放射体 6a 鏡(部) 6b 遠赤外線放射材 7 押さえカバー 8 仕切板 9 ボルト・ナット 10 空隙 A 配水管 B 配水管Aに流れる水を示す。符号である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配水管を合掌状に挟み込む本体1a及び
    1bの内部に異方性永久磁石を配水管と平行に保ち、永
    久磁石が互いに引き合うような極性に装着し鏡、又はア
    ルミニウム等の光の反射率の高い金属を使用して、これ
    ら金属の表面に常温で遠赤外線を放射する粉末状のセラ
    ミックス素材を2次加工したる遠赤外線放射材を塗布し
    て出来た遠赤外線放射体を、それぞれの永久磁石の上部
    に張り合わせて装着したことを特徴とする水処理活水装
    置。
  2. 【請求項2】 前記、遠赤外線放射材を塗布する側の鏡
    面は、或いは凹レンズとし、或いは又、凹レンズの代わ
    りに、凹レンズを応用したノコギリ状の角度をもつ放射
    面に遠赤外線放射材が塗布されて、配水管の中心部に遠
    赤外線放射エネルギーが集束出来るようにされた遠赤外
    線放射体であることを有していることを特徴とする前記
    特許請求の範囲第1項記載の水処理活水装置。
  3. 【請求項3】 本体ケース内に並列に装着される永久磁
    石と永久磁石の間の空隙の中心部に磁束集束整流板を具
    備された上に永久磁石の減磁界が最小になるように計算
    された強磁性軟鉄製のヨークを永久磁石に具備したこと
    を特徴とする前記特許請求の範囲第1項ないし第2項記
    載の水処理活水装置。
  4. 【請求項4】 配水管を合掌状に挟み込む本体1a及び
    1bの内部に異方性永久磁石が配水管と平行を保ち、永
    久磁石が互いに反発するような極性に装着し鏡、或いは
    又はアルミニウム等の光の反射率の高い金属を使用し
    て、これら金属の表面に常温で遠赤外線を放射する粉末
    状のセラミックス素材を2次加工して出来た遠赤外線材
    を塗布した遠赤外線放射体を、それぞれの永久磁石の上
    部に装着したことを特徴とする水処理活水装置。
  5. 【請求項5】 前記特許請求の範囲第2項並びに特許請
    求の範囲第3項の記載を備えたたることを特徴とする前
    記特許請求の範囲第4項の水処理活水装置。
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