JPH0815348A - 電磁気障害対策部品のsパラメータ測定方法及びsパラメータ測定装置並びに電磁気障害対策部品のsパラメータ測定に使用される測定治具 - Google Patents

電磁気障害対策部品のsパラメータ測定方法及びsパラメータ測定装置並びに電磁気障害対策部品のsパラメータ測定に使用される測定治具

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JPH0815348A
JPH0815348A JP14654294A JP14654294A JPH0815348A JP H0815348 A JPH0815348 A JP H0815348A JP 14654294 A JP14654294 A JP 14654294A JP 14654294 A JP14654294 A JP 14654294A JP H0815348 A JPH0815348 A JP H0815348A
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electromagnetic interference
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parameters
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conductor
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JP14654294A
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Yoshiro Katsuyama
芳郎 勝山
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ネットワークアナライザで得られるSパラメ
ータに簡単な補正演算を施すことにより、小型の測定治
具を使用できるようにすること。 【構成】 誘電体製基板11と導体製グランド面12と
EMI対策部品2が電気的に接続される第1及び第2の
導体製マイクロストリップライン13,14と、マイク
ロストリップライン13,14にそれぞれ電気的に接続
された第1及び第2の同軸コネクタ16,17とを有す
る測定治具1と、同軸コネクタ16,17にそれぞれ接
続された第1及び第2の同軸ケーブル3,4と、同軸ケ
ーブル3,4がそれぞれ接続されることによりEMI対
策部品2についての4つのSパラメータを測定するネッ
トワークアナライザ5と、Sパラメータについて所定の
補正演算を施して新SパラメータをEMI対策部品2の
ためのSパラメータとして求める新Sパラメータ演算手
段6とをそなえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁気障害対策部品
(EMI対策部品)のS(Scattering)パラ
メータ測定方法及びSパラメータ測定装置並びにEMI
対策部品のSパラメータ測定に使用される測定治具に関
する。近年、電子機器や電波環境が複雑化するにつれ
て、電磁気障害対策(EMI対策)の重要性が増してき
ている。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子装置において、EMI対
策を考えるときに、SPICEパラメータと呼ばれる集
中定数近似モデルを用いる手法が提案されている。しか
しながら、近年は、電子装置を動作させるクロックの高
速化により、数GHz程度の周波数帯域のEMI対策が
必要になってきているため、上記のような手法では、正
確なEMI対策を施すことができない。すなわち、上記
のような集中定数近似モデルを用いる手法では、対応周
波数がせいぜい10MHz程度までであるからである。
【0003】また、他の手法として、MIL(ミリタリ
スタンダート)による測定手法がある。これによれば、
EMI対策部品の減衰特性を比較することにより、振幅
のみを測定するようになっている。しかし、かかる手法
では、振幅のみを対象としているので、EMI対策部品
についての完全解析(振幅と位相の両方の解析)が行な
えず、やはり正確なEMI対策を施すことができない。
【0004】ところで、従来より、マイクロ波帯域(1
0GHz程度)でのEMI対策に関して、Sパラメータ
を用いる手法がある。ここで、Sパラメータとは、入出
力の入射電圧(又は入射電流)と反射電圧(又は入射電
流)とを測定し、その比率で表示したものである。かか
るSパラメータの測定は、従来、ネットワークアナライ
ザと呼ばれる公知の装置にて行なわれる。
【0005】このSパラメータを用いると、簡単な表現
で、回路の完全解析(振幅と位相の両方の解析)が行な
えるほか、その測定機器(ネットワークアナライザ)も
充実している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、数GHz程度
の周波数帯域のEMI対策部品についてのSパラメータ
をネットワークアナライザで正確に測定しようすると、
EMI対策部品用の測定治具が必要になり、しかも、そ
の治具は数GHz程度の周波数帯域に相当する波長(例
えば10m程度)以上の長さを必要とすることから、非
常に大型な治具を必要とすることになる。
【0007】これでは、コスト高を招くほか、取り扱い
に手間取り、非現実的である。本発明は、このような課
題に鑑み創案されたもので、ネットワークアナライザで
得られるSパラメータに簡単な補正演算を施すことによ
り、小型の測定治具を使用できるようにした、電磁気障
害対策部品のSパラメータ測定方法及びSパラメータ測
定装置を提供することを目的とするとともに、このよう
な電磁気障害対策部品のSパラメータ測定に使用される
小型で安価な測定治具をも提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の電磁
気障害対策部品のSパラメータ測定方法(請求項1)
は、次のステップをとる。 (1)誘電体製基板と、該基板の下面に形成された導体
製グランド面と、該基板の上面に形成され所要の位相定
数Keを持ち長さがそれぞれL1及びL2で相互にその
一端部が対向するようにして設けられた第1及び第2の
導体製マイクロストリップラインとをそなえるととも
に、上記の第1及び第2の導体製マイクロストリップラ
インの他端部にそれぞれ電気的に接続された第1及び第
2の同軸コネクタをそなえてなる測定治具を用意するス
テップ。
【0009】(2)該測定治具における上記の第1及び
第2の導体製マイクロストリップラインの対向する一端
部に、数GHz程度までの周波数帯域で使用される電磁
気障害対策部品の一端子と他端子とをそれぞれ電気的に
接続するステップ。 (3)上記の第1及び第2の同軸コネクタに、対応する
同軸コネクタの接続端面まで校正された第1及び第2の
同軸ケーブルの一端部をそれぞれ接続するとともに、上
記の第1及び第2の同軸ケーブルの他端部をネットワー
クアナライザにおける第1及び第2のSパラメータ検出
部品接続用コネクタに接続するステップ。
【0010】(4)該ネットワークアナライザを用い
て、該電磁気障害対策部品についての4つのSパラメー
タS11,S21,S12,S22を測定するステッ
プ。 (5)測定された4つのSパラメータS11,S21,
S12,S22について、jを虚数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) なる演算を施して、この演算の結果得られた新Sパラメ
ータS11′,S21′,S12′,S22′を該電磁
気障害対策部品のためのSパラメータとして求めるステ
ップ。
【0011】なお、本発明の電磁気障害対策部品のSパ
ラメータ測定方法では、該基板の長さL並びに上記の第
1及び第2の導体製マイクロストリップラインの長さL
1及びL2の和が、それぞれ該電磁気障害対策部品の使
用周波数帯域に相当する波長に比べ小さく設定されてい
る(請求項2)。また、本発明の電磁気障害対策部品の
Sパラメータ測定装置(請求項3)は、誘電体製基板
と、該基板の下面に形成された導体製グランド面と、該
基板の上面に形成され所要の位相定数Keを持ち長さが
それぞれL1及びL2で相互にその一端部が対向するよ
うにして設けられ該対向する一端部に数GHz程度まで
の周波数帯域で使用される電磁気障害対策部品の一端子
と他端子とがそれぞれ電気的に接続される第1及び第2
の導体製マイクロストリップラインとをそなえるととも
に、上記の第1及び第2の導体製マイクロストリップラ
インの他端部にそれぞれ電気的に接続された第1及び第
2の同軸コネクタをそなえてなる測定治具と、上記の第
1及び第2の同軸コネクタにそれぞれ一端部を接続され
対応する同軸コネクタの接続端面まで校正された第1及
び第2の同軸ケーブルと、上記の第1及び第2の同軸ケ
ーブルの他端部をそれぞれその第1及び第2のSパラメ
ータ検出部品接続用コネクタに接続されることにより、
該電磁気障害対策部品についての4つのSパラメータS
11,S21,S12,S22を測定するネットワーク
アナライザと、該ネットワークアナライザで測定された
4つのSパラメータS11,S21,S12,S22に
ついて、jを虚数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) なる演算を施して、これらの新SパラメータS11′,
S21′,S12′,S22′を該電磁気障害対策部品
のためのSパラメータとして求める新Sパラメータ演算
手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
【0012】なお、本発明の電磁気障害対策部品のSパ
ラメータ測定装置においても、該基板の長さL並びに上
記の第1及び第2の導体製マイクロストリップラインの
長さL1及びL2の和が、それぞれ該電磁気障害対策部
品の使用周波数帯域に相当する波長に比べ小さく設定さ
れている(請求項4)。また、本発明の電磁気障害対策
部品のSパラメータ測定に使用される測定治具(請求項
5)は、誘電体製基板と、該基板の下面に形成された導
体製グランド面と、該基板の上面に形成され所要の位相
定数Keを持ち長さがそれぞれL1及びL2で相互にそ
の一端部が対向するようにして設けられ該対向する一端
部に数GHz程度までの周波数帯域で使用される電磁気
障害対策部品の一端子と他端子とがそれぞれ電気的に接
続される第1及び第2の導体製マイクロストリップライ
ンと、上記の第1及び第2のマイクロストリップライン
の他端部にそれぞれ電気的に接続された第1及び第2の
同軸コネクタとをそなえて構成されたことを特徴として
いる。
【0013】なお、本発明の電磁気障害対策部品のSパ
ラメータ測定に使用される測定治具においても、該基板
の長さ並びに上記の第1及び第2の導体製マイクロスト
リップラインの長さL1及びL2の和が、それぞれ該電
磁気障害対策部品の使用周波数帯域に相当する波長に比
べ小さく設定されている(請求項6)。
【0014】
【作用】上述の本発明(請求項1,3)では、誘電体製
基板,第1及び第2の導体製マイクロストリップライ
ン,第1及び第2の同軸コネクタをそなえてなる測定治
具(請求項5にかかるもの)を用意し、この測定治具に
おける第1及び第2の導体製マイクロストリップライン
の対向する一端部に、電磁気障害対策部品の一端子と他
端子とをそれぞれ電気的に接続するとともに、第1及び
第2の同軸コネクタに、対応する同軸コネクタの接続端
面まで校正された第1及び第2の同軸ケーブルの一端部
をそれぞれ接続し、更に上記の第1及び第2の同軸ケー
ブルの他端部をネットワークアナライザにおける第1及
び第2のSパラメータ検出部品接続用コネクタに接続し
たあと、ネットワークアナライザを用いて、電磁気障害
対策部品についての4つのSパラメータS11,S2
1,S12,S22を測定する。
【0015】その後は、新Sパラメータ演算手段にて、
測定された4つのSパラメータS11,S21,S1
2,S22について、jを虚数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) なる演算を施して、この演算の結果得られた新Sパラメ
ータS11′,S21′,S12′,S22′を該電磁
気障害対策部品のためのSパラメータとして求める。
【0016】なお、このとき、基板の長さL並びに第1
及び第2の導体製マイクロストリップラインの長さL1
及びL2の和は、それぞれ該電磁気障害対策部品の使用
周波数帯域に相当する波長に比べ小さく設定されたもの
が使用される(請求項2,4,6)。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の一実施例としてのEMI対策部品
のSパラメータ測定方法を実施するための装置を示す全
体構成図であり、図2〜4はその測定治具を示すもの
で、図2はその模式的平面図、図3はその模式的断面
図、図4はその模式的端面図である。
【0018】さて、本装置は、図1に示すように、ま
ず、測定治具1をそなえている。この測定治具1は、図
1〜4に示すように、誘電体製の板状基板11をそなえ
ており、この基板11の下面には、金属箔からなる導体
製グランド面12が形成されている。また、基板11の
上面には、相互にその一端部が対向するようにして設け
られた第1及び第2の導体製マイクロストリップライン
13,14が形成されている。ここで、第1及び第2の
マイクロストリップライン13,14は、それぞれ金属
箔からなり、且つ、所要の特性インピーダンスZc及び
位相定数Keを持ち、長さがそれぞれL1及びL2であ
る、2本のプリントパターンとして構成されている。
【0019】そして、第1及び第2のマイクロストリッ
プライン13,14の対向する各一端部には、数GHz
程度までの周波数帯域〔好ましくは、直流(DC)付近
から1GHz程度までの周波数帯域〕で使用されるEM
I対策部品(電磁気障害対策部品)としてのEMI対策
用フィルタ2の一端子と他端子とがそれぞれ電気的に接
続されるようになっている。
【0020】なお、EMI対策用フィルタ2は、インダ
クタンス成分(コイル)とコンダクタンス成分(静電容
量)とをそなえた3端子あるいは2端子の素子として構
成されるが、図1においては、3端子のEMI対策用フ
ィルタ2が示されている。ここで、EMI対策用フィル
タ2の一例を示すと、図9(a),(b)のようにな
る。図9(a)に示すものはディスクタイプフェライト
ビーズ無しのものであり、図9(b)に示すものはディ
スクタイプフェライトビーズ付きのものである。そし
て、この場合、EMI対策用フィルタ2の第3の端子
は、スルーホール15を介して、基板11の下面の導体
製グランド面12に電気的に接続されている。
【0021】さらに、第1及び第2のマイクロストリッ
プライン13,14の他端部には、それぞれ第1及び第
2の同軸コネクタ16,17が電気的に接続されてい
る。なお、基板11の長さL並びに第1及び第2のマイ
クロストリップライン13,14の長さL1及びL2の
和は、それぞれEMI対策用フィルタ2の使用周波数帯
域に相当する波長(使用周波数を1GHzとすると、波
長は10m)に比べ小さく設定されている。具体的に
は、基板11は5〜6cm四方の大きさに構成され、各
マイクロストリップライン13,14の長さL1,L2
は2〜3cm程度に設定される。これにより、この測定
治具1は、随分小型のものとして構成されることがわか
る。したがって、製作コストも安くできる。
【0022】ところで、EMI対策用フィルタ2を実装
された上記の測定治具1に、第1及び第2の同軸ケーブ
ル3,4を介して、市販されている公知のネットワーク
アナライザ5が接続される。すなわち、測定治具1にお
ける第1及び第2の同軸コネクタ16,17に、それぞ
れ対応する同軸コネクタ16,17の接続端面まで校正
された第1及び第2の同軸ケーブル3,4の一端部が接
続されるとともに、これらの第1及び第2の同軸ケーブ
ル3,4の他端部が、それぞれネットワークアナライザ
5の第1及び第2のSパラメータ検出部品接続用コネク
タとしてのポート1コネクタ51,ポート2コネクタ5
2に接続されているのである。
【0023】このように接続してから、ネットワークア
ナライザ5を作動すれば、EMI対策用フィルタ2につ
いての4つのSパラメータS11,S21,S12,S
22が測定される。なお、これらの4つのSパラメータ
S11,S21,S12,S22の位相関係を表す波形
図の一例を示すと、図6のようになる。
【0024】さらに、ネットワークアナライザ5の測定
結果取り出しポートには、パソコン等の演算装置(新S
パラメータ演算手段)6が接続されており、この演算装
置6では、ネットワークアナライザ5で測定された4つ
のSパラメータS11,S21,S12,S22につい
て、jを虚数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) ・・(1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 ・・(2) S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 ・・(3) S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) ・・(4) なる演算を施して、これらの補正後の新SパラメータS
11′,S21′,S12′,S22′をEMI対策用
フィルタ2のためのSパラメータとして求めることが行
なわれるようになっている。
【0025】なお、これらの4つの新SパラメータS1
1′,S21′,S12′,S22′の位相関係を表す
波形図の一例を図6に対応させて示すと、図7のように
なる。また、補正前後のSパラメータ(例えばS21,
S21′)の位相関係を比較して示すと、図8のように
なる。
【0026】このようにして、図1〜4に示すような測
定治具1及び同軸ケーブル2,3,ネットワークアナラ
イザ5からなる測定系を用いて、EMI対策用フィルタ
2についての4つのSパラメータS11,S21,S1
2,S22を測定したあと(図5のステップA1)、演
算装置6にて、測定された4つのSパラメータS11,
S21,S12,S22について、上記(1)〜(4)
式の演算を施して(図5のステップA2)、この演算の
結果得られた新SパラメータS11′,S21′,S1
2′,S22′をEMI対策用フィルタ2のためのSパ
ラメータとして求めることが行なわれる(図5のステッ
プA3)ので、次のような効果ないし利点が得られる。
【0027】(1)小型で構造の簡単な測定治具を使用
できるので、測定手順を簡単にすることができ、これに
より、誰でもSパラメータを精度よく測定できる。 (2)数GHz程度までの周波数帯域〔特に、直流(D
C)付近から1GHz程度までの周波数帯域〕の範囲内
では、材料による伝送損失がほとんどなく、理想的な伝
送線路であると考えられ、又かかる周波数帯域において
は、コネクタやフィルタの取付け部分の漂遊容量や寄生
インダクタンスもほとんどないので、このような数GH
z程度までの周波数帯域〔特に、直流(DC)付近から
1GHz程度までの周波数帯域〕で十分な測定精度(測
定誤差1%以内)を実現することができる。なお、EM
Iの理論解析を行なう場合、誤差の主要因はICやLS
Iであり、この誤差は最大10〜20%にも及ぶため、
測定誤差が1%以内であれば、全く問題はない。
【0028】(3)EMI対策用フィルタ2のSパラメ
ータを精度よく然も定量的に測定できるので、図10に
示すように、計測値と計算値との一致度が高くなり、こ
れにより、放射ノイズを精度良く予測できるほか、波形
解析も精度よく行なうことができ、更には、EMI対策
用フィルタ2のSパラメータの規格統一化も容易に行な
える。
【0029】(4)マイクロ波帯域での校正治具は校正
を正確に行なうために複雑な機構になっているが、数G
z程度の周波数帯域では、校正をあまり意識しなくても
良く、これにより測定治具1の構造を簡単にすることが
でき、従って、測定治具1の小型化も容易に行なうこと
ができ、製作コストも安くできる。 (5)上記の(1)〜(4)により、EMI対策用フィ
ルタ2のSパラメータからEMI対策部品の諸元を1回
の測定で確定することができるので、EMI関連費用を
削減できる。すなわち、従来必要としていた多数回にわ
たるオープンサイト使用量,回路変更費用,装置の改造
費用等に伴う費用を削減できるのである。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電磁気障
害対策部品のSパラメータ測定方法及び装置(請求項1
〜4)によれば、測定手順が簡単であるため、誰でもS
パラメータを精度よく測定できるとともに、数GHz程
度までの周波数帯域で十分な測定精度を実現でき、更に
はEMI対策部材のSパラメータを精度よく然も定量的
に測定できるので、放射ノイズを精度良く予測できるほ
か、波形解析も精度よく行なうことができ、これによ
り、EMI関連費用の削減を図ることができ、更にEM
I対策部材のSパラメータの規格統一化も容易に行なえ
る利点もある。
【0031】また、本発明の電磁気障害対策部品のSパ
ラメータ測定に使用される測定治具(請求項5,6)に
よれば、簡素な構成でしかも小型化も容易にはかること
がてでき、したがって、製作コストも安くできるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのEMI対策部品のS
パラメータ測定方法を実施するための装置を示す全体構
成図である。
【図2】測定治具の模式的平面図である。
【図3】測定治具の模式的断面図である。
【図4】測定治具の模式的端面図である。
【図5】本発明の一実施例としてのEMI対策部品のS
パラメータ測定方法を説明するためのフローチャートで
ある。
【図6】補正前のSパラメータの位相関係を示す波形図
である。
【図7】補正後のSパラメータの位相関係を示す波形図
である。
【図8】補正前後のSパラメータの位相関係を比較して
示す波形図である。
【図9】(a),(b)はEMI対策用フィルタの一例
を示す図である。
【図10】本発明の一実施例の計算値精度を説明する図
である。
【符号の説明】
1 測定治具 2 EMI対策部品としてのEMI対策用フィルタ 3,4 同軸ケーブル 5 ネットワークアナライザ 6 演算装置(新Sパラメータ演算手段) 11 板状基板 12 グランド面 13,14 マイクロストリップライン 15 スルーホール 16,17 同軸コネクタ 51 ポート1コネクタ(Sパラメータ検出部品接続用
コネクタ) 52 ポート2コネクタ(Sパラメータ検出部品接続用
コネクタ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体製基板と、該基板の下面に形成さ
    れた導体製グランド面と、該基板の上面に形成され所要
    の位相定数Keを持ち長さがそれぞれL1及びL2で相
    互にその一端部が対向するようにして設けられた第1及
    び第2の導体製マイクロストリップラインとをそなえる
    とともに、上記の第1及び第2の導体製マイクロストリ
    ップラインの他端部にそれぞれ電気的に接続された第1
    及び第2の同軸コネクタをそなえてなる測定治具を用意
    し、 該測定治具における上記の第1及び第2の導体製マイク
    ロストリップラインの対向する一端部に、数GHz程度
    までの周波数帯域で使用される電磁気障害対策部品の一
    端子と他端子とをそれぞれ電気的に接続するとともに、 上記の第1及び第2の同軸コネクタに、対応する同軸コ
    ネクタの接続端面まで校正された第1及び第2の同軸ケ
    ーブルの一端部をそれぞれ接続し、 更に上記の第1及び第2の同軸ケーブルの他端部をネッ
    トワークアナライザにおける第1及び第2のSパラメー
    タ検出部品接続用コネクタに接続したあと、 該ネットワークアナライザを用いて、該電磁気障害対策
    部品についての4つのSパラメータS11,S21,S
    12,S22を測定し、 その後、測定された4つのSパラメータS11,S2
    1,S12,S22について、jを虚数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) なる演算を施して、この演算の結果得られた新Sパラメ
    ータS11′,S21′,S12′,S22′を該電磁
    気障害対策部品のためのSパラメータとして求めること
    を特徴とする、電磁気障害対策部品のSパラメータ測定
    方法。
  2. 【請求項2】 該基板の長さL並びに上記の第1及び第
    2の導体製マイクロストリップラインの長さL1及びL
    2の和が、それぞれ該電磁気障害対策部品の使用周波数
    帯域に相当する波長に比べ小さく設定されていることを
    特徴とする請求項1記載の電磁気障害対策部品のSパラ
    メータ測定方法。
  3. 【請求項3】 誘電体製基板と、該基板の下面に形成さ
    れた導体製グランド面と、該基板の上面に形成され所要
    の位相定数Keを持ち長さがそれぞれL1及びL2で相
    互にその一端部が対向するようにして設けられ該対向す
    る一端部に数GHz程度までの周波数帯域で使用される
    電磁気障害対策部品の一端子と他端子とがそれぞれ電気
    的に接続される第1及び第2の導体製マイクロストリッ
    プラインとをそなえるとともに、上記の第1及び第2の
    導体製マイクロストリップラインの他端部にそれぞれ電
    気的に接続された第1及び第2の同軸コネクタをそなえ
    てなる測定治具と、 上記の第1及び第2の同軸コネクタにそれぞれ一端部を
    接続され対応する同軸コネクタの接続端面まで校正され
    た第1及び第2の同軸ケーブルと、 上記の第1及び第2の同軸ケーブルの他端部をそれぞれ
    その第1及び第2のSパラメータ検出部品接続用コネク
    タに接続されることにより、該電磁気障害対策部品につ
    いての4つのSパラメータS11,S21,S12,S
    22を測定するネットワークアナライザと、 該ネットワークアナライザで測定された4つのSパラメ
    ータS11,S21,S12,S22について、jを虚
    数単位として、 S11′=S11×exp(j×2×Ke×L1) S21′=S21×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S12′=S12×exp〔j×Ke×(L1+L2)〕 S22′=S22×exp(j×2×Ke×L2) なる演算を施して、これらの新SパラメータS11′,
    S21′,S12′,S22′を該電磁気障害対策部品
    のためのSパラメータとして求める新Sパラメータ演算
    手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、電磁気
    障害対策部品のSパラメータ測定装置。
  4. 【請求項4】 該基板の長さL並びに上記の第1及び第
    2の導体製マイクロストリップラインの長さL1及びL
    2の和が、それぞれ該電磁気障害対策部品の使用周波数
    帯域に相当する波長に比べ小さく設定されていることを
    特徴とする請求項3記載の電磁気障害対策部品のSパラ
    メータ測定装置。
  5. 【請求項5】 誘電体製基板と、 該基板の下面に形成された導体製グランド面と、 該基板の上面に形成され所要の位相定数Keを持ち長さ
    がそれぞれL1及びL2で相互にその一端部が対向する
    ようにして設けられ該対向する一端部に数GHz程度ま
    での周波数帯域で使用される電磁気障害対策部品の一端
    子と他端子とがそれぞれ電気的に接続される第1及び第
    2の導体製マイクロストリップラインと、 上記の第1及び第2の導体製マイクロストリップライン
    の他端部にそれぞれ電気的に接続された第1及び第2の
    同軸コネクタとをそなえて構成されたことを特徴とす
    る、電磁気障害対策部品のSパラメータ測定に使用され
    る測定治具。
  6. 【請求項6】 該基板の長さ並びに上記の第1及び第2
    の導体製マイクロストリップラインの長さL1及びL2
    の和が、それぞれ該電磁気障害対策部品の使用周波数帯
    域に相当する波長に比べ小さく設定されていることを特
    徴とする請求項5記載の電磁気障害対策部品のSパラメ
    ータ測定に使用される測定治具。
JP14654294A 1994-06-28 1994-06-28 電磁気障害対策部品のsパラメータ測定方法及びsパラメータ測定装置並びに電磁気障害対策部品のsパラメータ測定に使用される測定治具 Withdrawn JPH0815348A (ja)

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