JPH08147218A - キャッシュ制御装置 - Google Patents

キャッシュ制御装置

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Publication number
JPH08147218A
JPH08147218A JP6290140A JP29014094A JPH08147218A JP H08147218 A JPH08147218 A JP H08147218A JP 6290140 A JP6290140 A JP 6290140A JP 29014094 A JP29014094 A JP 29014094A JP H08147218 A JPH08147218 A JP H08147218A
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JP
Japan
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access
unit
replacement
data
cache memory
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JP6290140A
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Inventor
Yoshiki Fushimi
佳樹 伏見
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の処理手段による共有の仕方やデータの
統計的な性質を考慮した置き換え処理を工夫することに
より、キャッシュメモリのヒット率を向上する。 【構成】 複数の処理手段101から記憶装置102へ
のアクセス要求に応じてキャッシュメモリ103を制御
するキャッシュ制御装置において、各処理手段101に
対応する複数の占有領域111と共有領域112とにキ
ャッシュメモリ103の記憶領域を配分する配分手段1
13と、アクセス要求に応じて、対応する占有領域11
1と共有領域112とに対して検索処理を行う検索手段
114と、検索結果に応じて、該当する占有領域111
と共有領域112とからなる領域内のデータの置き換え
優先順位を操作する第1の順位操作手段115と、キャ
ッシュミスの場合に、該当する占有領域111と共有領
域112とに与えられた置き換え優先順位に従ってデー
タを置き換える置き換え手段116とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャッシュメモリに格
納しておくデータの置き換え処理を行うキャッシュ制御
装置に関するものである。キャッシュメモリは、主記憶
装置やハードディスク装置などのように、比較的アクセ
ス速度が遅い記憶装置に対するアクセス速度を見かけ上
高速化するために広く用いられている。特に、ハードデ
ィスク装置などの補助記憶装置は、機械系による速度の
制約のためにアクセス速度が特に遅いため、ハードディ
スク装置に対するアクセスを制御するディスク制御装置
内にキャッシュメモリを備え、アクセスの高速化を図る
ことが一般化しており、このようなキャッシュメモリ
は、キャッシュメモリの制御部分を含めて、ディスクキ
ャッシュと呼ばれている。
【0002】ところで、このようなキャッシュメモリの
置き換えアルゴリズムとしては、LRU(Least Recentl
y Use:LRU)が一般に利用されている。このLRUアルゴ
リズムは、最近にアクセスされたデータが再び利用され
る可能性が高いという統計的な性質を利用して、最後に
利用された時刻が最も古いデータを主記憶装置やハード
ディスク装置に書き戻し、代わりに新しいデータをキャ
ッシュメモリに書き込んで置き換えるアルゴリズムであ
る。
【0003】
【従来の技術】図19に、従来のキャッシュ制御装置を
備えた計算機システムの構成例を示す。図19に示した
計算機システムは、少なくとも1つの仮想計算機(V
M)3011 〜301n を処理手段として備えており、
各仮想計算機3011 〜301nは、ディスク制御装置
310を介してハードディスク装置320に対するアク
セスを行う構成となっている。
【0004】このディスク制御装置310は、ハードデ
ィスク装置320の動作を制御するディスク制御部31
1とともに、ディスクキャッシュ312を備えており、
キャッシュ制御装置313によるヒット判定結果に応じ
て、ディスクキャッシュ312に備えられたキャッシュ
メモリ103に対するアクセスあるいはディスク制御部
311を介したハードディスク装置320に対するアク
セスを行う構成となっている。
【0005】つまり、仮想計算機3011 〜301n
らのアクセス要求で指定されたデータがキャッシュメモ
リ103に存在する場合(キャッシュヒットの場合)
は、キャッシュ制御装置313により、キャッシュメモ
リ103に対するアクセス処理が行われる。一方、キャ
ッシュミスの場合は、ディスク制御部311が起動さ
れ、該当するデータがハードディスク装置320から読
みだされて、キャッシュ制御装置313によりキャッシ
ュメモリ103のデータの置き換え処理が実行される。
その後に、キャッシュ制御装置313により、キャッシ
ュメモリ103に新しく格納されたデータに対してアク
セス要求に応じたアクセス処理を行われる。
【0006】ここで、キャッシュメモリ103は、例え
ばNバイトからなるアクセス単位ごとにM個のセグメン
トに分割されており、上述したキャッシュ制御装置31
3は、キャッシュメモリ103のこれらのセグメントに
格納されたデータをLRUアルゴリズムを用いて管理す
るために、LRUキュー314を備えている。このLR
Uキュー314には、キャッシュメモリ103の各セグ
メントに格納されているデータを特定するアドレス情報
が登録されており、キャッシュ制御装置313は、アク
セス要求ごとに、後述するようにして、該当するセグメ
ントに対応するアドレス情報の登録順序を入れ換えてい
る。
【0007】キャッシュヒットの場合は、キャッシュ制
御装置313は、LRUキュー314の該当するセグメ
ントのアドレス情報をLRUキュー314の先頭に登録
しなおし、該当するデータがもっとも最近にアクセスさ
れたことを示す。一方、キャッシュミスの場合は、上述
したようにしてハードディスク装置320から該当する
データの読出処理を行うとともに、キャッシュメモリ1
03の置き換え処理が行われる。
【0008】このとき、キャッシュメモリ103に空い
ているセグメントがあれば、キャッシュ制御装置313
は、そのセグメントに読出データを格納するとともに、
該当するセグメントを示す情報と格納したデータに対応
するアドレス情報とをLRUキュー314の先頭に登録
する。一方、キャッシュメモリ103に空きセグメント
がない場合は、まず、キャッシュ制御装置313は、L
RUキュー314の末尾に登録された情報で示されたキ
ャッシュメモリ103のセグメントに格納されているデ
ータをハードディスク装置320に書き戻してそのセグ
メントを解放する。次に、このセグメントを空きセグメ
ントとして、新しい読出データの格納に供し、上述した
場合と同様にして、このセグメントに関する情報をLR
Uキュー314の先頭に登録する。
【0009】このように、LRUアルゴリズムに従って
キャッシュメモリ103を管理することにより、稀にし
かアクセスされないデータをキャッシュメモリ103か
ら追い出すとともに、頻繁にアクセスされるデータをキ
ャッシュメモリ103に残すことができ、キャッシュメ
モリ103のヒット率の向上が図られている。この場合
は、複数の仮想計算機3011 〜301n により、キャ
ッシュメモリ103が完全に共有されているので、各仮
想計算機3011 〜301n が利用するデータがキャッ
シュメモリ103に格納されている割合は、各仮想計算
機3011 〜301n のアクセス頻度に依存している。
【0010】したがって、これらの仮想計算機3011
〜301n の間でアクセス頻度にばらつきがある場合
は、アクセス頻度が特に高い仮想計算機301からのア
クセス要求に対するキャッシュメモリ103のヒット率
が特に高くなるという特徴がある。一方、このような仮
想計算機間のアクセス頻度のばらつきを考慮して、各仮
想計算機に一定の割合でキャッシュメモリの領域を割り
当てるようにしたキャッシュ制御装置も提案されてい
る。
【0011】例えば、本出願人は、特開昭61−346
43号公報「バッファ制御方式」により、キャッシュメ
モリを構成している複数のバンクのそれぞれを各仮想計
算機に割り当てる技法を既に提案している。この技法に
よれば、各仮想計算機によるアクセス要求に応じて、キ
ャッシュメモリの対応するバンクに対してのみ読み出し
および書き込みが行われるから、各仮想計算機はキャッ
シュメモリ内の所定の領域を専有することができ、アク
セス頻度が低い仮想計算機からのアクセス要求について
も所定のヒット率を確保することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、複数
の仮想計算機がキャッシュメモリを単純に共有する構成
では、アクセス頻度が高い仮想計算機がキャッシュメモ
リの多くの領域を占有してしまうため、その仮想計算機
のレスポンスを大きく向上する代わりに、他の仮想計算
機のレスポンスが著しく低下する可能性がある。
【0013】例えば、2つの仮想計算機VM0 ,VM1
がキャッシュメモリを共有している場合に、一方の仮想
計算機VM0 のアクセス頻度が10:1の割合で多いと
すると、キャッシュメモリにおいて、仮想計算機V
0 ,VM1 が利用する領域の大きさもほぼ10:1と
なると考えられる。したがって、仮想計算機VM1 が利
用できる領域の大きさは、キャッシュメモリ全体の11
分の1の領域に制限されてしまい、これに伴ってヒット
率が大幅に低下しレスポンス時間が劣化する。
【0014】一方、特開昭61−34643号公報の技
法は、各仮想計算機に割り当てたキャッシュメモリの領
域に応じたヒット率を保証することができる。したがっ
て、仮想計算機のそれぞれに対して要求される性能に応
じて、キャッシュメモリの領域を割り当てることによ
り、仮想計算機のレスポンス時間を制御することが可能
である。
【0015】しかしながら、例えば、各仮想計算機に均
等にキャッシュメモリの領域を割り当てた場合には、単
純に共有していた場合に比べて、アクセス頻度高い仮想
計算機によるアクセス要求についてのヒット率は大きく
低下するから、全ての仮想計算機についてのレスポンス
時間の平均値が必ずしも向上するとは言えない。また、
上述したように、従来のキャッシュ制御装置で採用され
ているLRUアルゴリズムは、それぞれのアクセス単位
のデータについてされたアクセス要求の履歴にのみ注目
している。
【0016】しかし、統計的に見れば、あるアクセス単
位のデータがアクセスされた前後においては、記憶装置
においてそのデータの付近のアドレスに格納されている
データがアクセスされる確率は非常に高くなるはずであ
る。また、ハードディスク装置の一連のシリンダのデー
タが順次にアクセスされるような場合には、仮想計算機
側から実際のアクセス要求が出される前に、アクセス要
求で指定されるデータを予測することも可能である。
【0017】また、上述したように、従来のキャッシュ
制御装置においては、キャッシュミスに伴うデータの置
き換え処理(以下、ステージング処理と称する)を行う
際には、データの統計的な性質にかかわらず、アクセス
単位ごと(例えば、Nバイトごと)に置き換えていた。
しかしながら、例えば、一連のアクセス単位の間に強い
関連がある場合には、これらのアクセス単位を一括して
ステージングしたほうが能率的である。
【0018】したがって、このようなデータの統計的な
性質を利用しながらキャッシュメモリの管理を行えば、
より高いヒット率を得ることが可能であると考えられ
る。本発明は、複数の処理手段によるキャッシュメモリ
の共有の仕方やデータの統計的な性質を考慮した置き換
え処理を工夫することにより、キャッシュメモリのヒッ
ト率を向上するキャッシュ制御装置を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1ないし
請求項3のキャッシュ制御装置の原理ブロック図であ
る。請求項1の発明は、計算機システムに備えられた複
数の処理手段101から記憶装置102へのアクセス要
求に応じて、キャッシュメモリ103を制御するキャッ
シュ制御装置において、複数の処理手段101のそれぞ
れに対応する複数の占有領域111および複数の処理手
段101が共有して利用する共有領域112に、キャッ
シュメモリ103の記憶領域を配分する配分手段113
と、複数の処理手段101のそれぞれから入力されるア
クセス要求に応じて、対応する占有領域111と共有領
域112とに対して該当するデータの検索処理を行う検
索手段114と、検索結果に応じて、該当する占有領域
111と共有領域112とからなる領域に格納されたデ
ータの置き換え優先順位を操作する第1の順位操作手段
115と、該当するデータが存在しない旨の検索結果の
入力に応じて、該当する占有領域111と共有領域11
2とからなる連続した領域における置き換え優先順位に
従ってデータの置き換え処理を行う置き換え手段116
とを備えたことを特徴とする。
【0020】請求項2の発明は、請求項1に記載のキャ
ッシュ制御装置において、配分手段113は、対応する
占有領域111を構成する各セグメントに格納されたデ
ータを特定するアドレス情報を格納する複数のローカル
待ち行列117と、共有領域112を構成する各セグメ
ントに格納されたデータを特定するアドレス情報を格納
する共有待ち行列118とを備えた構成であり、第1の
順位操作手段115は、該当するローカル待ち行列11
7と共有待ち行列118とにおける各セグメントのアド
レス情報の格納順序を操作することにより、置き換え優
先順位の操作を行う構成であり、置き換え処理手段11
6は、該当するローカル待ち行列117と共有待ち行列
118とを参照して、置き換え処理を行う構成であるこ
とを特徴とする。
【0021】請求項3の発明は、請求項2に記載のキャ
ッシュ制御装置において、複数のローカル待ち行列11
7および共有待ち行列118の長さをそれぞれ変更する
変更手段121を備えたことを特徴とする。図2は、請
求項4および請求項5のキャッシュ制御装置の要部構成
を示す図である。
【0022】請求項4の発明は、請求項1に記載のキャ
ッシュ制御装置において、複数の処理手段101からの
アクセス要求と検索手段114による検索結果とに基づ
いて、各処理手段101に対応する占有領域111にお
ける置き換え優先順位とヒット判定の出現頻度との関係
に関するヒット分布情報をそれぞれ収集する収集手段1
22と、収集手段122によって収集されたヒット分布
情報に基づいて、各処理手段101によるアクセスの特
徴をそれぞれ評価する第1の特徴評価手段123と、第
1の特徴評価手段123による評価結果に基づいて、複
数の占有領域111に対するキャッシュメモリ103の
記憶領域の配分比率を決定し、配分手段113に指示す
る第1の配分比率決定手段124とを備えたことを特徴
とする。
【0023】請求項5の発明は、請求項1に記載のキャ
ッシュ制御装置において、複数の処理手段101からの
アクセス要求と検索手段114による検索結果とに基づ
いて、各処理手段101に対応する占有領域111にお
ける置き換え優先順位とヒット判定の出現頻度との関係
に関するヒット分布情報をそれぞれ収集する収集手段1
22と、アクセス要求がキャッシュメモリ103にヒッ
トした場合のレスポンス時間Thとミスした場合のレスポ
ンス時間Tmと、収集手段122によって収集されたヒッ
ト分布情報とに基づいて、複数の占有領域111に対す
る配分比率を様々に変えたときの平均レスポンス時間を
評価するレスポンス評価手段125と、平均レスポンス
時間の評価結果に基づいて、複数の占有領域111に対
するキャッシュメモリ103の記憶領域の配分比率を決
定し、配分手段113に指示する第2の配分比率決定手
段126とを備えたことを特徴とする。
【0024】図3は、請求項6および請求項7のキャッ
シュ制御装置の原理ブロック図である。請求項6の発明
は、少なくとも1つの処理手段101から記憶装置10
2へのアクセス要求に応じて、検索手段104によって
キャッシュメモリ103を検索し、その検索結果に応じ
て、置き換え手段105がキャッシュメモリ103のデ
ータのそれぞれに設定された置き換え優先順位に従って
置き換え処理を行うキャッシュ制御装置において、処理
手段101が記憶装置102をアクセスする際のアクセ
ス単位を所定数まとめたアクセスグループごとに、各ア
クセスグループに属するアクセス単位のいずれかがアク
セスされた最新の時刻を示す履歴情報を収集する第1の
アクセス履歴収集手段131と、アクセスグループ毎の
履歴情報に基づいて、キャッシュメモリ103内のデー
タの置き換え優先順位を操作する第2の順位操作手段1
32とを備えたことを特徴とする。
【0025】請求項7の発明は、処理手段101から記
憶装置102へのアクセス要求に応じて、検索手段10
4によってキャッシュメモリ103を検索し、その検索
結果に応じて、置き換え手段105がキャッシュメモリ
103のデータのそれぞれに設定された置き換え優先順
位に従って置き換え処理を行うキャッシュ制御装置にお
いて、入力されるアクセス要求に基づいて、キャッシュ
メモリ103に格納された各アクセス単位に対するアク
セス時刻に関する情報を履歴情報として収集する第2の
アクセス履歴収集手段133と、アクセス時刻に関する
情報に基づいて、各アクセス単位についてのアクセス周
期を算出する周期算出手段134と、第2のアクセス履
歴収集手段133によって収集された履歴情報と各アク
セス単位に対応するアクセス周期とに基づいて、キャッ
シュメモリ103内のデータの置き換え優先順位を操作
する第3の順位操作手段134とを備えたことを特徴と
する。
【0026】図4は、請求項8および請求項9のキャッ
シュ制御装置の原理ブロック図である。請求項8の発明
は、処理手段101から記憶装置102へのアクセス要
求に応じて、検索手段104によってキャッシュメモリ
103を検索し、その検索結果に応じて、置き換え手段
105がキャッシュメモリ103のデータの置き換え処
理を行うキャッシュ制御装置において、アクセス要求と
検索手段104による検索結果とに基づいて、キャッシ
ュメモリ103に格納されたアクセス単位の記憶装置1
02における分布に関する分布情報を収集する分布情報
収集手段141と、検索手段104による検索結果に基
づいて、各アクセス単位に対するアクセス時刻に関する
情報をアクセス履歴情報として収集する第3のアクセス
履歴収集手段142と、分布情報とアクセス履歴情報と
に基づいて、処理手段101がアクセスしたデータの記
憶装置102における分布の時間的な変化に現れる特徴
を評価する特徴評価手段143と、特徴評価手段143
による評価結果に基づいて、近い将来にアクセスされる
可能性の高いアクセス単位を予測して、置き換え手段1
05によるデータの置き換え処理に供する予測手段14
4とを備えたことを特徴とする。
【0027】請求項9の発明は、処理手段101から記
憶装置102へのアクセス要求に応じて、検索手段10
4によってキャッシュメモリ103を検索し、その検索
結果に応じて、置き換え手段105がキャッシュメモリ
103のデータの置き換え処理を行うキャッシュ制御装
置において、アクセス要求と検索手段104による検索
結果とに基づいて、キャッシュメモリ103に格納され
たアクセス単位の記憶装置102における分布に関する
分布情報を収集する分布収集手段141と、分布情報に
基づいて、各アクセス単位とその付近のアクセス単位と
の関連性の強さを評価する関連評価手段145と、関連
評価手段145による評価結果に応じて、関連したデー
タの連なりの長さを推定し、置き換え手段105による
データの置き換え処理に供するデータ長推定手段146
とを備えたことを特徴とする。
【0028】
【作用】請求項1の発明は、配分手段113により、キ
ャッシュメモリ103の記憶領域が複数の処理手段10
1にそれぞれ対応する占有領域111と共有領域112
とに配分されており、検索手段114は、処理手段10
1からのアクセス要求に応じて、対応する占有領域11
1および共有領域112に対して検索処理を行う構成と
なっている。
【0029】この検索結果に応じて、第1の順位操作手
段115により、該当する占有領域111とともに共有
領域112における置き換え優先順位が操作され、この
置き換え優先順位に基づいて、置き換え処理手段116
による置き換え処理が行われる。この場合は、該当する
占有領域111と共有領域112とは連続した領域とし
て扱われるから、置き換え処理に伴って、占有領域11
1からはみ出したデータは共有領域112に吸収され
る。
【0030】したがって、各処理手段101に占有領域
111としてそれぞれ所定の記憶領域を割り当てるとと
もに、共有領域112を各処理手段101のアクセス頻
度に応じて配分することができるから、各処理手段10
1に最低限度のヒット率を保証するとともに、アクセス
頻度の高い処理手段101のヒット率の向上を図ること
が可能となる。
【0031】請求項2の発明は、複数の占有領域111
に対応するローカル待ち行列117と共有領域112に
対応する共有待ち行列118とを設け、第1の順位操作
手段115および置き換え処理手段116が、これらの
待ち行列を利用してそれぞれの処理を行うことにより、
上述したキャッシュメモリの管理処理を簡易に実現する
ことが可能となる。
【0032】請求項3の発明は、変更手段121によ
り、複数のローカル待ち行列117および共有待ち行列
118の長さを変更することにより、複数の占有領域1
11および共有領域112の大きさを変更することがで
きる。請求項4の発明は、収集手段122と第1の特徴
評価手段123と第1の配分比率決定手段124とによ
り、各処理手段101によるアクセス要求についてのヒ
ット分布に現れたアクセスパターンの特徴に基づいて、
複数の占有領域111への記憶領域の配分比率を決定す
ることができる。
【0033】これにより、各処理手段101に効率よく
キャッシュメモリ103の記憶領域を配分することが可
能となり、各処理手段101によるアクセス要求に対す
るヒット率を向上することができる。請求項5の発明
は、収集手段122で得られたヒット分布情報に基づい
て、レスポンス評価手段125が、様々な配分比率を設
定した場合について、それぞれ平均レスポンス時間を評
価するので、第2の配分比率決定手段126により、平
均レスポンス時間を指標として配分比率を決定すること
ができる。
【0034】これにより、平均レスポンス時間を最適化
する配分比率を求めることが可能となる。請求項6の発
明は、第1のアクセス履歴収集手段131で収集された
履歴情報に基づいて、第2の順位操作手段132が動作
することにより、同じアクセスグループに属する他のア
クセス単位へのアクセス履歴を考慮して、置き換え優先
順位を操作することができる。
【0035】これにより、同じアクセスグループに属す
るアクセス単位が頻繁にアクセスされている場合に、そ
のアクセスグループに属するアクセス単位の置き換え優
先順位を調整することができるから、該当するアクセス
単位が置き換え手段105によって無駄に置き換えられ
ることを防ぐことができ、ヒット率を向上することがで
きる。
【0036】請求項7の発明は、第2のアクセス履歴収
集手段133で収集された履歴情報に基づいて、周期算
出手段134が、キャッシュメモリ103に格納された
各アクセス単位に対するアクセス周期を算出し、このア
クセス周期と上述した履歴情報とに基づいて、第3の順
位操作手段135が動作することにより、周期的にアク
セスされるアクセス単位を検出して、その置き換え優先
順位を操作することができる。
【0037】請求項8の発明は、分布情報収集手段14
1と第3のアクセス履歴収集手段142と第2の特徴評
価手段143とによって、処理手段101によってアク
セスされたアクセス単位の分布の時間的な変化に現れる
特徴を評価し、予測手段144による予測処理に供する
ことにより、近い将来にアクセスされる可能性の高いア
クセス単位を予測することができる。
【0038】この予測結果に基づいて、置き換え手段1
05が置き換え処理を行えば、処理手段101が次にア
クセスするデータをあらかじめキャッシュメモリ103
に格納しておくことができる。請求項9の発明は、分布
情報収集手段141と関連評価手段145とによって、
処理手段101が扱っているデータのそれぞれについ
て、その付近のデータとの関連性の強さを評価すること
ができる。したがって、この評価結果に基づいて、デー
タ長推定手段146が、データのまとまりの大きさを推
定して、置き換え手段105による置き換え処理に供す
ることにより、関連の強い一連のデータを一括して記憶
装置102から読み出して、キャッシュメモリ102に
格納することができ、置き換え処理の効率を向上するこ
とができる。
【0039】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図5は、請求項1のキャッシュ制御
装置を適用した計算機システムの実施例構成図である。
図5において、キャッシュ制御装置210は、図19に
示したLRUキュー314に代えて、処理手段101に
相当するn個の仮想計算機3011 〜301nのそれぞ
れに対応するローカルLRUキュー2111 〜211n
と共有LRUキュー212とを備え、アクセス要求に応
じて、キャッシュ管理部213が上述したローカルLR
Uキュー2111 〜211n および共有LRUキュー2
12に基づいて、キャッシュメモリ103の管理を行う
構成となっている。
【0040】以下、仮想計算機3011 〜301n およ
びローカルLRUキュー2111 〜211n を総称する
際には、それぞれ仮想計算機301,ローカルLRUキ
ュー211と称する。また、図5に示したキャッシュ管
理部213において、ヒット判定部214は、ローカル
LRUキュー2111 〜211n および共有LRUキュ
ー212に基づいてヒット判定を行い、この判定結果に
応じて、アクセス処理部215あるいは置き換え処理部
216を起動する構成となっている。
【0041】アクセス処理部215は、ヒットである旨
の判定結果に応じて動作し、キャッシュメモリ103に
対して、アクセス要求で指定されたアクセス処理を実行
する構成となっている。また、置き換え処理部216
は、キャッシュミスである旨の判定結果に応じて動作
し、ディスク制御部311に該当するデータの読出処理
を指示するとともに、ローカルLRUキュー2111
211n および共有LRUキュー212を用いて、キャ
ッシュメモリ103の置き換え処理を行う構成となって
いる。
【0042】ここで、上述した共有LRUキュー212
は、請求項2で述べた共有待ち行列118に相当するも
のであり、Ks 個分のセグメントに相当する容量を持っ
ている。また、ローカルLRUキュー2111 〜211
n は、請求項2で述べたローカル待ち行列117に相当
するものであり、それぞれK1 〜Kn 個分のセグメント
に相当する容量を持っており、これらのキューに割り当
てられたセグメントの数の合計は、キャッシュメモリ1
03を構成するセグメントの数M個となっている。
【0043】つまり、この場合には、仮想計算機301
1 〜301n に割り当てられた占有領域1031 〜10
n は、それぞれK1 セグメント〜Kn セグメントの容
量を有し、共有領域103はKs セグメントの容量を有
していることになる。以下、キャッシュ管理部213
が、ローカルLRUキュー2111 〜211nおよび共
有LRUキュー212を用いてキャッシュメモリ103
を管理する方法について説明する。
【0044】図6に、キャッシュ管理動作を表す流れ図
を示す。例えば、i番目の仮想計算機301i から指定
アドレスのデータに対するアクセス要求が入力された場
合に、キャッシュ管理部213のヒット判定部214
は、まず、対応するローカルLRUキュー211i を参
照し(ステップ401)、該当するデータが対応する占
有領域111に存在するか否かを判定する(ステップ4
02)。
【0045】このステップ402における肯定判定の場
合に、ヒット判定部214は、該当するセグメントの情
報をローカルLRUキュー211i の先頭に登録し直す
(ステップ403)。一方、ステップ402における否
定判定の場合に、ヒット判定部214は、共有LRUキ
ュー212を参照し(ステップ404)、該当するデー
タが共有領域112に存在するか否かを判定する(ステ
ップ405)。
【0046】このステップ405における肯定判定の場
合に、ヒット判定部214は、ローカルLRUキュー2
11i の末尾の情報を共有LRUキュー212の先頭に
移動するとともに、該当するセグメントの情報をローカ
ルLRUキュー211i の先頭に登録する(ステップ4
06)。上述したステップ402あるいはステップ40
5における肯定判定の場合に、ヒット判定部214は、
該当するデータがキャッシュメモリ103内に存在す
る、すなわちキャッシュヒットしたと判断する。
【0047】この場合に、ヒット判定部214は、該当
するセグメントを指定してアクセス処理部215を起動
し、指定されたセグメントに格納されたデータに対し
て、アクセス要求で指示されたアクセス処理を実行して
(ステップ407)、その結果を上述した仮想計算機3
01i に送出される。このように、ヒット判定部214
が、ローカルLRUキュー211i に続いて共有LRU
キュー212に対する探索処理を行い、得られたヒット
判定結果に応じてアクセス処理部215が動作すること
により、請求項1で述べた検索手段114の機能を実現
し、i番目の処理手段101に対応する占有領域111
と共有領域112とから該当するデータを検索すること
が可能となる。
【0048】また、ヒット判定部214が、ローカルL
RUキュー211i および共有LRUキュー212につ
いての探索結果に応じて、上述したステップ403およ
びステップ406の処理を行うことにより、第1の順位
操作手段115の機能の一部が実現されており、キャッ
シュヒットである旨の検索結果に応じて、ローカルLR
Uキュー211i および共有LRUキュー212で示さ
れる置き換え優先順位が変更されている。
【0049】一方、ステップ405における否定判定の
場合は、ヒット判定部214は、キャッシュメモリ10
3内に該当するデータがない、すなわちキャッシュミス
であると判断し、置き換え処理部216を起動する。こ
れに応じて、置き換え処理部216は、まず、ディスク
制御部311に該当するアドレスを指定してデータの読
出処理を指示し、これに応じて、ディスク制御部311
によりハードディスク装置320からのデータの読出処
理が行われ(ステップ408)、後述する書き込み処理
に供される。
【0050】新しいデータの書き込み処理を行う際に、
置き換え処理部216は、まず、該当するローカルLR
Uキュー212i を参照して(ステップ409)、この
ローカルLRUキュー212i に空きがあるか否かを判
定する(ステップ410)。ステップ410の肯定判定
の場合は、このローカルLRUキュー211i に対応す
る占有領域103i は、まだ全ては埋まっていないの
で、キャッシュメモリ103には空きセグメントが存在
している。
【0051】この場合に、置き換え処理部216は、キ
ャッシュメモリ103の空きセグメントを獲得し、この
空きセグメントにハードディスク装置320からの読出
データを書き込むとともに、このデータのアドレスに関
する情報をそのローカルLRUキュー211i の先頭に
登録する(ステップ411,ステップ412)。その
後、置き換え処理部216は、置き換え処理が終了した
旨を新しいデータを格納したセグメントを示す情報とと
もにアクセス処理部215に通知し、これに応じて、ア
クセス処理部215がアクセス処理を実行した後に(ス
テップ413)、処理を終了すればよい。
【0052】一方、ステップ410の否定判定の場合
は、まず、置き換え処理部216は、共有LRUキュー
212を参照して(ステップ414)、この共有LRU
キュー212に空きがあるか否かを判定する(ステップ
415)。このステップ415における肯定判定の場合
は、共有LRUキュー213に対応する共有領域でまだ
埋まっていないセグメント、つまり、キャッシュメモリ
103に空きセグメントが存在しているから、この空き
セグメントを使用することができる。
【0053】この場合に、置き換え処理部216は、ま
ず、上述したローカルLRUキュー211i の末尾の情
報を共有LRUキュー212の先頭に登録し(ステップ
416)、その後、ステップ411に進んで、空きセグ
メントへのデータの書き込み処理,ローカルLRUキュ
ー211i への登録処理および新しく登録されたセグメ
ントに対するアクセス処理を実行してから、処理を終了
すればよい。
【0054】一方、ステップ413における否定判定の
場合は、キャッシュメモリ103の全てのセグメントは
既に獲得されている。したがって、置き換え処理部21
6は、キャッシュメモリ103のいずれかのセグメント
を解放して、データの置き換え処理を行う必要がある。
この場合に、キャッシュ管理部213は、まず、共有L
RUキュー212の末尾の情報で示されたセグメントの
データをハードディスク装置320に書き戻す旨をディ
スク制御部311に指示し、この書き戻し処理の終了後
に、該当するセグメントを解放する(ステップ41
7)。
【0055】その後、置き換え処理部216は、ステッ
プ416に進んで、ローカルLRUキュー212i から
共有LRUキュー212への情報の移動処理を行い、更
に、ステップ411に進んで、新しいデータの書き込み
処理,ローカルLRUキュー211i の登録処理および
新しく登録されたセグメントに対するアクセス処理を実
行してから、処理を終了すればよい。
【0056】このように、置き換え処理部216が、ロ
ーカルLRUキュー211i と共有LRUキュー212
とに基づいて、上述した置き換え処理を行うことによ
り、置き換え手段116の機能を実現し、ローカルLR
Uキュー211i と共有LRUキュー212とで示され
る置き換え優先順位に従って、該当する占有領域111
および共有領域112についての置き換え処理を行うこ
とが可能となる。
【0057】また、この置き換え処理に伴って、置き換
え処理部216が、ローカルLRUキュー211i と共
有LRUキュー212とにおける登録順序の入替えを行
うことにより、第1の順位操作手段115の機能の一部
を果たすことができ、キャッシュミスである旨の判定に
応じて、対応する占有領域111と共有領域112とを
連結した領域についての置き換え優先順位を操作するこ
とを可能としている。
【0058】このように、ローカルLRUキュー211
1 〜ローカルLRUキュー211nと共有LRUキュー
212とに基づいて、ヒット判定部214と置き換え処
理部216とがキャッシュメモリ103の管理処理を行
うことにより、配分手段113の機能を実現し、n個の
仮想計算機3011 〜301n にそれぞれ所定の大きさ
の占有領域111を配分するとともに、共有領域112
を各仮想計算機301のアクセス頻度に応じて共有する
ことが可能となる。
【0059】この場合は、ローカルLRUキュー211
1 〜211n に適切なセグメント数を割り当てておくこ
とにより、各仮想計算機301のアクセス頻度の大小に
かかわらず最低限度のレスポンス時間を保証することが
できる。また、共有LRUキュー212対応する共有領
域112は、n個の仮想計算機3011 〜301n それ
ぞれのアクセス頻度に応じて割り当てられるから、アク
セス頻度の高い仮想計算機301にはこの共有領域11
2に属するセグメントが多数割り当てられることにな
り、該当する仮想計算機301のレスポンスを向上する
ことが期待できる。
【0060】つまり、各仮想計算機3011 〜301n
が専有する占有領域1111 〜111n を固定とし、共
有領域112の各仮想計算機3011 〜301n への割
り当てをそれぞれのアクセス頻度に応じて変動させるこ
とにより、複数の仮想計算機3011 〜301n のアク
セス頻度のばらつきを考慮して、効率よくキャッシュメ
モリ103の領域を割り当てることが可能となる。
【0061】これにより、仮想計算機3011 〜301
n それぞれからのアクセス要求に対するヒット率を平均
的に向上し、計算機システム全体としての平均的なレス
ポンス時間を向上することが期待できる。また、この場
合は、共有領域111の割当が、仮想計算機3011
301nのアクセス頻度の時間的に変化に応じて変化す
るので、アクセス頻度が時間的に大きく変動するような
場合でも柔軟に対応し、平均的なレスポンス時間の短縮
を図ることができる。
【0062】ところで、共有領域112を設ける代わり
に、仮想計算機3011 〜301nに対応する占有領域
111の大きさを可変としてもよい。図7に、請求項3
のキャッシュ制御装置を適用した計算機システムの実施
例構成図を示す。図7において、キャッシュ制御装置
は、図5に示した共有LRUキュー212の代わりに、
ローカルLRUキュー2111 〜211n のそれぞれに
対応するサイズレジスタ2171 〜217n とサイズ変
更部218とを備えて構成されている。
【0063】ここで、初期状態においては、各サイズレ
ジスタ2171 〜217n に、それぞれ初期値X10〜X
n0がキャッシュサイズX1 〜Xn として格納されてお
り、これらの初期値X10〜Xn0の総和は、キャッシュメ
モリ103を構成するセグメントの総数Mとなってい
る。また、この場合に、キャッシュ管理部213の置き
換え処理部216は、上述したサイズレジスタ2171
〜217n で示される長さを対応するローカルLRUキ
ュー2111 〜211n の長さとして認識し、後述する
ようにして、キャッシュメモリ103の管理を行う構成
となっている。
【0064】ヒット判定部214により、キャッシュミ
スである旨の判定結果が得られた場合に、置き換え処理
部216が動作し、置き換え処理を行う。このとき、置
き換え処理部216は、まず、ローカルLRUキュー2
11i に登録されている情報の数と対応するサイズレジ
スタ217i に格納されているキャッシュサイズXi
を比較し、該当する仮想計算機301i に割り当てられ
ている占有領域111i に空きがあるか否かを判定す
る。
【0065】ここで、置き換え処理部216は、ローカ
ルLRUキュー211i 登録されている情報の数hi
キャッシュサイズXi 未満である場合に、該当する占有
領域111i に空きセグメントがあると判定し、それ以
外の場合は、空きセグメントがないと判定すれは良い。
このように、置き換え処理部216が、各ローカルLR
Uキュー2111 〜211n の長さをサイズレジスタ2
171 〜217n を参照して認識し、各仮想計算機30
1 〜301n に対応する占有領域1111 〜103n
における空きセグメントの有無を判断する構成とするこ
とができる。
【0066】また、サイズ変更部218は、書換え指示
の入力に応じて、サイズレジスタ2171 〜217n
書き換え、後述するようにして、適切なセグメントの解
放処理を行えばよい。サイズ変更部218は、まず、書
換え指示で指定された新しいキャッシュサイズX1 〜X
n とサイズレジスタ2171 〜217n の内容とをそれ
ぞれ比較し、新しいキャッシュサイズが古いキャッシュ
サイズよりも小さい占有領域111を検出する。
【0067】次に、サイズ変更部218は、検出した占
有領域111に対応するローカルLRUキュー211を
参照し、その末尾から新しいキャッシュサイズと古いキ
ャッシュサイズとの差の分だけポインタを順次に遡り、
それぞれの領域に登録されたセグメントを順次に解放す
ればよい。このようにして過剰分のセグメントを解放し
たのちに、新しいキャッシュサイズで示される位置に登
録されたアドレス情報をそのローカルLRUキュー21
1の末尾として、処理を終了すればよい。
【0068】このように、サイズ変更部218が、書換
え指示に応じて、キャッシュサイズX1 〜Xn の値を変
更処理および過剰なセグメントの解放処理を行えば、解
放されたセグメントは、古いキャッシュサイズよりも大
きなキャッシュサイズが与えられた仮想計算機301に
対応する占有領域111の空きセグメントとして扱われ
る。
【0069】すなわち、後に、該当する仮想計算機30
1からのアクセス要求に応じて、新しいデータがハード
ディスク装置320から読み出された場合には、置き換
え処理部216により、上述したようにして解放された
セグメントにそのデータが格納されて、該当するローカ
ルLRUキュー211にそのセグメントが登録され、こ
の仮想計算機301の占有領域111に組み入れられ
る。
【0070】このように、置き換え処理部216とサイ
ズレジスタ2171 〜217n とサイズ変更部218と
がそれぞれ動作するよって、変更手段121の機能を果
たし、各処理手段1011 〜101n に割り当てる占有
領域1111 〜111n の大きさを動的に変更すること
が可能となる。これにより、各仮想計算機3011 〜3
01n のアクセス頻度が時間的に大きく変動した場合な
どにも、適切な割当を示す新しいキャッシュサイズを指
定した書換え指示を入力することにより、キャッシュメ
モリ103の割当を柔軟に変更することができ、n個の
仮想計算機3011 〜301n の平均レスポンス時間を
短縮する効果が期待できる。
【0071】また、複数の仮想計算機3011 〜301
n に対応する占有領域1111 〜111n と共有領域1
12との両方を持ったキャッシュメモリ103に適用す
ることも可能である。この場合は、図5に示したキャッ
シュ制御装置210に、図7に示したサイズレジスタ2
171 〜217n およびサイズ変更部218と、共有L
RUキュー212に対応するサイズレジスタとを付加
し、サイズ変更部218が、書換え指示に応じて、サイ
ズレジスタ2171 〜217n およびサイズレジスタの
内容を書き換えるとともに、過剰となったセグメントを
検出して解放する処理を行う構成とすればよい。
【0072】更に、最適なキャッシュサイズの配分を自
動的に求め、この配分に応じてキャッシュサイズを変更
することも可能である。図8に、請求項4のキャッシュ
制御装置を適用した計算機システムの実施例構成図を示
す。図8において、キャッシュ制御装置は、図7に示し
たキャッシュ制御装置に、ヒット分布計測部221とア
クセスカウンタ222とを付加し、また、サイズ変更部
218は、ヒット率算出部223とヒット分布評価部2
24とサイズ決定部225とを備えて構成されている。
【0073】上述したヒット分布計測部221は、収集
手段122に相当するものであり、各ローカルLRUキ
ュー211について、それぞれのj番目に登録されたセ
グメントのデータにヒットした回数をそれぞれ計数する
構成となっている。このヒット分布計測部221は、例
えば、各ローカルLRUキュー211にそれぞれのキャ
ッシュサイズX1 〜Xn 個のカウンタを対応させて構成
し、ヒット判定部214によるヒット判定結果に応じ
て、該当するカウンタが計数動作を行うことにより、各
仮想計算機301に対応する占有領域111それぞれに
ついて、一定時間tにおけるヒット分布を測定する構成
とすればよい。
【0074】また、アクセスカウンタ222は、仮想計
算機3011 〜301n からのアクセス要求の入力に応
じて、各仮想計算機301ごとに、上述した一定時間t
におけるアクセス要求数R1 〜Rn を計数する構成とな
っている。また、図8に示したヒット率算出部223
は、ヒット分布計測部221で得られた各仮想計算機3
01に対応するヒット分布をそれぞれ積分して、ヒット
数の総和H1 〜Hn をそれぞれ求め、このヒット数の総
和H1 〜Hn をアクセスカウンタ222の計数結果とし
て得られるアクセス要求数R1 〜Rn でそれぞれ除算す
る構成となっており、この除算結果は、各仮想計算機3
011 〜301n に対応するヒット率h1 〜hn として
サイズ決定部225に送出されている。
【0075】ここで、各仮想計算機301が扱うデータ
の統計的な性質によって、上述したヒット分布計測部2
21で得られるヒット分布は、図9に示すように、様々
な波形になると考えられる。例えば、仮想計算機301
が特定のデータを集中してアクセスしている場合は、図
9(a) に符号で示したように、ローカルLRUキュー
211の先頭に近い部分に登録されセグメントにヒット
する頻度が高く、ローカルLRUキュー211の先頭部
分に対応するセグメントにアクセスが集中していること
を示す波形(以下、集中タイプのヒット分布と称する)
が得られる。このような集中タイプのヒット分布が得ら
れた場合は、ローカルLRUキュー211の末尾の部分
に登録されたセグメントに対応するヒット数が全体とし
てのヒット率に与える寄与は極く小さい。
【0076】一方、仮想計算機301がアクセスするデ
ータが分散している場合は、図9(a) に符号で示した
ように、なだらかな波形を描くヒット分布(以下、拡散
タイプのヒット分布と称する)が得られる。このような
拡散タイプのヒット分布が得られた場合は、このローカ
ルLRUキュー211に割り当てるセグメント数を増や
してやることで、ヒット率が大幅に向上すると期待でき
る。
【0077】したがって、ヒット分布評価部224によ
り、上述したヒット分布計測部221による計測結果か
ら、ヒット分布の波形の形状を推定し、それぞれの波形
が上述した集中タイプと拡散タイプとのどちらに近いか
を適切な指標を用いて評価すれば、各仮想計算機301
1 〜301n のアクセスパターンの特徴を把握すること
ができると考えられる。
【0078】例えば、ヒット分布評価部224は、各ロ
ーカルLRUキュー211の先頭部分に登録されたkt
個のセグメントに対するヒット数の和ΣT と末尾部分に
登録されたkb 個のセグメントに対するヒット数の和Σ
B とをそれぞれ求め、この二つのヒット数の和ΣT ,Σ
B の比の大きさを指標として、ヒット分布の波形を評価
すればよい。上述した二つのヒット数の和ΣT ,Σ
B は、それぞれ図9(b) において斜線を付して示す2つ
の部分の積分値に相当するから、その比の大きさによ
り、該当するヒット分布の波形を評価することができ
る。
【0079】このようにして、このヒット分布評価部2
24により、第1の特徴評価手段123の機能を果た
し、この評価結果をキャッシュサイズの変更処理に供す
ることができる。また、サイズ決定部225は、ヒット
率算出部223によって得られた各仮想計算機3011
〜301n のヒット率h1 〜hn に大きなばらつきがあ
ると判断した場合に、上述したヒット分布評価部224
による評価結果に基づいて、新しいキャッシュサイズX
1 〜Xn を決定する構成とすればよい。
【0080】例えば、j番目のローカルLRUキュー2
11j に対応するヒット分布が、ヒット分布評価部22
4によって拡散タイプであると判定され、かつ、対応す
るヒット率hj が悪化している場合に、サイズ決定部2
25は、まず、他のローカルLRUキュー211の中か
ら、ヒット分布が集中タイプであり、かつ、ヒット率が
比較的高いものを検出する。
【0081】次に、サイズ決定部225は、検出したロ
ーカルLRUキュー211d に対応するサイズレジスタ
217d に元の値から変更分dを差し引いた値を新しい
キャッシュサイズXd として格納し、逆に、ローカルL
RUキュー211j に対応するサイズレジスタ217j
に元の値に変更分dを加算した値を新しいキャッシュサ
イズXj として格納すればよい。
【0082】このように、サイズ決定部225がヒット
分布評価部224とヒット率算出部223とで得られた
情報に基づいて動作することにより、第1の配分比率決
定手段124の機能を実現し、各仮想計算機301のア
クセスパターンの特徴に応じて、対応する占有領域11
1に配分するセグメントの数を調整することができる。
【0083】また、このキャッシュサイズレジスタ21
7の書換え処理に伴って、サイズ変更部218は、セグ
メントの数が減少する占有領域111d 対応するローカ
ルLRUキュー211d について、上述したセグメント
の解放処理を行えばよい。このようにして、キャッシュ
サイズの減少によるヒット率への影響が比較的少ないア
クセスパターンを持つ仮想計算機に割り当てられた占有
領域を減らして、代わりに、キャッシュサイズの増大に
よるヒット率の向上効果が大きいアクセスパターンを有
する仮想計算機に割り当てられた占有領域を増加させる
ことができる。
【0084】これにより、各処理手段103のアクセス
パターンの特徴やその変化を考慮して、キャッシュメモ
リ103の記憶領域をより効率よく分割し、平均的なヒ
ット率を向上して、計算機システム全体としてのレスポ
ンスを向上することができる。更に、上述したヒット分
布計測部221で得られたヒット分布に基づいて、各仮
想計算機3011 〜301n に割り当てるキャッシュサ
イズを様々な値に変更した際の平均レスポンス時間を予
測評価し、この平均レスポンス時間を指標として、各占
有領域111の割当を決定してもよい。
【0085】図10に、請求項5のキャッシュ制御装置
を適用した計算機システムの実施例構成図を示す。図1
0において、キャッシュ制御装置は、図8に示したヒッ
ト分布評価部224に代えてレスポンス算出部226を
備え、サイズ決定部225からの指示に応じて、ヒット
率算出部223とこのレスポンス算出部226とが動作
する構成となっている。
【0086】この場合に、ヒット率算出部223は、各
仮想計算機3011 〜301n に割り当てるn個の占有
領域111のサイズとして、サイズ決定部225からセ
グメント数Y1 〜Yn の組み合わせを受け取り、ヒット
分布計測部221で得られた対応するヒット分布に基づ
いて、指定されたセグメント数で示されるキャッシュサ
イズとした場合のヒット率をそれぞれ算出する構成とな
っている。
【0087】このときヒット率算出部223は、まず、
i番目の仮想計算機301i に対応するヒット分布につ
いて、ローカルLRUキュー211i の先頭からYi
目までについてのヒット数の和Pi (Yi)を求め、このヒ
ット数の和Pi (Yi)を対応するアクセス要求数Ri で除
算して、キャッシュサイズをYi セグメントとした場合
のヒット率hi (Yi)を求めればよい。
【0088】ここで、アクセス要求がキャッシュメモリ
103にヒットした場合のレスポンス時間τh とミスし
た場合のレスポンス時間τm とが予め与えられていれ
ば、これらのレスポンス時間τh ,τm と上述したヒッ
ト率hi (Yi)とを用いて、キャッシュサイズがYi セグ
メントである場合のi番目の仮想計算機301i の平均
レスポンス時間Ti (Yi)は、式のように表すことがで
きる。
【0089】 Ti (Yi)=τh ・hi (Yi)+τm ・(1−hi (Yi)) ・・・ 更に、計算機システム全体としてのレスポンス時間は、
個々の仮想計算機3011 〜301n のレスポンス時間
の総和として評価することができる。したがって、レス
ポンス算出部226は、ヒット率算出部223で得られ
た各仮想計算機3011 〜301n のヒット率h1(Y1)
〜hn (Yn)の入力に応じて、上述した式を用いて各仮
想計算機3011 〜301n について平均レスポンス時
間T1(Y1) 〜Tn (Yn)をそれぞれ求め、これらの総和S
を指定されたキャッシュサイズY1〜Ynの組み合わせに対
応する計算機システム全体のレスポンス時間を示す指標
としてサイズ決定部225に返す構成とすればよい。
【0090】このようにして、ヒット率算出部223と
レスポンス算出部226とによって、請求項5のレスポ
ンス評価手段125の機能を果たし、各処理手段101
および計算機システム全体のレスポンスの良否を判定す
る指標を得て、キャッシュサイズの決定処理に供するこ
とができる。ここで、ヒットした場合のレスポンス時間
τh は、キャッシュメモリ103として用いられている
メモリ素子などのアクセス時間やクロック速度に基づい
て、予め算出しておき、レスポンス算出部226内に保
持しておけばよい。また、ミスの場合に実際にアクセス
に要した時間を所定の回数だけ繰り返し計測する時間計
測部を備えてレスポンス算出部226を構成し、この時
間計測部による計測結果の平均値としてレスポンス時間
τm を求めて、上述したレスポンス時間τh と同様に保
持しておけばよい。
【0091】また、サイズ決定部225が、様々なキャ
ッシュサイズの組み合わせをヒット率算出部223に入
力し、それぞれの組み合わせについてレスポンス算出部
226で得られた平均レスポンス時間の総和Sを比較し
て、この総和Sの最小値を与えるキャッシュサイズの組
み合わせを求める構成とすれば、このサイズ決定部22
5により、第2の配分比率決定手段126の機能を実現
することができる。
【0092】このようにして得られたキャッシュサイズ
の組み合わせは、平均レスポンス時間の総和Sを最小と
するのだから、このキャッシュサイズの組み合わせに従
ってキャッシュメモリ103を分割することにより、計
算機システム全体としての平均レスポンス時間を向上す
ることが可能である。更に、サイズ決定部225が、レ
スポンス算出部226から各仮想計算機3011 〜30
n に対応する平均レスポンス時間T1(Y1) 〜Tn (Yn)
を受け取り、これらの平均レスポンス時間T1(Y1) 〜T
n (Yn)がレスポンス時間の閾値TTHを超えない範囲でキ
ャッシュサイズの組み合わせを生成する構成とすれば、
各仮想計算機3011 〜301n について最低限度のレ
スポンスを保証しつつ、計算機システム全体としての平
均レスポンス時間を最適化することが可能となる。
【0093】以下、データの統計的な性質を考慮して、
データの置き換え処理を行う方法について説明する。図
11に、請求項6のキャッシュ制御装置を適用した計算
機システムの実施例構成図を示す。図11において、キ
ャッシュ制御装置210は、図19に示した従来のキャ
ッシュ制御装置に、グループ管理テーブル231を付加
し、キャッシュ管理部213に備えられた比較処理部2
32と入替え処理部233とが、このグループ管理テー
ブル231とLRUキュー314とを用いて、置き換え
処理部216によるキャッシュメモリ103の置き換え
処理を操作する構成となっている。
【0094】グループ管理テーブル231は、第1の履
歴収集手段131に相当するものであり、複数のアクセ
ス単位からなるアクセスグループごとにアクセスの履歴
に関する情報を格納する構成となっている。例えば、図
12に示すように、ハードディスク装置320に記憶媒
体として備えられた磁気ディスクのシリンダごとに、そ
のシリンダに属するアクセス単位のいずれかが最後にア
クセスされた時刻Ti(以下、最終アクセス時刻と称す
る)を格納する構成とすればよい。
【0095】また、キャッシュ管理部213の比較処理
部232は、新しいデータの書き込みに伴ってキャッシ
ュメモリ103のセグメントを解放する際に、グループ
管理テーブル231を参照し、解放の対象とされたセグ
メントに対応するアクセスグループの最終アクセス時刻
からの経過時間TP を求め、この経過時間TP と所定の
閾値TTHとの比較結果に応じて、入替え処理部233と
置き換え処理部216とを制御する構成となっている。
【0096】この比較処理部232は、経過時間TP
閾値TTH未満である旨の比較結果を得た場合に、入替え
処理部233による後述する入替え処理を起動し、この
入替え処理部233からの終了通知に応じて、再度、上
述した比較処理を繰り返し、経過時間TP が閾値TTH
上である旨の比較結果を得たときに、置き換え処理部2
16による置き換え処理を起動すればよい。
【0097】また、入替え処理部233は、上述した比
較処理部232からの指示に応じて、LRUキュー31
4LRUキュー314の末尾に登録されたセグメントの
パージ優先順位を下げるように、登録序列の入替え処理
を行えばよい。例えば、入替え処理部233は、単純
に、該当するセグメントの情報をLRUキュー314の
先頭に登録しなおせばよい。
【0098】このように、比較処理部232による比較
結果に応じて、入替え処理部233がLRUキュー31
4における登録序列の入替え処理を行うことにより、請
求項6で述べた第2の順位操作手段132の機能を実現
し、キャッシュメモリ103における置き換え優先順位
を変更することができる。この入替え処理により、アク
セスグループ毎のアクセス履歴をそのアクセスグループ
に属するアクセス単位の置き換え優先順位に反映するこ
とができる。
【0099】したがって、置き換え処理部216は、経
過時間TP が閾値TTH以上である旨の比較結果の入力に
応じて、従来と同様にして、LRUキュー314の末尾
に登録されたセグメントをパージしてこのセグメントを
解放すればよい。これにより、アクセスグループ毎のア
クセス履歴を考慮して、キャッシュメモリ103の置き
換え処理を実行することができる。
【0100】発明が解決しようとする課題の項で述べた
ように、データの一般的な統計的な性質から、長期間ア
クセスされていないアクセス単位であっても、その付近
のデータがアクセスされた場合には、近い将来にアクセ
スされる可能性が高くなることが予想できる。したがっ
て、上述したようにして、アクセスグループ毎のアクセ
ス履歴を考慮して置き換え優先順位を変更することによ
り、このようなアクセスされる可能性の高いデータのパ
ージを防ぐことができ、データの統計的な性質を利用し
て、ヒット率を向上することが可能となる。
【0101】また、各データに対するアクセスの周期性
を考慮して、置き換えの優先順位を変更することも可能
である。図13に、請求項7のキャッシュ制御装置を適
用した計算機システムの実施例構成図を示す。図13に
おいて、キャッシュ制御装置210は、図11に示した
グループ管理テーブル231と比較処理部232とに代
えて時間管理テーブル241と判定処理部242とをそ
れぞれ備え、この判定処理部242が時間管理テーブル
241を用いて優先順位の変更の要否を判定し、この判
定結果に応じて、入替え処理部223がLRUキュー3
14の入替え処理を行うことにより、置き換え処理部2
16による置き換え処理を操作する構成となっている。
【0102】上述した時間管理テーブル241は、第2
の履歴収集手段133に相当するものであり、例えば、
図14に示すように、LRUキュー314に登録された
各セグメントに対応して、最終アクセス時刻TLiとアク
セス間隔τi とを格納する構成となっている。また、図
13に示すように、キャッシュ管理部213に周期算出
手段134に相当する周期算出部243を備えて構成
し、この周期算出部243が、ヒット判定結果と時間管
理テーブル241の内容とに基づいて、時間管理テーブ
ル241の内容の更新処理を行う構成となっている。
【0103】この周期算出部243は、i番目のセグメ
ントがアクセスされたときに、該当する最終アクセス時
刻TLiを時間管理テーブル241から読み出して直前ア
クセス時刻TOiとして保持するとともに、新しい最終ア
クセス時刻TLiとして現在の時刻を時間管理テーブル2
41に格納し、この新しい最終アクセス時刻TLiと直前
アクセス時刻TOiとからアクセス間隔τi を算出して、
時間管理テーブル241の該当するセグメントのアクセ
ス間隔として格納する構成とすればよい。
【0104】また、判定処理部242は、キャッシュメ
モリ103の置き換え処理を行う際に、まず、時間管理
テーブル241を参照し、LRUキュー314の末尾に
登録されたセグメントに対応する最終アクセス時刻TL
とアクセス間隔τとを読み出す。次に、判定処理部24
2は、最終アクセス時刻TL からの経過時間Tp を求
め、この経過時間Tp とアクセス間隔τとの差δを所定
の閾値δthと比較して、この比較結果に基づいて入替え
処理が必要であるか否かを判定する。
【0105】ここで、閾値δthはアクセス間隔τに比べ
て十分に短い時間としておけばよく、例えば、アクセス
間隔τに適切な定数αを乗じて求めればよい。また、判
定処理部242は、上述した差δが閾値δthよりも小さ
い場合に、該当するデータが近い将来にアクセスされる
可能性が高いと判断し、優先順位の入替え処理が必要で
ある旨の判定結果を出力し、入替え処理部233に入替
え処理の実行を指示する。一方、上述した差δが閾値δ
th以上である場合に、該当するデータが近い将来にアク
セスされる可能性は低いと判断し、置き換え処理部21
6にパージ処理の実行を指示すればよい。この場合は、
あるデータが置き換え処理の対象となった際に、上述し
た判定処理を行うことにより、対応するアクセス間隔τ
から予想される次回のアクセス時刻が近づいているデー
タをパージの対象から外すことができる。
【0106】すなわち、判定処理部242による判定結
果に応じて入替え処理部233が動作することにより、
請求項7で述べた第3の順位操作手段135の機能を果
たし、各データに対するアクセスの周期性を考慮して、
置き換えの優先順位を変更することができる。これによ
り、特定のデータが周期的にアクセスされるような場合
に、このデータがパージされることを確実に防ぐことが
でき、データの統計的な性質を利用して、キャッシュメ
モリ103のヒット率を向上することができる。
【0107】ところで、データの統計的な性質を利用す
れば、過去にアクセスされたデータから次にアクセスさ
れるデータをある程度予測することができ、このように
して予測したデータをあらかじめステージングしておく
ことにより、より高いヒット率を期待することができ
る。図15に、請求項8のキャッシュ制御装置を適用し
た計算機システムの実施例構成図を示す。
【0108】図15において、キャッシュ制御装置21
0は、図19に示した従来のキャッシュ制御装置に、ア
クセス管理テーブル251と予測処理部252とを付加
し、アクセス管理テーブル251がキャッシュ管理部2
13から収集したアクセス情報に基づいて、予測処理部
252がアクセスされる可能性の高いデータを予測し
て、置き換え処理部216に置き換え処理に供する構成
となっている。
【0109】上述したアクセス管理テーブル251は、
分布情報収集手段141および第3の履歴収集手段14
2に相当するものであり、各アクセス単位がキャッシュ
メモリ103に格納されているか否かと、キャッシュメ
モリ103に格納されている場合については最後にアク
セスされた時刻とをアクセス情報として格納する構成と
なっている。
【0110】このアクセス管理テーブル251は、例え
ば、図16に示すように、シリンダごとにアクセス単位
を分類し、そのシリンダに属する各トラックに対応する
アクセス情報を格納する構成とすればよい。この場合
に、アクセス管理テーブル251は、ヒット判定部21
4を介して、アクセス要求がヒットしたセグメントを示
す識別情報と時刻とをアクセス情報として受け取り、該
当するトラックに対応して、キャッシュメモリ103に
格納されている旨の情報(図16において丸印を付して
示した)とアクセス時刻とを格納すればよい。また、置
き換え処理部216を介して、キャッシュメモリ103
の置き換え処理に伴ってパージされたセグメントおよび
新たに書き込まれたセグメントに関する情報を受け取
り、それぞれ対応するトラックのアクセス情報を更新す
ればよい。
【0111】また、図15に示した予測処理部252に
おいて、検索処理部253は、アクセス管理テーブル2
51に格納された各アクセス単位に対応するアクセス時
刻を参照して、最近のk回のアクセスの対象となったア
クセス単位を検索し、その検索結果を分布判定部254
に送出する構成となっている。この検索結果の入力に応
じて、分布判定部254が、検索結果で示されたアクセ
ス単位を例えばシリンダごとに分類し、最近のアクセス
が集中して分布しているシリンダを特定することができ
る。
【0112】このようにして、検索処理部253と分布
判定部254とによって、第2の特徴評価手段143の
機能を実現し、仮想計算機301によってアクセスされ
たデータの分布の変化に現れた特徴を特定のシリンダへ
のアクセスの集中として捉えて評価することができる。
上述した分布判定手段254で特定されたシリンダを示
す識別情報の入力に応じて、選択処理部255は、上述
したアクセス管理テーブル251の該当するシリンダに
対応するアクセス情報を参照し、このシリンダに属する
トラックのうちまだキャッシュメモリ103に格納され
ていないトラックを検出し、該当するトラックをステー
ジングの対象として選択する構成となっている。
【0113】ここで、分布判定部254で特定されたシ
リンダには、最近アクセスされたトラックが集中して分
布しているから、情報の一般的な統計的性質から考える
と、このシリンダに属するトラックのうちまだアクセス
されていないものは、近い将来にアクセスされる可能性
が非常に高いと言える。すなわち、選択処理部255
は、該当するトラックを検出することにより、予測手段
144の機能を実現し、近い将来にアクセスされる可能
性の高いアクセス単位を予測して、アクセス要求に先立
って、置き換え処理部216に指定することができる。
【0114】これに応じて、置き換え処理部216がス
テージング処理を行うことにより、近い将来にアクセス
される可能性が高いと予測されるデータを予めステージ
ングする処理(以下、プレステージング処理と称する)
を行うことが可能となる。このようにして、データの統
計的な性質を利用してプレステージング処理を行うこと
により、仮想計算機3011 〜301n からのアクセス
要求に先立って必要とされるデータをキャッシュメモリ
103に格納しておくことが可能となるから、全体的に
ヒット率を向上することが可能となる。
【0115】ここで、上述したプレステージング処理
は、アクセス要求の合間の空き時間を利用して実行すれ
ばよい。また、幾つかのシリンダに属するトラックが順
次にアクセスされている場合には、次にアクセスされる
トラックを非常に高い精度で予測することができる。以
下、アクセス履歴が上述したようなシーケンシャルな特
徴を持っていることを利用して、プレステージング処理
を行う方法について説明する。
【0116】図17に、請求項8のキャッシュ制御装置
を適用した計算機システムの別実施例構成図を示す。図
17において、キャッシュ制御装置210の予測処理部
252は、図15に示した検索処理部253,分布判定
部254,選択処理部255に代えて、ソート処理部2
56とシーケンス判定部257とを備えて構成されてい
る。
【0117】このソート処理部256は、アクセス管理
テーブル251の各アクセス単位について格納された最
終アクセス時刻を参照して、この最終アクセス時刻の順
序で各アクセス単位を並べ替えるソート処理を行い、こ
のソート結果をシーケンス判定部257に送出する構成
となっている。このソート結果に基づいて、シーケンス
判定部257は、最近のアクセスがシリンダやトラック
に関してシーケンシャルとなっているか否かを判定する
構成となっている。
【0118】このとき、シーケンス判定部257は、例
えば、最近のk回のアクセスについてのソート結果に着
目し、アクセスの対象となったアクセス単位がシリンダ
あるいはトラックの順序に従って並んでいるか否かに基
づいて、シーケンシャルであるか否かを判定すればよ
い。ここで、幾つかのトラックがシーケンシャルにアク
セスされている場合は、それまでにアクセスされたトラ
ックの順序に基づいて、次にアクセスされるトラックを
簡単に予測することができる。
【0119】つまり、最近のアクセス履歴がシーケンシ
ャルであれば、最後にアクセスされたトラックに続くト
ラックが、次にアクセスされると予想することができ
る。したがって、上述したように、ソート処理部256
とシーケンス判定部257とが動作することにより、最
近のアクセス履歴の特徴を評価して、次にアクセスされ
るアクセス単位を予測することができる。すなわち、ソ
ート処理部256とシーケンス判定部257とにより、
第2の特徴評価手段143と予測手段144との機能を
果たすことができる。
【0120】この場合に、シーケンス判定部257は、
最近のアクセスがシーケンシャルであると判定したとき
に、最後にアクセスされたトラックに続くトラックを指
定して、置き換え処理部216に置き換え処理を指示す
ればよい。これにより、次にアクセスされると極めて高
い精度で予測されるアクセス単位を対象としたプレステ
ージング処理を行うことができる。すなわち、データの
統計的な性質に由来するアクセス履歴の特徴を利用し
て、効率よくプレステージング処理を行うことが可能と
なり、キャッシュメモリ103のヒット率を向上するこ
とができる。
【0121】また、上述したようなアクセス履歴に関す
る情報を、通常の置き換え処理の際に利用することもで
きる。ここで、データの種類によって、データのまとま
りの大きさが異なるから、あるアクセス単位がアクセス
されたこととその近隣のアクセス単位がアクセスされる
頻度の増大との間の相関関係の強さや相関関係の及ぶ範
囲の大きさは、データの種類によってそれぞれ違ってい
る。
【0122】このような特徴を評価して、指定されたア
クセス単位とともにステージングすべきデータの大きさ
(以下、ステージングサイズと称する)を適切に決定す
ることができれば、データのまとまりの大きさに応じ
て、効率のよいステージング処理を行うことができる。
図18に、請求項9のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図を示す。
【0123】図18において、キャッシュ制御装置21
0は、図15に示したアクセス管理テーブル251とス
テージングサイズ決定部260とを備え、アクセス管理
テーブル251に収集されたアクセス情報に基づいて、
ステージングサイズ決定部260が適切なステージング
サイズを決定し、置き換え処理部216による置き換え
処理に供する構成となっている。
【0124】図18に示したステージングサイズ決定部
260において、連続長カウンタ261は、上述したア
クセス管理テーブル251のキャッシュメモリ103に
格納されているか否かを示す情報を参照し、キャッシュ
メモリ103に格納されているアクセス単位がハードデ
ィスク装置320の記憶媒体において連続して分布して
いる長さを連続長としてそれぞれ計数する構成となって
いる。
【0125】また、積算処理部262は、上述した連続
長カウンタ261による計数結果の出現回数を連続長ご
とに積算し、連続長の出現頻度分布を求める構成となっ
ている。このように、アクセス管理テーブル251に蓄
積された情報に基づいて、連続長カウンタ261と積算
処理部262とが動作し、アクセス情報を記憶媒体にお
ける連続長に着目して分析することにより、関連評価手
段145の機能を実現し、データの統計的な性質に由来
するデータのまとまりの大きさを評価することができ
る。
【0126】また、図18において、最大値検出部26
3は、データ長推定手段146に相当するものであり、
上述した積算処理部262によって得られた連続長の出
現頻度分布から、最大の出現頻度を持つ連続長を検出
し、この連続長分のアクセス単位の集まりをステージン
グサイズとして置き換え処理部216に指示する構成と
なっている。
【0127】この場合は、データの統計的な性質に由来
するデータ相互の関連性の強さに応じてステージングサ
イズが決定されるから、アクセス要求に応じて、ステー
ジング処理を行う際に、指定されたアクセス単位ととも
に、そのアクセス単位との結びつきが強いデータを一括
してステージングすることができる。これにより、特
に、アクセス単位間の関連性が強い場合は、ステージン
グの回数を大幅に削減することが可能となるから、低速
のハードディスク装置320に対するアクセス処理に要
する時間を大幅に削減し、計算機システムとしてのレス
ポンス時間を大幅に向上することができる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明は、
複数の処理手段のそれぞれに対応する占有領域を設ける
ことによって、各処理手段に対して最低限度のヒット率
を保証するとともに、これらの処理手段がそれぞれのア
クセス頻度に応じて共有領域を共有することにより、ア
クセス頻度の高い処理手段のヒット率の向上を図ること
ができるから、各処理手段のアクセス頻度のばらつきを
考慮して、計算機システム全体としてのレスポンスを向
上することが期待できる。
【0129】更に、アクセスパターンの特徴や期待され
る平均レスポンス時間に応じて、各占有領域および共有
領域の分割の仕方を変更することにより、各処理手段に
適切な大きさの占有領域を割り当てることが可能とな
り、キャッシュメモリをより効率よく共有して、ヒット
率の向上を図ることができる。また、請求項6および請
求項7の発明は、アクセス履歴に関する情報に基づい
て、置き換え優先順位を操作することにより、無駄なパ
ージ処理を防ぐことができ、データの統計的な性質を利
用してヒット率を向上し、計算機システム全体としての
レスポンスを向上することができる。
【0130】一方、請求項8の発明は、アクセス履歴に
関する情報に基づいて、近い将来にアクセスされる可能
性の高いアクセス単位を予測することができるから、空
き時間を利用して、予測されたデータをプレステージン
グしておくことにより、キャッシュメモリのヒット率を
大幅に向上することが可能となる。また、請求項9の発
明は、アクセス履歴に関する情報に基づいて、処理手段
か扱っているデータ相互の関連性を評価し、この評価結
果に基づいて、ステージングサイズを決定することによ
り、関連の強いデータを一括してステージングすること
が可能となり、キャッシュメモリ内のデータを効率よく
置き換えて、キャッシュメモリのヒット率を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし請求項3のキャッシュ制御装置
の原理ブロック図である。
【図2】請求項4および請求項5のキャッシュ制御装置
の要部構成を示す図である。
【図3】請求項6および請求項7のキャッシュ制御装置
の原理ブロック図である。
【図4】請求項8および請求項9のキャッシュ制御装置
の原理ブロック図である。
【図5】請求項1のキャッシュ制御装置を適用した計算
機システムの実施例構成図である。
【図6】キャッシュ管理動作を表す流れ図である。
【図7】請求項3のキャッシュ制御装置を適用した計算
機システムの実施例構成図である。
【図8】請求項4のキャッシュ制御装置を適用した計算
機システムの実施例構成図である。
【図9】ヒット分布の特徴を説明する図である。
【図10】請求項5のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図である。
【図11】請求項6のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図である。
【図12】グループ管理テーブルの説明図である。
【図13】請求項7のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図である。
【図14】時間管理テーブルの説明図である。
【図15】請求項8のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図である。
【図16】アクセス管理テーブルの説明図である。
【図17】請求項8のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの別実施例構成図である。
【図18】請求項9のキャッシュ制御装置を適用した計
算機システムの実施例構成図である。
【図19】従来のキャッシュ制御装置を備えた計算機シ
ステムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 処理手段 102 記憶装置 103 キャッシュメモリ 104,114 検索手段 105,116 置き換え手段 111 占有領域 112 共有領域 113 配分手段 115 第1の順位操作手段 117 ローカル待ち行列 118 共有待ち行列 121 変更手段 122 収集手段 123 第1の特徴評価手段 124 第1の配分比率決定手段 125 レスポンス評価手段 126 第2の配分比率決定手段 131 第1の履歴情報収集手段 132 第2の順位操作手段 133 第2の履歴情報収集手段 134 周期算出手段 135 第3の順位操作手段 141 分布情報収集手段 142 第3の履歴情報収集手段 143 第2の特徴評価手段 144 予測手段 145 関連評価手段 146 データ長推定手段 210,313 キャッシュ制御装置 211 ローカルLRUキュー 212 共有LRUキュー 213 キャッシュ管理部 214 ヒット判定部 215 アクセス処理部 216 置き換え処理部 217 サイズレジスタ 218 サイズ変更部 221 ヒット分布計測部 222 アクセスカウンタ 223 ヒット率算出部 224 ヒット分布評価部 225 サイズ決定部 226 レスポンス算出部 231 グループ管理テーブル 232 比較処理部 233 入替え処理部 241 時間管理テーブル 242 判定処理部 243 周期算出部 251 アクセス管理テーブル 252 予測処理部 253 検索処理部 254 分布判定部 255 選択処理部 256 ソート処理部 257 シーケンス判定部 260 ステージングサイズ決定部 261 連続長カウンタ 262 積算処理部 263 最大値検出部 301 仮想計算機(VM) 310 ディスク制御装置 311 ディスク制御部 312 ディスクキャッシュ 314 LRUキュー 320 ハードディスク装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計算機システムに備えられた複数の処理
    手段から記憶装置へのアクセス要求に応じて、キャッシ
    ュメモリを制御するキャッシュ制御装置において、 前記複数の処理手段のそれぞれに対応する複数の占有領
    域および前記複数の処理手段が共有して利用する共有領
    域に、前記キャッシュメモリの記憶領域を配分する配分
    手段と、 前記複数の処理手段のそれぞれから入力されるアクセス
    要求に応じて、対応する前記占有領域と前記共有領域と
    に対して該当するデータの検索処理を行う検索手段と、 検索結果に応じて、該当する前記占有領域と前記共有領
    域とからなる領域に格納されたデータの置き換え優先順
    位を操作する第1の順位操作手段と、 該当するデータが存在しない旨の検索結果の入力に応じ
    て、前記該当する占有領域と前記共有領域とからなる連
    続した領域における置き換え優先順位に従ってデータの
    置き換え処理を行う置き換え手段とを備えたことを特徴
    とするキャッシュ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のキャッシュ制御装置に
    おいて、 配分手段は、 対応する占有領域を構成する各セグメントに格納された
    データを特定するアドレス情報を格納する複数のローカ
    ル待ち行列と、 共有領域を構成する各セグメントに格納されたデータを
    特定するアドレス情報を格納する共有待ち行列とを備え
    た構成であり、 第1の順位操作手段は、該当する前記ローカル待ち行列
    と前記共有待ち行列とにおける各セグメントのアドレス
    情報の格納順序を操作することにより、置き換え優先順
    位の操作を行う構成であり、 置き換え処理手段は、該当する前記ローカル待ち行列と
    前記共有待ち行列とを参照して、置き換え処理を行う構
    成であることを特徴とするキャッシュ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のキャッシュ制御装置に
    おいて、 複数のローカル待ち行列および共有待ち行列の長さをそ
    れぞれ変更する変更手段を備えたことを特徴とするキャ
    ッシュ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のキャッシュ制御装置に
    おいて、 複数の処理手段からのアクセス要求と検索手段による検
    索結果とに基づいて、前記各処理手段に対応する占有領
    域における置き換え優先順位とヒット判定の出現頻度と
    の関係に関するヒット分布情報をそれぞれ収集する収集
    手段と、 前記収集手段によって収集されたヒット分布情報に基づ
    いて、前記各処理手段によるアクセスの特徴をそれぞれ
    評価する第1の特徴評価手段と、 前記第1の特徴評価手段による評価結果に基づいて、前
    記複数の占有領域に対するキャッシュメモリの記憶領域
    の配分比率を決定し、配分手段に指示する第1の配分比
    率決定手段とを備えたことを特徴とするキャッシュ制御
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のキャッシュ制御装置に
    おいて、 複数の処理手段からのアクセス要求と検索手段による検
    索結果とに基づいて、前記各処理手段に対応する占有領
    域における置き換え優先順位とヒット判定の出現頻度と
    の関係に関するヒット分布情報をそれぞれ収集する収集
    手段と、 アクセス要求がキャッシュメモリにヒットした場合のレ
    スポンス時間Thとミスした場合のレスポンス時間Tmと、
    前記収集手段によって収集されたヒット分布情報とに基
    づいて、前記複数の占有領域に対する配分比率を様々に
    変えたときの平均レスポンス時間を評価するレスポンス
    評価手段と、 前記平均レスポンス時間の評価結果に基づいて、前記複
    数の占有領域に対するキャッシュメモリの記憶領域の配
    分比率を決定し、配分手段に指示する第2の配分比率決
    定手段とを備えたことを特徴とするキャッシュ制御装
    置。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つの処理手段から記憶装置
    へのアクセス要求に応じて、検索手段によってキャッシ
    ュメモリを検索し、その検索結果に応じて、置き換え手
    段が前記キャッシュメモリのデータのそれぞれに設定さ
    れた置き換え優先順位に従って置き換え処理を行うキャ
    ッシュ制御装置において、 前記処理手段が前記記憶装置をアクセスする際のアクセ
    ス単位を所定数まとめたアクセスグループごとに、各ア
    クセスグループに属するアクセス単位のいずれかがアク
    セスされた最新の時刻を示す履歴情報を収集する第1の
    アクセス履歴収集手段と、 前記アクセスグループ毎の履歴情報に基づいて、キャッ
    シュメモリ内のデータの置き換え優先順位を操作する第
    2の順位操作手段とを備えたことを特徴とするキャッシ
    ュ制御装置。
  7. 【請求項7】 処理手段から記憶装置へのアクセス要求
    に応じて、検索手段によってキャッシュメモリを検索
    し、その検索結果に応じて、置き換え手段が前記キャッ
    シュメモリのデータのそれぞれに設定された置き換え優
    先順位に従って置き換え処理を行うキャッシュ制御装置
    において、 入力される前記アクセス要求に基づいて、前記キャッシ
    ュメモリに格納された各アクセス単位に対するアクセス
    時刻に関する情報を履歴情報として収集する第2のアク
    セス履歴収集手段と、 前記アクセス時刻に関する情報に基づいて、各アクセス
    単位についてのアクセス周期を算出する周期算出手段
    と、 前記第2のアクセス履歴収集手段によって収集された履
    歴情報と各アクセス単位に対応するアクセス周期とに基
    づいて、キャッシュメモリ内のデータの置き換え優先順
    位を操作する第3の順位操作手段とを備えたことを特徴
    とするキャッシュ制御装置。
  8. 【請求項8】 処理手段から記憶装置へのアクセス要求
    に応じて、検索手段によってキャッシュメモリを検索
    し、その検索結果に応じて、置き換え手段が前記キャッ
    シュメモリのデータの置き換え処理を行うキャッシュ制
    御装置において、 前記アクセス要求と前記検索手段による検索結果とに基
    づいて、前記キャッシュメモリに格納されたアクセス単
    位の前記記憶装置における分布に関する分布情報を収集
    する分布情報収集手段と、 前記検索手段による検索結果に基づいて、前記各アクセ
    ス単位に対するアクセス時刻に関する情報をアクセス履
    歴情報として収集する第3のアクセス履歴収集手段と、 前記分布情報と前記アクセス履歴情報とに基づいて、前
    記処理手段がアクセスしたデータの前記記憶装置におけ
    る分布の時間的な変化に現れる特徴を評価する特徴評価
    手段と、 前記特徴評価手段による評価結果に基づいて、近い将来
    にアクセスされる可能性の高いアクセス単位を予測し
    て、前記置き換え手段によるデータの置き換え処理に供
    する予測手段とを備えたことを特徴とするキャッシュ制
    御装置
  9. 【請求項9】 処理手段から記憶装置へのアクセス要求
    に応じて、検索手段によってキャッシュメモリを検索
    し、その検索結果に応じて、置き換え手段が前記キャッ
    シュメモリのデータの置き換え処理を行うキャッシュ制
    御装置において、 アクセス要求と前記検索手段による検索結果とに基づい
    て、前記キャッシュメモリに格納されたアクセス単位の
    前記記憶装置における分布に関する分布情報を収集する
    分布収集手段と、 前記分布情報に基づいて、各アクセス単位とその付近の
    アクセス単位との関連性の強さを評価する関連評価手段
    と、 前記関連評価手段による評価結果に応じて、関連したデ
    ータの連なりの長さを推定し、前記置き換え手段による
    データの置き換え処理に供するデータ長推定手段とを備
    えたことを特徴とするキャッシュ制御装置。
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