JPH0814528B2 - コンクリート用骨材の表乾状態の判別装置 - Google Patents

コンクリート用骨材の表乾状態の判別装置

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JPH0814528B2
JPH0814528B2 JP33078588A JP33078588A JPH0814528B2 JP H0814528 B2 JPH0814528 B2 JP H0814528B2 JP 33078588 A JP33078588 A JP 33078588A JP 33078588 A JP33078588 A JP 33078588A JP H0814528 B2 JPH0814528 B2 JP H0814528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] この発明は、コンクリートに用いる骨材の表乾状態の
判別装置に関する。
[従来技術] コンクリートに用いる骨材の表乾状態の判別について
は、JISに規定がある(JIS A1109)。表乾状態とは、
骨材中の自由水が蒸発し終わった状態を意味する。骨材
中の自由水は、骨材からコンクリートへ自由に移動しる
と考えられるので、コンクリートの製造に当たっては、
加える水を骨材の自由水含量に応じて加減する必要があ
る。
JIS法では、円錐状のコーンに骨材を充填して、コー
ンを静かに垂直に引き上げた際に、骨材が崩れ始める点
を表乾状態とする。この方法では、骨材が崩れ始めたか
否かを目視により判別するので、観測者により結果が異
なる。円錐状に成型した骨材が崩れ始めるかどうかは、
骨材の性状、特に骨材の形状によって異なる。このため
今日のように骨材の種類が多様化すると、JIS法では判
別精度が低下する。
これに対して、佐治、永松らは、骨材を徐々に乾燥さ
せた際の、表乾状態の変曲点から表乾状態を検出するこ
とを提案している(例えば日本建築学会九州支部研究報
告、第30号、昭和63年3月21日)。骨材を徐々に乾燥さ
せると、最初に自由水が蒸発し、次いで拘束水が蒸発す
る。自由水と拘束水とでは、骨材への拘束の程度が異な
るので、自由水が蒸発し終わった点で、乾燥速度に変曲
点が生じるはずである。そこでこの変曲点から表乾状態
を検出できる。また骨材の最初の重量と、表乾状態での
重量との差を求めれば、骨材中の自由水の量を知ること
ができる。
ここで重要なことは、容器内の骨材を均一に攪拌する
ことである。攪拌が不均一だと、自由水の蒸発速度が場
所により異なり、変曲点が不明確となる。発明者らは、
このような観点から佐治らの研究の実用化上の問題点を
検討した。
[発明の課題] この発明の課題は、骨材を均一に攪拌し、変曲点の判
別を容易にすることにある。
[発明の構成] この発明では、コンクリートの骨材を徐々に乾燥させ
て、乾燥に伴う水分の蒸発速度の変曲点から骨材の表乾
状態を判別する。ここで請求項1の装置では、骨材収容
用の容器の底面部と側面部との連結部をR状とすると共
に、骨材の乾燥に温風を用い、温風を攪拌部材に沿って
容器内に吹き付けるようにしたことを特徴とする。
これは、容器の隅にエッジを設けると、エッジ部に骨
材がこびりつき、攪拌を行ってもこびりついた骨材を落
とすのが難しいためである。これに対して、容器の底面
部と側面部とをR状に連結すると、容器の隅への骨材へ
のこびりつきを防止することができる。
また攪拌部材に湿った骨材の微粒がこびりつくことを
防止するため、温風の吹き付けにより、攪拌部材にこび
りついた骨材を乾燥させ、骨材を剥がし易くする。攪拌
部材には、例えばへらや櫛等を用いる。
請求項2の装置では、攪拌部材を容器を中心からの位
置を変えて複数個配置し、全ての位置の骨材が攪拌され
るようにする。
請求項3の装置では、鋼球やガラス球、セラミック等
の硬質のボールを容器内に入れ、このボールで容器の隅
や攪拌部材にこびりついた骨材を落とすようにする。硬
質のボールは、こびりついた骨材を落とすこと以外に
も、骨材の撹拌に役立つ。また硬質のボールは、骨材か
らの水分を受け取ってボール表面から水分を蒸発させ、
骨材の乾燥を速める役割をも有する。ボールの個数や直
径等は、任意に定めれば良い。
請求項4の装置では、容器と攪拌部材との間の相対的
な回転方向を、反転し得るようにする。これは骨材の種
類によって、特に石灰分の多い砕石で、骨材のだま(ケ
ーク)ができることが有るためである。ケークは表乾状
態の発現前に生じ、ケークが生じると容器は骨材に対し
て空滑りしてしまう。そこで回転方向を反転させ、その
際の衝撃でケークを削り、ケークの発生を防止する。
なお以下に、攪拌部材を固定して容器を回転させるよ
うにしたものに付いて、実施例を示す。しかし容器を固
定して、攪拌部材を回転させるようにしても良い。この
ためには例えば、容器の上蓋に攪拌部材を固定し、容器
の底から回転軸を導いて、上蓋ごと攪拌部材を回転させ
れば良い。そして温風の吹き出しには、例えば恒温槽と
上蓋に設けた温風のパイプとをO−リング等でシールし
て接続し、このパイプの先端を攪拌部材に沿って配置す
れば良い。このようにすれば、攪拌部材を回転させなが
ら、攪拌部材に沿って温風を吹き出させることもでき
る。
また実施例では、容器を鉛直に立てて回転させるもの
を示した。しかしロータリーキルン等のように、容器を
斜めに配置して回転させても良い。
また容器の回転軸を、容器の中心から例えば斜めに偏
心させて、配置しても良い。このようにすると、容器は
偏心運動しながら回転することになる。この場合、攪拌
部材の配置は、例えば次のようにする。偏心運動する回
転軸と同軸に、上蓋の固定用の軸を設け、この軸に上蓋
を取り付ける。次に上蓋に固定した攪拌部材まで、恒温
槽からゴム等のパイプを引き出し、このパイプに温風を
流す。このようにすれば上蓋は1点で固定されながら揺
動運動し、攪拌部材への温風の導入はフレキシブルなゴ
ム等のチューブで行われることになる。そしてこの方
が、骨材に複雑な運動を与え、より均一に骨材を攪拌し
得る場合がある。
[実施例] 実施例の構成 第1図〜第12図に、実施例を示す。第1図において、
2は冷却機で、乾燥空気を取り出すために用いる。冷却
機2に代えて、シリカゲル等の乾燥剤による処理や、乾
燥空気を充填したポンベ等を用いても良い。4は定流量
ポンプで、例えば毎分20Litter程度のものを用いる。6
は恒温槽である。
8はコンクリートの骨剤の容器で、半球状のものを用
いる。10は容器8の底に固着した歯車、12は容器の軸
で、14は軸12に取り付けたベアリングである。16は容器
8の蓋で、軸12に嵌め合わせ、18は恒温槽6からの温風
の吹き出し口、20は吹き出し口に沿って設けた棒状ある
いはへら状の攪拌棒である。攪拌棒20を、攪拌部材とし
て用いる。また24は温風を逃がさないためのパッキン
グ、26は温風の出口、27は出口26の付近に設けた湿度セ
ンサである。28は骨材の攪拌を進めるための鋼球、30は
容器8の支持板である。
32は秤で、34はエアシリンダー等の昇降部材である。
図ではエアシリンダー34を2個表示したが、実際には3
個用いる。36はエアシリンダー34に取り付けた先端が二
又状のピストンである。支持板30はピストン36で支え、
エアシリンダー34の動作により上下させる。38は支持板
30に取り付けたアイドルギア、40は中間ギア、42は動力
ギアで、モータ44の動力で回転する。46はモータ44等を
支えるための定盤で、中間ギア40は、定盤46に設けた溝
に沿って動力ギア42と噛み合いながら、動力ギア42の周
囲を移動し得るようにしてある。そして中間ギア40が溝
に沿って移動すると、アイドルギア38との噛み合いが外
れる。実施例ではこのために、第2図に示す引っ張りバ
ネとプランジャーとの組み合わせを用い、引っ張りバネ
で中間ギア40をアイドルギア38と噛み合う位置へ引っ張
り、プランジャーの動作により中間ギア40をシフトさせ
て噛み合いを外すようにしてある。
50は制御盤で、秤32やモータ44等の各部材の制御と、
検出信号の処理とに用いる。
第2図に、攪拌部材20の配置と、ギア38、40、42の位
置関係を示す。蓋16には、4つの攪拌棒20を固定し、こ
の内2本を吹き出し口18に沿って外周に、2本を吹き出
し口22に沿って内周に設ける。歯車10には、2つの従動
ギア38、40を介して、動力ギア42の動力を伝える。ここ
でギア40は、定盤46の溝を利用して、ギア42の周囲を移
動し得るようにしてある。そしてギア40には、引っ張り
バネ54とプランジャー52とを取り付け、バネ54の張力で
ギア38とも噛み合いを維持し、プランジャー52の吸引で
噛み合いを外すようにする。
第3図〜第5図により、容器8の構造を説明する。仮
に第3図のように、容器の底面と側面との間にエッジ部
を設けると、エッジに骨材がこびりついてしまう。この
部分の骨材を、攪拌棒20でこそぎ取ることは困難であ
る。そこで第4図に示すように、容器8を半球状とし、
底面と側面とをR部でつないで、エッジが生じないよう
にする。また噴き出し口18に沿って攪拌棒20を設け、攪
拌棒20への湿った骨材のこびりつきを防止する。更に容
器8を半球状とし、容器8の壁を伝って上に上った骨材
の下部を攪拌棒20で崩して、骨材を下に落とすようにす
る。また第5図に示すように、攪拌棒20は容器の外周と
内周とに配置し、各部分の骨材を均一に攪拌し得るよう
にする。
第6図に、装置の制御回路を示す。制御盤50は例えば
8ビット系のパーソナルコンピュータ程度の能力をもつ
ものとする。制御盤50には、タイマ60と、各時点での骨
材の重量を記憶するためのメモリ62と、CPU64と、骨材
の重量変化に対する回帰直線を求めるための回帰直線算
出手段66と、求めた回帰直線から表乾状態が生じる時刻
や自由水の含量を求めるための表乾状態の判別手段68と
を設ける。なお回帰直線の算出手段66では、回帰直線の
パターンの他に、回帰直線と実測した骨材の重量変化と
の相関係数や、回帰直線と実測値との差等も求めるよう
にする。表乾状態の判別手段68では、骨材の重量変化の
変曲点を求めて、この点を表乾状態とする。変曲点の算
出には回帰直線を用い、骨材の重量が回帰直線から外れ
始める点を変曲点とする。骨材の重量は秤32で測定して
いる。そこで最初の重量と表乾状態での重量との差か
ら、骨材中の自由水の含量を求める。70はプリンター等
の出力で、変曲点の生じる時刻や自由水の含量を出力す
る。また湿度センサ27の信号を、骨材の重量変化から求
めた結果のチェック用に、出力させる。
タイマ60は、例えば1分間隔で骨材の秤量信号を発す
る。秤量時には、プランジャー52でキア40をシフトさ
せ、ギア38との噛み合いを外す。これと同時に、エアシ
リンダー34を動作させて、支持板30を秤の秤量面へと降
ろし、秤量を行う。秤量後の信号はメモリ62に記憶す
る。秤量後に、エアシリンダー34を動作させ支持板30を
上昇させる。またプランジャー52の動作を解除して、引
っ張りバネ54でギア40をギア38との噛み合い位置へと戻
す。骨材の攪拌をより完全にするため、容器8の回転方
向を周期的に反転させる。このため例えば30秒間隔で、
タイマ60からモータ44の反転信号を取り出す。
実施例の動作 コンクリートの骨材に用いる砂や砂利等の水分には、
粒子の表面に蓄えられた自由水と、粒子の内部に蓄えら
れた拘束水とがある。自由水と拘束水とでは骨材への拘
束の程度が異なり、骨材を徐々に乾燥させると、自由水
の蒸発から拘束水の蒸発への移行に伴い、骨材の重量変
化に変曲点が生じる。この変曲点は表乾状態を表し、変
曲点までに蒸発した水量は自由水の量を表す。佐治らの
提案した、表乾状態や自由水の含量の算出原理を第7図
に示す。
変曲点の算出に当たって問題となることは、基本的に
以下の3点である。第1に、骨材を絶えず均一に攪拌す
ることである。攪拌が不均一となると、蒸発の進んだ部
分と遅れた部分とが生じ、変曲点が隠れてしまう。
第2に、秤32での秤量のため、容器を昇降させる機構
を設けることである。容器8を秤32に固定したまま攪拌
すると、秤32に負担がかかる。ここためには容器8の移
動機構と、攪拌用の歯車10を動力源から外すための機構
とが必要である。
第3に、変曲点の算出方法を確立することである。変
曲点の算出に際して最も容易に考えられるものは、乾燥
の初期と変曲点の経過後とから2本の外挿直線を引き、
外挿直線の交点を変曲点とすることである。しかしこの
方法は試料の性質によっては、失敗に終わる場合があ
る。例えば第8図のデータの場合、(試料は海砂、なお
このようなデータは試料の種類とは無関係にしばしば生
じた。)乾燥開始後3分程度の間とそれ以後とでは、乾
燥速度が異なっている。これは温風との接触の開始に伴
う初期的なデータの乱れである。ここで乾燥の開始時か
ら外挿直線を引くと、図の破線のような外挿直線が得ら
れてしまう。これでは変曲点を算出することができな
い。また変曲点の経過後の挙動は必ずしも直線的ではな
い。第8図のデータでは、変曲点の経過後に含水率の変
化が小さくなる領域と、その後含水率の変化が再び大き
くなる領域とがある。このデータでは、変曲点の経過後
からの外挿直線を引くことができない。
これらの問題の解決原理を示す。第1に、骨材の均一
な攪拌に取って特に問題となるのは、容器8の隅や攪拌
棒20に骨材がこびりつくことである。隅へのこびりつき
は、この部分に攪拌棒20が達しないために生じる。そこ
でこの問題は、容器8の隅のエッジ部をなくし、容器の
底面と側面との角をR状にすることで解決できた。攪拌
棒20へのこびりつきの状況を観察すると、攪拌棒20には
他の部分より微粒の骨材がこびりつき、かつこびりつい
た部分は湿っており、他の部分より乾燥が遅いことが分
かった。そこで攪拌棒20に沿って温風の吹き出し口18、
22を設け、攪拌棒20に沿って温風を吹き付ける。このよ
うにすると、骨材のこびりつきを防止し得ると共に、攪
拌棒20に付着した骨材の乾燥遅れを防ぎ得ることが分か
った。実施例では、乾燥を均一化するための手段とし
て、他に鋼球28を用いる。鋼球28は骨材とは比重が異な
るための回転状況も異なり、骨材のだま(ケーク)を壊
すとともに、容器8や攪拌棒20に付着した骨材をそぎ落
とす。勿論鋼球28は、骨材の撹拌を促進する。更に鋼球
28には、骨材から鋼球表面に水分を付着させ、鋼球らの
蒸発を用いて蒸発を促進する作用がある。鋼球28に変え
て、ガラス球等を用いても同じである。
容器8の移動は次のように処理した。エアシリンダー
34を用いて、容器8を秤32の秤量面へ降ろす。この時、
容器8の他に、蓋16や支持板30、歯車10やギア38も、同
時に移動させて秤量する。秤量が終了すると、エアシリ
ンダー34の動作で支持板30を持ち上げ、元の位置に復帰
させる。支持板30の移動時には、プランジャー52を用い
て、ギア40を動力ギア42と噛み合わせながら、定盤46の
溝に沿って移動させる。この結果、ギア40と、支持板30
に固定したギア38との噛み合いが外れ、支持板30の下降
が可能になる。支持板30を再び上昇させる際には、プラ
ンジャー52の動作を解除し、バネ54でギア40を引っ張
り、ギア38と噛み合わせる。ここでモータ44を軽く回転
させると、ギア38、40が回転しながら噛み合う。このよ
うにして、ギア38、42の逃がしと復帰とを行う。
アイドルギア38と動力ギア42の結合分離の機構には、
これ以外にも種々のものが可能である。例えば動力ギア
42の軸を中心に回転し得るアームを設け、このアームに
中間ギア40を取り付けて、動力ギア42に噛み合いながら
中間ギア40を移動させても良い。あるいは中間ギア40を
上下させて、アイドルギア38との噛み合いを外しても良
い。なおこの場合も、動力ギア42は幅広のものとし、動
力ギア42と中間ギア40との噛み合いは常時維持するのが
好ましい。またバネ54はなくても良く、バネ54に変えて
プランジャーやエアシリンダー等を用いても良い。
変曲点の算出は、次のようにすれば良い。乾燥の開始
から、初期的なデータの乱れが終るまでの間(通常は2
〜4分間)のデータは、変曲点の算出には用いない。そ
の後のデータに付いて、変曲点の変現前までの範囲で、
直線近似を行い回帰直線を求める。求めた回帰直線か
ら、テータが離れ始める点が変曲点である。
以下に、実施例の動作を詳細に説明する。冷却機2で
湿度を除いた空気は、定流量ポンプ4により例えば毎分
20Litter程度の流量で、恒温槽6へ送られる。恒温槽6
の設定温度は例えば20〜50℃、より好ましくは25〜40℃
とする。恒温槽6の温度が低いと容器8への水の凝縮が
生じ、あるいは骨材の乾燥が遅れて測定時間が長くな
る。また恒温槽6の温度を60℃程度とすると、自由水と
拘束水とが同時に蒸発し、変曲点の検出が困難となる。
恒温槽6の直下に容器8を設ける。恒温槽6と容器8の
距離を大きくすると、途中で温風の温度が変化するの
で、この間の距離を小さくし、温度変動を防止する。
容器8の軸12に蓋16を嵌め合わせて、骨材を入れる際
に蓋16を取り外せるようにする。蓋16にはパッキング24
を取り付け、温風の圧力で乾燥空気が外に逃げないよう
にする。この時エアシリンダー34でパッキング24を恒温
槽6に押し当てる。これは風量が大きいため温風が外に
逃げようとするのを、防止するためである。また蓋16は
容器8の軸12に固定する。
恒温槽6からの温風は、4つの吹き出し口18、22か
ら、攪拌棒20に沿って容器8に入る。攪拌棒20には湿っ
た微粒の骨材がこびりつき易いが、これを温風で乾燥さ
せこびりつきを防止する。
容器は歯車10と共に回転し、蓋16は軸12に固定されて
動かない。回転数は、例えば毎分150回転程度とする。
容器8の回転により骨材には遠心力が働き、攪拌棒20や
鋼球28により骨材を撹拌する。攪拌棒20は容器8の外周
に2本、内周に2本を配置し、骨材を全ての位置で攪拌
する。なお容器8の隅にエッジ部があると、その部分に
骨材がこびりつく。そこで容器8を半球状とし、エッジ
部をなくす。なお第4図に示したように、遠心力により
容器8の上部に上った骨材は、攪拌棒20で下部を掘り崩
されて落下する。これは骨材の攪拌を助ける。また鋼球
28は、容器8や攪拌棒20にこびりついた骨材を落とし、
こびりつきを防ぐ。
実験によると、石灰分を多量に含んだ砕石の場合、骨
材の大きなだま(ケーク)が生成し、容器8が空回りす
ることがあった。これは砕石により生じた骨材の微粒が
結合材となり、骨材の粗い粒子を結合させてだまができ
るためであった。このケークは変曲点の前に生じ、ケー
クの内部には湿った骨材が取り残されるため、検出の妨
げとなる。そこでケークを壊すために、モータ44の回転
方向を周期的に変化させる。
支持板30は、例えば1分間隔で、エアシリンダー34に
より秤32の秤量面へ降ろされ、乾燥に伴う重量変化をメ
モリ62に記憶する。骨材の重量はMで表し、初期値を
M0、最終値をMtnとする。時刻はtで表し、t1が乾燥開
始後2〜4分程度経過した時点での時刻、taが変曲点の
期待値付近での時刻である。また温風の出口26の付近に
湿度センサ27を配置して、蒸発した水蒸気をモニターす
る。湿度センサ27の出力もメモリ62に記憶させる。
重量変化の測定後の処理を、第9図に示す。回帰直線
の算出手段66では、時刻t1からtaの範囲に付いて、即ち
初期的なデータの淫れがなくなる時点から変曲点の期待
値付近までの範囲に付いて、実測した重量変化に最も良
く一致する直線を求める。この直線を回帰直線とし、例
えば最小二乗法での誤差が最小となるように直線を選
ぶ。回帰直線と実側データとのずれを評価するために、
相関係数を求める。相関係数は、例えば最小二乗法誤差
に基づいたものとする。得られた相関係数を許容範囲と
比較し、許容範囲から外れた場合には、taを1分減少さ
せて同じ処理を行い、相関係数が許容範囲に入るまでこ
の作業を繰り返す。これは、変曲点の期待値が大きすぎ
る場合に備えたものである。
回帰直線が定まると、表乾状態の判別手段68では、回
帰直線と重量の実測値との差が有意差B以上となる最初
の時刻をTとし、T−1を変曲点とする。Tの信頼性の
確認のため、T+1で回帰直線との差が例えば1.5B以
上、T+2での差が2.5B以上であることを確認する。こ
の条件が満たされない場合、時刻Tでの回帰直線からず
れは誤差によるものとし、時刻Tを1分増して、この処
理を繰り返す。即ち3点続けて回帰直線から外れ始める
点を、時刻Tとする。表乾状態に対応する変曲点は時刻
T−1であり、骨材の重量の初期値M0と時刻T−1での
重量Mt-1での差は、自由水の重量であり、これとM0との
比を自由水の含量として出力する。
第10図に、山砂についての含水率の変化パターンを示
す。また第11図に、同じ試料についての、1分当たりの
重量の減少率を示す。試料は約200gr、温風の温度は30
℃、鋼球28は直径10mmのものを10個用いた。このデータ
では回帰直線と実測値とは良く一致し、(相関係数は0.
999997)、乾燥開始直後のデータの乱れや、変曲点経過
後の乾燥速度の複雑な挙動は見られない。第12図に、別
の試料に付いて、湿度センサ27から求めた、骨材との接
触後の温風の相対湿度を示す。
[発明の効果] この発明では、骨材を均一に攪拌し、変曲点が明瞭に
得られるようにする。即ち請求項1の発明では、容器の
隅をR状とし、容器の隅への骨材のこびりつきを防止す
ると共に、温風を攪拌部材に沿って吹き付け、攪拌部材
へのこびりつきを防止する。また請求項2の発明では、
攪拌部材を容器の中心からの位置を変えて複数個配置
し、骨材を全体に均一に攪拌する。請求項3の発明で
は、硬質のボールを用いて骨材の攪拌を進めると共に、
ボールからの蒸発を用いて骨材の乾燥を促進する。更に
請求項4の発明では、攪拌部材と容器との間の回転方向
を反転させて、骨材のだまの発生を防止する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の部分切り欠き部付き正面図、 第2図は実施例の要部平面図、 第3図は従来例の要部断面図、 第4図、第5図は、実施例の容器の要部断面図、 第6図は実施例の制御回路のブロック図、 第7図はこの発明の動作原理を表す特性図、 第8図は実施例の特性図、 第9図は実施例の動作を表すフローチャート、 第10図〜第12図は実施例の特性図である。 図において、 6……恒温槽、8……容器、 20……攪拌棒、28……鋼球、 30……秤、38……アイドルギア、 40……中間ギア、42……動力ギア、 66……回帰直線の算出手段、 68……表乾状態の判別手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートの骨材を徐々に乾燥させて、
    乾燥に伴う水分の蒸発速度の変曲点から骨材の表乾状態
    を判別するようにした装置において、 コンクリートの骨材を収容するための容器を設けると共
    に、この容器の底面部と側面部との連結部をR状とし、 かつ容器内の骨材を攪拌するための攪拌部材と、容器と
    攪拌部材とを相対的に回転させるための回転手段と、骨
    材乾燥用の温風を発生させるための恒温槽とを設け、 恒温槽からの温風を前記の攪拌部材に沿って容器内に吹
    き付けるようにしたことを特徴とする、コンクリート用
    骨材の表乾状態判別装置。
  2. 【請求項2】前記攪拌部材を、容器の中心からの位置を
    変えて、容器内に、複数個配置したことを特徴とする、
    請求項1に記載のコンクリート用骨材の表乾状態判別装
    置。
  3. 【請求項3】前記容器内に、攪拌用の硬質ボールを収容
    したことを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート
    用骨材の表乾状態判別装置。
  4. 【請求項4】前記の回転手段として、回転方向を反転さ
    せ得るものを用いたことを特徴とする、請求項1に記載
    のコンクリート用骨材の表乾状態判別装置。
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