JPH0814479B2 - 弾 頭 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般に弾頭、特に区画室
（ｃｏｍｐａｒｔｍｅｎｔ）に爆発装置を移動させる手
段を有する弾頭に関する。

【０００２】

【従来の技術】部分的または全体的に潜水した目標に使
用される通常の弾頭は、一般に目標を動作不能にしまた
は破壊することを確実にするために、大量の爆発部材を
使用している。したがって、このような弾頭は、大型の
目標に対する使用のために設計された場合、通常著しく
重く、結果的に目標へ到達するために必要な駆動力が大
きくなる。これは結果的に比較的容易に音響信号によっ
て検出され、目標が兵器の接近を容易に検出して回避動
作を取り実質的なダメージを回避することを可能にす
る。

【０００３】さらに、ほとんどの例において、目標艦船
の完全な動作不能または破壊を確実にするために著しい
ダメージが船体外殻内で、すなわち内部的に加えられな
ければならない。これは、船体外殻材料の強度および厚
さに加えてこのような目標の内部区画室が通常水密の壁
または隔壁によって分離されているためである。したが
って、通常このような目標に使用される弾頭は船体外殻
だけでなく１つ以上の隔壁もまた確実に破裂させるのに
十分な爆発部材を有しなければならない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】近年、弾頭が直接命中
した区画室に隣接した隔壁を破壊させないようにして、
かなりの弾頭損傷にも耐えることのできる種々の船体外
殻設計が開発されている。したがって、通常の弾頭を使
用して目標を不能または破壊するためには２回以上の直
接の命中が必要となる。

【０００５】必然的に、潜水艦のように部分的または全
体的に潜水した目標に対して使用す るための、一回の命
中によりこのような目標を不能または破壊するのに十分
なダメージを与える弾頭が明らかに必要となる。

【０００６】したがって、本発明の１つの目的は、通常
の弾頭に関する上記欠点を実質上完全に克服する弾頭を
提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的は、水密の室を
破る手段と、爆発装置と、その室に爆発装置を移動させ
る手段と、室中に爆発装置を移動させた後室内で爆発装
置を爆発させる手段とを具備するハウジングを備えた弾
頭によって少なくとも部分的に達成される。

【０００８】本発明の別の目的および利点は、詳細な説
明、添付された特許請求の範囲および図面から当業者に
明らかになるであろう。

【０００９】

【実施例】図１において番号10で全体的に示される本発
明と共に使用するために構成された魚雷は、図１に示さ
れていない目標物に魚雷10を推進する手段14を有するハ
ウジング12を具備する。典型的に、魚雷10はまたその前
端18に近接した接触起爆装置（ｃｏｎｔａｃｔ ｆｕｚ
ｅ）16、誘導および制御セクション20および弾頭22を含
む。以下詳細に論じられる理由により、魚雷10の誘導お
よび制御セクション20は環状の開口部のところに取り付
けられる。

【００１０】本発明の原理を使用する弾頭22は、ハウジ
ング12内にあり目標物の水密の潜水区画室を破壊するた
めの手段24、爆発装置26、目標物の区画室に爆発装置26
を移動させる手段28、および爆発装置26の移動続いて、
目標物の区画室の内部で爆発装置26を起爆する手段30を
具備している。

【００１１】１実施例において、目標物の水面下の水密
の潜水区画室を破裂させる手段24は環状の細長い形状の
炸薬（ｃｈａｒｇｅ）32を含む。例えばＰＢＸＷ−１１
３のような高性能爆発材料36を収容する金属ハウジング
34、或はライニング（ｌｉｎｉｎｇ）を有する環状の細
長い形状の炸薬32の１例が図２に示されている。金属ハ
ウジング34の形状は爆発材料36の爆発力が魚雷10の前端
18を通って導かれることを確実にする。例えば、補助炸
薬により推進される貫通体（ｐｅｎｅｔｒａｔｏｒ）の
ような、前記環状の細長い形状の炸薬32以外の爆発物構
造もまた水密の区画室を破壊させるために使用すること
ができる。

【００１２】さらに、この実施例において区画室中に爆
発装置26を移動する手段28は、爆発装置26の後方でハウ
ジング12の内周部に設けられた複数の爆発ポートカバー
（ｐｏｒｔ ｃｏｖｅｒｓ）38を具備している。爆発ポ
ートカバー38は、爆発装置26の後方でハウジング12の中
の限定された空洞部（ｃａｖｉｔｙ）40の複数のポート
（穴）を密封する。さらに空洞部40は推進手段14の前方
に設けられた壁42によって限定される。爆発ポートカバ
ー38はカバーを除去するための手段である例えば爆薬材
料を有する。水深が浅い場合、手段28は目標の区画室に
爆発装置26を移動させる発火装置を含むことができる。

【００１３】１実施例において、爆発装置26は容器44お
よび爆発装置26を起爆する手段30を具備している。その
代りとして、放射状の爆発をより確実にするために、す
なわち区画室内において区画室間隔壁の方向への爆発を
より確実にするために、ある実施例では、爆発装置26は
その一端部に隣接し容器内に配置された浮揚装置46を具
備している。容器44は高性能爆発材料を含む細長い中空
シリンダであることが好ましい。浮揚装置46を使用する
ことにより、爆発装置26が水で満たされた区画室内で容
器44の細長い側を区画室の内部隔壁に関して実質的に横
向きに方向付けすることを確実にする。したがって、爆
風の側面移動ハイドロショックは最大にされる。さら
に、好ましい１実施例において、爆発装置26は同時に始
動される起爆する手段30を細長いシリンダの各端部に具
備している。このような細長いシリンダを調節するため
の誘導および制御セクション20は環状開口部を設けるよ
うに配置されることが好ましい。

【００１４】区画室内で爆発装置26を起爆する手段30は
容器44内に設けられ、好ましい１実施例ではタイミング
機構を具備している。他の方法として、手段30は、手段
30の外側表面に対する圧力が予め選択された圧力より高
くなったときだけ容器44内の高性能爆発材料を起爆する
圧力感応機構を具備することができる。

【００１５】その作用は、魚雷10が目標物に命中したと
き、接触起爆装置16がそれによって爆発し、環状の細長
い形状の炸薬32を爆発させ、同時に爆発ポートカバー38
を同調して爆発させる。環状の細長い形状の炸薬32の爆
発は結果的に船体外殻の破裂を発生させる。爆発ポート
カバー38の同調的な爆発により、結果として推進手段14
の壁42と爆発装置26との間の空洞部40に水を注入させ
る。その結果、空洞部40が今開口したポートを通して水
で満たされたときに、爆発装置26の後部は周辺環境の全
圧力にさらされる。そのため爆発装置26はハウジング12
から区画室中に排出される。

【００１６】１つの典型的な実施例において、環状の細
長い形状の炸薬32が目標物の船体外殻に水の流入するた
めの孔を形成し、次に船体外殻の内側の目標物の区画室
中に爆発装置26を移動させる。典型的に、10インチの直
径の環状の細長い形状の炸薬32は、魚雷10の前端18およ
び目標物の積層された船体外殻を通って移動することが
できる。このような炸薬32は典型的に爆発装置26が移動
できるように、船体外殻に結果的に約７インチの孔を形
成する。その代りとして、所望ならば、より大きい直径
の船体外殻開口を補助炸薬により推進される貫通体によ
って形成することができる。

【００１７】１実施例において、爆発装置26は予め選択
された時間遅延の後に爆発させられる。選択された時間
の長さは、一般に爆発装置26が区画室が実質的に水で満
たされた後に爆発されるように定められる。その結果、
爆発装置26は、非圧縮性流体すなわち水が実質的に充填
された区画室内で爆発し、そのため爆風効果は著しく高
められ、区画室の内壁に負荷を与える水力学的衝撃であ
る過圧衝撃を生成する。したがって内壁または隔壁は破
壊され、結果的に目標物の少なくとも３つの内部区画室
に水を流入させる。爆風すなわちショック効果の増大は
爆発装置26の爆発したときの区画室中の水量に依存す
る。その代りとして、区画室が爆発装置26の爆発前に実
質的に完全に水で充填されることを確実にするため、時
間遅延された起爆装置の代りに、圧力起爆装置を使用す
ることができる。細長いシリンダ型の爆発装置26は、各
端部にこの爆発装置を爆発させる手段である起爆装置を
具備することができる。

【００１８】反射されたショック波の過度の圧力に続い
て、多数の壁から壁への反射はショックエネルギが熱と
して発散されることを確実にする。さらに、爆風によっ
て形成された最初の気泡の膨脹および収縮のために静水
力学的な過度の圧力は目標物の内部構造にダメージを与
えるように作用する。過度の圧力のレベルは目標物の区
画室内に制限された非圧縮性流体すなわち海水によって
高められる。

【００１９】ある特定の実施例において、環状の細長い
形状の炸薬32は約７インチの環状の開口を有し、10イン
チの直径で形成される。爆発材料36には、例えばＰＢＸ
Ｗ−１１３のような約30ポンドの高性能爆薬または類似
した材料を用いることができる。

【００２０】ある実施例において、ポート（穴）の直径
は約１乃至２インチであり、魚雷10のハウジング12の周
辺部に実質的に均一に配置されている。魚雷10内の空洞
部40は約４乃至８立法インチの容積を有する。

【００２１】このような実施例において、爆発装置26は
長さ40インチ、直径約４インチである。好ましくは、爆
発装置26は比較的薄いステンレス綱の壁および比較的厚
いステンレス綱のエンドキャップ（ｅｎｄｃａｐ）によ
り構成される。さらに、爆発装置26は例えばＰＢＸＷ−
１１３のような約３０ポンドの高性能爆発材料を装填す
ることができる。

【００２２】特有の使用目的に応じて他の材料および寸
法を使用できることが理解されるであろう。

【００２３】本発明は実施例に関して論じられている
が、当業者は本発明の技術的範囲を逸脱することなく別
の構造および配列を実現することができる。したがっ
て、本発明は添付された特許請求の範囲によってのみ制
限されるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理を使用した弾頭を有する魚雷の断
面図。

【図２】本発明の弾頭に関して特に有効な環状の直線形
のチャージの斜視図。

【図３】本発明の原理を使用した弾頭に関して特に有効
な爆発部材の断面図。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 船体外殻を通ってその内部の区画室に達
   する流体の通路が形成されるように船体外殻の水面下の
   部分を貫通する手段と、 前記区画室に爆発装置を移動させる手段と、前記流体の通路が形成されたことにより 前記区画室が実
   質的に水で満された後、前記区画室内で前記爆発装置を
   爆発させる手段とを具備している弾頭。
2. 【請求項２】 船体外殻を貫通する前記手段は環状の細
   長い形状の炸薬を具備している請求項１記載の弾頭。
3. 【請求項３】 前記移動させる手段は、前記爆発装置の
   後部における限定された空洞部と、 前記爆発装置が排出されるように圧力下において流体を
   前記空洞部に充填させるように前記空洞部を開口する手
   段とを具備している請求項１記載の弾頭。
4. 【請求項４】 前記空洞部を開口する手段は、圧力下に
   おいて前記空洞部と前記流体との間に配置されたカバー
   を有する複数のポートと、 前記カバーを除去する手段とを具備している請求項３記
   載の弾頭。
5. 【請求項５】 前記カバー除去手段は爆薬材料を含んで
   いる請求項４記載の弾頭。
6. 【請求項６】 前記爆発装置は、高性能爆薬材料が収容
   された容器を含んでいる請求項１記載の弾頭。
7. 【請求項７】 前記爆発装置は、高性能爆薬材料が収容
   された細長い容器と、 爆発したときに最大の爆風効果
   が前記細長い容器の細長い側壁に対して実質的に垂直に
   なるように、前記細長い容器の一端部に隣接して配置さ
   れた浮揚装置とを具備している請求項１記載の弾頭。
8. 【請求項８】 前記爆発装置を爆発させる手段は、前記
   爆発装置内に配置された時間遅延起爆装置を具備してい
   る請求項１記載の弾頭。
9. 【請求項９】 前記爆発装置を爆発させる手段は、前記
   爆発装置内に配置された圧力感応起爆装置を具備してい
   る請求項１記載の弾頭。
10. 【請求項１０】 前記爆発装置は細長いシリンダであ
    り、その各端部に前記爆発装置を爆発させる手段を具備
    している請求項１記載の弾頭。
11. 【請求項１１】 前記爆発装置は、爆発したときに最大
    の爆風効果が前記細長い容器の細長い側壁に対して実質
    的に垂直になるように細長いシリンダの一端部に隣接し
    て配置された浮揚装置を具備している請求項１０記載の
    弾頭。
12. 【請求項１２】 ハウジングと、 前記ハウジング内において目標に向かって魚雷を推進す
    る手段と、 前記ハウジング内部に環状に配置された誘導および制御
    セクションと、 前記魚雷の前端に近接して配置された接触起爆装置と、 船体外殻を通ってその内部の区画室に達する流体の通路
    が形成されるように船体外殻の水面下の部分を貫通する
    手段と、 前記貫通された区画室に爆発装置を移動させる手段と、 前記区画室が実質的に水で満たされた後前記区画室内で
    前記爆発装置を爆発させる手段とを具備している魚雷。