JPH08143885A - グリース組成物 - Google Patents

グリース組成物

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JPH08143885A
JPH08143885A JP31127994A JP31127994A JPH08143885A JP H08143885 A JPH08143885 A JP H08143885A JP 31127994 A JP31127994 A JP 31127994A JP 31127994 A JP31127994 A JP 31127994A JP H08143885 A JPH08143885 A JP H08143885A
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JP
Japan
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composition
weight
fibers
grease composition
talc
Prior art date
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Pending
Application number
JP31127994A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kinoshita
広嗣 木下
Soichi Nomura
宗市 野村
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 様々な用途に用いられる難燃性に優れたグリ
ース組成物を開発する。 【構成】 塩素含有量が40〜70重量%である塩素化
パラフィンを基材とし、これに水酸化アルミニウムおよ
び/またはタルクを組成物全量基準で20〜60重量%
含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリース組成物に関し、
さらに詳しくは難燃性を有するグリース組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】グリース組成物は従来から、ころがり軸
受、すべり軸受、接点用、ワイヤーハーネス配線コネク
ター、ギヤー駆動部などに用いられてきたが、充填作業
を行うスペースにおいて発生する火花に起因する火災が
問題視されている。従って、難燃性に優れたグリース組
成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、様々な用途
に用いられる難燃性に優れたグリース組成物を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、塩素
含有量が40〜70重量%である塩素化パラフィンを基
材とし、これに水酸化アルミニウムおよび/またはタル
クを組成物全量基準で20〜60重量%含有することを
特徴とするグリース組成物に関する。以下、本発明につ
いて詳細に説明する。
【0005】本発明の第1の必須成分は塩素化パラフィ
ンである。塩素化パラフィンはたとえば触媒の存在下で
パラフィンに塩素を作用させて製造することができる。
本発明で使用する塩素化パラフィン中の塩素含有量は4
0〜70重量%、好ましくは40〜60重量%である。
塩素含有量が40重量%未満である場合は十分な難燃性
が得られないため好ましくない。また、70重量%を超
えるとテールシール用グリースとして用いる場合に圧送
性が悪くなるため好ましくない。
【0006】パラフィン鎖は通常炭素数6〜20、好ま
しくは10〜18、さらに好ましくは12〜14であ
る。また本発明で使用する塩素化パラフィンは25℃に
おける粘度が1〜50ポアズ(以下Pと略す)であるこ
とが好ましい。下限は1P、好ましくは3Pであり、上
限は50P、好ましくは20Pである。1P未満である
場合はテールシール用グリースとして用いた場合に所望
の耐止水性が得られないため好ましくない。また、50
Pを超えると所望の圧送性が得られないため好ましくな
い。
【0007】本発明で使用する塩素化パラフィンは他の
成分を添加した残部であるが、その含有量は通常は、組
成物全量基準で30〜80重量%、好ましくは40〜7
0重量%である。
【0008】本発明の第2の必須成分は水酸化アルミニ
ウムおよび/またはタルクである。本発明で使用する水
酸化アルミニウムは一般に、Al23 ・xH2 O(x
は通常2〜4の範囲内)の組成をもつ粉末である。
【0009】本発明で使用するタルクについては特に限
定されないが、たとえば平均粒径が5〜50μmの範囲
のものを用いるのが好ましい。水酸化アルミニウムおよ
びタルクは必要に応じ、併用することができる。
【0010】本発明で使用する水酸化アルミニウムおよ
び/またはタルクの含有量は組成物全量に対し下限が2
0重量%、好ましくは30重量%であり、上限が60重
量%、好ましくは50重量%である。20重量%に満た
ない場合はテールシール用グリースとして用いた場合に
所望の耐水圧性が得られず、また60重量%を超えると
グリース組成物が固形状になり好ましくない。
【0011】本発明のグリース組成物はころがり軸受、
すべり軸受、接点用、ワイヤーハーネス配線コネクタ
ー、ギヤー駆動部、シールド掘進機(エントランスパッ
キン、ウレタンパッキン使用テールシール、ワイヤーブ
ラシパッキン使用テールシール、屈曲部メカニカルシー
ルなど)などに用いることができる。
【0012】本発明のグリース組成物にさらに繊維を含
有させることにより、ワイヤーブラシパッキン使用テー
ルシール部分などのテールシール用グリースとして使用
する場合、高水圧下における止水作用を著しく向上させ
ることができる。
【0013】すなわち本発明においては、より好ましい
態様として、(1)塩素含有量が40〜70重量%であ
る塩素化パラフィンを基材とし、これに(2)水酸化ア
ルミニウムおよび/またはタルクを組成物全量基準で2
0〜60重量%、および(3)繊維を組成物全量基準で
1〜20重量%を含有することを特徴とするグリース組
成物を提供する。
【0014】本発明で用いる繊維としては合成繊維およ
び/または天然繊維が挙げられる。合成繊維としては、
ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンな
ど)、ポリアミド(ナイロンなど)、ポリビニルアルコ
ール(ビニロンなど)、レーヨン、アセテート、ポリエ
ステル(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアクリル
(ポリアクリロニトリルなど)、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデンなどの繊維を例示することができる。天
然繊維としては綿糸、絹、毛、麻などを例示することが
できる。これらのうちレーヨン、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、綿糸、ナイロンなどの繊維が特
に好適に用いられる。
【0015】本発明において繊維を含有させる場合の繊
維の含有量は組成物全量基準で1〜20重量%、好まし
くは1〜12重量%である。本発明のグリース組成物に
おいて、繊維を含有させる場合は繊維長15mm以下の
繊維を用いるのが好ましい。特に1〜15mmの繊維
(以下長繊維という)と繊維長1mm未満の繊維(以下
短繊維という)を併用すると耐水性が著しく向上するた
め好ましい。長繊維の繊維長の下限は1mm、好ましく
は2mmであり、上限は15mm、好ましくは10mm
である。短繊維の繊維長は1mm未満であり、下限は
0.001mm以上、好ましくは0.01mmである。
【0016】これら繊維の太さは特に限定されないが、
長繊維および短繊維とも0.5〜20デニールの範囲の
ものが好ましく用いられる。
【0017】長繊維と短繊維の2種類の繊維を用いる場
合の繊維の含有量は、長繊維および短繊維のそれぞれが
ともに組成物全量に対し下限が0.5重量%、好ましく
は1重量%であり、上限が10重量%、好ましくは6重
量%である。長繊維および短繊維の合計が1重量%、好
ましくは2重量%に満たない場合は所望の耐水圧性が得
られ難く、また長繊維および短繊維の合計が20重量%
を超えるとポンプによる圧送性に支障をきたすため好ま
しくない。
【0018】すなわち本発明においては、さらに好まし
い態様として、(1)塩素含有量が40〜70重量%で
ある塩素化パラフィンを基材とし、これに(2)水酸化
アルミニウムおよび/またはタルクを組成物全量基準で
20〜60重量%、(3)繊維長が1〜15mmの長繊
維を組成物全量基準で0.5〜10重量%、および
(4)繊維長が1mm未満の短繊維を組成物全量基準で
0.5〜10重量%を含有することを特徴とするグリー
ス組成物を提供するものである。
【0019】本発明のグリース組成物は、圧送性および
耐水性を考慮すると、稠度は150〜280、好ましく
は170〜230であることが望ましい。所望の稠度の
組成物を得るために増粘剤を組成物全量基準で5〜10
重量%添加してもよい。増粘剤を添加することにより、
充填時の油分離量を減少させることができる。増粘剤と
してはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレ
ン、ポリブテンなどのポリマーが挙げられるが、特にポ
リブテンが好適に用いられる。
【0020】本発明のグリース組成物の比重は好ましく
は1.2〜2であり、それに満たないときは炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウ
ム、硫酸バリウム、酸化亜鉛などの無機物を添加しても
よい。
【0021】本発明のグリース組成物には、その特性を
失わせない範囲において種々の添加剤を添加することが
できる。添加剤としては各種着色剤、酸化防止剤、錆止
め剤などが挙げられる。上記成分を通常の混和機により
混和して本発明のグリース組成物を調製する。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるも
のではない。
【0023】(実施例1〜3)塩素化パラフィン(10
P@25℃、塩素含有量50重量%、炭素数12〜1
4)に太さ5デニール、長さ1〜9mmのレーヨン、太
さ1デニール、長さ0.001mm〜1mmの綿糸、お
よび平均粒径10.5μmのタルクを所定量混合し、表
1に示す組成のグリース組成物を得た。
【0024】(実施例4〜6)塩素化パラフィン(5〜
45P@25℃、塩素含有量40〜50重量%、炭素数
12〜14)に太さ3デニール、長さ2〜5mmのナイ
ロン繊維、太さ0.5デニール、長さ0.001mm〜
1mmのポリエチレンテレフタレート繊維および平均粒
径35.5μmのタルクを所定量混合し、表1に示す組
成のグリース組成物を得た。
【0025】(実施例7および8)実施例1で用いた塩
素化パラフィンに太さ3デニール、長さ5mmのナイロ
ン繊維、太さ0.5デニール、長さ0.001mm〜1
mmの綿糸および市販の水酸化アルミニウム、また平均
粒径35.5μmのタルクを併用し、所定量混合し表1
に示す組成のグリース組成物を得た。
【0026】(実施例9〜11)実施例1で用いた塩素
化パラフィンに平均粒径10.5μmのタルクを添加し
たものに、太さ5デニールで長さ1〜9mmのレーヨンま
たは太さ1デニールで長さ0.001mm〜1mmの綿
糸のうち1成分のみを含んだもの(実施例9および1
0)、繊維を含まないもの(実施例11)について、所
定量混合しその組成を表2に示した。
【0027】(比較例1)塩素含有量が本発明の範囲外
である塩素化パラフィン(30P@25℃、塩素含有量
30重量%、炭素数12〜14)に太さ3デニール、長
さ5mmのナイロン繊維、太さ0.5デニール、長さ
0.001mm〜1mmの綿糸および市販の水酸化アル
ミニウムを混合したものについて、所定量混合しその組
成を表2に示した。
【0028】(比較例2〜3)市販のシール剤2種につ
いて、それぞれ試験した。
【0029】これらのグリース組成物について以下に示
す評価試験を行い、その結果をまとめて表1、表2に示
した。
【0030】(評価試験) 1.ちょう度 混和ちょう度(60w)をJIS K2220 5.3
のちょう度試験法に準拠して測定した。 2.耐水圧試験
【0031】図1に耐水圧試験装置の概要を示す。円筒
状の金属容器1の低部に20メッシュの金網2を10枚
固定し、グリース組成物3を50mmの層厚に注入す
る。その上に水4を50cc封入し、窒素ボンベ5によ
り窒素圧30kgf/cm2 をかけた状態で10分間放置し
た後、金網2よりはみ出したグリース組成物3の量を測
定した。6は圧力計である。
【0032】3.燃焼性試験 燃焼性をJIS K6911の耐燃性試験に準じた。図
2に燃焼試験装置の概要を示す。都市ガスを燃料とする
ブンゼンバーナ7の炎8の高さを約25mmに調節し、
安定した青色炎を使用する。青色炎の先端に試験片(1
0Φ×120mm)9の一方を端に接触させ、30秒間
保持する。30秒後、試験片9を炎から離し、同時にス
トップウォッチを始動し、炎が消えるまでの時間を秒単
位で計測し、燃焼時間とする。10は10メッシュ金網
1枚を示す。180秒間以上炎が消えない場合は、吹き
消し可燃性であるとし、180秒間以内で消火した場合
は、試験片9の燃焼した長さを計測し、燃焼距離が25
mm以下の場合を不燃性、25〜100mm以下の場合
を自消性とする。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】表1に示す結果から明らかなように、本
発明に係わるグリース組成物は難燃性に優れており、か
つ耐水圧試験での漏れ量が少なく良好な性能を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 耐水圧試験装置の説明図である。
【図2】 燃焼試験装置の説明図である。
【符号の説明】
1 金属容器 2 金網 3 グリース組成物 4 水 5 窒素ボンベ 6 圧力計 7 ブンセンバーナ 8 炎 9 試験片 10 10メッシュ金網
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:06 40:02 40:06 40:32 50:10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素含有量が40〜70重量%である塩
    素化パラフィンを基材とし、これに水酸化アルミニウム
    および/またはタルクを組成物全量基準で20〜60重
    量%含有することを特徴とするグリース組成物。
JP31127994A 1994-11-22 1994-11-22 グリース組成物 Pending JPH08143885A (ja)

Priority Applications (1)

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JP31127994A JPH08143885A (ja) 1994-11-22 1994-11-22 グリース組成物

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JP31127994A JPH08143885A (ja) 1994-11-22 1994-11-22 グリース組成物

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JPH08143885A true JPH08143885A (ja) 1996-06-04

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ID=18015225

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JP (1) JPH08143885A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016021690A1 (ja) * 2014-08-07 2016-02-11 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 シールド掘進機用テールシール組成物
JP2016098521A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 Jxエネルギー株式会社 シールド掘進機用テールシール組成物
WO2018135537A1 (ja) * 2017-01-18 2018-07-26 出光興産株式会社 グリース組成物、該グリース組成物の製造方法、及び該グリース組成物の使用方法

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US11028335B2 (en) 2017-01-18 2021-06-08 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Grease composition, method for manufacturing grease composition, and method for using grease composition

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