JPH08142647A - 流路可変式ポンプ - Google Patents

流路可変式ポンプ

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JPH08142647A
JPH08142647A JP6289746A JP28974694A JPH08142647A JP H08142647 A JPH08142647 A JP H08142647A JP 6289746 A JP6289746 A JP 6289746A JP 28974694 A JP28974694 A JP 28974694A JP H08142647 A JPH08142647 A JP H08142647A
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Kazuki Suzuki
和貴 鈴木
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は流路可変式ポンプに関し、ポンプ機
能に加え切替弁機能を持たせることによって部品点数の
削減、コスト低減を図ることを目的とする。 【構成】 インペラ82と協動することにより流体を所定
の流れ方向に案内する案内通路86を形成する案内部材80
はケーシング70内で回転可能に設けられ、案内部材80は
駆動レバー88及びケーブル92を介してアクチュエータに
連結される。ケーシングはラジエータ74への出口管74
と、オイルクーラへの出口管76と、空調器用のヒータコ
アへの出口管78とを備える。アクチュエータによってケ
ーシング70に対する案内部材80の位置が変化し、案内通
路86の出口86-1の出口管74, 76, 78に対する連通状態が
変化され、ポンプから吐出される流体の流れ方向を切り
替えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は温度条件に応じた流路
可変機能を自ら備えた流路可変式ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の冷却水配管系における冷却水
の循環は基本的には内燃機関のクランク軸によって機械
的に駆動される水ポンプを使用して行われる。しかし、
機械駆動のポンプに加えて小型の電動ポンプが並設され
ることがある。この電動ポンプは車両の暖房等のための
ヒータコアへの冷却水の導入や、機関温度が高い状態で
機関を停止した場合(高速走行から機関を停止した所謂
デッドソークの場合)の機関停止の冷却水の循環や、ウ
インドウオッシャ液の凍結防止のための冷却水の供給の
ために設けられている。そして、冷却水を所期の方向に
流通させるための切替弁を別個に設置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
冷却水の循環系に小型の電動ポンプを接続し、かつ冷却
水の取り出しを制御するための電磁弁を設けている。こ
とろが、電動ポンプや電磁弁は別個の部材として構成さ
れているため、搭載において占める空間が大きくなった
り、部品点数が増大したりする問題点がある。
【0004】この発明はスペースを省略し、部品点数の
削減が可能な切替弁機能を内蔵した流路可変式ポンプを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の流路可変式ポ
ンプは、回転することにより流体の流れを発生する空手
段と、該発生手段と協働し、流体の流れを所望の方向に
案内する案内手段と、案内手段に対して相対回転可能と
され、回転方向に離間した複数の出口を形成したケーシ
ングと、案内手段を所望の出口と連通させるべく案内手
段とケーシングとの相対位置を調節する相対位置調節手
段とを具備してなる。
【0006】
【作用】相対位置調節手段はケーシングと案内手段との
相対位置を調節し、案内手段による流体の流れ方向を所
望の出口に導き、同出口より流体は取り出される。
【0007】
【実施例】図1において、10は内燃機関、12はラジ
エータ、14は自動変速機、16はエンジン用のオイル
クーラ、17は自動変速機用のオイルクーラを示してい
る。ラジエータ12は上部タンク12-1と下部タンク12-2
とラジエータコア12-3とキャップ12-4とを備える。コア
12-3の後方に電動ファン18及びシュラウド19が配置
される。内燃機関10はその上部に冷却水取出口20を
備え、配管22を介して上部タンク12-1に接続され、機
関の冷却後の冷却水は上部タンク12-1に導入される。下
部タンク12-2は配管24、サーモスタット26、配管2
8を介して水ポンプ30に接続される。水ポンプ30は
機関のクランク軸によって機械的に駆動される。水ポン
プ30の吐出側は内燃機関10の下部に設けられる冷却
水導入口に接続され、ラジエータ12で冷却された冷却
水は内燃機関の本体内部の冷却通路に接続される。サー
モスタット26からのバイパスパイプ32は冷却水取出
口20に接続される。
【0008】この発明の流路可変式ポンプ34はエンジ
ンの冷却水循環系から冷却水を取り出す電動ポンプ機能
と共に、冷却水の流路方向の所望に切り替える切替弁機
能とを兼備したものである。図2及び3において、流路
可変式ポンプ34は電動モータ部40とポンプ部42と
から構成される。電動モータ部40の構成を説明する
と、回転シャフト44は一端がモータハウジング46に
軸受48によって支持される。モータハウジング46に
ヨーク50が固定され、ヨーク50は一端が閉じてお
り、メタル52を介して回転シャフト44の他端を支持
している。アーマチュア54は回転シャフト44に取り
付けられ、ステータ56はヨーク50の内周に配置され
る。ブラシ60はアーマチュア54からの端子62に接
触するように配置される。軸受48から突出する回転シ
ャフト44の端部にマグネット64がステー66を介し
て取り付けられる。
【0009】次にポンプ部42の構造を説明すると、ケ
ーシング70は軸線方向に延びる入口管72と、周方向
に離間し、半径方向に延びる出口管74, 76, 78とを形成
している。ケーシング70の内周に沿って案内部材(案
内手段)80がケーシング70に対して回転方向の位置
を可変に配置される。案内部材80の内方にインペラ8
2が配置される。インペラ82はシャフト82-1と円錐状
の本体82-2とブレード82-3とインペラ押さえ82-4とから
構成され、かつブレード82-3と反対側の本体82-1の端面
にマグネット84が固定される。図3に示すように案内
部材80とインペラ82との間にはインペラ82の回転
方向(矢印a)において半径方向の幅が拡開する流体案
内通路86を形成しており、同通路86の開口部86-1は
案内部材外周において略接線方向において外部に開放し
ている。案内部材80から半径方向に駆動レバー88が
ケーシング70のスリット70-1を介して延びており、ピ
ン90及びケーブル92によって図示しないアクチュエ
ータ(駆動レバー88、ピン90及びケーブル92とで
相対位置調節手段を構成する)に連結され、アクチュエ
ータの駆動によって案内部材80はケーシング70に対
して相対的に回転せしめられ、後述のように流体案内通
路の開口部86-1と出口管74, 76, 78との位置関係が変化
し、流路方向を可変とすることができる。即ち、図3に
おいて駆動レバー88はその回動範囲における中間に位
置しており、このとき開口部86-1は出口管76に完全に
連通すると共に出口管78に部分的に連通している一
方、出口管74からは切り離されている。図3の位置か
らレバー88を時計方向に回転させると図4の位置(Max
Warm)に達する。このときは出口管74からは切り離さ
れた状態は変わりはないが、開口部86-1と出口管76と
の連通は部分的となり、出口管78にはフルに連通する
ようになる。図3の位置から駆動レバー88を反時計方
向に回転させると図5の位置(Max Cool)に達する。この
ときは出口管78は完全に切り離される一方、開口部86
-1と出口管76との連通は部分的となるが、出口管74
にはフルに連通するようになる。図2,3においてスリ
ット70-1を包囲するようにケーシング70に溝が切ら
れ、この溝にパッキン100 が収納され、案内部材80と
ケーシング70との摺動面間のシールを確保している。
【0010】電動モータ部40とポンプ部42との組立
構造を説明すると、ポンプ部42のケーシング70はプ
レート94及びO−リング96を介してネジ98によっ
て電動モータ部40のハウジング46に締結される。こ
の際に電動モータ部40のマグネット64とポンプ部4
2のマグネット84とは非磁性体のプレート94を介し
て対向配置される。その結果、モータの回転によりマグ
ネット64が回転すると、この回転はマグネット84を
介してインペラ82に伝達され、ポンプによる冷却水の
圧送を行うことができる。
【0011】再び図1において、流路可変式ポンプ34
はその入口管72は冷却水導入配管110 を介して内燃機
関10の冷却水取出口20に接続される。一方、流路可
変式ポンプ34の出口管74はラジエータ配管112 を介
してラジエータ12の上部タンク12-1に接続され、出口
管78はヒータ配管114 、暖房制御弁116 を介してヒー
タコア118 に接続され、ヒータコア118 からの配管120
は戻り配管122 を介して水ポンプ30の入口側に接続さ
れる。周知のようにヒータコア118 は車室に開口するダ
クト(図示しいない)に設けられ、ダクト中を流れる車
室空調用空気と熱交換することにより車室に吹き出され
る空調用空気の加温を行うものである。周知のように、
車両用空調装置においヒータコア118 はエバポレータ
(図示しない)の下流に位置され、ヒータコア118 の手
前にはエバポレータからの冷却空気をヒータコア118 を
通す位置とバイパスする位置とで移動するエアミックス
ダンパが位置され、エアミックスダンパの開度を制御す
ることによりダクトから車室へ吹き出される空気を所望
の温度とすることができる。更に、流路可変式ポンプ3
4の出口管76はオイルクーラ配管124 及び126 を介し
てエンジンオイルクーラ16に接続され、オイルクーラ
16からの配管128 は配管129 を介して戻り配管122 に
接続される。また、オイルクーラ配管124 は配管130 を
介して変速機用のオイルクーラ17に接続され、オイル
クーラ17からの配管132 は戻り配管122 への配管129
に接続される。
【0012】図1のシステムの作動を説明すると、車室
設定温度が中間(空調器の負荷が中間)のときは駆動レ
バー88が図3の中立に位置しており、流体案内通路8
6の開口部86-1はオイルクーラへの出口管76にその全
面において連通すると共にヒータへの出口管78にその
略半分の面において連通している一方、ラジエータ12
への出口管74からは切り離されている。即ち、この場
合は空調器の負荷は中間のためラジエータ12の冷却能
力は余裕があり、過冷却のおそれがある。この余剰の冷
却水はオイルクーラ16, 17に導くことによりエンジン1
0及び変速機14の冷却に役立てることができる。ま
た、冷却水はヒータコア118 にもその一部が送られ、車
室の暖房に役立てることができる。
【0013】車室設定温度が高いとき(最大暖房時)は
駆動レバー88が図4の位置に来るため流体案内通路8
6の開口部86-1はオイルクーラへの出口管76にその面
の一部において連通すると共にヒータコア118 への出口
管78にその全面において連通している。ラジエータへ
の出口管74へは切り離されている。即ち、この場合は
空調器の負荷は最小でありラジエータ12の冷却能力は
余裕があり、十分に暖房のために割くことができ、また
過冷却の防止のため、余剰の冷却水をオイルクーラ16,
17に導くことによりエンジン及び変速機の冷却に役立て
ることができる。
【0014】車室設定温度が低いとき(最大冷房時)は
駆動レバー88が図5の位置に来るため流体案内通路8
6の開口部86-1はオイルクーラへの出口管76にその面
の一部において連通すると共にラジエータの出口管74
にその全面において連通している。ヒータコア118 への
出口管78は切り離されている。即ち、空調器の負荷が
最大となり、ラジエータの冷却能力は余裕がないためラ
ジエータへの冷却水量を増している。また、オイルの冷
却の必要はあるため少量の冷却水はオイルクーラ16, 17
に導いている。
【0015】以上の実施例は空調条件に応じて流路を制
御するものを説明しているが、この発明の流路可変式ポ
ンプ34はデッドソークやレストモード等における冷却
水の制御にも使用することができる。即ち、デッドソー
ク制御に使用する場合エンジンの高温停止時を検出して
流路をラジエータ側に切り替え、ポンプの回転によって
冷却水を循環させる制御を一定時間行わせる。また、レ
ストモードに使用する場合、車両停止時にエンジンが切
られた場合、冷却水はヒータコア側に導かれ、車両停止
時の必要な暖房性能を確保することができる。
【0016】図6及び図7は第1実施例の駆動レバー8
8及びケーブル92の代わりにマグネット150 を移動さ
せて可動案内部材80の回転を行わせるものである。即
ち、可動案内部材80上に金属片152 が設けられ、マグ
ネット150 の周方向の移動に追従させて金属片152 を移
動させ、出口管74, 76, 78に対する流体案内通路86の
開口部86-1の位置関係を変化させ、所期の方向の流体の
流れを得る。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、流体の複数の出口を
有するハウジングとポンプの流体案内部とを相対移動可
能に設け、流体の複数の出口に対するポンプから吐出さ
れる流体の方向を切り替え可能にすることにより、ポン
プに流れ方向切り替え機能を持たせることができ、構成
の単純、部品点数の省略を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の流路可変式ポンプを車両用内
燃機関における冷却水配管系に応用した場合に概略的シ
ステム図である。
【図2】図2はこの発明の流路可変式ポンプの軸線に沿
って表される断面図である。
【図3】図3は図2のIII −III 線に沿って表される矢
視断面図である。
【図4】図4は図3と同様であるが、空調器が最大暖房
状態にある場合を示す。
【図5】図5は図3と同様であるが、空調器が最大冷房
状態にある場合を示す。
【図6】図6は図2と類似するが別実施例を示す。
【図7】図7は図6のVII −VII 線に沿って表される矢
視断面図である。
【符号の説明】
10…内燃機関 12…ラジエータ 16,17…オイルクーラ 20…冷却水取出口 30…水ポンプ 34…流路可変式ポンプ 40…電動モータ部 42…ポンプ部 70…ケーシング 74,76,78…出口管 80…案内部材 82…インペラ 86…流体案内通路 88…レバー 92…ケーブル 110…冷却水導入用配管 112…ラジエータ配管 118…ヒータコア 122…戻り配管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転することにより流体の流れを発生す
    る手段と、該発生手段と協働し、流体の流れを所望の方
    向に案内する案内手段と、案内手段に対して相対回転可
    能とされ、回転方向に離間した複数の出口を形成したケ
    ーシングと、案内手段を所望の出口と連通させるべく案
    内手段とケーシングとの相対位置を調節する相対位置調
    節手段とを具備してなる流路可変式ポンプ。
  2. 【請求項2】 回転方向に離間し半径方向に延びる複数
    のブレードを具備したインペラと、該インペラの周囲に
    配置され、回転方向において内周径が徐々に拡開する案
    内通路を形成した回転方向に可動の案内部材と、該案内
    部材の外側に配置され、円周方向に離間した複数の出口
    を形成した不動のケーシングと、案内部材に連結され、
    案内通路を所望の空気出口と連通させるべく案内部材を
    回転駆動する回転駆動手段とを具備してなる流路可変式
    ポンプ。
  3. 【請求項3】 水冷式内燃機関を備えた車両の空調装置
    であって、内燃機関の冷却水循環系にラジエータの手前
    の位置において接続され、ここから一部の冷却水を分岐
    させる分岐通路と、分岐通路に設けられる水ポンプと、
    該通路に接続され、冷却水と車室に吹き出される空気と
    の熱交換を行うことにより空気の加熱を行うヒータコア
    と、熱交換後の冷却水を内燃機関の冷却水循環系に帰還
    させる通路とを有し、前記水ポンプは回転方向に離間し
    半径方向に延びる複数のブレードを具備したインペラ
    と、該インペラの周囲に配置され、回転方向において内
    周径が徐々に拡開する案内通路を形成した回転方向に可
    動の案内部材と、該案内部材の外側に配置され、円周方
    向に離間した複数の出口を形成した不動のケーシング
    と、案内部材に連結され、案内通路を所望の空気出口と
    連通させるべく案内部材を回転駆動する回転駆動手段と
    を具備し、前記出口の一つはヒータコアに接続され,他
    方の出口は循環通路に接続されることを特徴とする車両
    の空調装置。
  4. 【請求項4】 前記ケーシングは温度に応じて案内通路
    に連通される別の出口を有し、該出口は機関冷却水を他
    の補機類に導くことを特徴とする車両の空調装置。
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JP2011226373A (ja) * 2010-04-20 2011-11-10 Nissan Motor Co Ltd 車両の冷却装置

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