JPH08136395A - ピストン発射装置におけるピストン搬送方法及びピストン発射装置 - Google Patents

ピストン発射装置におけるピストン搬送方法及びピストン発射装置

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JPH08136395A
JPH08136395A JP28013094A JP28013094A JPH08136395A JP H08136395 A JPH08136395 A JP H08136395A JP 28013094 A JP28013094 A JP 28013094A JP 28013094 A JP28013094 A JP 28013094A JP H08136395 A JPH08136395 A JP H08136395A
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JP
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piston
valve
pressure
tube
firing device
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Application number
JP28013094A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Arai
達雄 荒井
Toshikazu Yamamura
利和 山村
Takashi Washida
孝史 鷲田
Souichi Waguri
創一 和栗
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストン管内でピストンを発射する装置にお
いて、簡単な構成で、発射終了後のピストンを上記ピス
トン管内の発射前の位置まで容易にしかも安全に戻す。 【構成】 ピストン14の後方には、これを停止位置に
保持するためのストッパとして、ピストン発射方向に伸
縮するエアダンパを設ける。ピストン14の発射後は、
その後方のエアを排気ライン80を通じて排気すること
によりピストン14を上記エアダンパの当接部26に向
けて逆送させる。その際、排気ライン80途中の流量調
整弁86で排気流量を一定以下に保持し、これにより、
逆送中のピストン14に圧縮管12内のエアの圧縮によ
って制動力を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温衝撃風洞実験等に
用いられるピストン発射装置、及びこのピストン発射装
置において発射後のピストンを発射前の位置に戻すため
のピストン搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高温衝撃風洞実験で衝撃波を発生
させる手段等として、ピストン発射装置が用いられてい
る(例えば特公平4−38952号公報参照)。
【0003】図9にその一例を示す。同図において、圧
縮管(ピストン管)100内にピストン102が装填さ
れており、上記圧縮管100の上流端(図では左端)は
図略の高速駆動弁を介して高圧エア供給源に接続されて
いる。上記圧縮管100の下流端(図では右端)には隔
膜部104が接続されており、この隔膜部104内に
は、金属製薄膜等からなる隔膜106が張られ、隔膜部
104の下流側にはノズル108が設けられている。
【0004】この実験装置において、ピストン102を
所定の発射位置(図の実線位置)にセットし、その後方
で図略の高速駆動弁を急開してピストン102の後方に
高圧空気を急速に導入することにより、ピストン102
をピストン管100に沿って発射できる。このピストン
102の発射により、圧縮管100内においてピストン
102と隔膜106との間に封じ込められたガスが急激
に圧縮され、その圧力が一定以上高まった時点で隔膜1
06が破れる。この時、隔膜106の下流側に強い衝撃
波を形成でき、この衝撃波を検出器112で検出でき
る。なお、上記ピストン102は、上記ガスの圧縮によ
り前方から制動力を受けるため、上記隔膜106が破れ
るのとほぼ同時に例えば図の二点鎖線で停止する。
【0005】ところで、この装置では、発射完了後、ピ
ストン102を図の二点鎖線位置から実線位置(発射位
置)まで戻す必要がある。その手段としては次の方法が
知られている。
【0006】A)圧縮管100と隔膜部104との締結
部を開放する等して一旦ピストン102を圧縮管100
外へ取り出し、台車等で圧縮管100の上流端まで搬送
した後、この圧縮管100上流端に設けられたピストン
装填口から改めてピストン102を装填する。
【0007】B)圧縮管100内においてピストン10
2よりも上流側のガスを圧縮管100外へ排気すること
によりピストン102の上流側と下流側との間に圧力差
を発生させ、この圧力差でピストン102を発射位置ま
で吸引し、この発射位置に設けられたストッパに当てて
停止させる(上記公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】A)の方法では、ピス
トン102を一旦圧縮管100内から取り出し、再び装
填する必要があり、操作が面倒である。特に、ピストン
重量が1t近い大規模な実験装置では、上記ピストンの
ハンドリングにも大掛かりな装置を用いなければなら
ず、コストが大幅に増大する。しかも、ピストン102
の外周面と圧縮管100内周面とのクリアランスは微小
であり、よって、大型のピストン102を上記クリアラ
ンスで圧縮管102内に嵌入する操作は決して容易では
ない。
【0009】一方、B)の方法では、ピストン102上
流側のガスを無条件で排気すると、このピストン102
がその発射位置におけるストッパにかなりの速度で衝突
するため、特にピストン102の重量が大きい場合には
上記ストッパやピストン102の破損を招くおそれがあ
る。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み、簡単な
構成で、発射終了後のピストンを発射前の位置まで容易
にしかも安全に戻すことができるピストン発射装置及び
ピストン発射装置におけるピストン搬送方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、内面にピストンのシール部が
接触した状態でこのピストンが装填されるピストン管
と、このピストン管の上流側部に設けられ、上記ピスト
ンにその上流側から当接することによりこのピストンを
所定の停止位置に係止するストッパと、上記停止位置に
あるピストンの上流側に高圧流体を導入する開状態と高
圧流体を遮断する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備
え、この駆動弁を閉状態から開状態に切換えることによ
り上記高圧流体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管
に沿って発射するように構成されたピストン発射装置で
のピストン搬送方法であって、上記ピストン発射終了
後、上記駆動弁を閉じ、上記ピストン管内において上記
ピストンよりも上流側のガスをピストン管外へ排気して
上記ピストンを上流側に吸引することによりこのピスト
ンをピストン管内で逆送させて上記停止位置まで戻すと
ともに、このピストンの逆送中、このピストンと上記駆
動弁との間でピストン管内に封じ込められたガスの圧縮
によりピストンに制動力が作用するように上記ガスの排
気流量を調整するものである(請求項1)。
【0012】この方法では、上記ガスの排気流量を予め
設定した一定量に保持するようにしてもよい(請求項
2)。
【0013】また本発明は、内面にピストンのシール部
が接触した状態でこのピストンが装填されるピストン管
と、このピストン管の上流側部に設けられ、上記ピスト
ンにその上流側から当接することによりこのピストンを
所定の停止位置に係止するストッパと、上記停止位置に
あるピストンの上流側に高圧流体を導入する開状態と高
圧流体を遮断する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備
え、この駆動弁を閉状態から開状態に切換えることによ
り上記高圧流体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管
に沿って発射するように構成されたピストン発射装置に
おいて、上記ピストン管内において上記ピストンよりも
上流側の部分をピストン管外の排気手段に接続する排気
ラインを備えるとともに、この排気ラインの途中に同排
気ラインによる排気流量を予め設定された一定量に保持
する流量調整弁を設けたものである(請求項3)。
【0014】この装置では、上記排気ラインにおいて上
記流量調整弁と上記ピストン管との間の部分に開閉弁を
設けたり(請求項4)、上記排気ラインの途中に大気開
放ラインを接続し、この大気開放ラインの途中に圧力制
御弁を設けるとともに、この圧力制御弁の上流側圧力を
検出してこの圧力が一定以上の場合に上記圧力制御弁を
開く圧力制御手段を備えたりする(請求項5)ことが、
より好ましい。
【0015】また、上記ピストンの背面に緩衝部材を装
着したり(請求項6)、上記ストッパとして流体ダンパ
を備え、この流体ダンパをその伸縮方向が上記ピストン
の移動方向と合致する向きで上記ピストン管の上流側に
設置したり(請求項7)、上記ストッパを上記ピストン
管の内側空間に対して出没可能に構成したりする(請求
項8)ことにより、後述のようなより優れた効果が得ら
れる。
【0016】また本発明は、内面にピストンのシール部
が接触した状態でこのピストンが装填されるピストン管
と、このピストン管の上流側部に設けられ、上記ピスト
ンにその上流側から当接することによりこのピストンを
所定の停止位置に係止するストッパと、上記停止位置に
あるピストンの上流側に高圧流体を導入する開状態と高
圧流体を遮断する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備
え、この駆動弁を閉状態から開状態に切換えることによ
り上記高圧流体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管
に沿って発射するように構成されたピストン発射装置に
おいて、上記ピストン管内において上記ピストンよりも
上流側の部分をピストン管外の排気手段に接続する排気
ラインを備えるとともに、上記ストッパとして流体ダン
パを備え、この流体ダンパをその伸縮方向が上記ピスト
ンの移動方向と合致する向きで上記ピストン管の上流側
に設置したものである(請求項9)。
【0017】この装置では、上記駆動弁の弁体をリング
状に形成し、この弁体を上記流体ダンパの外周部に軸方
向に移動可能に装着するとともに、この弁体と接触する
弁座を上記ピストン管の後端に形成することにより、さ
らに好ましいものとなる(請求項10)。
【0018】さらに、上記流体ダンパのダンパ室内に流
体が封入された状態でこの流体ダンパにおいて上記ピス
トンに当接する当接部が位置する点と上記当接部が最も
後方に位置する点との間の位置に上記弁体と弁座との当
接位置を設定することにより、後述のようなより優れた
効果が得られる(請求項11)。
【0019】この場合、上記ピストン後端部の外径を上
記駆動弁の弁体の内径よりも小さく設定するのがよい
(請求項12)。
【0020】
【作用】請求項1記載の方法によれば、ピストン発射終
了後、上記駆動弁を閉じ、ピストン上流側ガスをピスト
ン管外へ排気するだけで、このピストン上流側と下流側
との圧力差によりピストンを逆送させて停止位置に戻す
ことが可能である。しかも、このピストンの逆送中、上
記ガスの排気流量を適宜調整するだけで、このピストン
と上記駆動弁との間でピストン管内に封じ込められたガ
スの圧縮を利用してピストンに制動力を付与でき、この
ピストンがストッパに当接する際の速度を十分小さく抑
えることができる。
【0021】そして、この方法では、請求項2記載のよ
うに、上記ガスの排気流量を予め設定した一定量(上記
制動力を発生させることができる程度まで低い流量)に
保持するだけの簡単な流量制御で、ピストンとストッパ
との当接速度を抑えることが可能である。
【0022】より具体的に、請求項3記載の装置では、
排気ライン途中の流量調整弁による調整流量を上記一定
量に設定しておけば、後は単に上記排気ラインを通じて
排気を行うだけで自動的にピストンを制動しながら逆送
させることが可能である。
【0023】この装置において、ピストンを発射する
際、すなわちピストン上流側の圧縮管内空間に高圧流体
を導入する際には、上記排気ラインを閉じて上記空間内
を密閉しておく必要がある。ここで、上記流量調整弁で
の閉弁保持力が弱い場合でも、請求項4記載のように上
記排気ラインにおいて上記流量調整弁と上記ピストン管
との間の部分に開閉弁を設けておけば、この開閉弁を閉
じることにより上記空間内を確実に密閉できる。また、
上記高圧流体からの上記流量調整弁及び排気手段の保護
もできる。
【0024】上記装置では、温度上昇等に起因してピス
トン上流側の圧縮管内圧力が自然上昇すると、ピストン
が誤発射するおそれがあるが、請求項5記載のように、
上記排気ラインの途中に大気開放ラインを接続し、この
大気開放ライン途中の圧力制御弁上流側圧力を検出して
この圧力が一定以上の場合に上記圧力制御弁を開く圧力
制御手段を備えれば、上記圧縮管内圧力を自動的に一定
圧力以下に保持でき、上記誤発射を防止できる。
【0025】請求項6記載の装置では、上記ピストンの
背面に緩衝部材が装着されているため、ピストン逆送時
の制動力が多少弱くても(すなわちストッパへ当接する
際のピストン逆送速度が多少高くても)、このピストン
とストッパとの間の緩衝部材の介在により、衝撃を緩和
できる。
【0026】また、請求項7記載の装置では、上記スト
ッパ自体が流体ダンパで構成されているため、この流体
ダンパに上記ピストンが当接する際、流体ダンパ自身の
収縮によって衝撃が緩和される。
【0027】請求項8記載の装置では、ストッパを上記
ピストン管の内側空間に突出させた状態で、このストッ
パにピストンを当てることにより、ピストンを発射位置
に係止できる。その後、高圧流体を導入してピストンを
発射する際には、上記ストッパを上記ピストン管の内部
空間から退避させておくことにより、このストッパの存
在が上記高圧流体の流れを乱すのを回避できる。
【0028】請求項9記載の装置によれば、ピストン発
射終了後、上記駆動弁を閉じ、ピストン上流側ガスを排
気ラインを通じてピストン管外へ排気することにより、
ピストンを逆送させて停止位置に戻すことが可能であ
り、しかも、このピストンと、ストッパである流体ダン
パとの当接時、この流体ダンパ自身の伸縮によって衝撃
を緩和できる。
【0029】ここで、請求項10記載の装置では、上記
駆動弁の弁体がリング状とされて上記流体ダンパの外周
部に装着され、この弁体の軸方向移動に伴って弁体とピ
ストン管後端の弁座とが接離することにより、弁開閉さ
れる。従って、駆動弁及び流体ダンパの双方を配するた
めの軸方向の必要スペースは小さい。
【0030】さらに、請求項11記載の装置では、上記
流体ダンパのダンパ室内に流体が封入された状態でその
当接部が位置する点と上記ダンパ室内から流体が排出さ
れた状態で上記当接部が位置する点との間に上記弁体と
弁座との当接位置があるため、ピストン逆送時、すなわ
ち上記ダンパ室内に流体が封入された状態では、必ず上
記当接部が上記弁体と弁座との当接位置よりも前に位置
する。このため、上記ピストンと上記弁体とが当接する
ことが確実に避けられる。また、ピストン発射の際に
は、上記ダンパ室内から流体を抜き、上記当接部を上記
弁体と弁座との当接位置よりも後退させることにより、
これら弁体と弁座との離間時(すなわち駆動弁の開弁
時)、上記当接部が高圧流体の流れを乱すことを回避で
きる。
【0031】ここで、請求項12記載の装置では、上記
ピストン後端部の外径が上記駆動弁の弁体の内径よりも
小さいため、上記当接部が上記弁体と弁座との当接位置
より後退しても、上記弁体の内側にピストン後端部が侵
入することにより、このピストンと上記当接部との接触
が維持される。
【0032】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図5に基づいて
説明する。
【0033】図1に示すピストン発射装置は、圧力容器
10を備え、この圧力容器10の内側に圧縮管(ピスト
ン管)12が挿入されている。図2及び図3に示される
ように、上記圧縮管12の後端部(図1及び図2では左
端部)は他の部分よりも外径の大きい大径部13とさ
れ、この大径部13から複数枚(図例では4枚)のリブ
18が突設され、このリブ18の先端面が圧力容器10
の内側面に接合されている。圧縮管12の中間部は圧力
容器10の前端部(図1の右端部)に固定されており、
この圧縮管12と圧力容器10との間に圧力室11が形
成されている。
【0034】上記圧縮管12の内側には、ピストン14
が装填可能とされている。このピストン14は、その後
端部15を除いて上記圧縮管12の内径よりも僅かに小
さい外径を有し、ピストン14の前端部外周には、上記
ピストン管12の内周面に全周にわたって接触するシー
ル部材16が固定されている。この実施例では、ピスト
ン14が後方に開口する中空状とされ、これによりピス
トン14の軽量化が図られている。
【0035】上記圧縮管12の後方に位置する圧力容器
10後端部には、筒部材20が固定されている。この筒
部材20には、小径の内筒部22と大径の外筒部24と
が一体に形成されている。
【0036】上記内筒部22の内側には、ダンパロッド
24が挿入されている。このダンパロッド24の先端に
は、上記ピストン後端部15と当接する円板状の当接部
26が形成されている。同ダンパロッド24の中間部に
は、上記内筒部22の内側面と全周にわたり接触するピ
ストン部28が形成され、このピストン部28の後方で
上記内筒部22の内側面とダンパロッド24の外周面と
の間にダンパ室30が形成されている。すなわち、上記
ダンパロッド24と内筒部22とでエアダンパが構成さ
れている。ダンパロッド24には、その軸心を通ってダ
ンパロッド24後端と上記ダンパ室30内とを連通する
エア通路32が形成され、このエア通路32を通じて上
記ダンパ室30内に対しエアの給排が可能となってい
る。
【0037】なお、この実施例ではダンパ内の流体にエ
アを用いているが、その他、油等の流体(一般にダンパ
に用いられる粘性流体)の代用も可能である。
【0038】上記内筒部22と外筒部24との間に形成
された筒状空間34は、その後端が塞がれ、前端のみが
前方に開口した状態となっており、この筒状空間34内
にリング状の高速駆動弁弁体36が前方から挿入されて
いる。
【0039】この弁体36は、軸方向(図2では左右方
向)に作動することにより、高速駆動弁弁座である圧縮
管大径部13の後端面に対して接離するものであり、接
触状態で圧力室11と圧縮管12内部とを遮断すべく、
この接触位置にシール部38が設けられている。図4に
示すように、上記シール部38にはリング状の装着溝3
6aが形成され、この装着溝36aにリング状のシール
部材40が嵌め込まれている。このシール部材40に
は、上記弁体36の前端面よりも前方に突出する突条4
0aが形成され、この突条40aが上記圧縮管大径部1
3の後端面に接触可能とされており、この突条40aの
径方向内側にバックアップリング42が設けられ、押え
リング44によって弁体36側に固定されている。この
バックアップリング42は、上記弁体36の前端面より
も僅かに前方に突出しており、このバックアップリング
42のサポートにより、後述の高圧空気の圧力で上記突
条40aが剪断されることが防がれる。
【0040】なお、上記ダンパロッド24の当接部26
の外径は、上記弁体36の内径よりも僅かに小さく設定
され、ピストン後端部15の外径は上記当接部26の外
径よりも僅かに小さく設定されている。
【0041】図2に示すように、上記弁体36は空洞4
6をもつ中空状とされ、この弁体36の後端部に、上記
空洞46と筒状空間34とを連通する細径の連通孔48
が設けられている。
【0042】次に、このピストン発射装置におけるエア
給排システムを図1に基づいて説明する。
【0043】上記圧力容器10の側壁には、上記圧力室
11に通ずるエア導入孔50が径方向に貫設され、上記
筒部材20及び圧力容器10後端壁には、上記筒状空間
34内に通ずるエア給排孔52が軸方向に貫設されてい
る。
【0044】上記エア導入孔50には、高圧供給ライン
54を介して図略の高圧エア供給源が接続され、その途
中に圧力制御計56及び圧力制御弁58が設けられてい
る。圧力制御計56は、上記圧力制御弁58の下流側圧
力を検出し、この圧力を一定に保持するように上記圧力
制御弁58の開度を制御するものであり、これら圧力制
御計56と圧力制御弁58との間には開閉弁60が設け
られている。この開閉弁60と圧力制御計56との間に
は大気開放ライン61が接続され、その途中にも開閉弁
62が設けられている。
【0045】同様に、上記エア給排孔52にも、高圧供
給ライン64を介して上記高圧エア供給源が接続され、
その途中に圧力制御計66及び圧力制御弁68が設けら
れている。圧力制御計66は、上記圧力制御弁68の下
流側圧力を検出し、この圧力を一定に保持するように上
記圧力制御弁68の開度を制御するものであり、これら
圧力制御計66と圧力制御弁68との間には開閉弁70
が設けられている。この開閉弁70と上記エア給排孔5
2との間には大気開放ライン71が接続され、その途中
にも開閉弁72が設けられている。
【0046】前記ダンパロッド24のエア通路32に
は、中圧供給ライン74を介して上記高圧エア供給源よ
りも供給圧の低い図略の中圧エア供給源が接続され、そ
の途中に開閉弁76が設けられている。この開閉弁60
と上記エア通路32との間には大気開放ライン77が接
続され、その途中にも開閉弁78が設けられている。
【0047】さらに、この装置では、上記圧縮管12の
所定のリブ18及び圧力容器10の側壁に、圧縮管12
の内部と圧力容器10の外部とを連通するエア排出孔7
9が径方向に貫設され、このエア排出孔79に排気ライ
ン80を介して真空ポンプ(排気手段)82が接続され
ている。この排気ライン80の途中には、同ライン80
中のエア流量を予め設定された一定流量に保持する流量
調整弁84が設けられ、この流量調整弁84と上記エア
排出孔79との間に開閉弁86が設けられている。この
開閉弁80と上記エア排出孔79との間に大気開放ライ
ン87が接続され、その途中に圧力制御弁88が設けら
れており、排気ライン80において上記大気開放ライン
87の接続部とエア排出孔79との間の位置には圧力制
御計90が設けられている。この圧力制御計90は、上
記排気ライン80内の圧力を検出し、この圧力が予め設
定された一定の圧力以上である場合に上記圧力制御弁8
8を開くものである。
【0048】次に、この装置によるピストン14の発射
要領及び発射後の搬送要領を説明する。
【0049】A)ピストン発射 開閉弁70を開いて開閉弁72を閉じることにより、
筒状空間34内に高圧ガスを封入し、弁体36のシール
部38を圧縮管大径部13の後端面に圧接させる。すな
わち、駆動弁を閉じ、圧縮管12の内部と圧力室11と
を遮断する。
【0050】開閉弁60を開いて開閉弁62を閉じる
ことにより、圧力室11内に高圧ガスを封入する。この
時、弁体36の前端面において上記シール部38よりも
径方向外側の部分には上記高圧ガスの圧力が弁体36を
後退させる方向に作用するが、この圧力が作用する面積
は、弁体36の後端面に対して上記筒状空間34内のガ
ス圧が前方向に作用する面積よりも大幅に小さいため、
この前方向への力が打ち勝って弁体36は依然閉位置に
保持される。
【0051】開閉弁76を閉じて開閉弁78を開くこ
とによりダンパ室30内を大気に開放する。また、ピス
トン14は予め圧縮管12内に充填しておき、その後端
部15を当接部26に当てておく。
【0052】開閉弁86を開いて真空ポンプ82を作
動させることにより、圧縮管12の上流側部分の内部を
排気し、減圧する。ここで、ピストン14前方の圧縮管
12内圧力は大気圧なので、ダンパロッド24は図5の
ように最も後退した状態となる。これにより、当接部2
6は弁体36の前端面よりも後方に没入する。その後、
開閉弁86を閉じ、真空ポンプ82を停止させる。
【0053】圧力制御計90の制御動作を停止させた
状態で、開閉弁70を閉じたまま開閉弁72を開くこと
により、筒状空間34内を大気に開放する。これによ
り、上記弁体36の前端面に作用している高圧が弁体3
6を急速に後退させ、この弁体36のシール部38は迅
速に圧縮管大径部13の後端面から離間する。これによ
り、高圧ガスが圧縮管12の内側に瞬時に導入され、そ
の圧力でピストン14が発射される。なお、上記弁体3
6の後退の際、この弁体36の空洞46内に連通孔48
を通じて筒状空間34内のエアが侵入するが、上記連通
孔48でのエア流通抵抗が大きいため、この抵抗により
弁体36に制動力が働き、この弁体36が高速で筒部材
20の後端壁に衝突することが防がれる。
【0054】B)ピストン逆送 ピストン14の発射が完全に終了した後、開閉弁72
を閉じて開閉弁70を開くことにより、筒状空間34内
に再び高圧エアを封入し、弁体36を前進させてそのシ
ール部38を圧縮管大径部13の後端面に接触させる。
【0055】開閉弁78を閉じて開閉弁76を開くこ
とにより、ダンパ室30内に中圧エアを封入し、ダンパ
ロッド24を前進させる。これにより、当接部26は弁
体36の前端面よりも前方に突出した状態となる。
【0056】開閉弁86を開き、真空ポンプ82を作
動させることにより、ピストン14よりも後方で圧縮管
12内を排気し、減圧する。これにより、ピストン14
の上流側と下流側との圧力差に起因してピストン14が
後方に吸引され、その吸引力がピストン14と圧縮管1
2との静止摩擦力に打ち勝つと、ピストン14は逆送を
始める。
【0057】ここで、上記真空ポンプ82による排気流
量は流量調整弁84により一定に保持されるが、この保
持される流量を十分小さく設定すれば、ピストン14の
逆送中、このピストン14の後方の圧縮管12内エアが
圧縮されることによりその圧力が間欠的に上昇し、ピス
トン14に制動力(すなわち前方へ押し戻す力)が作用
する。このため、ピストン14は低速で当接部26に当
たることになり、安全に停止する。より詳しくは、上記
ピストン14が当接部26に当たると、このピストン1
4は一旦前方に跳ね返されるが、その後再び圧力差で当
接部26との当接位置に戻り、このようなバウンドを繰
り返して最終的に静かに当接部26との当接位置(図2
の停止位置)に停止する。
【0058】具体的に、ピストン重量約1t、圧縮管断
面積約0.3m2、ピストン逆送当初のピストン上流側圧縮
管内圧力81300Pa、排気流量0.1m3/sの条件で排気を
行った結果、図6(a)に示すように圧縮管内圧力が周
期的に変動して同図(b)に示すようにピストン速度が
間欠的に0まで下がりながらその極大値が次第に減少
し、図7に示すようにピストン位置が時間経過とともに
階段状に変化して、最終的にピストン14が当接部26
に当接する時点ではピストン速度が約1m/sまで減速
されるのを確認できた。
【0059】このように排気流量を調整すれば、ピスト
ン14と当接部26との当接速度を十分に落してピスト
ン14を安全に停止させることができる。しかも、この
実施例では、当接部26のストッパがダンパロッド24
及び内筒部22からなるエアダンパであるため、仮に上
記ピストン14が当接部26に当接する瞬間の速度が比
較的高くても、上記エアダンパの収縮(すなわちダンパ
ロッド24の後退)により衝撃が効果的に緩和され、ピ
ストン14や当接部26の破損が確実に防がれる。
【0060】なお、ピストン停止後は、開閉弁76を閉
じて開閉弁78を開くことによりダンパ室30内を大気
に開放し、前記図5の状態に戻して次のピストン発射に
備える。
【0061】以上のように、この実施例によれば、ピス
トン14を圧縮管12から取り出すといった面倒な作業
を行うことなく、ピストン14を圧縮管12内に装填し
たまま、しかも安全に、発射位置まで戻すことができ
る。
【0062】さらに、この実施例では、次のような利点
もある。
【0063】(a) 排気ライン80において、流量調整弁
84とエア排出孔79との間に開閉弁86を設けている
ので、上記流量調整弁84での閉弁保持力が弱い場合で
も、上記開閉弁86を閉じることにより、ピストン発射
時にピストン14の上流側空間内を確実に密閉できる。
また、発射時に導入される高圧エアから上記流量調整弁
84及び真空ポンプ82を保護できる利点もある。
【0064】(b) 上記装置では、温度上昇等に起因して
ピストン上流側の圧縮管12内圧力が自然上昇すると、
ピストン14が誤発射するおそれがあるが、上記実施例
では、ピストン発射時以外の期間で圧力制御計90を作
動させておけば、排気ライン80に接続されたこの大気
開放ライン87途中の圧力制御弁88上流側圧力が一定
以上の場合に上記圧力制御弁88が自動的に開かれるの
で、常に上記圧縮管12内圧力を一定圧力以下に保持で
き、上記誤発射を防止できる。
【0065】(c) 駆動弁の弁体38をリング状にして筒
状空間34(エアダンパ外周部)に装着し、この弁体3
8の軸方向移動に伴って弁体38と圧縮管大径部13の
後端面とが接離することにより駆動弁が開閉するように
しているので、駆動弁及び流体ダンパの双方を配するた
めの軸方向の必要スペースを小さく抑えることができ、
装置全体を小型化できる。
【0066】(d) ダンパ室30内にエアが封入された状
態で当接部26が位置する点と、当接部26が最も後方
に位置する点との間の位置に、弁体36と弁座(圧縮管
大径部13の後端面)との当接位置を設定しているの
で、ピストン逆送時、すなわち上記ダンパ室30内にエ
アを封入している状態では、必ず上記当接部26を上記
弁体36と弁座との当接位置よりも前に突出させること
ができ、これにより、上記ピストン14と上記弁体38
との当接を確実に回避できる。また、ピストン発射の際
には、上記ダンパ室30内からエアを抜いて上記当接部
26を上記弁体36の前端面よりも後方に没入させるこ
とにより、高圧エアの導入時(すなわち駆動弁の開弁
時)、上記当接部26が高圧エアの流れを乱すことを回
避でき、より良好なピストン発射を実現できる。
【0067】特に、この実施例では、ピストン後端部1
5の外径を上記弁体36の内径よりも小さくしているの
で、上記当接部26を上記弁体36の前端面より後方に
没入させても、これに伴い上記弁体36の内側にピスト
ン後端部15も侵入させて、このピストン14と上記当
接部26との接触を維持でき、ピストン14を安定した
状態でサポートし続けることができる。
【0068】次に、第2実施例を図8に基づいて説明す
る。
【0069】この実施例では、前記第1実施例に示した
ようなエアダンパが省略され、高速駆動弁のみが設置さ
れている。具体的には、圧力容器10の後端部中央に筒
部材92が固定され、その先端に中空状の弁体93が嵌
入されており、この弁体93の後壁中央にはオリフィス
孔94が形成されている。弁体93の後方には、この弁
体93が急速に後退した時の衝撃を吸収するためのダン
パ95が設けられている。また、ピストン14の後端面
には、ゴム等の弾性材からなる緩衝部材91が装着され
ている。この緩衝部材91は、ピストンロッド96の先
端部に装着してもよいが、どこにも固定されていないピ
ストン14の後端面に装着するようにすれば、緩衝部材
91の交換作業がより容易になる利点がある。
【0070】上記圧力容器10の側壁及び圧縮管12の
リブ18には、これらを径方向に貫通する複数の貫通孔
が設けられ、この貫通孔内に複数のストッパロッド96
及び誤発射防止ロッド98が挿通されている。これらの
ロッド96,98は、その軸方向(圧力容器10の径方
向)に移動することにより、圧縮管12の後端部内周面
から内側に突出する状態と没入する状態とに切換可能と
されている。各ストッパロッド96は、互いに周方向に
並ぶ位置に設けられ、誤発射防止ロッド98は、上記ス
トッパロッド96の前方の位置であって、このストッパ
ロッド96に上記緩衝部材91が当接した状態で上記ピ
ストン14の外周部に係合可能な位置に設けられてい
る。
【0071】なお、エア導入孔50、エア給排孔52、
及びエア排出孔79に対するエア給排システムは前記図
1に示したものと同等である。
【0072】この装置におけるピストン発射及び逆送の
要領は次の通りである。
【0073】A)ピストン発射 ピストンロッド96を圧縮管12の内側に突出させ、
このストッパロッド96にピストン後端面の緩衝部材9
1を当接させた後、誤発射防止ロッド98も突出させ、
この誤発射防止ロッド98の先端をピストン14の外周
部に係合させる。
【0074】エア給排孔52から筒部材92内に高圧
ガスを封入し、弁体93を前進させてその前端面のシー
ル部を圧縮管大径部13の後端面に当接させる。すなわ
ち、駆動弁を閉じ、圧縮管12の内部と圧力室11とを
遮断する。
【0075】エア導入孔50を通じて圧力室11内に
高圧ガスを封入する。
【0076】誤発射防止ロッド98を後退させてピス
トン14から外す。
【0077】エア給排孔52を通じて筒部材92内の
空間を大気に開放することにより、弁体93を急速に後
退させ、高圧ガスを圧縮管12の内側に瞬時に導入して
ピストン14を発射する。なお、上記弁体93の後退の
際、この弁体93の空洞内にオリフィス孔94を通じて
筒部材92内のエアが侵入するが、上記オリフィス孔9
4でのエア流通抵抗により弁体93に制動力が働き、こ
の弁体93が高速でダンパ95に衝突することが防が
れ、さらにその衝突力はダンパ95で吸収される。ま
た、ピストンロッド96及び誤発射防止ロッド98は圧
縮管12の内側面から径方向外側に没入しているため、
これらのロッド96,98が発射用高圧エアの気流を乱
すことがない。
【0078】B)ピストン逆送 ピストン14の発射が完全に終了した後、エア給排孔
52を通じて筒部材92内に再び高圧エアを封入し、弁
体93を前進させてそのシール部を圧縮管大径部13の
後端面に接触させる。
【0079】ピストンロッド96を再び圧縮管12の
内側に突出させる。
【0080】エア排気孔79を通じて圧縮管12内を
排気し、減圧することにより、ピストン14を後方に吸
引し、逆送させる。この時の排気流量の制御は前記第1
実施例と同様である。これにより、ピストン14を安全
に停止位置(緩衝部材91がピストンロッド96の先端
に当接する位置)まで容易に戻すことができる。
【0081】この第2実施例に示すように、本発明で
は、排気流量のコントロールによりピストン14の最終
逆送速度を十分に落すことができれば、前記第1実施例
に示したエアダンパ等を省略することが可能である。ま
た、ピストン14が比較的軽い場合には、排気流量のコ
ントロールをしなくても、前記エアダンパ等の設置だけ
で対応することも可能である。
【0082】なお、上記第1実施例では、排気流量を終
始一定に保っているが、この排気流量は、最終的にピス
トンがストッパに当接する時点で十分にピストンを減速
できるように調整すれば、常に一定である必要はない。
例えば、ピストンの逆送当初は比較的大きな流量で排気
を行い、ピストンがある程度ストッパに近づいた時点か
ら排気流量を段階的にあるいは連続的に下げるようにし
てもよいし、逆送途中で排気を止めてピストンを停止さ
せてから改めて低流量で排気を再開するといった制御を
行ってもよい。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0084】請求項1記載の方法では、ピストン発射終
了後、ピストン管内において上記ピストンよりも上流側
のガスをピストン管外へ排気して上記ピストンを上流側
に吸引することによりこのピストンをピストン管内で逆
送させるとともに、このピストンの逆送中、このピスト
ンと上記駆動弁との間でピストン管内に封じ込められた
ガスの圧縮によりピストンに制動力が作用するように上
記ガスの排気流量を調整するようにしたものであるの
で、発射終了後のピストンをピストン管から取り出すこ
となく、容易にかつ安全にピストンを停止位置まで戻す
ことができる効果がある。
【0085】そして、この方法では、請求項2記載のよ
うに、上記ガスの排気流量を予め設定した一定量に保持
するだけの簡単な流量制御で、安全なピストンの搬送が
可能であり、具体的に請求項3記載の装置では、排気ラ
イン途中の流量調整弁による調整流量を上記一定量に設
定するだけで、後は単に上記排気ラインを通じて排気を
行うたけで自動的にピストンを制動しながら逆送させる
ことができる効果がある。
【0086】ここで、請求項4記載の装置では、上記排
気ラインにおいて上記流量調整弁と上記ピストン管との
間の部分に開閉弁を設けているので、上記流量調整弁で
の閉弁保持力が弱い場合でも、上記開閉弁を閉じること
により上記空間内を確実に密閉して良好な発射を確保す
るとともに、この発射の際、上記高圧流体から上記流量
調整弁及び排気手段を保護できる効果がある。
【0087】また、請求項5記載の装置では、上記排気
ラインの途中に大気開放ラインを接続し、この大気開放
ライン途中の圧力制御弁上流側圧力を検出してこの圧力
が一定以上の場合に上記圧力制御弁を開く圧力制御手段
を備えているので、既設の排気ラインを有効に利用し
て、上記圧縮管内圧力を自動的に一定圧力以下に保持で
き、ピストンの誤発射を防止できる効果がある。
【0088】請求項6記載の装置では、上記ピストンの
背面に緩衝部材を装着しているため、ピストン逆送時の
制動力が多少弱くても(すなわちストッパへ当接する際
のピストン逆送速度が多少高くても)、このピストンと
ストッパとの間の緩衝部材の介在により、衝撃が緩和さ
れる。しかも、ストッパ側に緩衝部材を装着する場合に
比べ、緩衝部材の交換作業が容易である。
【0089】請求項8記載の装置では、ストッパを上記
ピストン管の内側空間に対して出没可能としているの
で、発射の際には上記ストッパを上記ピストン管の内部
空間から退避させておくことにより、このストッパの存
在が上記高圧流体の流れの乱れを引き起こすのを回避で
きる効果がある。
【0090】請求項7,9記載の装置では、上記ストッ
パ自体を流体ダンパで構成しているため、この流体ダン
パに上記ピストンが当接する際、流体ダンパ自身の収縮
によって衝撃を緩和でき、ピストン等の破損を防止でき
る効果がある。
【0091】ここで、請求項10記載の装置では、上記
駆動弁の弁体をリング状にして上記流体ダンパの外周部
に装着し、この弁体の軸方向移動に伴って弁体とピスト
ン管後端の弁座とを接離させることにより弁開閉するよ
うにしているので、駆動弁及び流体ダンパの双方を配す
るための軸方向の必要スペースを小さく抑え、装置を小
型化できる効果がある。
【0092】さらに、請求項11記載の装置では、上記
流体ダンパのダンパ室内に流体が封入された状態でその
当接部が位置する点と上記ダンパ室内から流体が排出さ
れた状態で上記当接部が位置する点との間の位置に上記
弁体と弁座との当接位置を設定しているので、ピストン
逆送時、すなわち上記ダンパ室内への流体封入時には、
必ず上記当接部を上記弁体と弁座との当接位置よりも前
に突出させて上記ピストンと上記弁体との直接の衝突を
回避できる一方、ピストン発射時には、上記ダンパ室内
から流体を抜いて上記当接部を上記弁体と弁座との当接
位置よりも後退させることにより、これら弁体と弁座と
の離間時(すなわち駆動弁の開弁時)に上記当接部が高
圧流体の流れを乱すのを防ぐことができる効果がある。
【0093】ここで、請求項12記載の装置では、上記
ピストン後端部の外径を上記駆動弁の弁体の内径よりも
小さくしているので、上記当接部を上記弁体と弁座との
当接位置より後退させても、上記弁体の内側にピストン
後端部を侵入させながらこのピストンと上記当接部との
接触を維持でき、より安定した状態でピストンを発射で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるピストン発射装置
の全体構成図である。
【図2】上記ピストン発射装置においてピストンが停止
位置にある状態を示す断面側面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】上記ピストン発射装置におけるシール部を示す
拡大断面側面図である。
【図5】上記ピストン発射装置においてピストンが発射
位置にある状態を示す断面側面図である。
【図6】(a)は上記ピストンの逆送時における圧縮管
内の圧力変動を示すグラフ、(b)は上記ピストンの逆
送速度の変動を示すグラフである。
【図7】上記ピストンの逆送時におけるピストン位置の
時間変化を示すグラフである。
【図8】第2実施例におけるピストン発射装置の要部を
示す断面側面図である。
【図9】従来のピストン発射装置の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10 圧力容器 11 圧力室 12 圧縮管(ピストン管) 13 大径部(弁座) 14 ピストン 15 ピストン後端部 20 筒部材 22 内筒部(エアダンパを構成) 24 ダンパロッド(エアダンパを構成) 26 当接部 30 ダンパ室 34 筒状空間 36 弁体 38 シール部 80 排気ライン 82 真空ポンプ(排気手段) 84 流量調整弁 86 開閉弁 87 大気開放ライン 88 圧力制御弁 90 圧力制御計(圧力制御手段) 91 緩衝部材 96 ストッパロッド
フロントページの続き (72)発明者 和栗 創一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面にピストンのシール部が接触した状
    態でこのピストンが装填されるピストン管と、このピス
    トン管の上流側部に設けられ、上記ピストンにその上流
    側から当接することによりこのピストンを所定の停止位
    置に係止するストッパと、上記停止位置にあるピストン
    の上流側に高圧流体を導入する開状態と高圧流体を遮断
    する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備え、この駆動
    弁を閉状態から開状態に切換えることにより上記高圧流
    体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管に沿って発射
    するように構成されたピストン発射装置でのピストン搬
    送方法であって、上記ピストン発射終了後、上記駆動弁
    を閉じ、上記ピストン管内において上記ピストンよりも
    上流側のガスをピストン管外へ排気して上記ピストンを
    上流側に吸引することによりこのピストンをピストン管
    内で逆送させて上記停止位置まで戻すとともに、このピ
    ストンの逆送中、このピストンと上記駆動弁との間でピ
    ストン管内に封じ込められたガスの圧縮によりピストン
    に制動力が作用するように上記ガスの排気流量を調整す
    ることを特徴とするピストン発射装置におけるピストン
    搬送方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピストン発射装置におけ
    るピストン搬送方法において、上記ガスの排気流量を予
    め設定した一定量に保持することを特徴とするピストン
    発射装置におけるピストン搬送方法。
  3. 【請求項3】 内面にピストンのシール部が接触した状
    態でこのピストンが装填されるピストン管と、このピス
    トン管の上流側部に設けられ、上記ピストンにその上流
    側から当接することによりこのピストンを所定の停止位
    置に係止するストッパと、上記停止位置にあるピストン
    の上流側に高圧流体を導入する開状態と高圧流体を遮断
    する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備え、この駆動
    弁を閉状態から開状態に切換えることにより上記高圧流
    体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管に沿って発射
    するように構成されたピストン発射装置において、上記
    ピストン管内において上記ピストンよりも上流側の部分
    をピストン管外の排気手段に接続する排気ラインを備え
    るとともに、この排気ラインの途中に同排気ラインによ
    る排気流量を予め設定された一定量に保持する流量調整
    弁を設けたことを特徴とするピストン発射装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のピストン発射装置におい
    て、上記排気ラインにおいて上記流量調整弁と上記ピス
    トン管との間の部分に開閉弁を設けたことを特徴とする
    ピストン発射装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載のピストン発射装
    置において、上記排気ラインの途中に大気開放ラインを
    接続し、この大気開放ラインの途中に圧力制御弁を設け
    るとともに、この圧力制御弁の上流側圧力を検出してこ
    の圧力が一定以上の場合に上記圧力制御弁を開く圧力制
    御手段を備えたことを特徴とするピストン発射装置。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載のピスト
    ン発射装置において、上記ピストンの背面に緩衝部材を
    装着したことを特徴とするピストン発射装置。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載のピスト
    ン発射装置において、上記ストッパとして流体ダンパを
    備え、この流体ダンパをその伸縮方向が上記ピストンの
    移動方向と合致する向きで上記ピストン管の上流側に設
    置したことを特徴とするピストン発射装置。
  8. 【請求項8】 請求項3〜6のいずれかに記載のピスト
    ン発射装置において、上記ストッパを上記ピストン管の
    内側空間に対して出没可能に構成したことを特徴とする
    ピストン発射装置。
  9. 【請求項9】 内面にピストンのシール部が接触した状
    態でこのピストンが装填されるピストン管と、このピス
    トン管の上流側部に設けられ、上記ピストンにその上流
    側から当接することによりこのピストンを所定の停止位
    置に係止するストッパと、上記停止位置にあるピストン
    の上流側に高圧流体を導入する開状態と高圧流体を遮断
    する閉状態とに切換えられる駆動弁とを備え、この駆動
    弁を閉状態から開状態に切換えることにより上記高圧流
    体の圧力で上記ピストンを上記ピストン管に沿って発射
    するように構成されたピストン発射装置において、上記
    ピストン管内において上記ピストンよりも上流側の部分
    をピストン管外の排気手段に接続する排気ラインを備え
    るとともに、上記ストッパとして流体ダンパを備え、こ
    の流体ダンパをその伸縮方向が上記ピストンの移動方向
    と合致する向きで上記ピストン管の上流側に設置したこ
    とを特徴とするピストン発射装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のピストン発射装置にお
    いて、上記駆動弁の弁体をリング状に形成し、この弁体
    を上記流体ダンパの外周部に軸方向に移動可能に装着す
    るとともに、この弁体と接触する弁座を上記ピストン管
    の後端に形成したことを特徴とするピストン発射装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のピストン発射装置に
    おいて、上記流体ダンパのダンパ室内に流体が封入され
    た状態でこの流体ダンパにおいて上記ピストンに当接す
    る当接部が位置する点と上記当接部が最も後方に位置す
    る点との間の位置に上記弁体と弁座との当接位置を設定
    したことを特徴とするピストン発射装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のピストン発射装置に
    おいて、上記ピストン後端部の外径を上記駆動弁の弁体
    の内径よりも小さく設定したことを特徴とするピストン
    発射装置。
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