JPH0813276B2 - 新規なラムダーファージdnaおよびその利用 - Google Patents

新規なラムダーファージdnaおよびその利用

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JPH0813276B2
JPH0813276B2 JP5303192A JP30319293A JPH0813276B2 JP H0813276 B2 JPH0813276 B2 JP H0813276B2 JP 5303192 A JP5303192 A JP 5303192A JP 30319293 A JP30319293 A JP 30319293A JP H0813276 B2 JPH0813276 B2 JP H0813276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスジェニックマ
ウスの作製に有用な新規なラムダーファージDNAに関
する。
【0002】
【背景技術】近年、産業界で使用される化学物質の種類
は増加の一途をたどり、わが国の産業界において利用さ
れている化学物質は50,000種を越えると言われて
いる。ところで、化学物質のヒト遺伝子DNAに対する
毒作用を予知する事を目的とした試験法として変異原性
試験があるがこの試験については、バクテリアからマウ
スに至るまでさまざまな生物種を用いる試験系が標準化
され、労働安全衛生法、薬事法、化学物質審査法におい
てその実施が義務付けられている。
【0003】この変異原性試験を大別すると染色体の
異常を検出する染色体異常試験と点突然変異を検出す
る遺伝子突然変異試験とに分けることができる。染色体
異常検出試験は細胞遺伝学的手法を用いるものであり、
この方法により、哺乳類培養細胞はもとより実験動物や
ヒトの染色体異常をも検出することが可能であり、マウ
スを用いる染色体異常試験や小核試験は変異原性試験の
標準的な試験法として各国のガイドラインで推奨されて
いる。これに対し遺伝子突然変異試験はエームステス
トなどの微生物試験系や哺乳類細胞を用いる培養細胞
系は盛んに用いられているが、動物個体を用いる試験と
してはマウス・スポットテストやマウス特定座位試験が
あるのみで、かねてからより簡便、迅速な個体レベルの
遺伝子突然変異検出系の開発・普及が望まれている。
【0004】外来遺伝子DNAをマウス授精卵に注入し
個体にまで発生させる発生工学的手法は、導入遺伝子の
個体レベルにおける機能を研究するために開発された技
術であるが、動物個体を用いて遺伝子突然変異を検出す
る系を開発する際にも有用なものである。現在、大腸菌
のlacZ,lacI遺伝子をマーカーとした遺伝子突
然変異検出用トランスジェニックマウスが開発され市販
されている。lacZ遺伝子を組み込んだマウスはMu
ta Mouseと呼ばれHazletonWashi
ngton社より販売され、lacI遺伝子を組み込ん
だマウスはBig Blue Mouseと呼ばれSt
ratagene社より市販されている。
【0005】これらの試験系は、同一個体から生殖細胞
を含む多くの臓器で遺伝子突然変異を検出できる優れた
特徴を持っているが、一方でプラークの色で突然変異
体を検出するため変異体を検出するのに要する労力、時
間が少なくない、試験の費用がかさむ、マーカー遺
伝子のサイズが大きい(lacZは約3kb、lacI
は約1kb)ため、変異部位の同定に手間取る、などの
欠点が指摘されていた。
【0006】本発明者らは、個体レベルで遺伝子突然変
異を検出するための、より高性能なトランスジェニック
マウス試験系の開発を目的に、種々研究を行ったとこ
ろ、マウス授精卵に導入する遺伝子突然変異検出用シャ
トルベクターの開発に成功した。
【0007】
【発明の開示】本発明は、マウス授精卵に導入すること
により高性能なトランスジェニックマウスを得ることの
できる下記の特徴を有する新規なラムダーファージDN
Aを提供するものである。ラムダーファージDNAの塩
基配列において、その塩基配列中に2つのloxP配
列、2つのHind III認識配列、大腸菌gpt遺
伝子配列、プラスミド複製開始点を有する塩基配列およ
び薬剤耐性遺伝子配列を組みこんだ新規なラムダーファ
ージDNAであって、それらの配列の順序が、ラムダー
ファージDNAのレフトアームからライトアームに向っ
てまず、
【0008】(1) Hind III認識配列、次
に、(2) loxP配列、次に、(3) 大腸菌gp
t遺伝子配列、プラスミド複製開始点を有する塩基配列
および薬剤耐性遺伝子配列の3つの配列を任意の順序の
組み合わせにより位置させた配列、次に、(4) 前記
のloxP配列と同方向のloxP配列、次に、(5)
Hind III認識配列の順序において組みこまれ
ていることを特徴とする新規なラムダーファージDN
A。
【0009】本発明に係る新規なラムダーファージDN
Aは、これをマウス授精卵に注入し、個体に発生させ全
身に当該DNAを持つマウス(=トランスジェニックマ
ウス)を作製し、このトランスジェニックマウスを用い
て、医薬品、食品添加物など種々の化学物質の遺伝子に
対する突然変異誘発性を調べることにより種々の化学物
質の安全性に関する試験法を確立することができる。こ
の試験法の手順の概要は以下のとおりである。
【0010】 本発明に係る前記のラムダーファージ
DNAを全身に持つトランスジェニックマウスに試験化
学物質を投与する。 このトランスジェニックマウスの臓器からDNAを
抽出し、染色体上のgpt遺伝子配列を欠損した大腸菌
の菌体内あるいは菌体外でgpt遺伝子を含むDNAを
環状プラスミドとする。 gpt遺伝子をプラスミド上に持つ大腸菌を6−チ
オグアニンと抗生物質(アンピシリンあるいはクロラム
フェニコール)を含む培地上に塗布し、2−3日間、3
7℃で培養し、培地上に生じたコロニー数を計測する。
また、gpt遺伝子をプラスミド上に持つ大腸菌を抗生
物質のみを含む培地上に塗布し、同様に培養し、培地上
に生じたコロニー数を計測する。
【0011】上記の大腸菌は染色体上のgpt遺伝子配
列が欠損しているため、大腸菌のグアニン・フォスフォ
リボシル転移酵素(これはgpt遺伝子の産物である)
活性はプラスミド上のgpt遺伝子のみに依存する。グ
アニン・フォスフォリボシル転移酵素は6−チオグアニ
ンを代謝しDNAに取り込まれるようにするため、グア
ニン・フォスフォリボシル転移酵素活性の高い大腸菌は
6−チオグアニンを含む培地上で生育することができな
い。突然変異を起こしていない野生型のgpt遺伝子を
プラスミド上に持つ大腸菌は、グアニン・フォスフォリ
ボシル転移酵素活性が高いため、培地上にコロニーを形
成する事ができず、突然変異を起こしたgpt遺伝子配
列をプラスミド上に持つ大腸菌は、グアニン・フォスフ
ォリボシル転移酵素活性が低いため、6−チオグアニン
を効率よく代謝できず、培地上にコロニーを形成する。
【0012】したがって、化学物質によりマウス体内で
gpt遺伝子配列に沢山突然変異が起これば、6−チオ
グアニンと抗生物質を含む培地上に沢山のコロニーが形
成される。換言すれば、化学物質がマウス体内にあるg
pt遺伝子に突然変異を起こした程度は、培地上に生じ
たコロニー数を数えることにより推測することができ
る。また、コロニーからプラスミドを単離し、プラスミ
ド上のgpt遺伝子の塩基配列を決定することにより、
突然変異の種類および場所を正確に決定することができ
る。
【0013】培地中に加える抗生物質は、プラスミドを
持たない大腸菌が培地上で増殖することを防いでいる。
プラスミドを持たない大腸菌は、たとえ6−チオグアニ
ンが含まれていなくても、抗生物質が存在すると培地上
で、コロニーを形成することができない。プラスミド上
に薬剤耐性遺伝子を持つ大腸菌だけが、抗生物質を含む
培地上にコロニーを作ることができる。
【0014】突然変異の頻度は抗生物質と6−チオグ
アニンを含む培地上に生じた大腸菌コロニーの数を抗
生物質のみを含む培地上に生じた大腸菌コロニーの数で
除して求めることができる。この突然変異頻度が高いほ
ど、試験に用いた化学物質の突然変異を起こす力が強い
と言うことができる。突然変異を起こす力の強い物質
は、ヒトに対し潜在的な危険性を持つ物質であり、上記
の試験方法はヒトに対する化学物質の安全性を調べる上
で重要な役割を果たすものと期待される。
【0015】本発明に係る新規なラムダーファージの作
製方法を以下に述べる。ラムダーファージの右腕(ライ
トアーム)、左腕(レフトアーム)およびloxP配列
はラムダー・イエス・ベクターより調製した。ラムダー
・イエス・ベクターはスタンフォード大学医学部Ron
ald W.Davis博士より供与を受けた。ベクタ
ーから各部品すなわち右腕、左腕およびloxP配列を
取り出し遺伝子突然変異検出用ベクターの作製に用いる
ことについては、Davis博士の了承を得て行った。
【0016】1) ラムダーEG1、同EG2の作製
(図1参照) EcoRVとHind IIIで切断したpBR32
2ベクターに、pSV2gptプラスミドから調製した
大腸菌のgpt遺伝子を含む0.8kbDNA断片を連
結しpYG131プラスミドを作製した。 pYG131プラスミドをSalIとBamHIで切
断後、pSE936プラスミドから調製したloxP配
列をタンデムに2コピー含む0.4kbDNA断片を連
結しpYG133プラスミドを得た。なお、上記のpS
E936プラスミドは、ラムダ・イエス・ベクターをN
otIで切断した後、環状プラスミドとしたものであ
る。 pYG133プラスミドをHind IIIで切断
後、DNAポリメラーゼを用い末端を平滑にし、セルフ
・ライゲーションしてHind III部位を持たない
pYG135プラスミドを作製した。
【0017】pYG135プラスミドをNotIで線
状にした後、NotI部位をHind III部位に変
換する合成オリゴヌクレオチド・リンカーおよびラムダ
ー・ファージの右腕、左腕とともにT4 DNA li
gaseで処理した。 パッケージングにより、連結したDNAをファージと
して回収した後、大腸菌LE392に感染させプラーク
を得た。 プラークからDNAを調製し、調製したファージが目
的とする構造を有していることを制限酵素を用い確認し
た。
【0018】2) ラムダーEG3の作製(図2参照) ラムダーEG3は上述のラムダーEG1、EG2と同様
の方法で作製したが、出発材料のプラスミドとしてpB
R322の代わりにpACYC184を用いた。したが
ってラムダーEG3ではプラスミドの複製開始点がpA
CYC184由来のものとなっているほか、薬剤耐性因
子がクロラムフェニコール耐性となっている。
【0019】3) ラムダーEG5、同6、同7の作製
(図3参照) ラムダーEG1およびEG2の開発過程で作製したプラ
スミドpYG135をScaIで切断した後、クロラム
フェニコール耐性遺伝子を含む約1.3kbDNA断片
を挿入し、クロラムフェニコール耐性遺伝子の方向が異
なる2種類のプラスミドpYG137とpYG138を
作製した。これらのプラスミドをNotIで線状にした
後、ラムダーEG1およびEG2を作製したのと同一の
方法でラムダー・ファージの右腕、左腕に連結し、pY
G137から作製したものをラムダーEG5、EG6そ
してpYG138から作製したものをラムダーEG7と
した各ラムダーEGの配列構造は下記のとおりである
(図4参照)。
【0020】上記で作製したラムダーEG1、2、3、
5、6、7はラムダー・ファージを基本としたシャトル
型ベクターで、ファージの右腕と左腕の間に、両端にl
oxP配列を同方向に持つpBR322系(EG3の場
合にはpACYC184系)のプラスミドDNAが線状
になって挿入されている。このプラスミドDNA領域に
はクロラムフェニコール耐性遺伝子(EG1、EG2で
はアンピシリン耐性遺伝子)、プラスミドの複製開始点
(ori)および遺伝子突然変異検出のマーカーとなる
大腸菌のグアニン・フォスフォリボシル転移酵素遺伝子
(gpt)が含まれている。またプラスミド領域とファ
ージの右腕および左腕の連結部位には、それぞれ制限酵
素Hind IIIの認識部位が作られている。各ラム
ダーEGの回収方法は下記のとおりである(図5参
照)。
【0021】上述の各ラムダーEGは遺伝子突然変異検
出用トランスジェニックマウスの作製に極めて有用であ
る。上述の新規なラムダーファージDNAをマウス授精
卵に導入して得られたトランスジェニックマウスを試験
化合物で処理したマウスの臓器からDNAを単離し、そ
の中に含まれる目的遺伝子の回収を行う。トランスジェ
ニックマウスからの遺伝子の回収方法は以下の3とおり
が可能である。
【0022】1) 単離したDNAをパッケージング・
エクストラクトで処理しファージとした後、Cre蛋白
質を発現している大腸菌に感染させ大腸菌の菌体内でフ
ァージをプラスミドに変換する。 2) 単離したDNAをCre蛋白質と試験管内で反応
させ、プラスミドに変換し、次いで電気的に大腸菌に導
入する。 3) 単離したDNAをHind IIIで処理し、次
いで、T4 DNAligaseによりプラスミドに変
換し、電気的に大腸菌に導入する。
【0023】次に変異体の検出方法について述べる(図
5参照)。突然変異の検出は、トランスジェニックマウ
スから回収したプラスミドを上記した3方法のいずれか
で大腸菌に導入し、6−チオグアニンを含む培地上に塗
布し、6−チオグアニン耐性となった変異株(プラスミ
ド上のgpt遺伝子に変異を持つ株)を選抜することに
より行う。生存菌数の測定は、大腸菌を希釈してから6
−チオグアニンを含まない培地上に塗布し、生存菌数当
たりの突然変異体数を計測する。更に突然変異体につい
てはそのプラスミドを単離し、gpt遺伝子の塩基配列
決定を行い、突然変異部位の同定を行う。
【0024】本発明の遺伝子突然変異検出用シャトルベ
クターをマウス体内に組み込むことにより、以下の利点
を備えた試験系が得られる。第1の利点は、大腸菌のg
pt遺伝子を突然変異検出のマーカー遺伝子としている
ため、6−チオグアニンを用いるポジティブ・セレクシ
ョンが可能であるという点である。突然変異は希な現象
であり、自然突然変異頻度は10−5−10−6であ
る。lacIやlacZを用いるトランスジェニックマ
ウス試験系では、10万個以上の多数のプラークの中か
ら色調の変化した変異体を検索する(カラー・セレクシ
ョン)ため、変異体の検出には多数の細菌培養用シャー
レと高価な色素(X−Gal)が必要である。
【0025】これに対し、6−チオグアニンを用いるポ
ジティブ・セレクション法では、gpt遺伝子に変異を
おこした大腸菌のみが培地上でコロニーを形成するた
め、10万個以上の多数の大腸菌を1枚のシャーレに蒔
いて変異体を検索することが可能である。したがって、
ポジティブ・セレクション法を用いれば迅速かつ簡便
に、多数の化合物について変異原性の検索を行うことが
可能となる。また6−チオグアニンは廉価な試薬であ
り、X−Galを使うカラー・セレクション法に比べ、
変異体検出に要する費用を軽減することができる。
【0026】第2の利点は、ファージとして回収した遺
伝子を大腸菌の菌体内で自動的にプラスミドに変換する
ことができることである。本発明に係る上記のファージ
の中央部分に配置された2つのloxP配列は、それぞ
れ34塩基対の短いDNA配列で、Creと呼ばれる部
位特異的組換え蛋白質により認識される。2つの同方向
loxP部位に挟まれたDNA領域は、Cre蛋白質が
存在すると直鎖DNAから環状プラスミドとして切り出
される。したがって回収したファージをCre蛋白質を
発現している大腸菌に感染させると、ファージはプラス
ミドに変換し、プラスミドを持った大腸菌のみがクロラ
ムフェニコールあるいはアンピシリンの入った培地上で
コロニーを形成する。このため、その後の操作、すなわ
ちプラスミドの単離および塩基配列の決定が容易であ
る。
【0027】第3の利点は、突然変異検出のマーカーと
なる遺伝子(gpt)のサイズが小さく(456 b
p)塩基配列の決定が容易であることである。gptの
大きさはlacZ遺伝子の1/6、lacI遺伝子の約
半分であり、したがって、塩基配列決定により多数の変
異体について突然変異部位を同定することが可能であ
る。
【0028】第4の利点は、遺伝子を回収するのに前述
した3つの方法をとることが可能であることである。し
たがって、ファージのパッケージングが何らかの理由で
達成し得ない場合には、第2、第3の方法によって目的
遺伝子を回収することができる。これはトランスジェニ
ックマウスから回収した貴重なDNAがロスなく分析さ
れることを可能にする。
【0029】第5の利点は、培養細胞で得られた変異原
性試験の結果を個体レベルで検討する際に特に有用であ
るという点である。大腸菌のgpt遺伝子を組み込んだ
チャイニーズハムスターAS52細胞は培養細胞を用い
た遺伝子突然変異の検出系として広く用いられている。
このため、同じ遺伝子を組み込んだトランスジェニック
・マウスは培養細胞系で得られた結果を、個体レベルで
確認するのに有用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1A、図1B】本発明に係る新規なラムダーファー
ジDNAの作製の2つの実施例(ラムダーEG1、ラム
ダーEG2)を図示したものである。図1Aと図1B
は、1つの図を便宜上2分したものであり、連続して、
図1を構成する。
【図2A、図2B】本発明に係る新規なラムダーファー
ジDNAの作製の他の実施例(ラムダーEG3)を図示
したものである。図2Aと図2Bは、1つの図を便宜
上、2分したものであり、連続して、図2を構成する。
【図3A、図3B、図3C】本発明に係る新規なラムダ
ーファージDNAの作製の他の実施例(ラムダーEG
4)を図示したものである。図3A、図3Bおよび図3
Cは、1つの図を便宜上、3分したものであり、連続し
て、図3を構成する。
【図4A】ラムダーEG1、EG2、EG3の各配列構
造を示す図である。
【図4B】ラムダーEG5、EG6、EG7の各配列構
造を示す図である。
【図5A、図5B、図5C、図5D】本発明に係る新規
なラムダーファージをマウス授精卵に導入し、トランス
ジェニックマウスを作製し、このトランスジェニックマ
ウスからDNAを抽出し、大腸菌の菌体内あるいは菌体
外で環状プラスミドを形成させ、その環状プラスミドを
染色体上のgpt遺伝子配列を欠損した大腸菌に導入
し、その大腸菌を6−チオグアニンと抗生物質を含む培
地上に塗布、培養して、環状プラスミド上のgpt遺伝
子配列に突然変異を持つ大腸菌細胞を検出する方法を図
示したものである図5A、図5B、図5C、図5Dは1
つの図を便宜上4分したものであり、これらは連続して
図5を構成する。
【図6】本発明に係る新規なラムダーファージがCre
蛋白質により、2つのloxP配列部位において切り出
され、その間のDNA領域が環状プラスミドを形成する
趣旨を図示したものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラムダーファージDNAの塩基配列にお
    いて、その塩基配列中に2つのloxP配列、2つのH
    ind III認識配列、大腸菌gpt遺伝子配列、プ
    ラスミド複製開始点を有する塩基配列および薬剤耐性遺
    伝子配列を組みこんだ新規なラムダーファージDNAで
    あって、それらの配列の順序が、ラムダーファージDN
    Aのレフトアームからライトアームに向ってまず、 (1) Hind III認識配列、次に、 (2) loxP配列、次に、 (3) 大腸菌gpt遺伝子配列、プラスミド複製開始
    点を有する塩基配列および薬剤耐性遺伝子配列の3つの
    配列を任意の順序の組み合わせにより位置させた配列、
    次に、 (4) 前記のloxP配列と同方向のloxP配列、
    次に、 (5) Hind III認識配列の順序において組み
    こまれていることを特徴とする新規なラムダーファージ
    DNA。
  2. 【請求項2】 ラムダーファージDNAの塩基配列にお
    いて、その塩基配列中に2つのloxP配列、2つのH
    ind III認識配列、大腸菌gpt遺伝子配列、プ
    ラスミド複製開始点を有する塩基配列および薬剤耐性遺
    伝子配列を組みこんだ新規なラムダーファージDNAで
    あって、それらの配列の順序が、ラムダーファージDN
    Aのレフトアームからライトアームに向ってまず、 (1) Hind III認識配列、次に、 (2) loxP配列、次に、 (3) 大腸菌gpt遺伝子配列、プラスミド複製開始
    点を有する塩基配列および薬剤耐性遺伝子配列の3つの
    配列を任意の順序の組み合わせにより位置させた配列、
    次に、 (4) 前記のloxP配列と同方向のloxP配列、
    次に、 (5) Hind III認識配列の順序において組み
    こまれているファージを、Cre recombina
    seを発現する大腸菌であって、染色体上のgpt遺伝
    子配列が欠損している大腸菌に感染させ、その大腸菌内
    においてCre recombinaseによって上記
    のラムダーファージDNA配列中のloxP配列部位を
    切断、結合せしめることにより環状DNA(=プラスミ
    ド)を生成させ、その大腸菌を6−チオグアニンおよび
    抗生物質を含む培地上に塗布し、培養することにより環
    状DNA(=プラスミド)上のgpt遺伝子配列に突然
    変異を持つ大腸菌細胞を検出する方法。
  3. 【請求項3】 ラムダーファージDNAの塩基配列にお
    いて、その塩基配列中に2つのloxP配列、2つのH
    ind III認識配列、大腸菌gpt遺伝子配列、プ
    ラスミド複製開始点を有する塩基配列および薬剤耐性遺
    伝子配列を組みこんだ新規なラムダーファージDNAで
    あって、それらの配列の順序が、ラムダーファージDN
    Aのレフトアームからライトアームに向ってまず、 (1) Hind III認識配列、次に、 (2) loxP配列、次に、 (3) 大腸菌gpt遺伝子配列、プラスミド複製開始
    点を有する塩基配列および薬剤耐性遣伝子配列の3つの
    配列を任意の順序の組み合わせにより位置させた配列、
    次に、 (4) 前記のloxP配列と同方向のloxP配列、
    次に、 (5) Hind III認識配列の順序において組み
    こまれているラムダーファージDNAを制限酵素Hin
    dIIIにより切断した後、2つのHind III切
    断部位をDNA ligaseにより結合せしめて環状
    DNA(=プラスミド)を生成させ、その環状DNAを
    染色体上のgpt遺伝子配列を欠損した大腸菌に導入し
    た後、その大腸菌を6−チオグアニンおよび抗生物質を
    含む培地上に塗布、培養することにより、環状DNA
    (=プラスミド)上のgpt遺伝子配列に突然変異を持
    つ大腸菌細胞を検出する方法。
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