JPH08130466A - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JPH08130466A
JPH08130466A JP6268510A JP26851094A JPH08130466A JP H08130466 A JPH08130466 A JP H08130466A JP 6268510 A JP6268510 A JP 6268510A JP 26851094 A JP26851094 A JP 26851094A JP H08130466 A JPH08130466 A JP H08130466A
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signal
circuit
voltage
frequency
phase comparator
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JP6268510A
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English (en)
Inventor
Shikiko Nachi
志貴子 名知
Fumihiro Takahashi
文博 高橋
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Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 VCOの周波数変換特性における使用範囲を
特定するようにしたPLL回路を提供する。 【構成】 デジタル形位相比較器12から比較結果に基
づいて出力された差信号D、Uは各々チャージポンプ型
差信号電圧発生回路20を構成するチャージポンプ回路
18のノアゲート26、インバータ27に入力され、第
1のスイッチ素子21乃至第5のスイッチ素子25のス
イッチ動作を制御することにより、差信号Dが入力され
たときはVCO15の周波数変換特性の使用範囲の上限
を規定する電圧を出力し、差信号Uが入力されたときは
VCO15の周波数特性の下限を規定する電圧を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PLL回路に関し、特
に、OSDの文字表示位置制御に用いるクロック信号を
得るようなPLL回路に適用して有効な技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えばOSD(On Screen D
isplay)の文字表示位置制御に用いるクロック信
号のような、周波数精度の高い信号を発生する回路とし
てPLL回路(Phase Locked Loop回
路;位相固定閉ループ回路)が知られている。
【0003】このPLL回路は、一種の周波数帰還回路
を構成するもので、図11に示すように、基準信号源1
01から入力された基準信号fs及び他から入力された
発振信号f0の位相を比較し、両信号の位相差に応じた
差信号を出力する位相比較器102と、この差信号から
高周波成分を除去すると共に、何等かの原因で位相比較
器102の出力が急激に変動したときある短時間だけ後
述のVCOをロック状態に保持する低域フィルタ(Lo
w Pass Filter)103と、低域フィルタ
103から出力された差信号電圧Vdを増幅して直流制
御電圧Vd(t)を出力する直流増幅器104と、直流
制御電圧Vd(t)によって制御された周波数の発振信
号f0´を出力するVCO(Voltage Cont
rolled Oscillator;電圧制御型発振
器)105と、この発振信号f0´を所望の発振信号f
0に分周して出力する分周器106とを含んで構成され
ている。
【0004】このようなPLL回路で、位相比較器10
2から出力される比較結果に基づいて発生される直流制
御電圧Vd(t)は、VCO105の発振信号f0´の
周波数(正確には分周器106から出力される発振信号
f0の周波数)を基準信号fsの周波数と一致する方向
へ、VCO105を直流的に制御する。
【0005】このように直流制御電圧Vd(t)によっ
て発振信号f0の周波数が制御されるVCO105は、
例えばCQ出版社発行「トランジスタ技術」SPECI
ALNo.31、1992年10月20日発行、P50
に記載されている。この文献に記載されたVCOは、発
振手段としてセラミック発振子を用いる例で示されてい
る。
【0006】又、このようなPLL回路の位相比較器1
02としては最近では、図12に示したようなデジタル
形位相比較器112が広く用いられている。このデジタ
ル形位相比較器112は、基準信号fsのパルスRを入
力するインバータ108及び発振信号f0のパルスVを
入力するインバータ109、ナンドゲート113乃至1
20によって構成されており、ナンドゲート114、1
15及び116、117は各々フリップフロップ12
1、122を構成している。
【0007】このデジタル形位相比較器112は、基準
信号fsのパルスRに対して発振信号f0のパルスVの
位相が遅れている場合は、アップ方向の差信号Uを出力
し、一方、基準信号fsのパルスRに対して発振信号f
0のパルスVの位相が進んでいる場合は、ダウン方向の
差信号Dを出力するように動作する。図13は以上のよ
うな動作を説明するタイミングチャートである。
【0008】このような差信号U、Vは、図14に示し
たように、チャージポンプ回路123及びこれが接続さ
れた低域フィルタ103から構成されるチャージポンプ
型差信号電圧発生回路124によって、差信号電圧Vd
に変換される。126は差信号Uが入力されるインバー
タ、127は差信号Dが入力されるPMOS型トランジ
スタからなる第1のスイッチ素子、128はインバータ
126の出力が入力されるNMOS型トランジスタから
なるスイッチ素子、129、130は抵抗、132、1
33はキャパシタである。
【0009】ところで、デジタル形位相比較器112
は、基準信号fsに何らかの原因でノイズがのった場合
及び信号抜けがあった場合は、これらに対して無防備で
あるという欠点がある。このため、デジタル形位相比較
器112は一度それらの誤信号が入力されると、リセッ
トされない限り誤った差信号を出力し続けるので、結果
としてPLL回路の周波数精度を低下させることにな
る。この点で、デジタル形位相比較器112を使用する
場合は、基準信号fsに対してノイズの除去及び信号補
完を行うことが重要となる。
【0010】図15はこのような目的で用いられている
ノイズ除去及び信号補完回路135を示すもので、図1
6はその動作を説明するタイミングチャートである。ノ
イズ除去及び信号補完回路135は、理想的な基準信号
fsの周期と同じ時間でそのカウント値がMAXとなる
ようなカウンタ137が設けられており、このカウンタ
137のMAX値の一定時間前にノイズマスク信号を解
除して、基準信号fsを受け付けるようになっている。
又、基準信号fsがなかった場合は、カウンタ137の
MAX値で補完を行うようになっている。これによっ
て、新たな基準信号fs1を発生してデジタル形位相比
較器112に入力して、発振信号f0との位相を比較す
ることにより、基準信号fsの一定時間より前のノイズ
はカットされると共に、信号抜けは補完されるようにな
っている。139、140はナンドゲートである。
【0011】図17はVCO105の具体的回路を示す
もので、発振回路を構成する抵抗142とキャパシタ1
43の充放電による発振信号を第1及び第2のコンパレ
ータ144、145の一方の端子に入力すると共に、第
1及び際2のコンパレータ144、145の他方の端子
に差信号電圧Vd及び抵抗146、147、148の分
割によって得られたL(Low)レベルの電圧を入力す
るように構成されている。第1のコンパレータ144
は、発振信号の出力がLレベル以下になると信号ND2
を出力し、第2のコンパレータ145は、発振信号が低
域フィルタ103に蓄積されている差信号電圧Vd以上
になると信号ND1を出力するようになっている。そし
て、信号ND1及びND2はフリップフロップ150に
よって、パルス成形されてVCO105の出力が得られ
るようになっている。151、152はナンドゲート、
153乃至155はインバータである。このVCO10
5は発振手段としては、前記した文献の構成のようにセ
ラミック発振子のような発振子を用いることなく、CR
発振回路を用いており、これによって安価なPLL回路
の実現を図っている。
【0012】図18は図17のVCO105によって得
られる周波数変換特性図を示すもので、縦軸はVCO周
波数、横軸は差信号電圧Vdである。VCO周波数と差
信号電圧は反比例の関係にある。このようなVCO10
5に対しては、図18の周波数変換特性がリニアである
こと、変換利得が高いこと、周波数安定度が良いこと、
調整が簡単で外付け部品が少ないこと等が要求されてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなVCOを
備えたPLL回路では、VCOの周波数変換特性におけ
る使用範囲が特定されていないので、場合によっては望
ましくない特性部分を使用せざるを得ないという問題が
ある。
【0014】例えば、PLL回路によって発生された信
号を例えばOSDの文字表示位置制御のクロック信号と
して用いる場合は、図18の周波数変換特性のA部を使
用すると、この部分は周波数変換利得が高すぎるため定
常的な僅かな位相差も増幅してしまうので、ジッタ(表
示文字の位置揺れ)となる不都合が生ずる。
【0015】一方、図18の周波数変換特性のB部を使
用すると、この部分は周波数変換利得が低いため、位相
差を引き込むのに時間がかかってしまうことになる。O
SDではジッタが出ている時間が短ければ、人間の目に
は映りにくいので差し付えないが、ジッタが出ている時
間が長いと人間の目は表示文字が揺れていることを認識
してしまうので、表示文字が見にくくなってしまう。こ
のため、周波数変換特性においてA、B部のような特性
部分は使用しないことが望まれている。さらに、以上の
ことは、図18に示される周波数変換特性のように周波
数範囲が広くなっている場合にも同様なことが言える。
【0016】又、従来のPLL回路では、基準信号fs
に対してノイズの除去及び信号補完を行うために、図1
5に示したようなカウンタ137を用いるので、基準信
号fsと発振信号f0の大きな位相差を検出するために
は、信号補完後にノイズマスクを解除する必要がある。
すなわち、一般的に言って、信号抜けがあるような悪条
件下ではノイズも多いとみなせるので、デジタル形位相
比較器は誤った比較結果を出力し続けるという問題があ
る。
【0017】例えば、そのような場合には図16のタイ
ミングチャートにおいて、基準信号fsにのったノイズ
1はマスクできるが、ノイズ2はマスクできないことに
なり、デジタル形位相比較器は誤動作してしまうので、
結果としてPLL回路の周波数精度を低下させることに
なる。それ故、ノイズが多い条件下でもデジタル形位相
比較器には誤信号が入力されないような改善策が望まれ
ている。
【0018】本発明の目的は、VCOの周波数変換特性
における使用範囲を特定するようにしたPLL回路を提
供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、デジタル形位相比較
器を一定期間以外はリセットするようにしたPLL回路
を提供することにある。
【0020】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下
記の通りである。
【0022】(1)本発明のPLL回路は、入力された
基準信号及び発振信号の位相を比較するデジタル形位相
比較器と、このデジタル形位相比較器から出力される比
較結果に基づいて直流制御電圧を出力する低域フィルタ
と、直流制御電圧によって発振信号の周波数が制御され
る電圧制御型発振器とを少なくとも含むPLL回路にお
いて、前記電圧制御型発振器が発振する発振信号の周波
数範囲を制限する周波数制限回路を付加している。
【0023】(2)本発明のPLL回路は、入力された
基準信号及び発振信号の位相を比較するデジタル形位相
比較器と、このデジタル形位相比較器から出力される比
較結果に基づいて直流制御電圧を出力する低域フィルタ
と、直流制御電圧によって発振信号の周波数が制御され
る電圧制御型発振器とを少なくとも含むPLL回路にお
いて、前記電圧制御型発振器が発振する発振信号を基準
にして発振信号が出力されるタイミングの前後の一定期
間以外は、前記デジタル形位相比較器をリセットする比
較ウインド信号発生回路を付加している。
【0024】
【作用】上述した(1)の手段によれば、本発明のPL
L回路は、入力された基準信号及び発振信号の位相を比
較するデジタル形位相比較器と、このデジタル形位相比
較器から出力される比較結果に基づいて直流制御電圧を
出力する低域フィルタと、直流制御電圧によって発振信
号の周波数が制御される電圧制御型発振器とを少なくと
も含むPLL回路において、前記電圧制御型発振器が発
振する発振信号の周波数範囲を制限する周波数制限回路
を付加しているので、VCOの周波数変換特性における
使用範囲を特定することができる。
【0025】上述した(2)の手段によれば、入力され
た基準信号及び発振信号の位相を比較するデジタル形位
相比較器と、このデジタル形位相比較器から出力される
比較結果に基づいて直流制御電圧を出力する低域フィル
タと、直流制御電圧によって発振信号の周波数が制御さ
れる電圧制御型発振器とを少なくとも含むPLL回路に
おいて、前記電圧制御型発振器が発振する発振信号を基
準にして発振信号が出力されるタイミングの前後の一定
期間以外は、前記デジタル形位相比較器をリセットする
比較ウインド信号発生回路を付加しているので、デジタ
ル形位相比較器を一定期間以外はリセットすることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0027】(実施例1)図1は本発明の実施例1によ
るPLL回路を示すブロック図である。本実施例のPL
L回路10は、基準信号源11から入力された基準信号
fs及びPLL回路10の出力である発振信号f0の位
相を比較し、両信号の位相差に応じた差信号を出力する
デジタル形位相比較器12と、この差信号から高周波成
分を除去すると共に、何等かの原因でデジタル形位相比
較器12の出力が急激に変動したときある短時間だけ後
述のVCOをロック状態に保持する低域フィルタ13
と、低域フィルタ13から出力された差信号電圧Vdを
増幅して直流制御電圧Vd(t)を出力する直流増幅器
14と、直流制御電圧Vd(t)によって制御された周
波数の発振信号f0´を出力するVCO15と、この発
振信号f0´を所望の発振信号f0に分周して出力する
分周器16とを含んで構成されている。
【0028】デジタル形位相比較器12は、図12及び
図13に示したように、基準信号fsのパルスRに対し
て発振信号f0のパルスVの位相が遅れている場合は、
アップ方向の差信号Uを出力し、一方、基準信号fsの
パルスRに対して発振信号f0のパルスVの位相が進ん
でいる場合は、ダウン方向の差信号Dを出力するように
動作する。このような差信号U、Vは、図2に示したよ
うに、チャージポンプ回路18及びこれが接続された低
域フィルタ13から構成されるチャージポンプ型差電圧
発生回路20によって、差信号電圧Vdに変換される。
【0029】チャージポンプ回路18は、差信号D、U
を入力するノアゲート26と、このノアゲート26の出
力を入力する第1のスイッチ素子21と、ノアゲート2
6の出力をインバータ27を通じて入力する第2のスイ
ッチ素子22と、この第2のスイッチ素子22に直列に
接続された第3のスイッチ素子23と、差信号Uを入力
し第2のスイッチ素子22と並列に接続された第4のス
イッチ素子24と、この第4のスイッチ素子24に直列
に接続された第5のスイッチ素子25とから構成されて
いる。ここで、第1のスイッチ素子21はPMOS型ト
ランジスタから構成され、第2のスイッチ素子22乃至
第5のスイッチ素子25はNMOS型トランジスタから
構成されている。
【0030】低域フィルタ13は、抵抗31、抵抗32
及びキャパシタ34の直列回路と、両抵抗31、32の
中点に接続されたキャパシタ33から構成されている。
【0031】次に、図2を参照して本実施例の動作を説
明する。
【0032】基準信号fsのパルスRに対して発振信号
f0のパルスVの位相が進んでいる場合に、デジタル形
位相比較器12から差信号Dが出力されると、チャージ
ポンプ回路18のノアゲート26の出力はL(Lo
w)、インバータ27の出力はH(High)となる。
これによって、第1のスイッチ素子21乃至第3のスイ
ッチ素子23はオンし、これら第1乃至第3のスイッチ
素子21乃至23のオン抵抗の比によって決定される電
圧がライン29に出力される。この出力は、図18に示
した周波数変換特性において、使用範囲の上限を規定す
る差信号電圧Vdを構成する。
【0033】一方、基準信号fsのパルスRに対して発
振信号f0のパルスVの位相が遅れている場合に、デジ
タル形位相比較器12から差信号Uが出力されると、ノ
アゲート26の出力はL(Low)、インバータ27の
出力はH(High)となる。これによって、第1のス
イッチ素子21乃至第5のスイッチ素子25は全てオン
し、これら第1乃至第5のスイッチ素子21乃至25の
オン抵抗の比によって決定される電圧がライン29に出
力される。この出力は、図18に示した周波数変換特性
において、使用範囲の下限を規定する差信号電圧Vdを
構成する。
【0034】すなわち、チャージポンプ型差信号電圧発
生回路20は、VCO15が発振する発振信号f0の周
波数範囲を制限する周波数制限回路として動作すること
になる。
【0035】チャージポンプ型差信号電圧発生回路20
の出力は低域フィルタ13に入力され、差信号電圧Vd
に変換されて直流増幅器14に出力され、この直流増幅
器14によって直流制御電圧Vd(t)に変えられてV
CO15を制御して、このVCO15から出力されて分
周器16を通じてデジタル形位相比較器12に入力され
る発振信号f0の周波数を基準信号fsの周波数に一致
させる。
【0036】本実施例では一例として、図2において、
電源電圧Vccを5Vに設定し、パルスVの位相が進ん
でいる場合に4V、パルスVの位相が遅れている場合に
2.5Vが出力されるように設計した。しかし、これら
の出力値は一例を示したものであり、例えば各スイッチ
素子を構成するMOS型トランジスタのサイズを変更す
ることにより、任意に変えることができる。なお、図2
のチャージポンプ回路18には貫通電流が流れるが、こ
の貫通電流は差信号D、Uが出力されているときだけし
か流れないので問題はない。
【0037】このような実施例1によれば次のような効
果が得られる。
【0038】デジタル形位相比較器12から比較結果に
基づいて出力された差信号D、Uは各々チャージポンプ
回路18のノアゲート26、インバータ27に入力さ
れ、第1のスイッチ素子21乃至第5のスイッチ素子2
5のスイッチ動作を制御することにより、差信号Dが入
力されたときはVCO15の周波数変換特性の使用範囲
の上限を規定する電圧を出力し、差信号Uが入力された
ときはVCO15の周波数特性の下限を規定する電圧を
出力するようにしたので、VCOの周波数変換特性にお
ける使用範囲を特定することができる。
【0039】これによって、PLL回路によって発生さ
れた信号を例えばOSDの文字表示位置制御のクロック
信号として用いる場合は、周波数変換利得が高すぎる部
分を使用することはなくなるので、定常的な僅かな位相
差が増幅されることはないため、ジッタ(表示文字の位
置揺れ)は生じない。同様にして、周波数変換利得が低
い部分を使用することもなくなるので、位相差を引き込
むのに時間がかかることもなくなる。さらに、周波数変
換特性において周波数範囲が広くなっている場合にも使
用範囲を特定できるため、同様な効果を得ることができ
る。
【0040】図3乃至図5は、実施例1の変形例を示す
もので、VCO15の周波数変換特性の使用範囲の上限
を規定する差信号電圧Vdを発生するチャージポンプ型
差信号電圧発生回路20の構成例を示すものである。図
3のチャージポンプ回路18は、差信号D、Uを入力す
るナンドゲート37と、このナンドゲート37の出力を
入力するNMOS型トランジスタからなる第1のスイッ
チ素子38と、差信号Dを入力するPMOS型トランジ
スタからなる第2のスイッチ素子39と、この第2のス
イッチ素子39に直列に接続されたPMOS型トランジ
スタからなる第3のスイッチ素子40から構成されてい
る。
【0041】図4のチャージポンプ回路18は、差信号
Uを入力するNMOS型トランジスタからなる第1のス
イッチ素子41と、差信号Dをインバータ45を通じて
入力するNMOS型トランジスタからなる第2のスイッ
チ素子42と、差信号Dを入力するPMOS型トランジ
スタからなる第3のスイッチ素子43と、この第3のス
イッチ素子43に直列に接続されたPMOS型トランジ
スタからなる第4のスイッチ素子44から構成されてい
る。
【0042】図5のチャージポンプ回路18は、差信号
Dを入力するPMOS型トランジスタからなる第1のス
イッチ素子52と、差信号Uを入力するPMOS型トラ
ンジスタからなる第2のスイッチ素子53と、差信号U
を入力するインバータ56と、このインバータ56の出
力を入力するNMOS型トランジスタからなる第3のス
イッチ素子54と、この第3のスイッチ素子54に直列
に接続されたNMOS型トランジスタからなる第4のス
イッチ素子55から構成されている。
【0043】図6は、実施例1の他の変形例を示すもの
で、VCO15の周波数変換特性の使用範囲の下限を規
定する差信号電圧Vdを発生するチャージポンプ型差信
号電圧発生回路20の構成例を示すものである。図6の
チャージポンプ回路18は、差信号D、Uを入力するナ
ンドゲート49と、このナンドゲート49の出力を入力
する第1のインバータ50と、この第1のインバータ5
0の出力を入力するPMOS型トランジスタからなる第
1のスイッチ素子46と、差信号Uを入力する第2のイ
ンバータ51と、この第2のインバータ51の出力を入
力するNMOS型トランジスタからなる第2のスイッチ
素子47と、この第2のスイッチ素子47に直列に接続
されたNMOS型トランジスタからなる第3のスイッチ
素子48から構成されている。
【0044】このように、図3乃至図5のチャージポン
プ型差信号電圧発生回路20を用いれば、VCO15の
周波数変換特性の使用範囲の下限のみを規定することが
できる。又、図6のチャージポンプ型差信号電圧発生回
路20を用いれば、VCO15の周波数変換特性の使用
範囲の上限のみを規定することができる。
【0045】(実施例2)図7は本発明の実施例2によ
るPLL回路に用いられるチャージポンプ型差信号電圧
発生回路20を示すもので、VCO15の周波数変換特
性の使用範囲の上限及び下限を規定する差信号電圧Vd
を、消費電力に余裕がある用途に適用するように構成し
た例を示すものである。
【0046】図7のチャージポンプ回路18は、差信号
Dを入力する第1のインバータ58と、この第1のイン
バータ58に並列に接続された第1のスイッチ素子57
と、差信号Uを入力する第2のインバータ60と、この
第2のインバータ60に並列に接続された第2のスイッ
チ素子59と、抵抗61、62、63の直列回路によっ
て構成されている。
【0047】このような実施例2によれば、実施例1に
比較して、チャージポンプ回路18の具体的構成が異な
るだけで同様な作用が行われるので、実施例1と同様な
効果を得ることができる。
【0048】(実施例3)図8は本発明の実施例3によ
るPLL回路に用いられるチャージポンプ型差信号電圧
発生回路20を示すもので、VCO15の周波数変換特
性の使用範囲の上限及び下限を規定する差信号電圧Vd
を、電流が必要な用途に適用するように構成した例を示
すものである。
【0049】図8のチャージポンプ回路18は、差信号
Dを入力する第1のインバータ66と、この第1のイン
バータ66に並列に接続された第1のスイッチ素子64
と、差信号Uを入力する第2のインバータ67と、この
第2のインバータ67に並列に接続された第2のスイッ
チ素子65と、抵抗70、71、72の直列回路と、抵
抗70、71の中点と第1のスイッチ素子64間に接続
された第1の差動アンプ68と、抵抗71、72の中点
と第2のスイッチ素子65間に接続された第2の差動ア
ンプ69によって構成されている。
【0050】このような実施例3によれば、実施例1に
比較して、チャージポンプ回路18の具体的構成が異な
るだけで同様な作用が行われるので、実施例1と同様な
効果を得ることができる。
【0051】(実施例4)図9は本発明の実施例4によ
るPLL回路に用いられる比較ウインド信号発生回路7
4を示すもので、この比較ウインド信号発声回路はVC
O15とデジタル形位相比較器12間に接続される。
【0052】比較ウインド信号発生回路74は、3段の
(1/2)分周器75、76、77と、各分周器75、
76、77の出力が入力される第1のノアゲート78及
び第1のナンドゲート79と、各分周器76、77の出
力が入力される第2のナンドゲート80と、リセット信
号が入力される第1のインバータ81と、第1のナンド
ゲート80の出力が入力される第2のインバータ82
と、各ゲート78、81、82の出力が入力される第2
のノアゲート83とから構成されている。第1のナンド
ゲート79は発振信号f0を出力し、第2のノアゲート
83は比較ウインド信号Wを出力する。
【0053】図10は図9の比較ウインド信号発生回路
74の動作を説明するタイミングチャートである。この
比較ウインド信号発生回路74は、発振信号f0を基準
としてこの発振信号f0が出力されるタイミングの前後
の一定期間T以外は、デジタル形位相比較器12に比較
ウインド信号Wを出力して、デジタル形位相比較器12
をリセットするように構成されている。すなわち、デジ
タル形位相比較器12は、比較ウインド信号Wが入力さ
れない、発振信号f0が出力されるタイミングの前後の
一定期間Tのみ動作可能なように構成されている。
【0054】このような構成によれば、図10のタイミ
ングチャートから明らかなように、ノイズ1、2がのっ
た基準信号fsがデジタル形位相比較器12に入力され
た場合でも、これらノイズ1、2がのっている期間は、
デジタル形位相比較器12がリセットされるため、誤信
号の入力を防止することができる。これにより、最悪の
場合でも、誤信号の入力によるデジタル形位相比較器1
2の誤動作を1回に抑えることができるようになる。こ
れは例えばVTRに適用した場合には、特殊再生時にノ
イズバーが出ている間はPLL回路の動作も乱れるが、
正常画面に戻ればすぐに正常画面にに引き込むことがで
きるようになる。
【0055】このような実施例4によれば次のような効
果が得られる。
【0056】VCO15が発振する発振信号f0を基準
にして発振信号f0が出力されるタイミングの前後の一
定期間T以外は、デジタル形位相比較器12をリセット
する比較ウインド信号Wを発生するようにしたので、デ
ジタル形位相比較器12を一定期間以外はリセットする
ことができる。
【0057】これによって、ノイズ1、2がのった基準
信号fsがデジタル形位相比較器12に入力された場合
でも、ノイズ1、2を共にマスクできるようになるの
で、デジタル形位相比較器12の誤動作を防止できるた
め、PLL回路の周波数精度を低下させることはなくな
る。又、この結果として、PLL回路のロックアップタ
イムを落とさずにノイズに強いPLL回路を提供するこ
とができる。
【0058】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
【0059】例えば、前記各実施例で示したMOS型ト
ランジスタからなるスイッチ素子の一部は、抵抗素子で
構成することができる。又、各実施例で示した抵抗は、
拡散抵抗、多結晶シリコン抵抗で構成することができ
る。
【0060】さらに、チャージポンプ型差信号電圧発生
回路20で発生する電圧は、位相が進んでいる場合と位
相が遅れている場合の2種類だけでなく、さらにきめ細
かく、大きく進んでいる、少し進んでいる、大きく遅れ
ている、少し遅れているの4種類の電圧を出力させるよ
うにしても良い。
【0061】さらに又、比較ウインド信号発生回路74
の構成は、分周器の段数、発振信号f0デューティを変
えることにより、種々の仕様の比較ウインド信号を発生
することができる。又、比較ウインド信号の信号幅は必
要な特性によって異なるため、分周器の段数、発振信号
f0のデューティが同じであっても、種々の回路構成で
比較ウインド信号発生回路74を実現することができ
る。
【0062】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるPLL
回路の技術に適用した場合について説明したが、それに
限定されるものではない。本発明は、少なくともデジタ
ル形位相比較器を利用するような条件のものには適用で
きる。
【0063】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0064】デジタル形位相比較器から比較結果に基づ
いて出力された一方の差信号が入力されたときはVCO
の周波数変換特性の使用範囲の上限を規定する電圧を出
力し、他方の差信号が入力されたときはVCOの周波数
特性の下限を規定する電圧を出力するようにしたので、
VCOの周波数変換特性における使用範囲を特定するこ
とができる。
【0065】VCOが発振する発振信号f0を基準にし
て発振信号f0が出力されるタイミングの前後の一定期
間以外は、デジタル形位相比較器をリセットする比較ウ
インド信号Wを発生するようにしたので、デジタル形位
相比較器を一定期間以外はリセットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるPLL回路を示すブロ
ック図である。
【図2】実施例1のPLL回路に用いられるチャージポ
ンプ型差信号電圧発生回路を示す構成図である。
【図3】実施例1のPLL回路に用いられるチャージポ
ンプ型差信号電圧発生回路の変形例を示す構成図であ
る。
【図4】実施例1のPLL回路に用いられるチャージポ
ンプ型差信号電圧発生回路の他の変形例を示す構成図で
ある。
【図5】実施例1のPLL回路に用いられるチャージポ
ンプ型差信号電圧発生回路のその他の変形例を示す構成
図である。
【図6】実施例1のPLL回路に用いられるチャージポ
ンプ型差信号電圧発生回路のその他の変形例を示す構成
図である。
【図7】本発明の実施例2によるPLL回路に用いられ
るチャージポンプ型差信号電圧発生回路を示す構成図で
ある。
【図8】本発明の実施例3によるPLL回路に用いられ
るチャージポンプ型差信号電圧発生回路の他の例を示す
構成図である。
【図9】本発明の実施例4によるPLL回路に用いられ
る比較ウインド信号発生回路を示す構成図である。
【図10】図9の動作を説明するタイミングチャートで
ある。
【図11】従来のPLL回路を示すブロック図である。
【図12】PLL回路に用いられるデジタル形位相比較
器を示す構成図である。
【図13】図12の動作を説明するタイミングチャート
である。
【図14】従来のPLL回路に用いられるチャージポン
プ型差信号電圧発生回路を示す構成図である。
【図15】従来のPLL回路に用いられるノイズ除去及
び信号補完回路を示す構成図である。
【図16】図15の動作を説明するタイミングチャート
である。
【図17】PLL回路に用いられるVCOを示す構成図
である。
【図18】図17のVCOのVCO周波数と差信号電圧
との関係を示す周波数変換特性図である。
【符号の説明】
11…基準信号源、12…デジタル形位相比較器、13
…低域フィルタ、14…直流増幅器、15…VCO(電
圧制御型発振器)、16、75乃至77…分周器、18
…チャージポンプ回路、20…チャージポンプ型差信号
電圧発生回路、21乃至25、38乃至40、41乃至
44、46乃至48、52乃至55、57、59、6
4、65…スイッチ素子、26、78、83…ノアゲー
ト、27、45、50、51、56、58、60、6
6、67、81、82…インバータ、29…出力ライ
ン、31、32、61乃至63、70乃至72…抵抗、
33、34…キャパシタ、37、49、79、80…ナ
ンドゲート、68、69…差動アンプ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された基準信号及び発振信号の位相
    を比較するデジタル形位相比較器と、このデジタル形位
    相比較器から出力される比較結果に基づいて直流制御電
    圧を出力する低域フィルタと、直流制御電圧によって発
    振信号の周波数が制御される電圧制御型発振器とを少な
    くとも含むPLL回路において、前記電圧制御型発振器
    が発振する発振信号の周波数範囲を制限する周波数制限
    回路を付加したことを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 前記周波数制限回路は、デジタル形位相
    比較器から出力される比較結果を差信号電圧に変換する
    差信号電圧発生回路からなることを特徴とする請求項1
    記載のPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記差信号電圧発生回路は、半導体スイ
    ッチ素子を含むことを特徴とする請求項2記載のPLL
    回路。
  4. 【請求項4】 前記半導体スイッチ素子は、MOS型ト
    ランジスタからなることを特徴とする請求項3記載のP
    LL回路。
  5. 【請求項5】 入力された基準信号及び発振信号の位相
    を比較するデジタル形位相比較器と、このデジタル形位
    相比較器から出力される比較結果に基づいて直流制御電
    圧を出力する低域フィルタと、直流制御電圧によって発
    振信号の周波数が制御される電圧制御型発振器とを少な
    くとも含むPLL回路において、前記電圧制御型発振器
    が発振する発振信号を基準にして発振信号が出力される
    タイミングの前後の一定期間以外は、前記デジタル形位
    相比較器をリセットする比較ウインド信号発生回路を付
    加したことを特徴とするPLL回路。
  6. 【請求項6】 前記リセット信号発生回路は、分周回路
    を含むことを特徴とする請求項5記載のPLL回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102223081A (zh) * 2011-06-09 2011-10-19 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种大容量电压型变频器的充电方法

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