JPH08129414A - プラント保守作業管理装置 - Google Patents

プラント保守作業管理装置

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JPH08129414A
JPH08129414A JP26772394A JP26772394A JPH08129414A JP H08129414 A JPH08129414 A JP H08129414A JP 26772394 A JP26772394 A JP 26772394A JP 26772394 A JP26772394 A JP 26772394A JP H08129414 A JPH08129414 A JP H08129414A
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schedule
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JP26772394A
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English (en)
Inventor
Masajiro Sugawara
原 政治郎 菅
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要最小限の入力によって工程間の干渉を可
能な限り回避した最適なスケジュールを自動的に作成す
るプラント保守作業管理装置を提供する。 【構成】 保守作業の対象機器に関する情報と、保守作
業内容に関する情報と、作業者及び作業機材に関する情
報とを格納するデータベース2と、スケジュール作成上
必要最小限の情報をユーザーにデータ設定させ、データ
ベース2の情報を取得して作業間の干渉を回避して最適
なスケジュールを作成し、必要なメッセージを出力する
スケジュール管理支援モジュール3と、ワークステーシ
ョン7の入力装置、スクリーン8、ハンディーターミナ
ル9の少なくとも一つを含む入出力装置6と、入出力装
置6から入力された命令に基づいてスケジュール管理支
援モジュール3の命令を実行し、処理結果を入出力装置
6に出力する情報演算処理装置とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラント設備の保守作
業を管理する装置に係り、特に電子計算機を活用して保
守・点検のための全ての作業が互いに矛盾あるいは干渉
することがないようにスケジュールを作成し、保守作業
の進捗を管理し、保守作業に伴う必要な文書・資料等を
適宜提供するプラント保守作業管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラント設備の保守作業では、作
業に必要な人工数、日数、手配すべき部品、作業工程、
人員配置、作業場所の確保、作業制約条件、作業に必要
な書類の制作等を勘案しながら、高度な熟練度を持った
少数の専門家が、人員配置を含むスケジューリング(ス
ケジュールの作成・管理)を行っていた。
【0003】具体的には、専門家の手作業によって個々
の保守作業ごとのスケジュールが作成された後に、作業
間の干渉を回避しながら全体の保守作業のスケジュール
を構築するというやり方でスケジューリングの作業は行
われていた。
【0004】このスケジューリングの作業の補助手段と
して、例えばCPM(Critical Path Method)やPER
T(Program Evaluation and Review Technique)法を利
用して最適な工程と作業人数の管理を行うものが幾つか
提案されている。
【0005】また、実際の保守作業の期間中では、現場
作業者から現場作業監督者へ作業報告が提出され、これ
を基に専門家が作業進捗状況を把握し、必要なスケジュ
ール修正を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、スケジューリングは高度な熟練度を持っ
た少数の専門家に頼らざるをえず、また、そのために費
やされる専門家たちの労力は多大なものであった。
【0007】特に、原子力プラントのような巨大なシス
テムにおいては、構成機器数が膨大な数に上るため、従
来の保守管理の方法では、各作業工程を統合した場合に
生じる作業間の干渉については、十分回避されるスケジ
ュールを作成するのが困難であった。
【0008】これに対し、従来は作業間の緩衝を回避す
るために、保守管理監督者が必要な情報を収集し、部分
部分の作業工程のチェックと調整を行っていた。
【0009】また、保守中に予定外の作業が生じたとき
は、スケジュールを修正しなければならないが、このス
ケジュールの修正は、作業者の配置、作業工程、機材の
手配、他作業との干渉等を勘案してしなければならない
ので、従来の保守管理方法では専門家にとってもかなり
の時間と労力を要していた。
【0010】また、一般的に保守作業の期間中は、作業
報告書や作業制約の関連資料等の大量の文書が錯綜す
る。このため必要十分な文書や情報を適時に提供しうる
装置の開発が従来から求められていた。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記従来の技術
の課題を解決し、必要最小限の入力によって工程間の干
渉を可能な限り回避して最適な保守作業用の全体スケジ
ュールを自動的に作成し、作業内容が変更されたときに
迅速にスケジュールを修正可能なプラント保守作業管理
装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、保守作業関係者の求
めに応じて必要な資料を提示し、あるいは報告書等の文
書を自動作成するプラント保守作業管理装置を提供する
ことにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、保守作業期間
中に現在の作業進捗状況を提示し、各作業前に求めに応
じて作業前に確認しておくべき事項を提示し、作業終了
後には機器の待機状態(ラインナップ)を自動的に点検
し、異常待機状態の場合は警報を出力し、正常待機状態
の場合は現在の作業進捗状況を自動的に更新するプラン
ト保守作業管理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記発明の目的を解決す
るために、本願請求項1に係るプラント保守作業管理装
置は、保守作業のスケジュール作成に必要な対象機器に
関する情報と、保守作業内容に関する情報と、作業者及
び作業機材に関する情報とを含むデータを格納するデー
タベースと、スケジュール作成上必要最小限の情報を提
示してユーザーにデータを設定させ、このユーザー設定
のデータに基づいて前記データベースから必要な情報を
取得して作業間の干渉を回避しつつ最適なスケジュール
を作成し、必要に応じてメッセージを出力するスケジュ
ール管理支援モジュールと、ワークステーションの入力
装置、スクリーン、ハンディーターミナルの少なくとも
一つを含む入出力装置と、前記入出力装置を介して入力
されたユーザーの命令に基づいて前記スケジュール管理
支援モジュールの命令を実行し、処理結果を前記入出力
装置に出力する情報演算処理装置とを有することを特徴
とするものである。
【0015】本願請求項2に係るプラント保守作業管理
装置は、保守作業の進捗状況に関する情報と、作業前に
確認しておくべき事項に関する情報と、機器の正常待機
の状態に関する情報とを格納するデータベースと、ユー
ザーの要求に応じて現在の保守作業の進捗状況を提示
し、所定の作業前にその作業前に確認しておくべき事項
を提示し、作業後に機器の待機状態を検査し、異常待機
時にはメッセージを出力するスケジュール管理支援モジ
ュールと、ワークステーションの入出力装置、スクリー
ン、ハンディーターミナルの少なくとも一つを含む入出
力装置と、前記入出力装置を介して入力されたユーザー
の命令に基づいて前記スケジュール管理支援モジュール
の命令を実行し、処理結果を前記入出力装置に出力する
情報演算処理装置とを有することを特徴とする。
【0016】本願請求項3に係るプラント保守作業管理
装置は、保守作業に関連する資料と、作業報告書に記載
すべき事項に関する情報とを格納するデータベースと、
必要に応じてユーザーの入力した作業項目や検索キーに
対応する関連資料を提示し、作業後にユーザーによるデ
ータの選択や設定によって作業報告書を自動作成するス
ケジュール文書管理支援モジュールと、ワークステーシ
ョンの入出力装置、スクリーン、ハンディーターミナル
の少なくとも一つを含む入出力装置と、前記入出力装置
を介して入力されたユーザーの命令に基づいて前記スケ
ジュール文書管理支援モジュールの命令を実行し、処理
結果を前記入出力装置に出力する情報演算処理装置とを
有することを特徴とする。
【0017】本願請求項4に係るプラント保守作業管理
装置は、請求項1ないし3の装置において、前記入出力
装置の任意の構成要素から入力された命令を前記スケジ
ュール管理支援モジュールあるいは前記スケジュール文
書管理支援モジュールに伝達し、処理結果を指定された
入出力装置の構成要素に出力する情報入出力モジュール
を備えたことを特徴とするものである。
【0018】本願請求項5に係るプラント保守作業管理
装置は、スケジュール作成用のデータと、保守作業の進
捗管理用のデータと、保守作業に必要な文書や資料に関
するデータとを格納する共通データベースと、前記共通
データベースから必要な情報を取得して作業間の干渉を
回避しつつ最適スケジュールを作成し、現在の保守作業
の進捗状況と作業前確認事項を提示し、作業後の機器の
待機状態を点検してメッセージを出力するスケジュール
管理支援モジュールと、前記スケジュール管理支援モジ
ュールの要求に応じて前記共通データベースから必要な
データを取り出して作業関連資料を提示し、作業後はユ
ーザーのデータの選択及び設定によって作業報告書を自
動作成し、前記共通データベースの現在の作業進捗状況
のデータを更新するスケジュール文書管理支援モジュー
ルと、ワークステーションの入出力装置、スクリーン、
ハンディーターミナルの少なくとも一つを含む入出力装
置と、前記入出力装置の任意の構成要素から入力された
命令を前記スケジュール管理支援モジュールあるいは前
記スケジュール文書管理支援モジュールの命令に伝達
し、処理結果を指定された入出力装置の構成要素に出力
する情報入出力モジュールと、前記情報入出力モジュー
ルとを介して入力された命令に基づいて前記スケジュー
ル管理支援モジュールと前記スケジュール文書管理支援
モジュールの命令を実行し、処理結果を前記情報入出力
モジュールを介して前記入出力装置に出力する情報演算
処理装置とを有することを特徴とするものである。
【0019】
【作用】本願請求項1のプラント保守作業管理装置によ
れば、ユーザーが入出力装置を介してスケジュール作成
・変更を行う複数の作業項目を入力すると、スケジュー
ル管理支援モジュールが、これら作業のスケジュール作
成に必要な最小限の情報をユーザーに提示してそのデー
タ内容設定させる。次に、スケジュール管理支援モジュ
ールは、設定された情報に基づいてデータベースを参照
しながら、作業間の干渉を回避しつつ最適なスケジュー
ルを作成する。干渉を完全に回避できない場合は、メッ
セージを出力し、必要な場合は、全体工程を含めて再度
スケジュール管理支援モジュールの命令を実行して処理
結果を入出力装置に出力する。
【0020】本願請求項2のプラント保守作業管理装置
によれば、保守作業期間中に入出力装置を介して入力さ
れたユーザーの要求に応じて、スケジュール管理支援モ
ジュールが、データベースから必要な情報を取得して現
在の保守作業の進捗状況をユーザーに提示する。また、
所定の保守作業前には、その作業前に確認しておくべき
事項をデータベースから取得してユーザーに提示する。
さらに作業後には、現在の機器の待機状態とデータベー
スにデータとして格納された機器の正常待機状態とを比
較し、異常待機状態の機器がある場合には入出力装置を
介してメッセージをユーザーに提示する。
【0021】本願請求項3のプラント保守作業管理装置
によれば、データベースに保守作業に関連する資料を格
納しており、ユーザーが入出力装置を介して所定の作業
項目を入力した場合に、スケジュール文書管理支援モジ
ュールによってその作業に関連する資料を即座に提示す
る。
【0022】また、作業完了時にはユーザーの要求によ
り、スケジュール文書管理支援モジュールが、データベ
ースから作業報告書に記載すべき事項を取り出してユー
ザーに示し、ユーザーのデータの選択・設定によって作
業報告書を自動的に作成する。
【0023】本願請求項4のプラント保守作業管理装置
によれば、情報入出力モジュールが入出力装置の各要素
を管理し、任意の入出力装置の要素から入力されたユー
ザーの命令を、スケジュール管理支援モジュールあるい
はスケジュール文書管理支援モジュールに伝達し、処理
結果を指定された特定のあるいは全部の入出力装置の構
成要素へ出力する。
【0024】本願請求項5のプラント保守作業管理装置
によれば、スケジュール管理支援モジュールが、スケジ
ュールを作成すべきユーザーの要求があった場合は、作
業間の干渉を回避した最適スケジュールを作成し、保守
作業期間中にユーザーの要求があった場合は、作業の進
捗状況、作業前確認事項等を提示し、作業後のラインナ
ップの自動点検を行う。
【0025】本装置のスケジュール文書管理支援モジュ
ールは、スケジュール管理支援モジュールと連動し、ス
ケジュール管理支援モジュールの要求によって作業に関
連する資料を提供する。また作業終了時には、作業報告
書を自動作成するとともに共通データベースの保守進捗
状況のデータを更新する。
【0026】
【実施例】次に、本発明の一実施例について添付の図面
を用いて以下に説明する。
【0027】図1は本発明による保守作業管理装置の一
実施例によるシステム構成を示している。
【0028】図1において、全体を符号1で示したプラ
ント保守作業管理装置は、共通データベース2と、スケ
ジュール管理支援モジュール3と、スケジュール文書管
理支援モジュール4と、情報入出力モジュール5と、入
出力装置6とからなる。このうち、入出力装置6は、ワ
ークステーション7とスクリーン8と、作業者が携帯す
るハンディターミナル9とを含む。
【0029】また、このプラント保守作業管理装置1
は、上記共通データベース2と、スケジュール管理支援
モジュール3と、スケジュール文書管理支援モジュール
4と、情報入出力モジュール5と、入出力装置6とを全
体的に制御し、これら各モジュールの命令を実行する図
示しない電子計算機の情報演算処理装置を有している。
【0030】共通データベース2は、保守作業のスケジ
ューリング用のデータと、作業文書の作成・提示用のデ
ータと、作業後の正常ラインナップの自動点検用データ
とを格納している。
【0031】保守作業のスケジューリング用データとし
ては、全プラント系統・設備の配管計装線図(P&I
D)、制御展開線図(ECWD)、機器の名称・機種・
型式、各機器の保守・解体・設置に要する時間、部品レ
ベルの各機器の保守履歴、作業項目毎の作業手順、作業
者の個人データ(作業経験年数、累積被曝線量、得意作
業分野、資格等)、作業制約条件、作業に必要な資料、
作業項目名、作業人数等を含む。
【0032】作業文書の作成・提示用データとしては、
各作業項目に関連する作業用文書(現在の作業進捗状
況、作業制約条件、作業者名、個人被曝量線等のデータ
を含む)、関連資料等がある。
【0033】正常ラインナップ自動点検用データとして
は、機器状態データ(正常状態、状態変化許可条件、正
常状態復帰条件)、機器の現在の状態等がある。
【0034】スケジュール管理支援モジュール3は、入
出力装置6と情報演算処理装置とを介して入力されるユ
ーザーの要求に応じて、保守作業のスケジュール作成に
必要な最小限のデータの入力を要求し、入力されたデー
タに基づいて各作業項目間の干渉を照合して保守作業用
のスケジュールを自動作成する。
【0035】また、作業の内容に変化が生じた場合に
は、作業者の配置、作業工程、機材の手配、他工程との
干渉等を勘案して修正スケジュールを自動作成する。
【0036】さらに、スケジュール管理支援モジュール
3は、作業者の手順問い合わせに対して応答し、作業終
了時には、現在の作業進捗状況を更新し、作業終了時の
機器正常待機状態を評価する。
【0037】これらの作用を果たすためのスケジューリ
ング用データは、作業効率化のために共通データベース
2に一括して保存される。
【0038】スケジュール文書管理支援モジュール4
は、作業に必要な文書や資料を作業者に提示し、作業終
了時には作業報告書等の作業文書を自動作成する。
【0039】情報入出力モジュール5は、入出力装置6
を介して入力されたスケジューリング用データと、作業
文書作成・提示用データと、正常ラインナップ自動点検
用データと、スケジュール作成の命令と、スケジュール
管理用の命令とをスケジュール管理支援モジュール3や
スケジュール文書管理支援モジュール4に伝送し、ユー
ザーの要求に応じて処理された情報をワークステーショ
ン7のCRT、スクリーン8、あるいはハンディターミ
ナル9に出力する。
【0040】なお、実施例のハンディターミナル9は、
それぞれ固有の周波数を持った受送信装置を有し、情報
入出力モジュール5によって個別に固有の情報を入出力
することができる。
【0041】次に、プラント保守作業管理装置1の全体
の処理の流れについて説明する。
【0042】図2はプラント保守作業管理装置1による
処理の流れを示している。図において、最初にユーザー
による電源投入によってシステムが起動し(ステップ1
00)、メニュー形式によってユーザーにどの作業を実
行するかを選択させる待機状態になる(ステップ11
0)。「スケジュールの作成・変更」が選択された場合
(ステップ120)、スケジュール管理支援ルーチンが
起動する(ステップ130)。スケジュール管理支援ル
ーチンは、スケジュール管理支援モジュール3に含まれ
ており、最適スケジュールの作成・変更、進捗管理や作
業遂行時の他作業との干渉の検査等を行う。
【0043】次に、作業用文書が必要か否かを確認し
(ステップ140)、必要な場合は文書管理支援ルーチ
ンを起動させる(ステップ150)。この文書管理支援
ルーチンはスケジュール文書管理支援モジュール4に格
納されており、ユーザーの指定した対応する文書を自動
的に作成する。
【0044】次に、作業手順や作業に伴う制約条件の確
認が必要か否かを確認し(ステップ160)、必要なら
ば作業前確認支援ルーチンを起動する(ステップ17
0)。作業前確認ルーチンはスケジュール管理支援モジ
ュール4に格納されており、起動されると共通データベ
ース2にアクセスし、該当する作業前に確認しておくべ
き事項をユーザーに提示する。
【0045】次に、一定の時間が経過した場合や作業が
終了したとの入力があった場合(ステップ180)は、
ラインナップ確認支援ルーチンを起動する(ステップ1
90)。このラインナップ確認支援ルーチンは、スケジ
ュール管理支援モジュール3に格納されており、正常状
態で待機すべき弁やポンプがどのような状態にあるかを
検査してその結果を出力する。
【0046】上記各処理を終えた後、処理を継続すべき
要求がなければ処理を終了する(ステップ200)。
【0047】次に、上記保守作業管理装置1による処理
の流れのうち、スケジュール管理支援ルーチンによる処
理(ステップ130)、文書作成・管理支援ルーチンに
よる処理(ステップ150)、作業前確認支援ルーチン
による処理(ステップ170)、およびラインナップ確
認支援ルーチンによる処理(ステップ180)について
以下に個別具体的に説明する。
【0048】図3は、スケジュール管理支援ルーチンに
よる処理の流れを示している。
【0049】図3において、スケジュール管理支援ルー
チンが起動されると(ステップ210)、最初にスケジ
ュールの作成・変更の有無を確認し(ステップ22
0)、スケジュールを作成または変更する場合は、作業
項目をユーザーに入力させ、これを識別する(ステップ
230)。
【0050】作業項目を特定した後は、その作業スケジ
ュールの作成に必要な最小限の入力情報をブール代数演
算処理によって特定し、情報入出力モジュール5を介し
てユーザーに提示する(ステップ240)。
【0051】上記スケジュール作成のための最小限入力
情報をユーザーが入力すると、これに基づいてCPM
(Critical Path Method)やPERT(Prpgram Evalua
tion and Review Technique )法によってスケジュール
を作成あるいは変更し(ステップ250)、続いて作業
干渉評価支援ルーチンを起動して干渉性の有無を検討す
る(ステップ260)。この結果、干渉性があれば(ス
テップ270)、干渉性回避のための項目を再設定して
(ステップ280)、ステップ250からの処理を繰り
返す。干渉性がなければ(ステップ270)、共通デー
タベース2へ必要な情報を書き込み(ステップ29
0)、処理を終了する(ステップ300)。
【0052】上記ステップ220でスケジュールの作成
や変更の要求がなければ、進捗管理支援ルーチンを実行
し(ステッブ310)、必要な情報を共通データベース
2へ書き込んで(ステップ290)、処理を終了する
(ステップ300)。なお、この進捗管理支援ルーチン
は表現上の差はあるものの、図2のステップ160ない
し200までの処理と実質的には同一である。
【0053】上記スケジュール管理支援ルーチンによれ
ば、入力情報を最小限にしてスケジュールを自動的に作
成する機能(ステップ240〜250)と、スケジュー
ルの作業間の干渉性の評価(ステップ260)と、作業
前確認支援ルーチンとラインナップ確認支援ルーチンと
を含む進捗管理をする機能(ステップ310)とが実現
される。以下にこれら各機能実現のため処理をさらに詳
細に説明する。
【0054】図4は、作業スケジュール作成に必要な最
小限入力情報を特定する処理の流れを示している。
【0055】この処理を行なうために、共通データベー
ス2は、図5に例示するよなデータ構造を有している。
すなわち、各種の作業で必要となる情報の項目、たとえ
ば作業名、対象システム、対象機器、作業に必要な人工
数/日数等を蓄積しておく。この中で、作業遂行に必須
な情報については、図5に示すように各作業、1、2、
…j、…について該当情報項目に“YES”のマークを
付しておく。上記情報の項目については、プラントの各
システムについて全て同一形式とする。作業jは必要な
ものを予め全て作成しておく。
【0056】図4の処理において、処理が開始されると
(ステップ400)、指定作業の番号jを0に初期設定
し(ステップ410)、作業jについて逐一的に処理を
行い(ステップ420)、各作業jについて情報項目の
番号iを0に初期設定し(ステップ430)、各情報項
目iについて逐一的に共通データベース2にアクセスし
(ステップ440)、ユーザーの指定作業jの必須デー
タか否かを確認する(ステップ450)。情報項目iが
作業jにとって必須データならこの情報項目iを蓄積し
(ステップ460)、否ならば全情報項目iの処理を終
了したか否かを確認し(ステップ470)、否からステ
ップ440に戻って次の情報項目の必要性を確認する。
【0057】このようにして作業jの全ての必要な情報
項目iが蓄積されると、ブール(Bool)代数演算処
理によるミニマムパスセット(MPS(j))とよばれ
る集合が作成される(ステップ480)。ここで、ミニ
マムパスセットとは、原子力発電所の確率論的安全評価
の分野で広く理解されているものであり、それに含まれ
ている要素の組合わせの条件が満足されていれば、それ
以外の要素の組合わせが不健全であっても、システムが
作動する最小限の要素の組合わせの集合をいう。
【0058】次に、上記ミニマムパスセットMPS
(j)がユーザーの指定した全作業にわたって作成され
たか否かを確認し(ステップ490)、否の場合は次の
作業(j+1)について上記ステップ440ないし49
0の処理を繰り返して、ユーザー指定の全作業のミニマ
ムパスセット(MPS(j),j=1,指定作業数)を
作成する。
【0059】作業終了後は、作業間の情報項目の重複排
除を目的として再度Bool代数処理を行って新たなミ
ニマムセットを作成する(ステップ500)。この新た
なミニマムパスセットがスケジュール作成に必要な最小
限入力情報となる。この必要最小限入力情報を共通デー
タベース2へ書き込み(ステップ510)、処理を終了
する(ステップ520)。
【0060】スケジュールの作成は、この最小限入力情
報の設定内容と作業干渉評価支援ルーチンの情報とを基
に、最適化問題等で一般に使用されているPERT法等
を用い、繰返し計算によって制約条件を満足するように
して行なわれる。
【0061】図6(a),(b)は上記作業干渉評価支
援ルーチンの処理の流れを示している。この作業干渉評
価支援ルーチンは、スケジュール管理支援ルーチンの一
部をなし、仮に作成されたスケジュールに対し、作業場
所、人的資源、サポート設備、システムアイソレーショ
ンによる他の作業との干渉性を評価し、作業時間のずれ
が許容されるか否かを判定し、許容される場合には、作
業変更に必要な条件を明示し、許容されない場合は、そ
の理由と作業スケジュールの見直しのメッセージをユー
ザーに提供する。
【0062】図6において、処理が開始されると(ステ
ップ600)、最初に作業項目と場所の干渉性を評価す
る(ステップ610)。具体的には、作業当日の作業時
間が干渉しているものを選択し、それらが同一場所で行
う作業か否かを検討する。場所の干渉性がある場合は
(ステップ620)、作業時間余裕の検討と評価を行う
(ステップ630)。ここで、作業時間余裕を検討する
のは、同一場所で作業が重複する場合、これを回避する
ためには、作業時間のずれを作るしかない。ところが、
スケジュール作成上は特定の作業によって全体の工程時
間がそれ以上短縮できないクリティカルパスと呼ばれる
作業が存在し、このクリティカルパスの作業以外の作業
は、多少の作業時間の余裕があって時間のずれを作るこ
とが可能となる。そこで、着目している作業の時間と、
前記図5で示した共通ベース2に格納されているクリテ
ィカルパスの作業時間とを比較判断する(ステップ64
0)。この結果、時間の余裕があれば、作業時間が重複
しないように作業工程を変更する(ステップ650)。
時間の余裕がなければ、作業工程を見直し(ステップ6
60)、工程全体を変更するメッセージで出力し(ステ
ップ670)、スケジュール管理支援ルーチンを再起動
する(ステップ680)。
【0063】次に、作業項目と人的資源の干渉性を評価
する(ステップ690)。具体的には、作業時間がオー
バーラップしている作業項目を選択し、人的資源が干渉
しているか否か、すなわち、同一時間帯に作業する作業
者が現存の人数を超えているか否かについて評価する。
人的資源が干渉していれば(ステップ700)、場所の
干渉性の場合と同様に作業時間の余裕の検討評価を行う
(ステップ710)。この結果、時間の余裕があれば
(ステップ720)、作業工程を変更し、その情報を設
定する(ステップ730)、時間の余裕がなければ(ス
テップ740)、メッセージを出力する(ステップ75
0)。
【0064】次に、他作業とのサポート設備の干渉性の
検討を行う(ステップ760)。具体的には、作業時間
がオーバーラップしている作業項目を選択し、例えば電
源等のサポート設備が他作業との関連で確保できるか否
かを検討する。注目している作業のためのサポート設備
が確保できなければ(ステップ770)、作業の時間余
裕検討を行う(ステップ780)。作業時間に余裕があ
れは(ステップ790)、作業工程を変更し、変更情報
を設定する(ステップ800)。作業時間の余裕がなけ
れば(ステップ790)、作業工程の見直し(ステップ
810)、メッセージの出力(ステップ820)、スケ
ジュール管理支援ルーチンの起動(ステップ830)を
行う。
【0065】次に他作業のアイソレーションによる作業
の干渉性の検討を行う(ステップ840)。具体的には
作業の時間帯が重複する作業項目を選択し、重複する作
業を安全に行うためのプラントの系のアイソレーション
が互いに干渉するか否かを検討する。作業の干渉性があ
る場合(ステップ850)は、作業時間の余裕の有無を
検討する(ステップ860)、作業時間の余裕があれば
(ステップ870)、作業工程を変更し、その変更情報
を設定する(ステップ880)。作業時間がなければ
(ステップ870)、作業工程の見直し(ステップ89
0)メッセージ出力(ステップ900)、スケジュール
管理支援ルーチンを再起動する(ステップ910)。上
記処理が全て終了した後にスケジュール管理支援ルーチ
ンの処理に戻る(ステップ920)。
【0066】次に、スケジュール管理支援ルーチン中の
進捗管理支援ルーチン(図3のステップ310)の処理
について図7(a),(b)を用いて以下に説明する。
【0067】図7(a),(b)において、スケジュー
ル管理支援ルーチンの処理でスケジュールの作成あるい
は変更がない場合に本ルーチンが起動し(ステップ10
00)、最初に現在時刻を算出と保守作業のスケジュー
ルの開始及び終了日を設定する(ステップ1010)。
次に、現時点が保守作業の期間(定検期間)中か否かを
判断し(ステップ1020)、定検期間中でなければ作
業前確認支援ルーチンを起動すべく(ステップ103
0)、スケジュール管理支援ルーチンの処理に戻る(ス
テップ1040)。
【0068】定検期間中であれば、共通データベース2
の進捗データベースからデータを取り出し、現時点での
システム毎の作業進捗状況を表示する(ステップ105
0)。次に、現時点で行っている作業項目をユーザーに
指定させ(ステップ1060)、指定された作業の終了
後確認事項を表示させる(ステップ1070)。この作
業終了後確認事項をユーザーに確認させることにより
(ステップ1080)、作業が終了していなければ、ス
ケジュール管理支援ルーチンの処理に戻る(ステップ1
090)。作業が終了していればラインナップ確認支援
ルーチンを起動する(ステップ1100)。
【0069】上記ラインナップ確認支援ルーチンによっ
て作業終了後のラインナップが正常終了状態でないと判
断した場合(ステップ1110)は、ステップ1070
に戻って作業終了後の確認事項を再表示する。ラインナ
ップは正常終了状態であると判断した場合(ステップ1
110)は、次の作業ステップの作業前確認事項の表示
の要求の有無を確認し(ステップ1120)、要求があ
る場合には作業前確認支援ルーチンを起動し(ステップ
1130)、元処理に戻る(ステップ1140)。要求
がなければ(ステップ1120)、そのまま元の処理に
戻る(ステップ1140)。
【0070】図8は上記スケジュール管理支援ルーチン
に関連して起動される作業前確認支援ルーチンの処理を
示している。この作業前確認支援ルーチンは、起動元の
処理プロセスによって起動されると(ステップ120
0)、最初のユーザーに作業項目の指示を求める画面を
表示する(ステップ1210)。作業項目が特定される
と、共通データベース2にアクセスして指示作業に関連
する下記の諸項目を表示する(ステップ1220)。 (1) 作業開始・終了日時 (2) 更新・分解点検機器の一覧 (3) 部品調達リストの一覧 (4) 不足部品リストの一覧 (5) 指定作業のクリティカル工程 (6) 作業スペース確保準備の一覧 (7) 他作業との空間的・時間的・人的干渉性 (8) 機器アイソレーション状態一覧 (9) 作業者個別放射線被曝履歴 (10) 作業に伴う注意事項(前回定検時の指定事項、
不合格情報等) これら作業前確認事項を所定時間表示した後に、あるい
はユーザーの確認済の入力があった後に、本ルーチンの
処理を終了し、起動元の処理プロセスに戻す(ステップ
1230)。
【0071】図9は、保守作業後のラインナップ確認支
援処理ルーチンの処理の流れを示している。本ルーチン
は、ユーザーからの問合わせ入力、あるいは作業終了の
信号を受信することによって、共通データベース2に格
納されている機器の正常待機状態のデータを実際の機器
の状態を示すデータと比較・判定し、必要に応じて警告
のメッセージを出力するものである。
【0072】図9に示すように、本ルーチンは、起動さ
れると(ステップ1300)、待機状態に入り、ユーザ
ーからの問合わせあるいは作業終了信号を受信すること
により(ステップ1310)、対応システムの現在の機
器待機状態のデータを共通データベース2から読み込み
(ステップ1320)。続いて、共通データベース2か
ら対応システムのモード別の正常待機状態データを読み
込む(ステップ1330)。
【0073】次に、上記現在と正常時の機器待機状態の
データを比較し、待機状態の判定を行う(ステップ13
40)。この結果、機器が正常待機の状態にあれば(ス
テップ1350)、対応システム内の全ての機器につい
て待機状態の判定が完了したか否かを判断し(ステップ
1360)、否ならば次の機器を設定して(ステップ1
370)、待機状態の判定を行う(ステップ134
0)。注目している機器が正常待機状態になければ(ス
テップ1350)、機器の状態や復帰するための操作等
のメッセージを出力する(ステップ1380)。
【0074】対応するシステム内の全ての機器について
以上の待機状態判定を終了すれば(ステップ136
0)、起動元の処理プロセスに処理を戻す(ステップ1
390)。
【0075】次に機器の待機状態判定について弁を例に
更に詳しく説明する。
【0076】下表はラインナップ確認支援ルーチンで使
用される共通データベース2に蓄積された弁状態データ
の一例を示している。
【0077】
【表1】 この弁は、各運転モード(待機・試験・検査・事故起動
・燃料交換)に対してそれぞれ、正常状態(開・閉)、
状態変化許可条件、正常状態への復帰条件とが定められ
ている。たとえば、この弁を含む系について試験・検査
を行う場合、弁は開から閉へ移行するのが正常状態であ
る。
【0078】この開から閉へ状態変化を許可する条件
は、テスト信号を受信した場合のみであり、正常状態へ
復帰する条件はテスト信号の解除信号を受信した場合の
みである。上記以外の状態、すなわち試験・検査時に開
状態になっていたり、許可条件と復帰条件を満さないで
状態変化した場合等は待機異常と判定される。
【0079】図10は上記弁の待機状態の判定に使用さ
れるスケジュール管理支援モジュールの弁正常待機判定
装置の概略の構成を示している。この弁正常待機判定装
置は、共通データベース2からの弁状態データと、たと
えば原子炉保護系からの状態変化許可条件及び正常状態
復帰条件に対応する信号と、弁からの位置指示信号(た
とえばリミットスイッチのON/OFF信号)とを入力
して弁の待機状態を判定する比較演算器10を有してい
る。なお、この例の原子炉保護系および弁は、プラント
のシステムの一例であって、この他の種々のシステムが
ありうる。
【0080】次に上記弁正常待機状態判定装置による処
理の流れについて図11を用いて以下に説明する。
【0081】図11において、弁正常待機判定装置の処
理が開始されると(ステップ1400)、最初に評価す
べき機器番号(この場合処理対象システムに含まれる
弁)iの設定を行い、初期設定としてi=1とおく(ス
テップ1410)。次に処理対象システムを識別し(ス
テップ1420)、共通データベース2から評価対象機
器の正常状態データを取り出し、評価対象機器の全部に
ついて正常状態データの設定を行う(ステップ143
0)。
【0082】たとえば各弁について正常状態で開の場合
は値1を、閉の場合は値−1を設定する。また、状態変
化許可条件として、テスト信号受信時は値1、事故信号
受信時は値2を設定する。正常状態への復帰条件とし
て、テスト信号解除は、値−1、事故信号解除は値−2
を設定する。
【0083】次に弁位置指示信号に対しても対応する値
を設定する(ステップ1440)。この例では、弁の正
常状態データの設定と同様に開の場合は値1と、閉の場
合は値−1を設定する。
【0084】待機状態の判定は、最初に状態変化許可条
件の信号を受信したか否かを判断する(ステップ145
0)。何かの状態変化許可条件信号を受信していれば、
その信号がテスト信号か否かを判定し(ステップ146
0)、テスト信号ならば試験・検査時の正常状態データ
を設定し(ステップ1470)、テスト信号でない場合
は事故の発生と断定して事故起動時の正常状態データを
設定する(ステップ1480)。このように正常状態デ
ータの設定を終えた後に後述する正常状態の判定に移行
する。
【0085】ステップ1450において、状態変化許可
条件信号を受信していないと判断された場合は、正常状
態への復帰条件信号を受信しているか否かを判断する
(ステップ1490)、何らかの正常状態への復帰条件
信号を受信している場合は、その信号がテスト信号解除
の信号か否かを判定し(ステップ1500)、テスト信
号解除の信号ならば、待機時の正常状態データを設定し
(ステップ1510)、テスト信号解除の信号でなけれ
ば、事故が解除にはなったと判断して事故信号解除時の
状態データを設定する(ステップ1520)。このよう
な正常状態データの設定を終えた後に次の正常状態の判
定に移行する。また、ステップ1450で状態変化許可
条件の信号を受信していない場合であって、ステップ1
490でも正常状態への復帰条件の信号を受信していな
い場合は、通常の状態と判断し、次の正常状態の判定に
移行する。
【0086】弁正常状態の判定では、正常状態信号の数
値と、弁位置指示信号の数値とが一致するか否かを判断
する(ステップ1530)。一致しない場合は、待機異
常あるいは状態変化異常と判定し、弁の識別番号、弁の
位置状態、異常と判断した理由、復帰操作等の情報を情
報演算処理装置によって入出力装置6に表示させる(ス
テップ1540)。
【0087】全ての機器の処理が終了したか否かを判断
し(ステップ1550)、全部終了していなければステ
ップ1420に戻って上記処理を繰り返し、全部終了し
ていれば、処理を終えて起動元の処理プロセスに戻す
(ステップ1560)。
【0088】次に、スケジュール文書管理支援モジュー
ルの処理について図12を用いて以下に説明する。本ル
ーチンは、スケジュール管理支援モジュールと同時並行
に起動し、スケジュール管理支援モジュールの要求に応
じて種々のデータを提供し、更にユーザーの要求に応じ
て作業報告書等を自動作成するものである。
【0089】図12において、スケジュール文書管理支
援モジュールは、スケジュール管理支援モジュールの起
動と同時に起動し(ステップ1600)、スケジュール
管理支援ルーチンからの作業項目の識別信号が入力され
たときに(ステップ1610)、共通データベース2か
ら作業項目に対応した関連作業文書類を読み込む(ステ
ップ1620)。次にスケジュール管理支援ルーチンあ
るいは作業前確認支援ルーチンからの要求があった場合
に、作業進捗状況、作業制約条件、作業者名、個人被曝
量等の文書作成に必要な情報について関連項目のデータ
を自動的にサーチして、情報入出力モジュール5を介し
てユーザーへ提示する(ステップ1630)。この情報
提示に対し、ユーザーは対話形式によってデータの選択
及び設定を行うことにより(ステップ1640)、短時
間のうちに作業報告書を作成し、かつ、共通データベー
ス2のデータを更新する(ステップ1650)。
【0090】上記処理を終え、これ以上の処理がない場
合に起動元の処理プロセスに処理を戻す(ステップ16
60)。
【0091】上記各ルーチンの作用により、本実施例の
装置は主に下記のスケジューリング支援機能と保守作業
の進捗管理支援機能、文書管理支援機能を発揮すること
ができる。
【0092】本実施例のスケジューリング機能によれ
ば、ユーザーがスケジュールの作成や変更を行う場合
に、スケジュール管理支援ルーチンによってスケジュー
ルの作成に必要な最小限の情報をユーザーに提示し、ユ
ーザーがこれらの情報に対して入力することにより、ス
ケジュール管理支援ルーチンが作業干渉評価ルーチンと
協働して、作業時間の干渉が最も少ない最適なスケジュ
ールを作成あるいは変更する。この場合、必要に応じて
クリティカル工程や、人的・場所的・時間的干渉情報等
スケジュール管理上重要な情報をユーザーに提示するこ
ともできる。
【0093】また、本実施例の保持作業の進捗管理支援
機能によれば、保守作業期間中にスケジュール管理支援
モジュールがスケジュールに対する実際の作業の進捗状
況を共通データべース2に格納・更新し、進捗管理支援
ルーチンがユーザーの要求に応じて現時点でのシステム
毎の作業進捗状況を表示することができる。また、所定
の作業を開始する前は、作業前確認支援ルーチンによっ
て作業前に確認しておくべき事項を表示することができ
る。さらに作業の終了時には、ラインナップ確認支援シ
ステムによって作業後の各機器の待機状態を自動的に評
価し、異常待機があった場合は警告のメッセージを出力
し、正常待機の場合には共通データベース2の現在の作
業状況のデータを更新する。
【0094】また、本実施例のスケジュール文書管理支
援機能によれば、スケジュール文書管理支援モジュール
4が作業項目の識別信号の入力によって、対象システム
に関する資料や、作業制約条件に関する資料や、作業者
に関する資料等を随時ユーザーに示すことができる。
【0095】また、作業の完了後は、簡単な入力によっ
て作業報告書を自動的に作成することができる。
【0096】上記各機能を効果的に発揮させるために、
本実施例の装置は、ワークステーション7と、スクリー
ン8と、各作業者が携帯するハンディターミナル9とか
らなる入出力装置6と、この入出力装置6とスケジュー
ル管理支援モジュール3及びスケジュール文書管理支援
モジュール4間のデータのやり取りを管理する情報入出
力モジュール5を有している。この情報入出力モジュー
ル5によって、スケジュール管理者や現場の作業者が各
自の必要に応じて統一されたスケジュールや情報を必要
な時に利用でき、便利かつ信頼性が高い保守作業の管理
を行うことができる。
【0097】なお、本実施例の装置は上述した各機能を
統合して一つの装置によって実現しているが、各機能を
独立させて装置を構成した場合も本発明に含まれる。
【0098】また、情報入出力モジュール5を省略し、
入出力装置6の構成を簡単なものとすることも可能であ
る。
【0099】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本願請求
項1のプラント保守作業管理装置によれば、ユーザーが
入出力装置を介してスケジュールを作成・変更すべき作
業項目を入力した場合に、スケジュール作成上の必要最
小限の情報をユーザーに提示し、ユーザーがこれらのス
ケジュール作成に必要な情報を設定すれば、作業間の干
渉を回避しつつ、最適なスケジュールを自動作成するこ
とができる。作業間の干渉を最終的に回避できない場合
には、その旨のメッセージを出力し、必要に応じて再度
全体工程を含めてスケジュールを作成する。
【0100】これにより、従来高度に熟練した専門家に
頼って多大労力を払って行っていたスケジューリングを
電子計算機によって高速に処理することができ、大規模
プラントに対しても迅速かつ信頼性が高いスケジューリ
ングを行うことができる。
【0101】また、保持作業の途中でしばしば生じる予
定外の緊急保守作業にも迅速に対応でき、スケジューリ
ングにおける人為的ミスを防止し、信頼性の高い保守作
業を行うことができる。
【0102】本願請求項2のプラント保持作業管理装置
によれば、保守作業期間中にユーザーの要求に応じて随
時現在の保守作業進捗状況を提示でき、さらに個々の作
業前には作業前確認事項を提示し、作業後には、機器の
待機状態を自動点検することができる。
【0103】したがって、作業者とスケジュール管理者
の全員が全体の保守作業の進捗状況を共通に把握でき、
かつ、個々の作業については、作業前に所定の事項を確
認し、作業後は機器の待機状態を自動点検することがで
きる。
【0104】これにより、保守作業を整然と管理して信
頼性の高いプラントの保守作業を行うことができる。
【0105】本願請求項3のプラント保守作業管理装置
によれば、スケジュール文書管理支援モジュールによっ
て所定の作業項目に関連する資料を必要な時に提供する
ことができる。また、ユーザーの簡単なデータ選択・設
定によって、作業報告書を自動作成することができる。
【0106】これにより、従来、保守作業の期間中に集
中して錯綜する資料の紛失等を防止し、保守作業とは別
にかかっていた作業報告書の作成時間はや労力を省略す
ることができる。
【0107】本願請求項4のプラント保守作業管理装置
によれば、情報入出力モジュールによって、入出力装置
の任意の構成要素から命令を入力でき、スケジュール管
理支援モジュールあるいはスケジュール文書管理支援モ
ジュールの処理結果を任意の入出力装置の要素へ出力で
きるので、多数のユーザーが必要に応じて各自に必要な
情報を得られる。特に、現場の作業者にとって、保守作
業期間中に錯綜し、混乱しがちな情報を正確に得られ、
これによって、信頼性の高いプラントの保守作業を行う
ことができる。
【0108】本願請求項5のプラント保守作業管理装置
によれば、スケジュール管理支援モジュール、スケジュ
ール文書管理支援モジュール、データベース、情報入出
力モジュールを統合して、スケジュール管理支援モジュ
ールに連動してスケジュール文書管理支援モジュールを
作動させている。これにより、ユーザーは、保守作業の
現在の作業状況に対応して文書や資料を得られ、さら
に、作業報告書を作成した時は、その作業報告書に基づ
いて保守作業の現在の進捗状況のデータを更新するの
で、一層保守作業を整然と管理して信頼性の高いプラン
トの保守作業を行わせるプラント保守作業管理装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるプラント保守作業管理
装置のシステム構成を示した構成図。
【図2】本発明のプラント保守作業管理装置による全体
の処理の流れを示したフローチャート。
【図3】スケジュール管理支援ルーチンによる処理の流
れを示したフローチャート。
【図4】作業スケジュール作成に必要な最小限入力情報
を特定する処理の流れを示したフローチャート。
【図5】作業スケジュール作成の最小限入力情報を特定
するためのデータベースのデータ構造を示した図。
【図6】作業干渉評価支援ルーチンの処理の流れを示し
たフローチャート。
【図7】スケジュール管理支援ルーチンの処理の流れを
示したフローチャート。
【図8】作業前確認支援ルーチンの処理を示したフロー
チャート。
【図9】ラインナップ確認支援処理ルーチンの処理の流
れを示したフローチャート。
【図10】スケジュール管理支援モジュールの弁正常待
機判定装置の概略構成を示した図。
【図11】弁正常待機状態判定装置による処理の流れを
示したフローチャート。
【図12】スケジュール文書管理支援モジュールの処理
の流れを示したフローチャート。
【符号の説明】
1 プラント保守作業管理装置 2 共通データベース 3 スケジュール管理支援モジュール 4 スケジュール文書管理支援モジュール 5 情報入出力モジュール 6 入出力装置 7 ワークステーション 8 スクリーン 9 ハンディターミナル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保守作業のスケジュール作成に必要な対象
    機器に関する情報と、保守作業内容に関する情報と、作
    業者及び作業機材に関する情報とを含むデータを格納す
    るデータベースと、 スケジュール作成上必要最小限の情報を提示してユーザ
    ーにデータを設定させ、このユーザー設定のデータに基
    づいて前記データベースの情報を取得して作業間の干渉
    を回避しつつ最適なスケジュールを作成し、必要に応じ
    てメッセージを出力するスケジュール管理支援モジュー
    ルと、 ワークステーションの入力装置、スクリーン、ハンディ
    ーターミナルの少なくとも一つを含む入出力装置と、 前記入出力装置を介して入力されたユーザーの命令に基
    づいて前記スケジュール管理支援モジュールの命令を実
    行し、処理結果を前記入出力装置に出力する情報演算処
    理装置とを有することを特徴とするプラント保守作業管
    理装置。
  2. 【請求項2】保守作業の進捗状況に関する情報と、作業
    前に確認しておくべき事項に関する情報と、機器の正常
    待機の状態に関する情報とを格納するデータベースと、 ユーザーの要求に応じて現在の保守作業の進捗状況を提
    示し、所定の作業前にその作業前に確認しておくべき事
    項を提示し、作業後に機器の待機状態を点検し、異常待
    機時にはメッセージを出力するスケジュール管理支援モ
    ジュールと、 ワークステーションの入出力装置、スクリーン、ハンデ
    ィーターミナルの少なくとも一つを含む入出力装置と、 前記入出力装置を介して入力されたユーザーの命令に基
    づいて前記スケジュール管理支援モジュールの命令を実
    行し、処理結果を前記入出力装置に出力する情報演算処
    理装置とを有することを特徴とするプラント保守作業管
    理装置。
  3. 【請求項3】保守作業に関連する資料と、作業報告書に
    記載すべき事項に関する情報とを格納するデータベース
    と、 必要に応じてユーザーの入力した作業項目や検索キーに
    対応する関連資料を提示し、作業後にユーザーによるデ
    ータの選択や設定によって作業報告書を自動作成するス
    ケジュール文書管理支援モジュールと、 ワークステーションの入出力装置、スクリーン、ハンデ
    ィーターミナルの少なくとも一つを含む入出力装置と、 前記入出力装置を介して入力されたユーザーの命令に基
    づいて前記スケジュール文書管理支援モジュールの命令
    を実行し、処理結果を前記入出力装置に出力する情報演
    算処理装置とを有することを特徴とするプラント保守作
    業管理装置。
  4. 【請求項4】前記入出力装置の任意の構成要素から入力
    された命令を前記スケジュール管理支援モジュールある
    いは前記スケジュール文書管理支援モジュールに伝達
    し、処理結果を指定された入出力装置の構成要素に出力
    する情報入出力モジュールを備えたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプラント保守
    作業管理装置。
  5. 【請求項5】スケジュール作成用のデータと、保守作業
    の進捗管理用のデータと、保守作業に必要な文書や資料
    に関するデータとを格納する共通データベースと、 前記共通データベースから必要な情報を取得して作業間
    の干渉を回避しつつ最適スケジュールを作成し、現在の
    保守作業の進捗状況と作業前確認事項を提示し、作業後
    の機器の待機状態を点検してメッセージを出力するスケ
    ジュール管理支援モジュールと、 前記スケジュール管理支援モジュールの要求に応じて前
    記共通データベースから必要なデータを取り出して作業
    関連資料を提示し、作業後はユーザーのデータの選択及
    び設定によって作業報告書を自動作成し、前記共通デー
    タベースの現在の作業進捗状況のデータを更新するスケ
    ジュール文書管理支援モジュールと、 ワークステーションの入出力装置、スクリーン、ハンデ
    ィーターミナルの少なくとも一つを含む入出力装置と、 前記入出力装置の任意の構成要素から入力された命令を
    前記スケジュール管理支援モジュールあるいは前記スケ
    ジュール文書管理支援モジュールの命令に伝達し、処理
    結果を指定された入出力装置の構成要素へ出力する情報
    入出力モジュールと、 前記情報入出力モジュールとを介して入力された命令に
    基づいて前記スケジュール管理支援モジュールと前記ス
    ケジュール文書管理支援モジュールの命令を実行し、処
    理結果を前記情報入出力モジュールを介して前記入出力
    装置に出力する情報演算処理装置とを有することを特徴
    とするプラント保守作業管理装置。
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