JPH08114872A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

赤外線撮像装置

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JPH08114872A
JPH08114872A JP6250606A JP25060694A JPH08114872A JP H08114872 A JPH08114872 A JP H08114872A JP 6250606 A JP6250606 A JP 6250606A JP 25060694 A JP25060694 A JP 25060694A JP H08114872 A JPH08114872 A JP H08114872A
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JP
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axis
optical system
field
narrow
infrared
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JP6250606A
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English (en)
Inventor
Akira Furuya
章 古谷
Makoto Kamozawa
誠 鴨沢
Toshiharu Oishi
寿治 大石
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型の赤外線撮像装置を得る。 【構成】 広視野用赤外窓と前記広視野用赤外窓を透過
した赤外光を結像させる広視野結像光学系及び、狭視野
用赤外窓と前記狭視野用赤外窓を透過した赤外線の方向
を変化させる視軸指向光学部と前記視軸指向光学部を透
過した赤外線を結像させる狭視野結像光学系と、前記広
視野結像光学系及び前記狭視野用赤外光学系によって得
られた中間像のどちらかを選択する視野切り換え手段
と、前記視野切り換え手段によって選択された前記中間
像を赤外線検出素子上に再結像させるリレー光学系と、
前記赤外線検出素子に不要な赤外線を到達させないため
に設けるコールドシールドで構成する。 【効果】 視軸指向光学部を制御するだけで狭視野の視
軸が走査できる。また、視野切り換え手段を制御するだ
けで視野を切り換えることができる。これにより小型の
赤外線撮像装置を得る効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線画像を撮像す
る赤外線撮像装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は従来の赤外線撮像装置を示す構
成図である。図において、1はエレベーション回転部、
2はアジマス回転部、3は固定部、4は赤外窓、5は視
野を変化させられるズーム光学系、6はコールドシール
ド、7は赤外検出素子、8は赤外検出素子7への熱進入
量を低減するためのデュワ、9は赤外検出素子7を冷却
するためのクーラ、10は狭視野軸上入射光、11は狭
視野軸外入射光、12は広視野軸上入射光、13は広視
野軸外入射光、14は赤外検出素子軸上入射光、15赤
外検出素子軸外入射光、16はアジマス回転部2の回転
軸であるアジマス軸、17はエレベーション回転部1の
回転軸であるエレベーション軸、18はこの赤外線撮像
装置の視軸である。
【0003】従来の赤外線撮像装置は上記のように構成
され、以下のように動作する。撮像目標から放射される
赤外線は、赤外窓4を透過し、ズーム光学系5に入射す
る。ズーム光学系5は前記撮像目標から放射される赤外
線を赤外線検出素子7に集光し、光学像を作る。
【0004】ズーム光学系5は本装置の視野角を複数変
化できる光学系である。赤外線検出素子7は例えば白金
・シリコン・ショットキーバリア型の2次元固体撮像素
子で、通常液体窒素温度近辺の低温状態で動作する。ク
ーラ9はこのために赤外線検出素子7を冷却するための
装置である。また、コールドシールド6は赤外線検出素
子7への不要な赤外線入射を遮蔽するために赤外線検出
素子7近傍に取り付けられ、自ら放射する赤外線を抑圧
するために赤外線検出素子7と同等の低温状態に冷却さ
れる。
【0005】ズーム光学系5の光路は、狭視野軸上入射
光10及び広視野軸上入射光12は赤外線検出素子7近
傍では、赤外検出素子軸上入射光14の光路を辿り、狭
視野軸外入射光11及び広視野軸外入射光13は赤外検
出素子軸外入射光15の光路を辿る。赤外検出素子軸上
入射光14及び赤外検出素子軸外入射光15はコールド
シールド6の開口部を絞りとする光学系になっており、
いわゆる開口整合光学系を構成している。
【0006】エレベーション回転部1をエレベーション
軸17まわりに、またアジマス回転部2をアジマス軸1
6まわりに駆動することにより視軸18を任意の方向に
指向できる。
【0007】光学窓4はエレベーション回転部1の内部
を赤外線撮像装置の外部環境に露出することなく保護す
る機能を有している。特に航空機搭載用の機器において
は、装置外部環境が厳しいために必須のものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の赤
外線撮像装置は、図12に示すように、少なくとも、赤
外窓4、ズーム光学系5、赤外線検出素子7、コールド
シールド6、デュワ8及びクーラ9からなるエレベーシ
ョン回転部1全体の方向をアジマス軸16及びエレベー
ション軸17回りに回転させて視軸18の方向を制御す
る必要があった。このために、高速な視軸方向移動を行
う場合はアジマス軸16及びエレベーション軸17回り
の駆動を行う駆動手段、例えばモーターに大型のものを
使用する必要があり装置の大型化の原因となっていた。
【0009】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたものであり、小型の赤外線撮像装置を実現する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の実施例1に係
わる赤外線撮像装置はその赤外線光学系として広視野結
像光学系、広視野結像光学系の前段に設置した広視野用
赤外窓、狭視野結像光学系、狭視野結像光学系の前段に
設置した視軸指向光学部、視軸指向光学部の前段に設置
した狭視野用赤外窓、広視野結像光学系及び狭視野結像
光学系の後段に設置した視野切り換え手段、視野切り換
え手段の後段に設置したリレー光学系で構成したもので
ある。
【0011】この発明の実施例2に係わる赤外線撮像装
置は狭視野用赤外窓として平行平板を(1)式で示す角
度だけ傾けて設置したものである。
【0012】この発明の実施例3に係わる赤外線撮像装
置は狭視野用赤外窓として表裏面の曲率半径をR1,R
2,厚さをd,材料の屈折率をn,径をDとした場合
(4)式の関係が成立するようにしたものである。
【0013】
【数3】
【0014】この実施例4に係わる赤外線撮像装置は視
軸指向光学部として材質のことなった2つの楔型プリズ
ムを組み合わせたプリズム群を2組用い、各々適当な回
転軸回りに回転させるものである。
【0015】さらにその2つのプリズム群の回転軸を独
立に、そして狭視野結像光学系の光軸に一致させたもの
である。
【0016】この発明の実施例5に係わる赤外線撮像装
置は、視軸指向光学部として実施例4の赤外線撮像装置
の視軸指向光学部において2つのプリズム群のうち前段
のものの回転軸を狭視野結像光学系の光軸に対して傾け
て設置して回転させるとともに、さらに2つのプリズム
群を一体として狭視野結像光学系の光軸に一致させて回
転させるものである。
【0017】この発明の実施例6に係わる赤外線撮像装
置は視軸指向光学部として、2枚のミラーを用いて、そ
れぞれのミラーを互いに直交する軸の回りに回転させる
ことができるようにしたものである。
【0018】この発明の実施例7に係わる赤外線撮像装
置は視軸指向光学部として、2枚のミラーを用いて、そ
のうち1枚のミラーを直交する2つの回転軸の回りに回
転させることができるようにしたものである。
【0019】この発明の実施例8に係わる赤外線撮像装
置は、視野切り換え手段として2枚のミラーを用いて、
そのうち1枚のミラーを1つの回転軸の回りに回転させ
ることができるようにしたものである。
【0020】この発明の実施例9に係わる赤外線撮像装
置は、視野切り換え手段として2枚のミラーを用いて、
それらのミラーを一体として、位置を移動させることが
できるようにしたものである。
【0021】この発明の実施例10に係わる赤外線撮像
装置は、視野切り換え手段として、菱形プリズムを用
い、この菱形プリズムの位置を移動させることができる
ようにしたものである。
【0022】この発明の実施例11に係わる赤外線撮像
装置は、リレー光学系及びコールドシールドを用いて、
リレー光学系の焦点距離をf、コールドシールドの開口
と赤外線検出素子との距離をh、前記リレー光学系の倍
率をβとしたとき、(5)式の関係が成立つようにする
ものである。
【0023】
【数4】
【0024】
【作用】この発明の実施例1に係わる赤外線撮像装置は
その赤外線光学系として広視野結像光学系、広視野結像
光学系の前段に設置した広視野用赤外窓、狭視野結像光
学系、狭視野結像光学系の前段に設置した視軸指向光学
部、視軸指向光学部の前段に設置した狭視野用赤外窓、
広視野結像光学系及び狭視野結像光学系の後段に設置し
た視野切り換え手段、視野切り換え手段の後段に設置し
たリレー光学系で構成し、視軸指向光学部を制御するこ
とで狭視野結像光学系の視軸方向を変化させ、視野切り
換え手段を制御することで視野を切り換えることができ
る。
【0025】この発明の実施例2に係わる赤外線撮像装
置は狭視野用赤外窓として平行平板を傾けて設置し、赤
外検出素子を反射して赤外窓で再反射して再び赤外検出
素子入射する不要なゴーストを防止することができる。
【0026】この発明の実施例3に係わる赤外線撮像装
置は狭視野用赤外窓として表裏面の曲率半径を各々R
1,R2,厚さをd,材料の屈折率をn,径をDとした
場合(4)式の関係が成立するようにすることで、後続
の狭視野光学系の画像に悪影響をほとんど与えない曲面
窓を得ることができる。
【0027】この発明の実施例4に係わる赤外線撮像装
置は視軸指向光学部として材質のことなった2つの楔型
プリズムを組み合わせたプリズム群を2組用い、各々適
当な回転軸回りに回転させることで狭視野光学系の視軸
を変化させることができる。
【0028】さらに2つのプリズム群の回転軸を独立
に、そして狭視野結像光学系の光軸に一致させ、各々独
立に回転させることで狭視野光学系の視軸を変化させる
ことができる。
【0029】この発明の実施例5に係わる赤外線撮像装
置は、視軸指向光学部として請求項4の赤外線撮像装置
の視軸指向光学部の2つのプリズム群のうち前段のもの
の回転軸を狭視野結像光学系の光軸に対して傾けて設置
して回転させるとともに、さらに2つのプリズム群を一
体として狭視野結像光学系の光軸に一致させて回転させ
ることで狭視野光学系の視軸を変化させることができ
る。
【0030】この発明の実施例6に係わる赤外撮像装置
は、視軸指向光学部として、2枚のミラーを用いて、そ
れぞれのミラーを互いに直交する軸の回りに回転させる
ことにより入射光の方向が変えられるので、視軸指向方
向の制御が可能になる。
【0031】この発明の実施例7に係わる赤外線撮像装
置は視軸指向光学部として、2枚のミラーを用いて、そ
のうち1枚のミラーを直交する2つの回転軸の回りに回
転させることにより入射光の方向が変えられるので、視
軸指向方向の制御が可能になる。
【0032】この発明の実施例8に係わる赤外線撮像装
置は、視野切り換え手段として2枚のミラーを用いて、
そのうち1枚のミラーを1つの回転軸の回りに回転させ
ることにより、狭視野または広視野光路を選択すること
ができる。
【0033】この発明の実施例9に係わる赤外線撮像装
置は、視野切り換え手段として2枚のミラーを用いて、
それらのミラーを一体として位置を移動することによ
り、狭視野または広視野光路を選択することができる。
【0034】この発明の実施例10係わる赤外線撮像装
置は、視野切り換え手段として、菱形プリズムを用い、
この菱形プリズムの位置を移動することにより、狭視野
または広視野光路を選択することができる。
【0035】この発明の実施例11に係わる赤外線撮像
装置は、リレー光学系及びコールドシールドを用いて、
リレー光学系の焦点距離をf,コールドシールドの開口
と赤外線検出素子との距離をh、前記リレー光学系の倍
率をβとしたとき、(5)式の関係が成立つようにする
ことにより、赤外検出素子に雑音光が入射するのを防止
する。
【0036】
【実施例】
実施例1.以下、この発明に係る赤外線撮像装置の第1
のものについての一実施例を図1について説明する。図
中、6〜15は実施例1に付した同番号部分と同じ機能
を有する部分、19は広視野用赤外窓、20は広視野結
像光学系、21は狭視野用赤外窓、22は視軸指向光学
部、23は狭視野結像光学系、24は視野切り換え手
段、25はリレー光学系、26は広視野結像光学系軸上
射出光、27は広視野結像光学系軸外射出光、28は狭
視野結像光学系軸上入射光、29は狭視野結像光学系軸
外入射光、30は狭視野結像光学系軸上射出光、31は
狭視野結像光学系軸外射出光、32はリレー光学系軸上
入射光、33はリレー光学系軸外入射光、34は広視野
視軸、35は狭視野視軸である。
【0037】この発明にかかる赤外線撮像装置は上記の
ように構成され、以下のように動作する。広視野視軸3
4上にある撮像目標から放射される赤外線は広視野軸上
入射光12として広視野用赤外窓19を通り、広視野結
像光学系20に入射する。同様に広視野視軸34上以外
の目標から放射される赤外線は広視野軸外入射光13と
して、広視野用赤外窓19を通り、広視野結像光学系2
0に入射する。広視野結像光学系20は広視野軸上入射
光12及び広視野軸外入射光13を各々広視野結像光学
系軸上射出光26及び広視野結像光学系軸外射出光27
の結像光線に変換し、広視野の中間像を形成する。
【0038】一方狭視野視軸35上にある撮像目標から
放射される赤外線は狭視野軸上入射光10として狭視野
用赤外窓21を通り、視軸指向光学部22において方向
を変えられ、狭視野結像光学系軸上入射光28として狭
視野結像光学系23に入射する。同様に狭視野視軸35
上に以外の撮像目標から放射される赤外線は狭視野軸外
入射光11として狭視野用赤外窓21を通り、視軸指向
光学部22において方向を変えられ、狭視野結像光学系
軸外入射光29として狭視野結像光学系23に入射す
る。狭視野結像光学系23は狭視野軸上入射光28及び
狭視野軸外入射光29を各々狭視野結像光学系軸上射出
光30及び狭視野結像光学系軸外射出光31の結像光線
に変換し、狭視野の中間像を形成する。視軸指向光学部
22は入射光と射出光の方向変換を決められた範囲内で
任意に設定でき、そのため狭視野視軸35を視軸指向光
学部を制御するだけで所望の方向に向けることが可能と
なる。
【0039】次に視野切り換え手段24は広視野の中間
像または狭視野の中間像のどちらを一方を選択する機能
をもち、選択された中間像からの赤外線をリレー光学系
25にリレー光学系軸上入射光32及びリレー光学系軸
外入射光33として射出する。リレー光学系25はリレ
ー光学系軸上入射光32及びリレー光学系軸外入射光3
3を各々赤外検出素子軸上入射光14及び赤外線検出素
子軸外入射光15に変換し赤外検出素子7上で結像させ
ることで視野切り換え手段24によって選択された中間
像を赤外線検出素子7上に写像する動作を行い、その結
果赤外線撮像装置としての視野の切り換えを実現する。
【0040】この発明にかかる赤外線撮像装置は以上の
ように動作するため、狭視野視軸35を、視軸指向光学
部22を制御するだけで所望の方向に変化させることが
可能となる。このことは従来例のように赤外検出素子6
を冷却するために必要なコールドシールド6やデュワ
8、クーラ9を含んだ赤外線撮像装置全体を2つの軸回
りに回転制御することで狭視野視軸35を制御していた
のに対して制御部分を軽量小型化できることを意味し、
高速で高精度な制御が期待できる。
【0041】一方この発明にかかる赤外線撮像装置では
広視野視軸34の方向は固定であるが、広視野はもとも
と視野が広いため視軸を変える必要がないことが多い。
【0042】実施例2.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第2のものの狭視野用赤外窓についての一実施
例を図2について説明する。図中7、21〜23、35
は実施例1に付した同番号部分と同じ機能を有する部
分、36は狭視野結像光学系光軸直交軸、37は狭視野
結像光学系光軸である。
【0043】この発明にかかる赤外線撮像装置における
狭視野用赤外窓21は平行平板を狭視野結像光学系22
の光軸に対して傾けて設置するものである。一般に目標
は無限遠とみなせることが多く、目標からの赤外線は平
行光となる。この平行光は狭視野用赤外窓21と視軸指
向光学部22及び狭視野結像光学系23を通って赤外検
出素子7上に結像し、赤外画像情報に変換されるが、一
部の赤外線は赤外検出素子7で反射される。この反射光
は狭視野結像光学系23を通過することにより平行光と
なり視軸指向光学部を通って平行平板窓に到達すること
となる。ここでもし狭視野用赤外窓21が狭視野視軸3
5に対して垂直であった場合赤外検出素子7からの反射
光が狭視野用赤外窓21で一部が再反射され、目標から
の平行光と全く同じ経路をたどって赤外検出素子7に到
達し、目標の赤外画像にたいして雑音成分となるゴース
ト画像を形成することになる。
【0044】このゴースト画像を除去するためには狭視
野視軸35に対して狭視野用赤外窓21を、垂直になら
ないように設置すれば良い。狭視野視軸35は視軸指向
光学部22によって走査されるが、視軸指向光学部22
で得られる狭視野視軸35と狭視野結像光学系光軸37
の間の最大の角度をθ、狭視野結像光学系光軸37の垂
直軸である狭視野結像光学系光軸直交軸36と狭視野用
赤外窓21との角度をφとした場合、θとφが(6)式
の条件を満足すれば良い。 |φ|>|θ| ・・・・・ (6)
【0045】実施例3.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第3のものの狭視野用赤外窓についての一実施
例を図3について説明する。図中7、10、14、21
〜23、28、30は実施例1に付した同番号部分と同
じ機能を有する部分、37は狭視野結像光学系光軸であ
る。
【0046】この発明にかかる赤外線撮像装置における
狭視野用赤外窓21は曲率半径R1及びR2をもった曲
面で構成されている。一般に目標は無限遠に位置するこ
とが多いので目標からの赤外線は平行光とみなすことが
できる。この平行光は狭視野用赤外窓21に入射するこ
とにより収束/発散光になる。狭視野用赤外窓21が後
続の狭視野結像光学系23の結像性能に悪影響を与えな
いためにはこの収束/発散光の波面収差の最大値Wが
(7)式で表されるレーリーリミットを満足すれば良
い。
【0047】
【数5】
【0048】狭視野用赤外窓21の最大径をDとし、狭
視野結像光学系23の結像に関与する光束の径をD’と
するとDとD’は等しいことが望ましいが、視軸指向光
学部22による視軸の走査や視野角による光線の振れに
よりDとD’の関係は(8)式の範囲となる。
【0049】
【数6】
【0050】また径D’の光束が屈折率n及び曲率半径
R1及びR2をもった曲面窓に入射して生じる波面収差
Wは(9)式で表される。
【0051】
【数7】
【0052】(7)〜(9)式より狭視野用赤外窓21
が後続の狭視野結像光学系23の結像性能に悪影響を与
えないためには次の(10)式を満足すれば良い。
【0053】
【数8】
【0054】実施例4.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第4のもの及び第5のものの視軸指向光学部に
ついての一実施例を図4について説明する。図中22、
23、28は実施例1に付した同番号部分と同じ機能を
有する部分、37は狭視野結像光学系光軸、38は前部
プリズム群、39は後部プリズム群、40は第1のプリ
ズム、41は第2のプリズム、42は第3のプリズム、
43は第4のプリズム、44は第1の狭視野軸上入射
光、45は第2の狭視野軸上入射光、46は第1の狭視
野視軸、47は第2の狭視野視軸、48は前部プリズム
群回転軸、49は後部プリズム群回転軸、50は前部プ
リズム群回転装置、51は後部プリズム群回転装置、7
4は第1の視軸方向軌跡、75は第2の視軸方向軌跡、
76は視軸走査範囲である。
【0055】この発明にかかる赤外線撮像装置における
視軸指向光学部は上記のように構成され以下のように動
作する。楔型プリズム内を光線が通過すると光線の方向
は楔の太い方に曲げられその偏角をδ、楔型プリズムの
屈折率をn、プリズムの頂角をαとすると近似的に(1
1)式で表すことができる。ただし(11)式はあくま
で近似であり、実際の偏角δはn、αに加えて、入射光
線のプリズム面への入射角θI の関数となる。 σ=(n−1)α ・・・・・・ (11)
【0056】この楔型プリズムを適当な回転軸を中心に
回転させることにより光線は入射の方向を中心に図4
(b)のように第1の視軸方向軌跡74上のφ2δの円
の方向を向くことができる。
【0057】図4(c)は楔型プリズムを2枚用いた視
軸指向光学部の視軸方向を示している。1つの楔型プリ
ズムにより視軸方向は第1の視軸方向軌跡74上を動
き、さらにもう1つの楔型プリズムによって第1の視軸
方向軌跡74上の点を中心に第2の視軸方向軌跡75上
を動くことになる。したがって2枚の楔型プリズムを適
当な軸を中心に回転させることによりこの2枚の楔型プ
リズムを通過する光線はその入射の方向を中心に視軸走
査範囲76内の任意の方向に曲げることができる。
【0058】このような2枚の楔型プリズムを用いた視
軸指向光学部は主にレーザ光線などの単一波長の光線に
用いられる。これは通常楔型プリズムを構成する材質の
屈折率nが光線の波長により変化するためであり、赤外
線撮像装置としてある程度の波長範囲を使用する場合、
楔型プリズムを通過することで色収差を発生してしま
う。この発明にかかる赤外線撮像装置の視軸指向光学部
ではこの色収差を解決するため1つの楔型プリズムのか
わりに材料の異なった2枚の楔型プリズムを組み合わせ
たプリズム群としている。
【0059】図4(a)はこの発明にかかる赤外線撮像
装置の視軸指向光学部の一例である。第1のプリズム4
0と第2のプリズム41で前部プリズム群38を構成
し、第3のプリズム42と第4のプリズム43で後部プ
リズム群39を構成する。この時前部プリズム群38が
色収差を補正するためには(12)式を、後部プリズム
群39が色収差を補正するためには(13)式を各々ほ
ぼ満足すれば良い。
【0060】
【数9】
【0061】
【数10】
【0062】図4(a)において前部プリズム群38が
実線の場合、狭視野結像光学系光軸37方向から前部プ
リズム38に入射した光線は図面上右下の方向に射出さ
れ、後部プリズム39に入射する。後部プリズム39は
前部プリズム38に対して楔の方向が反対であるので光
線は逆の方向に曲げられ結果狭視野結像光学系光軸37
と平行になる。次に前部プリズム38を図4の点線のよ
うに設置すれば図上左上からの光線が前部プリズム群3
8及び後部プリズム群39を通過して狭視野結像光学系
光軸37と平行となり、結果狭視野視軸は図面上左上を
見ていることとなる。逆に図上左下を見たい場合は前部
プリズム群38を実線のように戻し、さらに後部プリズ
ム群39を後部プリズム群回転軸48回りに後部プリズ
ム群回転装置51を用いて180°回転させれば良い。
このように前部プリズム群38と後部プリズム群39を
制御するだけで任意の方向に狭視野の視軸方向を設定す
ることが可能となる。
【0063】一方、楔型プリズムを通過すると光束の1
方向の径が変化して円形の光束を持った入射光が楕円形
の光束となる。この結果楔型プリズムと通過した後結像
光学系で像を得た場合、その像は結像光学系は持ってい
る軸対称の歪曲収差に加えて楔型プリズムが発生する線
対称の像の歪みをもつことになる。この楔型プリズムが
発生する像の歪みを最小にするためには光束系の変化が
ないように楔型プリズムを設置すればよく、このときプ
リズム面への入射角θI とプリズム面からの射出角θO
が(14)式を満足すれば良い。 θI =θO ・・・・・・・ (14)
【0064】この発明にかかる赤外線撮像装置の第5の
ものにおける視軸指向光学部はこの発明にかかる赤外線
撮像装置の第4のものの視軸指向光学系のうち狭視野結
像光学系光軸37と、前部プリズム群回転軸48及び後
部プリズム群回転軸49を一致させたものである。前部
プリズム群38や後部プリズム群39を通過する光線は
狭視野結像光学系光軸37中心に回転するためこの軸に
前部プリズム群回転軸48と後部プリズム群回転軸49
を一致させることにより前部プリズム群回転軸48及び
後部プリズム群回転軸49の回転範囲を最小にすること
ができる。
【0065】ただしこの配置では前部プリズム群38が
前述の(14)式を常に満足するように設置することが
できない。このためこの発明にかかる視軸指向光学部を
通過することで得られる像に歪みを発生してしまう。
【0066】実施例5.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第6のものの視軸指向光学部についての一実施
例を図5について説明する。図中22、23、28、3
7〜50は実施例4に付した同番号部分と同じ機能を有
する部分、52は前後部プリズム群回転装置である。
【0067】この発明にかかる赤外線撮像装置における
視軸指向光学部は前部プリズム群回転軸48を狭視野結
像光学系光軸37と平行ではない角度に設定する。さら
に狭視野結像光学系光軸37と平行の後部プリズム群回
転軸49まわりに、後部プリズム群39、前部プリズム
群38、前部プリズム群回転装置50と一体として回転
させる前後部プリズム群回転装置52を設ける。この配
置とすることで前部プリズム群38及び後部プリズム群
39の双方とも(14)式を常に満足するように設定で
き、視軸指向光学部22で発生する歪みを最小にするこ
とができる。
【0068】実施例6.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第7のものの視軸指向光学部についての一実施
例を図6について説明する。図において、22、23、
28、44〜47は実施例5に付した同番号部分と同じ
機能を有する部分、53は第1のミラー、54は第2の
ミラー、55は第1のミラー回転軸、56は第2のミラ
ー回転軸、57は第1のミラー53を第1のミラー回転
軸55の回りの回転角度を制御する第1のミラー回転装
置、58は第2のミラー回転軸56の回りの回転角度を
制御する第2のミラー回転装置である。
【0069】この赤外線撮像装置は上記のように構成さ
れ、以下のように動作する。第1の狭視野視軸46の方
向から入射する第1の狭視野軸上入射光44は第1のミ
ラー53及び第2のミラー54により反射され、狭視野
結像光学系軸上入射光28となって狭視野結像光学系2
3に入射する。また、例えば第1のミラー53を第1の
ミラー回転軸55の回りに回転させた場合、図中の第2
の狭視野視軸47の方向から入射する第2の狭視野軸上
入射光45が第1のミラー53及び第2のミラー54に
より反射され、狭視野結像光学系軸上入射光28となっ
て狭視野結像光学系23に入射する。この様に第1のミ
ラー53の回転により狭視野視軸の方向を制御できる。
また、同様に第2のミラー54を回転させる事によって
も狭視野視軸の方向を制御できることは言うまでもな
い。また、第1のミラー回転軸55と第2のミラー回転
軸56を互いに直交の関係に配置することにより、第1
のミラー53には俯仰方向、第2のミラー54には旋回
方向の視軸制御を機能分担させる事ができるので視軸制
御が単純化できる。
【0070】実施例7.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第8のものの視野切り換え手段についての一実
施例を図7について説明する。図において、22、2
3、28、44〜47は実施例5に付した同番号部分と
同じ機能を有する部分、53は第1のミラー、54は第
2のミラー、57は第1のミラー回転装置、59は第1
のミラーの第1の回転軸、60は第1のミラーの第2の
回転軸、77は第1のミラーの第1の回転措置、78は
第1のミラーの第2の回転装置である。
【0071】この赤外線撮像装置は以上の様に構成さ
れ、以下のように動作する。第1の狭視野視軸46の方
向から入射する第1の狭視野軸上入射光44は第1のミ
ラー53及び第2のミラー54により反射され、狭視野
結像光学系軸上入射光28となって狭視野結像光学系2
3に入射する。ここにおいて、第2のミラー54は固定
ミラーであり、第1のミラー53を第1のミラーの第1
の回転軸59の回りに回転させた場合、図中の第2の狭
視野視軸47の方向から入射する第2の狭視野軸上入射
光45が第1のミラー53及び第2のミラー54により
反射され、狭視野結像光学系軸上入射光28となって狭
視野結像光学系23に入射する。この様に第1のミラー
53の回転により狭視野視軸の方向を制御できる。ま
た、同様に第1のミラー53を第1のミラーの第2の回
転軸60の回りに回転させる事によっても狭視野視軸の
方向を制御できることは言うまでもない。また、第1の
ミラーの第1の回転軸59と第1のミラーの第2の回転
軸60を互いに直交の関係に配置することにより、俯仰
方向及び旋回方向の視軸制御を回転軸毎に機能分担させ
る事ができるので視軸制御が単純化できる。
【0072】実施例8.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第9のものの視野切り換え手段についての一実
施例を図8について説明する。図において、20、23
〜26、30、32は実施例1に付した同番号部分と同
じ機能を有する部分、61は固定の折り返しミラー、6
2は視野切り換えミラー、63は視野切り換えミラー6
2の位置を移動させるための視野切り換えミラー駆動装
置である。
【0073】この赤外線撮像装置は以上の様に構成さ
れ、以下のように動作する。図において、視野切り換え
ミラー62の配置は視野切り換えミラー駆動装置63に
より2通りの位置のどちらかを取ることができるように
なっており、視野切り換えミラー62がどちらの位置に
来るかによって、広視野結像光学系20から射出される
広視野光学系軸上射出光26又狭視野光学系23から射
出される狭視野光学系軸上射出光30のどちらかが選択
されてリレーレンズ25に導かれ、視野切り換えがおこ
なわれる。
【0074】実施例9.以下、この発明に係る赤外線撮
像装置の第10のものの視野切り換え手段についての一
実施例を図9について説明する。図において、20、2
3〜26、31、32は実施例1に付した同番号部分と
同じ機能を有する部分、64はミラーユニット、65は
第1の折り返しミラー、66は第2の折り返しミラー、
67はミラーユニット駆動装置である。
【0075】この赤外線撮像装置は以上の様に構成さ
れ、以下のように動作する。図において、ミラーユニッ
ト64の配置はミラーユニット駆動装置67により2通
りの位置のどちらかをとることができるようになってお
り、ミラーユニット64がどちらの位置に来るかによっ
て、広視野結像光学系20から射出される広視野光学系
軸上射出光26又狭視野光学系23から射出される狭視
野光学系軸上射出光30のどちらかが選択されてリレー
レンズ25に導かれ、視野切り換えがおこなわれる。
【0076】実施例10.以下、この発明に係る赤外線
撮像装置の第11のものの視野切り換え手段についての
一実施例を図10について説明する。図において、2
0、23〜26、30、32は実施例1に付した同番号
部分と同じ機能を有する部分、68は菱形プリズム、6
9は菱形プリズム駆動装置である。
【0077】この赤外線撮像装置は以上の様に構成さ
れ、以下のように動作する。図において、菱形プリズム
68の配置は菱形プリズム駆動装置69により2通りの
位置のどちらかをとることができるようになっており、
菱形プリズム68がどちらの位置に来るかによって、広
視野結像光学系20から射出される広視野光学系軸上射
出光26又狭視野光学系23から射出される狭視野光学
系軸上射出光30のどちらかが選択されてリレーレンズ
25に導かれ、視野切り換えがおこなわれる。
【0078】実施例11.以下、この発明に係る赤外線
撮像装置の第12のもののリレーレンズについての一実
施例を図12について説明する。図において、6〜8、
14、15、25、32、33は実施例1に付した同番
号部分と同じ機能を有する部分、70はリレー光学系軸
上光入射側結像点、71はリレー光学系軸外光入射側結
像点、72は赤外検出素子軸上結像点、73は赤外検出
素子軸外結像点である。
【0079】この赤外線撮像装置は以上の様に構成さ
れ、以下のように動作する。図において、リレー光学系
25の焦点距離をf、コールドシールド6の開口と赤外
線検出素子7との距離をh、前記リレー光学系25の倍
率をβとしたとき、(15)式の関係が成立つように構
成しておく。
【0080】
【数11】
【0081】このように構成することにより、コールド
シールド6の開口はリレー光学系25による像すなわち
リレー光学系6の入射瞳は無限遠位置となり図中リレー
光学系25左側の主光線は全ての像光においてリレー光
学系25の光軸と平行になる。そのための前段の結像光
学系を主光線が光軸と平行なテレセントリックな光学系
とすれば結像光学系の射出瞳とリレー光学系25の入射
瞳を一致させることが可能となり、コールドシールド6
の開口を絞りとする開口整合光学系が構成できる。これ
により赤外検出素子軸上入射光14及び赤外検出素子軸
外入射光15はコールドシールド6の開口位置で交わ
り、赤外検出素子7にコールドシールド6の開口を通過
して到達する光線は、レンズのコーティングの残留反射
等の僅かな成分を除くと、殆どが赤外撮像装置の外部か
ら入射した光線となり、装置内部から発する赤外線が雑
音光として赤外検出素子7に入射することを防止でき
る。
【0082】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、以下に記載されるような効果がある。
【0083】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例1
によれば、広視野と狭視野の結像光学系を別の光学系と
して狭視野部分だけ視軸指向光学部を設けたことにより
小型で狭視野の視軸を変化させ、さらに視野を切り変え
ることが可能な赤外線撮像装置を得ることができる効果
がある。
【0084】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例2
によれば、狭視野用赤外窓として平行平板を(6)式の
条件を満足するように傾けて設置することにより雑音成
分となるゴースト画像の形成を防ぐ効果がある。一方
(6)式の条件によっては大型な窓が必要となる欠点も
ある。
【0085】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例3
によれば、狭視野用赤外窓として(10)式を満足する
曲面窓とすることで小型の窓を得る効果がある。一方得
られる画像に対して若干の劣化が生じる。
【0086】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例4
によれば、視軸指向光学部として材質のことなった2つ
の楔型プリズムを組み合わせたプリズム群を2組用い、
各々適当な回転軸回りに回転させることで、光学系や検
出素子全体を動かさず、小型軽量のプリズム群だけを制
御するだけで、狭視野の視軸を変化させることが可能と
なる効果がある。
【0087】さらに各々プリズム群の回転軸を狭視野光
学系の光軸と一致させたことにより、視軸指向光学部を
最小にすることが可能となる効果がある。一方視軸指向
光学部を通過することによって得られる画像が歪んでし
まう。
【0088】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例5
によれば、実施例4の視軸指向光学部の2つのプリズム
群のうち前段のものの回転軸を狭視野結像光学系の光軸
に対して傾けて設置して回転させるとともに、さらに2
つのプリズム群を一体として狭視野結像光学系の光軸に
一致させて回転させることで、画像の歪みの少ない視軸
指向光学部を得ることができる効果がある。一方前段の
プリズムの回転装置まで一体化して回転させるため視軸
指向光学部が若干大きくなってしまう。
【0089】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例6
によれば、2軸の視軸指向機能をそれぞれに対応する2
枚のミラーで行うことにしたため、それぞれのミラーの
回転制御は単純になり、廉価な赤外線撮像装置が実現で
きる効果がある。
【0090】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例7
によれば、2軸の視軸指向機能を1枚のミラーで行うた
めに、視軸指向角度範囲が大きな赤外線撮像装置におい
ても、ミラーの寸法が小型で済む効果がある。
【0091】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例8
によれば、視野切り換えミラー62の移動は回転運動を
行えばよいため、機構的に単純な系で構成できるため、
廉価な赤外線撮像装置が実現できる効果がある。
【0092】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例9
によれば、2枚の折り返しミラーを一体として構成でき
るため、この部分の剛性を高くでき、航空機搭載に要求
される高い振動レベルにおいても精度を維持できるた
め、光学像の振れが少ない赤外線撮像装置が実現できる
効果がある。
【0093】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例1
0によれば、菱形プリズム68を視野切り換え用の光学
素子として用いるので、この部分の剛性を実施例9より
も高くでき、航空機搭載に要求される高い振動レベルに
おいても精度を維持できるため、光学像の振れが少ない
赤外線撮像装置が実現できる効果がある。一方、菱形プ
リズム68の内部を通過する光路長が長いため菱形プリ
ズム68の材料による赤外光の吸収損失は無視できな
い。
【0094】この発明に係る赤外線撮像装置の実施例1
1によれば、赤外検出素子7にコールドシールド6の開
口を通過して到達する光線は、レンズのコーティングの
残留反射等の僅かな成分を除くと、殆どが赤外線撮像装
置の外部から入射した光線のみとなり、装置内部から発
する赤外線が雑音光として赤外検出素子7に入射するこ
とを防止できるため、高感度の赤外線撮像装置が実現で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる赤外線撮像装置の一実施例
である。
【図2】 この発明にかかる赤外線撮像装置の狭視野用
赤外窓の一実施例である。
【図3】 この発明にかかる赤外線撮像装置の狭視野用
赤外窓の一実施例である。
【図4】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視軸指向
光学部の一実施例である。
【図5】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視軸指向
光学部の一実施例である。
【図6】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視軸指向
光学部の一実施例である。
【図7】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視軸指向
光学部の一実施例である。
【図8】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視野切り
換え手段の一実施例である。
【図9】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視野切り
換え手段の一実施例である。
【図10】 この発明にかかる赤外線撮像装置の視野切
り換え手段の一実施例である。
【図11】 この発明にかかる赤外線撮像装置のリレー
光学系の一実施例である。
【図12】 従来の赤外線撮像装置の一実施例である。
【符号の説明】
1 エレベーション回転部、2 アジマス回転部、3
固定部、4 赤外窓、5 ズーム光学系、6 コールド
シールド、7 赤外検出素子、8 デュワ、9クーラ、
10 狭視野軸上入射光、11 狭視野軸外入射光、1
2 広視野軸上入射光、13 広視野軸外入射光、14
赤外検出素子軸上入射光、15 赤外検出素子軸外入
射光、16 アジマス軸、17 エレベーション軸、1
8 視軸、19 広視野用赤外窓、20 広視野結像光
学系、21 狭視野用赤外窓、22 視軸指向光学部、
23 狭視野結像光学系、24 視野切り換え手段、2
5 リレー光学系、26 広視野結像光学系軸上射出
光、27 広視野結像光学系軸外射出光、28 狭視野
結像光学系軸上入射光、29 狭視野結像光学系軸外入
射光、30 狭視野結像光学系軸上射出光、31 狭視
野結像光学系軸外射出光、32 リレー光学系軸上入射
光、33 リレー光学系軸外入射光、34広視野視軸、
35 狭視野視軸、36 狭視野視軸直交軸、37 狭
視野結像光学系光軸、38 前部プリズム群、39 後
部プリズム群、40 第1のプリズム、41 第2のプ
リズム、42 第3のプリズム、43 第4のプリズ
ム、44 第1の狭視野軸上入射光、45 第2の狭視
野軸上入射光、46 第1の狭視野視軸、47 第2の
狭視野視軸、48 前部プリズム群回転軸、49 後部
プリズム群回転軸、50 前部プリズム群回転装置、5
1 後部プリズム群回転装置、52 前後部プリズム群
回転装置、53 第1のミラー、54 第2のミラー、
55 第1のミラー回転軸、56 第2のミラー回転
軸、57 第1のミラー回転装置、58 第2のミラー
回転装置、59 第1のミラーの第1の回転軸、60
第1のミラーの第2の回転軸、61 折り返しミラー、
62 視野切り換えミラー、63 視野切り換えミラー
駆動装置、64 ミラーユニット、65 第1の折り返
しミラー、66 第2の折り返しミラー、67 ミラー
ユニット駆動装置、68 菱型プリズム、69 菱型プ
リズム駆動装置、70 リレー光学系軸上光入射側結像
点、71 リレー光学系軸外光入射側結像点、72 赤
外検出素子軸上結像点、73 赤外検出素子軸外結像
点、74 第1の視軸方向軌跡、75 第2の視軸方向
軌跡、76 視軸走査範囲。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線の2次元画像を得る赤外線撮像装
    置において、広視野用赤外窓と、前記広視野用赤外窓を
    透過した赤外光を結像させる広視野結像光学系と、狭視
    野用赤外窓と前記狭視野用赤外窓を透過した赤外線の方
    向を変化させる視軸指向光学部と、前記視軸指向光学部
    を透過した赤外線を結像させる狭視野結像光学系と、前
    記広視野結像光学系及び前記狭視野用赤外光学系によっ
    て得られた中間像のどちらかを選択する視野切り換え手
    段と、前記視野切り換え手段によって選択された前記中
    間像を赤外線検出素子上に再結像させるリレー光学系を
    備え、さらに前記赤外線検出素子に不要な赤外線を到達
    させないためにコールドシールドを設けたことを特徴と
    する赤外線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記狭視野用窓を平行平板とし、前記狭
    視野結像光学系の光軸にたいして垂直以外の角度で設置
    することを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
    ただし、前記平行平板の平面と前記狭視野結像光学系光
    軸の直交軸とのなす角をφとし、前記視軸指向光学部が
    赤外線の方向を最大角度θ変えることができるとしたと
    きに、φとθの間には(1)式の関係がある。 |φ|>|θ| ・・・・・ (1)
  3. 【請求項3】 前記狭視野用窓を前記視軸指向光学部と
    反対側の面の曲率半径をR1、前記視軸指向光学部側の
    面の曲率半径をR2、前記狭視野結像光学系光軸上での
    面間隔をd、前記狭視野用窓の材料の屈折率をn、窓の
    最大径をDとした場合R1,R2,d,n,Dの間に
    (2)式の関係がある曲面で構成することを特徴とする
    請求項1記載の赤外線撮像装置。 【数1】
  4. 【請求項4】 前記視軸指向光学部を、異なった材料の
    2枚の楔型プリズムを組み合わせたプリズム群2組(狭
    視野用窓側のプリズム群を前部プリズム群、狭視野結像
    光学系側を後部プリズム群と呼ぶ)で構成することを特
    徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記視軸指向光学部を、前記前部プリズ
    ム群と、前記後部プリズム群と、前記前部プリズム群を
    前記狭視野結像光学系光軸と平行の軸回りに回転させる
    前部プリズム群回転装置と、前記後部プリズム群を前記
    狭視野結像光学系光軸と平行の軸回りに回転させる後部
    プリズム群回転装置で構成することを特徴とする請求項
    1及び請求項4記載の赤外線撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記視軸指向光学部を、前記前部プリズ
    ム群と、前記後部プリズム群と、前記前部プリズム群を
    前記狭視野結像光学系光軸にたいして平行でない軸回り
    に回転させる前部プリズム群回転装置と、前記後部プリ
    ズム及び前記前部プリズム群及び前記前部プリズム群回
    転装置を一体として、前記狭視野結像光学系光軸と平行
    の軸回りに回転させる前後部プリズム群回転装置で構成
    することを特徴とする請求項1及び請求項4記載の赤外
    線撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記視軸指向光学部を、前記狭視野結像
    光学系光軸の軸外で前記狭視野結像光学系光軸と45°
    の角度に傾いて設置された第1のミラーと、前記狭視野
    結像光学系光軸と垂直でかつ前記第1のミラーを含む平
    面内にある第1のミラー回転軸回りに前記第1のミラー
    を回転させる第1のミラー回転装置と、前記狭視野結像
    光学系光軸上で前記狭視野結像光学系光軸にたいして4
    5°でかつ前記第1のミラーと平行に傾いて設置された
    第2のミラーと、前記第2のミラーを前記狭視野結像光
    学系光軸回りに回転させる第2のミラー回転装置で構成
    することを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記視軸指向光学部を、前記狭視野結像
    光学系光軸の軸外で前記狭視野結像光学系光軸と45°
    の角度に傾いて設置された第1のミラーと、前記狭視野
    結像光学系光軸上で前記狭視野結像光学系光軸にたいし
    て45°でかつ前記第1のミラーと平行に傾いて設置さ
    れた第2のミラーと、前記狭視野結像光学系光軸と垂直
    でかつ前記第1のミラーを含む平面内にある第1のミラ
    ーの第1の回転軸回りに前記第1のミラーを回転させる
    第1のミラーの第1の回転装置と、前記狭視野結像光学
    系光軸と前記第1のミラーの第1の回転軸の2つの軸に
    垂直な第1のミラーの第2の回転軸回りに前記第1のミ
    ラーを回転させる第1のミラーの第2の回転装置で構成
    することを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記広視野結像光学系の光軸と前記リレ
    ー光学系の光軸を一致させ、さらに前記視野切り換え手
    段を、前記リレー光学系光軸上で前記リレー光学系光軸
    に対して角度45°に設置された視野切り換え用ミラー
    と、前記リレー光学系光軸に垂直で前記リレー光学系光
    軸と前記視野切り換えミラーとの交点を通る軸(視野切
    り換え軸と呼ぶ)上前記視野切り換え軸にたいして角度
    45°に設置された折り返しミラーと、前記視野切り換
    えミラーを移動させる視野切り換えミラー移動装置で構
    成することを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装
    置。
  10. 【請求項10】 前記広視野結像光学系の光軸と前記リ
    レー光学系の光軸を一致させ、さらに前記視野切り換え
    手段を、前記リレー光学系光軸上で前記リレー光学系光
    軸に対して角度45°に設置された折り返しミラー1
    と、前記リレー光学系光軸に垂直で前記リレー光学系光
    軸と前記折り返しミラー1との交点を通る軸(視野切り
    換え軸と呼ぶ)上前記視野切り換え軸にたいして角度4
    5°に設置された折り返しミラー2と、前記折り返しミ
    ラー1と前記折り返しミラー2を一体化したミラーユニ
    ットと、前記ミラーユニットを移動させるミラーユニッ
    ト移動装置で構成することを特徴とする請求項1記載の
    赤外線撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記広視野結像光学系の光軸と前記リ
    レー光学系の光軸を一致させ、前記視野切り換え手段
    を、菱形プリズムおよび前記菱形プリズムを移動させる
    菱形プリズム移動装置で構成することを特徴とする請求
    項1記載の赤外線撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記リレー光学系の焦点距離をf、前
    記コールドシールドの開口と赤外線検出素子との距離を
    h、前記リレー光学系の倍率をβとしたとき、(3)式
    の関係が成り立つように設定することを特徴とする請求
    項1記載の赤外線撮像装置。 【数2】
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