JPH08112463A - 折畳式刃物 - Google Patents

折畳式刃物

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JPH08112463A
JPH08112463A JP24976794A JP24976794A JPH08112463A JP H08112463 A JPH08112463 A JP H08112463A JP 24976794 A JP24976794 A JP 24976794A JP 24976794 A JP24976794 A JP 24976794A JP H08112463 A JPH08112463 A JP H08112463A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第2結合部材を螺進、あるいは、螺退させる
ことにより刃物本体と鞘との結合強度を調整した際にお
ける、第1結合部材の共回りを抑止するとともに、第1
結合部材の共回りを抑止することによって、常に、使用
者が所望する結合強度を実現すること。 【構成】 折畳式剃刀FR1は、替刃式の剃刀本体10
と、鞘20と、剃刀本体10と鞘20とを回動自在に結
合する雄鋲30、及び雌鋲40とを備えている。そし
て、鞘20は右側鞘片21と左側鞘片22とから構成さ
れており、右側鞘片21の先端近傍に形成されている雌
鋲装填部25には、雌鋲40の被係止部43を係止する
係止部25cが水平方向に対をなすように形成されてい
る。また、雌鋲40は、内側にネジ溝が形成されている
軸部41と、右側鞘片21の係止部25cに係止される
被係止部43が形成されているヘッド部42とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刃物本体が鞘に対して
回動自在に軸着され、刃物本体と鞘との相対位置を調整
することができるとともに、刃物本体を鞘に収納するこ
とができる折畳式刃物に関し、特に折畳式剃刀に好適な
折畳式刃物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、刃物本体が鞘に対して回動自
在に軸着され、使用時には、刃物本体と鞘との相対位置
を所望位置に調整することができ、不使用時には刃先を
鞘に収納することができる折畳式刃物が種々実用化され
ている。
【0003】この種の折畳式刃物のうち折畳式剃刀は、
主に理容業界において業務用として用いられることか
ら、その使用頻度も高く、また、個々の使用者が好む使
用態様に対応できることが要求される。
【0004】ここで、使用者は使用に際して剃刀本体と
鞘との相対位置を調整するのであるが、このときの調整
の行い易さは、鞘と剃刀本体を結合する雄鋲と雌鋲の締
めつけ強さに左右される。すなわち、締めつけが強すぎ
れば、鞘に対する剃刀本体の回動を円滑に行うことがで
きず、締めつけが弱すぎれば、鞘に対して剃刀本体を所
望の位置に固定することができないこととなる。
【0005】そこで、使用者自身の好みに合わせて締め
つけ強度を調整すること、若しくは、緩んだ鋲を締め直
すことが一般に多々行われている。かかる場合、雄鋲を
螺進、あるいは、螺退した場合に、雌鋲が共回りしてし
まう現象を避けるため、共回りを防止する機構を備えた
折畳式剃刀が提案されている。
【0006】従来より用いられている共回り防止機構に
ついて図9を参照して説明する。ここに、図9は共回り
防止機構として菊ワッシャ52を備えた折畳式剃刀FR
2の鞘61と剃刀本体60との結合部を断面で示す説明
図である。
【0007】鞘61は、右側鞘片61aと左側鞘片61
bとから構成されており、両鞘片61a、61bは図示
しない基端部において接合されている。また、右側鞘片
61aには、ネジ山が形成されている雄鋲63の軸部6
3aを通す貫通孔64と、雄鋲63のヘッド部63bを
収容する凹部65が形成されている。さらに、左側鞘片
61bには、ネジ溝が形成されている雌鋲62の軸部6
2aを通す貫通孔64と、雌鋲62のヘッド部62bを
収容する凹部65が形成されている。
【0008】そして、両鞘片61a、61bと剃刀本体
60とは、テフロンワッシャ50、テーパワッシャ54
を介して雄鋲63、及び雌鋲62によって回動自在に結
合されている。また、雄鋲63、及び雌鋲62のヘッド
部63b、62bと両鞘片61a、61bの凹部65と
の間には、雄鋲63が回転操作された際に雌鋲62の共
回りを抑制する菊ワッシャ52が配設されている。
【0009】この菊ワッシャ52は、平面視において外
周縁に菊の花びら状の突起部を有しており、雄鋲63、
及び雌鋲62のヘッド部63b、62bの下面と、両鞘
片61a、61bの凹部65との摩擦係数を増大させる
ことにより、雌鋲62の共回りを抑制するワッシャであ
る。
【0010】したがって、かかる菊ワッシャ52を共回
り防止機構として備えれば、締めつけ強度を調整するに
際して、雌鋲62の共回りを防止することができ、締め
つけ強度の調整を容易に行うことができる。
【0011】しかしながら、共回り防止機構として菊ワ
ッシャ52を備えた折畳式剃刀FR2は、雄鋲63、及
び雌鋲62のヘッド部63b、62bの下面と、両鞘片
61a、61bの凹部65との摩擦抵抗を増大させるこ
とにより共回りを防止している。すなわち、長期的に見
れば、菊ワッシャ52と両者65の当接面を磨耗させる
ことにより共回りを防止していることになり、特に木製
の鞘を用いた場合には磨耗が顕著であった。
【0012】したがって、回動回数が蓄積されるにとも
なって両鞘片61a、61bの凹部65が切削され、や
がて、雌鋲62に対して雄鋲63をいくら締めつけて
も、強く締めつけることができなくなるという問題があ
った。また、部品点数が多くなるので、組み立て作業が
煩雑になるという問題があった。
【0013】そこで、かかる問題点を解決するため図1
0に示す構成を備える折畳式剃刀FR3が提案されてい
る。ここに、図10は共回り防止機構としてローレット
71が形成された雌鋲70を備えた折畳式剃刀FR3の
鞘61と剃刀本体60との結合部を断面で示す説明図で
ある。
【0014】剃刀本体60と両鞘片74、61aとは、
テフロンワッシャ50、皿バネ51を介して雄鋲63、
及び雌鋲70によって回動自在に結合されている。ま
た、雌鋲70のヘッド部73に近接する軸部72の周囲
には、雌鋲70の軸部72を平面視した場合に、鋸状に
確認されるローレット71が形成されている。さらに、
左側鞘片74の貫通孔75の上端(図中左側)の径は、
雌鋲70の軸部72の周辺に形成されているローレット
71を受けるため、他の部分の貫通孔の径と比較して若
干大きく形成されている。
【0015】ここで、雌鋲70の軸部72に形成された
ローレット71は、貫通孔75の上端の周壁と雌鋲70
との摩擦係数を増加させることにより、雄鋲63を回転
操作した際における雌鋲70の共回りを抑制する共回り
防止機構であり、雌鋲70はこのローレット71によっ
て貫通孔75の上端の周壁に嵌合されている。
【0016】したがって、雌鋲70と別に備えられてい
る菊ワッシャ52と比較して雌鋲70の共回りを抑制す
る効果は高く、菊ワッシャ52を共回り防止機構として
備える場合と比較すれば、その使用耐久性は高いという
利点を有する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ローレ
ット71を共回り防止機構として用いた場合であって
も、雌鋲70の軸部72と左側鞘片74との摩擦抵抗を
増大させることにより、雌鋲70の共回りを防止するこ
とに変わりはなく、回動回数が蓄積されるにともなっ
て、雌鋲70の共回りが生じてしまう。すなわち、雌鋲
70のローレット71は、左側鞘片74における貫通孔
75の上端に勘合されているものの、雄鋲63が回転操
作されることにより貫通孔75の上端の周壁を摺動しよ
うとする。また、雄鋲63及び、雌鋲70の回転軸から
貫通孔75の上端の周壁までの距離は短く、雌鋲70に
形成されているローレット71の摺動を抑制する力は、
それほど強力な力ではない。
【0018】この結果、回動回数が蓄積されるにともな
って雌鋲70に対する共回りを抑制力は低下し、最終的
には貫通孔75の上端の周壁を削ってしまい、雌鋲70
の共回りを抑制することができなくなるという問題があ
った。
【0019】本発明は、前記従来の問題点を解消するた
めになされたものであり、第2結合部材を螺進、あるい
は、螺退させることにより刃物本体と鞘との結合強度を
調整した際における、第1結合部材の共回りを抑止する
ことを目的とする。また、第1結合部材の共回りを抑止
することによって、常に、使用者が所望する結合強度を
実現することができる折畳式刃物を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る折畳式刃物は、貫通孔を有する柄が形成さ
れている刃物本体と、その刃物本体を収納する収納部
と、係止部を有するとともに前記貫通孔に対応する取付
部が形成されている鞘と、前記鞘の係止部に係止される
被係止部が形成されている第1結合部材と、その第1結
合部材と螺合されることにより前記刃物本体と前記鞘と
を回動自在に結合する第2結合部材とを構成として備え
る。
【0021】
【作用】上記構成を備えた本発明に係る折畳式刃物で
は、刃物本体と鞘とは、第1結合部材と第2結合部材と
が螺合することによって回動自在に結合されており、不
使用時には、刃物本体は鞘の収納部に収納されている。
そして、使用する場合には、鞘の収納部に収納されてい
る刃物本体を結合部材を中心に回動させ、使用者が所望
する鞘と刃物本体の相対位置が設定される。
【0022】また、刃物本体の鞘に対する回動の行い易
さ、すなわち、刃物本体と鞘との結合強度は、第1結合
部材と第2結合部材との螺合強度を調整することによっ
て調整可能である。ここで、第1結合部材と第2結合部
材の螺合強度は、第2結合部材を螺進、あるいは、螺退
させることにより実現される。
【0023】なお、鞘には係止部を有する取付部が形成
されており、また、第1結合部材には、係止部に対応す
る被係止部が形成されている。したがって、第2結合部
材が螺進、あるいは、螺退操作された場合であっても、
第2結合部材の操作に影響されて第1結合部材が共回り
することはない。
【0024】この結果、刃物本体と鞘との結合強度は、
常に、使用者が所望する強度に維持され、使い勝手が向
上する。
【0025】
【実施例】以下、本発明を折畳式剃刀に具体化した一実
施例について図面を参照して説明する。
【0026】先ず、図1〜図8を参照して本実施例に係
る折畳式剃刀FR1の概略構成について説明する。折畳
式剃刀FR1は、替刃式の剃刀本体10と、鞘20と、
剃刀本体10と鞘20とを回動自在に結合する雄鋲3
0、及び雌鋲40とを備えている。
【0027】剃刀本体10は、刃体13を挟着する刃体
挟着部10aと柄10bとから構成されている。また、
剃刀本体10は固定挟着板11と可動挟着板12とから
構成されている。柄10bは、刃体挟着部10aの固定
挟着板11と一体に形成され、そのほぼ中央位置に貫通
孔14(図8参照)が形成されている。
【0028】そして、刃体挟着部10aは、固定挟着板
11と可動挟着板12の間に介在する刃体13を固定挟
着板11と可動挟着板12との協働により挟着する機構
を備えている。
【0029】鞘20は右側鞘片21と左側鞘片22とか
ら構成されており、両鞘片21、22は、両鞘片21、
22の内側に剃刀本体10を収容するための収容スペー
ス23が形成されるように基端部において接合されてい
る。また、両鞘片21、22の中央位置における内側面
には、両鞘片21、22が外側面から押圧された場合に
両鞘片21、22の変形を抑制するとともに、収容スペ
ース23を維持し、さらに剃刀本体10と鞘20との回
動を規制するための規制突起24が形成されている。
【0030】左側鞘片22の先端近傍には、雄鋲30が
装填される雄鋲装填部26が形成されており、この雄鋲
装填部26は、後述する雄鋲30の軸部31が貫通する
軸孔26aと、雄鋲30のヘッド部32が当接するヘッ
ド部当接部26bとを備えている。そして、軸孔26a
の孔径は、雌鋲40の軸部41の径とほぼ同径に形成さ
れており、また、ヘッド部当接部26bは、雄鋲30の
ヘッド部32を収納するよう凹設されている。
【0031】続いて、本実施例に係る折畳式剃刀FR1
の第1の特徴部分である右側鞘片21に形成されている
雌鋲装填部25の構成について図4及び図5を参照して
詳細に説明する。ここに、図4は図2における雌鋲装填
部25を拡大して示す説明図であり、図5は図4中のA
−A線によって雌鋲装填部25を切断した状態を示す断
面図である。
【0032】雌鋲装填部25は、右側鞘片21の先端近
傍に形成されており、後述する雌鋲40の軸部41が貫
通する軸孔25aと、雌鋲40のヘッド部42が当接す
るヘッド部当接部25bとを備えている。軸孔25aの
孔径は、雌鋲40の軸部41の径とほぼ同径に形成され
ており、また、ヘッド部当接部25bは、雌鋲40のヘ
ッド部42を収納するよう凹設されている。さらに、ヘ
ッド部当接部25bには、雌鋲40の被係止部43を係
止する係止部25cが水平方向に対をなすように軸孔2
5aの軸心に向かって突出形成されており、この係止部
25cは図5に示すように、凹設されているヘッド部当
接部25bの深さの半分程の高さを有している。
【0033】雄鋲30はネジ山が形成されている軸部3
1と、ドライバー先端をうける溝が形成されているヘッ
ド部32とを備えている。この雄鋲30は、一般に用い
られている雄鋲と同様の構成、形状を備えている。
【0034】次に、本実施例に係る折畳式剃刀FR1の
第2の特徴部分である雌鋲40の構成について図6及び
図7を参照して説明する。ここに、図6は雌鋲40の平
面図であり、図7は雌鋲40の左半分を断面で示し、右
半分を外部形状で示す説明図である。
【0035】雌鋲40は内側にネジ溝が形成されている
軸部41と、軸部41の基端に形成されたヘッド部42
とを備えている。ヘッド部42には、右側鞘片21の係
止部25cにおいて係入され、互いに対向配置される一
対の被係止部43が軸部41の軸心に向かって凹設され
ている。そして、軸部41は鞘20と剃刀本体10とを
結合するに際して、左側鞘片22の軸孔26aまで到達
し、回動支持軸として機能する。
【0036】以上の構成部品が組み立てられた場合にお
ける、鞘20と剃刀本体10との結合構造について図8
を参照して説明する。両鞘片21、22と剃刀本体10
とは、テフロンワッシャ50、皿バネ51を介して雄鋲
30、及び雌鋲40によって回動自在に結合されてい
る。テフロンワッシャ50は、テフロン製の平面視ドー
ナツ状をなす潤滑部材であり、また、皿バネ51が両鞘
片21、22内壁に直接当接することにより両鞘片2
1、22の内壁が損傷すること防止する。
【0037】皿バネ51は、両鞘片21、22と剃刀本
体10との結合強度の調整を容易化するための部材であ
る。すなわち、両鞘片21、22と剃刀本体10には、
両者が離隔する方向に皿バネ51が有する付勢力が作用
しており、両鞘片21、22を雄鋲30と雌鋲40とに
よって締めつけることによって剃刀本体10の動きが抑
制されていることとなる。
【0038】したがって、雄鋲30と雌鋲40とを一杯
まで螺合させなくとも、充分な締めつけ強度が得られる
のである。また、皿バネ51が両鞘片21、22を押し
広げることにより、雄鋲30と雌鋲40の螺合部は互い
に圧着され、両者30、40の螺合強度は変化し難いも
のとなる。
【0039】次に、上記構成を備えた本実施例に係る折
畳式剃刀FR1の作用について説明する。剃刀本体10
と鞘20とは、雄鋲30と雌鋲40とが螺合することに
よって回動自在に結合されており、不使用時には、剃刀
本体10は鞘20の収納部に収納されている。そして、
使用する場合には、鞘20の収納スペース23に収納さ
れている剃刀本体10を雄鋲30、及び雌鋲40を中心
に回動させ、使用者が所望する鞘20と剃刀本体10の
相対位置が設定される。
【0040】そして、剃刀本体10を回動させる際にお
ける剃刀本体10の回動させ易さは、雄鋲30と雌鋲4
0の螺合の強度を変化させることによって調整される。
かかる雄鋲30と雌鋲40の螺合強度は、雄鋲30を雌
鋲40に対して螺進、あるいは、螺退させることにより
実現される。
【0041】ここで、雄鋲30が螺進、あるいは、螺退
された場合には、一般に、これにつられて雌鋲40に共
回りが発生することが知られており、かかる共回りは、
雄鋲30による螺合強度の調整を困難なものとしてい
る。
【0042】ところが、本実施例に係る折畳式剃刀FR
1は、ヘッド部42の被係止部43に対して雌鋲装填部
25の係止部25cに係入されているので、雄鋲30が
螺進、あるいは、螺退された場合であっても雌鋲40が
共回りすることはない。
【0043】したがって、雌鋲40と鞘20との間に生
じる摩擦抵抗を増大させることにより、雌鋲40の共回
りを抑制してきた従来例に係る折畳式剃刀FR2、3と
異なり、雄鋲30の螺進、あるいは、螺退を繰り返した
場合であっても、常に、安定した締めつけ強度が実現さ
れる。
【0044】以上実施例に基づき詳細に説明した通り、
本実施例に係る折畳式剃刀FR1は、ヘッド部42に被
係止部43が形成されている雌鋲40と、また、雌鋲装
填部25に係止部25cが形成されている右側鞘片21
とを備えている。
【0045】したがって、雄鋲30を雌鋲40に対して
螺進、あるいは、螺退させることによって剃刀本体10
と両鞘片21、22との締めつけ強度を調整する場合
に、雌鋲40の共回りを確実に抑止することができる。
すなわち、雌鋲40の回転力(雌鋲40を共回りさせよ
うとする力)は、ヘッド部42の被係止部43を介して
雌鋲装填部25の係止部25cによって受け止められ、
その結果、雌鋲40の共回りが抑止されるのである。
【0046】また、雌鋲40と鞘20との摩擦面におけ
る摩擦抵抗によって、雌鋲40の回転力を抑制しようと
する従来例に係る折畳式剃刀FR2、FR3では、雄鋲
を頻繁に螺進、あるいは、螺退させたり、長期にわたっ
て使用した場合には、摩擦面が磨耗して締めつけ強度が
変動したり、雌鋲の共回りを抑制できなくなっていた。
しかしながら、本実施例に係る折畳式剃刀FR1は、従
来例に係る折畳式剃刀FR2、FR3と異なり、雌鋲4
0を係止することによって雌鋲40の回転力を抑止する
構成を備えている。
【0047】したがって、雄鋲30を頻繁に螺進、ある
いは、螺退させたり、長期にわたって使用した場合であ
っても、常に所望の締めつけ力を実現することができ、
また、長年の使用により、締めつけ強度が調整不能にな
ることがない。
【0048】さらに、雌鋲40の共回りを抑止する係止
部25c、及び被係止部43は、雌鋲40の軸部41よ
りも大きな径を有する雌鋲40のヘッド部42、すなわ
ち、雌鋲40の中で雄鋲30、及び雌鋲40の回転軸か
ら最も離れた位置に形成されている。したがって、図1
0に示すように、ローレット71が雌鋲70の軸部72
に形成されている場合と比較して、大きな共回り抑止力
が得られる。
【0049】なお、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲
で種々の変形改良が可能である。例えば、本実施例で
は、雌鋲装填25部において一対の係止部25cを備え
ているが、1つだけ係止部を備えてもよく、また、3つ
以上の係止部を備えもよい。
【0050】係止部25cを1つだけ備える場合には、
ヘッド部42に被係止部43が形成される雌鋲40を製
造するにあたり、係止部との位置関係を考慮することな
く製造することができるという利点を有する。
【0051】また、係止部を3以上備える場合には、雌
鋲40に働く回転力が分散され、各係止部にかかる応力
は小さなものとなるので、係止部の耐久性が向上すると
いう利点を有する。
【0052】さらに、上記実施例では折畳式剃刀FR1
を例として説明したが、この他、折畳式のヘアカットレ
ザー、ナイフ、鋸、カッタ、小刀等に適用できることは
いうまでもない。
【0053】なお、以上の実施例から把握することがで
きる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果
とともに記載する。 (1)請求項1に記載された折畳式刃物において、取付
部に形成されている係止部と、第1結合部材に形成され
ている被係止部は、それぞれ1または複数個形成されて
いることを特徴とする折畳式刃物。
【0054】係止部と被係止部がそれぞれ1個形成され
ている場合には、係止部と被係止部との位置合わせを極
めて容易に行うことができ、また、係止部と被係止部を
形成するにあたり、精度管理を厳格に行う必要がないと
いう利点を有する。一方、係止部と被係止部がそれぞれ
複数個形成されている場合には、各係止部にかかる応力
が分散され、各係止部の耐久性の向上を図ることができ
る。 (2)請求項1または(1)に記載された折畳式刃物に
おいて、第1結合部材は被係止部が形成されているヘッ
ド部と、内部にネジ溝が形成されている雌鋲であり、第
2結合部材はヘッド部と、外周にネジ山が形成されてい
る雄鋲であることを特徴とする折畳式刃物。
【0055】かかる構成を備える場合には、雌鋲のネジ
溝を雄鋲のネジ山が螺進、あるいは螺退することにより
刃物本体と鞘との結合強度が調整される。したがって、
ネジ山、ネジ溝のピッチに応じた微妙な結合強度の調整
を実施することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明した通り本発明に係る折畳式刃
物は、係止部を有する鞘と、係止部に係止される被係止
部が形成されている第1結合部材とを備えている。
【0057】したがって、第2結合部材を螺進、あるい
は、螺退させることにより刃物本体と鞘との結合強度を
調整した際における、第1結合部材の共回りを抑止する
ことができる。また、第1結合部材の共回りを抑止する
ことによって、常に、使用者が所望する結合強度を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 折畳式剃刀の概略構成を示す全体斜視図であ
る。
【図2】 鞘を構成する右側鞘片の側面図である。
【図3】 鞘を構成する左側鞘片の側面図である。
【図4】 右側鞘片に形成された雌鋲装着部の拡大図で
ある。
【図5】 雌鋲装着部の近傍を図2中のA−A線で切断
した断面図である。
【図6】 折畳式剃刀を構成する雌鋲の平面図である。
【図7】 一部を断面で示す雌鋲の側面図である。
【図8】 鞘と剃刀本体との結合部を断面で示す説明図
である。
【図9】 従来例に係る折畳式剃刀において鞘と剃刀本
体との結合部を断面で示す説明図である。
【図10】他の従来例に係る折畳式剃刀において鞘と剃
刀本体との結合部を断面で示す説明図である。
【符号の説明】
10…刃体本体、20…鞘、25…雌鋲装填部、25a
…軸孔、25b…ヘッド部当接部、25c…係止部、3
0…雄鋲、40…雌鋲、41…軸部、42…ヘッド部、
43…被係止部、FR1…折畳式剃刀

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を有する柄が形成されている刃物
    本体と、 その刃物本体を収納する収納部と、係止部を有するとと
    もに前記貫通孔に対応する取付部が形成されている鞘
    と、 前記鞘の係止部に係止される被係止部が形成されている
    第1結合部材と、 その第1結合部材と螺合されることにより前記刃物本体
    と前記鞘とを回動自在に結合する第2結合部材とを備え
    たことを特徴とする折畳式刃物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6321242U (ja) * 1986-07-21 1988-02-12
JPH02146570U (ja) * 1989-05-09 1990-12-12

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