JPH08110762A - 画像表示入力兼用装置 - Google Patents

画像表示入力兼用装置

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JPH08110762A
JPH08110762A JP6245277A JP24527794A JPH08110762A JP H08110762 A JPH08110762 A JP H08110762A JP 6245277 A JP6245277 A JP 6245277A JP 24527794 A JP24527794 A JP 24527794A JP H08110762 A JPH08110762 A JP H08110762A
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育弘 吉田
Kengo Takahama
健吾 高浜
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像入力時における解像度の劣化を防止す
る。 【構成】 バックライト22は拡散光を放射する。発光
指向特性成形板23は、垂直に入射された光をそのまま
透過する一方、斜めに入射された光を遮蔽する。画像表
示入力兼用パネル21は、液晶セルを有する画素内に受
光素子が組み込まれ、画像入力時には、画素を順次オン
/オフしてオン画素から垂直方向に放射される平行光線
で原稿25を走査する。そして、原稿25からの反射光
を当該オン画素内に組み込まれている受光素子で受け
て、電気信号に変換する。こうして、画像表示入力兼用
パネル21のオン画素からの放射されて原稿で反射され
た光を当該オン画素のみで受けることによって、画像入
力時に高い解像度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像表示機能と画像
入力機能との2つの機能を備えた画像表示入力兼用装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像表示機能と画像入力機能との
2つの機能を備えた画像表示入力兼用パネルとして、特
公平5−40927号公報「画像入出力装置」(日立マイ
クロコンピュータ)、特開昭63−163886号公報
「表示入力兼用液晶パネル」(アルプス電気)、特開平5
−89230号公報「画像読み取り/表示装置」(富士ゼ
ロックス)、特公昭60−1646号公報「表示兼入力装
置」(日本電信電話)に代表されるように、幾つかの提
案がなされている。
【0003】上記特公平5−40927号公報「画像入
出力装置」では、一対の発光素子と受光素子とを平面上
にマトリクス状に複数対配置して画像入出力パネルを形
成している。そして、上記画像入出力パネルを画像表示
装置として動作させる際には、画像データに基づいて上
記発光素子を駆動する。一方、上記画像入出力パネルを
画像入力装置として動作させる際には、文字等の濃淡情
報が書き込まれた用紙をその情報記載面が画像入出力パ
ネルに対向するように重ねる。そして、その状態で発光
素子を発光させて光を用紙に当て、上記用紙からの反射
光を当該発光素子と対をなす受光素子で受けるのであ
る。
【0004】また、上記特開昭63−163886号公
報「表示入力兼用液晶パネル」では、液晶パネルにおける
画素中に受光素子を作り込んでいる。そして、上記液晶
パネルを画像入力装置として動作させる場合には、用紙
に外部から光を当ててその反射光または透過光を液晶パ
ネルに入射し、上記液晶パネル内の受光素子から得られ
る電気信号を検出する。
【0005】また、上記特開平5−89230号公報
「画像読み取り/表示装置」では、単純マトリクス液晶パ
ネルに受光素子を組み込んでいる。そして、上述した特
開昭63−163886号「表示入力兼用液晶パネル」の
場合と同様にして、画像情報を入力する。
【0006】また、上記特公昭60−1646号公報
「表示兼入力装置」では、表示用駆動部と受光用駆動部
とをパネルの1画素内に配置している。そして、入力に
際しては、指または他の物体によって上記パネルに入射
する光を遮ることによって、上記受光用駆動部の受光ト
ランジスタをオフさせて入力座標を検知するのである。
【0007】上述した画像表示入力兼用パネルは、何れ
も画像入力装置として動作する際には表示素子を発光素
子として用いるようにしている。そして、表示素子(発
光素子)から放射されて原稿等によって反射された光
を、上記表示素子と対を成して作り込まれている受光素
子で受けるのである。以下、上記特公平5−40927
号公報「画像入出力装置」を例に、従来技術の基本的な動
作を説明する。
【0008】図19は、従来の画像表示入力兼用パネル
としての画像入出力パネルにおける斜視図である。ま
た、図20は、上記画像入出力パネルの具体的構造を示
す部分拡大斜視図である。また、図21は、上記画像入
出力パネルが画像表示装置として機能する場合と画像入
力装置として機能する場合との動作説明図である。
【0009】図19に示すように、上記画像入出力パネ
ルは、矩形を成す一枚の基板1上に(n×m)のマトリク
ス状に画素2が配置されて形成されている。上記各画素
2の夫々は、図20に示すように、1つの表示素子2a
と1つの入力素子2bとを対にして構成されている。こ
こで、例えば表示素子2aとしては発光ダイオードのよ
うな発光素子が用いられる一方、入力素子2bとしては
フォトトランジスタのような受光素子が用いられる。上
記表示素子2aと入力素子2bとは、夫々の発光面あるい
は受光面が上向きになるような姿勢で互いに隣接して配
置されている。
【0010】上述のように構成された画像入出力パネル
は、画像表示装置として動作する際には、図21(a)に
示すように、各画素2の表示素子2aのみを用いて、例
えばドットマトリクス構成の表示装置と同様に動作し
て、ドットに相当する各画素2の表示素子2aを画像デ
ータに基づいてオンあるいはオフして、二次元の図形や
文字等を表示するのである。
【0011】また、上記画像入出力パネルを画像入力装
置として動作させる場合には、図21(b)に示すよう
に、図形や文字が描かれた原稿3をインク4側を画素2
側に対向させて上記画像入出力パネルの上に載置し、各
画素2の表示素子2aを順次駆動して発光させて上記原
稿3からの反射光の強弱を入力素子2bで検出する。そ
うすると、パターンを描くインク4が付着した低い反射
率の原稿表面で反射した弱い反射光、あるいは、インク
4が付着していない高い反射率の原稿表面で反射した強
い反射光が、入力素子2bに入射される。その結果、入
力素子2bで読み取られた電気信号を2値化することに
よって、原稿3上の濃淡パターンを表す画像データを得
ることができるのである。
【0012】上述した従来の画像表示入力兼用パネルの
説明は上記特公平5−40927号公報「画像入出力装
置」を例に説明したが、上記特開昭63−163886
号公報「表示入力兼用液晶パネル」や上記特開平5−89
230号公報「画像読み取り/表示装置」の場合には、液
晶パネルの画素内に受光素子を組み込んで、上記特公平
5−40927号公報「画像入出力装置」の場合と同様に
動作させている。
【0013】上述のように、上記液晶パネルの画素内に
受光素子を組み込んだ例として、図22に上記特開昭6
3−163886号公報「表示入力兼用液晶パネル」にお
ける液晶パネルの構成を示す。
【0014】液晶セルの画素電極5が形成された基板の
内面に、ゲートライン6,ソースライン7および信号ラ
イン8が格子状に配列されている。そして、ゲートライ
ン6とソースライン7との交点の近傍には、スイッチン
グ素子を構成する薄膜トランジスタAが形成されてい
る。そして、ソースライン7は薄膜トランジスタAのソ
ース電極に接続され、ゲートライン6は薄膜トランジス
タAのゲート電極に接続されており、薄膜トランジスタ
Aのドレイン電極9は画素電極5に接続されている。
【0015】一方、上記ゲートライン6と信号ライン8
との交点の近傍には、受光素子を構成する薄膜光センサ
Bが形成されている。そして、薄膜光センサBの一端に
はゲートライン6が接続され、薄膜光センサBの他端に
は信号ライン8が接続されている。
【0016】上記構成の液晶パネルにおいては、ゲート
ライン6とソースライン7との間に画像データに応じた
所定の電圧を印加すると、薄膜トランジスタAがオンさ
れて画素電極5に電圧が印加され、液晶セルが駆動され
て画像が表示される。また、ゲートライン6に所定の電
圧を印加すると、光が入射した薄膜光センサBを介して
当該薄膜光センサBの上記一端に接続されたゲートライ
ン6から上記他端に接続された信号ライン8に電流が流
れ、光の強弱が電気信号に変換される。
【0017】つまり、先に記載した上記特公平5−40
927号公報「画像入出力装置」(以下、第1の従来例と
言う)では表示素子2aを構成する発光素子として発光ダ
イオードを用いている。これに対して、後に記載した上
記特開昭63−163886号公報「表示入力兼用液晶
パネル」(以下、第2の従来例と言う)では、液晶パネル
自身あるいは液晶パネルとバックライトとのペアを各画
素毎にオン/オフの制御を行って発光素子として代用す
るのである。この第2の従来例の場合も、第1の従来例
の場合と同様に液晶パネルとバックライトのペアを各画
素毎に順次オン/オフして原稿を照射し、原稿からの反
射光を薄膜光センサBで受光して光電変換することによ
って原稿上の濃淡パターンを読み取るのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来例では、画像入力装置として動作する際には表
示素子を発光素子として用い、発光素子(表示素子)から
放射されて原稿等の表面で反射した光を当該発光素子と
対を成して形成された受光素子で受けるので、発光素子
からの光の指向特性に起因して、画像入力時に十分な解
像度が得られないという問題がある。また、液晶パネル
とバックライトとのペアを発光素子として代用する上記
第2の従来例では、液晶セルから放射される光の発光指
向特性が非常に特徴的な特性であるために特有の問題が
生ずる。
【0019】以下、上記問題が発生する理由について説
明する。 (1) 第1の従来例における解像度に関連する問題につ
いて 図23は、上記第1の従来例において実際に原稿3に描
かれたパターンを入力している状態を示す。画素2を構
成する発光素子(表示素子)2aから放射されて原稿3の
裏面におけるd点で反射された光が当該発光素子2aと
対を成して当該画素2を構成する受光素子2bに入射し
て光電変換される。その際に、ある受光素子2bに入射
する光の光路が対を成す発光素子2aからの光路aのみ
であれば、原稿3のd点のみの濃淡に応じた強度の反射
光が当該受光素子2bに入力されるので、第1の従来例
における画像入出力パネルは良好に動作することにな
る。
【0020】しかしながら、一般に、発光素子2aの発
光指向特性は光路aの方向にのみ光を放射するようには
なっていない。例えば、図24に示すように、発光素子
2aにおける発光面の垂線に対してブロードに広がるよ
うな発光指向特性を有している。したがって、図23に
示すように、当該受光素子2bへの光路は、光路aのみ
ならず、当該画素2に隣接する画素を構成する発光素子
からの光路bや光路c等も同時に存在することになる。
その結果、当該受光素子2bには、対を成す発光素子2a
から放射されて原稿3上の点dで反射された光(光路a
による光)のみならず、発光素子2a'や発光素子2a"か
ら放射されて原稿3上の点eや点fで反射された光(光
路bや光路cによる光)も同時に入射する。したがっ
て、原稿3上の複数の点で反射された光が1つの受光素
子2bに同時に到達することになる。
【0021】このように、上記原稿3上の複数の点で反
射された光が1つの受光素子2bに同時に到達すると、
原稿3上のある1点における濃淡情報が近傍に位置する
複数の受光素子2bで検知されることになり、画像表示
入力兼用パネルによって光電変換された電気信号から得
られる原稿3上におけるある1点の濃淡情報はぼやけて
しまう。つまり、画像入力時の解像度が十分にとれない
という問題が生ずるのである。
【0022】このような問題は、液晶パネルとそのバッ
クライトとを用いて、液晶パネル上の各画素を順次オン
/オフして上記第1の従来例における発光素子2aの代用
を行う第2の従来例の場合にも、全く同様に生ずるので
ある。
【0023】(2) 第2の従来例における特有の問題に
ついて 上記液晶パネルとそのバックライトとを用いて、液晶パ
ネル上の各画素を順次オン/オフして第1の従来例にお
ける発光素子の代用を行う場合には、液晶セルから放射
される光の光放射指向特性が非常に特異な特性であるの
で、新たに特有の問題が発生する。以下に、このことを
説明する。
【0024】図25は、上記画素から放射される光の光
放射指向特性の一例を示す。液晶パネル11における特
定の画素12をオンにした状態では、実線で示すよう
に、その画素12に対して垂直方向のみならず大略水平
に近い方向へも強い光の放射がある。また、画素12を
オフにした状態でも、点線で示すように、大略水平に近
い方向に強い光の放射が残る。つまり、液晶パネル上の
画素のオン/オフに拘わらず、大略水平に近い方向には
常に強い光の放射が存在するのである。
【0025】このことは、第2の従来例においては、画
素12のオン/オフに拘わりなく、図24に示した第1
の従来例における発光素子2aの発光指向特性と同様、
1つの画素12は原稿上の複数の点を照射し、1つの受
光素子へは原稿上の複数の点からの反射光が同時に到達
することを意味する。つまり、上記液晶パネルとそのバ
ックライトとを用いて各画素12を順次オン/オフする
場合には、オンになった画素12のみによって原稿を照
射するという動作原理自体が満足されなくなる。したが
って、発光素子の発光指向特性に起因して画像入力時の
解像度が劣化するという問題のみならず、画像入力動作
自体が行なえなくなるという特有の問題が生ずるのであ
る。
【0026】そこで、この発明の目的は、原稿上の特定
の狭い部位をオンした画素のみで照射することによっ
て、液晶パネルによる画像入力を可能にすると共に、画
像入力時の解像度の劣化を防止できる画像表示入力兼用
装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の画像表示入力兼用装置は、平
板状を成して一面から光を放射するバックライトと、一
面に垂直に入射される光のみを通過させる光透過指向特
性を有して,上記バックライトの発光指向特性を成形す
る発光指向特性成形板と、液晶表示パネルの各画素内に
受光素子が組み込まれて成る画像表示入力兼用パネル
と、画像表示時には,画像データに応じて上記画像表示
入力兼用パネルにおける各画素のオン/オフを制御して
画像データに応じた画像を表示させる一方,画像入力時
には,上記画像表示入力兼用パネルの画素を順次オン/オ
フして原稿を走査させる制御回路を備えて、上記バック
ライト,発光指向特性成形板および画像表示入力兼用パ
ネルをバックライト,発光指向特性成形板,画像表示入力
兼用パネルの順に積層したことを特徴としている。
【0028】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の画像表示入力兼用装置において、上記発光指
向特性成形板は、側面を対向させて並設された2枚の透
過性平板と、上記透過性平板の側面に垂直に取り付けら
れると共に,上記両透過性平板の間を複数の室に仕切る
複数枚の遮光性平板で構成されたことを特徴としてい
る。
【0029】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
係る発明の画像表示入力兼用装置において、上記発光指
向特性成形板の遮光性平板は、無反射加工が施されてい
ることを特徴としている。
【0030】また、請求項4に係る発明は、請求項2に
係る発明の画像表示入力兼用装置において、上記発光指
向特性成形板の遮光性平板は、黒色塗装が施されている
ことを特徴としている。
【0031】また、請求項5に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、平板状を成して一面から垂直方向に平行光
線を放射するバックライトと、電気信号の変化に応じて
光透過性あるいは光拡散性の何れかを呈して,上記バッ
クライトからの光の指向特性を制御する光制御板と、液
晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込まれて成る
画像表示入力兼用パネルと、画像表示時には,上記光制
御板への電気信号を制御して上記光制御板に光拡散性を
持たせ,画像データに応じて上記画像表示入力兼用パネ
ルにおける各画素のオン/オフを制御して画像データに
応じた画像を表示させる一方,画像入力時には,上記光制
御板への電気信号を制御して上記光制御板に光透過性を
持たせ,上記画像表示入力兼用パネルの画素を順次オン/
オフして原稿を走査させる制御回路を備えて、上記バッ
クライト,光制御板および画像表示入力兼用パネルをバ
ックライト,光制御板,画像表示入力兼用パネルの順に積
層したことを特徴としている。
【0032】また、請求項6に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、平板状を成して一面から垂直方向に平行光
線を放射するバックライトと、上記バックライトからの
垂直方向への平行光線を集光する集光手段と、電気信号
の変化に応じて光透過性あるいは光拡散性の何れかを呈
して,上記集光手段からの光の指向特性を制御する光制
御板と、液晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込
まれて成る画像表示入力兼用パネルと、画像表示時に
は,上記光制御板への電気信号を制御して上記光制御板
に光拡散性を持たせ,画像データに応じて上記画像表示
入力兼用パネルにおける各画素のオン/オフを制御して
画像データに応じた画像を表示させる一方,画像入力時
には、上記光制御板への電気信号を制御して上記光制御
板に光透過性を持たせ,上記画像表示入力兼用パネルの
画素を順次オン/オフして原稿を走査させる制御回路を
備えて、上記バックライト,集光手段,光制御板および画
像表示入力兼用パネルをバックライト,集光手段,光制御
板,画像表示入力兼用パネルの順に積層したことを特徴
としている。
【0033】また、請求項7に係る発明は、請求項6に
係る発明の画像表示入力兼用装置において、上記集光手
段をマイクロレンズアレイによって構成したことを特徴
としている。
【0034】また、請求項8に係る発明は、請求項7に
係る発明の画像表示入力兼用装置において、上記マイク
ロレンズアレイにおけるマイクロレンズのピッチは、上
記画像表示入力兼用パネルの画素ピッチに等しくなって
いることを特徴としている。
【0035】また、請求項9に係る発明は、請求項7乃
至請求項8の何れか一つに係る発明の画像表示入力兼用
装置において、上記マイクロレンズアレイにおけるマイ
クロレンズの焦点距離は、上記マイクロレンズの上面か
ら上記画像表示入力兼用パネルの上面までの距離に等し
いか、若しくは、上記距離より長いことを特徴としてい
る。
【0036】
【作用】請求項1に係る発明では、画像表示時には、バ
ックライトから放射されて発光指向特性成形板に垂直に
入射した光のみが、上記発光指向特性成形板を通過して
画像表示入力兼用パネルに至る。そして、制御回路によ
って、上記画像表示入力兼用パネルにおける各画素のオ
ン/オフが画像データに応じて制御されて画像表示入力
兼用パネルに画像データに応じた画像が表示される。一
方、画像入力時には、上記画像表示時の場合と同様に、
バックライトから放射されて上記発光指向性成形板によ
って指向特性が垂直方向に成形された光が画像表示入力
兼用パネルに至る。そして、上記制御回路によって、上
記画像表示入力兼用パネルにおける各画素が順次オン/
オフされて、上記画像表示入力兼用パネル上の原稿が走
査される。
【0037】その結果、上記画像入力時の際には、上記
画像表示入力兼用パネルにおけるオン画素から垂直方向
に放射されて上記原稿で反射した光は、当該オン画素内
に組み込まれた受光素子のみによって受光される。こう
して、高い解像度で画像入力が行われる。
【0038】また、請求項2に係る発明では、バックラ
イトから放射された光が発光指向特性成形板の一方の透
過性平板を透過して発光指向特性成形板内に入射され
る。その際に、上記透過性平板に垂直に入射された光は
上記遮光平板間を通過して他方の透過性平板から上記画
像表示入力兼用パネル側に放射される。これに対して、
上記一方の透過性平板に斜めに入射された光は上記遮光
平板で遮られて上記他方の透過性平板から放射されな
い。こうして、上記バックライトの発光指向特性が垂直
方向に成形される。
【0039】また、請求項3に係る発明では、バックラ
イトから放射されて発光指向特性成形板に斜めに入射さ
れた光は、無反射加工が施されている遮光性平板に当た
って拡散される。こうして、上記発光指向特性成形板の
入射面に斜めに入射された光が発光指向特性成形板の外
に放射されることが確実に防止される。
【0040】また、請求項4に係る発明では、バックラ
イトから放射されて発光指向特性成形板に斜めに入射さ
れた光は、黒色塗装が施されている遮光性平板に当たっ
て吸収される。こうして、上記発光指向特性成形板の入
射面に斜めに入射された光が発光指向特性成形板の外に
放射されることが確実に防止される。
【0041】また、請求項5に係る発明では、画像表示
時には、制御回路によって、光制御板が光拡散性を呈す
るように上記光制御板への電気信号が制御される。そう
すると、上記バックライトから放射された垂直方向の平
行光線が上記光制御板によって拡散されて画像表示入力
兼用パネルに至る。そして、上記制御回路によって、上
記画像表示入力兼用パネルにおける各画素のオン/オフ
が画像データに応じて制御されて画像表示入力兼用パネ
ルに画像データに応じた画像が表示される。一方、画像
入力時には、上記制御回路によって、光制御板が光透過
性を呈するように上記光制御板への電気信号が制御され
る。そうすると、上記バックライトから放射された垂直
方向の平行光線が、上記光制御板をそのまま通過して画
像表示入力兼用パネルに至る。そして、上記制御回路に
よって、上記画像表示入力兼用パネルにおける各画素が
順次オン/オフされて、上記画像表示入力兼用パネル上
の原稿が走査される。
【0042】その結果、上記画像入力時において、上記
画像表示入力兼用パネルにおけるオン画素から垂直方向
に放射されて上記原稿で反射した光は、当該オン画素内
に組み込まれた受光素子のみによって受光される。こう
して、確実に画像入力が行われる。
【0043】また、請求項6に係る発明では、画像表示
時には、制御回路によって、光制御板が光拡散性を呈す
るように上記光制御板への電気信号が制御される。そう
すると、上記バックライトから放射された垂直方向の平
行光線が集光手段によって集光され、さらに、上記光制
御板によって拡散されて画像表示入力兼用パネルに至
る。そして、上記制御回路によって、上記画像表示入力
兼用パネルにおける各画素のオン/オフが画像データに
応じて制御されて画像表示入力兼用パネルに画像データ
に応じた画像が表示される。一方、画像入力時には、上
記制御回路によって、光制御板が光透過性を呈するよう
に上記光制御板への電気信号が制御される。そうする
と、上記バックライトから放射された垂直方向の平行光
線が上記集光手段によって集光され、上記光制御板をそ
のまま通過して画像表示入力兼用パネルに至る。そし
て、上記制御回路によって、上記画像表示入力兼用パネ
ルにおける各画素が順次オン/オフされて上記画像表示
入力兼用パネル上の原稿が走査される。その際に、画像
表示入力兼用パネルのオン画素を通過した光は上記集光
手段によって集光されているので、原稿下面における特
定の狭い箇所に至る。
【0044】その結果、上記画像入力時においては、上
記画像表示入力兼用パネルにおけるオン画素から垂直方
向に放射されて上記原稿の上記特定の狭い箇所で反射さ
れた光は、確実に当該オン画素に組み込まれた受光素子
のみによって受光される。こうして、より高い解像度で
画像入力が行われる。
【0045】また、請求項7に係る発明では、画像入力
時に、光制御板から垂直方向に放射された光がマイクロ
レンズアレイによって集光されて、画像表示入力兼用パ
ネルのオン画素を通過し原稿の下面における特定の狭い
箇所に至る。その結果、上記原稿の上記特定の狭い箇所
からの反射光が確実に当該オン画素に組み込まれた受光
素子のみに入射されて、より高い解像度で画像入力が行
われる。
【0046】また、請求項8に係る発明では、マイクロ
レンズアレイにおけるマイクロレンズのピッチは画像表
示入力兼用パネルの画素ピッチに等しくなっているため
に、不要なモアレ縞の発生が防止される。
【0047】また、請求項9に係る発明では、マイクロ
レンズアレイにおけるマイクロレンズの焦点が画像表示
入力兼用パネルの上面、若しくは、やや上方に設定され
ている。したがって、画像入力時には、光制御板から垂
直方向に放射された光がマイクロレンズアレイによって
原稿の裏面における特定の狭い箇所に確実に集光され
る。その結果、上記原稿の上記特定箇所からの反射光の
総てが確実に当該オン画素に組み込まれた受光素子のみ
に入射されて、高解像度で、且つ、高S/N比で画像入
力が行われる。
【0048】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。 <第1実施例>図1は、本実施例の画像表示入力兼用装
置における概略構成を示す。
【0049】図1において、21は画像表示入力兼用パ
ネルであり、図22に示すように、液晶表示素子と受光
素子とで1つの画素を形成して、画像表示機能と画像入
力機能との両機能を有している。22はバックライトで
あり、画像表示入力兼用パネル21の各画素と共に発光
素子として機能する。23は本実施例の重要な構成要素
である発光指向特性成形板である。24は制御回路であ
り、画像表示入力兼用パネル21を制御して、画像表示
動作や画像入力動作を実行する。尚、上記構成の画像表
示入力兼用装置を画像入力装置として動作させる場合に
は、画像表示入力兼用パネル21上に画像入力の対象と
なる原稿25をその印刷面を画像表示入力兼用パネル2
1側に向けて画像表示入力兼用パネル21上に載置され
る。
【0050】上記バックライト22は、図2に示すよう
に、蛍光灯26,導光板27,反射板28,拡散板29か
ら構成される。蛍光灯26から放射された光は、反射板
28で導光板27側に反射され、導光板27内を伝搬
し、導光板27の放射面Cから拡散板29に向かって放
射される。こうして、放射面Cから放射された光は拡散
板29で拡散され、拡散光となって空間へ放出される。
このとき、放射光は拡散光となっているので、その発光
指向特性は、図3に示すように、放射面の垂線に対して
ブロードに広がるような特性を有している。
【0051】上記発光指向特性成形板23は、図4に示
すように、側面を対向させて並設されてバックライト2
2から放射された光を透過する透過性平板31,32
と、この透過性平板31,32に垂直に取り付けられて
両透過性平板31,32の間を当間隔に仕切る複数の遮
光性を有する遮光性平板33,33,…から構成される。
図5に示すように、上記透過性平板31の下面に垂直に
入射した光gは、透過性平板31を透過して遮光性平板
33,33の間を通過し、上側の透過性平板32に入射
される。そして、透過性平板32を透過して画像表示入
力兼用パネル21側に出射される。これに対して、透過
性平板31の下面に斜めに入射した光hは、透過性平板
31を透過して遮光性平板33の側面に当たって遮ら
れ、透過性平板32から外側に出射されない。すなわ
ち、発光指向特性成形板23は、透過性平板31の下面
に対して垂直に入射する光gのみを透過させるフィルタ
のように作用するのである。
【0052】その際におけるフィルタとしての作用特性
は、2枚の透過性平板31,32間の間隔xと遮光性平
板33の配列間隔yとによって決定される。すなわち、
垂直方向からの傾斜角度が±10度以内の光を透過させ
る場合には、 arctan(y/x)<10度 を満足するようにxとyとを選べばよい。つまり、2枚
の透過性平板31,32の間隔xは、遮光性平板33の
配列間隔yの約5倍〜6倍程度に選べばよいのである。
【0053】但し、後に詳述するが、上記発光指向特性
成形板23は、画像表示入力兼用パネル21と積層して
使用するので、遮光性平板33の配列間隔yによって
は、画像表示入力兼用パネル21における画素ピッチz
との関係で画像表示入力兼用パネル21とモワレを起こ
す場合がある。そのために、遮光性平板33の配列間隔
yは、少なくとも画像表示入力兼用パネル21の画素ピ
ッチzとまったく同一間隔であるか又は無視できる間隔
でなければならない。すなわち、y=zまたはy≪zで
ある必要がある。
【0054】一般に、画像表示入力兼用パネル21の画
素ピッチzは200ミクロン〜300ミクロン程度であ
るから、遮光性平板33の配列間隔yの値としては、数
十ミクロンの値かあるいは200ミクロン〜300ミク
ロンで画素のッチzに正確に一致した値が望ましい。
【0055】ここで、上記遮光性平板33は、光を遮る
目的で使用するのであるから、その表面は無反射処理あ
るいは黒色に塗装されたものが望ましい。
【0056】本実施例においては、上記構成の発光指向
特性成形板23は、図3に示す発光指向特性を呈するバ
ックライト22に積層されて使用される。このように、
発光指向特性成形板23をバックライト22に積層させ
た場合の発光指向特性は、図6に示すようになる。尚、
点線はバックライト22の発光指向特性である。図6か
ら分かるように、上記発光指向特性成形板23を用いる
ことによって、arctan(x/y)<10度を満足するよう
に上記xとyとを選んだ場合には、垂直方向から±10
度より外側の光は放射されなくなり、バックライト22
の光放射指向特性は略垂直方向のみへの光放射を呈する
ように改善される。上述のようなバックライト22と発
光指向特性成形板23は、画像表示入力兼用パネル21
の下面にセットされる。
【0057】上記構成を有する画像表示出力兼用装置に
よって画像を表示する際には、上述した第2の従来例の
場合と全く同様に、画像表示入力兼用パネル21の各画
素の画素電極に画像データに応じた電圧を印加してオン
/オフすることによって、画像表示入力兼用パネル21
に画像が表示される。これに対して、画像を入力する際
には、原稿25上における入力の対象となる点に対向す
る画素の画素電極だけに電圧を印加してオンさせ、他の
画素の画素電極には電圧を印加せずにオフする。こうし
て、画像表示入力兼用パネル21のオン画素からの光に
よって原稿24上の特定の1点を照射し、その点での反
射光を当該画素に組み込まれた受光素子(図示せず)で光
電変換するのである。
【0058】その際に、従来は、図3に示すような発光
指向特性を有するバックライトを、水平面に近い方向で
は画素のオン/オフに拘わらず光透過率が高く、垂直方
向では画素のオン時に光透過率が高くオフ時には低い光
透過指向特性を呈する(図8参照)画像表示入力兼用パネ
ルと積層しているので、図25に示すような発光指向特
性を呈することになるのである。
【0059】これに対して、本実施例においては、上記
バックライト22と発光指向特性成形板23とを積層
し、更にその上に画像表示入力兼用パネル21を積層し
て画像表示入力兼用装置を形成している。このように、
バックライト22に発光指向特性成形板23を積層する
ことによって、光放射指向特性が図6に示すように改善
されて、水平面へ近い方向への光放射が殆どなくなる。
その結果、更にその上に図8に示す光透過指向特性を呈
する上記画像表示入力兼用パネル21を積層しても、図
7に示すように、画像表示入力兼用パネル21の画素の
オン/オフに拘わらず水平面に近い方向への光放射は無
くなり、画素がオンした際には、垂直方向へのみ光放射
が行われることになる。したがって、液晶パネルと同じ
光透過指向特性を有する画像表示入力兼用パネル21を
用いた画像入力を可能にするのである。さらに、上記画
像入力時に、画像表示入力兼用パネル21のオンした画
素に組み込まれている受光素子に隣接する画素から放射
されて反射した光が入射されることを防止して、画像入
力時の解像度を高めることができるのである。
【0060】尚、上記制御回路24は、上記画像表示時
には、画像データに応じて画像表示入力兼用パネル21
を駆動して画像表示入力兼用パネル21に画像データに
応じた画像を表示する。また、画像入力時には、画像表
示入力兼用パネル21の画素を順次オン/オフして原稿
25を走査し、原稿25からの反射光に基づいてオン画
素に組み込まれた受光素子で検知された原稿25の濃淡
に応じた出力電流を処理して画像データとして取り出
す。
【0061】以上のように、本実施例においては、画像
表示入力兼用パネル21とバックライト22との間に発
光指向特性成形板23を配置している。そして、側面を
対向させて並設された2枚の透過性平板31,32と両
透過性平板31,32の間を当間隔に仕切る遮光性平板
33とで発光指向特性成形板23を構成して、発光指向
特性成形板23の入射面の垂線から10度より大きな角
度で入射される光は遮へいするようにしている。したが
って、画像入力時には、オンした画素の垂直方向に位置
する原稿の1点のみが照射されて、その点からの反射光
の強弱に応じて原稿上の当該点の濃淡を検知できるので
ある。
【0062】また、上記画像表示入力兼用パネル21に
おけるオフ画素からの水平面に近い方向への光放射を無
くして、オン画素からの光放射のみによって原稿を走査
できる。したがって、液晶パネルを用いた画像入力が可
能になる。さらに、上記発光指向特性成形板23におけ
る遮光性平板33には無反射加工あるいは黒色塗装が施
されているので、遮光性平板33による無用な反射が防
止されて、発光指向特性の改善効果が高められる。
【0063】<第2実施例>図9は、本実施例の画像表
示入力兼用装置の概略構成を示す。図9において、41
は画像表示入力兼用パネルであり、42はバックライト
であり、43は本実施例の重要な構成要素である光制御
板であり、44は制御回路であり、45は原稿である。
ここで、本実施例における画像表示入力兼用パネル41
は、図1に示す第1実施例における画像表示入力兼用パ
ネル21と全く同じものであり、画素内に受光素子が組
み込まれて画像表示機能と画像入力機能との両機能を有
する。
【0064】上記バックライト42は、図10に示すよ
うに、蛍光灯46,導光板47,反射板48,保護板49
から構成される。蛍光灯46から放射された光は、反射
板48で導光板47側に反射されて、導光板47内を伝
搬し、平行光線となって保護板47の放射面Dから光制
御板43に向かって放出される。ここで、保護板49
は、大略透明な樹脂板で形成されてバックライト42全
体を機械的に保護する目的で設けられている。尚、一般
の液晶表示装置では、上述のような保護板49に、更に
拡散板を積層したものを液晶パネルの下側に配置して、
表示用光源として用いている。あるいは、保護板49自
体に拡散板としての機能を持たせるようにしている。
【0065】図11は、上記構成を有するバックライト
42の微少面積当たりの発光指向特性を示す。本実施例
におけるバックライト42では保護板49に対して略垂
直方向に強い放射があり、それ以外の方向では急速に放
射強度が低下する特性が得られる。バックライト42の
放射面Dはこのような発光指向特性を有する微少面積の
集合であるから、放射面D全体としては略平行光線を放
射することになる。
【0066】尚、後に、図14,図15に示す光放射指
向特性図や図16に示す光透過指向特性図は、総て対象
とする物体の微小面積当たりの特性を表している。した
がって、この微小面積当たりの指向特性が集まって、対
象とする物体全体の指向特性を呈するのである。
【0067】上記光制御板43は、図12に示すよう
に、側面を対向させて並設された2枚のプラスチックフ
ィルム51,52と、両プラスチックフィルム51,52
の内面に成膜された透明導電膜53,54と、両プラス
チックフィルム51,52間に充填されたポリマ55お
よび液晶56から構成される。
【0068】図13は上記構成の光制御板43の動作説
明図であり、図13(a)は両透明導電膜53,54間に電
圧が印加されていない状態を示し、図13(b)は電圧が
印加された状態を示す。以下、図13に従って、光制御
板43の動作について説明する。先ず、上記両透明導電
膜53,54間に電圧が印加されていない場合には、両
透明導電膜53,54間に在る液晶56の分子配向がラ
ンダムになるために、図13(a)に示すように、バック
ライト42側のプラスチックフィルム51の下面に垂直
に入射した光iは液晶56の分子配列方向に沿ってラン
ダムな方向に伝搬され、画像表示入力兼用パネル41側
のプラスチックフィルム52から放出される。
【0069】これに対して、上記両透明導電膜53,5
4間に電圧が印加されている場合には、液晶56の分子
配向が揃うために、図13(b)に示すように、プラスチ
ックフィルム51の下面に垂直に入射した光jは液晶5
6の分子配列方向に沿ってそのまま垂直方向に平行光線
としての性質を維持したまま伝搬されて、プラスチック
フィルム52から放出される。
【0070】上述のように、電圧等の電気信号の印加/
非印加に応じて光透過特性を変化する光制御板43は、
既に市販されて店舗ディスプレイや映像スクリーンに使
用されているフィルム(例えば、商品名「液晶調光シート
・ウムフィルム」)を用いることで容易に実現できる。
【0071】本実施例においては、図9に示すように、
上記光制御板43をバックライト42上に積層して、画
像表示入力兼用パネル41の下側に設置している。した
がって、制御回路44によって光制御板43の両透明導
電膜53,54間に印加する電圧を制御することによっ
て、画像表示入力兼用パネル41に入射される光の指向
特性を以下の如く変化できるのである。
【0072】すなわち、上記両透明導電膜53,54間
に電圧を印加した場合には、バックライト42から放射
された平行光線がそのまま光制御板53内を透過して、
図14(a)に示すように、光制御板43の放射面に対し
て垂直方向へ向かう平行光線となって画像表示入力兼用
パネル51へ向けて放射される。これに対して、上記両
透明導電膜53,54間に電圧を印加しない場合には、
バックライト52から放射された平行光線は光制御板4
3内を透過中に散乱光に変換されて、図14(b)に示す
ように、あらゆる方向に放射される。
【0073】以下、上記構成の画像表示入力兼用装置の
動作について詳細に説明する。先ず、上記画像表示入力
兼用パネル41によって画像を表示する画像表示時の動
作について説明する。
【0074】上記画像表示時においては、上記制御回路
44の制御の下に、従来の液晶表示パネルとバックライ
トとを用いた液晶表示装置の場合と全く同様に動作させ
る。従来の液晶表示装置では、バックライトに拡散板を
積層させることによって、図14(b)に示した光放射指
向特性と同様の拡散状の光放射指向特性を有した光源を
構成する。そして、この拡散光源を液晶パネルの背面に
積層して使用することによって、液晶パネル上における
全画素に同時に均等に光が照射されるようにしている。
【0075】そこで、本実施例においても、上記光制御
板43の両透明導電膜53,54間に電圧を印加せず
に、光制御板43を上記拡散板の如く機能させるのであ
る。こうして、従来の液晶表示装置の如く、バックライ
ト42と光制御板43とで上記拡散光源を形成して、こ
の拡散光源から画像表示入力兼用パネル41上における
全画素に同時に均等に光を照射する。こうして、上記画
像表示時には、公知の液晶表示パネルの動作原理によっ
て従来の液晶表示装置と全く同様に動作させて、制御回
路44からの画像データに基づいて画像表示入力兼用パ
ネル41上に画像が表示される。
【0076】次に、上記画像表示入力兼用パネル41に
よって原稿等の画像を入力する画像入力時の動作につい
て説明する。従来の画像表示入力兼用パネルでは、第2
の従来例で述べた如く、原稿上における入力対象の1点
に対向する液晶パネル11の画素12だけをオンにし、
他の全画素はオフにする。そして、液晶パネル11から
の光によって原稿の上記1点のみを照射し、その点から
の反射光を当該画素に組み込まれた受光素子で受光す
る。
【0077】その際に、上記液晶パネル11とバックラ
イトとの組み合わせで得られるオン画素の光放射指向特
性は、図25に示すようになっている。つまり、液晶パ
ネル11の光透過指向特性は、液晶パネル11の水平面
に近い方向では画素のオン/オフに拘わらず光透過率が
高く、垂直方向では画素のオン時に光透過率が高くオフ
時は光透過率が低いのである。これは、バックライトに
拡散板(図25においては省略)を積層して拡散光源を形
成しているので、その拡散光源からの光放射指向特性は
図14(b)に示す場合と大略同様となり、さらに液晶パ
ネル11を積層するために図25に示すような光放射指
向特性となるのである。このような光放射指向特性は、
本実施例の画像表示入力兼用パネル41を拡散光源に積
層した場合にも同様に呈する。
【0078】そこで、本実施例では、上記バックライト
42上に積層された光制御板43の両透明導電膜53,
54間に電圧を印加して、積層されたバックライト42
と光制御板43との光放射指向特性を図14(a)に示す
ように水平面へ近い方向への光放射を大略なくす。つま
り、バックライト42と光制御板43とを平行光源とし
て動作させるのである。その結果、上記バックライト4
2と光制御板43と画像表示入力兼用パネル41とをこ
の順番で積層して成る画像表示入力兼用装置は、図15
に示すように、水平面に近い方向への光放射がなく、オ
ンされた画素から垂直方向へのみ光放射が行われるよう
な光放射向特性を呈することになる。つまり、画像表示
入力兼用パネル41におけるオフされた画素からは光が
放射されず、オンされた画素からは略垂直方向に光が放
射されて当該オン画素に対向する原稿45上の点に到達
するのである。
【0079】ここで、上記画像表示入力兼用パネル41
は、従来の画像表示入力兼用パネルと同様のプロセス技
術を用いて製造した場合には、図16に示すように、略
水平方向に大きな光透過指向特性を示す。しかしなが
ら、上述のように、バックライト42と光制御板43と
で形成される平行光源から、図14(a)に示すような略
平行光線を画像表示入力兼用パネル41に入射すること
によって、上述のごとくオン画素のみが略垂直方向への
平行光線を放射するようになるのである。
【0080】尚、上記制御回路44は、上記画像表示時
には、画像表示入力兼用パネル41および光制御板43
を制御して、画像表示入力兼用パネル41上に画像デー
タに応じた画像を表示する。また、画像入力時には、画
像表示入力兼用パネル41および光制御板43を制御し
て画像表示入力兼用パネル41の画素を順次オン/オフ
して原稿45を走査し、原稿45からの反射光に基づい
て当該オン画素に組み込まれた受光素子で検知された原
稿45の濃淡に応じた出力電流を処理して画像データと
して取り出す。
【0081】以上のように、本実施例においては、画像
表示入力兼用パネル41とバックライト42との間に光
制御板43を配置している。そして、バックライト42
には拡散板を設けずして垂直方向への平行光が放射され
るようにする。また、光制御板43は、2枚の透明導電
膜53,54を設けてその間に液晶56を封入して構成
する。そして、上記画像入力時に、両透明導電膜53,
54間に電圧を印加することによってバックライト42
からの垂直方向への平行光線をそのまま透過して画像表
示入力兼用パネル41に出射するようにしている。した
がって、上記画像入力時には、オンになった画素の垂直
方向に位置する原稿上の1点のみが照射されて、その点
のみからの反射光の強弱に応じて原稿上の当該点の濃淡
を検知できるのである。
【0082】さらに、上記画像表示入力兼用パネル41
におけるオフ画素からの水平面に近い方向への光放射を
無くして、オン画素からの光放射のみによって原稿を走
査できる。したがって、液晶パネルを用いた画像入力が
可能になる。
【0083】<第3実施例>図17は、本実施例の画像
表示入力兼用装置の概略構成を示す。図17において、
61は画像表示入力兼用パネルであり、62はバックラ
イトであり、63は光制御板であり、64は本実施例に
おける重要な構成要素である集光手段であり、65は制
御回路であり、66は原稿である。ここで、本実施例に
おける画像表示入力兼用パネル61は、図9に示す第2
実施例における画像表示入力兼用パネル41と全く同じ
ものであり、画素内に受光素子が組み込まれて画像表示
機能と画像入力機能との両機能を有する。さらに、本実
施例におけるバックライト62および光制御板63も、
図9に示す第2実施例におけるバックライト42および
光制御板43と全く同じものである。
【0084】本実施例においては、上記光制御板63と
バックライト62の保護板(図10参照)との間に、集光
機能を有する集光手段64を配置している。この集光手
段64としては、例えば、マイクロレンズアレイを用い
る。尚、その際には、上記画像表示入力パネル61の画
素ピッチとマイクロレンズアレイのピッチとの関係で発
生する無用なモワレ縞を防止するために、マイクロレン
ズアレイのピッチを画像表示入力兼用パネル61の画素
ピッチに一致させることが望ましい。
【0085】図18は、上記集光手段64としてマイク
ロレンズアレイを用いた場合における、画像表示入力兼
用パネル61,光制御板63,マイクロレンズアレイおよ
びバックライト62の保護板67の断面を、1画素分の
みを抜き出して示している。尚、図18(a)は上記画像
表示時の状態を示し、図18(b)は上記画像入力時の状
態を示す。
【0086】上記バックライト62から放射された光は
保護板67を透過して上記マイクロレンズアレイを構成
するマイクロレンズ68によって集光され、光制御板6
3を経て画像表示入力兼用パネル61へ入射されて上記
画像表示や画像入力の際に用いられる。先ず、図18
(a)に従って、上記画像表示時の動作について説明す
る。
【0087】上記光制御板63は、制御回路65によっ
て電圧が印加されず光散乱性を呈するようになる。その
際に、マイクロレンズ68は保護板67を経て入射され
る光を集光するのであるが、上述のごとく光制御板63
は光散乱性を呈するので、光制御板63を経て画像表示
入力パネル61へ入射される光は散乱光となる。こうし
て、上述の第1実施例や第2実施例の場合と同様に、画
像表示入力兼用パネル61上における全画素に同時に均
等に光が照射されて画像が表示される。
【0088】次に、図18(b)に従って、上記画像入力
時の動作について説明する。上記光制御板63は、制御
回路65によって電圧が印加されて光透過性を呈するよ
うになる。したがって、マイクロレンズ68に保護板6
7を経て入射して集光された光は、光透過性を呈する光
制御板63内をそのままの方向へ通過して、画像表示入
力兼用パネル61に入射されるのである。
【0089】ここで、図16に示すように、上記画像表
示入力兼用パネル61は略水平方向に大きな光透過指向
特性を示すのであるが、図18(b)のように、画像表示
入力兼用パネル61へ入射される光束はマイクロレンズ
68によって集光されているので略円錘形になってい
る。つまり、散乱性放射特性を有する光源を用いた場合
のように略水平方向に放射される光がない。したがっ
て、画像表示入力兼用パネル61におけるオフ画素から
は略水平方向に光が放射されず、オン画素からは円錘形
に集光された光束が略垂直方向に放射されて当該オン画
素に対向する原稿66上の点に到達するのである。
【0090】そこで、上記第1実施例および第2実施例
の場合と同様に、制御回路65によって、画像表示入力
兼用パネル61の画素を順次オン/オフして原稿66を
走査することによって、原稿66からの反射光に基づい
て当該オン画素に組み込まれている受光素子で検知され
た原稿66の濃淡に応じた電気的情報を得ることができ
るのである。
【0091】尚、上記マイクロレンズ68によって集光
された光は円錘形の光束を呈するので、その中心線を成
す光線は原稿66に略垂直に入射される。ところが、円
錘形の母線を成す光線は原稿66の垂線に対して幾分か
の角度を持って原稿66に入射される。この角度が大き
過ぎると、散乱性放射特性を持つ光源を用いた場合と同
様に、画像表示入力兼用パネル61のオン画素から放射
されて原稿66で反射された光が当該オン画素とは異な
る画素に組み込まれた受光素子で受光されることにな
り、解像度劣化という問題が発生することが考えられ
る。
【0092】ところが、実際には、以下に詳述するよう
に、円錘形の底面の直径に対して高さが十分長いので、
円錘形の頂角の角度は無視できる程度となり解像度劣化
の問題は発生しないのである。
【0093】本実施例において用いるマイクロレンズア
レイは、上述したように、そのピッチが画像表示入力兼
用パネル61における画素ピッチに一致するように形成
されている。ここで、一般の液晶パネルの画素ピッチは
200ミクロン程度であるから本実施例における画像表
示入力兼用パネル61の画素ピッチも200ミクロン程
度であるとする。したがって、本実施例において用いら
れるマイクロレンズ68の半径は約100ミクロンとな
る。これが取りも直さず円錘形の底面の半径に相当する
のである。
【0094】ここで、上記マイクロレンズアレイを構成
するマイクロレンズ68の曲率等を調整して、マイクロ
レンズ68で円錘形に集光された光が丁度原稿66の表
面に焦点を結ぶ場合を考える。従来の液晶パネルの厚さ
は、一般に2mm以上の厚さを有する。これは、液晶層を
挟み込む2枚のガラス基板の厚さに依存している。つま
り、通常液晶パネルに使用されるガラス基板の厚さは、
1枚当たり1mm程度である。したがって、本実施例にお
ける画像表示入力兼用パネル61を従来の液晶パネル製
造技術をそのまま用いて製造したとすると、厚さは2mm
程度となる。そして、この画像表示入力兼用パネル61
の厚み2mmに光制御板63の厚みを加えた値が円錘形の
高さに相当するのである。
【0095】このように、本実施例においては、概ね、
半径100ミクロンのマイクロレンズ68を用いて2mm
離れた点に光を集光する場合を想定してマイクロレンズ
68の曲率等を検討すればよい。この場合、arctan(1
00ミクロン/2mm)によって求まる円錘形の頂角は約3
度であり、実際上における円錘形の頂角は無視できる程
度である。したがって、上記解像度劣化という問題も発
生しないのである。
【0096】ところで、上記マイクロレンズアレイによ
って集光されて原稿66に到達した光が原稿66の画像
入力に寄与するのであるから、原稿66にはなるべく強
力な光を照射する方がS/N比の面から有利である。そ
こで、集光される光が原稿66の表面に集光されるよう
に上記マイクロレンズアレイを設計すると、光を最も有
効に利用できるようになる。この場合、上記マイクロレ
ンズアレイに入射される光は、図11に示すような平行
光線であるが、僅かに放射状に広がっている。したがっ
て、マイクロレンズ68の焦点距離を、光制御板63や
画像表示入力兼用パネル61の厚さとマイクロレンズ6
8,光制御板63および画像表示入力兼用パネル61の
夫々の配置間隔との和の値に概ね等しいか、若しくは、
上記値より僅かに長く選ぶことによって、マイクロレン
ズ68から放射される光は、概ね原稿66の表面上に集
光することができるのである。
【0097】尚、上記画像表示入力兼用パネル61と原
稿66との間に保護板などを配置する場合は、その厚さ
や配置間隔等も考慮に入れて、焦点距離を設計するよう
にする。要は、マイクロレンズ68の焦点が原稿66の
表面上になるように上記マイクロレンズアレイを設計す
ればよいのである。
【0098】以上のように、本実施例においては、第2
実施例の場合と同様に機能するバックライト62と光制
御板63との間にマイクロレンズアレイでなる集光手段
64を設けたので、上記画像入力時にはバックライト6
2から放射された光を原稿66の表面上の1点に集光さ
せることができる。したがって、第2実施例に比較し
て、解像度を更に向上できる。
【0099】また、上記マイクロレンズアレイを構成す
る個々のマイクロレンズ68のピッチを画像表示入力兼
用パネル61の画素ピッチと同一することによって、不
要なモアレ縞の発生を防止できる。さらに、上記マイク
ロレンズ68の焦点距離を、光制御板63や画像表示入
力兼用パネル61の厚さとマイクロレンズ68,光制御
板63および画像表示入力兼用パネル61の夫々の配置
間隔との和の値に概ね等しいか、若しくは、上記値より
僅かに長く選ぶことによって、バックライト62から放
射された光を原稿66の表面上により正確に集光させる
ことができる。したがって、S/N比の向上に寄与して
画像入力の感度向上に効果がある。尚、上述の説明にお
いては省略しているが、各実施例における画像表示入力
兼用パネル21,41,61は、通常の液晶表示モジュー
ルの場合と同様に、上下に偏光板を配置して用いられる
ことは言うまでもない。
【0100】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の画像表示入力兼用装置は、バックライトに積層
された発光指向特性成形板によって上記バックライトの
発光指向特性を垂直方向に成形し、画像入力時には、制
御回路によって画像表示入力兼用パネルを制御して原稿
を走査する一方、原稿からの反射光を上記画像表示入力
兼用パネルのオン画素内に組み込まれている受光素子で
受光するので、上記原稿上の特定の狭い部位を上記画像
表示入力兼用パネルにおける特定画素のみで照射するこ
とができる。したがって、上記画像入力時には、上記画
像表示入力兼用パネルにおける1つの画素内の受光素子
に上記原稿上における唯一つの部位からの反射光のみを
入射でき、解像度の劣化を防止できる。
【0101】さらに、上記画像表示入力兼用パネルには
垂直方向の平行光線のみが入射されるので、オフ状態の
画素から水平方向へ光が放射されるという液晶パネル特
有の光透過指向特性を改善できる。したがって、オン画
素から放射された光のみによって原稿を走査することが
できる。すなわち、この発明によれば、液晶パネルとバ
ックライトとを発光素子として用いた画像入力が可能と
なるのである。
【0102】また、請求項2に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、2枚の透過性平板の間を遮光性平板で複数
の室に仕切ることによって上記発光指向特性成形板を構
成したので、レンズ等の光学系を用いて発光指向特性成
形板を構成するのに比較して安価に発光指向特性成形板
を構成でき、且つ、容易に大量生産できる。
【0103】また、請求項3に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、上記発光指向特性成形板の遮光性平板に無
反射加工を施したので、上記発光指向特性成形板に斜め
に入射した光の上記遮光板での無用の反射を防止するこ
とができる。したがって、上記発光指向特性成形板に斜
めに入射した光が上記画像表示入力兼用パネル側に放射
されるのを防止して、上記バックライトの発光指向特性
を最適に成形できる。
【0104】また、請求項4に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、上記発光指向特性成形板の遮光性平板に黒
色塗装を施したので、上記発光指向特性成形板に斜めに
入射した光を吸収して上記遮光板での無用の反射を防止
することができる。したがって、上記発光指向特性成形
板に斜めに入射した光が上記画像表示入力兼用パネル側
に放射されるのを防止して、上記バックライトの発光指
向特性を最適に成形できる。
【0105】また、請求項5に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、画像入力時には、制御回路の制御によって
上記光制御板が光透過性を呈してバックライトからの垂
直方向への平行光線をそのまま通過させ、上記制御回路
によって画像表示入力兼用パネルを制御して垂直方向へ
の平行光線によって原稿を走査する一方、原稿からの反
射光を上記画像表示入力兼用パネルのオン画素内の受光
素子で受光するので、上記原稿上の特定の狭い部位を上
記画像表示入力兼用パネルにおける特定画素のみで照射
することができる。
【0106】したがって、上記画像表示入力兼用パネル
には垂直方向の平行光線のみが入射されることになり、
オフ状態の画素から水平方向へ光が放射されるという液
晶パネル特有の光透過指向特性を改善でき、オン画素か
ら放射された光のみによって原稿を走査することができ
る。すなわち、この発明によれば、液晶パネルとバック
ライトとを発光素子として用いた画像入力が可能となる
のである。
【0107】また、請求項6に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、請求項5に係る発明の画像表示入力兼用装
置と同様にバックライトからの光の指向特性を制御する
光制御板を有しているので、画像入力時には、画像表示
入力兼用パネルに垂直方向の平行光線のみを入射させて
オン画素から放射された光のみによって原稿を走査する
ことができ、液晶パネルとバックライトとを発光素子と
して用いた画像入力を可能にする。
【0108】さらに、上記バックライトと光制御板の間
に集光手段を設けて上記バックライトからの平行光線を
集光するので、上記画像入力時には、上記画像表示入力
兼用パネルにおける1つの画素内の受光素子に原稿上に
おける唯一つの狭い部位からの反射光のみを確実に入射
でき、画像入力時の解像度を高めることができる。ま
た、上記原稿からの反射光が無駄無く上記受光素子に入
射され、受光光量が増加してS/N比が向上する。
【0109】また、請求項7に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、集光手段としてマイクロレンズアレイを用
いるので、上記集光手段を安価に大量生産できる。
【0110】また、請求項8に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、マイクロレンズアレイにおけるマイクロレ
ンズのピッチが画像表示入力兼用パネルの画素ピッチに
等しくなっているので、不要なモアレ縞の発生を防止で
きる。
【0111】また、請求項9に係る発明の画像表示入力
兼用装置は、マイクロレンズアレイにおけるマイクロレ
ンズの焦点距離を、上記マイクロレンズの上面から画像
表示入力兼用パネルの上面までの距離に等しいか、若し
くは、上記距離より長くしたので、上記バックライトか
ら放射されてマイクロレンズを透過した光を原稿におけ
る狭い箇所に集光できる。したがって、上記画像表示入
力兼用パネルにおけるオン画素から放射されて原稿で反
射された光の総てを当該オン画素内の受光素子で受光で
き、S/N比と解像度とを大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例における画像表示入力兼
用装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1におけるバックライトの断面図である。
【図3】図2に示すバックライトの発光指向特性を示す
図である。
【図4】図1における発光指向特性成形板の拡大斜視図
である。
【図5】図4に示す発光指向特性成形板の動作の説明図
である。
【図6】図1に示す積層されたバックライトと発光指向
特性成形板とによる光放射指向特性を示す図である。
【図7】図1に示す積層されたバックライトと発光指向
特性成形板と画像表示入力兼用パネルとによる光放射指
向特性を示す図である。
【図8】図1における画像表示入力兼用パネルの光透過
指向特性を示す図である。
【図9】第2実施例における画像表示入力兼用装置の概
略構成を示す図である。
【図10】図9におけるバックライトの断面図である。
【図11】図10に示すバックライトの発光指向特性を
示す図である。
【図12】図9における光制御板の部分拡大斜視図であ
る。
【図13】図12に示す光制御板の動作の説明図であ
る。
【図14】図9に示す積層されたバックライトと光制御
板とによる光放射指向特性を示す図である。
【図15】図9に示す積層されたバックライトと光制御
板と画像表示入力兼用パネルとによる光放射指向特性を
示す図である。
【図16】図9における画像表示入力兼用パネルの光透
過指向特性を示す図である。
【図17】第3実施例における画像表示入力兼用装置の
概略構成を示す図である。
【図18】図17における集光手段としてマイクロレン
ズアレイを用いた場合の画像表示入力兼用パネル,光制
御板,マイクロレンズアレイおよび保護板における1画
素分の断面図である。
【図19】従来の画像表示入力兼用パネルの斜視図であ
る。
【図20】図19に示す画像表示入力兼用パネルの具体
的構造を示す部分拡大図である。
【図21】図19に示す画像表示入力兼用パネルの動作
説明図である。
【図22】画素内に受光素子が組み込まれた液晶パネル
の構成を示す図である。
【図23】図19に示す画像表示入力兼用パネルの問題
点の説明図である。
【図24】図20における発光素子の発光指向特性図で
ある。
【図25】図22に示す液晶パネルの光放射指向特性図
である。
【符号の説明】
21,41,61…画像表示入力兼用パネル、22,42,
62…バックライト、 23…発光指向特性成形板、
24,44,65…制御回路、 29…拡散板、3
1,32…光透過性平板、 33…遮光性平板、
43,63…光制御板、 49,67…保護
板、51,52…プラスチックフィルム、 53,54…
透明導電膜、56…液晶、 64
…集光手段、68…マイクロレンズ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状を成して、一面から光を放射する
    バックライトと、 一面に垂直に入射される光のみを通過させる光透過指向
    特性を有して、上記バックライトの発光指向特性を成形
    する発光指向特性成形板と、 液晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込まれて成
    る画像表示入力兼用パネルと、 画像表示時には、画像データに応じて上記画像表示入力
    兼用パネルにおける各画素のオン/オフを制御して画像
    データに応じた画像を表示させる一方、画像入力時に
    は、上記画像表示入力兼用パネルの画素を順次オン/オ
    フして原稿を走査させる制御回路を備えて、 上記バックライト,発光指向特性成形板および画像表示
    入力兼用パネルを、バックライト,発光指向特性成形板,
    画像表示入力兼用パネルの順に積層したことを特徴とす
    る画像表示入力兼用装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像表示入力兼用装置
    において、 上記発光指向特性成形板は、 側面を対向させて並設された2枚の透過性平板と、 上記透過性平板の側面に垂直に取り付けられると共に、
    上記両透過性平板の間を複数の室に仕切る複数枚の遮光
    性平板で構成されたことを特徴とする画像表示入力兼用
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像表示入力兼用装置
    において、 上記発光指向特性成形板の遮光性平板は、無反射加工が
    施されていることを特徴とする画像表示入力兼用装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の画像表示入力兼用装置
    において、 上記発光指向特性成形板の遮光性平板は、黒色塗装が施
    されていることを特徴とする画像表示入力兼用装置。
  5. 【請求項5】 平板状を成して、一面から垂直方向に平
    行光線を放射するバックライトと、 電気信号の変化に応じて光透過性あるいは光拡散性の何
    れかを呈して、上記バックライトからの光の指向特性を
    制御する光制御板と、 液晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込まれて成
    る画像表示入力兼用パネルと、 画像表示時には、上記光制御板への電気信号を制御して
    上記光制御板に光拡散性を持たせ、画像データに応じて
    上記画像表示入力兼用パネルにおける各画素のオン/オ
    フを制御して画像データに応じた画像を表示させる一
    方、画像入力時には、上記光制御板への電気信号を制御
    して上記光制御板に光透過性を持たせ、上記画像表示入
    力兼用パネルの画素を順次オン/オフして原稿を走査さ
    せる制御回路を備えて、 上記バックライト,光制御板および画像表示入力兼用パ
    ネルを、バックライト,光制御板,画像表示入力兼用パネ
    ルの順に積層したことを特徴とする画像表示入力兼用装
    置。
  6. 【請求項6】 平板状を成して、一面から垂直方向に平
    行光線を放射するバックライトと、 上記バックライトからの垂直方向への平行光線を集光す
    る集光手段と、 電気信号の変化に応じて光透過性あるいは光拡散性の何
    れかを呈して、上記集光手段からの光の指向特性を制御
    する光制御板と、 液晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込まれて成
    る画像表示入力兼用パネルと、 画像表示時には、上記光制御板への電気信号を制御して
    上記光制御板に光拡散性を持たせ、画像データに応じて
    上記画像表示入力兼用パネルにおける各画素のオン/オ
    フを制御して画像データに応じた画像を表示させる一
    方、画像入力時には、上記光制御板への電気信号を制御
    して上記光制御板に光透過性を持たせ、上記画像表示入
    力兼用パネルの画素を順次オン/オフして原稿を走査さ
    せる制御回路を備えて、 上記バックライト,集光手段,光制御板および画像表示入
    力兼用パネルを、バックライト,集光手段,光制御板,画
    像表示入力兼用パネルの順に積層したことを特徴とする
    画像表示入力兼用装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の画像表示入力兼用装置
    において、 上記集光手段をマイクロレンズアレイで構成したことを
    特徴とする画像表示入力兼用装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像表示入力兼用装置
    において、 上記マイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズのピ
    ッチは、上記画像表示入力兼用パネルの画素ピッチに等
    しくなっていることを特徴とする画像表示入力兼用装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7乃至請求項8の何れか一つに記
    載の画像表示入力兼用装置において、 上記マイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズの焦
    点距離は、上記マイクロレンズの上面から上記画像表示
    入力兼用パネルの上面までの距離に等しいか、若しく
    は、上記距離より長いことを特徴とする画像表示入力兼
    用装置。
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