JPH08102970A - 3次元画像撮像装置 - Google Patents

3次元画像撮像装置

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JPH08102970A
JPH08102970A JP6237606A JP23760694A JPH08102970A JP H08102970 A JPH08102970 A JP H08102970A JP 6237606 A JP6237606 A JP 6237606A JP 23760694 A JP23760694 A JP 23760694A JP H08102970 A JPH08102970 A JP H08102970A
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JP
Japan
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image pickup
sensitivity
image
imaging
subject
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Withdrawn
Application number
JP6237606A
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English (en)
Inventor
Kazuya Fujita
和也 藤田
Tomoaki Kurano
智昭 蔵野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被写体が広い輝度範囲をもつときや被写体上の
照度分布に著しい偏りがある場合でも、五眼式三次元動
画像撮像・表示装置にて被写体の立体感を損なわない明
確で臨場感のある三次元画像を撮像・表示する。 【構成】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置は、複
数の撮像装置A〜Eを被写体1に向けて撮像して得た複
数の画像情報を投射ユニット6から透過式2重レンチキ
ュラースクリーン7に投写し3次元画像を表示するもの
であり、複数の撮像装置A〜Eの中の少なくとも1つの
撮像輝度範囲を、他の撮像装置と異なるようフレーム毎
または毎に変化させる信号補償部4を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨場感の高い画像を撮
像する必要のある、例えば次世代立体放送・通信や、輝
度差が大きい被写体の画像を撮像する、例えば工業・医
療分野などに用いられる3次元画像撮像装置とその撮像
信号圧縮・符号化方式および圧縮信号復号化方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、3次元画像撮像装置は、撮像
した被写体の画像を3次元化する際、画質を向上させる
ことが望まれている。
【0003】通常、立体画像を撮像するための2眼式あ
るいは多眼式の3次元画像撮像装置では、複数の撮像装
置を使用していることから情報量が増加し、得られた画
像情報を処理する際の処理速度や記憶容量などが問題と
なる。
【0004】そこで、従来から各撮像装置より得られる
画像情報間に含まれる冗長度を利用して、情報量を減ら
し、放送メディア、通信メディアおよび蓄積メディアな
どに適合させようとする試みは行われている。
【0005】ところで、この画像情報間に含まれる冗長
度を画質、特に撮像感度のダイナミックレンジなどを向
上させる目的で利用しようという試みは今だ行われては
いない。
【0006】上述した3次元画像撮像装置によって得ら
れる画像情報は、もともと多くの冗長度を有しているた
め、その撮像手段や情報圧縮手段次第では、画像の3次
元化と共に高画質化も可能である。
【0007】この際、良質の3次画像を得るためには、
対象とする被写体を撮像装置の線形領域で捉えることが
重要である。仮に被写体の高輝度部で撮像装置の撮像能
力が飽和したり、低輝度部でノイズレベル以下になって
しまうと、画像を3次元とするための情報が失われてし
まうことになる。
【0008】例えば室内(昼間・通常の照明)と室外
(昼間・晴れ)を同時に撮像する場合を考えると、室内
に存在する暗い被写体は、その輝度が10nit 以下である
のに対して、室外に存在する明るい被写体は、数万nit
を越えるため、撮像装置に必要なダイナミックレンジ
(撮像可能被写体輝度範囲)は70〜80dBにも達する。こ
れは現状の撮像装置のダイナミックレンジである40〜50
dBを遥かに越えた値であり、現状の撮像装置では、対応
が不可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来から、3次元画像
撮像装置は、テレビ放送やテレビ電話、テレビ会議など
の画像通信の分野においては、情報の伝達、距離・時間
の短縮という面では、充分な効果を発揮している。
【0010】しかしながら、放送メディアに関して言え
ば、ハイビジョン放送の実施に見られるように、単に情
報を伝達するだけでなく、今後、迫力、臨場感などが求
められるようになり、また通信メディアにおいても実際
に相手と向かい合っているような雰囲気を作り出し、会
話や会議が滞りなく進むように支援するサービスが実用
化されると考えられる。この臨場感を出すために有効な
方法の一つが3次元画像放送・通信である。
【0011】その他にも、医療分野における外科手術
で、複雑な患部の様子を実際に目にしているような奥行
き感で表現するために、また工業分野における製品検査
においても3次元画像の使用が考えられる。
【0012】また将来的には、上記した発想をさらに発
展させた、“画像の知的符号化”が考えられており、こ
の際には、画像データを既知図形の集合として捉える必
要がある。この場合、各被写体の外形を正確に知らなけ
ればならないが、ダイナミックレンジの狭い現在の撮像
装置では、画像の白つぶれや黒つぶれなどが起こり、こ
の部分で被写体の立体感を損なうことから、全ての被写
体を撮像することができず、これが今後、知的符号化を
行う際に問題になるものと予想される。
【0013】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、撮像装置が被写体を撮像可能な輝度範
囲、つまりダイナミックレンジを拡大し、被写体の暗い
所から明るいところまで広い輝度範囲を撮像可能にする
ことにより、どんな撮影状況下においても被写体の立体
感を損なわずに被写体を撮影することのできる3次元画
像撮像装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の3次元画像撮像装置は、複数の
撮像手段を所定の被写体に向けて撮像して得た画像情報
を基に3次元画像を生成する3次元画像撮像装置におい
て、前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つの撮像感
度を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または
垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段を具備し
ている。
【0015】また請求項2記載の3次元画像撮像装置
は、複数の撮像手段を所定の被写体に向けて撮像して得
た画像情報を基に3次元画像を生成する3次元画像撮像
装置において、前記複数の撮像手段の中の少なくとも1
つが、他の撮像手段と異なる撮像感度である撮像手段を
具備している。
【0016】さらに請求項3記載の3次元画像撮像装置
は、少なくとも1つが他と異なる撮像感度である撮像手
段を含む複数の撮像手段と、前記複数の撮像手段の中の
少なくとも1つの撮像感度を、他の撮像手段と異なるよ
う水平走査期間毎または垂直走査期間毎に変化させる撮
像感度可変手段とを具備している。
【0017】また請求項4記載の3次元画像撮像装置
は、複数の撮像手段を所定の被写体に向けて撮像して得
た画像情報を基に3次元画像を生成する3次元画像撮像
装置において、前記複数の撮像手段の中の少なくとも1
つの撮像感度を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期
間毎または垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手
段と、前記複数の撮像手段により撮像される被写体の輝
度範囲が前記撮像手段の撮像感度範囲内であるか否かを
判定する被写体輝度範囲判定手段と、前記被写体輝度範
囲判定手段により前記被写体の輝度範囲が前記撮像手段
の撮像感度範囲外であると判定された場合、他の撮像手
段の中から、少なくとも1つを選択する選択手段と、前
記選択手段により選択された撮像手段の感度を、前記撮
像手段と異なる撮像感度範囲となるよう水平走査期間毎
または垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段と
を具備している。
【0018】さらに請求項5記載の3次元画像撮像装置
は、複数の撮像手段を所定の被写体に向けて撮像して得
た画像情報を基に3次元画像を生成する3次元画像撮像
装置において、前記各撮像手段間に感度差をもたせる撮
像感度差設定手段と、前記被写体の輝度範囲が前記撮像
手段の撮像感度範囲内であるか否かを判定する被写体輝
度範囲判定手段と、前記被写体輝度範囲判定手段により
前記被写体の輝度範囲が前記撮像手段の撮像感度範囲を
越えていると判定された場合、他の撮像手段の中から、
少なくとも1つを選択する選択手段と、前記選択手段に
より選択された撮像手段の撮像感度を、他の撮像手段と
異なるよう水平走査期間毎または垂直走査期間毎に変化
させる撮像感度可変手段とを具備している。
【0019】また請求項6記載の3次元画像撮像装置
は、複数の撮像手段を所定の被写体に向けて撮像して得
た画像情報を基に3次元画像を生成する3次元画像撮像
装置において、前記複数の撮像手段の中の少なくとも1
つの撮像感度を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期
間毎または垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手
段と、前記各撮像手段間に感度差をもたせる撮像感度差
設定手段と、前記複数の撮像手段により撮像される被写
体の輝度範囲が前記撮像手段の撮像感度範囲内であるか
否かを判定する被写体輝度範囲判定手段と、前記被写体
輝度範囲判定手段により前記被写体の輝度範囲が撮像手
段の撮像可能輝度範囲を越えていると判定された場合、
少なくとも1つの撮像手段に対して、撮像感度可変手段
を適用する選択手段と、前記選択手段により選択された
撮像手段の感度を、前記撮像手段と異なる撮像感度範囲
となるよう水平走査期間毎または垂直走査期間毎に変化
させる撮像感度可変手段とを具備している。
【0020】さらに請求項7記載の3次元画像撮像装置
は、少なくとも異なる撮像感度をもつ複数の撮像手段
と、前記複数の撮像手段の中の所定の撮像手段間の視差
ベクトルを、それら撮像手段から得られた中間輝度部の
撮像信号を基に算出する中間輝度部視差ベクトル検出手
段と、異なる感度をもつ撮像手段間において同時にカバ
ーされない撮像輝度範囲について、最も視差が少なく、
かつ同一の感度をもつ撮像手段からの撮像信号を基にそ
れらの視差ベクトルを算出する高・低輝度部視差ベクト
ル検出手段と、これら少なくとも2種類以上の視差ベク
トルを用いて前記撮像手段の撮像感度外の輝度範囲を補
償する視差補償手段とを具備している。
【0021】また請求項8記載の3次元画像撮像装置の
撮像信号圧縮・符号化方式は、被写体を撮像する3次元
画像撮像装置の撮像信号圧縮・符号化方式において、前
記被写体を撮像するために少なくとも異なる感度をもつ
複数の撮像手段と、前記複数の撮像手段の任意の撮像手
段間の視差ベクトルを、それらの中間輝度部の撮像信号
により算出する中間輝度部視差ベクトル検出手段と、異
なる感度をもつ撮像手段間において同時にカバーされな
い撮像輝度範囲について、最も視差の少なく、かつ同一
の感度をもつ撮像手段の撮像信号を基にそれらの視差ベ
クトルを算出する高・低輝度部視差ベクトル検出手段
と、これら少なくとも2種類以上の視差ベクトルを用い
て撮像信号の視差補償予測符号化を行う視差補償予測符
号化手段とを具備している。
【0022】さらに請求項9記載の3次元画像撮像装置
の圧縮信号復号化方式は、所定撮像信号圧縮・符号化方
式により符号化された圧縮信号を復号化する圧縮信号復
号化方式において、撮像時に最も視差が少なく、かつ異
なる感度をもつ撮像手段の復号化された撮像信号または
基準となる撮像手段の復号化された撮像信号を基に、2
種類以上の視差ベクトルによって復号化した撮像信号を
生成し、それを基に前記撮像手段の撮像感度を可変する
撮像感度可変手段を具備している。
【0023】
【作用】この発明では、複数の撮像装置を用いて3次元
画像を撮像する場合、複数の撮像装置の中の少なくとも
1つの撮像感度が、水平走査期間毎または垂直走査期間
毎に他のものの輝度範囲と異なるように可変されるの
で、その撮像装置で撮像された画像情報と他の撮像装置
で撮像された画像情報とを合成することにより、被写体
全体の輝度範囲、つまりダイナミックレンジが拡大され
る。
【0024】また予め各撮像装置間に感度範囲が異なる
ような感度差をもたせた撮像装置を用いることにより、
複数の撮像装置で撮像した画像情報を合成することによ
り、被写体全体の輝度範囲、つまりダイナミックレンジ
が拡大される。
【0025】さらにダイナミックレンジを改善するため
に、複数の撮像装置により撮像される被写体の画像、例
えばダイナミックレンジを重視した画像にするか、視差
を重視した画像にするかなどが、選択手段により選択さ
れるので、被写体が広い輝度範囲をもつ場合、あるいは
被写体上の照度分布に著しい偏りがある場合であって
も、被写体の低輝度部や高輝度部で立体感を損なわない
自然な3次元画像を得ることが可能になる。
【0026】これにより、被写体の暗い所から明るいと
ころまで広い輝度範囲を撮像可能にし、どんな撮影状況
下においても被写体の立体感を損なわずに被写体を撮影
することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明による多眼式三次元動画像撮
像・表示装置の概念図である。同図において、1は被写
体である。この被写体1から所定距離だけ離間した位置
には、例えば 5台などの撮像装置A〜Eを被写体1に向
けて扇状に配置した撮像ユニット2が配設されている。
この撮像ユニット2は、五眼式と呼ばれるものである。
【0028】この撮像ユニット2の各撮像装置A〜E
は、それぞれが個々のA/D変換部3を介して信号補償
部4に接続されている。この信号補償部4は、各撮像装
置A〜E間の映像信号を基に視差ベクトルを検出すると
共に、映像信号の補完および合成を行うものである。こ
の信号補償部4には、補完した 5つの映像信号がD/A
変換されるD/A変換部5を介して投射ユニット6が接
続されている。この投射ユニット6は、複数、例えば 5
台などの投射器V〜Zから構成されるリア投射式プロジ
ェクタなどと呼ばれるものであり、透過式2重レンチキ
ュラースクリーン7に対して 5つの連続的な画像を投射
する。8は視聴者を示す。
【0029】この多眼式三次元動画像撮像・表示装置の
場合、撮像ユニット2の各撮像装置A〜Eにより撮像さ
れた被写体1の映像信号(出力)は、A/D変換部3で
それぞれA/D変換され信号補償部4に出力される。信
号補償部4では、各撮像装置間の映像信号が補完・合成
され、その補完・合成された 5つの映像信号がD/A変
換部5によりそれぞれD/A変換されて、投射ユニット
6に送られる。
【0030】投射ユニット6では、その 5つの投射器V
〜Zによって透過式レンチキュラースクリーン7上に 5
つの連続的な画像が投射される。これにより多数の視聴
者8が透過式レンチキュラースクリーン7に投射された
画像、つまり立体像を多方向から眼鏡なしで眺めること
ができる。以下、図面を参照してこの多眼式三次元動画
像撮像・表示装置の各部について請求項目毎に説明す
る。
【0031】(請求項1)図2は撮像ユニット2の各撮
像装置A〜Eの各撮像感度をフレーム毎に変えた場合の
信号補償部4の構成を示す図である。
【0032】同図において、9a〜9eは各A/D変換
部3からのデジタル映像信号である。ここでは、デジタ
ル映像信号9a〜9eの中の一つ、例えばデジタル映像
信号9aを取り上げて説明する。
【0033】通常、1台の撮像装置のシャッタ速度また
は絞りを変えると(露光量を変えると)、撮像可能な輝
度範囲が全体的に上下に平行移動するだけで、その範囲
自体は拡がらず、輝度差が大きい被写体1を撮像する
と、被写体1を撮像した映像が黒つぶれ状態または白つ
ぶれ状態などになってしまう。
【0034】そこで、この実施例では、撮像装置Aのシ
ャッタ速度をフレーム毎に変えて被写体1を撮像する。
【0035】すなわち、撮像装置Aは、nフレーム目に
高輝度部の映像を撮像すると、n+1フレーム目には低
輝度部の映像を撮像する。
【0036】したがって、A/D変換部3からのデジタ
ル映像信号9aとしては、高輝度部、低輝度部が交互に
信号補償部4に入力される。
【0037】nフレーム目の画像信号が高輝度部であっ
た場合、その信号は一時フレームメモリ10に一旦記憶
される。そして、n+1フレーム目の画像信号(低輝度
部)が入力されると、その信号と前のnフレーム目の画
像信号(高輝度部)とが画像合成部11により合成され
る。
【0038】次のn+2フレーム目の画像信号(高輝度
部)は、上記同様にフレームメモリ10に記憶され、n
+3フレーム目の画像信号(低輝度部)と合成される。
【0039】このようにして合成された画像信号は、高
輝度部画像の黒つぶれ、低輝度部画像の白つぶれを補っ
た疑似的な中間輝度画像となり、広い輝度範囲、つまり
ダイナミックレンジをもつようになり、このようにして
輝度差の大きな被写体1でも黒つぶれや白つぶれなどが
なく撮像が可能になる。
【0040】図3は撮像感度がフレーム毎に異なるよう
に予め設定された撮像装置を用いた場合の実施例を示す
図である。
【0041】この実施例の場合、上記フレームメモリ1
0や画像合成部11での高輝度部画像と低輝度部画像と
の信号上の合成は行わず、同図に示すように、それぞれ
の映像信号は、そのままD/A変換部5でD/A変換
後、投射ユニット6により透過式レンチキュラースクリ
ーン7に投射される。
【0042】すると、透過式レンチキュラースクリーン
7には、フレーム毎に高輝度映像と低輝度映像が交互に
映し出されるが、各映像は、例えば1/30sec 程度で切り
替わるため 2つの映像の輝度の違いは人間の目では識別
できず、あたかも合成された1つの映像であるかのよう
に見える。
【0043】したがって、結果的に上記信号補償部4で
補償・合成したのと同じような効果が得られる。
【0044】(請求項2)図4は図1の撮像ユニット2
の構成を変形した実施例を示す図である。
【0045】同図に示すように、この実施例の場合、撮
像ユニット2内には、低輝度部撮像用の感度をもたせた
撮像装置B、Dと、高輝度部撮像用の感度をもたせた撮
像装置A、C、Eとが一つ置きに配置されている。
【0046】この場合、デジタル映像信号9a〜9e
は、撮像装置Aによる高輝度部撮像信号、撮像装置Bに
よる低輝度部撮像信号、撮像装置Cによる高輝度部撮像
信号、撮像装置Dによる低輝度部撮像信号、撮像装置E
による高輝度部撮像信号というような順になる。
【0047】これらのデジタル映像信号9a〜9eは、
そのままD/A変換部3によりD/A変換され、投射ユ
ニット6内の各投射装置V〜Zにより透過式レンチキュ
ラースクリーン7に投射される。
【0048】すなわち投射装置Aより高輝度部映像、投
射装置Bより低輝度部映像、投射装置Cより高輝度部映
像…投射装置Eより高輝度部映像がそれぞれ投射され
る。
【0049】この場合、各映像間の冗長成分が透過式レ
ンチキュラースクリーン7上で重なり合うようになる。
【0050】これにより、視聴者8には、あたかも広い
輝度範囲を同時に再現した 1つの映像のように見える。
【0051】(請求項3)図5は図2と図4の各構成を
組み合わせた実施例を示す図である。
【0052】同図に示すように、この実施例では、撮像
ユニット2内の各撮像装置A〜Eの感度を、請求項2の
場合と同様に予め高輝度部撮像用および低輝度部撮像用
のいずれか一方に設定しておき、加えて請求項1の場合
と同様に各撮像装置A〜Eのシャッタ速度をフレーム毎
に変えて撮像する。
【0053】図中、H Hは高輝度部撮像用の撮像装置
からの高輝度フレーム信号、H Lは高輝度部撮像用の
撮像装置からの低輝度フレーム信号、L Hは低輝度部
撮像用の撮像装置からの高輝度フレーム信号、L Lは
低輝度部撮像用の撮像装置からの低輝度フレーム信号を
示している。
【0054】この場合、各デジタル映像信号のうち、n
フレーム目の高輝度部画像信号(H HまたはL H)は
フレームメモリ10に一旦記憶され、n+1フレーム目
の低輝度部画像信号(H LまたはL L)が入力され
たときに画像合成部11において互いが合成される。次
のn+2フレーム目の高輝度部信号も同様にフレームメ
モリ10に記憶されn+3フレーム目の低輝度部信号と
合成される。
【0055】これにより、 1つの撮像装置で撮像される
映像内で、撮像輝度範囲が拡大される。
【0056】そして合成された映像信号は、それぞれD
/A変換後、各投射装置V〜Zにより透過式レンチキュ
ラースクリーン7上に投写され、スクリーン上の冗長成
分によってさらに表示輝度範囲が拡大された形の映像と
して映し出される。
【0057】図6は図3と図4の各構成を組み合わせた
実施例を示す図である。
【0058】同図に示すように、この実施例では、上記
と同様に撮像ユニット2内の各撮像装置A〜Eは予め高
輝度部撮像用または低輝度部撮像用のいずれか一方に感
度が設定されており、加えて各撮像装置A〜Eは、フレ
ーム毎にシャッタ速度を変えて被写体1を撮像する。
【0059】この場合、図2に示したフレームメモリ1
0を用いた画像信号の合成は行わず、各撮像装置A〜E
からのディジタル画像信号9a〜9eは、信号補償部4
をそのまま通過し、D/A変換部5によりD/A変換さ
れて投射ユニット6により透過式レンチキュラースクリ
ーン7上に投射される。
【0060】この場合、 1つの撮像装置で撮像されたフ
レーム間の撮像輝度範囲差と、撮像装置間の撮像輝度範
囲差を用いた撮像輝度範囲の拡大が行われるので、スク
リーン上に同時に映し出された映像は、見かけ上、表示
輝度範囲が拡大する。
【0061】(請求項4)図7は図3の信号補償部4の
構成を変形した実施例を示す図である。
【0062】同図に示すように、この実施例の信号補償
部14は、図3に示した信号補償部4(請求項1)に、
被写体輝度範囲検出手段としてのDSP12と、複数の
撮像装置A〜Eの中の一部あるいは全てに対する感度の
切替えを行う感度切替手段としての感度切替部13を付
加したものである。DSP12は、各映像信号のフレー
ム毎の輝度のヒストグラムを求めるために使用される。
【0063】この場合、DSP12で求められたフレー
ム毎の輝度のヒストグラム中の白レベル端または黒レベ
ル端を示している画素数が、規定値を越えているか否か
が感度切替部13で検出され、 5つの映像信号のうち規
定値を越えるものが一つでも検出されれば、感度切替部
13により直ちに撮像装置A〜E全てのフレーム毎のシ
ャッタ速度が変えられる。
【0064】これによって各撮像装置A〜Eは、高輝度
部撮像と低輝度部撮像をフレーム毎に繰り返す動作を開
始する。
【0065】そして輝度範囲が拡大された状態で、ヒス
トグラム中の白レベル端または黒レベル端を示している
画素数が規定値より少なくなったことが、感度切替部1
3により検出されると、感度切替部13は撮像装置A〜
E全てのシャッタ速度を通常に戻し、これによりこの装
置全体が通常の中間輝度中心の撮像、投射へと変わる 。(請求項5)図8は図4の信号補償部4の構成を変形
した実施例を示す図である。
【0066】同図に示すように、この実施例の信号補償
部14は、図4に示した信号補償部4(請求項2)に、
被写体輝度範囲検出手段としてのDSP12と、複数の
撮像装置A〜Eの中の一部あるいは全てに対する感度の
切替えを行う感度切替手段としての感度切替部13とを
付加したものである。
【0067】この場合、DSP12で求められたヒスト
グラム中の白レベル端または黒レベル端を示している画
素数が規定値を越えているか否かを感度切替部13で検
出し、 5つの映像信号のうち、規定値を越えるものが一
つでも検出されれば、感度切替部13により直ちに撮像
装置A〜E全ての隣合う撮像装置間に感度差がもたせら
れる。
【0068】そして撮像装置A〜Eがそれぞれ感度差を
もつように設定された状態で、DSP12で求められた
ヒストグラム中の白レベル端または黒レベル端を示して
いる画素数が規定値よりも少なくなったことが感度切替
部13で検出されると、感度切替部13は撮像装置A〜
E全ての撮像感度を同じ値に戻す。これにより、この装
置全体が通常の中間輝度中心の撮像、投射へと変わる。
【0069】(請求項6)図9は図6の信号補償部4の
構成を変形した実施例を示す図である。
【0070】同図に示すように、この実施例の信号補償
部14は、図6に示した信号補償部4(請求項3)に、
被写体輝度範囲検出手段としてのDSP12と、複数の
撮像装置A〜Eの中の一部あるいは全てに対する感度の
切替えを行う感度切替手段としての感度切替部13とを
付加したものである。
【0071】この場合、DSP12で求められたヒスト
グラム中の白レベル端または黒レベル端を示している画
素数が規定値を越えているかどうかを感度切替部13で
検出し、 5つの映像信号のうち、規定値を越えるものが
一つでも検出されれば、感度切替部13により直ちに撮
像装置A〜E全ての隣合う撮像装置間に感度差がもたせ
られる。これと同時に感度切替部13により全ての撮像
装置A〜Eのフレーム毎のシャッタ速度が変えられる。
【0072】隣合う撮像装置間で感度差をもち、かつ全
ての撮像装置A〜Eのフレーム毎のシャッタ速度を変え
るように設定された切り替え後の状態で、ヒストグラム
中の白レベル端または黒レベル端を示している画素数が
規定値より少なくなったことが感度切替部13で検出さ
れると、感度切替部13はA〜E全ての撮像装置の撮像
感度およびシャッタ速度を同じ値に戻す。これにより、
この装置全体が通常の中間輝度中心の撮像、投射へと変
わる。
【0073】(請求項7)ここで、図10〜図12を参
照して撮像装置のダイナミックレンジ拡大方法について
説明する。図10は異なる撮像輝度範囲をもつ 2台の撮
像装置の撮像出力−被写体輝度特性を示す図、図11は
複数の撮像装置による視差ベクトル検出方法を示す図、
図12は視差ベクトルを用いたダイナミックレンジ改善
方法を示す図である。
【0074】図10に示すように、視差をもたない異な
る撮像感度特性α、βをもつ 2台の撮像装置を用意し、
同じ被写体1を撮像すると、 2台の撮像装置で撮像可能
な輝度範囲は、 1台の場合よりも広くなる。
【0075】そこで、 2台の撮像装置を適当な点で切り
替えて使用すれば、撮像可能な輝度範囲、つまりダイナ
ミックレンジは撮像感度特性γのように広げることがで
きる。 例えば撮像装置Aは撮像感度が高く、低輝度部
に対しても感度があり、撮像感度αの特性を有している
ものとすると、被写体1の高輝度部に対しては飽和して
しまう。撮像装置Bはその逆の撮像感度特性βをもつも
のとする。
【0076】この 2つの撮像装置A、Bを適当なタイミ
ングで切り替えて使用すれば、撮像感度γのような理想
的な特性をもたせることが可能である。この場合、被写
体輝度の対数に比例した撮像出力とするのが良い。
【0077】なお、感度の異なる 2台の撮像装置を用い
ずに、 1台の撮像装置でフレームあるいはフィールド毎
に撮像感度を切り替えて使用しても同様の効果が得られ
る。この場合にはフレームメモリあるいはフィールドメ
モリを用いて、画像情報を処理することを要する。
【0078】ここで、このダイナミックレンジ拡大方法
を、図1に示した多眼式三次元動画像撮像・表示装置に
適用することを考えてみる。
【0079】図11に示すように、複数の撮像装置A〜
Eが配置された状態で、矢印のように、視差ベクトルを
検出する場合を想定する。ここで説明の便宜上、撮像装
置A、C、Eは高感度、つまり図10の感度特性αを有
するものとし、撮像装置B、Dは低感度、つまり図10
の感度特性βを有するものとし、各撮像装置間の視差は
等しいものとする。
【0080】このような構成でダイナミックレンジの拡
大を図ろうとすると、高感度の撮像装置A、C、Eと低
感度の撮像装置B、D間の視差が問題となるが、視差自
体は検出することができるので、次のようにしてダイナ
ミックレンジを改善する。
【0081】なお図10における中間輝度部に対して
は、各撮像装置A〜Eで撮像することが可能であるか
ら、各撮像装置A〜E間の視差ベクトルを検出してお
く。
【0082】まず、撮像装置B、Dの低輝度部を撮像装
置A、Eの低輝度部と合成して補償する。低輝度部に対
しては、撮像装置A、B間の視差ベクトルが求められな
いが、上述の中間輝度部視差ベクトルを用いて代用して
も良い。または撮像装置A、C間の低輝度部の視差ベク
トルを求め、等分して撮像装置A、B間の視差ベクトル
を予測する。この予測された視差ベクトルを用いて、撮
像装置Bのダイナミックレンジが改善できる。
【0083】次に撮像装置A、C、Eの高輝度部を撮像
装置B、Dの高輝度部を用いて補償する。撮像装置A、
Eについては撮像装置B、Dとの高輝度部の視差ベクト
ルが求められないので、撮像装置A、Bと撮像装置D、
Eの中間輝度部の視差ベクトルを用いて撮像装置A、E
の高輝度部を補償する。撮像装置Cに関しては、撮像装
置Bまたは撮像装置Dの高輝度部を合成するが、この場
合、撮像装置B、Dの高輝度部から視差ベクトルを求
め、それを等分して撮像装置B、Cまたは撮像装置D、
Cの視差ベクトルを求めて、それを用いて撮像装置Cの
高輝度部を補償すれば良い。
【0084】ここで、図12を参照して視差ベクトルの
算出方法について説明する。
【0085】図12(a)に示すように、例えば撮像装
置Aの高輝度部の画像信号と、撮像装置Bの低輝度部の
画像信号の場合、互いの画像信号を基に中間輝度部の視
差ベクトルを算出する。この算出した中間輝度部の視差
ベクトルで一方、例えば撮像装置Bの画像信号を補償・
合成し、ダイナミックレンジを改善する。
【0086】また図12(b)に示すように、例えば撮
像装置Aの高輝度部の画像信号、撮像装置Bの低輝度部
の画像信号および撮像装置Cの高輝度部の画像信号の場
合、3つの画像信号を基に視差ベクトルを算出する。こ
の場合、まず、撮像装置Aの高輝度部の画像信号と撮像
装置Cの高輝度部の画像信号とから視差ベクトルを算出
する。この算出結果から、撮像装置Aの高輝度部の画像
信号に対する撮像装置Bの低輝度部の画像信号の視差ベ
クトルを推定する。この推定値を用いて、撮像装置Aの
高輝度部の画像信号の視差を補償し、これに撮像装置B
の低輝度部の画像信号を合成すれば、撮像装置Bの低輝
度部の画像信号に高輝度部を加えることができ、この結
果、撮像装置Bのダイナミックレンジを改善することが
できる。また撮像装置Cの高輝度部の画像信号に低輝度
部を合成する場合も、上記同様に 2つの低輝度部から視
差ベクトルを推定し、これを用いて撮像装置Bの低輝度
部の画像信号の視差を補償し、これに撮像装置Cの高輝
度部の画像信号を合成すれば、撮像装置Cの高輝度部の
画像信号に低輝度部を加えることができる。
【0087】(請求項8)図13は上記ダイナミックレ
ンジ改善方法(請求項7)を、この五眼式三次元動画像
撮像・表示装置の画像情報圧縮部に適用した場合の構成
を示す図である。なお説明の便宜上、同図の撮像装置
A、C、E、Gを高感度のもの、撮像装置B、D、Fを
低感度のものとし、これらに対して視差補償予測符号化
を行うものとする。
【0088】同図において、131は前処理部としての
撮像装置(デジタル出力カメラ)A〜Gであり、それぞ
れA/D変換部などを含んでいる。132は動き補償予
測符号化部、133は視差補償予測符合化部、134は
視差ベクトル検出部、135は視差補償撮像装置間予測
部であり、予測信号を出力する。136は加算器であ
り、予測誤差信号を出力する。137はDCT部、13
8は量子化部、139は加算器、140は逆DCT部、
141は逆量子化部であり、復号化された予測誤差信号
を出力する。142はマルチプレクサ(時分割多重化装
置)であり、入力された複数の映像信号を時分割多重化
して出力する。
【0089】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置の
場合、まず、高感度の撮像装置A、C、E、Gと、低感
度の撮像装置B、D、Fに対して視差補償予測符号化を
行う。 このとき、中央の撮像装置Dの撮像出力信号に
対して動き補償フレーム間予測符号化を行う。
【0090】次に中間輝度部に対し、基準画像から対称
位置にある撮像装置Aと撮像装置Gに対して、視差ベク
トル検出部134が視差ベクトルを検出する。
【0091】この検出結果を基に、視差補償撮像装置間
予測部134、加算器136、DCT部137、量子化
部138、加算器139、逆DCT部140および逆量
子化部141などで視差補償予測符号化を行う。さらに
撮像装置A、Dと撮像装置G、Dの視差ベクトルを等分
して撮像装置B、Cと撮像装置F、Eの画像を予測し、
予測誤差を符号化する。
【0092】次に撮像装置A、C、E、Gの低輝度部の
視差ベクトルを求める。
【0093】まず撮像装置C、E間の視差ベクトルを求
め、それを等分して撮像装置A、D間の視差ベクトルと
撮像装置G、D間の視差ベクトルを求める。これにより
低輝度部の視差ベクトルも求められる。なお撮像装置
B、D間と撮像装置F、D間の視差ベクトルはそのまま
求められる。これらの信号は、最後にマルチプレクサ1
42から時分割多重化されて出力される。
【0094】すなわち、撮像装置A、C、E、Gの低輝
度部と、撮像装置B、D、Fの高輝度部の予測誤差信号
が得られれば、復号化を行った後、上記請求項7の方法
を用いてダイナミックレンジの改善を行うことができ
る。
【0095】なお、撮像装置の感度は 2種類である必要
はなく、撮像装置の数が多い場合には 3種類以上の感度
をもたせた撮像装置を使用してもよい。また感度の異な
る撮像装置を必ずしも交互に並べる必要はない。
【0096】(請求項9)上記撮像信号圧縮符号化部で
は、ダイナミックレンジを改善した後の撮像信号を用い
て視差補償予測符号化を行っていたが、それでは情報圧
縮率が低下するので、ダイナミックレンジを改善する前
の各撮像装置の撮像出力と符号化する際に視差ベクトル
を求めた相手側の撮像装置の位置情報をデジタル情報と
して記録しておくようになる。
【0097】このため、符号化する際に視差補償を行う
中間輝度部の視差ベクトル(隣接する撮像装置で良い)
と、同じ感度をもち最も視差の小さな撮像装置との視差
ベクトルの少なくとも 2種類の視差ベクトルと相手側撮
像装置の位置情報とを圧縮符号化した撮像信号のヘッダ
部分に記録する。そして、撮像信号の復号化を行った後
にそれらの視差ベクトルを用いてダイナミックレンジの
改善を行う。
【0098】これにより情報圧縮率が低下することを防
止することができる。
【0099】このように本実施例の多眼式三次元動画像
撮像・表示装置によれば、複数の撮像装置A〜Eの中の
高感度用の撮像装置A、C、Eによりフレーム毎に被写
体1の高輝度部が撮像され、低感度用の撮像装置B、D
によりフレーム毎に被写体1の低輝度部が撮像され、そ
れぞれの撮像装置A〜Eにより得られた画像信号を基に
信号補償部4が輝度範囲の補完・合成を行いダイナミッ
クレンジを拡大し、投射ユニット6に出力し、投射ユニ
ット6によって被写体の映像の輝度範囲が広げられた形
で透過式レンチキュラースクリーン7上に表示されるの
で、広い輝度範囲をもつ被写体1の場合あるいは被写体
上の照度分布に著しい偏りがある場合であっても、被写
体1の低輝度部や高輝度部で立体感を損なわない明確で
臨場感のある3次元画像を映し出すことができる。
【0100】これにより、被写体の暗い所から明るいと
ころまで広い輝度範囲を撮像可能となり、どんな撮影状
況下においても被写体の立体感を損なわずに被写体を撮
影および表示することができる。
【0101】また本発明を知的符号化に応用した場合、
知的符号化では、究極的な情報圧縮が可能になるので、
従来の3次元画像撮像装置で複数の撮像装置から画像情
報が得られたとしても捨てられる情報が多くなるが、こ
の発明では、この捨てられるはずの冗長な情報を用いて
ダイナミックレンジを改善するので、圧縮情報の無駄を
なくすことができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の撮像装置の中の少なくとも1つの輝度感度が水平同
期期間毎または垂直同期期間毎に可変され、それぞれの
撮像装置が撮像して得られた画像信号を基に輝度範囲、
つまりダイナミックレンジが拡大されるので、被写体の
暗い所から明るいところまで広い輝度範囲を撮像可能と
なり、どんな撮影状況下においても被写体の立体感を損
なわずに被写体を撮影および表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の五眼式三次元動画像撮
像・表示装置の概念図である。
【図2】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置におい
て、フレーム毎に感度を変えた場合の信号補償部(画像
合成あり)を示す図である。
【図3】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置におい
て、フレーム毎に感度を変えた場合の信号補償部(画像
合成なし)を示す図である。
【図4】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置におい
て、撮像装置間に感度差をもたせた場合の信号補償部を
示す図である。
【図5】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置におい
て、撮像装置間に感度差をもたせ、さらにフレーム毎に
感度を変えた場合の信号補償部(画像合成あり)を示す
図である。
【図6】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置におい
て、撮像装置間に感度差をもたせ、さらにフレーム毎に
感度を変えた場合の信号補償部(画像合成なし)を示す
図である。
【図7】図3の信号補償部4がDSP12と感度切替部
13とをもつ場合を示す図である。
【図8】図4の信号補償部4がDSP12と感度切替部
13とをもつ場合を示す図である。
【図9】図6の信号補償部4がDSP12と感度切替部
13とをもつ場合を示す図である。
【図10】異なる撮像輝度範囲をもつ 2台の撮像装置の
撮像出力−被写体輝度特性を示す図である。
【図11】複数の撮像装置による視差ベクトル検出方法
を示す図である。
【図12】(a)中間輝度部の視差ベクトルを用いて、
撮像装置Bのダイナミックレンジを改善する方法を示す
図である。 (b)低輝度部の視差ベクトルを用いて、撮像装置Bの
ダイナミックレンジを改善する方法を示す図である。
【図13】この五眼式三次元動画像撮像・表示装置の画
像情報圧縮部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…被写体、2…五眼式撮像装置、A、C、E…高感
度、B、D…低感度、3…A/D変換部、視差ベクトル
の算出とダイナミックレンジ改善処理はデジタル信号で
行う、4…信号補償部、視差ベクトルの検出、ダイナミ
ックレンジ改善処理を行う、5…D/A変換部、改善さ
れた撮像信号を表示装置に与える、6…投射ユニット
(リア投射式プロジェクタ)、7…透過式2重レンチキ
ュラースクリーン、8…視聴者、131…撮像装置(デ
ジタル出力カメラ)、前処理部、A/D変換部を含む、
132…動き補償予測符号化部、133…視差補償予測
符合化部、134…視差ベクトル検出部、135…視差
補償撮像装置間予測部、予測信号を出力、136…加算
器、予測誤差信号を出力、137…DCT部、138…
量子化部、139…加算器、140…逆DCT部、14
1…逆量子化部、復号化された予測誤差信号を出力、1
42…マルチプレクサ(時分割多重化装置)。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮像手段を所定の被写体に向けて
    撮像して得た画像情報を基に3次元画像を生成する3次
    元画像撮像装置において、 前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つの撮像感度
    を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または垂
    直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段を具備した
    ことを特徴とする3次元画像撮像装置。
  2. 【請求項2】 複数の撮像手段を所定の被写体に向けて
    撮像して得た画像情報を基に3次元画像を生成する3次
    元画像撮像装置において、 前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つが、他の撮像
    手段と異なる撮像感度である撮像手段を具備したことを
    特徴とする3次元画像撮像装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つが他と異なる撮像感度で
    ある撮像手段を含む複数の撮像手段と、 前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つの撮像感度
    を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または垂
    直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段とを具備し
    たことを特徴とする3次元画像撮像装置。
  4. 【請求項4】 複数の撮像手段を所定の被写体に向けて
    撮像して得た画像情報を基に3次元画像を生成する3次
    元画像撮像装置において、 前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つの撮像感度
    を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または垂
    直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段と、 前記複数の撮像手段により撮像される被写体の輝度範囲
    が前記撮像手段の撮像感度範囲内であるか否かを判定す
    る被写体輝度範囲判定手段と、 前記被写体輝度範囲判定手段により前記被写体の輝度範
    囲が前記撮像手段の撮像感度範囲外であると判定された
    場合、他の撮像手段の中から、少なくとも1つを選択す
    る選択手段と、 前記選択手段により選択された撮像手段の感度を、前記
    撮像手段と異なる撮像感度範囲となるよう水平走査期間
    毎または垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段
    とを具備したことを特徴とする3次元画像撮像装置。
  5. 【請求項5】 複数の撮像手段を所定の被写体に向けて
    撮像して得た画像情報を基に3次元画像を生成する3次
    元画像撮像装置において、 前記各撮像手段間に感度差をもたせる撮像感度差設定手
    段と、 前記被写体の輝度範囲が前記撮像手段の撮像感度範囲内
    であるか否かを判定する被写体輝度範囲判定手段と、 前記被写体輝度範囲判定手段により前記被写体の輝度範
    囲が前記撮像手段の撮像感度範囲を越えていると判定さ
    れた場合、他の撮像手段の中から、少なくとも1つを選
    択する選択手段と、 前記選択手段により選択された撮像手段の撮像感度を、
    他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または垂直走
    査期間毎に変化させる撮像感度可変手段とを具備したこ
    とを特徴とする3次元画像撮像装置。
  6. 【請求項6】 複数の撮像手段を所定の被写体に向けて
    撮像して得た画像情報を基に3次元画像を生成する3次
    元画像撮像装置において、 前記複数の撮像手段の中の少なくとも1つの撮像感度
    を、他の撮像手段と異なるよう水平走査期間毎または垂
    直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段と、 前記各撮像手段間に感度差をもたせる撮像感度差設定手
    段と、 前記複数の撮像手段により撮像される被写体の輝度範囲
    が前記撮像手段の撮像感度範囲内であるか否かを判定す
    る被写体輝度範囲判定手段と、 前記被写体輝度範囲判定手段により前記被写体の輝度範
    囲が撮像手段の撮像可能輝度範囲を越えていると判定さ
    れた場合、少なくとも1つの撮像手段に対して、撮像感
    度可変手段を適用する選択手段と、 前記選択手段により選択された撮像手段の感度を、前記
    撮像手段と異なる撮像感度範囲となるよう水平走査期間
    毎または垂直走査期間毎に変化させる撮像感度可変手段
    とを具備したことを特徴とする3次元画像撮像装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも異なる撮像感度をもつ複数の
    撮像手段と、 前記複数の撮像手段の中の所定の撮像手段間の視差ベク
    トルを、それら撮像手段から得られた中間輝度部の撮像
    信号を基に算出する中間輝度部視差ベクトル検出手段
    と、 異なる感度をもつ撮像手段間において同時にカバーされ
    ない撮像輝度範囲について、最も視差が少なく、かつ同
    一の感度をもつ撮像手段からの撮像信号を基にそれらの
    視差ベクトルを算出する高・低輝度部視差ベクトル検出
    手段と、 これら少なくとも2種類以上の視差ベクトルを用いて前
    記撮像手段の撮像感度外の輝度範囲を補償する視差補償
    手段とを具備したことを特徴とする3次元画像撮像装
    置。
  8. 【請求項8】 被写体を撮像する3次元画像撮像装置の
    撮像信号圧縮・符号化方式において、 前記被写体を撮像するために少なくとも異なる感度をも
    つ複数の撮像手段と、 前記複数の撮像手段の任意の撮像手段間の視差ベクトル
    を、それらの中間輝度部の撮像信号により算出する中間
    輝度部視差ベクトル検出手段と、 異なる感度をもつ撮像手段間において同時にカバーされ
    ない撮像輝度範囲について、最も視差の少なく、かつ同
    一の感度をもつ撮像手段の撮像信号を基にそれらの視差
    ベクトルを算出する高・低輝度部視差ベクトル検出手段
    と、 これら少なくとも2種類以上の視差ベクトルを用いて撮
    像信号の視差補償予測符号化を行う視差補償予測符号化
    手段とを具備したことを特徴とする3次元画像撮像装置
    の撮像信号圧縮・符号化方式。
  9. 【請求項9】 所定撮像信号圧縮・符号化方式により符
    号化された圧縮信号を復号化する3次元画像撮像装置の
    圧縮信号復号化方式において、 撮像時に最も視差が少なく、かつ異なる感度をもつ撮像
    手段の復号化された撮像信号または基準となる撮像手段
    の復号化された撮像信号を基に、2種類以上の視差ベク
    トルによって復号化した撮像信号を生成し、それを基に
    前記撮像手段の撮像感度を可変する撮像感度可変手段を
    具備したことを特徴とする3次元画像撮像装置の圧縮信
    号復号化方式。
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