JPH0810258B2 - プラズマ閉じ込め方法 - Google Patents

プラズマ閉じ込め方法

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JPH0810258B2
JPH0810258B2 JP61125744A JP12574486A JPH0810258B2 JP H0810258 B2 JPH0810258 B2 JP H0810258B2 JP 61125744 A JP61125744 A JP 61125744A JP 12574486 A JP12574486 A JP 12574486A JP H0810258 B2 JPH0810258 B2 JP H0810258B2
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    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/02Arrangements for confining plasma by electric or magnetic fields; Arrangements for heating plasma
    • H05H1/10Arrangements for confining plasma by electric or magnetic fields; Arrangements for heating plasma using externally-applied magnetic fields only, e.g. Q-machines, Yin-Yang, base-ball
    • H05H1/12Arrangements for confining plasma by electric or magnetic fields; Arrangements for heating plasma using externally-applied magnetic fields only, e.g. Q-machines, Yin-Yang, base-ball wherein the containment vessel forms a closed or nearly closed loop
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁場によるプラズマ閉じ込め方法に係り、特
に高密度プラズマ閉じ込めに好適な磁場発生装置を用い
たプラズマ閉じ込め方法に関する。
〔従来の技術〕
従来のプラズマ閉じ込め装置はパルス動作が基本であ
り、これを交流動作させる為に、特開昭59−100891号公
報に記載の如く一次巻線コイルを交番電流で励磁すると
いう考えがあつたが、この時の動作は交番の半周期を取
つて見ると通常のパルス運転と全く同等であつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
代表的な従来型装置、トカマク型閉じ込め装置におい
て、将来、核融合炉として完成するための障害となつて
いるのはバルーニング不安定性である。この不安定性は
プラズマが外に向かつて凸になつている部分で一層外に
向かつて膨張して行くものである。本発明の主目的はこ
の不安定性を解決することである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、プラズマ中の磁気面形状を変化させるこ
とにより達成される。磁気面形状を変化させるには、ポ
ロイダル面内に磁場を作るコイルへの電流を変化させる
と良い。トカマク型装置の場合平衡を保つためのポロイ
ダルコイル群は軸対称に巻き回されており、磁気面形状
に変化を与えるコイル群を軸対称に巻き回せば、磁気面
の変形も軸対称となる。又、磁気面形状に変化を与える
コイル群を非軸対称に巻き回せば、変形は非軸対称にな
るが、基本となるプラズマ平衡は軸対称に保つことがで
きる。
このコイル群への給電は、準静的に行われるのが普通
であつた。すなわち、一つの動作周期中には一つの動作
状態であつた。通常程度の変形では磁力線が外に向かつ
て凸なる部分を無くすることは出来ず、不安定性が成長
する。この不安定性の成長は、磁気面を回転せしめて、
不安定な位置にあるプラズマを速やかに移動させること
により防ぐことが出来る。磁気面の回転は、ポロイダル
コイル群へ交番電流を位相をずらして供給することによ
つて達成される。
〔作用〕
トーラス状のプラズマにおいて、トーラス長手方向に
流れるプラズマ電流と、トーラス長手方向に巻き回した
コイルすなわちポロイダルコイル中を流れる電流とによ
つて作られるポロイダル面内の磁場が磁気面を形成す
る。ポロイダルコイルによつて作られる磁場が、四重極
磁場を形成するとき、プラズマ電流によつて作られる略
円形の磁気面は、楕円形へと変形される。ポロイダルコ
イルによつて作られる磁場が六重極磁場であるとき、プ
ラズマ断面は三角形へ変形される。ポロイダルコイルに
よつて作られる磁場が八重極磁場であるならば断面の変
形は四角形成分を持つようになる。一般に多重極磁場と
プラズマ断面形状との間には上記のような関係が成立す
る。
多重極磁場は、四重極ならば四本のコイルをトーラス
長手方向に巻き回し、ポロイダル面内でほぼ90゜間隔に
配置し、隣り合うコイルに逆方向の電流を供給する。六
重極ならば六本を60゜間隔に、八重極ならば八本を45゜
間隔に配置する。回転磁気面を達成するコイルへの電力
供給方法は以下の如くである。多重極磁場を構成するコ
イル群へ交番電流を供給する。そして、隣り合うコイル
群へは位相をずらした交番電流を供給する。このときの
位相差は、 とする。ここで、2Mはコイルの数、NはN角形への変形
を示す。定常非回転の磁気面構成においてはMはNに等
しい値が下限となる。しかしMがNに等しい場合、交番
電流による位相差は上式から180゜となり、回転しな
い。従つて回転するための条件はM>Nとなる。
コイルが六本の時は六重極磁場を実現できるがプラズ
マ柱を回転できるのは四重極磁場によるN=2変形、即
ち楕円断面の場合である。コイル八本の場合にはN=2,
3の変形断面を回転させることができる。以下同様であ
る。コイルの数が奇数であつても、原理的には(コイル
数−1)÷2角形を回転させられるが、コイル数が偶数
であれば、同位相や逆位相になるコイルがあるから、電
源の数、配線の面でより有利である。
荷電粒子は磁力線に縛り付けられるから、磁気面が回
転している場合プラズマ柱も回転方向への蠕動運動によ
つて回転を駆動される。
高密度プラズマの不安定性はトーラス最外側において
プラズマが更に外側に突き出るバルーニング型が最も大
きい成長率を持つ。本発明により、不安定部分のプラズ
マが速やかに安定部分へ移動するので不安定性は以後成
長しない。
バルーニング不安定性の成長率γは、次の数式で近似
的に示される。
ここで、nは電子密度、vthはイオンの熱速度、Rは
トーラス主半径、▽は勾配を示す微分演算子である。磁
気面の回転角速度をωとすると、トーラスの外側と内側
の間を回転する時間はπ/ωでこの間に不安定性の成長
が小さければ良いのであるから、 となれば良い。但し、 を使つて近似した。rはプラズマ柱の半径である。磁気
面の回転速度は最外側でイオンの熱速度を上回れば効果
的であることが上式の示すところである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
装置は、ほぼ軸対称をなす真空容器1と、容器内にト
ーラス方向磁場を発生するトロイダルコイル2が約8な
いし20個と、真空容器内にプラズマ柱7を生成維持する
為に、トロイダル方向に電流を駆動する変流器コイル3
と、プラズマ環の平衡を保つ為の磁場を発生する平衡コ
イル41,42,43,44および、磁気面の回転を生ぜしめる為
の磁場コイル51,52,53,54,55,56,57,58からなり、おの
おののコイルへ給電する電源61,62,63,64がしかるべき
電力を供給する。
変流器コイル3は装置中心軸上に、磁束変化を生じさ
せるためのもので、空心構成を図示したが、鉄心を用い
ても同様なのは通常のトカマクと同じである。電源62か
らコイル3への給電は直列に結合してパルスである。平
衡磁場コイル41,42,43,44は、プラズマ位置に垂直磁場
を作るためであり、上下対称に設置されるが、4本とは
限らない。又、電源63からの給電波形はプラズマ電流と
ほぼ同じ波形でコイルは直列に結合される。これは通常
のトカマクと同様である。トロイダルコイル2の結線と
給電は通常のトカマクと同様である。磁気面回転用の磁
場コイル51〜58は8本の場合を図に示したが、楕円磁気
面ならば、6本でも回転させられる。8本のコイルで楕
円磁気面を回転させる場合の給電方法を説明する。
楕円変形は四重極磁場で作られる。四重極磁場はプラ
ズマ柱の周囲に、二周期の順逆方向電流を流せば良い。
8本のコイルがほぼ等角度間隔に配置されているなら
ば、隣り合うコイル間に、 2×360゜/8=90゜ ずつ位相のずれた交番電流を供給すると、楕円形の磁気
面は、交番の一周期に、1/2回転する。8本のコイルに
よつて三角変形磁気面を回転させるには、次の如くすれ
ば良い。三角変形は六重極磁場によつて作られるから、
隣り合うコイル間に、 3×360゜/8=120゜ の位相差を持つ交番電流を供給すれば、交番周期に1/3
回転の磁気面回転が達成される。
コイル数と、断面形状と、回転数の関係は、次のよう
になる。コイルを2M本、断面変形をN角形とすると、隣
り合うコイル間の位相は、 360゜×N/(2M) ずつ差を持たせれば良く、この値が180゜以上では各時
点で所望のN角変形を達成する磁場を発生できず、又回
転方向が逆になつて意味を持たなくなる。この為にはN
はMより小さく、変形としては最低次数は楕円変形で、
N=2である。N角変形のときの1交番周期当たりの回
転数は1/Nでありコイル本数によらない。又コイル本数
は一般には奇数であつても良い。この場合上式中の2Mを
2M′+1で置き換えれば良い。
磁気面回転コイル用電源64は、さまざまな位相の交番
電流を供給する。第2図に、電源構成とコイルへの給電
方法を示した。電源64は、信号発生器641,移相器642,64
3、および電力増巾器646,647とからなる。信号発生器は
交番波形を発生する。この波形は正弦波が最も円滑な動
作を約束するが、他の波形、すなわち、三角波,方形
波,鋸歯状波等の交番波形で良い。移相器は信号の移送
を相互にずらし、各コイルに順次位相のずれた波形の電
流を供給することを可能にする。本例は8本のコイルに
より楕円変形磁気面を回転させる為、90゜ずつ位相をず
らすから、コイル51と55,52と56,53と57,54と58はそれ
ぞれ同位相となる。又、この四群の中で、51組と53組、
52組と54組は180゜ずれた逆相となつている。従つて、
移相器642と643は90゜ずれていれば良く、他の移相器は
不要となる。642は、原理的には直結で、位相差0で良
い。コイルが8本で等間隔配置され、楕円磁気面を回転
させる場合は、このように移相器,増巾器が各二組で良
い。
8本のコイルで三角磁気面を発生回転させる場合の結
線構成を第3図に示した。隣り合うコイル間の位相差
は、360゜×3/8=135゜であるから、コイル51と55は540
゜、すなわち逆位相となる。コイル52と56は、51群から
丁度135゜遅れて、お互いに逆位相の関係にある。従つ
て、移相器と増巾器の組み合わせは4組必要となる。一
般の場合には、コイルの数と等しい数の移相器と増巾器
があれば不足することはない。
交番電流コイルは、非軸対称であつても良い。すなわ
ち、真空容器1の周囲をらせん状に回る形状が一例であ
る。この場合プラズマ柱7の形状は軸対称とはならず、
ら旋と同じピツチでねじられた形状となる。このら旋コ
イルに位相差を持たせた交番電流を供給すれば、ねじれ
たプラズマ柱を回転させることができる。
以上実施例のように構成することによつてプラズマ柱
を回転させることができるから不安定部分のプラズマが
速やかに安定部分に移動し、プラズマの不安定性を解消
することができる。
又、ダイバータフラツクスによる熱負荷集中は、磁気
面回転時の熱流束流入位置の回転により同時に解決され
る。即ち、変形磁気面形成時に磁気中性点が作られるよ
うに配置し、交番給電時に全体の移動と共に回転せしめ
れば、ダイバータ熱負荷は容器内面全面に分布すること
になり、局所へ集中することはなくなる。
磁気面を回転させると、磁気中性点(セパラトリツク
ス構成)も同時に回転するので、分離排気される不純物
粒子束が固定した位置に入射し続けることを防ぐことが
可能となる。
プラズマが回転すれば粒子には遠心力が働き、重いイ
オンはプラズマの外へ向かつて移動する。遠心分離作用
は、イオンの熱速度を回転速度が上回るとき効果的であ
る。核融合プラズマは専ら重水素と三重水素が主役で、
他は全て不純物である。重い不純物は低い熱速度を持つ
からより効果的に不純物の分離排気に役立てることがで
きる。
すなわち、不純物流入束を容器内面全面に広げること
ができる。平均流入束は、面積当りで約1/5に減少する
から、スパツタによる容器寿命は5倍に伸びる。
〔発明の効果〕
本発明によればプラズマ柱がトーラスの外側を向く時
間は全体の約1/2となるから、不安定性の成長率も1/2と
なる。従つて、エネルギ閉じ込め時間は約2倍となる。
本方式を踏襲した核融合装置においては、反応量の増大
となつて表われ、全系の効率上昇の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いたプラズマ閉じ込め装
置の見取図、第2図は楕円形磁気面を生成回転する実施
例を示す回路図、第3図は三角形磁気面を生成回転する
実施例を示す回路図である。 1……真空容器、2……トロイダルコイル、3……変流
器コイル、4……平衡コイル、5……磁気面回転用交番
電流コイル、6……電源、7……プラズマ柱。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状の真空容器と作動気体の給排気系とプ
    ラズマの成長保持手段と上記環状真空容器の主として長
    手方向に巻き回された交番電流コイルとを有する磁場型
    のプラズマ閉じ込め装置を用い、上記交番電流コイルに
    プラズマの生成動作中に交番する電流を流すことによっ
    て、プラズマ中の磁気面をポロイダル面内で回転させ、
    もってプラズマ柱をポロイダル面内で回転させるように
    したことを特徴とするプラズマ閉じ込め方法。
  2. 【請求項2】上記交番電流コイルおよびその他のポロイ
    ダル面内に磁場を生成するためのコイルは、上記環状真
    空容器の回転対称軸に関して軸対称に巻き回されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のプラズ
    マ閉じ込め方法。
  3. 【請求項3】上記交番電流コイルのみが、上記環状真空
    容器の回転対称軸に関し非軸対称に巻き回されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のプラズマ
    閉じ込め方法。
  4. 【請求項4】上記交番電流コイルは、ポロイダル方向に
    複数本配置されており、これら複数本の交番電流コイル
    にはそれぞれ位相の異なる交番電流が供給されることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のプラズマ閉じ
    込め方法。
  5. 【請求項5】上記交番電流コイルは、ポロイダル方向に
    2M本がほぼ等しいポロイダル角間隔に配置されており、
    隣り合うコイルに流される交番電流の電流位相が、 (ただしNはMより小さく2以上の整数) ずつずらされていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載のプラズマ閉じ込め方法。
  6. 【請求項6】一つの交番信号発生器と、複数個の移送器
    と、複数個の電力増巾器とを用いて、上記2M本の交番電
    流コイルに給電することを特徴とする特許請求の範囲第
    5項に記載のプラズマ閉じ込め方法。
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