JPH0799504A - 活性なt型機器構成に挿着されるトークンリングローカルエリアネットワーク試験装置 - Google Patents

活性なt型機器構成に挿着されるトークンリングローカルエリアネットワーク試験装置

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JPH0799504A
JPH0799504A JP5336835A JP33683593A JPH0799504A JP H0799504 A JPH0799504 A JP H0799504A JP 5336835 A JP5336835 A JP 5336835A JP 33683593 A JP33683593 A JP 33683593A JP H0799504 A JPH0799504 A JP H0799504A
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station
token ring
test
ring
frame
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JP5336835A
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English (en)
Inventor
Mark Copley
コプレイ マーク
Gordon A Jensen
エイ. ジェンセン ゴーデン
Charles H Whiteside
エイチ. ホワイトサイド チャールス
G Fish David
ジー.フィッシュ デビット
Chris L Odell
エル. オーデル クリス
Jr Thomas S Wisdom
エス. ウィズダム,ジェーアール トーマス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FURIYUUKE CORP
Fluke Corp
Forte Networks Inc
Original Assignee
FURIYUUKE CORP
Fluke Corp
Forte Networks Inc
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/50Testing arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/42Loop networks
    • H04L12/427Loop networks with decentralised control
    • H04L12/433Loop networks with decentralised control with asynchronous transmission, e.g. token ring, register insertion

Abstract

(57)【要約】 【目的】メディアアクセスユニット(MAU )に別個のポ
ートを必要とせずにトークンリングネットワークに挿着
可能な、トークンリングローカルエリアネットワーク
(LAN )のための試験装置を提供する。 【構成】本発明の試験装置100 は通常のネットワークス
テーションとMAU68 との間に接続される。装置100 はMA
U68 を介してネットワークに挿着可能であり、通常のネ
ットワークステーションは装置100 を介してネットワー
クに挿着できる。通常のネットワークステーション及び
装置100 は一度挿着されると、LAN に直列の別個のステ
ーションとして作用する。装置100 はこの機器構成の中
央に位置するため、ネットワークや装置100 が接続され
るステーションに存在する可能性のある障害について、
試験を行うことができる。装置100 はMAU68 に別個のポ
ートを必要としないため、ネットワークの活発な使用者
はいかなる時にも連絡を断たれる必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はネットワーク試験器、特
にトークンリングローカルエリアネットワークに接続可
能な試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
一般的にローカルエリアネットワーク(LAN )は2種類
利用可能である。コリジョンベース及びトークンリング
である。
【0003】LANの各ステーションが他の各ステーシ
ョンと同じケーブルに論理的に接続されるように、コリ
ジョンベースのLANは「並列」に配線されている。そ
の結果、一つのステーションが発信すると、その信号は
伝達遅延を見込みながらほぼ同時に他の全てのステーシ
ョンに到達する。LANの各ステーションは発信された
フレームの到達アドレスを注視し、意図された受信器で
あるか決定し、そうであればフレームをコピーする。2
以上のステーション発信が重複するようになると、互い
に付加的に干渉し、データが失われる。これをコリジョ
ンという。
【0004】ステーションは発信前にラインのアイドル
状態を探索してコリジョンを回避しようとする。しか
し、軽微な遅延速度により、ステーションは他のステー
ションが発信中であるかを即座に検出することは必ずし
も可能ではない。ステーションの信号がまだケーブルを
通過し到達していない可能性があるのである。この種の
極端なケースは各ステーションが同時に発信し始める場
合である。ステーションがコリジョンを検出すると、発
信を中止し、適当なタイムインターバルをとり、インタ
ーバルを待ち、それから再発信を試みる。
【0005】大量のフレームが送信されているネットワ
ークにおいて、コリジョンはネットワークにおいて使用
可能なデータ帯域幅を大幅に制限する可能性がある。ト
ークンリングLANはどの時点においてもネットワーク
の一つのステーションのみが発信できるようにしてこの
制限を回避する。トークンリングLANは各ステーショ
ンからの発信出力を次のステーションの受信入力に接続
させた論理的リングで配線されている。どのステーショ
ンも発信するフレームを有しない場合には、トークンと
呼ばれる特別なフレームがステーションからステーショ
ンへと伝えられ、リングを循環される。ステーションが
フレームを発信する必要のある場合には、トークンを受
信するまで待たねばならない。ステーションは次にリン
グからトークンを除去し、フレームを発信し、そして新
しいトークンを放つ。このように、リングには一度に一
つのトークンのみが可能であり、従って一度に一つのス
テーションのみが発信可能である。
【0006】トークンリングLANの物理的配線はリン
グにおいて論理的に接続されているが、メディアアクセ
ス装置(MAU )に結合される中心点まで延びる単一ケー
ブル中に結合され、各ステーションの発信/受信対によ
り星形を形成する。MAUは論理的リングを完成するた
めに一つのステーションの発信器を次のステーションの
受信器に接続するのみである。現在リングの一部でない
(リングから挿着を外された(DEINSERTED)ともいう)
ステーションはMAUのリレーにより迂回される。同ス
テーションがリングの一部になることを望む場合には
(挿着する場合(INSERTS ))、定常DC電圧信号を発
信し、MAUのリレーを動作させ、リング内に挿着させ
る。
【0007】特定のトークンリングLANの動作を記載
するプロトコルはIEEE規格802.5に定義されて
いる。リングの各ステーションはハードウェアとソフト
ウェアを組み合わせて802.5規格のメディアアクセ
スコントロール(MAC )のレベルを満足する。上述した
ように、発信前にトークンを捕捉することはMACプロ
トコルが定義する基本操作の一つである。一旦ステーシ
ョンがトークンを捕捉すれば、一つ或いは複数の他のリ
ングのステーション宛のデータ発信が可能となる。
【0008】各ステーションはデータが自身宛であるか
決定するために受信器のデータを検査する。違っていれ
ばデータは単に記憶され、発信器を通してリング下流の
次のステーションへ再生される。このように、各ステー
ションはリレーとしての役割を果たす。データが自身宛
であるとステーションが決定すれば、データをコピー
し、データがコピーされたことを示すためにデータフレ
ームの「フレームコピーされた(frame copied)」ビッ
トを変更する。コピーされた一連のビットを伴うデータ
フレームはそれからリング下流の次のステーションへ送
信される。このように、元々データを送信したステーシ
ョンが自身のデータフレームを受信し直した場合、首尾
よくデータがコピーされたと決定できる。その時点で発
信元のステーションは発信されたフレームをリングから
除去し、新しいトークンを放つ。こうして、発信するデ
ータを有する他のステーションがトークンを捕捉し、リ
ング全体にデータを送信する。
【0009】MACプロトコルの一部ではステーション
の一つが「活性モニタ(active monitor)」の主導的役
割を担うことを要求する。活性モニタはリングのいずれ
の活性ステーションでもよく、活性モニタの役割を果た
す現ステーションがリングから挿着を外れ、或いは活性
モニタの役割をなし得ない場合には、変更可能である。
MACプロトコルを維持する点で、活性モニタは幾つか
の重要な機能を果たす。例えば、ある種のプロトコル違
反を監視し、必要とあれば回復処理を開始する。また、
「活性モニタの存在(active monitor present)」フレ
ームを周期的に送信(7秒毎の不履行)し、「隣接器通
知(neighbor notification )」処理を開始する。活性
モニタの存在フレームにより、今度は各ステーションが
次の下流ステーションへ自身のことを通知する。隣接器
通知により、ネットワーク管理ソフトウェアはリング構
成地図を得、エラー回復及び修理において役立つ情報で
ある、最も近い上流の活性隣接器(NAUN)を各ステーシ
ョンに通知できる。最も重要な点は、ネットワークのス
テーションのいずれもが同期せねばならない親クロック
つまり基準クロックを、活性モニタが提供することであ
る。
【0010】従来技術の図1にトークンリングネットワ
ークの典型的なステーションを示す。通常、ステーショ
ン50はプロセッサ52、モニタ54及びネットワーク
インタフェースカード(NIC )56からなる。重要なこ
とは各ステーションがNIC56を有することである。
【0011】ステーションをネットワークへ挿着可能に
するハードウェアも、MACコードも、通常はNICに
記憶されているからである。各NICは受信対及び発信
対、この場合は60及び64、によりMAUに接続され
ている。
【0012】従来技術の図2に示すように、MAU68
はトークンリングのステーションを接続する複数のリレ
ー及びポートを有する。例えば、ポート72からの発信
対はポート76の受信対に接続され、ポート76の発信
対はポート80の受信対に接続され、ポート80からの
発信対はポート82の受信対に接続されている。また、
各ポートはリレー84、86を含むリレーを有し、ステ
ーションのNICから入力している発信対及び受信対を
接続する。リレー84、86は互いに接続された状態に
あることにより、ステーションの発信対及び受信対をそ
の後部において互いに閉路する。そしてステーション5
0は+5vの「擬似電圧(phantom voltage )」を用い
てリレー84、86を開放し、ネットワークにステーシ
ョン50を挿着する。擬似電圧が用いられるまでポート
の発信対及び受信対は互いに電気的に接続されている。
【0013】時としてトークンリングの動作において問
題が生じる。例えば、リングが「ビーコン状態(beacon
state)」に入り、問題が解決するまでリングの全動作
が停止する場合がある。ビーコンリングを引き起こす可
能性のあるエラーの一つの例は、リングのステーション
が粗悪なNICを有し、フレームを適正に中継していな
いのではないかということである。これによりトークン
が喪失され、データを送信するステーションがなくなる
場合もある。時に生じる別の問題は、ステーションがリ
ングに挿着できないことに関する。こうした問題を処理
する目的で、エラーの原因或いは出所に焦点をあてよう
として試験器が開発されてきた。
【0014】現在、問題解決処理中に種々のテストが行
われている。試験器はリングに渡るフェーズジターを測
定し、リングでステーションを接続するために使用され
るケーブルの連続性をテストすることができる。従来技
術の試験器はまた、ネットワークが動作している速度を
測定でき、ステーションが適正な速度でない場合には挿
着できない。従来技術の試験器はまた、ネットワークに
挿着できないステーションがリングのステーションによ
り既に取り出されたアドレスを使用しようとしているか
否かを検出できる。しかし、従来技術の試験器を用いて
これらのテストを行うためには、ネットワークの使用者
の一人あるいは全員が時に不便を感じ、且つ/或いはテ
ストが必ずしも確定的なものではない。
【0015】例えば、MAUの全てのポートがふさがっ
ている時にネットワークにテストを行いたい場合には、
試験器によってネットワークにアクセスできるように、
ステーションの一つはその接続を断たねばならない。従
来技術の図3にこの状態を示す。従来技術の試験器90
でネットワークにアクセスするためには、MAU68か
らステーション50の接続を断たねばならなかった。と
り行われるテストによっては、ステーション50の使用
者は相当な時間、ネットワークから切り離される。ま
た、ステーション50がエラーの原因であり、従来技術
の試験器の場を確保するために除去されたなら、問題が
単に断続的なものであったのか、或いはステーション5
0の除去によりエラーを修正したのであるか、従来技術
の試験器90の使用者には明確でない。
【0016】トークンリングのフェーズジターを測定す
る従来技術の試験器は、テスト中、リングが動作不能に
されることを要求する。リングの寸法及び使用法による
が、そのような継続時間の遅延は耐えられないことはな
いとしても、非常に望ましくないといえる。
【0017】従来技術の試験器は他の数多くの点におい
ても不完全である。試験器に隣接した導体ケーブルの端
部において障害をテストする場合において、ケーブル接
合器末端に障害が存在するか否かを決定するために時間
遅延反射体(TDR )を使用する時には、試験器とケーブ
ル導線端末部との間に数フィートの中間ケーブルが挿着
されねばならない。ケーブル接合器に沿って障害を確認
するためにTDRを使用する場合、好ましからざる複合
回帰信号あるいは反射信号を回避するため、試験器の入
力インピーダンスをケーブル接合器のインピーダンスに
整合させる時に、一般的に従来技術の試験器では多くの
回路素子を変更する必要がある。従来技術の試験器はま
た、トークンリングにフレームを発信する速度をチェッ
ク及び変更する能力に欠けるために、この速度はトーク
ンリングの動作速度に一致する。従来技術の試験器はま
た、トークンリングの障害を分離するのに有益な、ある
種の情報収集技術も欠く。更に、必要なトークンリング
テストを行うために、従来技術の試験器は種々の態様で
構成する必要がある。従来技術の試験器はネットワーク
の一地点からこれら全てのテストを行う能力を有しな
い。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に従って
トークンリングローカルエリアネットワーク(LAN )に
使用される試験装置が提供される。試験装置はトークン
リングメディアアクセス装置(MAU )とリングのステー
ションとの間に接続可能にするハードウェアを有する。
試験装置をこうしてトークンリングに挿着するために、
ステーションはリングに留まる。リングの他のステーシ
ョンと交信する時に、ステーションも試験装置も同一の
MAUポートを使用するためである。ハードウェアはフ
ィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)及びスイ
ッチからなる制御ネットワークを有する。試験装置をト
ークンリングに挿着することに関連して、制御ネットワ
ークは適正な挿着に関連した処理及びテストを制御する
場合に使用される。その点においては、試験装置とMA
Uとの間にまず電気的接続がなされ、ステーションは電
気的にMAUから断路されている。試験装置とMAUと
の間でローブテストが行われる。このテストの結果によ
り、試験装置とMAUとの間のケーブル導体の統合をチ
ェックするために、さらなるテストが実施される場合が
ある。試験装置はまた、ステーションとリングとについ
てのデータ送信速度が整合しているか否か、更にトーク
ンリングにビーコン状態が存在するか否かを決定する。
これらのテスト及びチェックに引き続き、ステーション
と試験装置との間に電気的接続が設定された後、ステー
ションによりローブテストが行われる。ステーションが
このテストに不合格となるようなことがあれば、試験装
置とステーションとの間のケーブル導体の統合をチェッ
クする。ローブテストに合格すれば、制御ネットワーク
はステーションをMAUに電気的に接続する。同時に、
試験装置がステーション及びMAUに直列に電気的接続
されるように、制御ネットワークは自己再配列も行う。
【0019】試験装置はまた、トークンリングのフェー
ズジターを測定する時に使用される測定装置を有する。
試験装置の挿着能力のために、測定装置は通常のトーク
ンリングの動作を中断することなく、フェーズジターテ
ストを行うことができる。つまり、フェーズジターテス
トが行われている間、通常のリングトラフィックは継続
可能である。測定装置はフェーズジターテストの実施に
関わる特別なデータを有するフレームを発信する。フェ
ーズジターテストのデータに付随しているのはアドレス
情報である。そのようなアドレス情報はフェーズジター
テストのデータのソースアドレス及び行先アドレスを含
む。試験装置アドレスはソースアドレスとしても行先ア
ドレスとしても使用可能である。測定装置はトークンリ
ングの活性モニタになるためのハードウェアを有する。
試験装置のNICのような測定装置は、一旦活性モニタ
になってしまえば、フェーズジターテストのパターンを
発信できる。
【0020】測定装置はまた、このパターンがトークン
リングから試験装置に復帰した時点を決定する状態機器
を有する。その点において、状態機器はパターン中のア
ドレス情報を予め決められたパターンと比較する。トー
クンリング基準クロック信号と復帰したフェーズジター
テストパターンとの差の分解能を増大させるためのデュ
アルスロープ補間回路を測定装置は有する。フェーズジ
ターはトークンリング基準クロック信号の立上がりまた
は立下がりエッジと復活したクロック信号の当該立上が
りまたは立下がりエッジとの差の関数である。補間回路
はこれらの二つの信号の差の測定能力を向上させる点に
おいて有益である。補間回路は、補間回路により強化或
いは補間される継続時間を監視する補間カウンタと通信
する。補間カウンタの出力はフェーズジターテストの一
例を示している。測定装置は補間処理が常に同一の基準
電圧で開始されることを確認するために使用されるクラ
ンプ回路を有する。クランプ回路は、パルスの計数制御
或いは補間回路による時間監視に使用される比較器への
入力を制御する。クランプ回路はまた、補間サイクルが
完了した時に比較器が確実に状態を変更するようにした
回路構成を備えることにより、補間サイクルが終了した
時に補間カウンタが誤ってパルスを計数し続けることは
ない。
【0021】ケーブル導体の統合をテストすることに関
して、試験装置はそのインピーダンスをケーブル導体の
インピーダンスに整合させる時間遅延反射体(TDR )を
有する。トークンリングにおいて使用されるケーブル導
体のインピーダンスは、一般的に150オームまたは1
00オームである。インピーダンス整合回路構成は、ケ
ーブル導体インピーダンスを整合するために、変更可能
な、或いは回路構成において切換え可能に具備可能な、
例えば抵抗器のような単一インピーダンス素子を有す
る。単一インピーダンス整合素子は、ケーブル導体イン
ピーダンスを整合する際に使用される単一インピーダン
ス素子のみを回路構成が必要とすればよいようにするた
めの方向性結合器と通信する。
【0022】ケーブル導体にTDRテストを行うことと
関連して、方向性結合器はTDR信号を発信し、ケーブ
ル導体の障害が存在すれば、検出抵抗器により検出され
る一方向のみにおいて、反射信号つまり復帰信号が入力
される。この能力によりTDR回路構成はまた、試験装
置とテストされているケーブル導体との間に余分の、つ
まり長い中間ケーブルを必要とせずに、試験装置に直接
接続されているケーブル導体端末における障害をテスト
することができる。つまり、ケーブル導体端末に障害が
存在する場合には、このTDR関連の回路構成、特に方
向性結合器は、入力されたTDRテストパルスの発信と
ほぼ同時に発信する反射パルスを受信することができ
る。TDR回路構成はまた、複数の障害が存在する時
に、ケーブル導体の統合に関する情報を得るためのマス
キング装置を有する。マスキング装置はケーブル導体に
おいてケーブル導体の他の障害の上流に存在することが
ある複数の障害を判断できる。
【0023】試験装置はまた、リングの周囲のフレーム
トラフィックを伴う親クロックつまり基準クロックの信
号の周波数で表されるような、トークンリングの動作速
度に相当する速度で試験装置がデータを発信しているか
否かをチェックできる。試験装置のNICは異なる周波
数を有する選択可能な二つのクロック信号を備える。二
つの周波数の各々は典型的なトークンリングで使用され
る二つのデータ発信速度のうちの一つに基づいている。
これらのトークンリング動作速度は16Mbpsまたは4Mb
psであり、クロック周波数はこの速度の2倍、すなわち
それぞれ32MHz 及び8MHz である。試験装置はトーク
ンリングに挿着されると、トークンリングからフレーム
及び/またはトークンを受信することと関連して、二つ
のクロック信号のうちの一つを選択する。FPGAは選
択されたクロック信号を使用して、トークンリングから
のフレーム或いはトークンが正確に回復しているか否か
を決定するのに使用される。FPGAは特に、フレーム
或いはトークンが回復した時に制御信号を発するハード
ウェア状態機器を有する。そのような制御信号が発せら
れない場合は、選択されたクロック信号が不正確であ
り、他方のクロック信号を選択して試験装置の使用に供
せられるべきであることを示している。試験装置プロセ
ッサは、正確なクロック周波数が選択されたか否かを試
験装置が決定している時間を監視する。現在選択された
クロック周波数が正確であると決定されないうちに前も
って決められた時間が経過する場合には、試験装置によ
りトークンリングに発信されたデータに随伴するため
に、二つのクロック信号の他方を選択する処理をプロセ
ッサが開始する。一実施例では、内容がNICにより監
視されている制御レジスタにおける1ビット或いは複数
ビットをプロセッサは変更する。ビットの状態により、
利用可能な二つのクロック信号のうちの一つが選択され
る。
【0024】試験装置はまた、ステーション経過情報を
提供するハードウェア及びソフトウェアを有する。その
ような情報は測定期間中の各ステーションの存在或いは
不在に関する。経過情報は従来のMACプロトコルに依
存しながら得られる。特に、リングで存在或いは活性し
ている全てのトークンリングステーションのアドレスが
得られる間、周期的に実施される隣接器通知処理を、そ
のようなプロトコルは有する。本発明のハードウェア
は、先の隣接器通知処理中にトークンリングに存在した
全てのステーションのアドレスを含む、先行ステーショ
ン記憶リストを有する。現行ステーション記憶リストも
提供され、現行隣接器通知処理中にリングに存在する全
てのトークンリングステーションのアドレスを含む。現
行リストの各ステーションを先行リストの各ステーショ
ンと比較することにより、トークンリングステーション
の状態或いは経過情報を絶え間なく入手及び更新でき
る。二つの記憶リスト中のアドレス情報に加え、リング
での存在或いは不在の状況における特定のトークンリン
グステーションの経過を示す状態記号が各ステーション
アドレスに伴う。アドレス情報及び付随する状態記号は
表示装置の使用により制御可能に視認できる。
【0025】試験装置が収集する、更なる有益な情報は
トークンリングの障害が予期される領域或いは位置に関
する。MACプロトコルに従って、障害が発生する時に
トークンリングにおいてビーコン状態が生じる。最初の
ステーションが信号を喪失するようなことがあれば、自
身のアドレス及び最も近接した活性上流隣接器(NAUN)
のアドレスを有するビーコンフレームを最終的には発す
る。そのようなアドレス情報は障害を分離する際にネッ
トワークの管理者或いは使用者にとり有益である。障害
を分離する時に、最初のビーコンフレームを発したステ
ーションをまずチェックするのが論理的だからである。
最初に信号喪失を起こしたステーションが発するビーコ
ンフレームに加え、リングの他のステーションにより更
にビーコンフレームが発生することがある。つまり、信
号喪失から回復しようとする際に最初のステーションが
選択するステップのために、下流のステーションも信号
喪失を起こし、それら自身もビーコンフレームを発す
る。最初のステーション及びそのNAUNに関連した明
らかなトークンリング障害はそのような他のステーショ
ンとは関連性がないために、これらのフレームは「虚偽
或いは擬似(false orphantom )」領域を有する。本発
明は最初の、つまり発信元のステーションからのビーコ
ンフレームと下流ステーションが発するビーコンフレー
ムとを区別する。一実施例では、擬似領域情報は無視さ
れるか、或いは記憶されないが、最初のビーコンフレー
ムを発したステーションからのビーコン情報は記憶され
る。試験装置は受信したビーコンフレームが最初のビー
コンフレームであるのか、或いは擬似領域情報を有する
ビーコンフレームを含む二次的ビーコンフレームである
のかを決定する時には、ソフトウェア状態機器が受信し
たビーコンフレームを分析する。この分析とともに状態
情報記憶装置が利用される。この記憶装置は、特定のリ
ング障害に対するビーコンフレームが以前に受信された
かを示し、そうであれば、ビーコン領域に関係したアド
レス情報を有する先行ビーコンフレームから既に情報が
得られているために、以後受信されるビーコンフレーム
は無視できる。試験装置はまた、ビーコンフレームの発
信元であるステーション及びそのNAUNのソースつま
りステーションアドレスを有するビーコン領域情報を記
憶するためのソフトウェア状態機器と通信する記憶装置
を有する。試験装置プロセッサ制御のもとで、ビデオデ
ィスプレー装置はビーコン領域情報を受信し、所望すれ
ば、擬似領域を有する他のビーコン領域情報、或いはト
ークンリングの障害を分離する際にネットワーク管理者
にとり有益とは思われない他の情報を表示することな
く、同情報を表示する。
【0026】前記要約に基づき、本発明の多くの有利点
を考察する。試験装置は標準ステーションとトークンリ
ングのMAUとの間で直列にトークンリングローブケー
ブルに接続可能である。この構成において、試験装置は
直列接続している標準ステーションの挿着を割り込むこ
となく監視できる。従って、試験装置はトークンリング
障害の発生元である疑いが持たれるこの標準ステーショ
ンを監視及びテストできる。この標準ステーションは試
験装置が行うテストに合格すれば、試験装置とともに首
尾よくリングに挿着される。この挿着能力のために、試
験装置はトークンリングに挿着するために別のMAUポ
ートを必要としない。挿着特性に関連し、試験装置はリ
ングを非動作状態に置くことなく、リングのフェーズジ
ターを測定できる。つまり試験装置は、リングのまわり
に他のフレームも発信可能である時に、フェーズジター
テストデータのパターンを有するトラフィックフレーム
をトークンリングの周辺に発信する。特定サンプル用の
フェーズジターの測定に関し、デュアルスロープ補間回
路はフェーズジターを測定する時に分析されるデータの
分解能を高める。更に、クランプ回路を用いて、確実に
補間ステップが正確に開始及び終了されるようにする。
試験装置はまた、TDR技術を利用し、ケーブル導体の
統合をチェックする。試験装置は同装置が付着されたケ
ーブル導体端末におけるケーブル導体障害を検出するた
めに、方向性結合器を使用する。TDRハードウェアに
より試験装置はケーブル導体障害の規模及び位置を測定
できる。測定回路構成のインピーダンスをケーブル導体
インピーダンスに整合させる際に必要なことは、単一イ
ンピーダンス素子を有し或いは変更することのみであ
る。リングにおける適正な動作に関連し、試験装置は必
要とあればフレームをトークンリングに発信する速度を
チェック及び変更できる。その結果、障害或いはビーコ
ン状態を発生させることなく、トークンリングの速度操
作が試験装置により行われる。試験装置は測定の開始時
点からトークンリングの活性ステーションに関する経過
情報を保存する。試験装置は現行及び先行のステーショ
ン記憶リストの内容を用いて、ステーションアドレス情
報を比較する。そのような情報は、測定開始時点からト
ークンリングに参入した新しいステーション、測定開始
時点においては存在したものの以後リングを脱したステ
ーション及び以前リングを脱したものの復帰したステー
ションの身元を含む。ステーション経過情報によりトー
クンリングの修理係は位相変化をネットワークの障害状
況に相関させることができ、修理係が問題の出所を分離
するのに役立つ。試験装置はまた、擬似ビーコン領域を
ふるいにかけるか或いは無視する。ビーコン状態を生ん
だステーションに関係したビーコン領域は表示可能であ
るが、擬似領域はそうではない。擬似ビーコン領域は表
示されないため、トークンリング障害を分離しようとす
る際に、修理係或いはネットワーク管理者が擬似ビーコ
ン領域情報により惑わされることはない。更に、ビーコ
ンフレームの発信元であるステーションの下流のステー
ションの使用者は、擬似領域ではなく発信元のビーコン
フレームを拠り所にするという理由により、下流ステー
ションの再装(リブート)或いは動力遮断を行うことは
ない。下流ステーションは問題の原因ではないことを使
用者は認識しているからである。
【0027】以下の記載から、特に添付図面と合わせて
考察することにより、本発明の更なる利点が直ちに明白
となろう。
【0028】
【実施例】図4は本発明の一実施例を示す。本発明の試
験装置100はMAU68の一つのポートを介し、試験
装置100とステーション50の双方をトークンリング
ローカルエリアネットワークに挿着可能とする。試験装
置100がステーションとMAU68との間に接続され
ることを「活性(active)T」構成と呼ぶ。図5は活性
T構成にて接続された試験装置100を有する、トーク
ンリング104におけるステーション間の電気的接続を
表示したものである。図に示すように、試験装置100
は試験装置自身とステーション50の双方をトークンリ
ング104における他のステーション108、112、
116に直列に接続可能とする。試験装置100が活性
T構成にて接続可能となる方法及び装置を更に詳細に記
載する。図6は活性T構成における試験装置100、M
AU68及びステーション50の物理的接続を例示す
る。図に示すように、試験装置100は制御ネットワー
ク120、NIC122及びプロセッサ126を有す
る。2対のより線130及び134は制御ネットワーク
120をMAU68におけるポート82の受信及び発信
(以降Rx及びTx)接続部に接続する。2対のより線
138及び142を加え、制御ネットワーク120をス
テーション50のNIC56のRx及びTx接続部に接
続する。
【0029】制御ネットワーク120はNIC56及び
MAU68のTx及びRx線と試験装置100との電気
的接続を決定する。図9−12は、活性Tの挿着工程の
種々の段階において、制御ネットワーク120内のスイ
ッチによりその接続を容易にされた、MAU68、試験
装置100及びNIC56の電気的接続を示す。図に示
すように、NIC122はNICマルチプレクサ(MUX
)154により接続されたアナログインターフェース
146とデジタルインターフェース150の双方からな
る。
【0030】図7は試験装置100を更に詳細に例示す
る。制御ネットワーク120はスイッチングネットワー
ク164とMUX154の双方を制御するフィールドプ
ログラマブルゲートアレー(FPGA)を有する。スイ
ッチングネットワーク164とMUX154の双方は、
図9−12に示すように必要な構成を形成するために使
用される。アナログインターフェース146とデジタル
インターフェース150の双方は、トークンリングNI
Cに具備されねばならない標準ICチップを有する。概
して、アナログインターフェース146は到来データ及
びクロック信号に対する試験装置100の同期を制御
し、デジタルインターフェース150はMACプロトコ
ルを保存する回路構成を有する。
【0031】活性Tの挿着工程の種々の段階を理解する
ためにまず必要なことは、ステーションがトークンリン
グネットワークに挿着される通常の工程を理解すること
である。このために、従来技術の図13のフローチャー
トにより、NIC56がMAU68に直接接続される、
ステーション50に対する通常の挿着工程を詳述する。
ステップ200において、ステーション50は(NIC
を使用し)発信線で1,024フレームの既知のビット
パターンを送信する。これはローブテストとして知られ
ている。ローブテストはステーション50とリングとの
間の構成部分の接続を確実にする。この時、MAUにお
けるリレー84、86は、ステーション50の発信及び
受信線が互いに閉回路になるように配置される。ステッ
プ204において、トークンリングと交差することな
く、1,024フレームはステーション50に直接に復
帰する。ステップ208において、ステーション50は
全ての1,024フレームが誤りなく復帰したか否かを
決定する。1,024の復帰フレームのいずれかにエラ
ーが検出されれば、ステップ212において挿着工程は
中止される。通常、この種のエラーは欠陥ケーブル、欠
陥MAUポート或いは粗悪NICが原因である。
【0032】ローブテストに合格すると、ステップ21
6において、ステーション50がトークンリングに接続
されるように、ステーション50はMAU68における
リレー84、86を切り換えるためにTx線に+5vの
「擬似(phantom )」電圧を印可する。
【0033】ステーション50は次にステップ220に
おいて、複製アドレステスト(DAT)をリング中に送信
する。DATは、ネットワークにおいて既に活性中の他
のステーションが、ステーション50のNIC56と同
じアドレスを使用してはいないことを確認するためのテ
ストである。ステーション50はネットワーク中に自身
のアドレスを備えたフレームを送信する。他のいずれか
のステーションがアドレスを認識すると、アドレスが既
に使用中であることを示すために、フレーム中に「コピ
ー済フレーム(frame copied )」ビットを設定する。
ステップ228において、ステーション50のアドレス
が既に使用中であれば、ステーション50はTxから+
5vの擬似電圧を除去し、こうしてネットワークを脱
し、挿着工程を中止する。ステップ232においてステ
ーション50のアドレスが他の活性ステーションに認識
されないと、ステーション50は次の活性上流隣接器
(NAUN)を決定する。一旦NAUNが決定されれば、ス
テーション50は挿着され、リング中に発信するデータ
を有すればトークンの捕捉を待つ。
【0034】本発明の試験装置100は、通常のステー
ション挿着工程を中断させることなく、活性T構成にて
ステーション50に挿着可能である。実際、試験装置1
00はステーション50に対してはMAUとしての、M
AU68に対してはステーションとしての外見を呈する
ことが可能である。一つのMAUポートを介し、試験装
置100が自身及びステーション50をネットワークに
挿着可能にする方法を、図6−12及び14を参照し、
詳細に記載する。図14は活性Tの挿着工程を例示する
フローチャートである。ステーション50はMAU68
のポート82に先に接続されている。ステップ240に
おいて、ステーション50はMAUポート82から接続
を断たれる。図6−8に示すように、試験装置100は
ステーション50とMAU68との間に接続される。こ
の時点において、図9に示すように、制御ネットワーク
120はMAU68と試験装置100の双方からステー
ション50を電気的に切り離される。ステップ244に
おいて、NIC122を使用し、試験装置100は通常
のステーションと同様にリングに挿着を試みる。NIC
122はステップ248においてローブテストを行う。
ローブテストに失敗すれば、ステップ252に従って、
試験装置100とMAU68との間のより線130、1
34をテストするためにTDR工程が実施される。TD
R工程については後でより詳細に説明する。ローブテス
トに合格すれば、工程256において、MAUポート8
2におけるリレーを切り換え且つ試験装置100をトー
クンリングの活性ステーションに直列接続させる目的
で、試験装置100はTxに+5vを明示する。ステッ
プ260において、トークンリングの活性部分となった
試験装置100は、リングがビーコン状態にあるか否か
を決定する。リングがビーコン状態にあれば、ステップ
264において、試験装置100はエラー或いはビーコ
ン領域を決定及び報告する。エラー領域とは問題に遭遇
しているリング領域のことをいう。これも後でより詳細
に説明する。リングがビーコン状態になければ、ステッ
プ268において、試験装置100はネットワークの速
度及びNAUNのアドレスを決定する。簡単に言うと、
ネットワークの速度は最初の速度(4或いは16Mbs )
でデータを検索する試験装置100が決定する。設定さ
れた時間内にデータが発見されなければ、試験装置10
0は他のトークンリング動作速度でデータを検索する。
エラーなしでリングデータが発見されれば、試験装置1
00はネットワーク速度に一致したものと見なす。トー
クンリング動作速度と試験装置100からのデータ発信
速度との一致については、後でより詳細に記載する。
【0035】試験装置100は次に図10に示すよう
に、ステップ272においてネットワークから挿着を脱
し通過状態に入るために、Tx対から擬似電圧を除去す
る。FPGA160はMUX154によりデジタルイン
ターフェース150の発信器を効果的に「分路(shunt
)」させることに留意されたい。実際、一つのトーク
ンリングネットワークを形成するために、デジタルイン
ターフェース150からのデータ発信は受信器に対し閉
回路となる。このように、デジタルインターフェース1
50はもはやより大規模なネットワークの一部ではない
ものの、MACプロトコルを追従し続ける。このことに
より、ローブテストを繰り返すことなく試験装置100
はネットワークに再挿着可能となる。
【0036】データが入り込む試験装置100はこうし
て緩衝増幅器として作用し、アナログインターフェース
146により再生される。更に、MUX154はデジタ
ルインターフェース150の受信器へ到来データを発信
する。試験装置100がステーション50に電気的接続
されるように制御ネットワーク120は自身の型変更を
行い、MAU68はこうして双方から分離される。試験
装置100は次に、使用者にステーション50に対する
挿入工程を促すメッセージを提供する。しかし、ステッ
プ276に従って、この時点においてステーション50
は試験装置100のみに挿着を試みていることに留意す
ることが肝要である。ステップ280において、試験装
置100は、ステーション50のNIC56がネットワ
ークと同速度で動作しているか否かを決定する(ネット
ワーク速度はステップ268において決定された。) NIC56の速度はNIC122のアナログインターフ
ェース146により以下のように決定される。NIC5
6はローブテストを開始する前に、約40ミリ秒間、ア
イドルパターンを送信する。アナログインターフェース
146は最初にネットワークから決定した速度でアイド
ルパターンを検索する。アナログインターフェース14
6は、この速度でアイドルパターンを発見しなければF
PGA160によりトークンリングネットワークが動作
する他の速度(4或いは16Mbps)に切換えられる。N
IC56の速度は最初の40msにおいて決定されること
が肝要である。さもなければアナログインターフェース
146は緩衝増幅器として作用し、ローブテスト中にN
IC56が送信した1,024フレームを再生すること
は不可能である。そうなるとローブテストに失敗し、挿
着工程は中止される。
【0037】NIC56がネットワークと異なる速度で
ある、と試験装置100が決定すると、エラーを報告し
(ステップ284)、ローブテストのために自身の速度
を切換え、NIC56に一致するようにする(ステップ
288)。NIC56はローブテスト中、アナログイン
ターフェース146により緩衝及び再生され、NIC5
6に復帰した1,024フレームを発信する。ローブテ
ストに失敗すると、ステーション50と試験装置100
とを接続するより線対138、142にてTDR工程が
実施され(ステップ292)、発見されたエラーはいず
れもステップ296にて報告される。
【0038】ステップ300にて、NIC56は次にT
xに+5vの擬似電圧をかける。これによりFPGA1
60を促し、MUX154によってデジタルインターフ
ェース150の発信器をアナログインターフェース14
6に、つまりはNIC56に接続する。この構成を図1
1に示す。このように、試験装置100及びステーショ
ン50は2接続点のローカルエリアネットワークにて接
続される。本発明が試験装置100とステーション50
との間にのみ本ネットワークを形成する理由は、誤った
速度で動作しているNIC56がMAUポート82に擬
似電圧をかけ、リングに入ることを許容されたなら、ネ
ットワークはビーコン状態に陥ることになるからであ
る。そうでなければ、ステップ304にて速度不一致が
使用者に報告され、ステーション50は問題が修正され
るまでリングから離される。ほとんどの場合、NIC5
6はNIC56が動作する速度を制御するディップスイ
ッチを有する。その場合、使用者はネットワークの速度
を一致させ、挿着工程を再開するために単に適正なディ
ップスイッチをはじけばよい。
【0039】他方、ステップ280においてNIC56
が適正な速度で動作していると決定されたならば、ステ
ップ308においてローブテストが実施される。再度、
1,024フレームは試験装置100のアナログインタ
ーフェース146中を循環され、NIC56へと復帰す
る。しかしこの場合、ローブテストに合格すれば、制御
ネットワーク120はステーション50のTx対をMA
Uポート82に電気的に接続する。このように、ステッ
プ312に従ってNIC56は+5v擬似電圧を明示す
ると、MAUポート82におけるリレー84、86を開
放する。同時に、試験装置100がステーション50に
直列接続されるように、制御ネットワーク120は自身
の型変更を行う。この構成を図12に示す。NIC56
がMAUポート82に擬似電圧を印可すると、試験装置
100及びステーション50の双方はトークンリングネ
ットワークの残余活性ステーションに直列接続される。
留意すべきは、試験装置100はMUX154に適用さ
れた分路により、ネットワークを離れたことはないと、
デジタルインターフェース150は「欺かれ(foole
d)」て信じ込んでいるため、試験装置100がネット
ワークに再挿着するためにローブテストをやり直す必要
はないことである。
【0040】ステップ316において、NIC56はネ
ットワーク中に複製アドレステストフレームを送信す
る。NIC56と同一アドレスを他の活性ステーション
が既に使用していると、ステップ318においてエラー
が報告される。DATに合格すると、ステーション50
は挿着され、試験装置100はステップ320に従って
ネットワークにおけるステーション50の活性を監視で
きる。
【0041】図8を参照し、試験装置100の動作を更
に詳細に記載する。図示するように、アナログインター
フェース146は、フェーズロックループ(PLL )回路
148を有するアナログインターフェースIC147及
びカスタム受信器149からなる。アナログインターフ
ェースICはテキサスインスツルメンツ社製のTMS3
8054のようなトークンリングステーション用の標準
NICチップである。デジタルインターフェース150
もまたテキサスインスツルメンツ社製のTM5380C
16のような標準ICチップからなる。活性Tの挿着工
程中、カスタム受信器はローブテストの開始前にテスト
中のNICの速度を検出し、自動的に追跡する。エネル
ギー及び擬似駆動検出器123がエネルギーを検出する
と、カスタム受信器149はネットワークから決定され
た速度でテスト中のNICのアイドルパターンを検出し
自動的に追跡する。適正にアイドルが解読されないと、
プロセッサ126は試験装置100の速度を切り換え
る。ローブテスト中、カスタム受信器149は1,02
4フレームを解読し、各フレームを計算するためにプロ
セッサ126にパルスを送信する。
【0042】MUX154及びスイッチングネットワー
ク164のように、制御装置125はFPGAの一部を
有する。制御装置125はプロセッサ126からライン
121を介して、試験装置100が通常のモードである
か或いは活性Tモードであるかを示す機器構成ビットを
受信する。活性Tモードである場合には、活性T挿着工
程の必要な工程を実施するために、制御装置125はデ
ジタル及びアナログICチップ双方のREDY、FRA
Q及びNSRTラインを制御する。REDY,FRAQ
及びNSRTは全て上述のテキサスインスツルメンツの
ICチップ用の標準制御ラインである。
【0043】以下に、図10−12に示す機器構成を参
照する制御ラインREDY,NSRT及びFRAQの論
理状態のリストを示す。注意すべきは、図9において試
験装置100はネットワークのみに電気的に接続され、
ステーション50には電気的に接続されないという点に
おいて、試験装置100は通常モードにあることであ
る。そのように制御ラインは通常状態にあるが、ここで
は詳述しない。
【0044】図10の機器構成はステーション50のロ
ーブテスト実施中における試験装置100の状態を示
し、その機器構成に対しては: !NSRT4 = 誤り(False ) !FRAQ4 = 正当(True)エネルギーが検出され、!REDY4
及び !PHDR が誤りの時。
【0045】!REDY16 = 正当(True)、となる。図11
の機器構成はステーション50とネットワークの速度が
一致せず、試験装置100がステーション50と二つの
リングに参入した場合の試験装置100の状態を示すも
のであり: !NSRT4 = 誤り !FRAQ4 = !FRAQ16、 PHDR = 正当の時、 !REDY16 = !REDY4、 PHDR = 正当の時、となる。
【0046】最後に、図12に示す機器構成はステーシ
ョン50とネットワークの速度が一致して、試験装置1
00及びステーション50が直列にトークンリングに参
入する場合の試験装置100の状態を示し: !NSRT4 = 誤り !FRAQ4 = !FRAQ16、 PHDR = 正当の時、 !REDY16 = !REDY4、 PHDR = 正当の時、となる。
【0047】活性Tの挿着工程中、!NSRT4はfalse (誤
り)の状態を維持することに注意されたい。このことは
ステーション50のネットワークへの挿着準備が整う
と、MAU68におけるリレーを開放するために必要な
擬似電圧を提供するという事実による。
【0048】活性T構成が高頻度で用いられるのは、ス
テーションがトークンリングネットワークに参入でき
ず、且つ、ステーションの使用者がその理由を特定でき
ない場合である。以下の例を考察されたい。図6−14
に関し上述したように、ステーション50はMAUポー
ト68に接続されている。しかし、何等かの理由でステ
ーション50はトークンリングネットワークに挿着不可
能である。問題を指摘するために活性T構成において試
験装置100を使用できる。図15は活性T構成を用い
ることで決定可能な問題処理情報を詳述するフローチャ
ートである。
【0049】図15のステップの多くは図14のステッ
プに一致する。しかし、図15は更に図14に記載のス
テップから決定可能な問題処理情報に直接対応するステ
ップを有する。例えば、ステップ248において試験装
置100が実施するローブテストに失敗すると、ステッ
プ252においてより線対130、134にTDR工程
が実施される。TDR工程により、より線対130、1
34の接続部に障害を発見しない場合は、MAUポート
82は動作不可能であるという結論に達する(ステップ
324)。他方、より線対130、134の一方或いは
両方において断線が存在するとTDRが決定すると、問
題は試験装置100とMAU68との間の欠陥のある配
線に絞り込まれる(ステップ328)。留意すべきは、
活性T構成にはTx及びRx線対を有する追加ケーブル
が提供される必要があることである。MAUとネットワ
ークに挿着不可能なステーションとの物理的近接度によ
り、追加ケーブルはMAU68と試験装置100との間
の接続、或いは試験装置100とMAU68との間の接
続に用いられる。どちらの場合においても、ステーショ
ン50をMAU68に接続した元々のケーブルと追加ケ
ーブルの双方は、試験装置100及びステーション50
が実施するローブテストにより接続度をテストされる。
【0050】ステップ320において、試験装置がトー
クンリングに挿着され、リングがビーコン状態にあるこ
とを発見すると、これはステーション50が挿着不可能
であったことの0明白な理由になる。ネットワークにエ
ラーが存在する確率が高い(ステップ264)。試験装
置100は次にリングのどの領域で問題が生じているの
かを決定できる(ステップ264)。
【0051】ステップ280において、試験装置100
はステーション50がネットワークと同速度で動作して
いるか否かを決定する。両者が異なる速度で動作してい
ると、この決定がステップ336においてなされ、ステ
ーション50をネットワークに挿着させるため、NIC
56の動作速度は切り換えられねばならない。ステーシ
ョンが誤った速度でトークンリングネットワークへの挿
着を試みると、MACプロトコルが誤った速度で動作し
ているステーションから自動的に挿着を脱するまで、リ
ングのビーコン状態が続く。
【0052】ステップ308において、ステーション5
0が実施するローブテストに失敗すると、より線対13
8、142にTDR工程が実施される。TDR工程によ
り試験装置100とステーション50との間の接続に断
線が発見されなければ、ステーション50のNIC56
に障害が存在すると見なしてよい(ステップ340)。
他方、断線が発見されると、ステップ344において、
問題は試験装置100とステーション50との間のケー
ブルに絞り込まれる。
【0053】最後に、ステップ316において、ネット
ワークの他の活性ステーションが同アドレスを使用して
いるのかを決定するために、ステーション50はDAT
を実行する。アドレスが既に使用中であれば(ステップ
348)、NIC56はアドレスを変更するか、或いは
可能であればNIC56を取り替える必要がある。DA
Tに合格すると、試験装置100はトークンリングの活
性部分として、リングの全てのステーションの活性を監
視し続ける。
【0054】要約すると、試験装置100が活性T構成
にて接続される時、ステーション50がリングに挿着不
可能である理由について、6つの異なる可能性から一つ
を指摘できる。6つの可能性とは以下の如くである。
【0055】1.MAU68のポート82が適正に動作
していない。 2.MAU68をステーション50に接続するケーブル
に障害が存在する。 3.ネットワークにエラーが発生し、ビーコン状態にあ
る。
【0056】4.ステーションNIC56がネットワー
クと同速度で動作していない。 5.ステーションNIC56が適正に動作していない。 6.ステーションNIC56のアドレスがネットワーク
の他の活性ステーションにより既に使用されている。
【0057】本発明の使用者は活性T構成を用いること
により、ステーションがリングに挿着できない理由につ
き決定を下すことができるが、これはMAU68に別個
のポートを占有することなく、且つ、試験装置100を
異なる位置に移動させることなく、可能である。従来の
試験器は幾つかの同一情報を確認するために、移動させ
られ、且つ、異なる構成で再接続される必要がある。例
えば、複製アドレステストにステーションが失敗してい
るか否かを決定するため、従来の試験器はMAUの別個
のポートに接続されねばならず、そのため、おそらく活
性ステーションはネットワークからの離脱を余儀なくさ
れ、試験器はステーションがその離脱した位置から挿着
を試みる様子を「監視(watch )」せねばならない。言
うまでもなく、その位置からでは、従来の試験器はステ
ーションがローブテストに合格したか、ネットワークと
同速度で動作しているかを決定をすることはできない。
【0058】当業者には理解できようが、活性T構成は
多くの状況において利用可能であり、利点がある。上記
の例に加え、MAU68における全てのポートが塞がっ
ており、且つ、テストを実施中にリングからステーショ
ンを離脱させることは不都合或いは好ましくない時に、
テストを行う目的でトークンリングに接近するためにも
活性Tは使用される。
【0059】次に図16及び17を参照し、試験装置1
00の動作速度をトークンリング104に一致させるこ
とについて記載する。試験装置100がフレームをトー
クンリング104に発信する時、トークンリング104
が許容できる速度でデータを発信することが肝要であ
る。留意したように、トークンリング104中にデータ
フレームを発信する際、通常二つの速度、即ち16Mbps
或いは4Mbps、が用いられている。試験装置100がト
ークンリング104に対し誤った速度でデータを発信す
るようなミスを起こすとすると、予め決められた時間の
経過後、ビーコン状態が発生し、それは困難なエラーが
発生したことを示し、リングに対し通常の動作を中断さ
せる。そのような結果は不利益をもたらし、且つ、試験
装置100をトークンリング104に適正に挿着できる
ことが不可欠であるために、トークンリング104にお
いて試験装置100が適正に動作し続けることができる
ように、トークンリング104中のデータ発信速度を自
動的に検出し、適正な速度に変化するハードウェア及び
ソフトウェアを、試験装置100は有する。従って、試
験装置100の使用者はトークンリング104の速度に
ついては、リング中のデータ発信に関係するため、予め
知る必要はない。
【0060】トークンリングのどのステーションも発信
するフレームを有しない時には、「トークン(token
)」と呼ばれる特別なデータパケットをリングに循環
させる。各ステーションはトークンを受信すると、それ
を記憶し、すぐ下流の隣接するステーションへトークン
を再発信する。ステーションが発信するフレームを有す
る場合、トークンを受信するまで待たねばならない。発
信中のステーションはトークンリングを受信するが、ト
ークンを再発信するのではなくフレームを発信する。フ
レームがリングを循環し(トークンと同様にステーショ
ンからステーションへと伝達される)、受信器に現出す
るまで、発信中のステーションは待つ。発信中のステー
ションは発信されたフレームを受信すると、フレームが
コピーされたかを確認し、最後にリングへ新しいトーク
ンを放出する。アイドルトークンリングネットワークに
おいては、トークンは一定時間に約100マイクロセカ
ンドでリングを隈なく移動しながら絶え間なく循環す
る。活性リングにおいては、これらのトークンはデータ
フレームに散在させられる。
【0061】従って、通常のトークンリング動作におい
ては、ネットワークには常にデータ伝達信号(トークン
或いはフレーム)が存在する。トークンとフレームが一
つの概念レベルで見ると類似していることは、トークン
リングの有益な実行項目の一つである。トークン及びフ
レームの双方は始動デリミッターからなり、その後に1
或いは複数データバイトが続き、更にその後に終了デリ
ミッターが続く。始動及び終了デリミッターはデータバ
イトを表示するために使用されるのではない独特な信号
パターンである。トークンリングにおいて使用されるデ
ータ符号化機構(差動マンチェスター符号化と呼ぶ)は
伝達されるデータビットストリームを捕捉し、データビ
ットストリームと、データが送信されている速度を備え
たクロック信号との双方を有する信号を形成する。受信
端末においてデータビットストリームを復活させるた
め、名目上の発信周波数に近い発信周波数の基準クロッ
クを備えたフェーズロックループを使用し、この信号か
らクロック信号を抽出せねばならない。
【0062】トークンリングにおけるクロック周波数は
実際のデータ速度の2倍であるため、クロックは16Mb
psトークンリングに対しては32MHz 、或いは、4Mbps
トークンリングに対しては8MHz で動作する。基準クロ
ック周波数が信号周波数の5乃至10パーセント以内で
ないと、フェーズロックループはデータ信号を検出して
自動的に追跡することができず、回復したクロックは無
効であり、信号から回復したデータビットは完全に不正
確である。このことは、まずある基準クロック周波数を
使用し、次にどのクロックによりデータが適正に回復さ
せられるのかを確認して、リングに存在するデータ伝達
信号を検査することによりトークンリングの動作速度を
決定する方法に至る。トークン及び/或いはフレームは
常態で動作するネットワークに常に存在するため、この
方法が作用する基となるデータは常に存在する。
【0063】図16により、試験装置100によりトー
クンリング中に発信されるデータの速度を、必要であれ
ばチェック及び修正する際に使用されるハードウェアの
ブロック線図を例示する。トークンリング104はステ
ーション間の伝達を提供するのに必要とされるハードウ
ェアを含め、リングにおける全てのステーションを有す
る。試験装置100は、リング104に挿着され、試験
装置100に関係してフレームを発信及び受信する際に
使用されるネットワークインターフェースカード(NIC
)122を有する。フィールドプログラマブルゲート
アレー(FPGA)160は、NIC122と通信し、試験
装置100がトークンリング104と同速度で動作して
いるかをチェックすることと関連して、トークンリング
104からの有効データが復号されているかを決定する
際に使用される。この場合の有効データとは、トークン
リング104に関連した基準クロック或いは親クロック
366が必要とするような適正な速度で受信されている
データをいう。基準クロック366は、トークンリング
104中においてステーション間で伝送されるデータの
周波数に基づく周波数を有する。
【0064】一実施例では、FPGA160は付随する
クロック信号とともに差動マンチェスター符号化データ
を入力として受信する。NIC122におけるアナログ
インターフェースはトークンリング104からコンビネ
ーションデータビットストリーム及びクロック信号を受
信し、クロック信号とデータとを分離してFPGA16
0に入力するために、データからクロック信号を回復さ
せるのに使用された。FPGA160はこの入力を使用
し、差動マンチェスター符号化データを復号するが、同
データはトークンリング104に対するデータ発信速度
の2倍の周波数を有するクロック信号を伴い、復号され
た或いは実際のデータに一致する出力を提供する。復号
されたデータにはトークンリング104と同率の周波数
を有するクロック信号が伴う。トークンリング104か
らのトークン或いはフレームがFPGA160において
使用されるとともに、リングから受信したデータを選択
したクロック信号(32MHz 或いは8MHz )に同期させ
るために、フェーズロックループ148が使用される。
【0065】一実施例では、FPGA160は復号され
たばかりのビット直列データストリームにおいて動作す
るハードウェア状態機器を有する。状態機器はデータス
トリームにおいて始動デリミッターパターンを検出する
と、予め決められた論理レベルを有する「データ活性
(data activity )」制御信号を発する。特定のデータ
ストリームに対する終了デリミッターパターンが検出さ
れるまで、この制御信号はこの予め決められた論理レベ
ルに留まる。先に留意したように、受信されるフレーム
或いはトークンに対しデータ活性信号が明示されるよう
に、各フレーム及びトークンはデータストリームにおい
て始動及び終了デリミッターに包囲される。
【0066】FPGA160のハードウェア状態機器か
らのデータ活性信号或いはパルスは、適正に復号された
フレーム数或いはトークン数を計算するカウンタ374
に入力される。つまり、予め決められた論理レベルが別
個に形成されるたびに、カウンタ374による計算のた
めに、別のパルスが生成される。簡単にいうと、予め決
められた数のパルスが予め決められた時間内に計算され
ると、試験装置100のクロック周波数はトークンリン
グ104の動作速度に一致する、との決定がなされる。
でなければ不整合が存在する。
【0067】より詳細には、FPGA160の状態機器
は選択されたクロック周波数に従ってデータを受信す
る。その点に関し、トークンリングは16Mbps或いは4
Mbpsでデータを発信している。本発明のこの態様には、
これら二つ以外の発信速度も適用され得ることを理解さ
れたい。一実施例では、FPGA160は第一クロック
376と第2クロック380のいずれか一つを選択して
通信する。この二つのクロックは各々クロック信号を出
力するが、異なる周波数であり、第1クロック376の
周波数は第一のデータ発信周波数、例えば16Mbpsに関
係し、第2クロック380は第二のデータ発信周波数、
例えば4Mbpsに関係する。二つのクロック信号376、
380のどちらが使用状態にあるかの選択或いは制御は
NIC122が行う。データがFPGA160に入力さ
れると、データには、予め決められたクロック周波数を
有しフェーズロックループ148を使用する第1クロッ
ク或いは第2クロック376、380のうちいずれか選
択された方が伴う。選択されたクロック周波数でトーク
ン或いはフレームがFPGAにより的確に受信される
と、トークン或いはフレームに存在するデリミッターを
状態機器が検出し、そのフレーム或いはトークンに対し
データ活性信号が発せられて計算される。しかし、選択
されたクロック376或いは380がデータが受信され
る速度に一致しないと、無効データが復号され、FPG
A160により何も検出されず、データ活性パルスは発
せられない。例えば、第1クロック(16Mbps)376
が選択され、フレームの見本抽出検査或いは記録をする
ために使用されている場合には、約62ナノセカンド毎
にデータパルスの遷移が予想される。しかし、トークン
リング104からのデータが第2クロック(4Mbps)3
80の速度に一致する周波数で受信されていると、デー
タは僅か約250ナノセカンド毎に受信されることとな
る。その結果、この不一致周波数に対するクロック信号
が受信データを見本抽出検査すると、有効フレーム或い
はトークンとは異なるビットパターンがFPGA160
により認められる。フレームもトークンも検出されない
ため、カウンタ374は最新の状態にはなく、FPGA
160は無効データが受信されたと決定することとな
る。
【0068】プロセッサ126は、同様に試験装置10
0の一部である命令レジスタ396と通信する。命令レ
ジスタ396はNIC122と通信する。カウンタ37
4からの出力により、プロセッサ126は命令レジスタ
396における制御ビットの設定を制御する。この制御
ビットの状態はNIC122により利用され、試験装置
100によりトークンリング104中に発信されるデー
タの速度を制御或いは変更する。言い換えると、NIC
122はこの制御ビットの状態を利用し、有効データが
受信されているかを決定する際に、クロック信号37
6、380のどちらがFPGA160に入力されるのか
を選択或いは変更する。 図16及び図17を参照し
て、試験装置100の動作を記載するが、これはトーク
ンリング104と同速度で動作していることを確認する
ことに関わる場合である。図17のステップ400に従
って、試験装置100はトークンリング104に挿着さ
れる。ステップ402において、FPGA160状態機
器は有効フレーム或いはトークンを受信すると、データ
活性パルスを発することが可能となる。ステップ404
において、そのようなパルス(存在すれば)の計算に備
えて、カウンタ374がリセットされる。ステップ40
6において、タイマーが始動され、試験装置の特定のク
ロック周波数がトークンリングの速度に一致するかどう
かを決定している時間を監視する。ステップ408に従
って、FPGA160により特に状態機器についての決
定がなされるが、それは状態機器への入力がフレーム或
いはトークンの構成要素となるか否かに関することであ
る。そうであるなら、データ活性パルスが生成され、ス
テップ410においてこのパルスを利用し、カウンタ3
76が更新される。ステップ412において、予め決定
されたカウント数に達したか否かの決定がなされる。そ
うであるなら、ステップ414において、試験装置10
0は適正なリング速度で動作しているとの決定がなされ
る。
【0069】他方、ステップ408において、選択され
たクロック周波数での状態機器への入力がフレーム或い
はトークンではないとの決定がなされると、ステップ4
18において、タイマー間隔が途切れたか否かのチェッ
クが行われる。そうでないならば、ステップ408に従
って、有効フレーム或いはトークンが受信されたことを
示すデータ活性パルスが発せられたか否かのチェックが
継続的に行われる。タイマーが切れると、ステップ42
0において、全ての有効クロック周波数が選択されたか
否かのチェックが行われる。そうでないならば、ステッ
プ422にて、命令レジスタにおいて制御ビットが変更
される。トークン及びフレームを受信する際にFPGA
160が使用する別のクロック周波数を選択するため
に、ステップ426において、FPGA160によりそ
のような制御ビットの変更が利用されている。しかし、
他に有効クロック周波数が選択できない場合には、ステ
ップ428において、リングは適正に動作していないと
の決定がなされる。
【0070】ステップ418においてのタイマーが切れ
たか否かのチェックに関し、有効動作周波数の選択に関
連して、選択されたクロック周波数がトークンリング1
04の動作速度に一致するのであれば、カウンタ374
はリセットされ、確実に一定数のデータ活性パルスが発
せられるだけの時間、計算することを許容される。この
予め決定された時間はデータ活性信号に対する可能な限
り低い値の計算値に基づく。可能な限り低い値というの
は、散在したトークンを有さない最大長のフレームのリ
ングにおいて、継続的にトラフィックが存在する場合で
ある。例えば、16Mbpsで動作しているトークンリング
において、最大フレームサイズは18,000バイトで
ある。散在したトークンを有さない18,000バイト
のフレームの継続トラフィックにおいては、9ミリセカ
ンド毎に一つのフレームが受信されることとなる。選択
されたクロック周波数が正確であるとの表示度数として
カウンタ374が最少計数10を必要とする場合、カウ
ンタ374は最少90ミリセカンド、計算する必要があ
る。実際、不適正なクロック周波数が利用されている
時、任意に発せられる活性パルスから安全を確保するた
めに、最少計数が必要とされる。
【0071】他の有効クロック周波数を選択する決定を
下す前に試験装置100が遅延可能な時間に制限が存在
することを理解されたい。試験装置100はトークンリ
ング104における別のステーションとも言うべきもの
であるため、適正なプロトコルに従って、試験装置10
0はトークンリングの速度で動作しているか否かが決定
されるインターバルにおいて受信するフレーム或いはト
ークンのリレーとして作用する。予め決められたチェッ
ク時間のインターバルが長いと、受信した発信をトーク
ンリング104に対し不適正な速度で下流ステーション
に中継する試験装置100により、トークンリング10
4においてビーコン状態を形成できる。このことから、
遅延時間はビーコン状態を発生させる時間に拘束され
る。
【0072】トークンリング104に望ましいテストを
行うことに関し、図18を参照する。試験装置100は
その挿着能力により、通常のLANトークンリングの動
作を中断することなくテストを行うことができる。この
能力はフェーズジターテストを実施する際に特に意味を
持つ。フェーズジターはトークンリング中を発信させら
れているデジタルデータビットを伴う復活クロックの立
上がり及び/或いは立下がりエッジと、トークンリング
の基準或いは親クロックのエッジとのタイミングの不必
要な差に関係する。データがリング中をステーションか
らステーションへと発信されるため、トークンリングに
おいてジターが発生し得る。ジターの効果はリング速度
の方が速い場合、例えば16Mbps対4Mbpsの場合、より
顕著となる。試験装置100はフェーズジターを測定
し、適正なトークンリングの動作に許容なものであるか
を決定できる。そうでないならば、是正処置が講ぜられ
る。
【0073】試験装置100の一部であるフェーズジタ
ー測定装置450に関するブロック線図を図18に例示
する。測定装置450はフェーズジターテストを行うた
め、試験装置100がトークンリング活性モニタ(AM)
になることを可能にする際に使用される活性モニタ安全
装置454を有する。トークンリングにおいて、ステー
ションの一つが活性モニタの機能を実行する。AMの役
割の一つは発信時にリングに基準クロックを提供するこ
とである。AMであるステーションにおいてフェーズジ
ター測定を行うことにより、測定工程を大いに簡略化す
る基準クロックへの直通アクセスが生じる。AMステー
ションとして測定を行うことの別の利点は、発信クロッ
クを受信或いは復帰クロックと比較する時、リングに対
して最悪の場合のジターを認識することである。これは
発信クロックはリングに対する基準クロックであり、受
信クロックはリングにおける一つおきのステーションに
より抽出、再生させられる同発信クロックの最終結果で
あるためである。測定装置450がフェーズジターテス
トを実施できるように、試験装置100に対し活性モニ
タ状態が確保される。装置454は数多くの各種の実施
例を含むことが可能である。通常のネットワーク動作に
おいて、トークンクレーミングと呼ばれる分布ポーリン
グ工程を介し、ステーションは活性モニタとなる。ステ
ーションがトークンクレーミングの必要性を検出すると
(例えば、信号喪失を検出する時、或いは指定タイムア
ウト時間中、活性モニタ存在(AMP )フレームを検出し
損なう時)、クレームトークンフレームを送信すること
によりトークンクレーミングを開始する。
【0074】どのステーションも数値的にそれ自身より
も多くのソースアドレスを備えたクレームトークンフレ
ームを受信すると、そのフレームを中継するのみであ
る。どのステーションもそれ自身よりも少ないソースア
ドレスを備えたクレームトークンを受信すると、それ自
身がそれ自身の(より高い)ソースアドレスを備えたク
レームトークンを発信する。目下、クレームトークンを
発信中のステーションは、それ自身以上のソースアドレ
スを備えたどれか別のステーションが送信したクレーム
トークンを受信すると、停止する。これらの規則に従っ
て、最終的に最大数のアドレスステーションがリングに
おいてクレームトークンを送信することになる。この最
大数のステーションが他のフレームを受信することなく
自己のクレームトークンフレームのうちの3つのフレー
ムを受信すると、クレームトークン工程を獲得してAM
となる。一実施例において、試験装置100のMACレ
ベルアドレスを最大有効アドレスに設定する際に装置4
54が使用される。トークンクレーミングが発生する
と、試験装置100は最大アドレスを備えるため、トー
クンリング104に対する活性モニタの機能を授与され
る。活性モニタ安全装置454は、短時間、トークンリ
ング速度を不適正な数値に切り換えることにより、トー
クンクレーミング工程を開始できる。説明したばかりで
あるが、トークンリング速度は通常16Mbps及び4Mbps
のいずれか一つである。例えば、活性モニタ安全装置4
54は発信クロックを適正な速度とは異なる速度に、例
えばリングに対しての適正速度が4Mbpsである時に、ク
ロックを16Mbpsの動作に設定する。このことは隣接す
る下流ステーションにおける信号喪失の原因となる。装
置454から有効データパターンを検出できないためで
ある。装置454は予め決められた時間、不適正速度を
保持するが、それは確実に下流ステーションが信号喪失
を記録し、その結果トークンクレーミングを開始する程
の時間ではある。しかし、下流ステーションが信号喪失
は一時的なものではないと想定してしまうビーコンモー
ドに入れられる程、長時間ではない。装置454が適正
速度に復帰すると、信号喪失状態は終了する。一方、装
置454の下流に位置するステーションが開始したトー
クンクレーミング工程が発生する。装置454は最大値
の有効アドレス、ステーションアドレスを備えるため、
試験装置100はトークンクレーミング工程を獲得し、
活性モニタとなる。試験装置100が活性モニタになっ
た後、測定装置450のフェーズジターパターン発生装
置456は、トークンリング104中を発信させられた
後、復活させられる基準クロック信号とともに、予め決
められたフェーズジターテストパターンを備えたフレー
ムをトークンリング104へ発信できる。周知のフェー
ズジター測定に従って、通常使用されるテストパターン
は全論理ゼロ或いは全論理1のパターンである。16Mb
psの速度を備え、使用される差動マンチェスタービット
符号化を判断するトークンリングに関し、ゼロパターン
は16MHz 方形波として発生し、ワンズパターンは8MH
z 方形波として発生する。フェーズジターテストパター
ンはトークンリングにおいて通常のデータフレームに封
入される。フレームはとりわけ、フレームが送信されて
いるトークンリングステーションを確認するビットを有
する行先アドレスを有する。フレームにはソースアドレ
スビットも備わり、特定フレームのソース或いは発生元
を確認する。差動マンチェスターのデータ符号化により
クロック信号は到来データから復活できる。この復活ク
ロック信号はフェーズジター測定を行う際に使用され
る。
【0075】フェーズジターテストパターンを備えたフ
レームがトークンリング104においてステーションか
らステーションへと発信されると、テストパターンデー
タを伴う復活クロックの立上がり及び/或いは立下がり
エッジと基準クロックとの間に差が生じる。そのような
差はフェーズジター測定装置により測定される。簡単に
言うと、試験装置100が活性モニタになった後、測定
装置450はトークンリングに対する基準クロックと、
フェーズジターテストパターンを備えて発信されるフレ
ームに関係する復活クロックとを比較する。数多くのテ
ストサンプルに対するこの比較結果は、いずれのトーク
ンリングフェーズジターをも示す。
【0076】試験装置100に対し活性モニタ状態を確
保するため、他の処置を講ずることもできる。別の実施
例において、MACプロトコルを厳密に固守しないステ
ーションは、ソフトウェア或いはファームウェアにより
制御されている間、クレームトークン或いはビーコンフ
レームのようなトークンクレーミングを開始するフレー
ムを送信させ、前述したようにトークンクレーミングを
獲得する。更に別の実施例において、試験装置100
は、転送を隠すためにハードウェアを利用するチップセ
ットを備え、それにより、チップセットがそれ自身のみ
が活性ステーションであるとしてトークンリングを認識
する。データトラフィックを受信することなくある一定
の時間が経過した後、MACプロトコルはチップセット
に対し自身が活性モニタであると宣言させる。試験装置
100は活性モニタになった後、トークンリングに挿着
されるため、挿着前に存在した活性モニタを含め、二つ
の活性モニタが存在する。この段階において、分解能処
理が行われ、二つの活性モニタステーションのうちの一
つのみが活性モニタ状態を備えるものとして指名でき
る。MACプロトコルに従って、第一の活性モニタは他
のステーションから活性モニタ存在(AMP )フレームを
受信すると、そのステーションは予備モニタ状態に降格
される。従って、試験装置100は他方の活性モニタよ
り先にAMPフレームを送信することにより活性モニタ
になることができる。試験装置100がまず他方の活性
モニタのAMPフレームを受信すると、試験装置100
がその挿着を外され、試験装置100が実際に活性モニ
タになるまで別の試みがなされる。更に別の実施例にお
いて、試験装置100は除去リングステーションフレー
ムを現行活性モニタに送信する。そのような実施例はリ
ングネットワークの位相を変化させるという問題点を有
し、トークンリングネットワークから重要なノードを不
必要に除去する恐れがある。
【0077】図18から明らかなように、試験装置10
0のフェーズジター測定装置450は、フェーズジター
テストフレームが、トークンリング104中に発信され
た後、どの時点において復帰したのかを決定する際に使
用される状態機器458を有する。状態機器458は、
フェーズジターテストフレームが試験装置100により
目下受信中であるのかを決定するための従来のハードウ
ェアを有する。説明したように、トークンリング104
はフェーズジターテスト中、通常の動作状態に保持され
る。その結果、テストフレームが発信され、その結果、
試験装置100の測定装置450により受信されている
間、通常のフレームトラフィックが継続する。従って、
テストフレームと通常のフレームトラフィックとを区別
することが必要になる。この従来の状態機器458はF
PGA160の一部として一実施例において実施され、
スタティックランダムアクセスメモリ(RAM )を使用す
る。状態機器458は試験装置100のソースアドレス
及び行先アドレスのような特定のパターンを検索する。
状態機器458はフェーズジターテスト動作に関連し、
フェーズロックループの安定化を許容する遅延を備え
る。予め決められた遅延の後、復帰したフレームのアド
レスが、状態機器458がチェック中の予め決められた
パターンに整合する場合は何時でも、状態機器458は
復活クロック出力を提供することができる。
【0078】テストフレームの復活クロックとトークン
リングの基準クロックとの時差分解能を増大させるた
め、状態機器458の出力はデュアルスロープ補間回路
462と通信する。トークンリング104に対する基準
クロックと、状態機器458が出力した復活クロック信
号から導出される信号である補間パルス入力との時差に
一致するパルスを出力するための入出力制御装置464
を回路462は有する。入出力制御装置464は一実施
例において、直列接続された一対のD型フリップフロッ
プを有し、第二のD型フリップフロップの出力はアンド
ゲートに接続される。アンドゲートへの他の入力は補間
パルス入力である。入出力制御装置464のアンドゲー
トの出力は基準クロック信号と復活クロック信号との時
差を反映するパルスである。入出力制御装置464が出
力するパルスの継続時間は比較的短いため、デュアルス
ロープ補間として知られる技術が用いられ、基準及び復
活クロック信号に関する時差を分析する際に、感度或い
は分解能を高める。つまり、入出力制御装置464から
の出力は、時差の規模を決定する前に補間或いは展開さ
れる。この補間と関連し、入出力制御装置464の出力
は充電回路468へ送信される。充電回路468は一実
施例において、入出力制御装置464からのパルスによ
り作動或いはオンされる2mAの電流源を有する。充電回
路468が出力した充電電流は、比較器476の反転入
力に入力を提供する比較器入力回路472に印可され
る。一実施例において、比較器入力回路472はコンデ
ンサであり、入出力制御装置464が出力したパルス幅
にほぼ等しい時間、2mA電流源により充電される。充電
回路468は、一実施例において4μA電流源である放
電回路480と接続する。放電回路480の電流ソース
は充電回路468から離れる方向に電流を有し、電流の
割合はコンデンサ472の放電率に関係する。放電率は
充電率より遥かに低く、この差を利用し、入出力制御装
置464からの出力パルスに関する時差の補間或いは分
解能が高められる。
【0079】この時差に関する値を得ることに関連し、
比較器476はコンデンサ472に存在する電圧の大き
さと、比較器476の非反転入力に入力された、予め決
められたしきい値とを比較する。比較器476への反転
入力の大きさが予め決められたしきい値以上の場合は何
時でも、比較器476はフェーズジターの大きさを測定
する際に使用される補間された出力パルスを提供する。
【0080】図19A−19Dを参照すると、補間回路
462の動作に関するタイミング線図が例示されてい
る。図19Aはテストフレームを伴う復活クロック信号
から導出される信号を例示する。図19Bは、入出力制
御装置464が出力したパルスを示し、その幅つまり継
続時間は基準クロックと、フェーズジターテストフレー
ムを伴う復活クロックから導出される信号との差を表
す。図19Cは充電コンデンサ472中の電圧を示し、
図19Bのパルスの立下がりエッジの開始前の一瞬にピ
ーク電圧となる。充電コンデンサ472中の電圧は充電
率より低い値で放電を開始する。図19Dから明らかな
ように、ゼロボルト値から遠ざかり、あるいは接近す
る、コンデンサ472の充電あるいは放電中に、比較器
476は状態を変更する。先に留意した如く、例示の実
施例において、コンデンサ472中の電圧が、比較器4
76へ入力される予め決められたしきい値電圧以上であ
る時間内に、比較器の出力は高レベルから低レベルへと
変化する。例示の実施例において、予め決められたしき
い値はゼロボルトである。
【0081】図18から明らかなように、比較器476
の出力は補間回路486の立下がりエッジ制御回路48
4へ送信される。補間カウンタ486はフィールドプロ
グラマブルゲートアレー(FPGA)160の一部である。
立下がりエッジ制御回路484はカウンタ488を制御
する際に使用される。カウンタ488は基準クロックと
復活クロックとの時差に関するパルスを計算する。簡単
に言うと、計数動作が終了する前にカウンタ488が到
達するカウント数が多ければ多い程、時差及び位相差が
大きいことを意味する。カウンタ488を制御する際に
立上がりエッジ発生回路492も使用される。回路49
2は状態機器458と通信し、フェーズジターテストフ
レームが測定装置450により受信されたことを示す整
合の発生を表す状態機器出力(「キープ(keep)信
号」)を受信する。そのような整合出力信号が状態機器
458により発生させられる時に高レベル出力を提供す
るが、立上がりエッジ発生回路492はその際に使用さ
れる論理ゲートを有する。回路492の出力はアンドゲ
ート496に供給される。アンドゲート496への他の
入力は立下がりエッジ制御回路484から受信される。
【0082】カウンタ488により計算されるパルスの
入力に関し、立下がりエッジ制御回路484と立上がり
エッジ発生回路は協動し、整合が決定された時点から補
間が終了するまで、カウンタ488を確実に何時でも操
作できる状態にする(比較器476の出力は高論理とな
る)。その点につき、立上がりエッジ発生回路492は
状態機器458が出力するトリガーパルスの受信時にカ
ウンタ488の開始を制御するために使用される。立上
がりエッジ発生回路492がアンドゲート496に高論
理を提供する際、立下がりエッジ制御回路484もまた
同アンドゲート496に高レベル信号を加える。状態機
器458からの出力が示すように、状態を変更する比較
器476に関連する短い遅延が存在するという理由及び
テストパターンの受信時に比較器476の現出力状態へ
の依存を回避するという目的により、カウンタ488の
トリガー起動は比較器476の出力によっては制御され
ない。しかし、予め決められた時間の経過後、カウンタ
488が計測したカウント数を表示するように、カウン
タ488のオフを制御する際、立下がりエッジ制御回路
484が使用される。 より詳細に述べると、回路48
4は一実施例においてD型フリップフロップ及びインバ
ータからなる比較器ホールドオフ回路を有する。インバ
ータの出力は通常、高レベルである。この高レベル信号
は立下がりエッジ制御回路484のオアゲートを介しア
ンドゲート496へ供給される。その結果、立上がりエ
ッジ発生回路492の出力が高くなると、アンドゲート
496の出力は高レベルになる。この高レベル信号はカ
ウンタ488に計算を開始させる際に使用される。カウ
ンタ488が予め決められたカウントに達すると、立下
がりエッジ制御回路484の比較器ホールドオフ回路の
D型フリップフロップにカウンタ488からの入力が提
供される。また、この予め決められたカウントの終了及
びそれに関連する時間までに、比較器476の出力状態
は補間が実行されていることを示す低レベルに変化する
時間を十分に有している。この低レベル信号は反転さ
れ、そのオアゲートを介しアンドゲートに供給される。
比較器ホールドオフ回路からオアゲートに供給される高
レベル信号が低レベル信号に変化しても、比較器476
からオアゲートへの入力が高レベルであるため、カウン
タ488は計算し続ける。つまり、立下がりエッジ制御
回路484及び立上がりエッジ発生回路492からアン
ドゲート496への各入力は継続して高レベルである。
通常の高レベル状態に復帰する比較器476の出力と同
時に、現補間の終了時に、比較器488はアンドゲート
496への低レベル入力に状態を変更するため、立下が
りエッジ制御回路484によりオフさせられる。次に、
カウンタ488の出力はフェーズジターテストの結果を
分析する際に使用されるフェーズジター分析器回路に加
えることができる。カウンタ488の出力は復活クロッ
クと基準クロックとの時差を表す。周知の例において、
基準クロックと回復クロックとの時差を決定した測定装
置450により受信されたテストフレーム或いはサンプ
ルの数を有するグラフ或いは相関が案出されている。一
般的に、そのような相関はガウス曲線に帰着する。相関
関係のないジターの測定はガウス曲線の幅に基づく。ト
ークンリングの測定済フェーズジターが許容範囲内にあ
るか否かを確認するため、曲線幅の決定は標準曲線また
は標準値或いは許容内曲線または許容内値に比較でき
る。
【0083】カウンタ488が計測するカウントの正確
度を確保することと関連し、コンデンサ472の電圧が
例えば0vのように予め決められたしきい値以下になる
と、比較器476の出力は適正に状態を変更することが
肝要である。しきい値はまた、比較器476へ入力され
る。あらかじめ決められたしきい値が0vである場合、
比較器476はそれと関連のあるオフセット電圧を有す
ることがある。比較器476が高レベル状態に戻る前
に、コンデンサ472から受信される反転入力は追加電
圧或いは追加量、例えば10マイクロボルトを低減させ
られることをオフセット電圧は要求する。そのようなオ
フセットが存在すると、比較器476の出力は低論理レ
ベルに不必要に保持され、カウンタ488を計算させ続
けることもある。この潜在的問題を克服するため、補間
回路462は、図20においても例示されたクランプ回
路504を有する。図20から明らかなように、コンデ
ンサ472は電圧フォロア510に接続される。電圧フ
ォロア510の出力は反転入力に連結されている。電圧
フォロア510の出力は抵抗器514にも供給され、抵
抗器514は反対側端部において接続点518に接続さ
れる。接続点518には抵抗器526と直列であるダイ
オード522も接続される。抵抗器514、526は例
えば51キロオームのように同一の抵抗値を有すること
が望ましい。試験装置100のFPGA160を使用
し、クランプ入力を制御可能に抵抗器526に加えるこ
とができる。接続点518は演算増幅器530の反転入
力に結合される。例示の実施例において、非反転入力は
接地保持される。演算増幅器530の出力は、ダイオー
ド534及びコンデンサ538を有する並列ネットワー
クにより、非反転入力に接続される。ダイオード534
は、クランプ回路504が動作中でない時、演算増幅器
530が確実に飽和しないようにするために使用され、
コンデンサ538はループ補償を提供し、そうすること
により不必要な振動を回避する。
【0084】演算増幅器530の出力は、クランプ回路
504を介し、コンデンサ472の放電を防止するショ
ットキーダイオード542に接続される。図19Cに例
示するように、補間回路462が作動され、コンデンサ
472が充電或いは放電中である時、コンデンサ472
中の電圧は電圧フォロア510の出力にて反射される。
【0085】クランプ回路504の動作を次に記載す
る。抵抗器526に向けられるクランプ入力は高レベル
或いは低レベルである。クランプ回路は入力として高レ
ベルが供給される時、不活性である。高レベルが供給さ
れる時、演算増幅器530の出力はグランドレベルより
1ダイオード分降下した電圧となる。放電回路480は
電圧がグランドレベルよりも2つのダイオード(ダイオ
ード534及びショットキーダイオード542)分だけ
降下した電圧となるまで、コンデンサ472を放電す
る。コンデンサ472がそのような電圧を有すると、シ
ョットキーダイオード542は順方向にバイアスされ、
4マイクロアンペアの電流がコンデンサ472に流入す
る。この電流は放電回路480を平衡状態にし、コンデ
ンサ472の更なる放電を防止する。このように、コン
デンサ472が十分に基準グランドレベル以下にまで放
電する時、特定の補間サイクルの終了時に比較器476
の出力は状態を変更する。
【0086】クランプ回路504に低レベルが供給され
る時、クランプ回路504は活性状態にある。この時、
コンデンサ472の電圧が0vに達するまで、演算増幅
器530はショットキーダイオード542中の電流を供
給する。この予め決められた基準電圧である0vに達す
ると、演算増幅器530により供給された電流は4マイ
クロアンペアに低下或いは4マイクロアンペアとなり、
演算増幅器530が放電回路480を平衡状態にしなが
ら、コンデンサの電圧は0vに留まる。このように、ク
ランプ回路504が作動される時、予め決められ整合し
た電圧がコンデンサ472に存在し、比較器472への
入力として利用される。クランプ回路504の作動及び
非作動の順序及びタイミングと関連し、フェーズジター
の測定がなされる時、クランプ入力に低レベルを加える
ことにより、クランプ回路504は作動する。コンデン
サ472が本実施例においては0vの基準電圧に安定す
るのには十分な時間が経過する。この時、測定装置45
0は次の測定を開始する準備を整えている。その点にお
いて、NIC122を有し得るフェーズジターパターン
発生器456を使用し、フェーズジターテストフレーム
がトークンリングに発信される。このフェーズジターテ
ストパターンが試験装置100により受信し直される
と、状態機器458がそれを検出し、「キープ(kee
p)」パルスを発生させる。このパルスは立上がりエッ
ジ発生回路492に供給されると同時に、クランプ回路
504に対する高レベルの使用を開始する際にも使用さ
れる。この高レベルは補間工程が開始される期間中、ク
ランプ回路504を非作動状態におく。先に説明したよ
うに、クランプ回路504は高レベルにより、特定の補
間サイクルの終了時に比較器476が確実に状態変更す
ることを可能とする。高レベルは予め決められた時間、
クランプ回路504に供給された状態であるが、それは
少なくとも1,000の基準クロックパルスに相当する
時間である。このパルス数は、入出力制御装置464が
出力するパルスは2基準クロックパルス以内でなければ
ならないという要因とともに、充電回路468及び放電
回路480において使用される電流率に基づく。本例に
おいて、電流の割合は2ミリアンペア/4マイクロアン
ペア=500×2(クロックパルス)=1,000であ
る。この予め決められた時間の経過後、補間工程の終了
が知らされ、カウンタ488の出力が読み出され、引き
続きフェーズジター分析においてサンプルの一つとして
使用できる。他のフェーズジターサンプルの受信に備え
るため、補間回路462はクランプ入力として低レベル
を使用することによりクランプ回路504を再度作動さ
せるとともに、クリアされる。
【0087】フェーズジター測定装置450の動作を記
載するにあたり、図18と同様、図21及び22を参照
する。図21は使用される工程に関するフローチャート
を例示し、一実施例において、試験装置100に対し活
性モニタを確保する。フェーズジターテストを行う際、
ステップ550において、試験装置100はトークンリ
ング104におけるステーションに対し可能な限り高い
アドレスに設定される。試験装置100は次にステップ
554に従ってトークンリング104に挿着される。ス
テップ558において、測定装置450は誤ったリング
速度を生成する。誤ったリング速度の生成と同時に、ス
テップ562において時間遅延が開始される。次に、測
定装置450はステップ566に従って、予め決められ
た時間が経過したか否かを決定する。そうでなければ、
時間遅延が終了したかのチェックが継続される。時間遅
延の予め決められた時間が経過すると、ステップ570
において、トークンリング104において適正なリング
速度が生成される。可能な限り高いアドレスを有する試
験装置100に基づき、適正なリング速度の生成後、ス
テップ574において試験装置100はトークンをクレ
ームするための活性モニタとなる。試験装置100がク
レームトークン及び活性モニタ状態を備えてしまうと、
ステップ578において、測定装置450はフェーズジ
ターテストフレームを発信するが、そのような発信は通
常のトークンリング動作中に発生する。この発信の前
に、クランプ回路504が作動される(クランプ入力と
して低レベルが使用される)。
【0088】テストフレームはステーションからステー
ションへとトークンリング104中に発信される。テス
トフレームの発信完了後、テストフレームは測定装置4
50へ復帰させられる。その点につき、図22を参照す
ると、ステップ582において、測定装置450はトー
クンリングからの直列に入力されたビットにてテストフ
レームを受信する。ステップ586に従って、ビット群
を定義するため、予め決められた数の直列入力されたテ
ストフレームビットをラッチする。一実施例において、
そのビット群はソースアドレス及び/或いは行先アドレ
ス情報を有する。ステップ590において、最初に定義
されたビット群はスタティックRAMを有する状態機器
558に送信される。ステップ592において、状態機
器558はこの現行ビット群が予め決められたビット群
に調和或いは一致するかを決定する。予め決められたビ
ット群にはソースアドレス及び/或いは行先アドレスな
どがあり、各々試験装置100のアドレスに一致する。
整合なしとの決定がなされると、ステップ594におい
て状態機器458はリセットされ、状態機器458はト
ークンリングから受信する次のフレームの分析準備が整
う。整合が存在すると、ステップ596において、フレ
ームの全てのアドレス関連のビットが比較されたかの決
定がなされる。そうであれば、ステップ598におい
て、整合がなり、フェーズジターテストフレームが受信
されたことを示す「キープ」パルスを状態機器458は
発生させる。比較を行うアドレスビットを全てに渡りチ
ェックしないと、ステップ592において次のビット群
が比較され、整合なしとの決定がなされるまで、或い
は、アドレステストフレームの予め決められた全てのビ
ットが状態機器458により整合を提供すると認識され
るまで、チェック工程は継続する。
【0089】テストフレームの受信を示す状態機器45
8による「キープ」パルスの発生と同時に、そこから補
間入力パルスが抽出され、入出力制御装置464に入力
される。同時に、「キープ」信号は立上がりエッジ発生
回路492へ供給され、クランプ回路504の非作動化
を開始することにも使用される(クランプ入力として高
レベルを使用)。立下がりエッジ制御回路484の比較
器ホールドオフ回路の動作により、アンドゲート496
への他の入力も高レベルであるため、アンドゲート49
6はカウンタ488を始動させる際に使用される高レベ
ルを出力する。先に指摘しように、カウンタの大きさは
トークンリング基準クロックと、受信したテストフレー
ムに関連する復活クロックとの時差を表す。
【0090】カウンタ488が計数を開始すると、立上
がりエッジ発生回路492が提供する入力に基づき、充
電回路468をオンし、この2mAの電流源にてコンデン
サ472を充電させることにより、入出力制御装置46
4の出力は充電回路468を制御する。補間サイクルの
開始とともに、試験装置100はクランプ回路504の
クランプ入力に高レベルを加えている。コンデンサ47
2中にて電圧が増大することにより比較器476は低レ
ベルへ状態を変更する。この低レベルは立下がりエッジ
制御回路484により反転され、その結果生じるこの高
レベルはアンドゲート496へ加えられる。一方、予め
決められた時間に相当する予め決められたカウントの
後、カウンタ488は立下がりエッジ制御回路484の
比較器ホールドオフ回路のD型フリップフロップのクロ
ックへ入力を加え、そうして低レベルへの出力を変更す
る。カウンタ488は計数を継続するが、比較器476
の出力は低レベルである。比較器476が出力レベルを
高レベルに変更した後、カウンタ488への入力として
パルスをこれ以上発生させることはない。
【0091】コンデンサ472の充電及び放電中、例え
ば0ボルトのように予め決められた放電値に達するまで
比較器476の出力は低レベルに留まるため、カウンタ
488へのパルスの入力は継続される。補間サイクルの
終了時、比較器476の出力は状態を変更し、カウンタ
488の計数を中止させる。試験装置100はカウンタ
488のカウントを読み取り、フェーズジターを測定或
いは分析するカウント情報を利用することができる。同
時に、FPGA160はクランプ回路504のクランプ
入力に低レベルを加えさせ、カウンタ488はリセット
され、次のフェーズジターテストフレームに備える。
【0092】図22を参照し、試験装置100により実
行可能な更なるテストを説明する。すなわち、試験装置
100はケーブル導体(C)の集積度をテストするため
に時間遅延反射(TDR )技術を利用する。試験装置10
0はケーブル導体の長さの決定及びケーブル障害に関す
る情報の入手等、ある種のケーブル導体のパラメータ或
いは条件を確認できる。ケーブル障害にはケーブル導体
の結合端部(CE)における障害及びケーブル導体にお
けるショートと開路がある。通常、TDRの使用時にお
いてパルスを発生させ、ケーブル導体伝いに発信させ
る。復帰パルス或いは信号を受信しなければ、ケーブル
導体は障害を有さず、適正に終了したとの決定がなされ
る。障害が存在する場合、復帰パルスを受信する。復帰
パルスの振幅はケーブル導体に存在する障害の性質を表
す。パルスの発信と復帰パルスの受信とのインターバル
は障害の位置を示す。
【0093】図23を参照すると、ケーブル導体のパラ
メータ及び/或いは条件を確認する際にTDRを使用す
る実施例が例示されている。ケーブル導体テストを行う
ことが望ましい時、パルス或いは信号発生器600はプ
ロセッサ126の制御の元で、予め決められた振幅及び
継続時間のパルスを生成する。パルス発生器600が出
力するパルスは発信器/受信器604に加えられる。発
信器/受信器604は、ケーブル導体Cからの復帰信号
或いはパルスのいずれも一方向にのみ受信或いは方向づ
けられる方向性結合器機能を備えることが好ましい。そ
の結果、復帰パルス或いは信号を適正に受信するため
に、発信器の動作を停止し、或いは切り離す必要はな
い。発信器/受信器604の個々の回路素子については
後で詳細に述べる。
【0094】発信器/受信器604は発信/受信線60
8からテスト中のケーブル導体Cへ発信されたパルス或
いは信号を送信する。一実施例において、ケーブル導体
Cは多心ケーブルの一本の伝導路或いは伝導線を構成す
る撚回伝導対である。発信/受信線608をケーブル導
体Cへ物理的に相互接続させ、必要な電気的接続を相互
間に提供する際にも使用される結合子端部(CE)をケー
ブル導体Cは備える。ケーブル導体Cからの復帰或いは
反射パルスはいずれも発信/受信線608により受信さ
れ、発信器/受信器604に加えられる。この復帰パル
スは発信器/受信器回路構成により検出され、比較器6
16に出力される。検出されたパルス或いは信号が予め
決められたしきい値以上であるならば、比較器616の
出力は例えば低レベルから高レベルへと状態を変更する
ように、変化する。比較器の他の入力に加えられる決定
済しきい値は、デジタル/アナログ(d/a) 変換器620
を使用し、変更可能であることが好ましい。デジタル/
アナログ変換器620は所望の感度或いは感度範囲を提
供するために、試験装置100を調整可能にさせる。つ
まり、比較器616に加えられるデジタル/アナログ変
換器620の出力により、各種の障害度が測定される。
例えば、比較的重大な或いは顕著な障害を検出する際、
デジタル/アナログ変換器620が提供する、予め決め
られたしきい値は比較的大きいため、顕著な故障を示す
振幅度の高い復帰パルスのみが比較器616を起動或い
はオンする。d/a変換器620への入力は試験装置プ
ロセッサ126により制御される。プロセッサ126は
d/a変換器620に加えられる入力を変更或いは増大
させるソフトウェア利用のアルゴリズムを実行する。使
用時、ケーブル障害が存在するか、及び、障害の規模を
決定する際、予め決められた工程において入力は変更さ
れる。比較器616が動作した時、d/a変換器620
への現在の入力に関連する規模と少なくとも同程度の規
模を有する障害が存在するとの決定がなされる。比較器
616がもはや状態を変更しなくなるまで、予め決めら
れた工程において、d/a変換器620への入力は変更
可能である。d/a変換器620を動作させたd/a変
換器620への最後の入力値は、復帰信号の振幅にほぼ
等しい或いは少なくとも比例する。この最後の入力はケ
ーブル障害の規模を分析する際に使用できる。
【0095】復帰パルスの位置及び規模を測定する際、
比較器616の出力はフィールドプログラマブルゲート
アレー(FPGA)160に加えられる。入力される比較器
信号の状態或いは論理レベルにおける変化を検出し、粗
い計数装置632からの入力を使用し、パルス発生器6
00による発信パルスの発信と復帰パルスの受信との時
差を監視する制御論理628をFPGA160は備え
る。その点において、粗い計数装置632は発信済パル
スと復帰パルスとの時差の間に発生するパルス数を計測
する。パルス発生器600からパルスが生成されると同
時に、カウンタ632は起動され或いは計数を開始す
る。一実施例において、粗い計数装置632は32MHz
信号を使用し、パルスを計算する。この信号は約31ナ
ノセカンド毎に発生するパルスに一致する。32MHz 信
号に関連するサイクルの開始時及び終了時の間に反射パ
ルスを受信する可能性があるため、ケーブルのどの部位
で復帰パルスが発生したか、或いは、障害がどの部位に
存在するのかをより正確に決定する際、曖昧さ或いは感
度欠如が存在する。32MHz 信号の場合、ケーブル導体
に沿って約20フィートもの不一致が存在する場合があ
る。感度を高めるため、先に記載したデュアルスロープ
補間回路462を使用し、粗い計数装置632からの電
流パルスの立上がりエッジと制御論理628が比較器6
16から受信するパルスの立上がりエッジとの時差を決
定する。デュアルスロープ補間回路462の出力は補間
カウンタ486に加えられ、この二つのパルスの立上が
りエッジの時差を決定する。この時差は粗い計数装置6
32の出力に加算され、発信及び復帰パルス間において
経過した時間を決定する際に使用されるが、この時間は
復帰パルスが発生したケーブル導体Cに沿った位置を表
す。
【0096】発信器/受信器604を例示する図24に
ついて説明する。発信器/受信器604は、一実施例に
おいては、バラン(balun) 装置644に接続する2本の
相補出力線を備えた差動ドライバ640を有する。差動
ドライバを必要とせず、その代わりにシングルエンドの
ドライバを利用することができ、シングルエンドのドラ
イバの出力をバラン装置644の下方の脚に接続し、上
方の脚は接地される。バラン装置644は発信/受信出
力線608を介して、ケーブル導体Cに直接接続され、
方向性結合器として機能するものである。つまりケーブ
ル導体Cからの復帰パルスはいずれも一方向のみの信号
路を有する。ケーブル導体Cは、ケーブル導体Cの撚回
対上に発信するため、ライン608における不平衡信号
を平衡信号に変換するバラン646を備える。同様に、
撚回対からのいずれの復帰信号もバラン646により不
平衡信号となり、この不平衡信号はバラン装置644に
加えられる。
【0097】バラン装置644は、ドライバ640から
の第一の出力に接続される第一の誘導子648及びドラ
イバ640からの第二の出力に電気的に接続される第二
の誘導子652を有する。誘導子648,652は互い
に結合され、変圧器を形成する。ドライバ640の第一
及び第二の出力は、パルス発生器600からのパルス入
力に応答し、論理レベル出力を提供する。一実施例にお
いて、発信器/受信器604は静止状態にあり、パルス
発生器600から受信する電圧入力を全く有さない時、
ドライバ640からの第一出力線は低レベル(ロジッ
ク)にあり、第二出力線は高レベルにある。この相補値
はパルス発生器600からドライバ640によりパルス
を受信する時、反転される。第一の誘導子648の他端
は発信/受信出力線608に接続され、第二の誘導子6
52の他端は整合インピーダンス(Zm)656に接続さ
れる。整合インピーダンス(Zm)656は発信器/受信
器604の入力インピーダンスをケーブル導体Cのイン
ピーダンスに整合する際に使用される。例えば、ケーブ
ル導体のインピーダンスは通常100オーム及び150
オームである。方向性結合を有する発信器/受信器60
4の基本性状は、ケーブル導体Cのインピーダンスを整
合するために、このシングルインピーダンスZm のみを
修正する必要があるということである。この性状につい
ては後でも詳細に説明する。整合インピーダンスを得る
ため適正なZm 値を提供することに関連し、一実施例に
おいて、接続点660に接続するため、Zm 656及び
Zm1656' を含む、切換え可能に選択可能な多くのイ
ンピーダンス素子が提供される。ケーブル導体Cのイン
ピーダンスにより、発信器/受信器604の一部分とな
るため、適正なインピーダンス値が選択され、切り換え
られる。一実施例において、選択可能な整合インピーダ
ンスは、例えばZm =100或いは150オーム及びZ
m1=この二つのオーム値の他方、のように既知及び期待
されるケーブル導体インピーダンスに整合する数値を有
する抵抗器である。個々のインピーダンス素子Zm 及び
Zm1を例示し、そのうち一つのインピーダンス素子を選
択するが、可変抵抗素子のような他のインピーダンス素
子も利用でき、AC信号、即ち復帰パルスを受信する
と、そのようなインピーダンス素子は所望の整合を提供
せねばならないということが重要な要因である。多反射
パルスの発生を回避するため、入力インピーダンスがケ
ーブル導体インピーダンスに整合することが肝要であ
る。特に、周知の如く、ケーブル導体インピーダンスと
入力インピーダンスとに不整合が存在すると、付加或い
は反射パルスを発生させる。反射パルスの数及び振幅は
不整合の度合いによる。この反射パルスはケーブル障害
に関する情報を正確には表さない。
【0098】バラン装置644は第一の抵抗器668及
び第二の抵抗器672を有する抵抗ネットワーク664
にも接続される。この二つの抵抗器は各々、検出抵抗器
(Rd)676に接続される。一実施例において、抵抗器
668,672,676の数値は同一であり、例えば1
0キロオームである。発信パルスを送信し、復帰パルス
を受信する時の発信器/受信器604の動作を記載する
前に、ケーブル導体Cから受信する復帰パルス或いはA
C信号に関し、ケーブル導体インピーダンスを整合する
ためインピーダンスZm が選択されることの特徴を説明
することと関連して、図25A−25Bを参照する。本
実施例において、ドライバ640に関連するインピーダ
ンスは非常に低く、この分析のため、約ゼロであると的
確に推測可能である。その結果、復帰パルスはZm ,R
d 及び抵抗ネットワーク664を有する抵抗回路に加え
られる。抵抗器668,672,676の数値は、例え
ばZm =100或いは150オームであるように、抵抗
器或いはインピーダンス素子656の抵抗値より十分に
大きくなるように選択されるが、抵抗器668,67
2,676の各々の数値は約10キロオームに等しい。
抵抗ネットワーク664及び抵抗器Rd は、Zm のイン
ピーダンスより十分に大きい15キロオームという同一
抵抗値を有する。その結果、有効な或いは得られる入力
インピーダンスが図25Bに表され、Zm のみのインピ
ーダンスに一致する。こうして、Zm のみを選択するこ
とにより、発信器/受信器604に関連する入力インピ
ーダンスをケーブル導体インピーダンスに整合すること
ができ、多反射パルスを回避できる。ケーブル導体Cの
長さ方向のどこかの部位にケーブル障害が存在する一般
的なケースを分析することに関して、図26及び27を
参照する。時間t=0+ にてパルス発生器600からパ
ルスを受信する時の発信器/受信器604を図26に表
す。この時点において、ドライバ640からの第一の出
力線はレベル状態を変更する。一実施例によれば、状態
変化は低レベルから高レベルに向かう。一実施例におい
て、高レベル=5v且つ低レベル=0v。逆に、第二の
出力は低レベルへ状態を変更する。高レベルは第一の誘
導子648に加えられ電流を発生し、ケーブル導体Cに
高レベル信号が加えられ、その結果、発信パルスが発信
/受信線608を介し発信された後、ケーブル導体に沿
って発信される。この時点においても、発信器/受信器
604が発信しているパルスが存在しない時と同様に、
同じ静的或いはDC電圧が検出抵抗器(Rd )276に
加えられる。高ロジックレベルが5vであり、抵抗器6
68,672,676の全てが10キロオームに等しい
実施例において、DC電圧はRd =1.67vである。
【0099】図27について説明する。発信器/受信器
604は復帰パルスを受信すると、受信器として作用す
る。ケーブル導体の障害により、ある時点にてケーブル
導体Cの長さ方向において復帰パルスが発生した。図2
7に示すように、復帰パルスはVinに相当する振幅を有
する。このAC信号の振幅は受信されると接続点680
に加えられ、この接続点における電圧を高める。この接
続点電圧が高まると第一の誘導子648に電圧が印可さ
れる。この電圧は第一の誘導子648を図27に示す方
向に流れる電流を発生させる。バラン装置644は一般
的なモードチョークとして作用するため、第二の誘導子
652においても図27に例示する方向に電流が発生す
る。従って、バラン装置644は受信した信号つまりバ
ラン信号を一般的なモード信号に変換する。一般的なモ
ード信号は図25Aの抵抗ネットワークに加えられる。
つまり、この一般的なモード信号は必要要件として電圧
ディバイダネットワークに加えられ、それに従って検出
抵抗器(Rd)676にAC電圧が加えられる。Rd にか
かる電圧はVinの大きさの関数であり、抵抗器668,
672,676の数値である。抵抗器Rd におけるこの
増加した電圧は比較器616へ送信される。先に記載し
たように、比較器616の出力は、所定のしきい値を入
力が上回るならば、状態を変更する。ケーブル障害の部
位に一致する、復帰パルスが発生したケーブル導体Cの
位置を決定する際に使用されるフィールドプログラマブ
ルゲートアレー160及びデュアルスロープ補間回路4
62により、比較器616のオンが感知される。ケーブ
ル障害の種類に関する情報を提供するため復帰パルスの
振幅を使用することに関連し、反射係数rho(ρ)を
説明する。記号ρは伝送回線技術において周知のもので
あり、次のように定義される。
【0100】 −1≦ρ=(Z0 −Zs )/(Z0 +Zs )≦1 同式において、Z0 はケーブル導体の反射点におけるイ
ンピーダンスであり、Zs は反射点に先立つケーブル導
体のインピーダンスである。
【0101】ケーブル障害を確認する際、復帰信号或い
はパルスを分析する。Vinの振幅が発信パルスの振幅に
ほぼ一致する時、インピーダンスZ0 は無限大(∞)で
ある。これは復帰パルスが発生した位置におけるケーブ
ル導体の開路に相当する。そうした場合、ρ=1であ
る。ケーブル導体に短絡が存在する場合、Vinは発信信
号の振幅の負数に一致し、ρ=−1である。Vinが発信
パルスの振幅と異なる場合、これはケーブル障害が開路
でも短絡でもないことを示すものである。Vinが発信パ
ルスの振幅のほぼ1/3に相当する時、これは2本の並
列のケーブル導体が存在する可能性を示すものである。
つまり、復帰パルスが発生する特定の位置において、単
一ケーブル導体が存在してその位置から連続するという
のではなく、電気接続されたもう1本のケーブル導体が
存在する可能性があるということである。そのような場
合、復帰パルスの振幅Vinは発信パルスの振幅の1/3
に相当する。 好ましい実施例において、第一のケーブ
ル障害の下流に位置する一つ或いは複数の障害の位置を
決定する際、FPGA160も有益である。その点にお
いて、複数のケーブル障害が存在する可能性があり、こ
れらの障害は程度の差を有することにより異なる振幅の
反射パルスを発生させる。例えば、大きな度合いの障害
の下流に小さな度合いの障害が存在する場合、大きな度
合いの障害が補償或いはマスクされなければ、小さな度
合いの障害の検出は不可能である。特に、小さな度合い
の障害が比較器616を動作(fire)させることを可能に
する所定のしきい値につき、大きな度合いの障害を表す
入力を受信する時も、この同じ所定のしきい値は比較器
616を動作させる。従って、粗いカウンタ装置632
に対し係数を停止させるトリガーである第一の大きな度
合いの障害を有することなく、小さな度合いの障害を検
出できることが望ましい。第一のケーブル障害が小さな
度合いのケーブル障害の上流で検出されても、粗いカウ
ンタ装置632の計数を保持するため、制御論理628
にマスキング装置682を提供する。そのようなマスキ
ング装置682は、入力の一つが粗いカウンタ装置63
2の出力であり、もう一つの入力が比較器616からの
出力であるようなアンドゲートを備えることができる。
このアンドゲートの出力は粗いカウンタ装置632の計
数を制御或いは停止する際に使用される。つまり、粗い
カウンタ装置632のカウントが所定のカウント数に達
し、ケーブル導体Cの所定の長さに一致しなければ、比
較器616の出力の状態変更の有無に関わらず、計数が
継続される。しかし、粗いカウント装置632のカウン
トが所定のカウントを上回り、比較器616が発火する
と、このアンドゲートの出力は粗いカウンタ装置632
に対し計数を停止させ、このカウント情報は下流のケー
ブル障害の位置を決定する際に利用される。例として、
ケーブルの30フィート地点における第一のケーブル障
害が10ユニットに相当する大きさを有し、その下流5
0フィートにおける第二のケーブル障害が1ユニットに
相当する大きさのケーブル障害を有するとすると、マス
キング装置は入力の一つとして40フィートのケーブル
に相当するカウント値を受信することができる。そのよ
うな場合、第一のケーブル障害は、ケーブル障害はケー
ブルの長さ方向の40フィート以上の地点において発生
するという条件よりも上流にて発生したため、マスクさ
れる。第一のケーブル障害による比較器616の状態変
更に関わらず、粗いカウンタ装置632は計数を継続す
る。1ユニット相当の大きさを有する第二のケーブル障
害を示す復帰パルスの受信と同時に、所定のしきい値は
1ユニット以下の数値にセットされるため、比較器61
6は再度動作する。この場合、40フィートのケーブル
に相当するカウント以上のカウント入力に基づきアンド
ゲートの論理は満足させられるため、制御ロジック62
8はカウンタ装置632に対し計数を停止させ、引き続
きこの第二のケーブル障害の正確な位置に関する決定が
なされる。
【0102】発信器/受信器604の重要な態様とし
て、ケーブル導体Cの結合子端末CEにおける障害を認
知する能力に関するものがある。必要なケーブル整合を
なすためのパッチケーブルを必要とする場合を除き、結
合子端末CEは試験装置100に接続される。ともか
く、そのような中間或いはパッチケーブルはいずれも少
なくとも20フィート以下である。そのような障害が存
在すると、発信パルスと復帰信号はほぼ同時に発生す
る。つまり、発信パルスがケーブル導体Cの結合子端末
に入力されるのとほぼ同時に復帰パルスが発信器/受信
器604により受信される。従来、発信パルスが送信中
である時、発信器/受信器の受信器部は通常オフする。
結合子端末CEにおける障害の場合、発信及び復帰信号
はほぼ同時に発生させられるため、発信器をオフ及び/
或いは分離し、受信器をオン及び/或いは結合する機会
はない。その結果、復帰パルスは検出されない。この問
題を克服するため、従来において結合子端末CEと発信
/受信線608との間に中間ケーブルを提供するのが通
例である。この中間ケーブルの長さは20フィート或い
はそれ以上でよい。ケーブル導体Cの端末CEにおける
障害を表すパルスの復帰前に受信器はオン可能であるた
め、中間ケーブルは結合子端末CEにおける障害の検出
を可能とする。発信器/受信器604は方向性結合器と
して構成されるため、付加或いは中間ケーブルを使用す
ることなく、結合子端末CEにおける障害を検出でき
る。結合子端末CEに障害が存在する時の発信器/受信
器604の動作分析において、図28を参照する。時間
t=0+ にて、ケーブル導体Cに発信パルスが加えられ
る。分析を容易にするため、このパルスは5vの大きさ
を有するものとする。結合子端末CEにおいて開放に5
vパルスが最初に加えられ、第二の誘導子652に加え
られる信号の大きさが5vから0vに変化する時、バラ
ン装置644の第二の誘導子652を電流i2 (図28
を参照)が流れている。開路が存在し、インピーダンス
が無限大であるため、第一の誘導子648と関連する電
流i1 (図28を参照)の数値は0に向かう傾向にあ
る。しかし、誘導子を流れる電流は瞬間的に変化しない
ため、電流i2 は、図28の矢印方向に示すように、第
一の誘導子648を流れる予定であったのと同方向に、
バラン装置644の第二の誘導子652を流れ続ける。
電流i2 は接続されるドライバ640の出力に存在する
0ボルトにより支持されないため、第二の誘導子652
にかかる電圧はこの電流を支持するため高圧になる。発
生した全ての電流はバラン装置644の第二の誘導子6
52を流れているため、接続点660における電圧は5
vに等しい。図28に例示するように、第二の誘導子6
52を有する変圧器の脚のドット端は、第一の誘導子6
48のドット端における電圧より5v低い。変圧器の原
理に従って、接続点660における電圧はこうして接続
点680における電圧より5v低いことになる。その結
果、接続点280における電圧は10vに等しい。これ
は図25Aに例示する抵抗器回路構成に加えられる5v
の一般的モード信号に相当する。このAC一般的モード
信号のため、検出抵抗器(Rd)676にかかる電圧は高
圧となり、この信号は比較器616に加えられる。結合
子端末CEにおける開放回路に一致する電圧レベルに達
する時、所定のしきい値は比較器616を動作或いはタ
ーンオンさせる選択値にセットできる。比較器616の
この状態変化は、FPGA160及びデュアルスロープ
補間回路462が確定するような発信/復帰信号間の時
間遅延の欠如とともに、ケーブル導体Cの結合子端末C
Eにおける障害を示す。
【0103】図29を参照すると、トークンリング10
4における障害を確定或いは分離することに関連し、試
験装置100の挿着能力はトークンリング状態情報を入
手及び記憶する際に有用である。そのような情報はトー
クンリングにおける障害を確認或いは分離する際に有益
となる。概ね、トークンリングの各ステーションに対
し、そのような状態情報には次に挙げるものがある。ト
ークンリングを離脱し、復帰したか。測定開始後、トー
クンリングに加わったか。トークンリングを離脱した
か。測定開始以来トークンリングに継続して存在する
か。従来の既知の試験装置において、目下トークンリン
グの一部であるステーションに対しアドレス情報が記憶
される。しかし、他の経過或いは状態情報は全く提供さ
れない。
【0104】トークンリングのステーションを監視する
際、トークンリングに対する、存続する802.5メデ
ィアアクセス制御(MAC )プロトコルが利用される。特
に、そのようなプロトコルは、7秒毎の障害時間を備え
た規則的インターバルで開始される隣接ステーション通
知工程を有する。隣接ステーション通知工程によりトー
クンリングの各活性ステーションは最も近接する活性上
流隣接ステーション(NAUN)を確定できる。トークンリ
ングの各ステーションはNAUNアドレスとともに自身
のアドレス(ソースアドレス)を記憶する。記憶された
NAUNアドレスはトークンリングの障害を分析する際
に有用である。特定のステーションがデータの受信を停
止したのであれば、トークンリングが「破損(broke
n)」し、この特定のステーションはNAUNステーシ
ョンと通信していないものと考える。所定の短時間の経
過後、この特定のステーションはソースアドレス及びN
AUNアドレスを有するビーコンフレームの一定反復を
開始する。そのような特別フレームを受信する分析器具
は、特定のステーション及びそのNAUNステーション
を有するトークンリングの一部に、少なくとも当初は処
理作用力を集中させるため通常この情報を用いる。
【0105】目下トークンリングにあるステーションに
対しステーションアドレス情報を入手可能とさせるにあ
たり、MACプロトコルには活性モニタステーションに
隣接ステーション通知或いはリングポーリング工程を開
始させることが含まれる。活性モニタステーションは、
活性モニタ存在(AMP )フレームと識別されるフレーム
をトークンリング中に送信することにより、固定された
時間インターバルにてこの機能を果たす。AMPフレー
ムは活性モニタステーションのNAUNアドレスととも
にソースアドレスを有する。活性モニタステーションの
下流にある第一のステーションはAMPフレームを受信
し、このフレームが第一のステーションによりコピーさ
れたことを示すためにビットを変更する。活性モニタス
テーションからのこの第一のステーションはまた、AM
Pフレームに含まれるソースアドレスを記録し、そうし
てそのNAUNのアドレスを識別する。このAMPフレ
ームはトークンリング中を存続する。活性モニタステー
ションからの第一のステーションによるビット変更のた
めにリングの残りのステーションがこのAMPフレーム
をコピーしないのではない。ステーションの一つが既に
AMPフレームをコピーしたことを、ビット変更が残り
のステーションに示すためである。AMPフレームはリ
ングを周回した後、最終的に活性モニタステーションに
復帰する。活性モニタステーションはトークンリングか
らこのAMPフレームを除去し、新しいトークンを発生
させる。この新トークンにより第一のステーションは予
備モニタ存在(SMP )フレームを発生させることが可能
となる。このSMPフレームはこの第一のステーション
の下流にある次のステーションへ移る。これまでと同
様、SMPフレームを送信するステーションのソースア
ドレスはこの次のステーションにより記録され、そうし
て次のステーションのNAUNを識別する。更に下流の
ステーションがSMPフレームのソースアドレスをコピ
ーしないようにするため、SMPフレームの所定ビット
も変更される。このSMPフレームは最終的に発生元ス
テーションに達し、トークンリングから除去され、トー
クンリングの次の予備モニタステーションにより新しい
トークンが放出される。活性モニタステーションがコピ
ービットを変更していないSMPフレーム或いはAMP
フレームを受信するまで、この工程は前記の如く継続す
るが、これは、活性モニタステーションの上流にNAU
Nアドレスを記録していないステーションは存在しない
ことを示す。そのような場合、活性モニタステーション
はこの最後のフレームのソースアドレスを記録し、隣接
ステーション通知工程は完了する。
【0106】規格MACプロトコルにより入手可能とな
るこの情報を利用する際、トークンリングステーション
のアドレスに基づくステーション状態情報を入手及び利
用する時に使用される2つのステーションを有する典型
的なトークンリングに接続される試験装置100の部品
を、図29は例示する。図29に示すように、試験装置
100は、先の隣接ステーション通知工程中トークンリ
ングに存在した全てのステーションのアドレスを有する
先行ステーションメモリリストを有する。現行ステーシ
ョンメモリリスト704も提供され、現行隣接ステーシ
ョン通知工程中存在する全てのトークンリングステーシ
ョンのアドレスを有する。現行ステーションメモリリス
ト704のステーションアドレスは、目下先行ステーシ
ョンメモリリスト700中にあるトークンリングステー
ションアドレスの入手に至った隣接ステーション通知工
程の直後に開始される隣接ステーション通知工程に対し
てのトークンリングに存在するステーションに一致する
ことが好ましい。ステーションアドレスの2つのリスト
を保持することにより、トークンリングのステーション
に関する経過或いは状態情報を導出できる。
【0107】そのような状態情報は4つの状態を有する
と定義できる。ステーション状態に関するこの4つの状
態は表示装置708に表示可能である。一実施例におい
て、トークンリングの各活性ステーションに対し、表示
装置708はこれらのステーションのうちいずれが活性
モニタであるのかを示す活性モニタ表示とともに、その
アドレス及びステーション状態或いは経過情報を示す状
態特性(4つの状態のうちの一つ)を表示する。各ステ
ーションに対する英字名も表示可能である。4つの状態
特性に関し、以下のように識別される。
【0108】(1)状態特性=(空白,blank )(存
在,present ): 空白つまり状態特性の不在は、測定
の開始以来、ステーションがトークンリングに存在し続
けていることを示す。
【0109】(2)状態特性=!(新,new ): これ
は、ステーションは測定開始後のある時点でリングに加
わったが、それ以来存在し続けていることを示す。 (3)状態特性=?(不在,gone): これは、ステー
ションは少なくとも1隣接ステーション通知工程中、リ
ングに存在したが、もはやリングに存在しないことを示
す。
【0110】(4)状態特性=*(復帰,return):
これは、ステーションは測定開始以来、リングに存在
し、リングを離脱し、少なくとも一度は復帰し、そして
また目下リングに存在することを示す。
【0111】特定すること及び先行ステーションメモリ
リスト700と現行ステーションメモリリスト704と
にステーションアドレスを記憶させることとに関連し、
試験装置100のプロセッサ126が利用される。プロ
セッサ126は表示装置708に表示されるステーショ
ン状態情報を更新するとともに、メモリリスト700,
704と通信する。プロセッサ126はメモリリスト7
00,704の更新決定に関係するソフトウェアを実行
することに関わる。プロセッサ712は、例えば2つの
ステーション716,718を有する、図29に例示す
るトークンリングのようなトークンリング中を発信され
るフレームからステーションアドレス情報を受信する。
【0112】トークンリングの各ステーションに対する
各状態特性の決定を説明するにあたり、トークンリング
ステーションにおける変化の結果として、図32−34
に例示するトークンリングステーション経過及び図35
A−35Eに例示するような、先行/現行ステーション
メモリリスト700,704に記憶される状態情報とと
もに、図30−31の流れ図を参照する。試験装置10
0は一度トークンリングに挿着されるとステーションと
しても作用する。本例において、試験装置100はステ
ーションAとも定義される。
【0113】まず、測定M中の時間tm において、トー
クンリングステーションの状態が図29と同様であり、
ステーションA(試験装置100)が活性モニタ、ステ
ーションB716及びステーションC718が予備モニ
タであるとする。状態情報を決定するために試験装置1
00が活性モニタである必要はないことを理解された
い。また、ステーションAが下流ステーションB716
へAMPフレームを発信することにより、隣接ステーシ
ョン通知工程を開始したこととする。ステーションB7
16はAMPフレームを受信すると同時に、ステーショ
ンAのNAUNアドレスを記憶する。本例において、ス
テーションAは400というアドレスを有する。ステー
ションB716はAMPフレームの所定ビットを変更
し、リングの次のステーション、即ちステーションC7
18へフレームを送信する。ステーションC718はこ
の所定ビットがセットされたことを確定し、ステーショ
ンAのソースアドレスを記録しない。ステーションC7
18はAMPフレームをリングの次のステーション、即
ち試験装置100でもあるステーションAへ送信する。
ステーションAはトークンリングからこのAMPフレー
ムを除去し、新しいトークンを発信する。この新トーク
ンによりステーションB716はSMPフレームを発生
することが可能となる。このSMPフレームはステーシ
ョンC718へ移る。ステーションB716のソース或
いはステーションアドレスはステーションC718によ
り記録される。本例において、ステーションB716は
100というアドレスを有する。これまでと同様、この
SMPフレームは最終的に発生元ステーションB716
へ発信し直され、トークンリングから除去され、トーク
ンリングの次の予備モニタステーション、即ちステーシ
ョンC718へ新しいトークンが放出される。この次の
トークンの放出によりステーションC718はそのSM
Pフレームを発生させ、次にSMPフレームにより次の
下流ステーション、即ち試験装置100(ステーション
A)はステーションC718のソースアドレスを記憶す
る。本例において、ステーションC718は200とい
うアドレスを有する。活性モニタによるこのSMPフレ
ームの受信と同時に、隣接ステーション通知工程が完了
する。
【0114】最後のSMPフレームが試験装置100
(ステーションA)に受信された後で、次のAMPフレ
ームの発生前に、図32に例示するように、300とい
うソース或いはステーションアドレスを有する新しいス
テーションD720がトークンリングに挿着されるとす
る。次のAMPフレームが発生し、図30のステップ7
22において検出されると,ステップ724において第
一のステーションが現行ステーションメモリリスト70
4にて呼び出される。ステップ728において、現行ス
テーションメモリリスト704の第一のステーションが
先行ステーションメモリリスト700に存在しないかの
決定がなされる。この決定或いは比較をする際、現行の
ステーションは完了したばかりの隣接ステーション通知
工程中にアドレスが入手されたステーションである。本
例において、ステーションA,ステーションB416及
びステーションC418のそれぞれ400,100及び
200というアドレスである。先行ステーションメモリ
リスト400のステーションに関し、図35Aにて識別
される。これらのステーションは「先行」と識別される
コラムに示され、適正な状態特性を含む、トークンリン
グのステーションの先行状態情報を示す。本例において
各アドレスは、測定Mの開始以来、これらのステーショ
ンがリングに存在し続けていることを示す「空白」状態
特性により特徴づけられる。
【0115】どのステーションが先行隣接ステーション
通知工程の一部であったかということと、この工程が完
了するまでステーションD720はリングに加わらなか
ったこととに留意し、ステーション状態情報の決定は以
下のように継続する。現行リストの第一ステーション、
即ちステーションAに対し、このステーションは図35
Aの先行リストにて識別されると、ステップ728にお
いて確認される。アドレス400を有するステーション
Aは先行リストに存在するため、732,736,74
0の各ステップが実行され、各々否定的決定がなされ
る。ステップ744において、測定の開始以来ステーシ
ョンAが存在したとの決定がなされ、従ってステーショ
ンAに対する図35Bの現行リストは、このステーショ
ンが「存在」していたことを示す「空白」状態特性を有
するステーションアドレス400を備えたものであると
して示される。ステップ748において、分析すべき次
のステーションが存在するとの決定がなされる。その結
果、ステップ724へ復帰し、ステーションB716、
次にステーションC718に対しステップ724〜74
8を実行し、図35Bの現行リストにおけるこれらのス
テーションの各々に対するステーションアドレスを有す
る結果となる。これら2つのステーションの各々はま
た、測定開始以来存在しているため、「存在」記号つま
り空白特性を有する。
【0116】図35Aの現行リストにはそれ以上ステー
ションは存在しないため(先行隣接ステーション通知ス
テップの完了までステーションD720はトークンリン
グに加えられなかった。)、ステップ752が開始さ
れ、先行ステーションメモリリスト700中の第一ステ
ーションが呼び出される。ステップ756において、こ
のステーションが現行ステーションメモリリスト704
に存在していないかとの決定がなされる。前例に従っ
て、図35Aの先行リストにおける、ステーションアド
レス400を有するステーションAは、チェックつまり
図35Bに例示する現行リストのステーションアドレス
と比較される。現行及び先行リストのステーションA
(試験装置100)間に対応性があるとの決定がなされ
る。ステップ760において、先行リスト700に他の
ステーションが存在するかのチェックがなされる。ステ
ーションB716及びステーションC718の各々に対
し、ステップ752へ復帰する。それぞれ復帰と同時
に、この2つのステーションの各々に対し、現行及び先
行リスト間に対応性があるとの決定がなされる。図35
Aの先行リストにチェックすべきステーションがもはや
存在しない時には、ステップ764において、図35B
の現行リストの情報を利用し、ステーション状態と関連
する現行の測定或いは決定が表示装置708に表示され
る。ステップ768において、図35Bの現行リストは
先行リストにコピーされ、このコピーは図35Bの先行
リストに表される。ステップ772において、図35B
の現行リストの内容は末梢される。ステップ776にお
いて、AMPフレームのステーション或いはソースアド
レスが次の現行リストの第一ステーションとして加えら
れる。この場合、末梢された現行リストはステーション
A(試験装置100)に対する400というステーショ
ンアドレスを有するようになる。ステップ780に従っ
て、目下トークンリングに存在する各予備モニタステー
ションに対し、SMPフレームと関連するソースアドレ
スを有するステーションも現行リスト704に加えられ
る。本例の場合、ステーションB716及びステーショ
ンC718の各々に対するアドレスが現行リストに加え
られる。更に、ソースアドレス300を有する追加のス
テーションD720のため、そのSMPフレームが試験
装置100(ステーションA)により受信されると、こ
のステーションは現行リストに含まれる。全ての予備モ
ニタに対するステップ780の完了時における、このス
テーションの現行リストを図35Cに例示し、現行リス
ト704にそれぞれそのようなアドレスを伴うことにな
る適正な状態特性を決定する目的で、引き続きステップ
が実行される。
【0117】ステーションアドレス100を有するステ
ーションB716が、図35Cの現行リストの生成後で
あるが次のAMPフレームの受信前に、トークンリング
を離脱するものとする。この現象を図33に例示する。
次のAMPフレームを受信すると、ステップ722〜7
80が再度実行される。ステップ722において、AM
Pフレームが検出される。ステップ724において、現
行リストの第一ステーションが呼び出される。ステップ
724〜748に関し、全てのステーションについてこ
れまでのように実行される。どの場合でも、そのような
ステーションに対するステーションソースアドレスは更
新された現行リストの一部であり、先行リストとの比較
後、図30Cに表すように、各ステーションアドレスも
適正な状態特性で特徴づけられる。ステップ728にお
いて、ソースアドレス300を有するステーションD7
20と図35Cの先行リストにおけるステーションアド
レスとを比較する時、これは「新」ステーションである
との決定がなされ、ステップ728に従って、ステーシ
ョンD720は、新ステーションであることを示す
(!)状態特性で図35Cの現行リストに特徴づけられ
る。
【0118】ステップ724〜748,引き続きステッ
プ752〜760の完了と同時に、ステップ764に従
って、表示装置708を使用し、図35Cの現行リスト
に例示するような、更新された現行ステーションメモリ
リストが表示される。
【0119】更にステップ768〜780と続け、新し
い先行リストが作成され、先に末梢された現行リストに
書き込まれているAMPフレームのソースアドレスとと
もに、先の現行リストは末梢される。同様に、各SMP
フレームが受信されると、トークンリングに存在する各
予備モニタに対するアドレス情報により現行リストは更
新される。本例において、ステーションA100,ステ
ーションC718及びステーションD720はそれぞれ
のSMPフレームが受信される時、現行リストに含まれ
る。しかし、ソースアドレス100を有するステーショ
ンB716はトークンリングを離脱したため、この次の
現行リストにステーションBの表示はない。
【0120】図34に関し、最後の隣接ステーション通
知ステップ後であるが次のAMPフレームの発生前に、
ステーションB716がトークンリングに復帰するもの
とする。ステップ722においてこの次のAMPフレー
ムが検出されると、これまでと同様、最新のAMP及び
SMPフレームが発生させられた時に現行リストに含ま
れるソースアドレスに基づく、現行リスト中のステーシ
ョン情報を利用し、ステップ724〜748を実行す
る。ステーション100,718,720は現行の状態
を保持するため、そのような比較に基づき、図35Dに
例示するアドレス及び状態特性は、図35Cに例示す
る、この3つのステーションに対するアドレス及び状態
特性と同一である。ステップ752〜760を実行する
時、先行リストのステーションB716を比較すると、
現行リストに対応するステーションは存在しない。ステ
ップ756に従って、ソースアドレス200を有するス
テーションB716は、このアドレスとともに「不在」
に対する状態特性表示(?)を含め、現行リストに加え
られる。ステップ764が次に実行されると、図35D
の現行リストが表示装置708に表示される。
【0121】ステップ768〜780の遂行を続けてい
くにあたり、現行リストはAMPフレームを発信するス
テーションのソースアドレスにより更新されるととも
に、SMPフレームの受信と同時に更新される。本例を
続けていくと、現行リストには復帰ステーションB71
6とともに、ステーションA100,ステーションC7
18及びステーションD720が含まれる。これらのス
テーションアドレスの各々は次のAMPフレームの受信
と同時に、先行リストのアドレス情報と比較される。図
35Dに例示する。ステーション100,718に関
し、ステップ744において、これらのステーションの
各々が先行リストに存在したとの決定がなされる。こう
して、図35Eに示すように、これらのステーションの
各々は、「存在」に対する状態特性、即ち「空白」とと
もに現行リストに含まれる。同様に、ステーションD7
20に対し、ステップ736において、このステーショ
ンは先行リストにおいて新しかったとの決定がなされ
る。従ってステーションD720は「新」(!)に対す
る状態特性とともに現行リストに含まれる。ステーショ
ンB716に関し、ステップ732において、先行リス
ト中のこのステーションに対する情報を比較し、このス
テーションが先に退去或いは離脱し、現在復帰したとの
決定がなされる。つまり、図35Eの先行リストのステ
ーションB716は、トークンリングを離脱したことを
示す(?)により特徴づけられる。しかし、現行リスト
はステーションB716に対するアドレスを有する。こ
のように、ステップ732に従って、現行リストはステ
ーションB716に対するソースアドレスを伴う(*)
状態特性を有する。次に、この特定の測定に対する72
4〜756の全ステップを実施した後、トークンリング
のステーションの現行の状態を例示する、現行リストに
対する図35Eの結果を、表示装置708に表示でき
る。
【0122】図35Eの現行リストに提供される情報か
ら次の情報を導出できる。測定の開始以来、ステーショ
ンA100及びステーションC718はトークンリング
に存在し続けている。ステーションB716はトークン
リングに存在したが離脱し、その後、測定の開始以来少
なくとも一度復帰し、目下リングに存在している。ステ
ーションD720は測定開始後のある時点においてトー
クンリングに加わったが、その時以来継続的に存在して
いる。
【0123】前記のことから、最初に測定を開始する
時、トークンリングのステーションに対する状態特性を
決定する際に、そのようなステーションは新しい(!)
状態特性で明示されるべきではないということも理解さ
れたい。図30−31のステップに従って、測定開始時
にそのようなステップが用いられるとするならば、リン
グのステーションは新しい(!)特性で明示される。リ
ングのステーションは存在特性(空白)と識別されるべ
きであるため、最初の2つの隣接ステーション通知ステ
ップを有する、当初の測定或いは決定ステップ中、
「新」ステーションの決定に関する図30−31のステ
ップは利用できない。
【0124】本発明のこの態様の原理に従って他の状態
情報も入手できるということを理解されたい。例えば、
図30−31のステップは、少なくとも1隣接ステーシ
ョン通知工程中に特定のステーションがトークンリング
から退去したことだけを示すのではなく、所定のステー
ションがリングを退去した回数を監視及び表示する更な
る実行すべきステップも有し得る。同様に、測定開始以
来、所定のステーションがトークンリングに対し離脱及
び復帰した回数を示す更なる情報も収集可能である。
【0125】図36及び37について説明する。試験装
置100はまた、トークンリング104に発生するエラ
ー或いは障害を報告するハードウェア及びソフトウェア
を有するが、試験装置100はトークンリング104に
挿着される。障害の位置或いは領域に関係するビーコン
フレームからアドレス情報を記憶し、他のビーコンフレ
ームの偽領域情報を無視することにより、エラーが報告
される。
【0126】図36に関し、トークンリング104を例
示する。トークンリング104のステーションを相互に
通信可能とさせる際に使用されるメディアアクセスユニ
ット(MAU )68に加え、3つの典型的ステーション8
08,812,816も例示する。ケーブル導体820
は各ステーション808〜816とMAUとの間に描写
する。各ステーションはステーションとMAU68との
間に接続されるケーブル導体の発信/受信対を有し、ス
テーション808,812,816のそれぞれに対し、
ケーブル導体820a,820c,820eが受信ケー
ブルであり、ケーブル導体820b,820d,820
fが発信ケーブルである。試験装置100は挿着と同時
にトークンリング104の一部ともなり、受信ケーブル
820g及び発信ケーブル820hを有する。指摘され
る問題の記載に関し、ステーションB812に対するM
AU68の受信路が、固着MAUポート或いは内部MA
U障害のような障害に遭遇するものとする。トークンリ
ングメディアアクセス制御(MAC )プロトコルに従っ
て、ビーコンプロセスが開始され、リング104はその
ような重度の障害から回復できる。本例における、ステ
ーションB812に対するMAUの受信路の障害は、障
害受信路のためステーションB812がステーションA
808からもはや信号を受信していないため、ステーシ
ョンB812に信号喪失を検出させる。ステーションB
812はビーコンフレームと識別されるフレームの発信
を開始する。各ビーコンフレームは信号喪失を検出する
ステーションのソースアドレス及び最も近接する活性上
流隣接ステーション(NAUN)のアドレスを有する。この
場合、これらのアドレスはステーションB812及びN
AUNステーションA808のアドレスである。ビーコ
ンフレームはビーコンフレームの「型」を識別する情報
も有する。第2型のビーコンフレームは検出ステーショ
ンに対する信号喪失を示す。第3型のビーコンフレーム
はフレームがストリーミングビーコンフレームであるこ
とを示す情報を有する。
【0127】信号喪失障害及び第2型ビーコンフレーム
の発信に関し、トークンリング104の他のステーショ
ンが受信すると、重大な問題が存在し、通常の発信は不
可能であると、各ステーションは通知される。ステーシ
ョンA808は第2型ビーコンフレームを受信すると、
リング104から自身を除去し、ローブテストを実施す
る。この場合、ローブテストに合格し、ステーションA
808はリング104に自身を再挿着させる。信号喪失
が続くと、第2型ビーコンフレームの発生源ステーショ
ンB812は、トークンリング104を障害から回復さ
せるように方向付けられた工程を講じる。これは、トー
クンリング104から自身を除去し、MAU68にステ
ーションを接続するローブケーブルの集積化をテストす
るための前述のローブテストを実行するステーションB
812により実施される。このテストに不合格である
と、例えばローブケーブルにおける破損が信号喪失状態
の原因であったとと考えられるため、ステーションはト
ークンリング104の外に留まる。ステーションがロー
ブテストに合格すると、破損はローブケーブル内ではな
いと決定され、ステーションはトークンリングに自身を
再挿着し直す。信号喪失の原因がステーションB812
の発信/受信ケーブル導体820c,820dにではな
く、他のソースによる可能性があるものの、ステーショ
ンB812に対するMAUの受信路における障害である
とする。その結果、ステーションB812はローブテス
トに合格する。ステーションB812が例えばローブワ
イヤの断線のためにローブテストに不合格であったとす
ると、このテストの不合格はいずれも信号喪失状態の考
えられる原因はローブケーブルであったことを示すた
め、ステーションB812はトークンリング104の外
に留まっていたと考えられる。本例のようにローブテス
トに合格すると、障害はステーションB812のローブ
ケーブルには存在せず、トークンリング104に自身を
再挿着し直す。ステーションB812に対するMAU6
8の障害受信路により信号喪失は依然存在すると考えら
れるため、ステーションB812は障害が修正されるま
で、信号の喪失を検出し続け、3型ビーコンフレームの
発信を開始する。ストリーミングビーコン状態を修正す
るため、取り替え或いは修理ができるように障害ケーブ
ル導体の位置或いは領域を知ることが必要である。この
状態に関する情報はビーコンフレームの内容に見い出さ
れる。第2型及び3型ビーコンフレームはビーコン状態
に関連する領域を有する。この領域は障害が疑われる位
置の両側の2つのステーションを有する。本例におい
て、ステーションB812に送信される3型ストリーミ
ングビーコンは、自身のソースアドレス及びそのNAU
N(ステーションA808)のソースアドレスを有す
る。この情報が提供されると、ステーションA808及
びステーションB812の相互通信を可能にする装置と
ともに、MAU68問題における障害受信路を、ステー
ションA808及びステーションB812に分離でき
る。
【0128】そうしたビーコン情報の入手及び使用の
際、擬似或いは虚偽領域の形成に関する問題が生じる。
この外来情報は、ローブテストを実施するためステーシ
ョンがトークンリングから離脱する時、或いは、使用者
により動力を切られる時に、トークンリングの一つ或い
は複数の他のステーションにより生成される。本例に従
って、ステーションB812は瞬間的にトークンリング
104を離脱したため、ステーションC816はタイム
アウトすることになった。このタイムアウトのため、ス
テーションC816は、自身のステーション或いはソー
スアドレス及びそのNAUN(ステーションB812)
のアドレスを有した新しい領域とともに第2型ビーコン
フレームの送信を開始する。真の問題はステーションB
812及びステーションA808間に位置するため、こ
の新領域は擬似或いは虚偽領域である。トークンリング
104が遭遇している障害を分離しようとする際、第2
型ビーコンフレーム及びその付随情報は混乱に至る可能
性がある。モニタコンテンション工程が未完了の故に、
例えば信号喪失エラーにより、ステーションのモニタコ
ンテンションタイマタイミングアウトから、擬似ビーコ
ン領域の他のソースが生じる可能性がある。モニタコン
テンション工程中にクレームトークンが全く受信されな
かったならば、擬似領域とともに4型ビーコンフレーム
が発信される。モニタコンテンション工程は新しい活性
モニタステーションの確立に関する。
【0129】試験装置100は挿着後、ステーションと
してトークンリング104と通信する。試験装置100
は信号喪失が検出されると、ステーションが発生させる
ビーコンフレームを受信する。記載例において、試験装
置100はステーションB812から第2型及び3型ビ
ーコンフレームを、ステーションC816から第2型ビ
ーコンフレームを受信する。これらのビーコンフレーム
中の情報は使用者に提供できる。しかし、本例に従っ
て、ステーションC816からの第2型ビーコンフレー
ムは混乱を引き起こす傾向があり、トークンリング10
4に存在する問題を分離することで使用者或いはネット
ワーク管理者に役立つものとして必要としないこともあ
る。試験装置100は一定のビーコンフレームを無視
し、トークンリング104の実際の障害を分離する際に
有用な情報を提供するビーコンフレームを記憶或いは追
跡する。
【0130】試験装置100は、MAU68を介しトー
クンリング104と通信するネットワークインターフェ
ースカード(NIC )122を有する。前述のように、N
IC122は基本的にインターフェースを提供し、トー
クンリング104に関するフレームの発信及び受信と関
連し、トークンリング104と試験装置100との間に
適正な融和性を確立する。NIC122が使用されるの
は、トークンリング104からのフレームが受信される
時点を決定する際、及び、一時的保存のために捕捉バッ
ファ834へそのようなフレームを送信するためであ
る。捕捉バッファ834は試験装置プロセッサ126と
通信する。プロセッサ126制御のもとで、トークンリ
ング104からのフレームはソフトウェア状態機器84
2により加工される。ソフトウェア状態機器842は、
ビーコンフレームの存在を識別する際、及び、受信した
ビーコンフレームの一定の内容が記憶或いは無視(記憶
されない)されるべきものであるかを決定する際に有用
である。ソフトウェア状態機器842はプロセッサ12
6によりコード実行されるのが好ましい。ソフトウェア
状態機器842は入力或いは受信されたフレームのデー
タフィールドをチェックするためのアルゴリズムを有す
る。このチェック処置中、そのような内容がビーコンフ
レームに一致するかどうかの決定がなされる。ビーコン
フレームが存在するならば、ビーコンフレームのデータ
フィールドはMACプロトコルに従って情報或いはデー
タを前決定済である。ソフトウェア状態機器842は入
力されたフレームのデータフィールドのデータとビーコ
ンフレームに一致する所定のデータとを比較する。整合
或いは一致が存在するならば、ビーコンフレームが受信
されたと決定される。ソフトウェア状態機器842はま
た、前回のビーコン状態以来、これは受信したビーコン
フレームの最初のものであるか或いは二次的なものであ
るのかを決定する。入力されたビーコンフレームが最初
のものであるか或いは二次的なものであるのか否かの決
定と関連し、ビーコンフレーム状態情報はソフトウェア
状態機器842により状態情報記憶装置846から呼び
出される。状態情報は受信したビーコンフレームが最初
或いは二次的ビーコンフレームであるのか否かを示す。
一実施例において、状態情報は1ビットの記憶装置を有
する。受信したビーコンフレームがトークンリング10
4における障害に関連した最初のビーコンフレームであ
るならば、論理0から論理1へビットがセットされる。
この最初のビーコンフレームの後に受信した各ビーコン
フレームに対し、論理1にセットされた状態情報記憶装
置846は、現行ビーコンフレームが最初のビーコンフ
レームではなく、無視できるものであることを示す。ト
ークンリング104が回復し、或いは、ビーコン状態を
引き起こした特定の障害が除去された後、状態情報記憶
装置846におけるこのビットはリセットされる。この
ビットはこうして論理0となる。リングが特定の障害か
ら回復したことを示すためにビットをセット或いは変更
する際、トークンリングの回復後、機器報告サーバ(CR
S )に新しい活性モニタステーションを示す或いは報告
する、MACプロトコルに従って発生させられたフレー
ムを、ソフトウェア状態機器842はチェックする。C
RSはトークンリング104にける機能アドレスであ
り、常にアドレスC00000000010を有する。
トークンリング104におけるいずれのステーションも
この機能アドレスを有すると明示できる。CRSへの送
信のためフレームが発生させられると、試験装置100
は、トークンリング104が完全に回復し、通常の発信
を開始できることを示すこのフレームを検出する。試験
装置100は、トークンリング104が回復したばかり
のビーコン状態と関連する領域を報告できるとともに、
トークンリング104が回復したことも報告できる。そ
の点において、プロセッサ126はソフトウェア状態機
器842と通信するメモリ850を呼び出す。メモリ8
50は、プロセッサ126制御の下に記憶させるため、
ソフトウェア状態機器842からのビーコン領域情報を
受信する。特に、特定の障害に対し最初のビーコンフレ
ームが受信されたとの決定がなされると、ビーコンフレ
ームのデータフィールドの内容及び状態情報記憶装置8
46の内容の故に最初のビーコンフレームであるとの決
定とに基づき、このビーコンフレームからアドレス関連
の情報が抽出される。アドレス情報はNAUNアドレス
とともに、フレームに明示されるソースアドレスを有す
る。これらのステーションアドレスは、特定の障害に関
連するビーコン工程を開始した最初のステーションのビ
ーコン領域を識別する。例えば、信号喪失に遭遇し、最
も隣接する活性上流隣接ステーションA808から情報
を受信していないステーションB812の場合、記憶さ
れるソースアドレスは、ステーションA808(そのN
AUN)に対するアドレスとともに、ステーションB8
12に対するアドレスである。同様のトークンリング障
害に基づく二次的ビーコンフレームの場合、ソフトウェ
ア状態機器842はそうしたビーコンフレームに見い出
されるソースアドレス及びNAUNアドレスを記憶しな
い決定をする。最初のビーコンフレームの後で二次的ビ
ーコンフレームが受信されるならば、状態情報記憶装置
846を使用し、この障害に対し先にビーコンフレーム
が受信され、メモリ850に記憶されたとの決定がなさ
れる。その結果、最初のビーコンフレームを送信した元
々のステーションにより発信される二次的或いは擬似ビ
ーコンフレームが受信されると、或いは、二次的或いは
擬似ビーコンフレームがトークンリング104の他のス
テーションからのものであると、ソフトウェア状態機器
842はこれらは擬似ビーコンフレームであり、無視す
べきであると決定する。つまり、最初のビーコンフレー
ムの後に受信される、各擬似領域と関連するソースアド
レス及びNAUNアドレスはメモリ850に記憶されな
い。
【0131】ビーコン領域情報の表示に関し、表示装置
つまりモニタ854が提供され、プロセッサ126と通
信する。プロセッサ126はメモリ850に記憶される
ソースアドレス及びNAUNアドレスを呼び出すことが
でき、それを用いて表示装置854に表示するため、理
解可能な情報を提供する。ネットワーク管理者はこの情
報を読み取ることができ、ビーコン状態を引き起こした
障害を分離する際に利用する。プロセッサ126はビー
コン状態発生の直後にこの情報を表示することができ、
トークンリング104の回復後、同様のソースアドレス
及びNAUNアドレスも表示し、回復したことを示す表
示もする。
【0132】図37に関し、ビーコン領域情報のモニタ
に関する工程を詳述する流れ図を例示する。ステップ8
70において、トークンリング104における障害に関
連し受信されることもあるビーコンフレームを含め、ト
ークンリング104からのフレームに対し監視或いは待
機が保持される。ビーコンフレームが受信されると、ス
テップ874において、ビーコンフレームに一致する所
定のデータを有するビーコンフレームであることを示す
フレームのデータフィールドの内容を対照することによ
り、ビーコンフレームであると識別される。ステップ8
78において、状態情報記憶装置846の内容をチェッ
クすることにより、これは最初のビーコンフレームであ
るか否かの決定がなされる。最初のビーコンフレームで
あれば、ステップ882において、最初のビーコンフレ
ームの受信を表すため、適正なビットがセット或いは変
更される。最初のビーコンフレームである時、この最初
のビーコンフレーム中のソースアドレス情報及びNAU
Nアドレス情報が抽出され、ステップ886に従ってメ
モリに記憶される。ステップ890に従って、そのよう
なアドレス情報はプロセッサ126制御の下で表示モニ
タに表示できる。ビーコン状態を開始した障害をネット
ワーク管理者がより効率的に分離できるように、そうし
た情報は判読できる形式で表示される。
【0133】最初のビーコンフレームが受信される時、
状態情報記憶装置846のビット状態を変更することに
加え、ステップ894に従って、トークンリング104
が回復したことを示す回復フレームをチェックするルー
プが加えられる。そうしたフレームの存在或いは発生を
待つ間、最初のビーコンフレームの後に受信されるビー
コンフレームに関する決定が引き続きなされる。そのよ
うな場合、ステップ878において、受信したばかりの
ビーコンフレームは最初のビーコンフレームに後続する
ものであるとの決定がなされる。そうした場合、ステッ
プ894において、この二次的フレームはトークンリン
グ104が障害から回復したことを示す回復フレームで
あるかの更なる決定がなされる。回復フレームであれ
ば、ステップ882において、そうしたフレーム、つま
り機器報告サーバに新しい活性モニタステーションを報
告するフレームが受信されたことを示すため、状態情報
記憶装置846のビットは変更される。受信したフレー
ムが最初のビーコンフレームでも回復フレームでもない
とすると、流れ図に示すように、擬似領域フレームを含
めたそのような二次的ビーコンフレームの無視或いは不
使用に至るこのビーコンフレームに関し、更なるステッ
プを講ずる必要はない。
【0134】前述の実施例は最初のビーコンフレームの
後に発生するビーコンフレームに関連する情報を無視
し、記憶しない方向にあるが、ある種の或いは全てのビ
ーコンフレームを追跡するため、処置及びアルゴリズム
を実行できるということを理解されたい。そうした場
合、擬似領域情報は、そのよう領域は擬似領域であるこ
とを示しながら、モニタし、記憶し、表示装置に表示す
ることができる。その結果、ビーコン状態の発生元ステ
ーションのソースアドレス及びNAUNアドレスを示す
情報のみならず、それに関する二次的ビーコンフレーム
及びアドレス情報も、ネットワーク管理者が使用できる
よう表示可能である。
【0135】前述の実施例はトークンリング障害の結果
として受信される最初のビーコンフレームの内容に依存
する方向性にあるものの、所望の情報を提供する際、後
続の第2型或いは3型ビーコンフレームも利用できると
いうことも理解されたい。つまり、最初のビーコンフレ
ームの後、試験装置により受信され、信号喪失のような
障害に最初に遭遇するステーションから発生するビーコ
ンフレームは、最初のビーコンフレームと同様の有用な
アドレス情報を有する。その結果、一つ或いは複数のこ
れらのビーコンフレームをモニタ及び使用するアルゴリ
ズム或いは処置の利用が可能である。
【0136】本発明の前記載は例示及び理解を目的とし
て提示した。更に、ここで開示する形式に本発明を制限
する意図をもって記載していない。上記示唆及び関連技
術の技術或いは知識に釣り合う変化及び修正はこの発明
の趣旨の範囲内にある。上記の好ましい実施例は更に、
本発明を実施する既知の最善のモードを説明し、種々の
実施例において、その特定の利用或いは使用により必要
とする種々の修正をもって、当業者が利用できるように
意図されている。付属の請求項は先行技術の許容する範
囲内で代替え実施例を含むと解釈されるように意図され
ている。
【0137】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明はメディ
アアクセスユニット(MAU )に別個のポートを必要とせ
ずに、トークンリングネットワークに試験装置を挿着さ
せることが可能となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トークンリングステーションのブロック線図で
ある。
【図2】従来のメディアアクセス装置(MAU )のブロッ
ク線図である。
【図3】従来の試験器をMAUポートに接続可能とする
ために一つのステーションを物理的に断路した状態を例
示する、数多くのステーションを備えた従来技術のトー
クンリングのブロック線図である。
【図4】リングにおいてMAUポートと標準ステーショ
ンとの間で直列に電気的に接続された、本発明の試験装
置のブロック線図である。
【図5】図4のトークンリングに対する、トークンリン
グ及び試験器の内部接続のブロック線図である。
【図6】リングにおいて試験装置及び標準ステーション
が単一MAUポートに直列に内部接続された状態を例示
するブロック線図である。
【図7】図6に例示する試験装置のより細部を示すブロ
ック線図である。
【図8】図6に例示する試験装置の更なる細部を示すブ
ロック線図である。
【図9】所望の試験を行う目的でMAUポートと試験装
置との間を電気的に接続した状態を例示するブロック線
図である。
【図10】試験装置と標準ステーションとの間の電気的
接続を例示し、試験装置がMAUポートから挿着を解か
れているが、更なる再挿着工程を回避するように構成さ
れたブロック線図である。
【図11】試験装置と標準ステーションとの間の電気的
接続を例示するブロック線図である。
【図12】MAUポート、試験装置及び標準ステーショ
ンを含む電気的接続を例示するブロック線図である。
【図13】従来技術の試験器がトークンリングを試験す
る時に講じる工程のフローチャートである。
【図14】試験装置がMAUポートと標準ステーション
との間に直列に挿着する目的で講じるステップを例示す
るフローチャートである。
【図15】実施される試験及び、試験装置のトークンリ
ング挿着中に障害が存在する時に生じ得るエラー報告に
関するステップを例示するフローチャートである。
【図16】入力されたデータがトークンリングの速度に
従うように、試験装置からのフレームを伴うクロック信
号を測定及び変更する時に有益な試験装置の基礎的ハー
ドウェア構成要素のブロック線図である。
【図17】必要な場合には試験装置がトークンリングに
データを発信する速度をチェック及び変更する目的で試
験装置に関わるステップを例示するフローチャートであ
る。
【図18】フェーズジターの測定時に使用される測定装
置のブロック線図である。
【図19】図A−図Dはフェーズジターの測定値を得る
際に有益なデータの分解能を向上させるための補間ステ
ップに関するタイミング線図である。
【図20】図18のクランプ回路の回路配線略図であ
る。
【図21】一実施例において、フェーズジターテストパ
ターンの送信時に使用される活性モニタになる目的で、
試験装置が講じるステップを例示するフローチャートで
ある。
【図22】状態機器を使用し、復帰フェーズジターテス
トデータの存在を測定することに関するステップを例示
するフローチャートである。
【図23】ケーブル導体の統合をテストする際に使用さ
れるTDR関連の回路構成のブロック線図である。
【図24】方向性結合器及び一元整合インピーダンスの
図解を含む、図23の発信器/受信器の回路配線略図で
ある。
【図25】図A−図Bはケーブル導体インピーダンスを
整合する一元インピーダンスに関する等価回路図であ
る。
【図26】TDRテスト信号をケーブル導体へ入力する
様子を例示する、図24と同様の回路配線略図である。
【図27】ケーブル導体に沿って障害を示す反射パルス
の復帰を例示する、図26と同様の回路配線略図であ
る。
【図28】ケーブル導体端末における障害を原因とし
て、復帰パルスの受信時に回路を作動させる様子を例示
する、図24と同様の回路配線略図である。
【図29】トークンリングにおけるステーション経過の
監視時に使用されるハードウェアを例示するブロック線
図である。
【図30】リングにおける活性ステーションの状態を測
定する時に試験装置が講じるステップを例示するフロー
チャートである。
【図31】リングにおける活性ステーションの状態を測
定する時に試験装置が講じるステップを例示するフロー
チャートである。
【図32】特定の測定を実施している時の異なる時間に
おいて、リングにおける活性ステーションの身元を例示
するブロック線図である。
【図33】特定の測定を実施している時の異なる時間に
おいて、リングにおける活性ステーションの身元を例示
するブロック線図である。
【図34】特定の測定を実施している時の異なる時間に
おいて、リングにおける活性ステーションの身元を例示
するブロック線図である。
【図35】図A−図Eは図29及び32−34のトーク
ンリング構成に対するステーション経過に基づくアドレ
ス情報及び付随の状態記号の説明図である。
【図36】擬似領域を含む他のビーコン領域を無視しな
がら発信元のステーションからのビーコン領域情報を記
憶する時に使用される本発明のハードウェアを例示する
ブロック線図である。
【図37】他のビーコンフレームをふるい落としながら
発信元のステーションからのビーコン領域情報を記憶及
び表示する時に試験装置が講じるステップを例示するフ
ローチャートである。
【符号の説明】
50…ステーション、100…試験装置、104…トー
クンリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク コプレイ アメリカ合衆国 80903 コロラド州 コ ロラドスプリングス イースト ハイ ス トリート 735 (72)発明者 ゴーデン エイ. ジェンセン アメリカ合衆国 80903 コロラド州 コ ロラドスプリングス カスター アベニュ ー 618 (72)発明者 チャールス エイチ. ホワイトサイド アメリカ合衆国 80919 コロラド州 コ ロラドスプリングス ティンバー バレー ロード 1485 (72)発明者 デビット ジー.フィッシュ アメリカ合衆国 80132 コロラド州 モ ニュメント ミスティ モーニング ドラ イブ 19370 (72)発明者 クリス エル. オーデル アメリカ合衆国 80132 コロラド州 モ ニュメント ロッジポール ウェイ 225 (72)発明者 トーマス エス. ウィズダム,ジェーア ール アメリカ合衆国 80918 コロラド州 コ ロラドスプリングス プターミガン レー ン 2331

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トークンリングローカルエリアネットワ
    ークにステーションを挿着する方法において、 ステーション(50)と、トークンリング(104)の
    少なくとも他の一つのステーションが装着されたメディ
    アアクセスユニットとの間に試験装置(100)を物理
    的に接続する工程と、 トークンリング(104)に前記試験装置(100)を
    挿着する工程と、 前記試験装置(100)を介し、トークンリング(10
    4)にステーション(50)の挿着を試行する工程と、 少なくとも一つの所定条件が満たされる時、ステーショ
    ン(50)をトークンリング(104)に挿着すること
    を許容する工程とからなる方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記挿
    着工程は、前記試験装置(100)とメディアアクセス
    ユニットとの間に電気的な接続を確保するためのテスト
    を実施する工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、 前記挿着工程はトークンリング(104)が動作してい
    る速度を決定することを含み、 前記試験装置(10
    0)がトークンリング(104)と異なる速度で動作し
    ている時、トークンリング(104)の作動速度を整合
    するため前記試験装置(100)の動作速度を変更する
    ことからなる方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、前記挿
    着工程はトークンリング(104)がビーコン状態にあ
    るのかを決定することを含む方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法において、前記挿
    着工程は前記試験装置(100)及びメディアアクセス
    ユニットの双方からステーション(50)を電気的に絶
    縁することを含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法において、前記試
    行工程は前記試験装置(100)とステーション(5
    0)との間に電気的接続を確保するためのテストを実施
    することを含む方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法において、 前記試行工程はステーション(50)とトークンリング
    (104)とが同速度で動作しているのかを決定するこ
    とを含み、 ステーション(50)とトークンリング(104)とが
    同速度で動作していない時、ステーション(50)の動
    作速度を整合するため前記試験装置(100)の動作速
    度を変更することからなる方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法において、前記試
    行工程は前記試験装置(100)及びステーション(5
    0)の双方からメディアアクセスユニットを電気的に絶
    縁することを含む方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の方法において、前記許
    容工程はトークンリング(104)の少なくとも一つの
    他のステーションと直列にステーション(50)及び前
    記試験装置(100)を電気的に接続することを含む方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法において、前記
    一つの条件はトークンリング(104)とステーション
    (50)との間の動作速度を少なくとも一致させること
    からなる方法。
  11. 【請求項11】 トークンリングローカルエリアネット
    ワークを試験するための装置において、 ネットワークインターフェース手段と、 データ処理手段と、 トークンリング(104)のメディアアクセスユニット
    と通信するための第一手段と、 ネットワークステーシ
    ョンと通信するための第二手段と、 ステーション(50)及びメディアアクセスユニットに
    前記試験装置(100)を接続するために前記第一及び
    第二手段を選択的に使用し、ステーション(50)をメ
    ディアアクセスユニットに選択的に電気的に接続するた
    めの制御手段とからなる装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の装置において、前
    記ネットワークインターフェース手段は、 発信器及び受信器(604)を有するアナログインター
    フェース手段と、 発信器及び受信器(604)を有するデジタルインター
    フェース手段と、 前記デジタルインターフェース受信器及び前記アナログ
    インターフェース受信器の少なくとも一方に前記アナロ
    グインターフェース発信器を接続させ、かつ、前記アナ
    ログインターフェース受信器及び前記デジタルインター
    フェース受信器の少なくとも一方に前記デジタルインタ
    ーフェース発信器を接続させることが可能な多重送信手
    段とからなる装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の装置において、前
    記第一及び第二手段は、少なくとも2対の伝導ワイヤを
    備えた第一及び第二ケーブルを有する装置。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の装置において、前
    記制御手段はフィールドプログラマブルゲートアレー
    (160)及びスイッチングネットワーク(164)か
    らなる装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の装置において、前
    記フィールドプログラマブルゲートアレー(160)
    は、前記スイッチングネットワーク(164)に対し前
    記ステーション(50)とメディアアクセスユニットと
    の間に前記試験装置(50)を電気的に接続させること
    が実施可能である装置。
  16. 【請求項16】 請求項12に記載の装置において、前
    記制御手段はフィールドプログラマブルゲートアレー
    (160)及びスイッチングネットワーク(164)か
    らなり、前記フィールドプログラマブルゲートアレー
    (160)は、前記アナログインターフェース受信器及
    び前記デジタルインターフェース受信器の双方に前記ア
    ナログインターフェース発信器を、前記デジタルインタ
    ーフェース受信器に前記デジタルインターフェース発信
    器を接続するため、前記多重送信手段を制御することが
    可能である装置。
JP5336835A 1993-01-11 1993-12-28 活性なt型機器構成に挿着されるトークンリングローカルエリアネットワーク試験装置 Pending JPH0799504A (ja)

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