JPH0795133A - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JPH0795133A
JPH0795133A JP23388493A JP23388493A JPH0795133A JP H0795133 A JPH0795133 A JP H0795133A JP 23388493 A JP23388493 A JP 23388493A JP 23388493 A JP23388493 A JP 23388493A JP H0795133 A JPH0795133 A JP H0795133A
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JP
Japan
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echo
background noise
tap
tap coefficient
signal
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Withdrawn
Application number
JP23388493A
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English (en)
Inventor
Kaoru Nakajo
薫 中条
Yoshihiro Tomita
吉弘 富田
Tomonobu Takashima
知信 高島
Rika Nishiike
理香 西池
Fumiaki Nishida
文昭 西田
Hidetoshi Toyofuku
秀敏 豊福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、通話品質の劣化の原因となるエコ
ーを除去するに好適な、エコーキャンセラに関し、近端
の背景雑音を考慮して、効果的にエコー成分を除去でき
るようにすることを目的とする。 【構成】 受信側及び送信側における背景雑音のレベル
を算出する背景雑音レベル算出手段8と、背景雑音レベ
ル算出手段8からの信号を入力され、送信側及び受信側
の通話状態を判定する通話状態判定手段9と、通話状態
判定手段9からの通話状態情報と、背景雑音レベル算出
手段8からの背景雑音レベル情報とに基づいて、エコー
抑圧動作状態の切り替えのための閾値を決定する閾値決
定手段10と、エコー抑圧特性算出手段6からのエコー
抑圧量と、閾値算出手段10からの閾値を入力されて、
これらの値の大小を比較判定する比較手段11とをそな
え、制御手段7が、エコー抑圧量に応じた、比較手段1
1からの比較判定結果に基づいて、エコー除去動作状態
を切り替えるように制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図8,図9) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1,図2) 作用(図1,図2) 実施例 ・第1実施例の説明(図3) ・第2実施例の説明(図4,図5) ・その他(図6,図7) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、電話等による通話を行
なうに際して発生して、通話品質の劣化の原因となるエ
コーを除去するに好適な、エコーキャンセラに関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、電話等による通話を行なうに
際して、送受話器間の音接や伝送路の2線4線変換等で
エコーが生じ、通話品質の劣化の原因となっていたが、
これを防止するものとして、エコーを抑圧するためのエ
コーキャンセラが開発されている。
【0004】このエコーキャンセラは、着信転送サービ
ス用双方向中継器や電話会議用中継器等のように、伝送
路が長く伝送遅延が大きいことによってエコーが気にな
る場合にこれを抑圧するために用いると効果的であり、
広く重用されている。また、近年では、伝送容量を削減
するために音声CODECにより帯域圧縮を行なうよう
な応用も広く実用化されるようになってきており、CO
DECの持つ遅延に起因するエコーの除去のためにも広
く適用されている。
【0005】このような音声CODECを有する通信シ
ステムにエコーキャンセラを適用した配置例を示すと、
図10のようになる。なお、この図10において、10
はエコーキャンセラ、61はハイブリッド・トランス、
62は端末、63は音声符号化器と音声復号化器とをそ
なえた音声CODEC、64は伝送路である。また、こ
のエコーキャンセラは、移動端末やその基地局システム
などの無線系ネットワークにも広く用いられるようにな
ってきている。
【0006】図8は、従来から用いられている、一般的
なエコーキャンセラの構成を示す図であるが、この図8
において、受信側信号が送信側信号にエコー信号として
入りこむため、このエコー信号を送信側信号へ出力する
部分を仮想的にエコー発生部36とすると、このエコー
発生部36においてエコー成分が発生され、エコー成分
付加部37においては、このエコー成分が、相手方端子
(近端側)からの音声信号(送信信号)に付加されて出
力されるようになっている。
【0007】なお、本図のエコー発生部36と加算器3
7は、系の等価回路を表しており、実際のシステムで
は、2線4線変換のハイブリッド・トランス等がこれに
あたるものである。また、エコーキャンセラ30は、受
信側入力信号を入力され、エコー発生部36で発生され
るエコー経路特性を、FIR形の適応フィルタを用いて
受信側入力信号をもとに予測することによりエコー成分
を除去して、これを送信側出力信号として出力するよう
になっており、このためにタップ係数格納部31とタッ
プ格納部32と疑似エコー発生部33とエコー成分除去
部34とタップ係数更新部35とをそなえている。
【0008】ここで、タップ係数格納部31は、受信側
入力信号について、フィルタ処理を施すためのタップ係
数を格納しておくものであり、タップ格納部32は受信
側入力信号についてのタップデータを一時格納するもの
である。また、疑似エコー発生部33は、タップ係数格
納部31に格納されているタップ係数とタップ格納部3
2に一時格納されているタップデータとを用いることに
より、フィルタ処理を施して、疑似エコーを発生させる
ものである。
【0009】エコー成分除去部34は、エコー成分を含
む送信側入力信号について、疑似エコー発生部33で発
生された疑似エコーの差分を取ることにより、エコー成
分が除去された送信側出力信号が出力されるようになっ
ている。さらに、タップ係数更新部35は、次回の受信
側入力信号についてフィルタ処理を施すためのタップ係
数を、減算部34から出力された送信側出力信号を用い
て更新するものであって、具体的には、式(1)を用い
て更新されている。
【0010】 Hi (n+1) =Hi (n) +{(α・en )/Σ(Xn-i 2 }・Xn-i ・・・(1) ここで、Hi はタップ係数、iはタップ番号、Xn は受
信信号、nは時刻、e n は残留エコー信号、αは更新係
数である。このような構成により、従来のエコーキャン
セラにおいては、エコー成分を除去して、送信信号を出
力するようになっている。
【0011】ところで、エコーキャンセラには、エコー
成分の収束が早いこと,収束後の抑圧量が大きいことが
要求されているが、このような要求を満たすものとし
て、図9に示すような動作状態切替型エコーキャンセラ
が考えられる。この図9において、タップ係数格納部3
1,タップ格納部32,疑似エコー発生部33,エコー
成分除去部34及びタップ係数更新部35は、図8にお
けるものと同様のものであるので、説明は省略する。
【0012】また、38は動作状態切替部であり、この
動作状態切替部38は、エコー抑圧量に応じてタップ係
数の更新動作を、後述する2つの制御モードに切り替え
るための判定を行なうものであり、エコー抑圧特性算出
部38aと比較器38bとをそなえている。即ち、エコ
ー抑圧特性算出部38aはエコー抑圧量を算出するもの
であり、比較器38bはエコー抑圧特性算出部38aに
て算出されたエコー抑圧量について、設定された閾値と
の大小を比較するものである。
【0013】これにより、エコー抑圧特性算出部38a
にて算出されたエコー抑圧量が閾値よりも大きい場合
は、エコーの推定が充分でないので、エコー成分の収束
を早める制御モードとし、閾値よりも小さい場合は、あ
る程度収束した状態では雑音処理やダブルトーク特性の
向上に焦点をあてる制御モードとするようになってい
る。
【0014】39は動作制御部であり、この動作制御部
39は上記の比較器38からの比較結果から、2つの制
御モードのうちのいずれかを選択して制御するものであ
る。具体的には、式(1)に示すタップ係数の更新式に
おいて、更新係数αを切り替えることにより、タップ係
数の更新動作の制御モードを切り替えるようになってい
る。
【0015】このような構成により、図9に示すエコー
キャンセラは、エコー抑圧特性算出部37で算出された
エコー抑圧量に応じて2つの収束状態の区分をし、その
動作状態に応じて制御モードを選択し、動作制御部39
により制御を行なっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな動作状態切替型エコーキャンセラでは、近端側の通
話者の音声以外の背景雑音が考慮されておらず、エコー
キャンセラの収束速度や収束時の最終抑圧量に対して、
大きな影響を及ぼしていた。さらに、この近端側の背景
雑音のレベルは、予測の出来ないものであるため、一般
には適度な雑音レベルを仮定して閾値を決定することが
考えられるが、近端側の背景が騒がしい場合には、所望
のエコー抑圧量がなかなか得られないため、動作状態の
切り替えが遅れ、エコー抑圧特性やダブルトーク特性の
向上が図りにくくなるという課題がある。
【0017】さらに、例えば、エコーキャンセラの後に
圧縮率の高い音声CODECがある場合は、背景雑音を
そのまま符号化すると非常に聞き苦しい音になるため、
エコーキャンセラで背景雑音が大きくなると音声ありと
見なして処理を継続する場合があるが、無音時には音声
CODECの処理を中止させて低消費電力を図る移動端
末などでは、背景雑音が大きくなると音声ありとみなし
て処理を継続するので、消費電力が大きくなるのであ
る。
【0018】また、初期収束状態と収束後状態では、一
般にエコーの大きさが異なるため、エコーと近端側から
の入力とを区別するための処理アルゴリズム,背景雑音
の除去アルゴリズム,背景雑音と音声情報とを区別する
ための処理アルゴリズムをそれぞれ変える必要がある。
しかも、収束速度制御のアルゴリズムと背景雑音抑圧の
アルゴリズムが相互に関連する。また、収束処理を背景
雑音処理で状態の作り方を独立にさせると処理量が多く
なる。
【0019】従って収束状態に応じた背景雑音除去が必
要になるが、雑音除去アルゴリズムがより効果的にでき
る収束後状態に早く遷移させるために、収束状態を切り
換える閾値を収束量にすると、背景雑音が少ないような
環境条件の場合には、収束量が期待される最終収束量に
比べて少ないうちに収束速度の遅い処理に移行してしま
いトータルの収束速度が悪くなるとくトレードオフが発
生するという課題もある。
【0020】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、近端の背景雑音を考慮して、効果的にエコー
成分を除去できるエコーキャンセラを提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図であり、この図1において、1はタップ係数格納
手段で、このタップ係数格納手段1はタップ係数を格納
するものであり、また、2はタップ格納手段で、このタ
ップ格納手段2は、入力音声信号についてのタップデー
タを一時格納するものである。
【0022】さらに、3は疑似エコー発生手段であり、
この疑似エコー発生手段3は、タップ格納手段2にて一
時格納されたタップデータと、タップ係数格納手段1に
格納されているタップ係数とを用いることにより、フィ
ルタ処理を施して、疑似エコーを発生させるものであ
る。4はエコー成分除去手段であり、このエコー成分除
去手段4は、疑似エコー発生手段3にて発生された疑似
エコーを用いて、出力音声信号に含まれるエコー成分を
除去するものである。
【0023】5はタップ係数更新手段であり、このタッ
プ係数更新手段5は、次回の入力音声信号についてフィ
ルタ処理を施すためのタップ係数を、エコー成分除去手
段4から出力された音声信号を用いて更新するものであ
る。6はエコー抑圧特性算出手段であり、このエコー抑
圧特性算出手段6は、エコー抑圧量を算出するものであ
る。
【0024】7は制御手段であり、この制御手段7は、
エコー抑圧特性算出手段6にて算出されるエコー抑圧量
に応じて、タップ係数更新手段5の動作状態を変更する
ことにより、エコー成分除去手段4によるエコー除去動
作状態を切り替えるものである。8は背景雑音レベル算
出手段であり、この背景雑音算出手段8は、受信信号と
送信信号とを入力され、受信側及び送信側における通話
者の音声以外の背景雑音のレベルを算出するものであ
る。
【0025】9は通話状態判定手段であり、この通話状
態判定手段9は、背景雑音レベル算出手段8からの信号
を入力され、送信側及び受信側の通話状態を判定するも
のである。10は閾値決定手段であり、この閾値決定手
段10は、通話状態判定手段9からの通話状態情報と、
背景雑音レベル算出手段8からの背景雑音レベル情報と
に基づいて、エコー抑圧動作状態の切り替えのための閾
値を決定するものである。
【0026】11は比較手段であり、この比較手段11
は、エコー抑圧特性算出手段6からのエコー抑圧量と、
閾値決定手段10からの閾値を入力されて、これらの値
の大小を比較判定するものである。これにより、制御手
段7が、エコー抑圧量に応じた、比較手段11からの比
較判定結果に基づいて、エコー除去動作状態を切り替え
るべく制御するようになっている(請求項1)。
【0027】また、図2も本発明の原理ブロック図であ
り、この図2において、1はタップ係数格納手段で、こ
のタップ係数格納手段1はタップ係数を格納するもので
あり、また、2はタップ格納手段で、このタップ格納手
段2は、入力音声信号についてのタップデータを一時格
納するものである。さらに、3は疑似エコー発生手段で
あり、この疑似エコー発生手段3は、タップ格納手段2
にて一時格納されたタップデータと、タップ係数格納手
段1に格納されているタップ係数とを用いることによ
り、フィルタ処理を施して、疑似エコーを発生させるも
のである。
【0028】4はエコー成分除去手段であり、このエコ
ー成分除去手段4は、疑似エコー発生手段3にて発生さ
れた疑似エコーを用いて、出力音声信号に含まれるエコ
ー成分を除去するものである。5はタップ係数更新手段
であり、このタップ係数更新手段5は、次回の入力音声
信号についてフィルタ処理を施すためのタップ係数を、
エコー成分除去手段4から出力された音声信号を用いて
更新するものである。
【0029】6はエコー抑圧特性算出手段であり、この
エコー抑圧特性算出手段6は、エコー抑圧量を算出する
ものである。12は制御手段であり、この制御手段12
は、エコー抑圧特性算出手段6にて算出されるエコー抑
圧量に応じて、タップ係数更新手段5の動作状態を変更
することにより、エコー成分除去手段4によるエコー除
去動作状態を切り替えるものである。
【0030】13は時間設定手段であり、この時間設定
手段13は、エコー除去動作状態を収束過程の動作状態
に保持されるべき時間を設定するものである。これによ
り、制御手段12は、収束過程の動作状態に保持される
べき時間内においては、エコー除去動作状態を切り替え
ないように制御するようになっている(請求項2)。
【0031】なお、この図2において、受信信号と送信
信号とを入力され、受信側及び送信側の通話者の音声以
外の背景雑音のレベルを算出する背景雑音レベル算出手
段8と、背景雑音レベル算出手段8からの信号を入力さ
れ、送信側及び受信側の通話状態を判定する通話状態判
定手段9とをそなえ、時間設定手段13による、収束過
程の動作状態に保持されるべき時間を、背景雑音レベル
算出手段8からの背景雑音レベルと、通話状態判定手段
9からの通話状態情報とに基づいて決定することもでき
る(請求項3)。
【0032】
【作用】上述の図1に示す本発明のエコーキャンセラで
は、タップ係数格納手段1は、タップ係数を格納し、タ
ップ格納手段2は、入力音声信号についてのタップデー
タを一時格納している。さらに、疑似エコー発生手段3
では、タップ格納手段2にて一時格納されたタップデー
タと、タップ係数格納手段1に格納されているタップ係
数とを用いることにより、フィルタ処理を施して、疑似
エコーを発生させる。
【0033】また、エコー成分除去手段4では、疑似エ
コー発生手段3にて発生された疑似エコーを用いて、出
力音声信号に含まれるエコー成分を除去する。さらに、
タップ係数更新手段5では、次回の入力音声信号につい
てフィルタ処理を施すためのタップ係数を、エコー成分
除去手段4から出力された音声信号を用いて更新する。
【0034】また、閾値決定手段10は、通話状態判定
手段9からの通話状態情報と、背景雑音レベル算出手段
8からの背景雑音レベル情報とに基づいて、エコー抑圧
動作状態の切り替えのための閾値を決定する。比較手段
11では、エコー抑圧特性算出手段6からのエコー抑圧
量と、閾値算出手段10からの閾値を入力されて、これ
らの値の大小を比較判定し、制御手段7では、この比較
判定結果に基づいてエコー除去動作状態を切り替えるこ
とによりエコー除去動作状態を切り替えるように制御す
る。
【0035】これにより、エコー抑圧量に応じた必要な
エコー除去動作を行なって、出力音声信号を出力してい
る(請求項1)。また、図2に示す本発明のエコーキャ
ンセラでは、タップ係数格納手段1は、タップ係数を格
納し、タップ格納手段2は、入力音声信号についてのタ
ップデータを一時格納している。
【0036】さらに、疑似エコー発生手段3では、タッ
プ格納手段2にて一時格納されたタップデータと、タッ
プ係数格納手段1に格納されているタップ係数とを用い
ることにより、フィルタ処理を施して、疑似エコーを発
生させる。また、エコー成分除去手段4では、疑似エコ
ー発生手段3にて発生された疑似エコーを用いて、出力
音声信号に含まれるエコー成分を除去する。
【0037】さらに、タップ係数更新手段5では、次回
の入力音声信号についてフィルタ処理を施すためのタッ
プ係数を、エコー成分除去手段4から出力された音声信
号を用いて更新する。また、制御手段12では、エコー
抑圧特性算出手段6にて算出されるエコー抑圧量に応じ
て、タップ係数更新手段5の動作状態を変更することに
より、エコー成分除去手段4によるエコー除去動作状態
を切り替える。
【0038】さらに、時間設定手段13は、エコー除去
動作状態を収束過程の動作状態に保持されるべき時間を
設定しており、これにより、制御手段12は、収束過程
の動作状態に保持されるべき時間内においては、エコー
除去動作状態を切り替えないように制御する(請求項
2)。なお、この図2において、時間設定手段13によ
る、収束過程の動作状態に保持されるべき時間を、背景
雑音レベル算出手段8からの背景雑音レベルと、通話状
態判定手段9からの通話状態情報とに基づいて決定する
こともできる(請求項3)。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (a)第1実施例の説明 図3は本発明の第1実施例を示すブロックであるが、こ
の図3において、36はエコー発生部であり、37はエ
コー成分付加部である。
【0040】即ち、送受話器間の音接や2線4線変換等
が原因となって発生するエコー成分は、上記のように受
信側信号が送信側信号にエコー信号として入りこむた
め、このエコー信号を送信側信号へ出力する部分を仮想
的にエコー発生部36としている。従って、エコー成分
は、このエコー発生部36において発生して、エコー成
分付加部37において、相手方端子からの音声信号(送
信信号)に含まれて出力されるようになっている。
【0041】また、40aは交換機内に設置されたエコ
ーキャンセラであり、このエコーキャンセラは、エコー
成分付加部23からの送信信号に含まれるエコー成分を
除去(抑圧)するためのものである。ここで、受信信号
としてエコーキャンセラ40aに入力される信号を受信
側入力信号、エコー発生部36に入力される信号を受信
側出力信号、エコー成分付加部37からのエコー成分を
含む送信信号を送信側入力信号、及びエコーキャンセラ
40aから出力されるエコー成分の除去された送信信号
を送信側出力信号とする。
【0042】このエコーキャンセラ40aにおいて、4
1はタップ係数格納部(タップ係数格納手段)であり、
このタップ係数格納部41は、タップ係数を格納するも
のである。また、42はタップ格納部(タップ格納手
段)であり、このタップ格納部42は、受信信号を入力
されて、この受信信号をタップデータ(タップ)として
格納するものである。
【0043】さらに、43は疑似エコー発生部(疑似エ
コー発生手段)疑似エコー発生部43は、上記のタップ
係数格納部41に格納されているタップ係数と、タップ
格納部42に格納されているタップとを用いてフィルタ
処理を施すことにより、送信信号に含まれるエコー成分
を予測し、予測されたエコー成分を疑似エコーとして出
力するようになっている。
【0044】また、44はエコー成分除去部(エコー成
分除去手段)であり、このエコー成分除去部44は、エ
コー成分の含まれている送信信号と疑似エコー発生部4
3からの疑似エコーとを入力されて、送信信号と疑似エ
コーとの差分を取ることにより、エコー成分が除去され
た送信信号が出力できるようになっている。また、45
はタップ係数更新部(タップ係数更新手段)であり、こ
のタップ係数更新部45は、タップ係数格納部41に格
納されるタップ係数を、エコー成分除去部44からの送
信信号を用いて更新するものであって、具体的には、前
述の従来におけるものと同様、式(1)を用いて更新さ
れている。これにより、次回に入力される受信信号につ
いてのエコー成分を予測できるようになっている。
【0045】さらに、46はエコー抑圧特性算出部(エ
コー抑圧特性算出手段)であり、このエコー抑圧特性算
出部46は、このエコー抑圧特性算出部46は、送信側
入力信号についてのエコー抑圧量を算出するものであ
る。また、51は比較器であり、この比較器51はエコ
ー抑圧特性算出部46にて算出されたエコー抑圧量につ
いて、後述する閾値算出部50において算出された閾値
との大小を比較するものである。
【0046】これにより、動作制御部47では、エコー
抑圧特性算出部46にて算出されたエコー抑圧量が閾値
よりも大きい場合は、エコーの推定が充分でないので、
エコー成分の収束を早める制御モード(初期収束状態制
御モード)とし、閾値よりも小さい場合は、ある程度収
束した状態では雑音処理やダブルトーク特性の向上に焦
点をあてる制御モード(収束後状態制御モード)とする
ようになっている。
【0047】ところで、48a,48bはレベル算出器
(背景雑音レベル算出手段)であり、レベル算出器48
bは、受信信号を入力され、この受信側における通話者
の音声以外の背景雑音のレベルを算出するものであり、
レベル算出器48aは、送信信号を入力され、この送信
側における通話者の音声以外の背景雑音のレベルを算出
するものである。
【0048】なお、レベル算出器48aによる近端側の
背景雑音レベルの算出法としては、例えば、遠端話者、
近端話者とも無通話状態を検出し、その間の送信側入力
信号レベルをモニタすることにより行なう手法が採用さ
れている。また、49は通話状態判定部(通話状態判定
手段)であり、この通話状態判定部49は、レベル算出
器48a,48bからの信号を入力され、送信側及び受
信側端子との通話状態を判定するものである。
【0049】ここで、上記の通話状態の判定態様として
は、受信側の話者のみが話している状態,送信側の話者
のみが話している状態,受信側の話者と送信側の話者と
が同時に話している状態,受信側の話者と送信側の話者
がともに話していない状態の4態様がある。なお、この
通話状態判定部49で、受信側の話者と送信側の話者が
ともに話していない状態であると判定された場合は、後
段の送信側出力信号の入力される音声符号化装置にこれ
を通知することができる(図3,10に二点鎖線で示す
信号線を参照)。
【0050】50は閾値算出部(閾値決定手段)であ
り、この閾値算出部50は、通話状態判定部49からの
通話状態情報とレベル算出部48aからの背景雑音レベ
ル情報とに基づき、エコー抑圧動作状態の切り替え用の
閾値を算出するものである。即ち、この閾値算出部50
において算出される閾値は、レベル算出部48a,48
bからの背景雑音に基づき、送信側の背景雑音レベルが
低い場合には大きく、また、雑音レベルが高い場合、又
は受信側の話者と送信側の話者とが同時に話している状
態である場合は小さくなるように算出されるようになっ
ている。
【0051】ここで、上記閾値算出部50による閾値の
算出方法としては、予め幾つかの閾値を用意しておき雑
音レベルによってその何れかの閾値を選びだすものの
他、雑音レベルにより閾値を適応制御するものが考えら
れる。また、閾値算出部50において算出される閾値が
大きくなるように算出された場合は、初期収束状態制御
モードに留まる時間が増える一方、小さくなるように算
出された場合は、適度なタイミングで初期収束状態制御
モードから収束後状態制御モードに切り替わることがで
きるようになっている。
【0052】上述の構成により、本発明の第1実施例に
かかるエコーキャンセラは、以下に示すように動作す
る。即ち、図示しない送信側端子及び受信側端子間で、
呼が接続された場合において、受信側端子からの受信側
出力信号は、エコー発生部36に入力される。そして、
送信側端子からの送信側入力信号がエコーキャンセラ4
0aに入力される。この送信側入力信号には、エコー発
生部36にて発生するエコー成分が含まれている。
【0053】そして、エコーキャンセラ40aでは、受
信側入力信号を入力され、エコー発生部36で発生され
るエコー経路特性を、FIR形の適応フィルタとしての
疑似エコー発生部43,タップ係数格納部41及びタッ
プ格納部42を用いて受信側入力信号をもとに予測する
ことによりエコー成分を除去して、これを送信側出力信
号として出力する。
【0054】また、エコー経路特性の推定は、タップ係
数更新部45によるタップ係数の更新によって行なわれ
るが、このタップ係数の更新制御態様は、動作制御部4
7からの制御信号に基づき、エコー成分の収束を早める
態様と、雑音処理やダブルトーク特性の向上に焦点をあ
てる態様とがある。さらに、上記の動作制御部47によ
るタップ係数の更新制御は、比較器51からのエコー抑
圧量と閾値との比較判定結果に基づいて行なわれる。即
ち、エコー抑圧量が閾値よりも小さい場合は、エコーの
推定が充分でないので、初期収束状態制御モードとし、
閾値よりも大きい場合は、エコーはある程度収束してい
るので、収束後状態制御モードとする。
【0055】なお、この閾値算出部50からの閾値は、
送信側の背景雑音レベルが低い場合には大きく、また、
雑音レベルが高い場合、又は受信側の話者と送信側の話
者とが同時に話している状態である場合は小さくなるよ
うに算出される。このように、本発明の第1実施例にか
かるエコーキャンセラによれば、送信側の背景雑音レベ
ルが高い場合は、適度なタイミングで初期収束状態から
収束後状態に切り替わることができ、後続の音声COD
ECにとって好ましくない背景雑音除去等の処理をより
広い抑圧量の範囲でとることができ、特性の向上が図れ
る。送信側の背景雑音レベルが小さい場合は、抑圧量に
対する閾値が大きく設定されるため、初期収束状態に留
まる時間が増え、充分エコー抑圧量の推定を行なった後
で収束後状態に切り替わるため、より収束を早めること
ができる利点がある。
【0056】(b)第2実施例の説明 次に、本発明の第2実施例について説明する。図4は本
発明の第2実施例の示すブロック図であるが、この図4
において、第1実施例におけるものと同様のエコー発生
部36とエコー成分付加部37とをそなている。
【0057】また、40bは交換機内に設置されたエコ
ーキャンセラであり、このエコーキャンセラ40bは、
第1実施例におけるものに比して、タップ係数更新動作
にかかる制御モードの切り替え動作を、エコー抑圧量に
対する閾値を背景雑音のレベルに応じて算出して、この
エコー抑圧量と閾値との比較判定結果に応じて行なうの
でなく、初期収束状態制御モードに留まるべき最小限の
時間及び最大限の時間を設定することにより行なう点が
異なる。
【0058】このため、このエコーキャンセラ40b
は、第1実施例におけるものと同様のタップ係数格納部
41,タップ格納部42,疑似エコー発生部43,エコ
ー成分除去部44,タップ係数更新部45及びエコー抑
圧特性算出部46をそなえるとともに、予め設定された
閾値が入力された比較器51,動作制御部(制御手段)
52及び時間制御部(時間設定手段)53をそなえてい
る。
【0059】時間制御部53は、エコー除去動作状態を
収束過程の動作状態、即ち初期収束状態制御モードに保
持されるべき最小限の時間及び最大限の時間を設定する
ものである。動作制御部52は、時間制御部53にて設
定された初期収束状態制御モードに保持されるべき最小
限の時間及び最大限の時間の範囲内において、エコー抑
圧特性算出部46にて算出されるエコー抑圧特性に基づ
き、エコー除去動作状態を初期収束状態制御モードから
収束後状態制御モードに切り替え制御するものである。
【0060】即ち、時間制御部53で設定された初期収
束状態制御モードに保持されるべき最大限の時間が経過
した場合は、エコー抑圧特性に優先して収束後状態制御
モードに切り替えるようになっているとともに、エコー
抑圧特性がある程度収束されても、初期収束状態制御モ
ードに保持されるべき最小限の時間が経過しないうち
は、初期収束状態制御モードに保持されるようになって
いる。
【0061】上述の構成により、本発明の第2実施例に
かかるエコーキャンセラは以下に示すように動作する。
即ち、図示しない送信側端子及び受信側端子間で、呼が
接続された場合において、受信側端子からの受信側出力
信号は、エコー発生部36に入力される。そして、送信
側端子からの送信側入力信号がエコーキャンセラ40b
に入力される。この送信側入力信号には、エコー発生部
36にて発生するエコー成分が含まれている。
【0062】そして、エコーキャンセラ40bでは、前
述の第1実施例におけるものと同様に、エコー経路特性
を予測することによりエコー成分を除去して、これを送
信側出力信号として出力する。また、エコー経路特性の
推定は、タップ係数更新部45によるタップ係数の更新
によって行なわれる。このタップ係数は、エコー抑圧特
性算出部46にて算出されるエコー抑圧特性に基づき、
エコーが充分に収束されていない時はエコー成分の収束
を早めるように初期収束状態制御モードにより更新さ
れ、エコーがある程度収束されると雑音処理やダブルト
ーク特性の向上に焦点を当てて、収束後状態制御モード
により更新される。
【0063】なお、時間制御部53で設定された初期収
束状態制御モードに保持されるべき最大限の時間が経過
した場合は、エコー抑圧特性に優先して収束後状態制御
モードに切り替えるとともに、エコー抑圧特性がある程
度収束されても、初期収束状態制御モードに保持される
べき最小限の時間が経過しないうちは、初期収束状態制
御モードに保持される。
【0064】このように、本発明の第2実施例にかかる
エコーキャンセラによれば、近端側の背景雑音レベルが
低い場合には、設定した最小限の時間だけは必ず初期収
束状態に留まるため、充分にエコー抑圧量の推定を行な
った後で、収束後状態に遷移させることができ、収束速
度の向上が図ることができる利点がある。また、雑音レ
ベルが高い場合には、設定した最大限の時間を過ぎれば
収束後状態に遷移することができるため特性向上が図れ
る利点もある。
【0065】なお、上述の本発明の第2実施例にかかる
エコーキャンセラにおいては、時間設定部53で設定さ
れる、初期収束状態制御モードに保持されるべき最小限
の時間及び最大限の時間は、予め設定されたものを用い
ているが、本発明によれば、近端側の背景雑音レベルに
応じて制御することも可能である。具体的には、図5に
示すように、本実施例におけるものに、前述の第1実施
例におけるものと同様の機能を有するレベル算出器48
a,48bと通話状態判定部49とをそなえ、時間制御
部53では、これらレベル算出器48a,48bと通話
状態判定部49からの背景雑音レベルを入力され、近端
側の背景雑音レベルが高くなるにつれて、最小限の時間
及び最大限の時間を長くしていくように制御されるよう
になっている。
【0066】ここで、上記の設定時間の制御方法として
は、予め幾つかの時間を用意しておき雑音レベルに応じ
てそのいずれかの時間を選びだす方法のほか、雑音レベ
ルにより時間を適応制御する方法等が考えられる。これ
により、当該最小限の時間及び最大限の時間内に、エコ
ー抑圧量が、与えられた閾値に到達できるように制御で
き、背景雑音を考慮に入れたよりきめこまやかな制御を
行なうことができ、さらなるエコー抑圧特性の特性向上
を図ることができる利点がある。
【0067】なお、図5に示すエコーキャンセラにおい
ては、第1実施例におけるものと同様に、通話状態判定
部49で、受信側の話者と送信側の話者がともに話して
いない状態であると判定された場合は、後段の送信側出
力信号の入力される音声符号化装置にこれを通知できる
(図3,10に二点鎖線で示す信号線を参照)。 (c)その他 上述の各実施例において、エコーキャンセラの出力信号
としての送信側出力信号を入力されて、動作制御部によ
る切替制御の動作状態に応じて背景雑音処理を行なう非
線型処理部60をそなえることも可能である。
【0068】この非線型処理部60による背景雑音処理
について、具体的には、送信出力を常時「0」とする処
理〔図6における(a)領域〕と、一定の減衰をかける
処理〔図7における(b)領域〕とで、動作制御部によ
る切替制御の動作状態に応じて切り替えるように制御す
ることが考えられる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のエコーキャンセラによれば、タップ係数を格納す
るタップ係数格納手段と、入力音声信号についてのタッ
プデータを一時格納するタップ格納手段と、該タップ格
納手段にて一時格納されたタップデータと、該タップ係
数格納手段に格納されているタップ係数とを用いること
により、フィルタ処理を施して、疑似エコーを発生させ
る疑似エコー発生手段と、該疑似エコー発生手段にて発
生された疑似エコーを用いて、出力音声信号に含まれる
エコー成分を除去するエコー成分除去手段と、次回の入
力音声信号についてフィルタ処理を施すためのタップ係
数を、該エコー成分除去手段から出力された音声信号を
用いて更新するタップ係数更新手段と、エコー抑圧量を
算出するエコー抑圧特性算出手段と、該エコー抑圧特性
算出手段にて算出されるエコー抑圧量に応じて、該タッ
プ係数更新手段の動作状態を切り替える制御手段とをそ
なえて構成されることにより、エコー抑圧量に応じて、
必要なエコー除去動作を行なって出力音声信号を出力で
きるようにしたエコーキャンセラにおいて、受信信号と
送信信号とを入力され、受信側及び送信側における通話
者の音声以外の背景雑音のレベルを算出する背景雑音レ
ベル算出手段と、該背景雑音レベル算出手段からの信号
を入力され、送信側及び受信側の通話状態を判定する通
話状態判定手段と、該通話状態判定手段からの通話状態
情報と、該背景雑音レベル算出手段からの背景雑音レベ
ル情報とに基づいて、エコー抑圧動作状態の切り替えの
ための閾値を決定する閾値決定手段と、該エコー抑圧特
性算出手段からのエコー抑圧量と、該閾値算出手段から
の閾値を入力されて、これらの値の大小を比較判定する
比較手段とをそなえ、該制御手段が、エコー抑圧量に応
じた、該比較手段からの比較判定結果に基づいて、エコ
ー除去動作状態を切り替えるように制御することによ
り、近端の背景雑音を考慮して、効果的にエコー成分を
除去できる利点がある。
【0070】また、請求項2記載の本発明のエコーキャ
ンセラによれば、タップ係数を格納するタップ係数格納
手段と、入力音声信号についてのタップデータを一時格
納するタップ格納手段と、該タップ格納手段にて一時格
納されたタップデータと、該タップ係数格納手段に格納
されているタップ係数とを用いることにより、フィルタ
処理を施して、疑似エコーを発生させる疑似エコー発生
手段と、該疑似エコー発生手段にて発生された疑似エコ
ーを用いて、出力音声信号に含まれるエコー成分を除去
するエコー成分除去手段と、次回の入力音声信号につい
てフィルタ処理を施すためのタップ係数を、該エコー成
分除去手段から出力された音声信号を用いて更新するタ
ップ係数更新手段と、エコー抑圧量を算出するエコー抑
圧特性算出手段と、該エコー抑圧特性算出手段にて算出
されるエコー抑圧量に応じて、該エコー成分除去手段に
よるエコー除去動作状態を切り替える制御手段とをそな
えて構成されることにより、エコー抑圧量に応じて、必
要なエコー除去動作を行なって出力音声信号を出力でき
るようにしたエコーキャンセラにおいて、該エコー除去
動作状態を収束過程の動作状態に保持されるべき時間を
設定する時間設定手段をそなえ、該制御手段が、収束過
程の動作状態に保持されるべき時間内においては、エコ
ー除去動作状態が切り替えないように制御することによ
り、エコー成分の収束を早めるとともに、エコー抑圧特
性の向上を図ることができ、通信の信頼性を向上させる
ことができる利点がある。
【0071】さらに、請求項3記載の本発明のエコーキ
ャンセラによれば、受信信号と送信信号とを入力され、
受信側及び送信側における通話者の音声以外の背景雑音
のレベルを算出する背景雑音レベル算出手段と、該背景
雑音レベル算出手段からの信号を入力され、送信側及び
受信側の通話状態を判定する通話状態判定手段とをそな
え、該時間設定手段による、収束過程の動作状態に保持
されるべき時間を、該背景雑音レベル算出手段からの背
景雑音レベルと、通話状態判定手段からの通話状態情報
とに基づいて決定することにより、近端側の背景雑音レ
ベルを考慮に入れつつ、エコー成分の収束を早めるとと
もに、エコー抑圧特性の向上を図ることができ、通信の
信頼性を向上させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の原理ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2実施例の他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図6】非線形処理部の動作を説明する図である。
【図7】非線形処理部の動作を説明する図である。
【図8】従来例を示すブロック図である。
【図9】動作状態切替型エコーキャンセラを示す図であ
る。
【図10】音声CODECを有する通信システムにエコ
ーキャンセラを適用した配置例を示す図である。
【符号の説明】
1 タップ係数格納手段 2 タップ格納手段 3 疑似エコー発生手段 4 エコー成分除去手段 5 タップ係数更新手段 6 エコー抑圧特性算出手段 7 制御手段 8 背景雑音レベル算出手段 9 通話状態判定手段 10 閾値決定手段 11 比較手段 12 制御手段 13 時間設定手段 30 エコーキャンセラ 31 タップ係数格納部 32 タップ格納部 33 疑似エコー発生部 34 減算部 35 タップ係数格納部 36 エコー発生部 37 エコー成分付加部 38 動作状態切替部 38a エコー抑圧特性算出部 38b 比較器 39 動作制御部 40 エコーキャンセラ 41 タップ係数格納部 42 タップ格納部 43 疑似エコー発生部 44 減算部 45 タップ係数更新部 46 エコー抑圧特性算出部 47 動作制御部 48a,48b レベル算出器 49 通話状態判定部 50 閾値算出部 51 比較器 52 動作制御部 53 時間制御部 60 非線形処理部 61 ハイブリッド・トランス 62 端末 63 音声CODEC 64 伝送路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西池 理香 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 西田 文昭 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 豊福 秀敏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タップ係数を格納するタップ係数格納手
    段(1)と、 入力音声信号についてのタップデータを一時格納するタ
    ップ格納手段(2)と、 該タップ格納手段(2)にて一時格納されたタップデー
    タと、該タップ係数格納手段(1)に格納されているタ
    ップ係数とを用いることにより、フィルタ処理を施し
    て、疑似エコーを発生させる疑似エコー発生手段(3)
    と、 該疑似エコー発生手段(3)にて発生された疑似エコー
    を用いて、出力音声信号に含まれるエコー成分を除去す
    るエコー成分除去手段(4)と、 次回の入力音声信号についてフィルタ処理を施すための
    タップ係数を、該エコー成分除去手段(4)から出力さ
    れた音声信号を用いて更新するタップ係数更新手段
    (5)と、 エコー抑圧量を算出するエコー抑圧特性算出手段(6)
    と、 該エコー抑圧特性算出手段(6)にて算出されるエコー
    抑圧量に応じて、該タップ係数更新手段(5)の動作状
    態を切り替える制御手段(7)とをそなえて構成される
    ことにより、エコー抑圧量に応じて、必要なエコー除去
    動作を行なって出力音声信号を出力できるようにしたエ
    コーキャンセラにおいて、 受信信号と送信信号とを入力され、受信側及び送信側に
    おける通話者の音声以外の背景雑音のレベルを算出する
    背景雑音レベル算出手段(8)と、 該背景雑音レベル算出手段(8)からの信号を入力さ
    れ、送信側及び受信側の通話状態を判定する通話状態判
    定手段(9)と、 該通話状態判定手段(9)からの通話状態情報と、該背
    景雑音レベル算出手段(8)からの背景雑音レベル情報
    とに基づいて、エコー抑圧動作状態の切り替えのための
    閾値を決定する閾値決定手段(10)と、 該エコー抑圧特性算出手段(6)からのエコー抑圧量
    と、該閾値算出手段(10)からの閾値を入力されて、
    これらの値の大小を比較判定する比較手段(11)とを
    そなえ、 該制御手段(7)が、エコー抑圧量に応じた、該比較手
    段(11)からの比較判定結果に基づいて、エコー除去
    動作状態を切り替えるように制御することを特徴とす
    る、エコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】 タップ係数を格納するタップ係数格納手
    段(1)と、 入力音声信号についてのタップデータを一時格納するタ
    ップ格納手段(2)と、 該タップ格納手段(2)にて一時格納されたタップデー
    タと、該タップ係数格納手段(1)に格納されているタ
    ップ係数とを用いることにより、フィルタ処理を施し
    て、疑似エコーを発生させる疑似エコー発生手段(3)
    と、 該疑似エコー発生手段(3)にて発生された疑似エコー
    を用いて、出力音声信号に含まれるエコー成分を除去す
    るエコー成分除去手段(4)と、 次回の入力音声信号についてフィルタ処理を施すための
    タップ係数を、該エコー成分除去手段(4)から出力さ
    れた音声信号を用いて更新するタップ係数更新手段
    (5)と、 エコー抑圧量を算出するエコー抑圧特性算出手段(6)
    と、 該エコー抑圧特性算出手段(6)にて算出されるエコー
    抑圧量に応じて、該タップ係数更新手段(5)の動作状
    態を切り替える制御手段(12)とをそなえて構成され
    ることにより、エコー抑圧量に応じて、必要なエコー除
    去動作を行なって出力音声信号を出力できるようにした
    エコーキャンセラにおいて、 該エコー除去動作状態を収束過程の動作状態に保持され
    るべき時間を設定する時間設定手段(13)をそなえ、 該制御手段(12)が、収束過程の動作状態に保持され
    るべき時間内においては、エコー除去動作状態が切り替
    えないように制御することを特徴とする、エコーキャン
    セラ。
  3. 【請求項3】 受信信号と送信信号とを入力され、受信
    側及び送信側における通話者の音声以外の背景雑音のレ
    ベルを算出する背景雑音レベル算出手段(8)と、 該背景雑音レベル算出手段(8)からの信号を入力さ
    れ、送信側及び受信側の通話状態を判定する通話状態判
    定手段(9)とをそなえ、 該時間設定手段(10)による、収束過程の動作状態に
    保持されるべき時間を、該背景雑音レベル算出手段
    (8)からの背景雑音レベルと、通話状態判定手段
    (9)からの通話状態情報とに基づいて決定することを
    特徴とする、請求項2記載のエコーキャンセラ。
JP23388493A 1993-09-20 1993-09-20 エコーキャンセラ Withdrawn JPH0795133A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005086377A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Japan Radio Co Ltd 遅延波キャンセラ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005086377A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Japan Radio Co Ltd 遅延波キャンセラ

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