JP3668754B2 - デジタル移動通信システムの音響エコーを除去する方法及び装置 - Google Patents
デジタル移動通信システムの音響エコーを除去する方法及び装置 Download PDFInfo
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Description
本発明は、デジタル移動通信システムの移動ステーションに発生する音響エコーを除去する方法及び装置に係る。
先行技術の説明
電話回線のようなデータ送信システムの端−端接続には、長い伝播遅延がしばしば発生し、その結果、例えば、通常のスピーチの場合に接続の遠方端から送信者へ信号が反射されるときにエコーが検出される。
主として2つの要因がエコーの発生に寄与し、即ち受信者と電話の送話器との間の音響エコーと、送信システムにおいて接続の送信及び受信方向に発生される電気エコーである。
電気エコーの主たるソースは、ターミナル交換機又は固定ネットワークの遠隔加入者段に配置されたハイブリッド回路(2線/4線変換器)である。固定ネットワークの加入者ラインは、通常、経済的な理由で2線ラインである。交換機間の接続は、通常、4線ラインである。
ここでは、遠方端とは、話し手自身の端がエコーとして戻るところの送信接続の端であり、そして近方端とは、エコーが反射されて戻るところの送信接続の端である。一般的に、近方端は、移動ステーションであり、そして遠方端は、PSTN加入者のような別の当事者である。
戻りエコーにより生じる問題は、通常は、エコー打消装置やエコー抑制装置により除去するように試みられる。エコー打消装置は、スピーチ信号のような信号を処理する装置で、接続に生じるエコー(信号)から推定エコーを減少することによってエコーを減少するように使用される。エコー抑制装置は、エコーが存在するときに近方端から到着する信号を遮断する。
公知のデジタル移動通信システムには、公衆交換電話回線(PSTN)から戻るエコーが移動加入者へ送信されないよう防止するエコー打消装置が設けられている。移動交換機においては、この主のエコー打消装置が通常は交換機間のトランク回路に配置される。
移動ステーションから戻るエコーは、通常、実際の移動ステーションに配置されたエコー打消装置により打ち消される。このようなエコー打消装置は、通常、適応フィルタをベースとするか、又は出力信号と入力信号のレベルを比較する。今日では非常に多数の移動ステーションが使用され、エコーの打消は充分に機能せず、比較的低レベルの障害エコーが別の当事者へ送信される。原理的には、移動ステーションのためのエコー除去方法を開発することにより問題を軽減できるが、主として新たな移動ステーションに関する限り状態を改善するだけである。むしろ、既に使用されている移動ステーションのソフトウェア又は装置を更新するのが困難である。というのは、移動ステーションは、それらの使用が既に進行中で、修理対策のためにそれらを回収するのに時間と経費がかかるからである。従って、移動通信システムでは、エコー除去が充分に機能せず、障害エコーを他の当事者に与えるような移動ステーションが常に存在することになる。又、デジタル移動通信システムでは、スピーチの送信が完全にデジタルで行われる。移動ネットワークの観点から、最も制限のあるリソースは、移動ステーションとベースステーションの間の無線経路である。無線経路において1つの無線接続により要求される帯域巾を減少するために、スピーチの送信にスピーチコード化が使用され、従って、電話回線に通常使用される64kビット/sの転送レートに比して、例えば、16又は8kビット/sのような低い転送レートが達成される。移動ステーション及び移動ネットワークの両方は、当然、スピーチコード化のためのスピーチエンコーダ及びスピーチデコーダを備えていなければならない。ネットワーク側では、スピーチコード化機能は、多数の別々の位置に配置され、例えば、ベースステーションに、又は移動交換機に関連して配置される。従って、各移動着信又は発信スピーチコールにおいては、スピーチがネットワーク側のスピーチコーダに接続され、移動ステーションから到着するスピーチ信号(アップリンク方向)をデコードすると共に、移動ステーションへ送信されるスピーチ信号(ダウンリンク方向)をエンコードする。
更に、あるデジタル移動通信システムにおいてはスピーチ送信にDTXモード(不連続送信)が含まれる。その目的は、情報の観点から必要でないときに無線信号の送信を防止して干渉レベルを下げることによりシステムの効率を改善することである。DTXモードは、一般に、通常モードとは別のもので、これら2つのモード間の選択は、移動通信ネットワークにおいて通話に対して特定に行われる。DTXモードでは、ユーザが話をするときには、スピーチが、通常は、例えば、13kビット/sでコード化されるが、他の時間には、例えば、約500ビット/sのような非常に低いビットレートが使用される。この低いビットレートは、送信側のバックグランドノイズからの情報をエンコードするために使用される。受信側では、このバックグランドノイズが聴取者に再生され、従って、聴取者は、送信の休止中に接続が遮断されたと考えないことから、快適(comfort)ノイズと称される。送信端において音声のアクティビティが存在するかどうか監視する機能を音声アクティビティ検出VADと称する。信号がスピーチを含むかバックグランドノイズを含むかの判断は、通常は、スレッシュホールド値及び測定された信号エネルギーの比較に基づく。
スピーチの背後にあるバックグランドノイズが突然終了すると聴取者はかなり混乱することが経験的に分かっているために、快適ノイズが発生される。これは不連続送信において常時行われる。聴取者の混乱を回避する1つの方法は、信号が受信されないときに人為的なノイズを発生することである。このノイズの特性は、送信端に配置されたスピーチコーダで規則的に更新されそして受信端へ送信される。
低い送信レートのスピーチコード化を使用するこの種のデジタル移動通信システムにも音響エコーが発生し、このエコーは、移動ステーションにおいて、他端から受け取ったスピーチ信号が電話の受話器から送話器へ伝播しそして接続の遠方端へ返送されるときに発生される。
英国特許出願第2256351号は、エコー抑制装置がダウンリンク及びアップリンク信号のレベルを比較する移動ステーションを開示している。ダウンリンク信号のレベルがアップリンク信号に対してスレッシュホールドレベルを越え、そしてアップリンク方向に音声アクティビティが生じないときに、アップリンク信号がエコーを含むと仮定される。従って、アップリンクフレームは、快適ノイズを含むスピーチフレームに置き換えられ、これらスピーチフレームは、他端において音声フレームとしてデコードされる。従って、移動ステーションから戻るエコーが減少される。
米国特許第5,222,251号によれば、ハンズフリー装置から受け取られる信号が音響エコーを含むときにハンズフリー装置から到来する信号を切断しそしてそれに代わってノイズを供給するエコー抑制装置が移動ステーションのためのハンズフリー装置に設けられる。
これらの公知のエコー打消装置又はエコー抑制装置は、新たな移動ステーションの部分のみにおいて音響エコーにより生じる問題を軽減するが、音響エコーの除去が充分でない古い移動ステーションや、おそらくは他の形式の新たな移動ステーションが依然として存在する。従って、この公知のエコー打消装置は、上記の問題を解消しない。
特願平4−207,825号(日本国パテントアブストラクト第16巻、第550号、第3頁)は、適応エコー打消装置が設けられた無線システムのベースステーション装置を開示している。その目的は、移動ステーションにおけるエコー打消装置の使用を完全に回避することである。
しかしながら、本発明者により行われた研究及び測定により明らかなように、移動ネットワーク側に配置され、エコー経路をモデリングする適応デジタルフィルタをベースとする適応エコー打消装置は、デジタル移動通信システムではエコー経路に2つのスピーチコーダがタンデムに(移動ステーション及びネットワークに)存在するので、機能しない。従って、戻りエコー信号の信号対歪比は非常に悪く、達成されるエコー信号の減衰は非常に低い。本発明者の発見によれば、ネットワーク要素にエコー打消装置に代わって配置されるエコー抑制装置は、移動ステーションがエコーレベルを減少するためのエコー打消装置をもたない場合には最適な解決策とならない。従って、戻りエコーのレベルが高いので、エコー抑制装置は、その二重会話特性が悪くなるように即ちエコー抑制装置が二重会話中にアップリンクスピーチを容易に切断できるような大きさにしなければならない。
従って、移動ステーション及びそれが使用するエコー打消装置又はエコー抑制装置の形式に関わりなく、全ての移動ステーションにおいて効率的に、移動ステーションに発生する音響エコーの除去を行うことが強く要望される。
発明の要旨
従って、本発明の目的は、移動ステーションに発生した音響エコーがPSTNネットワークの加入者や別の移動加入者へ戻るのを防止するための方法及び装置を提供することである。
これは、アップリンク方向が移動ステーションから固定の移動ネットワークへ向かう方向でありそしてダウンリンク方向がその逆の方向であり、そして無線経路にスピーチコード化方法が使用されるデジタル移動通信システムにおいて音響エコーを排除する方法であって、アップリンク信号に生じるダウンリンクスピーチの音響エコーを移動ステーションのエコー打消装置により減衰する段階を備えた本発明の方法により達成される。この方法は、移動ステーションからアップリンク方向に戻るダウンリンクスピーチの音響残留エコーを固定の移動通信システムにおいて排除する段階を備え、これは、移動ネットワークにおいてダウンリンク方向の音声アクティビティを監視し、二重会話(ダブルトーク)状態が存在するかどうか監視し、ダウンリンク方向に音声アクティビティを検出したときには所定の遅延の後に移動ネットワークにおいてアップリンクスピーチ信号をノイズと置き換え、ダウンリンク方向の音声アクティビティの終了を検出したときには所定の遅延の後にアップリンクスピーチ信号とノイズとの置き換えを終了し、そして二重会話状態が検出されたときにはアップリンクスピーチ信号がノイズと置き換えられるのを防止するようにして行われることを特徴とする。
本発明の別の目的は、無線インターフェイスの転送レートを下げるためにパラメータ的なスピーチコード化方法を使用するデジタル移動通信システムにおいて移動ステーションから戻る音響エコーを排除するための装置であって、移動ステーションが音響エコーを減衰するエコー打消装置を備えているような装置を提供することである。この装置は、上記移動ステーションのエコー打消装置の残留エコーを排除するために移動ネットワークに配置されたエコー抑制装置であり、このエコー抑制装置は、アップリンク方向が移動ステーションMSから固定の移動ネットワークへ向かう方向でありそしてダウンリンク方向がその逆方向であるようなダウンリンク音声アクティビティ検出器35と、二重会話検出器301と、ダウンリンク方向に音声アクティビティが検出されたときに所定の遅延の後にアップリンクスピーチ信号をノイズと置き換えるための手段302、303とを備えたことを特徴とする。
本発明においては、エコー抑制装置又はエコー抑制機能は、移動ステーションに配置されたエコー打消装置に加えて、移動ステーションに発生する音響エコーを除去するために移動ネットワークの1つのネットワーク要素に配置される。本発明においては、エコーの除去は、移動ステーション及び移動ネットワーク間に配分される。移動ステーションにおいては、移動ステーションの適応エコー打消装置により音響エコー信号に対して基本的な減衰が行われる。移動ステーションのエコー打消装置の後におそらく残っている残留エコーは、本発明のエコー抑制装置により、信号の伝播を遮断しそしてそれに代わってノイズを供給することにより排除される。本発明のエコー抑制装置により、障害音響残留エコーは、移動ステーションにおけるエコー除去の質とは独立して効率的に除去することができる。
本発明のエコー抑制装置は、個別の装置であってもよいし又は移動通信ネットワークのスピーチコーダに関連して配置されてもよく、このスピーチコーダは、以下、トランスコーダと称する。本発明によってエコー排除を行う装置又は機能は、ここでは、それが個別の装置であるか又はトランスコーダに関連した補足的装置又は機能であるかに関わりなく、一般にエコー抑制装置と称する。残留エコーの排除に関しては、エコー抑制装置は、一般に非直線的処理(NLP)又はセンタークリッパと称する。本発明のエコー抑制装置の二重会話特性は、音響エコーの基本的な減衰が移動ステーションの適応フィルタにより予め行われるので、NLPの場合と同様である。
エコー抑制装置は、ダウンリンク方向にスピーチが存在するかどうかを監視する。ダウンリンク方向にスピーチが存在する場合には、このダウンリンクスピーチが、アップリンク信号に重畳された音響エコーとして移動ステーションから戻ることが考えられる。それ故、エコー抑制装置は、ダウンリンク方向に音声アクティビティが検出されたときにアップリンク信号が伝播するのを防止し、そしてそれに代わって、各瞬間に移動ステーションの動作環境と同様のスペクトル特性及び強度を有するバックグランドノイズを発生する。このバックグランドノイズは、ここでは、快適(comfort)ノイズと称する。快適ノイズの発生は、好ましくは、音響エコーが移動ステーションからエコー抑制装置へ戻る若干前に開始されねばならない。それ故、快適ノイズの発生は、ダウンリンク音声アクティビティが検出された後の所定の遅延の後に開始され、そしてダウンリンク音声アクティビティが存在する限り続けられる。エコー抑制装置がダウンリンク方向にもはや音声を検出しないときには、アップリンク方向における快適ノイズの発生を終了し、所定の遅延の後に通常のアップリンクスピーチ送信へ復帰し、その遅延の間に全ての音響エコーは移動ステーションからエコー抑制装置へ既に戻される。
本発明の好ましい実施形態では、快適ノイズの発生及び検出が配分される。エコー抑制装置は、スピーチ及びバックグランドノイズを受信信号から互いに分離したり又はバックグランドノイズのレベル及びスペクトルを計算したりする必要はない。この情報は、全て、移動ステーションにより送信される快適ノイズ情報に見られ、例えば、GSMシステムのSIDフレームに見られる。この情報は、移動加入者が話をしておらずそしてエコーが存在しないときに移動ステーションのバックグランドノイズを表す。エコー抑制装置は、この情報を記憶し、そしてこれを用いて、エコー抑制装置がエコーを検出したフレームに置き換えるための快適ノイズを発生する。従って、バックグランドノイズの決定及び検出は、移動ステーションにおいて行われるが、バックグランドノイズの発生は、エコー抑制装置において行われる。これは、エコー抑制装置における処理を節約する。
本発明のエコー抑制装置は、更に、アップリンク方向の二重会話検出器を有している。この二重会話検出器により、快適ノイズが発生されているときに移動加入者のスピーチの中断を防止することができる。二重会話検出は、次のように機能する。快適ノイズの発生中にアップリンク方向に充分に高い信号レベルが検出された場合に、手順は、二重会話モードへ直ちに移行する。二重会話モードにおいては、アップリンク信号は、若干の減衰の後に効果的に通される。減衰は僅かであって、移動加入者のスピーチの理解を困難にすることはない。この状態では音響エコーも通されるが、戻り音響エコーが移動加入者のスピーチと混合されるので、あまり障害とならない。
【図面の簡単な説明】
以下、添付図面を参照し、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は、移動通信システムを示す図である。
図2は、不連続送信を使用する移動ステーションの原理を示すブロック図である。
図3は、本発明のエコー抑制装置の原理を示すブロック図で、このエコー抑制装置が図1に示す移動ネットワークのトランスコーダユニットTRCUに配置された状態を示す図である。
図4及び5は、図3のエコー抑制装置の動作を示すブロック図である。
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は、デジタルスピーチ送信、及び送信レートを下げるためのスピーチコード化技術を用いたいかなる移動通信システムにも適用できる。
その一例は、ヨーロピアンデジタル移動通信システムGSM(移動通信用のグローバルなシステム)である。その基本的な構造及び動作は、ETSI/GSM推奨勧告に開示されている。GSMシステムの詳細な説明については、参考としてここに取り上げる上記GSM推奨勧告、及び文献「移動通信用のGSMシステム(The GSM System for Mobile Communications)」、M.モーリ、M−B.ポーテット、パライゼウ、フランス、1992年、ISBN:2−9507190−0−7に見られる。
以下、GSMシステムについて本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
図1は、GSMシステムの基本要素の幾つかを簡単に示す。移動サービス交換センターMSCは、入呼び及び出呼びを交換する役目を果たし、公衆交換電話回線(PSTN)の交換機と同様の動作を実行する。又、加入者位置管理のような移動テレコミュニケーションのみの典型である動作も実行する。移動無線ステーション、即ち移動ステーションMSは、ベースステーションシステムBSSによりMSCに接続される。ベースステーションシステムは、ベースステーションコントローラBSC及びベースステーションBTSより成る。
GSMシステムは、完全にデジタルであり、スピーチ及びデータ送信も、完全にデジタルで行われる。スピーチ送信に現在使用されているスピーチコード化はRPE−LTP(規則的パルス励起−長時間予想)であり、これは、長時間及び短時間の両方の予想を使用する。コード化は、LAR、RPE及びLTPパラメータを発生し、これらが実際のスピーチに代わって送信される。スピーチ送信はGSM推奨勧告、第06章に規定されており、スピーチコード化は、特に、推奨勧告06.10に規定されている。近い将来、半レート方法のような他のコード化方法も使用することが考えられる。本発明は、実際のスピーチコード化方法に関連せず且つそれに依存もしないので、ここでは詳細に説明しない。
移動ステーションは、当然ながら、スピーチコード化のためにスピーチエンコーダ及びスピーチデコーダを有していなければならない。移動ステーションの実施は、本発明の要旨ではなく、標準的なものと相違しない。しかしながら、移動ステーションの構造及び動作は、図2を参照して不連続送信(DTX)に関連して以下に説明する。
移動通信システムの固定ネットワーク側での異なるスピーチコード化機能は、典型的に、トランスコーダ/レート適応ユニットTRCUに集約される。TRCUは、製造者の意図で多数の別々のネットワーク要素に配置できる。トランスコーダユニットのインターフェイスは、移動サービス交換センターMSCに向かう64kビット/sのPCM(パルスコード変調)インターフェイス(Aインターフェイス)と、ベースステーションBTSに向かう16又は8kビット/sのGSMインターフェイスである。これらのインターフェイスに関連して、アップリンク方向及びダウンリンク方向という用語は、GSM推奨勧告においても使用されており、アップリンク方向は、MSからMSCに向かう方向であり、そしてダウンリンク方向は、それとは逆の方向である。
トランスコーダユニットTRCUがBTSから離れて配置されたときは、情報がBTSとTRCUとの間でいわゆるTRAUフレームにおいて送信され、これらフレームは、GSM推奨勧告08.60に定義されている。これらフレームにおいて、LAR、RPE及びLTPスピーチコードパラメータが送信されると共に、上記のDTXモードの制御ビットを含む異なる制御ビットも送信される。しかしながら、TRAUフレームは、本発明の要旨ではなく、ここでは詳細に述べない。
不連続送信DTX
不連続送信即ちDTXは、無線経路への送信をスピーチに生じる休止時間中に中断する方法である。これは、移動ステーションにとって非常に重要な送信器の消費電力と、無線システムの容量に影響する無線経路の一般的な干渉レベルとを減少することを目的とする。
図2は、通常の送信モード及び不連続送信モードDTXを使用する移動ステーションの原理を示すブロック図である。送信側において、マイクロホン21は、音声を電気信号に変換し、これは、スピーチエンコーダ22に供給される。スピーチエンコーダ22は、例えば、LAR、RPE及びLTPパラメータのようなスピーチパラメータを発生するRPE−LTP方法により低いレートへのスピーチエンコードを実行し、これらパラメータは、TXDTXプロセッサ23へ転送され、該プロセッサは、マイクロホンにより発生される信号にスピーチが生じるか又は単にバックグランドノイズが生じるかに関わりなく、通常の送信モードでそのたびにスピーチフレームを送信する。これらスピーチフレームは、無線ユニット24へ送信され、該無線ユニットは、トランシーバと、無線経路に必要とされる他の要素及び機能とを備えている。無線ユニット24は、スピーチフレームを高周波アップリンク信号として無線インターフェイスを経てベースステーションBTSへ送信する。
移動ステーションは、ベースステーションにより送信されるコマンドでDTXモードに指令される。MSがDTXモードにあるときには、音声アクティビティ検出ブロックVAD25は、マイクロホン信号のスピーチパラメータがスピーチを含むか、又は単にバックグランドノイズの問題であるかを見出す。VAD機能は、GSM推奨勧告6.32に規定されており、これは、主として、信号のエネルギー及びスペクトル変化を分析することに基づく。VAD25は、VADフラグを発生し、その状態は、信号がスピーチを含む(VAD=1)か単にバックグランドノイズを含む(VAD=0)かを指示する。VADフラグ=1である場合には、送信側で不連続送信の役目を果たす機能、即ちTXDTXプロセッサ23(送信DTX)か通常のスピーチフレームを送信する。VADフラグ=0の場合には、TXDTXは、受信側に発生されるべき快適ノイズに対するバックグランドノイズの情報を含むSIDフレーム(無音記述子)を送信する。送信されたフレームの制御ビットのフラグSP(スピーチ)は、それが通常のスピーチフレームであるかSIDフレームであるかを指示する。VADフラグの状態がゼロへと変化し、即ち信号にスピーチが検出されない時には、バックグランドノイズに対するパラメータを計算するのに必要な所定数のフレームの後にスピーチフレームがSIDフレームに変換される。無線ユニット24は、最後のスピーチフレームの後に1つのSIDフレーム(SP=0)を送信し、その後、無線経路への送信が終了する。しかしながら、TXDTXプロセッサ23は、ノイズ情報を含むSIDフレームを無線ユニット24へ中断せずに発生し続け、該無線ユニットは、受信側でノイズパラメータを更新するためにこれらフレームの1つを無線経路へ送る。ノイズパラメータを更新するこれらSIDフレームは、以下、快適ノイズ更新フレーム、即ちCNUフレームを称する。VAD25がスピーチエンコーダ22のパラメータからスピーチを後で検出すると、VADフラグを値1にセットし、その結果、TXDTXプロセッサ23は、スピーチフレームの連続送信を再スタートする(SP=1)。
TXDTXプロセッサ23は、エンコーダ22により発生されたスピーチパラメータからバックグランドノイズを表すパラメータを発生する。TXDTXプロセッサ23は、通常のスピーチパラメータの中から、バックグランドノイズのレベル及びスペクトルの情報を与えるパラメータ、即ちLAR係数、及びスピーチフレームのサブブロックの最大レベルを示すXMAXパラメータをノイズパラメータとして選択する。4つのスピーチフレームの巾に対応する平均値がこれらのパラメータで更に形成される。各スピーチフレームは、4つのXMAXパラメータを含み、そこから、4つのスピーチフレームの巾に対応する共通の1つの値が計算される。これらのノイズパラメータは、上記したようにSIDフレームにおいて無線経路へ送信される。従って、通常送信される全てのパラメータが送信されるのではなく、パラメータの一部分が、ゼロより成るSIDコードワードに置き換えられる。他の不必要なパラメータも値ゼロにコード化される。快適ノイズパラメータの発生は、GSM推奨勧告06.12に記載されている。
移動ステーションMSの受信器の原理は、次の通りである。無線ユニット24は、ベースステーションBTSから高周波ダウンリンク信号を受け取り、そしてこのダウンリンク信号から分離されたダウンリンクフレームがRXDTXプロセッサ(受信DTX)に送られ、これは、受信側での不連続送信を果たす。移動ステーションが通常の送信モードにある場合には、RXDTXプロセッサ27は、受け取ったスピーチフレームをスピーチデコーダ28へ送り、このデコーダは、受け取ったパラメータ(例えば、LAR、RPE及びLTPパラメータ)のスピーチデコーダ動作を行う。デコードされたスピーチ信号は、受信器(スピーカ)29において音響信号に変換される。移動ステーションMSが不連続送信モード(DTX)にある場合には、RXDTXプロセッサ27は、通常のスピーチフレームであるかSIDフレームであるかに基づいて異なるやり方で無線ユニット24から受け取ったフレームを処理する。RXDTXは、フレームのSPフラグに基づいてフレーム形式を決定する。受け取ったフレームがSP=1である場合には、RXDTX27は、スピーチフレームをスピーチデコーダ28に送る。フレームがSP=0の場合には、RXDTX27は、受け取ったノイズパラメータに基づいて快適ノイズを含むスピーチフレームを発生する状態へと移行する。RXDTXは、新たなSIDフレームを受け取るたびに快適ノイズを発生するのに用いられるパラメータを更新する。スピーチデコーダ28は、「ノイズを含む」スピーチフレームをデコードして、信号を発生し、この信号は、スピーチ又は受信器29により、送信側に生じたものと同様の音響バックグランドノイズに変換される。従って、バックグランドノイズにより搬送されるスピーチと、聴取者にとって非常に不快な完全無音との間の変動は、DTXモードにおいて回避される。もちろん、上記に加えて、MSは、音響エコーを減衰するためのエコー打消装置も備えている。
図3のブロック図は、固定無線ネットワークの側、例えば、図1に示すトランスコーダユニットTRCUに配置されたスピーチコード化ユニットを示す。図3のブロック図は、本発明を説明するのに重要な機能及び要素のみを示す。更に、スピーチコーダ及びトランスコーダは、TRAUフレームの処理、レート適応等の多数の他の機能を含むことができる。
図3の上部は、送信側即ちダウンリンク方向のファンクションユニットであるスピーチエンコーダ32、VAD35及びTXDTXプロセッサ33を示す。これらユニットの構造及び動作は、図2の移動ステーションのスピーチエンコーダ22、VAD25及びTXDTXプロセッサ23と実質的に同様である。しかしながら、この場合は、スピーチエンコーダ32の入力は、移動サービス交換センター(Aインターフェイス)からの64kビット/sのデジタルスピーチ信号である。スピーチエンコーダ32は、信号31をスピーチパラメータにエンコードし(例えば、RPE−LTP方法を用いて)、これらパラメータは、スピーチフレームにおいてTXDTXプロセッサ33へ送られる。通常の送信モードがダウンリンク方向に行われる場合には、TXDTX33は、ベースステーションBTSに配置された無線ユニットへ全てのスピーチフレームを送信する。不連続送信モードDTXがダウンリンク方向に行われる場合には、移動ステーションMSに関連して上記したように、スピーチ又はSIDフレームがVADフラグの状態に基づいて送信される。VAD35は、スピーチが信号31に生じるか否かに基づいてVADフラグの状態を1又は0にセットする。TXDTX33は、スピーチフレームをSPフラグ=1にそしてSIDフレームをSPフラグ=0にセットする。更に、TXDTX33は、ダウンリンク方向の音声アクティビティを示すSP2フラグを以下に述べるように本発明によりエコー打消装置30へ発生する。SP2フラグの状態は、不連続送信モードにおけるSPフラグの状態と同じである。TXDTX33が連続送信モードにある場合には、SP2フラグの値が不連続送信モードの場合と同様に計算され、この場合に、本発明によるエコー除去がダウンリンクDTXを必要としない。
図3の下部は、アップリンク方向の受信ユニット、即ちRXDTXプロセッサ37及びスピーチデコーダ38を示し、その動作及び構造は、図2のRXDTXプロセッサ27及びスピーチデコーダ28と実質的に同様である。RXDTXはベースステーションBTSから到達するアップリンクフレームを処理し、そしてスピーチでコーダにより発生されたデジタルの64kビット/sの信号39は、移動サービス交換センターMSCへ送信される。不連続送信モードにおいて、RXDTX37は、受信フレームのSPフラグが1の場合にはスピーチパラメータが与えられたフレームを、そして受信フレームのSPフラグが0の場合には快適ノイズが与えられたフレームをスピーチデコーダ38に供給する。
図1及び2に示されたように、ダウンリンク方向に移動ステーションMSへ送られそしてスピーカ3又は29において音響信号として再生されるPSTN加入者2のスピーチは、音響エコーの形態でマイクロホン4又は21へ進みそしてアップリンク信号と共にPSTN加入者2へ戻ることがある。従って、PSTN加入者は、自分のスピーチのエコーを聞くことになる。良く知られたように、移動ステーションMSにおいてエコー打消装置でこの音響エコーを減衰する試みがなされている。エコー打消装置の質に基づき、移動ネットワークに送られるアップリンク信号は、依然として、ある程度の残留エコーを含む。
本発明によれば、移動ステーションから戻るこの音響エコーは、公知解決策のように移動ステーションではなくて移動ネットワークの側に配置されたエコー抑制装置で除去される。本発明のエコー抑制装置は、ネットワークの異なる別々の位置に配置することができ、例えば、ベースステーション、ベースステーションコントローラ、又は移動サービス交換センターに配置することができる。本発明の好ましい実施形態において、エコー抑制装置は、上記ネットワーク要素のいずれかに配置されるトランスコーダユニットTRCUにおいて実施される。トランスコーダユニットにおける実施は、特に効果的である。というのは、本発明は、既存のトランスコーダユーザ解決策を使用し、そしてエコー抑制に必要なスピーチコードパラメータが容易に得られるからである。
本発明の好ましい実施形態では、トランスコーダユニットTRCU及び移動ステーションMSの両方において動作するVAD及びDTXファンクションが使用される。本発明では、ダウンリンク信号31にスピーチが生じるかどうか監視される。ダウンリンク信号31にスピーチが検出された場合には、移動ステーションMSから受け取られたアップリンク信号が快適ノイズと置き換えられる。
図3において、本発明のエコー打消装置30は、点線で囲まれている。この実施形態では、エコー抑制装置の動作は、アップリンク方向に不連続送信DTXを使用することを必要とする。アップリンクDTXは、実際上常時使用されるが、本発明の好ましい実施形態による方法は、アップリンクDTXが使用される場合だけ作用される。エコー抑制装置30の動作は、制御ユニット301により制御される。RXDTXプロセッサは、制御ユニット301にCNUフラグ及びCNUパラメータを与える。CNUフラグは、当該フレームが快適ノイズパラメータ更新フレーム(CNUフレーム)、即ち有効なSIDフレームであることを指示する。CNUパラメータは、CNUフレームに含まれた快適ノイズ更新パラメータである。更に、ノイズのレベルを示すパラメータXMAXは、制御ユニット301へと分離される。制御ユニット301の第4の入力は、TXDTXプロセッサ33からのSP2フラグである。制御ユニット301の出力は、快適ノイズ発生器302への強制快適ノイズ挿入(FCNI)パラメータ、FCNIセレクタ303へのFCNIフラグ、及び利得制御器304へのGAIN信号である。FCNI発生器302は、FCNIパラメータから、快適ノイズを含むFCNIフレームを発生する。このFCNIフレームは、セレクタ303の第1入力へ送られる。RXDTXプロセッサの出力からセレクタ303の第2入力にスピーチ/SIDフレームが送られる。FCNIフラグの状態に基づいて、セレクタ303は、スピーチデコーダ38の入力をFCNIフレーム又はスピーチ/SIDフレームの巾でシフトする。デコーダ38によりデコードされたスピーチ信号は利得制御器304を経て出力39へ送られる。利得制御器304の利得は、GAIN信号の状態に基づいて、例えば、0dB又は−6dBである。二重会話(ダブルトーク)の場合には減衰(例えば、−dB)が使用される。或いは又、利得制御器は、本発明のエコー抑制装置の動作に何ら影響せずに完全に除去することができる。
以下、図3の制御ユニットにより実行されるエコー除去アルゴリズムを、図4及び5のブロック図を参照して説明する。
図4のステップ400において、制御ユニット301は、ダウンリンク方向に音声アクティビティが生じるかどうか監視する。フラグSP=1の場合には、ダウンリンク方向に連続送信モードが行われるか、又はダウンリンクDTXモードでスピーチフレームが送信される。SP2=0の場合には、ダウンリンク信号はスピーチを含まない。
ステップ400において、SP2=1の場合には、タイマーTNORMがステップ401においてセットされる。タイマーTNORMは、最後のダウンリンクスピーチフレームの送信から経過した時間を測定する。タイマーは、ダウンリンク方向に最後のスピーチフレームの送信から所定の遅延が経過したときだけ強制快適ノイズの発生が終了するよう確保する。この遅延は、最後のスピーチフレームにより生じたエコーが移動ステーションからエコー抑制装置へ戻ることが許されるように選択される。換言すれば、この遅延は、エコー抑制装置から移動ステーションMSへそしてそこから戻るシステム及び送信遅延の和に少なくとも等しい。
ステップ402において、タイマーTSUPRがゼロであるかどうかチェックされる。タイマーTSUPRは、ダウンリンク方向に最初のスピーチフレームの送信から経過した時間を測定する。タイマーTSUPRは、第1のスピーチフレームの音響エコーが移動ステーションMSからエコー抑制装置へ戻る若干前の時間を、快適ノイズを発生するスタート時間として決定する。タイマーTSUPRの遅延は、エコー抑制装置から移動ステーションMSへそしてそこから戻るシステム及び送信遅延の和より若干小さいのが効果的である。
ステップ402においてタイマーTSUPRがゼロでない場合には、ステップ403へ進む。タイマーTSUPR=0の場合には、ステップ405へ進む。
ステップ403において、強制快適ノイズ挿入(FCNI)が既にセットされたかどうかチェックされる。もしそうであれば、ステップ405へ進む。さもなくば、ステップ406へと進む。ステップ406において、制御ユニット301は、RXDTXプロセッサ37のCNUフラグが1であるかどうか、即ち受け取ったアップリンクフレームが快適ノイズ更新(CNU)フレームであるかどうかチェックする。受け取ったフレームがCNUフレームである場合には、FCNIパラメータがステップ407において更新される。CNUフレームでない場合には、そのまま終了となる。ステップ400において、フラグSP2=0の場合には、ダウンリンク方向にスピーチは発生しない。従って、ステップ408へと進み、上記タイマーTSUPRがセットされる。ステップ401において、タイマーTNORMが終了した(=0)かどうかチェックされる。タイマーTNORMが終了した場合には、スピーチフレームのエコーがエコー抑制装置へ既に戻っているような長い時間が手前のダウンリンクフレームの送信から経過している。このような場合に、快適ノイズの発生を終了することができる。これは、ステップ401において行われ、利得制御器の利得が信号GAINで0dBにセットされそして快適ノイズの発生が終了される(FCNIがリセットされる)。更に、二重会話モードタイマーTDBLTがリセットされる。TDBLTは以下に詳細に述べる。ステップ410から、ステップ406へ続く。
ステップ409において、タイマーTNORMが終了していないという結果である場合には、最後のスピーチフレームのエコーがエコー打消装置にまだ戻っていない。従って、ステップ411において、FCNIが既にセットされたかどうかチェックされる。もしそうであれば、ステップ405へ進み、さもなくば、ステップ406へ進む。
ステップ405は、図5のフローチャートに示す方法の段階を含む。
図5は、強制快適ノイズ発生FCNIを作用させそして二重会話を検出する方法の段階を示す。二重会話とは、ダウンリンク信号がスピーチ(フラグSP2=1)として解釈されそしてアップリンク信号のレベルも高くてアップリンク信号もおそらくスピーチを含むような状態を指す。それ故、本発明のエコー抑制装置は、ダウンリンク信号にスピーチが生じるときに、アップリンク信号のレベルも監視する。信号ノレベルを表す受信したスピーチフレームのスピーチパラメータからこのアップリンク信号レベルを計算するのが最も容易である。GSMシステムのRPE−LTPスピーチにおいては、このようなパラメータがXMAXパラメータにより表される。ほとんどの近代的なスピーチコード化方法には同様のパラメータが使用されている。必要なときには、アップリンク信号のレベルは、デコードされたスピーチサンプルからも計算できるが、これは、通常、次の理由で第2のデコーダを更に必要とする。本発明の考え方は、考えられる戻り音響エコーの間に、移動ステーションの動作環境におけるのと同様の強度及びスペクトル的な質を有するバックグランドノイズを各瞬間に発生することである。アップリンク信号のレベルを強制快適ノイズFCNIの発生中にサンプル値から監視できるようにするために、受け取ったパラメータを個別のデコーダでデコードしなければならない。というのは、同じデコーダを2回使用するときには干渉音が発生するからである。より簡単な解決策は、FCNIの間に、アップリンク信号のレベルを示すパラメータを監視し、そしてそれらに基づき二重会話の判断を行うことである。図5の実施形態では、二重会話の判断は、XMAXパラメータの使用に基づく。
図5を参照すれば、制御ユニット301は、スピーチ/SIDフレームから得たXMAXパラメータを加算し(ステップ500)、これらパラメータの数は、各フレーム当たり4つである。次いで、制御ユニット301は、ステップ501においてXMAXパラメータの和を適応スレッシュホールドレベルthreshと比較する。和がスレッシュホールドレベルより小さい場合には、アップリンク方向にスピーチがなく、二重会話状態の問題はなく、従って、ステップ502において、当該フレームが快適ノイズ更新(CNU)フレームであるかどうかテストされる。CNUフレームである場合には、適応スレッシュホールドレベルthreshが更新される。適応スレッシュホールドレベルは、通話中、及び通話と通話との間に、バックグランドノイズ状態が著しく変化するために、必要とされる。それ故、固定のアップリンクスレッシュホールド値を使用するときには、レベルに基づく比較のみにより強いエコー又はバックグランドノイズと実際のスピーチを互いに区別することが困難である。通常の会話中には、一方の当事者が話をするときは、他方が黙っている。従って、アップリンクDTXがアクティブであるときは、トランスコーダTRCUは、バックグランドノイズが比較的静的なものである場合に快適ノイズパラメータの更新を受け取る。受け取った快適ノイズの更新は、現在のバックグランドノイズレベルを表すものと仮定し、この場合に、適応スレッシュホールドレベルthresもそれらの間に更新することができる。この更新されたスレッシュホールドレベルthersは、それより低いとバックグランドによりバイアスされたエコーが保持されると仮定されるもので、例えば、1つのCNUフレームのXMAXパラメータの和に特定の定数を加えたものである。ステップ503から、ステップ504へ進む。
ステップ502において、当該フレームがCNUフレームでないと検出された場合には、ステップ504へ直接進む。
ステップ504において、タイマーTDBLTが終了した(=0)かどうかのテストが行われる。タイマーTDBLTは、手前の二重会話を検出したときからの時間を測定し、これは、以下に述べるように、ステップ510においてセットされる。快適ノイズの発生は、二重会話の後に、タイマーTDBLTにより決定された遅延が経過するまで防止される。これは、二重会話の間にスピーチの無音シーケンス(通常は無音の音響及び開始)のレベルがスレッシュホールドレベルthresより低く保持されることが考えられるためである。従って、アップリンクスピーチは、時々中断されることがある。この問題は、FCNIをスタートする前に個別の遅延TDBLTを追加することにより防止できる。ステップ504においてタイマーTDBLTがリセットされない場合には、ステップ511へ進む。ステップ504においてタイマーTDBLTがリセットされた場合には、ステップ505へ進む。
ステップ505において、利得制御器304の利得が信号GAINで値0dBにセットされる。
その後、ステップ506において、第1のCNUフレームが受け取られたかどうかテストされる。これは、エコー打消装置30が更新された快適ノイズパラメータを使用できるように確保する。第1のCNUフレームが受け取られない場合には、ステップ515へ進み、そこから図4のステップ406へ戻る。第1のCNUフレームがステップ506において受け取られた場合には、快適ノイズ発生状態FCNIがステップ507においてセットされる。換言すれば、制御ユニット301は、FCNI発生器302にFCNIパラメータを供給し、このパラメータから、発生器302は、強制快適ノイズを含むフレームをセレクタ303の第2入力へ発生する。制御ユニット301は、FCNIフラグをアクチベートし、これにより、セレクタ303は、FCNIフレームをスピーチデコーダ38の入力として選択する。強制快適ノイズ(FCNI)の発生がステップ507においてアクチベートされると、ステップ515へ進む。
ステップ501において、和XMAXがスレッシュホールドレベルthresより大きい場合には、ダウンリンク及びアップリンクの両方向にスピーチが生じる二重会話状態となる。従って、ステップ508へ進み、当該フレームがCNUフレームであるかどうかチェックされる。CNUフレームである場合には、スレッシュホールドレベルthresがステップ509において更新され、その後、ステップ510へ進む。ステップ508において当該フレームがCNUフレームでない場合には、ステップ510へ直接進む。従って、ステップ508及び509は、上記のステップ502及び503と完全に同様に更新を実行する。
ステップ510において、タイマーTDBLTがセットされる。タイマーの機能は、上記で説明した。その後、ステップ511へ続き、FCNI状態がリセットされる。この状態は、おそらくステップ507においてセットされている。リセットすることは、FCNIフラグが除去されそしてFCNIフレームの発生が中断されることを意味する。従って、セレクタ303は、RXDTXプロセッサ37から受け取ったフレームをスピーチデコーダ38へ通す。
ステップ512において、第1の快適ノイズ更新(CNU)フレームが受け取られたかどうかチェックされる。第1のCNUフレームが受け取られない場合には、利得制御器304の利得がステップ513において値0dBにセットされ、その後、ステップ515へ続く。
ステップ512において、第1のCNUフレームが受け取られた場合には、利得制御器304の利得がステップ514において値−6dBにセットされる。従って、アップリンク信号全体を減衰することにより二重会話状態において考えられるエコーを減衰することができるが、実際のスピーチも減衰される。ステップ514から、ステップ515へ続く。
本発明の別の実施形態では、ノイズパラメータがアップリンク信号によりエコー打消装置において局部的に発生される。このような場合に、エコー抑制装置の動作は、アップリンクDTXモードを必要としない。快適ノイズパラメータの発生は、例えば、付加的なエンコーダ及びTXDTXプロセッサで行われる。エンコーダは、デコーダ38の出力をスピーチパラメータにエンコードし、これらはTXDTXプロセッサによりノイズパラメータに変換される。これらのノイズパラメータは、制御ユニット301のCNUパラメータ入力を与える。エコー抑制装置は、ノイズパラメータを発生するのに必要なエンコーダ及びTXDTXプロセッサの部分のみを含むのが好都合である。
又、エコー抑制装置は、移動ネットワークにおいてスピーチコーダ(トランスコーダ)の後に配置されてもよい。このような場合に、快適ノイズは、例えば、前記実施形態の場合のように、局部的に発生される。ダウンリンク方向の音声アクティビティは、特定の検出器で検出される。この検出器は、コード化されない信号31がダウンリンク方向に送信されることを除けば、例えば、スピーチエンコーダ32、VAD35及びTXDTXプロセッサ33によって実施できる。
本発明は、幾つかの実施形態について以上に説明したが、これは、本発明を単に例示するものに過ぎず、請求の範囲に規定した本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の変更や修正がなされ得ることが明らかであろう。
Claims (12)
- アップリンク方向が移動ステーションから固定の移動ネットワークへ向かう方向でありそしてダウンリンク方向がその逆の方向であり、そして無線経路にスピーチコード化方法が使用されるデジタル移動通信システムにおいて音響エコーを除去する方法であって、アップリンク信号に生じるダウンリンクスピーチの音響エコーを移動ステーションのエコー打消装置によって減衰する段階を備えた方法において、
移動ステーションからアップリンク方向に戻るダウンリンクスピーチの音響残留エコーを固定の移動通信システムにおいて排除する段階を備え、これは、
ダウンリンク方向の音声アクティビティを移動ネットワークにおいて監視し、
二重会話状態が存在するかどうか監視し、
ダウンリンク方向に音声アクティビティを検出したときには所定の遅延の後に移動ネットワークにおいてアップリンクスピーチ信号をノイズと置き換え、
ダウンリンク方向の音声アクティビティの終了を検出したときには所定の遅延の後に移動ネットワークにおけるアップリンクスピーチ信号とノイズとの置き換えを終了し、そして
二重会話状態が検出されたときにはアップリンクスピーチ信号がノイズと置き換えられるのを防止するようにして行われることを特徴とする方法。 - 上記ノイズは、移動ステーションの動作環境におけるバックグランドノイズと同様の快適ノイズであり、上記方法は、
送信の時間中にスピーチを、低い送信レートのスピーチエンコード方法のスピーチパラメータへコード化し、そして
少なくともアップリンク方向に不連続送信を使用し、該不連続送信において、
a)移動ステーションから無線経路への送信を、スピーチに生じる休止の間に中断し、そしてバックグランドノイズの情報を含む快適ノイズパラメータを特定のインターバルで送信し、そして
b)アップリンク方向におけるスピーチの休止中に上記スピーチコード化パラメータにより移動ネットワークのスピーチデコーダにおいて快適ノイズを発生するという段階を含む請求項1に記載の方法。 - 二重会話を監視する上記段階は、
ダウンリンク方向における音声アクティビティの間にアップリンク信号のレベルをスレッシュホールドレベルと比較し、そして
アップリンク信号のレベルがスレッシュホールドレベルを越えるときに二重会話状態を検出することを含む請求項1又は2に記載の方法。 - アップリンク方向において受け取ったスピーチパラメータに基づいてアップリンク方向の上記信号レベルを決定し、そしてその信号レベルを表す請求項3に記載の方法。
- 快適ノイズ更新フレームにおいて受け取ったスピーチパラメータに基づいて上記スレッシュホールドレベルを更新し、そしてノイズレベルを表す請求項3又は4に記載の方法。
- 移動ステーションにおいて移動ステーションの動作環境のバックグランドノイズを分析し、
移動ステーションにおいて上記バックグランドノイズを表す快適ノイズパラメータを発生し、
上記の快適ノイズパラメータを移動ステーションから移動ネットワークへ送信し、そして
移動ステーションから受け取った上記快適ノイズパラメータに基づいて、ダウンリンクスピーチ信号のエコーの存在がアップリンクスピーチ信号において検出された場合に上記アップリンクスピーチ信号に置き換わるノイズを発生する、という段階を備えた請求項1又は2に記載の方法。 - 二重会話状態において出て行くアップリンク信号を減衰する請求項1に記載の方法。
- 無線インターフェイスの転送レートを下げるためにパラメータ的なスピーチコード化方法を使用するデジタル移動通信システムにおいて移動ステーションから戻る音響エコーを除去するための装置であって、移動ステーションが音響エコーを減衰するエコー打消装置を備えているような装置において、
この装置は、上記移動ステーションのエコー打消装置の残留エコーを排除するために移動ネットワーク側に配置されたエコー抑制装置であり、このエコー抑制装置は、
アップリンク方向が移動ステーションMSから固定の移動ネットワークへ向かう方向でありそしてダウンリンク方向がその逆方向であるダウンリンク音声アクティビティ検出器35と、
二重会話検出器301と、
ダウンリンク方向に音声アクティビティが検出されたときに所定の遅延の後にアップリンクスピーチ信号をノイズと置き換えるための手段302、303とを備えたことを特徴とする装置。 - 上記ノイズは、移動ステーションの動作環境におけるバックグランドノイズと同様の快適ノイズであり、そして
上記置き換え手段302、303は、ダウンリンクの音声アクティビティを検出してから所定の遅延の後に快適ノイズの発生を開始するように構成され、
上記置き換え手段302、303は、ダウンリンクの音声アクティビティの終了を検出してから所定の遅延の後に快適ノイズの発生を終了するように構成された請求項8に記載の装置。 - 上記置き換え手段は、
移動ステーションの動作環境におけるバックグランドノイズと同様のノイズを含むスピーチパラメータを発生する快適ノイズ発生器302と、
移動ステーションから受け取ったスピーチパラメータをスピーチデコーダ38の入力として選択する第1状態、及び上記快適ノイズ発生器302により発生されたスピーチパラメータをスピーチデコーダの入力として選択する第2状態を有するセレクタ303とを備え、
上記セレクタ303は、ダウンリンク方向に音声アクティビティが検出されたときに所定の遅延の後に第1状態から第2状態へ移行し、
上記セレクタ303は、ダウンリンク方向に音声アクティビティの終了が検出されたときに所定の遅延の後に第2状態から第1状態へ移行し、
上記二重会話検出器301は、二重会話状態が検出されたときにセレクタ303を強制的に第1状態にする請求項8又は9に記載の装置。 - 上記ノイズは、移動ステーションの動作環境におけるバックグランドノイズと同様の快適ノイズであり、
快適ノイズの分析及び快適ノイズパラメータの発生は、移動ステーションにおいて行われ、そして
エコー抑制装置における快適ノイズの発生は、移動ステーションから受け取った快適ノイズパラメータに基づく請求項8に記載の装置。 - 上記エコー抑制装置30は、トランスコーダユニットTRCUに配置される請求項8、9、10又は11に記載の装置。
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