JPH0795061B2 - 減圧による分子移動装置及び電気泳動と減圧とによる分子移動装置 - Google Patents

減圧による分子移動装置及び電気泳動と減圧とによる分子移動装置

Info

Publication number
JPH0795061B2
JPH0795061B2 JP61505034A JP50503486A JPH0795061B2 JP H0795061 B2 JPH0795061 B2 JP H0795061B2 JP 61505034 A JP61505034 A JP 61505034A JP 50503486 A JP50503486 A JP 50503486A JP H0795061 B2 JPH0795061 B2 JP H0795061B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
vacuum chamber
filter means
support plate
electrophoresis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61505034A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63501734A (ja
Inventor
ケニス ウィンストン ジョ−ンズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JPS63501734A publication Critical patent/JPS63501734A/ja
Publication of JPH0795061B2 publication Critical patent/JPH0795061B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D57/00Separation, other than separation of solids, not fully covered by a single other group or subclass, e.g. B03C
    • B01D57/02Separation, other than separation of solids, not fully covered by a single other group or subclass, e.g. B03C by electrophoresis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44717Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は減圧による分子移動装置及び、電気泳動と減圧
移動とを併用する分子移動装置に関する。
[従来の技術] ゲル媒体上での電気泳動によって、巨大分子を分離する
ことは、化学、生物学及び医学の分野で良く知られた普
通の技術である。この分離技術で一般に使用される装置
には、二つのタイプがある。その一つは垂直に置かれた
二枚のガラス板の頭部及び底部を貯槽入れた電気泳動バ
ッファーに接触され、各貯槽に適当な電極を取付けたタ
イプで、電極には通常白金線が使用される。この装置で
は試料がゲルの上部表面(陰極)にあてがわれ、付与し
た電圧場(ボルテージフィールド)の影響で試料は下方
(陽極)に移動する。もう一つのタイプは、ゲルの型枠
として機能する突出端部を備えた板の上に、ゲルを水平
に流し込んだもので、板状ゲルの突出端部を横断する位
置に、試料を入れる溝が適当な溝付け機でゲルに設けら
れている。電極とバッファー貯槽はゲルの両端に置か
れ、ゲルに通じる電気的接続は、例えば、適当な芯によ
って行われるか、もしくはゲルを完全にファッバー貯槽
に浸漬することで行われる。後者の場合の装置は、通常
サブマリンゲルタンクと呼ばれる。
電気泳動により巨大分子の分離が完了すると、ゲルはさ
らに処理するために、例えば分子の回収又は写真撮影の
ために電気泳動装置から取外される。デオキシリボ核酸
(DNA)の場合、分離の目的がハイブリダイゼーション
によって分子を同定することであれば、ゲルは次の処理
工程に向けられる。処理工程は、例えば回収を容易にす
るためにデプリネーションによって、大きい断片の分子
量が減少するように設計され、あるいはハイブリダイゼ
ーション(ハイブリッド形成)用フィルター膜への付着
を容易にし、その後のハイブリダイゼーションを生起可
能にするために、二本鎖DNAが変性され、平衡化される
よう設計されている。これらの処理には通常幾つかの独
立したゲル取扱い工程が必要であり、作業を終えるまで
には1〜2時間を要する。
適当に調製されたゲルからフィルター膜上に、例えばニ
トロセルロースのフィルター膜上に、分子を移動させる
手段として、現在採用されている基本的な技法は、拡散
及び毛管流れの原理を利用したもので、これを「ブロッ
ティング」という。典型的には、移動バッファーの貯槽
に接触したフィルター上にゲルを載置し、その上に適当
なハイブリダイゼーション用フィルター膜を載せて、分
子が移動してくる領域を明確にするために、プラスチッ
クフィルムでマスクする。次いでゲルから流体が流れて
分子がフィルター膜に移動するよう、マスク及びフィル
ター膜の上に乾燥した吸着用紙タオルを重ねて置く。ブ
ロッティングは巨大分子の分析に必須の工程であるの
で、分子生物学及び生物工学の分野では基本的な重要事
項である。サザンブロティングはデオキシリボ核酸(DN
A)分子の移動に関する技法を言い、ノザンブロティン
グはリボ核酸(RNA)のウエスタンブロッティングは蛋
白質のそれぞれ移動に関する技法を言う。
[発明が解決しようとする課題] 毛管流れと拡散は本来遅く、通常のブロッティング条件
下では二方向性であるので、一つの平面状媒体から別の
媒体に分子を移動させる手段としてはあまり好ましくな
い。そして、サザンブロッティングでは、国によっては
入手することが難しい高価な精製紙製品を多量に必要と
する。ブロッティングに関する現在の改良技術は、この
ような不都合を回避し、分子移動を促進する電気泳動の
技術を利用して作業のスピードアップを図っている。こ
の方法は電気ブロッティングと呼ばれ、これに使用され
る装置は商業的に入手可能である。電気ブロッティング
装置では、時間がかかって不便な電気泳動が終了した後
に、ゲルを別に調製して据付けなければならない。そし
て、この装置は比較的複雑で高価である。また、ある場
合には電気泳動タンクの構造材によって電圧場(ボルテ
ージフィールド)が妨害されるために、移動パターンに
人工的なバンドが生ずることもある。さらに電気泳動の
電場の影響で小さい分子がフィルター膜を通過して遺失
してしまうこともある。
流体から巨大分子を減圧濾過することは良く知られてい
るが、本発明のごとくゲルから巨大分子を回収するため
に利用された例はない。しかし、減圧濾過の利用可能性
は、蛋白質についてはエム.ペフェロン、アール.ヒュ
ーブレッチ及びエイ.ディーローフが(フェブス レタ
ーズFEBS Letters 145 No.2,369−372頁、1982年参
照)、またDNAについてはゼット.ツァイツェフ及びエ
イ.ジー.ヤコレフが(ビュレチン エキスペリメンタ
ル ノイ ビオロジイ イ メヂツイニー オブ ザ
ユーエスエスアール エヌ・ビー・ボッホコブByullete
n′Eksperimental `noi Biologii i Medisiny of the
USSR N.B.Bochkob,96巻、10号、84−86頁、1983年参
照)それぞれ示している。
上記した従来法は、作業に時間を要し、また望ましくな
い多数の別工程を含む欠点がある。本発明の目的は上記
した不利を緩和又は解消することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、特許請求の範囲第1項の発明
は、核酸断片をゲルからフィルター膜に移動させる装置
であって;底壁を有するトレー形の下部本体と;前記フ
ィルター手膜(13)と多孔性支持プレート(21)とを含
んで前記下部本体上に配置されたフィルター手段と;前
記フィルター手段により前記支持プレート(21)と下部
本体の底壁との間に区画形成された真空室(11)と;前
記ゲルを収容すべく前記支持プレート(21)上に配置さ
れた下部開口形の貯槽手段にして、下部本体から上向き
に延び前記支持プレート(21)の周囲を囲んで前記支持
プレート上に配置された上部本体(10)と;さらに前記
真空室(11)と連通して減圧状態のもとで液体を吸引除
去すべく設けた流体排出口と、から減圧による分子移動
装置を構成させる。
また、特許請求の範囲第2項の発明は、ゲル電気泳動に
より分子の分離をなすための装置であって;電気泳動中
のバッファー溶液貯槽用の貯槽にして電気泳動効果を発
現する電極を備えた下部開口形の上部本体(10)と;上
記本体(10)に接続された下部本体と;前記上部本体
(10)と下部本体との間に設置され、ゲルから移動して
分離した分子をろ過面の一方の側に受けるフィルター手
段と;さらに分離された分子のゲルから前記フィルター
手段への移動を促すために、前記フィルター手段を通し
て該フィルター手段の他方の側に制御された真空レベル
を付与すべく前記下部本体に接続された真空手段と、か
ら電気泳動と減圧移動を併用した分子移動装置を構成さ
せたものである。
本発明によれば、減圧により分子移動させたので巨大分
子を有効に減圧ろ過することができる。特に電気泳動で
分離された分子をナイロンベースのフィルターに減圧移
動させる技術との組合わせでは、核酸の分離に有効であ
る。この装置は電気泳動を行ってから分子を、ハイブリ
ダイゼーション用フィルター膜に移動させるまでの間、
ゲルに手を触れる必要がないよう設計されている。
本発明において、ゲル電気泳動タンクを備える場合に
は、そのタンクは電気泳動完了後ゲルから適当なフィル
ター膜への巨大分子の移動を促進するための真空装置
(真空ポンプ)に接続される。そのために、本発明の装
置には試料受けを取付けるための器具と電極が組込まれ
たサブマリンゲルタンク型の上部区画室(上部本体)を
設ける。そして、この上部区画室は、真空源のアタッチ
メントとの接続具を有する真空室からなる下部本体の上
に載置される。サブマリンゲルタンクの下部として機能
する真空室の上側は、嵌込み式の多孔性支持プレートを
備え、そのプレートは流体の通過が可能な例えば多孔性
ポリエチレンで作られる。この多孔性支持プレートの通
過領域は、非透過性の取外し可能なマスキング膜で調節
される。マスキング膜の開口部(中央領域)は、ゲルか
ら分子が移動してくるフィルター膜より僅かに小さい。
こうすることで流体は減圧下にゲルだけを通って移動で
きる。装置を組立てる際は、真空室と、サブマリンゲル
タンクとして機能する上部開放領域との間に、マスキン
グ膜がしっかり取付けられる。真空室とサブマリンゲル
タンクとの間にセットされるO−リングは、流体密封シ
ールを形成する。
アガロースゲルを流し込んだ際、これとの接着を避ける
ためにナイロンベースであるフィルター膜(メンブレ
ン)は、溶けたアガロースで多孔性支持プレートが汚れ
ないように、そして真空室にリークしないようにシール
される。組立てられた装置には、真空度を狭い特定な範
囲に調節する手段を備えた真空ポンプとの接続手段が設
けられる。
[実施例] 本発明の具体例を添付の図面にそって説明する。図示例
は、電気泳動と減圧移動を併用した分子移動装置を示す
もので、第1図は本発明によって組立てた分子移動装置
を右斜めから見た透視図、第2図は第1図の装置を分解
して第1図の矢印Aの方向から見た斜視図、第3図は第
1図及び第2図に示す装置の平面図、第4図は第2図の
IV−IV線に於ける平面図であって、多孔性支持プレート
を真空室(下部本体)に対しずらして載せた状態を示し
てある。
図面に示すように、本発明の電気泳動及び減圧による分
子移動装置は、サブマリンゲルタンク10を構成する合成
プラスチック製の下部開口形上部本体と、真空室11を構
成する同じく合成プラスチック製のトレー形下部本体と
からなる。ゲルタンク10は真空室11の上に分解可能に固
定され、その間にマスキング膜12と、例えばナイロン製
の多孔性フィルター膜13がサイドイッチにされている。
真空室11の上部周表面に設けたO−リングシール14は、
ゲルタンク10と真空室11との重ね部分からの流体の漏洩
を防止し、さらにこのリングシール14はマスキング膜12
の下側に対してもシールの役割を果す。なお、後記する
ように、ゲルはマスキング膜12を重ねた多孔性フィルタ
ー膜(メンブレン)13の上に流し込まれる。
サブマリンゲルタンク10は、分子移動用ゲルを調製する
際の貯蔵として機能し、該ゲルタンク10の壁の溝16に試
料受けくし(sample well comb)15を設ける。またゲル
タンク10には陰極17及び陽極18を設けている。
真空室11は長方形の凹部19を有し、その凹部19内にハニ
カム構造のプラスチック製スペーサー20が配置され、ス
ペーサー20はその上面で例えばポリエチレン製の多孔性
プレート21を支持する。スペーサー20と多孔性プレート
21とフィルター膜13とでフィルター手段を構成させる。
スペーサー20と多孔性プレート21が凹部19内に位置され
た場合、多孔性プレート21の上面は真空室11の上端部と
同一平面にある。前記多孔性プレート21は減圧下に流体
の通過を許し、フィルター膜13及びマスキング膜12の支
持体としても機能する。マスキング膜12は、多孔性プレ
ート21の周辺部だけをマスキングして、分子移動がタン
ク内のゲルからフィルター膜13に向けて起こしうる中央
領域(マスクの開口部)22を形成する。
真空室11には抽気口(流体抽出口)23が設けられ、これ
を介して真空室11は公知の方法で真空ポンプ(図示省
略)に接続される。
第5図に示すように、下部開口形上部本体であるゲルタ
ンク10とトレー形下部本体である真空室11は固定具によ
って着脱可能に固定される。固定具は一対のクリップ24
からなり、各クリップ24は下部真空室11に25でヒンジ式
に取付けられ、ゲルタンク10の上面に係合してこれを真
空室11と一体に締め付ける。第5図では固定具を一対の
ヒンジ式クリップで説明したが、別の形の固定具も勿論
使用可能である。例えば、ゲルタンク10から真空室11ま
で延びてこれらを着脱可能に係合するネジを固定具に使
用することもできる。
また、必要ならば、適当なトラップを設けて液体の真空
室11への侵入を防止することもできる。
上記の電気泳動及び減圧による分子移動装置を使用する
には、まず真空室11の内壁縁に形成させた凹部19に、O
−リングシール14を介してハニカム構造のスペーサー20
を配置する。別法として、スペーサーの厚みを小さくし
て真空室11の本体の一部に組入れておくこともできる。
次いで、スペーサー20の上に、プラスチック製の多孔性
支持プレート21を、真空室の上部表面が形成されるよう
に置く。次に、O−リングシール14が位置する領域まで
延び、かつ分子移動させるゲル面積よりも若干小さい非
マスキング域(開口部)22を有するマスキング膜12を支
持プレート21上に置く。フィルター膜13は、ゲルが流し
込まれる(キャステイング)間、ゲルタイトシールが形
成されるように前記非マスキング域22をシールする。し
かる後、上部サブマリンゲルタンク10をマスキング膜12
の上に載せ、O−リングシール14をマスキング膜12と係
合させてタンク10及び真空室11の相互の周辺係合面から
流体が漏洩しないようにクリップ24で真空室11に締付け
る。フィルター膜13に接触するまでには至らない試料受
けくし15が設置されるが、その位置は適用試料の元の位
置が判るように、フィルター膜13にマークされる。
次いで、平板状ゲルがフィルター膜13の上に流し込ま
れ、ゲルタンク10と真空室11の間の全空間に充填され
る。そして適当な電気泳動バッファーがゲルの上に添加
される。試料を試料受けくし15に加え、電極17,18を電
気的に接続することにより常法通り電気泳動が実施され
る。電気泳動が完了すると、電流を遮断して電気泳動バ
ッファーを吸引除去し、分子移動用ゲルを作製するため
の適当な流体で置換する。このゲル作製用流体は最終的
には通常20×SSCの移動バッファーに置換される。つま
り、電気泳動が完了して電気泳動バッファーが吸引除去
されると、ゲルは適宜液体により、分離試料の変性、中
和などのボトリング(bottling)事前処理を施す。これ
らの準備液体を除去したのち、ゲルからフィルター膜へ
の試料分子の真空補助移動に移動バッファー(通常SS
C)が使用される。ついで、流体トラップを経て接続さ
れる真空ポンプを作動させ、ゲルからフィルター膜13へ
の分子の移動を完了するまで、通常約1時間続行する。
この装置では二つの別の機能を互いに独立に利用でき
る。すなわち、サブマリンゲル電気泳動モジュールは、
フィルター膜13を外し、適当な不透過性マスクを上部モ
ジュールと下部モジュールとの間に、換言すればタンク
10と真空室11との間に挿入することで単独使用に適用す
ることができる。同様に、真空室モジュールは別の電気
泳動タンクで処理されたゲルから核酸を移動させるのに
別途使用することができる。この場合、電気泳動したゲ
ルはマスクの開口部(中央領域)22の上に、端部が重な
るように、かつハイブリダイゼーション膜(フィルター
膜)13の真下に接触するよう載せられる。この態様では
高温のゲルが使用されないので、ナイロンベース膜以外
の膜でも移動を行うことができる。さらにまた、電気泳
動装置に設置する前に、ゲルを別に流し込むことができ
る。この場合、いかなるタイプのハイブリダイゼーショ
ン膜も使用可能である。
そして多孔性支持プレート21とフィルター膜13は、真空
ポンプの作動によって減圧になる場所に保持されたプラ
スチックシートにより密封される。
すなわち、一定タイプのハイブリダイゼーション膜で
は、ゲルとフィルター膜との間のプラスチックシートに
よって、多孔性支持プレート21とフィルター膜13を密閉
して電気泳動中に電気泳動バッファーが膜を通じて真空
室に入るのを防ぐのが望ましく、真空室を真空にしてプ
ラスチックシートを便宜上所定の場所に維持する。電気
泳動が完了すると、プラスチックシートを除去する。電
気泳動バッファーがドレン抜きされた後、ゲルがボトリ
ング用に事前処理され、このとき分子移動が達成され
る。上記のように、電気泳動が完了すると、プラスチッ
クシートが除去されて電気泳動バッファーが排出され、
一方ゲルは減圧による移動が可能な位置にある。浅い真
空室を組込んだ装置にあっては、その空間を満たす流体
の容積は僅かであるので、サブマリンゲルタンク(上部
本体)10を真空室(下部本体)11からシールする必要が
ない。
ブロッティング装置に接続して使用するポンプは、真空
度を正確に調節できるものであれば、いかなるタイプで
も使用できる。真空ゲージと例えばエアブリード弁のよ
うにレギュレータを備えた電動ダイアフラムポンプが適
している。真空度はゲルが崩壊しないよう調節され、目
指す巨大分子がそこから移動する前は、分子移動が制限
され減速される。アガロースゲルからのRNA及びDNAの移
動には、0.05バール(50cm H2O)以下の真空度が適当で
ある。
分子移動完了した後の装置の分離は、真空ポンプの電源
を切り、上記した組立て手順と逆の順序で行なわれる。
望む場合には、装置をすべて自動的操作で組立ることも
できる。その場合には液体を取替えるすべての操作が自
動的に行えるようプログラム通りに作動するポンプと流
体貯槽が組込まれる。
ブロッティングでDNAを移動させる場合、従来の方法で
は、まず試料を平板状ゲルの上で電気泳動によって分離
し、次いでゲルを別の容器に移して最初にDNA変性溶液
に晒し、次に中和溶液に晒すが、この方法では約1〜2
時間が必要である。次にゲルはブロッティング用に用意
され、適当なブロッティング装置に移される。しかし、
上記した本発明の装置は、ブロッティングされる平板状
ゲルを装置から取出すことなくブロッティング用の予備
処理に供することができる点で利点がある。この装置を
使用すると、例えば、DNAブロットが数分間で変性さ
れ、中和される。
[発明の効果] 上記したところから明らかなように、本発明の第1は減
圧により分子移動させたので巨大分子を有効に減圧ろ過
することができる。また、本発明の第2は、電気泳動に
よるゲル媒体上の巨大分子の分離機能と、ゲル上の分子
を吸着媒体に移動させる機能を備え、電気泳動によって
分離された分子を調節された真空技術でフィルター膜に
有効に移動させることができる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明によって組立てた電気泳動及び減圧によ
る分子移動装置を右斜めから見た透視図、第2図は第1
図の装置を分解して第1図の矢印Aの方向から見た斜視
図、第3図は第1図及び第2図に示す装置の平面図、第
4図は第2図のIV−IV線に於ける平面図であって、多孔
性支持プレートを真空室(下部本体)に対しずらして載
せた状態を示してある。第5図は第1〜4図に示した装
置の側面図であり、ここには上部ゲルタルク(上部本
体)を真空室(下部本体)に接続するための固定手段が
組込まれている。
10……ゲルタンク(上部本体)、11……真空室(下部本
体)、12……マスキング膜、13……多孔性フィルター膜
(ハイブリダイゼーション膜)、14……O−リングシー
ル、15……試料受けくし、16……溝、17……陰極、18…
…陽極、19……凹部、20……スペーサー、21……多孔性
支持プレート、22……中央領域(マスクの開口部)、23
……抽気口(流体排出口)、24……クリップ、25……ヒ
ンジ。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核酸断片をゲルからフィルター手段(13)
    に移動させる装置であって;底壁を有するトレー形の下
    部本体と;前記下部本体に配置されたフィルター手段
    (13)用の支持プレート(21)と;前記フィルター手段
    により前記支持プレート(21)と下部本体の底壁との間
    に区画形成された真空室(11)と;前記ゲルを収容すべ
    く前記下部本体の開口部と前記支持プレート(21)との
    上に形成された貯槽手段からなる上部本体であって、前
    記下部本体から上向きに延び前記支持プレート(21)の
    周囲を囲む壁で構成される上部本体(10)と;さらに前
    記真空室(11)と連通して減圧状態のもとで液体を吸引
    除去すべく設けた流体出口と、からなる減圧による分子
    移動装置。
  2. 【請求項2】上部本体(10)がゲルタンクであり、下部
    本体が真空室(11)であり、真空室とゲルタンクとの間
    に前記フィルター手段を挟んで流体漏洩のない状態で、
    固定具により両者を着脱可能に固定している特許請求の
    範囲第1項記載の装置。
  3. 【請求項3】フィルター手段を挟んで配置される固定具
    がゲルタンクと真空室とを互いに締め付けるクリップ
    (24)またはクリップ群で構成される特許請求範囲第2
    項記載の装置。
  4. 【請求項4】フィルター手段を支持するための支持プレ
    ート(21)は多孔性である特許請求範囲第1項記載の装
    置。
  5. 【請求項5】フィルター手段を支持する前記多孔性支持
    プレート(21)が真空室(11)と切り離されている特許
    請求範囲第4項記載の装置。
  6. 【請求項6】フィルター手段が多孔性フィルター膜(1
    3)である特許請求範囲第1項ないし第5項のいずれか
    1つの項に記載の装置。
  7. 【請求項7】フィルター手段は、多孔性フィルター膜
    (13)に対して減圧領域を限定する不透過性のマスキン
    グ膜(12)を含んでいる特許請求の範囲第6項記載の装
    置。
  8. 【請求項8】ゲル電気泳動により分子の分離をなすため
    の本体からなる装置であって;電気泳動中のバッファー
    溶液貯槽用の貯槽にして電気泳動効果を発現する電極を
    備えた下部開口形の上部本体(10)と;上部本体(10)
    に接続された下部本体と;前記上部本体(10)と下部本
    体との間に設置され、ゲルから移動して分離した分子を
    ろ過面の一方の側に受けるフィルター手段と;さらに分
    離された分子のゲルから前記フィルター手段への移動を
    促すために、前記フィルター手段を通して該フィルター
    手段の他方の側に制御された真空レベルを付与すべく前
    記下部本体に接続された真空手段と、からなる電気泳動
    と減圧移動とを併用した分子移動装置。
  9. 【請求項9】上部本体(10)がゲルタンクであり、下部
    本体が真空室(11)であり、真空室とゲルタンクとの間
    に前記フィルター手段を挟んで流体漏洩のない状態で、
    固定具により両者を着脱可能に固定している特許請求の
    範囲第8項記載の装置。
  10. 【請求項10】固定具がゲルタンクと真空室とを互いに
    締め付けるクリップ(24)またはクリップ群で構成され
    る特許請求範囲第9項記載の装置。
  11. 【請求項11】ゲルタンクは、下側に開口したゲルを受
    ける凹部と、凹部内のゲルに電流を供給するように配置
    された電極(16)(17)(18)と、ゲル中に1個又はそ
    れ以上の試料受け手段(15)とを有する特許請求範囲第
    9項または第10項記載の装置。
  12. 【請求項12】真空室(11)が真空ポンプに接続可能
    で、その真空室(11)がフィルター手段を支持するため
    の多孔性支持プレート(21)を備えている特許請求範囲
    第9項ないし第11項のいずれか1つの項に記載の装置。
  13. 【請求項13】前記多孔性支持プレート(21)が真空室
    (11)と切り離されている特許請求範囲第12項記載の装
    置。
  14. 【請求項14】フィルター手段が多孔性フィルター膜
    (13)である特許請求範囲第8項ないし第13項のいずか
    1つの項に記載の装置。
  15. 【請求項15】フィルター手段は、多孔性フィルター膜
    (13)に対して減圧領域を限定する不透過性のマスキン
    グ膜(12)を含んでいる特許請求の範囲第8項ないし第
    13項のいずれか1つの項に記載の装置。
JP61505034A 1985-09-26 1986-09-25 減圧による分子移動装置及び電気泳動と減圧とによる分子移動装置 Expired - Fee Related JPH0795061B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB858523801A GB8523801D0 (en) 1985-09-26 1985-09-26 Vacuum molecular transfer(blotting)apparatus
GB8523801 1985-09-26
PCT/GB1986/000574 WO1987002132A1 (en) 1985-09-26 1986-09-25 Electrophoresis and vacuummolecular transfer apparatus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63501734A JPS63501734A (ja) 1988-07-14
JPH0795061B2 true JPH0795061B2 (ja) 1995-10-11

Family

ID=10585785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61505034A Expired - Fee Related JPH0795061B2 (ja) 1985-09-26 1986-09-25 減圧による分子移動装置及び電気泳動と減圧とによる分子移動装置

Country Status (5)

Country Link
EP (2) EP0239604B1 (ja)
JP (1) JPH0795061B2 (ja)
DE (2) DE3689795T2 (ja)
GB (1) GB8523801D0 (ja)
WO (1) WO1987002132A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5217592A (en) * 1985-09-26 1993-06-08 Jones Kenneth W Electrophoresis and vacuum molecular transfer apparatus
US4911816A (en) * 1986-02-04 1990-03-27 Oncor, Inc. Process for conducting electrophoresis and transfer
US4756809A (en) * 1986-02-04 1988-07-12 Oncor, Inc. Process for conducting electrophoresis and transfer
US4726889A (en) * 1986-02-04 1988-02-23 Oncor, Inc. Process and apparatus for conducting electrophoresis and transfer
US4818701A (en) * 1987-05-13 1989-04-04 American Bionetics, Inc. Apparatus for transferring biological specimens from a gel to a transfer membrane and method
DE3724442A1 (de) * 1987-07-23 1989-02-02 Europ Lab Molekularbiolog Verfahren und vorrichtung zur reinigung von m-13-phagen-dna
CA1330966C (en) * 1987-07-24 1994-07-26 Leo G. Woerner Process and apparatus for conducting electrophoresis and transfer
US4812216A (en) * 1987-08-28 1989-03-14 Bios Corporation Method of handling and transporting a transfer membrane used in a blotting apparatus
FR2636140B1 (fr) * 1988-09-06 1990-10-12 Bertin & Cie Automate de separation de macromolecules ou de fragments de celles-ci
FR2639253B2 (fr) * 1988-09-06 1991-07-26 Bertin & Cie Dispositif d'electrophorese multiple pour assurer la migration controlee de macromolecules dans des plaques rectangulaires de gel
US5112459A (en) * 1989-07-07 1992-05-12 Stratagene Cloning Systems Apparatus and method for transfer of macromolecules
FR2670129B1 (fr) * 1990-12-10 1993-04-02 Bertin & Cie Procede de preparation d'une membrane garnie d'une couche d'un gel et cadre de support d'une telle membrane concu pour la mise en óoeuvre de ce procede.
FR2672822B1 (fr) * 1991-02-14 1993-06-11 Bertin & Cie Procede de fabrication d'une plaque de gel pour la separation et le transfert de macromolecules par electrophorese, et les plaques de gel ainsi obtenues.
US5234559A (en) * 1991-12-31 1993-08-10 E. I. Du Pont De Nemours And Company Apparatus for direct blotting and automated electrophoresis, transfer and detection and processes utilizing the apparatus thereof
WO2002061408A2 (de) * 2001-02-01 2002-08-08 Hartmut Schlichting Vorrichtung und verfahren zur automatischen analyse der bestandteile eines analyten
DE10252177A1 (de) * 2002-11-09 2004-06-09 Roche Diagnostics Gmbh Trennvorrichtung und Trennverfahren für biomolekulares Probenmaterial
EP1946094B1 (en) 2005-11-02 2011-04-20 Agilent Technologies, Inc. Force-promoted sample recovery in gel electrophoresis
KR20120067401A (ko) * 2010-12-16 2012-06-26 주식회사 엘지생명과학 핵산 프로브가 코팅된 다공성 고체 지지체 스트립의 제조방법
EP3807628A4 (en) * 2018-06-14 2022-03-16 Coastal Genomics Inc. DEVICE FOR CAPTURING MACROMOLECULES AND METHOD OF PRODUCTION AND USE THEREOF

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4526690A (en) * 1983-02-04 1985-07-02 Millipore Corporation Apparatus for nucleic acid quantification

Also Published As

Publication number Publication date
EP0422700A2 (en) 1991-04-17
EP0239604A1 (en) 1987-10-07
WO1987002132A1 (en) 1987-04-09
DE3689795D1 (de) 1994-05-19
EP0422700B1 (en) 1994-04-13
EP0239604B1 (en) 1991-08-21
DE3681025D1 (de) 1991-09-26
DE3689795T2 (de) 1994-08-18
EP0422700A3 (en) 1991-06-26
JPS63501734A (ja) 1988-07-14
GB8523801D0 (en) 1985-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0795061B2 (ja) 減圧による分子移動装置及び電気泳動と減圧とによる分子移動装置
US5217592A (en) Electrophoresis and vacuum molecular transfer apparatus
US4035377A (en) Slab gel electrophoresis apparatus
EP1128896B1 (en) Removable cartridge for macromolecule purification
US9383335B2 (en) Electrophoresis gel cassette
US3964992A (en) Chamber and process for crossed immunoelectro-phoresis
US20150219597A1 (en) Method of manufacturing an electrophoresis cassette
US20050072678A1 (en) Apparatus for electrophoresis
US20150192542A1 (en) Method of manufacturing an electrophoresis cassette
US9360452B2 (en) Electrophoresis tray and a method of running an electrophoresis experiment
US3988230A (en) Chamber and process for crossed immunoelectro-phoresis
WO2013180637A1 (en) Electrophoresis gel cassette with at least one removable section
US20150177186A1 (en) Electrophoresis gel unit comprising a flat gel member attached to a support
US7749369B2 (en) Gel processing and transfer device
EP1368642B1 (en) Gel processing and transfer device
US9377436B2 (en) Electrophoresis gel cassette and a method of filling an electrophoresis gel cassette
US20230366852A1 (en) Electrotransfer & electrophoresis devices, systems, & methods
AU2001250639A1 (en) Gel processing and transfer device
AU6068999A (en) Cassette for macromolecule purification

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees