JPH0793881B2

JPH0793881B2 - 容易に、輪状のストラップを着脱できるサンダル

Info

Publication number: JPH0793881B2
Application number: JP3230732A
Authority: JP
Inventors: 篤子久松
Original assignee: 篤子久松
Priority date: 1991-06-05
Filing date: 1991-06-05
Publication date: 1995-10-11
Anticipated expiration: 2010-10-11
Also published as: JPH04361701A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ミュール等の後部の
開いたサンダルに関するものである。このようなサンダ
ルは、爪先部から踏まず部近傍の甲皮だけで履用者の足
に引っ掛けられるものであるから、履きやすいが、反面
脱落しやすい。すなわち、かかる後部の開いたサンダル
においては、その長所・短所とは両立しえないものであ
った。そこで、サンダルの脱落を防止すべく、爪先部か
ら踏まず部近傍の甲皮以外にも、輪状のストラップをサ
ンダル後部に固着するときは、ストラップを締具として
利用できるから、固着したストラップがサンダルを保持
しサンダルは脱げにくくなるが、他方サンダル後部は、
固着したストラップに占められるから、室内履き等に利
用するなど短距離時の履用には、固着したストラップが
かえって煩わしく、簡易な履きやすさは損なわれる。こ
のように、ストラップを固着してもしなくても、後部の
開いたサンダルにおいては、簡易な履きやすさと安定し
た履き心地とは両立しないものであった。このような後
部の開いたサンダルにおいて、輪状のストラップの着脱
を容易にすることは、履用者が必要に応じ随時、サンダ
ルを使い分けられるようになるばかりか、サンダルの利
用範囲を広げることができる。すなわち輪状のストラッ
プを容易に着脱できるようにすることは、室内履きや短
距離等の使用時には、履きやすい後部の開いたサンダル
として利用でき、長距離時の使用にはサンダルが脱げな
いよう、輪状のストラップを締具として容易に装着でき
ることから、履用者は活動時でも、安定した履き心地を
得ることができる。かくしてミュール等の後部の開いた
サンダルの利用範囲が、本発明により実質的に広がるば
かりでなく、本発明においては容易に、輪状のストラッ
プが着脱できるから、ストラップ装着時には締具となる
輪状のストラップから十分な緊締力が得られ、十分な緊
縛感を得ることができるから、履用者に安定した履き心
地を提供することが出来るのである。

【０００２】

【従来の技術】従来サンダルに、締具として利用する輪
状のストラップを着脱する操作は、容易ではなかった。

【０００３】ミュール等の後部の開いたサンダルの利用
目的は、専らサンダル後部における開放感といった履き
心地の良さと、簡易な履きやすさにある。このように、
後部の開いたサンダルには簡易な履きやすさと圧迫感の
少ない履き心地の良さがあるが、他面履用時にはサンダ
ル後部において、履用者の踵が浮き上がりサンダルが脱
げやすい。そのため活動時の履用、特に長距離の歩行時
などには、履用者のアキレス腱や筋肉に、サンダルを足
に保持するための余分な負担がかかり活動時の履用に適
さなかった。従ってミュール等の後部の開いたサンダル
は、長距離時などには、あまり履用されず、その利用範
囲は限られていた。

【０００４】このように後部の開いたサンダルにおいて
は、履用者の必要に応じて、ストラップが着脱できれば
その利用範囲を広げることができる。が、ストラップ着
脱の操作自体が、容易でなければ、締具としてストラッ
プを着脱させる意味がない。また締具の着脱を可能とし
ても、締具装着時に履用者に、適当な緊縛感を提供でき
るものでなければ、やはり締具としてのストラップを随
時装着させる意味がない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】後部の開いたサンダル
に、ストラップ等の締具を固着させる方法には、叙上の
ような欠点がある。またストラップの着脱を可能とする
場合でも、着脱の操作自体が容易でしかもストラップ装
着時に、十分な緊縛感を履用者に提供できるものでなけ
ればストラップ着脱の意味をなさず、サンダルの利用範
囲を実質的に広げることはできない。本発明はミュール
等の後部の開いたサンダル底部に、容易にストラップを
着脱できる装置を設け当該装置により、さらに締具とし
ては簡易で利用しやすい輪状のストラップを、容易に着
脱できるようにした他さらにストラップ装着時には、十
分な緊縛感を履用者に提供できるようにしたものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ミュール等の後部の開いたサンダル底部の左
右両側の踏まず部近傍から爪先部の間に、それぞれ１本
乃至数本の有頭形状のピンを装着することにより、容易
に輪状のストラップを着脱できるようにした他、当該装
置によりストラップは、履用者の必要に応じ、十分な緊
縛感を提供する締具として活用される。

【０００７】

【作用】後部の開いたサンダル底部の、左右両側の踏ま
ず部近傍から爪先部の間に、有頭形状のピンを装着する
と、ピン先の有頭形がピンに引っ掛けた輪状のストラッ
プのすべり止めとなる。そこで左右両側それぞれのピン
に、輪状のストラップを引っ掛けると、掛けたストラッ
プは履用者の足の甲において相互に牽引し合うので、ス
トラップが締具となってサンダルを吊り、サンダルの脱
落を防止する。

【０００８】

【実施例】本発明を図示実施例に従って説明する。後部
の開いたサンダル底部１は、通常のサンダル底部と同じ
構成であり本底、中底、ヒールなどより成る。サンダル
底部は、革、合成ゴム、木、ウレタン・ソール、プラス
チック・ソール、スポンジ・ソール、コルクなどの材料
を用いて成型し、適宜接着したり、釘止めしたりまたは
縫い付けることによって造ることができる。有頭形状の
ピン２は金属、木、竹、革、プラスチック、合成ゴム等
の材料で造られる。ピン先の有頭形は、ピンに引っ掛け
たストラップのすべり止めとしての役割を果たす有頭形
状の形態であればよく、正方形、長方形、多角形、円
形、花、動物などの造形を自由に採用することができ
る。また、有頭形状のピン２は、後部の開いたサンダル
底部１の左右両側の踏まず部近傍から爪先部の間に、そ
れぞれ１本乃至数本装着する。

【０００９】尚、後部の開いたサンダル底部に有頭形状
のピンを数本装着するときは、ピン外側端の有頭形を接
合する等、自由に造形してサンダルの装飾効果を高める
ことができる。

【００１０】有頭形状のピン２を、後部の開いたサンダ
ル底部１に装着する方法は、例えばサンダル底部１に装
着する有頭形状のピン２の一部が嵌合する適宜な凹部あ
るいは螺合部を設けて，有頭形状のピン２の一部を嵌合
し接着剤により接着する方法、螺子込む方法又はこれら
を混合した方法などにより、ピンを装着することができ
る。

【００１１】輪状のストラップ３は天然皮革、天然ゴ
ム、天然繊維、合成皮革、合成ゴム、合成繊維などの材
料で造られる。ストラップ３の形態は輪状であればよ
い。すなわち、ストラップ３の形態は輪状であるから、
ピン外側端の有頭形に極めて容易に引っ掛けることがで
き、着脱の操作は簡便となる。輪状の形態としては、例
えば、紐の両端が結合して輪となったものなどを採用す
ることができる。ストラップを輪状にする方法は、縫製
などによる。

【００１２】後部の開いたサンダル底部１と、甲皮との
固着は通常の方法、すなわち縫合による方法や接着剤に
よる方法、これらを混合した方法などによる。

【００１３】

【発明の効果】本発明によるときは、履用者は、輪状の
ストラップを必要に応じ極めて容易に、着脱することが
できる。すなわち、履用者が輪伏のストラップ３を、後
部の開いたサンダル底部１の、左右両側の踏まず部近傍
から爪先部の間に装着された、１本乃数本の有頭形状の
ピン２に引っ掛ければサンダル底部１の左右両側のピン
外側端の有頭形をすべり止めとして、掛けた輪状のスト
ラップ３が、履用者の足の甲において、相互に牽引し合
うので、ピン外側端の有頭形においてサンダルを吊るこ
とができる。ストラップの形態は輪状なので、ピンに引
っ掛けたり取り外すという簡易な操作だけで、輪状のス
トラップ３をサンダルに容易に着脱でき、締具として簡
便に利用することができる。さらにゴムなどストラップ
の生地に伸縮性があれば、さらに十分な緊締力、緊縛感
を得ることが出来る。

【００１４】ミュール等の後部の開いたサンダルは、そ
の簡易な履きやすさが利用される反面、サンダル後部が
開いているから脱げやすい。他方サンダル後部に、予め
ストラップを締具として固着させるときは、簡易な履き
やすさが損なわれる。固着したストラップがサンダル後
部を占有し、後部に固着した締具が煩わしいからであ
る。そこで、履用者が必要に応じ、締具を着脱できれ
ば、後部の開いたサンダルの利用範囲を広げることがで
きる。が、着脱の操作が容易でなければ、所詮、画餅に
帰する。本発明は、主に室内履きなどとしてその履用範
囲が制限されている後部の開いたサンダルの、履きやす
いが脱げやすいといった、両立しえなかった長所と短所
の問題を解消するため、輪状のストラップの着脱操作を
容易なものとしてサンダルの利用範囲を広げるものであ
る。そして本発明により、輪状のストラップを簡便にサ
ンダルに装着できるほか、装着時にはストラップが締具
としてサンダルを保持し、履用者に、安定した履き心地
を提供するものである。

【００１５】本発明によりミュール等の後部の開いたサ
ンダルに容易に、輪状のストラップを装着して、簡便に
ストラップを締具として利用できることから、サンダル
のヒールが高い場合でも、履用者は安定した履き心地を
得ることができる。また輪状のストラップの素材を選ん
で装飾効果を高めることもできる。かくして本発明によ
り、サンダルの活用範囲を著しく広げることが出来る。

【００１６】また履用者の好みに応じて、輪状のストラ
ップの材質を選択することができる他、ストラップを容
易に着脱できるので、サンダルと輪状のストラップの素
材や組み合わせを自由に楽しむことができ、履用者は、
その好みに応じてサンダルを個性的に装飾することがで
きる。

【００１７】さらに有頭形状のピン２の材質に金、銀な
どの高級な金属を採用して、輪状のストラップに絹など
の素材を選択するときは、サンダルの美観を高めサンダ
ルの商品価値を極めて向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示した斜視図である。

【図２】本発明の実施例を示した平面図である。

【図３】輪状のストラップの一例を、有頭形状のピン
に掛けた状態の例示を示す斜視図である。

【符号の説明】

１はサンダル底部、２は有頭形状のピン、３は輪状のストラップの例示である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ミュール等の後部の開いたサンダル底
部の左右両側の踏まず部近傍から爪先部の間に装着し
た、それぞれ１本乃至数本の有頭形状のピンに、輪状の
ストラップを容易に着脱できることを特徴とするサンダ
ル