JPH079335U

JPH079335U - 蓋形注射針取り外し器

Info

Publication number: JPH079335U
Application number: JP4899093U
Authority: JP
Inventors: 久男後藤
Original assignee: 久男後藤
Priority date: 1993-07-17
Filing date: 1993-07-17
Publication date: 1995-02-10

Abstract

(57)【要約】【目的】血液検査に使用した注射針や採血針を、手を
触れることなく注射器やベノジェクトホルダーから取り
外すと同時に医療廃棄物処理容器に収容し廃棄処分する
ことができる、安全かつ簡便な注射針取り外し器を提供
する。【構成】蓋（１）の上面に円筒状穴（２）を設け、円
筒状穴（２）の円周面にそれぞれ開口部が接したコ字形
状穴（３）と開口縁の下面に傾斜面部（５）が円筒状穴
（２）から離れるにしたがって肉厚を次第に増すように
形成されたＵ字形状穴（４）を設けることを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、医療廃棄物のなかでも感染症を生ずる恐れのある感染性廃棄物、特に血液検査の採血に使用した注射針と採血針の廃棄処分に有効なる蓋形注射針取り外し器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、注射器やベノジェクトホルダーから注射針や採血針を、単に手で取り外したり、引出し式などの収容容器を内蔵した取り外し機器や収容容器と取り外し器を一体成形した容器兼用取り外し器があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これは次のような欠点があった。（イ）手で直接使用済注射針や採血針を取り外して廃棄処分しようとする時、特にリキャップの時、手指などを誤刺する事故が起きがちであった。（ロ）収容容器を内蔵した取り外し機器や容器兼用取り外し器は、収容容器が一杯となり廃棄する場合、再度医療廃棄物処理容器に入れて廃棄しなければならず、手間とコストが二重にかかった。（ハ）また、再度医療廃棄物処理容器に入れるまでの間に、収容容器の密封が不完全で、倒したり落としたりした時、飛散、流出し危険であった。（ニ）飛散、流出時の危険を減らすため、一杯となった収容容器ごとオートクレーブで滅菌処理後廃棄しなければならないこともあり、三度手間を要した。本考案は、これらの欠点を除くためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

蓋（１）の上面に、円筒状穴（２）を設け、円筒状穴（２）の円周面に、それぞれ開口部が接したコ字形状穴（３）と開口縁の下面に、傾斜面部（５）が円筒状穴（２）から離れるにしたがって肉厚を次第に増すように形成されたＵ字形状穴（４）を設ける。本考案は、以上のような構成よりなる蓋形注射針取り外し器である。

【０００５】

【作用】

（イ）ネジ込み式の採血針（９）を、コ字形状穴（３）に挿入し、ベノジェクトホルダー（８）を左回転し、採血針（９）を外した後、円筒状穴（２）まで移動することにより、医療廃棄物処理容器に落下収容される。（ロ）差し込み式の注射針（７）を、円筒状穴（２）より挿入し、Ｕ字形状穴（４）の開口縁上面に、注射器（６）先端面を接する。円筒状穴（２）を離れる方向に注射器（６）を移動させることにより、注射針（７）は、Ｕ字形状穴（４）開口縁下面の傾斜面部（５）にて、押し下げられて注射器（６）から外れ、医療廃棄物処理容器に落下収容される。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例について説明する。蓋（１）の上面に、注射針挿入口兼採血針落下口の円筒状穴（２）を設け、円筒状穴（２）の円周面に、それぞれ開口部が接した取り外し部のコ字形状穴（３）と開口縁の下面に傾斜面部（５）が円筒状穴（２）から離れるにしたがって肉厚を次第に増すように形成された注射針取り外し部のＵ字形状穴（４）を設ける。本考案は、以上のような構造で、これを使用する時は、医療廃棄物処理容器の蓋を取り外し、本考案による蓋（１）を取り付ける。ベノジェクトホルダー（８）から採血針（９）を取り外す時は、ネジ込みされた採血針（９）をコ字形状穴（３）に挿入した後、ベノジェクトホルダー（８）を左に回転させることにより取り外し、円筒状穴（２）まで移動し、落下させて医療廃棄物処理容器に収容する。注射器（６）から注射針（７）を取り外す時は、注射器（６）を円筒状穴（２）に挿入し、Ｕ字形状穴（４）の円筒状穴（２）円周面に接する開口部からＵ字形状穴（４）の開口縁の上面に注射器（６）先端面を当接させ、円筒状穴（２）から離れるにしたがって肉厚を次第に増すように形成された傾斜面部（５）の方向に移動することにより、注射針（７）は、傾斜面部（５）によって下方に押し下げられ注射器（６）より抜き出され、自動的に脱装されて落下し、医療廃棄物処理容器に収容される。なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、蓋（１）の形を第６図に示すように内蓋にすることも可能であり、医療廃棄物処理容器に装着する方法も、ネジ式、ストッパーを設けた押し込み式などがある。材質についても、つど廃棄する場合は、硬質の合成樹脂などを用い、繰り返し使用する場合は、腐食しにくいアルミニウムなどを用いる。内蓋の場合は、内蓋をしたまま医療廃棄物処理容器と対の蓋をしたり、繰り返し使用する場合は、本案の蓋を取り外し、対の蓋と取り替えて廃棄処分する。また、コ字形状穴（３）のみを設けたり、Ｕ字形状穴（４）のみを設けたり、穴の数も単数設けたり、複数設けたりしても良い。さらに、蓋（１）の形状も、円形にこだわることなく医療廃棄物処理容器に合わせて成形して良い。

【０００７】

【考案の効果】

したがって、この蓋形注射針取り外し器を使用すれば、（イ）注射器に取り付けた注射針やベノジェクトホルダーに取り付けた採血針に、手を触れることなく取り外して、直接医療廃棄物処理容器に収容することができるので、極めて安全である。（ロ）蓋のサイズや形状を、医療廃棄物処理容器の種類に合わせて多種類設けることにより、注射針取り外し器兼医療廃棄物処理容器として使えるので廃棄処分に、二度手間、三度手間をかける煩わしさが無くなる。（ハ）医療機関で使用した薬液などの入っていた不用となったポリ容器などが、本考案の蓋を取り付けることによって、注射針取り外し器付医療廃棄物処理容器として利用することができ、廉価に注射針の廃棄処分ができる。（ニ）内蓋の形状のものは、取り付けたまま医療廃棄物処理容器と対の蓋をして廃棄処分することができるので、再利用のための付け替え作業を省くことができ、安全かつ簡便に廃棄処分ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の斜視図の断面図である。

【図３】本考案の平面図である。

【図４】本考案の底面図である。

【図５】本考案の正面図の断面図である。

【図６】本考案の他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１蓋２円筒状穴３コ字形状穴４Ｕ字形状穴５傾斜面部６注射器７注射針８ベノジェクトホルダー９採血針

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】蓋（１）の上面に、注射針挿入口兼落下
口の円筒状穴（２）を設け、円筒状穴（２）の円周面
に、それぞれ開口部が接した注射針取り外し部のコ字形
状穴（３）と開口縁の下面に傾斜面部（５）が円筒状穴
（２）から離れるにしたがって肉厚を次第に増すように
形成されたＵ字形状穴（４）を設けた蓋形注射針取り外
し器。