JPH079299U - アイロン台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衣類のそで部分と肩部分の両方またはそで部
分と肩部分へのアイロンかけ作業を、手軽に素人でも簡
単に行うことができるアイロン台を提供する。 【構成】 衣類の筒状部分などに対して挿入される挿入
端部２ｃと所定長さ及び所定幅寸法を有した本体部２
と、挿入端部２ｃに対する対向部位において本体部から
連続形成されるとともに衣類肩部の内側面に略合致する
形状を有する肩体部３とを具備するアイロン台１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はアイロン台に係り、特に衣類のそで部分と肩部分を効率良くアイロン かけすることができるアイロン台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、衣類のそで部分や子供用のズボンをアイロンかけするために専用ア イロン台が用いられている。この種のアイロン台によれば、アイロン台に対して 衣類の筒状部分などを挿入した状態にしてから、アイロンかけを行うように用い られることから、通常の平らなアイロン台に比べて衣類のそで部分や子供用のズ ボンを能率良く作業を行える利点がある。

【０００３】 一方、例えば男性用スーツのように、肩パッドを肩部分に内蔵している場合に は、肩部分は３次元的な形状を有していることから、素人が所定の形になるよう にアイロンかけすることはほとんど不可能であった。そこで、専門職のクリーニ ング店などに依頼することで、スーツの肩部のアイロンかけを行うことが通常行 われている。また、専門職側ではスーツの肩部の内側面の形状に沿う形状の「マ クラ」を、肩部の内側からセットしてから、アイロンかけすることが一般的であ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述の専用アイロン台を用いる場合には、衣類の筒状部分にし かアイロンかけをすることはできない。また、スーツなどの肩部に対してアイロ ンかけするためには上記のプロ用の「マクラ」などを購入すれば良いが、専用ア イロン台に加えてさらに「マクラ」を購入することは、これらの未使用時におけ る収納場所の確保の困難性などから、一般家庭では無理である。

【０００５】 また、専用アイロン台を用いて、スーツのそで部分へのアイロンかけをした後 に、スーツを専用アイロン台から取り外してから、「マクラ」を肩部内側に再度 セットすることでアイロンかけする作業を行うことにより、素人でもスーツのそ で部分と肩部分のアイロンかけを行えないことはないが、このような作業は非常 に面倒であり実現されそうにない。しかも、「マクラ」は例えば、桐の切り屑な どを内部に充填するようにして構成されるものであることから、重量が嵩み取り 扱いが困難であり、一般家庭の主婦には容易に取り扱えない。

【０００６】 したがって、本考案のアイロン台は上記問題点に鑑みてなされたものであり、 その目的とするところは、衣類のそで部分と肩部分の両方またはそで部分と肩部 分へのアイロンかけ作業を、手軽に素人でも簡単に行うことができるアイロン台 を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】及び

【作用】

上述の課題を解決し、目的を達成するために本考案のアイロン台は以下の構成 を備える。即ち、衣類の筒状部分などに対して挿入される挿入端部と所定長さ及 び所定幅寸法を有した本体部と、挿入端部に対する対向部位において本体部から 連続形成されるとともに衣類肩部の内側面に略合致する形状を有する肩体部とを 具備しており、本体部に対して衣類の筒状部分などを挿入すると、衣類の肩部分 が肩体部にセットされる状態になるので、スーツなどのそで部分と肩部分のアイ ロンかけ作業を簡単に行えるようにする。

【０００８】 また、好ましくは、本体部と、肩体部の基部となるアイロン基部を所定樹脂材 料を用いたブロー成形により形成しており、アイロン台を軽量に構成できるよう にしている。

【０００９】 また、好ましくは、アイロン基部のアイロン作用面上に無数の突起部を形成し ており、ブロー成形樹脂の放熱及びアイロン効果を助長するようにしている。

【００１０】 そして、好ましくは、挿入端部から衣類の筒状部分などを挿入可能な状態にし た所定形状の脚部をアイロン基部のアイロン作用面の裏面に設けおり、アイロン かけ作業をより容易にするようにしている。

【００１１】

【実施例】

以下に、本考案のアイロン台の好適な各実施例について図面を参照しながら説 明する。

【００１２】 先ず、図１は第１実施例のアイロン台の側面図であって、作業机Ｂ上に置かれ た状態を示している。また、図２は図１のアイロン台の底面図である。両図にお いて、アイロン台１は図示のように、衣類の筒状部分であるそで部分や子供用の スボンを挿入するための挿入端部２ｃとそで寸法より若干短い所定長さと、図２ に図示のような所定幅寸法であって、そで部分などを挿通状態にした時に、略そ でが平らになる幅寸法を有するとともに、線対称に構成されるなだらかな湾曲面 ２ａを有する本体部２に対して肩体部３が一体形成されている。

【００１３】 この肩体部３は図示のように、挿入端部２ｃに対向部位において本体部２から 連続した状態で形成されるとともに、衣類肩部の内側面に略合致する形状を有し ている。このために、肩体部３は本体部２との継ぎ目となる部分であって曲面か ら形成される外形線４と、この外形線４に対向する内面線４ｂであって、本体部 ２の裏面２ｂとの継ぎ目となる部分と、肩体部３の補強の役割も果たす補強部３ ｄと、アイロンの作用面となる外周面３ａとその内周面３ｅとが一体形成されて いる。また、このように構成される肩体部３の端部３ｃであって、補強部３ｄと 底面部３ｋの交点部分は、図１に図示のように作業台Ｂ上に載置した際の足部分 を上述した挿入端部２ｃとともに形成してアイロン台１を作業台Ｂ上において３ 点支持できるようにしている。

【００１４】 以上説明したアイロン台１は図３の使用状態図に示されるように、スーツＳな どの衣類のそで部分を本体部２に挿入すると、スーツＳの肩部分が肩体部３の裏 側にちょうど位置する状態になるので、その後に、作業台Ｂ上に端部３ｃと挿入 端部２ｃとを載置する状態にしてアイロンかけを行うようにして、そで部分と肩 部分へのアイロンかけ作業を、手軽に素人でも簡単に行うことができるようにし ている。また、そで部分のみや肩部分のみの場合も同様にこのアイロン台１を使 用してアイロンかけできる。

【００１５】 次に、第２実施例につき、図１のＡ−Ａ矢視断面図である図４を参照して述べ ると、アイロン台１の本体部２と肩体部３の基部となるアイロン基部５は図示の ように、所定樹脂材料を用いたブロー成形により形成されるものであって、アイ ロン作用面には本願出願人の考案（実願昭６３−００４１５２、６３−０７６４ ５２号）になる無数の突起部６が設けらえている。この突起部６の作用により、 熱に弱いとされるブロー成形樹脂材料を用いての構成が可能となった。また、突 起部６上に設けられるフェルト材７とカバー８との構成により、特にスチームア イロンを用いた場合において、蒸気が突起部６の間に適度にとどまることができ るようになり、仕上がり状態を非常に向上できることが確認できている。 さらに、ブロー成形により形成することで、大量かつ安価でしかも軽量なアイ ロン台を提供できるようになった。この結果、一般家庭における使用が実現可能 となる。なお、ブロー成形のみでは強度の確保が困難な場合には適宜補強部材を もうけると良いが、図４に図示のようにアイロン基部５はアイロン作用面に対し て突状に湾曲している横断面形状を有していることから、強度上は十分であり補 強剤はなくとも良い。

【００１６】 次に、第３実施例であって、脚部を設けた例につき述べると、図５は側面図で あって、既に説明済の同様の構成部分には同様の符号を付してある。本図におい て、本体部２の裏面２ｂには上述した挿入端部２ｃから衣類の筒状部分などを挿 入する際に邪魔にならないようにするために図示のような「Ｕ」型の側面形状を 有する脚部１０が破線で図示されるネジ１１を用いて固定されている。このよう に構成する結果、スーツＳなどの衣類のそで部分を本体部２に挿入する作業がよ り簡単に行えるようになる一方、上述のアイロン台と同様にスーツＳの肩部分が 肩体部３の裏側にちょうど位置する状態になる。また、作業台Ｂに置く状態では 特に本体部２が平行な状態になるのでアイロンかけ作業がより簡単になる。

【００１７】 ここで、脚部１０をアイロン台に対して着脱自在にしてもよいことは勿論であ る。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明のように、本考案のアイロン台によれば、衣類のそで部分と肩部分の 両方またはそで部分と肩部分へのアイロンかけ作業を、手軽に素人でも簡単に行 うことができるアイロン台を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例のアイロン台１の側面図である。

【図２】図１のアイロン台１の底面図である。

【図３】図１のアイロン台１の使用状態図である。

【図４】第２実施例のアイロン台１にかかる、図１のア
イロン台１のＡ−Ａ矢視断面図である。

【図５】第３実施例のアイロン台１の側面図である。

【符合の説明】

１ アイロン台、 ２ 本体部、 ２ｃ 挿入端部、 ３ 肩体部、 ３ｃ 端部、 １０ 脚部である。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣類の筒状部分などに対して挿入される
   挿入端部と所定長さ及び所定幅寸法を有した本体部と、 前記挿入端部に対する対向部位において前記本体部から
   連続形成されるとともに衣類肩部の内側面に略合致する
   形状を有する肩体部と、 を具備することを特徴とするアイロン台。
2. 【請求項２】 前記本体部と、前記肩体部の基部となる
   アイロン基部を所定樹脂材料を用いたブロー成形により
   形成することを特徴とする請求項１に記載のアイロン
   台。
3. 【請求項３】 前記アイロン基部のアイロン作用面上に
   無数の突起部を形成したことを特徴とする請求項２に記
   載のアイロン台。
4. 【請求項４】 前記挿入端部から衣類の筒状部分などを
   挿入可能な状態にした所定形状の脚部を、前記アイロン
   基部のアイロン作用面の裏面に設けたことを特徴とする
   請求項１から請求項３のいずれかに記載のアイロン台。