JPH0790527B2 - 摺動材料の製造法 - Google Patents

摺動材料の製造法

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JPH0790527B2
JPH0790527B2 JP12111786A JP12111786A JPH0790527B2 JP H0790527 B2 JPH0790527 B2 JP H0790527B2 JP 12111786 A JP12111786 A JP 12111786A JP 12111786 A JP12111786 A JP 12111786A JP H0790527 B2 JPH0790527 B2 JP H0790527B2
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芳夫 大沢
純一 泉
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イ−グル工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、メカニカルシール用の摺動材料を製造する方
法に関するものである。
従来の技術 炭化ケイ素質のメカニカルシール用摺動材料を製造する
従来の常法は、特開昭50−78609号公報、特開昭51−148
712号公報等に開示されている無加圧成形法、すなわ
ち、サブミクロンの炭化ケイ素微粉末に焼結助剤として
ホウ素、アルミニウムまたはそれらの化合物、炭素また
は炭化性有機化合物等を加えて均一に混合し、得られた
易焼結性原料混合物を適当な型に充填して常温または加
熱下に加圧することにより成形し、更に熱処理もしくは
焼成を行なって焼結させる方法である。この製法により
得られる摺動材料は、いうまでもなく全体が均一な組織
のものであるから、たとえば摺動面を材質または(およ
び)特性値の異なる複数の領域からなるもの(以下、複
合摺動面を有する摺動材料という)にしてシール性能や
潤滑性能などの点で有利なものを得ようとする場合は、
基材となる摺動材料の製造後に摺動面を加工することに
なり、工程が複雑とならざるを得ない。しかも、後加工
により得られた摺動材料は、摺動面の摩耗にともない摺
動面特性が変化し易いという問題がある。摩耗量の多少
にかかわらず安定した性能を示す複合摺動面を有する摺
動材料であるためには、摺動面の複合構造が、摺動面の
垂直な方向にも一様に伸びていなければならないが、そ
のようなものを上記従来の方法で製造することは至難で
ある。たとえば本発明者らがさきに発明し特許出願(特
開昭61−294268号)した複合摺動面を有する摺動材料の
一つ、すなわち、第1図および第2図に示したようにメ
カニカルシール用摺動材料において回転軸挿通孔1付近
から外周方向に渦巻き状に伸び且つ摺動面2に垂直であ
る帯状の低密度領域(または高密度領域)3を有するも
のは、メカニカルシールに使用した場合、摺動面におけ
る相対的に低密度の領域が相対的に高密度の領域よりも
摩耗し易いため渦巻き状の凹溝を摩耗量のいかんにかか
わらず摺動面に生じ、この凹溝により密封流体に作用す
る遠心力を利用して高度のシール状態を長期間保つこと
ができるが、このような摺動材料を製造するには、後加
工によらない新規な製造法が必要である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、上述のように従来製造が困難であった
複合摺動面を有する炭化ケイ素質摺動材料を容易に製造
する方法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 上記課題を解決することに成功した本発明の製造法につ
きまずその概要を述べると、この製法は、任意の組成の
原料混合物を、望ましくは乳化重合四フッ化エチレン樹
脂の存在下に可塑化して長尺シート状に成形し、得られ
たシート状成形物の一種または二種以上を金型の棒状コ
アに巻上げたのち巻上げ体をその側面に拘束する金型内
で端面方向からプレスし且つ加熱して環状に成形し、得
られた環状成形体を金型より外して非酸化性雰囲気で焼
成することを特徴とするものである。
以下、本発明の製造法を工程順に詳しく説明する。
まず炭化ケイ素微粉末と任意の焼結助剤からなる易焼結
性原料混合物を用意する。焼結助剤としては、焼結前の
成形物にその取扱いに必要な強度を付与するのにも有効
な熱硬化性樹脂たとえばフェノール樹脂を、少なくとも
その一部に用いることが望ましい。そのほか、必要なら
ば炭素繊維、ボロン繊維、針状コークス、鱗片状黒鉛な
どの充填材を適量加える。さらに、原料混合物を可塑化
してシート状に成形可能にするための結合剤を混合す
る。このために使うことのできる結合剤の例としては、
各種合成樹脂たとえばポリビニルブチラール、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール
等の高粘度溶液、あるいは乳化重合により得られた四フ
ッ化エチレン樹脂の水性分散液がある。四フッ化エチレ
ン樹脂の分散液は、粘性はほとんど示さないが樹脂粒子
がわずかな圧縮せん断力によりフィブリル化するので、
粉体原料に加えて混練するとフィブリル化した樹脂が粉
体に絡みつき、パテ状の可塑化物を与える。これらシー
ト化に必要な結合剤樹脂の好ましい使用量は、溶液とし
て使用するものの場合で約10〜40%、四フッ化エチレン
樹脂の場合で約2〜10%である(いずれも炭化ケイ素に
対する重量%)。
次に、得られた可塑化原料混合物を一定幅の長いシート
に成形する。成形法としては、ロール圧延法、押出成形
法などがある。圧延法は、原料に繊維状もしくは鱗片状
の充填材を配合した場合、それらをシートの長さ方向に
配向させることができるので、これを摺動特性の向上に
利用できるという利点がある。得られたシートは第3図
に示したような金型のコア5に巻きつけ、第4図の状態
とする。6は巻き付けられた原料混合物のシートであ
る。この後、またはここまでの任意の段階で、可塑化原
料混合物のシートをできるだけ乾燥することが望ましい
(下記プレス工程後に多量の溶剤または水が除去さる
と、製品に亀裂や気孔を生じ易い。)。次いでダイ7お
よび加圧板8を第5図に示した所定の位置に配置し、約
140〜180℃に加熱しながら、加圧板8の上から好ましく
は1t/cm2以上の圧力で数分間プレスすると、圧縮され且
つ熱硬化性樹脂が硬化することにより、全体が緻密な組
織になって硬化するとともにシート同士が接着され、リ
ング状成形物が形成される(冷間静水加圧装置を用いて
成形してから熱処理してもよい)。この成形物を、必要
に応じて乾燥した後、成形時のプレス面(またはその反
対側面)が平滑な摺動面となるように切削加工を施して
から真空中または不活性雰囲気で約1900〜2000℃以上に
加熱して焼結する。最後に、摺動面に研磨を施す。
上述の製法によれば、焼結時に起こる結合剤の炭化にと
もなうシートの厚さ方向収縮が、シート接合面付近の組
織を低密度にする。このようにして、第1図のような複
合摺動面を有するメカニカルシール用摺動材料を製造す
ることができる。
上述のような原理で単一の原料混合物からシート巻上げ
体のシート間に密度差を生じさせることにより複合摺動
面を得るほか、本発明の製法においては、最終的に密度
その他の特性の異なる硬化体が得られるよう配合を異な
らせた2種類の原料混合物を可塑化して別々にシート化
し、それらを重ね合わせたものを上記方法と同様にして
成形し、熱処理してもよい。またその場合、シートの一
方を(長さ方向)切断しながら断続的に重ね合わせれ
ば、上記諸例とは違って断片的な異質領域を有する摺動
面を持つものが得られる。
また、いずれの場合も、シート状にした原料混合物を巻
上げる金型のコアを三角形断面、四角形断面等の多角形
断面、その他任意の胃形断面のものとしてもよく、更
に、シートの巻上げを上記諸例のように渦巻状にせず、
年輪状にしてもよい。
作用・効果 本発明は上述のような構成のものであるから、原料混合
物をそのまま金形で成形してしまう従来の製法では到底
製造することのできない複合摺動面の摺動材料、すなわ
ち複合摺動面を構成する複合構造が摺動面に垂直な方向
に一様である摺動材料を、後加工の必要なしに、容易に
製造することができる。特に、原料混合物シート化のた
めの結合剤として四フッ化エチレン樹脂を使用するとき
は、独特の粉体凝集作用にり、きわめて成形性のよい可
塑化物が得られ、媒体(水)もごく少量でよいから、成
形の作業性、成形精度、均一性、製品物性等いずれにお
いても好ましい結果が得られる。
本発明の製法の更に有利な点は、繊維状もしくは鱗片状
の充填材を配合した場合、原料混合物をシート状に圧延
成形する過程で自然に生じるシート長さ方向への充填材
の配向が製品中にも導入されて、たとえば第6図の例の
ように、低密度領域10の“渦”に沿って充填材11が配向
している摺動材料が得られ、この配向をも密封摺動特性
の向上に利用することができることである。
実施例 以下実施例を示して本発明を説明する。なお実施例中
「部」とあるのは重量部を意味し、また「硬度」はビッ
カース硬度である。
実施例 1 平均粒径0.3μの炭化ケイ素粉末90%、平均粒径2.5μの
炭化ホウ素1.5%、フェノール樹脂6%、パラフィン2.5
%からなる原料混合物100部に四フッ化エチレン樹脂5
部および水50部を加えて混練し、更にロールで圧延し
て、幅5cm、厚さ2mmの長尺シート状に成形した。次い
で、得られたシートを、第3図の金型を用いる前述の方
法によりリング状に成形した。この場合、金型は150℃
に加熱し、プレス圧力は1.5t/cm2とした。得られた成形
体をアルゴンガス中で2000℃に加熱して焼結したのち、
プレス面が摺動面になるよう研磨加工およびラッピング
加工して、第1,2図に示した例と同様の、渦巻き状の薄
い低密度領域(硬度1480)を要するメカニカルシール用
炭化ケイ素質摺動材料を得た。なお上記低密度領域以外
の部分の硬度は2016であった。
実施例 2 鱗片状黒鉛10部を更に加えたほかは実施例1と同様にし
て、メカニカルシール用炭化ケイ素質摺動材料を製造し
た。得られた摺動材料は、第6図に示した例と同様に、
渦巻き状の薄い低密度領域(硬度1275)を有し、且つ、
配合された鱗片状黒鉛が低密度領域に平行に配置された
ものであった。なお上記低密度領域以外の部分の硬度は
1569であった。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明の製造法により製造可能な制動材料の一
例の平面図。 第2図:第1図の例のII−II断面図。 第3図〜第5図:本発明の製造法におけるシート状原料
混合物の成形法の説明図。 第6図:本発明の製造法により製造可能な摺動材料の別
の例を示す平面図。 1:回転軸挿通孔、2:摺動面 3,10:低密度領域、5:コア 6:原料混合物のシート、7:ダイ 8:加圧板、11:充填材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化ケイ素粉末およびその焼結助剤の混合
    物またはこれに充填材を混合したものを成形し次いで焼
    成する無加圧成形法により炭化ケイ素質摺動材料を製造
    するに当り、原料混合物を可塑化して長尺シート状に成
    形し、得られたシート状成形物の一種または二種以上を
    金型の棒状コアに巻上げたのち巻上げ体をその側面に拘
    束する金型内で端面方向からプレスし且つ加熱して環状
    に成形し、得られた環状成形体を金型より外して非酸化
    性雰囲気で焼成することを特徴とする炭化ケイ素質摺動
    材料の製造法。
  2. 【請求項2】金型の棒状コアとして断面が円形のものを
    用いる特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】金型の棒状コアとして断面が三角形または
    四角形のものを用いる特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】シート状成形物の巻上げを年輪状に行う特
    許請求の範囲第3項記載の製造法。
  5. 【請求項5】炭化ケイ素粉末およびその焼結助剤の混合
    物またはこれに充填材を混合したものを成形し次いで焼
    成する無加圧成形法により炭化ケイ素質摺動材料を製造
    するに当り、原料混合物を乳化重合四フッ化エチレン樹
    脂により可塑化して長尺シート状に成形し、得られたシ
    ート状成形物の一種または二種以上を金型の棒状コアに
    巻上げたのち巻上げ体をその側面を拘束する金型内で端
    面方向からプレスし且つ加熱して環状に成形し、得られ
    た環状成形体を金型より外して非酸化性雰囲気で焼成す
    ることを特徴とする炭化ケイ素質摺動材料の製造法。
  6. 【請求項6】金型の棒状コアとして断面が円形のものを
    用いる特許請求の範囲第5項記載の製造法。
  7. 【請求項7】金型の棒状コアとして断面が三角形または
    四角形のものを用いる特許請求の範囲第5項記載の製造
    法。
  8. 【請求項8】シート状成形物の巻上げを年輪状に行う特
    許請求の範囲第7項記載の製造法。
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