JPH078762A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JPH078762A
JPH078762A JP15082393A JP15082393A JPH078762A JP H078762 A JPH078762 A JP H078762A JP 15082393 A JP15082393 A JP 15082393A JP 15082393 A JP15082393 A JP 15082393A JP H078762 A JPH078762 A JP H078762A
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JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
module
water
hydrophobic microporous
Prior art date
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Pending
Application number
JP15082393A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniya Nago
訓也 名郷
Yukio Mizutani
幸雄 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Filing date
Publication date
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ケースの内部に溜まった空気等の気体が直ちに
自動的に外部へ排出され、ケース内への空気の混入によ
る濾過効率の低下等を解消する。また、中空糸膜を破損
すること無く安全にモジュールを製造する。 【構成】中空糸膜束の周囲を、例えば、最大細孔径3μ
m以下、平均細孔径0.2〜1.0μm、弾性率50〜
150kg/cm2の疎水性微多孔性平膜で包囲し、中
空糸膜束のポッティング部の切断開口端側に該疎水性微
多孔性平膜の断面が開口してなる中空糸膜モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜モジュールを
用いて水の浄化および分離を行う際に、被処理水中に混
在する気体、あるいは、断水等の事故に伴って逆流混入
した空気等の気体がモジュール内に蓄積されることに起
因する透水性能の低下ないしは停止のない改善された中
空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】自然環境の悪化に伴う水質汚染が進み、
上水(飲料水)のカビ臭、トリハロメタン等の有害物質
の流入を取り除き、おいしい安全な飲料水を提供する手
段として中空糸膜を用いた浄水器(清水器)が実用化さ
れている。
【0003】このような中空糸膜を用いた浄水器は、供
給される水中の気泡や断水時に空気が逆流するなどの原
因から浄水器のモジュール内に気体が入り込み、再度給
水しても浄化水が流出しないか、あるいは流出速度が著
しく低減する、いわゆるエアーブロッキング現象の問題
があった。
【0004】この対策方法として、浄水器内のモジュー
ルケースの空気滞留部分に空気抜き用バルブまたはベン
ト孔を設け、該バルブを操作して空気を抜くことが提案
されている(特開昭58−133883号公報)。さら
には、濾過用の中空糸膜に、空気は通すが水を通さな
い、いわゆる疎水性中空糸膜を5〜10%程度混在さ
せ、空気溜まりが発生すると自動的に疎水性中空糸膜か
ら抜ける方法が提案されている(実開昭60−4990
4号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の空気抜き用バル
ブあるいはベント孔を設ける方法は、浄水器自体の基本
的設計が複雑化すること、本体が大きくなること、コス
トアップにつながるなどのほかに、頻繁にバルブを操作
して空気を抜かねばならず、誤った操作をするとそれ以
降はエアーブロッキングによる流出不能ないしは流量の
低減に至ってしまうという不便さがあった。
【0006】一方、中空糸膜束に空気抜き用の疎水性中
空糸膜を数%ほど混在させる方法は、浄水器使用者の操
作を必要とせず便利な方法であるが、モジュール製造工
程において中空糸膜束をケース内に挿入する際、ケース
の入口付近の端に中空糸膜をひっかけて破損するという
問題が避けられなかった。
【0007】したがって本発明の目的は、濾過用の中空
糸膜とは別に中空糸膜束の周囲を疎水性微多孔性平膜で
包囲し、ケース内に挿入する製造工程において中空糸膜
束を破損するトラブルがなく、且つ、モジュール内に空
気が溜まっても水の濾過を妨げることなく直ちに空気溜
まりを疎水性微多孔性平膜の表面から平膜内部を通って
自動的に系外に排出することのできる、上記従来技術の
問題点を解消した全濾過型の中空糸膜モジュールを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは中空糸膜モ
ジュール内へ流入した空気溜まりの状態を詳細に観察し
た結果、水中に存在する空気は中空糸膜束の外周部に移
行しやすい傾向を見出し、鋭意検討の結果、本発明に到
達したものである。
【0009】また、本発明は、中空糸膜束をケースに収
納する生産工程において、ケースの縁に中空糸膜が接触
して損傷することによって不良品を発生させるという非
常に重要な問題も併せ解消できるものである。
【0010】即ち、本発明は、中空糸膜束の周囲が疎水
性微多孔性平膜で包囲され、中空糸膜束のポッティング
部の切断開口端側に該疎水性微多孔性平膜の断面が開口
してなる中空糸膜モジュールに関する。
【0011】本発明に用いる中空糸膜としては、泥、ゴ
ミ、鉄サビ、有機微生物、大腸菌、一般細菌、コロイド
状不純物などを阻止できるものである。このためには、
通常、最大孔径が1μm以下であり、平均孔径が0.0
1〜0.1μmのものが好適に用いられる。また、中空
糸膜の外径は1000μm以下、好ましくは500〜3
00μmで、膜厚は150μm以下、好ましくは50〜
100μmである。
【0012】中空糸膜の素材としては特に限定されるも
のではなく、ポリオレフィン系、ポリサルホン系、セル
ロース系等を用いることができる。中でもポリオレフィ
ン系は透水性能はもとより、膜の強度的性質、耐薬品性
等に優れているために好ましく用いられる。中空糸膜は
通常500〜2000本がたばねられて中空糸膜束を形
成する。
【0013】中空糸膜束の周囲を包囲する疎水性微多孔
性平膜は、水のみならず各種のコロイド状不純物も透過
させず空気を通過させ、モジュール内の処理水を漏洩す
ることなく滞留した空気をモジュール外に排出する機能
を有する。すなわち、疎水性微多孔性平膜はモジュール
内において中空糸膜束の周囲を包囲しており、ポッティ
ング部の切断開口端側にその断面が開口している。した
がって、モジュール内に滞留した空気は疎水性微多孔性
平膜の平面の微細孔から膜内に侵入し、膜内を通過して
ポッティング部の切断開口端側に開口した膜の断面から
モジュール外に排出される。
【0014】したがって、疎水性微多孔性平膜は、この
ような機能を有するものであれば公知のものを何等制限
されることなく使用することができる。一般には、上記
した機能を発揮させるために最大孔径が1μm〜5μ
m、平均孔径が0.2μm〜2.0μmであるものを好
適に使用できる。さらには、モジュール内に滞留した空
気の抜ける速度を速く、しかもモジュール内の被処理水
が疎水性微多孔性平膜を通過してモジュール外への漏出
を防止するためには、平膜の平面から断面へ抜ける空気
の通気度が30〜200秒/100ccの多数の微細孔
を有する平膜が好適に用いられる。
【0015】また、疎水性微多孔性平膜のモジュール内
の端部は、モジュール内の被処理水のモジュール外への
漏洩を防ぐために、熱融着、接着剤等の方法で閉塞され
ている。上記の疎水性微多孔性平膜の材質は特に制限さ
れないが、空気の膜内通過を行うためには疎水性の材質
でなければならない。したがって、かかる疎水性微多孔
性平膜の材質はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテ
トラフルオロエチレンなどの疎水性の高分子材料が好適
に用いられる。もちろん、親水性材料を用いることもで
きるが、その場合には予め疎水化処理が必要となる。
【0016】本発明における疎水性微多孔性平膜は、中
空糸膜束の周囲を包囲することによって、中空糸膜束を
ケース内に挿入してモジュールを組み立てる際に、ケー
ス端部への中空糸膜のひっかけによる中空糸膜の破損を
防止するという機能も有する。
【0017】このためには、疎水性微多孔性平膜は腰が
強いこと、即ち、弾性率の高いもの、例えば、弾性率が
50〜150kg/cm2であることが好ましい。さら
に、該平膜の膜厚は、あまり薄いと膜の腰が弱く作業性
に劣り、あまりに厚いとケース内の濾過用中空糸膜束の
占める所定の容積スペースを狭めることになるために、
通常は100μm〜200μmが好ましい。
【0018】以上のような疎水性微多孔性平膜として
は、特公昭60−2660号公報に記載されたような、
膜厚100〜200μmのポリプロピレン製の平膜を特
に好適に用いることができる。
【0019】疎水性微多孔性平膜の面積は、濾過用中空
糸膜の有効面積に対して1〜15%、好ましくは5〜1
0%になるように装着されることが好ましい。通常は濾
過用中空糸膜の表面積は0.15〜1.0m2程度であ
り、疎水性微多孔性平膜の表面積を0.0075〜0.
1m2とすることが好ましい。
【0020】上記疎水性微多孔性平膜の中空糸膜長手方
向の長さは特に限定されるものではなく、中空糸膜の長
さの1/2以上もあれば十分であり、また、ケースの高
さまでの範囲で適宣選択できる。また、疎水性微多孔性
平膜は中空糸膜束の周囲全体を囲んでいるほうが中空糸
膜束をケースにひっかけることによる中空糸膜の破損を
防止するために好ましい。
【0021】次に本発明の中空糸膜モジュールを図面に
て説明する。中空糸膜モジュールは、ケース1の内部に
U字状に曲げた外径1000μm以下の多数の濾過用の
中空糸膜2の両端を収束し、該中空糸膜束の周囲を疎水
性微多孔性平膜3で包囲して接着剤4で固定されたもの
である。接着剤で固定された部分は一般にポッティング
部と呼ばれている。
【0022】疎水性微多孔性平膜3は、予め端面が熱融
着等で閉口状態にされており、上記中空糸膜束の周囲に
配置されてケース内に収納され接着剤で固定後にポッテ
ィング部が切断される。したがって、該疎水性微多孔性
平膜は、ポッティング部よりケースの内部側は端面が閉
口状態であり、ポッティング部の切断面側は開口状態に
保たれている。
【0023】モジュール内に水を導入すると、水は濾過
用中空糸膜の外側から内側へ透過するが、水に混入した
空気などの気体は中空糸膜束の外周部に溜まる。この空
気溜まりは中空糸膜束の周囲に配置した疎水性微多孔性
平膜の表面から入り、平膜内部の断面を通ってモジュー
ル外に自動的に排出される。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の中空糸膜モジュ
ールは疎水性微多孔性平膜を中空糸膜束の周囲に配置す
ることによって、ケースの内部に溜まった空気等の気体
を直ちに自動的に外部へ排出することができ、従来問題
とされていたケース内へ空気が混入したときに生じる濾
過効率の低下等を解消することができる。しかもモジュ
ールの製造工程上容易に、且つ、中空糸膜を破損するこ
と無く安全にモジュールを造ることができる。
【0025】さらに、疎水性微多孔性平膜と中空糸膜束
の面積比を常に一定に保持することができ、空気等の気
体の除去性能及び水の濾過性能に優れた中空糸膜モジュ
ールを提供できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定さ
れるものではない。
【0027】実施例 外径450μm、内径250μm、膜厚100μm、長
さ20cmの濾過用中空糸膜1000本をU字型に折り
曲げて束にし、膜面積が0.25m2の中空糸膜束を作
成した。疎水性微多孔性平膜として、最大細孔径4.6
μm、平均孔径1.6μm、弾性率133kg/c
2、平面から断面への空気透過性が50秒/100c
c、膜厚190μmである徳山曹達(株)製NFシート
#190を用い、15cm×15cm、膜面積0.02
2にヒートシーラーで熱融着切断した。該疎水性微多
孔性平膜で濾過用中空糸膜束の全周囲を包囲してケース
内に収納した。ケース収納時に中空糸膜をケースにひっ
かけることはなかった。その後、ポリウレタン接着剤で
ポッティングした。モジュールカッターで不要の底部を
切り落とし、浄水器用の中空糸膜モジュールを得た。
【0028】上記のモジュールの上部から水圧1kg/
cm2の上水を供給すると、透過量は約5L/分であっ
た。次いで、モジュール上部に約100ccの空気を注
入し、再度給水したところ約5秒間で空気は疎水性微多
孔性平膜の表面から入り内部を通ってモジュール系外へ
排出され、再び約5L/分の透水量が回復した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の中空糸膜モジュールの一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1:中空糸膜モジュールのケース 2:濾過用中空糸膜 3:疎水性微多孔性平膜 4:接着剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空糸膜束の周囲が疎水性微多孔性平膜で
    包囲され、中空糸膜束のポッティング部の切断開口端側
    に該疎水性微多孔性平膜の断面が開口してなる中空糸膜
    モジュール。
JP15082393A 1993-06-22 1993-06-22 中空糸膜モジュール Pending JPH078762A (ja)

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JP15082393A JPH078762A (ja) 1993-06-22 1993-06-22 中空糸膜モジュール

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JP15082393A JPH078762A (ja) 1993-06-22 1993-06-22 中空糸膜モジュール

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ID=15505189

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