JPH0786868A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH0786868A
JPH0786868A JP22865693A JP22865693A JPH0786868A JP H0786868 A JPH0786868 A JP H0786868A JP 22865693 A JP22865693 A JP 22865693A JP 22865693 A JP22865693 A JP 22865693A JP H0786868 A JPH0786868 A JP H0786868A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 四ほう酸リチウムの切り出し角及び伝搬方向
が(0゜〜45゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)
の弾性表面波装置に対して、良好な伝搬特性を示すよう
なIDTの最適な電極構造を提供する。 【構成】 IDTの電極指の周期をP、電極指の幅をM
として、電極の膜厚hを弾性表面波の波長λで規格化し
た電極の規格化膜厚h/λを、次式 0.0165−0.0565×(M/P)+0.050
0×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0320−0.0
737×(M/P)+0.0667×(M/P)2 の範囲内にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四ほう酸リチウム単結
晶(Li2 4 7 ) を用いた弾性表面波装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波装置は、電気信号を表面波に
変換することで、信号処理を行う回路素子であり、フィ
ルタ、共振子、遅延線などに用いられている。通常、圧
電性を有する弾性体基板(圧電基板)上にインタデジタ
ルトランスジューサ(IDT、櫛形電極、すだれ状電
極)と呼ばれる金属電極を設けることで電気信号から表
面波への変換・逆変換を行っている。弾性表面波装置の
特性は、圧電基板を伝搬する弾性表面波の伝搬特性に依
存している。特に、弾性表面波装置の高周波化に対応す
るためには弾性表面波の伝搬速度の速い圧電基板が必要
である。
【0003】弾性表面波装置に用いられる基板材料とし
ては、水晶、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )、ニ
オブ酸リチウム(LiNbO3 )、四ほう酸リチウム
(Li 2 4 7 )等が知られている。また、弾性表面
波装置に用いられる弾性表面波としては、レイリー波
(Rayleigh Wave)や、リーキー波(Le
aky Wave、疑似弾性表面波、漏洩弾性表面波)
が主に知られている。
【0004】レイリー波は、弾性体の表面を伝搬する表
面波であり、そのエネルギーを圧電基板内へ放散するこ
となく、すなわち、理論上伝搬損失なく伝搬する。レイ
リー波を利用した弾性表面波装置に用いられる基板材料
として、伝搬速度が3100m/secのSTカット水
晶、3300m/secのX−112゜Y LiTaO
3 、4000m/secの128゜Y−X LiNbO
3 、3400m/secの45゜X−Z Li2 4
7 がある。水晶は、温度安定性に優れるが圧電性に乏し
い。逆に、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )は、圧
電性に優れるが温度安定性が劣っている。近年、これら
温度安定特性と圧電特性を共に満たす材料として、四ほ
う酸リチウム単結晶(Li2 4 7 )が注目されてい
る(例えば、特公平2−44169号公報、特公昭63
−40044号公報等を参照)。
【0005】一方、弾性表面波としてリーキー波と呼ば
れる弾性体の深さ方向にエネルギーを放散しながら伝搬
する弾性表面波(漏洩弾性表面波)を利用することが検
討されている。一般にリーキー波は放射による伝搬損失
が大きく弾性表面波装置に利用できないが、特別な切り
出し角および伝搬方向では比較的伝搬損失が少ないため
利用可能である。例えば、伝搬速度が3900m/se
cのLSTカット水晶、4200m/secの36゜Y
−X LiTaO3 、4500m/secの41゜Y−
X LiNbO3 、4500m/secの64゜Y−X
LiNbO3などが知られている。
【0006】このように、従来から知られている圧電材
料では、その伝搬速度は高々4500m/sec程度の
ものしか得られていないため、更なる高周波化には対応
することができなかった。このような観点から、本願発
明者らは、リーキー波の理論を更に発展させて、四ほう
酸リチウムの切り出し角及び伝搬方向がオイラー角表示
で(0゜〜45゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)
及びそれと等価な範囲内で、従来知られていない非常に
高伝搬速度で、低伝搬損失な弾性表面波が存在すること
を明らかにした(特願平05−042642)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】弾性表面波装置として
利用するためには、少なくとも一つのIDTが必要であ
る。圧電基板上に電極を形成した場合、電極の質量負荷
効果などによって、弾性表面波の伝搬特性が変化するこ
とが予想される。そのため、良好な弾性表面波の伝搬特
性を与えるIDTの最適な電極指膜厚や電極指幅などの
構造が存在するはずである。
【0008】しかしながら、オイラー角表示で(0゜〜
45゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)の四ほう酸
リチウムに関しては、良好な弾性表面波の伝搬特性を与
えるIDTの最適な電極指膜厚や電極指幅などの構造に
ついて、何ら知見が得られていなかった。一方、弾性表
面波フィルタの特性を劣化させる原因の一つとして、電
極による多重反射があり、これを抑圧するためダブル電
極IDTが広く用いられている(T.W.Bristol et al:"A
pplication of double electorodes in aoustic surfac
edevice design",proc.IEEE Ultrasonics Symp.,p.343
(1972),A.J.De Vries etal:"Reflection of surface w
ave from three types of I.D.transducers",ibid., p.
353(1972))。ダブル電極IDTは、電極指の極性が2
本ずつ等しく、電極指が同一周期で配置されている。
【0009】このようなダブル電極IDTに対しても、
オイラー角表示で(0゜〜45゜、45゜〜50゜、8
0゜〜90゜)の四ほう酸リチウムに関して、良好な弾
性表面波の伝搬特性を与える最適な電極指膜厚や電極指
幅などの構造について、何ら知見が得られていなかっ
た。本発明の第1の目的は、四ほう酸リチウムの切り出
し角及び伝搬方向がオイラー角表示で(0゜〜45゜、
45゜〜50゜、80゜〜90゜)及びそれと等価な範
囲内にIDTを形成し、伝搬速度が同一の方向に伝搬す
るバルク波の速い横波より速く、縦波を越えない弾性表
面波を利用した弾性表面波装置に対して、良好な伝搬特
性を示すようなIDTの最適な電極構造を提供すること
である。
【0010】本発明の第2の目的は、四ほう酸リチウム
の切り出し角及び伝搬方向がオイラー角表示で(0゜〜
45゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)及びそれと
等価な範囲内にダブル電極IDTを形成し、伝搬速度が
同一の方向に伝搬するバルク波の速い横波より速く、縦
波を越えない弾性表面波を利用した弾性表面波装置に対
して、良好な伝搬特性を示すようなダブル電極IDTの
最適な電極構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の本発明による弾性
表面波装置は、四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基
板と、前記圧電基板の表面に形成され、弾性表面波を励
起、受信、反射、伝搬するための電極とを有する弾性表
面波装置において、前記電極が、アルミニウムを主成分
とする金属により形成され、前記電極が、1本ずつの電
極指が互いに間挿するように配置された一対の櫛形電極
を有し、前記圧電基板の表面の切り出し角および弾性表
面波の伝搬方向がオイラ角表示で(0°〜45°、45
°〜50°、80°〜90°)およびそれと等価な範囲
内になるように形成され、前記電極指の周期をP、前記
電極指の幅をMとして、前記電極の膜厚hを前記弾性表
面波の波長λで規格化した前記電極の規格化膜厚h/λ
が、次式 0.0165−0.0565×(M/P)+0.050
0×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0320−0.0
737×(M/P)+0.0667×(M/P)2 の範囲内であり、前記弾性表面波の速度が同一方向に伝
搬するバルク波の速い横波の速度以上であり、縦波の速
度を越えないことを特徴とする。
【0012】また、第2の本発明による弾性表面波装置
は、四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基板と、前記
圧電基板の表面に形成され、弾性表面波を励起、受信、
反射、伝搬するための電極とを有する弾性表面波装置に
おいて、前記電極が、アルミニウムを主成分とする金属
により形成され、前記電極が、2本ずつの電極指が互い
に間挿するように配置された一対の櫛形電極を有し、前
記圧電基板の表面の切り出し角および弾性表面波の伝搬
方向がオイラ角表示で(0°〜45°、45°〜50
°、80°〜90°)およびそれと等価な範囲内になる
ように形成され、前記電極指の周期をP、前記電極指の
幅をMとして、前記電極の膜厚hを前記弾性表面波の波
長λで規格化した前記電極の規格化膜厚h/λが、次式 0.0335−0.0791×(M/P)+0.058
4×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0835−0.1
65×(M/P)+0.143×(M/P)2 の範囲内であり、前記弾性表面波の速度が同一方向に伝
搬するバルク波の速い横波の速度以上であり、縦波の速
度を越えないことを特徴とする。
【0013】上記発明において、圧電基板の表面である
基板切り出し面としては、(011)、(345)、
(255)、(231)、(356)などを用いること
が望ましい。特に、基板切り出し面として(011)面
を用いることができる範囲内、すなわち、オイラ角表示
で(0°〜2°、45°〜50°、88°〜90°)お
よびそれと等価な範囲内に弾性表面波の伝搬方向がなる
ように電極が形成されていることが望ましい。
【0014】
【作用】最初に、レイリー波とリーキー波の特性理論に
ついて説明する。レイリー波やリーキー波は、以下に説
明する関係式より、その特性を計算することができる
(J.J.Campbell, W.R.Jones, "A Method for Estimatin
g OptimalCrystal Cuts and Propagation Directions f
or Excitation of PiezoelectricSurface Waves", IEEE
transaction on Sonics and Ultrasonics, vol.SU-15,
No.4, pp.209-217, (1968); T.C.Lim, G.W.Farnell, "
Character of Pseudo Surface Waves on Anisotropic C
rystals", The Journal of Acoustical Society ofAmer
ica, vol.45, no.4, pp.845-851, (1968))。
【0015】一般に、圧電基板表面を伝搬する弾性表面
波の伝搬特性は、ある境界条件の下で運動方程式及びマ
クスウェルの方程式を準静電近似した電荷方程式を解く
ことで求めることができる。運動方程式と電荷方程式を
次に示す。
【0016】
【数1】
【0017】
【数2】 ただし、cijkl(i、j、k、l=1、2、3)は弾性
定数のテンソル、ekij(i、j、k=1、2、3)は
圧電定数のテンソル、εik(i、k=1、2、3)は誘
電定数のテンソル、ρは密度である。Ui は図1に示す
座標系における各方向(X1 を弾性表面波の伝搬方向、
2を圧電基板表面に含まれる弾性表面波の伝搬方向X
1 に垂直な方向、X3 をX1およびX2 に垂直な方向と
する)の変位を示し、Φは静電電位を示し、それぞれ次
式で示される。
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】 ただし、αはx3 方向の減衰定数、βi は振幅定数、κ
は波数、tは時間、vは位相速度である。まず、レイリ
ー波の計算の手順を説明する。実数の位相速度vを仮定
して、上記変位Ui を示す式(3)、静電電位Φを示す
式(4)を、運動方程式(1)と電束密度連続の式
(2)に代入し、振幅定数βi について整理すると、実
数を係数とする減衰定数αの8次方程式が得られる。こ
の8次方程式を解くことで、減衰定数αは共役複素数の
解が得られる。
【0020】表面波であるためには、波の振幅が基板の
深さ方向に対して減少しなければならないので、減衰定
数αは虚数部が負である解[Im(α(n))<0、n
=1、2、3、4]を選択することになる。選択された
それぞれの減衰定数αに対応して4つの振幅定数β1
β4 が算出される。この対応した振幅定数βiを参照す
ることで、4つの減衰定数αは、x1 方向の変位を主成
分とする縦波成分、x 2 方向又はx3 方向の変位を主成
分とする2種類の横波成分、及び静電電位を主成分とす
る電磁波成分にそれぞれ対応していることがわかる。こ
れら4つの弾性表面波の成分が伝搬可能であるので、伝
搬しうる弾性表面波の各方向の変位Uiおよび静電電位
Φは、それぞれ次式のように4つのモードの線形結合で
表すことができる。
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】 ただし、A(n) は各モードの振幅比を示す。次に、上記
式(5)、(6)に境界条件を与えることにより、弾性
表面波の伝搬特性を解くようにする。境界条件として
は、弾性体表面での応力が零であることを示す機械的境
界条件[x3 =0において、T13=T23=T33=0]
と、圧電基板表面が開放されている、すなわち、表面で
の電束密度のx3 方向成分が零という電気的境界条件
[x3 =0において、D3 =0]と、表面短絡の場合に
表面での電位が零であるという境界条件[x3 =0にお
いて、Φ=0]である。これら境界条件を満足するよう
な位相速度vを求めることで、レイリー波と呼ばれる弾
性表面波の伝搬特性を解くことができる。
【0023】次に、リーキー波の計算手順を説明する。
上述のレイリー波の計算において、上記式(3)、
(4)を式(1)、(2)に代入して減衰定数αを求め
る際に、仮定する位相速度vの値によって、減衰定数α
の解が共役複素数とならずに実数になることがある。例
えば、レイリー波よりも速い位相速度vを仮定した場
合、一方の横波成分(以下「第1の横波成分」という)
に対応した減衰定数αの虚数部は零(すなわち、実根)
となり、圧電基板の深さ方向に対して減衰しない成分が
存在する。したがって、弾性表面波のエネルギーは基板
表面に完全には集中せず、エネルギーを圧電基板の深さ
方向に放散するため、伝搬損失を生じる。
【0024】この場合、伝搬損失の数字上の表現として
位相速度vを複素数として算出すると、減衰定数αを求
めるための8次方程式の係数も複素数になる。この減衰
定数αの8つの解から、第1の横波成分以外の3つの成
分に対応し、振幅が基板の深さ方向に対して減少する解
を3つ選択する。さらに、他の1つの解として、第1の
横波成分に対応し、振幅が基板の深さ方向に対し増大す
る解を選択し、上記式(5)、(6)に上述した境界条
件を与えることにより、弾性表面波の伝搬特性を解くよ
うにする。このようにして解かれた弾性表面波は、一般
にリーキー波(漏洩弾性表面波)と呼ばれる。
【0025】次に、本願発明者らは、基板の切り出し角
及び弾性表面波の伝搬方向を特定の範囲に設定した場
合、縦波成分を主成分として圧電基板内部に2種類の横
波成分をバルク波として放射しながら圧電基板の表面を
伝搬する弾性表面波(本SAW)が存在することを予測
し、シミュレーションにより確認した。本SAWは、リ
ーキー波の理論を更に発展させたもので、リーキー波よ
りも速い実数の位相速度vを仮定した場合、2種類の横
波成分に対応した減衰定数の虚数部が共に零(すなわ
ち、共に実根)となり、圧電基板の深さ方向に減衰しな
い成分が2種類存在する。
【0026】本SAWのシミュレーションでは、上述し
た式(3)、(4)を式(1)、(2)に代入して、複
素数に拡張した位相速度vから減衰定数αを求める際
に、2種類の横波成分(第1の横波成分及び第2の横波
成分)に対応し、振幅が基板の深さ方向に対して増大す
る解をそれぞれ選択し、他の2つの減衰定数αとして縦
波成分及び電磁波成分に対応し、振幅が基板の深さ方向
に対して減少する解を選択した。すなわち、本SAW
は、2種類の横波成分をバルク波として基板内部にエネ
ルギーを放射しながら表面を伝搬する弾性表面波であ
る。
【0027】このようにして求めた位相速度vから、x
1 方向の位相速度vp 、電気機械結合係数k2 、伝搬損
失L、周波数温度係数TCFを求めた。これら位相速度
p、電気機械結合係数k2 、伝搬損失L、周波数温度
係数TCFを次式に示す。
【0028】
【数7】
【0029】
【数8】
【0030】
【数9】
【0031】
【数10】 ここで、vpo、vpsは、それぞれ表面が電気的開放、電
気的短絡のx1 方向の位相速度、αはx1 方向の熱膨張
係数である。シミュレーションは、四ほう酸リチウム単
結晶基板の切り出し角及び伝搬方向を変化させたときの
弾性表面波特性を計算することを目的として行なった。
任意の切り出し角及び伝搬方向の伝搬特性は、オイラ角
(φ、θ、ψ)で変換された弾性定数、圧電定数、誘電
定数に対して計算することにより求められる。また、同
一の方向に対して伝搬するバルク波(縦波、速い横波、
遅い横波)の位相速度を計算した。
【0032】次に、シミュレーション結果について図2
乃至図22を用いて説明する。図2乃至図4は、四ほう
酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウムを主成分とす
る電極が形成された弾性表面波装置において、弾性表面
波の伝搬方向をオイラ角表示で(0°、θ、90°)と
し、角度θを変化させた場合の弾性表面波の位相速度v
p 、電気機械結合係数k2 、弾性表面波一波長当たりの
伝搬損失Lのシミュレーション結果である。
【0033】本SAWの位相速度は、図2に示すよう
に、角度θが変化しても常に5000〜7500m/s
ecと非常に高速であり、バルク波の速い横波よりも速
く、縦波の位相速度を越えることはない。また、図3に
示すように、本SAWは角度θが25°〜90°の広い
範囲において発生しており、角度θが38°〜70°で
は0.6%以上、特に角度θが40°〜60°では1%
以上の電気機械結合係数が得られる。さらに、図4に示
すように、角度θが約55°以下では伝搬損失が小さ
い。
【0034】したがって、本SAWは、角度θが38°
〜55°の範囲内で電気機械結合係数が大きく、かつ伝
搬損失が小さくなる。特に、角度θが45°〜50°の
範囲では伝搬損失がより小さくなる。これらの範囲で
は、レイリー波は本SAWに比べ約1/2の3000〜
4000m/secの速度であるので、リーキー波は存
在しない。
【0035】図5乃至図7は、弾性表面波の伝搬方向を
オイラ角表示で(15°、θ、90°)とし、角度θを
変化させた場合の位相速度vp 、電気機械結合係数
2 、伝搬損失Lのシミュレーション結果である。ま
た、図8乃至図10は、弾性表面波の伝搬方向をオイラ
角表示で(30°、θ、90°)とし、角度θを変化さ
せた場合の位相速度vp 、電気機械結合係数k2 、伝搬
損失Lのシミュレーション結果である。
【0036】さらに、図11乃至図13は、弾性表面波
の伝搬方向をオイラ角表示で(45°、θ、90°)と
し、角度θを変化させた場合の位相速度vp 、電気機械
結合係数k2 、伝搬損失Lのシミュレーション結果であ
る。これら図2乃至図13から明らかなように、四ほう
酸リチウムの対称性を考慮すると、オイラ角表示(φ、
θ、ψ)の角度φに関係なく、角度θが30°〜90°
の範囲内において位相速度の速い本SAWが存在し、角
度θが38°〜55°の範囲内において、本SAWは、
位相速度が速く、電気機械結合係数が大きく、伝搬損失
が小さいことがわかる。特に、角度θが45°〜50°
の範囲においては、本SAWの伝搬損失はさらに小さ
い。また、本SAWの位相速度は、バルク波の速い横波
よりも速く、縦波の位相速度を越えない。
【0037】次に、圧電基板の(011)カット面(オ
イラ角表示で(0°、47.3°、ψ))における弾性
表面波の伝搬特性をシミュレーション計算した。図14
乃至図16は、オイラ角表示で(0°、47.3°、
ψ)とし、角度ψを変化させた場合の位相速度vp 、電
気機械結合係数k2 、伝搬損失Lのシミュレーション結
果である。
【0038】本SAWの位相速度は、図14に示すよう
に、角度θが変化しても常に7000〜7500m/s
ecと非常に高速である。また、図15に示すように、
本SAWは、角度ψが40°〜90°の範囲において存
在し、角度ψが80°〜90°の範囲において高い電気
機械結合係数が得られる。さらに、図16に示すよう
に、本SAWの伝搬損失は、角度ψが88°〜90°に
おいて非常に低くなる。したがって、本SAWは、角度
ψが90°のとき、電気機械結合係数が最大となり、伝
搬損失が最小となる。
【0039】次に、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表
示で(0°、47.3°、90°)である場合の弾性表
面波の伝搬特性をシミュレーション計算した。図17乃
至図20は、電極材料をアルミニウムを主成分とする金
属材料とし、電極の膜厚を変化させた場合の位相速度v
p 、電気機械結合係数k2 、伝搬損失L、周波数温度係
数TCFの計算結果を示している。このシミュレーショ
ン計算において、電気的開放とは、金属膜と基板との界
面でx3 方向の電束密度が零であること[x3 =0にお
いて、D3 =0]を意味し、電気的短絡とは、金属膜の
電位が零であること[x3 =0において、Φ=0]を意
味しているとして計算した。
【0040】電極の膜厚hを弾性表面波の波長λで規格
化した規格化膜厚h/λを0.0%から6.0%に変化
させると、図17に示すように、位相速度は徐々に低下
し、図18に示すように、電気機械結合係数は1.2%
から3.1%に増大する。また、規格化膜厚h/λが
0.0%から6.0%の範囲では、図19に示すよう
に、伝搬損失は0.01dB/λ以下と非常に低いこと
がわかる。さらに、周波数温度係数は、図20に示すよ
うに、規格化膜厚h/λが0.0%から5.0%の範囲
では、約20ppm/℃以下の優れた温度特性が得られ
る。
【0041】次に、本SAWの性質を確認するために、
基板の深さ方向の変位及び電位分布について計算した。
図21及び図22は、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角
表示で(0°、47.3°、90°)の場合、電極(ア
ルミニウム)の規格化膜厚が3%のときのシミュレーシ
ョン結果である。図21は電気的開放の場合の計算結果
であり、図22は電気的短絡の場合の計算結果である。
図21及び図22において、横軸は変位U1 (x1 方向
の変位)、変位U3 (x3 方向の変位)、静電電位Φの
相対振幅値であり、縦軸は波長で規格化した基板表面か
らの規格化深さである。
【0042】図21、図22から明らかなように、弾性
表面波の変位、静電電位は基板表面付近に集中してお
り、縦波成分が支配的である。このように、四ほう酸リ
チウム単結晶基板の切り出し角及び弾性表面波の伝搬方
向をオイラ角表示で(0°〜45°、45°〜50°、
80°〜90°)およびそれと等価な範囲とすれば、伝
搬損失が充分低く、伝搬速度がレイリー波およびリーキ
ー波よりも速く、かつ、電気機械結合係数が十分大きい
弾性表面波を利用した弾性表面波装置を実現することが
できる。
【0043】なお、四ほう酸リチウム単結晶は点群4m
mの対称性を有し、弾性表面波の特性も所定の対称性を
有するので、上記オイラ角で示した方向は(0°〜36
0°、45°〜50°、80°〜100°)などの等価
の方向も含むものである。次に、本願発明者は、弾性表
面波の速度が同一方向に伝搬するバルク波の速い横波の
速度以上であり、縦波の速度を越えない弾性表面波を利
用し、四ほう酸リチウム単結晶基板の表面の切り出し角
及び弾性表面波の伝搬方向がオイラー角表示で(0゜〜
45゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)及びそれと
等価な範囲内になるように基板上に形成されたアルミニ
ウムよりなるIDTの最適な電極指幅及び電極指膜厚を
シミュレーションにより求めた。
【0044】図23に示すモデルを用いてシミュレーシ
ョンを行った。圧電基板上にピッチPで電極指が形成さ
れている。電極指の幅はMであり、膜厚はhである。極
性の異なる電極指が1本ずつ交互に配置されている。図
23に示すモデルのIDTの弾性表面波の伝搬特性は、
電極指(ストリップ)による周期的な摂動効果により1
次のブラック反射を生じ、伝搬定数κ(波数)に周波数
分散を生じる。まず、この伝搬定数κの周波数分散をシ
ミュレーションする。弾性表面波の変位Ui と静電変位
φはフロケ(Floquet)の定理を用いて、次の空
間高調波の和で表される。
【0045】
【数11】
【0046】
【数12】 ここで、減衰定数α(m,n) と振幅定数βi (m,n) は、式
(3)、式(4)と同様にして求めることができ、空間
高調波の振幅定数A(m,n) は、式(11)、式(12)
に次の境界条件を与えることにより求める。弾性的な境
界条件として、ストリップ下では変位U1 、U2 、U3
とx3 方向での応力T3jが連続であり、ストリップ間で
はx3 方向での応力T3jが零、また、電気的な境界条件
として、ストリップ下では静電電位φが一定、ストリッ
プ間ではx3 方向での電気密度D 3 が連続を適用する。
また、図23に示すモデルで、電気端子を開放した場合
(開放ストリップ)はストリップ上の全電荷が零、短絡
の場合(短絡ストリップ)はストリップ上の静電電位φ
が零を与える。以上のシミュレーションから、ある角周
波数ωに対する伝搬定数κを求めることができる。な
お、空間高調波の次吸mは、充分に大きな有限の数とし
てシミュレーションしている。
【0047】一般に、伝搬定数κが1次のブラック反射
の条件(Re(κ)=π/P、Pはストリップ周期長)
を満足する周波数帯域であるストップバンドを生じる。
開放ストリップに対するストップバンドの両端の周波数
をf1o、f2oとし、短絡ストリップ列に対するストップ
バンドの両端の周波数をf1s、f2sとし、このストップ
バンドの両端の周波数のうち、ほぼ近い値となるものを
2o、f2sとする。すると、共振周波数は短絡ストリッ
プのストップバンドの端f1sに、反共振周波数は開放ス
トリップのストップバンドの端f1oに一致する。このf
1s及びf1oよりk2 =(f1o−f1s)/f1oの関係から
電気機械結合係数k2 を求めることができる。また、伝
搬定数κの減衰成分(Im(κ)=0)は、レイリー波
の場合はストップバンドの両端で零となるが、リーキー
波及び本SAWの場合は零とならない。
【0048】したがって、上述のシミュレーションによ
り求めた伝搬定数κにより、IDTや反射ストリップで
の伝搬特性として実際のデバイスにおいて重要となる共
振周波数f1s、反共振周波数f1o付近の伝搬定数κの減
衰成分α1s、α1o、及び、共振周波数f1s、反共振周波
数f1oから求めた電気機械結合係数k2 により伝搬特性
の評価を行った。
【0049】シミュレーションは、四ほう酸リチウム単
結晶基板の切り出し角及び伝搬方向がオイラー角表示
で、(0゜〜45°、45゜〜50゜、80゜〜90
゜)及びそれと等価な範囲内になるように基板上にアル
ミニウムよりなるIDTが形成され、弾性表面波の速度
が同一方向に伝搬するバルク波の速い横波の速度以上で
あり、縦波の速度を越えない弾性表面波を利用した弾性
表面波装置において、IDTの電極指幅及び電極指膜厚
を変化させたときの弾性表面波の伝搬特性(ストップバ
ンド端周波数、伝搬損失、電気機械結合係数)を計算す
ることを目的とした。
【0050】シミュレーション結果について図を用いて
詳細に説明する。図24乃至図28に、四ほう酸リチウ
ム単結晶基板の切り出し角及び弾性表面波の伝搬方向が
オイラー角表示で(0゜、47.3゜、90゜)すなわ
ち、(011)面のX軸に対して垂直な伝搬方向となる
ように、アルミニウムを主成分とするIDTが形成され
た弾性表面波装置における本弾性表面波(本SAW)の
伝搬特性の計算結果を示す。ここで、周波数はP=50
cm(λ=2P=1m)として規格化した。
【0051】図24は、電極指ピッチPで規格化した電
極指幅(M/P)が0.3で、電極指膜厚h/λを変化
させた場合における、ストップバンド端周波数(f1s
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び
金属部の周波数(fmetal )の計算結果(図24
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図24
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図24
(c))である。
【0052】電極指膜厚hを電極周期の2倍の値(λ=
2P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から3.
0%に変化させると、図24(a)に示すように、開放
及び短絡に対するストップバンド幅(f2o−f1o)、
(f2s−f1s)は広くなり、図24(c)に示すよう
に、電気機械結合係数k2 は1.0から3.5%に増大
し、特に、規格化膜厚h/λが約0.4%以上では電気
機械結合係数k2 は1.5%以上となる。図24(b)
に示すように、伝搬損失は、規格化膜厚h/λが約2%
以上で急激に増加するが、規格化膜厚h/λが薄い場合
は比較的小さい。α 1sは約1.6%以下で、α1oは約
1.9%以下で伝搬損失が0.05dB/λ以下とな
り、特に、α1sは1.1%付近で最小となる。
【0053】したがって、電極指幅M/Pが0.3の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.4%〜1.6%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図25は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.4で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図25
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図25
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図25
(c))である。
【0054】電極指膜厚hを電極周期の2倍の値(λ=
2P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から3.
0%に変化させると、図25(a)に示すように、開放
及び短絡に対するストップバンド幅(f2o−f1o)、
(f2s−f1s)は広くなり、図25(c)に示すよう
に、電気機械結合係数k2 は1.2から3.9%に増大
し、特に、規格化膜厚h/λが約0.2%以上では電気
機械結合係数k2 は1.5%以上となる。図25(b)
に示すように、伝搬損失は、規格化膜厚h/λが約2%
以上で急激に増加するが、規格化膜厚h/λが薄い場合
は比較的小さい。α 1sは約1.3%以下で、α1oは約
1.6%以下で伝搬損失が0.05dB/λ以下とな
り、特に、α1sは0.9%付近で最小となる。
【0055】したがって、電極指幅M/Pが0.4の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.2%〜1.3%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図26は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.5で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図26
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図26
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図26
(c))である。
【0056】電極指膜厚hを電極周期の2倍の値(λ=
2P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から3.
0%に変化させると、図26(a)に示すように、開放
及び短絡に対するストップバンド幅(f2o−f1o)、
(f2s−f1s)は広くなり、図26(c)に示すよう
に、電気機械結合係数k2 は1.4から4.1%に増大
し、特に、規格化膜厚h/λが約0.07%以上では電
気機械結合係数k2 は1.5%以上となる。図26
(b)に示すように、伝搬損失は、規格化膜厚h/λが
約2%以上で急激に増加するが、規格化膜厚h/λが薄
い場合は比較的小さい。α1sは約1.2%以下で、α1o
は約1.4%以下で伝搬損失が0.05dB/λ以下と
なり、特に、α1sは0.8%付近で最小となる。
【0057】したがって、電極指幅M/Pが0.5の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.07%〜1.2%
の範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が
小さくなる。図27は、電極指ピッチPで規格化した電
極指幅(M/P)が0.6で、電極指膜厚h/λを変化
させた場合における、ストップバンド端周波数(f1s
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び
金属部の周波数(fmetal )の計算結果(図27
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図27
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図27
(c))である。
【0058】電極指膜厚hを電極周期の2倍の値(λ=
2P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から3.
0%に変化させると、図27(a)に示すように、開放
及び短絡に対するストップバンド幅(f2o−f1o)、
(f2s−f1s)は広くなり、図27(c)に示すよう
に、電気機械結合係数k2 は1.4から4.0%に増大
し、特に、規格化膜厚h/λが約0.05%以上では電
気機械結合係数k2 は1.5%以上となる。図27
(b)に示すように、伝搬損失は、規格化膜厚h/λが
約2%以上で急激に増加するが、規格化膜厚h/λが薄
い場合は比較的小さい。α1sは約1.2%以下で、α1o
は約1.4%以下で伝搬損失が0.05dB/λ以下と
なり、特に、α1sは0.8%付近で最小となる。
【0059】したがって、電極指幅M/Pが0.6の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.05%〜1.2%
の範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が
小さくなる。図28は、電極指ピッチPで規格化した電
極指幅(M/P)が0.7で、電極指膜厚h/λを変化
させた場合における、ストップバンド端周波数(f1s
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び
金属部の周波数(fmetal )の計算結果(図28
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図28
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図28
(c))である。
【0060】電極指膜厚hを電極周期の2倍の値(λ=
2P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から3.
0%に変化させると、図28(a)に示すように、開放
及び短絡に対するストップバンド幅(f2o−f1o)、
(f2s−f1s)は広くなり、図28(c)に示すよう
に、電気機械結合係数k2 は1.4から3.8%に増大
し、特に、規格化膜厚h/λが約0.15%以上では電
気機械結合係数k2 は1.5%以上となる。図28
(b)に示すように、伝搬損失は、規格化膜厚h/λが
約2%以上で急激に増加するが、規格化膜厚h/λが薄
い場合は比較的小さい。α1sは約1.3%以下で、α1o
は約1.5%以下で伝搬損失が0.05dB/λ以下と
なり、特に、α1sは0.9%付近で最小となる。
【0061】したがって、電極指幅M/Pが0.7の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.15%〜1.3%
の範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が
小さくなる。以上の説明から明らかになった、電気機械
結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小さくなる、電極指
の幅M/P及び規格化膜厚h/λの最適領域を、図29
にハッチングした領域として示す。
【0062】この最適領域を数式をもって表現すると、 0.0165−0.0565×(M/P)+0.050
0×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0320−0.0
737×(M/P)+0.0667×(M/P)2 となる。
【0063】なお、α1sが最小となる電極指の規格化膜
厚h/λを数式をもって表現すると、 h/λ=0.0210−0.0462×(M/P)+
0.0417×(M/P)2 となる。
【0064】以上のシミュレーションにおいては、四ほ
う酸リチウム単結晶基板の切り出し角及び弾性表面波の
伝搬方向がオイラー角表示で(0゜、47.3゜、90
゜)であったが、オイラー角表示で(0゜〜45゜、4
5゜〜50゜、80゜〜90゜)の範囲に拡張しても同
様の結果が得られる。次に、本願発明者は、弾性表面波
の速度が同一方向に伝搬するバルク波の速い横波の速度
以上であり、縦波の速度を越えない弾性表面波を利用
し、四ほう酸リチウム単結晶基板の表面の切り出し角及
び弾性表面波の伝搬方向がオイラー角表示で(0゜〜4
5゜、45゜〜50゜、80゜〜90゜)及びそれと等
価な範囲内になるように基板上に形成されたアルミニウ
ムよりなるダブル電極IDTの最適な電極指幅及び電極
指膜厚をシミュレーションにより求めた。
【0065】図30に示すモデルを用いてシミュレーシ
ョンを行った。圧電基板上にピッチPで電極指が形成さ
れている。電極指の幅はMであり、膜厚はhである。極
性の異なる電極指が2本ずつ交互に配置されている。図
30に示すモデルのダブル電極IDTの弾性表面波の伝
搬特性を図23に示したモデルと同様のシミュレーショ
ン方法により評価した。
【0066】シミュレーションは、四ほう酸リチウム単
結晶基板の切り出し角及び伝搬方向がオイラー角表示
で、(0゜〜45°、45゜〜50゜、80゜〜90
゜)及びそれと等価な範囲内になるように基板上にアル
ミニウムよりなるダブル電極IDTが形成され、弾性表
面波の速度が同一方向に伝搬するバルク波の速い横波の
速度以上であり、縦波の速度を越えない弾性表面波を利
用した弾性表面波装置において、ダブル電極IDTの電
極指幅及び電極指膜厚を変化させたときの弾性表面波の
伝搬特性(ストップバンド端周波数、伝搬損失、電気機
械結合係数)を計算することを目的とした。
【0067】シミュレーション結果について図を用いて
詳細に説明する。図31乃至図36に、四ほう酸リチウ
ム単結晶基板の切り出し角及び弾性表面波の伝搬方向が
オイラー角表示で(0゜、47.3゜、90゜)すなわ
ち、(011)面のX軸に対して垂直な伝搬方向となる
ように、アルミニウムを主成分とするダブル電極IDT
が形成された弾性表面波装置における本弾性表面波(本
SAW)の伝搬特性の計算結果を示す。ここで、周波数
はP=25cm(λ=4P=1m)として規格化した。
【0068】図31は、電極指ピッチPで規格化した電
極指幅(M/P)が0.3で、電極指膜厚h/λを変化
させた場合における、ストップバンド端周波数(f1s
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び
金属部の周波数(fmetal )の計算結果(図31
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図31
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図31
(c))である。
【0069】電極指膜厚hを電極周期の4倍の値(λ=
4P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から5.
0%に変化させると、図31(a)に示すように、スト
ップバンド端周波数(f1s、f2s、f1o、f2o)は徐々
に低下し、図31(c)に示すように、電気機械結合係
数k2 は1.0から3.2%に増大し、特に、規格化膜
厚h/λが約1.5%以上では電気機械結合係数k2
1.5%以上となる。図31(b)に示すように、α1s
は約4.7%以下で、α1oは約3.8%以下で伝搬損失
が0.05dB/λ以下となり、特に、α1sは2.8%
付近で最小となる。
【0070】したがって、電極指幅M/Pが0.3の
時、電極指の規格化膜厚h/λが1.5%〜4.7%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図32は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.4で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図32
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図32
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図32
(c))である。
【0071】電極指膜厚hを電極周期の4倍の値(λ=
4P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から5.
0%に変化させると、図32(a)に示すように、スト
ップバンド端周波数(f1s、f2s、f1o、f2o)は徐々
に低下し、図32(c)に示すように、電気機械結合係
数k2 は1.0から3.2%に増大し、特に、規格化膜
厚h/λが約1.2%以上では電気機械結合係数k2
1.5%以上となる。図32(b)に示すように、α1s
は約4.0%以下で、α1oは約3.4%以下で伝搬損失
が0.05dB/λ以下となり、特に、α1sは2.3%
付近で最小となる。
【0072】したがって、電極指幅M/Pが0.4の
時、電極指の規格化膜厚h/λが1.2%〜4.0%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図33は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.5で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図33
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図33
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図33
(c))である。
【0073】電極指膜厚hを電極周期の4倍の値(λ=
4P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から5.
0%に変化させると、図33(a)に示すように、スト
ップバンド端周波数(f1s、f2s、f1o、f2o)は徐々
に低下し、図33(c)に示すように、電気機械結合係
数k2 は1.0から3.5%に増大し、特に、規格化膜
厚h/λが約0.8%以上では電気機械結合係数k2
1.5%以上となる。図33(b)に示すように、α1s
は約3.8%以下で、α1oは約3.1%以下で伝搬損失
が0.05dB/λ以下となり、特に、α1sは2.1%
付近で最小となる。
【0074】したがって、電極指幅M/Pが0.5の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.8%〜3.8%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図34は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.6で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図34
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図34
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図34
(c))である。
【0075】電極指膜厚hを電極周期の4倍の値(λ=
4P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から5.
0%に変化させると、図34(a)に示すように、スト
ップバンド端周波数(f1s、f2s、f1o、f2o)は徐々
に低下し、図34(c)に示すように、電気機械結合係
数k2 は1.2から3.3%に増大し、特に、規格化膜
厚h/λが約0.7%以上では電気機械結合係数k2
1.5%以上となる。図34(b)に示すように、α1s
は約3.5%以下で、α1oは約2.8%以下で伝搬損失
が0.05dB/λ以下となり、特に、α1sは2.0%
付近で最小となる。
【0076】したがって、電極指幅M/Pが0.6の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.7%〜3.5%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。図35は、電極指ピッチPで規格化した電極
指幅(M/P)が0.7で、電極指膜厚h/λを変化さ
せた場合における、ストップバンド端周波数(f1s、f
2s、f1o、f2o)、フリー部の周波数(ffree)及び金
属部の周波数(fmetal )の計算結果(図35
(a))、伝搬損失(α1s、α1o)の計算結果(図35
(b))、電気機械結合係数k2 の計算結果(図35
(c))である。
【0077】電極指膜厚hを電極周期の4倍の値(λ=
4P)で規格化した規格化膜厚h/λが0.0から5.
0%に変化させると、図35(a)に示すように、スト
ップバンド端周波数(f1s、f2s、f1o、f2o)は徐々
に低下し、図35(c)に示すように、電気機械結合係
数k2 は1.2から3.0%に増大し、特に、規格化膜
厚h/λが約0.7%以上では電気機械結合係数k2
1.5%以上となる。図35(b)に示すように、α1s
は約3.8%以下で、α1oは約2.8%以下で伝搬損失
が0.05dB/λ以下となり、特に、α1sは1.8%
付近で最小となる。
【0078】したがって、電極指幅M/Pが0.7の
時、電極指の規格化膜厚h/λが0.7%〜3.8%の
範囲で、電気機械結合係数k2 が大きく、伝搬損失が小
さくなる。以上の説明から明らかになった、電気機械結
合係数k2 が大きく、伝搬損失α 1sが小さくなる、電極
指の幅M/P及び規格化膜厚h/λの最適領域を、図3
6にハッチングした領域として示す。
【0079】この最適領域を数式をもって表現すると、 0.0335−0.0791×(M/P)+0.058
4×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0835−0.1
653×(M/P)+0.1429×(M/P)2 となる。
【0080】また、電気機械結合係数k2 が大きく、伝
搬損失α1oが小さくなる、電極指の幅M/P及び規格化
膜厚h/λの最適領域を、数式をもって表現すると、 0.0335−0.0791×(M/P)+0.058
4×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0599−0.0
932×(M/P)+0.0686×(M/P)2 となる。
【0081】なお、α1sが最小となる電極指の規格化膜
厚h/λを数式をもって表現すると、 h/λ=0.0870−0.3601×(M/P)+
0.6643×(M/P)2−0.4167×(M/
P)3 となる。
【0082】以上のシミュレーションにおいては、四ほ
う酸リチウム単結晶基板の切り出し角及び弾性表面波の
伝搬方向がオイラー角表示で(0゜、47.3゜、90
゜)であったが、オイラー角表示で(0゜〜45゜、4
5゜〜50゜、80゜〜90゜)の範囲に拡張しても同
様の結果が得られる。
【0083】
【実施例】本発明の第1の実施例による弾性表面波装置
を図37及び図38を用いて説明する。本実施例による
弾性表面波装置を図37に示す。本実施例の弾性表面波
装置はトランスバーサルフィルタであり、主面が(01
1)面である四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基板
21の表面に、同一構造の入力IDT22と出力IDT
23が形成され、これら入力IDT22と出力IDT2
3間の伝搬領域に、入力IDT22及び出力IDT23
と同一周期及び同一開口長の短絡ストリップ24が形成
されている。
【0084】入力IDT22、出力IDT23は、それ
ぞれ、20対、電極指ピッチ4μm、開口長400μm
であり、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(0
°、47.3°、90°)となるような向きに形成され
ている。入力IDT22、出力IDT23、短絡ストリ
ップ24は、同じ厚さのアルミニウム膜により形成さ
れ、弾性表面波の伝搬方向がX軸方向に対して垂直な向
きになるように形成されている。
【0085】ストップバンドの両端の周波数は、通過周
波数特性のメインローブに生じるストップバンドの反射
に基づく大きな減衰域の両端の周波数より測定し、伝搬
損失は、伝搬路長を400μm、800μm、1200
μmと変えた場合のストップバンド端周波数の挿入損失
の変化より測定し、電気機械結合係数k2 はIDT2
2、23の入力アドミッタンスより測定した。
【0086】図38に、電極指線幅が電極指周期に対し
て0.5で、電極指膜厚を変化させたときのストップバ
ンドの両端の周波数(図38(a))、伝搬損失(図3
8(b))、電気機械結合係数k2 (図38(c))の
測定結果(●、■)を計算結果(実線)と共に示す。図
38より明らかなように、実験結果と計算結果は比較的
よい一致を示し、電極指膜厚が1%付近では伝搬損失が
非常に小さくなっており、電気機械結合係数k2 がおよ
そ2.1%となっていることがわかった。
【0087】本発明の第2の実施例による弾性表面波装
置を図39及び図40を用いて説明する。本実施例によ
る弾性表面波装置を図39に示す。本実施例の弾性表面
波装置はトランスバーサルフィルタであり、主面が(0
11)面である四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基
板21の表面に、同一構造のダブル電極の入力IDT2
2と出力IDT23が形成され、これら入力IDT22
と出力IDT23間の伝搬領域に、ダブル電極の入力I
DT22及び出力IDT23と同一周期及び同一開口長
の短絡ストリップ24が形成されている。
【0088】入力IDT22、出力IDT23は、それ
ぞれ、20対、電極指ピッチ4μm、開口長400μm
であり、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(0
°、47.3°、90°)となるような向きに形成され
ている。入力IDT22、出力IDT23、短絡ストリ
ップ24は、同じ厚さのアルミニウム膜により形成さ
れ、弾性表面波の伝搬方向がX軸方向に対して垂直な向
きになるように形成されている。
【0089】ストップバンドの両端の周波数は、短絡ス
トリップの場合、反射量がほとんど0であるため求める
ことができない。そこで、ストップバンドの両端の周波
数f 1s、f1oの中心周波数として、通過周波数特性のメ
インローブの中心周波数で評価した。伝搬損失は、伝搬
路長を400μm、800μm、1200μmと変えた
場合の中心周波数の挿入損失の変化より測定し、電気機
械結合係数k2 はダブル電極IDT22、23の入力ア
ドミッタンスより測定した。
【0090】図40に、電極指線幅が電極指周期に対し
て0.5で、電極指膜厚を変化させたときのストップバ
ンドの中心周波数(図38(a))、伝搬損失(図38
(b))、電気機械結合係数k2 (図38(c))の測
定結果(○)を計算結果(実線、破線)と共に示す。図
40より明らかなように、実験結果と計算結果は比較的
よい一致を示し、電極指膜厚が2%付近では伝搬損失が
小さくなっており、電気機械結合係数k2 がおよそ2.
4%となっていることがわかった。
【0091】本発明は上記実施例に限らず種々の変形が
可能である。例えば、本発明の弾性表面波装置としては
上記実施例の弾性表面波装置とは異なる構造でもよい。
例えば、一対のグレーティング反射器の間にIDTを設
けた共振子型フィルタや、共振子にも本発明を適用でき
る。また、多数のIDTを並列に接続した構造(IID
T構造)の弾性表面波装置にも本発明を適用することも
できる。
【0092】
【発明の効果】以上の通り、第1の発明によれば、四ほ
う酸リチウム単結晶からなる圧電基板と、圧電基板の表
面に形成され、弾性表面波を励起、受信、反射、伝搬す
るための電極とを有する弾性表面波装置において、電極
が、アルミニウムを主成分とする金属により形成され、
電極が、1本ずつの電極指が互いに間挿するように配置
された一対の櫛形電極を有し、圧電基板の表面の切り出
し角および弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(0
°〜45°、45°〜50°、80°〜90°)および
それと等価な範囲内になるように形成され、電極指の周
期をP、電極指の幅をMとして、電極の膜厚hを弾性表
面波の波長λで規格化した電極の規格化膜厚h/λが、
次式 0.0165−0.0565×(M/P)+0.050
0×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0320−0.0
737×(M/P)+0.0667×(M/P)2 の範囲内にしたので、電気機械結像係数k2 が大きく、
伝搬損失が小さく、バルク波の速い横波の速度より速い
高速な弾性表面波を利用した弾性表面波装置を実現する
ことができる。
【0093】また、第2の発明によれば、四ほう酸リチ
ウム単結晶からなる圧電基板と、圧電基板の表面に形成
され、弾性表面波を励起、受信、反射、伝搬するための
電極とを有する弾性表面波装置において、電極が、アル
ミニウムを主成分とする金属により形成され、電極が、
2本ずつの電極指が互いに間挿するように配置された一
対の櫛形電極を有し、圧電基板の表面の切り出し角およ
び弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(0°〜45
°、45°〜50°、80°〜90°)およびそれと等
価な範囲内になるように形成され、電極指の周期をP、
電極指の幅をMとして、電極の膜厚hを弾性表面波の波
長λで規格化した電極の規格化膜厚h/λが、次式 0.0335−0.0791×(M/P)+0.058
4×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0835−0.1
65×(M/P)+0.143×(M/P)2 の範囲内にしたので、電気機械結像係数k2 が大きく、
伝搬損失が小さく、バルク波の速い横波の速度より速い
高速な弾性表面波を利用した弾性表面波装置を実現する
ことができる。
【0094】さらに、この範囲を(0°〜2°、45°
〜50°、88°〜90°)およびそれと等価な範囲と
すれば、伝搬損失が充分低く、伝搬速度が速く、かつ、
電気機械結合係数が充分な弾性表面波を利用した弾性表
面波装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】弾性表面波のシミュレーションに用いる座標系
と境界条件を示した図である。
【図2】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(0°、θ、90°)の角度θを変化させた場
合の位相速度vp のシミュレーション結果を示すグラフ
である。
【図3】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(0°、θ、90°)の角度θを変化させた場
合の電気機械結合係数k 2 のシミュレーション結果を示
すグラフである。
【図4】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(0°、θ、90°)の角度θを変化させた場
合の伝搬損失Lのシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
【図5】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(15°、θ、90°)の角度θを変化させた
場合の位相速度vp のシミュレーション結果を示すグラ
フである。
【図6】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(15°、θ、90°)の角度θを変化させた
場合の電気機械結合係数k2 のシミュレーション結果を
示すグラフである。
【図7】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(15°、θ、90°)の角度θを変化させた
場合の伝搬損失Lのシミュレーション結果を示すグラフ
である。
【図8】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(30°、θ、90°)の角度θを変化させた
場合の位相速度vp のシミュレーション結果を示すグラ
フである。
【図9】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニウ
ムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置にお
いて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角および
伝搬方向(30°、θ、90°)の角度θを変化させた
場合の電気機械結合係数k2 のシミュレーション結果を
示すグラフである。
【図10】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向(30°、θ、90°)の角度θを変化させ
た場合の伝搬損失Lのシミュレーション結果を示すグラ
フである。
【図11】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向(45°、θ、90°)の角度θを変化させ
た場合の位相速度vp のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図12】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向(45°、θ、90°)の角度θを変化させ
た場合の電気機械結合係数k2 のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図13】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向(45°、θ、90°)の角度θを変化させ
た場合の伝搬損失Lのシミュレーション結果を示すグラ
フである。
【図14】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の(011)カッ
ト面上で、伝搬方向ψを変化させた場合の位相速度vp
のシミュレーション結果を示すグラフである。
【図15】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の(011)カッ
ト面上で、伝搬方向ψを変化させた場合の電気機械結合
係数k2 のシミュレーション結果を示すグラフである。
【図16】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の(011)カッ
ト面上で、伝搬方向ψを変化させた場合の伝搬損失Lの
シミュレーション結果を示すグラフである。
【図17】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向をオイラ角(0°、47.3°、90°)と
し、電極の規格化膜厚h/λを変化させた場合の位相速
度vp のシミュレーション結果を示すグラフである。
【図18】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向をオイラ角(0°、47.3°、90°)と
し、電極の規格化膜厚h/λを変化させた場合の電気機
械結合係数k2 のシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
【図19】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向をオイラ角(0°、47.3°、90°)と
し、電極の規格化膜厚h/λを変化させた場合の伝搬損
失Lのシミュレーション結果を示すグラフである。
【図20】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とする電極が形成された弾性表面波装置に
おいて、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角およ
び伝搬方向をオイラ角(0°、47.3°、90°)と
し、電極の規格化膜厚h/λを変化させた場合の周波数
温度係数TCFのシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
【図21】四ほう酸リチウム単結晶基板表面に弾性表面
波の伝搬方向が(0°、47.3°、90°)になるよ
うに、アルミニウムを主成分とする電極が形成された弾
性表面波装置において、基板表面が電気的開放の場合の
基板の深さ方向の変位分布U1 、U3 、電位分布Φのシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
【図22】四ほう酸リチウム単結晶基板表面に弾性表面
波の伝搬方向が(0°、47.3°、90°)になるよ
うに、アルミニウムを主成分とする電極が形成された弾
性表面波装置において、基板表面が電気的短絡の場合の
基板の深さ方向の変位分布U1 、U3 、電位分布Φのシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
【図23】第1の発明による弾性表面波装置のシミュレ
ーションに用いたモデルを示す図である。
【図24】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角お
よび伝搬方向をオイラ角表示で(0°、47.3°、9
0°)とし、電極指幅M/Pが0.3で、電極指膜厚h
/λを変化させた場合における、ストップバンド端周波
数(同図(a))、伝搬損失(同図b))、電気機械結
合係数(同図(c))のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図25】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角お
よび伝搬方向をオイラ角表示で(0°、47.3°、9
0°)とし、電極指幅M/Pが0.4で、電極指膜厚h
/λを変化させた場合における、ストップバンド端周波
数(同図(a))、伝搬損失(同図b))、電気機械結
合係数(同図(c))のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図26】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角お
よび伝搬方向をオイラ角表示で(0°、47.3°、9
0°)とし、電極指幅M/Pが0.5で、電極指膜厚h
/λを変化させた場合における、ストップバンド端周波
数(同図(a))、伝搬損失(同図b))、電気機械結
合係数(同図(c))のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図27】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角お
よび伝搬方向をオイラ角表示で(0°、47.3°、9
0°)とし、電極指幅M/Pが0.6で、電極指膜厚h
/λを変化させた場合における、ストップバンド端周波
数(同図(a))、伝搬損失(同図b))、電気機械結
合係数(同図(c))のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図28】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切り出し角お
よび伝搬方向をオイラ角表示で(0°、47.3°、9
0°)とし、電極指幅M/Pが0.7で、電極指膜厚h
/λを変化させた場合における、ストップバンド端周波
数(同図(a))、伝搬損失(同図b))、電気機械結
合係数(同図(c))のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図29】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするIDTが形成された弾性表面波装置
において、電気機械結合係数が大きく、伝搬損失が小さ
くなる、電極指の幅M/P及び規格化膜厚h/λの最適
領域を示すグラフである。
【図30】第2の発明による弾性表面波装置のシミュレ
ーションに用いたモデルを示す図である。
【図31】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切
り出し角および伝搬方向をオイラ角表示で(0°、4
7.3°、90°)とし、電極指幅M/Pが0.3で、
電極指膜厚h/λを変化させた場合における、ストップ
バンド端周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
b))、電気機械結合係数(同図(c))のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
【図32】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切
り出し角および伝搬方向をオイラ角表示で(0°、4
7.3°、90°)とし、電極指幅M/Pが0.4で、
電極指膜厚h/λを変化させた場合における、ストップ
バンド端周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
b))、電気機械結合係数(同図(c))のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
【図33】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切
り出し角および伝搬方向をオイラ角表示で(0°、4
7.3°、90°)とし、電極指幅M/Pが0.5で、
電極指膜厚h/λを変化させた場合における、ストップ
バンド端周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
b))、電気機械結合係数(同図(c))のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
【図34】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切
り出し角および伝搬方向をオイラ角表示で(0°、4
7.3°、90°)とし、電極指幅M/Pが0.6で、
電極指膜厚h/λを変化させた場合における、ストップ
バンド端周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
b))、電気機械結合係数(同図(c))のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
【図35】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、四ほう酸リチウム単結晶基板の切
り出し角および伝搬方向をオイラ角表示で(0°、4
7.3°、90°)とし、電極指幅M/Pが0.7で、
電極指膜厚h/λを変化させた場合における、ストップ
バンド端周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
b))、電気機械結合係数(同図(c))のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
【図36】四ほう酸リチウム単結晶基板表面にアルミニ
ウムを主成分とするダブル電極IDTが形成された弾性
表面波装置において、電気機械結合係数が大きく、伝搬
損失が小さくなる、電極指の幅M/P及び規格化膜厚h
/λの最適領域を示すグラフである。
【図37】本発明の第1の実施例による弾性表面波装置
を示す図である。
【図38】本発明の第1の実施例による弾性表面波装置
において、電極指膜厚を変化させたときのストップバン
ドの両端の周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
(b))、電気機械結合係数(同図(c))の測定結果
とシミュレーション結果を示すグラフである。
【図39】本発明の第1の実施例による弾性表面波装置
を示す図である。
【図40】本発明の第1の実施例による弾性表面波装置
において、電極指膜厚を変化させたときのストップバン
ドの両端の周波数(同図(a))、伝搬損失(同図
(b))、電気機械結合係数(同図(c))の測定結果
とシミュレーション結果を示すグラフである。
【符号の説明】
21…圧電基板 22…入力IDT 23…出力IDT 24…短絡ストリップ 25…電極指 26…絶縁層 27…絶縁層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基
    板と、前記圧電基板の表面に形成され、弾性表面波を励
    起、受信、反射、伝搬するための電極とを有する弾性表
    面波装置において、 前記電極が、アルミニウムを主成分とする金属により形
    成され、 前記電極が、1本ずつの電極指が互いに間挿するように
    配置された一対の櫛形電極を有し、前記圧電基板の表面
    の切り出し角および弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表
    示で(0°〜45°、45°〜50°、80°〜90
    °)およびそれと等価な範囲内になるように形成され、 前記電極指の周期をP、前記電極指の幅をMとして、前
    記電極の膜厚hを前記弾性表面波の波長λで規格化した
    前記電極の規格化膜厚h/λが、次式 0.0165−0.0565×(M/P)+0.050
    0×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0320−0.0
    737×(M/P)+0.0667×(M/P)2 の範囲内であり、 前記弾性表面波の速度が同一方向に伝搬するバルク波の
    速い横波の速度以上であり、縦波の速度を越えないこと
    を特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基
    板と、前記圧電基板の表面に形成され、弾性表面波を励
    起、受信、反射、伝搬するための電極とを有する弾性表
    面波装置において、 前記電極が、アルミニウムを主成分とする金属により形
    成され、 前記電極が、2本ずつの電極指が互いに間挿するように
    配置された一対の櫛形電極を有し、前記圧電基板の表面
    の切り出し角および弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表
    示で(0°〜45°、45°〜50°、80°〜90
    °)およびそれと等価な範囲内になるように形成され、 前記電極指の周期をP、前記電極指の幅をMとして、前
    記電極の膜厚hを前記弾性表面波の波長λで規格化した
    前記電極の規格化膜厚h/λが、次式 0.0335−0.0791×(M/P)+0.058
    4×(M/P)2≦(h/λ)≦0.0835−0.1
    653×(M/P)+0.1429×(M/P)2 の範囲内であり、 前記弾性表面波の速度が同一方向に伝搬するバルク波の
    速い横波の速度以上であり、縦波の速度を越えないこと
    を特徴とする弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の弾性表面波装置に
    おいて、 前記圧電基板の表面の切り出し角および弾性表面波の伝
    搬方向がオイラ角表示で(0°〜2°、45°〜50
    °、88°〜90°)およびそれと等価な範囲内になる
    ように前記電極が形成されていることを特徴とする弾性
    表面波装置。
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