JPH0785046A - 構文解析方法 - Google Patents

構文解析方法

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JPH0785046A
JPH0785046A JP5186629A JP18662993A JPH0785046A JP H0785046 A JPH0785046 A JP H0785046A JP 5186629 A JP5186629 A JP 5186629A JP 18662993 A JP18662993 A JP 18662993A JP H0785046 A JPH0785046 A JP H0785046A
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さより 奥村
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篤司 池野
Hideki Yamamoto
秀樹 山本
Hisaaki Matsushita
久明 松下
Junji Nagata
淳次 永田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 文中に離れて存在する並列関係を認識して、
並列部分を含む文を正しく解析する。 【構成】 与えられた文を構成する単語から並列標識と
並列終端標識を検索する。これにより、並列標識の直前
の関連する語から並列終端標識までを並列部分に決定す
る。こうして並列部分を優先的に構造化すれば、文章全
体の構造化に誤りを生じない。また、並列部分構造化の
際、並列部分で省略された用言情報を認識し補完して構
造化を明確にする。なお、並列部分を単文化し、格解析
してから比較すれば、省略された格要素が検出でき、比
較により省略部分の補完が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置等によっ
て文章の内容を自動的に解析し、処理するために用いら
れる構文解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、日本語文を情報処理装置によっ
て英文に自動翻訳するような場合には、予め日本語文の
構文解析を実行する。この構文解析にあたっては、予め
入力文を単語に分割し、それぞれの単語を単語辞書と比
較する。そして、各単語の品詞等の文法情報や他の単語
からの係り受け可能性等から来る意味的な制約情報等を
手がかりに句構造や係り受け関係が抽出される。単語に
は、名詞、形容詞、動詞、副詞、助詞等が存在する。名
詞、形容詞、動詞、副詞等の単語は、一般に互いの係り
受けに対する強い意味的な制約を持つ。単語辞書に自分
への係りが可能な相手方の単語の意味の範囲を定義して
おく。これらによって比較的容易に係り受け関係の判定
を行なうことができる。なお、助詞のような機能語はそ
れ自身、他の単語との係りに対して意味的な制約を持た
ないことから、助詞を挟んで存在する名詞と名詞や、名
詞と動詞等の間の意味的制約関係に注目して係り受け関
係の判定が行なわれる。以上のような解析結果により各
文についての構造解析木が得られる。上記のような趣旨
の日本語構文解析システムは、例えば特開平4−236
659号公報や同4−235672号公報等に記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の構文解析方法では、それぞれ隣接する語をボト
ムアップ的に組み上げて構文解析を行なっている。従っ
て、文の中で互いに離れて存在する語句の関係を認識す
ることが難しく、誤った解析をしてしまう場合がある。
例えば、「彼女が英語を勉強したり使ったりするための
テキスト」というような文がある場合、そのテキストが
勉強をするためのテキストであるかどうかを正しく判断
することが容易でなかった。また、勉強をするためのテ
キストであると判断するには、「勉強をする」という語
の後に「ための」といった語を補って解釈する必要があ
る。従来、開発されてきた構文解析装置ではこのような
機能を持たず、その解析は容易でなかった。従って、正
しい解析結果を得るために、人手を介して文を短く切っ
たり、係り受け範囲を特殊な記号を使って指定し、装置
を正しく動作させるといった手順が要求された。これで
は自動翻訳装置の完全自動化は望めない。
【0004】本発明は以上の点に着目してなされたもの
で、特に文中に離れて存在する並列関係を認識して並列
部分を含む文を正しく解析する構文解析方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明は、入力文を形
態素解析により単語に分割し、前記各単語の係り受け関
係を構造化する場合に、前記入力文中から並列標識と並
列終端標識を検索して、前記並列標識と並列終端標識を
含む並列部分を決定し、この並列部分を優先的に構造化
することを特徴とする構文解析方法に関する。
【0006】第2発明は、入力文を形態素解析により単
語に分割し、前記各単語の係り受け関係を構造化する場
合に、前記入力文中から並列標識と並列終端標識を検索
して、前記並列標識と並列終端標識を含む並列部分を優
先的に構造化し、前記並列部分で省略された用言情報を
補完した後に文全体の構造化を行なうことを特徴とする
構文解析方法に関する。第3発明は、並列部分を単文に
分割し、前記各単文を格解析してから、並列関係にある
単文を比較し、いずれかの単文の省略された格要素を補
完することを特徴とする。
【0007】
【作用】第1発明では、与えられた文を構成する単語か
ら並列標識と並列終端標識を検索する。これにより、並
列標識の直前の関連する語から並列終端標識を並列部分
に決定する。こうして並列部分を優先的に構造化すれ
ば、文章全体の構造化に誤りを生じない。また、第2発
明では、並列部分構造化の際、並列部分で省略された用
言情報を認識し補完して構造化を明確にする。なお、第
3発明では、並列部分を単文化し、格解析してから比較
すれば、省略された格要素が検出でき、比較により省略
部分の補完が容易になる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説
明する。 [第1発明]図1は、第1発明を実施した構文解析装置
のブロック図である。図の装置は、形態素解析木1を受
け入れて処理し、並列部分に関する処理を実行後、構文
解析木2を得るための装置である。即ち、この装置には
並列標識検出部3と、並列構造解析部4と、これらの処
理の際に参照する並列認識テーブル5が備えられてい
る。なお、これらはいずれも通常のコンピュータのプロ
セッサと処理実行のためのプログラム及びメモリ等から
ハードウェア構成される。
【0009】上記のような装置は、次のように動作す
る。図2は、図1に示した装置の構文解析処理フローチ
ャートである。並列標識検出部3及び並列構造解析部4
は、この図2に示すような処理に従って入力文中より並
列標識を検出し処理する。図3に、並列標識テーブル実
施例説明図を示す。上記のような処理を行なう場合、並
列標識検出部3はこの図に示すような構造の並列標識テ
ーブルを使用する。即ち、並列標識テーブルは並列標識
11と、並列終端標識12及び並列要素13を表示した
ものである。ここでは、例えば並列標識として「たり」
を示し、その並列終端標識として「たり+する」を示し
ている。このような「…たり、…たりする」といった並
列表現は日本語によく見られる表現であるが、このよう
な表現が現れた場合、「たり」という表現を並列表現の
存在を示すキーとする。そして、「たりする」という表
現を並列表現の終了を示す標識とする。また、この例の
並列表現は、通常用言を並列に並べる場合に用いられ
る。従って、並列要素13として用言という表示を行な
い、並列部分の解析に使用する。
【0010】図4に、入力文例説明図を示す。図2のフ
ローチャートと図3の並列標識テーブルを使用して図1
の装置が動作する場合の具体的な説明を行なうが、この
とき、例えばこの図4に示すような文が入力されたもの
として説明を進める。即ち、入力文は「私は資料を集
め、彼女が英語を勉強したり、使ったりするためのテキ
ストを作成した」といった内容のものである。
【0011】まず、従来よく知られた形態素解析によれ
ば、図4に示した入力文は次のように解析される。図5
に、形態素解析の結果説明図を示す。図4に示すような
入力文に対して形態素解析を行なう場合には、入力文を
まず単語毎に分割する。そして、各単語を単語辞書と比
較し、それぞれその品詞を判断する。また、この例では
用言については、それぞれ言い切りの形に改めている。
このような解析結果を、図1に示す並列標識検出部3に
入力する。図1に示す並列標識検出部3と並列構造解析
部4とは、並列標識テーブル5を参照しながら図2に示
すようなフローチャートで解析動作を実行する。まず、
図2のステップS1において、並列標識を検出する。通
常、図3に示すようなテーブルは日本語として考えられ
る全ての並列表現について用意されている。並列標識検
出部3は、入力される形態素解析木1の各単語から並列
標識テーブル5を参照しながら並列標識があるかどうか
の検索を行なう。図2のステップS2において、並列標
識があると判断された場合には、ステップS3に移り、
並列構造を解析し単文構造に分解する処理を行なう。こ
のステップS3の処理は並列構造解析部4により行なわ
れる。
【0012】例えば、図5に示す入力文の場合、図3に
示すような並列標識テーブルを参照しながら並列標識を
検索すると、第13番目の単語で、並列標識の「たり」
という表現が検出される。このような並列標識が検出さ
れると、続いて並列終端標識の検索を行なう。図5に示
す入力文では、第16番目と第17番目の語「たり+す
る」によって並列終端標識が検出される。また、並列標
識テーブルを参照することにより並列要素が用言である
ということが分かる。従って、並列標識と並列終端標識
の直前にある用言「する」と「使う」とが並列関係にあ
ることが認識される。
【0013】本発明においては、このようにして検出さ
れた並列部分を他の部分より優先的に構造化する。な
お、この並列部分の範囲は、並列標識の直前にある一定
の語から並列終端標識までとする。具体的には、並列標
識の直前に出現する用言を検出し、更にその前に出現す
る用言と付属語を検出する。図5の例で言えば、文章の
13番目の語「たり」が並列標識であり、その直前の用
言は「する」である。そして、更にその前に存在する用
言は5番目の語「集める」となる。この「集める」の語
の付属語は6番目の「、」である。このことから並列部
分はその次の語、即ち「彼女」から開始し、並列終端標
識である16番目と17番目の「たり+する」となる。
【0014】図6に、並列構造解析結果説明図を示す。
図1に示す並列構造解析部4が図2に示す並列構造解析
を行ない、単文構造に分解する処理は、この図に示すよ
うに行なわれる。先の説明によって、図に示す7番目の
「彼女」という語から17番目の「する」という語まで
が並列部分と認識され、並列標識までと並列終端標識ま
での部分が単文化される。これらの文は並列文であっ
て、いずれも18番目の「ため」という語に係ることが
分かる。従って、このような係り受け関係を示す構文解
析木が得られる。以上のように構文解析を行なえば、文
中から並列関係にある語を検索し、並列部分を決定して
その部分を優先的に構造化するので、文をボトムアップ
的に構造化していく場合に比べて複雑な文が単純化され
て誤りのない解析ができる。
【0015】[第2発明]図7に、第2発明を実施した
構文解析装置ブロック図を示す。日本語では、並列表現
を行なう場合に、一部の語が省略されていることがあ
る。このような省略された語は、構文解析前に補完する
と正確な構文解析が行なえる。第2発明は、この目的の
ために図1に示す第1発明の方法を実施する装置に対
し、更に省略補完部6を設けるようにしている。この図
7に示す装置は、その他の部分は図1に示す装置と全く
同様の構成である。
【0016】図8に、第2発明の装置の構文解析処理フ
ローチャートを示す。まず、ステップS1において、並
列標識を検出する。この検出方法自身は、既に第1発明
で説明した方法と同様である。次にステップS2におい
て、並列標識があるかどうかを判断する。これも第1発
明で説明した方法と同様である。更に、ステップS3に
おいて、並列構造を解析し構造化する。これも第1発明
で説明した通りの内容のものである。更に、ステップS
4において、並列要素が用言かどうかを判断する。
【0017】第2発明では並列要素が用言である場合
に、以下に説明するような方法で省略されている用言の
補完を行なう。図9に、入力文例説明図を示す。上記の
ような補完動作を具体的に説明するために、この図に示
すように、例えば「彼女はピアノを弾いたり歌を歌った
りしないと彼が言った」といった文章について解析処理
を行なうことにする。図10に、形態素解析結果説明図
を示す。図9に示した入力文は、既に第1発明で説明し
た通り、それぞれ単語に分割され、品詞等の所定の情報
を付加され、この図10に示すような内容とされる。
【0018】図7に示す並列標識検出部3は、この図1
0に示すような信号の入力を経て並列標識テーブル5を
参照しながら並列標識の検出を行なう。この例では、入
力文の6番目の語「たり」が並列標識であって、10番
目と11番目の語「たり+する」が並列終端標識と認識
される。その結果、第1発明で説明したと全く同様の処
理により並列構造解析が行なわれる。
【0019】図11に、並列構造解析結果説明図を示
す。この第2発明においては、並列構造解析部4は並列
範囲を、第1発明と同様に、並列標識の前方にある一定
の用言と、これに関係する語から並列終端標識の付属語
までとする。即ち、第1発明では並列終端標識までを並
列範囲と決定したが、第2発明では並列終端標識の付属
語までを並列部分とする。その結果、図11に示すよう
に、並列部分を単文化すると第1番目の「彼女」という
語から第6番目の「たり」の語までが第1番目の文であ
り、第7番目の「歌」という語から第13番目の「と」
という語までが第2文となる。
【0020】次に、図7に示す省略補完部6は、図8に
示すフローチャートのステップS4において、並列要素
が用言かどうかを判断する。これは並列標識テーブル5
を参照することにより行なわれる。用言であると判断さ
れると、ステップS5に移り、並列終端標識の情報を調
べる。即ち、並列終端標識の付属語が何かを調べる。並
列終端標識に助動詞等、意味を添える付属語が付いてい
る場合には、ステップS6、ステップS7に進み、それ
以外の場合には処理を終了する。ステップS7において
は、用言の付属語が助動詞の場合、並列関係にある全て
の用言に対しその助動詞を補う。また、付属語が助詞の
場合は、並列関係にある用言がその助詞に係るようにす
る。具体的には、11番目の語「する」の用言の付属語
として12番目の「ない」という語が、この並列範囲に
おける並列関係にある用言「弾く」と「歌う」にそれぞ
れ補完される。また、これらの用言はそれぞれ13番目
の語「と」に係るよう構造化する。
【0021】図12に、省略補完結果説明図を示す。こ
の図は、図7に示した省略補完部6により省略補完され
た結果により得られた構文解析木を示したものである。
この図に示すように、第2発明においては、並列関係に
ある2個の単文、即ち「彼女はピアノを弾いたり」と
「歌を歌ったりしない」という文が、それぞれ入力文の
12番目の助動詞「ない」という語の補完を受け、いず
れも入力文の13番目の語「と」という助詞に係るよう
構造化が行なわれる。以上のような処理によって、並列
部分の文構造を補完し、その構文解析を正確に行なうこ
とができる。従って、例えばこの第2発明を翻訳装置に
使用した場合、必要な情報が揃った解析処理結果に対し
一般の機械翻訳処理に用いられるような解析変換生成処
理等を実行して正確な翻訳結果を出力することが可能に
なる。
【0022】[第3発明]第3発明では、省略された語
を補完する更に別の方法を提供する。図13に、第3発
明を実施した構文解析装置のブロック図を示す。この実
施例では、図1に示した第1発明の装置に対し単文内格
解析部7と、構文解析規則8及び省略格補完部9を追加
している。このような構成によって並列構造解析の結果
を元に、省略された語を検出し、必要な補完を行なう。
【0023】図14に、構文解析処理フローチャートを
示す。第3発明においては、この図に示すような手順に
従って補完処理が実施される。まず、ステップS1にお
いて、並列標識を検出する。これは、第1発明で行なっ
た方法と全く同様である。更に、ステップS2におい
て、並列標識があると判断された場合にはステップS3
に移り、並列構造を解析し単文構造に分解する。この部
分も第1発明において行なった方法と同様である。な
お、並列標識がなければ、ステップS4にそのまま移
る。ステップS4においては、単文構造の一つ一つに対
して格解析を行なう。この格解析というのは、図13に
示す単文内格解析部7により行なわれる。構文解析規則
8には、よく知られた日本語の文法に関する情報が格納
される。単文内格解析部7は、この構文解析規則8に従
って、文の格要素が用言に対しどのような関係にある
か、例えば主語と述語の関係にあるかどうか等を順番に
解析していく。このときは、直接の修飾関係にある格要
素と用言に対してのみ解析が行なわれる。従って、例え
ば省略された語があれば、そのような省略された語の情
報は空として扱う。
【0024】次に、図14のステップS5において、単
文構造が1つ以上あるかどうかを判断する。即ち、この
部分で用言が2つ以上存在するかどうかを判断する。も
し、2つ以上存在すればステップS6に移り、2つ以上
なければ終了する。ステップS6においては、2つ以上
ある用言を互いに比較し、省略されている格を検出す
る。即ち、前の用言について出現して、後ろの用言につ
いては出現しない格要素は省略されているものと見な
し、後ろの用言についてその格要素を補完する。図15
に、用言ごとの格解析結果説明図を示す。
【0025】この入力文は、既に図5を用いて説明した
第1発明の例の入力文と同様である。このような入力文
の各語について、それぞれ隣合ういくつかの語が句とし
て機能するかどうかを判断し組み合わせた後、それぞれ
の句が名詞句であるか動詞句であるかが判断される。そ
して、名詞句であれば主格か目的格かの判断が行なわれ
る。なお、この文章を単文化すれば、第1番目の語
「私」から第6番目の記号「、」までが第1文となり、
第7番目の「彼女」から第14番目の「、」までが第2
文となる。また、第15番目の「使う」から第17番目
の「する」までが第3文目となり、20番目の「テキス
ト」から25番目の「。」までが第4文となる。上記の
ような単文について、それぞれ格解析が行なわれ、その
結果を整理すると次のようになる。
【0026】図6に、格解析と補完処理説明図を示す。
この図の(a)は単文内格解析処理結果を示し、(b)
は省略補完処理結果を示している。図15を用いて説明
したような4つの単文は、それぞれ主格、目的格、動詞
句を抽出して配列すると、この図の(a)に示すように
なる。即ち、第1文の主格は「私は」、目的格は「資料
を」、動詞句は「集める」となる。また、第2文の主格
は「彼女が」、目的格は「英語を」、動詞句は「勉強す
る」となる。また、第3文については、主格と目的格が
省略されており、動詞句「使う」のみが抽出される。ま
た、第4文については、主格が直前に見当らないため、
目的格が「テキストを」、動詞句が「作成する」という
処理結果が得られる。
【0027】図17に、省略格補完処理フローチャート
を示す。この図に示すようなフローチャートに従って、
図16(a)の処理結果を元に図16(b)に示すよう
に省略された格が補完される。なお、この格要素の補完
は結び付きの強さに着目して行なわれ、並列部分におい
て構造化された用言同士が最優先となり、次に並列文と
して構造化されていない用言同士や文中の全ての用言を
用いて補完が行なわれる。なお、この例では並列部分の
決定は、第1発明と同様に図15に示す「彼女が」から
「たりする」までとする。
【0028】図15における格解析処理は、格要素と用
言との係り受けを解析する処理であって、用言以外の自
立語とそれに付く付属語のまとまりを一つの格要素とし
て、相互にその係り受け関係を解析している。まず、図
17のステップS1において、並列関係にある単文同士
の格を比較し、省略を行なう。即ち、図16において、
第2文と第3文が並列関係にあることが分かっているた
め、その格同士を比較し省略を補う。そこで、この場
合、第3文の主格に「彼女が」を補完し、第3文の目的
格に「英語を」を補完する。なお、用言が目的格をとら
ないものである場合、目的格の補完は行なわない。
【0029】次に、図17のステップS2において、更
に他に省略されている格があるかどうかを判断する。図
16に示した例では第4文の主格が省略されているた
め、図17のステップS3に移る。そして、並列関係に
ない単文同士の格を比較し、省略を補う。この場合、
「作成する」の主語は第1文の「集める」の主語と同一
であることから、第1文の主格「私は」を第4文の主格
に補完する。図17において、次のステップS4で、更
に省略されている格があるかどうかを判断する。省略さ
れている格があれば、ステップS5に移り、文全体を見
て省略されている格を補う。図16に示す例では、省略
されている格が見当らないため処理を終了する。以上の
ような処理の結果、複雑な文が単純化され、更にその文
の相互関係から省略されている語が自動的に補完され、
構文解析が正確に行なわれる。
【0030】本発明は以上の実施例に限定されない。上
記実施例における並列標識テーブルには、同様の並列表
現が行なわれる各種の語をその並列要素と共にリストア
ップすることができる。また、各発明を実施するための
装置は、同様の機能を持つブロック構成に置き換えて差
し支えない。例えば、それぞれの機能を持つプログラム
ブロックを組み合わせることによってその実施が可能と
なる。
【0031】
【発明の効果】以上説明した本発明の構文解析方法は、
入力文を形態素解析により単語に分割し、そこから並列
標識と並列終端標識を検索して並列部分を決定し、この
並列部分を優先的に構造化するようにしたので、比較的
複雑な文章を単純化し、全体として誤りなく自動的に構
文解析を実行することが可能となる。また、並列部分を
優先的に構造化する際に、並列部分で省略された用言情
報を補完し、文全体の構造化を行なうので、より正確な
構文解析が可能となる。また、このような省略部分の並
列関係にある単文を比較し、いずれかの単文の省略され
た格要素を参照しながら補完することによって、機械的
に正確な省略部分の補完が可能となる。これらによっ
て、自動翻訳装置等の完全自動化を図ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明を実施した構文解析装置のブロック図
である。
【図2】構文解析処理フローチャートである。
【図3】並列標識テーブル実施例説明図である。
【図4】入力文例説明図である。
【図5】形態素解析の結果説明図である。
【図6】並列構造解析結果説明図である。
【図7】第2発明を実施した構文解析装置のブロック図
である。
【図8】構文解析処理フローチャートである。
【図9】入力文例説明図である。
【図10】形態素解析結果説明図である。
【図11】並列構造解析結果説明図である。
【図12】省略補完結果説明図である。
【図13】第3発明を実施した構文解析装置のブロック
図である。
【図14】構文解析処理フローチャートである。
【図15】用言ごとの格解析結果説明図である。
【図16】格解析と補完処理説明図で、(a)は単文内
容解析処理結果、(b)は省略補完処理結果を示す。
【図17】省略格補完処理フローチャートである。
【符号の説明】
1 形態素解析木 2 構文解析木 3 並列標識検出部 4 並列構造解析部 5 並列標識テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 久明 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 永田 淳次 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力文を形態素解析により単語に分割
    し、前記各単語の係り受け関係を構造化する場合に、 前記入力文中から並列標識と並列終端標識を検索して、 前記並列標識と並列終端標識を含む並列部分を決定し、 この並列部分を優先的に構造化することを特徴とする構
    文解析方法。
  2. 【請求項2】 入力文を形態素解析により単語に分割
    し、前記各単語の係り受け関係を構造化する場合に、 前記入力文中から並列標識と並列終端標識を検索して、 前記並列標識と並列終端標識を含む並列部分を優先的に
    構造化し、 前記並列部分で省略された用言情報を補完した後に文全
    体の構造化を行なうことを特徴とする構文解析方法。
  3. 【請求項3】 並列部分を単文に分割し、 前記各単文を格解析してから、 並列関係にある単文を比較し、 いずれかの単文の省略された格要素を補完することを特
    徴とする請求項1記載の構文解析方法。
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