JPH078488U - オーガスクリユーの継手構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロッドが小径のオーガスクリユーであっても
高トルクの伝達を可能とする。 【構成】 ロッド８の外周に螺旋状のスクリユー羽根９
を備え、前記ロッド８の一端に凸形状の雄継手１０を、
同他端に凹形状の雌継手１１を有し、これら継手の雄雌
嵌合により不回転的に接続されるオーガスクリユーにお
いて、前記スクリユー羽根９の一端面に凸形の連結突部
１４を設けるとともに他端面に凹形の連結凹部１５を設
け、前記雄雌継手１０、１１を嵌合するとき前記連結突
部１４と連結凹部１５とが同時に嵌合して連結されるよ
うにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はオーガスクリユーの継手構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

地中を削孔するためのオーガスクリユー１は、図５に一部を示すように円柱状 のロッド２の周面にスクリユー羽根３が螺旋状に巻回固着されたもので、竪穴掘 削の場合には作業機械に懸吊支持してこれを回転駆動することにより先端の掘削 ヘッドにより地盤を掘削し、掘削された土砂をスクリユー羽根３により上方へ搬 送して排土するようになされている。また横穴掘削の場合は、例えばケーシング パイプ内にオーガスクリユー１を挿通し、同様に地盤を掘削した土砂をスクリユ ー羽根３によりケーシングパイプ内を後方へ搬送して排土するようにして用いら れる。

【０００３】 上記のようなオーガスクリユー１は、掘削すべき穴の深さに応じオーガスクリ ユー１を順次継足して削孔するようになされる。

【０００４】 従来のオーガスクリユー１の継手構造は、図５に継手部分の断面を示すように 、下部のオーガスクリユー１のロッド２の上端に断面六角形状の雌継手４が、上 位のオーガスクリユー１のロッド２の下端に前記雌継手４に嵌合し得る六角形状 の雄継手５が設けられ、これら継手４、５を嵌合したのち図５、図７に示すよう にピン６、６を両継手４、５に跨がるように挿入して抜止めされ、六角形状の雄 雌嵌合により回転トルクの伝達を可能ならしめる構造とされている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに従来の継手構造は、オーガスクリユー１のロッド２の直径が小さくな ると、継手４、５の断面積が不足して強度が不充分となり、高トルクを要する掘 削作業に対し適用することができないという問題があった。

【０００６】 本考案はこれに鑑み、小径のオーガスクリユーであっても高トルクの伝達を可 能とするオーガスクリユーの継手構造を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記従来の技術が有する問題点を解決する手段として、本考案は、ロッドの外 周に螺旋状のスクリユー羽根を備え、前記ロッドの一端に凸形状の雄継手を、同 他端に凹形状の雌継手を有し、これら継手の雄雌嵌合により不回転的に接続され るオーガスクリユーにおいて、前記スクリユー羽根の一端面に凸形の連結突部を 設けるとともに他端面に凹形の連結凹部を設け、前記雄雌継手を嵌合するとき前 記連結突部と連結凹部とが同時に嵌合して連結されるようにしたことを特徴とす る。

【０００８】

【作用】

先行するオーガスクリユーの後端に次のオーガスクリユーを継足すとき、その ロッドの端部の雄継手を雌継手に嵌合して接続する。このとき両オーガスクリュ ーのスクリユー羽根の位相を合わせ、ついで羽根の端面の連結突部を連結凹部に 嵌合させる。これによりロッド同士は雄雌継手の嵌合により接続されるとともに スクリユー羽根同士も連結突部と連結凹部との嵌合により接続され、これらの連 結により継手部分の許容伝達トルクが増大して高トルクの伝達が可能となる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。

【００１０】 図１は本考案の一実施例の一部を省略した正面を示し、図２は同上面を、図３ は同下面を示している。

【００１１】 図示のオーガスクリユー７は、ロッド８の外周に２条のスクリユー羽根９、９ が螺旋状に巻装された場合を例示しており、ロッド８の一端には凸形状の雄継手 １０が、同他端には凹形状の雌継手１１が従来と同様に設けられ、これら雄雌継 手１０、１１の嵌合後、側方から両継手１０、１１に跨がるようにピン孔１２、 １２から挿入されるピン１３、１３により抜止めされるようになっている。なお 図示の実施例では、両継手１０、１１とも断面円形としてあるが、従来のように 六角形等の多角形断面であってもよい。

【００１２】 本考案においては、スクリユー羽根９、９の末端９ａ、９ａが徐々に肉厚に形 成され、スクリユー羽根９、９の端面９ｂ、９ｂにおいては前記雄継手１０の外 径寸法と略同程度の幅Ｌを有する構成とされおり、軸方向一端側の端面９ｂ、９ ｂにはロッド８の直径方向に延びる凸形の連結突部１４、１４が、同じく他端側 の端面９ｂ、９ｂにはこの連結突部１４、１４が嵌合し得る凹形の連結凹部１５ 、１５がそれぞれ形成されている。

【００１３】 図示の実施例では、雄継手１０および雌継手１１が設けられるロッド８の端部 ８ａ、８ａとスクリユー羽根９、９の端部９ａ、９ａとが一体に鋳造されたもの をオーガスクリユー本体部分７ａに一体に結合して構成されている。こうするこ とによりスクリユー羽根９、９の端部の複雑な肉厚部分を容易に形成することが できる。

【００１４】 次に作用を説明する。

【００１５】 図１に接続状態を示すように、先行するオーガスクリユー７の後端の雌継手１ １に次のオーガスクリユー７の端部の雄継手１０を嵌合する。このとき両オーガ スクリユー７、７のスクリユー羽根９、９の位相を合わせ、ついでスクリユー羽 根９、９の端面９ｂ、９ｂの連結突部１４、１４と連結凹部１５、１５とを嵌合 する。ついでピン孔１２、１２からピン１３、１３を挿入して雄継手１０と雌継 手１１とを抜止めする。

【００１６】 これによりロッド８、８同士は雄、雌継手１０、１１の嵌合により接続され、 スクリユー羽根９、９同士も半径方向に離間した連結突部１４と連結凹部１５と の嵌合により結合されるので、許容伝達トルクが増大し、小径のロッド８のオー ガスクリユーであっても高トルクの伝達が可能となり、オーガスクリユーの利用 範囲が拡大する。

【００１７】 なお図示の実施例のように２条スクリユー羽根であると連結突部１４および連 結凹部１５をそれぞれ左右に２箇所ずつ設けることができるので好ましい。しか し１条スクリユー羽根であっても実施し得ることはもちろんである。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ロッドの端部とロッドの中心から半径方 向に離間したスクリユー羽根の端部とで連結されるので、回転力を伝達する際の 回転モーメントが大きくなり、ロッドの外径が小さいオーガスクリユーであって も高トルクを要する掘削作業に対しても十分に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す一部切欠した正面図。

【図２】図１の上面図。

【図３】図１の下面図。

【図４】接続状態を示す一部の正面図。

【図５】従来の継手構造を示す一部を断面とした正面
図。

【図６】図５の雄継手の拡大断面図。

【図７】図５の雌継手の拡大断面図。

【符号の説明】

１、７ オーガスクリユー ２、８ ロッド ３、９ スクリユー羽根 ４、１１ 雌継手 ５、１０ 雄継手 ６、１３ ピン １４ 連結突部 １５ 連結凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロッドの外周に螺旋状のスクリユー羽根を
   備え、前記ロッドの一端に凸形状の雄継手を、同他端に
   凹形状の雌継手を有し、これら継手の雄雌嵌合により不
   回転的に接続されるオーガスクリユーにおいて、前記ス
   クリユー羽根の一端面に凸形の連結突部を設けるととも
   に他端面に凹形の連結凹部を設け、前記雄雌継手を嵌合
   するとき前記連結突部と連結凹部とが同時に嵌合して連
   結されるようにしたことを特徴とするオーガスクリユー
   の継手構造。