JPH0782285A - ポルフィリン・リン酸エステル誘導体 - Google Patents

ポルフィリン・リン酸エステル誘導体

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JPH0782285A
JPH0782285A JP5249907A JP24990793A JPH0782285A JP H0782285 A JPH0782285 A JP H0782285A JP 5249907 A JP5249907 A JP 5249907A JP 24990793 A JP24990793 A JP 24990793A JP H0782285 A JPH0782285 A JP H0782285A
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porphyrin
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JP5249907A
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Toshio Igarashi
淑郎 五十嵐
Takanori Kawakami
貴教 川上
Junji Morikawa
惇二 森川
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Eiken Chemical Co Ltd
Original Assignee
Eiken Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なポルフィリン・リン酸エステル誘導体
を提供する。 【構成】 次式I: 【化1】 〔式中、φは式II,III 又はIVで表わされる基を表わ
す〕で表わされるポルフィリンアリールリン酸エステル
誘導体又はその金属錯体。 【効果】 アルカリホスファターゼ活性の高感度測定方
法、酵素免疫測定方法、微量金属イオンの定量方法、M
RI造影剤、及び動脈硬化巣のMRI造影方法のために
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポルフィリンア
リールリン酸エステル誘導体又はその金属錯体、並びに
前記誘導体又はその金属錯体を利用したアルカリホスフ
ァターゼ活性の高感度測定方法、酵素免疫測定方法、微
量金属イオンの定量方法、MRI造影剤、及び動脈硬化
巣のMRI造影方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポルフィリンは自然界に広く分布し、例
えば植物中にあって光合成を行うクロロフィル(マグネ
シウム錯体)、脊椎動物の赤血球中で酸素と可逆的に結
合し、これを運搬するヘモグロビン(鉄錯体)、軟体動
物の体液中に存在するヘモシアニン等の金属含有酵素類
の活性中心は全て、ポルフィリン又はその類似骨格から
成っている。近年、これらの機能とは別のポルフィリン
の他の種々の機能を利用する研究も盛んに成されてお
り、例えばレーザーを用いる光ホールバーニング素子
〔谷,応用物理,56,1307(1987)〕、蛍光特性を利用
したガンの治療・診断薬〔西坂,化学と工業,41, 311
(1988)〕としてのポルフィリン化合物の応用例が報告
されている。また、水溶性ポルフィリン化合物を金属イ
オンの高感度吸光・蛍光分析試薬〔五十嵐,ぶんせき,
1989, 190〕、或いは動脈硬化症診断MRI造影剤
〔金,大阪大学医学雑誌,42, 1(1990)〕等として使
用した例も報告されている。
【0003】ポルフィリン及びその金属錯体は高感度な
スペクトル特性(例えば、吸光,蛍光,リン光)などの
優れた機能を備えてる反面、例えば水に対して難溶性で
あるなどの欠点も有している。ポルフィリン又はその金
属錯体の特性を分析化学や医学の分野で利用する場合に
は、ポルフィリン又はその金属錯体は水溶性であること
が好ましい。前述の如く、水溶性ポルフィリンに関する
研究も成されており、このような水溶性ポルフィリンを
得るための親水性置換基〔五十嵐,ぶんせき,1989, 1
90〕としては、アニオン性のスルホン基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、カチオン性のトリメチルアンモニ
ウム基、メチルピリジニウム基、両性イオン型のスルホ
ベタイン基〔Igarashi,Yotsuyanagi, Chem.Lett., 198
4,1871〕等が報告されている。
【0004】一方、酵素を標識とする酵素免疫測定方法
は検体検査技術の一つとして急速に実用化されており、
現在の医療技術を語る上で欠くことのできない存在とな
っている。標識化した酵素の定量法には主に比色法、蛍
光法、発光法の三種があるが、その簡便さなどから比色
法や蛍光法を用いる酵素の高感度定量法の開発に対する
要望が高まっている。前記の如く、ポルフィリン化合物
は高感度吸光・蛍光スペクトル特性を有することが知ら
れており、比色法や蛍光法などにおける定量手段として
酵素免疫測定方法にも応用し得る可能性がある。
【0005】ポルフィリン化合物は波長400 〜500nm に
ソーレ(Soret )帯と呼ばれる非常に鋭い吸収帯を持
つ。そのモル吸光係数は数十万と大きい。また、ポルフ
ィリンは幾つかの金属イオンと非常に安定な錯体を形成
し、錯形成反応に伴いソーレ帯のピーク波長がシフトす
る。以上の諸理由により、ポルフィリン化合物を微量金
属イオンの高感度吸光分析試薬として利用した例が数多
く報告されている〔五十嵐,ぶんせき,1989, 190〕。
【0006】更に、ヘマトポルフィリンをはじめとする
生体由来のポルフィリン化合物は、ガン腫瘍に選択的に
集積することが知られており、その特性を利用して例え
ば、ポルフィリン化合物の蛍光スペクトル特性に基づく
エキシマ励起色素レーザーによる皮膚ガンの診断・治療
或いは放射性金属 109Pd,67Ga及び64Cu−ポルフ
ィリンキレートを用いる放射化診断法など種々の診断法
の開発が行われている。
【0007】また最近、種々の病変部を画像として捉え
るNMRイメージング法(MRI)が、非侵襲的・非破
壊的な臨床診断法の一つとして注目されているが、通常
のMRI測定では病変部と正常部組織との間のコントラ
ストを高める目的で、MRI試薬(造影剤)の使用を必
要とする場合が多い。常磁性金属イオン〔Mn(II
I),Fe(III )及びGd(III )〕の水溶性金属ポ
ルフィリンキレートのガン腫瘍をはじめとする各種生体
組織への集積とMRI試薬としての可能性が検討された
結果、前記金属ポルフィリンキレートがガン腫瘍に特異
的に集積すること、また組織における水プロトンのNM
R緩和時間を短縮することが見出され、その有用性が報
告されている〔R.C.Lyon他,Magn. Reson. Med.,,24
(1987)〕。
【0008】一方、動脈硬化病変に起因する心臓や脳の
虚血性病変(心臓疾患及び脳溢血)は、その早期発見及
び早期治療の重要性が指摘されている。コレステロール
相やガン腫瘍に選択的に吸着するポルフィリン化合物が
知られており、各種診断法(レーザー蛍光、画像診断法
等)への応用が期待されている。例えば、マンガン(II
I )−α,β,γ,δ−テトラキス(4−スルホフェニ
ル)ポルフィンキレート(以下、Mn−TSPPと略記
する)を動脈硬化症、特にその早期病変部のMRI画像
を測定するための造影剤として用いることが提案されて
いる〔金,大阪大学医学雑誌,42, 1(1990)〕。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ポルフィリン化合物の
用途を更に拡大するために、又はポルフィリン化合物を
用いた場合の効果を更に優れたものとするために、合成
が容易で且つ前述の如き種々の用途に好適に使用するこ
とができる新規な水溶性ポルフィリンに対する強い要望
があった。
【0010】本発明は前記従来技術における問題点を解
決するためのものであり、その目的とするところは、新
規なポルフィリンアリールリン酸エステル誘導体又はそ
の金属錯体、並びに前記誘導体又はその金属錯体を利用
したアルカリホスファターゼ活性の高感度測定方法、酵
素免疫化学的測定方法、微量金属イオンの定量方法、M
RI造影剤、及び動脈硬化巣のMRI造影方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本第一の発明の
ポルフィリンアリールリン酸エステル誘導体又はその金
属錯体は、次式I:
【化3】 〔式中、φは次式II,III 又はIV:
【化4】 で表わされる基を表わす〕で表わされることを特徴とす
る。本第二の発明のアルカリホスファターゼ活性の高感
度測定方法は、前記式Iで表わされる化合物の金属錯体
を基質とすることを特徴とする。本第三の発明の酵素免
疫測定方法は、(抗体又は抗原に)標識したアルカリホ
スファターゼの基質として前記式Iで表わされる化合物
の金属錯体を用いることを特徴とする。本第四の発明の
微量金属イオンの定量方法は、前記式Iで表わされる化
合物と金属イオンとの錯形成反応による吸光度変化を測
定することを特徴とする。本第五の発明のMRI造影剤
は、前記式Iで表わされる化合物の金属錯体を含むこと
を特徴とする。本第六の発明の動脈硬化巣のMRI造影
方法は、前記式Iで表わされる化合物の金属錯体を動脈
硬化巣に蓄積させ、この蓄積した金属錯体を追跡するこ
とを特徴とする。
【0012】本発明者らは界面活性剤及び生理活性物質
等の親水基として知られるリン酸エステル基に着目し、
リン酸エステル基を有する3種類の新規水溶性ポルフィ
リン化合物{5,10,15,20−テトラキス(4−ホス
フォノフェニル)ポルフィン、5,10,15,20−テト
ラキス(3,4−ジホスフォノフェニル)ポルフィン及
び5,10,15,20−テトラキス(3,4,5−トリホ
スフォノフェニル)ポルフィン}を合成した(第一の発
明)。更に、これらのi)酵素活性高感度プローブ試薬
(第二及び第三の発明)、ii)金属イオンの分析試薬
(第四の発明)及びiii)動脈硬化症診断試薬への応用
(第五及び第六の発明)について検討を行い、前記各発
明を成すに到った。
【0013】即ち、本新規ポルフィリン・リン酸エステ
ル誘導体の金属錯体(本第一の発明)を用い、酵素反応
によって外側のリン酸エステル結合を加水分解させたと
ころポルフィン核固有のソーレ帯における吸収スペクト
ルがシフトする現象を見出した。本第二の発明はこの現
象を利用してアルカリホスファターゼ酵素活性の高感度
定量を行うものであり、本第三の発明は同様に酵素免疫
測定方法において標識したアルカリホスファターゼの基
質として本新規ポルフィリン・リン酸エステル誘導体を
利用するものである。また、本新規ポルフィリン・リン
酸エステル誘導体を用いて、微量金属イオン例えば10-7
MレベルのCu(II)イオンの吸光光度定量法を確立し
た(本第四の発明)。更に、本発明者らは動脈硬化症に
ターゲットを絞り、本新規ポルフィリン・リン酸エステ
ル誘導体及びその金属錯体例えばMn錯体を用いて、モ
デル担体への吸着特性の評価を行い、本新規ポルフィリ
ン・リン酸エステル誘導体の金属錯体がMRI造影剤と
して有用であることを見出した(本第五及び第六の発
明)。
【0014】
【作用】本発明の新規な水溶性ポルフィリン化合物は、
合成が容易であると共に界面活性剤及び生理活性物質等
の親水基として知られるリン酸エステル基をポルフィリ
ン1分子当たり4〜12個含んでいるため、水に易溶性
(水溶性)であり且つ生体組織に対する適合性及び安全
性が優れており、それ故、種々の用途に対して好ましく
適用することができる。
【0015】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。
【0014】実施例1:ポルフィリンアリールリン酸エ
ステル誘導体又はその金属錯体の合成(第一の発明) 1−1:試薬の合成法 本発明の化合物(φが式II,III 及びIVで表わされる基
を表わす式Iで表わされる化合物)を含む各種ポルフィ
リン誘導体の構造とその略号を以下に示す。
【化5】 これらはアドラーの方法〔A.D.Adler,et.al., J.Org.Ch
em., 32, 476(1967)〕に準拠して合成した。なお、
他の試薬は特に表記されていない限り市販品特級を用
い、水は再蒸留水を使用した。
【0016】1−1−1a:THPPの合成 全還流冷却器をつけた2000mlのセパラブルフラスコに約
1000mlのプロピオン酸(1000g )を入れ、マントルヒー
ターで加熱した。沸騰後、50g パラヒドロキシベンズア
ルデヒドと等モル量のピロール(27.5g )を滴下した。
20分間還流後、反応溶液を室温まで放冷し、一晩熟成し
た。紫色の結晶が析出したら、これをG3ガラスフィル
ターでろ過した。ろ塊をプロピオン酸、水の順で洗浄し
た後、エタノールに溶かした。ロータリーエバポレータ
で蒸発乾固させた後、真空乾燥した。収量28g (収率36
%)。
【0017】1−1−1b:TPPPmの合成(φが式
IIで表わされる基を表わす式Iで表わされる化合物) 100mlビーカーにピロリン酸12g と五酸化リン3g を入
れ、スターラーで攪拌しながらホットプレート上で 100
℃〜 120℃に加熱する。溶液の粘性が小さくなってきた
ら1−1−1aの方法で合成したTHPPを 0.5g 加
え、約2時間加熱を続ける。室温に放冷後、1000mlアセ
トンに攪拌しながら少しずつ滴下する。30分攪拌後、冷
蔵庫で一晩熟成させ、G4ガラスフィルターでろ過す
る。ろ塊を数回、冷アセトンで洗浄後、乾燥させてから
数滴の水に溶かす。この濃厚溶液を攪拌しながら 500ml
のアセトンに滴下し、更に冷蔵庫で一晩熟成後、G4ガ
ラスフィルターでろ過し、ろ塊を真空乾燥させた。収量
0.8g(収率95%)。反応式を以下に示す。
【化6】
【0018】1−1−2a:T(CH3 O)2 PPの合
成 全還流冷却器をつけた2000mlのセパラブルフラスコに約
1200mlのプロピオン酸(1200g )を入れ、マントルヒー
ターで加熱した。沸騰後、3,4−ジメトキシベンズア
ルデヒド25g と等モル量のピロール(25g )を滴下し
た。40分間還流後、反応溶液を室温まで放冷した。溶液
を蒸留水で約3倍に希釈し、約 100mlのクロロホルムを
加えて冷蔵庫で冷却した。充分冷却した溶液を更に氷水
で冷却しながら10Mの冷水酸化ナトリウム水溶液を加え
た。クロロホルムが析出してきたら分液漏斗でクロロホ
ルムを分別した。そのクロロホルム溶液を水で数度洗浄
後、攪拌しながら 500mlのメタノールに少しずつ滴下し
た。一晩熟成した後、析出した紫色の結晶をG4ガラス
フィルターでろ過し、数回メタノールで洗浄した後、真
空乾燥した。収量30g (収率40%)。
【0019】1−1−2b:TH2 PPの合成 1−1−2aの方法で合成したT(CH3 O)2 PP
(5g )を酢酸25mlに溶かし、47%臭化水素酸水溶液を
75ml加え、 100〜120 ℃で約20時間還流した。反応の終
点はTLCにて確認し、スポットが1点となることを確
認し、反応終了とした。反応終了後、G4フィルターで
ろ過し、ろ塊を酢酸、水の順でよく洗浄してから乾燥さ
せ、酢酸エチルに溶かした。分液漏斗で酢酸エチル溶液
を水で充分洗浄した後、ロータリーエバポレータで蒸発
乾固した。収量3g (収率70%)。
【0020】1−1−2c:TPPPdの合成(φが式
III で表わされる基を表わす式Iで表わされる化合物) TPPPmの合成法に準拠して、1−1−2bの方法で
合成したTH2 PPをリン酸エステル化した。収率95
%。反応式を以下に示す。
【化7】
【0021】1−1−3a:T(CH3 O)3 PPの合
成 T(CH3 O)2 PPの合成法に準拠して、アドラーの
方法にて合成した。収率40%。
【0022】1−1−3b:TH3 PPの合成 TH2 PPの合成法に準拠して、メトキシ基を加水分解
して水酸基にした。収率70%。
【0023】1−1−3c:TPPPmの合成 TPPPmの合成法に準拠して、TH3 PPをリン酸エ
ステル化した。収率95%。反応式を以下に示す。
【化8】
【0024】1−2:同定 1−2−1:元素分析 C,H,Nについて元素分析を行った。結果を下記表1
に示す。なお、理論計算ではポルフィリン1分子に対し
て水和水8分子を持つとして計算したものが実測値に最
も近くなったため、それを理論値として示した。
【表1】
【0025】1−2−2:紫外可視吸収スペクトル 下記表2に各種リン酸エステル誘導体の紫外可視吸収ス
ペクトル特性を示す。何れの化合物も 400〜500nm にモ
ル吸光係数が105 オーダーのポルフィン核固有のソーレ
吸収帯が観測される。
【表2】 *)モル吸光係数εはCu(II)との錯形成反応による検
量線より決定した。フィッティング(FITTING )におけ
る相関係数は全て0.99以上の高い値を示した。
【0026】下記表3に各種リン酸エステル誘導体のQ
吸収帯特性を示す。なお、Q吸収帯は光励起エネルギー
凖位を示すものであり、ポルフィリンでは酸性で一つな
いし二つ、中性で三つないし四つのピークを示す。ソー
レ吸収帯及びこれらの吸収が認められればポルフィリン
骨格が存在する証明となる。
【表3】
【0027】下記表4に各種リン酸エステル誘導体の酸
塩基平衡定数を示す。
【表4】 *)pH- 吸光度曲線の実測データより以下の式を用いて計
算した。なおフィッティングにおける相関係数は全て0.
99以上の高い値を示した。
【数1】 ε1 :H4 2+のモル吸光係数 ε2 :H3 + のモル吸光係数 ε3 :H2 Pのモル吸光係数
【0028】1−2−3:蛍光スペクトル 以下に各種リン酸エステル誘導体の化合物の蛍光スペク
トル特性を示す。
【表5】 *)1.33×10-6M H 2 TPPS水溶液の蛍光強度を100 とし
て相対強度を測定した。
【0029】1−2−4:IRスペクトル 図1ないし3に各化合物のIRスペクトル及び特徴的な
吸収帯を示す(図1:TPPPm,図2:TPPPd,
図3:TPPPt)。3種類の化合物のスペクトルを特
性基振動数と照合すると、1040〜910cm -1付近にP−O
H結合とみられる伸縮振動帯、1260〜1160cm-1及び 994
〜855cm -1付近にP−O−φ結合とみられる伸縮振動
帯、1299〜1250cm-1付近にリン酸エステル特有のP=O
伸縮振動帯とみられる吸収帯がみられたため、これらは
それぞれフェニル基にリン酸エステル基を持つことが確
認された。
【0030】実施例2:酵素免疫測定方法(例えばアル
カリホスファターゼ酵素活性高感度プローブ試薬)への
応用(第二及び第三の発明) 実施例1で合成したポルフィリン・リン酸エステル誘導
体を用い、酵素反応によって外側のリン酸エステル結合
を加水分解させたところポルフィン核固有のソーレ帯に
おける吸収スペクトルがシフトする現象を見いだした。
本実施例ではこの現象を利用してアルカリホスファター
ゼ酵素活性の高感度定量を行った。
【0031】2−1:実験 2−1−1:吸収スペクトル変化の測定 TPPPmの水溶液に1Mジエタノールアミン緩衝液を
加えてpHを9とし、アルカリホスファターゼ{SIGMA
TypeI-S From Bovine Intestinal Mucosa 5.8unit/mg
}を含む試料水溶液を加え、スペクトルの経時変化を
測定した。
【0032】2−1−2:pH及び温度による影響 TPPPmの水溶液に1Mジエタノールアミン緩衝液を
加えてpHを8〜13とし、アルカリホスファターゼを含
む試料水溶液を加え、37℃あるいは25℃に保ち416nmで
の吸光度変化を測定した。
【0033】2−1−3:緩衝剤の種類による影響 TPPPmの水溶液にジエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン+(Zn2+・Mg2+)、グリシン、グリシン+
(Zn2+・Mg2+)、酢酸ナトリウムなどを加えpHを
9.0とした。更にそれぞれにアルカリホスファターゼを
含む試料水溶液を加え、37℃に保ち 416nmでの吸光度変
化を測定した。
【0034】2−1−4:検量線作成 TPPPmの水溶液に1Mジエタノールアミン緩衝液を
加えてpHを 9.0とした。更に、アルカリホスファター
ゼを含む試料水溶液を加え、37℃に保ち 416nmでの吸光
度変化を測定した。
【0035】2−2:結果及び考察 2−2−1:吸収スペクトル変化(酵素反応によるTP
PPmの吸収スペクトル変化) [酵素]=1.0 ×10-8M、[TPPPm] = 2.3×10-6M、p
H=9での2分ごとのスペクトル変化を図4に示す。T
PPPmはアルカリ性で 416nm付近にソーレ帯の鋭いピ
ークを持つが、酵素を加えると時間と共にソーレ帯の吸
光度が減少してゆく様子がわかる。これは下記反応式の
如く、酵素反応によりリン酸エステル基が加水分解され
て生成したヒドロキシル基がアルカリ性にてキノイド構
造をとり、ソーレ帯の吸光度が減少したものと考えられ
る。
【化9】
【0036】2−2−2:TPPPmの吸収スペクトル
におけるpH及び温度による影響 TPPPmは、図5に示すpH−吸光度曲線よりpH8
〜12ではpHの変動等に対してはほぼ安定であり吸光度
の変化がみられないことが確認された。図6の如く酵素
反応による吸光度の減少はpH8〜10.5においてみら
れ、図6から最適pHは9前後であることがわかる。ま
た、温度の影響について行った実験では、図6に示され
るように25℃あるいは37℃で何れも大きな差はみられな
かったので、実験は全て恒温槽を用いて37℃で行った。
【0037】2−2−3:TPPPmの吸収スペクトル
における緩衝剤の種類による影響 図7に示される如く、緩衝剤としてグリシンを用いた場
合、阻害効果が大きいことがわかる。これは同濃度のジ
エタノールアミンや酢酸ナトリウムを用いた場合の加水
分解速度と比較して20〜50倍の差がある。また、少量の
金属イオンを添加することにより阻害効果がほとんどな
くなることから、グリシンが酵素の活性部位のZn(I
I)を引抜くか遮蔽するなどの影響を及ぼしているので
はないかと推測される。そのため、緩衝剤としてはジエ
タノールアミンを選択した。
【0038】2−2−4:TPPPmの吸収スペクトル
における経時変化及び検量線 図8に酵素濃度を変えた時の吸光度の経時変化を示す。
図9(〜10-3g/l の検量線1)の如く、30分間を反応の
終点とした時のアルカリホスファターゼの検量線は、
3.2×10-2〜 6.4×10-1mg/lの範囲でほぼ直線性を示
し、S/N=3の検出限界は 8.0×10-5mg/l(10
-12 M)であった。なお、理論的には時間を長くするほ
ど高い感度が得られるものと考えられるため、12時間を
反応の終点とした場合について検討を行った。結果は、
図10(〜10-5g/l の検量線2)のようにS/N=3で
5×10-15 Mの検出限界が得られた。
【0039】なお、同様の方法により、実施例1で合成
したポルフィリン・リン酸エステル誘導体の金属錯体を
標識したアルカリホスファターゼの基質とする酵素免疫
測定方法を行うことができる。
【0040】実施例3:金属イオンの高感度吸光分析試
薬としての応用(第四の発明) 本実施例ではポルフィリン・リン酸エステル誘導体を用
い、10-7MレベルのCu(II)イオンの吸光光度定量法
を確立した。
【0041】3−1:定量操作 4.5×10-6M TPPPm水溶液10mlに1M酢酸−酢酸
ナトリウム緩衝液(pH=4.5 )2mlを加えた。それに
Cu2+を含む試料溶液を加え、還元剤として1M L−
アスコルビン酸水溶液2mlを加え、80℃の水溶液中で20
分間加熱した。室温まで放冷後、1M HCl水溶液
0.5mlを加え、さらに蒸留水を加え25mlにメスアップ
し、 413nmにて吸光度変化を測定した。以下、TPPP
d、TPPPtについても同様の操作で検量線を作成し
た。
【0042】3−2:結果及び考察 図11にTPPPmを用いた場合の検量線3を、図12
にTPPPdを用いた場合の検量線4を、そして図13
にTPPPtを用いた場合の検量線5を、各々示す。何
れの化合物を用いた場合も10-7〜10-6Mレベルにおいて
高い直線性が得られた。また、それぞれの図は錯体の組
成を決定するモル比法なっており、いづれの錯体も
[銅]:[リン酸エステルポルフィリン]=1:1錯体
であることを確認した。これらのポルフィリンはCu
(II)の吸光分析試薬としての応用が可能である。
【0043】実施例4:動脈硬化症診断試薬としての応
用−動脈硬化症モデル担体への吸着特性 本実施例では動脈硬化症にターゲットを絞り、ポルフィ
リン・リン酸エステル誘導体及びそのMn錯体を用い
て、モデル担体への吸着特性の評価を行った。なお、初
期病変部モデルとしてはデオキシコール酸(DCA)、
石灰化病変部モデルとして炭酸カルシウムの2種類を用
いた。このDCAを用いたモデル評価と実際の動物実験
との高い相関性は既に報告されている〔五十嵐,神澤,
川上,四ツ柳,金,小塚,日本化学会誌,2, 184 (199
3) 〕。
【0044】4−1:実験 4−1−1:Mn(II)錯体の合成 各種ポルフィリン・リン酸エステル誘導体の10-5〜10-4
M水溶液50mlに 0.1g酢酸マンガン(10〜20倍過剰)及
び 0.7g 酢酸ナトリウムを溶解した。ポルフィリンが沈
殿した後、 0.1M水酸化ナトリウム水溶液を適量加えて
pHを 8.5とした。全還流冷却器付のセパラブルフラス
コに入れ、攪拌しながらマントルヒーターで4〜8時間
加熱を続け、反応物のサンプリングにより遊離のポルフ
ィリンのソーレ帯の吸収が消滅したことを確認して反応
の終点とした。空冷後、冷蔵庫で一晩熟成させた後、沈
殿物をG4ガラスフィルターでろ過した。過剰のマンガ
ンイオンを除去するために、得られたろ塊に約50mlの酢
酸を加え2時間スターラーで攪拌してG4ガラスフィル
ターろ過し、ろ塊をアセトンで数回洗浄した。この操作
を繰り返した後、真空乾燥した。
【0045】4−1−2:DCA担体に対する吸着評価 50mlビーカーに 0.1M DCA溶液 2.0mlを入れ、再蒸
留水20mlを加えたスターラーでよく攪拌した。1M塩酸
0.5mlを加えDCAを沈殿させた後、約4×10-6Mの各
種TPPP水溶液を 2.5ml入れ15分攪拌した後、G4ガ
ラスフィルターでろ過を行い、ろ液を50mlにメスアップ
した後、吸光度を測定して吸着率を求めた。また、ろ塊
に 0.1Mホウ砂水溶液10mlを加えて溶かし、同様に吸光
度を測定して吸着率の確認を行った。
【0046】4−1−3:炭酸カルシウム担体に対する
吸着評価 DCAへの吸着に準じた方法で行った。50mlビーカーに
沈降型炭酸カルシウム0.02gを入れ、再蒸留水20mlを加
えスターラーでよく攪拌した。約4×10-6Mの各種TP
PP水溶液を 2.5ml入れ、15分攪拌した後G4ガラスフ
ィルターでろ過を行い、ろ液を50mlにメスアップした
後、吸光度を測定して吸着率を求めた。また、ろ塊に
0.1M塩酸2mlを加えて溶かし、同様に吸光度を測定し
て吸着率の確認を行った。
【0047】4−2:結果と考察 各化学種の吸着特性を下記表6に示す。
【表6】 *)五十嵐,神澤,川上,四ツ柳,金,小塚,日本化学会
誌,2, 184 (1993)
【0048】担体への吸着特性について、TPPSとT
PPPmを比較した。溶解度がTPPSの1/4程度し
かなく、比較的親水性の小さいTPPPmだが、遊離の
試薬での測定ではDCA担体への吸着に関しては両者の
吸着率に差はなかった。しかし、Mn錯体ではTPPP
mのほうがよく吸着した。また、炭酸カルシウムに対し
ては遊離の試薬・Mn錯体ともにリン酸エステル誘導体
の方がよく吸着した。これはリン酸とカルシウムの結合
力の強さが影響していると考えられる。
【0049】また、TPPPm、TPPPd、TPPP
tを比較すると、遊離の試薬・Mn錯体ともに同様な傾
向が得られた。DCA担体に対してはリン酸エステル基
の数が多くなるほどよく吸着する。また、炭酸カルシウ
ムへの吸着率はTPPPdが最大となった。
【0050】DCA担体への吸着に関して、TPPPt
は先に報告したビフェニルスルホ基を有するマンガンポ
ルフィリン錯体(Mn−TSBP)と同程度の吸着量を
示すことから、動脈硬化症用MRI試薬として有用であ
る。
【0051】
【発明の効果】上述の如く、本発明の新規な水溶性ポル
フィリン化合物{5,10,15,20−テトラキス(4−ホ
スフォノフェニル)ポルフィン、5,10,15,20−テト
ラキス(3,4−ジホスフォノフェニル)ポルフィン及
び5,10,15,20−テトラキス(3,4,5−トリホス
フォノフェニル)ポルフィン}又はその金属錯体は、合
成が容易であると共に界面活性剤及び生理活性物質等の
親水基として知られるリン酸エステル基をポルフィリン
1分子当たり4〜12個含んでおり、水に易溶性(水溶
性)で且つ生体組織に対する適合性及び安全性が優れて
いるため、取り扱いに便利であり適用範囲が広い。
【0052】それ故、本発明の化合物又はその金属錯体
は、アルカリホスファターゼ活性を高感度で測定するこ
とができ、また、酵素免疫測定方法において標識したア
ルカリホスファターゼの基質として利用することができ
る。本発明の化合物又はその金属錯体を分析化学の分野
で応用すると、微量の金属イオンを簡便迅速且つ高精度
で定量することができる。更に、本発明の化合物又はそ
の金属錯体はMRI造影剤として有用であり、このMR
I造影剤は動脈硬化巣のMRI造影方法に好ましく適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TPPPmのIRスペクトルを示す図である。
【図2】TPPPdのIRスペクトルを示す図である。
【図3】TPPPtのIRスペクトルを示す図である。
【図4】TPPPmの吸収スペクトルの経時変化を示す
図である。
【図5】TPPPmのpH−吸光度曲線を示す図であ
る。
【図6】TPPPmの酵素反応曲線における温度の相違
によるpHの影響を示す図である。
【図7】TPPPmの酵素反応曲線における緩衝剤の種
類の相違による影響を示す図である。
【図8】TPPPmの酵素反応曲線における酵素濃度を
変えた時の吸光度の経時変化を示す図である。
【図9】TPPPmによる酵素濃度の検量線1を示す図
である。
【図10】TPPPmによる酵素濃度の検量線2を示す
図である。
【図11】TPPPmによるCu2+イオンの検量線3を
示す図である。
【図12】TPPPdによるCu2+イオンの検量線4を
示す図である。
【図13】TPPPtによるCu2+イオンの検量線5を
示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I: 【化1】 〔式中、φは次式II,III 又はIV: 【化2】 で表わされる基を表わす〕で表わされることを特徴とす
    るポルフィリンアリールリン酸エステル誘導体又はその
    金属錯体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式Iで表わされる化合物
    の金属錯体を基質とすることを特徴とするアルカリホス
    ファターゼ活性の高感度測定方法。
  3. 【請求項3】 標識したアルカリホスファターゼの基質
    として請求項1記載の式Iで表わされる化合物の金属錯
    体を用いることを特徴とする酵素免疫測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の式Iで表わされる化合物
    と金属イオンとの錯形成反応による吸光度変化を測定す
    ることを特徴とする微量金属イオンの定量方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の式Iで表わされる化合物
    の金属錯体を含むことを特徴とするMRI造影剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の式Iで表わされる化合物
    の金属錯体を動脈硬化巣に蓄積させ、この蓄積した金属
    錯体を追跡することを特徴とする動脈硬化巣のMRI造
    影方法。
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