JPH0777581A - 地層の残留磁場を測定する装置と方法 - Google Patents
地層の残留磁場を測定する装置と方法Info
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- JPH0777581A JPH0777581A JP19755494A JP19755494A JPH0777581A JP H0777581 A JPH0777581 A JP H0777581A JP 19755494 A JP19755494 A JP 19755494A JP 19755494 A JP19755494 A JP 19755494A JP H0777581 A JPH0777581 A JP H0777581A
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- G01V—GEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
- G01V3/00—Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation
- G01V3/18—Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation specially adapted for well-logging
- G01V3/26—Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation specially adapted for well-logging operating with magnetic or electric fields produced or modified either by the surrounding earth formation or by the detecting device
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボーリング穴の地層の年代推定に用いる地層
の残留磁場の測定装置と方法。 【構成】 スカラー磁力計を用いて地球磁場の軸に沿っ
た磁場(B+I1+R1)を測定し、次いで、一定の測定
軸上に投影した合成磁場(B+Ip+R3 )のベクトル
を測定し、地球磁場Bと磁化率の磁場Iとの計算値を用
いて残留磁場Rの地球磁場Bに直角な成分Sを計算し
て、残留磁場のこの軸に沿った成分R1 の相殺または減
衰が過去の歴史上の磁極の揺れに起因するのか、残留磁
気の磁化の局所的低下によるものかを決定する。
の残留磁場の測定装置と方法。 【構成】 スカラー磁力計を用いて地球磁場の軸に沿っ
た磁場(B+I1+R1)を測定し、次いで、一定の測定
軸上に投影した合成磁場(B+Ip+R3 )のベクトル
を測定し、地球磁場Bと磁化率の磁場Iとの計算値を用
いて残留磁場Rの地球磁場Bに直角な成分Sを計算し
て、残留磁場のこの軸に沿った成分R1 の相殺または減
衰が過去の歴史上の磁極の揺れに起因するのか、残留磁
気の磁化の局所的低下によるものかを決定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地層の残留磁気を計算す
る装置および方法に関するものである。
る装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】残留磁気は地質系統(formation geologi
que)すなわち地層の1つの特性であって、その磁場の方
向はその地層が形成された時代の磁極の地理的な位置に
依存している。この位置は時間と共に大きく変化してき
ているので、残留磁気の方向を調べることによって地層
の年代を推定することができる。この残留磁気の測定は
ボーリングした地層を調べる上で重要な方法であり、他
の方法では地層の年代を知るのが困難な場合、特に、石
油探索でボーリングした地層の年代を知る際に極めて重
要な方法である。
que)すなわち地層の1つの特性であって、その磁場の方
向はその地層が形成された時代の磁極の地理的な位置に
依存している。この位置は時間と共に大きく変化してき
ているので、残留磁気の方向を調べることによって地層
の年代を推定することができる。この残留磁気の測定は
ボーリングした地層を調べる上で重要な方法であり、他
の方法では地層の年代を知るのが困難な場合、特に、石
油探索でボーリングした地層の年代を知る際に極めて重
要な方法である。
【0003】残留磁気に起因する磁場は磁気センサや電
磁気センサで測定するが、この測定には3つの磁場が関
係してくる。すなわち、残留磁気の他に、岩石の磁化率
(これは岩石の局部的な磁化率に関連する)と、地球磁
場(これは遠い磁場の影響であり、測定ではこれが支配
的である)とが関係してくる。
磁気センサで測定するが、この測定には3つの磁場が関
係してくる。すなわち、残留磁気の他に、岩石の磁化率
(これは岩石の局部的な磁化率に関連する)と、地球磁
場(これは遠い磁場の影響であり、測定ではこれが支配
的である)とが関係してくる。
【0004】従って、測定プローブは複数の磁気センサ
で構成され、各磁気センサは上記3種類の磁場の影響を
区別できるような配置になっている。測定方法を種々提
案されており、各方法に関して多数のシステムが提案さ
れている。
で構成され、各磁気センサは上記3種類の磁場の影響を
区別できるような配置になっている。測定方法を種々提
案されており、各方法に関して多数のシステムが提案さ
れている。
【0005】本発明に最も近いシステム(フランス国特
許出願第89 13199号に記載)では、地球磁場と残留磁気
および磁化率の地球磁場の軸に沿った投影成分との和を
測定するスカラー磁力計を用いており、地球磁場は別の
スカラー磁力計(地球磁場の時間的変化は距離が離れて
もほとんど変化しないので、この別のスカラー磁力計は
地表または測定プローブから余り離れていない別の位置
に置くことができる)で別途測定し、岩石の磁化率の磁
場はさらに別の磁化率センサで測定する。そして、第1
のスカラー磁力計で得られた結果から地球磁場と岩石の
磁化率の投影成分を差し引けば、地球磁場の軸線方向の
残留磁場の投影成分が分かる。地理学上の北極と南極と
の間での磁極位置の変化(揺れ)は残留磁気から計算し
た上記投影成分の方向の相殺または減衰(annulation)お
よび変化に対応するので、ボーリング穴に沿って残留磁
気をダイアグラフにプロットすれば磁極位置の揺れを知
ることができる。この磁極位置が揺れた年代・時代は分
かっているので、ボーリングした地層の年代を推定する
ことができる。
許出願第89 13199号に記載)では、地球磁場と残留磁気
および磁化率の地球磁場の軸に沿った投影成分との和を
測定するスカラー磁力計を用いており、地球磁場は別の
スカラー磁力計(地球磁場の時間的変化は距離が離れて
もほとんど変化しないので、この別のスカラー磁力計は
地表または測定プローブから余り離れていない別の位置
に置くことができる)で別途測定し、岩石の磁化率の磁
場はさらに別の磁化率センサで測定する。そして、第1
のスカラー磁力計で得られた結果から地球磁場と岩石の
磁化率の投影成分を差し引けば、地球磁場の軸線方向の
残留磁場の投影成分が分かる。地理学上の北極と南極と
の間での磁極位置の変化(揺れ)は残留磁気から計算し
た上記投影成分の方向の相殺または減衰(annulation)お
よび変化に対応するので、ボーリング穴に沿って残留磁
気をダイアグラフにプロットすれば磁極位置の揺れを知
ることができる。この磁極位置が揺れた年代・時代は分
かっているので、ボーリングした地層の年代を推定する
ことができる。
【0006】しかし、投影成分の相殺または減衰は残留
磁気の局所的な減少(これは岩石の種類に関連する純粋
に偶発的なものである)によっても生じるため、実際に
年代を推定するのが困難になる場合がある。しかも、地
球磁場の強度は残留磁化よりはるかに強い(約10ナノテ
スラ以下に対して50,000ナノテスラ)ため、残留磁化の
測定には大きな不確実が伴うため、上記の2つの原因を
区別するのはますます困難である。
磁気の局所的な減少(これは岩石の種類に関連する純粋
に偶発的なものである)によっても生じるため、実際に
年代を推定するのが困難になる場合がある。しかも、地
球磁場の強度は残留磁化よりはるかに強い(約10ナノテ
スラ以下に対して50,000ナノテスラ)ため、残留磁化の
測定には大きな不確実が伴うため、上記の2つの原因を
区別するのはますます困難である。
【0007】磁極の揺れの回数が正確に求められない測
定値を分析しても地層の年代の推定は不可能またはほと
んど無価値であることは明らかである。一方、ボーリン
グ穴の深さの20%以上では残留磁場はほとんど区別不可
能または解読し難いということとも知られている。
定値を分析しても地層の年代の推定は不可能またはほと
んど無価値であることは明らかである。一方、ボーリン
グ穴の深さの20%以上では残留磁場はほとんど区別不可
能または解読し難いということとも知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来の
装置を改良して、残留磁場の別の成分、例えば、地球磁
場の軸に直角な成分を測定し、計算することによって、
残留磁場の軸に沿った投影成分の相殺または減衰が磁極
の揺れに起因したものか、残留磁化の低下によるものか
を直ちに判別できるようにすることにある。
装置を改良して、残留磁場の別の成分、例えば、地球磁
場の軸に直角な成分を測定し、計算することによって、
残留磁場の軸に沿った投影成分の相殺または減衰が磁極
の揺れに起因したものか、残留磁化の低下によるものか
を直ちに判別できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の最も一般的な態
様は、全磁場を測定するスカラー磁力計と、地球磁場を
測定する手段と、磁化率の磁場の強度および方向を測定
する手段と、測定値を数値計算する手段とを有する地球
磁場中にある地層の残留磁気に起因する残留磁場の成分
を検出する装置であって、地層の残留磁気は磁化率の磁
場に起因する磁化率を含み、地球磁場と残留磁場と磁化
率の磁場とはこれらを地球磁場の向きに加えた時に全磁
場を形成し、残留磁場の上記検出成分は地球磁場の向き
を横切るような装置にあり、その特徴は、地球磁場、残
留磁場および磁化率の磁場を地球磁場の向きとは異なる
測定方向に投影したものの代数和を測定する第2の磁力
計を有する点にある。
様は、全磁場を測定するスカラー磁力計と、地球磁場を
測定する手段と、磁化率の磁場の強度および方向を測定
する手段と、測定値を数値計算する手段とを有する地球
磁場中にある地層の残留磁気に起因する残留磁場の成分
を検出する装置であって、地層の残留磁気は磁化率の磁
場に起因する磁化率を含み、地球磁場と残留磁場と磁化
率の磁場とはこれらを地球磁場の向きに加えた時に全磁
場を形成し、残留磁場の上記検出成分は地球磁場の向き
を横切るような装置にあり、その特徴は、地球磁場、残
留磁場および磁化率の磁場を地球磁場の向きとは異なる
測定方向に投影したものの代数和を測定する第2の磁力
計を有する点にある。
【0010】第2の磁力計は一軸方向またはベクトルタ
イプの磁力計で、ベクトル検出器とベクトル検出器の向
きを測定するセルとで構成するか、差を測定することが
できる対になった2つのベクトル検出器で構成すること
ができる。
イプの磁力計で、ベクトル検出器とベクトル検出器の向
きを測定するセルとで構成するか、差を測定することが
できる対になった2つのベクトル検出器で構成すること
ができる。
【0011】本発明はさらに、全磁場を測定し、地球磁
場および磁化率の磁場の強度および方向を測定する工程
を含み、地球磁場と残留磁場と磁化率の磁場とがこれら
を地球磁場の向きに加えた時に全磁場を形成し、残留磁
場の検出成分は地球磁場の向きを横切るような、磁化率
の磁場に起因する磁化率を含む地球磁場中にある地層の
残留磁気に起因する残留磁場の検出方法を提供する。こ
の方法の特徴は、地球磁場、残留磁場および磁化率の磁
場の地球磁場の向きとは異なる測定方向に沿って投影し
た成分の代数和を測定し、測定方向と全磁場の方向との
間の角度を求め、地球磁場と磁化率の磁場の測定方向成
分を計算し、次いで、残留磁場の測定方向成分を計算す
る点にある。
場および磁化率の磁場の強度および方向を測定する工程
を含み、地球磁場と残留磁場と磁化率の磁場とがこれら
を地球磁場の向きに加えた時に全磁場を形成し、残留磁
場の検出成分は地球磁場の向きを横切るような、磁化率
の磁場に起因する磁化率を含む地球磁場中にある地層の
残留磁気に起因する残留磁場の検出方法を提供する。こ
の方法の特徴は、地球磁場、残留磁場および磁化率の磁
場の地球磁場の向きとは異なる測定方向に沿って投影し
た成分の代数和を測定し、測定方向と全磁場の方向との
間の角度を求め、地球磁場と磁化率の磁場の測定方向成
分を計算し、次いで、残留磁場の測定方向成分を計算す
る点にある。
【0012】その後、残留磁場の成分を測定方向または
地球磁場の向きに沿って計算し、そして、最後に、地球
磁場の向きに直角な残留磁場のベクトル成分を算出する
ことができる。以下、添付図面を参照して本発明の実施
例を説明する。
地球磁場の向きに沿って計算し、そして、最後に、地球
磁場の向きに直角な残留磁場のベクトル成分を算出する
ことができる。以下、添付図面を参照して本発明の実施
例を説明する。
【0013】
【実施例】本発明装置はボーリングした穴1(図2)を
深さ数百メートルまたは数千メートルの深さまで測定す
るのに用いることができる。本発明装置の基本要素であ
るプローブ2は地上に設けられた繰出し装置4に掛けら
れたケーブル3に吊るされている。このプローブ2は図
示していない電線を介して制御・計算設備12に接続され
ている。この制御・計算設備12には地表磁力計5も接続
されている。
深さ数百メートルまたは数千メートルの深さまで測定す
るのに用いることができる。本発明装置の基本要素であ
るプローブ2は地上に設けられた繰出し装置4に掛けら
れたケーブル3に吊るされている。このプローブ2は図
示していない電線を介して制御・計算設備12に接続され
ている。この制御・計算設備12には地表磁力計5も接続
されている。
【0014】地表磁力計5は地球磁場を地表で測定する
のに用いられる。この地表磁力計5はボーリング穴の近
くか、そこから一定距離(実際には 100キロメートル以
内)離れた位置に配置することができる。いわゆるプロ
ーブ2はケーブル3に取り付けられたケーシング6を有
し、図3の実施例では、スカラー磁力計7と、一軸方向
(monoaxial) 磁力計8と、磁化率センサ11と有してい
る。スカラー磁力計7と磁化率センサ11はケーシング6
に剛体接続されているが、一軸方向磁力計8は、プロー
ブ2の角度位置とは無関係に常に一定の向きを保つ磁場
ベクトル検出器9を備えているか、ボーリング穴1のよ
うな特殊な測定条件下で使用される場合には、同一条件
下で向きセンサ10を介して測定しなければならない。向
きセンサ10はプローブ2に組み込むことができる。
のに用いられる。この地表磁力計5はボーリング穴の近
くか、そこから一定距離(実際には 100キロメートル以
内)離れた位置に配置することができる。いわゆるプロ
ーブ2はケーブル3に取り付けられたケーシング6を有
し、図3の実施例では、スカラー磁力計7と、一軸方向
(monoaxial) 磁力計8と、磁化率センサ11と有してい
る。スカラー磁力計7と磁化率センサ11はケーシング6
に剛体接続されているが、一軸方向磁力計8は、プロー
ブ2の角度位置とは無関係に常に一定の向きを保つ磁場
ベクトル検出器9を備えているか、ボーリング穴1のよ
うな特殊な測定条件下で使用される場合には、同一条件
下で向きセンサ10を介して測定しなければならない。向
きセンサ10はプローブ2に組み込むことができる。
【0015】図3に示す実施例は図2の実施例とほぼ同
じで、スカラー磁力計7と磁化率センサー11は同じであ
るが、一軸方向磁力計8’はケーシング6に剛体接続さ
れた2つのベクトル検出器9'および9"で構成されてい
る。この2つのベクトル検出器9'と9"は同じ測定方向を
向いた状態で、間隔L(この間隔は正確に分っている)
だけ離されている。これらによって漸進的な測定が可能
になる。
じで、スカラー磁力計7と磁化率センサー11は同じであ
るが、一軸方向磁力計8’はケーシング6に剛体接続さ
れた2つのベクトル検出器9'および9"で構成されてい
る。この2つのベクトル検出器9'と9"は同じ測定方向を
向いた状態で、間隔L(この間隔は正確に分っている)
だけ離されている。これらによって漸進的な測定が可能
になる。
【0016】上記の各測定手段・検出手段は公知であ
り、多くの文献に記載されており、本発明の一部を成す
ものではないので詳細は省略する。これらに関しては米
国特許第 2,524,360号、第 2,664,542号、第 2,716,730
号、第 3,317,821号、第3,369,174 号、第 3,402,348
号、第 3,965,412号、第 3,965,413号、第 4,071,815号
およびフランス国特許第 2,564,601号を参照されたい。
これらの特許にはポーリング穴や種々の方法で残留磁気
を測定する必要のある場所で用いられる磁気測定用プロ
ーブが記載されている。スカラー磁力計7は核磁気共鳴
式または光ポンピング式にすることでき、ベクトル検出
器または磁力計は磁束、共振検出器(例えばEPR)ま
たは光ポンピング検出器にすることができる。
り、多くの文献に記載されており、本発明の一部を成す
ものではないので詳細は省略する。これらに関しては米
国特許第 2,524,360号、第 2,664,542号、第 2,716,730
号、第 3,317,821号、第3,369,174 号、第 3,402,348
号、第 3,965,412号、第 3,965,413号、第 4,071,815号
およびフランス国特許第 2,564,601号を参照されたい。
これらの特許にはポーリング穴や種々の方法で残留磁気
を測定する必要のある場所で用いられる磁気測定用プロ
ーブが記載されている。スカラー磁力計7は核磁気共鳴
式または光ポンピング式にすることでき、ベクトル検出
器または磁力計は磁束、共振検出器(例えばEPR)ま
たは光ポンピング検出器にすることができる。
【0017】次に、図1を参照する。スカラー磁力計7
で測定される磁場は、磁場B(斜めの軸線bに沿った向
きを有している)と、同じb軸線上での岩石の磁化率の
磁場Iの投影成分I1 と、同じb軸線上での残留磁場R
の投影成分R1 との代数和で表すことができる。磁化率
の磁場Iはb軸線と角度αを成し、残留磁場Rはその成
分R1 とSとのベクトル和に等しい(Sは軸線bに対し
て直角である)。一軸方向磁力計8は、3つの磁場B、
IおよびRの測定軸線zに沿った投影成分(Bp、Ip
およびR3 で示してある)の代数和を直接測定する。実
際には、測定軸線zはボーリング穴1と同じ鉛直線を選
択するか、向きセンサ10によってその向きが測定され
る。
で測定される磁場は、磁場B(斜めの軸線bに沿った向
きを有している)と、同じb軸線上での岩石の磁化率の
磁場Iの投影成分I1 と、同じb軸線上での残留磁場R
の投影成分R1 との代数和で表すことができる。磁化率
の磁場Iはb軸線と角度αを成し、残留磁場Rはその成
分R1 とSとのベクトル和に等しい(Sは軸線bに対し
て直角である)。一軸方向磁力計8は、3つの磁場B、
IおよびRの測定軸線zに沿った投影成分(Bp、Ip
およびR3 で示してある)の代数和を直接測定する。実
際には、測定軸線zはボーリング穴1と同じ鉛直線を選
択するか、向きセンサ10によってその向きが測定され
る。
【0018】一軸方向磁力計8'は差の測定を行い、従っ
て、ベクトル勾配計の役目をして、測定方向に沿ったI
pとR3の変化を知らせる。その代数和(Bp+Ip+
R3)を得るためには、その信号の和を出せばよい。
て、ベクトル勾配計の役目をして、測定方向に沿ったI
pとR3の変化を知らせる。その代数和(Bp+Ip+
R3)を得るためには、その信号の和を出せばよい。
【0019】次の段階は軸線bと軸線zとの成す角度D
の計算である。この角度Dはcos[(Bp+Ip+R
3)/(B+I1 +R1)]に等しいので、測定値から直
ちに計算できる。また、軸線bの方向を与える地磁気マ
ップの読みから計算することもできる。
の計算である。この角度Dはcos[(Bp+Ip+R
3)/(B+I1 +R1)]に等しいので、測定値から直
ちに計算できる。また、軸線bの方向を与える地磁気マ
ップの読みから計算することもできる。
【0020】地球磁場B(その方向は分かっている)の
強度は地表のスカラー磁力計5で別途測定することがで
きる。磁化率センサ11で磁化率の磁場Iの強度および方
向は測定できるので、軸線bの方向が分かれば角度αが
求められる。それから投影成分I1 が分かるので、引き
算(B+R1 +I1 )−B−I1 で投影成分R1 を求め
ることができる。
強度は地表のスカラー磁力計5で別途測定することがで
きる。磁化率センサ11で磁化率の磁場Iの強度および方
向は測定できるので、軸線bの方向が分かれば角度αが
求められる。それから投影成分I1 が分かるので、引き
算(B+R1 +I1 )−B−I1 で投影成分R1 を求め
ることができる。
【0021】角度Dと磁化率の磁場Iの方向とが分かれ
ば、軸線z上での投影成分IpおよびBpを計算するこ
とができる。これらの値から引き算(Bp+Ip+
R3 )−Bp−Ipで投影成分R3 を導き、最後にS=
(R3 −R1 cosD)/sinDによって目的とする
成分Sを導く。
ば、軸線z上での投影成分IpおよびBpを計算するこ
とができる。これらの値から引き算(Bp+Ip+
R3 )−Bp−Ipで投影成分R3 を導き、最後にS=
(R3 −R1 cosD)/sinDによって目的とする
成分Sを導く。
【0022】図3のフローチャートは以上の計算手順を
まとめたものであり、この計算手順は制御・計算装置12
で実行される。この制御・計算装置12には地磁気マップ
(13)で読み取られた地磁気データも供給される。成分S
の深さ方向の変化曲線と成分R1 の変化を示す変化曲線
とを並べることによって磁極の揺れの痕跡を間違いなく
計算することができ、地層の年代を深さの関数で正確に
求めることができる。実際には5cm毎に測定を行う。ま
た、各測定手段を別々のプローブに取り付け、それらを
順次ボーリング穴1の中を降下させることもできる。
まとめたものであり、この計算手順は制御・計算装置12
で実行される。この制御・計算装置12には地磁気マップ
(13)で読み取られた地磁気データも供給される。成分S
の深さ方向の変化曲線と成分R1 の変化を示す変化曲線
とを並べることによって磁極の揺れの痕跡を間違いなく
計算することができ、地層の年代を深さの関数で正確に
求めることができる。実際には5cm毎に測定を行う。ま
た、各測定手段を別々のプローブに取り付け、それらを
順次ボーリング穴1の中を降下させることもできる。
【図1】 本発明の地層の残留磁場の測定で使われる各
磁場と、その記号を表す図。
磁場と、その記号を表す図。
【図2】 本発明の地層残留磁場測定装置の概念図。
【図3】 本発明の地層残留磁場測定装置で用いられる
プローブの1実施例を示す図。
プローブの1実施例を示す図。
【図4】 本発明の地層残留磁場測定装置で用いられる
プローブの別の実施例を示す図。
プローブの別の実施例を示す図。
【図5】 本発明の地層残留磁場測定法をまとめたフロ
ーチャート。
ーチャート。
1 ボーリング穴 2 プロー
ブ 5 地表磁力計 7 スカラ
ー磁力計 8, 8' 一軸方向磁力計 9, 9', 9"
ベクトル検出器 10 向きセンサ 11 磁化率
センサ 12 制御・計算装置 13 地磁気
マップ B 地球磁場 I 磁化率
の磁場 R 残留磁場 z 測定方
向
ブ 5 地表磁力計 7 スカラ
ー磁力計 8, 8' 一軸方向磁力計 9, 9', 9"
ベクトル検出器 10 向きセンサ 11 磁化率
センサ 12 制御・計算装置 13 地磁気
マップ B 地球磁場 I 磁化率
の磁場 R 残留磁場 z 測定方
向
Claims (8)
- 【請求項1】 全磁場を測定するスカラー磁力計(7)
と、地球磁場(B) を測定する手段(5) と、磁化率の磁場
(I) の強度および方向を測定する手段と、測定値を数値
計算する手段(12)とを有する、磁化率の磁場(I) に起因
する磁化率を含む地球磁場(B) 中にある地層の残留磁気
に起因する残留磁場(R) の成分(S) を検出する装置であ
って、地球磁場と残留磁場と磁化率の磁場とはこれらを
地球磁場の向きに加えた時に全磁場を形成し、残留磁場
(R) の上記検出成分(S) は地球磁場の向き(B) を横切る
ような装置において、 地球磁場、残留磁場および磁化率の磁場を地球磁場の向
きとは異なる測定方向に投影したものの代数和を測定す
る第2の磁力計(8、8') を有することを特徴とする装
置。 - 【請求項2】 第2の磁力計(8) がベクトル検出器(9)
と、このベクトル検出器の向きを維持する向きセンサと
で構成される請求項1に記載の装置。 - 【請求項3】 第2の磁力計(8) がベクトル検出器(9)
と、このベクトル検出器の向きを測定する向きセンサと
で構成される請求項1に記載の装置。 - 【請求項4】 第2の磁力計(8')が差を測定する対にな
った2つのベクトル検出器(9, 9') で構成されている請
求項1に記載の装置。 - 【請求項5】 全磁場を測定し、地球磁場(B) および磁
化率の磁場(I) の強度および方向を測定する工程を含
む、地球磁場と残留磁場と磁化率の磁場とがこれらを地
球磁場の向きに加えた時に全磁場を形成し、残留磁場
(R) の検出成分(S)は地球磁場の向き(B) を横切るよう
な、磁化率の磁場(1) に起因する磁化率を含む地球磁場
(B) 中にある地層の残留磁気に起因する残留磁場(R) の
検出方法において、 地球磁場、残留磁場および磁化率の磁場の地球磁場の向
きとは異なる測定方向に沿って投影した成分の代数和を
測定し、測定方向と全磁場の方向との間の角度求め、地
球磁場と磁化率の磁場の測定方向成分 (Bp、Ip) を計算
し、次いで、残留磁場(R) の測定方向成分(R3)を計算す
ることを特徴とする方法。 - 【請求項6】 残留磁場(R) の地球磁場方向成分(R1)を
さらに計算する請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 残留磁場の測定方向と地球磁場方向との
2つの成分 (R1およびR3) とこれら2成分の間の角度D
とから地球磁場の向きに対して直角な残留磁場の成分
(S) を計算する請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 測定方向が地層に掘った穴(1) の軸線で
ある請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
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