JPH0777413A - シェアリング干渉計測方法並びにシェアリング干渉計 - Google Patents

シェアリング干渉計測方法並びにシェアリング干渉計

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JPH0777413A
JPH0777413A JP5261023A JP26102393A JPH0777413A JP H0777413 A JPH0777413 A JP H0777413A JP 5261023 A JP5261023 A JP 5261023A JP 26102393 A JP26102393 A JP 26102393A JP H0777413 A JPH0777413 A JP H0777413A
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JP5261023A
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Hidenori Yamada
山田秀則
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精密な光路長変更手段等を用いずに、粗い密
度の干渉光強度信号検出でも、大きな非球面量等を正確
に検出することができるようにする。 【構成】 測定光波面を2分割し、分割された両波面間
に相対的にシェアを与えてから両波面を干渉させ、得ら
れた干渉縞から被測定光波面の形状情報を得るシェアリ
ング干渉計測方法において、シェアの量Sを時間的に一
定の割合で変化させながら干渉光強度信号を検出し、こ
の信号のシェア量Sを変数とする周波数スペクトルのピ
ーク周波数fP を検出し、このピーク周波数から下式に
よって被測定光波面の形状情報を得る。 fP =k・(∂W/∂x) ただし、xはシェア方向に沿った位置座標、Wは被測定
波面の形状を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光波の干渉現象を利用
して、光波の位相分布、すなわち、光波面形状の測定を
通じて、物体の形状あるいは屈折率分布等の物理特性を
測定するシェアリング干渉計測方法並びにシェアリング
干渉計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光波の干渉現象を利用したいわゆる干渉
計は、光の波長すなわちサブミクロン以上の精度で非接
触な測定が可能なため、高精度計測の分野で広く使われ
ている。
【0003】例えば、Zygo社のMark IVxp
と呼ばれる干渉計は、レーザーを光源として用い、干渉
縞画像解析装置を備え、繰り返し精度λ/300(λは
光の波長。Mark IVxpに使用されているHe−
Neレーザーの場合は、632.8nm。)以上の精度
で、非接触に鏡面物体の形状を測定することができる。
【0004】しかるに、現在広く使われているZygo
社のMark IVxpのような通常タイプの干渉計
は、図16に示すように、原器5と呼ばれる高精度に作
成された理想的形状の面で反射された光波と被測定面6
で反射された光波を干渉させて計測を行うため、高精度
な原器5の作成が困難な形状を基準とする測定は不可能
である。
【0005】図16(a)の干渉計の構成と作用を簡単
に説明すると、レーザー1から出た光は、エキスパンダ
レンズ2により拡大され半透鏡3を経てコリメータレン
ズ4により平行光に変換され、原器5に入射する。原器
5は理想的形状の半透面を有し、図16(b)に図16
(a)の破線で囲んだ円内における波面の様子を示すよ
うに、原器5を透過し被測定物6の被測定面で反射した
波面9と原器5のこの半透面で反射した波面8とを合成
する。この合成光は、コリメータレンズ4を逆に経て半
透鏡3に達し、そこで反射されて観察面7にて両者の波
面8と9の干渉縞が観察される。
【0006】以上のように、通常タイプの干渉計は高精
度な原器を必要とするが、現状で実際に作成可能な原器
は平面と球面に限られている。したがって、例えば、非
球面の測定を通常タイプの干渉計で行うことは、非球面
量(球面形状との差異)がごく小さい限られた場合を除
き、一般的には不可能である。
【0007】この点を解決して非球面の干渉計測を行う
第1の方法として、例えば特開平2−24504号に示
されているように、理想的非球面形状の光波面を生成す
る計算機ホログラムを作成して、これを原器として使用
する方法がある。しかるに、この方法においても、計算
機ホログラムによって生成される光波面が理想的形状で
あるか否かを高精度に検証することができないので、根
本的解決法とは言えない。
【0008】そこで、非球面の干渉計測を行う第2の方
法として、例えば特開昭59−90009号、特開昭6
3−210605号、あるいは、「光学技術コンタク
ト」vol.23,No.12,(1985),p88
9に示されているように、基準原器を必要としないシェ
アリング干渉計が利用されてきた。シェアリング干渉計
は、図17に波面の様子を示すように、被測定光波面そ
のものを2つに分け、相互にずらしを与えて干渉させる
ために、基準原器を必要としない。図17において、被
測定光波面をW(x)、分けられずらしを与えられた他
方の波面をW(x+S)とすると、干渉縞に現れる位相
差ΔWは、 ΔW=W(x+S)−W(x)≒W(x)+∂W/∂x・S−W(x) =∂W/∂x・S ・・・(1) となる。このように波面をずらすことを「シェア」ある
いは「シェアリング」と言う。シェアリングを与える具
体的な光学的手段の例を図18に示す。この例では、入
射波面10を半透鏡13により2つの波面に分割し、一
方を直角プリズム11に他方を別の直角プリズム12に
入射させて再帰反射させて再び半透鏡13に入射させ、
ここで両波面を合成して出射光波面14とするするトワ
イマン−グリーン干渉計の配置であり、一方の直角プリ
ズム11を光軸に垂直にS/2だけ移動させることによ
り、一方の波面にSのシェアを与えている。
【0009】以下、基本的なラテラルシェアリング干渉
法に基づいて説明するが、後記する本発明はラテラルシ
ェアリング干渉計に限られるわけではない。シェアリン
グ干渉計で得られる干渉縞は、被測定光波面の形状その
ものの等高線ではなく、図17との関連で示した上記の
式(1)に示すように、被測定光波面のずらし方向に沿
った微係数の等高線である。ところで、通常の理想原器
を使用する干渉計の場合、得られる干渉縞は原器と被測
定光波面の形状の差の等高線であるため、直観的に理解
でき、必ずしも干渉縞解析を必要としない。ところが、
シェアリング干渉計の場合はこれと異なり、上記のよう
に被測定光波面のずらし方向に沿った微係数の等高線で
あるので、直観的な理解は困難である。そこで、形状の
微係数の情報を形状情報に変換する過程、すなわち、積
分操作が不可欠となってくる。このような積分作業を人
手によって行うことは時間がかかりすぎるため現実的で
なく、コンピュータによって自動実行することが事実上
不可欠である。
【0010】一方、積分操作をコンピュータによって自
動で行うにしても、干渉縞画像からの位相情報の読み取
りを人手で行うのでは、やはり時間がかってしまうた
め、干渉縞からの位相情報抽出もコンピュータによって
自動で行う必要がある。結局、シェアリング干渉法を実
用化するためには、干渉縞の解析が不可欠であると結論
できる。そこで、従来のシェアリング干渉法において
は、干渉縞からの位相情報抽出に、例えば特開昭59−
90009号、あるいは、「光学技術コンタクト」vo
l.23,No.12,(1985),p889に示さ
れているように、縞走査法と呼ばれる干渉縞解析技術を
採用しているケースが多い。
【0011】この縞走査法を図19(a)に示すシェア
リング干渉計に基づいて説明する。この干渉計において
は、レーザー1から出た光は、ビームエキスパンダBE
によりその径が拡大され、ミラーMを経てビームスプリ
ッタBSに入射し、その半透面で反射された光は、コン
バータレンズ15を経て被測定物6の被測定面に入射
し、そこで反射された光は、コンバータレンズ15を逆
に経てビームスプリッタBSに戻り、これを直通して、
トワイマン−グリーン型の干渉計に入射する。すなわ
ち、入射光は半透鏡13により2つの波面に分割され、
一方はコーナーキューブプリズム11に他方を別のコー
ナーキューブプリズム12に入射し、それぞれ再帰反射
されて再び半透鏡13に入射し、ここで両波面は合成さ
れ、CCDカメラ16により干渉縞が観察される。図1
9(b)に干渉計に入射しそこから出てくる波面の様子
を示すが、この干渉計においては、一方のコーナーキュ
ーブプリズム11を光軸に垂直に移動させて出射波面1
4に一定量のシェアSを与えている。そして、縞走査法
を行う場合には、例えば他方のコーナーキューブプリズ
ム12を光軸に沿って順次移動させて、2つの波面に光
路差Lを順次変化させながら与える。
【0012】簡単のために1次元の干渉縞画像で考え
る。シェアリングによってずらされた2つの波面の位相
差分布をΔW(x)とすると、干渉縞光強度分布I
(x,L)は次式で表される。
【0013】 I(x,L)=I0 [1+γ cos{k(ΔW(x)−L)}]・・・(2) ただし、k=2π/λ(λ:光波の波長、π:円周
率)、γ:振幅比によって決まる定数 この式(2)をさらに変形すると、 I(x,L)=a0 +a1 ・ cos(kL)+a2 ・ sin(2kL) ・・・(3) ただし、a0 =I0 ・・・(4) a1 =I0 ・γ・ cos(2kΔW) ・・・(5) a2 =I0 ・γ・ sin(2kΔW) ・・・(6) となる。いま、図19中のコーナーキューブプリズム1
2によって、光路差をλ/4ステップで変化させ、その
際に得られた干渉縞画像をI1 ,I2 ,I3 ,I4 (そ
れぞれL=0,λ/4,2λ/4,3λ/4)とする
と、 I1 =I(x,0)=a0 +a1 ・・・(7) I2 =I(x,λ/4)=a0 +a2 ・・・(8) I3 =I(x,2λ/4)=a0 −a1 ・・・(9) I4 =I(x,3λ/4)=a0 −a2 ・・・(10) となる。したがって、 ΔW(x)=1/2k・arctan{(I1 −I3 )/(I0 −I2 )} ・・・(11) によって位相分布ΔW(x)が得られる。逆正接には2
nπ(nは整数)の任意性があるが、隣接する領域との
間に2πを越える位相の飛びがないように(位相が滑ら
かにつながるように)選ぶ。ここでは、これを位相接続
と呼ぶことにする。
【0014】位相接続の都合上、干渉縞画像の検出は1
縞以上の解像力で行わなければならない。すなわち、空
間的に隣り合う検出画素の間で1周期(2π)以上の位
相の飛びがあってはならない。したがって、非球面量が
大きくなって干渉縞が細かく密になりすぎ、検出器が解
像できなくなると、測定が不能になり、これが非球面測
定上の障害となっている。
【0015】縞走査法を用いると、縞と縞の間の領域の
位相分布が抽出できる上、等高線の凹凸の判別をするこ
とができる。また、画像のノイズ成分(I0 に含まれ
る。)と求める位相分布(ΔWに含まれる。)を有効に
分離できるので、干渉縞からの位相情報検出精度を1桁
以上高くすることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、縞走査法の
場合、上記のように、逆正接を求める際に隣接領域との
間に2πを越える位相の飛びがないようにしなければな
らない位相接続の問題がある。このため、干渉縞画像の
検出は、干渉縞の細かさ以上の解像力で行わなければな
らない。すなわち、空間的に隣り合う検出画素の間で1
周期(2π)以上の位相の飛びがあってはならない。し
たがって、非球面量が大きくなって干渉縞が細かく密に
なりすぎ、検出器が解像できなくなると、測定が不能に
なり、これが非球面測定上の障害となっている。十分小
さな開口を持つ点状検出器を空間的に走査して検出すれ
ば、解像度の高い2次元検出器は不要になるが、解析点
数が著しく多くなるために、データ解析に非常に時間が
かかり、測定が事実上不可能になることには変わりがな
い。
【0017】この位相接続の問題は、縞走査法のみに限
られるものではなく、フーリエ変換法や空間的縞走査法
等、干渉縞情報から位相分布情報への変換を行わなけれ
ばならない従来の干渉縞解析技術においては不可避なも
のである。また、縞走査法を用いる場合は、図19のコ
ーナーキューブプリズム12をλ/4ずつ移動するよう
な精密で微小な位置決めをする必要があり、ピエゾポジ
ショナーのような高価な装置が必要になるといった欠点
がある。
【0018】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、上記したような従来のシェア
リング干渉計の欠点を解決して、精密な光路長変更手段
等を用いずに、粗い密度の干渉光強度信号検出でも、大
きな非球面量等を正確に検出することができるようにす
ることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1のシェアリング干渉計測方法は、被測定光波面
を2分割し、分割された両波面間に相対的にシェアを与
えてから両波面を干渉させ、得られた干渉縞から被測定
光波面の形状情報を得るシェアリング干渉計測方法にお
いて、前記シェアの量を変化させながら干渉光強度信号
を検出し、この検出した干渉信号の周波数解析結果に基
づいて前記被測定光波面の形状情報を得ることを特徴と
する方法である。
【0020】この場合、与えるシェアをラテラルシェア
とし、シェアの量Sを時間的に一定の割合で変化させな
がら干渉光強度信号を検出し、この信号のシェア量Sを
変数とする周波数スペクトルのピーク周波数fP を検出
し、このピーク周波数から下式によって被測定光波面の
形状情報を得ることができる。 fP =k・(∂W/∂x) ただし、xはシェア方向に沿った位置座標、Wは被測定
波面の形状を表す。
【0021】本発明の第2のシェアリング干渉計測方法
は、被測定光波面を2分割し、分割された両波面間に相
対的にシェアを与えてから両波面を干渉させ、得られた
干渉縞から被測定光波面の形状情報を得るシェアリング
干渉計測方法において、前記シェアの量の変化に伴う干
渉光強度信号の周波数に対して既知一定量の周波数シフ
トを導入し、前記シェアの量を変化させながら干渉光強
度信号を検出し、この検出した干渉信号の周波数解析結
果に基づいて前記被測定光波面の形状情報を得ることを
特徴とする方法である。
【0022】この場合も、与えるシェアをラテラルシェ
アとし、シェアの量Sを時間的に一定の割合で変化させ
ながら干渉光強度信号を検出し、この信号のシェア量S
を変数とする周波数スペクトルのピーク周波数fP を検
出し、このピーク周波数から下式によって被測定光波面
の形状情報を得ることができる。 fP =k・(∂W/∂x)+νsh ただし、xはシェア方向に沿った位置座標、kは2π/
λ(λ:光波の波長、π:円周率)、Wは被測定波面の
形状、νshは周波数シフトを表す。
【0023】このような周波数シフトは、被測定光波面
を干渉計光軸に対して既知量の角度θだけ傾けることに
よってLS = tanθなる既知な量として導入し、ピーク
周波数fP から下式によって被測定光波面の形状情報を
得ることもできる。 fP =k・{(∂W/∂x)+LS } また、被測定光波面にラテラルシェアを与えながら比例
係数Lでラテラルシェア量に比例する光路長変化を与え
ることによってLなる既知な量として導入し、ピーク周
波数fP から下式によって被測定光波面の形状情報を得
ることもできる。
【0024】fP =k・{(∂W/∂x)+L} また、本発明のシェアリング干渉計は、被測定光波面を
2分割し、分割された両波面間に相対的にシェアを与え
てから両波面を干渉させるシェアリング干渉計におい
て、シェア量を連続的に変化させるシェア量制御手段
と、シェア量の変化に応じて少なくとも干渉空間の特定
の1点における干渉光強度信号を検出する干渉光強度信
号検出手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】この場合に、シェアリング干渉計としてラ
テラルシェアリング干渉計を用いることができる。さら
に、被測定波面を所定量傾ける手段、又は、一方の波面
にシェア量変化に比例して光路長変化を与える光路長変
化量制御手段を有していることが望ましい。
【0026】
【作用】本発明においては、シェアの量を変化させなが
ら干渉光強度信号を検出し、この検出した干渉信号の周
波数解析結果に基づいて被測定光波面の形状情報を得る
ので、干渉縞画像の空間上のある点の位相情報を隣接領
域とは別に独立に求めることができる。したがって、従
来のシェアリング干渉法では事実上測定が不可能な、非
球面量が非常に大きく、干渉縞が細く高密度になって検
出器が解像できない場合でも、干渉縞の密度よりも粗い
密度で干渉光強度信号を検出することによって、その非
球面形状を測定することができる。また、縞走査シェア
リング干渉法のように、ピエゾステージのごとき高価な
光路長変更手段を用いずに、干渉縞画像から位相情報を
検出することができる。
【0027】さらに、本発明においては、シェアの量の
変化に伴う干渉光強度信号の周波数に対して既知一定量
の周波数シフトを導入するようにすることにより、凹凸
が小さくほぼ平面に近い光波面の形状も測定することが
できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明のシェアリング干渉計測方法並
びにシェアリング干渉計の原理と実施例を図面を参照に
して説明する。本発明の第1の発明による干渉計の基本
的構成を図1に示す。ここでは、光軸に垂直な方向にず
らしを与えるラテラルシェアリング干渉計を例に説明す
るが、本発明は、ラジアルシェアリング干渉計等、他の
タイプのシェアリング干渉計にも有効に適用できること
は言うまでもない。可干渉光を発する光源21を出た光
は、半透鏡22をその一部が透過してエキスパンダレン
ズ23に達し、光路折り曲げ用ミラー24を経て径が所
望の大きさまで広げられた後、コリメータレンズ25で
平行光にされ、波面コンバージョンレンズ26によっ
て、被測定面形状にできる限り近い波面形状となって被
測定物27に照射される。
【0029】光源21から出て被測定物27から反射あ
るいは透過した光ビームは、再び逆方向に波面コンバー
ジョンレンズ26、コリメータレンズ25、光路折り曲
げ用ミラー24、エキスパンダレンズ23を経て、半透
鏡22でその一部が反射され、シェアリング干渉手段3
5に導かれる。
【0030】シェアリング干渉手段35は、光源21か
ら出て被測定物27から反射されあるいは透過した光波
面を2つに分け、相対的に所望のシェアを与えた後、干
渉させ、シェアリング干渉を実現するものである。
【0031】図1に示したのはこのような作用を行うシ
ェアリング干渉手段の一例であって、半透鏡28、コー
ナーキューブプリズム29、30、並びに、シェア量制
御手段31から構成される。光源21から出て被測定物
27から反射あるいは透過した光波面は、半透鏡28に
おいて一部は反射して一方のコーナーキューブプリズム
29へ、残りは透過して他方のコーナーキューブプリズ
ム30へ入射する。コーナーキューブプリズム30をシ
ェア量制御手段(図の場合は、ステージ)31を用いて
入射光軸に対して垂直な方向に移動させると、コーナー
キューブプリズム30からの出射光は、コーナーキュー
ブプリズム30の移動と同じ方向へその移動量の2倍だ
け移動するから、他方のコーナーキューブプリズム29
を静止させておけば、各々のコーナーキューブプリズム
29、30からの反射光は、半透鏡28に戻ってきたと
きに、互いにステージ移動量の2倍だけずらされて重ね
られ、シェアリング干渉が実現される。
【0032】シェアリング干渉手段35からの出射光
は、光路折り曲げ用ミラー32、結像レンズ33を経
て、干渉縞光強度信号検出手段34に導かれる。干渉縞
光強度信号検出手段34の検出面上には、被測定物27
に対応したシェアリング干渉縞が結像される。
【0033】干渉縞光強度信号検出手段34は、TVカ
メラのような2次元光センサーであってもよいし、空間
的に走査する機構を備えたフォトマルチプライヤーやフ
ォトダイオードのような点状光センサーであってもよ
い。
【0034】干渉縞光強度信号検出手段34の検出面に
生じるシェアリング干渉縞は、次式で与えられる。
【0035】 I(x)=I1 (x)+I2 (x)+2{I1 (x)・I2 (x)}1/2 × cos[k{(∂W/∂x)S+φ}]・・・(12) ここで、I1 (x)とI2 (x)はそれぞれシェアリン
グ部で分けられた2つの光波の強度、Wは被測定光波面
の形状、Sはずらし量すなわちシェア量、φは2つの光
波の位相差、kは光の波数(2π/λ,λ:光の波長)
である。
【0036】上記の式(12)から分かるように、Sを
変化させた場合、Sの一定量変化毎に検出した光強度信
号は、Sに対する周波数(∂W/∂x)で振動する。本
発明では、この関係を有効に利用することに初めて着目
したものである。
【0037】すなわち、ここで、波数kは既知であるか
ら、干渉縞光強度信号検出手段34の検出面上のある点
における干渉縞強度時間変化信号の振動周波数から、光
波面の形状の微分∂W/∂xを検出することができる。
【0038】具体的には、シェア量Sを変化させたとき
の干渉縞光強度I(x,S)のシェア量Sに対するスペ
クトルを求め、スペクトルのピーク周波数fP を検出
し、下式(13)によって被測定光波面の傾き(形状の
微分)∂W/∂xを求めることができる(kは波数(2
π/λ,λ:光の波長。赤い色のHe−Neレーザーの
場合、632.8nm。)で既知)。 fP =k・(∂W/∂x) ・・・(13) さらに、∂W/∂xを全領域xについて積分すれば、被
測定波面の形状W(x)を求めることができる。以上に
述べた、本発明の第1発明における被測定波面形状の抽
出手順を図2に示す。
【0039】検出面上の1点の干渉光強度信号の周波数
は、その他の場所とは独立に求めることができるため、
たとえ検出器の画素ピッチが干渉縞の持つ空間周波数よ
り粗くても、測定を行うことができる。これが、従来の
縞走査シェアリング干渉法と異なる本発明第1の特長で
ある。すなわち、縞走査シェアリング干渉法の場合、逆
三角関数の2nπの任意性を解決する位相接続を行わな
ければならないのに対し、本発明の方法においては、干
渉縞の持つ空間周波数より粗な密度の画素を持つ検出器
を用いても、測定が可能である。
【0040】この特長を有するが故に、非球面量が大き
くなって、干渉縞が細かく高密度になっても、高密度に
検出を行う必要はなく、干渉縞の密度よりも粗い密度の
画素を持った検出器でも、シェアリング干渉測定を行う
ことができる。
【0041】また、シェア量の制御は、一般に、縞走査
法における光路長の制御ほどの精度を要しないため、ピ
エゾステージ等の高価な光路長制御手段が不要になる。
この点が本発明の第2の特長である。
【0042】ところで、上記のような第1の発明におい
ても、次のような欠点がある。すなわち、凹凸が比較的
小さくほぼ平面に近い光波面を測定する場合、下式(1
4)のように、シェア量Sに対する周波数分布はほぼ周
波数0の近傍のみに存在するが、FFT(高速フーリエ
変換)を初めとする通常の周波数解析手法では、周波数
ピークが0に近い場合は、着目する周波数成分がDC
(直流)ノイズに埋もれて、周波数解析の精度が落ち
る。
【0043】 fP =k・(∂W/∂x)≒0 (under∂W/∂x≒0)・・(14) この様子を図3に示す。同図(a)は、上記のように、
平面に近い光波面を測定する場合で、検出対象ピークf
P =k・(∂W/∂x)が周波数0のDCノイズ近傍に
あり、この中に埋もれてしまう。これに対して、同図
(b)は、光波面が平面からかけ離れている場合で、検
出対象ピークfP =k・(∂W/∂x)はDCノイズか
ら離れており、その中に埋もれることはなく、上記第1
の発明により対応できる。
【0044】このように、周波数がゼロ近傍のDC成分
に近い成分は、データ採取期間内に十分な数の周期が含
まれないため、精度の高い周波数解析ができない。例え
ば、1周期が非常に長いものは、データ採取期間が1周
期に満たないものもあり、そのような成分の周波数推定
を行う場合、通常、精度は非常に低くなる。
【0045】この欠点を解決するためには、検出対象周
波数をDCノイズの近傍から分離すればよい。すでに述
べたように、干渉光強度信号検出手段の検出面で生ずる
シェアリング干渉縞の式は前記の式(12)のように表
される。ここで、式(12)の位相項(cos の中身)に
既知量の周波数シフトνshを導入て、結果として、検出
対象の周波数ピークfP がDCノイズと離れたところに
出現するように設定できれば、この問題は解決される。
その時の式(12)に代わるシェアリング干渉縞の式は
次式で与えられる。
【0046】 I(x)=I1 (x)+I2 (x)+2{I1 (x)・I2 (x)}1/2 × cos[{k(∂W/∂x)+νsh}S+kφ]・・・(15) このように周波数シフトを導入して求めた波面形状か
ら、周波数シフト分の傾きを差し引けば、光波面の形状
W(x)を正しく求めることができる。この様子を図4
に示す。同図(a)は図3(a)に対応する図で、測定
波面が平面に近く、検出対象ピークfP が周波数0近傍
のDCノイズ中に埋もれている。このような場合に、同
図(b)に示すように、本発明の第2発明により周波数
シフトνshを導入することにより、検出対象ピークfP
=k・(∂W/∂x)+νshはDCノイズから離れ、そ
れから分離することができる。
【0047】このような周波数シフトνshを導入する第
2発明の具体的な手段として、次に説明する2つが考え
られる。
【0048】周波数シフトを与える第1の方法は、次式
(16)に示すように、被測定光波面を光軸に対してL
S = tanθだけ傾けることである。 k[{(∂W/∂x)+LS }S+φ] ・・・(16) (νsh=k・LS ) このように被測定光波面を干渉計の光軸に対して傾けた
場合、着目する位置xにおける波面の微係数は、次式か
ら求められる。 fP =k・{(∂W/∂x)+LS } ・・・(17) ここで、fP は、シェア量Sについてのスペクトルのピ
ーク周波数を表す。
【0049】LS = tanθは設定値であって既知なの
で、このfP から被測定波面の微係数が求められる。
【0050】この第1の方法を実現するための概略の構
成を図5に示す。この配置は、被測定物27を光軸に対
して傾ける点以外は、図1の場合と同様である。すなわ
ち、可干渉光を発する光源21を出た光は、半透鏡22
をその一部が透過してエキスパンダレンズ23に達し、
光路折り曲げ用ミラー24を経て径が所望の大きさまで
広げられた後、コリメータレンズ25で平行光にされ、
波面コンバージョンレンズ26によって、被測定面形状
にできる限り近い波面形状となって被測定物27に照射
される。ここで、被測定物27は、干渉計の光軸に対し
て角度θだけ傾けて置かれているので、入射光波面と被
測定面は互いに全体として角度θだけ傾いていることに
なる。なお、このように被測定物27を傾けるには、被
測定物27を載置している図示していない試料台とし
て、その上に載置した試料を少なくとも光軸に直交する
1つの軸の周りで回転調節可能なものを用いればよい。
【0051】光源21から出て被測定物27から反射あ
るいは透過した光ビームは、再び逆方向に波面コンバー
ジョンレンズ26、コリメータレンズ25、光路折り曲
げ用ミラー24、エキスパンダレンズ23を経て、半透
鏡22でその一部が反射され、シェアリング干渉手段3
5に導かれる。
【0052】シェアリング干渉手段35は、光源21か
ら出て被測定物27から反射されあるいは透過した光波
面を2つに分け、相対的に所望のシェアを与えた後、干
渉させ、シェアリング干渉を実現するものである。
【0053】図5に示したのはこのような作用を行うシ
ェアリング干渉手段の一例であって、半透鏡28、コー
ナーキューブプリズム29、30、並びに、シェア量制
御手段31から構成される。光源21から出て被測定物
27から反射あるいは透過した光波面は、半透鏡28に
おいて一部は反射して一方のコーナーキューブプリズム
29へ、残りは透過して他方のコーナーキューブプリズ
ム30へ入射する。コーナーキューブプリズム30をシ
ェア量制御手段(図の場合は、ステージ)31を用いて
入射光軸に対して垂直な方向に移動させると、コーナー
キューブプリズム30からの出射光は、コーナーキュー
ブプリズム30の移動と同じ方向へその移動量の2倍だ
け移動するから、他方のコーナーキューブプリズム29
を静止させておけば、各々のコーナーキューブプリズム
29、30からの反射光は、半透鏡28に戻ってきたと
きに、互いにステージ移動量の2倍だけずらされて重ね
られ、シェアリング干渉が実現される。
【0054】シェアリング干渉手段35からの出射光
は、光路折り曲げ用ミラー32、結像レンズ33を経
て、干渉縞光強度信号検出手段34に導かれる。干渉縞
光強度信号検出手段34の検出面上には、被測定物27
に対応したシェアリング干渉縞が結像される。干渉縞光
強度信号検出手段34の検出面に生じるシェアリング干
渉縞は、次式で与えられる。 I(x)=I1 (x)+I2 (x)+2{I1 (x)・I2 (x)}1/2 × cos[k{((∂W/∂x)+LS )S+φ}]・・・(18) ここで、I1 (x)とI2 (x)はそれぞれシェアリン
グ部で分けられた2つの光波の強度、Wは被測定光波面
の形状、Sはずらし量すなわちシェア量、φは2つの光
波の位相差、kは光の波数(2π/λ,λ:光の波
長)、LS = tanθ(θは被測定物を傾けた角度)であ
る。
【0055】上記式(18)から分かるように、Sを変
化させてSについて等間隔に光強度信号を検出する場
合、Sに対する周波数k・{(∂W/∂x)+LS }で
振動する。ここで、波数kとLS (= tanθ)は既知で
あるから、検出面上のある点における干渉縞強度時間変
化信号の振動周波数から光波面の形状の微分∂W/∂x
を求めることができる。
【0056】具体的には、シェア量Sを変化させたとき
の干渉縞光強度I(x,S)のシェア量Sに対するスペ
クトルを求め、スペクトルのピーク周波数fP を検出
し、下式(19)によって被測定光波面の傾き(形状の
微分)∂W/∂xを求めることができる(kは波数(2
π/λ,λ:光の波長。赤い色のHe−Neレーザーの
場合、632.8nm。)で既知)。 fP =k・{(∂W/∂x)+LS } ・・・(19) さらに、∂W/∂xを全領域xについて積分すれば、被
測定波面の形状W(x)を求めることができる。2次元
的な領域内の形状を求めるには、シェアxの方向として
平行でない2方向を採用して、同様の測定を繰り返せば
よい。なお、LS = tanθは、fP が十分DCノイズか
ら分離するように、被測定光波面の形状に合わせて適当
に選ぶ。
【0057】次に、第2発明の周波数シフトνshを与え
る第2の方法について説明する。周波数シフトを導入し
たシェアリング干渉の式(15)の位相項を変形する
と、 k[{(∂W/∂x)+L}S+φ] ・・・(20) となる。ただし、L=νsh/kである。これをさらに変
形すると、 k[{(∂W/∂x)S+L・S+φ] ・・・(21) となる。これは、シェアと同時に、比例係数Lでシェア
量Sに比例する、L・Sという光路長変化を与えること
に相当する。すなわち、シェアと同時に光軸方向の光路
差を与えればよい。シェアと光路差を同時に与えること
は、光路差を与える手段とシェアを与える手段を併用し
てもよいが、ラテラルシェアリング干渉計の場合、図6
に示すように、シェアを与えるための一方の直角プリズ
ム11の移動方向を光軸に垂直な方向から少し傾けるこ
とで、ピエゾアクチュエータ等の高価な追加装置なし、
簡単に実現できる。この場合、シェアさせる方向と光軸
に垂直な方向とのなす角をθとすると、L= sinθが成
り立つ。なお、図6は、入射波面10を半透鏡13によ
り2つの波面に分割し、一方を直角プリズム11に他方
を別の直角プリズム12に入射させて再帰反射させて再
び半透鏡13に入射させ、ここで両波面を合成して出射
光波面14とするするトワイマン−グリーン干渉計の配
置である。
【0058】このようにして被測定光波面を干渉計の光
軸に対して実質的に傾けた場合、着目する位置xにおけ
る波面の微係数は、次式から求められる。 fP =k・{(∂W/∂x)+L} ・・・(22) ここで、fP は、シェア量Sについてのスペクトルのピ
ーク周波数を表す。
【0059】式(22)で、Lは設定値であって既知な
ので、このfP から被測定波面の微係数が求められる。
【0060】この第2の方法を実現するための概略の構
成を図7に示す。可干渉光を発する光源21を出た光
は、半透鏡22をその一部が透過してエキスパンダレン
ズ23に達し、光路折り曲げ用ミラー24を経て径が所
望の大きさまで広げられた後、コリメータレンズ25で
平行光にされ、波面コンバージョンレンズ26によっ
て、被測定面形状にできる限り近い波面形状となって被
測定物27に照射される。
【0061】光源21から出て被測定物27から反射あ
るいは透過した光ビームは、再び逆方向に波面コンバー
ジョンレンズ26、コリメータレンズ25、光路折り曲
げ用ミラー24、エキスパンダレンズ23を経て、半透
鏡22でその一部が反射され、シェアリング干渉手段3
5に導かれる。
【0062】シェアリング干渉手段35は、光源21か
ら出て被測定物27から反射されあるいは透過した光波
面を2つに分け、相対的に所望のシェアを与えた後、干
渉させ、シェアリング干渉を実現するものである。
【0063】図7に示したのはこのような作用を行うシ
ェアリング干渉手段の一例であって、半透鏡28、コー
ナーキューブプリズム29、30、シェア量制御手段3
1並びに、光路長変化量制御手段37から構成される。
光源21から出て被測定物27から反射あるいは透過し
た光波面は、半透鏡28において一部は反射して一方の
コーナーキューブプリズム29へ、残りは透過して他方
のコーナーキューブプリズム30へ入射する。コーナー
キューブプリズム30をシェア量制御手段(図の場合
は、ステージ)31を用いて入射光軸に対して垂直な方
向に移動させると、コーナーキューブプリズム30から
の出射光は、コーナーキューブプリズム30の移動と同
じ方向へその移動量の2倍だけ移動する。一方、一方の
コーナーキューブプリズム29をピエゾステージ等の光
路長を可変に制御する光路長変化量制御手段37を用い
て入射光軸に平行な方向に移動させると、このコーナー
キューブプリズム29からの出射光は、コーナーキュー
ブプリズム29の移動と同じ方向へ、コーナーキューブ
プリズム29の移動量の2倍だけ移動する。コーナーキ
ューブプリズム29と30の移動を同時に与えると、結
局、各々のコーナーキューブプリズム29、30からの
反射光は、半透鏡28に戻ってきたときに、互いにシェ
アと光路長変化が同時に与えられて重ねられ、シェアリ
ング干渉が実現される。
【0064】シェアリング干渉手段35からの出射光
は、光路折り曲げ用ミラー32、結像レンズ33を経
て、干渉縞光強度信号検出手段34に導かれる。干渉縞
光強度信号検出手段34の検出面上には、被測定物27
に対応したシェアリング干渉縞が結像される。
【0065】干渉縞光強度信号検出手段34の検出面に
生じるシェアリング干渉縞は、次式で与えられる。 I(x)=I1 (x)+I2 (x)+2{I1 (x)・I2 (x)}1/2 × cos[k{((∂W/∂x)+L)S+φ}]・・・(23) ここで、I1 (x)とI2 (x)はそれぞれシェアリン
グ部で分けられた2つの光波の強度、Wは被測定光波面
の形状、Sはずらし量すなわちシェア量、φは2つの光
波の位相差、kは光の波数(2π/λ,λ:光の波
長)、Lはシェア量に対する光路長変化量の比(L=光
路長変化量/S)である。
【0066】上記式(23)から分かるように、Sを変
化させてSについて等間隔に光強度信号を検出する場
合、Sに対する周波数k[{(∂W/∂x)+L}S+
φ]で振動する。ここで、波数kと比例係数Lは既知で
あるから、検出面上のある点における干渉縞強度時間変
化信号の振動周波数から光波面の形状の微分∂W/∂x
を求めることができる。
【0067】具体的には、シェア量Sを変化させたとき
の干渉縞光強度I(x,S)のシェア量Sに対するスペ
クトルを求め、スペクトルのピーク周波数fP を検出
し、下式(24)によって被測定光波面の傾き(形状の
微分)∂W/∂xを求めることができる(kは波数(2
π/λ,λ:光の波長。赤い色のHe−Neレーザーの
場合、632.8nm。)で既知)。 fP =k・{(∂W/∂x)+L} ・・・(24) さらに、∂W/∂xを全領域xについて積分すれば、被
測定波面の形状W(x)を求めることができる。2次元
的な領域内の形状を求めるには、シェアxの方向として
平行でない2方向を採用して、同様の測定を繰り返せば
よい。なお、比例係数Lは、fP が十分DCノイズから
分離するように、被測定光波面の形状に合わせて適当に
選ぶ。
【0068】なお、上記の第1発明及び第2発明を構成
する可干渉光源21としては、レーザーを用いるのが一
般的であるが、測定に必要な干渉性を持つものならばこ
れに限らない。また、光ビームを被測定面へ導く経路は
各図のものに限るものではなく、要は、被測定面へ対し
て被測定面に近い形状の光波面を照射できればよい。半
透鏡22の配置もこの通りでなくてもよく、光路中の光
源21以降、被測定物27以前であるならば、どこへ挿
入配置してもよい。もちろん、光路折り曲げ用ミラー2
4は適宜挿入配置してもよい。
【0069】また、各図では、シェアリング干渉手段と
して、トワイマン−グリーン干渉計型のものを示した
が、マッハ−ツェンダー型等他のタイプの干渉光学系を
用いても構わない。また、コーナーキューブプリズムの
代わりに、直角プリズム等を用いてもよい。
【0070】さらに、ここでは光軸に垂直な方向にずら
しを与えるラテラルシェアリング干渉計を例に説明した
が、この技術はラジアルシェアリング干渉計等、他のタ
イプのシェアリング干渉計にも有効であることはいうま
でもない。
【0071】何れにしろ、本発明は、これらシェアリン
グ干渉を実現する具体的手段に限定されるものではな
く、要するに、シェアを可変に与える機構を有し、シェ
ア量を順次変化させながらシェアリング干渉を実現でき
るものならば如何なるものでも構わない。
【0072】また、干渉縞光強度信号検出手段34は、
TVカメラのような2次元光センサーであってもよい
し、空間的に走査する機構を備えたフォトマルチプライ
ヤーやフォトダイオードのような点状光センサーであっ
てもよい。
【0073】測定対象物理量は、表面形状、屈折率分布
等、光波に位相差を与えて光波面形状を変化させる物理
量であればいかなるものでも構わない。また、光源21
からの光ビームが被測定物27を透過するのであって
も、被測定物27表面で反射するのであっても構わな
い。要は、測定対象物理量が光源21からの光波面形状
に変化を与えて、干渉測定を可能にする方法を選択すれ
ばよいのである。
【0074】以上に述べた本発明の干渉法の効果をまと
めると、シェア量を順次変化させて測定を行い、干渉縞
光強度信号の時間的変動の周波数から被測定波面の形状
情報の抽出を行う本発明の第1の発明、第2の発明によ
って次の効果を得ることができる。
【0075】まず、干渉縞画像の空間上のある点の位相
情報を隣接領域とは別に独立に求めることができる。し
たがって、従来のシェアリング干渉法では事実上測定が
不可能な、非球面量が非常に大きく、干渉縞が細く高密
度になって検出器が解像できない場合でも、干渉縞の密
度よりも粗い密度で干渉光強度信号を検出することによ
って、その非球面形状を測定することができる。
【0076】また、縞走査シェアリング干渉法のよう
に、ピエゾステージのごとき高価な光路長変更手段を用
いずに、干渉縞画像から位相情報を検出することができ
る。
【0077】さらに、第2の発明においては、凹凸が小
さくほぼ平面に近い光波面を計測する場合でも、干渉縞
光強度信号のシェア量Sについての周波数ピークを、周
波数0の近傍のDC(直流)ノイズと分離することがで
き、精度の高い計測が可能になる。すなわち、データ採
取期間内に十分な数の周期が含まれるようにできるた
め、精度の高い周波数解析が可能になり、このような光
波面の形状の測定することができる。
【0078】以下、本発明によるシェアリング干渉計の
いくつかの実施例を説明する。 実施例1 この実施例は、第1の発明の方法を、光学面の形状を測
定するシェアリング干渉計に応用した実施例であり、そ
の構成を図8に示す。基本的構成は図1と同様であり、
He−Neレーザー41を出た光は、半透鏡42をその
一部が透過してエキスパンダレンズ43に達し、光路折
り曲げ用ミラー44を経て径が所望の大きさまで広げら
れた後、コリメータレンズ45で平行光にされ、波面コ
ンバージョンレンズ46によって、被測定面形状にでき
る限り近い波面形状となって、この場合は被測定物であ
るレンズ47に照射され、レンズ47から反射した光ビ
ームは、再び逆方向に波面コンバージョンレンズ46、
コリメータレンズ45、光路折り曲げ用ミラー44、エ
キスパンダレンズ43を経て、半透鏡42でその一部が
反射され、シェアリング干渉部55に導かれる。
【0079】シェアリング干渉部55は、半透鏡48、
コーナーキューブプリズム49、50、並びに、シェア
量制御手段を構成する直進ステージ51から構成されて
おり、被測定物のレンズ47からの反射光はこのシェア
リング干渉部55に導かれて、シェアリング干渉縞が作
られ、これを光路折り曲げ用ミラー52、観察用結像レ
ンズ53を経てTVカメラ54で観察する。シェアリン
グ干渉部55において、コーナーキューブプリズム50
は光軸に対し直角な方向に移動する直進ステージ51に
載っている。この状態でコーナーキューブプリズム50
を一定量ずつ移動させると、被測定波面にラテラルシェ
アが一定量ずつ変化させられ、干渉縞は、式(12)の
ように変化する。ここで、シェア量Sはステージ51の
移動量の2倍となる。Sを変化させる毎にシェアリング
干渉縞をTVカメラ54を通じてパーナルコンピュータ
56に取り込む。すなわち、Sを変化させながらSに関
して等間隔に干渉縞画像検出を行う。
【0080】縞画像解析は、測定領域中の1点に着目
し、その中のSの変化に対する光強度変化を、取り込ま
れた複数枚の干渉縞画像中から求める。そのSについて
の変化から、シェア量Sについて周波数スペクトルを求
め、スペクトルから求められるピーク周波数fP に基づ
いて、式(13)により測定対象波面の傾きを求める。
これを積分することによって、被測定物のレンズ47の
形状を求めることができる(図2参照)。
【0081】なお、図9に示すように、ピンホールを画
素に対応して開けてあるピンホールマスク59をTVカ
メラ54の撮像面Pの前になるべく接近させて配置する
ことによって、干渉縞読み取り精度を向上させ、検出精
度を上げることもできる。
【0082】実施例2 この実施例の構成を図10に示す。干渉縞光強度信号検
出手段の点以外は、図8の実施例1と同様である。すな
わち、被測定物のレンズ47からの反射光はシェアリン
グ干渉部55に導かれて、シェアリング干渉縞が作ら
れ、これを光路折り曲げ用ミラー52、観察用結像レン
ズ53を経て、点状(画素が1つの)フォトダイオード
60で観察する。シェアリング干渉部55において、コ
ーナーキューブプリズム50は光軸に対し直角な方向に
移動する直進ステージ51に載っている。この状態でコ
ーナーキューブプリズム50を一定量ずつ移動させる
と、検出位置における干渉縞光強度信号は式(12)の
ように変化する。ここで、シェア量Sはステージ51の
移動量の2倍となる。Sを変化させる毎にシェアリング
干渉縞を検出する。すなわち、Sを変化させながらSに
関して等間隔に、着目する1点における干渉縞画像検出
を行う。
【0083】縞画像解析は、上記のように取り込んだ測
定領域中の着目する1点のSの変化に対する光強度変化
を、スペクトル解析装置61に入力することによって、
シェア量Sについて周波数スペクトルを求める。スペク
トルから求められるピーク周波数fP に基づいて、式
(13)により測定対象波面の傾きを求める。これを積
分することによって、被測定物のレンズ47の形状を求
めることができる。
【0084】2次元干渉縞画像全面の測定を行うために
は、点状フォトダイオード60を、2次元の測定領域内
で走査して、上記の測定・解析を繰り返す。走査中の空
間的な検出間隔は、干渉縞の密度(空間周波数)より粗
くても構わない。走査の様子を図11に示す。
【0085】この実施例においても、図12に示すよう
に、ピンホールを画素に対応して開けてあるピンホール
マスク62を点状フォトダイオード60の受光面Pの前
になるべく接近させて配置することによって、干渉縞読
み取り精度を向上させ、検出精度を上げることもでき
る。
【0086】実施例3 この実施例は第2の発明を、光学面の形状を測定するシ
ェアリング干渉計に応用した実施例であり、図13に基
づいて説明する。基本的構成は図5と同様であり、He
−Neレーザー41を出た光は、半透鏡42をその一部
が透過してエキスパンダレンズ43に達し、光路折り曲
げ用ミラー44を経て径が所望の大きさまで広げられた
後、コリメータレンズ45で平行光にされ、波面コンバ
ージョンレンズ46によって、被測定面形状にできる限
り近い波面形状となって、この場合は被測定物であるレ
ンズ47に照射され、レンズ47から反射した光ビーム
は、再び逆方向に波面コンバージョンレンズ46、コリ
メータレンズ45、光路折り曲げ用ミラー44、エキス
パンダレンズ43を経て、半透鏡42でその一部が反射
され、シェアリング干渉部55に導かれる。ここで、レ
ンズ47は、干渉計の光軸に対して角度θだけ傾けて置
かれているので、入射光波面と被測定面は互いに全体と
して角度θだけ傾いていることになる。なお、このよう
にレンズ47を傾けるには、レンズ47を載置している
図示していない試料台として、その上に載置した試料を
少なくとも光軸に直交する1つの軸の周りで回転調節可
能なものを用いればよい。
【0087】シェアリング干渉部55は、半透鏡48、
コーナーキューブプリズム49、50、並びに、シェア
量制御手段を構成する直進ステージ51から構成されて
おり、被測定物のレンズ47からの反射光はこのシェア
リング干渉部55に導かれて、シェアリング干渉縞が作
られ、これを光路折り曲げ用ミラー52、観察用結像レ
ンズ53を経てTVカメラ54で観察する。測定対象レ
ンズ47の光軸は、試料台の角度を調節して干渉計の光
軸とθだけ傾いて置かれている。シェアリング干渉部5
5において、コーナーキューブプリズム50は光軸に対
し直角な方向に移動する直進ステージ51に載ってい
る。この状態でコーナーキューブプリズム50を一定量
ずつ移動させると、被測定波面にラテラルシェアが一定
量ずつ変化させられ、干渉縞は、式(18)のように変
化する。ここで、シェア量Sはステージ51の移動量の
2倍となる。Sを変化させる毎にシェアリング干渉縞を
TVカメラ54を通じてパーナルコンピュータ56に取
り込む。すなわち、Sを変化させながらSに関して等間
隔に干渉縞画像検出を行う。
【0088】縞画像解析は、測定領域中の1点に着目
し、その中のSの変化に対する光強度変化を、取り込ま
れた複数枚の干渉縞画像中から求める。そのSについて
の変化から、シェア量Sについて周波数スペクトルを求
め、スペクトルから求められるピーク周波数fP に基づ
いて、式(19)により測定対象波面の傾きを求める。
これを積分することによって、被測定物のレンズ47の
形状を求めることができる(図2参照。ただし、波面の
傾き計算には式(19)を用いる。)。
【0089】なお、図9に示すように、ピンホールを画
素に対応して開けてあるピンホールマスク59をTVカ
メラ54の撮像面Pの前になるべく接近させて配置する
ことによって、干渉縞読み取り精度を向上させ、検出精
度を上げることもできる。
【0090】実施例4 第2発明を光学面の形状を測定するシェアリング干渉計
に応用した第2の実施例を図14に基づいて説明する。
図14において、被測定物のレンズ47からの反射光は
シェアリング干渉部55に導かれて、シェアリング干渉
縞が作られ、これを光路折り曲げ用ミラー52、観察用
結像レンズ53を経て、点状(画素が1つの)フォトダ
イオード60で観察する。シェアリング干渉部55にお
いて、コーナーキューブプリズム49は光軸に平行な方
向に移動する直進ステージ63に、コーナーキューブプ
リズム50は光軸に対し直角な方向に移動する直進ステ
ージ51にそれぞれ載っている。この状態でコーナーキ
ューブプリズム49と50を同時に一定量ずつ移動させ
ると、被測定面にラテラルシェアと光路長変化が同時に
一定量ずつ与えられ、検出位置における干渉縞光強度信
号は式(23)のように変化する。(光路長変化量)/
(シェア量)の比はLになる。Sを一定量変化させる毎
にシェアリング干渉縞を検出する。すなわち、Sを変化
させながらSに関して等間隔に、着目する1点における
干渉縞光強度検出を行う。
【0091】縞画像解析は、上記のように取り込んだ測
定領域中の着目する1点のSの変化に対する光強度変化
を、スペクトル解析装置61に入力することによって、
シェア量Sについて周波数スペクトルを求める。スペク
トルから求められるピーク周波数fP に基づいて、式
(24)により測定対象波面の傾きを求める。これを積
分することによって、被測定物のレンズ47の形状を求
めることができる。
【0092】2次元干渉縞画像全面の測定を行うために
は、点状フォトダイオード60を、2次元の測定領域内
でラスタ走査して、上記の測定・解析を繰り返す。走査
中の空間的な検出間隔は、干渉縞の密度(空間周波数)
より粗くても構わない。ラスタ走査の様子を図15に示
す。
【0093】この実施例においても、図12に示すよう
に、ピンホールを画素に対応して開けてあるピンホール
マスク62を点状フォトダイオード60の受光面Pの前
になるべく接近させて配置することによって、干渉縞読
み取り精度を向上させ、検出精度を上げることもでき
る。
【0094】以上、本発明のシェアリング干渉計測方法
並びにシェアリング干渉計の原理といくつかの実施例に
ついて説明してきたが、本発明はこれらに限定されず種
々の変形が可能である。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のシェアリング干渉計測方法並びにシェアリング干渉計
によると、シェアの量を変化させながら干渉光強度信号
を検出し、この検出した干渉信号の周波数解析結果に基
づいて被測定光波面の形状情報を得るので、干渉縞画像
の空間上のある点の位相情報を隣接領域とは別に独立に
求めることができる。したがって、従来のシェアリング
干渉法では事実上測定が不可能な、非球面量が非常に大
きく、干渉縞が細く高密度になって検出器が解像できな
い場合でも、干渉縞の密度よりも粗い密度で干渉光強度
信号を検出することによって、その非球面形状を測定す
ることができる。また、縞走査シェアリング干渉法のよ
うに、ピエゾステージのごとき高価な光路長変更手段を
用いずに、干渉縞画像から位相情報を検出することがで
きる。
【0096】さらに、本発明においては、シェアの量の
変化に伴う干渉光強度信号の周波数に対して既知一定量
の周波数シフトを導入するようにすることにより、凹凸
が小さくほぼ平面に近い光波面の形状も測定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1発明によるシェアリング干渉計
の基本的構成を示す図。
【図2】 第1発明における被測定波面形状の抽出手順
を示す図。
【図3】 DCノイズの影響を説明するための図。
【図4】 周波数シフト導入によるDCノイズの分離の
様子を示す図。
【図5】 本発明の第2発明による第1の方法を実施す
るシェアリング干渉計の基本的構成を示す図。
【図6】 シェアと同時に光路長変化を与える簡便な手
段を示す図。
【図7】 第2発明による第2の方法を実施するシェア
リング干渉計の基本的構成を示す図。
【図8】 実施例1の構成を示す図。
【図9】 実施例1、実施例3において検出精度を上げ
るための配置を示す図。
【図10】 実施例2の構成を示す図。
【図11】 実施例2において点状フォトダイオードの
走査の様子を示す図。
【図12】 実施例2において検出精度を上げるための
配置を示す図。
【図13】 実施例3の構成を示す図。
【図14】 実施例4の構成を示す図。
【図15】 実施例4において点状フォトダイオードの
走査の様子を示す図。
【図16】 通常の干渉計の1例の構成と作用を説明す
るための図。
【図17】 シェアリング干渉計における波面の様子を
示す図。
【図18】 シェアリングを与える具体的な光学的手段
の例を示す図。
【図19】 縞走査シェアリング干渉計の構成と作用を
説明するための図。
【符号の説明】
10…入射波面、11…直角プリズム、12…直角プリ
ズム、13…半透鏡、14…出射光波面、21…光源、
22…半透鏡、23…エキスパンダレンズ、24…光路
折り曲げ用ミラー、25…コリメータレンズ、26…波
面コンバージョンレンズ、27…被測定物、28…半透
鏡、29、30…コーナーキューブプリズム、31…シ
ェア量制御手段、32…光路折り曲げ用ミラー、33…
結像レンズ、34…干渉縞光強度信号検出手段、35…
シェアリング干渉手段、36…計算機、37…光路長変
化量制御手段、41…He−Neレーザー41、42…
半透鏡、43…エキスパンダレンズ、44…光路折り曲
げ用ミラー、45…コリメータレンズ、46…波面コン
バージョンレンズ、47…レンズ、48…半透鏡、4
9、50…コーナーキューブプリズム、51…直進ステ
ージ、52…光路折り曲げ用ミラー、53…観察用結像
レンズ、54…TVカメラ、55…シェアリング干渉
部、56…パーナルコンピュータ、57…ステージコン
トローラ、58…TV画像入力・処理装置、59…ピン
ホールマスク、60…点状フォトダイオード、61…ス
ペクトル解析装置、62…ピンホールマスク、63…直
進ステージ、P…撮像面、受光面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定光波面を2分割し、分割された両
    波面間に相対的にシェアを与えてから両波面を干渉さ
    せ、得られた干渉縞から被測定光波面の形状情報を得る
    シェアリング干渉計測方法において、前記シェアの量を
    変化させながら干渉光強度信号を検出し、この検出した
    干渉信号の周波数解析結果に基づいて前記被測定光波面
    の形状情報を得ることを特徴とするシェアリング干渉計
    測方法。
  2. 【請求項2】 前記シェアはラテラルシェアであり、前
    記シェアの量Sを時間的に一定の割合で変化させながら
    干渉光強度信号を検出し、この信号のシェア量Sを変数
    とする周波数スペクトルのピーク周波数fP を検出し、
    該ピーク周波数から下式によって前記被測定光波面の形
    状情報を得ることを特徴とする請求項1記載のシェアリ
    ング干渉計測方法。 fP =k・(∂W/∂x) ただし、xはシェア方向に沿った位置座標、kは2π/
    λ(λ:光波の波長、π:円周率)、Wは被測定波面の
    形状を表す。
  3. 【請求項3】 被測定光波面を2分割し、分割された両
    波面間に相対的にシェアを与えてから両波面を干渉さ
    せ、得られた干渉縞から被測定光波面の形状情報を得る
    シェアリング干渉計測方法において、前記シェアの量の
    変化に伴う干渉光強度信号の周波数に対して既知一定量
    の周波数シフトを導入し、前記シェアの量を変化させな
    がら干渉光強度信号を検出し、この検出した干渉信号の
    周波数解析結果に基づいて前記被測定光波面の形状情報
    を得ることを特徴とするシェアリング干渉計測方法。
  4. 【請求項4】 前記シェアはラテラルシェアであり、前
    記シェアの量Sを時間的に一定の割合で変化させながら
    干渉光強度信号を検出し、この信号のシェア量Sを変数
    とする周波数スペクトルのピーク周波数fP を検出し、
    該ピーク周波数から下式によって前記被測定光波面の形
    状情報を得ることを特徴とする請求項3記載のシェアリ
    ング干渉計測方法。 fP =k・(∂W/∂x)+νsh ただし、xはシェア方向に沿った位置座標、kは2π/
    λ(λ:光波の波長、π:円周率)、Wは被測定波面の
    形状、νshは周波数シフトを表す。
  5. 【請求項5】 前記周波数シフトを、被測定光波面を干
    渉計光軸に対して既知量の角度θだけ傾けることによっ
    てLS = tanθなる既知な量として導入し、前記ピーク
    周波数fP から下式によって前記被測定光波面の形状情
    報を得ることを特徴とする請求項4記載のシェアリング
    干渉計測方法。 fP =k・{(∂W/∂x)+LS
  6. 【請求項6】 前記周波数シフトを、被測定光波面にラ
    テラルシェアを与えながら比例係数Lでラテラルシェア
    量に比例する光路長変化を与えることによってLなる既
    知な量として導入し、前記ピーク周波数fP から下式に
    よって前記被測定光波面の形状情報を得ることを特徴と
    する請求項4記載のシェアリング干渉計測方法。 fP =k・{(∂W/∂x)+L}
  7. 【請求項7】 被測定光波面を2分割し、分割された両
    波面間に相対的にシェアを与えてから両波面を干渉させ
    るシェアリング干渉計において、シェア量を連続的に変
    化させるシェア量制御手段と、シェア量の変化に応じて
    少なくとも干渉空間の特定の1点における干渉光強度信
    号を検出する干渉光強度信号検出手段とを備えたことを
    特徴とするシェアリング干渉計。
  8. 【請求項8】 前記シェアリング干渉計がラテラルシェ
    アリング干渉計からなることを特徴とする請求項7記載
    のシェアリング干渉計。
  9. 【請求項9】 被測定波面を所定量傾ける手段を有する
    ことを特徴とする請求項7記載のシェアリング干渉計。
  10. 【請求項10】 一方の波面にシェア量変化に比例して
    光路長変化を与える光路長変化量制御手段を有すること
    を特徴とする請求項7記載のシェアリング干渉計。
JP5261023A 1993-07-13 1993-10-19 シェアリング干渉計測方法並びにシェアリング干渉計 Pending JPH0777413A (ja)

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JP5-173046 1993-07-13
JP17304693 1993-07-13
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7733500B2 (en) 2007-12-21 2010-06-08 National Institutes Of Natural Sciences Wavefront sensor with optical path difference compensation

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7733500B2 (en) 2007-12-21 2010-06-08 National Institutes Of Natural Sciences Wavefront sensor with optical path difference compensation

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