JPH0776777B2 - 材料の3次元方向の誘電率測定方法 - Google Patents
材料の3次元方向の誘電率測定方法Info
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- JPH0776777B2 JPH0776777B2 JP61039520A JP3952086A JPH0776777B2 JP H0776777 B2 JPH0776777 B2 JP H0776777B2 JP 61039520 A JP61039520 A JP 61039520A JP 3952086 A JP3952086 A JP 3952086A JP H0776777 B2 JPH0776777 B2 JP H0776777B2
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- G01R27/02—Measuring real or complex resistance, reactance, impedance, or other two-pole characteristics derived therefrom, e.g. time constant
- G01R27/26—Measuring inductance or capacitance; Measuring quality factor, e.g. by using the resonance method; Measuring loss factor; Measuring dielectric constants ; Measuring impedance or related variables
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- G01R27/2635—Sample holders, electrodes or excitation arrangements, e.g. sensors or measuring cells
- G01R27/2658—Cavities, resonators, free space arrangements, reflexion or interference arrangements
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Description
【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は高周波数電界を用いた試料の3次元方向の誘電
率測定装置に関する。
率測定装置に関する。
ロ.従来の技術 誘電体の誘電率とか誘電損失は電気絶縁材料の重要な特
性であり、誘電損失はまた高周波加熱への応用もあるの
で、従来から電気工業、通信技術への応用と云う面から
種々な材料について測定が行われている。また誘電率の
異方性は学術的な興味から結晶体について測定が行われ
ている。
性であり、誘電損失はまた高周波加熱への応用もあるの
で、従来から電気工業、通信技術への応用と云う面から
種々な材料について測定が行われている。また誘電率の
異方性は学術的な興味から結晶体について測定が行われ
ている。
上述した物質の電気的特性の測定には従来から可聴周波
或は高周波を用いることが行われているが、その方法は
電極として金属を蒸着した試料でコンデンサを構成する
とか、空胴共振器の中を試料物質で埋める或は空胴共振
器の壁に試料を貼設する等の方法である。
或は高周波を用いることが行われているが、その方法は
電極として金属を蒸着した試料でコンデンサを構成する
とか、空胴共振器の中を試料物質で埋める或は空胴共振
器の壁に試料を貼設する等の方法である。
他方、誘電率とか誘電損失,誘電正接の異方性等は電気
的利用を目的としないシートとか繊維等の一般材料でも
材質の恒常性,加工度の管理における指標として利用で
きるものである。例えばプラスチック材料において混合
する顔料,充填材その他種々な添加剤の材質,混入量の
変動は誘電率,誘電損失の変動となって現れ、またプラ
スチックの延伸率の変動が誘電率,誘電損質の異方性と
なって現れる。
的利用を目的としないシートとか繊維等の一般材料でも
材質の恒常性,加工度の管理における指標として利用で
きるものである。例えばプラスチック材料において混合
する顔料,充填材その他種々な添加剤の材質,混入量の
変動は誘電率,誘電損失の変動となって現れ、またプラ
スチックの延伸率の変動が誘電率,誘電損質の異方性と
なって現れる。
従って誘電率とか誘電損失、誘電正接或はそれらの異方
性が製造現場で簡単に測定できれば、これらの量は品質
管理上の有力な指標となり得る筈である。
性が製造現場で簡単に測定できれば、これらの量は品質
管理上の有力な指標となり得る筈である。
ところが、近年機能性材料として様々な用途への応用が
急速に展開されている材料は、正方形、長方形或は円形
などの種々の断面形状の或は糸状などの細幅形状のもの
として使用される場合が多い。しかし上述の如き従来の
方法では、材料が或る程度2次元的な広りを持った形状
のものを測定する場合には、測定は可能であるが、上述
の如き線状撚糸状等の試料の測定は不可能であり、上述
したように従来は細幅形状の材料を工場内で簡便且つ迅
速に実施できる測定方法がなかった。
急速に展開されている材料は、正方形、長方形或は円形
などの種々の断面形状の或は糸状などの細幅形状のもの
として使用される場合が多い。しかし上述の如き従来の
方法では、材料が或る程度2次元的な広りを持った形状
のものを測定する場合には、測定は可能であるが、上述
の如き線状撚糸状等の試料の測定は不可能であり、上述
したように従来は細幅形状の材料を工場内で簡便且つ迅
速に実施できる測定方法がなかった。
ハ.発明が解決しようとする問題点 上述したような状況に鑑み本発明は細幅形状或は細小な
試料の3次元方向の誘電的特性を簡便且つ迅速に測定で
きる装置を提供しようとするものである。
試料の3次元方向の誘電的特性を簡便且つ迅速に測定で
きる装置を提供しようとするものである。
ニ.問題点解決のための手段 本発明は空胴共振器の電界の腹の部分を横断するように
空胴共振器にスリットを設け、このスリットに試料を取
付けた試料ホルダを空胴共振器の軸を中心に回転可能に
挿入し、試料挿入前後の空胴共振器の共振周波数f1,f2
の差によって試料の誘電率を求め、同じくQ値の差によ
って誘電損失を求めるもので、試料を回転させることに
より、上記3次元方向の複素誘電率の異方性を求めるも
のである。
空胴共振器にスリットを設け、このスリットに試料を取
付けた試料ホルダを空胴共振器の軸を中心に回転可能に
挿入し、試料挿入前後の空胴共振器の共振周波数f1,f2
の差によって試料の誘電率を求め、同じくQ値の差によ
って誘電損失を求めるもので、試料を回転させることに
より、上記3次元方向の複素誘電率の異方性を求めるも
のである。
ホ.作用 従来から空胴共振器を用いて誘電率を測定することは行
われている。本発明とこの従来方法との相違の第1は従
来は空胴共振器を完全に密閉するか或は共振器の腹部に
非常に小さい一対の円孔を設けるかしてスリットのよう
なものは設けないようにしていたのに対して、本発明で
は空胴共振器を横断するスリットを設け、試料を挿入す
るようにした所にある。このため従来は空胴共振器内に
試料を設定するのが大変面倒であり、共振器内で試料を
回転させると云うことができなかったのに対し、本発明
では試料の着脱がきわめて簡単であり、回転させること
ができるので、試料の3次元方向の異方性が容易に測定
できる。第2の相違点は従来は試料として空胴共振器の
断面を塞いで相当の厚さを有するものを用いるので試料
として大きな体積を要するとか、シート状の試料では空
胴共振器の開口部一杯の大きさで内壁面を覆うように設
定していたので、大きな面積の試料が必要であった。こ
れに対して本発明では試料は空胴共振器の断面積の一部
を占める程度の小型試料例えば細幅形状のものでよく、
空胴共振器の断面一杯の広がりを必要としないのであ
る。
われている。本発明とこの従来方法との相違の第1は従
来は空胴共振器を完全に密閉するか或は共振器の腹部に
非常に小さい一対の円孔を設けるかしてスリットのよう
なものは設けないようにしていたのに対して、本発明で
は空胴共振器を横断するスリットを設け、試料を挿入す
るようにした所にある。このため従来は空胴共振器内に
試料を設定するのが大変面倒であり、共振器内で試料を
回転させると云うことができなかったのに対し、本発明
では試料の着脱がきわめて簡単であり、回転させること
ができるので、試料の3次元方向の異方性が容易に測定
できる。第2の相違点は従来は試料として空胴共振器の
断面を塞いで相当の厚さを有するものを用いるので試料
として大きな体積を要するとか、シート状の試料では空
胴共振器の開口部一杯の大きさで内壁面を覆うように設
定していたので、大きな面積の試料が必要であった。こ
れに対して本発明では試料は空胴共振器の断面積の一部
を占める程度の小型試料例えば細幅形状のものでよく、
空胴共振器の断面一杯の広がりを必要としないのであ
る。
空胴共振器内の電界の腹の所に誘電体を置くと共振周波
数が変化する。本発明はこの共振周波数のずれによって
試料の誘電率を求める。試料を入れる前の共振周波数f
1、試料入れたときの共振周波数をf2とすると、試料の
複素誘電率ε=ε′−iε″においてε′,ε″は一般
に下式で表される。
数が変化する。本発明はこの共振周波数のずれによって
試料の誘電率を求める。試料を入れる前の共振周波数f
1、試料入れたときの共振周波数をf2とすると、試料の
複素誘電率ε=ε′−iε″においてε′,ε″は一般
に下式で表される。
またε″は試料入れる前と入れたときの空胴共振器のQ
値をQ1,Q2とすると で表される。上式でAは空胴共振器の形状寸法,振動モ
ード及び試料の形状寸法,位置によって決まる係数であ
る。空胴共振器を長さc、断面がa×bの矩形とし、長
さ方向の中央に幅eのスリットを周接したものとする。
振動はTE lモードで電界はy方向と平行、x,z両方向
成分は0であるとして、幅がd,厚さt(d<a,d<b,t<
e)なる試料をスリットから第1図A,Bに示すように挿
入したとき、上式のAは第1図Aの場合、 第1図Bの場合、 で与えられる。上記(3)(4)式は試料の面積が空胴
共振器の断面一杯になる迄適用できる。こゝでlは空胴
共振器内の長さ方向の波数で、実際上波数は1の状態で
使うのが便利である。またaに比しdが充分小さい場
合、(3)式は 上記(3)(4)式でsinの項はスリットによる補正項
でe=0とすると1になる。eはcに比し充分小さいの
で近似的には第1図Aの場合、 また第1図Bの場合 となる。上記Aを与える式で分母のtdは試料の断面積で
あるから、断面円形の線条試料、繊維を撚った糸条試
料、線条を平行に並べてテープ状になった試料等でも上
記各式のtdの所に試料断面積を入れることによって適用
できる。なお、厚さ方向の複素誘電率を計算する場合、
Aとして次の式から計算される。
値をQ1,Q2とすると で表される。上式でAは空胴共振器の形状寸法,振動モ
ード及び試料の形状寸法,位置によって決まる係数であ
る。空胴共振器を長さc、断面がa×bの矩形とし、長
さ方向の中央に幅eのスリットを周接したものとする。
振動はTE lモードで電界はy方向と平行、x,z両方向
成分は0であるとして、幅がd,厚さt(d<a,d<b,t<
e)なる試料をスリットから第1図A,Bに示すように挿
入したとき、上式のAは第1図Aの場合、 第1図Bの場合、 で与えられる。上記(3)(4)式は試料の面積が空胴
共振器の断面一杯になる迄適用できる。こゝでlは空胴
共振器内の長さ方向の波数で、実際上波数は1の状態で
使うのが便利である。またaに比しdが充分小さい場
合、(3)式は 上記(3)(4)式でsinの項はスリットによる補正項
でe=0とすると1になる。eはcに比し充分小さいの
で近似的には第1図Aの場合、 また第1図Bの場合 となる。上記Aを与える式で分母のtdは試料の断面積で
あるから、断面円形の線条試料、繊維を撚った糸条試
料、線条を平行に並べてテープ状になった試料等でも上
記各式のtdの所に試料断面積を入れることによって適用
できる。なお、厚さ方向の複素誘電率を計算する場合、
Aとして次の式から計算される。
誘電損失エネルギーWは周波数をf,電界強度をEとすれ
ば W∞fε″E2 であり、ε″の効果で電力損失が生ずるので、ε″の効
果は空胴共振器のQの低下となって現れる。
ば W∞fε″E2 であり、ε″の効果で電力損失が生ずるので、ε″の効
果は空胴共振器のQの低下となって現れる。
以上は特殊な場合について説明したが、一般的には、空
胴共振器内の試料挿入位置(電界の腹部)の試料がない
ときの電界を 試料挿入時の試料内の電界を とすると、 で与えられる。こゝでf*1とf*2はサンプル挿入前
後の複素周波数であり、ε*は複素誘電率である。ま
た、分母の積分は電界強度の2乗の空胴内全体の積分で
あり、矩形断面の空胴の場合、abcEo/2(但しEoは電界
の最大振幅)であり、分子の積分は試料内部について行
う体積積分で、 である。矩形断面の空胴共振器について上式を変形しε
を求めると、 第1図Aの場合、試料断面形の如何にかかわりなく、 と考えてよく、第1図Bの場合、試料中の 試料が垂直,水平の中間の傾いている場合、 でなくなり、複雑になるが、基本的には任意の回転角度
における試料内部の電界 を導入して(10)式の積分を実行すればε*=ε′−i
ε″が求められる。ε*は の方向の複素誘電率であるから空胴内で試料を回すこと
によってεの異方性がさらに3軸方向のε′ε″の異方
性が分かるのである。
胴共振器内の試料挿入位置(電界の腹部)の試料がない
ときの電界を 試料挿入時の試料内の電界を とすると、 で与えられる。こゝでf*1とf*2はサンプル挿入前
後の複素周波数であり、ε*は複素誘電率である。ま
た、分母の積分は電界強度の2乗の空胴内全体の積分で
あり、矩形断面の空胴の場合、abcEo/2(但しEoは電界
の最大振幅)であり、分子の積分は試料内部について行
う体積積分で、 である。矩形断面の空胴共振器について上式を変形しε
を求めると、 第1図Aの場合、試料断面形の如何にかかわりなく、 と考えてよく、第1図Bの場合、試料中の 試料が垂直,水平の中間の傾いている場合、 でなくなり、複雑になるが、基本的には任意の回転角度
における試料内部の電界 を導入して(10)式の積分を実行すればε*=ε′−i
ε″が求められる。ε*は の方向の複素誘電率であるから空胴内で試料を回すこと
によってεの異方性がさらに3軸方向のε′ε″の異方
性が分かるのである。
上の説明では空胴共振器の断面を横断する細長い試料に
ついて計算例を示したが、空胴共振器の断面内で一部を
占める任意形状例えば小さな円板とか短繊条等でも、そ
の形状について前記(10)式の計算をしておくことでε
を求めることができる。
ついて計算例を示したが、空胴共振器の断面内で一部を
占める任意形状例えば小さな円板とか短繊条等でも、そ
の形状について前記(10)式の計算をしておくことでε
を求めることができる。
ヘ.実施例 第2図は本発明の一実施例を示す。1は矩形断面の空胴
共振器で、中央で切断されて回転可能に円板2が挿入さ
れている。円板2には同心的に空胴1の断面を内包する
大きさの円孔が穿ってある。円板2には側面から溝3が
切込んであり、試料はホルダにはさんでこの溝に挿入す
る。空胴共振器1の両端は隔壁を介して夫々短い同軸導
波管変換器4,5が接続してあり、隔壁中央に小孔が穿っ
てある。同軸導波管変換器4,5には夫々アンテナ6,7が挿
入してあり、アンテナ6は空胴共振器を励振する高周波
電源8に接続され、アンテナ7は検波回路9に接続され
ている。高周波電源8は周波数可変である。検波回路9
の出力電圧はデータ処理回路10に取込まれて最大値が検
出される。データ処理回路10には高周波電源から周波数
のデータが入力され、データ処理回路は試料挿入前と後
における最大検波出力を与える周波数f1,f2を読取り、
さらに共振曲線の半値幅からQ1とQ2を得て前記(1)
(2)式及び(6)(7)式等によってε′,ε″を算
出する。また試位置を第1図A,Bの2方向にしたときの
ε′,ε2から異方性の度合を算出する。
共振器で、中央で切断されて回転可能に円板2が挿入さ
れている。円板2には同心的に空胴1の断面を内包する
大きさの円孔が穿ってある。円板2には側面から溝3が
切込んであり、試料はホルダにはさんでこの溝に挿入す
る。空胴共振器1の両端は隔壁を介して夫々短い同軸導
波管変換器4,5が接続してあり、隔壁中央に小孔が穿っ
てある。同軸導波管変換器4,5には夫々アンテナ6,7が挿
入してあり、アンテナ6は空胴共振器を励振する高周波
電源8に接続され、アンテナ7は検波回路9に接続され
ている。高周波電源8は周波数可変である。検波回路9
の出力電圧はデータ処理回路10に取込まれて最大値が検
出される。データ処理回路10には高周波電源から周波数
のデータが入力され、データ処理回路は試料挿入前と後
における最大検波出力を与える周波数f1,f2を読取り、
さらに共振曲線の半値幅からQ1とQ2を得て前記(1)
(2)式及び(6)(7)式等によってε′,ε″を算
出する。また試位置を第1図A,Bの2方向にしたときの
ε′,ε2から異方性の度合を算出する。
実施例1. 分子の無配向性が別途確かめられている厚さが0.2mm、
幅が5mm、長さが100mmの未延伸のポリエチレンテレフタ
レートの細幅形状サンプルを、第2図の如き本発明の装
置を使用し、(a)電界方向に対してサンプルの長軸方
向が平行となるようにサンプルを設置した場合、(b)
電界方向に対してサンプルの長軸方向が垂直となるよう
にサンプルを設置した場合、(c)電界方向に対してサ
ンプルの厚み方向が平行となるようにサンプルを設置し
た場合、(d)電界方向に対してサンプルの厚み方向が
垂直となるようにサンプルを設置した夫々の場合で測定
した。
幅が5mm、長さが100mmの未延伸のポリエチレンテレフタ
レートの細幅形状サンプルを、第2図の如き本発明の装
置を使用し、(a)電界方向に対してサンプルの長軸方
向が平行となるようにサンプルを設置した場合、(b)
電界方向に対してサンプルの長軸方向が垂直となるよう
にサンプルを設置した場合、(c)電界方向に対してサ
ンプルの厚み方向が平行となるようにサンプルを設置し
た場合、(d)電界方向に対してサンプルの厚み方向が
垂直となるようにサンプルを設置した夫々の場合で測定
した。
得られた誘電率値ε′と誘電損失値ε″は第1表のよう
になるが、表から3次元方向の誘電率値と誘電損失値が
よく一致し、分子の無配向性が明らかである。
になるが、表から3次元方向の誘電率値と誘電損失値が
よく一致し、分子の無配向性が明らかである。
第1表 誘電率ε′ 誘電損失ε″ (a)E長軸方向 2.764 2.28×10 (b)E⊥長軸方向 2.780 2.25×10 (c)E厚み方向 2.796 2.29×10 (d)E⊥厚み方向 2.791 2.25×10 実施例2. 長軸方向に一軸延伸加工後のボリエチレンテレフタレー
トの細幅形状サンプルを使用する以外は実施例1の場合
と同様にし、誘電率値ε′と誘電損失値ε″を第2表の
ように得た。
トの細幅形状サンプルを使用する以外は実施例1の場合
と同様にし、誘電率値ε′と誘電損失値ε″を第2表の
ように得た。
第2表に示すように、一軸延伸加工方向である長軸方向
の誘電率値は増加し、逆に誘電損失値は減少しているの
で、一軸延伸加工により実施例1の場合の分子の無配向
性が分子配向性を示すように変化したことが明らかであ
る。
の誘電率値は増加し、逆に誘電損失値は減少しているの
で、一軸延伸加工により実施例1の場合の分子の無配向
性が分子配向性を示すように変化したことが明らかであ
る。
第2表 誘電率(ε′) 誘電損失
(ε″) (a)E長軸方向 2.902 1.60×10
(b)E⊥長軸方向 2.675 2.20×10
(c)E厚み方向 2.890 2.80×10
(d)E⊥厚み方向 2.710 3.20×10
試料が短小で直接ホルダーに挟めない場合、試料を無配
向性のシートに貼着或は挟んで、そのシートをホルダー
に挟めばよい。
(ε″) (a)E長軸方向 2.902 1.60×10
(b)E⊥長軸方向 2.675 2.20×10
(c)E厚み方向 2.890 2.80×10
(d)E⊥厚み方向 2.710 3.20×10
試料が短小で直接ホルダーに挟めない場合、試料を無配
向性のシートに貼着或は挟んで、そのシートをホルダー
に挟めばよい。
ト.効果 本発明はその原理上試料の形状の制限が少なく、細長試
料に限らず、空胴共振器の断面一杯のシート状試料或は
逆に断面内に全部が納まって断面積席の一部を占めるに
過ぎない試料でも測定可能であると共に、シート状試料
から第3図のSのように試料を切出して第1図Bのよう
にセットすると試料の厚さ方向の誘電率が求められ、シ
ート面に平行な2方向の誘電率も求められるから、シー
ト状材料の3次元的な異方性測定が可能となる。このよ
うなことは従来予想できなかったことである。また本発
明によれば試料の着脱交換及び回転が容易なので、誘電
率及びその異方性の測定が簡単にできるので、従来でき
なかった不透明体の屈折率,複屈折等の測定の代りに誘
電率の測定から屈折率等容易に計算することができる。
また例えばプラスチックの中には結晶化度と誘電損失と
の間に良好な相関関係があるが、本発明によれば容易に
複素誘電率が求まるので、その測定によって結晶化度の
管理が可能になると云うように、生産工程での品質管理
に有力な手段を提供することができる。
料に限らず、空胴共振器の断面一杯のシート状試料或は
逆に断面内に全部が納まって断面積席の一部を占めるに
過ぎない試料でも測定可能であると共に、シート状試料
から第3図のSのように試料を切出して第1図Bのよう
にセットすると試料の厚さ方向の誘電率が求められ、シ
ート面に平行な2方向の誘電率も求められるから、シー
ト状材料の3次元的な異方性測定が可能となる。このよ
うなことは従来予想できなかったことである。また本発
明によれば試料の着脱交換及び回転が容易なので、誘電
率及びその異方性の測定が簡単にできるので、従来でき
なかった不透明体の屈折率,複屈折等の測定の代りに誘
電率の測定から屈折率等容易に計算することができる。
また例えばプラスチックの中には結晶化度と誘電損失と
の間に良好な相関関係があるが、本発明によれば容易に
複素誘電率が求まるので、その測定によって結晶化度の
管理が可能になると云うように、生産工程での品質管理
に有力な手段を提供することができる。
第1図A及びBは本発明における試料のセットの仕方を
例示する図、第2図は本発明の一実施例の縦断面図、第
3図は厚さ方向の誘電率測定のための試料の切出し方の
説明図である。
例示する図、第2図は本発明の一実施例の縦断面図、第
3図は厚さ方向の誘電率測定のための試料の切出し方の
説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−124039(JP,A) 「マイクロ波測定」大河内他著、オーム 社,昭和34.2.28P.115〜116 電子計測1974年3月号,P.49〜56
Claims (1)
- 【請求項1】空胴共振器の電界の腹に相当する部分に空
胴共振器を横断するスリットを設け、このスリットに試
料ホルダを挿入し、この試料ホルダに空胴共振器の断面
の長手方向よりも長い細長棒状の試料を保持させ、試料
が空胴共振器内の電界と平行である第1の場合と、この
場合より上記試料ホルダを90゜回転させて試料を空胴共
振器の電界と直交させた第2の場合と、この第2の場合
において試料をその長さ方向を軸として90゜回転させた
第3の場合の三つの場合について、試料挿入前と挿入時
の空胴共振器の共振周波数f1,f2及びQ値Q1,Q2を測定
し、材料の複素誘電率をε′−iε″、空胴共振器の形
状寸法,振動モード及び試料の形状,方向による係数を
Aとするとき、 として複素誘電率を求めるようにした材料の三次元方向
の誘電率測定方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61039520A JPH0776777B2 (ja) | 1986-02-24 | 1986-02-24 | 材料の3次元方向の誘電率測定方法 |
US07/017,549 US4801862A (en) | 1986-02-24 | 1987-02-24 | Method for measuring complex dielectric constant or complex magnetic constant of materials in three-dimensional directions |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61039520A JPH0776777B2 (ja) | 1986-02-24 | 1986-02-24 | 材料の3次元方向の誘電率測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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「マイクロ波測定」大河内他著、オーム社,昭和34.2.28P.115〜116 |
電子計測1974年3月号,P.49〜56 |
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