JPH0776393B2 - 改善された2段階アルミニウム精錬容器 - Google Patents

改善された2段階アルミニウム精錬容器

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JPH0776393B2
JPH0776393B2 JP63190735A JP19073588A JPH0776393B2 JP H0776393 B2 JPH0776393 B2 JP H0776393B2 JP 63190735 A JP63190735 A JP 63190735A JP 19073588 A JP19073588 A JP 19073588A JP H0776393 B2 JPH0776393 B2 JP H0776393B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウムの精錬に関するものであり、特
には改善された2段ステージアルミニウムの精錬設備に
関する。
従来技術 溶融アルミニウムの一般に、溶存水素、非金属質粒子、
並びにアルカリ及びアルカリ土類金属を除去するべくア
ルゴン或いは窒素のような気体でもって、時として塩素
の添加を伴って散気することにより精錬される。気体使
用の最大の有効性と経済性とを得るために、散気気体
は、細かい泡の形で分散せしめられる。そうした分散
は、散気気体を溶融アルミニウム中に噴射するための回
転ノズルの使用により有益に達成される。この精錬プロ
セスは、通流システムにおいて連続ベースで或いは半連
続ベースで実施されうる。かなり高い、通常25,000 1b/
hrを超えるアルミニウム精錬容量が必要とされるとき、
精錬容器内に2つ以上の散気ノズルを配置することが望
まれよう。もし2つの散気ノズルが単一の大きな室内で
使用されるなら、容器の生産能力は単一ノズルの容器に
より達成される生産能力に比べて倍増しよう。しかも、
もしノズルが容器内で直列して互いに隣り合って位置付
けられる別個の区画室内に配されるとき、精錬能力は、
同じ総寸法の一つの室内で作動する2つのノズルを使用
して達成される能力と比較してやはり2倍増大しうる。
溶融アルミニウムが容器の一端において第1段への入口
に通入しそして容器の反対端において第2段の出口から
排出される2段ステージ精錬設備は、米国特許4,373,70
4号に詳しく記載されている。この設備において、精錬
容器内の別々の区画室は、第2室から第1室への逆流が
起こることなく溶融金属が第1室から第2室へのみ流れ
ることを可能ならしめる邪魔板により区画されている。
もちろん、2つ以上のこうした精錬ステージを構成しそ
して使用することも可能である。
こうして、2段以上のステージを具備するアルミニウム
精錬設備は、使用する気体のノズル及び容積当たり向上
せる精錬効果を生じて、与えられた精錬容量に対して寸
法減縮の効果を有することが認められた。加えて、こう
した多段設備は、異なった精錬ステージで異なった精錬
気体を使用することを可能ならしめる。例えば、アルカ
リ及びアルカリ土類金属を除去するためにかなり大量の
塩素が必要とされるとき、塩素全量の添加は第1段で為
されうる。こうして第1段で形成された塩化物の一部は
第2段で除去されうる。こうした結果は、1段設備で
は、例え2つの噴射ノズルが使用されたとしても効果的
に実現し得ない。
上記特許に開示される2段設備は、内側ライニングを備
える外熱式鋳鉄製タブ(容器)を使用しており、邪魔板
手段が2つの区画室を形成する。ここでは、2つのステ
ージは直列に配列され、溶融アルミニウムは設備の一端
において第1段の底に入りそして設備の他端において第
2段の上部から取り出される。
発明が解決しようとする課題 上記直列型2段ステージアルミニウム精錬容器は単一段
ステージ設備を上回る有意義な利点を有するとはいうも
のの、アルミニウム精錬業界においては、各ステージが
流れ方向に横断方向より長い場合、それらを直列に連結
すると導入部及び導出部を含めての全体長さが長いもの
となり、特に多くの精錬所では操業スペースが制約され
ることが多いから、一層コンパクトな、全体として正方
形断面に近い設計のものであることが要求されている。
全体長さが長いことは、精錬工場における精錬容器及び
その付帯設備の配置取りの点から操業スペースを多く占
有し、放熱面積が多くなり、据付け施行が面倒となる。
更に、直列型2段ステージの場合、アルミニウム溶湯の
導入部と導出部とが長い容器長さを介して反対側にあ
り、操業及び保守管理の観点から不便である。また、精
錬工場において、溶融アルミニウム源(溶解炉)に対す
る精錬容器の導入部がなるたけ近いことが要望される
が、直列型設備の場合、両者の相対配置が固定され、精
錬容器の設置に関して融通性がない。容器内部に邪魔板
等の障害物を設けることを必要とすることが多く、その
場合そこにドロスが溜り易く、清掃及び保守の点から問
題がある。
本発明の課題は、上述した欠点のないアルミニウムを保
持しそして精錬するための改善された2段ステージ容器
を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明者は、2つの精錬ステージを直列型ではなく、並
置型とすることにより、上述した欠点を一挙に解決しう
ることを見出した。これは、並置型とすることにより、
各ステージが流れ方向において横断方向より長い場合で
も全体として正方形断面に近いコンパクトなものとで
き、入口及び出口を同じ側に配置することができるので
操業及び保守管理の観点から非常に便利となり、容器を
通しての流れ方向を容易に逆転することが出来、アルミ
ニウム精錬設備における状況に応じて2つの口の都合の
良い方を入口とすることができるので精錬容器の融通性
を向上することができるからである。
この知見に基づいて、本発明は、溶融アルミニウムに不
浸透性の底壁及び側壁を備える断熱シェルを有する2段
ステージアルミニウム精錬容器であって、 (a)容器内の空間を2つの区画に分画するよう配置さ
れる中央邪魔板手段と、 (b)前記容器内に形成されそして前端、後端、及び外
側側壁を具備し、そして前記中央邪魔板手段が内側側壁
を構成する第1ステージ区画室と、 (c)溶融アルミニウムを導入するため前記第1ステー
ジ区画室の前端に位置付けられる入口手段と、 (d)前記容器内に形成されそして前端、後端、及び外
側側壁を具備し、前記中央邪魔板手段が内側側壁を構成
する第2ステージ区画室であって、該第1及び第2ステ
ージ区画室が該容器内で並置関係に配列され、そして第
2ステージ区画室の前端が第1ステージ区画室の前端と
容器の同じ側に位置付けられるように配列される第2ス
テージ区画室と、 (e)溶融アルミニウムを取り出す為前記第2ステージ
区画室の前端に配置される出口手段と、 (f)前記容器内での連続アルミニウム精錬操業中第1
ステージ区画室から第2ステージ区画室への溶融アルミ
ニウムの通過を可能ならしめる、前記中央邪魔板に形成
された横断流れ手段と、 (g)容器において処理された溶融アルミニウム流れか
ら浮遊ドロスを分離する為の手段と を包含し、それによりコンパクトで、設置及び操業に便
宜であり、そしてアルミニウム精錬操業においての使用
に際して気体分配手段以外に障害物が存在せず、容器を
通しての流れ方向が容易に逆転しうる2段ステージアル
ミニウム精錬容器を提供するものである。
実施例 本発明の2段並置配列は、断熱蓋を取り外した状態で精
錬容器全体を番号1で示す第1図からよく理解される。
精錬容器は、第1ステージ区画室2及び第2ステージ区
画室3から構成される。各ステージに対して別々の回転
ノズル(図示なし)が設けられ、第1ステージ用ノズル
は区画室2内の位置4に位置付けられそして第2ステー
ジ用ノズルは区画室3内の位置5に位置付けられる。入
口手段6は処理されるべき溶融アルミニウムの第1ステ
ージ区画室2への通入のため精錬容器1の前端7に設け
られ、他方出口手段8は第2ステージ区画室3から精錬
済み溶融アルミニウムの放出のため前記前端に設けられ
る。出口邪魔板9が第2ステージ区画室3及び出口手段
8における溶融アルミニウムの操業水準上方からその下
方に突入するよう出口手段8に配置されている(第2図
参照)。
温度コントロール熱電対10が区画室2の外側側壁に配置
して示されている。熱電対の設置及びこの配置どりは操
業の都合上望ましいが、本発明の必須の特徴ではない。
中央邪魔板11が区画2及び3間に配置されてその内方側
壁を形成する。中央邪魔板11は、精錬容器の第1ステー
ジから第2ステージへの溶融アルミニウム流れに対する
両区画室間は流通を与えるべく下方背後隅に位置付けら
れる、横断流れ手段としての横断穴12を有している。精
錬容器の断熱蓋は第1図では取り除いてあるが、掃除扉
がそこに便宜上設けられていることを銘記されたい。区
画室2に対する扉カバーの位置が位置13において示され
そして区画室3に対する扉カバーの位置が位置14におい
て示されている。
当業者は、精錬容器1が溶融アルミニウムに不浸透性の
底部及び側部内壁を具備する断熱シェル15を有し、その
少なくとも1つの内壁にグラファイトブロックライニン
グ16を組み込んでいることを理解しよう。第1図におい
て、後端即ち入口手段6と出口手段8とを含む前端とは
反対側の壁17は、精錬容器1内で設計操業アルミニウム
融体水準上方まで伸延しそして精錬容器内の溶融アルミ
ニウムと接触状態になるように位置決めされるグラファ
イトブロックのライニング16を含んでいる。グラファイ
トブロック16は、その上端から下端に向けて(下端には
達しない)伸びる単数乃至複数の開口(図示なし)を有
している。電気的加熱手段がそのグラファイトブロック
開口内に配置される。そうした加熱手段は、グラファイ
トブロックと電気的接触の無い状態で開口内で支持され
ている。もしブロックが酸化を受けると、ブロックの酸
化された部分は、実際上、拡大しそして容器内の溶融ア
ルミニウム水準より下にまで延在する傾向がある。もし
これが起こると、溶融アルミニウムは、グラファイトの
酸化によって生じたオープンスペースを通して流れ込み
そしてその内部の加熱要素を侵食しよう。本発明の好ま
しい実施態様において、耐火シート18が容器内の溶融ア
ルミニウム水準上方の気体相中に存在する酸素による酸
化からグラファイトブロックを保護するのに使用され
る。第1図に示されるように、耐火シート18は望ましく
は、精錬容器1の第1及び第2ステージ全体を通してグ
ラファイトブロック16を保護するために区画室2及び3
を水平に横切って伸延する。
本発明の精錬設備は、第2図において番号31により全体
を表わされる精錬容器第1ステージを参照して更に詳し
く例示される。支持手段33を具備する外側鋼製シェル32
は、その内壁上に配置される。溶融アルミニウムに不浸
透性の適当な断熱材34を有して容器31の前端35、底36及
び後端37を構成する。溶融アルミニウム入口手段38が前
端35に設けられる。前端35、底36及び後端37が外側側壁
(図示なし)及び内壁と協同して、第1ステージ区画室
40を構成することが理解されよう。区画室40はアルミニ
ウムの精錬用に使用されるときは断熱蓋39をも具備す
る。この第1ステージ区画室40はまた、アルミニウムの
精錬操業中蓋39を貫通して駆動手段(図示なし)まで上
方に伸延する適当な駆動軸42を含む回転ノズル組立体41
を備えている。
容器31の後端37において、グラファイトブロックのライ
ニング43が、容器内の溶融アルミニウムと接触するよう
そして容器内の設計操業融体水準上方に延在するよう位
置付けられている。第1図を参照して先に示したよう
に、このグラファイトブロックは第1ステージ区画室40
の後端37と第2図では示していない第2ステージ区画室
の後端全体を横切って延在することが理解されよう。グ
ラファイトブロック43の酸化を回避するために、耐火シ
ート44がその内面に配置されて、耐火容器31内の溶融ア
ルミニウム水準上方の気体相中に存在する酸素との接触
からグラファイトブロック43を保護する。この目的のた
め、耐火シート44の下端は、設計操業水準45の下方まで
のみならず、容器内の設計休止水準46下方まで伸延す
る。先に示したように、グラファイトブロック43は望ま
しくは、その上端から下方に伸延する(貫通はしない)
開口を具備し、電気的加熱手段がグラファイトとの電気
的接触の無い状態で開口内に支持される。
第2図においては、第1図の中央邪魔板11に相当する中
央邪魔板47が、第1ステージ区画室40を相並ぶ第2ステ
ージ区画室から分画するように配置されている。好まし
くは入口手段とは遠い方の、後端下方隅に位置付けられ
る横断穴48が、溶融アルミニウムを第1ステージ区画室
40からそこでの散気後に第2ステージ区画室へと通す為
の横断流れ手段を提供する。単数乃至複数の横断穴は望
ましくは、その上端が容器内の溶融アルミニウムの最小
設計水準より下にあるように、一層好ましくは中央邪魔
板の第1及び第2区画室後端近くの部分、更により好ま
しくは中央邪魔板の下端近くにあるように位置決めされ
る。第1図の出口手段8における出口邪魔板の位置が第
2図に点線で例示されている。第2ステージ区画室にお
いて溶融アルミニウム水準より下側に突入する出口邪魔
板の目的は、溶融アルミニウムから除去されそして融体
表面上に浮遊するドロスが精錬容器の第2ステージ区画
室から取り出される溶融アルミニウム流れに進行される
のを防止することである。
出口邪魔板は第2ステージ区画室からの出口手段内に配
置するものとして例示されているが、邪魔板は精錬設備
全体において他の任意の下流位置に配置しうることを銘
記されたい。例えば、邪魔板は、第3図に示されるよう
に、精錬容器に望ましくは近接した位置に設けられる出
口導通溝或いはトイに配置しうる。そうした位置は容易
な清掃の為第2ステージ区画室の内部への容易な立ち入
りが確保されることを可能ならしめる。これは、連続鋳
造作業において精錬容器の使用における有利な特徴であ
る。
第3図において、中央邪魔板53により分画される第1ス
テージ区画室51と第2ステージ区画室52とが、精錬容器
の溶融アルミニウムが入口手段54を通して第1ステージ
区画室に流入しそして出口手段55を通して第2ステージ
区画室を離れる前端部のみが示されている。好適な精錬
設備設計においては、入口導通溝58及び出口導通溝57が
精錬容器の前端内へのまたそこから出ての相並んだ金属
流れを提供するよう便宜に配置される。第3図におい
て、入口導通溝58及び出口導通溝57を構成する導通溝組
立体56が精錬容器の前端に位置付けられるものとして示
される。前述した邪魔板59が出口導通溝57内に、望まし
くは精錬容器の出口手段55に近接して配置した状態が示
される。
本発明の精錬設備の追加的特徴は、そこを通しての溶融
アルミニウムの流れ方向の便宜な変更により得られる操
業の融通性である。この目的の為には、例示具体例の出
口邪魔板の位置の簡単な変更をもたらしさえすれば良
い。即ち、第1図の具体例においては、出口邪魔板9が
入口手段内の同様な位置に移され、設備はアルミニウム
が今度は第1ステージである区画室3に流入しそして後
今度は第2ステージである区画室2から流出する。同様
に、第3図の具体例においても、邪魔板59が、溶融アル
ミニウムが先とは逆に第1ステージ52に通されそして第
2ステージ51から取出されるに際しての出口側の導通溝
となる導通溝58における同様の位置に簡単に移替えられ
る。当業者は、邪魔板の位置が本発明の範囲から逸脱す
ることなく変更され得るものでありそして精錬済のアル
ミニウム生成物流れによる進行を阻止するよう浮遊ドロ
スを引き止め保持する為の任意の他の手段が使用されう
ることを理解しよう。
第1図の平面図において、ノズル回転は、第1ステージ
区画室2においては反時計方向そして第2ステージ区画
室3においては時計方向として示されている。そうした
反対向き回転が一般に好ましいが、両回転ノズルを時計
方向或いは反時計方向いづれでも同方向に回転した場合
でも満足しうる操業がやはり達成される。
当業者は、本発明の精神内で本発明の細部について様々
の変更や修正が為し得ることを理解しよう。回転ノズル
組立体は、この用途に便利なものとして斯界で知られる
任意の適当な気体分布手段の例示に過ぎないことが理解
されよう。軸駆動式の回転子を、望ましくは軸を取り巻
く保護スリーブに固着される固定子と、固定子と回転子
との間の間隙に気体を導入する為の手段を備える形式の
ものを使用することが一般に好ましい。
本発明の実施においては任意の都合の良い構造材料が使
用出来るが、耐火シート即ち第2図の44は望ましくはシ
ートの形態で入手出来るセラミック繊維補強構造用アル
ミナである。容器シェル及び支持部材は一般に構造用鋼
である。
本発明の2段ステージ精錬容器は、様々の既知の精錬技
術と共に使用され得る。本発明を電気的加熱手段の配設
と関連して記載したが、精錬容器に所要の熱を与える為
の任意の他の構成も使用しうる。
発明の効果 2段の精錬ステージを並置型とすることによりそしてま
た入口及び出口を同じ側に配置することにより、各精錬
ステージが流れ方向において横断方向より長い場合で
も、精錬設備を全体として正方形断面に近いコンパクト
なものとすることができる。直列型の全体長の長い精錬
設備は工場内での排気設備、安全設備等の付帯設備を含
めて大きな作業スペースを必要とするが、並置型とする
ことにより、作業スペースがコンパクトとなり、アルミ
ニウム精錬所における利用スペースは制約されることに
鑑み、有利である。また、側壁からの放熱面積が直列型
よりも小さくなしうることも、温度管理の点で有利であ
る。
入口及び出口を同じ側に配置することができるので操業
及び保守管理の観点から非常に便利となる。作業者は、
入口と出口とを同時に監視することができるので、出口
流れの状況により入口流れを容易に調整或いは停止する
ことができる。
回転ノズルはさておき精錬容器内に障害物が存在しない
こと及び一方の区画室から他方の区画室への便宜な横断
手段の設置は、本発明の精錬容器を清掃及び保守のため
都合のよいものとなし、こうした清掃の容易さは、最大
設計流れ操業中のヘッドドロップが比較的低く維持され
ることを可能ならしめる。
容器を通しての流れ方向を容易に逆転することが出来、
特定のアルミニウム精錬設備における状況に応じて2つ
の口の都合の良い方、一般にアルミニウム溶湯源に近い
方を入口とすることができるので、精錬容器の融通性を
向上することができる。アルミニウム精錬設備におい
て、直列型のように設備が唯一方向にのみしか溶融アル
ミニウムを流しえないことは、溶融アルミニウム源(溶
解炉)に対する精錬容器の導入部がなるたけ近いことが
要望されるので、両者の相対配置が制限を受け、精錬容
器の設置に関して融通性がない。精錬容器の制約に対処
するために溶融アルミニウム流送装置即ち導通溝その他
の、かなり時間のかかる且つ費用のかかる調整を必要と
する。そうした容器供給業者にとって、こうした面倒な
設置及び操業上の問題は、別々の精錬容器を用意しそし
て特定の精錬向上のスペース及び方向上の要件及び制約
に応じてその何れかを使用することを必要とする。本発
明は、2つの口の都合の良い方を入口とすることができ
るのでそうした負担の必要性を軽減するものでありそし
て容器の出口若しくは出口導通溝(トイ)における邪魔
板の配置を単に配置替えするだけで流れ方向を容易に切
替えることを可能ならしめる。
また、長期使用中、流れ方向が同じであると、ドロスの
付着、耐火材の侵食等が特定の部位に集中し、精錬容器
の寿命が早まることがあるが、定期的に流れを逆転する
ことにより、そうした集中を分散することができる。
斯くして、本発明は、アルミニウム精錬業界において有
意義な改善を為すものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の精錬設備の一具体例の平面図であ
る。 第2図は、A−A線に沿う断面図である。 第3図は、本発明の一具体例で使用される出口部の邪魔
板の配列状況を示す平面図である。 1,31:精錬容器 2,40,51:第1ステージ区画室 3,52:第2ステージ区画室 6,38,54:入口手段 8,55:出口手段 7,35:前端 9:出口邪魔板 11,47,53:中央邪魔板 12,48:横断流れ手段(穴) 15,32:シェル 16,43:グラファイトブロックライニング 17,37:後端 18,44:耐火シート 41:回転ノズル組立体 57,58:入口、出口導通溝 59:邪魔板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融アルミニウムに不浸透性の底壁及び側
    壁を備える断熱シェルを有する2段ステージアルミニウ
    ム精錬容器であって、 (a)容器内の空間を2つの区画に分画するよう配置さ
    れる中央邪魔板手段と、 (b)前記容器内に形成されそして前端、後端、及び外
    側側壁を具備し、そして前記中央邪魔板手段が内側側壁
    を構成する第1ステージ区画室と、 (c)溶融アルミニウムを導入するため前記第1ステー
    ジ区画室の前端に位置付けられる入口手段と、 (d)前記容器内に形成されそして前端、後端、及び外
    側側壁を具備し、前記中央邪魔板手段が内側側壁を構成
    する第2ステージ区画室であって、該第1及び第2ステ
    ージ区画室が該容器内で並置関係に配列され、そして第
    2ステージ区画室の前端が第1ステージ区画室の前端と
    容器の同じ側に位置付けられるように配列される第2ス
    テージ区画室と、 (e)溶融アルミニウムを取り出す為前記第2ステージ
    区画室の前端に配置される出口手段と、 (f)前記容器内での連続アルミニウム精錬操業中第1
    ステージ区画室から第2ステージ区画室への溶融アルミ
    ニウムの通過を可能ならしめる、前記中央邪魔板に形成
    された横断流れ手段と、 (g)容器において処理された溶融アルミニウム流れか
    ら浮遊ドロスを分離する為の手段と を包含し、それによりコンパクトで、設置及び操業に便
    宜であり、そしてアルミニウム精錬操業においての使用
    に際して気体分配手段以外に障害物が存在せず、容器を
    通しての流れ方向が容易に逆転しうる2段ステージアル
    ミニウム精錬容器。
  2. 【請求項2】溶融アルミニウムを第1ステージ区画室へ
    の入口手段に通入する為の入口導通溝と、溶融アルミニ
    ウムを第2ステージ区画室からの出口手段から取り出す
    為の出口導通溝とを含む特許請求の範囲第1項記載の2
    段ステージアルミニウム精錬容器。
  3. 【請求項3】精錬容器の第1及び第2ステージ区画室に
    おいて溶融アルミニウム中に散気気体を分散せしめる為
    の気体分配手段を備える特許請求の範囲第1項記載の2
    段ステージアルミニウム精錬容器。
  4. 【請求項4】気体分配手段が精錬容器の第1及び第2ス
    テージ区画室の各々に配置される回転ノズル組立体から
    成る特許請求の範囲第3項記載の2段ステージアルミニ
    ウム精錬容器。
  5. 【請求項5】各区画室の少なくとも一つの内壁がグラフ
    ァイトブロックのライニングを具備し、該グラファイト
    ブロックが容器内の設計操業融体水準より上方に伸延
    し、該グラファイトブロックが区画室内の溶融アルミニ
    ウムと接触状態となるよう位置付けられそして電気的加
    熱手段を内部に含んでいる特許請求の範囲第1項記載の
    2段ステージアルミニウム精錬容器。
  6. 【請求項6】グラファイトブロックの内面に位置付けら
    れそしてグラファイトブロックを区画室内の溶融アルミ
    ニウム水準上方の気相中の酸素との接触から保護するよ
    うに垂直に伸延し、そして該グラファイトブロックを全
    体的に酸化から保護する目的の為シェルの実質状両側面
    まで水平に延在する特許請求の範囲第5項記載の2段ス
    テージアルミニウム精錬容器。
JP63190735A 1987-05-14 1988-08-01 改善された2段階アルミニウム精錬容器 Expired - Fee Related JPH0776393B2 (ja)

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