JPH0775243A - 引きはずし及びプログラミング機能の可視インディケーターを備えた過電流保護装置 - Google Patents

引きはずし及びプログラミング機能の可視インディケーターを備えた過電流保護装置

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JPH0775243A
JPH0775243A JP5289967A JP28996793A JPH0775243A JP H0775243 A JPH0775243 A JP H0775243A JP 5289967 A JP5289967 A JP 5289967A JP 28996793 A JP28996793 A JP 28996793A JP H0775243 A JPH0775243 A JP H0775243A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 引きはずし及びプログラミング機能の可視
インディケーターを備えた過電流保護装置を提供する。 【構成】 電流及び時間の調整可能な関数として引きは
ずし信号を出力するマイクロプロセッサ制御式過電流引
きはずしユニットを含む回路遮断装置は、フロントパネ
ル上の2色LEDにより引きはずし関数を可視表示す
る。これらのLEDは赤色の時には引きはずし状態を、
また緑色の時には選択されたプログラマブル・パラメー
ターを指示するインディケーターとして働く。緑色のL
EDは、プログラミング・モードにおいて点滅すること
により修正のために選択されたパラメーターを指示し、
またモニタリング・モードにおいて常時点灯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過剰な電流に起因する損
傷から導体を保護する、好ましくはメタルクラッド開閉
装置、成形ケース型回路遮断器などのための過電流引き
はずしユニットを含む回路遮断装置、さらに詳しくは回
路遮断装置を流れる電流を連続的にモニターし、選択可
能な引きはずし特性に応じて引きはずしを起動する調整
可能な引きはずし特性を有し、調整可能な引きはずし特
性をプログラミングすると共に引きはずしの原因となる
状態を可視表示するための可視素子列を含む可視インデ
ィケーターをフロントパネル上に設けたマイクロプロセ
ッサ制御式過電流引きはずしユニットに係わる。
【0002】
【従来の技術】配電系統に含まれる導体を過電流による
損傷から保護するための種々の過電流保護装置がすでに
公知となっている。このような過電流保護装置の多く
は、その時間/電流特性または保護曲線によって特徴づ
けられる。保護曲線は過電流による導体温度の上昇を制
限することによって損傷を防止するのに利用される。例
えば、電流の2乗とこの電流が導体に作用する時間の積
(I2t)によって過電流状態における導体温度の上昇
を概算することができる。即ち、一定の温度上昇、例え
ば55℃を定格とする電動機の場合、この種の過電流保
護装置を利用することにより電動機に含まれる導体の温
度上昇を定格温度上昇以下に制限する。
【0003】電動機との併用に適した特性の過電流保護
装置を容易に選択できるようにするため、電動機のメー
カーから(例えば図2に示すような)電動機動作曲線が
提供されるのが普通である。この電動機動作曲線は特定
の電動機の定格温度上昇時における正規の時間/電流特
性をグラフで表わしたものである。従って、電動機を損
傷から保護すると同時に始動時に起こる不要な電動機引
きはずしを防止するため、電動機動作曲線をこの電動機
への給電に用いられている遮断器の過電流保護装置の時
間/電流特性と“協調させる”必要がある。
【0004】遮断器の不要な引きはずしを防止するた
め、遮断器の給電回路に設けられている過電流保護装置
と配電系統に使用されている種々の過電流保護装置によ
って保護される負荷とを協調させることも公知である。
即ち、配電系統に組み込まれている全ての過電流保護装
置の時間/電流特性を協調させることによって“選択
的”引きはずしを可能にする。選択的引きはずしとは配
電系統のうち過電流遮断に必要な部分だけを引きはずす
ことである。選択的引きはずしは配電系統に幾つかの利
点をもたらす。
【0005】第1に、選択的引きはずしは配電系統の信
頼度を高める。例えば、電動機制御センター、ユニット
変電所などは種々の電気的負荷に給電するため複数の遮
断器などを含む。選択的引きはずしを利用することによ
り、電気的負荷の1つまたはその近傍に故障が発生した
場合、その負荷だけが配電系統から隔離され、電動機制
御センターなどから給電されるその他の電気的負荷はそ
の影響を受けない。従って、配電系統の信頼度は著しく
高められる。
【0006】第2に、選択的引きはずしにより過電流発
生源の位置検出及び修理に必要な保守経費が軽減され
る。具体的には、選択的な引きはずしを利用して過電流
発生源の直ぐ上流の遮断器またはその他の保護装置を引
きはずす。従って、過電流発生源の位置を比較的迅速に
検出して必要な保守時間を短縮すると共に引きはずされ
た電気的負荷の停止時間を短縮することができる。さら
にまた、この選択的引きはずしは交換を必要とするヒュ
ーズのような遮断装置の不要な引きはずしを防止して保
守経費を軽減し、配電系統の停止時間を短縮することが
できる。
【0007】選択的引きはずしはまた配電系統に組み込
まれた遮断器のサイクル寿命を最適化する。具体的に
は、配電系統に含まれる種々の成形ケース型遮断器やメ
タルクラッド開閉装置は交換または修理が必要となるま
で所定回数だけ作用可能とされている。この所定回数を
サイクル寿命と呼ぶ。配電系統内の各種遮断器の不要な
動作を回避することによって各種遮断器のサイクル寿命
が延びる。
【0008】理想的には配電系統に含まれている全ての
過電流保護装置を協調させることによって保護効果を高
めると共に選択的引きはずしを可能にする。しかしなが
ら、実際には幾つかの理由から必ずしも完全な協調を得
ることはできない。その理由の1つは過電流保護装置の
固有の時間/電流特性に関連がある。例えば、配電系統
に組み込む過電流保護装置としてヒューズを使用するこ
とは公知である。この種のヒューズの時間/電流特性は
他の種々の過電流保護装置の時間/電流特性とは著しく
異なる。従って、予想される過電流の全範囲に亘ってヒ
ューズを他の過電流保護装置と正しく協調させるのは困
難である。即ち、ヒューズを使用する場合、理想的な協
調保護効果は得られない。
【0009】公知の過電流保護装置にはその調整範囲に
問題がある。具体的には、一部の公知装置には、配電系
統の選択性を低下させるオーバーラップを防止するため
例えば保護曲線の長遅延及び短遅延部分を調整しようと
してもその幅が比較的狭いことが知られている。調整幅
が制限されるため、協調効果も比較的制限される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、短絡
のような比較的大きい過電流に対処することにある。詳
しく説明すると、回路遮断装置を流れる電流を感知する
目的で変流器(CT)を利用することは公知である。そ
の場合このCTの2次巻線電流が過電流装置に供給され
る。例えば短絡のような比較的大きい過電流状態におい
てはCTが飽和状態となることが多く、その結果2次巻
線にひずみ電流波形が現われる。従って、変流器が飽和
状態になると、この飽和変流器によって駆動される過電
流装置が短絡時のひずみ波形に正しく応答することとな
り損傷の防止に間に合わない場合がある。
【0011】本発明の他の目的はマイクロプロセッサ制
御の過電流引きはずしユニットの応答曲線を可視表示
し、前記曲線上の選択された点に位置するLEDが点灯
して引きはずしの原因となる状態を指示するフロントパ
ネルを提供することにある。文字数字式表示を利用して
調整可能な引きはずし特性をプログラムすることも公知
であるが、プログラムされるパラメーターを引きはずし
特性の可視表示と直接関連させる方式は未だ存在しな
い。
【0012】本発明の他の目的は、配電系中の他の過電
流引きはずしユニットとの正しい協調動作を可能にする
ため比較的広い調整幅を有する過電流引きはずしユニッ
トを提供すると共に、保護曲線の長遅延部分と短遅延部
分を互いにオーバーラップしないように比較的広い範囲
に亘って調整が可能な過電流装置を提供することにあ
る。
【0013】上記目的を達成するため、本発明は、回路
遮断装置を流れる電流を感知するための電流感知手段
と、前記電流感知手段に応答して前記回路遮断装置を流
れる電流の大きさ及び時間の調整可能な所定関数として
引きはずし信号を出力する引きはずし手段とから成る過
電流引きはずしユニットを含む回路遮断装置であって、
前記調整可能な所定関数を可視表示するためのユーザー
・インターフェイス・パネルと、前記調整可能な所定関
数を選択的に調整するための入力手段と、引きはずし手
段から出力される引きはずし信号に応答する第1の状態
及び前記入力手段による前記調整可能な所定関数の調整
に応答する第2の状態を有する、前記ユーザー・インタ
ーフェイス・パネル上の前記可視表示と連携するインデ
ィケーター手段とを含むことを特徴とする回路遮断装置
を提供する。
【0014】マイクロプロセッサ制御式過電流引きはず
しユニットは、回路遮断装置を流れる電流の大きさ及び
時間の調整可能な所定関数として引きはずし信号を出力
する引きはずし手段と、調整可能な所定関数を可視表示
するユーザー・インターフェイス・パネルとを含む。過
電流引きはずしユニットはオペレータが調整可能な所定
関数を選択的に調整するための入力手段と、ユーザー・
インターフェイス・パネル上の可視表示と連携し、調整
可能な所定関数の調整に応答する第1の状態を有するイ
ンディケーター手段をも含む。インディケーター手段が
光、具体的には引きはずし状態を指示するために第1の
色を、プログラミング中に第2の色をそれぞれ表示する
2色LEDであることが好ましい。過電流引きはずしユ
ニットはパラメーター値を連続点灯状態の該当LEDで
表示するモニタリング・モード及び該当LEDが点滅す
る調整モードを持つことも可能である。
【0015】本発明の他の特徴として、電流及び時間の
調整可能な所定関数のパラメーターをプログラミングす
るためフロントパネルに設けたスイッチを色分けするこ
とにより、過電流引きはずしユニットのテストに使用す
るためフロントパネルに設けたテスト・ボタンと区別す
る。これによって混乱が少なくなり、所要の機能を行う
ためユーザーが迅速かつ正確に適正なスイッチを選択し
易くなる。
【0016】以下、添付の図面に沿って本発明を実施例
につき詳細に説明する。
【0017】
【実施例】本発明は米国特許第4,351,013号及
び第4,827,369号の明細書に開示されている、
例えば成形ケース型遮断器やメタルクラッド開閉装置の
ような遮断器用過電流引きはずし装置に係わる。このよ
うな過電流引きはずし装置はマイクロプロセッサーを核
として、膜スイッチ、発光ダイオード(LED)、ディ
スプレイのような種々の入/出力デバイスを含むが、こ
れらのデバイスは種々の設定値の選択を可能にしたり、
関連の遮断器の引きはずしを起動するなどの種々の機能
を提供するユーザー・インターフェースを形成する。こ
のような公知の過電流引きはずし装置でも配電系統にか
なり優れた協調性を確立できるが、本発明の過電流引き
はずし装置は配電系統に組み込まれている種々の過電流
保護装置との協調性をさらに高めることにより、比較的
優れた選択性を与え、その結果として配電系統の全体的
な信頼性を向上させることができる。
【0018】即ち、本発明の一実施例では保護曲線の長
遅延部分の関数を複数の関数、例えばFLAT,It,
2t及びI4tから選択できる。このように関数を選択
できるようにすると、本発明の原理を利用した過電流保
護装置を配電系統に組み込まれている他の過電流保護装
置と容易に協調させることができる。本発明の他の実施
例では過電流引きはずし装置は比較的広い長遅延及び短
遅延調整範囲を含む。長遅延及び短遅延部分のオーバー
ラップを防ぐため、本発明の引きはずし装置は選択性を
損なうオーバーラップゾーンの発生を防止する。本発明
のさらに他の実施例では、変流器が飽和状態にあるとき
従来の装置が避けられなかった瞬時引きはずしに付随す
る問題を解決する。
【0019】本発明の種々の実施例を、4.16kV放
射状配電系統を例示する図1の単線接続図に沿って以下
に説明する。この配電系統では、破線のボックスA20
で示す4.16kV中圧メタルクラッド開閉器が電源を
形成している。4.16kV開閉器A20は4.16k
VバスA22と、配電系統中の種々の4.16kV電気
的負荷に給電する複数の給電遮断器A26を含む。図示
のように、4.16kV開閉器は破線のボックスA30
で示すユニット変電所に給電する給電遮断器A26及び
これと直列に接続したヒューズA28を含む。ユニット
変電所A30は480VバスA34を形成するための積
分4.16kV−480V変流器A32を含む。変流器
A32の2次巻線は480V変流器の遮断器A36を介
して480VバスA34と接続する。480VバスA3
4は例えば480V電動機制御センター(MCC)のよ
うな種々の非周期的電気的負荷に給電する複数の給電遮
断器A38を含む。配電系の信頼性を高めるため、48
0Vユニット変電所A30は1次電源(例えば、4.1
6kVバスA22または変流器A32)を利用できなく
なった場合に480VバスA34への給電を可能にする
ための連けい遮断器A40を含む。図示のように、破線
のボックスA44で示す480VMCCへの給電には4
80V給電遮断器A42が使用される。このMCC、A
44は480VバスA45、複数の遮断器、スタータ
ー、接触器などを含み、これらによって種々の周期的電
気的負荷への給電が行われる。例えば、積分過負荷リレ
ーA48を含む480V接触器A46が電動機A50に
給電する。公知のようにこの過負荷リレーA48は、線
導体と直列に接続して例えば電源電圧のゆらぎや機械的
故障、例えば、電動機軸受の故障などに起因する過負荷
状態において電動機A50への給電を断つバイメタル素
子を含む。
【0020】図示のラジアル配電系統に組み込まれた遮
断器(例えば、A26,A28,A36,A40及びA
42)のそれぞれが過電流保護装置を含む。例えば、
4.16kV給電遮断器A26は負荷側の電流をモニタ
ーする1つまたは2つ以上の変流器A52を含む。この
変流器A52を利用することにより、瞬時過電流保護装
置A54、例えば、Westinghouse社製のCOリレーを駆
動する。既に述べたように、ユニット変電所変流器A3
2の1次巻線はヒューズA28によっても保護される。
ユニット変電所A30の遮断器A36,A40及びA4
2は例えば米国特許第4,827,369号明細書に概
説されているようなソリッドステート引きはずし装置を
具備している。
【0021】このような用途においては、選択的に過電
流を隔離すると同時に、配電系統に含まれる過電流の影
響を受けていない電気的負荷をそのまま作用させるよう
に、配電系統に含まれるすべての過電流保護装置を協調
させる必要がある。例えば、電動機A50の軸受が故障
して電動機A50のローターが膠着状態となり、定格電
流の約4乃至6倍の電流が電動機A50に流れるとす
る。この状態において、過電流保護装置は480VMC
CバスA45上の他の負荷を含む全配電系統中の他の任
意の電気的負荷に影響を及ぼすことなく電動機A50を
遮断しなければならない。過電流発生源を選択的に隔離
し、電動機A50だけを引きはずせば、480VMCC
バスA45上のその他の電気的負荷にはほとんど影響が
及ばないから、配電系統の信頼度が高くなる。選択的に
隔離できなければ電動機A50の故障に伴なってMCC
の給電遮断器A42が引きはずされ、その結果、MCC
A44全体が作用しなくなる。
【0022】始動時における電動機A50の引きはずし
を回避することも必要である。従って、電動機の保護に
利用される過電流保護装置(例えば、過負荷リレーA4
8)を正規始動状態における電動機の正規の時間/電流
特性と協調させることによって始動時における電動機の
不要な引きはずしを防止する。
【0023】このような協調は通常、グラフに基づいて
行なわれる。即ち、過電流保護装置の時間/電流特性
と、電動機などのような各種装置の動作特性を対数目盛
で作図する。具体的には、配電系統に組み込まれている
すべての過電流保護装置が協調するように設定値及び時
間/電流特性を選択することによって選択性を与え、不
要な引きはずしを回避して配電系統の信頼性を高める。
【0024】このようなグラフの一例を図2に示す。即
ち、図2は図1に示した配電系統に組み込まれている種
々の過電流保護装置の時間/電流特性を対数目盛で表わ
したグラフである。縦軸は時間(秒)、横軸は電流(ア
ンペア)をそれぞれ示す。
【0025】図2において、曲線A56は正常動作状態
における電動機A50の時間/電流特性を示す。初めて
電動機A50に給電するとき、電動機A50はいわゆる
ローター拘束状態にある。この状態では、グラフから明
らかなようにローターが定格速度に達するまで電動機A
50には全負荷電流の約4乃至6倍の電流が流れる。図
2に示すように、このローター拘束状態は約10秒間持
続する。電動機が定格速度に達すると、電動機A50に
引き込まれる電流は曲線A56の部分A58で示すよう
な定格全負荷電流まで降下する。
【0026】正規始動状態では電動機A50が引きはず
されることがあってはならない。そこで、電動機A50
に給電する過電流保護装置(例えば、過負荷リレーA4
8)のために選択された時間/電流特性を曲線A60に
よって示す。図示のように、この時間/電流特性A60
は電動機A50が引きはずしなしに始動できるように選
択されている。しかし、機械的な故障が生じたり電源電
圧に揺らぎがあって電動機A50が限度以上の時間(例
えば、10秒以上)に亘ってローター拘束電流を引き込
むと、過負荷リレーA48が電動機A50を引きはずし
て隔離を行う。従って、MCCバスA45上の他の電気
的負荷はその影響を受けない。
【0027】既に述べたように、電動機A50の保護に
使用される過負荷リレーA48の時間/電流特性を配電
系統に組み込まれている他の上記過電流保護装置と協調
させる必要がある。従って、480V遮断器A36,A
40、A42、4.16kV給電遮断器A26及びヒュ
ーズA28(図1)と連携する過電流保護装置の時間/
電流特性を図示のように過負荷リレーA48の時間/電
流特性A60と協調するように選択する。即ち、図2に
おいて曲線A62は480V給電遮断器A42と連携す
る過電流保護装置の時間/電流特性を示す。図示のよう
に、特性及び設定値は480VMCCバスA45及びこ
れに給電する導体A63を保護するように選択されてい
る。480V給電遮断器A42は480VMCCバスA
45及びバスA45に給電する導体A47を保護するの
に利用され、バスA45よりも下流の遮断器に故障がな
い限り、バスA45よりも下流に発生する故障に対して
遮断されることはない。例えば、電動機A50の給電遮
断器に故障があれば、この故障は過負荷リレーA48に
よってクリアされ、MCC給電遮断器A42と連携する
過負荷保護装置にとって“トランスパレント”になる。
【0028】配電系統に含まれる種々の過電流保護装置
を協調させることのほかに、480VMCCバスA45
上の定格全負荷電流にも考慮を払わねばならない。そこ
で、定格負荷状態にある時MCCの給電遮断器A42が
引きはずされないように480V給電遮断器A40と連
携する過電流保護装置の時間/電流特性の連続的な電流
部分を選択する。MCCの給電遮断器A42と連携する
過電流保護装置の時間/電流特性を表わす曲線A62の
連続的電流部分A64を480VMCCバスA45の定
格全負荷電流の約110%となるように選択する。同様
に480Vユニット変電所バスA34の定格全負荷電流
も変流器遮断器A36及び連けい遮断器A40と連携す
る過電流保護装置の時間/電流特性設定値を選択する際
に考慮しなければならない。
【0029】変流器遮断器A36と連携する過電流保護
装置に関する設定値の選択にあたりユニット変電所変流
器A32の全負荷電流及び流入電流も考慮しなければな
らない。図2では変流器流入電流を点A68で、全負荷
電流を線分A69でそれぞれ示した。図示のように、設
定値の選択にあたり、変流器遮断器A36及び連けい遮
断器A40と連携する過電流保護装置が正常動作状態に
おけるユニット変電所の不要な引きはずしを防止すると
共に、給電遮断器A42またはこれと連携する過電流保
護装置に故障がない限り給電遮断器A42よりも下流に
故障が発生してもこれに呼応して引きはずしが行なわれ
るのを回避するように配慮する。そこで変流器遮断器A
36及び連けい遮断器A42の時間/電流特性を図2に
参照番号A70で示した。図示のように、これらの遮断
器と連携する過電流保護装置の時間/電流特性は、下流
の遮断器保護装置に対する選択性を考慮に入れて設定さ
れる。
【0030】4.16kV給電遮断器A26と連携する
過電流保護装置A54の過電流特性を設定する際には、
タップA71と接続する負荷を含むユニット変電所A3
0の定格全負荷電流を考慮するだけでなく、ヒューズA
28の時間/電流特性と協調させねばならない。図2か
ら明らかなように、ヒューズA28は給電遮断器A26
の保護を助けると共にユニット変電所変流器A32の1
次巻線を保護する。またヒューズA28よりも前に給電
遮断器A26を引きはずさなければならない。曲線A7
2は給電遮断器A26と連携する過電流保護装置A54
の時間/電流特性を示す。曲線A74はヒューズA28
の時間/電流特性を示す。
【0031】図2の下部に示すように、ヒューズ曲線A
74と給電遮断器曲線A72の時間/電流特性は僅かな
がら互いにオーバーラップしている。従って、比較的大
きい故障については給電遮断器A26とヒューズA28
との間の選択性がある程度損なわれる。曲線の上方域で
は給電遮断器A26の時間/電流曲線の長遅延部分に対
してヒューズ曲線A74の特性が著しく異なっている。
従って、種々の公知過電流引きはずし装置の時間/電流
特性を例えばヒューズなどのような遮断器と協調させる
ことは比較的困難である。
【0032】本発明の出願人に譲渡され、参考のためそ
の内容を本願明細書に引用した米国特許第4,827,
369号に開示されているような可調ソリッドステート
引きはずし装置の時間/電流特性を図3に例示する。こ
のような時間/電流特性は通常、対数目盛で示され、横
軸A76に電流(アンペア)が、縦軸A78に時間
(秒)がそれぞれ示される。
【0033】曲線A80の下端部分はいわゆる瞬時部分
であり、この瞬時部分は例えば短絡状態のように電流量
が比較的大きい状態に使用される。このような短絡状態
においては瞬時部分A80が遮断器を例えば1サイクル
または1サイクル以下で引きはずす。瞬時部分A80が
作用する際の電流の大きさは調節可能である。即ち、矢
印A77で示すように瞬時部分を横軸A76に対して調
節することができる。
【0034】括弧で示す曲線の中央部分A82は曲線の
短遅延部分である。短遅延部分A82については反時限
特性も固定時限特性も既知である。即ち、図3には固定
時限特性A84を実線で、反時限特性A86を破線でそ
れぞれ示してある。
【0035】短遅延部分A82は調整可能である。即
ち、短遅延部分A82が作用する際の最小電流大きさは
短遅延ピックアップ(SDPU)A88と呼ばれる。S
DPUは矢印A90で示すように横軸A76に対して調
整可能である。短遅延部分が作用する時点も矢印A92
で示すように縦軸A78に対して調整可能である。
【0036】SDPU及び時限設定値は調整可能である
が、短遅延部分A82の特性(例えば、関数)は従来固
定的であるとされて来た。このような特性は一般に逆関
数である。このような逆関数特性を設定した場合、引き
はずし時間は電流の大きさとほぼ反比例するから、比較
的大きい電流は比較的短い時間後に引きはずされ、比較
的小さい電流は比較的長い時間後に引きはずされる。
【0037】曲線部分A94は長遅延部分であり、この
部分A94も逆関数であって、一般にI2・t特性を辿
る。短遅延部分A82と同様に、設定値を変えることに
よって時間/電流特性のこの部分が作用する時点と電流
の大きさを調整することができる。具体的には、長遅延
部分A94が作用する際の最小電流は長遅延ピックアッ
プ(LDPU)A96と呼ばれる。このLDPUは矢印
A98で示すように横軸A76に対して調整可能であ
る。長遅延部分A94が作用する時点を変えることによ
って長遅延特性を矢印A100で示すように縦軸A78
に対して上下動させることができる。
【0038】LDPUA96と時限設定値は矢印A98
及びA100で示すように変化させることができるが、
例えば、I2・t関数のような特性は従来調整不能とさ
れていたから、上述したようにヒューズA28のような
逆関数特性との協調を困難にする要因となっていた。
【0039】本発明の重要な特徴はソリッドステート引
きはずし装置の時間/電流曲線の長遅延部分を変更可能
なことにある。具体的には、既に述べたように、例えば
米国特許第4,827,369号に詳しく開示されてい
るようなソリッドステート引きはずし装置を含む公知の
過電流保護装置は固定的なほぼI2t関数を辿る長遅延
特性を有する。このような特性が作用する際の電流の大
きさ及びこのような特性が作用する時点は上述のように
調整できるが特性そのもの(例えば、I2t関数)は固
定的であり、調整不能である。
【0040】本発明のソリッドステート引きはずし装置
は配電系統に含まれる他の過電流保護装置との協調性、
従って選択性を高めるためソリッドステート引きはずし
装置の長遅延部分A94の特性の調整を可能にする。具
体的には図2に示すように、ヒューズ曲線A74の曲線
特性は極めて反時限的である。従って、上記種々の過電
流保護装置の特性に対してヒューズ曲線A74の特性が
異なるため、既に述べたように過電流保護装置をヒュー
ズA28と協調させるのは困難である。そこで本発明で
は特性の長遅延部分A94が調整可能なソリッドステー
ト引きはずし装置を設ける。即ち、米国特許第4,82
7,369号明細書に記載されているように、時間/電
流特性の長遅延部分A94が作用する時点及びその時の
電流だけでなく、この曲線部分の実際の特性をも変更で
きる。例えば、後述するように、長遅延特性A94を調
整することにより、オペレーターは複数の特性、例え
ば、固定時間(FLAT)特性、It、I2t及びI4
から選択することができる。ただし、本発明の原理は特
定の特性や利用可能な特性の数とは無関係である。
【0041】本発明の調整可能な特性を図4、5及び6
にグラフで示し、FLAT特性の例をブラケットA10
3で示した。いずれの図も対数目盛による長遅延部分の
時間/電流特性グラフであり、横軸に電流(アンペ
ア)、縦軸に時間(秒)を示している。図4は電流と時
間の積Itを表わす特性を有する長遅延部分A102を
示す。既に述べたように、図4にはFLAT特性A10
3をも示してある。図5は電流の2乗と時間の積I2t
を表わす特性を有する長遅延部分A104を示し、図6
は電流の4乗と時間の積I4tを表わす長遅延特性A1
06を示す。
【0042】長遅延部分A92、A94及びA96の特
性はいずれも時間と一定累乗の電流の積で表わされ、上
記の例では累乗数は1,2及び4である。対数目盛で表
わした場合、図4−6から明らかなように電流の累乗数
が変われば直線的関数特性の勾配が変化するだけであ
る。
【0043】過電流防止装置の長遅延特性の勾配を調整
することにより、図1に示すヒューズA28を含む各種
装置に対する選択性を高め、過電流保護効果を高めるこ
とができる。図2において、ヒューズ特性A74の上部
は極めて反時限的であり、従って比較的急な勾配を示し
ている。I2t特性に基づく固定特性を有する公知の過
電流保護装置の場合、ヒューズA28のように反時限特
性を有する装置と最適条件で協調させることは比較的困
難である。本発明のソリッドステート引きはずし装置は
引きはずし特性を調整可能にすることでこの問題を解決
する。例えば図2に示すような実施例では、4.16k
V遮断器とヒューズA26を正しく協調させるようにI
4t特性を選択することができる。
【0044】既に述べたように、成形ケース式遮断器や
メタルクラッド開閉器などと併用されるソリッドステー
ト引きはずし装置は固定特性を有し、時間及び電流大き
さを調整できる引きはずし曲線を含む。米国特許第4,
827,369号に詳しく記載されているように、この
ような過電流引きはずし特性は瞬時部分A80、短遅延
部分A82及び長遅延部分A94を含む(図3)。時間
/電流曲線の短遅延部分A82と長遅延部分A94のオ
ーバーラップを防止するため、引きはずし装置の全調整
範囲に亘って短遅延部分A82と長遅延部分A94がオ
ーバーラップしないように両部分の調整範囲を選択す
る。しかし、これだけでは配電系統に含まれている他の
過電流保護装置との協調はむしろ制限される。
【0045】本発明の別の特徴は、引きはずし装置の長
遅延及び短遅延部分の調整範囲を公知のソリッドステー
ト引きはずし装置よりも広く設定することにより、配電
系統内に高い協調性が得られるようにしたことである。
ところが、このように比較的広い調整範囲を設定すると
共に上述したように長遅延特性を選択可能とすると、長
短遅延特性がオーバーラップしやすくなる。図7は比較
的広い調整範囲を有する時間/電流曲線または過電流保
護装置の長遅延部分A94と短遅延部分A82を調整し
た結果オーバーラップが生じた状況を示す。
【0046】図7において、大きさがI1の電流A10
8は引きはずし装置の短遅延部分A82を不連続にして
時点T1において遮断装置を引きはずす。ところが、比
較的小さい電流I2、即ちA109は長遅延ピックアッ
プを作用させてもっと早い時点T2で遮断器を引きはず
すから、時間/電流曲線の短遅延部分A82と長遅延部
分A94がオーバーラップし、配電系統における選択性
が損なわれる。
【0047】通常は短遅延部分A82のあとに長遅延部
分A94が作用することにより、遮断器が引きはずされ
ることなく比較的長時間に亘って比較的小さい電流が配
電系統中を流れるようにする。これは配電系統に起こる
バスの負荷や電圧ゆらぎなどのような過渡的な過電流状
態に起因する遮断器の引きはずしを防止するためであ
る。従って、長遅延部分A94は比較的長時間に亘って
比較的小さい電流が流れるように設定される。
【0048】曲線の短遅延部分A82は長遅延部分A9
4よりも前に作用するように設定されており、比較的大
きい電流に対しては長遅延部分A94よりも早く作用す
る。
【0049】従って、長短両遅延部分A94,A82を
協調させる必要がある。既に述べたように、本発明の1
つの特徴は時間/電流曲線の短遅延部分A82と長遅延
部分A94の調整範囲を比較的広く設定することにあ
り、そのために本発明のソリッドステート引きはずし装
置は詳しくは後述するように短遅延タイマー及び長遅延
タイマーをモニターすることによって時間/電流曲線の
長遅延部分A94が短遅延部分A82よりも先に遮断器
を引きはずすのを防止する手段を含む。
【0050】短遅延部分A82より先に長遅延部分A9
4が遮断器を引きはずすのを防ぐことでオーバーラップ
は無くなる。図8では短遅延部分を参照番号A112
で、長遅延部分を参照番号A114でそれぞれ示した。
長遅延部分よりも先に短遅延部分が遮断器を引きはずす
のを防止することによって図7に示す特性を図8に示す
特性に変更してオーバーラップを無くすると同時に、時
間/電流曲線の短遅延部分A112及び長遅延部分A1
14の調整範囲を広げる。
【0051】先に指摘したように、時間/電流曲線の瞬
時部分A80は例えば短絡電流のような比較的大きい電
流から配電系統を保護するのに利用される。この場合、
配電系統の損傷を防ぐためには上流の遮断器をほとんど
瞬時に引きはずさねばならない。即ち、耐久能力を超え
る前に遮断器を引きはずす必要がある。耐久能力とは遮
断器が過剰な短絡電流にも拘らず損傷せずに耐え得る機
械的な力である。
【0052】遮断器を流れる線電流は図1に示した変流
器A52のような単数または複数の変流器によって感知
される。比較的大きい過電流状態、例えば短絡状態にお
いてこの変流器A52は飽和状態となる。飽和状態にお
いて変流器の2次側に現われる出力波形は図9に示すよ
うに複数の比較的急峻な、且つ狭いスパイク部分A11
6を含む。この比較的急峻な、且つ狭いスパイク部分A
116が問題を起こしやすく、場合によってはソリッド
ステート引きはずし装置の動作タイミングが遅れて配電
系統の損傷を防止できないという結果を招くことさえあ
る。
【0053】マイクロプロセッサーを利用する公知のソ
リッドステート引きはずし装置は波形の各サイクル中、
特定回数に亘って線電流をサンプリングするが、サンプ
リングのインターバルが飽和状態にある変流器の波形の
狭く、急峻なスパイク部分A116の時間よりも長い場
合に問題が起こる。その結果、瞬間的な異常レベルの検
出が遅れて配電系統の損傷を防止できないことになる。
【0054】波形の種々の部分をカバーできるように改
良したサンプリング法を採用している公知装置もある
が、変流が飽和状態となった時、このようなサンプリン
グ法は比較的複雑であり、飽和変流器の瞬時ピーク電流
をしかるべきタイミングで検出して配電系統の損傷を防
止することができなくなる。
【0055】マイクロプロセッサーを用いる配電系統で
はインターフェースの問題があるため、変流器の2次電
流をモニターするアナログ回路が使用された例はない。
即ちマイクロプロセッサーを用いる配電系統の瞬時引き
はずしレベルの範囲は公称5アンペア電流の1乃至28
倍が普通である。瞬時引きはずしレベルは通常末端ユー
ザーによってプログラムされるから、アナログ検出回路
とのインターフェースは不可能ではなくても困難であ
る。
【0056】本発明の特徴の1つは瞬時相電流の最高負
ピークレベルを検出し、これを瞬時引きはずしレベル設
定値に比例する正電流と加算するのにアナログ回路を使
用することにある。マイクロプロセッサーによって設定
される正電流はパルス幅が所期の瞬時設定値に比例する
パルス幅変調出力である。次いで加算された電流をコン
パレーターにおいて比較することにより、瞬時相電流が
瞬時設定値よりも大きいか否かを判定する。もしイエス
なら、コンパレーターがマイクロプロセッサーへの割り
込み信号を出力し、これに呼応してマイクロプロセッサ
ーが電流波形をサンプリングして最終値を測定し、遮断
器への引きはずし指令を起動する。
【0057】アナログ回路は、変流器A52から得られ
る最高負電流を選択するように接続された複数のORダ
イオードから成る。3相系統の場合、アナログ回路は最
高ピーク負電流を選択するようにOR構成に接続された
3個のダイオードを含む。次いでこの負値をマイクロプ
ロセッサーが発生させる正電流を加算する。
【0058】変流器2次電流をモニターするのにアナロ
グ回路を利用することにより、比較的急峻なスパイク部
分A116が正しく感知され、基準設定値と比較され
て、もし設定値以上なら遮断器への引きはずし指令が起
動される。従って、変流器2次電流波形の比較的急峻
な、且つ狭いスパイク部分A116を見失う恐れのある
サンプリング法の難点が克服される。
【0059】上記ソリッドステート引きはずし装置が組
み込まれる回路を図10−23に示す。この回路は図3
9−120に示す後述のWestinghouse社製SURE CHIP PL
USマイクロコントローラーを含む。このマイクロコント
ローラーはマイクロプロセッサー、オンボードA/Dコ
ンバーター、オンボード・コンパレーター及び複数の入
/出力装置を含む。マイクロプロセッサーのためのソフ
トウエア制御を図24−38に示す。
【0060】図10−23において円で囲んだ英数字は
他図への接続を示す。例えば、“P11”を囲む円は
“P110”を囲む円を有する他図との接続を意味す
る。またバスまたはポートの多重ビットに例えばPC
[7...0]というような参照番号を付してあるが、
これはポートCのビット0乃至7であることを意味す
る。同様に、個々のビットに例えばPC[7,5,1]
のような参照番号を付してあるが、これはポートCのビ
ット7,5及び1であることを意味する。
【0061】電源は公知であり図10−23に示す各構
成部分への電源入力は本発明の範囲外である。従って、
各構成部分への電源入力は図示するにとどめてその説明
は省く。同様に図10−23に示す各構成部分の接地入
力も図示するにとどめる。
【0062】図20−23にWestinghouse社製SURE CHI
P PLUSマイクロコンピューターを図示し、参照番号D2
0を付してある。既に述べたように、マイクロコントロ
ーラーD20については図32−120に沿って後述す
る。
【0063】マイクロコントローラーD20は4つの並
列8ビット入/出力ポート;PA,PB,PC及びPD
を含む。ポートPD[7...0]は8ビット多重アド
レス/データ・バスD22を形成するためのポートであ
りポートPB[6...0]は高アドレス・バスD24
を形成するためのポートであり、ポートPCは引きはず
し、アラーム機能及びアドレス復号のためのポートであ
る。ビットPC[1,0]は瞬時引きはずし及び過電流
引きはずし指令にそれぞれ利用される。ビットPC
[7...4]はアドレスラインIOA0,IOA1,
IOA2及びIOA3を定義する入/出力アドレス復号
に利用される。
【0064】ポートDは入/出力バスD26を形成す
る。詳しくは後述するように、入/出力バスD26はユ
ーザー・インターフェース用に利用されるだけでなく、
後述する監視インターフェース用にも利用される。
【0065】ソリッドステート引きはずし装置はプログ
ラム指令のための一定量の読み取り専用メモリー(RO
M)D30、及びデータのための一定量のランダムアク
セスメモリー(RAM)D32をも含む。プログラム指
令用には公称32K ROMを、データ用には公称8K
RAMを選択する。ただし、本発明の原理はROMD
30及びRAM D32の上記サイズに制限されるもの
ではない。
【0066】32K ROM D30は14本のドレス
ラインを必要とする。従って、低アドレス・バスD34
及び高アドレス・バスD24(合計14本のアドレスラ
インを形成する)がROM D30のアドレス入力A0
乃至A14に接続している。
【0067】高アドレス・バスD24は上述したマイク
ロコントローラーD20のポートDによって提供され、
低アドレスバスD34は多重アドレス/データ・バスD
22から誘導される。具体的には、多重アドレス/デー
タ・バスAD[7...0]D22は8ビット・アドレ
スラッチD36のデータ入力DI[7...0]に接続
し、アドレスラッチD36のデータ出力ビットDO
[7...0]が低アドレスバスD34を形成する。
【0068】アドレスラッチD36はマイクロコントロ
ーラーD20において利用されるアドレスラッチ割込み
可能信号ALEの制御下にある。マイクロコントローラ
ーD20によって多重アドレス/データ・バスD22に
アドレスが送出されると、このアドレスはアドレスラッ
チ割込み可能信号ALEの制御下にアドレスラッチD3
6によってラッチされ、アドレスラッチ割り込み可能信
号はアドレスラッチD36のラッチ割り込み可能(L
E)入力に印加される。
【0069】アドレスラッチD36は、抵抗器D38を
介してチップセレクト入力(反転OC)を接地すること
によって連続的に選択される。同様に、ROM D30
は抵抗器D40を介してセレクト入力、反転CEを接地
することによって連続的に選択される。
【0070】アドレスラッチD36の出力ピンDO
[7...0]は、低アドレスバスA[7...0]D
34を形成する。低アドレスバスA[7...0]D3
4は高アドレスバスA[14...8]D24と共にR
OM D30のアドレス入力A[7...0]に接続
し、前記高アドレスバスA[14...8]D24はR
OMアドレス入力A[14...8]に接続して、先に
述べたようにプログラム指令を含む32キロバイトRO
M D30をアドレスする。プログラム指令については
後述する。
【0071】マイクロコントローラーD20及び、特
に、マイクロコントローラーD20内のマイクロプロセ
ッサーがプログラム指令をアクセスできるようにするた
め、ROM D30の出力ピン0[7...0]を多重
アドレス/データ・バスD22に接続する。ROM D
30の動作はマイクロコントローラーD20の出力にお
いて得られるプログラムセレクト割込み可能信号(反転
PSEN)の制御下にある。
【0072】8キロバイトRAM D32が必要とする
アドレスラインは、12本だけである。従って、RAM
D32の入力端子A[7...0]に低アドレスバス
A[7...0]D34を接続する。高アドレスバスD
24の一部(例えば、A[12...7])は、RAM
D32のアドレス入力A[12...7]に接続す
る。8キロバイトRAMの出力0[7...0]を多重
アドレス/データ・バスD22に接続することにより、
マイクロコントローラーD20がRAM D30をアク
セスできるようにする。
【0073】電流値、特に相電流や地電流のようなアナ
ログ値はマイクロコントローラーD20によってデジタ
ル化され、RAM D32に記憶させる。RAM D3
2の読取り及び書込み機能はマイクロコントローラーD
20の制御下にある。即ち、マイクロコントローラーが
RAM D32の読取り可能入力(反転OE)と接続す
る読取り出力(反転R)を低状態にするとRAM D3
2が読取られる。マイクロコントローラーD20はRA
M D32の書込み可能入力と接続する書込み出力(反
転E)を低状態にすることによってRAM D32に書
き込むことができる。
【0074】マイクロコントローラーD20において得
られる入反転出力アドレスビットIOA[3...0]
は複数のユーザー及び監視制御インターフェースのアド
レスを容易にする。即ち、入反転出力アドレスビットI
OA[3...0]は2つの3×8アドレスデコーダー
D44及びD46に印加される。具体的には、入/出力
アドレスビットIOA[2...0]はそれぞれの3×
8アドレスデコーダーD44,D46のA,B,C入力
に印加され、アドレスビットIOA[3]は抵抗器D4
8を介してアドレスデコーダーD44,D46のチップ
セレクト入力CS1,反転CS2に印加される。マイク
ロコントローラーから得られる反転PSEN信号はアド
レスデコーダーD44,D46のチップセレクト入力、
反転CS3に印加される。アドレスデコーダーD44の
チップセレクト入力、反転CS2は接地され、アドレス
デコーダーD46のチップセレクト入力CS1は抵抗器
D50を介して5ボルト電源と接続する。
【0075】従って、アドレスデコーダーD44及びD
46は入/出力アドレスビットIOA[3...0]を
復号して12個のアドレスデコード信号を得るのに利用
される。(これらのセレクト信号のうち4個は使用され
ない。)これらのアドレスデコード信号、反転CE0乃
至反転CE11は後述するように個々のユーザー及び監
視制御インターフェースに割当てられる。具体的には、
図10−11に示すように、アドレスデコード信号、反
転CE0,反転CE1,反転CE2及び反転CE3は4
つの8ビットレジスターD52,D54,D56及びD
58のクロック入力(CLK)に印加され入/出力バス
D26はデータ入力ピンDI[7...0]と接続す
る。入/出力バスD26におけるデータはチップ割込み
可能アドレスデコード信号、反転CE0,反転CE1,
反転CE2及び反転CE3の制御下にレジスターD5
2,D54,D56及びD58に記録される。レジスタ
ーD52,D54,D56及びD58はマイクロコント
ローラーのリセット信号によってリセットされる。レジ
スターD52,D54,D56及びD58の出力ピンD
O[7...0]は限流抵抗器D62を介して発光ダイ
オード(LED)D60を駆動するのに利用される。
【0076】抵抗器D52,D58はLED D60を
制御するだけでなく、インターロック機能をも果たす。
即ち、レジスターD52及びD58のピンDO7におい
て得られる信号GND−ZONE−OUT及びPHAS
E−ZONE−OUTは配電系統中の上流側遮断器との
インターロックによって選択的引きはずしを行なうのに
利用される。具体的にはGND−ZONE−OUT及び
PHASE−ZONE−OUT信号は地過電流オプショ
ンが選択されたか相過電流オプションが選択されたかを
指示するのに利用される。要するに、これらの信号はも
し上流側遮断器が長遅延で引きはずされるのを防ぐため
に下流側引きはずし装置においてこれらのオプションが
選択された場合、時間−電流曲線の長遅延部分において
上流側遮断器が引きはずされるのを防止するのに利用さ
れる。もしオプションが選択されなければ、上流側遮断
器は下流側引きはずし装置のために選択されない長遅延
保護を行なうことになる。
【0077】これらの信号は入/出力バスD26を介し
てレジスターD52及びD58に入力され、レジスター
D52及びD58のDO7出力から取り出される。取り
出された信号は、2つのオプトカプラー回路D69及び
D71(図11)に入力される。オプトカプラー回路D
69及びD71の出力は上流側遮断器とのインターロッ
クのためユーザー・インターフェース端子ブロックD6
8の端子8及び10に入力される。
【0078】同様に、下流側遮断器からの信号PHAS
E−ZONE−IN及びGND−ZONE−INはユー
ザー・インターフェース端子ブロックD68の端子9及
び11に入力される。これらの信号は信号コンディショ
ニング/スイッチング回路D69に入力され、さらにオ
プトカプラー回路D73及びD75にそれぞれ入力され
る。オプトカプラーD73及びD75の出力は入力デー
タバスD26に入力されて下流側遮断器が長遅延引きは
ずし機能を協調させるため相過電流及び地過電流の双方
からの保護を行なうように構成されていることを配電系
統に通報する。オプトカプラーD73及びD75の出力
はアドレスデコード信号、反転CE6によって選択可能
な8ビットレジスターD106(図10)に入力され、
入/出力バスD26に入力される。
【0079】レジスターD58はPONI回路に対する
インターフェースとしても利用される。PONI回路は
Westinghouse社製のINCOM通信ネットワークと併用
される直列ポートインターフェースである。PONIイ
ンターフェースは本願の出願人に譲渡され、参考のため
その内容が本願明細書中に引用されている米国特許第
5,007,013号に記載されている。INCOM通
信ネットワークは米国特許第4,653,073号に記
載されている。
【0080】レジスターD58のDO5及びDO6ピン
において得られるPONIインターフェースへの入力P
ONI−CLK及びPONI−R/WはPONIインタ
ーフェース端子ブロックD76(図12−13)に入力
される。PONIインターフェースからの出力信号PO
NI−INT及びPONI−DATAはPONIインタ
ーフェース端子ブロックD76に接続され、レジスター
D106を介して入/出力バスD26に入力される。
【0081】上記INCOMネットワークは遮断器が上
記´073号特許に記載されているような遠隔通信装置
と通信することを可能にする通信ネットワークである。
詳しくは後述するSURE CHIP PLUSマイク
ロコントローラーD20は遮断器がINCOMネットワ
ークと通信することを可能にする。これにより関数(例
えば、勾配)や設定値を遠隔場所から変更することがで
きる。
【0082】INCOMネットワークとのインターフェ
ースは端子ブロックD77による(図17)。即ち、I
NCOMの送受信号TX及びRXを端子ブロックD77
の端子1及び2に接続することにより、遮断器をINC
OM通信ネットワークと接続する。
【0083】RX及びTX信号はいずれも破線ボックス
D79内に示す信号コンディショニング回路によってコ
ンディショニングされる。RX及びTX信号も共通ライ
ンも図16に示すようにSURE CHIP PLUS
マイクロコントローラーD20と接続する。
【0084】ソリッドステート引きはずし装置に対して
特定位置に5ビット7セグメント表示手段(図14−1
5)をも設ける。7セグメント表示手段は瞬時相電流や
瞬時地電流などのような種々のパラメーターを表示す
る。この表示手段は5個の7セグメント数字D80を含
む。7セグメント表示素子のそれぞれは複数の抵抗器D
84を介して7セグメント表示ドライバーD82によっ
て駆動される。入/出力バスD26は表示ドライバーD
82の入力端子A,B,C,Dと接続する。チップ及び
復号アドレスチップ可能信号、反転CE7,反転CE8
及び反転CE9は表示ドライバーD82の使用可能入
力、反転CEに入力される。
【0085】引きはずし装置は上記表示手段のほかに校
正モードにおいて利用される英数字表示手段D86をも
含む。英数字表示手段D86は復号アドレス入力、反転
CE10及び反転CE11によって選択される。即ち、
復号アドレス入力、反転CE10及び反転CE11を利
用することによって表示手段D86を選択する。入/出
力バスD26はレジスターD107と接続する。
【0086】ユーザーインターフェースは図19に示す
ように表示手段に表示される設定値を観察して引きはず
し装置をテストしながら設定値を選択するための複数の
膜スイッチをも含む。これらの膜スイッチD88はマイ
クロコントローラーD20とのインターフェースとして
作用する複数の抵抗器D92を介してレジスターD90
(図10)と接続する。膜スイッチD88は5ボルト電
源と分圧器を形成する抵抗器D92と共に、抵抗器D9
0に入力する電圧レベル、従って、論理レベルを変化さ
せるように作用する。レジスターD90の出力はIOバ
スD26に入力する。レジスターD90はアドレスデコ
ードセレクト信号CE5によって選択される。
【0087】変流器比や、ディスクリミネーター・オプ
ションまたは自動リセット・オプションのような選択オ
プションをプログラムするためのユーザーインターフェ
ースレジスターD94(図10)をも設ける。このよう
なデータは連結スイッチD96(図12−13)を介し
てユーザーによってプログラムされる。連結スイッチD
96は配電系統とインターフェース接続する複数の、例
えば、10個の単極単投スイッチを含む。スイッチD9
6は複数のプルアップ抵抗器D98を介してレジスター
D94と接続する。レジスターD94の出力はIOバス
D26と接続する。レジスターD94はアドレスデコー
ドチップ可能信号反転CE4によって選択される。
【0088】また、引きはずし装置は遮断器引きはずし
コイル及び需要家の遠隔表示器とインターフェース接続
する複数のリレー接点出力をも有する。即ち、レジスタ
ーD54において得られるCLOSES信号、及びマイ
クロコントローラーD2において得られる瞬時引きはず
し信号、過電流引きはずし信号及びアラーム信号はパワ
ートランジスターD110に入力し、このパワートラン
ジスターD110は複数のリレーD112と接続する。
各リレーD112は単極双投接点D114を含む。リレ
ー接点出力D114は需要家が使用できるように需要家
インターフェース端子ブロックD115と接続する。
【0089】配電系統はCT出力電流を適当なレベルま
で低下させるための複数の補助変流器を含む。引きはず
し装置が使用される特定の遮断器に設けた1次変流器は
端子ブロックD116(図16)と接続し、この端子ブ
ロックD116は補助変流器D118と接続する。補助
変流器の2次側は端子ブロックD120と接続する。端
子ブロックD120はCTモジュール・インターフェー
ス端子ブロックD122(図17)と接続する。
【0090】CTの出力は複数の整流器D124によっ
て整流される。整流された出力はモニター回路D126
(図20−23)に入力する。即ち、整流された相電流
出力IA,IB及びICがダイオードOR回路D126
に入力する。ダイオードOR回路D126は3個のダイ
オードを含み、これらのダイオードの陽極は共通に接続
され、陰極は整流された相電流IA,IB及びICと接
続している。
【0091】このように構成すれば、変流器が飽和状態
である時でも最大負相電流を容易に且つ連続的に選択す
ることができる。需要家によって選択される後述の瞬時
/過電流設定値と関連するマイクロコントローラーD2
0からの正電流と前記負相電流が加算される。この加算
結果がマイクロコントローラーD20内のコンパレータ
ーに入力され、相電流が設定値以上ならマイクロコント
ローラーD20内のマイクロプロセッサーが遮断され
る。
【0092】地電流も同様に配電系統によってモニター
される。地電流IGは抵抗器D127の両端間に電圧降
下を発生させる。この電圧が分圧回路によって形成され
る電圧より低ければダイードが導通して瞬時地電流を指
定し、この瞬時地電流がマイクロコントローラーD20
に供給される。
【0093】本発明の引きはずし装置は膜スイッチD8
8(図19)と連結スイッチD96(図13−14)か
ら構成されている。連結スイッチD96は過電流引きは
ずし装置と連携する遮断器に対して選択した特定の変流
器比を配電系統に指示するためのユーザーインターフェ
ースである。CT比の選択には5個のスイッチ接点が利
用される。これによって最大限32通りのCT比を配電
系統にプログラムすることができる。
【0094】同様に、地電流変流比をプログラムするの
に2個のスイッチ接点が利用される。この2個のスイッ
チ接点によって最大限4通りの比を選択することができ
る。
【0095】連結スイッチ接点D96は種々のオプショ
ンにも利用される。例えば、一方の連結スイッチ接点D
96は自動リセットオプションをプログラムするのに使
用でき、他方の連結スイッチD96はINCOMを介し
て行う設定値のダウンローディングを可能にしたり阻止
したりするのに利用することができる。
【0096】膜スイッチD88は引きはずし装置とのユ
ーザーインターフェースとして機能する。即ち、膜スイ
ッチACTIVATE PROGRAM MODEを押
下することによって引きはずし装置に設定値をプログラ
ムする。長遅延部分の勾配を含む種々の相及び地過電流
及び瞬時引きはずし関数の設定値は膜スイッチSELE
CTを押下することによって選択することができる。S
ELECT設定値スイッチを押下することにより、長遅
延ピックアップ、短遅延ピックアップ、瞬時遅延及びス
ロープに関連する種々のLED D60(図10)が順
次点灯される。特性の所要設定に近い引きはずし装置の
LED D60が点灯したら、オペレーターはLOWE
R RAISE膜スイッチによって英数字表示手段D8
6上に所期の設定値が現われるまで多数のプログラムさ
れた設定値を検索することができる。所要の設定値に達
したら膜スイッチSAVE SETPOINTSを押
し、選択された設定値を記憶させる。エラーの場合、オ
ペレーターは膜スイッチRESETを押すだけでプログ
ラミングモードから出ることができる。配電系統には記
憶された設定値の全ての検索する能力も備えている。設
定値を検索するには膜スイッチVIEW SETPOI
NTSを押す。
【0097】配電系統はテスト能力をも有する。引きは
ずし装置をテストするためには膜スイッチACTIVA
TE TEST MODEを押す。このスイッチを押す
と、英数字表示部D86に語“TEST”が現われる。
次いでオペレーターはSELECT SETPOINT
Sスイッチを押すことによって所期のテストを選択する
ことができる。テストを選択したら、オペレーターはR
AISE LOWERスイッチを押すことによってテス
トを実行するための電流レベルを増減することができ
る。次いで膜スイッチTESTを押すと引きはずし装置
がLED D60によって指示される引きはずしを開始
する。
【0098】配電系統には計測機能もあり、相電流I
A、IB、ICが地電流IGと共に表示される。これら
の表示の間に割り込むためにはオペレーターがSELE
CTスイッチを押す。表示部D80に電流が表示され
る。
【0099】ユーザー・インターフェースは図121に
示すフロントパネルF20を含む。このフロントパネル
は図3に示す保護曲線を表わす調整可能な時間/電流引
きはずし特性の可視表示F22を含む。保護曲線F22
と連携するのが図11に示すLEDs D60である。
図示のように、各LEDと隣接する文字はこのLEDが
インジケーターとして機能する曲線部分を特定する。例
えば、保護曲線F22の中央に位置して表示SHORT
DELAY及びSETTINGに隣接するLED D
60はSHORT DELAYピックアップを示すイン
ジケーターである。これらのLEDはそれぞれ図11に
示すレジスターD52−D58の1つによって制御され
る2色デバイスである。LEDの赤色部分は引きはずし
モードにおいて付勢され、緑色LEDはユニットがプロ
グラミングまたはモニタリングモードにあることを示
す。引きはずしモードにおいて、LONG DELAY
ピックアップ電流以上になるとLONG DELAY
LETTING LEDのような該当のLEDが点滅す
る。長遅延がタイムアウトすると、このLEDが定常な
赤色光を発して引きはずしの原因となった状態を指示す
る。プログラミング・モードにおいて、種々のパラメー
ター・セッティングをモニターしているだけの時には該
当のLEDがモニタリング・モードで連続的に点灯さ
れ、パラメーター・セッティングを変更できる調整モー
ドでは点滅する。フロントパネルは1秒間隔で緑色に点
滅してユニットが正しく機能していることを指示し、問
題があると赤色に点滅するOPERATIONAL L
EDをも含む。HIGH LOADLEDは電流が長遅
延ピックアップ電流の85%を超えると赤色に点滅し、
この状態が一定時間持続すると連続点灯となる。緑色の
HIGH LOAD LEDはモニタリング・モードに
おいて連続点灯し、高負荷時間のプログラミングでは点
滅する。COMMUNICATIONS TRIP L
EDは引きはずしが遠隔指令されたことを指示する。
【0100】引きはずし電流を表示する文字数字式表示
D80(図14)と共にフロントパネルF20にはAM
P DEMAND及び相電流IA,IB,IC,IG,LEDも
配置されている。
【0101】フロントパネルには図19に示す膜スイッ
チD88も配設されている。プログラム及びテスト膜ス
イッチと連携するのが文字数字式表示D86(図15)
である。
【0102】フロントパネルF20はあいまいさのない
ユーザー・インターフェイスとして機能するように構成
されている。保護曲線の可視表示F22はユーザーによ
るパラメーターのプログラミングを容易にする。この保
護曲線表示と連携するLEDは表示D86に表われるパ
ラメーターとこれと対応する曲線関数との関連を理解し
易くする。
【0103】フロントパネルF20の他の特徴として、
プログラミング・モードと連携する膜ボタン、即ち、P
ROGRAM MODE ON/OFF、SELECT
SETTINGS、AND SAVE SETTIN
GSはいずれも1つの色、実施例の引きはずしユニット
の場合には青色でカラーコードされ、テスト・モードと
連携する膜スイッチ、即ち、TEST MODE ON
/OFF、SELECT TESTS、AND TES
Tはいずれも他の色、実施例の場合には黄色でカラーコ
ードされている。このカラー・コーディングはこれら2
つのモードにおける操作に伴なう混乱及び誤謬を少なく
する。これら両モードに共用されるスイッチ、即ち、R
AISE及びLOWERスイッチは例えば白色のような
中性色である。
【0104】フロントパネルF20は通信回線における
引きはずしユニット特定のためのユニット・アドレス挿
入にも利用できる。この転用を行うためにはSELEC
TTEST及びTEST膜スイッチを同時に押圧して文
字数字式表示D86に4桁を表示すればよい。第1桁は
高または低ボー・レートまたは通信を指示するHまたは
Lである。実施例のシステムでは高及び低レートはそれ
ぞれ9600及び1200ボーである。残る3つの桁は
選択可能なユニット・アドレスである。アドレス及びボ
ー・レートはこれらの桁を循環し、RAISE及びLO
WER押しボタンを利用することによって調整できる。
【0105】本発明の引きはずしのためのプログラム制
御ルーチンを図24〜38に示す。既に述べたようにプ
ログラム指令は32K ROM D30に記憶されてい
る。ROM D30はプログラム指令のほかに、相及び
地過電流に関する種々の時間/電流特性の探索表をも含
むことができる。
【0106】先に述べたように、これらの相電流IA、
IB、ICも地電流IGはカスタム・マイクロコントロ
ーラー D20のアナログ入力MUX0、MUX1、M
UX2及びMUX3に入力する。後述するように、これ
らのアナログ入力はオンボードA/Dコンバーターに入
力する。ここでデジタル化された値はRAM D32に
記憶される。
【0107】プログラム制御ルーチンは図24〜30に
示す主プログラムと、図31及び32に示す相電流長遅
延サブルーチンと、図33及び34に示す地電流長遅延
サブルーチンと、図35に示す短遅延サブルーチンと、
図36に示す瞬時サブルーチンと、図37及び38に示
すターボ瞬時サブルーチンから成る。
【0108】一般に、配電系統は65Kサンプルの連続
サイクルで動作する。即ち、1/3サイクルまたは4.
7ミリ秒ごとに相電流(IA、IB、IC)及び地電流
(IG)がサンプリングされる。瞬時保護には2個のサ
ンプルが使用され、短遅延保護に8個のサンプルが使用
され、長遅延保護に16個のサンプルが使用される。過
電流保護だけでなく、計測のために256個のサンプル
が使用され、ピーク需要電流を求めるため5分間隔で6
5Kサンプルが使用される。
【0109】先ずステップP20においてサンプルタイ
マーPTIMERをローディングすることにより、約1
/3サイクルまたは4.7ミリ秒ごとに相及び地電流I
A、IB、IC及びIGをサンプリングする。サンプル
タイマーPTIMERをローディングしたら、次にステ
ップP22において最初のサンプルを採取し、ステップ
P24においてサンプルタイマーPTIMERが増分さ
れる。サンプルタイマーが増分された後、ルーチンはス
テップP26においてタイムフラッグがセットされたか
どうかをチェックする。もしイエスなら、英数字表示部
D86は故障発生からの経過時間を表示する。もしノー
なら、ルーチンはステップP28を迂回する。次いで、
引きはずし時間オフセットカウンターがステップP30
において増分される。引きはずし時間オフセットカウン
ターはマスターコントローラーからFAST STAT
US指令を受信するごとに増分される。FAST ST
ATUS指令についてはマイクロコントローラーとの関
連で後述する。引きはずし時間オフセットカウンターを
増分することにより、引きはずし事象のタイムスタンプ
が得られる。引きはずし時間オフセットカウンターが増
分された後、ステップP32において、2個のサンプル
が採取されたかどうかが判定される。もしノーなら、第
1サンプルループのステップP34〜P42においてデ
ッドマン装置や持久型RAMの修理、膜スイッチのチェ
ック、LED D60の点灯などのような種々の整備作
業が行われ、次いでステップP20に戻って追加サンプ
ルの採取が行われる。このあと、ステップP22〜P3
2が繰り返される。2個のサンプルが採取されたらステ
ップP44において、サンプルが一定の数、例えば、4
でスケーリングされる。この2個のサンプルは瞬時引き
はずしに利用するため、また、短遅延及び長遅延機能の
ため累積レジスターが利用できるようにステップP46
においてSUM2レジスターに加えられる。次にステッ
プ48において、これらのサンプル電流がオークショニ
ングされる。オークショニングとは入力相電流のうちの
最高相電流を選択することである。これらの入力相電流
は後述する図30及び31のステップP50における瞬
時サブルーチンによってチェックされる。
【0110】次にステップP52において、瞬時サブル
ーチンのステップP50の結果引きはずしフラッグがセ
ットされたか否かがチェックされる。もそ引きはずしフ
ラッグがセットされておれば、瞬時引きはずしを示唆す
ることになる。従って、ルーチンはステップP56に進
む。もしフラッグがセットされていなければ、ステップ
P54においてSUM2レジスターが払われる。即ち、
この合計値は既に上記累積レジスターに記憶されている
からである。ステップP50の結果として引きはずしフ
ラッグがセットされた場合、引きはずし時の電流を指示
する表示のためSUM2レジスターの内容はそのまま保
持され、次いでステップP56に進む。
【0111】ステップP56において、8個のサンプル
が採取されたか否かがチェックされる。もしノーなら、
ステップP20に戻り、追加のサンプルが採取され、記
憶される。もしイエスなら、ステップP58において引
きはずしフラッグがセットされているかどうかが再びチ
ェックされる。もしノーなら、ステップP60において
8個のサンプルがレジスターに記憶され、長遅延保護サ
ブルーチンと併用するため保持される。ステップP62
において、8個のサンプル電流のうち最高の電流がオー
クショニングされる。ステップP64においてSUM2
レジスターが払われ、オークショニングされた8個のサ
ンプルが後述する短遅延サブルーチン・ステップP66
によってチェックされる。次にステップP68におい
て、引きはずしフラッグがセットされたかどうか判定さ
れる。
【0112】ステップP66の結果短遅延引きはずしが
あった場合、8個のサンプルの和を記憶しているレジス
ターを利用することにより引きはずし時の電流値を指示
し、ルーチンはステップP72に進む。もし短遅延引き
はずしがなかった場合、ステップP70において前記サ
ンプル和が払われる。次いでステップP72において1
6個のサンプルが採取されたか否かがチェックされる。
もしノーなら、ステップP74、P76及びP78に進
んでいくつかの整備作業が行われ、これと並行して16
個のサンプルの採取が進行する。16個のサンプルが採
取されたら、ステップP80において引きはずしフラッ
グがセットされているか否かがチェックされる。もしノ
ーなら、16個のサンプルが合計され、ステップP82
での使用にそなえて保持される。次いでステップP84
において16個のサンプルがオークショニングされ、ス
テップP86においてSUM2レジスターが払われる。
オークショニングされたサンプルは長遅延保護サブルー
チン・ステップP88でチェックされ、ステップP94
において引きはずしフラッグがセットされているか否か
がチェックされる。もしイエスなら、引きはずしが起こ
った時の値が表示され、ルーチンはステップP94に進
む。もしノーなら、16個のサンプルを記録しているレ
ジスターがステップP92において払われる。即ち、こ
れらのサンプルは既に64サンプルレジスターに記録さ
れているからである。サンプル採取が続行し、64個の
サンプルの採取がチェックされる。64個のサンプルが
採取されたら、ステップP96においてLED D60
が1/4秒に亘って点灯する。ステップP98におい
て、引きはずしフラッグがセットされたか否かが再びチ
ェックされる。もしイエスなら、ブロックP99が種々
の機能に使用されたサンプル数を指示する。もしノーな
らステップP100において、計測のための一時バッフ
ァに64個のサンプルがロードされる。64個のサンプ
ルが256サンプルレジスターにおいて累算され、ステ
ップP102において64サンプルレジスターが払われ
る。次いでステップP104において256個のサンプ
ルが採取されたかどうかがチェックされる。もしノーな
ら、4.7ミリセコンドごとにサンプルの採取が続けら
れる。256個のサンプルが採取されたら、ステップP
106においてタイムアウトカウンターが増分される。
【0113】タイムアウトカウンターはプログラムモー
ドが開始されると起動されるタイマーであり、ユーザー
がプログラムモードを開始させ、設定値に遅れてプログ
ラムするのを防止するのに利用される。
【0114】次いでステップP108において引きはず
しフラッグがセットされているか否かがチェックされ
る。もしノーなら、ステップP108において、256
個のサンプルがレジスターで累算され、65Kサンプル
を加算するのに利用されるレジスターにも記録される。
次いで256サンプルレジスターが払われる。次にステ
ップP112に於いて1秒フラッグが補足される。この
1秒フラッグは、配電系統が機能していることを指示す
るためLED D60を点滅させるのに利用される。ス
テップP108において引きはずしフラッグがセットさ
れていないと判定されると、P114〜P118におい
て種々の整備作業が行われる。例えば、ステップP11
4において制御レジスターをテストすることによりこれ
らのレジスターが正常に作用しているか否かがチェック
される。後述するように、ステップP116においてS
URE CHIP PLUSマイクロコントローラー中
の増幅器が零点補正される。ステップP118におい
て、連結スイッチD90によってプログラムされたCT
比が読み取られる。さらにまた、ステップP122にお
いて、配電系統が50Hzで運用されているか60Hz
で運用されているかを指示するためZカウントがサンプ
リングされる。
【0115】Zカウントは配電系統の周波数を測定する
ための図20−23に示す回路に関連するカウントであ
る。この回路は例えば相電流IAと接続する分圧回路D
129を含む。この回路は相電流IAのゼロ交差間の時
間をモニターするのに利用される。分圧回路D129の
出力ZCOUNTがマイクロコントローラーD20に印
加される。信号ZCOUNTはゼロ交差を表わすパルス
を発生させ、マイクロコントローラーD20はこのパル
スを計時することによって配電系統の周波数を求める。
【0116】配電系統は例えば5分間に亘るピーク需要
電流(例えば、65Kサンプル)を記憶することもでき
る。即ち、ステップP124において、これらのサンプ
ルが累算されてピーク需要バッファにローディングさ
れ、表示電流と比較される。次いで、ステップP126
において、65Kサンプルが採取されたかどうかがチェ
ックされる。もしイエスなら、ピーク需要バッファのロ
ーディング後、ステップP128において65Kの合計
が消去される。次いで、ステップP130及びP132
において例えばEPROM修理のような整備作業が行わ
れる。65Kサンプルの採取が完了したら、以上に述べ
たルーチンが繰り返えされる。
【0117】相過電流保護と併用される長遅延保護サブ
ルーチンP88を図31及び32に示す。相過電流及び
地過電流の長遅延サブルーチンは実質的に同じであるか
ら、ここでは相過電流だけを説明する。
【0118】先ずステップP134において、遮断器を
流れる電流が長遅延ピックアップ(LDPU)設定値以
上か否かが判定される。もしノーなら、ステップP13
6において、長遅延タイマー及び引きはずしタリーが払
われる。LED D60及びPHASE−ZONE−O
UT信号も消去される。次いでステップP138におい
てLED D60によってHIGH LOADが指示さ
れる。HIGH LOAD機能については米国特許第
4,827,369号に詳しく記述されている。次にス
テップP140において、図33及び34に示す地過電
流長遅延保護サブルーチンがテストされる。
【0119】遮断器を流れる電流がLDPU以上なら、
ステップP142においてHIGHLOADインジケー
ターが払われる。次いでステップP144において、引
きはずしフラッグがセットされているか否かが判定され
る。具体的には、電流がLDPU以上になると長遅延タ
イマーが起動され、タイマーが時間切れになると引きは
ずしフラッグがセットされる。引きはずしフラッグがセ
ットされているならステップP146において引きはず
し指令が起動され、セットされていなければステップP
148においてLED D60及びPHASE−ZON
E−OUTインターロックがセットされる。さらにPH
ASE−ZONE−OUTが読取られる。
【0120】次いでステップP150において、PHA
SE−ZONE−OUTインターロックがセットされて
いるか否かが判定される。セットされていなければ、後
述するように配電系統中の他の過電流保護装置によって
長遅延保護が行われることを意味する。この場合、ステ
ップP152に進み、配電系統が第2のループにあるか
否かが判定される。もしイエスなら、遮断器の長遅延引
きはずしが起動されて故障を排除することになる。もし
ノーなら、ステップP156に進み、第2パスフラッグ
をセットし、次にステップP158において地電流長遅
延保護がテストされる。
【0121】ステップP150においてインターロック
がセットされていると判定されて、長遅延保護が配電系
統中の他の過電流保護装置によって行われないことが示
唆された場合、これに代わって長遅延保護機能を行う構
成要件が配電系統になければならない。この場合、ステ
ップP160乃至168において、選択された長遅延部
分のスロープをチェックするが、この初期設定はI2・
tである。
【0122】勾配が明らかになったら、ステップP17
0に進み、配電系統が50Hzで運用されているか60
Hzで運用されているかが判定される。既に延べたよう
に、相電流のゼロ交差はマイクロコントローラーD20
によって感知され、読取られZCOUNTとして識別さ
れる。ステップP170において勾配が明らかになった
ら、ステップP172において、この勾配に対応する引
きはずしレベルセッティングが得られる。次いでステッ
プP174において、前記引きはずしセッティングがス
テップP84において得られた最大相電流と比較され
る。次にステップP176において、長遅延引きはずし
タリータイマーが時間切れになったか否かが判定され
る。もしノーなら、ステップP178において地電流に
関する長遅延保護サブルーチンがテストされる。
【0123】短遅延及び長遅延保護曲線がオーバーラッ
プするのを防ぐため、ステップP180において短遅延
ピックアップ値を超過しているか否かがチェックされ、
もし超過しているならルーチンはステップP184に進
み、このステップP184において短遅延引きはずし時
間値がローディングされ、ステップP186においてこ
の時間値を超過しているか否かがチェックされる。もし
短遅延ピックアップ時間値を超過しているなら、ステッ
プP188において引きはずしフラッグがセットされ、
ステップP190において引きはずしフラッグが起動さ
れる。もし短遅延時間値を超過していないなら、ステッ
プP192において地電流に対する長遅延保護がテスト
される。
【0124】短遅延保護に関するサブルーチンを図35
に示す。先ず、ステップP196において短遅延相電流
保護が作用可能な状態にあるか否かが判定され、もしノ
ーなら、ステップP198に進み、このステップP19
8において地電流に関する短遅延機能がテストされる。
もしイエスならステップP200において長/短遅延タ
リータイマーが増分される。このタイマーは長短遅延機
能のオーバーラップを防ぐのに利用される。ステップP
200において長/短遅延タリータイマーが増分された
ら、ステップP202において、遮断器を流れる電流が
LDPUよりも大きいか否かが判定される。もしノーな
らステップP204において長/短遅延タリータイマー
が払われる。もしイエスなら、ステップP206に進
み、電流がSDPUよりも大きいか否かが判定される。
もしノーなら、ステップP208において長/短遅延タ
リータイマーが払われると共にLED D60が消灯さ
れ、次いでステップP210に進んで地電流短遅延保護
機能がテストされる。もし電流がSDPUよりも大きけ
れば、ステップP212においてSDPUが既にピック
アップされたか否かが判定され、もしノーなら、ステッ
プP214においてLED D60がセットされ、ピッ
クアップフラッグもセットされる。もしイエスならステ
ップP216において相電流短遅延タリータイマーが増
分される。相電流短遅延タリータイマーが増分された
ら、ステップP218において短遅延タイマーが時間切
れになっているか否かが判定される。もしノーなら、ル
ーチンは再び瞬時地電流プログラムに戻る。もしイエス
ならステップP220において引きはずしフラッグがセ
ットされ、ステップP222において引きはずし作用が
起動される。
【0125】瞬時保護を図36及び37に示す。図36
は遮断器の状態(例えば、開または閉)が引きはずし装
置にリポートバックされる場合に使用されるディスクリ
ミネーター保護ルーチンである。
【0126】先ずステップP224において、瞬時相電
流保護作用が可能な状態にあるか否かが判定される。も
しノーならステップP226に進み、地電流瞬時保護機
能がテストされる。もしイエスならステップP226に
進み、ピックアップセッティングがロードされる。次に
ステップP228において、ピックアップセッティング
が最大相電流と比較される。次いでステップP230に
おいて、遮断器を流れる電流がピックアップセッティン
グよりも大きいか否かが判定される。もしイエスならス
テップP232において引きはずしフラッグがセットさ
れ、ステップP234において引きはずしが起動され
る。もしノーなら、ステップP236においてディスク
リミネーターオプションが可能な状態であるか否かが判
定される。もしノーなら、ステップP226に進み、瞬
時地電流保護機能がテストされる。もしイエスならステ
ップP238に進み、遮断器の状態が判定される。遮断
器に電流が流れているなら、ステップP241において
遮断器が閉じていた時間が測定される。これは遮断器が
閉じてからディスクリミネータールーチンに入った回数
を求めることによって測定される。ディスクリミネータ
ールーチンに入るごとにディスクリミネーターカウンタ
ーDCOUNTが増分される。例えばもしDCOUNT
が20以上、即ち、遮断器が約10サイクルに亘って閉
路された場合にはステップP226に進み、地電流瞬時
保護機能がテストされる。もしディスクリミネーターカ
ウンターDCOUNTが20以下ならステップP242
においてカウンターが増分され、遮断器を流れる電流が
瞬時設定値と比較される。もし遮断器を流れる電流がス
テップP244において設定値よりも大きければ、ステ
ップP246においてディスクリミネーターフラッグが
セットされ、ステップP234において引きはずしが起
動される。もし設定値よりも大きくなければステップP
226に進む。
【0127】ターボ瞬時保護を図37及び38に示す。
既に述べたように、このルーチンは上記アナログ回路D
129(図20−23)と協働することによって、過電
流引きはずし装置をパイロットする変流器が飽和状態に
あるときに瞬時引きはずしを行うためのルーチンであ
る。即ち、先ずステップP250において相電流がサン
プリングされ、ステップP252においてターボ相電流
保護が可能な状態にあるか否かが判定される。もしノー
なら、ステップP254において変流器が飽和状態にあ
るか否かが判定される。もしイエスならステップP25
6において飽和CTフラッグがセットされ、配電系統は
主プログラムに戻る。もしターボ相電流保護が可能な状
態にあるとステップP252で判定された場合にはステ
ップP258に進み、再び最大相電流がサンプリングさ
れる。次いでステップP260において、最新サンプル
が先行サンプルよりも大きかったか否かが判定され、も
しイエスならステップP258に戻って別のサンプルが
採取され、もしノーなら、最後の3個のサンプルが比較
されて真正サンプルであったかノイズであったかが判定
される。真正サンプルであったと判定されると、ステッ
プP262においてこれらのサンプルが引きはずしレベ
ル値と比較され、P264においてこれらのサンプルが
引きはずしセッティングよりも大きいか否かが判定され
る。もしサンプルが引きはずしセッティングよりも大き
くなければ、配電系統は主プログラムに戻り、もし引き
はずしセッティングよりも大きければステップP266
において瞬時ターボ引きはずしフラッグがセットされ、
ステップP268において引きはずしが起動される。
【0128】図38はターボモード瞬時プログラムの準
備手順を示す。この準備手順は設定値プログラミング後
のパワーアップと同時に使用可能となる。先ずステップ
P270においてターボ相電流保護が作用可能な状態で
あるか否かが判定される。もしノーなら、ステップP2
72においてパルス幅変調器出力が一定値、例えば公称
ピックアップレベルの最小ピックアップレベルである5
アンペアの28倍にセットされる。もしターボ相電流保
護機能が可能な状態にあるなら、配電系統がプログラム
引きはずしレベルを確認することによって引きはずしレ
ベルが20/2ニット以上にセットされたか否かを判定
する。もしノーなら、ステップP274にすすみ、パル
ス幅変調器出力がピックアップ値の28倍にセットされ
る。もしイエスならステップP276においてパルス幅
変調器出力が引きはずしレベルにセットされる。
【0129】フロントパネルF20上に種々の表示を発
生させるためのルーチンを図122乃至130に示す。
図122−125に示すFRONT PANELルーチ
ンP300において、もしリセット押しボタンが押した
状態であるとP302において判断されると、P304
において押しボタン・バイトがリセットされ、P306
においてRESET MODEサブルーチンが呼び出さ
れたのち、ルーチンはタグP308から退出する。RE
SET MODEサブルーチンがRESETVALID
フラッグを払うから、次のFRONT PANELルー
チン実行に際してはP312においてTRIP MOD
Eが呼び出され、ルーチンはP314において図125
へ飛ぶ。
【0130】P310においてユニットが引きはずしモ
ードではないと判断され、P316及びP318におい
てプログラム・モードではないと判断されると、ルーチ
ンはP320において図123へ飛ぶ。
【0131】ルーチンの最初の実行ではP318におけ
る判断に基づいてプログラム押しボタンを選択したの
ち、P322において押しボタン・バイトがセットされ
る。ブレーカーが開路状態であればプログラム・モード
だけに進入できる。P324において開路状態であると
判断されると、P326において調整可能なパラメータ
ーの現在値がロードされる。次のルーチン実行で、もし
P328においてブレーカーが開路状態のままであると
判定されると、P330においてPROGRAMMOD
Eサブルーチンが呼び出され、このサブルーチンが完了
するとFRONT PANELルーチンはタグP332
から退出する。もしブレーカーが開路状態でなければ、
プログラム・モード・フラッグが払われ、表示D86が
ブランクになり、P334においてプログラム LED
sD60が消灯し、ルーチンはタグP336から退出す
る。
【0132】FRONT PANELルーチンは図12
3へ続く。P338において引きはずしユニットが引き
はずしモードであればルーチンはタップP340を通っ
て図125へ飛ぶ。P338において引きはずしモード
ではなく、P342において電流が保護ピックアップ・
レベルの1つよりも大きいと判定されると、P344に
おいてテストフラッグが払われ、ルーチンはタップP3
46を通って図125へ分岐する。
【0133】ルーチンの最初の実行では、テスト押しボ
タンを押したのち、P348においてユニットが未だテ
スト・モードでなくても、P350において押しボタン
によってテスト・フラッグがセットされたことが検出さ
れ、P352において押しボタン・バイトがリセットさ
れる。ルーチンの以後の実行ではP354においてTE
ST MODEルーチンが呼び出される。その結果、テ
スト・フラッグがセットされたことがP356において
検知されると、ルーチンはタグP357を通って図12
5へ分岐し、さもなければルーチンはタグP358を通
って退出する。テスト押しボタンが押されるまで、ルー
チンはP350においてタップP360を通って図12
4へ分岐する。
【0134】図124もFRONT PANELルーチ
ンを示す。すでに述べたように選択テスト及びテスト押
しボタンを押すと、図124の第1部分が通信パラメー
ター変更のための図130に示すルーチンを呼び出す。
最初の実行ではP362においてINCOME ADD
フラッグはセットされない。P364及びP366にお
いてテスト押しボタン及び選択テスト押しボタンを押す
とP368においてINCOME ADD MODEが
呼び出される。以後の実行ではP362においてINC
OME ADDフラッグがセットされ、INCOME
ADD MODEルーチンが直接呼び出される。TES
T押しボタンまたはSELECT TEST押しボタン
を押さなければ、これらの押しボタンに対応するフラッ
グがP370において払われる。P374においてVI
EW VALIDフラッグがセットされてVIEW S
ETTINGS膜スイッチが押されていることを指示す
ると、P376においてVIEW MODEフラッグが
セットされ、P380においてVIEW MODEサブ
ルーチンが呼び出される。以後の実行でVIEWSET
TINGS膜スイッチが放離されると、P378におい
てVIEW MODEフラッグがセットされたままなら
VIEW MODEサブルーチンが呼び出される。
【0135】FRONT PANELルーチンの最終部
分を図125に示す。P384においてタイムアウト・
フラッグがセットされて、押しボタンが押されてから2
分半間が経過したことを指示し、P386においてRA
Mエラー・フラッグがセットされず、P388において
EEPROMエラーが検出されなければ、タイムアウト
・フラッグ、表示D86、及びプログラム/テストLE
DD60がP398において払われる。エラーが存在し
たりタイマーがタイムアウトしていない場合、もしP3
92においてユニットがビュー・モードないと判断され
ると、P394において次に表示すべき項目が判断され
る。いずれの場合にも、プログラムがP398において
退出する前にP396においてDO CURRENT表
示サブルーチンが呼び出される。
【0136】TRIP MODEルーチンP312を図
126及び127に示す。呼び出されると、プログラ
ム、テスト及びビューモード・フラッグがP400にお
いて払われる。P402においてオート・リセット機能
が選択されなかった場合、オペレーターがリセットボタ
ンを押すまでデータは一定に維持される。すでに述べた
ように、引きはずしユニットは引きはずしのタイプを指
示する出力接点を含む。初めてルーチンが呼び出される
と。P404においてこれらのリレーがセットされない
と判定される。ただし、P406において即時、ディス
クリミネーターまたはオーバーライド・フラッグがセッ
トされると。P408において即時リレー出力がセット
され、さもなければP410において過電流リレー出力
がセットされる。以後のルーチン実行ではプログラムが
タグP412を通って図127へ移行する。
【0137】オートリセット機能が選択され、P414
においてブレーカーが開路状態であれば、P416にお
いてOPEN CAN CLOSEフラッグがセットさ
れ、出力リレー・フラッグが払われる。P418におい
てテストモードで引きはずしが発生すると、ルーチンは
タグP419を通って図127へ飛ぶ。もしテストモー
ドでなければ、P420においてDO BLINKフラ
ッグがセットされる。このフラッグは次の実行でトグル
される。もしP422においてフラッグがセットされる
と、タグ424を通ってルーチンが図127へ移行し、
セットされなければタグP419を通って移行する。
【0138】P414においてブレーカーが閉路状態に
あると判定され、しかしP426においてOPEN C
AN CLOSEフラッグがセットされるという事実か
ら先行パスにおいては開路状態であったことが示唆され
る場合、このフラッグ、引きはずし表示、アンペア合
計、ピックアップからの経過時間及び引きはずしフラッ
グをP428において払うことによって表示をリセット
する。P430において持久RAMが使用中でないと判
定されると、引きはずしモードがタグP434を通って
退出する前にクリア引きはずしデータを記憶しているバ
イトがP432において消去される。
【0139】TRIP MODEルーチンは図127へ
続く。P438においてシステムがテスト・モードでな
ければ、P440において引きはずしの原因が文字メッ
セージとしてロードされ、P442において文字数字表
示ルーチンが呼び出される。テスト・もーどであるかど
うかに関係なく、P444においてTRIPの原因が検
出され、該当の赤色LEDが点灯する。次いでプログラ
ムは図122においてTRIP MODEサブルーチン
が呼び出されたステップまで戻る。
【0140】図24において呼び出されるVIEW M
ODEサブルーチンP381のフローチャートを図12
8に示す。このルーチンは2つのフラッグ、即ち、フロ
ントパネル上のVIEW SETTINGS押しボタン
を押すとセットされるVIEW VALIDフラッグ
と、サブルーチンの最初の実行でセットされるVIEW
フラッグを使用する。即ち、初めてこのサブルーチンに
入ると、P448においてVIEW VALIDフラッ
グがセットされ、P450においてこのフラッグと、作
用停止タイマー及びそのフラッグが払われる。P452
においてはVIEWフラッグがセットされていなけれ
ば、LEDがすべて払われ、P454においてVIEW
フラッグがセットされると共にモニターされるパラメー
ターをカウントする設定値カウンターがセットされる。
これは最初のルーチン実行であるからモニターできるパ
ラメーターの範囲をP456において初期設定し、文字
数字表示部に選択した設定値を表示すると共に表示され
るパラメーターに対応する緑色LEDを点灯するルーチ
ンがP458において呼び出される。次にVIEW S
ETTINNGS押しボタンを押すと、P460におい
て設定値カウンターが増分され、P458において新し
い設定値が表示され、P458において該当の緑色LE
Dが点灯する。パラメーターが全部モニターされると、
P460において表示が払われる。ルーチンが完了する
ごとにプログラムはVIEW MODEが呼び出された
図124に戻る。
【0141】図129は図24に示した保護ルーチンに
おいて呼び出されるLITE EMUPサブルーチンP
38を示す。このサブルーチンは図12に示す該当のレ
ジスターD52−D58を介して、選択されたLEDを
定常または点滅状態に点灯する。ルーチンの第1部分は
レジスターD52によって操作されるLEDを制御す
る。もしP448においてBLINKINGフラッグが
セットされると、関連LEDについてのデータがP45
0において補足され、いずれの場合にもP452におい
てバイトLED0がレジスターD52へ出力される。同
様に、レジスターD54によって制御されるLEDもも
しそれが妥当であればP454−P458に示すように
定常または点滅状態に点灯される。レジスターD56に
よって制御されるLEDに含まれるOPERATION
AL LEDは1秒間隔で緑色に点滅してユニットが正
しく動作していることを指示するか、または赤色に点滅
して誤動作を指示する。(図29のP112で補足され
る)1秒フラッグがP460においてセットされると、
このLEDに関するデータがP462において補足され
る。D56によってセットされるその他のLEDの1つ
がブリンキングのため選択されると、P464及びP4
66に示すようにBLINKINGフラッグがセットさ
れておれば出力が補足される。このLED及びOPER
ATIONAL LEDはP468においてD56レジ
スターへ出力されるLED2バイトによって付勢され
る。最後に、レジスターD58によって制御されるLE
Dがもし選択されれば付勢され、妥当であればP470
−P474において点滅させられる。ここでプログラム
は図24の保護ルーチンに戻る。
【0142】図130及び131は図124のFRON
T PANELルーチンによって呼び出されるINCO
M ADD MORE P368のフローチャートを示
す。このルーチンは文字数字表示部D86及び膜スイッ
チを利用して通信アドレス及びボーレートを変更するの
に利用される。図124に関連して述べたように、TE
ST及びSELECT TESTスイッチを同時に押す
ことによってこのモードに入る。初めてこのサブルーチ
ンに入った場合、P476においてADD MOREフ
ラッグはセットされず、P478において文字数字表示
部D86に現時点のアドレス及びボーレートが表示さ
れ、ADD MOREフラッグがセットされる。次いで
プログラムはタグP480を通ってFRONT PAN
ELルーチンに戻る。2回目のルーチン実行では、膜押
しボタンの幾つかを押してから2.5分間が経過してい
ることがP482において検知されると、P484にお
いて先入のアドレス及びボーレートが再ロードされ、P
486においてプログラムが飛ぶ。P488においてR
AISE押しボタンが押され、P490においてボーレ
ートが選択されている場合、P492においてボーレー
トが変更され、サブルーチンはタグP480を通って退
出する。ボーレート及びアドレスディジットはSELE
CT SETTINGS膜スイッチによって選択され
る。アドレスディジットの1つが選択されている場合、
このディジットの値がP494において増分される。同
様に、P496においてLOWER押しボタンが選択さ
れている場合、P498−P502に示すようにボーレ
ートが変更されるかまたはアドレスディジットが減分さ
れる。
【0143】RAISEまたはLOWER押しボタンで
はなくSELECT押しボタンがP504において押さ
れた場合、調整のためP506において次のアドレスデ
ィジットまたはボー・レートが選択される。この選択は
文字数字表示部の該当ディジットが点滅することによっ
てユーザーに指示される。
【0144】通信アドレス及び/またはボー・レートに
必要な変更を加えた後、オペレータはP508において
SAVE押しボタンを押して指示された変更を行う。新
しく選択されたアドレスが妥当であることがP510及
びP512において判定されると、P514−P518
において変更が持久メモリに記憶されている間割り込み
が禁止され、P520において表示が払われる。変更さ
れるアドレスが妥当でなければP522に示すように文
字数字表示部にエラー・メッセージが表示される。いず
れの場合にもP524においてADDフラッグが払われ
る。このフラッグはタグP486で示すように作用停止
タイマーがタイムアウトした場合にも払われる。
【0145】下記の定義は本願明細書の全文を通して適
用される。
【0146】ビット指定:レジスター内のビットは角括
弧内にビット番号を記入することによって指定する。例
えば、レジスターABCのビット5はABC[5]とい
う形で指定する。レジスターABCのビット5乃至0は
ABC[5...0]という形で指定する。レジスター
ABCのビット4及び5はABC[5,4]という形で
指定する。
【0147】16進法。接頭符号として$を付して表わ
される16個の基数。例えば、$0100=10進法の
256。
【0148】High−true:この信号は接尾辞
“h”を伴い、その電気レベルが+VDD電源またはそ
れに近ければ肯定的(真、または論理1)であると定義
され、電気レベルが0ボルト直流(Vdc)またはそれ
に近ければ否定的(偽、または論理0)であると定義さ
れる。
【0149】Low−true:この信号は接尾辞
“b”を伴い、その電気レベルがゼロVdcまたはそれ
に近ければ肯定的(真、または論理1)であると定義さ
れ、電気レベルが+VDD電源またはそれに近ければ否
定的(偽、または論理0)であると定義される。
【0150】入力:入力信号はIC10によって受信さ
れる。
【0151】出力:出力信号はIC10によって駆動さ
れる。
【0152】図中、本発明のICは総括的に参照番号1
0で示した。IC10の回路は回路遮断器、モーター・
コントローラーなど各種電気機器と併用できるようにあ
らかじめ標準化されている。図示及び説明の便宜上、図
39では回路遮断器12中に利用される場合のIC10
を示した。図示の回路遮断器12は相“A”、“B”及
び“C”を有する3相回路遮断器である。当業者なら容
易に理解できるようにIC10はモーターコントローラ
ー、接触器などのような回路遮断器以外の電気機器とも
併用できる。
【0153】回路遮断器12は本発明の範囲に含まれな
い。図示のように、回路遮断器12は3つの変流器1
4,16,18を含み、これらの変流器14,16,1
8は回路遮断器12のモニター及び制御を可能にするた
め回路遮断器12の負荷側20に配設されている。回路
遮断器12の線側22は(図示しないが)3相電源と接
続し、負荷側20は(図示しないが)例えば電動機のよ
うな3相負荷と接続している。
【0154】本発明の重要な特徴は、後述するようにI
C10は電流駆動されることと関連がある。即ち、変流
器14,16,18からの電流がコンディショニング回
路19(図39及び83B)を介してIC10に供給さ
れる。コンディショニング回路19はIC10に約20
μAの電流を供給するために利用される。
【0155】本発明の他の特徴はオンボード通信コント
ローラー29に係わる。このコントローラーはIC10
が例えば撚り2線式伝送線33のような通信ネットワー
ク・リンクを介して図39に示すパネルメーター31の
ようなデバイスと通信することを可能にする。(図示し
ないが)独自のマスター・コントローラーを含む他の通
信ネットワーク・リンク35を介して遠隔パネルメータ
ー31を他のネットワークに接続するためには、遠隔パ
ネルメーター31中に別のIC10、または米国特許第
4,644,566号に開示されているようなINCO
Mチップを組み込めばよい。マスター・コントローラー
を有するネットワークに接続される同様の通信コントロ
ーラーについては、本願の出願人に譲渡され、本願明細
書の一部を形成するものとして引用した米国特許第4,
644,566号に概説されている。
【0156】IC10の一実施例におけるデジタル部分
のブロックダイヤグラムを図40に示した。詳しくは後
述するように、各用途に特有のソフトウエア・プログラ
ミング及びマスク・オプションに応じて種々の構成を選
択できる。回路遮断器;モーターコントローラー、接触
器など多様な電気機器を制御・監視できる汎用性をIC
10に与えるには、種々の周辺装置を設ければよい。こ
れらの周辺装置としては逓倍命令を有するマイクロプロ
セッサー30、例えばMotorola社のタイプMC
68HO5がある。マイクロプロセッサー30は内部ア
ドレス/データ/制御母線34及び外部母線コントロー
ラー31を介して他の各種周辺装置及びIC10上の外
部ピンと通信する。クロック発生器36はマイクロプロ
セッサー30へタイミング信号を与える。読み取り専用
メモリー(ROM)38、消去可能読み取り専用メモリ
ー(EEPROM)40及びランダムアクセスメモリー
(RAM)42を含むことのできるオンボードメモリー
・サブシステムを設ける。EEPROMに内部充電ポン
プ44を設けることによってEEPROM40のプログ
ラミング消去に外部高電圧源を設ける必要がなくなる。
【0157】図示のメモリー・サイズは図示及び説明の
便宜上選択したに過ぎず、例えば256バイトのEEP
ROM40及び208バイトのRAM42であってもよ
い。ROM38は4,096バイトのマスク・プログラ
マブル・ユーザー命令メモリー及び240バイトのセル
フテスト・メモリーで構成することができる。
【0158】IC10は別々のデジタル及びアナログ電
源システムを有し、これらの電源システムはデジタル・
ノイズがアナログ回路に影響しないように隔離されてい
る。デジタル電源は外部電圧調整器(図83C)より成
るIC10のVDDピンに給電し、アナログ電源はAV
DDピンに給電する。多くの場合、外部トランジスタ
ー、ダイオード及び抵抗器だけで充分である。
【0159】AVDDピンと連携する分路調整器へのゲ
ート・ドライブを監視する内部電圧レベル検知器を含む
電力監視回路47を設ける。電力監視回路47はアナロ
グ電源電圧AVDDが所定限界値以下に降下し始める
と、RESN入力ピンと接続してリセット信号を発する
SHUNT出力ピンの作用を停止させる。さらに、マイ
クロプロセッサー30の動作を監視し、擬似的動作を検
知するとリセットを作用させるデッドマン回路46を設
ける。
【0160】アナログ回路用としてアナログ電源サブシ
ステム48を設ける。このサブシステム48は+1.2
5Vdcバンドギャップ調整器及び+2.5Vdc基準
電圧発生のための緩衝増幅器を含む。アナログ電源サブ
システム48への給電には外部電流を使用する。この外
部電源は外部ピンAVDDへ給電する。基準電圧を正確
に+2.5Vdcにトリミングできるように調整ピンV
ADJを設ける。このトリミングは例えば図120に示
すようにVREFピンとアナログ接地ピンAVSSの間
に直列に接続した2つの抵抗器からなる分圧回路によっ
て行なうことができる。前記直列抵抗器間のインターフ
ェースはVADJピンに接続する。分路調整器はVRE
Fピンにおける基準電圧に基づいてAVDDピンにおい
て公称+5.0Vdcの電源として作用する。緩衝増幅
器にはオープンドレイン出力を設け、これだけが電源と
なるようにする。この構成は複数のデバイスを並列させ
ることを可能にする。調整器は他のICにも隷属させる
ことができる。そのためにはVADJピンをスレーブI
CのVREFに接続する一方、スレーブICのVREF
ピンをマスターICのVREFに接続すればよい。
【0161】Aコンパレーター49、B+コンパレータ
ー50及びカッドコンパレーター58を含むコンパレー
ター・サブシステムを設ける。Aコンパレーター49は
通信コントローラー29と併用される。B+コンパレー
ター50は図83Bに関連して後述するように外部電源
発生用である。コンパレーター50の反転入力はVRE
Fピン(公称+2.5Vdc)と連携する。入力信号は
コンパレーター50の非反転入力ピンBSENSEに印
加される。B+コンパレーター50の出力は外部ピンB
DRIVEと接続する。カッドコンパレーター58は一
定電圧、例えば+1.25Vdcを基準とする4つのコ
ンパレーターを含む。
【0162】タイマー60やパルス幅変調出力61など
種々の特殊機能をも設けることができる。タイマー60
はタイムベースまたは波形発生周期測定など周期的機能
に利用でき、パルス幅変調出力61は4により分割され
たマイクロプロセッサーの相2クロックによって周期を
制御できる周期性信号である。
【0163】回路遮断器、モーターコントローラーなど
多様な用途に適応できるようにIC10にその他各種の
周辺装置も設けることができる。例えば、この種の周辺
装置としては、4つの汎用8ビット2方向性ポート、即
ち、Port A(52)、Port B(53)、P
ort C(56)及びPort D(57)が考えら
れる。また、直列母線を介して通信する周辺装置を有効
に接続するためには直列周辺インターフェース54(S
PI)を設ければよい。SPI54はマルチプロセッサ
ー・システム内でのプロセッサー間通信にも利用でき
る。SPI54は種々のプロトコルを採用して通信する
装置の接続を可能にする複数の動作モードを実現する。
【0164】本発明の重要な特徴は、図40に機能ブロ
ック62,64として示したアナログ・サブシステムに
係わる。このサブシステムを図41にブロックダイヤグ
ラムで示した。アナログ・サブシステムは例えば、アナ
ログ電圧/電流信号を受信してこれを分解能12ビット
の8ビット・デジタル信号に変換する8つのアナログ入
力チャンネルを含む。入力チャンネルのうち4つ(6
2)電圧入力または電流入力として作用するようにソフ
トウエアによって選択できる。もう一つの入力チャンネ
ル64は電圧入力としてのみ作用させることができる。
入力チャンネル62,64の電流及び電圧入力作用はソ
フトウエアによって選択されるマルチプレクサー(MU
X)66,68によって制御される。
【0165】電圧入力チャンネルは0−2.5Vdcの
正電圧を入力されることができ、これらの正電圧はオー
トゼロ化可能な可調電圧利得増幅器80に印加される。
これらの信号はソフトウエアによる選択に応じてオート
レンジング(自動範囲決定)・モードまたは固定利得モ
ードで処理される。もしオートレンジング・モードが選
択された場合、信号が少なくとも現尺の1/2となり、
しかもオーバーフロー状態でなくなるまで利得を自動的
に調整できるように内部オートレンジング・レジスタに
記憶されている値によって任意の電圧入力チャンネル6
2または64の範囲を調整する。範囲調整された信号は
A/D78により直接に8ビット・デジタル値に変換さ
れ、内部レジスタに記憶される。もし固定レンジング・
モードが選択された場合、電圧モード入力62または6
4を所定の利得設定値、例えば12,4,8または16
で作動することができる。所定の利得設定値はMUX8
6を介して電圧増幅器80の反転端子と接続する抵抗回
路84を含む利得回路によって与えられる。MUX86
はソフトウエアによって制御される。電圧増幅器80の
出力は他のMUX88を介してA/D回路78と接続す
る。1以外の電圧利得が選択されると、MUX88は図
41に示す位置を取る。ただし、利得1が選択される
と、電圧増幅器80はレンジング回路から遮断され、入
力電圧チャンネル62または64がA/D78に直接印
加される。
【0166】電流モード入力62は例えば現尺を表わす
−1.6mAの負電流(例えば、MXOピンからの電
流)を入力される。選択されなかった電流入力チャンネ
ルは開閉スイッチとして作用するMUX68を介してデ
ジタル接地ピン(VSS)に接続し、選択された入力電
流チャンネルはアナログ接地ピン(AVSS)と連携す
るオートゼロ化可能な電流増幅器90の反転入力に接続
する。ソースフォロア出力は可調電流ミラー92を介し
て、選択されたチャンネルに電流を供給することによっ
て反転入力を見掛け上のアース電圧に維持するように構
成されている。電流ミラー92はオートレンジング回路
によってセットすることができ、ソフトウエアによって
例えば比1/1,1/2,1/4,1/8または1/1
6にオーバライトすることができる。オーバライトされ
たミラー出力はMXOピンに供給されるから、MXOピ
ンからの電流は選択された電流入力チャンネルピンから
の電流総量のプログラマブルな部分ということになる。
2通りの演算モードが可能である。
【0167】非積分モード。アナログ接地ピン(AVS
S)とMXOピンとの間に(図示しない)外部抵抗器を
挿入することによって比率電流を電圧に変換し、この電
圧を上述の態様でデジタル値に変換すればよい。この演
算モードでは、ソフトウエアによってオーバライトされ
ない場合、増幅器利得のデフォルト値を1に設定するこ
とがある。
【0168】積分モード。アナログ接地ピン(AVS
S)とMXOピンとの間に(図示しない)外部コンデン
サーを挿入することによって比率電流を積分する。プロ
グラムの制御下にこのコンデンサーを放電させるための
短絡スイッチ96を設ける。積分された電圧は次にA/
D78のように上述したように変換される。
【0169】電圧及び電流増幅器80,90はCMOS
増幅器に固有のオフセットを補償するオフセット電圧補
償回路98を有する。このようなオフセットは例えば±
20ミリボルト程度のレベルに達し、変換デジタル値の
最下位ビットの精度に影響する可能性がある。回路98
を設けることによりオフセットを常に0.0乃至0.5
mVの負電圧に維持し、もし入力電圧差がゼロなら増幅
器80,90が正の出力を取るように強制することがで
きる。このオフセット修正はハードウエアによって自動
的に行なうか、またはソフトウエアによって制御するこ
とができる。
【0170】入力チャンネル62,64にサンプル/ホ
ールド能力を与える。具体的には8つのアナログ入力チ
ャンネル62、64を4対のチャンネル102,10
4,106,107にグループ分けし、各チャンネル対
102,104,106,107をサンプル/ホールド
能力のある1つのチャンネルとして使用する。各対の一
方のチャンネル入力とアナログ接地ピンAVSSとの間
に(図示しない)コンデンサーを挿入し、他方のチャン
ネルを電圧入力に接続する。サンプル・コマンドはソフ
トウエアがサンプル/ホールドMUX108,110,
112,114を介して各対の両チャンネルを互いに接
続して入力電圧を隣接チャンネルのコンデンサーに記憶
させることを可能にする。両チャンネル共に電圧モード
に構成されているチャンネル対だけがこの態様で動作す
る。4つのチャンネル102,104,106,108
すべてを同時にサンプリングできる。
【0171】本発明は他にも重要な特徴を有する。例え
ば、IC10はアナログ信号またはデジタル信号に応答
してデジタル信号を出力する。さらに他の重要な特徴と
してIC10が周囲温度を感知して対応の信号を出力す
ることを可能にする回路を該IC10に組み込む。
【0172】動作モード IC10は5通りの動作モードを有する。先ず2つの普
通動作モードとしてシングルチップ・モード及び拡張モ
ードがある。この2つはEXPNピンをVSSピンまた
はVDDピンに接続することによって選択することがで
きる。3つの特殊動作モードとしてエミュレーション、
テスト及びセルフチェック・モードがある。この3つの
モードはリセット・ラインが否定された状態で対応のピ
ンをVDDの2倍の電圧レベルに接続することによって
のみ選択でき、通常積操作ではイネーブルさせることが
できない。IC10の動作モードはリセットから脱した
状態でのEXPN,IRQN及びTCAPピンの入力レ
ベルによって決定される。これらのピンはRESNピン
が電気的低状態から電気的高状態に移行するとサンプリ
ングされる。種々の動作モードに対応するピンの入力レ
ベルを表1に示す。
【0173】動作モードはピンALE,PSEN,RE
N,WEN及びPH2ピンの機能を決定する。それぞれ
の動作モードにおけるIC10の挙動を以下に説明す
る。
【0174】
【表1】 1.シングルチップ・モード RESNピンが電気的低レベルから電気的高レベルに変
わり、EXPNピンがVDDレベルであればシングルチ
ップ・モードが選択される。このモードでは、Port
A及びBが通常の2方向性I/Oポートとして作用し、
マイクロプロセッサーは内部マイクロプログラムROM
からのコードを実行する。可変機能デバイス・ピンの動
作について表2に示した。
【0175】
【表2】 2.拡張モード RESNピンが電気的低レベルから電気的高レベルに変
わり、EXPNピンがVSSレベルであれば拡張モード
が選択される。このモードではPortAが多重化され
たデータ/アドレス母線となりPortBが上位アドレ
ス母線となる。このモードではプログラム・コードが外
部メモリ・デバイスに存在しなければならない。内部コ
ードROMは利用できず、$4000以上のメモリ場所
はすべて外部デバイスで調達しなければならない。可変
機能デバイス・ピンの動作は表2に示した通りである。
【0176】3.エミュレーション・モード RESNピンが電気的低レベルから電気的高レベルに変
わると、EXPNピンをVDDの2倍に相当する電圧レ
ベルに設定することによって選択される特殊動作モード
がこのエミュレーション・モードである。このモードは
いくつかのピン定義が変わることを除けば拡張モードと
同様である。可変機能デバイス・ピンの動作は表2に示
した通りである。
【0177】4.テスト・モード テスト・モードはIC10の生産テストに利用されるモ
ードであり、RESNピンの入力が上昇した時点でIR
QNをVDDレベルの2倍に設定し、TCAPをVDD
レベルに設定することによって選択される。
【0178】5.セルフチェック・モード セルフチェック・モードはバーンイン試験に利用され
る。RESNピン入力が上昇した時点でIRQNをVD
Dレベルの2倍に、TCAPをVSSレベルにそれぞれ
設定することによって選択される。可変機能デバイス・
ピンの動作は表2に示した通りである。
【0179】構成方法 IC10は多様な電気機器に汎用されるよう意図された
ものであるから、特定の用途に合わせてIC10を設計
するにはそれだけの構成情報が必要である。この構成情
報はマスク・オプション、ソフトウエア、定数または実
行時間構成によって決定される。
【0180】マスク・オプションについてはIC10の
製造時にROM38の内容を規定すればよい。シングル
・マスクに適宜変更を加えることによってマスク・オプ
ションの範囲はさらに広がる。例えばデッドマン・サブ
システム46、IRQNトリガリング、発振器オプショ
ン、コンパレーター・ヒステリシス・オプション、SP
Iオプションなどである。個々のコンパレーターごとに
所定のヒステリシス例えば20ミリボルト(mV)また
は0ヒステリシスを選択することができる。
【0181】マスク・プログラマブル・オプションもI
RQNピンとの連携で発生する割り込みのタイプ選択を
可能にする。2つのトリガー方法のいずれか1つを選択
すればよい。即ち、1)負エッジ感知トリガリングだ
け、または2)負エッジ感知及び低レベル感知トリガリ
ングの併用。もしオプション2)が選択されると、IR
QNピンへの入力が割り込みを発生させる。IC10は
内部発振器を制御するために水晶/セラミック共振器入
力またはRC回路を組み込むことができるように構成す
ればよい。具体的には内部発振器を制御するために水晶
/セラミック共振器入力またはRC回路を組み込むこと
ができるようにマスク・オプションによってIC10を
構成すればよい。内部クロックは1MHz乃至8MHz
の周波数範囲でATカット並列共振水晶共振器と協働す
る内部発振器のクロックを二分することによって与えら
れる。規定の範囲に収まらない水晶を使用したい場合に
は外部発振器を採用することが好ましい。始動及び安定
の問題を極力小さくするため水晶などをできるだけ入力
ピンに近く配置しなければならない。水晶共振器に関す
る好ましいパラメーターは表1に示した通りである。
【0182】コストに制約のある用途には水晶共振器の
代りにセラミック共振器を使用すればよい。セラミック
共振器を使用する場合には図42(a)に示す回路が好
ましい。これと等価の回路を図42(b)に示した。表
3は各種共振器に関する好ましいパラメーターを示す。
【0183】
【表3】 マスク・プログラマブル発振器オプションを選択するこ
とにより図42(c)に示すように外部発振器ピンOS
C1,OSC2間に単一の外部抵抗器Rを使用すること
ができる。このオプションでは、5MHz乃至70KH
zの周波数が適当である。マスク発振器オプションを選
択した場合には外部クロック入力を使用しなければなら
ない。図42(d)に示すように、この外部クロックは
OSC1ピンと接続するがOSC2とは接続していな
い。SPIについては2通りのマスク・オプションを利
用でき、このマスク・オプションによって2通りの直列
周辺インターフェース・データピン(MOSI,MIS
O)構成のいずれか一方が選択される。
【0184】□双向データ・ピン: この構成では、マ
スター動作を選ぶかスレーブ動作を選ぶかに応じてEP
Iデータ・ピンが方向を変える。MOSIピンはマスタ
ー・モードでは出力、スレーブ・モードでは入力とな
る。MISOピンはマスター・モードでは入力、スレー
ブ・モードでは出力となる。
【0185】□単向データ・ピン: この構成はSPI
のモードに関係なくSPIデータピンが動作することを
強制する。この構成を選択した場合、MOSIは常に出
力であり、MISOは常に入力である。
【0186】マスク・オプションのほかに、ソフトウエ
ア定数もIC10の構成に利用される。即ち、内部構成
レジスターはプログラムROM38またはEEPROM
40に記憶されている用途に応じたソフトウエア定数か
らマイクロプロセッサー・ソフトウエアによってロード
される。1対の内部構成レジスター(CFR,ACF
R)を利用することによってIC10におけるこれらの
オプションを制限する。CFR及びACFRレジスタは
プログラム初期設定に基づいてロードされ、詳しくは後
述するように、通常プログラム動作中には変更されるよ
うには意図されていない。
【0187】最後に、実行時間構成によってもIC10
の構成を特徴づけることができる。このオプションを選
択する場合、構成データはマイクロプロセッサーのI/
Oサブシステムを介して外部デバイスから読み取られ
る。この読み取りは並列また逐次方式で入/出力ポート
A,B,CまたはDを利用することによって行なわれ
る。
【0188】構成レジスター IC10アーキテクチュアに利用できる種々のソフトウ
エア構成オプションを特定するのに構成レジスターCF
R及びACFRを使用する。レジスターCFR、ACF
Rは入/出力ピンをそれぞれ適切な機能に構成すると共
にその他の主要構成パラメーターを設定するためソフト
ウエアの初期設定段階においてプログラムされる。IC
10の不適正な動作を回避するためには通常運転中にC
FR及びACFRレジスターを変更してはならない。
【0189】CFRレジスターは書き込み専用レジスタ
ーである。ACFRレジスターは読み書きレジスターで
ある。CFR及びACFRレジスターのビット・フォー
マットを図44に示した。CFR及びACFR構成レジ
スターは、いずれもパワーアップまたはリセットと同時
にゼロに初期設定される。これは給電がなされてからマ
イクロプロセッサー30が用途に応じて変更するまでの
IC10の状態を表わす。
【0190】CFRレジスター CFRレジスターは書き込み専用レジスターであり、コ
ンパレーター出力オプションを構成するのに利用され
る。ビット4及び5は無効である。CFRレジスター中
のその他のビットを定義すると下記の通りである。
【0191】CFR[7]: 通信サブシステム・マス
ター・イネーブル(許可)。これは通信コントローラー
・サブシステム29のマスター・モードへの切り換えを
可能にする許可ビットである。この構成ビットが0なら
ば通信コントローラー・サブシステム29はマスター・
モードの動作に入ることができない。1ならばマスター
・モード動作が可能となるこのビットはリセットと同時
に0にセットされる。
【0192】CFR[6]: SPIOFF。これはS
PIサブシステムに対する禁止ビットである。セットさ
れると、SPIサブシステムはディスエーブル(禁止)
状態となる。このビットはリセットと同時に0にセット
される。
【0193】CFR[3...0]:コンパレーター・
モード制御。これら4個の構成ビットはコンパレーター
出力をポートCの最下位4ビットで“OR処理”するこ
とを可能にする。これら4個の構成ビットに0が現われ
ると連携のポート・ピンのOR演算が可能となる。この
モードでは、もしそれぞれのコンパレーター入力が限界
電圧(+1.25V)以上なら、リセット状態における
各出力ピンのレベルは低となる。リセットによってマイ
クロプロセッサーのPORTC出力レジスターが払わ
れ、出力ピンはコンパレーター入力にのみ左右される。
マイクロプロセッサーがポート出力レジスターに“1”
を書き込むと、出力ピンはコンパレーター入力の状態に
関係なく高レベルを強制される。
【0194】これら4個の構成ビットに1が現れると
“OR”演算が禁止される。このモードでは、リセット
後、ポート・ピンは高インピーダンスの状態となる。構
成ビットにはCFR[0]制御スキャンPCO/CMP
O及びCFR[3]制御PC3/CMP3が逐次割り当
てられる。
【0195】ACFRレジスター ACFRレジスターは7ビット読み書きレジスターであ
り、アナログ・サブシステムを構成するのに利用され
る。このレジスターはリセットまたはパワーアップと同
時に0にセットされる。ビット4は無効である。ACF
Rレジスターのビット定義は下記の通りである。
【0196】ACFR[7]: クロック発生源。この
ビットはA/D78、通信コントローラー・サブシステ
ム29及びEEPROMチャージポンプ44のためのク
ロック発生源を選択する。上記A/D78などはIC1
0の内部発信クロックまたは外部水晶発振器からのクロ
ックを利用するように構成することができる。水晶発振
器を選択する場合(ACFR[7]=1)、発振器周波
数は2−8MHzの範囲でなければならない。周波数が
上記以外の値なら内部クロック発信源オプション(AC
FR[7]=0)を使用しなければならない。通信コン
トローラー・サブシステムを使用する場合には、外部水
晶発振器オプション(ACFR[7]=1)を使用しな
ければならない。このビットはリセットはリセットによ
り0(内部クロック発信源)にセットされる。内部クロ
ックを選択してから発振器が安定するまでに10ミリセ
コンド(ms)の遅延が必要である。安定時間中にA/
D78及びEEPROM40の動作が行なわれねばなら
ない。
【0197】ACFR[6]: 分配比。このビットは
A/D78及び通信コントローラー・サブシステム29
のためのクロック分周比を選択する。外部水晶発振器及
びACFR[6]セッティングの選択には次の2点を配
慮しなければならない;第1に、A/D78へのクロッ
ク入力は1−2MHzの範囲でなければならない;第2
に、通信コントローラー・サブシステム29へのクロッ
ク入力はもし通信コントローラー・キャリア及びビット
伝送速度が規格に合っているなら1.8432MHzで
なければならない。
【0198】このビットは分周比1/2または1/4を
選択することによって2−8MHzの水晶発振器の使用
を可能にする。もし通信コントローラー・サブシステム
29がアクティブなら、7.3728または3.686
4MHzの水晶発振器を使用しなければならない。外部
水晶発振器および状態ACFR[7]を選択することで
A/D変換時間、オートレンジ時間およびオートゼロ時
間が決定される。表4は構成ビットを定義すると共に変
換時間への影響を示す。
【0199】
【表4】 ACFR[6]: A/Dパワーダウン。このビットは
A/Dサブシステム78のパワーダウン動作を制御す
る。セットされるとA/Dサブシステム78をパワーア
ップする。リセットされると、A/Dサブシステム78
はパワーダウンする。このビットはパワーオンと同時の
リセットによって0にセットされる。パワーアップ後コ
ンバーターが安定するまでに少なくとも100μsの遅
延が必要である。
【0200】ACFR[3...0]: MUX
3...MUX0モード選択。これらの構成ビットはア
ナログ入力チャンネル62,64の入力モードを制御す
る。入力チャンネル62(MUX0...MUX3)は
電流入力モードまたは電流入力モードにセットすること
ができる。これらの構成ビット中に0が現れると電圧モ
ードが選択され、1が現れると電流モードが選択され
る。これらのビットには表5に示すようにACFR
[0]制御MUXOおよびACFR[3]制御MUX3
が順次割り当てられる。
【0201】
【表5】 マイクロプロセッサー30 マイクロプロセッサー30はすべてのデータ、プログラ
ムおよびI/Oインターフェースを単一アドレス・マッ
プに配置するMotorola MC68HCO5 アーキテクチュア、Vo
n Neumann 型装置をモデルとしたものであり、専用命令
の数が少なく、したがって、比較的小型であり、命令セ
ットを記憶しやすい。
【0202】マイクロプロセッサー30の詳細は参考の
ため本願明細書にも引用している1983年Motorola I
nc. から刊行されたM6805 HMOS/M146805 CMOS FAMILY U
SERSMANUAL に記憶されている。マイクロプロセッサー
30のアーキテクチュアは5つのレジスター:即ち、ア
キュムレーター(A)、インデックス・レジスター
(X)、プログラム・カウンター(PC)、スタックポ
インター(SP)および条件コード・レジスター(C
C)に基づいている。
【0203】アミュムレーターは演算およびデータ操作
のためプログラムによって使用される汎用8ビット・レ
ジスターである。読み取り/変更/書き込み命令はすべ
てこのレジスターに基づいて動作する。アキュムレータ
ーはデータ操作および演算のためのレジスター/メモリ
ー命令に使用される。インデックス・レジスターはイン
デックス・モードのアドレス指定において、あるいは補
助アキュムレーターとして使用される。これは直接また
はメモリーからロード可能な8ビット・レジスターであ
り、その内容がメモリーに記憶されるか、またはメモリ
ーと比較される。インデックス命令において、インデッ
クス・レジスターは命令によって与えられた値に加算さ
れて有効アドレスとなる8ビット値を供給する。インデ
ックス・レジスターは限られた範囲の演算およびデータ
操作にも利用される。
【0204】プログラム・カウンターは16ビット・レ
ジスターであり、次に取り出して実行すべき命令のメモ
リー・アドレスを記憶している。通常、プログラム・カ
ウンターは次の命令を指すが、割り込み命令などによっ
て変更されることがある。割り込み中に該当の割り込み
ベクトルがプログラム・カウンターにロードされる。飛
び越しおよび分岐命令は次に実行すべき命令が必ずしも
メモリー中の次の命令に相当しないようにプログラム・
カウンターを変更することができる。
【0205】スタック・アレイまたはスタックは重要な
情報を一時的に記憶するのに利用されるメモリー領域で
あり、本質的には後入れ先出し(LIFO)方式で使用
される一連のRAMの記憶場所である。スタックポイン
ターは常にスタック中の次の空きスペースを指す。割り
込みおよびサブルーチンは重要情報の一時記憶にこのス
タックを利用する。スタックポインターはサブルーチン
・コールにおいてリターン・アドレス(2バイト・プロ
グラム・カウンタ−)を自動的に記憶すると共に、割り
込み中にすべてのレジスター(5バイト:A,X,PC
およびCC)を自動的に記憶するのに利用される。スタ
ックは場所$00FFに始まり、64の場所にまたがっ
ている。
【0206】条件コード・レジスターは実行されたばか
りの命令の結果およびプロセッサーの状態を指示する5
ビットのレジスターである。これらのビットはプログラ
ム命令およびそれぞれの状態の結果として取られた特定
の行動によって個々にテストされる。条件コード・ビッ
トの定義は次の通りである:ハーフキャリー(H)、割
り込みマスク(I)、負(N)、O(Z)および繰り上
げ/借り(C)。
【0207】メモリー・マッピング マイクロプロセッサー30は65,536バイトのメモ
リーをアドレス指定することができ、メモリー・スペー
スは$0000乃至$FFFFである。図119はIC
10のメモリー割り当てを示すダイヤグラムである。
【0208】1.ROM38 IC10メモリー・マップはマスク・プログラマブルR
OM38の3つの部分を含み、拡張モードで外部ROM
の場所$8000乃至$FFFFの32,768バイト
を収容する。このメモリー38はデバイス製造時にプロ
グラムされる。ROM38の3つの部分は表6に示すよ
うに配置される。
【0209】
【表6】 2.RAM42 IC10は場所$0030から$00FFに及ぶ208
バイトのRAMを有し外部RAMの場所$4000から
$7FFFまで16,384バイトを収容できる。この
内部RAMの上部$0030から$00FFまでの領域
はスタックに当てられる。スタックは、場所$00FF
から$00COまで最大限64場所に亘る。プログラム
は使用されないスタック場所を全般的な記憶に利用でき
る。ただし、これらの場所に記憶されているデータがス
タック操作によって重ね書きされないように注意する必
要がある。
【0210】3.EPROM40 IC10はアドレス$0100乃至$01FFに配置さ
れた256バイトのEPROM40を有する。
【0211】4.割り込みおよびリセット・ベクトル メモリー・マップの上部16バイトは割り込みベクトル
に当てられる。それぞれに対するアドレス割り当ては下
記の通りである: $FFFE−FFFF:リセット・ベクトル このベクトルはプロセッサー・リセットに際して使用さ
れる。8つの割り込みのうち最も高い優先順位を与えら
れる。
【0212】$FFFC−FFFD:ソフトウエア割り
込み このベクトルはSWI命令の実行中に使用される。8つ
の割り込みのうち2番目に高い優先順位を与えられる。
【0213】$FFFA−FFFB:外部非同期割り込
み この割り込みには8つの割り込みのうち3番目に高い優
先順位が与えられる。外部割り込み(IRQNピン)は
このベクトルを使用する。
【0214】$FFF8−FFF9:タイマー割り込み この割り込みには8つの割り込みのうち4番目に高い優
先順位が与えられる。タイマー60によって使用され
る。
【0215】$FFF6−FFF7:コンパレーター・
サブシステム割り込み この割り込みには8つの割り込みのうち5番目に高い優
先順位が与えられる。コンパレーター・サブシステム5
8によって使用される。
【0216】$FFF4−FFF5:A/Dサブシステ
ム割り込み この割り込みには8つの割り込みのうち6番目に高い優
先順位が与えられる。A/D78によって使用される。
【0217】$FFF2−FFF3:直列周辺装置割り
込み この割り込みには8つの割り込みのうち7番目に高い優
先順位が与えられる。SPIサブシステム54によって
使用される。
【0218】$FFF0−FFF1:INCOM通信コ
ントローラー割り込み この割り込みには8つの割り込みのうち最も低い優先順
位が与えられる。通信コントローラー29によって使用
される。
【0219】5.データの転送および制御 データ転送/制御機能は表7で定義するようなメモリー
・アドレス・スペースにおいてマイクロプロセッサー3
0によってアクセスされる全バイトに亘るレジスター・
インターフェースを利用することによって行なわれる。
【0220】EEPROMの制御 マイクロプロセッサー30は、メモリー・アドレス・ス
ペースに配置されている単一の読み書きレジスターNV
CRによってEEPROM40の動作を制御する。図4
5はこのレジスターのフォーマットを示す。リセットに
よってこのレジスターが払われて0となる。これによっ
てEEPROM40が正規読み取り動作用に構成され
る。NVCRレジスターのビット割り当てを以下に説明
する。
【0221】
【表7】 NVCR[7..5]:未使用。これらのビットはデバ
イス・テスト用に当てられる。
【0222】NVCR[4]:バイト消去選択(BYT
E)。このビットはバイト消去動作を選択する。セット
されると行ビットを無視する。即ちBYTEが1にセッ
トされると消去動作が特定のバイトに対して実行され、
0にセットされると消去動作が行またはバルクに及ぶ。
【0223】NVCR[3]:行消去選択(ROW)。
このビットは行またはバルク消去動作を選択する。BY
TEがセットされると、このビットは無視される。RO
Wが1にセットされると、消去動作は特定の行に対して
実行され、0にセットされると、バルク消去が選択され
る。
【0224】NVCR[2]:EEPROM消去(ER
ASE)。このビットは次のように消去動作を制御す
る:ERASEが1にセットされると、消去モードが選
択される。ERASEが0にセットされると、正規の読
み取りまたはプログラム・モードが選択される。
【0225】NVCR[1]:EEPROMラッチ制御
(EELAT)。このビットは次のようにEEPROM
アドレスおよびデータのラッチ動作を制御する。EEL
ATが1にセットされると、アドレスおよびデータをプ
ログラミングまたは消去動作のためEEPROM40内
にラッチすることができる。EELATが0にセットさ
れると、データをEEPROM40から読み取ることが
できる。EELATおよびEEPGMビットの双方を同
じ書き込みサイクルにおいてセットしようとしてもどち
らもセットされない。
【0226】NVCR[0]:EEPROMプログラム
電圧イネーブル(EEPGM)。このビットは次のよう
にEEPROM40の動作モードを決定するEEPGM
が1にセットされると、充電ポンプ44が作動し、その
結果EEPROM列に高電圧が印加される。EEPGM
が0にセットされると、充電ポンプが停止する。EEL
ATおよびEEPGMの双方を同じ書き込みサイクル中
にセットしようとしても双方ともにセットされない。E
EPGMビットがセットされている状態でEEPROM
アドレスへの書き込みが行なわれても、この書き込みは
無視され、進行中のプログラミング動作は妨げられな
い。この2つの安全対策によりEEPROM40の内容
が意図に反して変化するのを防止することができる。
【0227】EEPROMの動作 EEPROM40の仕様はAppendixAに示して
ある。内部充電ポンプ44により、消去およびプログラ
ミングのため高電圧を供給する必要がない。プログラミ
ング時間を短縮するため、バルク、行およびバイト消去
作業を充電ポンプ44でまかなう。
【0228】EEPROMバイトの消去状態は$FFで
ある。プログラミングは1から0に変化する。メモリー
場所中のいずれかのビットを0から1に変えたければ、
再プログラムに先立って別の動作でバイトを消去しなけ
ればならない。新しいバイトがすでに0にプログラムさ
れたビット位置に1を含まなければ、EEPROMバイ
トを消去せずにプログラムしてもよい。
【0229】EEPROM40のプログラミングおよび
消去は、内部高電圧充電ポンプ44に依存して行なわれ
る。充電ポンプ44のためのクロック発信源はA/Dサ
ブシステムと共通であり、上述したようにACFR
[7,6]によって選択される。2MHz以下のクロッ
ク周波数ならば充電ポンプ44の効率を低下させ、プロ
グラムまたは消去に要する時間を増大させる。選択され
たクロックが2MHzならば好ましいプログラムおよび
消去時間は10msであり、クロックが1MHz乃至2
MHzなら20msまで延びることになる。クロック発
信源を充電ポンプ44用に切り換えてから発信源が安定
するまで少なくとも10ms待たねばならない。
【0230】EEPROM40の動作はNVCRレジス
ターによって制御される。後述するように、EEPRO
M40によって種々の動作が行なわれる。EEPROM
のプログラムおよび消去と並行して、もしEEPROM
40からのデータ読み取りを必要としないならその他の
プロセッサー動作を継続することができる。プログラム
および消去動作中は内部読み取り/データ母線34から
EEPROM40が遮断されるからである。
【0231】EEPROM40からデータを読み取るに
は、EELATビットが0でなければならない。このビ
ットが払われると、NVCRレジスター中の残りのビッ
トは意味または効果を失い、EEPROM40はあたか
も普通のROMであるかの如く読み取られる。
【0232】EEPROM40のプログラミング中には
ROWおよびBYTEビットは使用されない。プログラ
ミングに先立って別の消去動作によりバイト中の0ビッ
トを消去しなければならない。プログラミング・サイク
ルを開始するには下記のような一連の動作が必要であ
る: 1.EELATビットをEEPGM=0にセットする。
【0233】2.EEPROMメモリー場所にデータを
記憶させる。
【0234】3.EEPGMビットを高電圧供給にセッ
トする。
【0235】4.10ms待機する。
【0236】5.EEPGMおよびEELATビットを
いずれもリセットすることにより正規動作に戻す(NV
CRを払う)。
【0237】EEPROMメモリーのバルク消去を開始
するには下記のような一連の動作が必要である: 1.ERASEおよびEELATビットをEEPGM=
0にセットする。
【0238】2.EEPROMアドレスにデータを書き
込む。
【0239】3.EEPGMを高電圧供給にセットす
る。
【0240】4.10ms待機する。
【0241】5.ERASE、EELATおよびEEP
GMビットをリセットすることにより、正規動作に戻す
(NVCRを払う)。
【0242】DDPROM40中の1行は先頭アドレス
が$xxNO、末尾アドレスが$xxNFの16バイト
から成る群である。xはアドレスビットを顧慮しなくて
もよいことを示す。Nは行の番号である。この消去動作
はEEPROMの広い範囲を消去する場合にはバイト消
去動作に比較して時間が節約される。EEPROM40
における行消去の開始に必要な動作は下記の通りであ
る: 1.ROW、ERASEおよびEELATビットをEE
PGM=0にセットする。
【0243】2.所要の行のEEPROMアドレスにデ
ータを書き込む。
【0244】3.EEPGMビットを高電圧供給にセッ
トする。
【0245】4.10ms待機する。
【0246】5.ROW、ERASE、EELATおよ
びEEPGMビットをリセットすることにより、正規動
作に戻す(NVCRを払う)。
【0247】デッドマン・サブシステム46 デッドマン回路46はマイクロプロセッサー30を正し
く動作するようにモニターする。この機能はアドレス$
0FFOに配置された単一レジスター(DMC)を介し
てマイクロプロセッサー30と相互作用するマスクがイ
ネーブルされたオプションである。デッドマン回路は母
線定格4MHz(262,144発振器サイクル)で3
2.8ミリセコンドのタイムアウト時間を画定する17
ビット・リップル・カウンターとして構成すればよい。
カウンターがオーバーフローするとプロセッサーがリセ
ットし、デバイスは再初期設定される。
【0248】デッドマン・タイマーはDMC[0]に0
を書き込むことによってリセットされる。これによっ
て、カウンターがリセットされ、再びタイムアウト時間
が始まる。DMCレジスターの位置は正規ビット操作命
令ではタイマーをリセットできないように選択した。こ
の場所をアクセスできるのは拡張された、またはインデ
ックス付きの16ビット・オフセット・アドレス指定モ
ードだけである。
【0249】デッドマン・インターフェース・レジスタ
ー デッドマン・サブシステムはメモリーのアドレススペー
スに配置された1ビット・レジスター(DMC)によっ
て制御される。図122はレジスターのフォーマットを
示す。
【0250】DMC[0]:デッドマン・リセット。こ
の書き込み専用ビットはデッドマン・タイマーをリセッ
トするのに利用される。これに0を書き込むとデッドマ
ン・カウンターがリセットされデッドマン・タイムアウ
ト時間が再スタートする。
【0251】アナログ・サブシステム・インターフェー
ス・レジスター マイクロプロセッサー30のインターフェースは7つの
レジスター(ADZ,AMZ,AMUX,ACSF,A
VSF,ADC,およびADCR)から成り、メモリー
・アドレス・スペースに配置される。これらのレジスタ
ーのフォーマットを図47に示す。
【0252】ADZ:A/Dオートゼロ値。この6ビッ
ト読み書きレジスターは電圧入力増幅器80のオフセッ
ト修正値を含んでいる。ADZレジスターにはオートゼ
ロ・シーケンス完了時に修正値がロードされる。値0は
増幅器80に組み込まれる正のオフセットである。AD
Z値が増大するとオフセットが減少する。最下位ビット
は約0.5mVのオフセットを表わす。修正値はこのレ
ジスターに書き込むことによって変更できる。ADZレ
ジスターへの書き込みは診断や検証のためであって正規
動作においては行なわれない。オートゼロ・シーケンス
は正規のデバイス動作に適切なオフセット値を算出す
る。オートゼロ完了時の増幅器80のオフセットは0乃
至−0.5mVでなければならない。
【0253】ACSF:電流倍率。この読み書きレジス
ターは、電流入力オートレンジング(範囲決定)動作の
制御に利用される。このレジスターに書き込まれる値が
電流サブシステム・オートレンジ動作モードを決定す
る。0が書き込まれると、電流サブシステムはオートレ
ンジ・モードとなる。非0値ならばオートレンジ動作を
禁止し、電流ミラー92を固定スケール値にセットす
る。表8はACSF書き込み動作に想定される値を示
す。表に示す値以外の値は予想し得ない動作を惹起す
る。
【0254】このレジスターは真の読み書きレジスター
ではない。このレジスターから読み取られる値は必ずし
もこれに書き込まれた値ではない。ACSFに0を書き
込めばオートレンジングがイネーブルされるが、0がA
CSFレジスターから読み取られることはない。読み取
られる値は次の5つだけである:$10,$08,$0
4,$02および$01。
【0255】このレジスターから読み取られる値は8ビ
ットA/D出力を正しくスケーリングするのに必要な倍
率の1つである。5通りの値が考えられる:×1,×
2,×4,×8および×16。表8に倍率を示す。
【0256】
【表8】 AVSF:電圧倍率。この読み書きレジスターは電圧入
力オートレンジ動作の制御するのに利用される。このレ
ジスターに書き込まれる値は電圧増幅器80のオートレ
ンジ動作モードを決定する。0が書き込まれると、電圧
増幅器80はオートレンジ・モードに設定される。非0
値はオートレンジ動作を禁じ、電圧増幅器80を固定利
得動作モードに設定する。表9はAVSF書き込み動作
に適切な値を示す。表に示す値以外の値は予期できない
動作を惹起する。
【0257】このレジスターは真の読み書きレジスター
ではない。即ち、このレジスターから読み取られる値は
必ずしもこれに書き込まれた値ではない。AVSFに0
を書き込めばオートレンジ動作がイネーブルされるが、
AVSFから0は読み取られない。読み取られる値は次
の5つだけである:$10,$08,$04,$02お
よび$01。
【0258】
【表9】 このレジスターから読み取られる値はA/D出力を正し
くスケールするに必要な倍率の1つである。5通りの値
が考えられる:×1,×2,×4,×8および×16。
これらの値を表9に示した。変換が進行中にこのレジス
ターに対する読み取りまたは書き込みをしてはならな
い。
【0259】AMUX:入力マルチプレクサー制御。こ
の8ビット読み書きレジスターは電圧および電流入力チ
ャンネル62,64に接続するMUX66,68を選択
するのに利用される。レジスターは2つの4ビット・フ
ィールドに区分され、一方は電圧入力チャンネルの制御
に、他方は電流入力チャンネルの制御にそれぞれ使用さ
れる。A/D変換の開始にも利用され、このレジスター
に書き込むことでA/D変換が開始される。
【0260】AMUX[3...0]:A/Dチャンネ
ル選択。これら4個のビットは電圧入力チャンネル6
2、64の動作を制御する。これらのビットは表10に
示すようにデコードされる。“予約ずみ”として示した
値はテストおよび検証に使用され、正規動作中に選択し
てはならない。電流チャンネル62が選択されると(A
MUX[3...0]=1000)、電圧増幅器80の
オートレンジングが禁止され、利得が×1にセットされ
る。あらかじめAVSFレジスターに非0値が書き込ま
れておれば、×1利得ではなく、選択されたゲインが使
用される。
【0261】
【表10】 AMUX[7...4]:電流MUX選択。これら4個
のビットは電流入力チャンネル62の動作を制御する。
各ビットは他の3個のビットとは独立にチャンネルを制
御する。ビットには入力ピンMUXOに割り当てられる
AMUX[4]及び入力ピンMUX3に割り当てられる
AMUX[7]が順次割り当てられる。連携のチャンネ
ルがAFRレジスターによって電圧モード用に構成され
ているなら、これらのビットはなんらの効果を持たな
い。AMUX[7...4]中に0が現われると、該当
の入力ピンがデジタル・アース(VSS)と接続し、1
が現われると、ピンが電流ミラー92の出力と接続す
る。複数電流入力を選択することによって電流を合計す
ることができる。このフィールドの4個のビットがすべ
て0なら、どの入力チャンネルも電流ミラー92の出力
と接続しない。電流増幅器90の反転入力は電流ミラー
92の出力と接続したままであるから、電流増幅器90
の出力は低レベルにあり、電流ミラー92からは電流が
流れない。
【0262】ADC:A/Dコンバーター出力 この読
み取り専用レジスターは8ビット出力値を戻すのに使用
される。最下位ビットはADC[0]中にある。この値
にはACSFおよびAVSF中の電圧および電流倍率を
乗算しなければならない。動作モードによってはどちら
の倍率も不要である。
【0263】電圧入力: すべての電圧入力について、
ADCレジスターにAVSFを乗算しなければならな
い。ACSFレジスターの内容を電圧目盛の設定に使用
してはならない。
【0264】電流入力: 電流サブシステム出力(MS
O)のスケーリングにはADCレジスターにACSFレ
ジスター中の値を、次いでAVSFレジスター中の値を
それぞれ乗算しなければならない。電圧増幅器80がオ
ートレンジングにセットされると、AVSFソフトウエ
ア倍率は常に×16である。即ち、電圧ハードウエア利
得がMXOの選択によって強制的に×1となるからであ
る。
【0265】入力電圧がAVSS乃至VREFの範囲内
でなければ、A/Dコンバーターは$00(AGND以
下の電圧)または$FF(VREF以上の電圧)を戻
す。それ以上の指示は与えられない。
【0266】ADCR:A/Dサブシステム制御 この
バイトワイド・レジスターはA/D78の動作を制御す
るのに利用される。このレジスターは読み取り/変更/
書き込み命令がビットを正しく操作することを可能にす
る読み書きレジスターとして構成する。指令ビットはす
べて0、制御ビットはその現在値である。
【0267】ADCR[0]:未使用。このビットは使
用されない。ADCR[0]ビットは常に0である。
【0268】ADCR[1]:サンプル入力。この制御
ビットはチャンネル対102,104,106,108
を一括接続してサンプル/ホールド機能を形成する4つ
のMUX108,110,112,114を閉じるのに
利用される。これらのチャンネルはADCR[1]=1
なら閉じ、ADCR[1]=0なら開く。ADCR
[1]はデバイスのリセットに伴なって0にセットされ
る。サンプル/ホールドスイッチ108,110,11
2,114のそれぞれは連携する両チャンネルが電圧モ
ードに構成されている場合に限って閉じる。
【0269】ADCR[2]:オートゼロ・シーケンス
開始。この指令ビットに1が書き込まれると、電圧およ
び電流増幅器80,90がオートゼロ・シーケンスを開
始する。シーケンスが完了すると、ADCR[6]ビッ
トが1にセットされる。オートゼロ・シーケンスの完了
時に、もし許可されれば割り込みが起こる。ADCR
[2]ビットは常に0である。
【0270】ADCR[3]:積分器リセット。この制
御ビットが1に書き込まれると、MXU96がMXOピ
ンを電流ミラー92から遮断し、MXOをアナログ・ア
ースに短絡させる。このビットがセットされている限
り、MUX96は短絡したままである。MUX96を開
くにはADCR[3]に0を書き込まねばならない。こ
のビットはMUX96の現状態を示す。
【0271】ADCR[4]:割り込みイネーブル。こ
の制御ビットはA/Dサブシステム78からの割り込み
をイネーブル(許可)する。ADCR[4]ビットが1
にセットされると、割り込みが許可される。ADCR
[4]ビットは割り込み許可の現状態を示す。
【0272】ADCR[5]割り込みおよびその動作完
了の確認。1が書き込まれると、この指令ビットは動作
完了フラッグをリセットする。ADCR[6...7]
をリセットし、プロセッサーからの割り込みリクエスト
を除去する。他の変換を開始する前にADCR[5]に
1を書き込まねばならない。このビットはいつも0であ
る。
【0273】ADCR[6]:オートゼロ・シーケンス
完了。この読み取り専用状態ビットはオートゼロ・シー
ケンスの完了を指示する。オートゼロ・サイクル完了
後、1にセットされる。レジスターADZおよびAMZ
はオートゼロ・シーケンスによって算出された新しいオ
フセット修正値で更新される。このビットはADCR
[5]ビットに1を書き込むことによってリセットされ
る。ADCR[6]ビットは書き込み不能である。
【0274】ADCR[7]:変換完了。この読み取り
専用状態ビットはA/D変換サイクルの完了を指示す
る。A/D変換完了後、1にセットされ、ADC,AC
SF,およびAVSFレジスター中に利用できるデータ
があることを指示する。ADCR[5]ビットに1を書
き込むことでリセットされる。このビットは書き込み不
能である。
【0275】A/Dサブシステムの動作 A/Dサブシステムはパワーアップ・ルーチン中に初期
設定しなければならない。次に述べるような初期設定動
作が必要である。
【0276】MUX4...MUX1入力の適切な動作
モードを選択するにはACFRレジスターに適当な値を
書き込まねばならない。入力チャンネルを電流モードに
設定する場合には、入力ピンに低インピーダンスが発生
するから注意が必要である。
【0277】クロックの発信源および分割比は使用する
水晶発振器の周波数に応じてACFR[7,6]ビット
で選択する。RC発振器マスク・オプションを選択する
ならクロック発信源を内部発振器(ACFR[7]=
0)にセットする。A/D動作割り込みを可能にするた
めにはACFR[5]ビットに1を書き込む。
【0278】制御レジスター(ADCR)には、適当な
値を書き込まねばならない。ビット1,3,4は初期動
作状態となるようにセットする。ビットADCR[2]
=1にセットすることによりオートゼロ・シーケンスを
開始させる。これによって電圧および電流増幅器80,
90のオフセット電圧が打ち消され、ADZおよびAM
Zレジスターが適正値にセットされる。
【0279】2つの倍率レジスター(ACSFおよびA
VSF)を初期設定する。オートレンジングの必要があ
れば、両レジスターに0を書き込むか、または所要の倍
率を選択する。
【0280】電圧入力による動作 電圧入力の変換を開始するには、下位4ビットに所期の
入力チャンネルを、上位4ビットに現電流スイッチ選択
をそれぞれ含んでいる値をAMUXレジスターに書き込
む。これによって任意の電圧入力への変換がスタートす
る。変換が完了すると、(もし許可状態なら)割り込み
が始まり、ADCR[7]ビットがセットされる。割り
込みおよびその動作完了確認フラッグを払うにはADC
R[5]に1を書き込む。これによってADCR[7]
ビットがリセットされる。変換値をADCレジスターか
ら読み取り、これにAVSFレジスター中の値を乗算す
ることによって12ビット値を形成する。なお、電圧利
得が×1なら倍率は×16となる。また、変換ごとに、
それに先立ってAVSFレジスターに書き込むというこ
とはない。変換動作が終わるごとにADCR[5]ビッ
トに1を書き込むことによってADCR[7]ビットを
払わねばならない。
【0281】電流入力による動作 電流入力変換を開始するには、下位4ビットに$8を、
上位4ビットに現電流スイッチ選択をそれぞれ含んでい
る値をAMUXレジスターに書き込む。これによってM
XO入力の変換がスタートする。変換が完了すると、
(もし許可状態なら)割り込み動作が始まり、ADCR
[7]がセットされる。割り込みおよびその完了フラッ
グを払うにはADCR[5]に1を書き込む。これによ
ってADCR[7]がリセットされる。ADCレジスタ
ーから変換値を読み取り、これにAVSFおよびACS
Fを乗算することによって16ビット値を形成する。A
VSFに0を書き込むことで電圧オートレンジグが可能
な状態になっている場合、12ビット値を必要とするの
ならAVSFを乗算する必要はない。なお、電圧利得が
×1なら倍率は×16となる。AVSFに×1以上の利
得を書き込まない限り×16倍率は無視してもよい。
【0282】変換ごとに、それに先立ってAVSFまた
はACSFに書き込む必要はない。変換が完了したら、
ADCR[5]に1を書き込むことによってADCR
[7]を払わねばならない。
【0283】A/Dサブシステムはベクトル・アドレス
$1FF4−1FF5において同期割り込みを発生させ
る。割り込みの重複を避けるため、1ビットをリセット
する前に割り込みを確認しなければならない。
【0284】カッドコンパレーター・サブシステムの動
作 1.カッドコンパレーター・サブシステム 4つの反転コンパレーターから成り、各コンパレーター
の非反転入力の基準電圧は+1.25ボルトである。コ
ンパレーターの詳細を以下に説明する。なお、このサブ
システムの仕様はAppendixBに記載した通りで
ある。コンパレーターの出力状態はレジスター(CMP
ST)から読み取ることができ、ポートCの最下位4出
力ピンに直接接続することもできる。1つのコンパレー
ター200は上昇出力信号にも下降出力信号にも応答し
て割り込むが、残り3つのコンパレーターは上昇出力信
号にだけ応答して割り込む。
【0285】カッドコンパレーター・サブシステム58
は図44に示す構成レジスターの4ビットによって制御
される。
【0286】CFR[3...0]コンパレーター・モ
ード制御。この4個の構成ビットはコンパレーター出力
をポートCの最下位4ビットとOR演算することを可能
にする。このモードでは、もし各コンパレーター入力が
限界電圧(+1.25V)以上ならデバイスがリセット
されている間各出力ピンは低レベルである。リセットに
よってポートC出力レジスターが払われ、出力ピンはコ
ンパレーター入力だけに左右される。マイクロプロセッ
サー30がこのポート出力レジスター・ビットに1を書
き込むと、対応の出力ピンはコンパレーター入力の状態
に関係なく高レベルとなるように強制される。
【0287】これらの構成ビット中に1が現れるとOR
演算は不能となる。このモードでは、ポート・ピンは正
規のポート・ピンとして作用する。構成ビットにはCF
R[0]制御PCO/CMPO及びCFR[3]制御P
C3/CMP3が順次割り当てられる。割り当てについ
ては表11を参照されたい。
【0288】
【表11】 コンパレーター・サブシステム58はメモリー・アドレ
ス・スペースに配置された2個で1組の制御及び状態レ
ジスター(CMPI及びCMPT)を介してマイクロプ
ロセッサー30と通信する。各コンパレーター出力の状
態はCMPSTレジスターを介して読み取ることができ
る。コンパレーター出力の所定のエッジに対応して割り
込みが発生するように外部割り込み手段を設ける。これ
らのコンパレーターのヒステリシスは約20mVであ
る。図48はこれらのレジスターのフォーマットを示
す。
【0289】CMPIレジスター CMPI[7...4]:割り込み確認。これら4個の
指令ビットはカッドコンパレーター・サブシステム58
からの割り込みリクエストをリセットするのに使用さ
れ、常態では0である。指令ビットに1を書き込むと、
対応の割り込みリクエストが払われる。この4個のビッ
トは読み書きレジスターではない。割り込みの重複を避
けるため、1ビットを払う前に割り込みリクエストをリ
セットしなければならない。ビットの割り当てを表12
に示す。
【0290】
【表12】 CMPI[3...0]:割り込み許可。これら4個の
制御ビットはコンパレーターの割り込みを許可するのに
使用される。1ならばコンパレーター割り込みが可能と
なり、0ならば不能となる。割り込み許可前の過渡状態
は無視されるから、真の意味での割り込み許可である。
割り込みが継続状態でこの許可ビットを払えば、割り込
みリクエストが取り消される。これらの4個のビットは
真の読み書きレジスターとして構成される。ビット割り
当てを表13に示す。
【0291】
【表13】 CMPST[7...4]:割り込みリクエスト。これ
ら4個の読み取り専用状態ビットはどのコンパレーター
の割り込みがアクチブであるかを指示する。該ビットを
読み取ることによってマイクロプロセッサー割り込みの
原因を知ることができる。1は各コンパレーター出力ご
とに割り込みリクエストを指示する。ビットの割り当て
を表14に示す。
【0292】
【表14】 CMPST[3...0]:コンパレーター出力。これ
ら4個の読み取り専用ビットは4つのコンパレーターの
出力状態を示す。1はコンパレーター出力が高レベル、
入力が限界レベル以下であることを示す。ビット割り当
てを表15に示す。
【0293】
【表15】 コンパレーター・サブシステムはベクトル・アドレス$
FFF6−$FFF7において同期割り込みを発生させ
る。
【0294】2.B+コンパレーター50 B+コンパレーター50は詳しくは後述するが、給電を
目的とするものである(図121B参照)。このコンパ
レーターの負入力はVREFピン(公称+2.5V)と
接続する。正ピンはBSENSESである。コンパレー
ター出力はBDRIVEに配置される。コンパレーター
の仕様はAppendixBに記載してある。
【0295】3.Aコンパレーター49 Aコンパレーター49は通信コントローラー29の受信
回路と併用される。反転(ANEG)入力も非反転(A
POS)入力も入力ピンとして利用できる。出力はAO
UTである。このコンパレーターは原則的にはVREF
に近似の入力電圧で動作する。このコンパレーターの仕
様は、AppendixCに記載してある。
【0296】4.PWMサブシステム61 パルス幅変調出力61は回路を介して出力ピンPWMか
ら得られる。この出力はPWMレジスターに記憶されて
いる8ビット値によって高低比を制御される同期的信号
である。8ビット・パルス幅変調器への入力は4で分割
したプロセッサーの相2であり、したがって、3.68
64MHzの水晶発振器を使用する場合PWM周期は
0.2778msとなる。PWM周波数は水晶発振器周
波数/1024である。PWMサブシステムは構成制御
レジスター(Configuration Control Register) によっ
て制御されない。
【0297】インターフェース・レジスター PWMサブシステム61はメモリーのアドレススペース
に配置された単一8ビット・レジスター(PWM)によ
って制御される。図124は該レジスターのフォーマッ
トである。
【0298】PWM:パルス幅変調比 PWMピンにおける高低信号レベル比はPWMレジスタ
ー中の値によって決定される。PWMの8ビットが25
6を分母とする分数の分子(N)として取り出される。
この分数は時間のどの部分に亘ってPWMピンが高レベ
ルとなるかを決定する。N=0なら、PWMピンは低レ
ベルのままであり、N=$80なら、デューティーサイ
クルは50%となる。リセット後、PWMレジスターも
内部カウンター・レジスターも0にセットされ、PWM
出力は低レベルとなる。PWMレジスターに非ゼロ値が
書き込まれると、PWM出力は書き込み完了後2つのP
H2サイクルに亘って高レベルに移行する。出力は特定
幅に亘って高レベルのままであり、次いで残りのPWM
サイクルに亘って低レベルに移行する。出力パルスはP
WMレジスターに新しい値が書き込まれるまでPWMサ
イクル以内で連続的に反復する。現PWMサイクル終了
後、新しいパルス幅が有効値となる。PWMレジスター
はPWMレジスターに書き込まれた新しい値がPWMカ
ウント・シーケンスのスタートにおいてのみ効力を示す
ようにダブル・バッファーされる。これによって擬似出
力パルス幅の発生が回避される。
【0299】PWMレジスターに書き込まれた値が0な
らば、現PWMサイクルが完了した後も出力は低レベル
のままとなる。PWMレジスターに0が書き込まれると
次に非0値が書き込まれるまでPWMは作用を禁止され
る。非0値が書き込まれた後のPWMのスタートアップ
は常にPWMレジスターへの書き込み完了から2つのP
H2クロック・サイクル後である。これにより、PWM
サイクルは必ず所定時点にスタートすることになる。
【0300】50.プログラマブル・タイマー60 IC10は2つの出力比較レジスターを有する単一の1
6ビット・プログラマブル・タイマー60を含む。この
タイマーはマイクロプロセッサー30のPH2クロック
に基づいて動作する固定1/4プレスケーラーの出力に
よって駆動され入力波形測定など多目的に利用されると
同時に出力波形を形成する。パルス幅は数msから大き
い値の秒まで可変である。タイマー60は周期的割り込
みを発生させたり、任意の内部クロック・サイクル数の
経過を指示することもできる。タイマーのブロックダイ
ヤグラムを図125に示した。また、タイミング・ダイ
ヤグラムを図50(a)−50(d)に示した。
【0301】タイマーは16ビット構成であるから、個
々の機能は2つのレジスターによって表わされる。これ
らのレジスターは前記機能の高及び低バイトを含んでい
る。一般に、特定のタイマー機能の低バイトをアクセス
すれば、その機能の全制御が可能となり、高バイトをア
クセスすると、低バイトもアクセスされるまでその特定
タイマー機能が禁止される。割り込みが起らないように
するには、特定タイマー機能の高及び低バイト・レジス
ターの双方を操作しながら、条件コード・レジスター中
の1ビットをセットしなければならない。これにより、
高バイトがアクセスされてから低バイトがアクセスされ
るまでの間に割り込みが起こるのを防止できる。
【0302】プログラマブル・タイマーの重要素子はマ
イクロコントローラー内部PH2クロックを4で除算す
るプレスケーラーの次に来る16ビット非安定カウンタ
ーである。水晶発振器が4MHzなら、プレスケーラー
はタイマーに2.00μsの分解能を与える。内部PH
2クロックの低い部分ではカウンターが増大方向にクロ
ックされる。ソフトウェアはいつでもカウンターをその
値に影響を及ぼさずに読むことができる。
【0303】ダブル・バイト非安定カウンターは2つの
場所のいずれかから、即ち、カウンター・レジスター
(TCRH,TCRL)または交代カウンター・レジス
ター(TARH,TARL)から読み取ることができ
る。カウンター・レジスターの最下位バイトを読み取る
だけの読み取りシーケンスでは読み取り時におけるカウ
ンター値が得られる。カウンターの双方の場所を読み取
る際にまず最上位バイトをアドレスすると、最下位バイ
トがバッファへ転送される。このバッファ値は例えユー
ザーが数回に亘って最上位バイトを読み取っても最初の
最上位バイト読み取り後、固定されたままである。カウ
ンター・レジスター(TCRL)または交代カウンター
・レジスター(TARL)の最下位バイトを読み取る時
にバッファを呼び出して総カウンター値の読み取りシー
ケンスを完了する。カウンター・レジスターまたは交代
カウンター・レジスターを読み取る際に、もし最上位バ
イトを読み取ったら、シーケンスを完結するために最下
位バイトも読み取らねばならない。
【0304】非安定カウンターはプログラムによってロ
ードしたり、ストップすることはできない。パワーオン
・リセットまたはデバイス・リセット中にカウンターが
$FFFCにセットされ、発振器の始動遅延時間経過後
に作動を開始する。カウンターは16ビットであり、固
定4分割プレスケーラーに先行されるから、カウンター
中の値は262,144MPU PH2クロック・サイ
クルごとに繰り返す。カウンターが$FFFFから$0
000にロールオバーすると、タイマー・オーバーフロ
ー・フラッグ・ビット(TOF)がセットされる。割り
込み許可ビット(TOIE)をセットすることによっ
て、カウンターのロールオバーと同時に割り込みを許可
することもできる。
【0305】プログラマブル・タイマーは以下に述べる
12個のアドレス可能8ビット・レジスターを使用する
ことによって機能させる。なお、高、低という表現はバ
イトの重みを表わす。これらのレジスターのフォーマッ
トを図51に示した。
【0306】タイマーは2つの16ビット出力比較レジ
スターを有し、各16ビット・レジスターは2つの8ビ
ット・レジスターから成る。1次出力比較レジスターは
TOCH及びTOCLから成り、TOCHは最上位バイ
トである。2次出力比較レジスターはTSCH及びTS
CLから成る。これらの出力比較レジスターは出力波形
の制御や時間経過の指示などいくつかの目的に利用でき
る。すべてのビットが読み書き可能であり、タイマー・
ハードウェアによって変更されないという点がこれらの
レジスターの特徴である。リセットがこれらのレジスタ
ーの内容に影響することはなく、比較機能を利用しない
なら、これらのレジスターの4バイトをメモリー場所と
して利用できる。
【0307】各出力比較レジスターの内容はPH2クロ
ックの4番目の立上がりエッジごとに非安定カウンター
の内容と比較される。もし一致すれば、対応の出力比較
フラッグ(POCFまたはSOCF)ビットがセットさ
れ、対応の出力レベル(PLVLまたはSLVL)ビッ
トが該当の出力レベル・ラッチ中へクロックされる。出
力比較レジスター及び出力レベル・ビット中の値は、出
力波形を制御したり新しい経過タイムアウトを設定する
ため、比較結果が出るごとに変更しなければならない。
対応の割り込み許可ビット、即ち、OCIEがセットさ
れると、出力比較終了に続いて割り込みが可能になる。
【0308】最上位バイト(TOCHまたはTSCH)
を含んでいる出力比較レジスターへのプロセッサー書き
込みサイクル後、最下位バイトが書き込まれるまで対応
の出力比較機能が禁止される。最上位バイトを書き込む
場合、ユーザーは両方のバイトを書き込まねばならな
い。最下位バイトだけ書き込んでも比較機能は禁止され
ない。内部プレスケーラーの作用下に4内部PH2クロ
ック・サイクルごとに非安定カウンターが更新される。
出力比較レジスターの更新に要する最短時間は内部ハー
ドウェアではなくソフトウェア・プログラムに左右され
る。
【0309】プロセッサーが出力比較レジスターのどち
らかのバイトに書き込んでも他方のバイトに影響が及ぶ
ことはないし出力比較ピンTCMPで出力レベル・ビッ
トが得られる前に有効な出力比較が行なわれねばならな
い。
【0310】出力比較フラグ(POCF,SOCF)も
出力比較レジスターもリセットに影響されないから、ソ
フトウェアで出力比較機能を初期設定する際に注意を払
わねばならない。下記の手続きが望ましい: 1.低バイトが書き込まれるまで以後の比較を禁止する
ため、出力比較レジスターの高バイトに書き込む。
【0311】2.タイマー状態レジスターを読み、すで
にセットされているなら出力比較フラグを払う。
【0312】3.出力比較レジスターの低バイトに書き
込むことにより、出力比較機能を可能にし、出力比較フ
ラグを払う。
【0313】このプロシージアの目的は出力比較フラッ
グが、読み取り時点から出力比較レジスターへの書き込
みが行なわれるまでセットされないようにすることであ
る。ソフトウェアの例を以下に示す。
【0314】 B7 16 STA OCMPHI INHIBIT OUTPUT COMPARE B6 13 LDA TSTAT
ARM OCF BIT IF SET BF 17 STX OCMPLD READY FOR NEXT COMPARE 16ビット入力捕捉レジスターを構成する2つの8ビッ
ト・レジスター(TICH,TICL)は読み取り専用
であり、入力捕捉エッジ検出器によって一定の変換が感
知された後、非安定カウンターの値をラッチするのに利
用される。カウンター・トランスファをトリガーするレ
ベル変換は入力エッジ・ビット(IEDG)によって決
定される。リセットは入力捕捉レジスターの内容に影響
しない。
【0315】入力捕捉によって得られる結果は外部変換
に先行するPH2プロセッサー・クロックの立上がりエ
ッジにおける非安定カウンターの値よりも大きい(図1
26に示すタイミングダイヤグラム参照)。このタイム
ラグは内部同期化に必要である。分解能はタイマーが4
つのPH2クロック・サイクルごとに増分することを可
能にするプレスケーラーによって影響される。
【0316】非安定カウンターの内容は入力捕捉フラッ
グ(ICF)がセットされているか払われているかに関
係なく然るべき信号変換に呼応して入力捕捉レジスター
へ転送される。入力捕捉レジスターは常に最近入力捕捉
に対応する非安定カウンター値を含んでいる。
【0317】入力捕捉レジスターの最上位バイト(TI
CH)の読み取り後、レジスターの最下位バイトが読み
取られるまではカウンター・トランスファが禁止され
る。この特性により、達成可能な最小パルス周期は必然
的に捕捉ソフトウェア・ルーチン及びメイン・プログラ
ムとの相互作用に費やされる時間によって決定される。
例えば、命令BRSET,BRA,LDA,STA,I
NCX,CMPX,BEQなどを使用するポーリング・
ルーチンなら完結に34内部PH2サイクルを必要とす
るであろう。非安定カウンターはプレスケーラーの作用
下に4プロセッサー・クロック・サイクルごとに増分す
る。
【0318】入力捕捉レジスターの最下位バイト(TI
CL)の読み取りは非安定カウンターのトランスファを
禁止しない。最小パルス周期はソフトウェアが最下位バ
イトを読み取り、必要な動作を行なうのに十分な周期で
ある。それぞれが内部プロセッサー・クロックの両エッ
ジで起こるから、入力捕捉レジスターの読み取りと非安
定カウンター・トランスファとの間に衝突はない。
【0319】タイマー制御レジスター タイマー制御レジスター(TCR)は、5個の制御ビッ
トを含む読み書きレジスターである。5個のうち3個の
ビットはタイマー状態レジスター中の3つのフラッグ・
ビットのそれぞれと関連する割り込みを制御する。残り
2個のビットは1)捕捉エッジ検出器によってどちらの
エッジが有効であるか;2)成功裡に完了した出力比較
に応答して出力レベル・ラッチ中へクロックすべき次の
値を制御する。リセットによって影響される時間部分は
タイマー制御レジスターと非安定カウンターだけであ
る。出力比較ピン(SCMP)は外部リセットの期間中
低レベルを強制され有効な比較動作の結果変更されるま
では低レベルのままである。タイマー制御レジスターの
ビット割り当てを図51に示した。
【0320】TCR[0]:1次出力レベル(PLV
L)。1次出力レベル・ビット(PLVL)の値は出力
比較が成功裡に完了するのに伴なって連携の出力レベル
・ラッチ中へクロックされ、出力比較ピンPCMPに現
われる。PLVL及び1次出力レベル・ラッチはリセッ
トによって払われる。PLVL中に0が含まれるとPC
MPに低出力レベルが現われる。
【0321】TCR[1]:入力エッジ極性(IED
G)。入力エッジ(IEDG)の値はPD7/TCAP
ピンにおけるどちらのレベル変換が入力捕捉レジスター
への非安定カウンター移行をトリガーするかを決定す
る。リセットはIEDGビットに影響しない。0は立下
がりエッジを選択する。
【0322】TCR[2]:2次出力レベル(SLV
L)。2次出力レベル・ビット(SLVL)の値は出力
比較が成功裡に完了するのに伴なって連携の出力レベル
・ラッチ中へクロックされ、2次出力比較ピンSCMP
に現われる。SLVL中に0が含まれるとSCMPは低
出力レベルとなる。
【0323】TCR[4]:2次出力比較割り込み許可
(SCIE)。2次出力比較割り込み許可(SCIE)
ビットがセットされると、SOCF状態フラッグがセッ
トされさえすればタイマー割り込みが可能となる。SC
IEビットが払われると、割り込みが禁止される。この
ビットはリセットによって払われる。
【0324】TCR[5]:タイマー・オーバフロー割
り込み許可(TOIE)。タイマー・オーバフロー割り
込み許可(TOIE)ビットがセットされると、TOF
状態フラッグが(タイマー状態レジスター中に)セット
されさえすればタイマー割り込みは可能となる。TOI
Eビットは払われると、割り込みが禁止される。TOI
Eビットはリセットによって払われる。
【0325】TCR[6]:1次出力比較割り込み許可
(OCIE)。1次出力比較割り込み許可(OCIE)
ビットがセットされると、POCF状態フラッグがセッ
トされさえすればタイマー割り込みが可能となる。OC
IEビットが払われると、割り込みが禁止される。この
ビットはリセットによって払われる。
【0326】TCR[7]:入力捕捉割り込み許可(I
CIE)。入力捕捉割り込み許可(ICIE)ビットが
セットされると、ICF状態フラッグが(タイマー状態
レジスター中で)セットされさえすればタイマー割り込
みが可能となる。ICIEビットが払われると割り込み
が禁止される。ICIEビットはリセットによって払わ
れる。
【0327】タイマー状態レジスター タイマー状態レジスター(TSR)は読み取り専用状態
情報を含む4ビット・レジスターである。これら4個の
ビットは下記の内容を示す: □TCAPピンにおいて適正な変換が行なわれ、その結
果、非安定カウンターの内容が入力捕捉レジスターへ転
送された。
【0328】□非安定カウンターと出力比較レジスター
の1つの間に一致が見られた。
【0329】□非安定カウンターが、$FFFFを含ん
でいる(タイマー・オーバフロー)。
【0330】タイマー状態レジスターを図51に示し
た。図50のタイミングダイヤグラムはタイマー状態レ
ジスター・ビットとのタイミング関係を示す。
【0331】TSR[4]:2次出力比較フラッグ(S
OCF)。1次出力比較レジスターの内容が非安定カウ
ンターの内容と一致すれば2次出力比較フラッグ(SO
CF)がセットされる。SOCFは(SOCFをセット
して)タイマー状態レジスターを呼び出し、次いで2次
出力比較レジスターの低バイトを書き込むことによって
払われる。リセットは2次出力比較フラッグに影響を及
ぼさない。
【0332】TSR[5]:タイマー・オーバフロー・
フラッグ(TOF)。タイマー・オーバフロー・フラッ
グ(TOF)ビットは$FFFFから$0000への非
安定カウンターの変換によってセットされる。このフラ
ッグは(TOFをセットして)タイマー状態レジスター
を呼び出し、次いで非安定カウンターの最位バイトを呼
び出すことで払われる。リセットはTOFビットに影響
を及ぼさない。
【0333】TSR[6]:1次出力比較フラッグ(P
OCF)。1次出力比較レジスターの内容が非安定カウ
ンターの内容と一致すると、1次出力比較フラッグ(P
OCF)がセットされる。(POCFをセットとして)
タイマー状態レジスターを呼び出し、次いで1次出力比
較レジスターの低バイトを書き込むことによってPOC
Fが払われる。リセットは1次出力比較フラッグに影響
を及ぼさない。
【0334】TSR[7]:入力捕捉フラッグ(IC
F)。入力捕捉エッジ検出器が所定のエッジを感知する
と入力捕捉フラッグ(ICF)がセットされる。このフ
ラッグはプロセッサーが(ICFをセットして)タイマ
ー状態レジスターを呼び出し、次いで入力捕捉レジスタ
ーの低バイトを呼び出すことで払われる。リセットは入
力比較フラッグに影響を及ぼさない。
【0335】タイマー状態レジスターを呼び出すことで
この呼び出し中にたまたまセットされる状態ビットを払
うのに必要な第1条件が満たされ、残るステップは状態
ビットと連携するレジスターを呼び出すことだけであ
る。多くの場合、これが入力捕捉及び出力比較機能を妨
げることはない。
【0336】問題が起こるとすれば、経過時間を測定す
るためタイマー・オーバフロー機能を利用し、アットラ
ンダムな時点で非安定カウンターを読む場合である。ソ
フトウェアに適切な工夫を凝らさないと、次のような場
合にタイマー・オーバフロー・フラッグが意図に反して
払われる恐れがある。即ち、1)TOFがセットされた
ままタイマー状態レジスターの読み取りまたは書き込み
が行なわれる;2)フラッグと無関係の目的で非安定カ
ウンターの最下位バイトが読み取られる。カウンター交
代レジスターは非安定カウンターと同じ値を含んでいる
から、タイマー状態レジスター中のタイマー・オーバフ
ロー・フラッグに影響を及ぼすことなく任意の時点にお
いてこの交代レジスターを読むことができる。
【0337】WAIT命令中、プログラマブル・タイマ
ーは正常に動作し続け、割り込みを発生させることによ
って待機状態からCPUをトリガーすることができる。
この時点ではIC10においてSTOP命令が無効化さ
れている。
【0338】5.直列周辺インターフェース(SPI)
54 直列周辺インターフェース(SPI)サブシステム54
は直列母線を介して通信する周辺装置を有効に接続する
ように構成されている。マルチプロセッサー・システム
内でのプロセッサー間通信用にも利用できる。SPIは
種々のプロトコルを使用して通信する装置の接続を可能
にするいくつかの多目的動作モードに適応できる。SP
Iは本質的には8ビット・シフトレジスターであり、入
出データにそれぞれ対応する別々のピン、クロックのた
めのピン、及びデバイス選択機能のための第4のピンを
有する。SPIの機能は次の通りである:全二重三線同
期転送;マスターまたはスレーブ動作;4通りのプログ
ラマブル・マスター・ビット伝送速度;プログラマブル
・クロック極性及び位相;伝送割り込みフラッグの終わ
り;書き込み衝突フラッグ保護;及びマスター/マスタ
ー・モード故障保護。
【0339】SPIはメモリー・アドレス:$OC、$
OB及び$OAにそれぞれ配置された3つのレジスター
SPD,SPSR及びSPCRによって制御される。
【0340】SPIは2種類の方式、即ち、シングルマ
スター及びマルチマスター方式で利用することができ
る。図52はこの2つの方式の基本回路を示す。図示の
ように、MOSI,MISO及びSCKピンはいずれも
4つのデバイスのそれぞれにおける等価のピンに接続さ
れている。マスター・デバイスがSCKクロックを発信
し、すべてのスレーブがこれを受信する。スレーブ・デ
バイスの選択は各スレーブ・デバイスにおける3つの個
々のスレーブ選択ピンに接続された3つのポートピンに
よって行なわれる。マスターがそのSSNピンをプルダ
ウンするとスレーブ・デバイスが選択される。マスター
がMOSI(出力)からデータを伝送すると、選択され
たスレーブがこれをMOSI(入力)でこれを受信す
る。複数のスレーブが選択される場合、MISOにおい
て母線のコンテンションが起こるのを回避するため注意
を要する。1つのスレーブ・デバイスだけがMISOピ
ンを駆動できる。MOSIにおいてマスターからデータ
がシフトアウトされるのに伴なって、MISOにおいて
データがシフトインされる。スレーブ・デバイスが受信
専用なら、MISOへの接続は不要である。
【0341】もっと複雑なマルチマスター・システムを
図53に示した。このシステムでは複数の潜在的なマス
ター・デバイスからスレーブ選択伝送路が形成される。
選択伝送路を一度に制御できるのは1つのマスター・デ
バイスだけである。マスター制御の交換を行なうにはI
/Oポートを介してハンドシェーク法を利用するか、或
いは直列周辺インターフェース・システムを介してコー
ド化メッセージを交換しなければならない。このシステ
ムにおいて使用される主な制御ビットはSPCR中のM
STRビット及びSPSR中のMODFビットである。
【0342】4つのピンが直列周辺インターフェース・
サブシステム54に接続しており、選択されたSPIデ
ータ・ピン・マスク・オプションに応じてこれらのピン
のうちの2つ(MOSI及びMISO)が動作する。
【0343】MOSI:マスター・アウト・スレーブ・
イン。このピンの動作は選択されるSPIデータ・ピン
・マスク・オプションによって決定される。もし双向オ
プションが選択されれば、MOSIピンは双向性であ
り、マスター・モード・デバイスにおけるデータ出力、
スレーブ・モード・デバイスにおけるデータ入力として
構成される。もし単向オプションが選択されると、MO
SIピンは常に出力である。データはこの伝送路を介し
てマスターからスレーブへまず最上位ビットから転送さ
れる。図54のタイミングダイヤグラムはデータとクロ
ック(SCK)との関係を示す。図示のように、制御ビ
ットCPOL及びCPHAを使用して4通りのタイミン
グ関係を選ぶことができる。マスター・デバイスはスレ
ーブ・デバイスがデータをラッチできるように常にクロ
ック・エッジよりも1/2サイクル前にMOSIピンか
らデータを出力することができる。なお、データ転送が
正しく行なわれるためには、マスター・デバイスもスレ
ーブ・デバイスも同じタイミング・モードにプログラム
しなければならない。
【0344】マスター・デバイスがMOSI伝送路を介
してスレーブ・デバイスへデータを伝送すると、スレー
ブ・デバイスはもし双向オプションが選択された場合な
ら、MISOピンを使用して、もし単向オプションが選
択された場合ならMOSIピンを使用してマスター・デ
バイスへデータを送ることによって応答する。この全二
重伝送はデータの送信についても受信についても同じク
ロック・エッジと同期させられる。内部データ・ストロ
ーブは常にデータのシフトイン及びシフトアウトに使用
されるエッジとは逆のクロック位相を使用する。伝送さ
れるバイトは受信されるバイトに置き換えられるから、
トランスミッター・エンプティー状態ビット及びレシー
バー・フル状態ビットを別々に設ける必要はなく、単一
の状態ビット(SPIF)でI/O動作完了を表わすこ
とができる。
【0345】MOSIピンの構成はSPCR中のMST
Rビット及び選択されるSPIデータ・ピン・マスク・
オプションに応じて異なる。選択されたマスク・オプシ
ョンが単向性なら、MOSIピンは常に出力である。も
し選択されたマスク・オプションが双向性なら、MOS
IピンはMSTRビットが1の場合に出力、0の場合に
入力となる。
【0346】MISO:マスター・イン・スレーブ・ア
ウト。このピンの動作はSPIデータ・ピン・マスク・
オプションによって決定される。もし双向マスク・オプ
ションが選択されれば、MIXOピンは双向性であり、
マスター・デバイスにおいてはデータ入力、スレーブ・
デバイスにおいてはデータ出力として構成される。もし
単向マスク・オプションが選択されれば、MISOピン
は常に入力である。このようにしてデータがスレーブか
らマスターへ最上位ビットから先に逐次転送される。ス
レーブとして構成された場合、MISO及びMOSIピ
ンはSSNピンにおける低レベルによって選択されない
限り高インピーダンス状態となる。図54から明らかな
ように、制御ビットCPOL及びCPHAを使用するこ
とにより4通りのタイミング関係が得られる。マスター
・デバイスはスレーブに十分なデータ・セットアップ時
間があたえられるように、常にSCKにおける選択され
たクロック・エッジよりも1/2サイクル前にMOSI
伝送路を介してデータを伝送する。
【0347】マスター・デバイスがマスターのMOSI
ピンを介してスレーブ・デバイスにデータを送信する
と、スレーブ・デバイスはマスターのMISOピンを介
してマスターにデータを送ることによって応答する。こ
の全二重送信はマスター・デバイスから供給されるSC
Kのクロック・エッジにデータ・イン及びデータ・アウ
トの双方を同期させる。SPSR中の単一の状態ビット
(SPIF)を利用することにより、I/O動作が完了
したことを示す。
【0348】マスター・デバイスでは、SPCR中のM
STR制御ビットをプログラムによってにセットするこ
とにより、MISOピンでデータを受信するように構成
する。スレーブ・デバイスではSSNピンにおける低レ
ベルによってMISOピン(または単向マスク・オプシ
ョンが選択された場合ならばMOSIピン)が割り込み
を許可される。スレーブ・デバイスにおいてSSNが高
レベルなら、MISO及びMOSIピンは高インピーダ
ンス状態と SCK:直列クロック。直列クロックはデ
バイスのMOSI及びMISOピンを介してのデータI
/Oを同期させるのに使用される。マスター・デバイス
及びスレーブ・デバイスは8クロック・パルスに亘って
情報データ・バイトを交換できる。SCKはマスター・
デバイスによって形成されるから、SCKピンはすべて
のスレーブ・デバイスにおいて入力となり、スレーブ・
データ転送を同期させる。クロックのタイプ及びクロッ
クとデータとの関係は後述するSPCR中のCPOL及
びCPHAビットによって制御される。タイミングにつ
いては図54を参照されたい。
【0349】マスター・デバイスは内部プロセッサー・
クロックによって駆動される回路を介してSCKを発生
させる。マスター・デバイスのSPCR中の2個のビッ
ト(SPRO及びSPR1)がクロック速度を選択す
る。マスター・デバイスはSCKを使用することにより
MISO伝送路から入来するスレーブ・デバイス・デー
タをラッチし、MOSIピンからスレーブ・デバイスへ
データをシフトアウトする。マスター・デバイスもスレ
ーブ・デバイスもSPCR中のCPOL及びCPHAに
よって制御されるのと同じタイミング・モードで作動さ
せねばならない。スレーブ・デバイスにおいては、SP
RO及びSPR1はSPIの動作に影響を及ぼさない。
【0350】SSN:スレーブ選択。この低−真入力ピ
ンはスレーブ・デバイスのデータ転送を可能にするのに
使用される。データがスレーブ・デバイスによって確実
に受け入れられるようにするため、SSNピンがSCK
の発生前に低レベルとなり、最終(第8)SCKサイク
ルが終わるまで低レベルのままでなければならない。図
54はCPHA及びCPOLの種々の組み合わせに関連
してSCKとデータとの関係を示すスレーブ・デバイス
においてSSNがまずプルダウンされると、下記の事象
が起こる: 1.該当の出力ピンが第1データ・ビットで駆動され
る。もしSPIデータ・ピン・オプションが双向性な
ら、該当ピンはMISOピンであり、単向性ならMOS
Iピンである。
【0351】2.CPHA=0なら、スレーブ・デバイ
スのデータ・レジスターへの書き込みが阻止される。
【0352】SPSR中のWCOL状態フラッグの記述
はI/Oデータ・レジスターに対するSSN入力及びC
PHAの作用に関する情報を含む。スレーブ・デバイス
においてSSNが高レベルであれば、該当の出力ピンが
強制的に高インピーダンス状態となる。SCK及び該当
入力ピンはもしスレーブ・デバイスのSSNピンが高レ
ベルなら、このスレーブ・デバイスによって無視され
る。
【0353】デバイスがマスター・モードであれば、こ
のデバイスはSSN入力を低レベルにあるかどうかを絶
えずモニターする。SSN入力が低レベル側へ駆動され
るとマスター・デバイスはスレーブ・デバイスとなる。
これにより、特定のシステムのSSN伝送路を制御する
マスターは1つだけということになる。SSNピンが低
レベルであると検出されると、SPCR中のMSTRビ
ットが払われる。またSPCR中の制御ビットSPEも
払われ、その結果、SPIの割り込みが禁止される。S
PSR中のMODFフラッグ・ビットもセットされ、他
のデバイス・マスターになろうとしていることをプログ
ラムに対して指示する。ソフトウェア・エラーがあれ
ば、2つのデバイスが同時にマスターになろうとする事
態になるがこのエラー検出を利用して“バックアップ・
マスター”を設定し、故障システムを再始動するように
システムを構成することができる。
【0354】インターフェース・レジスター SPIは3つのレジスター:SPD,SPSR及びSP
CRによって制御される。これらのレジスターはSPI
のために制御、状態及びデータ記憶機能を果たす。図1
31はレジスターのフォーマットを示す。
【0355】SPD:直列データ・レジスター。この8
ビット読み書きレジスターは同期直列母線によるデータ
送受信に使用される。このレジスターへの書き込みだけ
で他のバイトの送受信が開始され、このことはマスター
・デバイスにおいてのみ起こる事象である。スレーブ・
デバイスがそのSPDレジスターに書き込んでも送信は
始まらない。データ・バイトの送信が完了するとマスタ
ー・デバイスのSPSRにもスレーブ・デバイスのSP
SRにもSPIF状態ビットがセットされる。SPIF
をセットしてSPSRを呼び出してからSPDを書き込
むか読み取るかすると、SPIFが払われる。
【0356】SPIFビットがセットされるクロック・
サイクルにおいて、シフト・レジスター中の受信データ
・バイトのコピーがバッファへ移動する。プログラムが
SPRを読み取ると、バッファが読み取られる。マスタ
ー・デバイスがいくつかのデータ・バイトを送信し、し
かもスレーブ・デバイスが最初のSPIFを払うため内
部的に応答していないオーバラン状態においては、スレ
ーブ・デバイスの受信バッファ中に第1バイトだけが存
在し、他のバイトはすべて失われる。プログラムはいつ
でもバッファを読み取ることができる。シフトレジスタ
ーから読み取りバッファへの第2データ転送が開始され
るまでに第1SPIFを払わねばならずさもないとオー
バラン状態が持続する。
【0357】SPDへの書き込みはバッファされず、デ
ータは送信のためシフトレジスター内へ直接移される。
送信中はSPD呼び出しが制限される。SPD利用の制
限を理解するにはWCOLおよびSPIF状態ビットに
関する説明を検討する必要がある。
【0358】SPSR:SPI状態レジスター。この3
ビット読み取り専用レジスターはSPIの動作状態を指
示するのに使用される。もしSPCR中のSPIE制御
ビットによって割り込みが許可されるなら、これらの状
態フラッグの2つ(SPIFおよびMODF)が割り込
みを開始させる。
【0359】SPSR[7]−SPIF:転送フラッ
グ。この状態フラッグはデバイスと外部デバイスとの間
のデータ転送が完了したことを指示する。転送が完了す
るとSPIFがセットされ、もしSPIE=1なら、S
PI割り込みが起こる。SPIFがセットSARETE
IRUクロック・サイクルにおいて、シフトレジスター
中の受信データ・バイトのコピーが受信バッファ・レジ
スターへ移動する。SPDが読み取られるとき、実際に
読み取られるのは受信バッファ・レジスターである。マ
スター・デバイスがいくつかのデータ・バイトを送信
し、しかもスレーブ・デバイスが第1SPIFに応答し
ていないオーバラン状態では、受信バッファ・レジスタ
ー中には送信された第1バイトしか存在せず、他のバイ
トはすべて失われる。
【0360】データ転送はマスター・デバイスがそのS
PDに書き込むことによって開始される。SPIEをセ
ットしながらSPSRを呼び出すソフトウェアの呼び出
し動作、およびこれに続くSPDの書き込みまたは読み
取りによってSPIFが払われる。これはマスター・デ
バイスにおいて起こる事象である。スレーブ・デバイス
においては第2伝送時の呼び出しシーケンスによってS
PIFが払われるが、オーバラン状態を防ぐためには第
2SPIFの前に払わねばならない。SPIFビットは
リセットによって払われる。
【0361】SPSR[6]−WCOL:書き込み衝
突。データ転送の進行中にSPIデータ・レジスター
(SPD)への書き込みが試みられると、この動作フラ
ッグがセットされる。転送はそのまま継続され、書き込
み動作は成功しない。受信データ・バイトは呼び出しが
常にプロセッサー動作と同期して行なわれる受信バッフ
ァ・レジスター中にあるから、読み取りの衝突は起こら
ない。もし書き込みにつき衝突が起こればWCOLがセ
ットされるが、転送が完了するまでSPI割り込みは起
こらない。WCOLビットはあくまでも状態フラッグで
ある。
【0362】WCOLをセットしながらSPSRを呼び
出すソフトウェアの呼び出し動作、およびこれに続く
1)SPIFビットのセットに先立つSPDの読み取
り、または2)SPIFビットのセット後のSPDの読
み取りまたは書き込みによってSCOLが払われる。S
PIFビットのセットに先立ってSPDを書き込むこと
で別のWCOL状態フラッグが発生する。すでにセット
されているSPIFおよびWCOLビットを、SPDの
書き込みなど一連のクリア動作で払う試みがなされてい
る間に第2転送がスタートすれば、SPIFビットだけ
が払われる。
【0363】マスター動作モードにおいてもスレーブ動
作モードにおいても、外部データ転送の進行中にSPD
への書き込み衝突が起こる可能性があるが、適切にプロ
グラムすれば、マスター・デバイスはこの衝突を回避す
るのに十分な情報を得ることができる。マスター・デバ
イスにおける衝突は内部クロック(SCK)の転送中に
行なわれるSPDの書き込みとして定義される。マスタ
ー・デバイスではSSNピンにおける信号は常に高レベ
ルでなければならない。
【0364】スレーブ・デバイスにおける衝突には下記
の2つのモードがある。
【0365】□CPHA制御ビットが0のとき、スレー
ブ・デバイスに1つの問題が発生する。CPHAが0な
らば、第1クロックの変換でデータがラッチされる。ス
レーブ・デバイスはこの変換の発生を知るすべがないか
ら、SSNピンがプルダウンされた後にSPDを書き込
もうとすればスレーブ・デバイスの衝突が起こる。CP
HAビットが0ならば、スレーブ・デバイスのSSNピ
ンはデータをそのSPD中に凍結し、データの変更を許
さない。マスター・デバイスは転送するバイトとバイト
との間でスレーブ・デバイスのSSNピンのレベルを高
くしなければならない。
【0366】□CPHAの状態が1のときに発生するの
が第2衝突モードである。CPHAがセットされると、
スレーブ・デバイスは第1データ転送のラッチに先立っ
てクロック(SCK)エッジを受信しようとする。この
第1クロック・エッジはデータをスレーブ・デバイスの
SPD中に凍結し、レジスターの最上位ビットをスレー
ブ・デバイスのMISOピンへ駆動する。SSNピンが
低レベル状態になるとスレーブ・デバイスが割り込み可
能となるが、第1SCKクロック・エッジまではMIS
Oピンの割り込みは許可されない。転送が進行中にSP
Dが呼び出されるとWCOLビットだけがセットされ
る。第2の衝突モードに限って、マスター・デバイスは
複数のデータ・バイトが転送されている間、問題なくス
レーブ・デバイスのSSNピンを低レベルに保持するこ
とができる。
【0367】WCOLの特殊なケースがスレーブ・デバ
イスにおいて起こる。即ち、スレーブ・デバイスのプロ
セッサーがそのSPDに書き込みを行なうのと同時にマ
スター・デバイスが転送シーケンスをスタートする(C
PHA=1ならエッジまたはSCK;またはCPHA=
0ならアクチブなSSN変換)場合に起こる。このケー
スでは、スレーブ・プロセッサーによって書き込まれた
データ・バイトが失われ、SPDのそれまでの内容がマ
スター・デバイスのSPDへ転送される。マスター・デ
バイスはスレーブ・デバイスへ転送された最終バイトを
再び受信するから、ソフトウェア・プロトコルを然るべ
く設計すれば、致命的な衝突を検出することができる。
【0368】スレーブ・デバイスはマスター・デバイス
と非同期的に動作するから、WOCLビットを衝突発生
のインジケーターとして利用することができる。ソフト
ウェア通信プロトコルはこの非同期動作から発生する恐
れがある衝突に対応できるように設計しなければならな
い。WCOLビットはリセットによって払われる。
【0369】SPSR[4]−MODF:モード故障。
このフラッグの機能はマスター動作モードに関するフラ
ッグである。もしデバイスがスレーブ・デバイスなら、
MODFビットは0から1へトグルできなくなるが、デ
バイスがスレーブ・モードになるのを防げない。MOD
Fビットは常態では0であり、マスター・デバイスのS
SNピンがプルダウンされた時にだけセットされる。M
ODFビットをセットすることで内部SPIサブシステ
ムに下記のような影響が現われる: 1.MODFがセットされ、SPIE=1ならSPIの
割り込みが起こる。
【0370】2.SPEビットが強制的に0となる。そ
の結果、SCK,MOSIおよびMISOピンにおける
すべての出力駆動がブロックされる。
【0371】3.MSTRが強制的に0となりデバイス
がスレーブモードに設定される。
【0372】MODFをセットしながら、SPSRを呼
び出すソフトウェアの呼び出し動作およびこれに続くS
PCRへの書き込みによってMODFが払われる。この
クリア・シーケンス中に、またはMODFビットがクリ
アされた後、制御ビットSPEおよびMSTRを元の設
定状態に戻すことができる。ハードウェアは適正に行わ
れるクリア・シーケンス中でない限り、MODFが1で
ある状態でプログラムがSPIおよびMSTRビットを
セットすることを許さない。MODFフラッグ・ビット
はシステム制御上マルチ・マスター衝突が存在した可能
性を示唆し、システム動作からリセットまたはシステム
のデフォルト状態への正しい退去を可能にする。MOD
Fビットはリセットによって払われる。
【0373】SPCR:SPI制御レジスター。この7
ビット・レジスターはSPIサブシステムの動作を制御
するのに使用され、読み取り/変更/書き込み命令がビ
ットを正しく操作できるようにする読み取り/書き込み
レジスターとして構成されている。
【0374】SPCR[7]−SPIE:割り込み許
可。このビットが1なら、プロセッサーの割り込みが可
能になる。割り込みはSPIFまたはMODFがセット
されると同時に開始される。SPIEが0なら、これら
の状態ビットのセットは禁止されないが、割り込みは起
こらない。SPIEビットはリセットによって払われ、
0となる。
【0375】SPCR[6]−SPE:SPI割り込み
許可。このビットが1にセットされると、SPIサブシ
ステムが割り込み可能になる。出力としてのSPIピン
が作用可能となる。SPEが0なら、SPIピン駆動は
すべて禁止される。このビットはリセットによって払わ
れ、0となる。
【0376】SPCR[4]−MSTR:マスター割り
込み許可。マスター割り込み許可ビット(MSTR)は
SPIがマスター・モードかスレーブ・モードかを決定
する。MSTRビットが0なら、デバイスはスレーブ・
モードとなる。マスター・モードを選択すると(MST
R=1)、SCKピンの機能が入力から出力に切り替わ
り、MISOおよびMOSIピンの機能が反転する。し
たがって、I/Oピンを再構成するための外部論理を必
要とせずにマルチ・マスター・システムを構成すること
ができる。MSTRビットはリセットによって払われ、
パワーアップと同時にSPIがスレーブ・モード4とな
る。
【0377】SPCR[3]−CPOL:クロック極
性。クロック極性ビットはデータが転送中でない時のク
ロックの常態または定常レベルを制御する。CPOLビ
ットはマスター、スレーブ両動作モードに影響を与え
る。CPOLはマスター・デバイスとスレーブ・デバイ
スとの間に所期のクロック/データ関係が得られるよう
にクロック位相制御ビット(CPHA)と併用しなけれ
ばならない。CPOLが0なら、マスター・デバイスの
SCKピンが常態で低レベルとなる。CPOLが1な
ら、データ転送中でない限りSCKから高レベルが出力
される。CPOLビットはリセットに影響されない。
【0378】SPCR[2]−CPHA:クロック位
相。このビットはMISOおよびMOSIピンにおける
データとSCKピンにおいて形成または受信されるクロ
ックとの間の関係を制御する。この制御ビットはマスタ
ー、スレーブ両動作モードに影響を及ぼす。所期のクロ
ック/データ関係を成立させるためクロック極性制御ビ
ット(CPOL)と併用しなければならない。CPHA
ビットはデータをシフトレジスターに捕捉するのに使用
されるクロック・エッジを選択する。CPHAが0な
ら、データはSCKの立ち下がりエッジで捕捉される。
CPHAが1なら、データは立ち下がりエッジで捕捉さ
れる。波形の詳細については図130を参照されたい。
CPHAはリセットに影響されない。
【0379】SPCR[L−0]−SPRL,SPR
O:ビット送信速度。この2個の制御ビットはデバイス
がスレーブ・モードならSCKとして使用される通信ビ
ット伝送速度を4通りのビット伝送速度から選択する。
クロックはマスター・デバイスによって外部的に発生さ
せられるから、スレーブ・モードでは作用しない。スレ
ーブ・モードはプロセッサーのP2(母線)クロックに
等しい最大速度でデータをシフトインおよびシフトアウ
トすることができる。表16はこの2個の制御ビットS
PR1およびSPR0のコード化を示す。この2個のビ
ットはリセットに影響されない。
【0380】
【表16】 6.ポートD 非拡張モードにおいてはPortDは8ビット双向性入
/出力ポートである。8個のPortDピンを入力また
は出力として個々にプログラムすることができる。拡張
メモリー・モードにおいては、PortD57は下位8
アドレス・ラインで多重化された外部8ビット・データ
母線を含む。
【0381】非拡張モード 拡張制御ピン(EXPN)が高レベルなら、PortD
57は完全プログラマブルI/Oポートとして動作す
る。
【0382】インターフェース・レジスター PortDサブシステム57は、メモリー・アドレス・
スペースに配置された1対のレジスター(PDD,PD
C)を介してマイクロコントローラーと通信する。各ポ
ート・ビットの方向はPDCによって決定され、ポート
ピンの状態はPDDによって制御される。図56を参照
されたい。
【0383】PDC[7...0]:ポートの方向 この8個の読み書きレジスター・ビットは対応ポートピ
ンの方向制御に使用される。ポート方向ビットが0な
ら、ポートピンは入力である。リセットによってポート
方向ビットが払われて0となり、ポートピンを入力とし
て定義する。
【0384】PDD[7...0]:ポートデータ この8個の読み書きレジスター・ビットはポートピンの
状態をもしこのポートピンが入力なら読み取り、もし出
力なら制御するのに使用される。0はポートピンにおけ
る低レベル状態に対応する。ビットには順次PDD
[0]制御ピンPDOが割り当てられる。リセットはデ
ータ・レジスターに影響を及ぼさない。図57は並列ポ
ートI/O回路を示す。これらのビットはいかなる条件
下にあっても真の読み書きレジスター・ビットではな
い。方向がアウト(PDC[n]=!)なら、PDD
[n]ビットは真の読み書きレジスターとして動作す
る。方向がイン(PDD[n]=0)なら、読み取りソ
ースはポートピンであってポートデータ・レジスター・
ビットではない。
【0385】ポートの動作 8個のポート・ビットのそれぞれは他とは独立に動作す
る。単一のポート・ビットの動作を以下に説明する。
【0386】各ポートピンは該当のポート方向レジスタ
ー・ビットによって入力または出力として決定されるよ
うにプログラムすることができる。ピンはこれと連携す
るポート方向レジスター・ビットが0にセットされると
入力として構成される。パワーオンまたはリセットによ
ってポート方向レジスター・ビットはすべて払われ、8
個のポートピンは入力として構成されることになる。ポ
ート方向レジスター・ビットがセットされると、ポート
ピンが出力となり、ポートデータ・レジスター・ビット
の状態をポートピンへ駆動する。ポートデータ・レジス
ター中の1はポートピンを高レベルにする。ポートデー
タ・レジスターが書き込まれると、8個のデータ・ビッ
トがポートデータ・レジスターにラッチされる。
【0387】ポート・データ・レジスターが読み取られ
ると、ポート方向レジスターによってデータ・ソースが
下記のように決定される: □ポートピンが出力として構成されているなら、読み取
り動作データ・ソースはポート・データ・レジスターで
あってポートピンではない。
【0388】□ポートピンが入力として構成されている
なら、読み取り動作データ・ソースはポートピン自体で
ある。これは読み取り/変更/書き込み動作が外部回路
によってロード可能な出力ピンの状態を変更するのを阻
止する。
【0389】ポートピンの方向を出力に変える際には、
方向切り換えに先立ってデータ・レジスターに所期の出
力状態をロードしなければならない。読み取り/変更/
書き込み動作は入力として構成されているデータ・レジ
スター・ビットの状態を変えることができる。
【0390】拡張モード 拡張制御ピン(EXPN)が低レベルなら、PortD
57はデータ母線および下位8アドレス・ビットの双方
を多重化するのに使用される。PortDピンはOS1
信号の立ち下がりエッジにおいて定義を変える。PH2
ならPortDピンは出力であり、アドレス情報を含
む。PH2でなければ双向性であり、データを含む。
【0391】アドレス・ラッチ許可信号ALEの立ち下
がりエッジにおいてアドレスがラッチされ、このアドレ
ス・ラッチはクロック信号が高レベルである間は透過性
である透過性ラッチによって行われる。
【0392】PH2が低レベルである間はポートピンが
出力データで駆動される。出力データは、低真書き込み
ストローブ信号WENの立上がりエッジにおいてラッチ
される。もしメモリー・サイクルが読み取り動作なら、
PH2が低レベルである間、ポートピンの状態はトライ
ステートである。読み取られたデータをPortDピン
へ送出するのに外部メモリー・デバイスは低真読み取り
ストローブ信号REN及びPSENのいずれか1つを使
用する。REN読み取りストローブはメモリー領域(典
型的にはRAM)のメモリー・アドレス範囲$4000
乃至$7FFFに使用される。PSEN読み取りストロ
ーブはメモリー領域(典型的にはPROM)のメモリー
・アドレス範囲$8000乃至$FFFFに使用され
る。読み取り動作が内部メモリー領域から行われる場
合、PortDは内部データ母線の内容によって駆動さ
れる。
【0393】7.PortB 非拡張モードにおいて、PortB53は8ビット双向
性入/出力ポートである。8個のPortBピンを入力
または出力として個々にプログラムすることができる。
拡張メモリー・モードにおいて、PortBは上位8ア
ドレス・ラインを含む。
【0394】非拡張モード IC10が非拡張(シングル・チップ)モードなら、こ
のポートの動作はPortD57の動作と同じである。
このモードでは、8個のPortBピンを入力または出
力として個々にプログラムすることができる。
【0395】インターフェイス・レジスター PortBサブシステム53はメモリーのアドレススペ
ースに配置された1対のレジスター(PBD、PBC)
を介してマイクロコントローラーと通信する。各ポート
・ビットの方向はPBCによって決定され、各ポートピ
ンの状態はPBDによって制御される。図58を参照さ
れたい。
【0396】PBC[7・・・0]:ポートの方向。こ
の8個の読み書きレジスター・ビットは対応するポート
ピンの方向制御に使用される。ポートピンはもしポート
の方向ビットが0なら入力である。リセットによってポ
ートの方向ビットが払われて0となり、ポートピンを入
力として定義する。
【0397】PBD[7・・・0]:ポート・データ。
この8個の読み書きレジスター・ビットはもし入力なら
ポートピンの状態を読み取り、出力として構成されてい
るならポートピンの状態を制御するのに使用される。0
はポートピンにおける低レベルに対応する。ビットには
PBD[0]制御ピンPBOが順次割り当てられる。リ
セットはデータ・レジスターに影響しない。
【0398】拡張モード IC10が拡張モード(EXPN低)なら、PortB
53は上位アドレス・ラインを含む出力ポートである。
アドレスはPH2の立ち上がりエッジにおいて変化す
る。
【0399】8.PortC PortC56は8ビット双向性入/出力ポートであ
る。8個のPortCピンを入力または出力として個々
にプログラムすることができる。4個のピンには構成レ
ジスターCFRにより特殊出力機能を割り当てることが
できる。
【0400】構成レジスター 4個のDFRビットが図44に示すように下位4個のP
ortCピンの機能を制御する。
【0401】CFR[3・・・0]:コンパレーター・
モード制御。この4個の書き込み専用構成レジスター・
ビットは、コンパレーター出力をPortCデータ・レ
ジスターの最下位4個のビットPCD[3・・・0]と
OR演算することを可能にする。この構成ビット中の0
はOR演算を可能にし、各ポート制御レジスター・ビッ
ト(PCC[3・・・0]を1にセットする。デバイス
のリセットに伴って4個のポートピンが出力モードとな
り、ポート・データ・レジスターが払われ、4個のデー
タ・レジスター出力が各コンパレーター出力とOR演算
される。従ってコンパレーター入力が限界レベル+1.
25V以上なら最下位4個のポートピンは低レベルとな
る。コンパレーターの反転入力はコンパレーター入力ピ
ンと接続しているから、各コンパレーター入力ピンとP
ortCピンの間に相反関係が成立する。PortCデ
ータ・レジスター・ビットPCD[3・・・0]に1が
書き込まれると、ポートピンはコンパレーター入力レベ
ルに関係なく高レベルとなる。対応のコンパレーター・
モード制御(CFR[3・・・0]ビットがリセットさ
れると、下位Port Cピンを入力モード(PCD
[3・・・0]=0)にすることはできない。
【0402】これらの構成ビット中に1が現われると、
OR演算が不能になる。このモードでは、下位4個のポ
ートピンが正規の双向性I/Oピンとして動作し、ポー
ト・データー・レジスター(PCD)及びポート制御レ
ジスター(PCC)だけに影響される。構成ビットには
CFR[0]制御PCO/CMPO及びCFR[3]制
御PC3/CMP3を順次割り当てられる。
【0403】インターフェース・レジスター PortCサブシステムはメモリー・アドレス・スペー
スに配置された1対のレジスター(PCC、PCD)を
介してマイクロコントローラーと通信する。各ポート・
ビットの方向はPCCによって決定され、ポートピンの
状態はPCDによって制御される。図59を参照された
い。
【0404】PCC[7・・・0]:PortCの方
向。この8個の読み書きレジスター・ビットは対応ポー
トピンの方向制御に使用される。ポート方向ビットが0
なら、ポートピンは入力である。リセットに伴ってPC
C[7・・・4]が0にセットされ、PCC[3・・・
0]が1にセットされる。これが下位4個のポートピン
を出力として、上位4個のポートピンを入力としてそれ
ぞれ定義する。ビット割り当てはピンPCOに対するP
CC[0]からピンPC7に対するPCC[7]まで順
次行われる。
【0405】PCC[7・・・4]。ポート制御レジス
ターの上位ニブルは双向性ポート制御ビット正規のセッ
トとして動作する。下記条件が適用される。
【0406】□リセットによりPCC[7・・・4]が
払われる。
【0407】□PCC[7・・・4]に0を書き込むと
対応のポートピンが入力となり、その状態はPCDレジ
スター中の対応ビットによって読み取ることができる。
【0408】□PCC[7・・・4]に1を書き込むと
対応のポートピンが出力となりその状態はPCDレジス
ター中の対応ビットに最も新しく書き込まれた状態によ
って駆動される。
【0409】□PCC[7・・・4]の読み取りはこれ
らのビットの現状態を反映し、読み取り/変更/書き込
み命令を使用してビット操作することを可能にする。
【0410】PCC[3・・・0]。ポート制御レジス
ターの下位ニブルは構成制御レジスター・ビットCFR
[3・・・0]の状態に応じて上位とは異なる動作をす
る。下記条件が適用される: □CFR下位4ビット(CFR[3・・・0])の1つ
に0があれはPCC中の対応ビットがセットされる。
【0411】□デバイスのリセットに伴ってCFR[3
・・・0]が払われるから、ポート制御レジスターの下
位ニブル(PCC[3・・・0]がリセット後にセット
される。
【0412】□(対応のCFRビットをセットして)P
CCの下位4ビットの1つに0を書き込むと、対応のポ
ートピンが入力となり、その状態はデータ・レジスター
PCDから読み取ることができる。
【0413】□(対応のCFRビットをセットして)P
CCの下位4ビットの1つに1を書き込むと、対応のポ
ートピンが出力となり、その状態は該当のPCDビット
に最も新しく書き込まれた状態によって駆動される。
【0414】□PCCの下位4ビットの1つに1を書き
込んでもCFR中の対応ビットが払われておれば無視さ
れる。
【0415】□PCC下位4ビットの読み取りはPCC
に記憶されているこれらのビットの現状態を反映するか
ら、読み取り/変更/書き込み命令を利用してビット操
作を行うことができる。
【0416】PCD[7・・・0]:PortCデー
タ。この8個の読み書きレジスター・ビットはもし入力
として構成されているポートピンならその状態を読み取
り、出力として構成されているポートピンならその状態
を制御するのに使用される。0はポートピンの低レベル
に対応する。ビットにはPCD[0]制御ピンPCOが
順次割り当てられる。デバイスのリセットに伴ってデー
タ・レジスターの下位4ビットPCD[3・・・0]が
払われる。上位4ビットはリセットの影響を受ける。
【0417】PCD[7・・・4]。PCDの上位ニブ
ルは正規の双向性ポート・データ・レジスターとして作
用する。下記条件が適用される。
【0418】□リセットはPCDレジスター上位4ビッ
トに影響しない。
【0419】□対応のPCCビットが払われておれば
(入力モード)、PCD上位4ビットの読み取りは対応
するポートピンの状態を反映する。
【0420】□対応のPCCビットがセットされておれ
ば(出力モード)、PCD上位4ビットの読み取りはP
CD中の対応ビットの最も新しい状態を反映する。
【0421】9.PortA PortA52は8ビット双向性入/出力ポートであ
る。8個のPortAピンは入力または出力として個々
にプログラムできる。このポートの動作は非拡張モード
におけるPortDの動作と同じである。
【0422】インターフェース・レジスター PortAサブシステム52はメモリー・アドレス・ス
ペースに配置された1対のレジスター(PAC、PA
D)を介してマイクロプロセッサー30と通信する。各
ポート・ビットの方向はPACによって決定され、ポー
トピンの状態はPADによって制御される。図98を参
照されたい。
【0423】PAC[7・・・0]:ポートの方向。こ
の8個の読み書きレジスター・ビットは対応ポートピン
の方向制御に使用される。ポートピンはもし方向ビット
が0なら入力である。リセットに伴ってポート方向ビッ
トが払われて0となり、ポートピンを入力として定義す
る。
【0424】PAD[7・・・0]:ポート・データ。
この8個の読み書きレジスター・ビットはもしポートピ
ンが入力ならその状態を読み取り、出力ならその状態を
制御するのに使用される。0はポートピンの低レベルに
対応する。ビットにはPAD[0]制御ピンPAOが順
次割り当てられる。デバイスのリセットはデータ・レジ
スターに影響しない。
【0425】10.通信コントローラー29 通信コントローラー29(以下にICCと呼称する)は
マイクロプロセッサー30が、引用した米国特許第4,
644,566号に詳述されているようなINCOMネ
ットワークへのアクセスを可能にする。即ち、変調/復
調機能、メッセージの直列化/並列化を提供し、所要の
ネットワーク・プロトコルを実現する。マイクロプロセ
ッサー30はメモリーのアドレススペースに配置された
8つのインターフェース・レジスターを介して通信コン
トローラー29と通信する。4つのレジスターはコント
ローラーとマイクロプロセッサーの間でINCOMメッ
セージを伝送するのに使用され、他の4つのレジスター
は通信のアドレス、連度、変調方法をセットすると共に
INCOM通信コントローラー(ICC)29の送/受
信動作を制御するのに使用される。
【0426】ICCはマスターコントローラーとしても
スレーブコントローラーとして動作でき、マスター動作
は構成レジスターに許可フラッグがセットされない限り
禁止される。
【0427】ICCはネットワークの応答時間を短縮す
る高速状態リクエスト・メッセージを可能にする。IC
C用の送受信レジスターは互いに独立である。従って、
高速状態リクエスト・メッセージなどのようなメッセー
ジを送信レジスター中で周期的に更新することができ
る。高速状態リクエストを受信すると、ICCはプロセ
ッサーの介入なしに応答を送信することができる。
【0428】INCOMネットワーク・プロトコルの詳
細を以下に説明する。
【0429】構成レジスター ICC29は図44に示すようにCFR及びACFRに
よって構成される。
【0430】CFR[7]:ICCマスター動作モード
許可。この許可ビットはICC29をマスター・モード
に切り換えることを可能にする。この構成ビットが0な
らばICCはマスター動作モードに入れない。1ならば
可能になる。このビットはリセットと同時に0にセット
され、ICCがマスター・モードにいることを禁止す
る。
【0431】ACFR[6]:分割比。このビットはA
/D及びICCサブシステムのためにクロック分割比を
選択する。7,3728MH2水晶発振器を使用する場
合、ACFR[6]を1にセットしなければならない。
【0432】インターフェース・レジスター ICC29に対するマイクロプロセッサー30のインタ
ーフェースはメモリー・アドレス・スペースに配置され
た8つのレジスター(ICAH、ICAL、ICM3、
ICM2、ICM1、ICM0、ICSR及びICC
R)から成る。これらのレジスターのフォーマットを図
61に示した。
【0433】ICAH、ICAL:アドレス・レジスタ
ー。この2個のバイトワイド読み書きレジスターは通信
ビット伝送速度、変調方法及び12ビットINCOMア
ドレスをセットするのに使用される。図61はこれら両
レジスターのビット割り当てを示す。どちらのレジスタ
ーもリセット及びパワーアップに伴って0にセットされ
る。この両レジスターは正規のICC動作中に変更して
はならない。
【0434】ICAH[7、6]:ビット伝送速度。こ
の2個のビットはICCへの通信ビット伝送速度を決定
する。表17はこのフィールドの復号を示す。これらの
ビットはパワーアップまたはリセットに伴って0にセッ
トされる。
【0435】
【表17】 ICAH[5・・・4]:変調方法。この2個のビット
にINCOMコントローラーによって採用される変調方
法を決定する。表18はこのフィールドの意味を示す。
これらのビットはパワーアップまたはリセットに伴って
0にセットされる。
【0436】
【表18】 ICAH[3・・・0]:INCOMアドレス・ビット
11・・・8。この4個のビットはINCOMアドレス
の上位4ビットを決定する。リセットまたはパワーアッ
プに伴って0にセットされる。
【0437】ICAL[7・・・0]:INCOMアド
レス・ビット7・・・0。このバイトワイド・レジスタ
ーはINCOMアドレスの下位8ビットを決定する。リ
セットまたはパワーアップに伴って0にセットされる。
【0438】ICM3・・・ICM0:メッセージ・レ
ジスター。この4個のバイトワイド読み/書きレジスタ
ーはICC29とマイクロプロセッサー30との間でI
NCOMメッセージを伝送するのに使用される。これら
は読取り動作が受信バッファ・レジスターを呼び出し、
書き込み動作が送信バッファ・レジスターに書き込むか
ら真の読み書きレジスターではない。メッセージ・レジ
スター場所から、前にこのレジスター場所へ書き込まれ
たのと同じ値が読み取られるとは限らない。従って、こ
れらのレジスターを操作するのに読み取り/変更/書き
込み命令を使用してはならない。INCOMメッセージ
・ビットのマッピングを図62に示す。これらのレジス
ターが書き込まれると、送信バッファ・レジスターがロ
ードされる。リセットによって送信バッファ・レジスタ
ーが払われてすべて0となる。
【0439】ICM3[7・・・0]。この8ビット・
レジスターはメッセージ・ビット26乃至19を含む。
【0440】ICM2[7・・・0]。この8ビット・
レジスターはメッセージ。ビット18乃至11を含む。
【0441】ICM1[7・・・0]。この8ビット・
レジスターはメッセージ。ビット10乃至3を含む。
【0442】ICM0[7]。これはINCOMメッセ
ージの制御ビット2である。読み取り動作が受信バッフ
ァ・レジスターを呼び出し、書き込み動作が送信バッフ
ァ・レジスターに書き込むから、このレジスター・ビッ
トは真の読み書きレジスターではない。このビットから
先に書き込まれたのと同じ値が読み取られるとは限らな
い。
【0443】ICM0[6・・・2]。この5個のビッ
トはテスト用であり、正規動作中はプログラムによって
無視される任意のビットパターンを含んでいる。この5
個のビットへの書き込みはIC10がテスト・モードで
ない限り、INCOMサブシステムの動作に影響しな
い。
【0444】ICM0[1・・・0]。この2個のビッ
トは返信メッセージのB26(ICM0[1])で送信
される2個の状態ビットを含む。これらのビットは真の
読み書きレジスターとして構成される。先に書き込まれ
たのと同じ内容が読み取られる。これらのビットはリセ
ットによって払われる。
【0445】ICSR:状態レジスター。このバイトワ
イド読み取り専用レジスターはINCOM通信コントロ
ーラーと通信するのにマイクロコンピューターが必要と
するICC状態フラッグを含む。図61は状態レジスタ
ーにおけるビット割り当てを示す。
【0446】ICSR[7]:使用中。このビットはI
CCがINCOMネットワークを介してメッセージを送
受信中であるときに常に1である。
【0447】ICSR[6]:インターフェース割り込
み可能。このビットはICCインターフェースが割り込
み可能状態の時には1である。マスター・モードであれ
ば、インターフェースに常に送信できるから、ICCは
必ずこのビットをセットされる。
【0448】ICSR[5]:送信アクチブ。ICCが
メッセージを送信中であればこのビットは1である。送
信はソフトウエアによって、または応答が高速状態リク
エストを要求するメッセージを受信することで開始され
る。ICSR[5]=1であれば、送信リクエスト(I
CCR[0]=1)が発せられることはない。このよう
な条件下では、送信リクエストは無視される。
【0449】ICSR[4]:高速状態送信ずみ。高速
状態メッセージ送信が完了すると、このビットは1とな
る。リセットにより、且つICCR[3]=1を書き込
むことによって払われる。
【0450】ICSR[3]:送信動作完了。メッセー
ジで送信が完了すると、このビットは1となる。リセッ
トにより、且つICCR[2]=1を書き込むことによ
り払われる。
【0451】ICSR[2]:受信動作完了。受信メッ
セージが受信メッセージ・バッファ中にロードされる
と、このビットが1となる。リセット及びICSR
[1]=1の書き込みによって払われる。ICSR
[2]=0となるまでICCは新しいメッセージの受信
を開始しない。
【0452】ICSR[1]:BCHエラー。BCHエ
ラーを含むメッセージの受信が完了すると、このビット
が1となる。リセット及びICCR[1]=1の書き込
みによって払われる。
【0453】ICSR[0]:オーバラン。アタラシイ
メッセージがメッセージ・レジスターにロードされよう
としている時にメッセージ・レジスターが解放されてい
なければ(ICSR[2]=1)、このビットがセット
される。この状態ビットはリセット及びICCR[1]
=1の書き込みによって払われる。
【0454】ICCR:制御レジスター。このバイトワ
イド読み書きレジスターはICC29の動作を制御する
のに使用される。読み取り/変更/書き込み命令が該レ
ジスターに正しく作用できるように読み書きレジスター
として構成されている。図61は制御レジスターにおけ
るビット割り当てを示す。このレジスターは2つのタイ
プのレジスター・ビット、即ち、指令及び制御ビットで
作用する。指令ビットは1を書き込まれると機能を開始
する。常態では指令ビットは0である。制御ビットはソ
フトウエアによってセットされ、払われる。制御ビット
はその現在値を示し、リセットによって払われて0とな
る。
【0455】ICCR[7]:割り込み許可。この制御
ビットはICCの割り込み動作を許可する。セットされ
ると、送受信動作が割り込む。
【0456】ICCR[6]:高速状態送信許可。この
制御ビットに高速状態リクエスト・メッセージに対する
自動応答を可能にする。セットされると、送信バッファ
・レジスターに記憶されているメッセージが高速状態リ
クエストの受信に続いて送信される。高速状態リクエス
ト・メッセージは制御ビット・セット(B2=1)、命
令フィールド3、指令フィールド0及びサブコマンド・
フィールド0または1を含む。アドレスはICCアドレ
スと一致しなければならず、メッセージBCHは正しく
なければならない。スレープとして構成されたデバイス
だけが高速状態リクエストに応答する。送信バッファに
記憶されている高速状態メッセージを更新したければ、
バッファ・レジスター中に変化が生ずる前にICCR
[6]をリセットしなければならない。
【0457】ICCR[5]:マスター・モード。セッ
トされると、このビットはINCOM通信コントローラ
ーをマスター動作モードに切り換える。マスター・モー
ドでは、ICCはいつでも送信でき、アドレスに関係な
くすべてのメッセージを受信する。応答及び高速状態動
作は不能となる。ICCR[5]はCFR[7]=1で
なければセットできない。CFR[7]=0の状態でI
CCR[5]に1を書き込もうとしても不可能である。
リセットまたはパワーアップに伴ってこのビットは0
(スレープ・モード)にセットされる。
【0458】ICCR[4]。この制御ビットは使用さ
れない。
【0459】ICCR[3]:送信された高速常態の確
認。この指令ビットは、ICSR[4]をリセットする
のに使用される。ICCR[3]に1が書き込まれると
ICSR[4]がリセットされる。常態においてICC
R[3]は0である。
【0460】ICCR[2]:送信完了の確認。この指
令ビットはICSR[3]をリセットするのに使用され
る。ICCR[2]に1が書き込まれるとICSR
[3]がリセットされる。ICCR[2]は常に0であ
る。
【0461】ICCR[1]:受信メッセージの確認。
この指令ビットはICSR[2]をリセットするのに使
用される。ICCR[1]に1が書き込まれるとICS
R[2]がリセットされる。ICCR[1]は常に0で
ある。
【0462】ICCR[0]:送信開始。1を書き込ま
れると、この指令ビットは送信バッファ・レジスターI
CM3・・・ICM0中に記憶されているメッセージの
送信を開始する。メッセージ送信のためには送信機が使
用中(ICSR[5]=0)であってはならず、インタ
ーフェースが割り込み可能(ICSR[6]=1)でな
ければならない。
【0463】INCOMネットワーク INCOMネットワークによる通信はすべて33ビット
・メッセージの形を取る。メッセージは2個のスタート
ビットで始まり、1個のストップ・ビットで終わる非同
期メッセージである。搬送波変調モード及びベースバン
ド変調モードを任意に選択できる。
【0464】搬送波変調 搬送波変調方法を選択した場合、2通りのコンパチブル
変調方式、即ち、周波数シフトキーイング方式(FS
K)及び振幅シフトキーイング方式(ASK)が可能で
ある。
【0465】□ASK:振幅シフトキーイング方式によ
る変調方法では115.2kH2搬送波を使用する。搬
送波が存在すればメッセージ・ビットは1、存在しなけ
れば0である。
【0466】□FSK:周波数シフトキーイング方式に
よる変調方法では2つの搬送波周波数を使用する。メッ
セージ・ビットは、搬送波周波数が115.2kHzな
ら1.92、16kHzなら0である。
【0467】INCOMコントローラーだけが送信にF
SKを使用し、受信機のデジタル復調器だけが115.
2kH2搬送波と相関するから、この2つの変調方法は
コンパチブルである。正しい復調が行われるために9
2.16kH2搬送波の存在は不要である。ビット伝送
速度が比較的高い場合、第2搬送波周波数を使用するこ
とにより、エコーの著しい環境においてリミッター・キ
ャプチャーが得られる。FSKモードで動作するINC
OMコントローラーはエコーが正しく消されている限り
ASKモードで送信されるメッセージを正しく受信す
る。メッセージの間隔は0(搬送波なし)でなければな
らない。以下の説明ではASK/FSKとベースバンド
変調とが混同されないようにするため、通信回線の状態
を表わすのに1及び0を使用する。
【0468】通信ビット伝送速度 INCOMネットワークは選択された送信モードに応じ
て種々のビット伝送速度で動作するように構成すればよ
い。表19はINCOMネットワークの通信ビット伝送
速度を示す。所与のINCOMネットワークには1つの
送信モード及び1つのビット伝送速度だけを選択でき
る。
【0469】
【表19】 上述のように、ASK及びFSK変調方法はコンパチブ
ルである。ASKシステムはビット伝送速度が比較的高
いFSKには適用できないネットワーク条件を必要とす
ることがある。
【0470】メッセージ・フォーマット INCOMメッセージはすべて長さが33ビットであ
り、下記のような特徴を有する。
【0471】□最初の2ビットはスタートビットであ
り、1,1でなければならない。
【0472】□第3ビットは基本メッセージ・タイプを
決定する制御ビットである。
【0473】□29番目のビットで始まる5ビットBC
Hエラー・チェック・コードが送信される。
【0474】□メッセージの最終ビットはストップビッ
トであり、これは0でなければならない。
【0475】ビット伝送速度と変調方法は選択されるシ
ステム・オプションに応じて可変であるが、33ビット
非同期メッセージ・フォーマットであることは共通であ
る。以下の説明では先頭の送信ビットをB0、末尾ビッ
ト(ストップビット)をB32とする。INCOMメッ
セージ・フォーマットは図100に示した。
【0476】スタート・ビット:B0,B1 各ネットワーク・メッセージは2個のスタートビットで
始まる。このスタートビットはメッセージをフレーミン
グに使用されるものであって、1,1でなければならな
い。メッセージ間のギャップは0,0..で埋められ
る。ストップビットに直ぐ続いて新しいメッセージがス
タートできる。
【0477】制御ビット:B2 この制御ビットはメッセージ・ビットB3乃至B26の
意味を定義する。もしB2が1ならメッセージは制御メ
ッセージであり、ICCによって翻訳される。もしB2
が0なら、メッセージはデータ・メッセージであり、I
CCによって翻訳されない。送信権(母線支配権トーク
ン)は制御メッセージ(B2=1)によってのみ交換で
きる。
【0478】メッセージ・ビットB3−B26 このメッセージ・フィールドの意味は制御ビットB2に
よって決定される。
【0479】□制御ビットが1ならば、ビットB3乃至
B26がICCによって翻訳されるべき命令、指令、サ
ブコマンド及びアドレス・フィールドを含むことを意味
する。
【0480】□制御ビットが0ならば、ビットB3乃至
B26が高レベルのメッセージ・プロトコルの一部であ
る任意データを含むことを意味する。このようなメッセ
ージはICCによって翻訳されない。
【0481】BCHエラー・チェック・コード:B27
−B31 メッセージ・ビットB27乃至B31はBCH31,2
6コードを使用して計算される5ビット・エラーチェッ
クを含む。ICCは33ビット・メッセージのビットB
2乃至B26に基づいてBCHの残り部分を計算する。
メッセージ本分(B2・・・B30)は常にルートとし
てBCHジェネレーター多項式:X5+X2+1を有す
る。このエラーチェック・コードはハミング距離が3で
あり、あらゆるランダム・ダブル・ビット・エラー及び
長さ5ビットまでのあらゆるバースト・エラーを検出す
る。正しいBCHを含むメッセージを例示すれば下記の
通り: S -bch- -SC- -addr- -cf- inc C st 0 01001 0000 000000000000 0000 0000 0 11 0 01000 0000 000000000000 0000 1000 1 11 0 00100 0111 111111111110 0000 0011 1 11 0 01001 0111 111111111110 0000 0010 1 11 ストップ・ビット:B32 各メッセージはストップビットで終り、ストップビット
は常に0である。
【0482】制御メッセージ セットされた(1)制御ビット(B2)を含むメッセー
ジは制御メッセージである。
【0483】命令フィールド:36−B3 命令フィールドはメッセージ・ビットB6乃至B3から
成る。このフィールドはいくつかの基本的制御機能を有
するだけでなく、ハードウエア・レベルに送信権プロト
コルを形成する。このフィールドは表20に示すように
翻訳される。
【0484】ネットワーク・アドレス:B22−B11 メッセージ。ビットB11乃至B22は制御メッセージ
中にネットワーク・アドレスを含む。B11はアドレス
の最下位バイトである。制御メッセージにおけるアドレ
ス比較は命令フィールドの内容に応じて異なる。大抵の
制御メッセージ命令は、アドレス情報の12ビットを全
部使用してメッセージの受け手を確定する。12個以下
のビットを使用する場合もある。
【0485】領域アドレス命令 命令復号
【表20】 領域アドレス命令 命令$4−領域省略、$C−保留、及び45−領域回復
はアドレス比較においてアドレス・フィールドのB22
乃至B15だけを使用する。この3つの命令はアドレス
情報の下位4ビットが無視される領域アドレッシングを
使用する。これらの命令はネットワークにおける最大限
16個の事なる非マイスター・デバイスによって受信で
きる。
【0486】ユニバーサル・アドレス命令 命令$D−保留、$6−スクラム、及び$E−保留はア
ドレッシングを使用しない。これらの命令はネットワー
クのすべてのデバイスによって受信される。
【0487】指令フィールド:B7−B10 この4ビット・フィールドは制御メッセージ中の指令を
画定する。他のいかなる制御メッセージ・タイプにも使
用されない。このフィールドによって画定される指令の
定義は高レベルのソフトウエア・プロトコルによって決
定され、2つの状態指令を除けば製品タイプに応じて異
なる。高速状態ICCハードウエアはサブコマンド0ま
たは1を含む指令0によって与えられる状態指令を翻訳
し、実行する。この2つの状態指令制御メッセージは以
下に述べるようにあらゆる製品について普遍的に定義さ
れる。
【0488】シングル・メッセージ状態 命令$3、指令0及びサブコマンド1を含む制御メッセ
ージは拡張状態リクエストであると定義される。アドレ
スされたデバイスは後述のように応答するものと期待さ
れる。
【0489】サブコマンド・フィールド:B26−B2
3 この4ビット・フィールドは制御メッセージ中のサブコ
マンドを画定する。その他のいかなる制御メッセージ・
タイプにも使用されない。このフィールドによって画定
されるサブコマンドの定義は状態指令中のサブコマンド
0及び1を除けば製品のタイプに応じて異なる。
【0490】通信ネットワーク調停 INCOMネットワークは多数のデバイスが送信できる
マルチドロップ通信母線である。母線調停はハードウエ
ア・プロトコル、ソフトウエア・プロトコルの双方によ
って行われる。ネットワークは母線送信権の制御がメッ
セージのタイプ及び内容によって決められるトークン・
パッシング方式によって調停される。調停プロトコルは
システム構成によって決定される単一のネットワーク・
コントローラ(ネットワーク・マスター)の形態を取
る。複数のデバイスがネットワーク・マスター機能を行
うことができるが、所与の時点において機能できるのは
1つのデバイスだけである。
【0491】ネットワーク・マスターは母線送信権を分
配するためのいくつかの手段を有する。
【0492】□応答をリクエストする制御メッセージを
スレーブ・デバイスに送信する。もしメッセージが応答
をリクエストしなければ、母線送信権はネットワーク・
マスターの手許にある。もしメッセージが応答をリクエ
ストすると、スレーブはリクエスト・メッセージを受信
してから1ビット時間以内に単一応答制御メッセージの
送信を開始する。この場合、母線送信権は1メッセージ
の時間だけスレーブに与えられる。応答をリクエストす
る制御メッセージを受信するか、インターフェースが該
当の制御メッセージによって割り込み許可されない限り
メッセージを送信できない。
【0493】□インターフェースの割り込みを許可する
制御メッセージをスレーブ・コントローラーに送信す
る。この場合、母線送信権は割り込み許可されたスレー
ブ・デバイスに渡される。スレーブはソフトウエア・プ
ロトコルが要求する数のメッセージを送信できる。この
スレーブ・デバイスのインターフェースは割り込み禁止
制御メッセージを受信するか、他のアドレスに向けた制
御メッセージ(B2セット)を検出するまでは割り込み
可能である。ソフトウエア通信プロトコルは母線送信権
をネットワーク・マスター・コントローラーまたは他の
スレーブ・デバイスに戻す時点を決定する。ハードウエ
ア・レベル調停プロトコルはアドレスの違う2つ以上の
スレーブ・デバイスのインターフェースが同時に割り込
み許可されるのを防止する。
【0494】状態トランザクション INCOM標準プロトコルに合致するスレーブ・デバイ
スはすべて有効な状態リクエストに応答しなければなら
ない。3つの状態リクエスト・トランザクション・シー
ケンスが定められている。すべての製品は少なくとも第
1タイプのトランザクションに適応できることを要求さ
れ、3つのトランザクションすべてに適応することも可
能である。
【0495】応答 すべてのスレーブ・デバイスは応答を要求する制御メッ
セージを受信すると応答を作成する。ただし、制御メッ
セージが対応のアドレス及び正しいBCHを含んでいる
場合に限る。応答状態メッセージはビット2をセットさ
れており、ビットB25及びB26で表わされる2ビッ
ト状態を含む。ビットB3からビットB24までは未定
義であるが、多くの場合、状態リクエスト・メッセージ
のエコーである。B1乃至B26でいかなるビットパタ
ーンが送信されるかに基づいてBCHが計算されること
はいうまでもない。2つの状態ビットの典型的な定義を
表21に示す。
【0496】
【表21】 下記のINCOM制御メッセージが応答を形成する。
【0497】 0 aaa 0 8 1 ロード省略、応答 0 aaa 0 9 1 ロード回復、応答 0 aaa 0 A 1 割り込み禁止、応答 0 aaa 0 F 1 状態応答リクエスト 応答メッセージ完了の時点で送信権は状態をリクエスト
したデバイスに戻される。
【0498】シングル状態メッセージ シングル・メッセージ状態リクエストに対していくつか
のスレーブ・デバイスが応答できる。一般に、マイクロ
プロセッサーをベースにするスレーブはこのリクエスト
に応答できる。シングル状態リクエスト・メッセージは
“0 aaa0 3 1”である。このメッセージはイ
ンターフェース割り込み許可命令、指令0、サブコマン
ド0から成る。スレーブは2通りの応答モードを選択で
きる: □スレーブは上記2つの状態ビットを含む応答メッセー
ジを返信できる。
【0499】□スレーブは後述のような製品状態メッセ
ージを返信できる。
【0500】単一応答メッセージ完了の時点で送信権は
状態をリクエスト下デバイスに戻される。
【0501】製品状態メッセージ 製品状態メッセージのフォーマットは下記の通り: □B2:0 □B8−3:6ビット・メーカー・コード □B12−9:4ビット通信ソフトウエア・バージョン □B18−13:6ビット製品ID □B21−19:3ビット製品特殊状態 □B26−22:5ビット標準状態コード メーカー・コード この6ビット・フィールドは製品のメーカーを固定す
る。
【0502】コード例を挙げると下記の通り。
【0503】 B8−3 メーカー 00 保留 01 Westinghouse Electrical Components (As
heville) 04 Westinghouse Breaker Components (Beave
r) 通信ソフトウエア・バージョン この4ビット・フィールドはスレーブ製品が使用してい
る通信ソフトウエア・コード・バージョン番号を示すの
に使用できる。
【0504】製品 ID この6ビット・フィールドはメーカー・コード内で特定
製品を示すのに使用できる。
【0505】製品特殊状態 この3ビット・フィールドは製品に特有な状態を示すた
め製品ごとに使用できる。
【0506】標準状態コード この5ビット・フィールドは表21に示したような標準
状態コードとして使用できる。各製品はこれらの定義に
合致する4通りの動作状態を明らかにしなければならな
い。
【0507】拡張状態 拡張状態リクエストに対していくつかのスレーブ・デバ
イスが応答できる。一般に、マイクロプロセッサーをベ
ースとするスレーブがこのリクエストに応答することが
できる。拡張状態リクエスト・メッセージは“1 aa
a 0 3 1”である。このメッセージは割り込み許
可命令、指令0及びサブコマンド1を含む。スレーブは
2つのメッセージで応答する: □第1のメッセージは上述した製品状態メッセージであ
る。
【0508】□第2のメッセージは確認メッセージであ
り、そのフォーマットは“0 aaa 1 3 1”。
12個のアドレス・ビットがスレーブのアドレスであ
る。
【0509】第2の応答メッセージが完了すると、状態
をリクエストしたデバイスに送信権が戻される。
【0510】動 作 INCOM通信コントローラー29には2つの動作モー
ドがある:マスター動作モード及びスレーブ動作モー
ド。一般に、所与の用途に応じて、ICC29はこれら
のモードのいずれか1つで動作するように構成される
が、単一の通信ネットワークに複数のマスターが存在す
ることを可能にするシステムと併用することも可能であ
る。ICCに対する典型的なプログラミング・インター
フェースを以下に説明する。
【0511】初期設定 IC10初期設定ソフトウエアの一部として、いくつか
のパラメーターをICC29にセットしなければならな
い。
【0512】□構成:CFR[7](ICCマスター・
モード許可)及びACFR[6](分割比)にそれぞれ
該当の値をロードしなければならない。マスター動作モ
ードを可能にするにはCFR[7]をセットしなければ
ならない。セットしなければ、ICCはマスター・モー
ドに入れない。ACFR[6]は水晶発振器周波数に応
じてセットしなければならない。
【0513】□通信パラメーター:適切なビット伝送速
度及び変調方法となるようにICAH[7・・・4]を
セットしなければならない。IC10の正規動作中はこ
れらの値を変えてはならない。
【0514】□INCOMアドレス:IC10をINC
OMスレーブとして構成するにはICAH[3・・・
0]及びICA[7・・・0」にスレーブのネットワー
ク・アドレスをロードしなければならない。INCOM
マスターはアドレスを必要としない。
【0515】□モード:IC10がINCOMネットワ
ークにおけるマスターなら、ICCはアドレスに関係な
くネットワークを介してすべてのメッセージを受信す
る。ICCR[5]をセットすることによりICCはメ
ッセージを送信できる。このことは割り込み許可状態ビ
ットのセット(ICSR[6])によって指示される。
【0516】□割り込み:ICCサブシステムの割り込
みを可能にするには、ICCR[7]をセットしなけれ
ばならない。ICSR[3]及びICSR[2]を使用
して割り込みリクエストを指示する。リクエストは割り
込みを許可されていないシステムにポーリングされる。
【0517】これらのパラメーターをセットすれば、I
CCは通信ネットワークにおいて正しく機能することが
できる。
【0518】受信動作 IC10の動作はICC29の動作モードに応じて異な
る。受信機はマスター・モードかどうかに応じてその動
作が異なる。
【0519】マスター・モード IC10がマスター・モードなら、制御メッセージ・ア
ドレスに関係なくすべてのINCOMネットワーク・メ
ッセージを受信する。マスター・モードではそのインタ
ーフェースは常に割り込み可能状態にある(ICSR
[6]=1)。従って、すべてのネットワーク・メッセ
ージが受信される。
【0520】スレーブ・モード IC10がスレーブとして構成されている場合、アドレ
スと一致する制御メッセージだけを受信する。メッセー
ジが処理されるときにICCインターフェースが割り込
み可能状態にある場合にだけ、データ・メッセージが受
信される。スレーブ・デバイスのインターフェースはこ
のスレーブのアドレスを含む特定の制御メッセージ・タ
イプによって割り込みを許可される。また、別のスレー
ブ・デバイスが割り込みを許可されると前記インターフ
ェースは割り込みを禁止される。正しいアドレスの制御
メッセージはすべて受信される。
【0521】メッセージの処理 ICCによってメッセージが受信されると、下記事象が
起こる: 1.2個のスタートビットが検出されると、直列のビッ
ト流れがフレーミングされ、バッファ、レジスターへ移
される。
【0522】2.メッセージが制御メッセージなら、B
CH及びアドレスがチェックされ命令が実行される。
【0523】3.ICSR[6]がセットされるか、ま
たはメッセージがこのINCOMアドレスに対する命令
メッセージなら、メッセージはICM3乃至ICM0と
してアドレスされた受信バッファ・レジスターにロード
される。この事象はICSR[2]がリセットされた場
合にのみ起こる。ICSR[2]がセットされるとメッ
セージが処分され、ICSR[0](受信機オーバラ
ン)がセットされる。メッセージの受信中、ICSR
[7]は1である。メッセージが処理されると、ICS
R[2]がセットされて、受信バッファに新しいメッセ
ージがロードされたことを指示する。先行メッセージが
ソフトウエアによって確認される前に受信バッファ・レ
ジスターにロードしなければならない追加メッセージが
処理されると、受信機オーバランが発生する。
【0524】割り込みが許可されると、ICSR[2]
のセットによって割り込みが開始される。ソフトウエア
がICC状態レジスターを読み、受信メッセージ・レジ
スターから新しいメッセージを検索する。メッセージが
読み取られ、オーバラン(ICSR[0])、BCHエ
ラー(ICSR[1])、及び受信動作完了(ICSR
[2])について状態がチェックされたら、ソフトウエ
アはICCR[1]をセットすることで受信メッセージ
の確認を行う。その結果、ICSR[2・・・0]がリ
セットされ、受信バッファが次のメッセージに備えて解
放される。ICSR[2]を払うと、割り込みリクエス
トがリセットされる。
【0525】送信動作 ICCインターフェースが割り込み許可されると(IC
SR[6]=1)、IC10ソフトウエアはINCOM
ネットワークを介してメッセージの送信だけを許され
る。メッセージ送信のため、ソフトウエアは下記の動作
を行う: 1.ICCR[6]をリセットして高速状態動作を不能
にする。高速状態動作にも送信バッファ・レジスターが
使用されるから、この処置が必要になる。
【0526】2.送信すべきメッセージをメッセージ・
レジスターICM3乃至ICM1にロードする。ICM
0[7]に送信すべきメッセージの制御ビットをロード
する。この動作には読み取り/変更/書き込み命令を使
用しない。このロード動作中、ICM0[1・・・0]
は常時正しい応答状態情報を含んでいなければならな
い。
【0527】3.ICSR[5]を読んで送信機が使用
中でないことを確認した上で、ICCR[0]をセット
することによって送信を開始させる。ICCR[0]の
セットで送信機が始動する。送信機アクチブ・ビット
(ICSR[5])が送信が進行中であることを指示し
たら送信バッファ・レジスターを変化させてもよい。
【0528】4.ソフトウエアはICSR[3]で送信
完了フラッグをポーリングするか送信完了時のICC割
り込みを待機する。
【0529】応答状態動作 ICCはINCOMネットワーク応答リクエストに応答
して応答状態メッセージを作成する。応答状態メッセー
ジはメッセージ・ビットB26及びB25にICMO
[1.0]を含む。製品状態が変化するとソフトウエア
はこれら2つのメッセージ・レジスター・ビットに該当
の値をリロードする。
【0530】高速状態動作 ソフトウエアによって正しくプログラムされているな
ら、該当のINCOM制御メッセージを受信すると、I
C10は自動的に高速状態応答メッセージを送信する。
高速状態を送信するため、ソフトウエアは下記動作を行
う: 1.ICCR[6]をリセットして高速状態の送信を不
能にする。
【0531】2.メッセージ・レジスター(ICM3・
・・ICMO)中の高速状態メッセージを更新する。
【0532】3.ICCR[6]をセットして高速状態
の送信を可能にする。
【0533】高速状態リクエストがICCによって処理
されると、ICCR[6]をセットすることによって送
信バッファ・レジスター中のメッセージが送信される。
バッファ・レジスターに新しいメッセージがロードする
ときには、新しいメッセージの“データちぎれ”を防止
するため、ロード動作中ICCR[6]ビットがリセッ
トされていなければならない。
【0534】割り込みベクトル マイクロコントローラーにおけるINCOMの割り込み
優先順位は最下位である。割り込みにはベクトル・アド
レス$FFF0−FFF1が割り当てられる。割り込み
の再処理を回避するため、プロセッサーにおけるIビッ
トのリセットに先立ってICCR[1,2または3]を
セットして割り込みを確認しなければならない。
【0535】アナログ・サブシステムの構成 IC10のアナログ・サブシステムを図63−119に
示した。具体的には、図101−40はデジタル制御ロ
ジックを図79−91はアナログ回路を、図92−11
9はICC29デジタル・ロジックをそれぞれ示す。
【0536】デジタル制御ロジック 1.カッドコンパレーター・サブシステム・ロジック カッドコンパレーター・サブシステム・ロジック58は
4つのコンパレーター200,202,204及び20
6を含む(図64及び81)。各コンパレーターは所定
の電圧、例えば非反転入力(図81)と接続する+1.
25Vdcを基準とする。入力信号は図64に示す外部
ピンCP0,CP1,CP2及びCP3に印加される。
【0537】コンパレーター・サブシステム58はメモ
リー・アドレス・スペースに配置された2つのレジスタ
ーCMPI及びCMPSTを介してマイクロプロセッサ
ーと通信する。コンパレーター出力Q0,Q1,Q2及
びQ3の所定のエッジにおいて割り込みが起こるように
内部割り込みファミリティーを設ける。コンパレーター
出力Q0,Q1,Q2及びQ3はデータ母線DATA
[3...0]において読み取られる。具体的には、各
コンパレーター出力は各1対の高利得直列インバーター
208、210(図64);212,214;216,
218;及び220,222と接続し、インバーター2
10,214,218,222の出力はトライステート
・デバイス224,226,228230に印加され
る。これらのトライステート・デバイスの出力はCMP
ST[3...0]としてデータ母線DATA
[3...0]と接続する。これらのコンパレーター出
力はCMPST[3...0]状態ビットから成る。こ
れら状態ビットの読み取りはマイクロプロセッサ30が
CMPSTレジスターをアドレスするとアクチブ状態と
なって後述するように読み取りを開始させる読み取り信
号RDCMPSThによって制御される。
【0538】CMPIレジスターは割り込み制御に使用
される。具体的には、割り込みを許可するにはCMPI
[7...4]が、コンパレーター・サブシステム58
からの割り込みリクエストをリセットするにはCMPI
[7...4]がそれぞれ使用される。割り込みの再処
理を防止するため、Iビットを払う前に割り込みリクエ
ストをリセットしなければならない。
【0539】コンパレーター出力Q0,Q1,Q2及び
Q3の所定のエッジにおいて割り込みリクエスト信号I
NTREQが発生する。具体的には、INTREQ信号
はコンパレーター200の立ち上がり及び立ち下がり出
力状態、及びコンパレーター202,204,206の
立ち上がり出力状態において発生する。このINTRE
Q信号はカッドNORゲート232の出力において得ら
れる。NORゲート232の入力にコンパレーター割り
込みリクエスト信号REQ0h,REQ1h,REQ2
h,REQ3hが印加される。これらの割り込みリクエ
スト信号はコンパレーター200に対応するORゲート
234、及びコンパレーター202,204,206に
それぞれ対応するフリップフロップ236,238,2
40において得られる。具体的には、コンパレーター2
00に対応の割り込みリクエスト信号REQ0hは二重
入力ORゲート234の出力において形成される。OR
ゲート234への入力はフリップフロップ242,24
4から来る。コンパレーター200の出力Q0は高利得
インバーター208,210を介してフリップフロップ
244のクロック入力CKに供給される。インバーター
208の出力において得られるこの信号の補数がフリッ
プフロップ242のクロック入力CKに供給される。フ
リップフロップ242,244のQ出力がORゲート2
34に供給されて、コンパレーター200の立ち上がり
及び立ち下がり出力状態においてREQ0h信号を形成
する。コンパレーター202,204,206のQ1,
Q2,Q3出力はフリップフロップ236,238,2
40のクロック入力CKに供給されてREQ1h,RE
Q2h,REQ3h信号を形成する。REQ0h,RE
Q1h,REQ2h及びREQ3h信号はデータ母線D
ATA[7...4]を介してマイクロプロセッサー3
0により状態ビットCMPST[7...4]として読
み取られる。具体的には、REQ0h,REQ1h,R
EQ2h,REQ3h信号がトライステート・デバイス
246,248,250,252に供給される。これら
のトライステート・デバイス246,248,250,
252の出力はデータ母線DATA[7...4]と接
続する。トライステート246,248,250,25
2はRDCMPSTh信号の制御下にある。
【0540】割り込みリクエストをリセットするのに4
個の指令ビットCMPI[7...4]が使用される。
この指令ビットCMPI[7...4]を使用すること
によって、REQ0h,REQ1h,REQ2h,RE
Q3h信号を形成するフリップフロップ236,23
8,240,242,244をリセットする。これらの
指令ビットCMPI[7...4]はデータ母線DAT
A[7...4]を介して書き込まれ、WRCMPIh
信号と共に二重入力NANDゲート254,256,2
58,260に印加される。NANDゲートはマイクロ
プロセッサー30がCMPIレジスターをアドレスして
書き込みを開始する時にだけ割り込み許可される。NA
NDゲート254,256,258,260の出力はト
ライ入力ANDゲート262,264,266,268
に供給される。これらのANDゲートの出力はフリップ
フロップ236,238,240,242,244のリ
セット入力反転Rに供給される。ANDゲート262,
264,266,268への他の2つの入力は、インバ
ーター270の出力において得られるマイクロプロセッ
サー30からのリセット信号RESETb及びフリップ
フロップ272,274,276,278のQ出力にお
いて得られる割り込み許可信号ENA0h,ENA1
h,ENA2h,ENA3hである。ENA0h,EN
A1h,ENA2h,ENA3h信号は割り込みリクエ
ストをいったん確認したのち払うことを可能にする。R
ESETb信号はマイクロプロセッサー30がこれらの
フリップフロップをリセットすることを可能にする。割
り込み再処理を防止するため、インバーター271の出
力において得られるWRCMPIb信号が割り込み許可
フリップフロップ272,274,276,278の反
転D入力に供給される。これらのフリップフロップは書
き込み信号WRCMPIhがイナクチブになった後、リ
セットされる。
【0541】指令ビットCMPI[7...4]はデー
タ母線DATA[7...4]を介して常時0として読
み取られる。具体的にはこれらの指令ビットはトライス
テート・デバイス278,280,282,284の出
力において読み取られる。トライステート・デバイスへ
の入力はデジタル・アースと接続する。トライステート
・デバイス278,280,282,284はマイクロ
プロセッサー30がCMPIレジスターをアドレスして
読み取りを開始したことを指示するRDCMPIh信号
の制御下にある。
【0542】コンパレーター割り込み許可信号ENA0
h,ENA1h,ENA2h,ENA3hを読み取るの
に4個の状態ビットCMPI[3...0]が使用され
る。これらの信号ENA0h,ENA1h,ENA2
h,ENA3hはフリップフロップ272,274,2
76,278のQ出力において得られ、これらの出力は
トライステート・デバイス286,288,290,2
92と接続する。トライステート・デバイスの出力はデ
ータ母線DATA[3...0]と接続する。トライス
テート・デバイス286,288,290,292はマ
イクロプロセッサー30がCMPIレジスターをアドレ
スして読み取りを開始したことを指示するRDCMPI
hの制御下にある。
【0543】RDCMPSTh,RDCMPIh及びW
RCMPIh信号はコンパレーター・デコード・システ
ム294によって形成される。コンパレーター・デコー
ド・システム294はレジスターCMPST及びCMP
Iの書き込み及び読み取りができるように内部アドレス
母線ADDR[4...0]に供給されるアドレスを復
号する。具体的には、表7に示したように、CMPST
レジスターはアドレス場所$0008に配置されている
から、アドレス$0008が内部アドレス母線
[4...0]で送信されると、ANDゲート296
(図65)が割り込み許可される。具体的にはANDゲ
ート296は8入力ANDゲートであり、A4h,A2
h,A1h及びA0hから成るアドレス入力ADDR
[4,2,1,0]がインバーター298,300,3
02,304を介して供給されADDR[3]即ちA3
hがANDゲート296の1つの入力に直接供給され、
さらに、マイクロプロセッサー30から信号SELh,
DiSABLEb及びPH2hがANDゲート296に
供給される。
【0544】16進アドレス$0008は2進ビット0
0010に相当する。A4h,A3h,A2h,A1h
及びA0hのアドレス入力にアドレス01000が供給
されると、ANDゲート296の出力は論理1となり、
CMPSTレジスターがマイクロプロセッサー30によ
ってアドレスされていることを指示する。具体的にはR
DCMPSTh信号は二重入力ANDゲート306(図
64)の出力において得られる。ANDゲート306へ
の入力は、フリップフロップ308,310のQ出力で
ある。ANDゲート296の出力において得られるCM
PSTh信号がフリップフロップ310のD入力に供給
される。このフリップフロップに対するタイミングは、
マイクロプロセッサーの位相2クロック信号PH2hに
よって行なわれる。即ち、PH2h信号が1対の直列イ
ンバーター312、314を介してフリップフロップ3
10のクロック入力CKに印加される。インバーター3
12の出力において得られる反転位相2クロック信号が
フリップフロップ310の反転CK入力に印加される。
マイクロプロセッサー内部制御母線CPUCTL
[3...0]から得られるREADh信号がフリップ
フロップ308のD入力に印加される。READh信号
はマイクロプロセッサー30が読み取り動作リクエスト
中であることを指示する。フリップフロップ310と同
様に、フリップフロップ308のクロック入力CK及び
反転CKにタイミング信号が印加される。したがって、
マイクロプロセッサー30が$0008をアドレスすれ
ば、ANDゲート306の出力に信号RDCMPSTが
発生し、マイクロプロセッサー30がCMPSTレジス
ターを読み取り中であることを指示する。
【0545】RDCMPIh信号は二重入力ANDゲー
ト316の出力において得られる。フリップフロップ3
08の出力がANDゲート316の一方の入力に供給さ
れてマイクロプロセッサー30が読み取りを開始したこ
とを指示する。ANDゲート316への他方の入力はフ
リップフロップ318のQ出力である。CMPIhデコ
ード信号がフリップフロップ318のD入力に印加され
る。フリップフロップ318のタイミング制御は、フリ
ップフロップ308,310の場合と同じである。AN
Dゲート320(図60)の出力においてCMPIh信
号が得られる。ANDゲート320及びインバーター2
98,300,302,304を含む回路はマイクロプ
ロセッサー30が$0009をアドレスするとCMPI
h信号を出力する。
【0546】二重入力ANDゲート322(図64)の
出力においてWRCMPIh信号が得られる。ANDゲ
ート322への一方の入力はフリップフロップ318の
出力であり、CMPIレジスターがアドレスされたこと
を指示する。ANDゲート322への他方の入力はNO
Rゲート324の出力である。NORゲート324はマ
イクロプロセッサー書き込み信号の形成に使用される。
即ち、フリップフロップ308の出力がNORゲート3
24の一方の入力に供給される。NORゲート324か
らの出力信号は書き込み動作中低レベルである。他方の
入力はインバーター278の出力において得られる位相
2クロックの出力である。
【0547】構成レジスターCFRからの4個の構成ビ
ットCFR[3...0]がコンパレーターのモード制
御に使用される。これらの構成ビットCFR[3...
0]はコンパレーター200,202,204,206
の出力をポートCとOR演算することを可能にする。0
はOR演算を許可し、1は禁止する。具体的には、CF
Rレジスターは書き込み専用レジスターであり、フリッ
プフロップ326,328,330,332を含む。こ
れらのフリップフロップのD入力はデータ母線DATA
[3...0]と接続する。これらのフリップフロップ
のQ出力はOR演算を可能にする内部母線CFR
[3...0]と接続する。NANDゲート334への
一方の入力はNORゲート324の出力であり、書き込
み動作を指示する。他方の入力はフリップフロップ33
6の出力である。マイクロプロセッサー30がCFRレ
ジスターをアドレスしたことを指示するCFRh信号が
フリップフロップ336のD入力に印加される。
【0548】CFRh信号はデコード信号であり、AN
Dゲート338(図65)の出力において得られる。A
NDゲート338及びインバーター298はアドレス母
線ADDR[4...0]を復号することによってAN
Dゲート338の割り込みを許可し、マイクロプロセッ
サー30が$001EをアドレスするとCFRh信号を
形成する。
【0549】マイクロプロセッサー30は、コンパレー
ター・サブシステム58をリセットすることができる。
即ち、コンピューター制御母線CPUCTL[3...
0]からインバーター270を介してリセット信号RE
SETbがANDゲート262,264,266,26
8に印加されてフリップフロップ236,238,24
0,242,244をリセットする。RESETb信号
はフリップフロップ272,274,276,278,
308,310,318,326,328,330,3
32,336にも印加されて、マイクロプロセッサー3
0がコンパレーター・サブシステム58をリセットする
ことを可能にする。
【0550】2.プロセッサー母線インターフェース・
ロジック マイクロプロセサー30は表7に湿すようにメモリー・
アドレス・スペースに配置された例えば7つのレジスタ
ーADCR,AMUX,ACFR,ADZ,AMZ,A
VSF,ACFRを介してアナログ制御システムと通信
する。レジスターのフォーマットを図9に示した。これ
らのレジスターは図67に示すレジスター選択フリップ
フロップ350,352,354,356,358,3
60,362によって選択され、いずれも読み書きレジ
スターであり、図68に示すレジスター・デコード・サ
ブシステム364によって復号される。レジスターの復
号方法は多様であり、例えば7つのプログラマブル・ロ
ジック・アレイ(PLA)366,368,370,3
72,374,376,378を設けてもよい。各PL
Aは、直接または図106に示すようなインバーター3
66,368,370,372,374を介して供給さ
れるアドレス入力ADDR[4...0]、及び3つの
制御信号SELh,DISABLE及びPH2hを含
む。SELh信号はマイクロプロセッサーのANABS
h信号に相当する。ANABSh信号は領域ごとの復号
を可能にするマイクロプロセッサーのマスター・チップ
・アドレス・デコーダーからのレジスター選択信号であ
る。DISABLEb信号はマイクロプロセッサーのI
OOFF信号に相当し、テスト・モード中にすべてのI
/Oデバイスの割り込みを禁止するのに使用される。I
OOFF信号はバッファ375の出力において得られ
る。PH2信号はマイクロプロセッサーの位相2クロッ
クである。
【0551】PLA366,368,370,372,
374,376,378の出力はレジスター選択信号A
DZh,AMZh,AVSFh,ACSFh,ADCR
h,AMUXh,ACFRhであり、特定のレジスター
がマイクロプロセッサー30によってアドレスされたこ
とを指示することになる。たとえば、アドレス母線AD
DR[4...0]にアドレス$0020が現われると
レジスターADCRが選択される。他のレジスターのア
ドレスがアドレス母線ADDR[4...0]に現われ
ると、該当のレジスターが選択される。
【0552】PLA366,368,370,372,
374,376,378からの出力信号はレジスター選
択フリップフロップ350,352,354,356,
358,360,362のD入力に印加される。レジス
ター選択フリップフロップのタイミング制御は1対のイ
ンバーター380,382を介してこれらのフリップフ
ロップのクロック入力CKに供給される位相2クロック
信号PH2hと、インバーター380の出力から前記フ
リップフロップ反転CK入力に供給される反転位相2ク
ロック信号によって行なわれる。マイクロプロセッサー
制御母線CPUCTL[3...0]からのリセット信
号RESEThがインバーター384を介して前記フリ
ップフロップのリセット入力反転Rに印加されてこれら
のフリップフロップをリセットと同時に0にセットす
る。レジスター選択フリップフロップ350,352,
354,356,358,360,362の出力はレジ
スター選択信号ADCRh,AMUXh,ACFRh,
ADZh,AMZh,AVSFh,ACSFhである。
【0553】ACFRレジスター ACFRレジスターはA/Dサブシステム78によって
利用される読み書きレジスターである。このレジスター
はフリップフロップ386,388,390,392,
394,396,398(図67)を含む。
【0554】ACFRレジスターはマイクロプロセッサ
ー30によって読み書きされる。具体的にはフリップフ
ロップ386,388,390,392,394,39
6,398のD入力がデータ母線DATA[7...
0]に接続してマイクロプロセッサー30がこのレジス
ターに書き込むことを可能にする。これらのフリップフ
ロップの出力Qもトライステート・デバイス408,4
10,412,414,416,418,420,42
2を介してデータ母線DATA[7...0]と接続し
てこのレジスターの読み取りを可能にする。
【0555】読み取り動作中トライステート・デバイス
408,410,412,414,416,418,4
20,422は読み取り制御NANDゲート424及び
読み書き制御フリップフロップ426の制御下にあって
これらのフリップフロップのQ出力がデータ母線DAT
A[7...0]に接続し、マイクロプロセッサー30
によって読み取られることを可能にする。ACFR
[4]ビットと対応のトライステート・デバイス422
の入力はアースに接続されているから、このビットは常
時0である。
【0556】NANDゲート424から読み取り信号が
出力される。NANDゲート424は2入力NANDゲ
ートであり、読み書き制御フリップフロップ426及び
ACFR選択フリップフロップ354の制御下にある。
内部制御母線CPUCTL[3...0]からの読み取
り信号は読み書き制御フリップフロップ426のD入力
に印加される。このフリップフロップのタイミング制御
はクロック入力CKに供給される位相2クロック信号P
H2hと、インバーター380の出力からフリップフロ
ップ426の反転CK入力に供給される反転位相2クロ
ック信号によって行なわれる。フリップフロップ426
のQ出力は読み取りクロック信号RDCLKhであり、
NANDゲート424に印加される。したがって、マイ
クロプロセッサー30がACFRレジスター(たとえば
$0023)をアドレスし、読み取り信号READhを
コンピューター制御母線CPUCTL[3...0]に
送出するとフリップフロップ386,388,390,
392,394,396,398及びACFR[4]ビ
ットが読み取られる。
【0557】書き込み動作中トライステート・デバイス
408,410,412,414,416,418,4
20は高インピーダンス状態にあるのが普通である。書
き込み制御信号はこれらのフリップフロップのD入力に
印加される。書き込み制御信号は、書き込み制御NOR
ゲート428及びNANDゲート430の制御下にあ
る。NORゲート428は2入力NORゲートであり、
一方の入力は位相2クロックPH2hからもう一方の入
力は読み書き制御フリップフロップ426から来る。N
ORゲート428の出力は書き込み信号WRCLKhで
ある。書き込み信号WRCLKhは二重入力NANDゲ
ート430の一方の入力に印加される。NANDゲート
430への他方の入力はACFRレジスター選択信号A
CFRhである。NANDゲート430の出力は次にA
CFRフリップフロップ386,388,390,39
2,394,396,398の反転D入力に供給され
る。データ母線DATA[7...5]及びDATA
[3...0]がこれらのフリップフロップのD入力に
供給されてマイクロプロセッサー30による書き込みを
可能にする。ビットACFR[4]はデジタル・アース
と接続する。
【0558】ACFRレジスターは、マイクロプロセッ
サー30によってリセット可能である。即ち、制御母線
CPUCTL[3...0]からのリセット信号RES
EThがインバーター432を介してフリップフロップ
386,388,390,392,394,396,3
98のリセット入力Rに印加される。
【0559】以上に述べた通り、ACFRレジスターは
A/Dサブシステム78を構成するのに使用される構成
レジスターである。即ちフリップフロップ386,38
8,390,392,394,396,398のQ出力
は、インバーター434,346,438,440,4
42,444,446と接続する。インバーター43
4,436,438,440の出力は内部母線ACFR
[3...0]と接続する。インバーター444,44
6の出力は内部母線ACFR[7,6]と接続する。イ
ンバーター442の出力は内部母線ACFR[5]に供
給され、信号ADPUhとしても使用される。
【0560】読み書き制御フリップフロップ426の出
力において得られるRDCLKh信号は後述するオート
ゼロ/オートレンジ状態マシンに使用するための状態マ
シン・クロック信号SMCLKhの形成に利用される。
SMCLKh信号はバッファ447の出力において得ら
れる。バッファへの入力はMUX448である。MUX
448は外部クロック発信源からの入力信号CLKSR
Chをテスト回路の制御下にその選択入力SLに印加す
ることを可能にする。正規動作中、SMCLK信号がフ
リップフロップ450から出力される。フリップフロッ
プ450のタイミング制御はインバーター380の出力
において得られる反転位相2クロック信号によって行な
われる。このフリップフロップ450はマイクロプロセ
ッサー30によってリセットできる。NANDゲート4
52からの出力はフリップフロップ450のD入力に供
給される。NANDゲート452は二重入力NANDゲ
ートである。NANDゲート452への一方の入力はR
DCLKh信号であり、NANDゲート452への他方
の入力はORゲート454の出力である。ORゲート4
54への入力はAVSFまたはACSFレジスターがマ
イクロプロセッサー30によってアドレスされ、したが
って、オートゼロ/オートレンジ動作が開始されるとS
MCLK信号が発生可能であることを指示するACSF
h及びAVSFh信号である。
【0561】ADCRレジスター ADCRレジスターはA/Dサブシステム78の動作制
御に使用される。このレジスターはバイトワイド読み書
きレジスターでありフリップフロップ458,460,
462,464及び466(図107)を含む。3個の
ビットADCR[5],ADCR[2]及びADCR
[0]が接地し、常に0である。即ち、ビットADCR
[0]は接地すると共にトライステート・デバイス46
8の入力と接続し、トライステート・デバイス468の
出力はデータ母線DATA[0]と接続する。同様に、
ビットADCR[5]も接地すると共にトライステート
・デバイス472と接続し、トライステート・デバイス
472の出力はデータ母線DATA[5]と接続する。
【0562】残りのビットもマイクロプロセッサー30
によって読み取ることができる。即ち、フリップフロッ
プ458,460,462,464,466の反転Q出
力はトライステート・デバイス474,476,47
8,48,482と接続し、これらのトライステート・
デバイスの出力は、データ母線DATA[1,3,4,
6,7]に供給される。
【0563】すべてのビットADCR[7...0]に
ついてトライステート・デバイス468,470,47
2,474,476,478,480,482は読み取
り制御NANDゲート484の制御下にある。常態では
これらのトライステート・デバイスは高インピーダンス
状態にある。ただし、読み取り動作中、NANDゲート
484はこれらのトライステート・デバイスがADCR
[7...0]ビットをデータ母線DATA[7...
0]に接続することを可能にする。NANDゲート48
4は2入力NANDゲートである。ADCRh信号が一
方の入力に印加される。この信号はADCRレジスター
のデコード信号である。具体的には、ADCRレジスタ
ーはメモリー・アドレス$0020に配置されているか
ら、マイクロプロセッサー30によってこのアドレスが
書き込まれると、ADCRh信号がアクチブとなる。N
ANDゲート484への他方の入力は上記RDCLKh
信号である。したがって、マイクロプロセッサー30が
ADCRレジスターをアドレスして読み取りを開始する
と、NANDゲート484が割り込み可能となる。
【0564】ビットADCR[1],ADCR[3]及
びADCR[4]はマイクロプロセッサー30によって
書き込むことのできる制御ビットである。具体的には、
フリップフロップ458,460,462のD入力はデ
ータ母線DATA[1,3,4]と接続し、反転D入力
は二重入力NANDゲート486の出力と接続する。A
DCRh信号はNANDゲート486の一方の入力に印
加されてADCRレジスターがマイクロプロセッサー3
0によってアドレスされたことを指示する。他方の入力
にはWRCLKh信号が印加される。したがって、マイ
クロプロセッサー30がADCRレジスターをアドレス
して書き込み動作を開始するとNANDゲート486が
割り込み許可される。
【0565】ビットADCR[7]及びADCR[6]
はフリップフロップ464,466によって形成される
読み取り専用状態ビットであり、オートゼロ・シーケン
ス及びA/D変換が完了したことを指示する。フリップ
フロップ464,466は1対のインバーター488,
490を介して位相2クロック信号PH2hによってク
ロックされる。A/Dサブシンステム78の状態及びオ
ートゼロ動作を表わす状態信号EOCh,EOAZhは
後述する制御回路を介してフリップフロップ464,4
66のD入力に印加される。具体的には、オートゼロ・
プロセスの完了を指示するオートゼロ信号EOAZhの
末尾がインバーター494を介してフリップフロップ4
92の反転S入力に印加され、フリップフロップ492
のQ出力が遅延フリップフロップ496のD入力に供給
される。フリップフロップ496のQ出力はバッファ増
幅器498を介してフリップフロップ464のD入力に
供給され、フリップフロップ464の反転Q出力はトラ
イスレート・デバイス480及びバッファ増幅器500
を介してデータ母線DATA[6]に供給されてオート
ゼロ・フラッグを完了させる。
【0566】インバーター504及び後述する制御回路
を介してフリップフロップ466にEOCh信号が印加
される。EOCh信号はA/D変換プロセスの完了を指
示する。インバーター504の出力はフリップフロップ
502の反転S入力に供給され、フリップフロップ50
2のQ出力はフリップフロップ506のD入力に供給さ
れる。遅延フリップフロップ506のQ出力はバッファ
増幅器508を介してフリップフロップ466のD入力
に供給され、バッファ508の出力はフリップフロップ
466のD入力に供給される。フリップフロップ466
の反転Q出力はトライステート・デバイス482及びバ
ッファ増幅器510を介してデータ母線DATA[7]
に供給されてA/D変換完了フラッグを発生させる。
【0567】フリップフロップ496,506のタイミ
ング制御はインバーター488の出力において得られる
位相2クロック信号によって行なわれる。フリップフロ
ップ496,506もフリップフロップ464,466
もインバーター516の出力において得られるRESE
Tb信号を介してマイクロプロセッサー30によってリ
セットすることができる。
【0568】ACFR[5]はオートゼロ完了及びA/
D変換完了フラッグをリセットすると共にビットACF
R[6]及びACFR[7]をリセットしてマイクロプ
ロセッサー30からA/D割り込みリクエストSYI1
b信号を除去する指令ビットである。指令ビットACF
R[5]は、データ母線DATA[5]において得られ
二重入力NANDゲート512の一方の入力に供給され
る。NANDゲート512への他方の入力はADCRレ
ジスターへの書き込み動作を可能にするNANDゲート
486の非反転出力である。NANDゲート512の出
力は二重入力ANDゲート514の一方の入力に供給さ
れる。ANDゲート514への他方の入力はインバータ
ー516の出力において得られるマイクロプロセッサー
・リセット信号RESETbである。ANDゲート51
4の出力がフリップフロップ492,502のリセット
入力反転Rに供給されて完了フラッグをリセットし、A
/D割り込みSY1Bを除去する。
【0569】 〔発明の詳細な説明〕
【0569】A/D割り込み信号SY11bはオート・
ゼロ・シーケンス及びA/D変換完了時にA/D割り込
みADCR[4]が許可されると3入力NANDゲート
516の出力において形成される。NANDゲート51
6への一方の入力は2入力ORゲート518の出力であ
る。ORゲート518への入力はフリップフロップ46
4,466のQ出力と接続するバッファ517,519
の出力において得られる状態ビットADCR[6]及び
ADCR[7]であり、これらのビットADCR[7,
6]はオートゼロ動作及びA/D変換の完了をそれぞれ
指示する。NANDゲート516への他の入力は割り込
み許可を指示するADCR[4]ビットである。第3の
入力は通常はテスト中にだけ使用されるテスト回路から
供給される。
【0570】ADCR[2]はマイクロプロセッサー3
0によって書き込むことができ、A/Dシーケンスを開
始するのに使用される指令ビットである。このビットは
データ母線DATA[2]において得られ、二重入力N
ANDゲート520に供給される。NANDゲート52
0への他方の入力はADCRレジスター書き込み制御N
ANDゲート486から供給される。フリップフロップ
522のQ出力はフリップフロップ524のD入力に供
給される。フリップフロップ524の出力はバッファ5
25を介して遅延フリップフロップ526のD入力に供
給される。遅延フリップフロップ526のQ出力はスタ
ート・オートゼロ信号STAZhの形成に使用される。
具体的には、フリップフロップ526のQ出力はバッフ
ァ530を介して二重入力ANDゲート528の一方の
入力に供給される。ANDゲート528への他方の入力
はテスト回路から供給される。ANDゲート528の出
力がSTAZh信号である。
【0571】STAZh信号はオートゼロ状態マシンが
使用中(AZBSYh)であれば払われる。具体的に
は、AZBSYh信号はインバーター531を介して2
入力ANDゲート530の一方の入力に供給される。マ
イクロプロセッサー30からのRESETb信号が他方
の入力に印加される。ANDゲート530の出力がフリ
ップフロップ522の反転R入力に供給されてこのフリ
ップフロップをリセットする。フリップフロップ52
4,526のタイミング制御はインバーター527の出
力において得られるSMCLKh信号によって行なわれ
る。フリップフロップ524,526はリセット入力反
転Rに印加されるRESETb信号を介してマイクロプ
ロセッサー30によってリセットされる。
【0572】ADCR[1]ビットは4つのサンプリン
グ/保持スイッチ108,110,112,114を制
御するのに使用される。即ち、フリップフロップ458
のD出力がANDゲート532の一方の入力に供給さ
れ、ANDゲート532への他方の入力はテスト回路か
ら供給される。ANDゲート532の出力はサンプリン
グ/保持スイッチ108,110,112,114を制
御する信号SAMPhである。
【0573】フリップフロップ462のQ出力において
得られるADCR[3]ビットは積分器リセットを制御
するのに使用される。具体的には、フリップフロップ4
62の出力は2入力ANDゲート534の一方の入力に
供給され、ANDゲート534の他方の入力はテスト回
路から供給される。ANDゲート534の出力が積分器
リセット信号INTREShである。この信号はバッフ
ァ757(図73)に印加されてDISCHh信号を発
生させ、スイッチ96(図88)にも印加される。この
信号が高レベルならば、スイッチ96(図41)がMX
Oピンを電流ミラー92から遮断してアナログ・アース
AVSSへ短絡させる。このビットがセットされたまま
である限り、スイッチ96は短絡状態のままである。A
DCR[3]に0を書き込むことによって短絡スイッチ
96を開路させることができる。この信号はスイッチ9
6の現状態をも表わす。
【0574】入力マルチプレクサー制御 電圧及び電流入力MUX62,64を制御するのに8ビ
ット読み書きレジスターAMUX[7...0]が使用
される。このレジスターは2つのフィールドに分割され
ており、一方のフィールドは電圧入力を制御して信号V
MUX[3...0]を発生させ、他方のフィールドは
電流入力を制御して信号CMUX[3...0]を発生
させる。
【0575】VMUX[3...0]信号はフリップフ
ロップ536,538,540,542(図69)によ
って形成される。これらのフリップフロップのD入力は
データ母線DATA[3...0]と接続して、マイク
ロプロセッサー30による書き込みを可能にする。これ
らのフリップフロップの出力はトライステート・デバイ
ス544,546,548,550を介してデータ母線
DATA[3...0]と接続してマイクロプロセッサ
ー30がこれらのフリップフロップの内容を読み取るこ
とができるようにする。トライステート・デバイス54
4,546,548,550は状態で高インピーダンス
状態にあり、NANDゲート552の制御下にある。N
ANDゲート522は2入力NANDゲートであり、一
方の入力には読み取りクロック信号RDCLKhが印加
されて、上述したように、マイクロプロセッサー30に
よる読み取り動作を指示し、他方の入力にはAMUX信
号が印加されて、このレジスターがマイクロプロセッサ
ー30によってアドレスされたことを指示する。即ち、
AMUXレジスターはメモリー場所$0021に配置さ
れていて、マイクロプロセッサー30がこの場所をアド
レスするとAMUXh信号が高いアクチブ状態となる。
したがって、フリップフロップ536,538,54
0,542のQ出力をデータ母線DATA[3...
0]に接続することにより、マイクロプロセッサー30
は前記フリップフロップの内容を読み取ることができ
る。
【0576】フリップフロップ536,538,54
0,542への書き込み動作はNANDゲート554に
よって制御される。このNANDゲート554はこれら
のフリップフロップの反転D入力に印加される書き込み
信号WRMUXbを出力する。NANDゲート554は
3入力NANDゲートであり、第1入力に書き込みクロ
ックWRCLKh信号が、第2入力にAMUXh信号
が、第3入力にARBSYh信号がそれぞれ印加され
る。ARBSYh信号はオートレンジング・システムが
使用中であることを指示する信号であり、詳しくは後述
する。
【0577】フリップフロップ536,538,54
0,542はそれぞれのリセット入力反転Rに印加され
るRESETb信号によってリセットされる。RESE
Tb信号はマイクロプロセッサー30がこれらのフリッ
プフロップをリセットすることを可能にする。
【0578】CMUX[3...0]信号はフリップフ
ロップ556,558,560,562によって形成さ
れる。これらのフリップフロップのD入力はデータ母線
DATA[7...4]と接続してマイクロプロセッサ
ー30による書き込みを可能にする。これらのフリップ
フロップのQ出力は読み取り動作のためのトライステー
ト・デバイス564,566,568,570を介して
データ母線DATA[7...4]と接続する。上記ト
ライステート・デバイスは常態では高インピーダンス状
態にあり、マイクロプロセッサー30が読み取り動作を
開始してアドレス$0021をアドレス母線ADDR
[4...0]に送出するとこれらのフリップフロップ
が読み取られるようにするNANDゲート552の制御
下にある。フリップフロップ556,558,560,
562への書き込み動作はフリップフロップ536,5
38,540,542の場合と同様にNANDゲート5
54によって制御される。
【0579】フリップフロップ536,538,54
0,542,556,558,560,562の出力は
図41及び80に示すように電流及び電圧MUXes6
6,68を制御するMUX制御信号MUXCTL[2
6...0]を形成するのに使用される。即ち電圧チャ
ンネルMUX66,68は制御信号VMUX[3...
0]信号によって制御され、電圧チャンネルMUX66
はCMUX[3...0]信号によって制御される。こ
れらの信号は電圧チャンネル及び電流チャンネルMUX
のそれぞれの個別制御を可能にするMUX制御信号MU
XCTLを形成するため、一連のインバーター、ORゲ
ート及びANDゲート(図67)によって復号される。
具体的には、二重入力ANDゲート572,574,5
76,578の一方の入力にCMUX[3...0]信
号が印加され、他方の入力にインバーター580を介し
て信号CAZhが印加される。信号CAZhは電流増幅
器90がオートゼロ化中であることを指示する。信号C
AZhはA/Dサブシステム78に使用される信号CS
HRThの形成にも利用される。信号CSHRThはイ
ンバーター580と直列に接続するインバーター581
の出力において得られる。
【0580】NANDゲート572の出力は一連の直列
に接続されたインバーター582,584,586,5
88,590,592,594と接続し、NANDゲー
ト574の出力は一連の直列に接続されたインバーター
596,598,600,602,604,606,6
08と接続し、NANDゲート578の出力は一連の直
列に接続されたインバーター624,626,628,
630,632,634,636と接続する。インバー
ター594,608,622,636の出力は二重入力
ORゲート638,640,642,644の一方の入
力と接続し、インバーター582,596,610,6
24の出力が他方の入力と接続する。NANDゲート5
72,574,576,578の出力は二重入力ORゲ
ート646,648,650,652の一方の入力に印
加され、インバーター592,606,620,632
の出力が他方の入力に印加される。ORゲート638,
640,642,644,646,648,650,6
52の出力は二重入力ANDゲート654,656,6
58,660,662,664,666,668の一方
の入力に印加され、内部母線ACFR[3...0]か
らのACFR[3...0]ビットが他方の入力に印加
されて入力MUX66(図41が電流モードか電圧モー
ドかを制御する。ACFR[3...0]ビット中に1
があれば電流モードを選択する。具体的には、ACFR
[3]ビットがANDゲート654,656の入力に印
加され、ACFR[2]ビットがANDゲート658,
660の入力に印加され、ACFR[1]ビットがAN
Dゲート608,610の入力に印加され、ACFR
[0]がANDゲート666,668の入力に印加され
る。ANDゲート654,656,658,660,6
62,664,666,668の出力は電流チャンネル
MUXes66の個別制御を可能にするデコード信号M
UXCTL[20...13]である。
【0581】サンプル/ホールドスイッチ108,11
0,112,114もインバーター670,672,6
74,676,678,680及び3入力ANDゲート
682,684を含むデコード回路(図72)によって
個別に制御できる。具体的には、インバーター670,
672,674,676は内部ACFR母線[3...
0]と接続し、インバーター670,672の出力はN
ANDゲート532(図31)において得られ、指令ビ
ットACFR[1]がセットされたことを指示するSA
MPh信号と共にANDゲート682に印加される。イ
ンバーター674,676の出力はSAMPh信号と共
にANDゲート684に印加される。SAMPh信号は
インバーター678,680とも接続し、ANDゲート
684の出力はサンプル/ホールドスイッチ108,1
10,112,114の個別制御を可能にする信号MU
XCTL[24...21]である。具体的には、AN
Dゲート746は2入力ANDゲートであり、一方の入
力にはWRMUXb信号が印加され、他方の入力にはイ
ンバーター748を介して信号VAZhが印加される。
後述するように、信号VAZhはアクチブであり、電圧
増幅器80がゼロ化されつつあることを指示する。AN
Dゲート724,726,728,730,732,7
34,736,738,740の出力は信号MUXCT
L[9...0]である。
【0582】詳しくは後述するが、電流チャンネルが選
択されるとオートレンジ動作が抑止される。ANDゲー
ト720の出力はインバーター750を介して信号MX
OSELhを形成するのに利用される。具体的には、電
流チャンネルが選択されたことを指示する信号MXOh
はANDゲート752の出力において形成され、MUX
CTL[9]信号に相当する。ANDゲート752は2
入力ANDゲートであり、一方の入力はテスト回路と接
続し、他方の入力はORゲート754と接続している。
このORゲート754は2入力ORゲートであり、一方
の入力はテスト回路と、他方の入力は電流チャンネルが
選択されたことを指示するANDゲート742とそれぞ
れ接続している。
【0583】バッファ増幅器756の出力においてVN
ULLh信号が形成される。このVNULLh信号はゼ
ロ・スイッチ86(図69及び87)を制御して電圧増
幅器80をオートゼロ化させる。バッファ増幅器756
への入力は2入力ANDゲート758の出力である。A
NDゲート758への一方の入力は増幅器80がオート
ゼロ化されつつあることを指示するVAZh信号であ
り、他方の入力はインバーター748,760を介して
印加される同じ信号VAZhである。
【0584】2入力ORゲート761の出力においてA
GNDh信号が形成される。ORゲート761への一方
の入力はANDゲート744からの出力であり、他方の
入力はVNULLh信号である。AGNDh信号を利用
して電圧チャンネルを接地する(図3)。AGNDh信
号はMUXCTL[10]として得られる。
【0585】MUXCTL[26,25,12,11]
はテスト回路と併用される。
【0586】オートゼロ・レジスターADZ,AMZ ADZ及びAMZレジスターは電流及び電圧増幅器8
0,90のためのオートゼロ・ロジック98と併用され
る。オートゼロ・ロジックは製造に際してCMOS技術
を採用したために生じた増幅器80,90のオフセット
を修正する。
【0587】ADZレジスター ADZレジスター(図74)は電圧増幅器80のオフセ
ット修正値を含む6ビット読み書きレジスターである。
すでに述べたように、このレジスターへの書き込み動作
は診断及び検証だけがその目的である。このレジスター
には、オートゼロ・シーケンス完了時に増幅器80のオ
フセット修正値がロードされる。
【0588】具体的には、フリップフロップ762,7
64,766,768,770,772を含むこのレジ
スターにデータ母線DATA[7...0]が印加され
る。MUXes774,776,778,780,78
2,784はこれらのフリップフロップの入力をデータ
母線DATA[7...0]またはゼロ母線ZERO
[5...0]と接続することを可能にする。ZERO
「5...0」母線はゼロ化中の増幅器のオフセット修
正値を含み、ADZレジスターへのオフセット修正値書
き込みを可能にする。データ母線DATA[5...
0]はMUXes774,776,778,780,7
82,784のA入力に印加される。ZERSEL信号
は前記MUXesの選択入力SELに印加され、ADZ
レジスターがデータ母線からロードされるかゼロ母線か
らロードされるかを制御する。MUXES774,77
6,778,780,782の出力はフリップフロップ
762,764,766,768,770,772のD
入力に印加される。オートゼロ状態マシンによって形成
されるZERSELh信号(図76)は状態マシンが状
態S3にあることを指示する。状態S3において、オフ
セット修正値が後述するVZCLKh信号によってAD
Zレジスター中にラッチされる。VZCLKh信号はオ
ートゼロ状態マシンによって形成され、バッファ803
の出力において得られる。この信号VZCLKhはフリ
ップフロップ762,764,766,768,77
0,772の反転G入力に印加される。
【0589】フリップフロップ762,764,76
6,768,770,772のQ出力は電圧増幅器80
と関連の内部母線VZERO[5...0]に印加され
る。前記フリップフロップのQ出力はトライステート・
デバイス786,788,790,792,794,7
96を介してデータ母線[5...0]とも接続してマ
イクロプロセッサー30による前記フリップフロップの
読み取りを可能にする。ビットADZ[7,6]は接地
入力を有するトライステート・デバイス798,800
を介してデータ母線DATA[7,6]と接続している
から常時0である。
【0590】トライステート・デバイス786,78
8,790,792,794,796,798,800
はフリップフロップ762,764,766,768,
770,772の出力とデータ母線DATA[7...
0]との接続を防げない状態にある限り、読み取り動作
中を除いて高インピーダンス状態にある。前記トライス
テート・デバイスはNANDゲート802の制御下にあ
る。NANDゲート802の出力はADZレジスター読
み取りを表わすVZRDb信号である。NANDゲート
802への入力は信号RDCLKh及びADZhであ
る。読み取り信号RDCLKhは読み取りクロック信号
である。ADZh信号はマイクロプロセッサー30がア
ドレス$0024をアドレス母線ADDR[4...
0]に送出したことを表わす。ADZレジスターはVZ
CLKh信号によってロードされる。
【0591】ADZレジスターはマイクロプロセッサー
30によってもリセットすることができる。具体的に
は、フリップフロップ762,764,766,76
8,770,772のリセット入力にRESb信号が印
加される。
【0592】AMZレジスター AMZレジスターは6ビット読み書きレジスターであ
り、電流ミラー増幅器92に関連するオフセット修正値
を含んでいる。このレジスターにはオートゼロ・シーケ
ンス完了時に修正値がロードされる。このレジスターへ
の書き込み動作は診断及び検証のみを目的とする。
【0593】AMZレジスターはフリップフロップ80
4,806,808,810,812,814を含む。
これらフリップフロップのQ出力は内部母線CZERO
[5...0]と接続する。これらフリップフロップの
入力にはMUX774,776,778,780,78
2,784を介してデータ母線DATA[7...0]
が印加される。上記フリップフロップはオートゼロ状態
マシンからのCZCLKb信号にクロック制御されて電
流増幅器90(図41)のオフセット修正値を後述する
状態S7(AppendexC参照)においてAXZレ
ジスター中にラッチする。CZCLKb信号はバッファ
816を介してこれらフリップフロップの反転D入力に
印加される。フリップフロップのリセット入力RにRE
Sb信号が印加されてフリップフロップをリセットす
る。前記フリップフロップのQ出力はトライステート・
デバイス818,820,822,824,826,8
28を介してデータ母線DATA[5...0]に印加
される。ビットAMZ[7,6]は使用されず、常に0
である。具体的には、データ母線DATA[7,6]は
それぞれトライステート・デバイス830,832の出
力と接続する。トライステーツ装置830,832への
入力は接地している。したがって、AMZ[7,6]は
常に0である。
【0594】前記トライステーツ・デバイス818,8
20,822,824,826,828,830,83
2はすべてNANDゲート834の制御下にある。NA
NDゲート834の出力はAMZレジスターの読み取り
を表わす信号CZRDbである。RDCLKh信号がN
ANDゲート834の一方の入力に、AMZh信号が他
方の入力にそれぞれ印加される。AMZhはマイクロプ
ロセッサー30がアドレス$0025に書き込んだこと
を表わす。
【0595】フリップフロップ804,806,80
8,810,812,814はマイクロプロセッサー3
0によってリセットされる。即ち、これらのフリップフ
ロップのリセット入力にRESb信号が印加される。
【0596】オートゼロ状態マシン オートゼロ状態マシンは電圧及び電流増幅器80,90
をゼロ化するのに必要なシーケンシングを、内部バイア
ス電流を調節することによって発生させる。オートゼロ
・シーケンスに亘って増幅器の入力及び出力が連携の回
路から隔離され、入力は接地する。オートゼロ状態マシ
ンは増幅器の出力が状態を変えるまで分流器(図52)
を介して不連続ステップでバイアス電流を差動的に変化
させる。オートゼロ化可能な増幅器を図91に示す。状
態変化に対応するステップ数がオフセット修正値を表わ
す。ADZ及びAMZレジスターに記憶されるこの修正
値についてはすでに述べた通りである。
【0597】オートゼロ状態マシンをAppendex
C、図130に示した。オートゼロ状態変換表、状態ダ
イヤグラム及び変換表状態方程式もAppendexC
に示した。
【0598】状態マシンは図74に示すように3つの状
態レジスター・フリップフロップ836,838,84
0及びNANDゲート842,844,846,84
8,850,852,854,856,858,86
0,862,864,866を含む。さらに、後述のよ
うに状態マシンに対する種々の入出力をも含む。状態レ
ジスターのフリップフロップは状態変数R0h,R0
b,R1h,R1b,R2h,R2bを出力する。これ
らの変数はNANDゲート848,856,866の出
力において得られる変数R0d,R1d,R2dと共に
Appendex Cに示す状態方程式の展開に使用さ
れる。
【0599】状態レジスターの各フリップフロップは上
述したSMCLKh信号によってクロック制御される。
インバーター892の出力において得られるリセット信
号RESETbが上記各フリップフロップのリセット入
力Rに印加される。
【0600】状態レジスター・フリップフロップ83
6,838,840の出力はAppendexC、表C
1にしたがってオートゼロ状態マシンのオートゼロ状態
割り当てを画定する。8つの許容状態は下記のように定
義される:SO−アイドル状態。状態マシンがアクチブ
状態になるためスタート・オートゼロ信号STAZhを
待機しているアイドル状態にある。状態マシンはオート
レンジ状態マシンが使用中である間はアイドル状態のま
まである。この2つの状態マシン間の連動はオートレン
ジ使用中信号ARBSYhによって行なわれる。STA
Zh信号がアクチブ、ARBSYh信号がイナクチブな
ら、状態マシンは状態S1に移行できる。
【0601】S1−5マイクロセコンド遅延。状態S1
及びS2は電圧増幅器出力がその状態を変えるか、また
はカウンター868が最終値に達するまで繰り返される
ループを形成する。状態S1中、タイムリクエスト信号
TIMREQhがアクチブであり、タイムアウト信号T
IMOUThがモニターされる。状態S1においてアク
チブであるタイムリクエスト信号の作用下に5マイクロ
セコンド・タイマー(図75)がトリガーされる。タイ
マーが5マイクロセコンドを計測すると、タイムアウト
TIMOUTh信号がアクチブになる。その結果、状態
マシンが状態S2またはS3に移行する。もし増幅器出
力VAMPh信号が高いままで、バイアス電流が未だ十
分高いレベルに達せず、カウンター868がFULLb
フラッグによっても指示されるように未だ最終カウント
に達していないことを示唆すれば、状態マシンは状態S
2に移行する。もし増幅器出力信号が低レベルとなる
か、またはカウンターが最終カウントに達すると、状態
マシンが状態S3に移行する。5マイクロセコンド遅れ
て増幅器80は安定出力に達する。
【0602】S2−クロックカウンター。カウンター8
68が未だフル・カウントを含まず、増幅器80をゼロ
化するための適当なバイアス電流を発生させるに十分な
カウントでないと状態S2に入る。クロック・カウンタ
ー信号は状態S2においてアクチブであってカウント値
を1だけ増分させる。状態マシンは次のクロック・パル
スで必ず状態S1に移行する。
【0603】S3−ラッチADZ値。電圧増幅器出力の
状態が切り替わるかカウンター868が最終カウントに
達すると、状態S3に入る。カウンターの現カウント
が、VZCLKh信号を1状態時間に亘って活性化する
ことによってADZレジスター中にラッチされる。状態
マシンは必ず状態S4に移行する。
【0604】S4−クリアカウンター。状態S4におい
て、状態マシンは電流増幅器90をオートゼロ化を開始
する。カウンターがZERRESb信号によって払わ
れ、カウンター出力に現われるMUXes774,77
6,778,780,782,784から切り替わって
カウント値をAMZレジスター及び電流増幅器90に送
られる。状態マシンは必ず状態S5に移行する。
【0605】S5−5マイクロセコンド遅延。カウンタ
ーが電流増幅器90と接続することを除けば状態S5,
S6は状態S1,S2とそれぞれ同じであり、電流増幅
器の出力CAMPhに応答してマシンがS5からS7に
移行する。
【0606】S6−クロックカウンター。この状態は状
態S2と全く同じである。状態マシンは必ず状態S5に
移行する。
【0607】S7−AMZ値ラッチ。この状態は状態S
3と同様である。カウンター868の現内容がAXZレ
ジスター中にラッチされる。オートゼロ信号EOAZh
が終わってオートゼロ動作の完了を示唆する。
【0608】オートゼロ入力 オートゼロ・マシンへの入力信号を以下に列記する:A
RBSYh−オートレンジ使用中。オートレンジ状態マ
シンがアイドル状態でなければこの信号がアクチブ高と
なり、インバーター870を介して状態マシンに印加さ
れる。この信号についてはオートレンジ状態マシンとの
関連であらためて説明する。
【0609】STAZh−オートゼロ・スタート。指令
レジスターの最初のオートゼロ・ビットが書き込まれる
とこの信号がアクチブ高となる。この信号はANDゲー
ト528(図69)の出力において得られる。
【0610】VAMPb−電圧増幅器出力。電圧増幅器
80がオートゼロ化されるとこの信号がアクチブ高とな
る。VAMPh信号は電圧増幅器80の出力信号であ
り、フリップフロップ889に印加される。
【0611】CAMPb−電流増幅器出力。電流増幅器
90がオートゼロ化されるとこの信号が低となる。CA
MPb信号は電流増幅器90の出力信号であり、フリッ
プフロップ891に印加される。
【0612】TIMOUTh−タイムアウト。5マイク
ロセコンド遅延が経過するとこの信号がアクチブ高とな
る。この信号はNANDゲート870(図75)の出力
において得られる。NANDゲート870は2入力ゲー
トであり、一方の入力はテスト・モード中アクチブであ
り、他方の入力はフリップフロップ872,874,8
76,878及びNANDゲート880から成る5マイ
クロセコンド・タイマーと接続している。前記フリップ
フロップのQ出力はNANDゲート880の入力と接続
する。フリップフロップ842,846はそれぞれの反
転Q出力がそれぞれのD入力と接続するように構成され
ている。フリップフロップ872,874,876のQ
出力はフリップフロップ874,876,878のクロ
ック入力CKとそれぞれ接続する。インバーター871
(図76)の出力において得られるTIMOUTb信号
もオートゼロ状態マシンに印加される。TIMOUTb
信号はNANDゲート860に印加される。出力フリッ
プフロップ872のクロック入力CKと接続しているイ
ンバーター882にSMCLKh信号が印加される。フ
リップフロップ872,874,876,878のリセ
ット入力反転RはORゲート884によって制御され
る。このORゲート884は2入力ORゲートであり、
これらの入力に信号AZTIMh及びARTIMhが印
加される。
【0613】FULLb−カウンター・フル。バイアス
電流をセットするのに使用されるカウンター868が1
11111カウントになるとこの信号がアクチブ低とな
る。111111カウントは最大バイアス・カウント値
である。カウンター868は図33に示すように接続さ
れたフリップフロップ872,874,876,87
8,880,882及びNANDゲート884を含む。
フリップフロップ872,874,876,878,8
82のQ出力はNANDゲート884と接続しており、
このQ出力はFULLbフラッグ及び内部ZERO
[5...0]母線である。FULLbフラッグはNA
NDゲート842,854の入力に印加される一方、イ
ンバーター888を介してORゲート886にも印加さ
れる。ORゲート886への他方の入力はフリップフロ
ップ889の出力と接続している。フリップフロップ8
89への入力は電圧増幅器80から出力される信号VA
MPhである。フリップフロップ889はインバーター
890からのSMCLKh信号の補数によってクロック
制御される。フリップフロップ889はインバーター8
92から出力されるRESETb信号によってリセット
される。ORゲート886の出力はNANDゲート85
8に印加される。
【0614】RESETh−リセット。システム・リセ
ットの過程でこの信号がアクチブ高となって状態レジス
ターのフリップフロップ836,838,840をリセ
ットする。
【0615】オートゼロ出力 ZERRESb−ゼロ・カウンター・リセット。この信
号はアクチブ低の状態でバイアス電流カウンター868
をリセットする。この信号は状態S0及びS4において
アクチブとなる。この信号はNANDゲート894から
出力される。
【0616】ZERCLKh−ゼロ・カウンター・クロ
ック。この信号はアクチブ高状態でバイアス電流カウン
ター868を増分する。この信号は状態S2及びS6に
おいてアクチブであり、NANDゲート896から出力
される。
【0617】TIMREQh−タイム・リクエスト。こ
の信号は状態S1及びS5においてアクチブであり、ア
クチブ高の状態で5マイクロセコンド遅延をリクエスト
する。この信号は2入力ORゲート898から出力され
る。ANDゲート900,902からの出力がORゲー
ト898の入力に印加される。これらANDゲートへの
入力は状態マシンの出力と接続している。
【0618】AZBSYh−オートゼロ使用中。この信
号はアクチブ高の状態でオートゼロ動作がアクチブであ
ることを指示する。AZBSYh信号はまた、レジスタ
ー選択信号AMZh,ADZh及び書き込みクロック信
号WRCLKhを復号するNANDゲートの作用を抑止
することによってマイクロプロセッサー30がオートゼ
ロ・レジスターに書き込むのを禁止する。この信号は状
態S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7において
アクチブである。この信号はNANDゲート904の反
転出力において得られる。
【0619】EOAZh−オートゼロ終了。この信号は
アクチブ高状態においてADCR状態レジスター中のフ
リップフロップ492(図69)をセットしてオートゼ
ロ・プロセスの完了を指示させる信号である。この信号
はまた、STAZh信号を形成するフリップフロップを
払い、状態S7においてアクチブである。この信号はA
NDゲート906から出力される。
【0620】CAZh−電流オートゼロ。この信号はア
クチブ高状態で、電流増幅器90がオートゼロ化中であ
ることを指示する。この信号は状態S4,S5,S6に
おいてアクチブであり、2入力NORゲート908の反
転出力において得られる。NORゲート908への入力
は状態マシンと接続するANDゲート910,912と
接続する。
【0621】VAZh−電圧オートゼロ。この信号はア
クチブ高状態において、電圧増幅器80がオートゼロ化
中であることを指示し、状態S1及びS2においてアク
チブである。この信号はNANDゲート914の非反転
出力において得られる。
【0622】CZCLKh−電流ゼロ・レジスター・ク
ロック。この信号は、アクチブ低状態において、電流増
幅器バイアス・カウントのため、AMZレジスターをク
ロック制御する。状態マシンがアイドル状態にある時、
レジスター選択信号AMZh及び書き込みクロック信号
WRCLKhを復号することによってこの信号が形成さ
れる。状態マシンがアクチブになると、S7が復号され
てレジスターへのクロックパルスが発生する。この信号
は状態7においてアクチブである。この信号は2入力A
NDゲート916から出力される。ANDゲート916
への一方の入力はNORゲート908からの反転出力で
あり、他方の入力は3入力NANDゲート918からの
出力である。NANDゲート918への第1入力はNA
NDゲート904の非反転出力であり、第2、第3入力
はAMZh及びWRCLKh信号である。
【0623】VZCLKh−電圧ゼロ・レジスター・ク
ロック。この信号はアクチブ低状態において電圧増幅器
バイアス・カウントのためADZレジスターをクロック
制御する。状態マシンがアイドル状態にある時、レジス
ター選択信号ADZh及び書き込みクロック信号WRC
LKhを復号することによってこの信号が形成される。
状態マシンがアクチブになると、S3が復号されてレジ
スターへのクロックパルスが発生する。この信号はS3
においてアクチブであり、2入力ANDゲート920か
ら出力される。NANDゲート914の反転出力が一方
の入力に印加され、他方の入力は3入力NANDゲート
922の出力と接続している。ADZh及びWRCLK
h信号が2つの入力に印加され、NANDゲート904
からの非反転出力が第3の入力に印加される。
【0624】AZSTバス−オートゼロ状態。この3ビ
ット母線はオートゼロ状態マシンのフリップフロップ8
36,838,840を含む。この母線はテスト状態に
おいて前記フリップフロップの読み取りを可能にする。
【0625】オートゼロ状態のマシンの動作 オートゼロ状態マシンは電圧及び電流増幅器80,90
をオートゼロ化する。オートゼロ化作用はフリップフロ
ップ522,524,526を含む指令レジスターにビ
ットをセットするソフトウェアによって起動される。具
体的には、図69から明らかなように、NANDゲート
520に指令ビットADCR[2]が書き込まれると、
NANDゲート520はANDゲート528がスタート
・オートゼロ信号STAZhを出力するようにフリップ
フロップ522,524,526を制御する。
【0626】電圧及び電流増幅器80,90は以下に述
べる態様でオートゼロ化される。スタート・オートゼロ
信号STAZhが発生すると、まず6ビット・カウンタ
ー868(図74)が払われる。このカウンター868
は状態S0及びS4においてZERRESb信号によっ
て払われる。6ビット・カウンター868が払われる
と、電圧増幅器80はその非反転入力がMUXes6
6,86を介して接地することでオートゼロ状態とな
る。これは状態S1及びS2においてアクチブであるV
AZh信号によって行なわれる。この信号に呼応してO
Rゲート924の出力にAGNDh信号が発生し、電圧
増幅器80の非反転入力がMUXes66,86を介し
て接地する。MUX88は電圧増幅器80から内部補償
を取り除く。次にオートゼロ化される増幅器に対応する
ZERO[5...0]母線へカウンター868の出力
がゲートされたのち、5マイクロセコンド遅延が計時さ
れる。これはすでにのべた図37の回路によって達成さ
れる。5マイクロセコンド遅延が終わると、NANDゲ
ート870の出力にTIMOUTh信号が発生する。遅
延が終わると、電圧増幅器80の出力信号VAMPhが
チェックされる。また、カウンター868のフルカウン
ト信号FULLbもチェックされる。両信号のいずれか
がアクチブなら、カウントが状態マシンによってADZ
レジスター中にラッチされ、さもなければ、カウンター
868が増分され、再び5マイクロセコンド遅延が計時
される。カウントがラッチされたのち、電流増幅器90
について上記シーケンスが繰り返される。
【0627】AVSF及びACSFオートレンジ・レジ
スター 電圧スケール・レジスターAVSF(図77)は電圧入
力レンジング回路84(図41及び87)の動作を制御
するのに使用される読み書きレジスターである。このレ
ジスターに書き込まれる値によって増幅器80の動作モ
ードが決定される。このレジスターに0が書き込まれる
と、電圧増幅器80はオートレンジ・モードとなり、非
0値が書き込まれると、オートレンジングは抑止され、
電圧増幅器80は固定利得モードにセットされる。この
レジスターは真の読み書きレジスターではなく、読み取
られる値が必ずしも書き込まれた値と同じとは限らな
い。AVSFレジスターに0を書き込めばオートレンジ
作用が可能となるが、さりとてこのレジスターから0を
読み取ることはできない。想定される値を表9に示し
た。このレジスターから読み取られる値は8ビットA−
D出力を正しくスケーリングする種々の倍率のいずれか
1つである。5通りの値が考えられる:即ち、×1,×
2,×4,×8及び×16である。
【0628】AVSFレジスターは6つのフリップフロ
ップ944,946,948,950,952,954
を含む。これらフリップフロップのD入力はレンジング
動作中データ母線DATA[5...0]と接続する。
AVSFレジスターに非0値が書き込まれると、NAN
Dゲート998がこれを検出してオートレンジング動作
を抑止する。フリップフロップ944,946,94
8,950,952,954の反転D入力はバッファ増
幅器955の出力と接続する。バッファ増幅器955へ
の入力は信号VRCLKbである。この信号はオートレ
ンジ状態マシンとの関連で定義され、AVSFレジスタ
ーの読み書き動作制御に使用される。フリップフロップ
944,946,948,850,852のQ出力はM
UX956,958,960,962,964のB入力
とそれぞれ接続する。フリップフロップ954のD出力
は信号VGAIN32hである。この信号VGAIN3
2hはカウンター1170(図78)を含むオートレン
ジ回路からのGAIN[4...0]と共に電圧増幅器
80のレンジング回路84及びMUXes86に印加さ
れて電圧利得を制御する。詳しくは後述するように、カ
ウンター1180は電圧増幅器80及び電流増幅器90
のオートレンジングの結果範囲を定められた値を含んで
いる。これをさらに具体的に説明すると、MUX95
6,958,960,962,964の作用下にフリッ
プフロップ944,946,948,950,952,
954のQ出力は利得母線GAIN[4...]または
MUX966,968,970,972,974のA入
力と接続することができる。MUX966,968,9
70,972,974のB入力は接地しているから、フ
リップフロップ944,946,948,850,85
2,954は接地するか、または読み取り動作のためト
ライステート・デバイス976,978,980,98
2,984を介してデータ母線DATA[5...0]
と接続することができる。トライステート・デバイス9
76,978,980,982,984は信号VRRD
b(図78)の制御下にある。
【0629】MUX966,968,970,972,
974は複数のANDゲート986,988,990,
992,994の一方の入力とも接続し、他方の入力は
インバーター996の出力と接続する。インバーター9
66への入力は電圧増幅器80がオートレンジング中で
あることを指示する電圧オートゼロ信号VAZh(図7
5)である。ANDゲート986,988,990,9
92,994の出力はオートレンジングMUX86(図
87)を制御するVGAIN[4...0]母線と接続
する。
【0630】MUX956,958,960,962,
964は信号VRZEROhを形成するNANDゲート
998の制御下にある。この信号はマイクロプロセッサ
ー30が電圧オートレンジング開始のためAVSFレジ
スターに0を書き込んだことを指示する。信号VRZE
ROhはアクチブ高であり、電圧増幅器80がオートレ
ンジング・モードにあるか固定利得モードにあるかを判
断する。NANDゲート998への入力はフリップフロ
ップ944,946,948,950,952のQ出力
である。AVSFレジスターに0が書き込まれると、フ
リップフロップ944,946,948,950,95
2のQ出力が高または真となる。その結果、信号VRZ
EROhがアクチブとなり、MUX956,958,9
60,962,964がフリップフロップ944,94
6,948,950,952,954からのQ出力信号
をVGAIN[4...0]と接続し、回路をオートレ
ンジング・モードにする。AVSFレジスターに非0値
が書き込まれると、NANDゲート998によってこれ
が検出され、回路が固定利得モードとなる。その結果、
MUX956,958,960,962,964がフリ
ップフロップ944,946,948,950,95
2,954からのQ出力信号をMUX966,968,
970,972,974と接続する。MUX966,9
68,970,972,974はフリップフロップ94
4,946,948,950,952,954のQ出力
を接地するか、またはANDゲート986,988,9
90,992,994と接続し、これらのANDゲート
VGAIN[4...0]母線と接続する。MUX96
6,968,970,972,974は電流モードが選
択されてオートレンジされている場合には電圧増幅器8
0のオートレンジングを抑止するANDゲート1000
の制御下にある。ANDゲート1000は3入力AND
ゲートである。電圧増幅器オートレンジング信号VRZ
EROhが第1入力に印加され、オートゼロ信号が使用
中であることを示すAZBSYb信号が第2入力に印加
される。ANDゲート1002の出力は電流モードが選
択されたことを表わす信号CURRENThである。こ
のCURRENTh信号がANDゲート1000の第3
入力に印加される。AZBYb信号はオートゼロ・マシ
ンがアクチブである時にオートレンジ状態マシンを抑止
する。電流サブシステムが選択されると、ANDゲート
1002がオートレンジングを抑止する。
【0631】フリップフロップ944,946,94
8,950,952,954のリセット入力RにREG
RESb信号が印加される。REGRESb信号はイン
バーター1004(図78)から出力される。インバー
ター1004への入力はCPCTL[3...0]母線
からの信号RESEThである。
【0632】電流倍率レジスターACSFは電流入力オ
ートレンジング回路の動作制御に使用される読み書きレ
ジスターである。このレジスターに書き込まれる値が電
流サブシステムの動作モードを決定する。0が書き込ま
れると、電流サブシステムがオートレンジング・モード
となり、非0値が書き込まれると、オートレンジング・
モードが抑止され、電流ミラーが固定スケール値にセッ
トされる。このレジスターは真の読み書きレジスターで
はない。即ち、読み取られる値は必ずしも書き込まれた
値と一致しない。ACSFレジスターに0が書き込まれ
るとオートレンジング・モードとなるが、このレジスタ
ーから0が読み取られることはない。
【0633】ACFRレジスター(図77)はフリップ
フロップ1006,1008,1010,1012,1
014を含む。データ母線DATA[4...0]は固
定利得モードでの書き込み動作ではこれらのフリップフ
ロップのD入力に接続する。固定利得モードにセットす
るためこのレジスターに非0値が書き込まれると、NA
NDゲート1048がこれを検出する。フリップフロッ
プ1006,1008,1010,1012,1014
の反転D入力はバッファ増幅器1016と接続する。バ
ッファ増幅器1016への入力はオートレンジ状態マシ
ンとの関連で後述する信号CRCLKbであり、オート
レンジング完了時にこのレジスター中に利得値をラッチ
する。信号REGERSSbがリセット入力Rに印加さ
れる。MUXes1018,1020,1022,10
24はフリップフロップ1006,1008,101
0,1012のQ出力がCGAIN[4...0]母線
と接続してオートレンジ機能が選択されたことを指示す
るか、またはMUX1026,1028,1030,1
032と接続することを可能にする。CGAIN
[3...0]母線は電流ミラー92(図88)と接続
して電流ミラー92の分割比を制御する。MUX102
6,1028,1030,1032はフリップフロップ
1006,1008,1010,1012からの出力信
号Qが接地するか、利得母線CGAIN[3...0]
に印加されるか、またはトライステート・デバイス10
34,1036,1038,1040と接続してこれら
をデータ母線DATA[3...0]において読み取る
ことを可能にする。具体的には、フリップフロップ10
06のQ出力がMUX1018のB入力に印加される。
MUX1018のA入力は利得母線ビットGAIN
[3]と接続する。フリップフロップ1006のQ出力
はORゲート1042,1044,1046の入力にも
印加される。フリップフロップ1008のQ出力はOR
ゲート1042,1044,1046の他の入力にも印
加される。また、フリップフロップ1010のQ出力は
ORゲート1044,1046に印加される。フリップ
フロップ1012のQ出力はORゲート1046の入力
にも印加される。
【0634】ORゲート1042,1044,1046
の出力はMUX1020,1022,1024のB入力
に印加される。固定利得母線ビットGAIN[3...
0]はMUX1018,1020,1022,1024
のA入力に印加される。MUX1018,1020,1
022,1024はNANDゲート1048の制御下に
ある。NANDゲート1048はマイクロプロセッサー
30が電流オートレンジング開始のためACSFレジス
ターに0を書き込んだことを指示するCRZEROh信
号を出力する。このレジスターに書き込まれた非0値は
電流ミラー92を固定スケール・モードにする。フリッ
プフロップ1006,1008,1010,1012,
1014のQ出力は入力としてNANDゲート1048
に印加される。ACSFレジスターに0が書き込まれる
とMUXes1018,1020,1022,1024
がフリップフロップ1006のQ出力及びフリップフロ
ップ1008,1010,1012のQ出力を利得母線
GAIN[4...0]と接続する。ACSFレジスタ
ーに非0値が書き込まれると、MUX1018,102
0,1022,1024がMUX1026,1028,
1030,1032のA入力と接続する。MUX102
6,1028,1030,1032のB入力は接地す
る。MUX1026,1028,1030,1032は
システムが電圧モードにある時電流増幅器70のオート
レンジングを抑止するANDゲート1049の制御下に
ある。この状態では、フリップフロップ1006,10
08,1010,1012からの出力信号が接地する。
ANDゲート1049には2つの入力がある。一方の入
力はNANDゲート1048と接続する。NANDゲー
ト1048の出力はオートレンジングが選択されなかっ
たことを指示する。フリップフロップ1006,100
8,1010,1012,1014の反転Q出力は入力
としてNANDゲート1048に印加される。ANDゲ
ート1049への他方の入力はインバーター1050で
ある。インバーターの出力はMUX66が電圧モードで
あることを指示するVOLTAGEh信号である。イン
バーター1050への入力はMUX66が電流モードで
あることを指示するANDゲート1002の出力であ
る。ANDゲート1002への入力は電流モードが選択
されたことを指示するMXOSELh信号(図73)で
ある。MUX1026,1028,1030,1032
の出力は1対の直列に接続されたインバーター増幅器1
052,1054,1056,1058,1060,1
062,1064,1066と接続する。インバーター
1054,1058,1062,1066の出力は直接
またはANDゲート1068,1070,1072を介
して利得母線CGAIN[3...0]及びトライステ
ート・デバイス1034,1036,1038,104
0に印加される。具体的にはインバーター増幅器105
4の出力がトライステート・デバイス1034に印加さ
れ、インバーター増幅器1058の出力がインバーター
増幅器1052の出力と共にANDゲート1068に印
加され、インバーター増幅器1062の出力がインバー
ター増幅器1056の出力と共にANDゲート1070
に印加され、インバーター増幅器1066の出力がイン
バーター増幅器1060の出力と共にANDゲート10
72の入力に印加される。
【0635】トライステート・デバイス1034,10
36,1038,1040はデータ母線DATA
[3...0]とも接続してACSFレジスターの読み
取りを可能にする。インバーター増幅器1064の出力
はトライステート・デバイス1068に印加される。こ
のトライステート・デバイス1068はDATA[4]
ビットと接続する。トライステート・デバイス103
4,1036,1038,1040,1068は信号C
RRDbの制御下にある。この信号についてはオートレ
ンジ状態マシンとの関連で後述する。
【0636】オートゼロ状態マシンの状態を表わす信号
AZST[2...0]がANDゲート1070,10
72,1074(図74)に印加される。この信号はオ
ートゼロ状態にレジスターのフリップフロップ836,
838,840(図76)のQ出力信号である。AND
ゲート1070,1072,1074にはテスト信号も
印加される。TEST信号はフリップフロップ954の
リセット入力Rにも印加される。ANDゲート107
0,1072,1074の出力はトライステート・デバ
イス1076,1078,1080に印加される。トラ
イステート・デバイス1076,1078,1080の
出力はデータ母線DATA[7...5]に印加されて
マイクロプロセッサー30がこれらの信号を読み取るの
を可能にする。トライステート・デバイス1076,1
078,1080は信号CRRDbの制御下にある。
【0637】オートレンジ状態マシンの状態信号ARS
T[2...0]はANDゲート1082,1084,
1086の入力に印加される。テスト信号はANDゲー
ト1082,1084,1086の入力にも印加され
る。ARST[2...0]信号はオートレンジ状態レ
ジスターのフリップフロップの状態を表わす信号であ
り、オートレンジ状態マシンとの関連で後述する。AN
Dゲート1082,1084,1086の出力はトライ
ステート・デバイス1088,1090,1092に印
加される。これらのトライステート・デバイスの出力は
データ母線DATA[7...5]に印加される。トラ
イステート・デバイス1088,1090,1092は
VRRDb信号の制御下にある。この信号はマイクロプ
ロセッサー30によるオートレンジ状態レジスター・フ
リップフロップの状態の読み取りを制御する信号であ
り、オートレンジ状態マシンとの関連で後述する。
【0638】オートレンジ状態マシン オートレンジ状態マシンは図78に示した。また、状態
変換表、状態図及び変換状態方程式はAppendix
Dに示した。
【0639】この状態マシンはA/D変換に先立って電
圧増幅器80及び電流増幅器90の利得をオートレンジ
ングする。電圧オートレンジングの過程で電圧増幅器8
0の出力信号がコンパレーター74(図41)によって
所定値と比較されて増幅器出力が大きすぎるかA/Dレ
ンジから外れているかが判断される。オートレンジング
の開始に当たって、利得シフト・レジスター1180
(図78)が初期設定され、所定の時間に亘って増分さ
れる。(TIMOUTh)。コンパレーター74が状態
を変えるか、または時間が切れると、利得シフト・レジ
スターの値が利得を表わす。この利得値はAVSFレジ
スターに記情され、レンジング回路84の制御に利用さ
れる。
【0640】電流オートレンジングの過程でレンジされ
た電流はMXOピンから外部レジスターに供給される。
外部レジスターの電圧が電圧入力に印加される。次いで
電圧オートレンジングと同様にレンジングが行なわれ
る。このモードにおける利得値はACSFレジスターに
記憶される。
【0641】オートレンジ状態マシンは3つの状態レジ
スター・フリップフロップ1128,1130,113
2;NANDゲート1134,1136,1138,1
140,1142,1144,1146;ANDゲート
1148,1150,1152,1154,1156,
1158,1160,1162;ORゲート1164及
び図40に示すように接続された種々の出力ゲートを含
む。状態レジスター・フリップフロップ1128,11
30,1132のQ出力は状態変数R0h,R1h,R
2hである。状態レジスター・フリップフロップ112
8,1130,1132の反転Q出力は状態変数R0
b,R1b,R2bである。状態変数R0dはNAND
ゲート1138から出力され、状態変数R1dはNAN
Dゲート1146から出力され、状態変数R2DはOR
ゲート1164から出力される。
【0642】状態レジスター・フリップフロップ112
8,1130,1132はいずれもSMCLKh信号に
よってクロック制御される。インバーター1004から
出力されるリセット信号REGRESbはこれら状態レ
ジスター・フリップフロップのリセット入力Rに印加さ
れる。
【0643】状態レジスター・フリップフロップ112
8,1130,1132の出力はAppendixD、
表D−1に示すようにオートレンジ状態マシンの許容出
力状態を定義する。状態レジスター・フリップフロップ
1128,1130,1132は8つの状態を許容する
が、必要なのは下記の7つだけである。
【0644】SO−アイドル。状態マシンはスタート・
オートレンジ信号(STADCh)がアクチブになるの
を待機するアイドル状態にある。状態マシンはオートゼ
ロ状態マシンが使用中であるときもアイドル状態にあ
る。2つの独立した状態マシン間のこの連動はオートレ
ンジ使用中信号(ARBSYh)によって行なわれる。
スタート・オートレンジ信号がアクチブ、オートレンジ
使用中信号がイナクチブなら、オートゼロ状態マシンは
状態S1に移行する。
【0645】S1−リセット・シフトレジスター。状態
S1で変換のタイプに応じてシフト・レジスター117
0が初期設定される。電圧変換の場合、シフトレジスタ
ー1170は最下位がセットされた2進値0001に初
期設定される。これは電圧利得1に相当する。電流変換
の場合、シフトレジスター1170は2進値00000
にセットされる。これは電流利得1に相当する。電流利
得のセットには最下位4ビットだけが使用される。最下
位ビットはVOLTAGEh及びCURRENTh信号
を復号することでGRESh信号によってセットされる
かまたは払われる。
【0646】S2−5マイクロセコンド遅延。状態S2
及びS3はコンパレーター74(図41)の出力が切り
替わるかシフトレジスター1170が最終利得に達する
まで繰り返されるループを形成する。S2において、タ
イムリクエスト信号(TIMREQh)はアクチブであ
り、タイムアウト(TIMOUTh)信号がモニターさ
れる。タイム・リクエスト信号がアクチブになり、状態
マシンが状態S1に入ると、5マイクロセコンド遅延が
トリガーされる。遅延がタイムアウトすると、タイムア
ウト信号がアクチブになる。その結果、状態マシンは状
態S3またはS4に移行する。もしRANGEh信号が
イナクチブで、利得設定値が不足であるかまたはシフト
レジスター1170が未だ最終利得設定値に達していな
いことを示唆すれば状態S3に入る。最終利得設定値は
シフトレジスター1170の第4及び第5ビットでVO
LTh及びCURRh信号を復号することによって検出
される。CURRh信号がアクチブであることで電流チ
ャンネルが示唆されれば、最大利得に達したことを第4
ビットによって指示される。電流チャンネルの場合、最
大利得はシフトレジスター1170の第5ビット及びア
クチブなVOLTh信号によって復号される。
【0647】オートレンジ機能がアクチブなら、RAN
GEh信号がアクチブになるのと同時に状態マシンが状
態S4に移行する。ATORNGh信号がイナクチブで
あることからオートレンジ機能の不能が示唆されると、
状態マシンは5マイクロセコンド遅延後に状態S4へ移
行する。この5マイクロセコンド遅延は増幅器80,9
0が安定出力値に達することを可能にする。
【0648】S3−クロックシフトレジスター。シフト
レジスター1170が未だ最大利得値を含まず、利得が
十分に高い入力信号を形成できるレベルでなければ状態
S3に入る。クロック信号は状態S3においてアクチブ
であり、シフトレジスター1170を1ビットだけシフ
トさせる。電圧チャンネル信号に呼応して0がシフトレ
ジスター1170を1ビットだけシフトさせる。電圧チ
ャンネル信号に呼応して0がシフトレジスター1170
の最下位ビットへシフトする。その結果、シフトレジス
ターは1をシフトさせることにより次のような値を発生
させる:00001,00010,00100,010
00,10000。
【0649】電流チャンネル信号に呼応して1が最下位
ビットへシフトされ、次のような値が得られる:000
00,00001,00011,00111,0111
1。電流増幅器90のセットには利得の4ビットだけが
利用される。次のクロックパルスで状態マシンは必ず状
態S2へ移行する。
【0650】S4−汎用SOCパルス。状態4はA/D
コンバーターへの変換パルスをスタートさせるのに使用
される。状態マシンはSOC3b信号がアクチブになる
まで状態S4にとどまり、SOC3b信号がアクチブに
なると状態マシンが状態S5へ移行する。変換パルスが
スタートしてから2状態マシン・クロック周期に亘って
SOC3b信号がアクチブになる。
【0651】S5−変換待機。状態S5において状態マ
シンはアナログ変換終了信号を待機する。アナログ・エ
ンド・オブ・コンバーション信号が高レベルとなって変
換の終了を指示すると、状態マシンは状態S6へ移行す
る。
【0652】S6−EOCパルス。変換終了信号EOA
Zhは状態S6においてアクチブである。この信号は指
令/状態レジスター・セクションに対して変換プロセス
が完了したことを指示する。
【0653】オートレンジ入力 オートレンジ状態マシンへの入力は下記の通り:AZB
SYh−オートゼロ使用中。この信号はオートゼロ状態
マシンがアイドル状態でなければアクチブ高となる。こ
の信号はインバーター1171を介して状態マシンに印
加される。
【0654】ATORNGH−オートレンジ・アクチ
ブ。オートレンジ・アクチブ信号ATORNGはマイク
ロプロセッサー30がシフトレジスター1170に書き
込む時すでにオートレンジングが開始されていたことを
表わす。具体的には、ATORNGh信号はインバータ
ー1164(図77)から出力され、ATORNGb信
号は二重入力NORゲート1166(図77)から出力
される。NORゲート1166は2つのANDゲート1
168,1002によって制御される。ANDゲート1
002の一方の入力VOLTAGEh信号が印加され、
他方の入力にVRZEROh信号が印加される。AND
ゲート1002の出力はNORゲート1166の他方の
入力に印加される。ANDゲート1002の出力は電流
モードが選択されたこと、及びマイクロプロセッサーが
ASCFレジスターに0を書き込んでオートレンジング
を起動したことを指示する。
【0655】ATORNGb及びATORNGh信号は
ANDゲート1172、インバーター1173、ORゲ
ート1174及びANDゲート1176を含む回路を介
して状態マシンに印加される。ORゲート1174は2
入力ORゲートであり、一方の入力はANDゲート11
72と接続している。ANDゲート1172は3入力A
NDゲートである。ATORNGb,TIMOUTh及
びRANGEh信号がANDゲート1172に印加され
る。ORゲート1174への他方の入力は2入力AND
ゲート1176と接続している。ANDゲート1176
への一方の入力はATORNGb信号である。他方の入
力はTIMOUTh信号である。
【0656】RANGEh−インレンジ信号。この信号
はアクチブ高状態においてコンパレーター74の出力信
号COMPbが低レベルとなったか、または利得シフト
レジスター1170が選択された動作モードのための最
大利得値に達したことを指示すある。オートレンジ・シ
ーケンシング回路76は利得レジスター1170、OR
ゲート1179、ANDゲート1180,1182及び
フリップフロップ1184を含む。RANGEh信号は
NORゲート1178から出力される。
【0657】利得シフトレジスター1170はフリップ
フロップ1188,1190,1192,1194,1
196から成る。これらフリップフロップのQ出力は順
次隣接のフリップフロップのD入力と接続する。このQ
出力は利得母線GAIN[4...0]とも接続する。
各フリップフロップのクロック入力CKにGCLKh信
号が印加される。GCLKh信号はANDゲート119
8から出力される。ANDゲート1198への入力はオ
ートレンジ状態マシンがS3状態にあることを示す状態
レジスター信号R0b,R1b,R2bである。AND
ゲート1194には信号SMCLKbも印加される。
【0658】GCLKh信号は電圧チャンネルが選択さ
れた場合には0を、電流チャンネルが選択された場合に
は1を、それぞれフリップフロップ1188にシフトす
るのに使用される。具体的には、ORゲート1200,
1202、ANDゲート1204、及びNANDゲート
1206がこの機能を制御する。ORゲート1200の
一方の入力にはアクチブ高状態のCURRENTh信号
が印加され、他方の入力にはANDゲート1204から
出力された信号GRESbが印加される。ORゲート1
200の出力がフリップフロップ1188のプリセット
入力に印加されてこのフリップフロップへ1をシフトす
る。この値はGCLKh信号によってシフトレジスター
中をシフトさせられる。
【0659】同様に、ORゲート1202の一方の入力
にVOLTAGEh信号が印加され、他方の入力にGR
ESb信号が印加される。ORゲート1202の出力が
フリップフロップ1188のリセット入力Rに印加され
て、電圧モードならこのフリップフロップへ0をシフト
する。
【0660】コンパレーター74の出力信号COMPb
はフリップフロップ1184によってモニターされる。
このフリップフロップのクロック入力CKにはSMCL
Kb信号が、リセット入力RにはREGRESb信号が
それぞれ印加され、このフリップフロップの出力はコン
パレーター74の出力信号が未だ切り替わっていない、
即ち、コンパレーター74の出力信号が例えば1.25
Vdc以下であって最大値の半分に達していないことを
示唆する。この信号はORゲート1178の一方の入力
に印加される。他方の入力はANDゲート1180及び
1182の出力と接続している。これらのANDゲート
は特定の動作モードについてシフトレジスター1170
が最大利得値に達したことを示す。具体的には、AND
ゲート1180は電流モードと関連する。ANDゲート
1188の一方の入力にはCURRENTh信号が印加
され、他方の入力には、電流モードの場合、アクチブ状
態で最大利得値を指示するシフトレジスター・フリップ
フロップ1194の出力が印加される。
【0661】同様に、ANDゲート1182の一方の入
力にはVOLTAGEh信号が印加され、他方の入力に
は、電圧モードの場合、最大利得値を表わすシフトレジ
スター・フリップフロップ1196の出力が印加され
る。
【0662】ANDゲート1180,1182の出力が
フリップフロップ1184のQ出力と共にORゲート1
178の入力に印加されてRANGEh信号を発生させ
る。このRANGEh信号はコンパレーター74の出力
信号COMPbがすでに低レベルであるか、または利得
シフトレジスター1170が特定動作モードと関連の最
大利得値に達したことを示す。
【0663】TIMOUTh−タイムアウト。この信号
は5マイクロセコンド遅延が終わるとアクチブ高とな
る。この信号はNANDゲート870(図75)から出
力される。
【0664】SOC3b−変換スタート3。変換スター
ト・パルスが3クロック周期に亘ってアクチブ状態を続
けたのちアクチブ低となる。
【0665】ANAEOCh−アナログ・エンド・オブ
・コンバーション。この信号はA/D78が変換を終了
するとアクチブ高となる。この信号はインバーター12
08を介してANDゲート1140,1162に印加さ
れる。
【0666】RESETh−リセット。この信号はシス
テムがリセット状態にある間アクチブ高となって状態レ
ジスター・フリップフロップをリセットする。
【0667】STADCh−変換スタート。この信号は
AMUXレジスターが書き込まれるとアクチブ高とな
る。この信号については後述する。
【0668】オートレンジ出力 オートレンジ状態マシンの出力信号は下記の通り:GR
ESh−利得シフトレジスター・リセット。この信号は
アクチブ高状態で利得形成用シフトレジスター1170
をリセットする。この信号は状態S1においてアクチブ
である。
【0669】GCLKh−利得シフトレジスター・クロ
ック。この信号はアクチブ高状態でシフトレジスターを
シフトさせ、状態S3においてアクチブである。
【0670】TIMREQh−タイム・リクエスト。こ
の信号はアクチブ高状態で5マイクロセコンド遅延をリ
クエストする。この信号は状態S2においてアクチブで
ある。TIMREQh信号はANDゲート1210から
出力される。ANDゲート1210の入力に信号R0
b,R1b,R2bが印加され、オートレンジ状態マシ
ンが状態S2の時TIMREQh信号を発生させる。
【0671】ARBSYh−オートレンジ使用中。この
信号がアクチブ高なら変換動作が進行中である。この信
号はオートゼロ及びオートレンジ状態マシンを互いに連
動させる機能をも有する。ARBSYh信号はレジスタ
ー選択信号(AVSFh,ACSFh)を復号し、クロ
ック信号WRCLKhを書き込むNANDゲートの割り
込みを抑止することによってマイクロプロセッサー30
が利得レジスターに書き込むのを抑止する機能をも有す
る。この信号は状態S1,S2,S3,S4,S5,S
6においてアクチブであり、NANDゲート1212の
反転出力から得られる。状態変数R0b,R1b,R2
bがNANDゲート1212への入力に印加されて状態
S1,S2,S3,S4,S5,S6においてARBS
Yh信号を発生させる。
【0672】信号ARBSYbはASCF及びAVSF
レジスターに対する読み書き動作をコントロールするの
に使用される。即ち、ARBSYb信号はオートレンジ
状態マシンがアクチブならASCFまたはAVSFレジ
スターに対するマイクロプロセッサー30の読み書きを
抑止する。信号ARBSYbはNANDゲート1212
の非反転出力から得られる。このNANDゲートの非反
転出力はNANDゲート1214,1216の入力に印
加される。マイクロプロセッサー30がアドレス$00
26をアドレス母線ADDR[5...0]に送出する
と発生するAVSFh信号がNANDゲート1214及
びANDゲート1218に印加される。NANDゲート
1216及び1220の入力にはACSFh信号が印加
される。このACSFh信号はマイクロプロセッサー3
0がアドレス$0027をアドレス母線[5...0]
に送出すると発生する。NANDゲート1218,12
20の入力にはRDCLKh信号が印加され、NAND
ゲート1214,1216の入力にはWRCLKh信号
が印加される。NANDゲート1214,1216の出
力はAVSFレジスターに対する読み書きの制御に使用
されるVRRDb及びVRCLKb信号であり、NAN
Dゲート1216,1220の出力はACFSレジスタ
ーに対する読み書きの制御に使用されるCRRDb及び
CRCLKb信号である。
【0673】EOCh−変換完了。この信号はアクチブ
高状態で状態レジスターのフリップフロップをセットし
て、変換プロセスが完了したことを指示する。また、こ
の信号はSTADCh信号を出力するフリップフロップ
1246(図69)を払い、状態S6においてアクチブ
となる。この信号はANDゲート1222から出力され
る。信号R0b,R1b,R2bがこのANDゲート1
222の入力に印加されて、状態マシンが状態S6であ
るときにだけEOCh信号を発生させる。
【0674】ANASOCh−アナログ・スタート・オ
ブ・コンバーション。この信号はアクチブ高状態でA/
D変換を起動し、3クロック・サイクルに亘ってアクチ
ブである。この信号は状態S4においてアクチブであ
る。アナログ・スタート・オブ・コンバーション信号A
NASOChはフリップフロップ1224,1226,
1228、バッファ増幅器1230,1232,123
4、及びANDゲート1236を含み回路によって形成
される。この信号は3クロック・サイクルに亘ってアク
チブ高状態にあり、状態S4においてアクチブとなる。
オートレンジ状態マシンが状態S4にあることを表わす
信号がANDゲート1156から得られ、フリップフロ
ップ1224のD入力に印加される。状態マシン・クロ
ック信号SMCLKhはフリップフロップ1224のク
ロック入力に印加される。フリップフロップ1170の
Q出力はフリップフロップ1226のD入力に印加され
る。フリップフロップ1226のQ出力はバッファ増幅
器1230の入力に印加される。バッファ増幅器123
0の出力はフリップフロップ1228のD入力に印加さ
れる。フリップフロップ1228のQ出力はバッファ増
幅器1232に印加され、信号ANSOChを表わす。
ANDゲート1236はフリップフロップ1228がリ
セットされたのちのフリップフロップ1224,122
6のリセットを制御する。具体的には、REGRESb
信号がANDゲート1226の一方の入力及びフリップ
フロップ1228のリセット入力に印加される。フリッ
プフロップ1228の反転Q出力はANDゲート123
6の他方の入力に印加される。ANDゲート1180の
出力はフリップフロップ1224,1226のリセット
入力Rに印加される。
【0675】フリップフロップ1226,1228のク
ロック入力はマイクロプロセッサー割り込み信号INT
Ehによって制御される。具体的には、アクチブ高状態
の割り込み信号INTEhがインバーター1234の入
力に印加され、インバーター1234の出力がフリップ
フロップ1226,1228のクロック入力CKに印加
される。
【0676】オートレンジ状態マシンの動作 オートレンジ機能はソフトウェアがAMUXレジスター
に書き込むことによって起動される。具体的には、マイ
クロプロセッサー30がレジスターAMUXに書き込む
とSTADCH信号(図69)がアクチブ高となる。こ
の信号STADCHはANDゲート1238から出力さ
れる。ANDゲート1238への一方の入力はテスト回
路であり、他方の入力はバッファ増幅器1240,12
42,1244;フリップフロップ1246,124
8,1250;NANDゲート1252及びANDゲー
ト1254,1256を含む回路と接続する。ANDゲ
ート1254の一方の入力にはWRCLKh信号が印加
される。この信号はマイクロプロセッサー30がレジス
ターの1つに書き込み中であることを示す。ANDゲー
ト1254の他方の入力にはAMUX信号が印加され
る。このAMUX信号はマイクロプロセッサー30がア
ドレス$0021をADDR[5...0]母線に送出
することでAMUXレジスターに書き込んだことを表わ
す。ANDゲート1254の出力はAMUXレジスター
が書き込まれたことを示す変換開始信号BEGCONh
である。このBEGCONh信号はNANDゲート12
52の一方の入力に印加される。他方の入力はTEST
[4...0]母線と接続する。NANDゲート125
4の出力はNANDゲート1252を介してフリップフ
ロップ1250のD入力に印加される。NANDゲート
1252への他方の入力はテスト回路と接続する。フリ
ップフロップ1250の出力はフリップフロップ124
8の入力に印加される。フリップフロップ1250のR
入力はANDゲート1256の出力と接続する。AND
ゲート1256は2入力ANDゲートであり、その一方
の入力にはインバーター増幅器516から出力されるR
ESETb信号が印加され、他方の入力にはインバータ
ー増幅器1244を介してARBSYh信号が印加され
る。オートレンジ状態マシンが使用中であればANDゲ
ート1256がフリップフロップ1250をリセットす
る。フリップフロップ1250のQ出力はフリップフロ
ップ1248のD入力に印加され、フリップフロップ1
248の出力はバッファ増幅器1242の入力に印加さ
れ、バッファ増幅器1242の出力はフリップフロップ
1246の入力に印加される。フリップフロップ124
6,1248のクロック入力はインバーター527の出
力と接続し、インバーター527の入力にはSMCLK
bが印加される。フリップフロップ1246,1248
のリセット入力RはいずれもRESETb信号によって
制御される。フリップフロップ1246の出力はバッフ
ァ増幅器1240の入力に印加され、バッファ増幅器1
240の出力はANDゲート1236の他方の入力に印
加されてSTADCh信号を発生させ、マイクロプロセ
ッサー30がAMUXレジスターに書き込んだことを指
示する。
【0677】AMUXレジスターが書き込まれると、制
御回路はオートレンジ動作に続いてA/D変換を行なう
ようリクエストする。具体的には、オートレンジ状態マ
シンが以下に述べる機能を行なう。まず、シフトレジス
ター1170を初期設定する。シフトレジスター117
0の出力は増幅器利得をセットするGAIN[4...
0]母線と接続する。シフトレジスター1170の初期
状態は変換のために電圧チャンネルが選択されたか電流
チャンネルが選択されたかによって異なる。電圧チャン
ネルが選択された場合、シフトレジスター1170の初
期値は2進00001、電流チャンネルが選択された場
合は2進0000である。次に5マイクロセコンド遅延
を計時する。5マイクロセコンド遅延がタイムアウトす
るとTIMOUTh信号がアクチブ高状態となり、ここ
でコンパレーター74の出力がチェックされる。もしコ
ンパレーター74が切り替わったか、最大利得値に達し
たであれば、変換開始信号が発生する。さもなければ、
利得を増大させ、再び遅延を計時する。
【0678】変換開始後、オートレンジ状態マシンが変
換完了信号ANAEOhを待機し、マイクロプロセッサ
ー30にプロセッサー割り込みを指令する。
【0679】A/D制御ロジック A/Dコンバーター78は8ビット逐次近似法A/Dコ
ンバーターである。電圧増幅器80及び電流増幅器90
のためのレンジング回路はさらに4ビットのダイナミッ
クレンジを提供する。A/Dコンバーター78について
は、参考のためその内容を本願明細書に引用したMot
orola社刊(1987)“MC68HC11A8
HCMOS SINGLE−CHIP MICROCO
MPUTER”の第7章に詳細が記載されている。
【0680】アナログ制御ロジック アナログ制御ロジックの機能をフロックダイヤグラムを
図3に示した。図79に示したブロックダイヤグラムと
共に図3を参照してアナログ制御ロジックを説明する。
【0681】これらの図は電圧増幅器80及び電流増幅
器90のゼロ化、電圧増幅器80及び電流ミラー92の
レンジングを行なう電流チャンネルMUXes66及び
電圧チャンネルMUX68の制御ロジックを示す。さら
にまた、バンドギャップ・レキュレーター・サブシステ
ム1400、分路レギュレーター1402及びサブシス
テム47の電力モニター部を含むアナログ電源サブシス
テム48をも示した。カッドコンパレーター・サブシス
テム58(図81)、バンドギャップ・レギュレーター
1400、B+コンパレーター・サブシステム50、電
力モニター・サブシステム47、電圧増幅器80及び電
流増幅器90のためのバイアス回路1404をも示し
た。マイクロプロセッサー30による周囲温度読み取り
を可能にする温度モニター回路1406をも示した。
【0682】MUX制御 MUXes66,68を図80に示した。入力チャンネ
ルMUX0,MUX1,MUX2,MUX3は電圧入力
にも電流入力にも使用できる。入力チャンネルMUX
4,MUX5,MUX6,MUX7は電圧入力としての
み使用できる。チャンネルMUX8は温度感知用であ
り、MUX66Kはアナログ・アースと接続する。具体
的には、入力チャンネルはMUXes66a−66gに
よって構成されている。MUXes66a−66dは入
力チャンネルMUX1,MUX2,MUX3,MUX4
と電流チャンネルIMUXの接続を可能にする。MUX
es68e−68hは入力チャンネルとデジタル・アー
スVSSの接続を可能にする。
【0683】チャンネルMUX0とMUX1、MUX2
とMUX3、MUX4とMUX5、MUX6とMUX7
の間にそれぞれサンプリング/保持MUX108,11
0,112,114を挿入する。
【0684】アナログ電源 アナログ給電ピンAVDD,AVSSはIC10のアナ
ログ部への給電に利用される。アナログ給電ピンAVD
Dは電源と接続されるように構成されている。IC10
はAVDDピンの電圧を約5.0Vdcに調節するため
の内部分路レギュレーター(図83)を含む。具体的に
は、アナログ電源は2.5Vdc基準電源及び分路レギ
ュレーター・サブシステム1402から成る。2.50
Vdc基準電源は+2.50Vdc基準電圧:VREF
を発生させるための+1.25Vdcバンドギャップ・
レギュレーター基準回路1406(図82)及びバッフ
ァ増幅器1412を含む。電圧を正確に+2.5Vdc
±0.5Vdcにトリミングできるように調整ピンVA
DJを設けた。基準電圧トリミングのため、抵抗器14
14,1416を含む2抵抗分圧器1410をVREF
及びAVSSピン間に挿入し、中点をVADJと接続す
る。バッファ増幅器1412はソースフォロア出力を有
し、これにより複数のデバイスを並列させることが可能
になる。また、VADJピンをVREFピンに接続する
ことによってIC10のレギュレーターを他に従属させ
ることができる。
【0685】図82にバンドギャップ・レギュレーター
・サブシステム1406を示した。バンドギャップ基準
回路は精密電圧基準回路である。一般に、バンドギャッ
プ基準回路は基準電圧として寄生トランジスターのベー
ス・エミッタ電圧を利用する。この寄生トランジスター
は正温度係数(+TC)で電圧が発生する抵抗器と直列
に接続し、負温度係数(−TC)を有する。抵抗器中に
発生する電圧はバンドギャップ・レギュレーター基準回
路の内部回路から抵抗器に供給される所定の電流に対応
する。寄生トランジスターのベース・エミッタ電圧と直
列抵抗器電圧との温度係数差から温度係数がほぼ0に等
しい電圧基準信号が得られる。温度上昇に伴なって寄生
トランジスターのベース・エミッタ電圧が低下すると、
給電される直列抵抗器の電圧はほぼ比例的に増大して比
較的安定した基準電圧を出力する。次いで増幅器の非反
転入力に基準電圧が印加される。増幅器の反転入力は増
幅器出力の外部分割部分と接続する。増幅器の出力は温
度にはほとんど影響されない、基準電圧に比例する電圧
である。
【0686】これを具体的に説明すると、バンドギャッ
プ・レギュレーター基準回路1406の出力は公称1.
25Vdcである。この出力電圧がバッファ・コンパレ
ーター1412及び外部抵抗器1414,1416によ
って倍加され、外部ピンVREFに+2.5Vdc基準
電圧を発生させる。外部抵抗器1414,1416はバ
ッファ・コンパレーター1412の出力とアナログ・ア
ース・ピンAVSSの間に直列に挿入されている。両抵
抗器1414,1416の中間点がバッファ・コンパレ
ーター1412の反転入力と接続して基準電圧VREF
の調節を可能にする。バンドギャップ・レギュレーター
回路はダイオード接続された寄生トランジスター142
6,1428、トランジスター1418、抵抗器142
0,1422,1424、及びコンパレーター1441
を含む。IC10に初めて給電する際のコンディショニ
ングを行なうため始動回路1432を設けた。この始動
回路1432はトランジスター1434,1436,1
438を含む。始動時に、電圧は0レベルから最終的に
はバンドギャップ基準回路1406によって調整される
レベルにまで上昇し始める。初期段階ではどのデバイス
にも電流が存在せず、この状態で詳しくは後述するPB
IAS回路1440によってトランジスター1438が
バイアスされる。その結果、トランジスター1434が
ONとなってダイオード接続されている寄生トランジス
ター1428に電流を供給すると、寄生トランジスター
1428に電圧が発生し、これがコンパレーター144
1の非反転入力に印加される。コンパレーター144の
出力に正信号が発生し、これがトランジスター1418
に印加されると、トランジスター1418が導通してト
ランジスター1426,1428に電流を発生させる。
その結果、バンドギャップ基準回路がダイオード接続ト
ランジスター1426,1428の電圧に基づく安定し
た調整点に近づく。これらの電圧が定常値に達すると、
トランジスター1436が導通、トランジスター143
4が遮断状態となり、電流はすべてトランジスター14
18によって供給されることになる。
【0687】調整中、トランジスター1426,142
8のエミッタに供給される電流はほぼ等しい。抵抗器1
420,1424の抵抗値が等く、他の電圧降下に比較
して大きいからである。トランジスター1426,14
28のベース・エミッタ電圧はこれらのトランジスター
における電流密度に左右される。この電流密度は電流総
量をトランジスターの面積で除算した値である。トラン
ジスター1426,1428の電流密度は11:1の比
率で異なるから、それぞれのベース・エミッタ電圧も異
なる。ベース・エミッタ電圧の差が抵抗器1422に現
われる。温度係数はデバイスの電圧と関数関係にあるか
ら、トランジスター1426,1428のベース・エミ
ッタ電圧が降下するにしたがってそれぞれの負温度係数
が増大する。トランジスター1426における電流密度
とトランジスター1428における電流密度の相対関係
から、抵抗器1422とトランジスター1426から成
る直列回路の電圧は正温度係数(+TC)を持つことに
なり、この電圧はコンパレーター1441の反転入力に
印加される。負温度係数(−TC)を有するトランジス
ター1428のベース・エミッタ電圧はコンパレーター
1441の非反転入力に印加される。温度変化がトラン
ジスター1426,1428のベース・エミッタ・ジャ
ンクション電圧を変化させると、抵抗器1422の電圧
がこれに比例して変化し、その結果、コンパレーター1
441から比較的温度依存性の小さい信号が出力され
る。
【0688】分路レギュレーター 分路レギュレーター1400(図83)はVREFにお
ける基準電圧に基づいてAVDDピンから公称+5.0
Vdcの電圧を出力する。分路レギュレーター1400
は増幅器1443及び抵抗器1444,1446を含
む。具体的には、バッファ・コンパレーター1412か
らのVREFが増幅器1443の非反転入力に印加され
る。AVDD母線は調整された5.0Vdc給電線であ
り、増幅器1443の反転入力は抵抗器1444を介し
てAVDD母線と接続する。増幅器1443の反転入力
は抵抗器1446を介してAVSS母線とも接続する。
抵抗器1444,1446の抵抗値は等しいから、増幅
器1443の出力はVREFの2倍となる。VREFは
公称2.5Vであるから、調整給電母線AVDDは公称
5.0Vとなる。AVDDとAVSSの間に分路素子と
してのトランジスター1447が挿入されており、分路
素子のゲートは増幅器1443の出力によって制御され
る。調整給電母線AVDDのレベルがやや高くなりすぎ
ると、増幅器1443の負端子がVREFよりもやや高
くなる。その結果、増幅器1443の出力が負となり、
分路トランジスター1447の導通状態がややまさり、
給電母線AVDDから電流を引いて増幅器1443への
両入力がほぼ等しくなるまで電圧を降下させる。
【0689】トランジスター1448,1450,14
52を含む回路が始動回路の一部を構成する。始動中、
AVDDからの電流が低下し過ぎるのを回避するため、
トランジスター1448,1450,1452が分路ト
ランジスターを遮断にする。
【0690】本発明の重要な特徴のひとつはIC10が
電流駆動されるという事実にある。従って、自動車分野
で多く見られる電圧スパイクを回避できる。具体的に
は、IC10は外部抵抗1453、及びAVDD母線に
印加される外部電圧VEXTから発生する入力電流によ
って駆動される。
【0691】電力モニター・サブシステム トランジスター1454,1456,1458,146
0、及びコンパレーター1462から成る回路(図8
3)がパワーオンリセット及び+5.0Vdcロス機能
を行なう。パワーオンリセットとは外部制御ピンRES
Nを払うことによってリセットを解除してから8128
発振器サイクル+1msの遅延を意味する。
【0692】直列トランジスター1454,1456,
1458,1460が分圧回路を形成し、トランジスタ
ー1454のドレンがコンパレーター1462の非反転
入力に印加され、増幅器1443の出力がコンパレータ
ー1462の反転入力に印加される。コンパレーター1
462の出力は信号SHUNTであり、電力モニター機
能のためこの信号がマイクロプロセッサー30のRES
Nピンに印加され、電圧不足が検出されると同時にマイ
クロプロセッサー30がリセットされる。
【0693】コンパレーター1462は分路トランジス
ター1447の導通状態またはゲート電圧をモニターす
る。増幅器1442の出力がトランジスター1454の
ドレンにおける分圧よりも正方向の電圧となり、このこ
とによって分路トランジスター1447が遮断状態にあ
ると判明すると、コンパレーター1462の出力信号が
負となり、AVDD母線を5.0Vに維持するには電流
不足であることを示唆する。
【0694】B+コンパレーター・サブシステム50 B+コンパレーター・サブシステム(図83A)は給電
用のサブシステムであり、抵抗器1462,1464、
コンパレーター1466及びトランジスター1468を
含む。VREFがコンパレーター1466の反転入力に
印加されて+2.5Vdc基準電圧を発生させる。コン
パレーター1466の出力は外部ピンBDRIVEであ
る。コンパレーター1466への入力は外部ピンBSE
NSEを介して同じコンパレーター1466の非反転端
子と接続する。抵抗器1464及びトランジスター14
68はすべてのコンパレーターに適用されるビステリシ
ス・マスク・オプションの一例である。抵抗器1464
とトランジスター1468が直列に接続してコンパレー
ター1466の出力を反転端子にフィードバックする。
【0695】図835B及び83CはIC10のための
給電力発生と給電力調整をそれぞれ示した。図83Bは
コンディショニング回路19を示す。
【0696】まず図83Bに関連して説明すると、IC
10は変流器(CT)14,16,18を介して回路遮
断器12(図39)の状態をモニターする。これらのC
Tとしては、遮断器12のA,B及びC位相導体の周り
に2次巻線を配したドーナツ形CTを使用すればよい。
ローディング状態においてCT´sからの出力は100
ミリアンペア(mA)程度となる可能性がある。この出
力電流をIC10に適したレベル、例えば、20マイク
ロアンペアにまで低下させるため、信号コンディショニ
ング回路19を設けた。このコンディショニング回路と
しては種々のタイプのものを利用でき、図83Bに示し
たのは一例に過ぎない。
【0697】CT14,16,18をダイオード・ブリ
ッジ1467に接続する態様は多様であり、例えばCT
14,16,18を出力端子1464,1471と直列
に接続してもよく、或いは単一のCT、例えば、B位相
CT16をブリッジ1467と接続するかすべてのCT
を並列にしてもよい。
【0698】コンディショニング回路19は1対の交流
端子1469,1471及び1対の直流端子1473,
1475を画定する全波ダイオード・ブリッジ1467
を含み、1473は正端子、1475は負端子である。
コンディショニング回路19は抵抗器1477,147
9をも含む。抵抗器1477,1479の値は例えばそ
れぞれ10オーム及び50キロオームである。
【0699】抵抗器1477はブリッジ1467の負端
子1475とアースの間に挿入される。抵抗器1479
の一方の側も負端子1475と接続する。他方の側はM
UX入力−MUX0,MUX1,MUX2,MUX3の
いずれか1つと接続する。
【0700】動作について説明すると、変流器14,1
6,18からの電流が抵抗器1477を通ってアースか
らブリッジ1469の負端子1475へ流れて抵抗器1
477に負電圧を発生させる。もし抵抗器1477の値
が例えば10オームなら、CT電流が約10mAとして
抵抗器1477に−1.0Vが発生する。その結果、抵
抗器1479において−1.0Vの降下が現われる。も
し抵抗器1479の値が例えば50キロオームなら、後
述するようにIC10の一方の電流入力62(例えば、
MUX0,MUX1,MUX2またはMUX3)に20
マイクロアンペアの電流が供給される。
【0701】B+コンパレーター・システム50(図8
3A)と共に、図83Bの破線ボックス1481内に示
す回路が給電に利用される。具体的には、給電回路14
81はブリッジ1469の正端子1473とアースの間
に挿入されたトランジスター1483を含み、トランジ
スター1483のゲート端子はBDRIVE(図83
A)と接続している。ダイオード1485の陰極は端子
B+(図83B)と接続する。B+端子とアースの間に
給電コンデンサー1487が挿入されている。B+端子
とアースの間には1対の直列抵抗器1489,1491
も挿入され、抵抗器1489,1491はジャンクショ
ンBSENSEにおいて互いに接続している。
【0702】動作について説明すると、コンパレーター
1466(図83A)はジャンクションBSENSEに
おける電圧をモニターし、B+ジャンクションにおける
電圧部分、例えば2.5VをVREF端子電圧と比較す
る。BSENSE電圧がVREF電圧よりも高ければ、
コンパレーター1466の出力が高レベルとなり、トラ
ンジスター1483を導通させることによって過剰電流
をアースへ分流させる。BSENSEジャンクション電
圧がVREF以下に降下すると、コンパレーター出力が
低下してトランジスター1483を不導通にし、その結
果、コンデンサー1487が所要の値、例えば、30V
まで充電される。
【0703】図83CはVDD及びAVDDピンにおけ
る電圧を調整する回路の一例を示すが、この回路は本発
明の範囲外である。
【0704】演算増幅器オフセット修正用のバイアス回
路 コンパレーター1412,1440(図82)及び14
42(図83)に対するバイアス信号PBIASを図4
6に示した。また、カッドコンパレーター200,20
2,204,206(図81)、B+コンパレーター1
466(図83)、電力モニター・コンパレーター14
62(図83)、電圧増幅器80(図87)及び電流増
幅器(図88)に対するバイアス信号PBIAS及びN
BIASを図85に示した。PBIAS及びNBIAS
信号は基準電圧であり、これが印加される特定の演算増
幅器の作用電流をセットするのに利用される。電圧増幅
器80及び電流増幅器90に対するオートゼロ回路と共
に上記バイアス回路を参照符号IOUTで図90に示し
た。
【0705】図94ではPBIAS回路を機能ブロック
1440で示した。PBIAS回路1440はAVDD
とAVSSの間に直列に挿入されて分圧器を形成するト
ランジスター1470及び抵抗器1493を含む。この
分圧器はトランジスター1470のゲート・ソース電圧
PBIASを発生させる。
【0706】図95に示す回路は、カッドコンパレータ
ー200,202,204(図81)、電圧増幅器80
及び電流増幅器90に対する信号PBIAS及びNBI
ASを発生させるのに使用される。この回路は、専用の
バンドギャップ・レギュレーター基準回路を含み、この
基準回路はダイオード接続された寄生トランジスター1
472,1474、抵抗器1476,1478、コンパ
レーター1480、及びコンデンサー1482,148
4を含む。これらの信号は回路がバンドギャップ基準回
路を含むから温度に影響されないということを表わすた
め、参照符号PBIAS/I及びNBIAS/Iで示し
た。回路のバイアス時間を制御するためにコンデンサー
1482,1484を補足的に使用することを除けば、
前記バンドギャップ基準回路は先に述べたバンドギャッ
プ基準回路1406と同様に作用する。コンパレーター
1480の出力は電流ミラーを形成するトランジスター
1486,1488,1490のゲートに印加される。
電流ミラー1486,1488は回路のバンドギャップ
・レギュレーター部への給電に使用される。電流ミラー
1490の出力はNBIAS/I信号である。電流ミラ
ー1490はトランジスター1492,1494を導通
させ、その結果、PBIAS/I基準電圧であるトラン
ジスター1496のゲート・ソース電圧が発生する。ト
ランジスター1498,1500,1502は回路のバ
ンドギャップ・レギュレーター部の始動回路を形成す
る。
【0707】温度感知 図86に示す回路はマイクロプロセッサー30がIC1
0の周囲温度を感知することを可能にする。この回路は
トランジスター1504及びダイオード接続された寄生
トランジスター1506を含む。寄生トランジスターの
電圧はすでに述べたように温度依存性である。温度依存
性に基づく信号TEMPがMUX66jに印加され、デ
ジタル値に変換され、マイクロプロセッサー30によっ
て読み取られる。
【0708】電圧増幅器レンジング 電圧増幅器80及びレンジング回路を図97に示した。
この回路は電圧増幅器80、利得回路84及び複数のM
UX86を含み、少なくとも半スケールのA/D変換用
電圧信号を出力する。電圧レンジングを自動または手動
制御することにより、電圧増幅器80の非反転入力に印
加去れる入力電圧信号VMUXの利得1,2,4,8ま
たは16を設定することができる。利得回路は抵抗器8
4a−84h及びMUX86a−86fを含む。利得回
路はVGAIN[4...0]母線及び利得信号VGA
IN32hによって制御される。抵抗器84i及び15
12がテスト回路を形成する。
【0709】もし利得が1ならば、電圧信号はMUX8
8aによってA/Dコンバーター78に直接印加され
る。この状態ではMUX86e,86bが電圧増幅器8
0をA/Dコンバーター78から遮断しており、信号は
MUX88aによってA/D78に直接印加される。レ
ンジング中はMUX86a−86fが利得回路84を電
圧増幅器80の反転端子に接続している。利得が1以外
ならば、MUX88bが電圧増幅器80の出力をA/D
78に接続する。MUX88a,88bがAVSFレジ
スターによって選択される。
【0710】コンパレーター74はオートレンジング用
であり、VREFとAVSSの間に挿入された1対の直
列抵抗器1508,1510からの固定電圧、例えば+
1.25Vdcを基準とする。両抵抗器1508,15
10の中間点はコンパレーター74の非反転端子と接続
する。コンパレーター74の出力はCAMPH信号であ
り、フリップフロップ1184(図78)によってモニ
ターされ、上記オートレンジ・ロジックの一部を形成す
る。MUX86fはオートゼロ用である。このMUX8
6fは電圧増幅器80の反転及び非反転端子を短絡させ
ることによってオフセット値を求める。この状態で電圧
増幅器80のオフセット値がフリップフロップ888
(図76)にロードされる。MUX86fはバッファ増
幅器756(図73)から出力されるVNULL信号に
よって制御される。
【0711】電流増幅器のレンジング 電流増幅器90のレンジングはすでに述べた通り電流ミ
ラー92(図88)によって行われる。電流チャンネル
IMUX(図80)に電流が供給される。このチャンネ
ルIMUXは電流ミラー92及び電流増幅器90の反転
入力と接続している。増幅器90の非反転入力はアナロ
グ・アースと接続して電流チャンネルMUX0,MUX
1,MUX2,MUX3を見掛けアースに維持する。例
えば(図示しないが)外部抵抗器をMUX0ピンと負電
源の間に挿入することにより、レンジングすべき負電流
(例えばMXOピンからの電流)を発生させる。これに
より、レンジされた電流がMUX0,MUX1,MUX
2,またはMUX3ピンから流出する。これらのピンは
見掛けアースに維持されているからでる。
【0712】MUX96a,96bは電流ミラー92か
らの出力信号IOUT/Iを出力ピンMXOまたはアナ
ログ・アース母線AVSSと接続する。具体的には、M
UX96aは電流ミラー92の出力信号IOUT/Iを
NANDゲート759(図73)から出力される信号I
OUTONhの制御下にMXOピンと接続する。信号I
OUTONhは積分器がリセット・モードではないこと
を示唆する。INTRESh信号及びテスト信号がNA
NDゲート759に印加される。MUX96bは電流ミ
ラー92の出力信号IOUT/Iをバッファ757から
出力される信号DISCHhの制御下にアナログ・アー
ス母線と接続する。バッファ757への入力はANDゲ
ート534(図69)から出力される積分器リセット信
号INTREShである。
【0713】MUX111aは電流増幅器90のオート
ゼロ化に使用される。具体的には、MUX111aはイ
ンバーター581(図72)から出力される信号CSH
RThの制御下に電流増幅器の反転及び非反転入力をア
ナログ・アース母線AVSSと接続する。インバーター
581はインバーター580の出力と直列である。イン
バーター580への入力は電流増幅器90がオートゼロ
化中であることを示す信号CAZhである。
【0714】MUX111bは増幅器90がオートゼロ
化中でなければ増幅器90の反転入力をMUXes68
(図80)のIMUX出力と接続するのに利用される。
【0715】電流ミラー92からのレンジされた電流を
(図示しないが)外部抵抗器に供給することによって信
号を電圧に変換し、上述のようにA/Dコンバーター7
8によって変換する。
【0716】電流ミラー92を図89に示した。電流ミ
ラー92は分流トランジスター1512,1514,1
516,1518,1520、分路トランジスター15
22,1524,1526,1528、及び電流ミラー
1530,1532,1534,1536を含む。MU
X1538,1540,1542,1544は分流を制
御し、MUX1546,1548,1550,1552
は回路の利得を制御する。これらのMUXは上記CGA
IN[3...0]母線によって制御される。
【0717】負電流がIIN/Iにおいて電流ミラー9
2に導入される。この入力電流はいずれも並列に接続さ
れている分流トランジスター1512,1514,15
16,1518,1520によって5つの部分に分割さ
れる。具体的には、トランジスター1512,1514
のサイズは互いに等しい値、例えばAに維持されてお
り、トランジスター1516,1518,1520のサ
イズはそれぞれ2A,4A,8Aである。トランジスタ
ー1512,1514,1516,1518,1520
は電流ミラーとして接続されているから、各トランジス
ターを通過する電流はそのトランジスターのサイズによ
って左右される。即ち、トランジスター1512,15
14の出力はそれぞれIIN/Iの1/16、トランジ
スター1516の出力はIIN/Iの1/8、トランジ
スター1518の出力はIIN/Iの1/4、トランジ
スター1520の出力はIIN/Iの1/2となる。入
力電流の一部に相当するこれらの出力は合計されて所期
の利得を形成し、MUXes1546,1548,15
50,1552に制御され、電流ミラー1530,15
32,1534,1536を介して出力へ向けられる
か、あるいはトランジスター1522,1524,15
26,1528及びMUX1538,1540,154
2,1544を介してミラー1530,1532,15
34,1536で分路される。
【0718】これは本発明の重要な特徴である。即ち、
公知のバイポーラー電流レンジング回路(例えば、米国
特許第4,626,831号に開示)にあっては分流器
をカスケード接続しているか、作用電圧が比較的低い
(例えば、+5.0Vdc)IC10の場合、分流器を
カスケード接続することは実用上問題である。
【0719】電流増幅器及び電圧増幅器のゼロ化 電圧及び電流増幅器80.90の代表的な回路を図91
に示した。これらの増幅器は内部バイアス電流ITRI
M/Iを発生させる差動入力増幅器である。差動入力を
PLUS/I及びMINUS/Iで表わした。この内部
バイアス電流は増幅器80,90の出力に現われるオフ
セットを制御する抵抗器1546,1548を通過す
る。公知の方法は抵抗器1546,1548の抵抗値を
外部調節することによってオフセット電圧を制御すると
いうものであったが、この方法はD/Aコンバーター
(DAC)のような精密可変抵抗器を必要とし、このよ
うなDACsは比較的高価である。本発明のオートゼロ
回路はDACsを必要とせず、バイアス電流ITRIM
/Iを制御することによって抵抗器1546,1548
の電圧を制御し、オフセット値を制御する。バイアス電
流は図90に示す分流回路によってレンジされる。レン
ジされたバイアス電流が増幅器80または90に供給さ
れてバイアス電流及びオフセット電圧を制御する。
【0720】バイアス電流レンジング回路はMUX16
00,1602,1604,1606,1608,16
10、電流ミラー1612,1614,1616,16
18,1620,1622,1624、及びトランジス
ター1626,1628を含む。MUX1600,16
02,1604,1606,1608,1610は上述
したように電圧増幅器80のためのVZERO
[5...0]母線及び電流増幅器90のためのCZE
RO[5...0]によって制御される。これらの電流
ミラーは並列に接続されてバイアス電流を複合値に分割
することを可能にすると共に、任意の部分を合計してレ
ンジ電流を発生させ、電流ミラー92と同様に作用させ
ることを可能にする。
【0721】ICC29制御ロジック INCOM通信コントローラー(ICC)29は参考の
ためその内容を本願明細書に引用した米国特許第4,6
44,566号に詳細が記載されている双向通信ネット
ワーク、いわゆるINCOMにマイクロプロセッサー3
0がアクセスすることを可能にする。このコントローラ
ー29はメッセージの直列化/並列化というモデム機能
を有し、所要のネットワーク・プロトコルを実現する。
ICC29はマスター・コントローラーとしてもスレー
ブ・コントローラーとしても作用することができる。構
成レジスターCFRに許可フラッグがセットされない限
り、マスター動作が禁止される。
【0722】マイクロプロセッサー30はメモリー・ア
ドレス・スペースに配置された8つのインターフェース
・レジスターを介してICC29と通信する。4つのレ
ジスターはICC29とマイクロプロセッサー30の間
でINCOMメッセージを伝送するのに使用され、残り
4つのレジスターは通信アドレス、速度、変調方法をセ
ットし、送受信動作を制御するのに使用される。
【0723】ICC29はネットワーク応答時間を短縮
する高速状態リクエスト・メッセージを可能にする。I
CC29の送受信レジスターは互いに独立であるから、
高速状態のようなメッセージを送信レジスターにおいて
周期的に更新できる。したがって、ICC29は高速状
態リクエストを受信するとマイクロプロセッサー30の
干渉なしに応答を送信できる。
【0724】ICC29の全体的なブロックダイヤグラ
ムを図92に示した。ICC29は図101−108に
示すプロセッサー母線インターフェース1690;図1
09及び110に示すトランシーバー直列シフトレジス
ター1692;図93−99に示すデジタル復調器16
94;及び図111−117に示す制御ロジック回路1
696を含む。
【0725】プロセッサー母線インターフェース マイクロプロセッサー30は表7に示すようにメモリー
・アドレス・スペースに配置されたインターフェース・
レジスターICAH,ICAL,ICM3,ICM2,
ICM1,ICM0,ICSR,ICCRを介してIC
C29と通信する。これらのレジスターの構成は図10
1−108に示した通りである。
【0726】レジスターICAL,ICAHは参照番号
1700で表わしたアドレス;・レジスターであり、レ
ジスターICMO,ICM1,ICM2,ICM3は参
照番号1702で表わしたメッセージ・レジスターであ
り、レジスターICCR,ICSRは参照番号1704
で表わした制御及び状態レジスターである。
【0727】これらのレジスターはいずれも該当のアド
レスをアドレス母線ADDR[3...0]に送出する
ことによってマイクロプロセッサー30がアドレスす
る。アドレスは複合回路1706(図101)によって
復号される。アドレス復号回路1706は復号信号DE
CAH,DEACL,DECM3,DECM2,DEC
M1,DECM0,DECSR,DECCRを出力し、
これがフリップフロップ1708,1710,171
2,1714,1716,1718,1720,172
2のD入力に印加される。レジスター選択信号SELA
H,SELAL,SELM3,SELM1,SELM
0,SELSR,SELCRはこれらフリップフロップ
のQ出力において得られる。
【0728】読み取り専用レジスターであるICSR状
態レジスターを除いて上記レジスターはいずれも読み書
きレジスターである。読み書き動作は読み書き制御フリ
ップフロップ1724、NORゲート1726及びイン
バーター1728を含む回路によって形成されるRDC
LK及びWRCLK信号によって制御される。WRCL
K信号はNORゲート1726から出力される。RDC
LK信号はインバーター1728から出力される。マイ
クロプロセッサー30から発生するREAD信号は内部
制御母線CPUCTL[3...0]を介してフリップ
フロップ1724のD入力に印加される。フリップフロ
ップ1724からのQ出力が二重入力NORゲート17
26に印加されてWRCLK信号を発生させる。NOR
ゲート1726への他方の入力はインバーター1730
の非反転出力において得られる位相2クロック信号PH
2である。フリップフロップ1724のQ出力はインバ
ーター1728の入力に印加されてRDCLK信号を発
生させる。
【0729】読み書き制御フリップフロップ1724及
びアドレス・デコード・フリップフロップ1708,1
710,1712,1714,1716,1718,1
720,1722のタイミングはインバーター1730
から出力されるPH2及び反転PH2によって行なわれ
る。具体的には、インバーター1730の非反転出力に
おいて得られるPH2信号はフリップフロップ170
8,1710,1712,1714,1716,171
8,1720,1722,1724のE入力に印加さ
れ、インバーター1730の反転出力において得られる
反転PH2信号はこれらのフリップフロップのEN入力
に印加される。
【0730】これらのフリップフロップはすべてマイク
ロプロセッサー30によってリセットされる。具体的に
は、反転RESET信号がこれらフリップフロップのC
DN入力に印加される。反転RESET信号はインバー
ター1732から出力される反転RESET信号は高利
得インバーター1734,1736を介してインバータ
ー1732の入力に印加されるRESET信号から得ら
れる。反転RESET信号はアドレス・レジスター17
00、メッセージ・レジスター1702及び制御/状態
レジスター1704にも印加される。したがって、シス
テムのリセットでこれらのレジスターを0にセットする
ことができる。
【0731】上記レジスターのためのアドレス復号回路
を図102に示した。この回路はANDゲート173
8,1740,1742,1744,1746,174
8,1750,17522、及びインバーター175
4,1756,1758,1760,1762,176
4,1766,1768,1770,1772,177
4から成り、ANDゲート1738,1740,174
2,1744,1746,1748,1750,175
2の出力はそれぞれアドレス・デコード信号DECS
R,DECCR,DECM3,DECM2,DECM
1,DECM0,DECAL,DECAHである。具体
的には、アドレス母線ADDR[3...0]からのア
ドレス信号ADDR0,ADDR1,ADDR2,AD
DR3か高利得インバーター・ペア1754,175
6;1758,1760;1762,1724;及び1
766,1768に印加される。インバーター1756
の出力はANDゲート1738,1742,1746,
1750の入力に印加され、インバーター1754の出
力はANDゲート1740,1744,1748,17
52の入力に印加され、インバーター1760の出力は
ANDゲート1738,1740,1746,1748
の入力に印加され、インバーター1764の出力はAN
Dゲート1738,1740,1742,1744の入
力に印加され、インバーター1762の出力はANDゲ
ート1746,1748,1750,1752の入力に
印加され、インバーター1768の出力はANDゲート
1738,1740,1742,1744,1746,
1748,1750,1752の入力に印加される。
【0732】マイクロプロセッサー30からの制御信号
IOOFF及びANABSはアドレス・デコーダー17
06を割り込み許可または割り込み禁止するのに使用さ
れる。テスト・モード中、I/Oデバイスの割り込みを
抑止するのにIOOFF信号が使用される。ANABS
信号はマイクロプロセッサー30マスターチップ・アド
レス・デコーダーからのレジスター選択信号であり、領
域単位のアドレス復号を可能にする。IOOFF信号は
インバーター1770から出力され、ANDゲート17
38,1740,1742,1744,1746,17
48,1750,1752の入力に印加される。ANA
BS信号は1対の高利得インバーター1772,177
4に印加される。インバーター1774の出力はAND
ゲート1738−1752に印加される。
【0733】ICAH及びICALアドレス・レジスタ
ー1700を図103に示した。これらのレジスターは
バイトワイドの読み書きレジスターであり、ICC29
の通信ビット伝送速度、変調方法、及び12ビットIN
COMアドレスをセットするのに使用される。両レジス
ターはリセット及びパワーアップと同時に0にセットさ
れる。
【0734】まず、ICAHレジスターについて説明す
ると、ビットICAH[7,6]がICC29の通信ビ
ット伝送速度を決定し、ビットICAH[5,4]がI
CC29によって採用される変調方法を決定し、ビット
ICAH[3...0]がINCOMアドレスの上位4
ビットを決定する。
【0735】ICAHレジスターはフリップフロップ1
776,1778,1780,1782,1784,1
786,1788,1790を含む。データ母線DAT
A[7...0]がこれらフリップフロップのD入力と
接続してマイクロプロセッサー30によるこのレジスタ
ーへの書き込みを可能にする。これらフリップフロップ
のQ出力は読み取り動作のためトライステート・デバイ
ス1792,1794,1796,1798,180
0,1802,1804,1806を介してデータ母線
DATA[7...0]と接続する。これらフリップフ
ロップのQ出力は内部制御母線ICAH[7...0]
とも接続する。
【0736】トライステート・デバイス1792,17
94,1796,1798,1800,1802,18
04,1806は2入力NANDゲート1808の制御
下にある。一方の入力にはアドレス・デコード信号SE
LAHと共にRDCLK信号が印加されてマイクロプロ
セッサー30が読み取り動作を開始し、$0028をア
ドレスすることによってこのレジスターを読み取ること
を可能にする。
【0737】ICAHレジスターへの書き込み動作は2
入力NANDゲート1810によって制御される。NA
NDゲート1810の一方の入力はアドレス・デコード
信号SELAHである。NANDゲート1810への他
方の入力はWRCLK信号である。NANDゲート18
10の出力はインバーター1812に印加され、インバ
ーター1812からの非反転出力はフリップフロップ1
792,1794,1796,1798,1800,1
802,1804,1806のEN入力に印加される。
インバーター1812の反転出力はタイミング入力Eに
印加される。
【0738】ICAHレジスターのフリップフロップ1
776−1790はリセットと同時に0にセットされ
る。具体的には、インバーター1814から出力される
反転IRESET信号がCDN入力に印加されてこれら
のフリップフロップをリセットと同時に0にセットす
る。
【0739】ICALレジスターはバイトワイドのレジ
スターであり、INCOMアドレスの下位8ビットを決
定する。このレジスターはフリップフロップ1816,
1818,1820,1822,1824,1826,
1828,1830を含む。データ母線DATA
[7...0]がこれらフリップフロップのD入力と接
続して書き込み動作を可能にする。これらフリップフロ
ップのQ出力は読み取り動作のためトライステート・デ
バイス1832,1834,1836,1840,18
42,1844,1846を介してデータ母線DATA
[7...0]に印加される。これらフリップフロップ
のQ出力は内部制御母線ICAL[7...0]にも印
加される。
【0740】このレジスターの読み取り動作は2入力N
ANDゲート1848によって制御される。NANDゲ
ート1848への一方の入力はアドレス・デコード信号
SELALである。他方の入力には読み取りクロック信
号RDCLKが印加される。NANDゲート1848の
出力は各トライステート・デバイスの制御端子OENに
印加される。
【0741】このレジスターへの書き込み動作は、2入
力NANDゲート1850によって制御される。NAN
Dゲート1850への一方の入力は書き込みクロック信
号WRCLKである。レジスター選択信号SELALが
他方の入力に印加される。NANDゲート1850の出
力はインバーター1852に印加され、インバーター1
852の非反転出力はこれらフリップフロップのEN入
力に印加され、インバーター1852の反転出力はE入
力に印加される。
【0742】このレジスターはデバイスのリセット及び
パワーアップと同時に0にセットされる。即ち、これら
フリップフロップのCDN入力に反転IRESET信号
が印加される。
【0743】図104−107に示したレジスターIC
M3,ICM2,ICM1,ICM0は送信バッファ及
び受信バッファを含むバイトワイドの読み書きレジスタ
ーである。これらのレジスターはICC29のマイクロ
プロセッサー30の間でINCOMメッセージを伝送す
るのに使用される。これらのレジスターは読み取り動作
が受信バッファを呼び出し、書き込み動作が送信バッフ
ァを呼び出すから、真の読み書きレジスターではない。
【0744】ICM1レジスターは8ビット・レジスタ
ーであり、INCOMメッセージ・ビット10−3を含
む。このレジスターのための送信バッファはフリップフ
ロップ1854,1856,1858,1860,18
62,1864,1866,1868を含む。このレジ
スターのための受信バッファはフリップフロップ187
0,1872,1874,1876,1878,188
0,1882,1884を含む。
【0745】送信バッファのフリップフロップ185
4、1856、1858、1860、1862、186
4、1866、1868はマイクロプロセッサー30に
よる書き込みだけが可能である。具体的には、これらフ
リップフロップのD入力にデータ母線DATA
[7...0]が接続し、これらのフリップフロップの
Q出力はINCOMメッセージ・ビットTDATA[1
0...3]を含む。
【0746】送信バッファへの書き込み動作は2入力N
ANDゲート1866によって制御される。一方の入力
に書き込みクロック信号WRCLKが印加され、他方の
入力にアドレス・デコード信号SELM1が印加され
る。NANDゲート1866の出力はインバーター18
88に印加され、インバーター1866の非反転出力は
これらフリップフロップのEN入力に、反転出力はE入
力にそれぞれ印加される。
【0747】ICM1レジスターの受信バッファはフリ
ップフロップ1870,1872,1874,186,
1878,1880,1882,1884を含む。受信
データ母線RDATA[10...3]で受信されたI
NCOMメッセージはこれらフリップフロップのD入力
に印加される。マイクロプロセッサー30はトライステ
ート・デバイス1892,1894,1896,189
8,1900,1902,1904,1906を介して
データ母線DATA[7...0]でこれらフリップフ
ロップの内容を読み取ることができる。これらトライス
テート・デバイスは2入力NANDゲート1908の制
御下にある。一方の入力には読み取りクロック信号RD
CLKが、他方の入力にはアドレス・デコード信号SE
LM1がそれぞれ印加される。
【0748】受信バッファ及び送信バッファのフリップ
フロップのタイミング制御は後述する信号SRTOMR
(図116)によって行なわれる。この信号SRTOM
Rはインバーター1910に印加される。インバーター
1910の非反転出力はこれらフリップフロップのE入
力に印加され、反転出力はEN入力に印加される。
【0749】受信及び送信バッファはリセット及びパワ
ーアップと同時に0にセットされる。即ち、インバータ
ー1890から出力される反転IRESET信号がこれ
らフリップフロップのCDN入力に印加される。反転I
RESET信号はインバーター1889にも印加され
て、後述するようにレジスターICM2,ICM3,I
CM0レジスターをリセットするのに使用されるMRC
LR信号を発生させる。
【0750】ICM2レジスターは8ビット・レジスタ
ーであり、INCOMメッセージ・ビット18−11を
含む。ICM2レジスターの送信バッファはフリップフ
ロップ1912,1914,1916,1918,19
20,1922,1924,1926を含む。ICM2
レジスターの受信バッファはフリップフロップ192
8,1930,1932,1934,1936,193
8,1940,1942を含む。
【0751】送信バッファはマイクロプロセッサー30
による書き込みだけが可能である。具体的には、データ
母線DATA[7...0]がフリップフロップ191
2,1914,1916,1918,1920,192
2,1924,1926のD入力と接続する。これらフ
リップフロップのQ出力は送信データ母線TDATA
[18...11]と接続する。
【0752】送信バッファへの書き込み動作は2入力N
ANDゲート1944の制御下にある。一方の入力には
書き込みクロック信号WRCLKが、他方の入力にはア
ドレス・デコード信号SELM2がそれぞれ印加され
る。NANDゲート1944の出力はインバーター19
46に印加される。インバーター1946の非反転出力
はフリップフロップ1912,1914,1916,1
918,1920,1922,1924,1926に、
反転出力はE入力にそれぞれ印加される。
【0753】ICM2レジスターの受信バッファはフリ
ップフロップ1928,1930,1932,193
4,1936,1938,1940,1942を含む。
内部母線RDATA[18...11]で受信されたI
NCOMメッセージがこれらフリップフロップのD入力
に印加される。これらフリップフロップに含まれている
メッセージ・ビットはマイクロプロセッサー30がトラ
イステート・デバイス1950,1952,1954,
1956,1958,1960,1962,1964を
介してデータ母線DATA[7...0]で読み取るこ
とができる。これらのトライステート・デバイスは2入
力NANDゲート1966の制御下にある。一方の入力
にはレジスター・デコード信号SELM2が印加され、
他方の入力には読み取りクロック信号RDCLKが印加
されて、マイクロプロセッサー30が読み取り動作を開
始し、アドレス$002Cをアドレス母線ADDR
[3...0]に送出することによってこのバッファの
内容を読み取ることを可能にする。
【0754】受信バッファのフリップフロップに対する
タイミングはSRTOMR信号及びインバーター196
8によって行なわれる。具体的には、インバーター19
68の入力にSRTOMR信号が印加される。これらフ
リップフロップのE入力にはインバーター1966の非
反転出力が印加され、EN入力には反転出力が印加され
る。
【0755】送信及び受信バッファのフリップフロップ
はインバーター1969から出力される反転MRCLR
によって0にセットされる。この信号反転MRCLRは
各フリップフロップのCDNに印加される。
【0756】ICM3メッセージ・レジスターはINC
OMメッセージ・ビット26−19を含む。レジスター
ICM3の送信バッファはフリップフロップ1970,
1972,1974,1976,1978,1980,
1982,1984を含む。このレジスターの受信バッ
ファはフリップフロップ1986,1988,199
0,1992,1994,1996,1998,200
0を含む。
【0757】マイクロプロセッサー30はフリップフロ
ップ1970,1972,1974,1976,197
8,1980,1982,1984のD入力に接続する
データ母線DATA[7...0]を介して送信バッフ
ァに書き込む。これらフリップフロップのQ出力は送信
データ母線TDATA[26...19]に印加され
る。
【0758】送信バッファへの書き込み動作は2入力N
ANDゲート2002の制御下にある。一方の入力には
書き込みクロック信号WRCLKが、他方の入力にはレ
ジスター選択信号SELM3がそれぞれ印加される。N
ANDゲート2002の出力はインバーター2004に
印加される。インバーター2004の非反転出力はこれ
らフリップフロップの2つのEN入力に、反転出力はE
入力にそれぞれ印加される。
【0759】受信バッファはフリップフロップ198
6,1988,1990,1992,1994,199
6,1998,2000を含む。INCOMネットワー
クから受信されたINCOMメッセージ・ビットは受信
データ母線RDATA[26...19]から送信さ
れ、これらフリップフロップのD入力に印加される。マ
イクロプロセッサー30はトライステート・デバイス2
008,2010,2012,2014,2016,2
018,2020,2022を介してデータ母線DAT
A[7...0]でこれらフリップフロップの内容を読
み取ることができる。これらのトライステート・デバイ
スは2入力NANDゲート2024の制御下にある。一
方の入力には読み取りクロック信号RDCLKが印加さ
れ、他方の入力にはレジスター選択信号SELM3が印
加されて、マイクロプロセッサー30が読み取り動作を
開始し、アドレス$002Dをアドレス母線ADDR
[3...0]に送出しさえすればこのバッファの内容
を読み取ることができる。
【0760】ICM3受信バッファのタイミングはSR
TOMR信号及びインバーター2026によって行なわ
れる。具体的には、インバーター2026の入力にST
ROMR信号が印加され、これらフリップフロップのE
入力にインバーター2026の非反転出力が印加され、
EN入力に反転出力が印加される。
【0761】ICM3送信及び受信バッファは反転MR
CLR信号によって0にセットされる。この反転MRC
LRはインバーター2006から出力され、これらフリ
ップフロップのCDN入力に印加される。
【0762】ICM0レジスターはINCOMメッセー
ジの制御/状態ビットを送受信するためのレジスターで
ある。このレジスターのための送信バッファはフリップ
フロップ2028,2030,2032、及びトライス
テート・デバイス2034,2038,2040,20
42,2044,2046,2048を含む。受信バッ
ファは1つのフリップフロップ2029を含む。
【0763】ビットICM0[7]はINCOMメッセ
ージのビット2に対応する。送信動作ではこのビットが
マイクロプロセッサー30によってデータ母線DATA
[7]を介して書き込まれ、フリップフロップ2028
のD入力に印加される。このフリップフロップ2028
への書き込み動作は2入力NANDゲート2050の制
御下にある。一方の入力に書き込みクロック信号WRC
LKが印加され、他方の入力にレジスター選択信号SE
LMOが印加される。NANDゲート2050の出力は
インバーター2052に印加され、インバーター205
2の非反転出力はフリップフロップ2028のEN入力
に、反転出力はE入力にそれぞれ印加される。フリップ
フロップ2028のQ出力は送信データ母線TDATA
[2]に印加される。
【0764】入りINCOMメッセージのビット2は内
部受信データ母線RDATA[2]を介して受信され、
フリップフロップ2029のD入力に印加される。この
フリップフロップ2029のタイミング制御はSRTO
MR信号によって行なわれる。SRTOMR信号はイン
バーター2031に印加され、インバーター2031の
非反転出力はフリップフロップ2029のE入力に、反
転出力はEN入力にそれぞれ印加される。マイクロプロ
セッサー30によるこのフリップフロップの内容読み取
りを可能にするため、フリップフロップ2029のQ出
力がトライステート・デバイス2033を介してデータ
母線DATA[7]に印加される。トライステート・デ
バイス2034はNANDゲート2054の制御下にあ
る。
【0765】ICOMビット[6...2]はテスト用
である。これらのビットはデータ母線DATA
[6...2]を介してマイクロプロセッサー30によ
って読み取られる。具体的には、読み取りテスト母線R
TB[6...2]がトライステート・デバイス203
6,2038,2040,2042,2044を介して
データ母線DATA[6...2]と接続する。これら
のトライステート・デバイスはNANDゲート2054
の制御下にある。NANDゲート2054への一方の入
力は読み取りクロック信号RDCLKであり、他方の入
力はレジスター選択信号SELMOである。
【0766】2つのANDゲート2055,2056も
テスト回路の一部を構成する。具体的には、ANDゲー
ト2055は3入力ANDゲートであり、第1の入力に
は書き込みクロック信号WRCLKが、第2の入力には
レジスター選択信号SELMOが、第3の入力にはテス
ト信号TESTがそれぞれ印加される。ANDゲート2
055の出力はDATA[2]と共にANDゲート20
56に印加される。ANDゲート2056の出力は書き
込みテスト母線WTB[2...0]に印加される。
【0767】ビットICM0[1,0]は状態ビットで
あり、いずれも真の読み書きビットである。マイクロプ
ロセッサー30はフリップフロップ2030,2032
のD入力と接続するデータ母線DATA[1,0]を介
してこれらのビットを書き込むことができる。これらフ
リップフロップへの書き込み動作はNANDゲート20
50及びインバーター2052によって制御される。具
体的には、インバーター2052の非反転出力がフリッ
プフロップ2030,2032のEN入力に、反転出力
がE入力にそれぞれ印加される。これらフリップフロッ
プのQ出力は内部状態ビット読み取り母線RSB[2
6,25]と接続する一方、トライステート・デバイス
2046,2048を介してデータ母線DATA[1,
0]とも接続して、マイクロプロセッサー30によるこ
れらフリップフロップの内容読み取りを可能にする。ト
ライステート・デバイス2046,2048は読み取り
制御NANDゲート2054の制御下にある。
【0768】フリップフロップ2028,2029,2
030,2032はいずれもシステムのリセットと同時
に0にセットされる。具体的には、インバーター205
7から出力される反転MRCLR信号がこれらフリップ
フロップのCDN入力に印加される。
【0769】ICCRレジスターはバイトワイドの読み
書き制御レジスターであり、ICC29の動作制御に使
用される。図70に示したこのレジスターはフリップフ
ロップ2058,2060,2062,2064及びA
NDゲート2066,2068,2070,2072を
含む。具体的には、フリップフロップ2058,206
0,2062,2064のD入力にデータ母線DATA
[7...4]が印加される。これらフリップフロップ
2058,2060,2062,2064のタイミング
制御は書き込み制御NANDゲート2074及びインバ
ーター2076によって行なわれる。具体的には、IC
CRレジスター・デコード信号SELCRがNANDゲ
ート2074の一方の入力に印加され、NANDゲート
2074の出力がインバーター2076の入力に印加さ
れる。インバーター2076の反転出力がこれらフリッ
プフロップのE入力に、非反転出力がEN入力にそれぞ
れ印加される。
【0770】フリップフロップ2058,2060,2
062,2064のQ出力は後述する制御ビットICC
R[7...4]と連携する内部制御母線CR
[7...4]に印加される。このQ出力はトライステ
ート・デバイス2078,2080,2082,208
4を介してデータ母線DATA[7...4]とも接続
して、マイクロプロセッサー30によるフリップフロッ
プ2058,2060,2062,2064の内容読み
取りを可能にする。トライステート・デバイス207
8,2080,2082,2084は2入力NANDゲ
ート2086の制御下にある。NANDゲート2086
への一方の入力はICCRレジスター・デコード信号S
ELCRであり、他方の入力は書き込みクロック信号W
RCLKである。
【0771】フリップフロップ2058,2060,2
062,2064はシステムのリセットと同時にゼロに
セットされる。具体的には、これらフリップフロップの
CDN入力に反転IRESET信号が印加され、この信
号はインバーター2088から出力される。
【0772】ビットICCR[7...4]は制御ビッ
トである。ビットICCR[7]はICC29の割り込
み動作を許可する。ビットICCR[6]は高速状態リ
クエスト・メッセージに対する自動的な応答を可能にす
る。制御ビットICCR[4]使用されない。
【0773】ビットICCR[5]はINCOM通信コ
ントローラーのマスター・モードへの切り換えを可能に
する許可ビットで有る。このビットが0ならば、ICC
29はマスター・モードに入れず、1ならばマスター・
モードに入ることができる。このビットもシステムのリ
セットに伴なって0にセットされる。これは2入力AN
Dゲート2089によって行なわれる。ANDゲート2
089への一方の入力はCFR状態レジスター・ビット
CFR[7]からの許可ビットであり、他方の入力は反
転IRESET信号である。ANDゲート2089の出
力はフリップフロップ2062のCDN入力に印加され
る。
【0774】ビットICCR[3...0]は指令ビッ
トである。指令ビットはマイクロプロセッサー30によ
ってデータ母線DATA[3...0]を介して書き込
まれ、ANDゲート2066,2068,2070,2
072の入力に印加される。インバーター2086から
出力される書き込み制御信号はデータ母線DATA
[3...0]を介してANDゲート2066,206
8,2070,2072の入力に印加される。インバー
ター2086の入力は書き込み制御NANDゲート20
74の出力と接続する。ANDゲート2066,206
8,2070,2072の出力は内部ICCRレジスタ
ー母線CR[3...0]に印加される。
【0775】ビットICCR[3...0]は真の読み
書きビットではなく、マイクロプロセッサー30によっ
て読み取られる時は常に0である。即ち、ビットICC
R[3...0]はトライステート・デバイス209
0,2092,2094,2096を介してデータ母線
DATA[3...0]と接続し、これらのトライステ
ート・デバイスへの入力は接地されている。これらのト
ライステート・デバイスはNANDゲート2086の制
御下にある。
【0776】ICSRはバイトワイドの読み取り専用状
態レジスターであり、マイクロプロセッサー30がIN
COM通信コントローラー29と通信中であることを示
すICC29状態フラッグを含む。このレジスターはト
ライステート・デバイス2098,2100,210
2,2104,2106,2108,2110,211
2から成り、これらトライステート・デバイスの入力に
内部ICSR制御レジスター母線SR[7...0]が
接続する。これらのトライステート・デバイスは2入力
NANDゲート2114の制御下にある。一方の入力に
はICSRレジスター選択デコード信号が、他方の入力
には読み取りクロック信号RDCLKがそれぞれ印加さ
れる。
【0777】デジタル復調器 デジタル復調器1694は入りINCOMメッセージを
復調して復調出力ビットDEMODATを形成する。こ
の復調器1694を図93−100に示した。また、そ
のブロックダイヤグラムを図93に示した。デジタル復
調器1694はタイミング発生器2116、レシーバー
相関器2118、復調器制御回路2120及びビット・
カウンタ−2122を含む。
【0778】タイミング発生器を図94,95に示し、
タイミング発生器の種々の出力について、そのタイミン
グダイヤグラムを図118,119に示した。タイミン
グ発生器2116は図94に示すマスター・クロック発
生器2117及び図95に示すビット位相タイミング発
生器2119を含む。
【0779】ICC29は選択された送信モードに応じ
て多様なビット伝送速度で動作するように構成すること
ができる。ビット伝送速度を表19に例示した。任意の
ビット伝送速度に合わせてマスター・クロック発生器2
117からクロック信号が出力される。ICAHレジス
ター・ビットICAH[7,6]がビット伝送速度を決
定し、ビットICAH[5]が変調方法を決定する。す
でに述べたように、ASK及びFSK変調方式はコンパ
チブルであるから、ベースバンドとFSK/ASKのい
ずれかを選択するのに必要なビットはICAH[5]だ
けである。選択されたビット伝送速動はMUX2124
から出力される。MUX2124のZ出力は表19の中
から選択されたビット伝送速度及び変調方法に対応する
ビット位相クロック信号BITPHCKである。MUX
2124の選択入力Sに指令ビットICAH[5]が印
加される。MUX2124への入力はベースバンドMU
X2126及びASK/FSK MUX2128と接続
する。
【0780】表19に示す種々のベースバンド・ビット
伝送速度がMUX2126の入力に印加される。同じく
表19に示す種々のASK/FSKビット伝送速度がF
SKMUX2128の入力に印加される。MUX212
6,2128の選択入力に印加される指令ビットICA
H[7,6]によって種々のビット伝送速度が選択さ
れ、IC10の水晶発振器、及びカウンター2130,
2132を含むタイミング発生器2116から種々のビ
ット伝送速度が得られる。
【0781】カウンター2130はベースバンド・ビッ
ト伝送速度を発生させるのに利用され、フリップフロッ
プ2132,2134,2136、MUX2138、イ
ンバーター2140、及び排他的ORゲート2142を
含む。もしICC29がアクチブならば、7.3728
MHzまたは3.6864MHz水晶発振器を使用しな
ければならない。使用する水晶発振器に応じて、排他的
ORゲート2142の入力に印加される位相2クロック
信号PH2及びEO2信号に基づき排他的ORゲート2
142の出力にいずれか一方の周波数が得られる。EO
2はPH2とは90°だけ位相のずれた信号である。
【0782】フリップフロップ2132,2134,2
136は2分割リプルカウンターとして接続されてい
る。即ち、これらのフリップフロップの反転Q出力はD
入力に印加される。また、選考フリップフロップの反転
Q出力は後続フリップフロップのクロック入力CPに印
加される。フリップフロップ2132,2134,21
36の出力は2つの入力によって分割される。水晶発振
器の選択に応じて、排他的ORゲート2142はMUX
2138の一方の入力に印加され、フリップフロップ2
132の反転Q出力はMUX2138の他方の入力に印
加される。7.3728MHz水晶発振器が使用される
場合、フリップフロップ2132はこの周波数を2等分
してMUX2138のZ出力において3.6864MH
zの信号を形成する。3.6864MHz水晶発振器を
使用する場合には、この信号はMUX2138の他方の
入力に直接印加されて、ボー速度が153.6Kbps
となる。MUX2138はMUX2138のS入力に印
加される構成レジスター・ビットACFR[6]によっ
て制御される。ビットACFR[6]は分周比を選択す
る。MUX2138のZ出力は3.6864MHz信号
である。この信号はベースバンドMUX2126の一方
の入力に印加されるだけでなく、他方の2等分カウンタ
ー2134のクロック入力CPにも印加されてその反転
Q出力において1.8232MHz信号を形成する。
1.8232MHz信号はベースバンドMUX2126
の他方の入力に印加され、ボー速度が76.8Kbps
となる。カウンター2134の反転Q出力は別の2分割
カウンター2136のクロック入力にも印加される。こ
のカウンターの出力はインバーター2140に印加さ
れ、インバーター2140の出力は921.6kHz信
号である。この信号はベースバンドMUX2126の他
方の入力に印加され、ボー速度は38.4Kbpsとな
る。
【0783】19.2Kbpsベースバンド速度信号を
形成するのは排他的ORゲート2142、及びフリップ
フロップ2144,2146を含む回路である。具体的
には、インバーター2140から出力される921.6
kHz信号がフリップフロップ2144,2146を含
むジョンソン・カウンターに印加される。即ち、インバ
ーター2140の出力がフリップフロップ2144,2
146のクロック入力CPに印加され、フリップフロッ
プ2144のQ出力がフリップフロップ2146のD入
力に、フリップフロップ2146の反転Q出力がフリッ
プフロップ2144のD入力にそれぞれ印加される。フ
リップフロップ2146のQ出力は230.4kHz信
号である。この信号は排他的ORゲート2142の一方
の入力に印加される。排他的ORゲート2142への他
方の入力はフリップフロップ2144からのQ出力信号
である。排他的ORゲート2142の出力はビット伝送
速度19.2Kbpsと等価の460.8kHz信号で
ある。
【0784】カウンター2132及びORゲート214
8によってASK/FSKビット伝送速度信号が形成さ
れる。具体的には、フリップフロップ2144のQ出力
がORゲート2148の一方の入力に印加される。この
信号は230.4kHz信号である。フリップフロップ
2146のQ出力はORゲート2148の他方の入力に
印加される。インバーター2140の出力はORゲート
2148の第3の入力に印加される。ORゲート214
8の出力はカウンター2132に印加され、カウンター
2132はいずれも2分割カウンターとして接続された
フリップフロップ2150,2152,2156,21
58を含み、各フリップフロップの反転Q出力がD入力
と接続している。ORゲート2148の出力は230.
4kHz信号であり、フリップフロップ2150のクロ
ック入力CPに印加される。このフリップフロップ21
50は入力周波数を2等分してそのQ出力に115.2
kHz信号を形成し、この信号がASK/FSK MU
X2128の一方の入力に印加されてビット伝送速度9
600bpsの信号を発生させる。カウンター2150
の反転Q出力がカウンター2152のクロック入力に印
加されてその反転Q出力に57.6kHz信号を発生さ
せ、この信号がカウンター2154のクロック入力CP
に印加されてそのQ出力に28.8kHz信号を発生さ
せる。この28.8kHz信号がカウンター2156の
クロック入力CPに印加されてそのQ出力に14.4k
Hz信号を発生させ、14.4kHz信号がカウンター
2158のクロック入力に印加されてそのQ出力に7.
2kHz信号を発生させ、この7.2kHz信号がAS
K/FSK MUX2128に印加されて300bps
信号を発生させる。
【0785】カウンター2130,2132、及びフリ
ップフロップ2144,2146を含むジョンソン・カ
ウンターはシステムのリセットに伴なって、且つテスト
中、0にセットされる。具体的には、2入力ORゲート
2160の一方の入力にリセット信号反転IRESET
が印加され、他方の入力に書き込みテスト母線WTB2
からの信号が印加される。ORゲートの出力がインバー
ター2162の入力に印加され、インバーター2162
の出力がフリップフロップ2132,2134,213
6,2144,2146,2150,2152,215
4,2156,2158のCDN入力に印加される。
【0786】FSK変調方式では2つの搬送周波数;1
15.2kHz及び92.16kHzが使用される。9
2.16kHz信号は10進カウンター2164から出
力される。この10進カウンターはフリップフロップ2
166,2168,2170,2172、NORゲート
2174及びANDゲート2176を含む。92.16
kHz信号は信号FCAとしてフリップフロップ217
2のQ出力に形成される。921.6kHz信号がフリ
ップフロップ2166,2170のクロック入力に印加
される。フリップフロップ2166の反転Q出力はフリ
ップフロップ2168のクロック入力CPに印加され
る。フリップフロップ2166のQ出力が2入力NOR
ゲート2174の一方の入力に、フリップフロップ21
70のQ出力が他方の入力にそれぞれ印加される。NO
Rゲート2174の出力はフリップフロップ2166の
D入力に印加される。フリップフロップ2168の反転
Q出力はこのフリップフロップのD入力に印加される。
フリップフロップ2168のQ出力が2入力ANDゲー
ト2176の一方の入力に、フリップフロップ2166
のQ出力が他方の入力にそれぞれ印加される。ANDゲ
ート2176の出力はフリップフロップ2170のD入
力に印加される。フリップフロップ2170の反転Q出
力はフリップフロップ2172のクロック入力に印加さ
れ、フリップフロップ2172の反転Q出力はそのD入
力に印加される。したがって、フリップフロップ217
2のQ出力は入力信号921.6kHzの1/10であ
る。
【0787】リセット時にもテスト中にも10進カウン
ターのフリップフロップ2166,2168,217
0,2172は0にセットされる。具体的には、インバ
ーター2162の出力がこれらフリップフロップのCD
N入力に印加される。
【0788】92.16kHz FSK信号FCAも1
15.2kHz搬送波信号FCもFSK変調に使用され
る。FC信号はカウンター2150から出力される。1
15.2kHzベースバンド信号CARRはNORゲー
ト2174から出力される。NORゲート2174への
一方の入力はORゲート2148の出力であり、他方の
入力はカウンター2150の出力である。NORゲート
2174の出力は115.2kHz信号である。
【0789】信号FDC及びCK10は復調制御に使用
される。信号FDCはインバーター2176から出力さ
れる230.4kHz信号である。カウンター2146
の出力から得られる230.4kHz信号がインバータ
ー2176の入力に印加される。この周波数は搬送周波
数115.2kHzの2倍に相当するサンプリング周波
数として選択される。
【0790】CK10信号は図57に示すビット位相タ
イミング発生器2119をリセットするのに使用され
る。このCK10信号はORゲート2178から出力さ
れる。ORゲート2178には3つの入力があり、第1
の入力にはカウンター2146のQ出力が、第2の入力
にはインバーター2140の出力が、第3の入力にはフ
リップフロップ2144の反転Q出力がそれぞれ印加さ
れる。従って、ORゲート2178の入力は搬送周波数
の2倍(230.4kHz)、搬送周波数の4倍(46
0.8kHz)及び搬送周波数の8倍(921.6kH
z)に相当する信号である。図81に示すように、OR
ゲート2178から出力されるCK10信号はサンプリ
ング周波数230.42kHzの半サイクルごとに、即
ち、115.2kHzで1−0−1パターンを形成す
る。
【0791】ビット位相タイミング発生器2119は搬
送周波数の位相コヒーレンスをカウントするのに使用さ
れる。ビット位相タイミング発生器2119はタイミン
グ制御信号PHCKAD,PHCKB,PHCKBD,
PHCKCD,PHCKDD,PHCKD,PHCK,
PHRSTを出力する。これらの信号を図118,11
9にタイミングダイヤグラムの形で示した。これらのタ
イミング信号はフリップフロップ2182,2184,
2186;NORゲート2188,2190,219
2,2194,2196,2198,2200;及びイ
ンバーター2202,2204,2206,2208,
2210,2212,2214,2216によって形成
される。
【0792】ビット位相クロック信号BITPHCKは
ビット位相タイミング発生器2119に印加される。B
ITPHCK信号はMUX2124(図94)のZ出力
において得られ、選択されたベースバンドまたはASK
/FSKボー速度に対応する。このBITPHCK信号
は高利得インバーター2202,2204を介してビッ
ト位相タイミング発生器2119に印加される。インバ
ーター2204の出力はジョンソン・カウンター218
5として構成されたフリップフロップ2182,218
4のクロック入力CPに印加される。具体的には、フリ
ップフロップ2182のQ出力がフリップフロップ21
84のD入力に、フリップフロップ2184の反転Q出
力がフリップフロップ2182のD入力にそれぞれ印加
される。フリップフロップ2182,2184のQ出力
はタイミング信号を発生させるのに使用される。即ち、
フリップフロップ2182のQ出力がインバーター22
06に、フリップフロップ2182の反転Q出力がイン
バーター2208に、フリップフロップ2184のQ出
力がインバーター2210に、フリップフロップ218
4の反転Q出力がインバーター2212に、インバータ
ー2206の出力がNORゲート2190,2192,
2194の入力にそれぞれ印加される。インバーター2
208の出力はORゲート2188,2196,219
8の入力に、インバーター2210の出力はインバータ
ー2194,2196,2198の入力に、インバータ
ー2212の出力はNORゲート2188,2190,
2192の入力にそれぞれ印加される。インバーター2
212の出力はインバーター2214の入力にも印加さ
れてPHCK信号を発生させる。インバーター2204
から出力されるBITPHCK信号はNORゲート21
88,2192,2194,2196の入力に印加され
る。NORゲート2188,2190,2192,21
94,2196,2198の出力はビット位相タイミン
グ信号PHCKAD,PHCKB,PHCKBD,PH
CKCD,PHCKDD,PHCKD,PHCKであ
る。
【0793】ビット位相リセット信号PHRSTは1/
6ビットごとにNORゲート2200から発生する。こ
の信号のタイミングダイヤグラムを図119に示した。
NORゲート2200は2入力NORゲートである。一
方の入力はインバーター2216の出力と接続する。イ
ンバーター2216の入力にリセット信号反転IRES
ETが印加される。フリップフロップ2186のD入力
は常態では接地している。このフリップフロップ218
6はジョンソン・カウンター2185から出力される反
転Q信号によってクロック制御される。CK10信号が
フリップフロップ2186のCDN入力に印加されて1
/2搬送波サイクルごとにこのフリップフロップを払
う。フリップフロップ2186のQ出力がNORゲート
2200の入力に印加されて、1/6ビットごとに、ま
たは300ボー速度で64搬送波サイクルごとにパルス
信号PHRSTを発生させる。
【0794】搬送波入力信号はバッファ増幅器2218
(図92)を介してIC10のRXIN端子に印加され
る。次いでこの信号はレシーバー相関器2118の一部
を形成する1対の搬送波確認回路2220,2222に
印加される。搬送波確認回路は互いに90°だけ位相が
ずれて動作し、搬送波を中心とする許容周波数帯域内に
あるかどうかを検討するため入力搬送波信号をチェック
する。このチェックはサイクルごとに行なわれる。それ
ぞれの搬送波確認回路2220,2222は2つの出力
を有し、一方の出力はもし信号が通活帯域以内であって
入力信号のサンプル位相が論理1ならばパルスを形成
し、他方の出力はもし信号が通活帯域以内であって入力
信号のサンプル位相が論理0ならばパルスを形成する。
1/6ビットごとにPHRST信号によってリセットさ
れる一連の位相カウンター2224,2226,222
8,2230(図97)への入力として4つの出力ON
EA,ZEROA,ONEB,ZEROBが使用され
る。
【0795】デジタル復調器1694は周波数検出のた
め短時間、即ち、1 1/2サイクルに亘って位相コヒ
ーレンスを必要とし、もっと長い時間、即ち、1/6ビ
ットまたは300ボーで64搬送波サイクルに亘って連
続的な位相コヒーレンスをチェックすることによってノ
イズとの弁別を行なうことができる。このように、デジ
タル復調器1694は1/6ビットの時間に亘って入り
信号の周波数及び位相を関知し、もし入力周波数が正し
く、且つ少なくとも1/6ビット時間の3/4に亘って
位相コヒーレンスを維持すればカウンター2338が増
分される。1ビット時間が経過した後、内容が検討さ
れ、もしカウンターが4以上をカウントすれば、復調出
力ビットDEMODATが出力される。
【0796】キャリヤ確認回路2220,2222のそ
れぞれは2つのステージ・シフトレジスター2224
(ステージ2223,2225を有する)及び2226
(ステージ2227,2229を有する)を介して入り
キャリヤの3つの最新サンプルを記憶する。入りキャリ
ヤ周波数がこれらのシフトレジスター2224,222
6のD入力に供給される。シフト・レジスター2224
は信号FDCによりキャリヤ周波数の2倍の周波数でク
ロック制御される。シフトレジスター2226はまた信
号反転FDCによりキャリヤ周波数の2倍の周波数でク
ロック制御される。信号FDCはインバーター2243
から出力される。シフトレジスター2224,2226
の各ステージの出力は排他的ORゲート2228,22
30,2232,2234を介してその入力と排他的論
理和演算される。排他的ORゲート2228,223
0,2232,2234の出力はANDゲート223
6,2238によって論理積演算される。ANDゲート
2236,2238の出力は第3ステージ・シフト・レ
ジスター2240,2242のD入力に印加される。
【0797】シフトレジスター2224,2226の第
1ステージ2223,2227へのD入力に1−0−1
パターンが存在すると仮定すれば、シフトレジスター2
224,2226の第1ステージ2223,2227の
Q出力及び第2ステージ2225,2229のQ出力、
即ち、過去のサンプル0は第1ステージ2223,22
27に記憶され、その前のサンプル1は第2ステージ2
225,2229に記憶され、第1ステージ2227の
入力における現在サンプルは次のクロックパルスで記憶
される。
【0798】シフトレジスターの第1ステージ222
3,2227及び第3ステージ2240,2242の出
力がNANDゲート2244,2246,2248,2
250に印加されて確認信号反転ONEA,反転ZER
OA,反転ONEB,反転ZEROBを発生させる。O
NEAまたはZEROA出力におけるパルスは1 1/
2キャリヤ・サイクルという比較的短い時間に亘って入
力キャリヤが水晶発信器からのタイミング信号とほぼ同
相であることを意味する。具体的には、シフトレジスタ
ー2224の第1ステージ2223のQ出力はNAND
ゲート2244の一方の入力に印加され、他方の入力に
は第3ステージ2240のQ出力が印加される。第3ス
テージ2240のQ出力が第1ステージ2223の反転
Q出力と共にNANDゲート2246の入力に印加され
る。NANDゲート2244,2246の出力は信号反
転ONEA及び反転ZEROAである。これらのNAN
Dゲート2244,2246は3つの記憶サンプルが1
−0−1パターンを形成すると1つ置きのサンプルに対
応してパルスを形成する。もし最新サンプルが論理1な
らNANDゲート2244の出力は論理1となる。もし
最新サンプルが0なら、NANDゲート2246の出力
が1となる。キャリヤ確認回路2222のNANDゲー
ト2248,2250も同様に動作して反転ONEB及
び反転ZEROB信号を形成する。
【0799】シフトレジスター2224,2226,2
240,2242はリセットに伴なって0にセットされ
る。具体的には、インバーター2252から出力される
反転IRESET信号がこれらシフトレジスターのCD
N入力に印加される。
【0800】位相カウンター2224,2226,22
28,2230は1/6ビットに相当する時間に亘って
確認回路2220,2222の4つの出力(例えば、N
ANDゲート2244,2246,2248,225
0)に現われるパルス数を別々にカウントするのに使用
される。これらのカウンターのいずれかが1/6ビット
の時間に亘って300ボーの速度で64キャリヤ・サイ
クルの間にカウント48に達するか、または1200ボ
ーの速度で16キャリヤ・サイクルの間にカウント48
に達すると、1/6ビットに亘って有孔なキャリヤ信号
が存在したと考えられる。
【0801】キャリヤ確認回路2220,2222から
の出力信号反転ONEA,反転ZEROA,反転ONE
B,反転ZEROB信号は位相カウンター2224,2
226,2228,2230の入力に印加される。図5
9及び60に示すこれらの位相カウンターは300ボ
ー,1200ボー及び4800ボーという種々のボー速
度で1/6ビットごとに位相確認回路2220,222
2の出力に現われるパルス数を別々にカウントするのに
使用される。9600ボー速度なら、カウンターは1/
3ビットごとに現われる確認回路2220,2222か
らのパルス数をカウントする。カウンター2224,2
226,2228,2230のそれぞれは次のような6
つのステージを含む:2254a−2254d,225
6a−2256d,2258a−2258d,2260
a−2260d,2262a−2262d,2264a
−2264d。出力信号反転ONEA,反転ZERO
A,反転ONEB,反転ZEROBは排他的ORゲート
2266,2268,2270,2272の入力に印加
される。これらのキャリヤ確認回路出力信号はインバー
ター2274,2276,2278,2280にも印加
される。インバーター2274,2276,2278,
2280の出力は最初の2つのステージ2254,22
56からの出力信号と共に3入力ANDゲート228
2,2284,2286,2288に印加される。これ
らANDゲート2282,2284,2286,228
8の出力はMUX2290,2292,2294,22
96に印加される。これらのANDゲートはMUX22
90,2292,2294,2296において1200
ボー信号を発生させるのに使用される。各カウンター2
224,2226,2228,2230の第3及び第4
ステージ2258,2260はANDゲート2282,
2284,2286,2288の出力と共にANDゲー
ト2298,2300,2302,2304に印加され
てMUX2290,2292,2294,2296から
300ボー信号を発生させる。インバーター2274,
2276,2278,2280の出力はMUX229
0,2292,2294,2296に直接印加されて4
800ボー及び9600ボー信号を発生させる。
【0802】すでに述べたように、ボー速度はビットI
CAH[7,6]によって選択される。これらの信号の
補数がインバーター2306,2308から出力され
る。この相反形信号はMUX2290,2292,22
94,2296の選択入力に印加されて適正なボー速度
を選択し、MUX2290,2292,2294,22
96のZ出力において信号ONEACRY,ZEROA
CRY,ONEBCRY,ZEROBCRYを発生させ
る。これらの出力信号はNANDゲート2310,23
12,2314,2316及び排他的ORゲート231
8,2320,2322,2324を介して位相カウン
ター2224,2226,2228,2230の第5ス
テージ2262a−2262dに印加される。第5及び
第6ステージ2262,2264の出力はANDゲート
2326,2328,2330,2332に印加され
る。これらNANDゲート2326,2328,233
0,2332はボー速度300,1200,4800で
1/6ビットごとに、ボー速度9600で1/3ビット
ごとにパルスを発生させる。これらNANDゲートの出
力はNANDゲート2334に印加され、NANDゲー
ト2334の出力はIC10のRXピンから出力される
ベースバンド信号と共にMUX2336の入力に印加さ
れる。
【0803】ICAH5ビットはASK/FSKとベー
スバンドのいずれかを選択する。NORゲート2174
から出力されるベースバンド・キャリヤ信号CARRは
各位相カウンター2224,2226,2228,22
30の第1ステージ2254のクロック入力CPに印加
される。
【0804】各カウンター・ステージ2254,225
6,2258,2260,2262,2264はインバ
ーター2338,2340,2342,2344,23
46を介して位相リセット信号PHRSTによってリセ
ットされる。インバーター2340,2342,234
4,2346の出力は信号ONEACLR,ZEROA
CLR,ONEBCLR,ZEROBCLRである。こ
れらの信号は第5及び第6ステージ2262,2264
のリセット入力に印加される。
【0805】位相カウンター2224,2226,22
28,2230の出力はMUX2336から出力される
キャリア信号の相関を示す信号DPHである。この信号
DPHはフリップフロップ2340を介して復調器カウ
ンター2338に印加される。フリップフロップ234
0にはストローブ信号PHCKも印加される。ストロー
ブ信号PHCKはビット伝送速度の6倍であるが、96
00ボーの場合に限ってビット伝送速度の3倍である。
フリップフロップ2340の出力は復調器カウンター2
338及びフリップフロップ2340に印加されて復調
器リセット信号DEMODRSTを発生させる。復調器
カウンター2338は位相カウンター2224,222
6,2228,2230からの出力数をカウントする。
復調器カウンター2338は3つのフリップフロップ2
346,2348,2350を含む。復調器カウンター
2338からの復調出力信号DEMODATはORゲー
ト2352に印加され、ORゲート2352の出力は後
述するメッセージ・シフトレジスター及びBCHコンピ
ューターに印加される。
【0806】種々の選択自在なボー速度を考慮するた
め、排他的ORゲート2354、フリップフロップ23
56、ORゲート2358及びMUX2360を含む回
路を利用する。この回路の出力はフリップフロップ23
46の第1ステージからの出力信号と共に排他的ORゲ
ート2362を介して復調器カウンター2338に印加
される。MUX2360はビット伝送速度の3倍または
6倍のストローブ信号を出力する。具体的には、フリッ
プフロップ2340のQ出力が排他的ORゲート235
4の一方の入力に印加され、フリップフロップ2356
の反転Q出力が他方の入力に印加される。排他的ORゲ
ート2354の出力はフリップフロップ2356の入力
に印加される。このフリップフロップ2356はストロ
ーブ信号PHCHADによりビット伝送速度の6倍でク
ロック制御される。フリップフロップ2356の出力は
フリップフロップ2340の出力と共にORゲート23
58の入力に印加される。ORゲート2358の出力は
MUX2360の一方の入力に印加されて、9600ボ
ーが選択された場合にはビット伝送速度の3倍の信号を
発生させる。フリップフロップ2340の出力はMUX
2360の他方の入力に直接印加されてビット伝送速度
の6倍の信号を発生させる。
【0807】ビット伝送速度は指令ビットICAH
[7,6,5]と、NANDゲート2364及びインバ
ーター2366を含む回路とによって選択される。NA
NDゲート2364及びインバーター2366がボー速
度及び変調方法指令ビットICAH[7,6,5]を復
号する。NANDゲート2364の出力はMUX236
0の選択入力Sに印加される。
【0808】ビット・フレーミング・カウンター234
4は12個の1/6ビット・インターバルをカウントし
て基準フレームを作成することにより、入り信号がいず
れも論理1である2個のスタートビットを含むかどうか
を判定するのに使用される。もし位相カウンター222
4,2226,2228,2230が2ビット・インタ
ーバルの間に8までカウントすれば、有効なスタート・
ビットが想定され、信号BRCKが発生する。ビット・
フレーミング・カウンター2344は4段カウンターで
あり、フリップフロップ2368,2370,237
2,2374及びANDゲート2376,2378,2
380を含む。このカウンター2344はストローブ信
号PHCKADによって制御される。第1、第2、第3
及び第4段の出力はANDゲート2376に印加されて
12分割信号DIV12を形成する。第1、第2及び第
3段の出力はANDゲート2378に印加されて6分割
信号DIV6を形成する。第1及び第2段の出力はAN
Dゲート2380に印加されて3分割信号DIV3を形
成する。DIV12,DIV6及びDIV3信号はMU
X2382に印加される。これらの信号はMUX238
2のS0及びS1入力に印加される入力によって選択さ
れる。
【0809】NANDゲート2364からの指令ビット
・デコード信号はS0入力に印加される。他方の入力S
1はNANDゲート2384の制御下にある。NAND
ゲート2384は2入力NANDゲートであり、有効ス
タート・ビット検出後のビット・フレーミング・カウン
ター2344の調整を可能にする。具体的には、反転R
CVDET及び反転TXON信号がNANDゲート23
84の入力に印加される。反転RCVDET信号は受信
検出ラッチ2379と直列に接続されたインバーター2
377から出力される。第1の2ビット・インターバル
において復調器カウンターが8までカウントし、受信メ
ッセージの2個のスタート・ビットに対応する12個の
1/6ビット・インターバルのうちの8個が受信された
ことを示唆すれば、反転RCVDETラッチ2379が
セットされる。このラッチ2379がセットされると、
メッセージの残りの部分では信号反転RCVDETが低
レベルとなる。ビット・フレーミング・カウンター23
44はメッセージ送信にも利用されるから、NANDゲ
ート2384への他方の入力は反転TXONである。こ
の信号はICC29がメッセージ送信中アクチブ低状態
となる。
【0810】NANDゲート2384の出力がMUX2
382の選択入力S1に印加されてビット・カウンター
2344からMUXへの4つの入力のうちの1つを選択
する。MUX2382の出力はフリップフロップ238
6のD入力に印加される。フリップフロップ2386は
ストローブ信号PHCKADによってクロック制御され
る。フリップフロップ2386の出力はインバーター2
388の入力に印加され、インバーター2388の出力
は各ビットが検出されるごとにパルスを形成するフレー
ム信号FRAMEである。
【0811】復調器カウンター2338が2スタート・
インターバルの間に8までカウントするごとにシステム
をリセットする回路をも設けた。この回路はNANDゲ
ート2397,2398及びANDゲート2400,2
402を含む。ANDゲート2402の出力はリセット
・ワード信号RSTWORDであり、フリップフロップ
2340のCDN入力に印加される。RETWORD信
号は詳しくは後述するようにメッセージの終わりにアク
チブとなる。このRETWORD信号はフリップフロッ
プ2342のCDN入力にも印加され、復調器のカウン
ター2338をリセットする復調器カウンター・リセッ
ト信号DEMODRSTを発生させる。このDEMOD
RST信号はインバーター2381,2385、ORゲ
ート2383、及びANDゲート2387を含む回路に
よって形成され、ANDゲート2387は反転DEMO
DRSTの発生に利用される。この信号はインバーター
2381から出力される。ORゲート2383の出力は
インバーター2381の入力と接続する。ORゲート2
383は3入力ORゲートである。高利得インバーター
2385,2405から出力されるIRESET信号が
第1の入力に印加され、システムのリセットと同時に回
路がリセットされることを可能にする。ANDゲート2
400からの出力が第2の入力に印加される。各ビット
のスタートにおいてFRAME信号がストローブ信号P
HCKDとAND演算されてパルスを形成する。AND
ゲート2387の出力が第3の入力に印加される。AN
Dゲート2387は3入力ANDゲートである。送信機
がOFFであることを示す反転TXON信号が第1の入
力に印加され、スタート・ビットが検出されたことを示
す反転RCVDET信号が第2の入力に印加され、フリ
ップフロップ2342の反転Q出力が第3の入力に印加
される。フリップフロップ2342は各1/6ビット・
インターバルの終わり近くに復調器カウンター2338
のリセットを解除するのに使用される。
【0812】ANDゲート2402は3入力ANDゲー
トである。反転IRESET信号が第1の入力に印加さ
れる。この信号はインバーター2404から出力され
る。第2、第3の入力はNANDゲート2396,23
98と接続する。NANDゲート2398の出力はメッ
セージの終了を表わす。即ち、NORゲート2406,
2408を含むメッセージ終了ラッチ2404にEND
MSG信号が印加される。メッセージ終了ラッチ240
4への他方の入力はストローブ信号PHCKDDであ
る。NANDゲート2398への他方の入力はストロー
ブ信号PHCKDである。
【0813】NANDゲート2396は2入力NAND
ゲートである。一方の入力は上述のようにICC29が
信号を受信中ならばアクチブとなる受信検出信号RCV
DETである。他方の入力はANDゲート2400と接
続する。ANDゲート2400は2入力ANDゲートで
あり、一方の入力はストローブ信号PHCKCD,他方
の入力はインバーター2388から出力されるフレーム
信号FRAMEである。
【0814】NANDゲート2410及びインバーター
2412を含む回路を利用してビット・クロック信号B
RCKを発生させる。この信号はビット・カウンター2
414のクロック制御に使用される。NANDゲート2
410は3入力NANDゲートであり、第1の入力には
ストローブ信号PHCKBDが、第2の入力にはビット
・フレーム信号FRAMEが、第3の入力にはNAND
ゲート2384の出力がそれぞれ印加される。NAND
ゲート2384はメッセージが受信中であることを表わ
す。NANDゲート2410の出力はインバーター24
12の入力に印加される。インバーター2412の出力
は信号BRCKである。
【0815】ANDゲート2416からDRCK信号が
出力される。この信号は後述するようにICC29送信
機と併用される。ANDゲート2416は2入力AND
ゲートであり、一方の入力はストローブ信号PHCKC
D、他方の入力はFRAME信号である。
【0816】ビット・カウンター2414を図100に
示した。このビット・カウンターは6段カウンターであ
り、フリップフロップ2430,2432,2434,
2436,2438,2440を含む。第1段2430
の入力にビット伝送速度クロック信号BRCKが印加さ
れ、最終段の出力はメッセージ終了信号ENDMSGで
ある。
【0817】最初の5段2430,2432,243
4,2436,2438の出力がインバーター2444
から出力される反転BRCK信号と共に6入力NAND
ゲート2442に印加される。NANDゲート2442
の出力はNANDゲート2448,2450を含むラッ
チ2446に印加され、ラッチ2446の他方の入力に
はインバーター2452の出力が印加される。ラッチ2
446の出力は信号026であり、後述するBCHコン
ピューターに印加される。026信号はビット・カウン
ターが26までカウントするとラッチする。
【0818】このカウンター2414はワード・エンド
検出のためメッセージを送受信するのに使用されるか
ら、ワードがカウントされたのち、インバーター245
2,2454及びNANDゲート2456,2458を
含む回路によってカウンター2414もラッチ2446
もリセットされる。ICC29によるメッセージの受信
中、NANDゲート2456,2458の入力に印加さ
れる受信検出信号RCVDET及び反転TXONはアク
チブである。NANDゲート2456はICC29がメ
ッセージを受信中出あることを指示する。ICC29が
メッセージを送信している状態では、NANDゲート2
458の第2の入力に印加されるINITXがアクチブ
である。INITX信号はメッセージ送信開始を指示す
る。第3の入力にはインバーター2054から出力され
るリセット信号反転IRESETが印加される。NAN
Dゲート2458の出力はICC29がメッセージを受
信中であるか、または送信中であることを指示する。N
ANDゲート2458の出力はインバーター2452の
入力に印加される。インバーター2452の出力はビッ
ト・カウンター2414及びラッチ2446をリセット
するのに使用される。具体的には、インバーター245
2の出力がビット・カウンター2414の6段すべての
CDN入力に印加される。カウンター2414の出力は
026信号ラッチ2446の一方の入力にも印加され
る。NANDゲート2458の出力は後述するBCHコ
ンピューターのリセットにも利用される。
【0819】フリップフロップ2460及びNORゲー
ト2463を含む回路を使用して送信機信号反転TXO
FFを発生させる。この信号は後述する送信機制御回路
と併用される。即ち、ビット・カウンター2414の第
6段2440の反転Q出力が2入力NORゲート246
2の一方の入力に印加され、他方の入力に反転TXON
信号が印加される。反転TXON信号はアクチブ低状態
で送信機がONであることを示す。NORゲート246
2の出力はフリップフロップ2460のD入力に印加さ
れる。フリップフロップ2460はフレーム信号FRA
MEによってクロック制御される。反転TXOFF信号
はフリップフロップ2460のQN出力において得られ
る。このフリップフロップ2460はそのCDN入力に
印加されるINITX信号によってリセットされる。
【0820】INCOMシフトレジスター INCOMメッセージの送受信には32段直列シフトレ
ジスター2462が使用される。このシフトレジスター
2462は図1091,110に示すようにフリップフ
ロップ2464−2514を含む。シフトレジスター2
462の各段はメッセージ・ローディング用のLOAD
信号によって選択される2つの入力を受信する。即ち、
すでに述べたように、マイクロプロセッサー30とIC
C29との通信を可能にする送信データ母線TDATA
[26...0]がシフトレジスター2462各段のD
A入力と接続する。受信メッセージ復調出力ビットDE
MODATがシフトレジスター2462の第1段246
4のDB入力に印加され、次いで受信メッセージがシフ
トレジスター2462中をシフトする。受信データ母線
RDATA[26...0]が各段のQ出力と接続す
る。RDATA[26...0]母線により、復調され
た入りメッセージをマイクロプロセッサー30へ伝送す
ることができる。
【0821】各段の選択入力SAに反転LOAD信号が
印加されて、シフトレジスター2462による受信メッ
セージまたは送信メッセージの選択を可能にする。LO
AD信号は並列インバーター2516,2518から出
力され、インバーター2520の出力が前記並列インバ
ーター2516,2518の入力と接続する。図116
に関連して後述するLOAD信号がインバーター252
0の入力に印加される。反転LOAD信号は並列インバ
ーター2516,2518から出力される。
【0822】図117に関連して後述するシフトレジス
ター・クロック信号SRCKがシフトレジスター246
2の各段のクロック入力に印加される。SRCK信号は
並列インバーター2520,2522から出力される。
並列インバーター2520,2522への入力は反転S
RCK信号である。
【0823】応答メッセージの状態ビットである第1段
2464及び第2段2466を除く残りの段2468−
2514はシステムのリセットと同時に0にセットされ
る。具体的には、並列インバーター2524,2526
から出力される反転IRESET信号が第3−32段の
CDNリセット入力に印加される。インバーター252
4,2526への入力は一括してインバーター2528
の出力と接続する。インバーター2528の入力はイン
バーター2530の出力と接続し、インバーター253
0の入力に反転IRESET信号が印加される。
【0824】応答メッセージ状態ビットは内部応答状態
ビットRSB[26,25]母線から得られる。この状
態ビットはICMOメッセージ・レジスターの一部を形
成するフリップフロップ2030,2032のQ出力に
おいて形成され、それぞれのビット定義は表21に示し
た通りである。状態ビットRSB[26,25]は第1
及び第2段フリップフロップ2464,2466のセッ
ト入力SDNまたはリセット入力CDNに印加される。
具体的には、ビットRSB[26,25]は応答メッセ
ージが作成中であることを示すSTSLD信号と共に2
入力NANDゲート2532,2534の入力に印加さ
れる。NANDゲート2532,2534の出力はシフ
トレジスターの第1段及び第2段フリップフロップ24
64,2466の選択入力SDNに印加されてこれらの
フリップフロップへ1をシフトする。これらの応答状態
ビットRSB[26,25]はインバーター2536,
2538の入力にも印加される。これらインバーターの
出力はSTSLD信号と共に2入力NANDゲート25
40,2542に印加される。NANDゲート254
0,2542の出力がフリップフロップ2464,24
66のリセット入力CDNに印加されてこれらのフリッ
プフロップを0にセットする。
【0825】ICC制御ロジック ICC29の制御ロジックを図111にブロックダイヤ
グラムで示した。この制御ロジックは図112に示す送
信機制御論理回路2516、図55に示すBCHコンピ
ューター2518、図114,115に示すアドレス/
指令デコーダー・ロジック2520、及び図116,1
17に示す制御/状態ロジック2522を含む。
【0826】まず送信機制御ロジック2516を説明す
ると、ICC29送信機出力は信号TXOUTである。
この信号は出力が外部ピンTXと接続しているトライス
テート・デバイス2524(図92)に印加される。T
XOUT信号はNORゲート2526(図112)から
出力される。ICC29がマスター・モードで動作して
いる時はいつでも送信できる。スレーブ・モードで動作
している時は始動コントローラーが応答をリクエストし
た場合にだけ送信できる。スレーブ・モードではICC
29はANDゲート2528(図117)の制御下にあ
る。ANDゲート2528は2入力ANDゲートであ
る。一方の入力はインターフェース割り込み許可信号反
転ENAINTである。この信号は後述するアドレス/
指令デコーダー2520から出力される。他方の入力は
インバーター2530から出力されるスレーブ・モード
信号である。インバーター2530への入力は指令ビッ
トICCR[5]である。この指令ビットが論理0なら
ば、ICC29はスレーブ・モードとなる。ANDゲー
ト2528の出力はNANDゲート2534,2536
を含むインターフェース割り込み許可ラッチ2532の
入力に印加される。ラッチ2532の出力は制御ビット
ICSR[6]であり、通信コントローラー29インタ
ーフェースが割り込み許可されたことを示す。ラッチ2
532はフリップフロップ2533からENAB信号を
出力されるためにも利用される。即ち、ラッチ2532
の出力がフリップフロップ2533のD入力に印加され
る。信号ENABはこのフリップフロップのQ出力に形
成される。インバーター2590から出力されるストロ
ーブ信号PHCKADがこのフリップフロップのクロッ
ク入力CPに印加される。
【0827】インターフェース割り込み許可ラッチ25
32は2入力ANDゲート2538によって割り込み禁
止される。ANDゲート2538への一方の入力はリセ
ット信号反転RESETであり、他方の入力はアドレス
/指令デコーダー2520から出力されるインターフェ
ース割り込み禁止信号DISINTである。応答不要の
場合、DISINT信号はインターフェース割り込み許
可ラッチ2532の作用を抑止する。
【0828】マスター・モードにおいて、ICC29は
いつでも送信できる。送信の開始は3入力NANDゲー
ト2540(図116)によって制御される。送信指令
を表わす指令ビットICCR[0]が第1の入力に、制
御ビットICSR[6,5]が第2、第3の入力にそれ
ぞれ印加される。制御ビットICSR[6]はインター
フェースが割り込み許可されていることを示す。送信機
がメッセージのスタート・ビット(例えば、2個の1)
発生を可能にするためイナクチブ状態であれば制御ビッ
トICSR[5]はアクチブ低状態である。具体的に
は、NANDゲート2540の出力がNANDゲート2
544,2546を含むスタート・ビット・ラッチ25
42に印加され、スタート・ビット・ラッチ2542の
出力が1対のフリップフロップ2548,2550に印
加されてスタート・ビットを発生させる。フリップフロ
ップ2550の反転Q出力がメッセージ送信ANDゲー
ト2552の一方の入力に印加される。他方の入力は後
述するFAST STATUS ANDゲート2572
と接続する。ANDゲート2552の出力はメッセージ
送信信号反転TXMSGである。反転TXMSG信号は
フリップフロップ2574(図112)のSDN入力に
印加されてこのフリップフロップをスタート・ビット・
インターバルの間1にセットする。フリップフロップ2
574のD入力は接地されている。フリップフロップ2
574はANDゲート2416(図99)から出力され
る送信機制御ストローブ信号DRCKによってストロー
ブされる。
【0829】2個のスタート・ビットが発生すると、A
NDゲート2554はフリップフロップ2548,25
50及びスタート・ビット・ラッチ2542をリセット
する。ANDゲート2554は2入力ANDゲートであ
る。一方の入力はフリップフロップ2550の出力と接
続し、他方の入力には反転IRESET信号が印加され
て、フリップフロップがシステムのリセットと同時に0
にセットされることを可能にする。反転IRESET信
号はインバーター2556から出力される。フリップフ
ロップ2548,2550はビットごとにPHCK信号
によってストローブされる。
【0830】マスター・モードにおいてもスレーブ・モ
ードにおいても、NANDゲート2560,2562を
含む応答ラッチ2558がセットされる。応答ラッチ2
558は2入力NORゲート2526の制御下にある。
NORゲート2526への一方の入力には応答がリクエ
ストされていることを示す反転REPLY信号が印加さ
れ、他方の入力には指令ビットISCR[5]が印加さ
れる。ラッチ2558の出力が2入力NANDゲート2
564の一方の入力に印加され、NANDゲート256
4への他方の入力はNANDゲート2568,2570
を含む高速状態ラッチ2566である。NANDゲート
2564の出力はストローブ信号PHCKDDと共に2
入力NANDゲート2572の一方の入力に印加され
る。NANDゲート2572の出力はフリップフロップ
2550の出力と共にNANDゲート2552に印加さ
れてメッセージ送信信号反転TXMSGを発生させる。
【0831】送信機制御論理回路2516は信号反転I
NITX及び反転TXONをも発生させる。具体的に
は、フリップフロップ2574のQ出力がインバーター
2576に印加される。インバーター2576の出力は
送信開始信号反転INITXである。この信号反転IN
ITXは後述するBCHコンピューター2518と連携
する。
【0832】フリップフロップ2574の反転Q出力が
NANDゲート2580,2582を含む送信機ラッチ
2578に印加されて反転TXON信号を発生させる。
送信機ラッチ2578は反転TXOFF信号によってリ
セットされる。この信号はフリップフロップ2460
(図100)の反転Q出力において形成され、メッセー
ジ・カウンターが32ビットをカウントしたことを指示
する。送信機ラッチ2578の出力はインバーター25
84の入力に印加される。インバーター2584の出力
は反転TXON信号であり、アクチブ低状態で送信機が
ONであることを示す。この信号反転TXONは送信機
がアクチブであることを示す制御ビットICSR[5]
を発生させるのに使用される。具体的には、反転TXO
N信号はインバーター2586(図117)に印加さ
れ、インバーター2586の出力はフリップフロップ2
588のD入力に印加される。フリップフロップ258
8のQ出力は制御ビットICSR[5]である。フリッ
プフロップ2588はインバーター2590から出力さ
れるPHCKAD信号によってストローブされる。イン
バーター2590への入力はストローブ信号反転PHC
KADである。
【0833】フリップフロップ2588の反転Q出力は
BUSY信号及びアクチブ低状態反転SR5信号の発生
にも利用される。即ち、フリップフロップ2588の反
転Q出力は2入力NANDゲートの一方の入力に印加さ
れ、他方の入力にはメッセージが受信中であることを示
すRCVDET信号が印加される。NANDゲート25
91の出力はBUSY信号である。
【0834】送信機制御 種々の変調方法、即ち、ASK,FSK及びベースバン
ド変調方式を利用できる。フリップフロップ2574の
反転Q出力を上述のフリップフロップ2592のSDN
入力と接続することによりスタート・ビットがフリップ
フロップ2592へシフトされる。BCHコンピュータ
ー2518から出力される信号MODINがフリップフ
ロップ2592のD入力に印加される。フリップフロッ
プ2592はインバーター2412(図99)から出力
されるBRCK信号によってストローブされる。フリッ
プフロップ2592の反転Q出力で得られるベースバン
ド信号はMUX2594の入力に印加され、FSK変調
器MUX2596にも印加される。具体的には、11
5.2kHz(FC)及び92.16kHz(FCA)
信号がMUX2596の入力に印加される。FSK変調
方式ではフリップフロップ2592の反転Q出力がMU
X2596の選択入力Sに印加されて115.2kHz
と92.16kHzの間でシフトさせる。MUX259
6の出力がインバーター2598に印加され、インバー
ター2598の出力がMUX2594のFSK入力とな
る。フリップフロップ2592のQ出力が2入力NAN
Dゲート2600の一方の入力に印加され、搬送波信号
FCと共にASK変調に使用される。ASK変調器26
00の出力はMUX2594の他方の入力に印加され
る。制御ビットICAH[5,4]がMUX2594の
選択入力S1及びS0に印加されてASK,FSKまた
はベースバンドを選択する。MUX2594の出力はメ
ッセージ間隔発生器ラッチ2602出力と共にORゲー
ト2526に印加される。メッセージ間隔ラッチ260
2はNANDゲート2604,2606を含み、メッセ
ージ間にゼロを挿入する。メッセージ間隔ラッチ260
2の出力はORゲート2526の他方の入力に印加され
る。ORゲート2526の出力はTXOUT信号であ
る。
【0835】メッセージ間隔ラッチ2602は2入力N
ANDゲート2604の制御下にある。NANDゲート
2604の一方の入力にはカウント信号BRCKが印加
される。他方の入力はフリップフロップ2574のQ出
力である。従って、送信が開始されると、BRCK信号
が送信を計時し、メッセージのあとにゼロを発生させ
る。
【0836】制御/状態ロジック 制御/状態論理回路2522によって種々の制御/状態
信号が形成される。制御ビットICSR[7...5]
についてはすでに述べた。状態ビットICSR
[4...0]は図78に示す回路から得られる。
【0837】状態ビットICSR[0]は受信機(R
X)がオーバラン状態であることを示す。この状態ビッ
トはフリップフロップ2620、NANDゲート262
2,2624、及びインバーター2626,2628,
2630,2632を含む回路から発生する。命令デコ
ーダー2520から出力される受信信号反転RCVがイ
ンバーター2626,2628を介してフリップフロッ
プ2620のクロック入力CPに印加され、フリップフ
ロップ2620の反転Q出力がNANDゲート2622
を介して状態ビットICSR[2]とNAND演算さ
れ、フリップフロップ2620のD入力に印加される。
新しいメッセージがメッセージ・レジスターにロードさ
れようとしている時にメッセージ・レジスターが解除さ
れていなければ(ICSR[2]=1)、ビットICS
R[0]がセットされる。この状態ビットはシステムの
リセットまたはICCR[1]への書き込み=1によっ
て払われる。具体的には、リセットはNANDゲート2
624の制御下にある。NANDゲート2624は2入
力NANDゲートであり、一方の入力はインバーター2
630を介して印加されるビットICCR[1]、他方
の入力はインバーター2636から出力される反転IR
ESET信号である。NANDゲート2624の出力は
インバーター2632を介してフリップフロップ262
0のリセット入力CDNに印加される。
【0838】反転RCV信号はメッセージ・レジスター
受信バッファ・ストローブ信号SRTOMRの発生にも
利用される。この信号はフリップフロップ2634の反
転Q出力と共にANDゲート2638に印加され、受信
動作が未完了であることを指示する。
【0839】ビットICSR[1]はエラーを含むメッ
セージが受信されるとセットされるBCHエラーを示
す。このビットはフリップフロップ2640、ORゲー
ト2642及びインバーター2644を含む回路によっ
て形成される。エラーを示す反転BCHOK信号はイン
バーター2644から出力される。この信号はフリップ
フロップ2640のQ出力と共にORゲート2642の
一方の入力に印加される。フリップフロップ2640は
反転RCV信号によってクロック制御される。フリップ
フロップ2640はフリップフロップ2620と同様に
リセットされる。
【0840】ビットICSR[2]は受信メッセージが
受信メッセージ・バッファにロードされたことを示す。
このビットはフリップフロップ2634から出力され
る。このフリップフロップのD入力は接地されている。
フリップフロップ2634は反転RCV信号によってク
ロック制御され、フリップフロップ2620,2640
と同様にリセットされる。
【0841】ビットICSR[3]はメッセージ送信完
了を指示する。このビットを発生させるための回路はフ
リップフロップ2644、送信機ラッチ2646を含
み、送信機ラッチ2646はNANDゲート2648,
2650及びANDゲート2652を含む。送信機ラッ
チ2646の出力はフリップフロップ2644のD入力
に印加される。このラッチ2646は送信機がアクチブ
状態である間ラッチされる。具体的には、インバーター
2654から出力されるTXOFF信号がフリップフロ
ップ2644のクロック入力に印加される。TXOFF
信号はアクチブ高状態にあり、送信機がOFFであるこ
とを指示する。メッセージ・スタート・ビットが発生す
るとフリップフロップ2660の反転Q出力は低状態と
なる。即ち、TXOFF信号が高状態になるとメッセー
ジ終了と共にビットがセットされ、送信機がOFFであ
ることを示す。
【0842】リセットと同時にビットICSR[3]は
ANDゲート2652によって払われる。このゲートの
一方の入力に反転IRESET信号が印加される。ビッ
トはICCR[2]に1を書き込むことによってもリセ
ットすることができる。ICCR[2]信号はインバー
ター2654から出力される。NANDゲート2540
からの出力は他方の入力にも印加されて、新しい送信が
始まるとフリップフロップ2644をリセットする。
【0843】高速状態メッセージ送信が完了するとビッ
トICSR[4]がセットされる。このビットを発生さ
せる回路はフリップフロップ2656及びラッチ265
8を含み、ラッチ2658はNANDゲート2660,
2662、及びANDゲート2566を含む。ラッチ2
658は高速状態割り込み許可ラッチ2566によって
セットされる。高速状態割り込み許可ラッチ2566は
3入力ORゲート2665の制御下にある。マスター・
モードを示す指令ビットICCR[5]が第1の入力に
印加され、インバーター2567から出力され、高速状
態割り込み許可を示すビットICCR[6]が第2の入
力に印加され、信号反転FASTが第3の入力に印加さ
れる。反転FAST信号は入りメッセージで高速状態応
答メッセージがリクエストされたことを示す。高速状態
割り込み許可ラッチはインバーター2669から出力さ
れるストローブ信号反転PCKADによってストローブ
される。
【0844】ラッチ2658の出力はフリップフロップ
2656のD入力に印加される。高速状態割り込み許可
ラッチ2566がセットされて送信機がOFFになる
と、TXOFF信号がクロック入力CPに印加されてこ
のビットをセットする。状態ビットICSR[4]がセ
ットされたのち、フリップフロップ2656の反転Q出
力がラッチ2658の入力にフリップフロップ2656
の反転Q出力が印加されてこれをリセットする。
【0845】このビットのリセットは2入力ANDゲー
ト2664の制御下にある。ANDゲート2664の一
方の入力に反転IRESET信号が印加される。このビ
ットはICCR[3]に書き込むことによってもリセッ
トできる。ビットICCR[3]はインバーター266
6から出力される。
【0846】ANDゲート2670から割り込み信号I
NTが出力される。セットされると、このビットは送受
信動作中の割り込みを許可する。具体的には、ANDゲ
ート2670の一方の入力に割り込み許可を示すビット
ICCR[7]が印加され、他方の入力にNANDゲー
ト2672の出力が印加される。NANDゲート267
2は3入力NANDゲートであり、それぞれの入力にフ
リップフロップ2634,2644,2656からの反
転Q出力が印加されて送受信動作中の割り込みを許可す
る。
【0847】シフトレジスター2462にメッセージを
ロードするのに使用されるLOAD信号はNANDゲー
ト2574から出力される。NANDゲート2574は
2入力NANDゲートであり、一方の入力は高速状態割
り込み許可ラッチ2566と、他方の入力はメッセージ
・スタート・ビットが発生したことを示すフリップフロ
ップ2550とそれぞれ接続する。
【0848】信号STSLDはANDゲート2532,
2534(図109)の割り込みを許可する信号であ
る。この信号は状態ビット・ロード信号であり、シフト
レジスター2462の最初の2段2464,2466へ
の状態ビットのローディングを可能にする。この信号は
インバーター2572から出力される。前に述べたNO
Rゲート2526の出力がインバーター2672の入力
に印加される。
【0849】シフトレジスター2462をストローブす
るための反転SRCK信号はANDゲート2674、N
ANDゲート2676,2678、及びインバーター2
680(図117)を含む回路によって形成される。N
ANDゲート2676,2678の出力はANDゲート
2674の入力に印加される。インバーター2680か
ら出力される信号反転026はビット・カウンター24
14が未だ26ビットをカウントしていないことを示
し、この信号はビット伝送速度クロック信号BRCK及
び反転INITX信号と共にNANDゲート2676の
一方の入力に印加される。ストローブ信号PHCKCD
及びLOAD信号がNANDゲート2678の入力に印
加される。
【0850】BCHコンピューター BCHコンピューター2518は図113に示した通り
であり、最初の27メッセージ・ビットに基づいて5ビ
ット・エラー・コードを計算する。BCHコンピュータ
ー2518はフリップフロップ2676,2678,2
680,2682,2684、及び排他的ORゲート2
686を含む5段シフトレジスター2674として構成
されている。
【0851】メッセージ受信モードにおいては、復調ビ
ットDEMODATはシフトレジスター2462にロー
ドされるのと同時に受信/送信MUX2686に印加さ
れる。MUX2686への入力信号はMUX2686の
選択入力Sに印加される反転TXON信号によって選択
される。
【0852】26番目のメッセージ・ビットが受信され
る前に、ANDゲート2690、インバーター2692
及びORゲート2694を含む回路が排他的ORゲート
2688に復調メッセージ・ビットDEMODATを印
加する。具体的には、026信号がインバーター269
2に印加され、インバーター2692の出力がANDゲ
ート2690の一方の入力に印加され、復調メッセージ
・ビットDEMODATが他方の入力に印加される。A
NDゲート2690の出力がNORゲート2694の出
力と共に排他的ORゲート2688の入力に印加され
て、最初の26メッセージ・ビットがシフトレジスター
2674にシフトされてエラー・コードの形成を可能に
する。最初26メッセージ・ビットが受信されたら、シ
フトレジスターに記憶されているエラー・コードがNO
Rゲート2694の制御下にシフトアウトされる。NO
Rゲート2694は2入力NORゲートであり、一方の
入力に026信号が印加され、他方の入力にシフトレジ
スター2674の最終段2684からの反転Q信号が印
加される。
【0853】排他的ORゲート2696を介してエラー
・コードが受信メッセージ中のエラー・コードと比較さ
れる。排他的ORゲート2696の出力は2入力NAN
Dゲート2698に印加される。NANDゲート269
8の出力は26メッセージ・ビットの受信後DA入力を
選択するフリップフロップ2700のDA入力に印加さ
れ、エラー・コードが一致すればBCHOK信号を発生
させる。BCHOK信号はANDゲート2698への入
力としてフィードバックされる。エラー・コードが計算
されている間、フリップフロップ2700のQ出力をD
B入力に接続することによって選考のBCKOK信号が
ラッチされる。
【0854】BCHシフト・レジスター2674はNA
NDゲート2702及びインバーター2704を含む回
路から出力されるBCHクロック信号BCHCLKによ
ってクロック制御される。具体的には、ビット伝送速度
クロック信号BRCKが反転INITXと共にNAND
ゲート2702の入力に印加される。NANDゲート2
702の出力はインバーター2704の入力に印加され
る。BCHCLK信号はインバーター2704から出力
される。
【0855】BCHシフトレジスター2674はインバ
ーター2706から出力される反転BCHCLR信号に
よって払われる。このインバーター2706への入力は
NANDゲート2458(図100)から出力されるB
CHCLR信号であり、メッセージが受信されたことを
示す。フリップフロップ2700は2入力ANDゲート
2708の制御下に払われる。ANDゲート2708へ
の一方の入力は送信機がOFFであることを示す反転T
XON信号であり、他方の入力はBCHCLR信号であ
る。
【0856】応答メッセージのBCHエラー・コードを
計算する必要もある。そこで、メッセージ・シフトレジ
スター2462のTXD出力がMUX2686に印加さ
れる。この入力はメッセージの送信中、反転TXON信
号によって選択される。メッセージ・ビットがシフトレ
ジスター2674にシフトされてBCHエラー・コード
を発生させる。メッセージ・ビットはMUX2708に
も印加されて、送信機(図112)に印加されるMOD
IN信号を発生させる。26メッセージ・ビット後、信
号026がMUX2708の他方の入力を選択してエラ
ー・コードがメッセージの末尾に加えられることを可能
にする。
【0857】アドレス指令デコーダー 図114にアドレス指令デコーダー2520を示した。
ICAH[3...0]及びICAL[7...0]レ
ジスターに記憶されているINCOMアドレスが排他的
ORゲート2710,2712,2714,2716,
2718,2720,2722,2724,2726,
2728,2730,2732;NORゲート273
4,2736,2738;及びNANDゲート274
0,2742,2744を介して受信データ母線RDA
TA[22...11]で受信されたアドレスと比較さ
れ、もし受信アドレスがICAH及びICALレジスタ
ー中のアドレスと一致するとADDROK信号を発生さ
せる。
【0858】ビットB22−B19のアドレス・ビット
比較がNORゲート2734に印加され、ビットB18
−B15のアドレス・ビット比較がNORゲート273
6に印加され、ビットB14−B11のアドレス・ビッ
ト比較がNORゲート2738に印加される。
【0859】ビット比較のためNORゲート2734,
2736の出力がインバーターから出力されるBLOC
K信号と共にNANDゲート2240に印加される。B
LOCK命令が使用される場合、下位4ビットB11−
B14は無視される。NANDゲート2740の出力は
NANDゲート2744の一方の入力に印加される。
【0860】BLOCK命令が使用されない場合、NA
NDゲート2742はNORゲート2734,273
6,2738から入力を受信し、アドレス・ビットB2
2−B11すべてについてアドレス比較を出力する。N
ANDゲート2744はUNIVアドレス信号によって
も制御される。この信号はネットワークのすべてのデバ
イスがメッセージを受信することを可能にする。
【0861】指令フィールドB10−B7はインターフ
ェース割り込み許可制御メッセージ中の指令を定義する
のに使用される。このビットB10−B7は4入力NO
Rゲート2748によって復号される。サブコマンド・
フィールドIはインターフェース割り込み制御メッセー
ジ中のサブコマンドを定義する。これらのビットはNO
Rゲート2750によって復号される。NORゲート2
748,2750の出力はANDゲート2767に印加
され、ANDゲート2762の出力は指令信号CMND
である。
【0862】メッセージ受信信号RCVの発生に使用さ
れるメッセージ受信ストローブ信号RCVMSGSTB
はフリップフロップ2754、ANDゲート2756、
NORゲート2758、インバーター2760を含む回
路によって形成される。反転TXON信号とメッセージ
終了信号ENDMSGがANDゲートによってAND演
算され、フリップフロップのD入力に印加されて、メッ
セージが受信され、送信機がONでないことを指示す
る。インバーター270から出力される反転BRCK信
号で前記信号がフリップフロップへシフトされる。
【0863】フリップフロップ2754はNORゲート
2758によってリセットされる。ストローブ信号PH
CKCDがNORゲート2758の一方の入力に印加さ
れ、RESET信号が他方の入力に印加されて、システ
ムのリセットと同時に、且つストローブ信号PHCKC
DによってRCVMSGSTBをリセットする。
【0864】命令デコーダー 図115に命令デコーダー回路2760を示した。命令
フィールドはメッセージ・ビットB6−B3から成る。
メッセージ・ビットB2はメッセージ・ビットの意味を
定義する。これらのビットはインバーター2762−2
780;NANDゲート2782−2810;ANDゲ
ート2812,2814,2816;及び排他的ORゲ
ート2818,2820を含むデコーダー回路に印加さ
れる。
【0865】命令フィールドB6−B2の定義を制御ビ
ットと共に表20に示した。これらのビットは直列イン
バーター2764,2768,2772,2776とそ
れぞれ接続するインバーター2762,2766,27
70,2774に印加される。インバーター2762−
2780からの出力信号は種々のNANDゲート、AN
Dゲート及び排他的ORゲートに印加され、ANDゲー
ト2812、NANDゲート2782,2783,27
86,2788,2804,2810からそれぞれ出力
される信号反転RCV,反転FAST,反転DISIN
T,反転ENAINT,反転REPLY,反転BLOC
K,反転UNIVを発生させる。これらの信号はすべて
アクチブ低レベルである。
【0866】さらに具体的に説明すると、4入力NAN
Dゲート2810から反転UNIVアドレス型命令が出
力される。ビットB6,B5,B2が排他的ORゲート
2820の出力と共にNANDゲート2810に印加さ
れる。ビットB3及びB4が排他的ORゲート2820
によって比較される。B2は制御ビットであり、命令の
復号には論理1となる。ビットB5及びB6はいずれも
命令$C,$D,$E,$F(表20)では論理1とな
る。命令$1,$2,$5,$6,$9,$A,$D,
$Eでは排他的ORゲート2820が論理1を出力す
る。したがって、NANDゲート2810の出力が命令
$6,$D,$Eでは低レベルとなる。
【0867】NANDゲート2804から反転BLOC
Kアドレス型命令が出力される。ビットB5,反転B4
及びB2はNANDゲート2804の入力に印加され
る。NANDゲート2804の出力にアクチブ低信号を
形成するにはこれらのビットが論理1でなければならな
いから、回路のこの部分はNANDゲート2808の出
力が論理1である限り、命令$4,$5,$C及び$D
を復号する。ビットB3はNANDゲート2808の一
方の入力に印加される。他方の入力にはNANDゲート
2806の出力が印加される。命令$4,$5,$B,
$Cではビット反転B6及びB3がNANDゲート28
06の入力に印加されてNANDゲート2806から論
理1を、NANDゲート2808から論理1をそれぞれ
出力させることによって反転BLOCK信号を発生させ
る。
【0868】REPLY,反転ENAINT,反転DI
SINT,反転FAST及び反転RCF信号はすべて3
入力ANDゲート2814によって割り込み許可され
る。RCVMSGTB,BCHOK及び制御ビットB2
信号がAND演算されて許可信号DECODEを形成
し、正しいメッセージが受信されたことを指示する。A
NDゲート2814の出力はNANDゲート2782,
2874,2786,2788,2792の入力に印加
される。
【0869】NANDゲート2788から反転REPL
Y信号が出力される。NANDゲート2788にはイン
バーター2828から出力される制御ビット反転CR5
も印加されてICC29がマスター・モードかどうかを
指示すると共に、ADDROK信号、ビット6、NAN
Dゲート2802の出力も印加される。もし正しいアド
レスが復号され、ICC29がスレーブ・モードであれ
ば、ビットB6=1の場合、反転REPLY信号が発生
する。ビットB6=1となるのは命令$8,$9,$
A,$B,$C,$D,$E,$F、NANDゲート2
802の出力=1の場合である。NANDゲート280
2への入力はNANDゲート2709,2800からの
出力である。NANDゲート2798,2800,28
02及び排他的ORゲート2818を含む回路は命令$
8,$9,$A,$FではNANDゲート2788に1
を入力する。
【0870】NANDゲート2786から反転ENAI
NT信号が出力される。DECODE信号のほか、AD
DROK,ビットB3,B4,反転B5,反転B6がそ
の入力に印加されて命令$3のための反転ENAINT
信号を発生させる。
【0871】反転DISINT信号はNANDゲート2
784から出力され、命令$2を復号する。NANDゲ
ート2784への一方の入力はDECODE信号であ
り、他方の入力はNANDゲート2794の出力であ
る。NANDゲート2794は2入力NANDゲートで
あり、一方の入力にはADDROK信号が、他方の入力
にはNANDゲート2796の出力がそれぞれ印加され
る。NANDゲート2796の入力には反転CR5、A
DDROK及びビットB5,B4,B3が印加される。
【0872】NANDゲート2782から反転FAST
信号が出力される。制御ビットB2がセットされ、$3
の命令フィールドが復号され、0の共通フィールドCM
DOが存在すれば、反転FAST信号が発生する。CM
DO及びDECODE信号とビットB2,B3,反転B
5,反転B6がNANDゲート2782の入力に印加さ
れて反転FAST信号を発生させる。
【0873】ANDゲート2812から反転RCV信号
が出力され、このANDゲート2812にはNANDゲ
ート2790,2792の出力が入力される。NAND
ゲート2790は2入力NANDゲートである。インタ
ーフェース割り込み許可命令を含むメッセージが受信さ
れると、その入力に信号RCVMSGTB及びENAB
が印加されてこのアクチブ低信号を発生させる。その他
の状態では、信号反転RCVは2入力NANDゲート2
792の制御下にある。このような状態下でアクチブ低
反転RCV信号を発生させるためには、CMD,DEC
ODE,B2,B3,反転B5,反転B6をNANDゲ
ート2782の入力に印加して反転FAST信号を発生
させる。
【0874】反転RCV信号はANDゲート2812か
ら出力される。ANDゲート2812の入力にはNAN
Dゲート2790,2792の出力が印加される。NA
NDゲート2790は2入力NANDゲートである。イ
ンターフェース割り込み許可命令を含むメッセージが受
信されるとその入力に信号RCVMSGTB及びENA
Bが印加されてこのアクチブ低信号を発生させる。その
他の状態では、信号反転RCVは2入力NANDゲート
2792の制御下にある。このような状態下でアクチブ
低反転RCVを発生させるためにはNANDゲート27
92の出力が低レベルでなければならず、そのためには
入力が共に高レベルでなければならない。NANDゲー
ト2792への入力はそれぞれANDゲート2814,
2816からの出力である。ANDゲート2814の出
力は正しいメッセージが受信され、制御ビットB2がセ
ットされていることを示すDECODE信号である。A
NDゲート2816は2入力ANDゲートであり、その
入力にはENAB及びADDROK信号が印加される。
ICC29がアドレスされ、メッセージがインターフェ
ース割り込み許可命令と共に受信されるとANDゲート
2792は高出力を形成する。
【0875】IC10概説 図示の実施例ではIC10が80ピン・カッド・プラス
チック・フラット・パッケージ(QPFP)、即ち、ガ
ルウィング形の表面取り付け式パッケージに収納されて
いる。IC10はCMOS技術を利用して製造され、ア
ナログ機能にCMOSを利用した場合の欠点を克服する
ように構成されたハイブリッド・デバイスである。種々
の定格、作用条件及びdc特性をAppendix A
に記載した。
【0876】IC10の詳細なピン割り当てを図82に
示した。二重機能を有するピンがあり、例えば、詳しく
は後述するように構成に応じて同一のピンが異なる機能
を果たす。
【0877】図120に示した各ピンについて信号定義
を以下に要約する。ピンの一覧は表22に示した。
【0878】
【表22】 PA7...PA0:ポートA−KORERA8つの双
向ポートピンは入力または出力としてソフトウェアによ
って個別にプログラムすることができる。
【0879】PB7...PB0:ポートB−これら8
つの双向性ポートピンはIC10の動作モードに応じて
多様な機能を持つ。シングルチップ・モードでは、ソフ
トウェアによって入力または出力として個別にプログラ
ムすることができる。拡張、エミュレーションまたはテ
スト・モードでは、これらのポートピンは上位アドレス
母線を含む。
【0880】PC7...PC0:ポートC−これら8
つの双向性ポートピンはソフトウェアによって入力また
は出力として個別にプログラムすることができる。下位
4ピンは4つのコンパレーター出力の論理ORとなるよ
うに構成することもできる。
【0881】PD7...PD0:ポートD−これら8
つの双向性ポートピンはIC10の動作モードに応じて
多様な機能を持つ。シングルチップ・モードでは、ソフ
トウェアによって入力または出力として個別にプログラ
ムすることができる。拡張、エミュレーションまたはテ
スト・モードでは、この8つの双向性ポートピンが多重
データ/アドレス母線と形成する。PH2が肯定された
とき、これらのピンは出力であり、アドレスの最下位8
ビットを含む。PH2が否定された時、これらのピンは
双向性であり、読み取りまたは書き込みデータを含む。
【0882】EXPN−この低−真信号は抗張動作モー
ドを可能にする。シングルチップ・モードはEXPNを
VDDと接続することが可能になる。この入力はRES
Nが電気的低レベルから電気的高レベルに変化するとサ
ンプリングされる。IC10の動作モードはデバイスが
リセット状態を脱する時に決定される。表1に種々の動
作モードに対応するピン入力レベルを示す。
【0883】PH2−この出力ピンの機能はIC10の
動作モードに応じて異なる。シングルチップ及びセルフ
テスト・モードでは低レベルのままであり、その他のモ
ードではプロセッサーの位相2クロックである。位相2
は発振器の1/2出力であり、OSC2の立ち下がりエ
ッジにおいて変化する。表2は種々の動作モードに対応
するPH2の出力を示す。
【0884】REN−この出力ピンの機能はIC10の
動作モードに応じて異なる。
【0885】□シングルチップ及びセルフテスト・モー
ドは診断ピンとして使用される。$4000−$7FF
Fの内部読み取り動作中を除いて高レベルのままとな
る。
【0886】□拡張モードではアドレス範囲$4000
−$7FFFにマップされた外部メモリー・デバイスの
ための書き込みストローブとして使用される。低レベル
時には、メモリー・デバイスはポートDピンからデータ
をストローブすることができる。
【0887】□エミュレーション及びテスト・モードで
は、プロセッサーの内部Eクロック信号となる。Eクロ
ックはPH2から90°遅延する。
【0888】表2は種々の動作モードに対応するREN
の出力を示している。
【0889】WEN−この出力ピンの機能はIC10の
動作モードに応じて異なる。
【0890】□シングルチップ及びセルフテスト・モー
ドでは診断ピンとして使用される。$4000−$7F
FFの内部読み取り動作中を除いて高レベルのままとな
る。
【0891】□拡張モードではアドレス範囲$4000
−$7FFFにマップされた外部メモリー・デバイスの
ための書き込みストローブとして使用される。
【0892】低レベル時には、メモリー・デバイスがポ
ートDからデータをストローブできる。
【0893】□エミュレーション及びテスト・モードで
は、プロセッサーの内部Eクロック信号となる。Eクロ
ックはPH2から90°遅延する。
【0894】表2は種々の動作モードに対応するWEN
の出力を示す。
【0895】PSEN−この出力ピンの機能はIC10
の動作モードに応じて異なる。
【0896】□シングルチップ及びセルフテスト・モー
ドでは診断ピンとして使用される。$8000−$EE
FFの内部読み取り動作中を除いて高レベルのままとな
る。
【0897】□拡張モードではアドレス範囲$8000
−$EEFFにマップされた外部読み取り専用メモリー
・デバイスのための読み取りストローブとして使用され
る。低レベル時にメモリー・デバイスは読み取りデータ
をポートDピンに送出しなければならない。
【0898】□エミュレーション及びテスト・モードで
は、プロセッサーの内部LIR信号となる。このピンは
プロセッサーが外部データ母線から命令を読み取り中で
あることを指示する。高レベルなら、命令レジスターが
ロード中であることを指示する。
【0899】表2は種々の動作モードに対応するPSE
Nの出力を示す。
【0900】ALE−この出力ピンの機能はIC10の
動作モードに応じて異なる。
【0901】□シングルチップ及びセルフテスト・モー
ドでは低レベルのままでる。
【0902】□その他のモードではポートAに存在する
アドレスの最下位8ビットをラッチするのに使用され
る。表2は種々の動作モードに対応するALEの出力を
示す。
【0903】TX−このデジタル出力はICCサブシス
テムからの送信機出力である。
【0904】RX−このデジタル・シュミット入力はI
CCサブシステムへの受信機入力である。
【0905】BUSYN−この低−真デジタル出力はI
CCサブシステムからの使用中出力である。
【0906】SCK−この双向ピンはSPIサブシステ
ムのための直列クロックである。
【0907】MISO−この双向ピンはSPIサブシス
テムのための“マスター・イン,シリアル・アウト”で
ある。
【0908】MOSI−この双向ピンはSPIサブシス
テムのための“マスター・アウト,シリアル・イン”で
ある。
【0909】SSN−この低−真入力ピンはSPIサブ
システムのための“スレーブ選択”入力である。
【0910】PWM−このデジタル出力はPWMサブシ
ステムからのパルス幅変調出力である。
【0911】TCMP−このデジタル出力はタイマー・
プライマリー出力コンペアである。
【0912】TCAP−このデジタル入力はタイマー入
力捕捉信号である。
【0913】IRQN−この低−真デジタル入力はマイ
クロコントローラーの非同期外部入力である。マスク・
プログラマブル・オプションにより2つのトリガー方式
を選択することができる。即ち、1)負エッジ感知トリ
ガーのみ、または2)負エッジ感知トリガー及び低レベ
ル感知トリガー。後者の場合、IRQNへのいずれか一
方の型の入力が割り込みを発生させる。エッジトリガー
・モードでは少なくとも125nsに亘って割り込みリ
クエストが存在しなければならない。
【0914】もしレベル感知マスク・オプションが選択
されると、IRQNピンは“ワイヤーOR”動作のため
VDDの前に外部抵抗器を必要とする。
【0915】IRQNピンはリセット中に+9Vを給電
されるとIC10をテスト・モードにする。このモード
はテスト専用であり、正規動作中は使用されない。
【0916】RESN−この低−真入力はIC10を外
部から初期設定することを可能にする。外部リセットを
利用する場合、RESNは少なくとも1.5プロセッサ
ー位相2サイクルに亘って低レベルのままでなければな
らない。RESNはシュミット受信回路によって受信さ
れる。
【0917】BSENSE−このアナログ入力はB+コ
ンパレーターへの非反転入力である。
【0918】SDRIVE−このアナログ出力はB+コ
ンパレーターの出力である。
【0919】APOS,ANEG−これらのアナログ入
力はコンパレーターの反転及び非反転入力である。
【0920】AOUT−このアナログ出力はコンパレー
ター出力ピンである。多くの場合、このコンパレーター
はICCサブシステムの入力受信回路として使用され、
RXと接続する。
【0921】MUX3...MUX0−これら4つのア
ナログ入力ピンはA/Dサブシステム入力の半分であ
り、電圧または電流モードで動作するように個別にプロ
グラムできる。電圧モードでは高インピーダンス入力で
ある。
【0922】電流モードでは、アクチブ電源がデバイス
・ピンからの電流を見掛けアース・レベルに維持する。
電流モードにおいて選択されなかったピンはすべてデジ
タル・アースと接続する。
【0923】MUX7...MUX4−この4つのアナ
ログ入力ピンはA/Dサブシステム入力の残り半分であ
る。電圧入力モードにおいてのみ動作できる。常に高イ
ンピーダンスの入力である。
【0924】MXO−このアナログ出力は電流動作モー
ドにおいてA/Dサブシステムによって使用される。こ
のピンとアナログ・アースの間に挿入された外部抵抗器
またはコンデンサーが選択された入力からの増倍された
ミラー電流を電圧にA/D変換する。外部コンデンサー
を採用する場合、内部増幅器を積分器として構成し、電
流オートレンジングを抑止しなければならない。
【0925】CP3...CP0−この4つの高インピ
ーダンス・アナログ入力は4つのコンパレーターの反転
入力である。
【0926】これらのピンはテスト中種々のテスト・モ
ードを選択する目的にも使用される。
【0927】VADJ−このアナログ入力はアナログ基
準電圧:VREFの調整に使用される。
【0928】VREF−このアナログ出力は内部+2.
5V基準である。基準バッファ増幅器の出力であり、外
部基準トリム抵抗回路と接続しなければならない。
【0929】AVDD−このピンは+5Vアナログ供給
電圧である。外部抵抗器を使用して分路調整された電源
を形成する。AVDDは約2V REFに調定される。
【0930】AVSS−このピンはアナログ・アース基
準である。
【0931】OSC1−これは発振回路の入力である。
【0932】OS2−このピンは水晶発振回路の出力で
あり、OS1入力の反転に相当する。
【0933】VDD−これはデジタル+5V DC給電
ピンである。
【0934】VSS−これはデジタル負給電ピンであ
り、外部からAVSSピンと接続する。
【0935】SHUNT−この出力ピンは、AVDDか
らの分流が給電される場合に高レベルとなる。
【0936】
【付録A】下記仕様はVDD−5.0Vdc±10%、
周囲温度TAが−40℃乃至+85℃という条件でEE
PROM40メモリーに適用される。表A1に仕様を示
す。
【0937】
【表23】
【0938】
【付録B】
【0939】
【表24】
【0940】
【表25】
【0941】
【表26】
【0942】
【付録C】オートゼロ状態マシン 状態ダイヤグラム 図92はオートゼロ機能の状態ダイヤグラム図である。
それぞれの円は動作状態を表わす。状態間の矢印は可能
な転移及びこの転移に必要な条件を示す。表C−1は状
態から状態への転移を表の形で示すものである。
【0943】
【表27】 状態転移表 図93は許容し得る状態転移と共に状態割り当てを3ビ
ットカルナー図で示す。
【0944】転移表状態方程式 R0,R1,R2の論理方程式を以下の項で述べる。結
果として得られる状態が論理1である状態について方程
式を転移表に書き込む。たとえば、転移表の最初の行に
書き込まねばならないのは状態S0から状態S1への転
移によるR1の方程式だけである。
【0945】下記記号が使用される: ! not演算子 * and演算子 + or演算子 接尾h 高−真信号 接尾b 低−真信号 接尾d フリップフロップD入力信号 なお、*演算子は+演算子よりも優位である。
【0946】R0dの状態方程式 状態S0 この状態にはいかなる項も不要。
【0947】 状態S1 R0d=!R0h*R1h*!R2h*TI
MOUTh*VAMPb*FULLb 状態S2 この状態にはいかなる項も不要。
【0948】状態S3 この状態にはいかなる項も不
要。
【0949】 状態S4 R0d=!R0h*!R1h*R2h 状態S5 R0d=!R0h*!R1h*R2h 状態S6 R0d=R0h*R1h*R2h 状態S7 この状態にはいかなる項も不要。
【0950】R0の簡約状態方程式 カルノー図技術を利用してR0h,R1h,R2hだけ
を含む項を簡約し、簡約不能な項と組み合わせると下記
のR0d方程式が得られる。
【0951】 R0d=!R0h*R1h*!R2h*TIMOUTh*VAMPb& FULLb+R0h*R2h R1の状態方程式 状態S0 R1d=!R0h*!R1h*!R2h*S
TAZh*!ARBSYh 状態S1 R1d=!R0h*R1h*!R2h 状態S2 R1d=R0h*R1h*!R2h 状態S3 この状態にはいかなる項も不要。
【0952】状態S4 この状態にはいかなる項も不
要。
【0953】 状態S5 R1d=R0h&/!R1h*R2h*TI
MOUTh*CAMPb*FULLb 状態S6 この状態にはいかなる項も不要。
【0954】状態S7 この状態にはいかなる項も不
要。
【0955】 R1の簡約状態方程式 R1d=!R0h*!R1h*!R2h*STAZh*!ARVSTh+ R0h*!R1h*R2h*TIMOUTh*CAMPb& FULLb+R1*!R2 R2の状態方程式 状態S0 この状態にはいかなる項も不要。
【0956】 状態S1 R2d=!R0h*R1h*!R2h*TI
MOUTh*(!VAMPb+!FULLb) 状態S2 この状態にはいかなる項も不要。
【0957】 状態S3 R2d=!R0h*R1h*R2h 状態S4 R2d=!R0h*!R1h*R2h 状態S5 R1d=R0h*!R1h*R2h(!TI
MOUTh+TIMOUT*CAMPb*FULLb) 状態S6 R2d=R0h&R1h*R2h 状態S7 この状態にはいかなる項も不要。
【0958】 R2の簡約状態方程式 R2d=!R0h*R1h*!R2h*TIMOUTh*(!VAMPb+ FULLb)+R0h*!R1h*R2h*!TIMOUTh+ R0h*!R1h*R2h*TIMOUTh*CAMPb *FULLb+!R0h*R2h+R1h*R2h 出力方程式 !ZERRESb=!R0h*!R1h SERCLKh=R0h*R1h TIMREQh=!R0h*R1h*!R2h+R0h*!R1h*R2h AZBSYh=!(!R0h*!R1h*!R2h) EOAZh=R0h*!R1h*!R2h CAZh=R0h*R2h+!R1h*R2h VAZh=R1h*!R2h CZCLKh=!CAZh VZCLKh=!VAZh
【0959】
【付録D】オートレンジ状態マシン 状態ダイヤグラム 図133はオートレンジ機能の状態ダイヤグラムであ
る。それぞれの円は作用状態を表わす。状態間の矢印は
許容される転移とこれに必要な条件を示す。表28は状
態から状態への転移を表型式で示す。
【0960】
【表28】 状態転移表 図134は状態割り当てを許容し得る状態転移と共に3
ビットカルナー図で示す。
【0961】転移表状態方程式 R0,R1,R2の論理方程式を下記の項に示す。
【0962】R0の状態方程式 状態S0 この状態にはいかなる項も不要。
【0963】状態S1 この状態にはいかなる項も不
要。
【0964】 状態S2 R0d=!R0h*R1h*R2h*(TI
MOUTh*ATORNGh*RANGEh+TIMO
UTh*!ATORNGh) 状態S3 この状態にはいかなる項も不要。
【0965】 状態S4 R0d=R0h*R1h*R2h 状態S5 R0d=R0h*!R1h*R2h 状態S6 この状態にはいかなる項も不要。
【0966】R0の簡約状態方程式 カルナー図技術を利用してR0h,R1h,R2hだけ
を含む項を簡約し、簡約できない項と組み合わせる下記
のR0h方程式が得られる。
【0967】 R0d=!R0h*R1h*R2h*TIMOUTh*ATORNGh RANGEh+R0h*R1h*R2h*TIMOUTh *!ATORNGh+R0h*R2h R1の状態方程式 状態S0 この状態にはいかなる項も不要。
【0968】 状態S1 R1d=!R0h*!R1h*R2h 状態S2 R1d=!R0h*R1h*!R2h 状態S3 R1d=!R0h*R1h*!R2h 状態S4 R1d=R0h*R1h*R2h*SOC3
b 状態S5 この状態にはいかなる項も不要。
【0969】状態S6 この状態にはいかなる項も不
要。
【0970】 R1の簡約状態方程式 R1d=R0h*R1h*R2h*SOC3b+!R0h*R1h+ R0h*R2 R2の状態方程式 状態S0 R2d=!R0h*!R1h*!R2h*!
AZBSYh*STADCh 状態S1 R2d=!R0h*!R1h*R2h 状態S2 R2d=!R0h*R1h*R2h*(!T
IMOUTh+TIMOUTh*ATORNGh*RA
NGEh) 状態S3 R2d=!R0h*R1h*!R2h 状態S4 R2d=R0h*R1h*R2h 状態S5 R2d=R0h*!R1h*R2h*!AN
AEOCh 状態S6 この状態にはいかなる項も不要。
【0971】R2の簡約状態方程式 R0h,R1h,R2hだけを含む項を簡約し、簡約不
能の項と組み合わせると下記R2d方程式が得られる。
【0972】 R2d=!R0h*!R2h*!AZBSYh*STADCh+ !R0h*!R1h*R2h+ !R0h*R1h*R2h!TIMOUTh !R0h*R1h*R2h*TIMOUTh*ATORNGh* RANGEh+ !R0h*R1h*R2h*TIMOUTh*!ATORNGh+ !R0h*R1h*!R2h+ R0h*R1h*R2h+ R0h*!R1h*R2h*ANAEOCh 出力方程式 GRESh=!R0h*!R1h*R2h*!SMCLKh GCLKh=!R0h*R1h*!R2h*!SMCLKh TIMREQh=!R0h*R1h*R2h ARBSYh=!(!R0h*!R1h*!R2h) EOCh=R0h*!R1h*!R2h ANASOCh=R0h*R1h*R2h
【0973】
【付録E】IC10の応力定格を表E1に示す。表29
の定格を超える応力はデバイスに恒久的な損傷を与える
恐れがある。
【0974】
【表29】 IC10の正規動作条件を表E2に示す。これはIC1
0の正規動作に適用される限界値である。
【0975】
【表30】 IC10のDC特性を表31に示す。表31に示す特性
は特に記載しない限り表23に示した作用温度及び電圧
範囲に亘って有効である。
【0976】
【表31】
【0977】
【付録F】
【0978】
【表32】
【0979】
【表33】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、4.16kVラジアル配電系統の単線
接続図である。
【図2】図2は、図1に示した配電系統に属する種々の
過電流保護装置の整合を例示するグラフである。
【図3】図3は、過電流保護曲線を示す。
【図4】図4は、本発明の過電流引きはずし装置の保護
曲線長遅延部分のI・t特性を示すグラフである。
【図5】図5は、図4と同様の、ただしI2・t特性を
示すグラフである。
【図6】図6は、図4と同様の、ただしI4・t特性を
示すグラフである。
【図7】図7は、オーバーラップを考慮した修正を加え
られていない比較的広い長遅延及び短遅延調整範囲を有
する本発明の過電流引きはずし装置の長遅延及び短遅延
特性を示すグラフである。
【図8】図8は、図7と同様の、ただしオーバーラップ
を考慮した修正を加えられた長遅延及び短遅延部分を示
すグラフである。
【図9】図9は、飽和状態にある変流器の出力電流波形
を例示するグラフである。
【図10】図10は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図11】図11は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図12】図12は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図13】図13は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図14】図14は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図15】図15は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図16】図16は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図17】図17は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図18】図18は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図19】図19は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図20】図20は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図21】図21は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図22】図22は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図23】図23は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図24】図24は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図25】図25は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図26】図26は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図27】図27は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図28】図28は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図29】図29は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図30】図30は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図31】図31は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図32】図32は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図33】図33は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図34】図34は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図35】図35は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図36】図36は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図37】図37は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図38】図38は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図39】図39は、ICの機能図である。
【図40】図40は、ICの機能グロックダイヤグラム
である。
【図41】図41は、ICにおけるアナログ部分の一部
の機能ブロックダイヤグラムである。
【図42】図42(a)−図42(d)は、ICのため
の交番クロック発生回路を示す回路図である。
【図43】図43は、ICのメモリー・アドレス・マッ
プである。
【図44】図44、ICの一部を形成する計算状態レジ
スターCFR及びACFRのフォーマットダイヤグラム
である。
【図45】図45は、ICの一部を形成するEEPRO
M制御レジスターNVCRのフォーマットダイヤグラム
である。
【図46】図46は、ICの一部を形成するデッドマン
制御レジスターDMCのフォーマットダイヤグラムであ
る。
【図47】図47は、ICの一部を形成するA/D変換
インターフェース・レジスターADZ,AMZ,ADC
R,AMUX,ACSF,AVSF及びADCのフォー
マット・ダイヤグラムである。
【図48】図48は、ICの一部を形成するコンパレー
ター・モード制御レジスターCMPI及びCMPST、
及びパルス幅変調出力制御レジスターPWMのフォーマ
ットダイヤグラムである。
【図49】図49は、ICの一部を形成するプログラマ
ブル・タイマーのブロックダイヤグラムである。
【図50】図50(a)−図50(d)は、図49に示
したタイマーのタイミングダイヤグラムである。
【図51】図51は、ICの一部を形成するプログラマ
ブル・タイマー・レジスターTCRH,TCRL,TA
RH,TARL,TICH,TICL,TOCH,TO
CL,TCR及びTSRのフォーマットダイヤグラムで
ある。
【図52】図52は、単一マスター式直列周辺インター
フェース(SPI)の回路図である。
【図53】図53は、多重マスターを有する典型的SP
Iの回路図である。
【図54】図54は、図53に示したSPIのためのク
ロック及びデータ・タイミングダイヤグラムである。
【図55】図55は、ICの一部を形成するSPCIイ
ンターフェース・レジスターSPD,SPSR及びSP
CRのフォーマットダイヤグラムである。
【図56】図56は、ICの一部を形成するPortD
インターフェース・レジスターPDC及びPDDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図57】図57は、ICの一部を形成するパラレルポ
ートのブロックダイヤグラムである。
【図58】図58は、ICの一部を形成するPortB
インターフェース・レジスターPBC及びPBDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図59】図59は、ICの一部を形成するPortC
インターフェース・レジスターPCC及びPCDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図60】図60は、ICの一部を形成するPortA
インターフェース・レジスターPAC及びPADのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図61】図61は、ICの一部を形成する通信コント
ローラー・インターフェース・レジスターICAH,I
CAL,ICM3,ICM2,ICM1,ICM0、I
CSR及びICCRのフォーマットダイヤグラムであ
る。
【図62】図62は、ICの一部を形成する通信コント
ローラーの制御メッセージ及びデータ・メッセージ・フ
ォーマットダイヤグラムである。
【図63】図63は、ICのコンパレーター・サブシス
テム及びA/D入力サブシステムの総合ブロックダイヤ
グラムである。
【図64】図64は、カッドコンパレーター・サブシス
テムの概略図である。
【図65】図65は、コンパレーター制御レジスターC
MPST及びCMPI、及び構成レジスターCFR用ア
ドレス・デコード・ロジックの概略図である。
【図66】図66は、アナログ・サブシステムのブロッ
クダイヤグラムである。
【図67】図67は、マイクロプロセッサー母線インタ
ーフェース・ロジックの概略図である。
【図68】図68は、マイクロプロセッサー母線インタ
ーフェース・レジスター用アドレス・デコード・ロジッ
クの概略図である。
【図69】図69は、制御レジスター及び状態レジスタ
ーの概略図である。
【図70】図70は、ICのアナログ・デジタル制御ロ
ジック部分のブロックダイヤグラムである。
【図71】図71は、アナログ制御ロジックのブロック
ダイヤグラムである。
【図72】図72は、電流マルチプレクサー(MUX)
制御ロジックの概略図である。
【図73】図73は、電圧MUX制御ロジックの概略図
である。
【図74】図74は、オートゼロ・レジスターの概略図
である。
【図75】図75は、5マイクロセコンド・タイマーの
概略図である。
【図76】図76は、オートゼロ制御ロジックの概略図
である。
【図77】図77は、オートレンジ制御ロジックの概略
図である。
【図78】図78は、オートレンジ・ステート・マシー
ンの概略図である。
【図79】図79は、アナログ回路の総合的ブロックダ
イヤグラムである。
【図80】図80は、入力MUXシステムの概略図であ
る。
【図81】図81は、カッド・コンパレーター・システ
ムのブロックダイヤグラムである。
【図82】図82は、バンドギャップ調整手段の概略図
である。
【図83】図83Aは、分路調整手段、B+コンパレー
ター及び電力モニターの概略図である。図83Bは、I
Cと併用される外部コンディショニング回路及び電源回
路を例示する概略図である。図83Cは、ICと併用さ
れる外部調整回路を例示する概略図である。
【図84】図84は、バイアス回路の概略図である。
【図85】図85は、他のバイアス回路の概略図であ
る。
【図86】図86は、アナログ温度感知回路の概略図で
ある。
【図87】図87は、電圧増幅器の範囲調整回路の概略
図である。
【図88】図88は、電力ミラー及び増幅器の概略図で
ある。
【図89】図89は、電流ミラーの概略図である。
【図90】図90は、オフセット修正回路の概略図であ
る。
【図91】図91は、オートゼロ可能な電圧及び電流増
幅器の概略図である。
【図92】図92は、ICの一部を形成する通信コント
ローラーのブロックダイヤグラムである。
【図93】図93は、通信コントローラーの一部を形成
するデジタル復調器のブロックダイヤグラムである。
【図94】図94は、通信コントローラーの一部を形成
するマスタークロック発生器の概略図である。
【図95】図95は、通信コントローラーの一部を形成
するビット位相タイミング発生器の概略図である。
【図96】図96は、通信コントローラーの一部を形成
する受信回路相関器の概略図である。
【図97】図97は、通信コントローラーの一部を形成
する相関器カウンターの部分概略図である。
【図98】図98は、通信コントローラーの一部を形成
する相関器カウンターの概略図の残り部分である。
【図99】図99は、通信コントローラーの一部を形成
する復調器制御ロジックの概略図である。
【図100】図100は、通信コントローラーの一部を
形成するビットカウンターの概略図である。
【図101】図101は、通信コントローラーの一部を
形成する通信コントローラー用母線インターフェース論
理回路の概略図である。
【図102】図102は、通信コントローラー母線イン
ターフェース・レジスターのためのアドレス・デコード
・ロジック回路の概略図である。
【図103】図103は、通信コントローラーの一部を
形成するアドレス・レジスターの概略図である。
【図104】図104は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM1の概略図であ
る。
【図105】図105は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM2の概略図であ
る。
【図106】図106は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM3の概略図であ
る。
【図107】図107は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICMOの概略図であ
る。
【図108】図108は、通信コントローラーの一部を
形成する制御及び状態レジスターの概略図である。
【図109】図109は、通信コントローラーの一部を
形成するシフトレジスターのビット26−19の概略図
である。
【図110】図110は、図109に示したシフトレジ
スターのビット18−2の概略図である。
【図111】図111は、ICの一部を形成する通信コ
ントローラー制御ロジックのブロックダイヤグラムであ
る。
【図112】図112は、通信コントローラーの一部を
形成する送信機制御論理回路の概略図である。
【図113】図113は、通信コントローラーの一部を
形成するBCHコンピューターの概略図である。
【図114】図114は、通信コントローラーの一部を
形成するアドレス・コンパレーター回路の概略図であ
る。
【図115】図115は、通信コントローラーの一部を
形成する命令デコーダー回路の概略図である。
【図116】図116は、通信コントローラーの一部を
形成する制御及び状態論理回路の概略図である。
【図117】図117は、図116の継続図である。
【図118】図118は、通信コントローラーに利用さ
れる種々のストローブ信号のタイミングダイヤグラムで
ある。
【図119】図119は、通信コントローラーに使用さ
れるリセット信号のタイミングダイヤグラムである。
【図120】図120は、ICのピンアウトダイヤグラ
ムである。
【図121】図121は、本発明の引きはずしユニット
のフロントパネルを示す平面図である。
【図122】図122は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図123】図123は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図124】図124は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図125】図125は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図126】図126は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図127】図127は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図128】図128は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図129】図129は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図130】図130は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図131】図131は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図132】図132は、オートゼロ機能の状態ダイヤ
グラム図である。
【図133】図133は、許容し得る状態転移と共に状
態割り当てを3ビットカルナー図で示す。
【図134】図134は、オート・ゼロ状態遷移表であ
る。
【図135】図135は、オートレンジ機能の状態ダイ
ヤグラムである。
【図136】図136は、状態割り当てを許容し得る状
態転移と共に3ビットカルナー図で示す。
【符号の説明】
10 IC 12 回路遮断器 14,16,18 変流器 19 コンディショニング回路 29 オンボード通信コントローラー 30 マイクロプロセッサー 31 パネルメーター 33 撚り2線式伝送線 35 ネットワーク・リンク 64 A/Dサブシステム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、4.16kVラジアル配電系統の単線
接続図である。
【図2】図2は、図1に示した配電系統に属する種々の
過電流保護装置の整合を例示するグラフである。
【図3】図3は、過電流保護曲線を示す。
【図4】図4は、本発明の過電流引きはずし装置の保護
曲線長遅延部分のI・t特性を示すグラフである。
【図5】図5は、図4と同様の、ただしI2・t特性を
示すグラフである。
【図6】図6は、図4と同様の、ただしI4・t特性を
示すグラフである。
【図7】図7は、オーバーラップを考慮した修正を加え
られていない比較的広い長遅延及び短遅延調整範囲を有
する本発明の過電流引きはずし装置の長遅延及び短遅延
特性を示すグラフである。
【図8】図8は、図7と同様の、ただしオーバーラップ
を考慮した修正を加えられた長遅延及び短遅延部分を示
すグラフである。
【図9】図9は、飽和状態にある変流器の出力電流波形
を例示するグラフである。
【図10】図10は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図11】図11は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図12】図12は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図13】図13は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図14】図14は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図15】図15は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図16】図16は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図17】図17は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図18】図18は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図19】図19は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図20】図20は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図21】図21は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図22】図22は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図23】図23は、過電流引きはずし装置の簡略図で
ある。
【図24】図24は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図25】図25は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図26】図26は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図27】図27は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図28】図28は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図29】図29は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図30】図30は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図31】図31は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図32】図32は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図33】図33は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図34】図34は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図35】図35は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図36】図36は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図37】図37は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図38】図38は、過電流引きはずし装置に関するフ
ローチャートである。
【図39】図39は、ICの機能図である。
【図40】図40は、ICの機能グロックダイヤグラム
である。
【図41】図41は、ICにおけるアナログ部分の一部
の機能ブロックダイヤグラムである。
【図42】図42(a)−図42(d)は、ICのため
の交番クロック発生回路を示す回路図である。
【図43】図43は、ICのメモリー・アドレス・マッ
プである。
【図44】図44、ICの一部を形成する計算状態レジ
スターCFR及びACFRのフォーマットダイヤグラム
である。
【図45】図45は、ICの一部を形成するEEPRO
M制御レジスターNVCRのフォーマットダイヤグラム
である。
【図46】図46は、ICの一部を形成するデッドマン
制御レジスターDMCのフォーマットダイヤグラムであ
る。
【図47】図47は、ICの一部を形成するA/D変換
インターフェース・レジスターADZ,AMZ,ADC
R,AMUX,ACSF,AVSF及びADCのフォー
マット・ダイヤグラムである。
【図48】図48は、ICの一部を形成するコンパレー
ター・モード制御レジスターCMPI及びCMPST、
及びパルス幅変調出力制御レジスターPWMのフォーマ
ットダイヤグラムである。
【図49】図49は、ICの一部を形成するプログラマ
ブル・タイマーのブロックダイヤグラムである。
【図50】図50は、図49に示したタイマーのタイミ
ングダイヤグラムである。
【図51】図51は、ICの一部を形成するプログラマ
ブル・タイマー・レジスターTCRH,TCRL,TA
RH,TARL,TICH,TICL,TOCH,TO
CL,TCR及びTSRのフォーマットダイヤグラムで
ある。
【図52】図52は、単一マスター式直列周辺インター
フェース(SPI)の回路図である。
【図53】図53は、多重マスターを有する典型的SP
Iの回路図である。
【図54】図54は、図53に示したSPIのためのク
ロック及びデータ・タイミングダイヤグラムである。
【図55】図55は、ICの一部を形成するSPCIイ
ンターフェース・レジスターSPD,SPSR及びSP
CRのフォーマットダイヤグラムである。
【図56】図56は、ICの一部を形成するPortD
インターフェース・レジスターPDC及びPDDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図57】図57は、ICの一部を形成するパラレルポ
ートのブロックダイヤグラムである。
【図58】図58は、ICの一部を形成するPortB
インターフェース・レジスターPBC及びPBDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図59】図59は、ICの一部を形成するPortC
インターフェース・レジスターPCC及びPCDのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図60】図60は、ICの一部を形成するPortA
インターフェース・レジスターPAC及びPADのフォ
ーマットダイヤグラムである。
【図61】図61は、ICの一部を形成する通信コント
ローラー・インターフェース・レジスターICAH,I
CAL,ICM3,ICM2,ICM1,ICM0、I
CSR及びICCRのフォーマットダイヤグラムであ
る。
【図62】図62は、ICの一部を形成する通信コント
ローラーの制御メッセージ及びデータ・メッセージ・フ
ォーマットダイヤグラムである。
【図63】図63は、ICのコンパレーター・サブシス
テム及びA/D入力サブシステムの総合ブロックダイヤ
グラムである。
【図64】図64は、カッドコンパレーター・サブシス
テムの概略図である。
【図65】図65は、コンパレーター制御レジスターC
MPST及びCMPI、及び構成レジスターCFR用ア
ドレス・デコード・ロジックの概略図である。
【図66】図66は、アナログ・サブシステムのブロッ
クダイヤグラムである。
【図67】図67は、マイクロプロセッサー母線インタ
ーフェース・ロジックの概略図である。
【図68】図68は、マイクロプロセッサー母線インタ
ーフェース・レジスター用アドレス・デコード・ロジッ
クの概略図である。
【図69】図69は、制御レジスター及び状態レジスタ
ーの概略図である。
【図70】図70は、ICのアナログ・デジタル制御ロ
ジック部分のブロックダイヤグラムである。
【図71】図71は、アナログ制御ロジックのブロック
ダイヤグラムである。
【図72】図72は、電流マルチプレクサー(MUX)
制御ロジックの概略図である。
【図73】図73は、電圧MUX制御ロジックの概略図
である。
【図74】図74は、オートゼロ・レジスターの概略図
である。
【図75】図75は、5マイクロセコンド・タイマーの
概略図である。
【図76】図76は、オートゼロ制御ロジックの概略図
である。
【図77】図77は、オートレンジ制御ロジックの概略
図である。
【図78】図78は、オートレンジ・ステート・マシー
ンの概略図である。
【図79】図79は、アナログ回路の総合的ブロックダ
イヤグラムである。
【図80】図80は、入力MUXシステムの概略図であ
る。
【図81】図81は、カッド・コンパレーター・システ
ムのブロックダイヤグラムである。
【図82】図82は、バンドギャップ調整手段の概略図
である。
【図83】図83は、分路調整手段、B+コンパレータ
ー及び電力モニターより成る回路、ICと併用される外
部コンディショニング電源回路、及びICと併用され
る外部調整回路を例示する概略図である。
【図84】図84は、バイアス回路の概略図である。
【図85】図85は、他のバイアス回路の概略図であ
る。
【図86】図86は、アナログ温度感知回路の概略図で
ある。
【図87】図87は、電圧増幅器の範囲調整回路の概略
図である。
【図88】図88は、電力ミラー及び増幅器の概略図で
ある。
【図89】図89は、電流ミラーの概略図である。
【図90】図90は、オフセット修正回路の概略図であ
る。
【図91】図91は、オートゼロ可能な電圧及び電流増
幅器の概略図である。
【図92】図92は、ICの一部を形成する通信コント
ローラーのブロックダイヤグラムである。
【図93】図93は、通信コントローラーの一部を形成
するデジタル復調器のブロックダイヤグラムである。
【図94】図94は、通信コントローラーの一部を形成
するマスタークロック発生器の概略図である。
【図95】図95は、通信コントローラーの一部を形成
するビット位相タイミング発生器の概略図である。
【図96】図96は、通信コントローラーの一部を形成
する受信回路相関器の概略図である。
【図97】図97は、通信コントローラーの一部を形成
する相関器カウンターの部分概略図である。
【図98】図98は、通信コントローラーの一部を形成
する相関器カウンターの概略図の残り部分である。
【図99】図99は、通信コントローラーの一部を形成
する復調器制御ロジックの概略図である。
【図100】図100は、通信コントローラーの一部を
形成するビットカウンターの概略図である。
【図101】図101は、通信コントローラーの一部を
形成する通信コントローラー用母線インターフェース論
理回路の概略図である。
【図102】図102は、通信コントローラー母線イン
ターフェース・レジスターのためのアドレス・デコード
・ロジック回路の概略図である。
【図103】図103は、通信コントローラーの一部を
形成するアドレス・レジスターの概略図である。
【図104】図104は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM1の概略図であ
る。
【図105】図105は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM2の概略図であ
る。
【図106】図106は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICM3の概略図であ
る。
【図107】図107は、通信コントローラーの一部を
形成するメッセージ・レジスターICMOの概略図であ
る。
【図108】図108は、通信コントローラーの一部を
形成する制御及び状態レジスターの概略図である。
【図109】図109は、通信コントローラーの一部を
形成するシフトレジスターのビット26−19の概略図
である。
【図110】図110は、図109に示したシフトレジ
スターのビット18−2の概略図である。
【図111】図111は、ICの一部を形成する通信コ
ントローラー制御ロジックのブロックダイヤグラムであ
る。
【図112】図112は、通信コントローラーの一部を
形成する送信機制御論理回路の概略図である。
【図113】図113は、通信コントローラーの一部を
形成するBCHコンピューターの概略図である。
【図114】図114は、通信コントローラーの一部を
形成するアドレス・コンパレーター回路の概略図であ
る。
【図115】図115は、通信コントローラーの一部を
形成する命令デコーダー回路の概略図である。
【図116】図116は、通信コントローラーの一部を
形成する制御及び状態論理回路の概略図である。
【図117】図117は、図116の継続図である。
【図118】図118は、通信コントローラーに利用さ
れる種々のストローブ信号のタイミングダイヤグラムで
ある。
【図119】図119は、通信コントローラーに使用さ
れるリセット信号のタイミングダイヤグラムである。
【図120】図120は、ICのピンアウトダイヤグラ
ムである。
【図121】図121は、本発明の引きはずしユニット
のフロントパネルを示す平面図である。
【図122】図122は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図123】図123は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図124】図124は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図125】図125は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図126】図126は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図127】図127は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図128】図128は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図129】図129は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図130】図130は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図131】図131は、図121に示したフロントパ
ネル上に表示を発生させるルーチンのフローチャートで
ある。
【図132】図132は、オートゼロ機能の状態ダイヤ
グラム図である。
【図133】図133は、許容し得る状態転移と共に状
態割り当てを3ビットカルナー図で示す。
【図134】図134は、オート・ゼロ状態遷移表であ
る。
【図135】図135は、オートレンジ機能の状態ダイ
ヤグラムである。
【図136】図136は、状態割り当てを許容し得る状
態転移と共に3ビットカルナー図で示す。
【符号の説明】 10 IC 12 回路遮断器 14,16,18 変流器 19 コンディショニング回路 29 オンボード通信コントローラー 30 マイクロプロセッサー 31 パネルメーター 33 撚り2線式伝送線 35 ネットワーク・リンク 64 A/Dサブシステム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路遮断装置を流れる電流を感知する電
    流感知手段と、前記電流感知手段に応答して前記回路遮
    断装置を流れる電流の大きさ及び時間の調整可能な所定
    関数として引きはずし信号を出力する引きはずし手段と
    から成る過電流引きはずしユニットを含む回路遮断装置
    において、前記調整可能な所定関数を可視表示するため
    のユーザー・インターフェイス・パネルと、前記調整可
    能な所定関数を選択的に調整するための入力手段と、引
    きはずし手段から出力される引きはずし信号に応答する
    第1の状態及び前記入力手段による前記調整可能な所定
    関数の調整に応答する第2の状態を有する、前記ユーザ
    ー・インターフェイス・パネル上の前記可視表示と連携
    するインディケーター手段とを含むことを特徴とする回
    路遮断装置。
  2. 【請求項2】 前記入力手段が前記調整可能な所定関数
    のうちの選択されたパラメーターを調整する手段と、前
    記選択されたパラメーターの値を可視表示する手段とか
    ら成り、前記入力手段が前記選択されたパラメーターの
    前記値をモニターするモニタリング・モード及び前記選
    択されたパラメーターの前記値を調整する調整モードを
    有し、前記インディケーター手段が前記入力手段が前記
    モニタリング・モードにある時前記第2の状態において
    第1の作用状態を、また前記入力手段が調整モードにあ
    る時前記第2の状態において第2の作用状態を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 一定時間に亘って前記入力手段を介して
    入力が行われないと前記インディケーター手段を前記第
    2の作用状態から切り換える手段を有することを特徴と
    する請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記インディケーター手段が前記第1の
    作用状態において第1の光出力を、前記第2の作用状態
    において第2の光出力を有する光手段を含むことを特徴
    とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の光出力が第1の色であり、前
    記第2の光出力が第2の色であり、前記光手段が2色発
    光ダイオードであることを特徴とする請求項4に記載の
    装置。
  6. 【請求項6】 表示手段が前記選択されたパラメーター
    の値を可視表示し、前記入力手段が前記選択されたパラ
    メーターの前記値をモニターするモニタリング・モード
    及び前記選択されたパラメーターの値を調整するプログ
    ラミング・モードを有し、前記入力手段の一方のモード
    において点滅し、前記入力手段の他方のモードにおいて
    定常点灯するように前記第2の色の光出力を構成したこ
    とを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記一方のモードが前記プログラミング
    ・モードであることを特徴とする請求項6に記載の装
    置。
  8. 【請求項8】 一定時間に亘って前記入力手段による入
    力が行われないと、前記入力手段を前記モニタリング・
    モード及びプログラミング・モードから切り換え、前記
    第2の色の光を消す手段を備えたことを特徴とする請求
    項6に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記選択されたパラメーターを調整する
    第1のスイッチ手段及び前記引きはずし手段をテストす
    る第2のスイッチ手段を含むフロントパネルを設け、前
    記第1のスイッチ手段が第1の識別可能な色であり、前
    記第2のスイッチ手段が第1の識別可能な色とは異なる
    第2の識別可能な色であることを特徴とする請求項1か
    ら請求項8までのいずれか1項に記載の装置。
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