JPH0773309A - 画像合成方法およびヒストグラム分析によるデータ圧縮/復元方法 - Google Patents

画像合成方法およびヒストグラム分析によるデータ圧縮/復元方法

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JPH0773309A
JPH0773309A JP5220861A JP22086193A JPH0773309A JP H0773309 A JPH0773309 A JP H0773309A JP 5220861 A JP5220861 A JP 5220861A JP 22086193 A JP22086193 A JP 22086193A JP H0773309 A JPH0773309 A JP H0773309A
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data
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histogram
gradation
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JP5220861A
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Hideo Noyama
英郎 野山
Makoto Kato
誠 加藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、階調変換されている画像デ
ータを階調変換がなされる前の原画像データに復元する
方法を提供することにある。 【構成】 画像のヒストグラムを求めて累積数の1次元
データを作り(125)、このデータの1次元配列を1
次元フーリエ変換してパワースペクトルを得る(13
0)。このスペクトルから周波数と周期パターンを求め
(140)、この周期パターンと予め解析的に求めてお
いた周期パターンと比較し(150)、パターンが一致
した時の解析データを用いて階調変換の関数を決める
(160)。 【効果】 本発明により、画像に掛けられている階調変
換の種類が分からない場合についても、階調変換の影響
を取り除いた原画像のデータを復元することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル画像処理に
おける階調変換処理に係り、例えば背景となる画像中に
別の画像の一部を重畳する画像合成シミュレーションに
おいて、使用する画像の階調を揃えたい場合に階調変換
後の画像から原画像を復元する方法、並びにディジタル
画像処理におけるデータ圧縮復元方法、及びそれらに用
いる画像情報記述形式に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル画像を記憶装置に記録して保
存する場合、画像中の画素が持つ濃淡値を成分毎あるい
は幾つかの成分を一定の順番に並べて記録する。このよ
うな、ベタ画像のデータは冗長であることから、JPE
G等の圧縮を行なったデータとして記録する場合もあ
る。さらに、前記画像データにヘッダと呼ばれる画像の
関連情報を記述するデータ領域を付加し、そのデータ領
域に画像名や画像の縦横サイズなどを記録するのが一般
的である。日経コンピュータグラフィックス(1989
年10月号、p.196〜p.204)によれば、TIFF等の標
準画像フォーマットには、これらの他に画像を撮影した
日時や場所、入力機器名称の項目を記録する領域が用意
されている。しかしながら、入力装置によって計算機シ
ステム内に表現された画像は、階調の変換や幾何的な変
換をして利用するのが普通であり、標準画像フォーマッ
トはこれらの変換情報を記録する構造を持っていない。
従って、画像の階調変換は、人間が試行錯誤しながら階
調変換を繰り返すしか方法が無かった。
【0003】一方、階調変換によって階調数を制限して
いくと、画像の濃淡値が飛び飛びの値をとるようにな
る。これらの値をパレットの番号と対応付ければ、1画
素を表現するのに必要なバイト数を減らすことができ
る。このパレット番号を用いて、濃淡値の2次元配列か
らなる画像を限定色パレット番号の配列に置き換える
と、画像のデータ量をかなり少なくすることができる。
しかしながら、一度限定色で表現された画像データは、
表示する場合にその階調数以下でしか描画できなかっ
た。さらに、パレット番号と画素の濃度値を対応づける
表(以後、濃度値テーブルと記述する)を画像データに
付加するのが常識であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法に
おいては、次のような課題がある。
【0005】すなわち、ディジタル画像に対して階調変
換を繰り返すと、画素値が平均化された状態となり、結
果として階調数の少ないのっぺりとした画像になってし
まう。一方、記憶装置に保存されたディジタル画像は、
入力装置の特性を補正する処理として、入力画像を階調
変換した画像であることが一般的であり、さらに画質の
改善等を目的に階調変換がなされていることも多い。
【0006】このような画像を用いて、例えば、或る画
像に別の画像の一部を重畳した合成画像を作る場合、2
つの画像の階調を揃える目的で、一方あるいは両方の画
像をさらに階調変換しなければならない。このように必
要性に任せて階調変換を繰り返すと、前述した画質の劣
化を起こしてしまう現象を避けることができないという
課題があった。
【0007】また、画像のデータ量を少なくする方法は
JPEG等幾つかあるが、前記従来の技術で記載したパ
レット番号を用いることでデータ量を少なくする方法で
は、データ量は階調数の減少に比例して少なくなるが、
それ以下の階調数でしか画像表示できなくなってしま
う。さらに、パレット番号と画素の濃度値を対応づける
濃度値テーブルが無いと画像の表示自体ができなかっ
た。すなわち、この方法は画像の濃淡情報量を欠落させ
るだけの処理でしかなかった。
【0008】このように従来の方法は、画像のデータ量
を少なくしようとすれば、表示に用いる階調数を制限す
る濃度値パレットを用いることになり、この濃度値パレ
ットに関する情報を画像のデータに付け加えておかなけ
ればならないという課題があった。
【0009】本発明の第1の目的は、階調変換されてい
る画像データを階調変換がなされる前の画像(以後、
「原画像」と言う)データに復元する方法を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の第2の目的は、背景となる画像中
に別の画像の一部を重畳する画像合成シミュレーション
において、階調数を落さないで、使用する2つの画像の
階調を揃える方法を提供することにある。
【0011】本発明の第3の目的は、画像データを記憶
装置に保存する場合や画像データをネットワーク間で通
信する場合に、データ量の圧縮及び伸長復元方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、階調変換が画像の階調数に及ぼす効
果について解析的に求めた情報と、任意の画像を構成す
る画素の濃度値のヒストグラム(以下、特に明記しない
限り、画素値として記述されている濃度値のヒストグラ
ムを単に「ヒストグラム」と言う)に含まれる周期パタ
ーンを比較し、一致したパターンから画像に対して処理
された階調変換の種類を推定する。上記推定した階調変
換の逆変換を画像に対して掛けることによって、階調変
換が掛けられる以前の原画像に復元できる。
【0013】本発明では、上記第1の目的を達成するた
めの別の手段として、階調変換の情報を画像データと共
に記録媒体の蓄積手段に蓄積しておき、その蓄積された
情報を検索して、画像データに対応する原画像の画素値
を求める。
【0014】本発明では、上記第2の目的を達成するた
め、背景となる画像と重畳画像のそれぞれについて、前
記第1の目的を達成するための手段を用いて階調変換が
掛けられる以前の原画像を復元し、復元された2つの原
画像を使って合成画像を作成する。
【0015】本発明は、上記第3の目的を達成するた
め、画像に対して線形な階調変換を行ない、周期パター
ンをヒストグラムが持つ変換画像を作るものであり、ま
た前記手法で圧縮した画像データを前記第1の目的を達
成するための手段を用いて変換が掛けられる以前の原画
像に伸長復元する。
【0016】
【作用】入力機器のハード的な特性や入力後のソフト的
な処理によって階調変換された画像があるとき、これら
の階調変換についての情報が無くても、これらの影響を
取り除いた原画像データを復元することが可能になる。
そこで、ディジタル画像に対して階調変換を掛ける必要
性がある場合に、何度も階調変換を掛けてしまい、画像
が階調数の少ないのっぺりとした画像になってしまう操
作ミスがなくなる。
【0017】さらに、画像合成シミュレーション等に用
いる画像が同じ入力機器によって入力された画像データ
であるなら、本発明方法によって自動的に原画像に戻す
ことができるので、階調を揃える処理が不要になる。
【0018】また、画像データを限定色によるパレット
表現として圧縮する時に、画像の濃度値とパレット番号
を関連付けるテーブルを持たせなくても良くなる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の1実施例を詳細に説明する。
【0020】図1は、本手法の処理手順の1実施例を表
わすフローチャート、図2は図1の処理段階でのデータ
表現を示す説明図である。図1のステップ100におい
て、階調変換の掛けられた画像を入力し、ステップ10
5において上記画像が順次にスキャンし、画素値である
濃度値をステップ110でメモリ上に読み込む。白黒画
像の場合の画素値は濃度値をそのまま用い、カラー画像
の場合は赤・緑・青の各成分毎に分け、各成分毎に濃度
値の分析を行なう。次に、ステップ115で各濃度値を
持つ画素の累積数がインクリメントされる。ステップ1
20で全ての画素がスキャンされたかどうかが判定さ
れ、全ての画素がスキャンされると各濃度値を持つ画素
の累積数が求められる。
【0021】この処理によって、図2の(A)に示すよ
うなヒストグラムが計算機システムのメモリ上に作られ
る。図2の(A)において、横軸は濃度値を示し、縦軸
は累積数を示している。
【0022】このヒストグラムをステップ125におい
て、累積数の1次元データに書き替えると、図2の
(B)に示す1次元配列として表現される。次に、この
データをステップ130において1次元フーリエ変換す
ると、図2の(C)に示すパワースペクトルが得られ
る。図2の(C)において、横軸は周波数であり、縦軸
はスペクトルを示す。
【0023】このパワースペクトルをステップ135で
分析し周期を抽出する。すなわち、ステップ140でス
ペクトルの高い周波数が周期と対応する。ステップ14
5で、蓄積手段に予め蓄積しておいた周期パターンを検
索し、ステップ150の判定部においてパターンが一致
するかどうかを調べ、一致するデータが見つかるまでス
テップ145に戻って検索を続ける。パターンが一致し
たならステップ160で階調変換の関数が決められる。
【0024】上記処理により、図2の場合は、周期が
「4」で、周期パターンは(1、1、1、2)であるこ
とが分かる。ヒストグラムに雑音が乗っている場合で
も、スペクトル領域で分析すれば、高周波成分に影響が
でるだけであり、周期の抽出に影響しない。
【0025】このように、本発明では、先ず周期パター
ンを抽出し、次に予め解析的に求めておいた知識と照ら
し合わせ、パターンの一致する階調変換を見つけること
で、画像に掛けられている階調変換を推定する手順を踏
む。解析的に求めた知識については、後で詳しく述べ
る。図2の(A)に示すヒストグラムを持つ画像は,図
2の(D)に示す階調変換が掛けられていると推測され
る。ここで、図2の(D)において、横軸は階調変換す
る前の濃度値を表わし、縦軸は階調変換後の濃度値を表
わす。
【0026】次に、階調変換の種類と変換画像のヒスト
グラムがどのような関係にあるかを解析的に調べてみ
る。この結果を知識データベースとして計算機システム
の蓄積手段に蓄積しておき、図1のステップ150にお
ける処理に用いる。
【0027】図3は、あるサンプル画像について階調変
換を掛けることによって、ヒストグラムがどのように影
響を受けるかを示す説明図である。
【0028】先ず、簡単の為、画像の濃度値のヒストグ
ラムが図3の(A)のように均一になっている例につい
て解析する。図3の(B)に示す階調変換の例1(傾き
が1より大きい線形変換)を上記サンプル画像に掛ける
と、図3の(C)に示すような飛び飛びのヒストグラム
となり、その間隔及びパターンは傾きに依存して決ま
る。すなわち、図3の(C)は、図3の(A)のヒスト
グラムを持つ画像に対して、図3の(B)の傾きを「5
/3」としたときの変換後画像のヒストグラムであり、
周期が分子のbに対応し、b個の内a個の濃度値の画素
が変換画像中に存在している。
【0029】一方、図3の(D)に示す階調変換の例2
(傾きが1より小さい線形変換)を上記画像に掛ける
と、図3の(E)に示すような櫛状のヒストグラムとな
り、その間隔及びパターンはやはり傾きに依存して決ま
る。すなわち、図3の(E)は、図3の(A)のヒスト
グラムを持つ画像に対して、図3の(B)の傾きを3/
4としたときの変換後画像のヒストグラムであり、周期
が分子のbに対応し、b個の内(a−b)個の濃度値の
画素数が他の濃度値の画素数の2倍になっている。この
ように、ヒストグラムの周期及び周期パターンが決まれ
ば、画像に対して掛けられた階調変換も一意に決まるこ
とになる。
【0030】図4は、図3の(A)のヒストグラムを持
つ画像に対して、図3の(B)2の傾きを5/a(aは
自然数)とした場合について、ヒストグラムの形状を比
較した説明図である。図4の(A)は「a=1」の時の
変換後画像のヒストグラムであり、図4の(B)は「a
=2」の時、図4の(C)は「a=3」の時、図4の
(D)は「a=4」の時、図4の(E)は「a=6」の
時、図4の(F)は「a=7」の時、図4の(G)は
「a=8」の時、図4の(H)は「a=9」の時のヒス
トグラムをそれぞれ示す。また、a=5の時は恒等変換
になるので、図3の(A)と同じヒストグラムになる。
【0031】このことから、例えば周期が「5」と分か
った場合、その周期パターンが図4の(A)の(0、
0、0、0、1)であれば「a=1」であると言える
し、(0、1、0、0、1)であれば「a=2」であ
る。同様に、周期パターンが(1、0、1、0、1)で
あれば「a=3」、(1、1、1、0、1)であれば
「a=4」であり、(1、1、1、1、2)であれば
「a=6」、(1、2、1、1、2)であれば「a=
7」、(2、1、2、1、2)であれば「a=8」、
(2、2、2、1、2)であれば「a=9」であると言
える。
【0032】従がって、このようなパターンと図3の
(B)の傾きをb/aの対応付けを、計算機システムの
記録媒体内の記憶領域に予め登録しておき、ヒストグラ
ムの周期が与えられた時にその周期を構成する周期パタ
ーンを記憶領域内で検索し、同じパターンを見つけ出せ
ば傾きを1つに決めることができる。
【0033】図5は、図3で用いた階調変換を組み合わ
せて、より汎用的な階調変換の例を示す説明図である。
図5の(A)は、原画像の濃度値がaの位置で階調変換
の関数が折れ曲がる場合の例である。階調変換を掛けた
画像のヒストグラムは、図3の2つのヒストグラムを組
み合わせた図5の(B)のヒストグラムになる。この場
合、ヒストグラムのパターンが変化する濃度値bを決め
て、ヒストグラムを2つの領域に分離すれば、前記と同
様にそれぞれの階調変換の関数を一意に決めることがで
きる。このように局所的にヒストグラムを見ることによ
って、非線形な階調変換の関数についても線形近似し、
変換関数を推定することができる。
【0034】図6は自然画像のような一般の画像につい
て、階調変換を掛けることによってヒストグラムがどの
ように影響を受けるかを示す説明図である。一般の画像
とは、自然の風景などを写真撮影した画像を意味し、そ
のヒストグラムは図6の(A)に示すように滑らかに変
化しているものである。従って、アニメーションのセル
画のような特定の色だけを使う画像は含まない。
【0035】この画像に対して、図6の(C)に示す階
調変換の例1を掛けると、変換画像は図6の(D)に示
すように飛び飛びのヒストグラムを持つようになる。
【0036】このヒストグラムを用いて累積数の1次元
データに書き替えるとばらばらの値のデータになり、こ
れを1次元フーリエ変換してもパワースペクトルがうま
く得られないと予想される。そこで、濃度値nの累積値
ρ(n)を、濃度値の一つ低い(n−1)の累積値ρ
(n−1)で割った値(以後、累積数比と記述する)を
用いる。すると、ヒストグラムは図6の(B)のように
変換され、累積数比がほぼ「1」の値をとることにな
る。ただし、このような割算をする場合、分母に零がく
ると値が発散してしまうので例外処理が必要である(左
端の濃度値)。このように、累積値の代わりに累積値比
を用いて階調変換の影響を調べると、図6の(E)のよ
うになり、1次元フーリエ変換を用いたパワースペクト
ルの検出が容易になることが期待できる。
【0037】図7は、図6で用いた一般の画像に対し、
図7の(A)に示す階調変換の例2(傾きが1より小さ
い線形変換)を掛けた時の影響を示す説明図である。変
換画像のヒストグラムを採ったものが図7の(B)であ
る。また、累積値の代わりに累積値比を用いたのが図7
の(C)である。この図を比較しても明らかなように、
累積度比を用いた方が周期パターンの抽出が容易である
と予想される。以上の結果より、一般的な画像を扱う場
合、ヒストグラムから濃度値比の一次元データを作成
し、1次元フーリエ変換してパワースペクトルを得る処
理とする。
【0038】次に、階調変換に使われた変換関数が分か
った場合に、原画像を復元する手順について述べる。図
8は、この手順を示すフローチャートであり、図9は、
ヒストグラムを復元する際の説明図である。
【0039】図1のステップ150において階調変換の
関数が推定され、図8のステップ200に引き渡された
とする。ステップ210では、渡された関数の逆変換関
数が作成される。これは例えば、傾きがb/aの関数の
逆変換関数の傾きはa/bとするものであり、数学的に
y=xの直線に対して対称な関数の式を計算することで
求められる。次に、ステップ220で先程求めた関数を
用いて階調変換を行なう。
【0040】例えば、a>bとする時、ステップ220
の処理によって図9の(A)のヒストグラムを持つ画像
は、図9の(B)のヒストグラムを持つ画像に変換され
る。しかし、ここで得られたヒストグラムは原画像のも
のとは異なっている。すなわち、原画像のヒストグラム
は図9の(C)のように均一に滑らかなものとなってい
る筈であり、図9の(B)における濃度値nの累積値2
aのうち、他の累積値から突出している部分が、隣の濃
度値n+1の累積値0の部分を埋めるように補正しなけ
ればならない。何処の累積値をどの位の数だけ何処に移
動すべきかということについても、解析的に決めること
ができる。すなわち、逆変換の関数が決まれば、何処の
濃度値が零になるか分かるので、そこに突出している累
積数を移動すれば良い。このように、ヒストグラムの周
期パターンから原画像のヒストグラムを推測するヒスト
グラムの平滑化処理をステップ230で行なう。
【0041】最後に、求めたヒストグラムに従って、画
素に対する画素値の割付けをステップ240で行なう。
ただし、図9の(C)での濃度値nとn+1の累積画素
数2a個については、濃度値nとn+1がランダムにa
個づつ割り付けられる。
【0042】図10は、一般の画像について原画像の復
元をする場合、ステップ230の平滑化をどのようにし
て行なうかを示す説明図である。図9において、図9の
(A)が図10の(A)に対応し、以下、図9の(B)
が図10の(C)に、図9の(C)が図10の(E)に
対応する。
【0043】更に、図10の右側の図は、左側の図につ
いて累積数比をとったものである(例えば、図10の
(B)は、図10の(A)の値を用いて累積度比をとっ
ている)。図10の(A)は、階調変換されている一般
の画像のヒストグラムであり、図9の(A)の場合と比
較して,値にばらつきがある。
【0044】図10の(A)から周期パターンを見つけ
るのは難しいので、図10の(B)に変換すると、図9
の(A)と似通ったパターンを見つけることができる。
【0045】このパターンから階調変換の種類を推定
し、その逆変換をした場合のヒストグラムが図10の
(C)、その累積数比を採ったのが図10の(D)であ
る。
【0046】図10の(C)の斜線部は,図9の(B)
の斜線部と同様、すぐ右隣の濃度値に移すべき画素の数
を示しているが、図9の(B)の場合と違って、単純に
2分割できないので斜線部の数を決めるのは難しい。一
方、図10の(D)を見ると、累積数比が「1.0」と
「2.0」付近に分かれて分布していることが分かる。
図10の(D)において「2.0」付近の値を持つ濃度
値の画素について、斜線部分を移動し、図10の(F)
に示すように滑らかな変化となる画素数を決めると、画
像のヒストグラムは図10の(E)になる。図10の
(F)で、値を滑らかにつなぐ為にスプライン曲線など
を用いることができる。
【0047】図11は、本発明の第2の目的である、背
景となる画像中に別の画像の一部を重畳する画像合成シ
ミュレーションについての説明図である。階調数を落す
ことなく使用する2つの画像の階調を揃えるために、背
景となる画像300のヒストグラムを採り、図1のフロ
ーに沿って画像300に階調変換が掛けられているかど
うかを調べる。図1のステップ140おいて特徴的な周
期パターンが抽出された場合には、階調変換の種類を推
定し、図8のフローに沿って原画像320の復元を行な
う。さらに、重畳する画像についても同様の処理を行な
い、画像310から原画像330を復元する。
【0048】背景となる画像330と重畳する画像32
0を復元した後、画像合成シミュレーションを行ない、
合成画像340を作成する。ただし、ここでいう画像合
成シミュレーションは、画像の切り貼りだけを指すもの
ではなく、従って切り貼りの際の階調変換を制限するも
のではない。この手順により、階調数を落すことなく合
成画像を作ることができる。
【0049】図12は、画像データにその画像の関連情
報を記述するデータ領域を付加して用意し、そのデータ
領域に原画像の画素値と階調変換後の画素値の対応付け
情報を蓄積しておく場合の記憶媒体の構造を示す説明図
である。
【0050】画像の関連情報を記述するデータ領域40
0(一般には画像ヘッダと呼ばれる)は、濃度値データ
410と共に蓄積されている。ここで用いる濃度値デー
タ410は、カラー画像の場合は赤・緑・青の各成分の
濃度値を並べたベタ画像データである。データ領域40
0は、例えば画像ファイル名420や画像サイズ43
0、撮影条件440、また入力機器名称450などから
構成されている。本発明による画像情報ヘッダは、更に
階調変換の情報を記述する領域460を持っている。こ
の領域460は、濃度値対応テーブル470の形式をし
た2次元配列になっており、カラー画像の場合は赤・緑
・青の各色毎に、階調変換前の濃度値480と階調変換
後の濃度値490を対応付けている。
【0051】次に、図12に示した階調変換情報が与え
られた場合や、濃度値対応テーブル470が与えられな
い場合でも階調変換前の濃度値480と階調変換後の濃
度値490が対応付けられた場合、画素の濃度値をどの
ような処理で書き換えるかを図13にフローチャートで
示す。
【0052】先ず、ステップ500で画像の画素が順番
にスキャンされ、画素の持つ濃度値がステップ510に
入力される。同時にステップ510において、値の重複
を調べる変数mが初期化される。続いて、ステップ52
0で入力された濃度値を、濃度対応テーブル内の変換後
濃度値の中で検索する。ステップ530の判定部で、ス
テップ520で検索している濃度値が見つかったかどう
かを判定し、同じ値を見つけるまで検索を繰り返す。同
じ値が見つかった場合はステップ540に進み、対応す
る変換前濃度値をメモリ内に保存しておく。同時に、値
mをインクリメントする。
【0053】次に、ステップ550においてテーブルの
最後まで検索されたかどうかを判定し、途中の場合はス
テップ520に戻って検索を続ける。テーブルの検索が
終わったなら、ステップ560に進み、値mが1かどう
かを判定する。mが1の場合は、階調変換前の濃度値4
80と階調変換後の濃度値490が1対1で対応してい
ることになり、ステップ600に進んで濃度値を置き換
え、画素値の書き換えを行なう。値mが1でない場合
は、ステップ570で1以上m以下の整数を乱数で発生
させる。いま、発生した乱数がkであったとすると、ス
テップ580でメモリ内にk番目に蓄積した変換前の濃
度値を選択する。ステップ590で画素値の書き換えを
行ない、ステップ600で画像の全ての画素がスキャン
し終わるまで、ステップ500に戻る処理を繰り返し、
全ての画素がスキャンされると処理が終了する。
【0054】図14は、画像データの圧縮についての説
明図である。画像データは、一般に画像ヘッダ領域40
0と濃度値410からなるが、濃度値410を限定色表
現して圧縮すると、ヘッダ部に濃度値のテーブル700
が必要となる。すなわち、各画素の濃度値は限定色を区
別するパレット番号に置き換えて710のデータに圧縮
できるが、テーブル700の領域が必要となるので、全
体のデータ量があまり減少しない場合もありうる。
【0055】そこで、この濃度値テーブルを無くし、全
体のデータの量を減らせることでデータの圧縮を行な
う。これには、図1のステップ140でヒストグラムの
パターンが検出できるように濃度値を変換しておかなけ
ればならない。そこで、濃淡の階調を少なくする方法と
して、図14の(B)のような階調変換を用いて限定す
る色を決める。したがって、圧縮後の濃度値をパレット
の色としてそのまま利用する。傾きb/aの関数を階調
変換に用いれば、画素を表現する為に必要なビット数を
b/a倍に圧縮することができる。
【0056】図15は、本発明を計算機システムで実現
するための1機器構成例である。計算機システム800
は、画像データの入力を行なう画像入力部810と、画
面表示部820、制御プログラムを格納する主記憶装置
(メインメモリ)830、制御プログラムを実行する中
央演算装置(CPU)840、周期パターンと階調変換
の関数を対応づけて格納する2次記憶装置850、処理
を行なった画像を印刷するフルカラープリンタ860に
より構成される。
【0057】これらのモジュールはシステムバス870
を介して、相互にデータの交換が可能である。2次記憶
装置850としては、ハードディスク、ホストコンピュ
ータ上の記憶媒体、CD−ROM、フロッピーディスク
等が考えられ、予め解析的に求めた情報を装置内の記録
領域に蓄積しておき、図1のステップ150の判定部に
おけるマッチングに用いられる。
【0058】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
入力機器のハード的な特性や入力後のソフト的な処理に
よって画像の階調が影響されており、しかもどのような
階調変換が掛けられているかという情報が無い場合につ
いても、階調変換の影響を取り除いた原画像のデータを
復元することができる。従がって、ディジタル画像に対
して階調変換を掛ける必要性がある場合に、階調変換に
よる画質の劣化、すなわち階調変換を繰り返すことによ
って階調数の少ないのっぺりとした画像になってしまう
現象を軽減することができる。
【0059】さらに、画像合成シミュレーション等に用
いる画像が、同じ入力機器によって入力された画像デー
タであるなら、本方式によって2つの画像を自動的に、
同じ階調である原画像に戻すことができる。
【0060】また、画像データを保存する記憶装置やデ
ータを送るときのネットワークに対する負荷を軽減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理手順の1実施例を示すフローチャ
ートである。
【図2】図1の処理を補足する為の変換データについて
の説明図である。
【図3】サンプル画像のヒストグラムを用いて階調変換
を掛けることによる影響を示す説明図である。
【図4】様々な階調変換をサンプル画像に掛けたときの
ヒストグラムを示す図であり、階調変換の種類と周期パ
ターンの対応付けを示す説明図である。
【図5】非線形な関数によって階調変換がなされる場合
の説明図である。
【図6】一般的な画像に本発明の処理を適用するための
説明図である。
【図7】図6における階調変換の関数を別のものにした
場合の説明図である。
【図8】階調変換に使われた関数が分かった場合に、原
画像を復元する処理の1実施例を示すフローチャートで
ある。
【図9】図8の処理課程においてヒストグラムを復元す
る処理の説明図である。
【図10】一般の画像について原画像を復元する際の平
滑化処理についての説明図である。
【図11】本発明を画像合成シミュレーションに用いた
場合の処理を示す説明図である。
【図12】階調変換の情報を画像ヘッダ領域に蓄積する
為のデ−タ構造についての説明図である。
【図13】階調変換情報が与えられた時に変換前の濃度
値を決める処理の1実施例を示すフローチャートであ
る。
【図14】本発明を用いた画像データの圧縮を示す説明
図である。
【図15】本発明を計算機システムで実現するための1
機器構成例である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル的に表現された画像の階調を関
    数によって変換する計算機システムにおいて、変換画像
    の画素値のヒストグラムを求めて累積数の1次元データ
    を作り、これを1次元フーリエ変換することによってパ
    ワースペクトルを求め、ヒストグラムに含まれる周期パ
    ターンに基づいて加工に用いた階調変換の関数を推定す
    るデータ解析方法、ならびに推定した階調変換の逆変換
    関数を求めて原画像データを復元するデータ復元方法。
  2. 【請求項2】ディジタル的に表現された画像の階調を関
    数によって変換する計算機システムにおいて、変換画像
    の画素値のヒストグラムを求め、ある画素値の累積数と
    次の画素値の累積数の比を求めて累積数比として1次元
    データを作り、これを1次元フーリエ変換することによ
    ってパワースペクトルを求め、ヒストグラムに含まれる
    周期パターンに基づいて加工に用いた階調変換の関数を
    推定するデータ解析方法、ならびに推定した階調変換の
    逆変換関数を求めて原画像を復元するデータ復元方法。
  3. 【請求項3】背景となるディジタル的に表現された画像
    中に、別のディジタル画像の一部を重畳合成した画像を
    作成する計算機システムにおいて、2つの画像それぞれ
    を請求項2のデータ復元方法を用いて復元し、さらに2
    つの画像の撮影条件の相違が絞り値等により明確な場合
    はこの値を用いて画像の階調を補正し、出力画像を背景
    画像と重畳画像として合成画像を作成することを特徴と
    する画像合成方法。
  4. 【請求項4】ディジタル的に表現された画像を階調変換
    によって加工する計算機システムにおいて、画像データ
    にその画像の関連情報を記述するデータ領域を付加して
    用意し、そのデータ領域に原画像の画素値と階調変換後
    の画素値の対応付け情報を蓄積しておく画像データ蓄積
    装置、ならびにデータ領域の画素値の対応付け情報から
    変換画像の画素値に対応する原画像の画素値を検索する
    機能を有し、この対応に基づいて原画像を復元するデー
    タ復元方法。
  5. 【請求項5】ディジタル的に表現された画像を限られた
    数の色で表現する必要がある計算機システムにおいて、
    使用する色を階調数を減らすことで限定することを特徴
    とし、画素値を線形変換するときに画素値のヒストグラ
    ムが請求項2記載の周期パターンを生じるように階調変
    換の関数を設定し、線形変換した濃度値を変換画像のパ
    レットの番号として用いることを特徴とするデータ圧縮
    方法。
JP5220861A 1993-09-06 1993-09-06 画像合成方法およびヒストグラム分析によるデータ圧縮/復元方法 Pending JPH0773309A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011135429A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toshiba Corp 画像処理装置、画像表示装置、及び画像処理方法

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