JPH077265U - 水中用監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 混濁水中に浄化水を流して混濁水を排除する
混濁水排除器の中央にファイバースコープ、超小型テレ
ビカメラ等の画像検出素子設けることにより、混濁水中
で作業対象物を鮮明に監視することのできる装置。 【構成】 小型レンズ１５を持つ超小型画像検出素子１
３と小型水中ランプ１６とを組合わせて一体化し、これ
らを一方を開口した円筒状の混濁水排除器内１１に設置
し、混濁水排除器内に整流板兼支持板１２を混濁水排除
器の長さ方向に沿って長い形状に設け、画像検出素子と
その近傍で前記レンズの軸に平行に配置した水中ランプ
とを混濁水排除器内に固定し、混濁水排除器の底部に浄
化水用の注水管１９を設け、水中ランプには電源ケーブ
ル２１を通して電源から電気を供給し、画像検出素子か
らの画像信号を信号ケーブル１４を通して画像増幅器１
７に供給する、混濁した水中における作業対象物を監視
する水中用監視装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、混濁した水中で作業ロボットを使用して作業を行う場合、作業対象 物を鮮明に捕らえることが必要であるために、円筒状の混濁水排除器に浄化水等 を流してその流体による混濁水排除効果を利用し、その混濁水排除器の中央にフ ァイバースコープ、超小型テレビカメラ等の画像検出素子を取り付けることによ り、混濁した水中で作業対象物を鮮明に捕らえることのできる水中用監視装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から用いられてきた水中用監視装置は、図１に示すように、気中で使用す る撮像素子１と口径の大きなレンズ２とを組合せたものを、前面に防水ガラス４ を持つ防水ケース３内に組込み、防水型コネクタ−５と防水型ケーブル６によっ て水密性を保ち、テレビモニタ７によって作業対象物を監視するものである。照 明には、普通の水中ランプ８に防水型電源ケーブル９と電源１０とを使用して電 気を供給し得る。

【０００３】 そのため、装置が大型化するとともに、混濁した水中では、作業対象物に接近 させても画像として捕らえることがむずかしく、照明を当てても、乱反射によっ て見えないことが多い。この方式による装置は、透明度の高い環境を想定して作 られたものであり、混濁した水中では使用不可能である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

混濁した水中では、従来の水中カメラ方式のものを作業対象物に近接させても 画像を鮮明に捕らえることがむずかしく、又高光度の照明を用いても水中ランプ ８の位置の関係から乱反射によって見えないことが多いという問題点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案では、流体が物質を排除することに着目し、水の流れによって混濁水を 排除し、良好な透明度を得ることによって監視を可能とした。即ち、本考案の水 中用監視装置においては、円筒状の混濁水排除器に浄化水を流して、その流体に よる混濁水排除効果を利用し、混濁水排除器の中央にファイバースコープ、超小 型テレビカメラ等の超小型画像検出素子を取り付けて、混濁した水中における作 業対象物を監視することにより、混濁水中でも鮮明な画像を得て確実な監視を行 うことができるものである。

【０００６】

【実施例】

本考案による水中用監視装置の一実施例を図２に示す。図２の構造図に示すよ うに、小型レンズ１５を持つ超小型の防水型画像検出素子１３と超小型の水中ラ ンプ１６とを組合せ、それらを、一方を開放して監視窓２３とし、他方を漏水防 止のため密閉した円筒状の混濁水排除器１１で覆い、注水管１９から浄化水２２ を流し、監視窓２３より流失する流体による混濁水排除効果を利用して作業対象 物周辺の透明度を上げて、監視窓２３より監視する。

【０００７】 混濁水排除器１１の中央には、整流板兼支持板１２により超小型の防水型画像 検出素子１３と超小型の水中ランプ１６を固定する。超小型の水中ランプ１６に は、防水型電源ケーブル２１を通して電源２０から電気が供給される。防水型画 像検出素子１３からの画像信号は、防水型信号ケーブル１４を通して画像増幅器 １７に入り、増幅された後、テレビモニタ１８で作業対象物が監視される。

【０００８】 本考案による水中用監視装置の他の一実施例を図３に示す。防水型画像検出素 子２６としてファイバースコープ（直径１０ｍｍ、長さ１０ｍｍ、照明機能組込 式）を使用し、その先端部には超小型レンズ２８があり、超小型レンズ２８の周 辺には照明用ファイバー３２が導かれて照明用窓３６となる。この先端部分に混 濁水排除器２４を取り付け、防水型画像検出素子２６の周辺を短い円筒状容器で 覆った構造としている。

【０００９】 混濁水排除器２４の円筒内中心部の防水型画像検出素子２６を固定するために 、整流板兼支持板２５を使用した。混濁水排除器２４の後部には注水管２７を取 り付け、注水管２７から透明度の高い浄化水３４を注入し、整流板兼支持板２５ で流れを整えた後、監視窓３５から流出させて作業対象物周辺の透明度をあげる 。照明は、照明ランプ３３から照明用ファイバー３２を通して照明用窓３６に導 かれ、照明度のあがった流体を通して作業対象物にあてられる。

【００１０】 得られた画像は、ファイバーケーブル３７を通してレンズ２９に導かれ、レン ズ２９で拡大された後、テレビカメラ３０で電気信号に変換される。その信号は テレビモニタ３１で映像化され、混濁した水中における作業対象物の監視を遠隔 地点においても可能としたものである。

【００１１】 この構造の装置を使用することにより、水の流量が０の場合、防水型画像検出 素子２６の先端を対象物に対して２２ｍｍまで接近させないと見えないほどの混 濁水の透明度において、流量が６．８リットル／分で３５ｍｍ、１０．８リット ル／分で５５ｍｍ、１３．６リットル／分では７０ｍｍまで離れての検出が可能 であり、本考案の効果が確認された。このときの照明はキセノンランプによる照 度３０００１Ｘ／１００ｍｍの同軸照明を用いた。なお、混濁水の水面からの透 明度は、室内光（３００１Ｘ）において目視で平均４０ｍｍであった。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、混濁水排除器２４の構造が簡単且つ小型堅牢にできることから耐久 性に富み、外部から圧力が加わった場合、防水型画像検出素子２６に対して保護 カバーの役割を果たす。又、このような構造から水中作業ロボットの手先に取り 付けることができ、水中監視が容易で、作業性の向上が図れる水中用監視装置が 簡単な構成で実現できる。

【００１３】 なお、本考案は、上記効果に加えて次の効果を有するものである。

【００１４】 （１） 画像検出素子と水中ランプとを組み合わせて一体化したので、混濁水 排除器内に画像検出素子と水中ランプとを別々に取り付けることなく、一緒に取 り付けることができてその取り付けが簡単であり、 （２） 又、画像検出素子を取り付ける整流板兼支持板を混濁水排除器の長さ 方向に沿って長い形状のものとすることにより、安定な浄化水域をつくり、透明 度の高い領域が水中ランプ前方に得られ、 （３） 更に又、水中ランプを画像検出素子の近傍でレンズの軸に平行に配置 し、且つ混濁水排除器内に固定することによって混濁水による乱反射が防止でき る、という本考案に特有の顕著な効果を生ずるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の水中テレビカメラを用いた水中監視装置
の図である。

【図２】本考案による水中用監視装置の構造図である。

【図３】本考案による他の水中用監視装置の構造図であ
る。

【符号の説明】

１１、２４ 混濁水排除器 １２、２５ 整流板兼支持板 １３、２６ 超小型の防水型画像検出素子 １５、２８ 小型レンズ １９、２７ 注水管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 小型レンズを持つ超小型画像検出素子と
   小型水中ランプとを組合わせて一体化し、これらを一方
   を開口した円筒状の混濁水排除器内に設置し、混濁水排
   除器内に整流板兼支持板を混濁水排除器の長さ方向に沿
   って長い形状に設け、画像検出素子とその近傍で前記レ
   ンズの軸に平行に配置した水中ランプとを混濁水排除器
   内に固定し、混濁水排除器の底部に浄化水用の注水管を
   設け、水中ランプには電源ケーブルを通して電源から電
   気を供給し、画像検出素子からの画像信号を信号ケーブ
   ルを通して画像増幅器に供給する、混濁した水中におけ
   る作業対象物を監視する水中用監視装置。