JPH0771020A - 火山噴火物の処理方法 - Google Patents

火山噴火物の処理方法

Info

Publication number
JPH0771020A
JPH0771020A JP5243490A JP24349093A JPH0771020A JP H0771020 A JPH0771020 A JP H0771020A JP 5243490 A JP5243490 A JP 5243490A JP 24349093 A JP24349093 A JP 24349093A JP H0771020 A JPH0771020 A JP H0771020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dam
discharge
sediment
water
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5243490A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuhito Shibata
徳人 柴田
Toshio Nagami
利夫 永見
Tokio Ito
時生 伊藤
Toshiaki Tabata
俊昭 田畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOTAI KIYOTADA
NABEYA KAZUO
UCHIJIMA KATSUMI
YAMAMOTO TSUTAGOROU
YAMAMURA KAZUHIDE
Original Assignee
MOTAI KIYOTADA
NABEYA KAZUO
UCHIJIMA KATSUMI
YAMAMOTO TSUTAGOROU
YAMAMURA KAZUHIDE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOTAI KIYOTADA, NABEYA KAZUO, UCHIJIMA KATSUMI, YAMAMOTO TSUTAGOROU, YAMAMURA KAZUHIDE filed Critical MOTAI KIYOTADA
Priority to JP5243490A priority Critical patent/JPH0771020A/ja
Publication of JPH0771020A publication Critical patent/JPH0771020A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】.噴火中の火山(普賢岳)の火砕流災害を防
ぎ、作業等の安全を確保する。 .堆積噴火物を迅速かつ安全に除去し、土石流災害を
防止する。 .噴火物を効率良く収集し、好採算な砂利、骨材資源
とする。 .更に高物性コンクリート構築物にこれを適用し、環
境整備等に活用する。 【構成】.溶岩ドームや火口をピンポイント爆破等で
徐々にカット。 .山の首輪で保持され二次元移動できる索道5及びゴ
ンドラで無人ブル・放水車等を遠隔操作。 .堆積物8を岩石仕分けしつつ流動体にしてダム状体
に導入し、管理された形で高架状の放流道13に安全放
流。 .放流道の底に孔をあけ、直ちに砂利・骨材として収
集、多目的活用。 .堆積物除去後、恒久的な防災貯水ダム10の構築。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は火山災害を防止すると
共にその噴火物を有効利用する火山噴火物の処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より火山災害対策技術として「砂防
ダム」や「スーパー砂防ダム」を構築して土砂を堰き止
め、或いは「導流堤」で土砂を広がらないように導いて
海へ放流したり、「遊砂地」を設けて流れ込んだ土砂を
ダンプで除去する方法等がとられている。その他、ソル
ジャー船から海水を山に送って土石を流し出す方法や、
関西新空港埋め立てに活躍した土砂運搬プラントを設置
する方法等も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば雲仙普賢岳は噴
火してから2年、避難生活3年目に入るが、上記「砂防
ダム」は1基も造られていない。原因は未だ噴火中で危
険であることと、土砂を取らないとそれが造れないとい
う点にある。他に移転の問題もあるが、仮に前記が解決
しても従来の旧式「砂防ダム」では理論的にも現実的に
も「砂防」能力がなく、ミスマッチである。事実、眉山
(普賢岳東)では大正4年から多額の税金を注ぎ込み、
砂防ダムの上に砂防ダムを造るという悪循環で、山頂ま
で造っても効果がないというイタチゴッコの「かね食い
虫で働きが悪い」と悪評高い。これは自然に逆らい土砂
を無理矢理抑え込む構造だからである。
【0004】次に「導流堤」では安全が保証できないと
いう問題点がある。例えば土石流中巨岩が衝突したら一
発で破壊され、又、流木や車等がひっかかったら水位は
一瞬にして上昇し、土石流は市内に氾濫して大災害とな
り、逆効果となる。この危険性は山に堆積物がある限り
続き、それを取り除くことが先決であるから従来計画に
は施工順位の間違いがある。更に計画の導流堤は噴火物
を海へタレ流しの構造で、海洋汚染、海洋変化で魚介類
の生態系は完全に破壊され、環境破壊の問題がある。
又、今年3月10日、赤松やヨモギの種子をヘリで散布
したが、堆積物を取り除かないとしたら危険の不安が続
く。
【0005】大規模な砂防ダムである「スーパー(砂
防)ダム」を造るにしても、完成が10年先という長い
工期の問題があり、長いと、工事中に破壊され、昔の砂
防ダムや橋は3回流されても損しない見積方法で、かね
食い虫と言われる所以である。
【0006】以上のような従来計画は「砂防ダム」「ス
ーパーダム」「導流堤」の100基から成り、1,50
0億円の予算であるが、火砕流には全く役に立たず、土
石流にもドーム1杯分でパンクし、税金のムダ使いは明
白である。
【0007】なお、「遊砂地」は、危険な土石流を待っ
て流れ込んだ土砂をダンプで除去しているが、28日の
土石流だけで1日7,500万円の費用とダンプ120
台で20日間もかかると5月15日TVで放映された。
この後追い方法では災害は解決しないし、島原全市を遊
砂地にしても山の土石の方が多い。
【0008】この断続的除去方法はイタチゴッコで毎日
ダンプ千台でも95年もかかるがその内訳は、岩石と灰
の平均比重2.5×4m=10t/台:1億4千万m
÷4m=3,500万台:÷1,000台=35,
000日:÷365日≒95年となる。
【0009】この間に、東京ドーム130杯分の巨岩混
じりの大型土石流は必至で、怖いのは噴火が収まると火
砕流の乾燥効果が止まり雨水が浸透、急斜面を一気に崩
落し、平成の「島原大変、肥後迷惑」(200年前の崩
落津波で隣県に及んだ被害)の恐れがある。以後も1日
平均25万m(5日間で東京ドーム1杯分)が火砕流
として堆積していると通産省が発表し、工業技術院地質
調査所も92年12月11日までの堆積量は1億4千万
を超えていると公表。3年目には大型化し、回数も
多くなり、一刻も早く取り除くことが先決である。
【0010】次に従来計画ではこのような火山噴火物を
単に災害源としてのみ捉え、導流堤等で海へ捨てる構成
であるが、本来、噴火物は有機物や塩分を含まず、ポゾ
ラン効果で耐久性を付与でき、理想的な生コン骨材等天
然資源となり得るのであり、これを現実的に可能にする
方法やシステムの確立も又、きわめて重要な課題であ
る。ちなみに砂利不足から使われた海砂や砕石のコンク
リートが山陽新幹線や広島市営アパート、マンション等
でボロボロになっており、莫大な修理費等を考えると、
この新しい天然資源の供給の意義は計り知れない。
【0011】ざっと試算しても、砂利資源としての1兆
1,250億円のメリットと捨てる場合の4,500億
円のダンプ代を合わせた計1兆5,750億円程が、活
用する場合と捨てる場合とで先ず違ってくるのであり、
その他、間接的な経済性や環境保全等のメリットも考え
ると、その違いは更に甚大である。
【0012】本発明が解決しようとする課題はこのよう
に多岐にわたるが、詳しくは「物件提出書」で同時に提
出した「参考レポート」第4〜7−3頁に記載した通り
である。
【0013】ちなみに前記の海水で土砂を洗い出す方法
は、農地等の塩害の問題や生コン骨材に活用できない等
の欠点の他に、岩石が処理できず、東京ドーム130杯
分の堆積土砂の新地盤がゆるんで大型なだれ現象を起こ
し大惨事になる恐れがあり、土砂を海にタレ流したり川
等に堆積した土砂をダンプで運ぶ等、二重のコストがか
かり、実質的に時間のムダ使いに等しい。
【0014】又、前記の空港埋め立て土砂運搬プラント
では設置に何年もかかり、この間に土石流に流されると
の説もある。しかも2kmのベルトコンベアーが鉄道や
国道を横断する際の安全性に関する難点や、急斜面には
仕えない等の問題点がある。いずれにしてもこれ等従来
技術では本課題を解決できない。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するにあ
たり、本発明では鋭意研究の結果、次のような方法によ
り噴火中でも安全に作業できかつ莫大な堆積噴火物を安
全迅速に撤去すると同時にそれを効率よく収集し有効利
用に供すると共に、以後の恒久的な防災及び環境整備に
も対応できるということを見出すことができた。
【0016】すなわち火山(1)の上部を囲むワイヤー
リング(2)又はアンカー(3)に直間接に連結された
左右位置決めワイヤー(4)によって先端が保持ないし
位置決定される索道ワイヤー(5)に監視作業避難船
(6)を吊持して二次元移動を行い、安全な位置で無人
ブルドーザー(7)、無人放水車、ロボットアーム等の
遠隔操作を行うと共に放水して大きな岩石(81)を水
掘りしたり堆積噴火物(8)を混水流動物に変えて漸次
浸食、滑落させ、受止ネット(9)付柵状体(14)等
で(直径30cm以上の)岩石(81)を仕分け除去し
て(斜め上方の岩石溜まりに)集積させると共に、該柵
状体(14)を通過した土砂(82)は人工谷(11)
へ流して、その下流方向に設置した漏斗兼ダム状の人工
土石流発生装置(12)に誘導し、いったん収納して混
水流動物である土砂(82)の流動性や放水量をコント
ロールしつつその下流に設けた高架橋又は高架道路状の
放流道(13)に安全放流することにより、土石流災害
を防止するものであるが、同時に該放流道(13)の中
途及び後端部で放流されてきた土砂(82)を選別ない
し収集又は運搬して、直ちにこれを貴重な天然資源とし
て効率よく活用するものである。
【0017】この際、「岩石(81)を仕分け除去」す
る機材として、小回り用のものは2側面を(横柵の)篩
状とし1側面を解放状とする放水栓付三角錐柵(15)
であって、これをその解放状側面が後方になるように設
ける。又、これと該柵状体(14)とを組み合わせて無
人放水車で岩石を水掘りしつつ無人ブル又はロボットア
ームで斜め後方の岩石溜まりへ移す。
【0018】又、岩石(81)を仕分け安全に移動させ
るために、柵状体(14)はワイヤーネット張り、すな
わち受止めネット(9)付きとし、これを上方より見て
V状ないしU状に設置してその角度を変えることにより
任意の下り勾配を与え、巨岩でも安全かつ容易に移動さ
せて、急斜面の危険な岩石を安全に集積できるようにし
た。
【0019】又、このようにして篩分けされた岩石(8
1)は、予め用意された砕岩部材(16)の控える低所
の上方にこれを誘導、落下させて、後述の実施例に示す
ように自己分割させる。
【0020】又、漏斗兼ダム状の人工土石流発生装置
(12)においては廃船(12A)を分割して後述の実
施例のように製作し使用するとよい。
【0021】放流道(13)は具体的には高架橋ないし
高架道路状とし、必要に応じ上方に2層3層と重ねて複
数階構造とする。又、該放流道(13)から土砂(8
2)を選別ないし収集する際は、放流道(13)の床部
等に解口部(501)(502)(503)(504)
を設け、更に石寄せ桟(17)、サナ(18)、ホッパ
ー(19)、砕岩機(20)、篩装置(21)、及び汚
水処理還元装置(22)等を組み合わせ設けて後述の実
施例のように行い、そこを生コン骨材等砂利材料の供給
場所とする。
【0022】更に該放流土砂(82)を運搬するにあた
り、該放流道(13)の後端部に土砂溜まり(23)を
設けてその床部に開閉板(24)付き解口部(504)
を設けると共にその下方に連なる土砂放流樋(25)で
ダンプカーを用いることなく土砂(82)を運搬し、近
辺のカサ上げ、海(27)の埋立て、魚礁堤防(26)
の中詰め等のためにそれを供することもできる。
【0023】上記のようにして収集された火山噴火物
は、これを単に厄介な廃棄物として処理するのではな
く、次のような方法で有効利用をはかるものとする。す
なわちそれを可能とするために、先ず噴火物(火山礫)
の粒度配列率(大中小の混合割合)の選定により骨材空
間を最小限に保つと共に、微細な火山灰(珪粉、シリカ
ヒューム、フライアッシュ、キラ等も均等とみなす)又
は/及び高吸水性樹脂(それ自体は溶解することなく高
度の吸水性を有するもの)等の混合と所定の混練順序
(すなわち闇雲に混ぜるのでなく、予め混練されたモル
タルに礫骨材を投入してその表面を先にまぶす等)に従
った生コン製造工程を経た後、必要に応じ打設後に前記
の高吸水性樹脂を生コン表面に散布して、通常のコンク
リートより優るとも劣らない高物性コンクリート(2
8)とする。
【0024】このようにして得られた高物性コンクリー
ト(28)は、「実施例」において詳しく述べるように
例えば既存建物の雨漏り修理用充填ないし成形材料とし
てその屋上に用いることができる。
【0025】又、このようにして得られる高物性コンク
リート(28)を主材料に用いると、シート防水不要の
屋根、床鳴り防止の床、意匠彫刻を施した壁や天井等か
らなる耐火耐久性で居住性の良いコンクリート建築物に
することができる。(「参考レポート」第15〜17頁
参照)
【0026】他に適当なゴム質の型枠を用いることによ
り、焼成することなく大型で寸法精度のよい彫刻タイル
様の建材を得ることもできる。(「参考レポート」第1
7〜19頁参照)
【0027】更にこのような高物性コンクリート(8
2)ならば、近くの海岸埋立用堤防(29)の材料にこ
れを用いると甚だ好適である。(実施例参照)
【0028】又、同じく近辺の海浜において、魚礁(3
0)ないし魚礁付堤防(26)の材料として甚だ適した
ものとなる。(「参考レポート」第19〜21頁参照)
【0029】なお本発明の実施において、溶岩ドームの
崩落以前に遠隔操作又はピンポイント爆破等により火口
又はドームを徐々にカットし、細かく砕いてガス抜きし
大爆発とこれに伴う巨岩の崩落や大火砕流を予め防いで
行う。その際、土石流に対しても作業員は空中のリモコ
ン操作で安全であり、このように本発明では二重、三重
の安全方法で噴火中でも即、復旧工事を可能にした。
【0030】又、上記のようにして堆積噴火物の除去が
完了した後に、人工土石流発生装置(12)を貯水ダム
(10)に再構築する。これには上記の廃船を使った人
工土石流発生装置(12)すなわち「船ダム」に貯水す
る仮設のものと、新規に構築する大規模かつ恒久的なも
のとがある。いずれも火砕流を水で急冷により分割、分
解させると共に、その勢いを水の圧力や抵抗で減衰させ
る。これを後述のようにコントロールされた形で該放流
道(13)に安全放流する。
【0031】仮設の貯水ダム(10)は次のような場合
に用いる。すなわち普賢岳は中央の水無川添いが火砕流
崩落の主流谷であるが、その北側のおしが谷が支流の一
つとなっており、先ずこの支流で土砂の除去を完了させ
る。次に本流の土砂を除去するにあたり、危険防止のた
めに先ず火口を該支流方向にピンポイント爆破等でVカ
ットし溶岩をそちらへ迂回させ、既に土砂の片付いた船
ダム状人工土石流発生装置(12)に貯水して、仮設の
防災用貯水ダム(10)にしておき、そこで火砕流を水
で分解、水圧止めし、放流道(13)に安全放流する。
【0032】その間に火砕流のこない本流において前述
と同様に行って、堆積噴火物(8)を新たに造った同様
の人工土石流発生装置(12)や放流道(13)に放流
するのであるが、本流の堆積物が完全除去されたら該人
工土石流発生装置(12)をそのまま仮設の貯水ダム
(10)に転用するのでなく、後述の実施例で詳記する
ような本格的かつ恒久的な防災貯水ダム(10)を新規
に構築する。
【0033】
【作用】本発明による火山噴火物の処理方法は、火山災
害の防止と噴火物の有効利用とが組み合わさっており、
それにより採取や運搬等のムダが排除され相乗効果が次
々と発生して採算性が著しく向上し、従ってきわめて現
実的で意義の大きな総合事業を構成し得ることになる。
すなわちこのような火山災害現場に直結した噴火物の有
効利用システムは、それが完全にコントロールされた形
で実現する限りはかりしれないメリットを生む訳である
が、本発明においては次のような作用に基づく理由によ
りこれを可能にしているのである。
【0034】特に長崎県普賢岳等は現在も活動中であ
り、これに対処するには二重三重の安全システムが要求
される。本発明においても火山観測所や様々なセンサー
からの刻一刻の情報とのやりとりのなかで作業が進めら
れるのは勿論であるが、その前提として、予め溶岩ドー
ム崩落前にピンポイント爆破等で徐々に火口を細かく砕
いてガス抜きにより急な爆発や巨岩の崩落を防ぐこと
と、土石流に対しても作業員は空中のリモコン操作によ
り地上に降りずに安全をはかることが基本にある。これ
を可能にするのも前記ワイヤーリング等によって保持さ
れるケーブルシステムで二次元移動及びハイテク機器装
備可能な監視作業避難船(12)であるが、これも危険
を感知すれば直ちに自動脱出するシステムに設計するこ
とは容易である。
【0035】次に厄介なのは直径30cm以上の巨岩で
あるが、これも本発明ではリモコン操作による水掘りや
ロボットアームによる片付け作業を可能にすると同時
に、ワイヤーネットでこれを受け止め、或いは転がり抵
抗を与えるような岩止め材を敷くこと等を併用して、実
施例のような三角錐形や大型の岩石除去柵を設置するこ
とによりこれを除き、更に自動落下による自己分割等で
省エネ的に有効処理される。又、高温の溶岩状のものは
貯水ダム(10)による急冷収縮作用による分割もなさ
れ、同時に勢いも減衰されて、全てが無駄無くしかもそ
れが最終的に有効利用まで効率良く進むのも本発明の特
徴である。
【0036】このようにして大きな岩石を除かれた土石
流は人工谷に導かれて一箇所に集中してくるから、これ
をダム状の人工土石流発生装置(12)に収納すれば、
管理的に扱うことが可能になって、流動性や放流量をコ
ントロールしつつ下流の放流道(13)に安全な形で放
流することができる。
【0037】なお、その土石流の粒子は人工土石流発生
装置(12)や放流道(13)を通過する間に互いにぶ
つかり合ってある程度角がとれているが、更に「実施
例」で述べるような余剰水分の還元システム採用により
泥水が土砂・岩石を包んで生コン状を呈し、一層の安全
放流を可能にする。
【0038】又、これは自然地形の高低差からくる位置
エネルギーによって生ずる流れとなって自動的に運搬さ
れる訳であるから、きわめて省エネ的であると同時に、
その運搬スピードは、巾20m×深さ1m×時速10k
m×24時間フル運転で計算すると1日480万m
なり、ダンプ1台4mとして1,000台/日分4,
000mの1,200倍にも達し、段取り日数を考え
ても6ケ月以内で除去完了することが可能である。
【0039】なお、高架橋ないし高架道状の放流道(1
3)には底部付近に孔(開口部)を設けることにより、
それと組み合わせて石寄せ桟、サナ、ホッパー、砕岩
機、篩装置等を設置することもできるから、放流されて
きた火山噴火物がそこでコンクリート骨材等の貴重な材
料として分別、収集される自動ラインの一部と化し、き
わめて効率的である。
【0040】又、その高架式の放流道(13)は縦方向
に2階、3階と多層構造にすることもできるから、限ら
れたスペースしか与えられない放流巾であっても立体的
にして放流量を著しく増大させることが可能であり、土
石流災害防止に大きく役立つと同時に、様々な多目的化
も可能である。
【0041】又、放流道(13)の先端においてはそこ
から海浜部に到るまでダンプを用いることなく樋状体で
該噴火物(8)が運搬され、直ちに延長カサ上げや海の
埋立て、魚礁の中詰め等に用いられるが、これもその高
低差と流動性が生かされている。
【0042】又、このようなラインの周辺または延長上
においては、その噴火物骨材を用いた本発明者のノウハ
ウに関わる高物性コンクリートの製造にも甚だ好都合で
あり、これが更に現場の土地整備等に役立つのみでな
く、海水に強く生物に無害なものにできること等から理
想的な魚礁が構築できる等、様々な相乗メリットが発生
する。
【0043】
【実施例1】火山(1)の上部を囲むワイヤーリング
(2)の延長ワイヤー(2A)に図2のような左右に移
動する滑車(31)付きH型鋼(32)を連結し、これ
に左右位置決めワイヤー(4)を通し、更に索道ワイヤ
ー(5)の片端をセットする。これは地上でセットし、
ヘリで仕掛ける。なお、火砕流崩落部ではワイヤーリン
グ(2)等に耐熱カバーする。同時に火口下約4kmの
安全区域に公知の鉄塔(33)を建て、前記索道ワイヤ
ー(5)をこれに連結し、様々なハイテク機器、イカリ
ショベル、放水栓(34)、吊り上げ機等七ツ道具を搭
載した耐熱カプセルである監視作業避難船(6)を吊持
してこれにより受止ネット(9)付柵状体(14)や放
水栓付三角錐柵(15)等の土砂除去機材を運搬し、
(普賢岳おしが谷)火口下2km地点の谷(堆積物)の
上にロボットアームで載置して該ワイヤーリング(2)
に緊結する。
【0044】次に監視作業避難船(6)を準安全区域に
停止して遠隔操作で無人ブル(7))を作動し、土砂を
除去する。監視作業避難船(6)は火山観測所(35)
と連携して火砕流の発生前にセンサーの作動により直ち
に安全区域に自動脱出する。なお、図3においては監視
作業避難船(6)が三角錐状柵を運搬すると共に無人ブ
ルを遠隔操作している状態を示し、同時に養生材(3
6)で山を保護する。又、ワイヤー類の位置及び張り具
合は総て自動と遠隔操作で行い、安全とスピードを確保
する。
【0045】前記の放水栓付三角錐柵(15)の概要は
図4に示す通りであり、これは主に初期の段階で小回り
用に用いられるものである。頂上部にワイパー付ボック
ス入り監視テレビカメラ(37)が設置され、これによ
り現場を見つつ放水位置や強弱をコントロールできる放
水栓(34)も併せて設置される。なお横柵(38)の
隙間間隔は約30cmとする。又、脚部(39)は先端
の出し入れによりソリ状(移動用)とピッケル状(固定
用)に変化するものを用いる(同時提出の「物件提出
書」による「参考レポート」図面部「図2」参照)。
【0046】この放水栓付三角錐柵(15)を火口下2
km地点の天然のガリー(浸食谷)の上に載置してワイ
ヤーリング(2)に緊結した後、先に危険な30cm径
以上の岩石(81)を放水で水掘りし、無人ブル・ロボ
ットアームで岩石溜まりへ保管する。30cm以下のも
のは放水で図5のような人工谷(11)に集め人工土石
流発生装置(12)に導く。ちなみにこの人工谷(1
1)は山の地形に応じ任意に移動する先端の土砂片付機
材が送り出す土砂を安全放流するための「つなぎの谷」
である。
【0047】更に谷底上においては該三角錐柵(15)
を支柱として活用するものとし、これと組み合わせて図
6のように(上からみて略V状に)ワイヤー製受止ネッ
ト(9)付柵状体(14)を設置する。
【0048】その柵状体(14)の要所の側面、平面、
及び正面をそれぞれ図7、図8、及び図9に示す。この
場合も横柵(38)の隙間間隔は約30cmであり、岩
止め(40)を敷設して岩石(81)にブレーキをかけ
る(詳しくは前記「参考レポート」参照)。
【0049】このようにして除外された岩石(81)を
図10のように下方のパイルノミ状の砕岩部材(16)
上に落下させて自己分割させる。これを更に「参考レポ
ート」に示したように多粒篩装置や直積みホッパーに導
いて、骨材又は砂利資源として収集し活用する。
【0050】次に該人工谷(11)の下手に設置される
人工土石流発生装置(12)は、約300〜499t級
の砂利運搬廃船(12A)の先端をカットしたものを外
郭に用い、図12のように中央に左右仕切板(41)を
入れ、後方に人工土石流のうわ水を溜め放水に循環再三
利用するための泥水槽(42)、土砂の排出口(4
3)、及び放水栓(34)をつけ、蓋(44)をして更
に水圧タンク(45)、自動開閉板(46)、前進ウィ
ンチ(47)、後進ウィンチ(48)を設け、必要に応
じ高低調整脚をつける。
【0051】これの設置方法であるが(図12及び「参
考レポート」図面部第19頁参照)、先ず高架状の該放
流道(13)を建設した後、これにレールを敷設し、又
は新幹線車両運搬車で山の麓まで運び、前進ウィンチ
(47)のワイヤーを前記ワイヤーリング(2)と結
び、下に道板を敷きコロを入れて前進ウィンチ(47)
で徐々に巻き上げ谷底(堆積物)の上に載置し、その前
後に人工谷(11)をつけて放水により中へ堆積噴火物
(8)を流し込み、撹拌しつつ放流道(13)に放流す
る。このように前記工程を繰り返して土砂(堆積噴火
物)を除去していくことにより該人工土石流発生装置
(12)すなわち船ダムを徐々に谷底に沈下させ、堆積
噴火物(8)を谷底まで取ってそこに嵌合させ安定した
状態でしばらくそこに居直る。
【0052】このようにして放水すると、山腹の土砂は
自然に谷底へ集合して効率良く安全に早く除去できる。
又、「船ダム」の最初の設置場所は火口下2km地点と
し堆積噴火物(8)を除去しつつ後退する。この際、上
方から取り除くことが土石流の二次災害を防ぐための作
業条件となる。なお、設置場所は既に無人ブル(7)で
水平に均してあるから作業は容易で安全であり、人工谷
(11)等の各ジョイントは廃ウレタンラバや古ぶとん
等でパッキングして漏水を防ぐことによりナダレ防止、
安全第一とする。
【0053】なお、ひとまず船ダム状の人工土石流発生
装置(12)に収められた堆積物は放水栓(34)によ
る水、又は圧縮空気により撹拌され、放流量等をハイテ
ク機器でコントロールされて自動開閉板(46)付き排
出口(43)より安全に放流道(13)に放流される
が、余剰水分は泥水槽(42)に移行し、これより水圧
タンク(45)を経て再び放水用に使用すると、生コン
状を呈し、岩石を包んで(突出することなく)一層の安
全放流を可能にする。
【0054】本発明の放流道(13)は鹿児島シラス対
策等広範囲に適用できるものであるが、ここでは先ず設
置する骨材資源の収集装置等の例を図13A、図13
B、図14、図15に示す。これは従来の遊砂地に溜ま
った生コン用骨材に使用できないような有機物混入の土
石流をダンプで捨てる場合と根本的に異なり、不純物の
ない噴火物を直ちに使用可能な生コン骨材として収集す
るものである。
【0055】すなわち、抵抗を弱めるために3段にした
石寄せ桟(17)を5〜6ケ所設け、これに連動する自
動落下装置(49)を取り付けて、骨材取出し時には2
つの開口部(501)(502)が通路(51)でつな
がってそれが自動落下し(図13A)、満たんになって
止める時はスライドして通路(51)に替わり隣がシャ
ッター(52)となり、該開口部(501)(502)
を塞いで落下を防ぐものである。
【0056】なお、該開口部(502)の下にはサナ
(18)の上段で25cm径以上のものを床用束石等と
して採取し、その下にホッパー(19)、砕岩機(2
0)、篩装置(21)等を設け、粒度毎に収集する(図
14)。
【0057】別の方式として図15のように高架橋状放
流道(13)の中流左右端に開口部(503)を設ける
と共に35cm目のサナ(18)を取り付けて上段のホ
ッパー(19)で採り、上段の30cm目のサナ(1
8)で30cm以上の床用束石、下段の25cm目のサ
ナ(18)で25cm以上の基礎用栗石、落下した25
cmは小基礎用栗石とし、上段直積みのホッパーにそれ
ぞれ収納する。該30cm目の上段サナから漏れた土石
はホッパー(19)及び砕岩機(20)を経て高速多粒
篩装置(21)で粒度別に下段のホッパー(19)に収
納。これを更に適当な粒度配列率に基づく「配合骨材」
にすべく配合ホッパーで混合する。
【0058】なお、泥水処理還元装置(22)を設けて
回収した泥水は全て人工土石流発生装置(12)に送り
帰し、放水に再利用すると軟らかい生コン状を呈した土
石流となり30cm以下の岩石を包んで円滑に放流する
ので、節水と安全対策に役立つ。
【0059】次に放流道(13)の下流に土砂溜まり
(23)を設けて床部の開口部(504)に開閉板(2
4)を取り付け、これに土砂放流樋(25)を接続する
と共に、放流道(13)後端壁の端部開閉板(241)
で深さを調節する(図16)(図17)。
【0060】該土砂放流樋(25)で運ばれた人工土石
流すなわち混水流動物である堆積噴火物(8)は延長カ
サ上げや海の埋め立てに用いる他、図18のような魚礁
堤防(26)の中詰めに用いる。右の海水側が魚礁(3
0)であるこの堤防(26)の箱状外郭は、後述の噴火
物材料を用いた高物性コンクリート(28)で製造する
ことによってのみ魚に無害なものになる。
【0061】次にその高物性コンクリート(28)製造
の実施態様は「参考レポート」に詳しく記載した通りで
あるが、微細火山灰を積極的に用い、前記多粒選別装置
で得た大中小(粒径20〜15、15〜10、10〜5
mm)のベスト粒度配列率とし、特殊混和剤、木炭粉、
高吸水ポリマー粉等を添加し、しかるべき混練方法で型
枠に打設して必要に応じ該高吸水ポリマー粉を40g/
の割合で散布して得られたコンクリートは、通常の
コンクリートの物性をはるかに上回り、材令4日で4週
強度に発現。更に打設の翌日、金魚を遊泳させて1ケ月
後の生存率は100%という驚くべきものであった。
【0062】その適用例として、(該噴火物原料を用
い)既存建物の雨漏りを修理する方法を「参考レポー
ト」第14〜15頁に記した。
【0063】又、コンクリート建造物におけるシート防
水不要の屋根、床鳴り防止と床回りの耐久構造、非焼成
大型彫刻タイル、彫金状壁画等の実施態様も「参考レポ
ート」第15〜19頁に記した通りである。
【0064】次に現場近くに適用する遠浅海浜用の埋立
用堤防(29)の概略を図19に示す。これに用いられ
る塩害に強い高物性コンクリート(28)には勿論該堆
積噴火物(8)が大量に使われることになる。又、噴火
物がきわめて大量で、土石流災害防止に緊急性を要する
から、堤防部分を工場生産して工期短縮し、海中作業の
困難解決のためにプレハブ化した。
【0065】既に述べたように、従来計画の「導流堤」
は噴火物のタレ流し構造で、海洋汚染、海底変化等によ
り生態系が破壊され、海の幸が減滅するが、本発明のシ
ステムの中で防毒性で耐塩性の高物性コンクリート(2
8)を適用すれば、図20のような海洋牧場的な魚礁
(30)付き堤防(26)となる。これは観光用の釣り
牧場にもなる。
【0066】なお、大型の魚礁堤防(26)を図21
A、図21B、図21C、図21D、図21E、及び図
21Fに図示した順序で構築する。すなわち海岸に斜め
に設けた台(53)の上にコロ(54)を介して型枠
(55)を載置し、空転止めスリーブ(56)を入れ、
ストッパー(57)で固定して公知の配筋後、前記の生
コンを打設、3日後に内型脱型し、備品を取り付けて外
型脱型し、運搬はストッパー(57)を外して陸上緊結
ワイヤー(58)を徐々に緩めて海上に浮かべ、曳船で
構築場所へ運び、注水後、堆積噴火物(8)等土石を埋
め込み、完成する。なお波返し(59)や自動給餌装置
(60)等も設ける。
【0067】その他、魚礁(30)等の様々な実施態様
は「参考レポート」に詳しく記したがその主なものは、
「育てる魚礁」、「一網打尽型魚礁」、「人工干潟」と
「岩の自然水族館」、「タコ塚」、「うなぎ塚」、「人
工島」等である。
【0068】又、高架橋(道路)状の放流道(13)の
具体例も「参考レポート」の図面に詳しいが、ここでは
これを「参考断面図」として図22に表現した。なお、
これは公有地の水無川に添ってその上に建設されるので
難しい移転問題を解決し、更に土砂片付後は壊すことな
く一般用観光道路として活用できるものであり、必要に
応じ別途出願の防災ビル等も併せ建設されるものであ
る。
【0069】
【実施例2】上記「実施例1」の実行に先立ち、溶岩ド
ームの崩落前にヘリからピンポイント爆破で徐々にこれ
をカットし細かく砕いてガス抜きし、巨岩の崩落防止=
火砕流災害防止を予め行う。
【0070】「実施例1」と同様に行って支流(おしが
谷)の堆積噴火物(8)を除去完了した後、前記「船ダ
ム」に貯水して仮設の貯水ダム(10)としておき、火
口をピンポイント爆破でこの支流方向にVカットして溶
岩を主流(水無川)側から迂回させ、火砕流を円滑に流
らしめて貯水ダム(10)に突入させて急冷、分割、及
び減速を行う。これを前記同様に放流道(13)へ安全
放流する。
【0071】このようにして主流側への火砕流を防ぐと
共に谷底へパイル打ち、ネット張り、岩石除去柵等で守
って主流を安全区域にしてから、そこに前記同様船ダム
状の人工土石流発生装置(12)や高架道状の放流道
(13)等を設けて堆積噴火物(8)を除去完了させる
(図23参照)。
【0072】しかる後、ここでは該「船ダム」に貯水し
て転用するのでなく、新たに恒久的な(防災)貯水ダム
(10)を構築する。これは火砕流、土石流を同時に防
ぎ、砂利原料を採取し、噴火終了後は多目的用水に利用
できるものである。すなわちこの貯水ダム(10)は
「動物の体構造」で上から入れて中で処理し、下から固
形物(岩石)と水分(土砂・水)に分離して放流する理
にかなった構造であり、設置も一等地はつぶさずに山奥
に一基で良い。
【0073】その具体的構造は、図24、図25、図2
6に示すように貯水ダム(10)中央に左右仕切壁(6
4)を設けて2槽とし、それぞれは下端が解放状の巨岩
止め(65)で前ダム(66)と後ダム(67)に分け
られ、後ダム(67)の下横部は岩石寄せ兼自転勾配
(68)となっており、先ず前ダム(66)の水で溶岩
を分解、水圧止めして火砕流を防止し、後ダム(67)
の水栓(69)で土砂(82)を撹拌して人工土石流を
起こし、土砂排出口(70)から続く岩石除去サナ(7
1)で直径30cm以上の岩石(81)は岩石分割、砕
石工場へ導き、該サナ(71)から漏れた土砂(82)
は人工谷(11)から放流道(13)経由で海岸の砂利
選粒工場へ安全放流する。
【0074】なお所定水面位置には図25のようにオー
バー排出口(72)、補水管(73)、及び後述のサイ
ホン管(74)等を設ける。
【0075】又、無人監視操作室(75)の前後には前
開閉板(76)と後開閉板(77)を設け、交互に自動
開閉して排出促進水栓(78)を併用しつつ定量ずつ土
砂(82)を安全放流する(「参考レポート」第24頁
参照)。
【0076】次に別の貯水ダム(10)の例を図27に
示す。これはサイホンの原理による土砂排出時の水力で
ドリルを回転させて堆積した土砂を掘削しながら吸引、
排出するもので、サイホン固定管(79)とフレキシブ
ル移動管(80)及びドリル付土砂吸引管(83)を図
のように設置し、水力発電機や太陽発電機を搭載したリ
モコン船(84)が内視と外視の光ファイバー、センサ
ーと連携して土砂除去次第徐々に該吸引管(83)と共
に移動してムラなく土砂(82)を排出する。排出土砂
はストップバルブ(85)を経て3種のサナ(18)に
より岩石、砂利、砂に分別、収集されると共に、通り抜
けたヘドロ(86)は沈澱槽(87)及び浄化槽(8
8)で収集、還元される。なお、より具体的な土砂除去
装置等については「参考レポート」24〜25頁及びそ
の図面部22−1、22−2頁に詳しい。
【0077】ここで前記貯水ダム(10)全体が土砂
(82)で埋まった場合について述べる。先ず水流変更
板(89)を図28のように左にして左のダムの水を土
砂(82)と共に徐々に排出する。排出完了次第、該水
流変更板(89)を元に戻し、左のダム満水時に該変更
板(89)を右に回して前記同様土砂排出し、再び貯水
する。従って溶岩が連続噴出しても片方のダムが必ず満
水であるから、水抜きしても火災流災害を防ぐことがで
きる。
【0078】
【実施例3】前例のH型鋼(32)等を用いる場合の他
に、溶岩噴出量が少なくなった時に用いられる例を図2
9、図30、及び図31に示す。すなわち普賢岳を想定
して、図29はおしが谷、図30は水無川、図31は赤
松谷川の各土砂除去時の索道ワイヤー(5)の位置を示
す。左右位置決めワイヤー(4)で自動調整する。な
お、柵状体や船製ダム等の機材はリングに直接フックす
る。他は「実施例1」と同様。
【0079】
【実施例4】予算が充分ある場合、前例に用いた鉄塔
(33)の他に、図32のように山頂の反対面にもスラ
イド支持鉄塔(61)を2本建て、これに梁(62)を
架けてスライド(63)を取り付け、これに索道ワイヤ
ー(5)の先端を取り付ける。他は「実施例1」と同
様。但しスライド支持鉄塔(61)は土砂片付け後には
解体して旧に復するものとする。
【0080】
【実施例5】予算が乏しい場合、図33のように山頂反
対側のアンカー(3)に索道ワイヤー(5)を直結し、
左右位置決めワイヤー(4)で自動調整する。以下同
様。
【0081】
【発明の効果】以上述べたことから明らかなように、本
発明によってもたらされる効果はあまりに大きい。すな
わちたとえ噴火中であっても実施可能であるから、早期
着手により現在も進行中である被害増大をいち早くくい
止めることができ、その際、公有地である河川の上に防
災設備の建設をするのであるから、移転等のトラブルも
なくその防災設備の処理能力は従来方式と比べ約1,2
00倍も大きいため、気休めのイタチごっこに陥ること
なく早急に根本解決に至らしめることが可能であるばか
りか、二次、三次災害をもたらす憂いもなく、更に災害
源である噴火物が逆に貴重な完成度の高い材料資源とし
てきわめて採算のよい形でスピーディーに収集でき、し
かもそれが直ちに現地付近等の整備と振興に大きく役立
つ形で活用できると同時に、防災用として用いられた諸
設備はとり壊すことなく後に観光用或いは一般輸送用等
として利用できるから一切無駄がなく、その経済メリッ
トだけでも「参考レポート」で試算したように莫大であ
る他に、自然環境や生態系、及び人間の心身両面に関わ
る諸問題等を大幅に改善するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す概略平面図
【図2】使用部品の断面図
【図3】実施例の部分を示す側面図
【図4】実施例の一部を示す側面図
【図5】小回り用土砂片付機材を示す平面図
【図6】柵状体から人工谷にかけての平面図
【図7】柵状体の部分側面図
【図8】柵状体の部分平面図
【図9】柵状体の部分正面図
【図10】岩石分割部の側面図
【図11】船の側面図
【図12】人工土石流発生装置を中心とする側断面図
【図13A】石寄せ桟等の平面図(寄せ時)
【図13B】石寄せ桟等の平面図(非寄せ時)
【図14】石寄せ桟付近の材料収集部等の側断面図
【図15】別の材料収集部例の側断面図
【図16】放流道の後端部の側断面図
【図17】放流道の中途付近例の側断面図
【図18】魚礁堤防(構築中)の側断面図
【図19】埋立用堤防の側断面図
【図20】魚礁堤防別例の側断面図
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
【図21F】以上は構築順を示す大型魚礁堤防の側断面
【図22】放流道の中途付近の参考断面図
【図23】「実施例2」を示す概略平面図
【図24】貯水ダムの平面図
【図25】貯水ダムの正断面図
【図26】貯水ダムの側断面図
【図27】別例貯水ダム付近の側断面見取図
【図28】水抜き時の貯水ダムの平面図
【図29】
【図30】
【図31】以上は「実施例3」における山頂付近の要部
概略平面図
【図32】「実施例4」における山頂付近の要部概略平
面図
【図33】「実施例5」における山頂付近の要部概略平
面図
【符号の説明】
1‥‥‥火山 2‥‥‥ワイヤーリング 2A‥‥
‥延長ワイヤー 3‥‥‥アンカー 4‥‥‥左右位置決めワイヤー 5‥‥‥索道ワイヤー 6‥‥‥監視作業避難船 7‥‥‥無人ブルドーザー 8‥‥‥堆積噴火物
9‥‥‥受止ネット 10‥‥‥貯水ダム 11‥‥‥人工谷 12‥‥
‥人工土石流発生装置 12A‥‥‥廃船 13‥‥‥放流道 14‥‥‥
岩石除去柵 15‥‥‥放水栓付三角錐柵 16‥‥‥砕岩部材
17‥‥‥石寄せ桟 18‥‥‥サナ 19‥‥‥ホッパー 20‥‥‥
砕岩機 21‥‥‥篩装置 22‥‥‥汚水処理還元装置 23‥‥‥土砂溜まり
24‥‥‥開閉板 241‥‥‥端部開閉板 25‥‥‥土砂放流樋
26‥‥‥魚礁堤防 27 海 28‥‥‥高物性コンクリート 29‥‥‥海岸埋立
用堤防 30‥‥‥魚礁 31‥‥‥滑車 32‥‥‥H型鋼 33‥‥‥鉄
塔 34‥‥‥放水栓 35‥‥‥火山観測所 36‥‥‥養生材 37‥
‥‥監視テレビカメラ 38‥‥‥横柵 39‥‥‥脚部 40‥‥‥岩止
め 41‥‥‥仕切板 42‥‥‥泥水槽 43‥‥‥排出口 44‥‥‥
蓋 45‥‥‥水圧タンク 46‥‥‥自動開閉板 47‥‥‥前進ウィンチ
48‥‥‥後進ウィンチ 49‥‥‥自動落下装置 501,502,503,
504‥‥‥開口部 51‥‥‥通路 52‥‥‥シャッター 53‥‥‥台 54‥‥‥
コロ 55‥‥‥型枠 56‥‥‥空転止めスリーブ 57‥‥‥ストッパー 58‥‥‥陸上緊結ワイヤー 59‥‥‥波返し
60‥‥‥自動給餌装置 61‥‥‥スライド支持鉄塔 62‥‥‥梁 63
‥‥‥スライド 64‥‥‥左右仕切壁 65‥‥‥巨岩止め 66
‥‥‥前ダム 67‥‥‥後ダム 68‥‥‥岩石寄せ兼自転勾配
69‥‥‥水栓 70‥‥‥土砂排出口 71‥‥‥岩石除去サナ
72‥‥‥オーバー排出口 73‥‥‥補水管 74‥‥‥サイホン管 75‥
‥‥無人監視操作室 76‥‥‥前開閉板 77‥‥‥後開閉板 78‥
‥‥排出促進水栓 79‥‥‥サイホン固定管 80‥‥‥フレキシブル
移動管 81‥‥‥岩石 82‥‥‥土砂 83‥‥‥ドリ
ル付土砂吸引管 84‥‥‥リモコン船 85‥‥‥ストップバルブ
86‥‥‥ヘドロ 87‥‥‥沈澱槽 88‥‥‥浄化槽 89‥‥‥
水流変更板
フロントページの続き (71)出願人 593180756 鍋谷 一男 愛知県名古屋市港区正保町6丁目24 (71)出願人 593180767 青山 次郎 愛知県豊橋市東新町245 (71)出願人 593180778 井上 隆彦 愛知県名古屋市東区代官町1617 (71)出願人 593180789 服部 勇 愛知県豊明市間米町榎山900―28 (71)出願人 593180790 中島 勝太郎 三重県津市柳山津興750 (71)出願人 593180804 橘 勝也 愛知県名古屋市名東区亀ノ井1丁目167番 地 (71)出願人 593180815 柴田 昇 愛知県豊橋市南栄町空池113 (71)出願人 593180826 柴田 幸治 愛知県豊橋市西小池町1 (71)出願人 593180837 近藤 哲義 三重県津市桜橋一丁目203―1 (71)出願人 593180848 柴田 和典 愛知県豊橋市佐藤町才ノ神8―2 (71)出願人 593180859 中村 光司 長崎県島原市湊町5―2 (71)出願人 593180860 星野 親房 長崎県島原市湊町330 (71)出願人 593180871 野沢 倭雄 長崎県島原市片町552 (71)出願人 593180882 堀 強 長崎県南高来郡有明町湯江甲93 (71)出願人 593180893 小笹 裕 長崎県長崎市花丘町12番14号 (71)出願人 593180907 中山 博昭 長崎県島原市浦田船津下673 (71)出願人 593180918 内島 克己 長崎県島原市城見町4880 (71)出願人 593180929 野田 茂 長崎県長崎市小浦町6―6 (71)出願人 593180930 山本 蔦五郎 長崎県島原市湊町293 (71)出願人 593180941 馬渡 清忠 長崎県南高来郡有明町大三東甲2017 (71)出願人 593180952 町田 斌 長崎県島原市弁天町2丁目 (71)出願人 593180963 山村 和秀 長崎県島原市宮の町692 (72)発明者 柴田 徳人 愛知県豊橋市西小池町1番地 (72)発明者 永見 利夫 愛知県岡崎市明大寺町法丈坂15−3 (72)発明者 伊藤 時生 神奈川県大和市下鶴間4193 (72)発明者 田畑 俊昭 三重県伊勢市二俣3丁目2番68号

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火山上部を囲むワイヤーリング又はアンカ
    ーに直間接に連結された左右位置決めワイヤーによって
    先端が保持ないし位置決定される索道ワイヤーに監視作
    業避難船を吊持して二次元移動を行い、安全な位置で無
    人ブルドーザー、無人放水車、ロボットアーム等の遠隔
    操作を行って堆積噴火物を混水流動物に変え漸次浸食、
    滑落させ、受止ネット付棚状体等で岩石を仕分け除去し
    つつ下方に設置した漏斗兼ダム状人工土石流発生装置に
    誘導、収納して後、該混水流動物の流動性や放流量をコ
    ントロールしつつ更に下方に設置した放流道に安全放流
    し、該放流道の中途及び後端部でこれを選別ないし収集
    又は運搬して噴火物を活用することを特徴とする火山噴
    火物の処理方法。
  2. 【請求項2】「岩石を仕分け除去」する別の小回り用機
    材として、2側面を篩状とし1側面を解放状とする放水
    栓付三角錐柵をその解放状側面が後方になるように設
    け、或いはこれを「受止ネット付柵状体」の支持材とし
    て併用する「請求項1」に記載の方法。
  3. 【請求項3】「請求項1」又は「請求項2」において仕
    分けされた岩石を予め砕岩部材の設置された低所の上方
    に誘導、落下させ自己分割させる「請求項1」に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】「漏斗兼ダム状人工土石流発生装置」にお
    いて船の先端を分割して使用する「請求項1」に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】「放流道」を高架橋ないし高架道路状と
    し、「選別ないし収集」において該放流道の中途床底部
    に開口部を設け、これに石寄せ桟、サナ、ホッパー、砕
    岩機、篩装置、汚水処理還元装置等の全部または一部を
    組合わせ設置して骨材等の供給場所とする「請求項1」
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】「運搬」において、該放流道後部に土砂溜
    まりを設けてその床部に開閉板付開口部を設けると共に
    その下方に連なる土砂放流樋でダンプカーを用いること
    なく土砂を運搬し、近辺のカサ上げ、海の埋立て、魚礁
    堤防の中詰め等に供する「請求項1」に記載の方法。
  7. 【請求項7】「活用」において、噴火物の粒度配列率
    (大中小の混合割合)の選定により骨材空間を最小限に
    保つと共に、微細な火山灰(珪粉)又は/及び高吸水性
    樹脂粉等の混合と所定の混練順序に従った生コン製造工
    程と、必要に応じた打設後の高吸水性樹脂散布により高
    物性コンクリートとし、諸用途に供する「請求項1」に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】「請求項7」の「諸用途」において、得ら
    れた高物性コンクリートを既存建物の雨漏り防止用再構
    築材料に用いる「請求項1」に記載の方法。
  9. 【請求項9】「請求項7」の「諸用途」において、得ら
    れた高物性コンクリートをシート防水不要の屋根、床鳴
    り防止の床、彫刻意匠の壁や天井等からなる耐火耐久性
    コンクリート建築物の主材料に用いる「請求項1」に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】「請求項7」の「諸用途」において、得
    られた高物性コンクリートを非焼成大型彫刻タイルの製
    造材料に用いる「請求項1」に記載の方法。
  11. 【請求項11】「請求項7」の「諸用途」において、得
    られた高物性コンクリートを海岸埋立用堤防の材料に用
    いる「請求項1」に記載の方法。
  12. 【請求項12】「請求項7」の「諸用途」において、得
    られた高物性コンクリートを魚礁ないし魚礁付堤防の材
    料に用いる「請求項1」に記載の方法。
  13. 【請求項13】溶岩ドーム崩落以前に遠隔操作又はピン
    ポイント爆破等により火口又はドームを徐々にカットし
    細かく砕いてガス抜きし、大爆発とこれに伴う巨岩の崩
    落や大火砕流を予め防いで行う「請求項1」に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】堆積噴火物除去完了後に該「人工土石流
    発生装置」を「貯水ダム」に再構築し、火砕流を水で分
    解、水圧止めし、放流道に安全放流して以下「請求項
    1」と同様に行う方法。
  15. 【請求項15】「請求項13」の方法で溶岩を堆積噴火
    物除去完了後の支流に迂回させ「請求項14」の方法で
    これを処理すると共に、本流において「請求項1」及び
    「請求項14」(但し「貯水ダム」を恒久的な「防災貯
    水ダム」とする)と同様に行う方法。
JP5243490A 1993-08-23 1993-08-23 火山噴火物の処理方法 Pending JPH0771020A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5243490A JPH0771020A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 火山噴火物の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5243490A JPH0771020A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 火山噴火物の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0771020A true JPH0771020A (ja) 1995-03-14

Family

ID=17104671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5243490A Pending JPH0771020A (ja) 1993-08-23 1993-08-23 火山噴火物の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0771020A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2367845A (en) * 2002-02-04 2002-04-17 Brian Stapleton Stratford Magma evacuation system for the prevention of explosions from volcanoes/supervolcanoes
WO2013137641A1 (ko) * 2012-03-14 2013-09-19 Seok Sun Yul 원통형 안전구조물 및 이를 이용한 구조방법
CN104302855B (zh) * 2012-03-14 2016-11-30 昔羡烈 圆筒形安全构造物以及利用该构造物的救助方法
CN110593206A (zh) * 2019-08-23 2019-12-20 中国地质环境监测院 一种高位碎屑流装配式刚柔组合拦挡结构及实施方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2367845A (en) * 2002-02-04 2002-04-17 Brian Stapleton Stratford Magma evacuation system for the prevention of explosions from volcanoes/supervolcanoes
GB2367845B (en) * 2002-02-04 2002-09-11 Brian Stapleton Stratford Improved magma evacuation systems for the prevention of explosions from supervolcanoes
US7284931B2 (en) 2002-02-04 2007-10-23 Brian Stapleton Stratford Magma evacuation systems for the prevention of explosions from supervolcanoes
WO2013137641A1 (ko) * 2012-03-14 2013-09-19 Seok Sun Yul 원통형 안전구조물 및 이를 이용한 구조방법
CN104302855A (zh) * 2012-03-14 2015-01-21 昔羡烈 圆筒形安全构造物以及利用该构造物的救助方法
CN104302855B (zh) * 2012-03-14 2016-11-30 昔羡烈 圆筒形安全构造物以及利用该构造物的救助方法
CN110593206A (zh) * 2019-08-23 2019-12-20 中国地质环境监测院 一种高位碎屑流装配式刚柔组合拦挡结构及实施方法
CN110593206B (zh) * 2019-08-23 2022-04-26 中国地质环境监测院 一种高位碎屑流装配式刚柔组合拦挡结构及实施方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Schuyler Reservoirs for Irrigation, Water-power and Domestic Water-supply: With an Account of Various Types of Dams, and the Methods, Plans and Cost of Their Construction...
JP4533983B2 (ja) 汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法
JPH0771020A (ja) 火山噴火物の処理方法
WO2002099202A1 (fr) Production hydroelectrique
Burt Guidelines for the beneficial use of dredged material
CN101041972B (zh) 一种收污、治污的方法
JPH0921127A (ja) ダム貯水池の堆積土排出方法及びその装置
Dixon-Hardy et al. Methods for the disposal and storage of mine tailings
RU2176700C1 (ru) Способ защиты территории от затопления
CN108824418A (zh) 基于就地固化技术的整条路基穿越水塘的道路施工方法
CN104141299B (zh) 应用于水下钻孔灌注桩的环保施工方法
CN114846964B (zh) 一种用于大型坑式尾矿库闭库复垦的方法
Liu An Analysis on the First-Stage Diversion Construction Method of the Dam of the Congo (ZO) ZONGO II Hydropower Station
JP7225998B2 (ja) モルタル充填方法
ANDERSEN et al. Marine works operations and environmental considerations when building the Fehmarnbelt tunnel
O'Neill Jr Structural methods for controlling coastal erosion
Engels et al. Tailings management facilities-intervention actions for risk reduction
Dooley A review of bank protection methods in NSW
TW201520404A (zh) 水道式泥砂清理方法
CN117403727A (zh) 一种两栖浮船不断流清淤方法
Richter et al. Artificial recharge in California
CN110845103A (zh) 一种重金属污染河底泥处理方法
Dauncey et al. Chapter 10 Engineering design and construction
Authority et al. GUIDELINE B-6
CN115125908A (zh) 一种堤坝防水土流失用生态修复系统